JP3835732B2 - Erasing and manufacturing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は字消しに関し、より詳細には、軽いタッチで消去することができ、しかも割れ難く、さらに消し屑の纏まり性が良好であり、消字性が優れている字消しに関する。
【0002】
【従来の技術】
鉛筆などの筆記具による筆跡を消去する字消し(消しゴム)は、ゴム類、プラスチック類、熱可塑性エラストマー類などのゴム成分又は樹脂成分と、充填剤、研磨材などの添加物などからなる字消し組成物の弾性体で構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、字消しに要求される性能は、主に消字性及び使用感が挙げられるが、近年では消し屑の形態や纏まり方(消し屑の纏まり性)が重視されるようになっている。これらの性能は字消し本体を構成する字消し組成物の弾性体の固さによりほぼ決定され、概略この弾性体が軟らかいほど消字性はよく、消し屑が纏まり易くなるが、反面、使用感は重たく、また繰り返しの使用や力強い使用などによって割れが発生し易くなる傾向にある。字消し本体の固さは、ゴム成分や樹脂成分の種類、粘度及び分子量、可塑剤や軟化剤の種類及びその割合、研磨剤等の添加物の種類及びその割合の他、製造条件などで制御することができ、製造者は前述の傾向を勘案の上、組成や製造条件を制御して字消しの固さを決定することになる。従って、従来の字消しでは、消字性、消し屑の纏まり性、使用感触、割れ難さ(耐破断性)等、すべての性能を最大の状態にすることはできず、各性能が実用上支障とならない様にバランスを考慮して、仕様を決定せざるを得ない。
【0004】
ところで、特開平8−258493号は、塩化ビニル樹脂、可塑剤、充填剤を含む字消し基材、および自己摩耗性多孔質材からなる字消し材を提案している。この発明の字消しによれば、消字性を失うことなく、強度が向上し、腰の強い字消しを得ることが出来るとしている。
【0005】
しかし、特開平8−258493号によれば、自己摩耗性多孔質材とは、鉛筆芯の構造のごとく連続層であるバインダー層よりなる層と、界面への接着へ寄与しない不連続の窒化ホウ素、タルク、マイカなどの無機質体質材からなる層の複合材であると定義されている。そして、このバインダーによって結合した窒化ホウ素、タルク、マイカなどの無機質体質材が、鉛筆のごとく紙面との擦過等により細かくくずれながら、字消し基材によって紙面の字を消去するメカニズムとなっている。
【0006】
従って、特開平8−258493号の字消しは、無機質の体質材を含む多孔質材を用いているため、従来の字消しと比較して強度は向上しているが、従来の字消しと比較して弾力性が極端に低下しており、当該弾力性によって本来発揮されるはずの字消し基材の消字性が損なわれている。また、この極度の弾力性の喪失により、従来の字消しと比較して違和感があり、使用感に乏しいともいえる。さらに、字消しは消字の際に割れが生じないだけでなく、消字後において消し屑が連続化し纏まっていることが要求されているが、ゴム基材とは異質な無機材質を多孔質材に用いているため、充分に纏まった消し屑とはなり難い。
【0007】
本発明の目的は、従来の字消しと比較して、強度があり、腰が強く割れ難く、消し屑の纏まり性が良好であって、消字性が優れており、さらに使用感に富んだ字消しを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、擦過により字消し表面の骨格部が分断される骨格組織でゴム成分及び樹脂成分の少なくともいずれかを含む字消し組成物の弾性体を補強すると、消し屑の纏まり性及び消字性がよく、また使用感が良好であり、しかも腰が強く、割れ難い字消しが得られることを見出し本発明を完成させた。本請求項1の発明は、ゴム成分及び樹脂成分の少なくともいずれかを含む字消し組成物の弾性体と、この弾性体を含み、擦過により当該弾性体の摩耗面における骨格部が当該弾性体の摩耗と共に分断され離脱する骨格組織を有した字消しである。
【0009】
本発明の好ましい態様としては、この骨格組織を、擦過により破断する多孔性構造体、特に有機ポリマーの多孔性構造体で骨格組織を構成し、当該骨格組織と、従来公知の字消し組成物からなる弾性体とで字消しを構成すると、消し屑の纏まり性及び消字性が優れているとともに、使用感が良好であり、かつ腰が強く、割れ難い字消しが得られる。
【0010】
本発明の好ましい態様としては、前記骨格組織が、擦過により破断する多孔性構造体で構成されている字消しである。また本発明の好ましい態様としては、前記骨格組織の多孔性構造体が有機ポリマーで構成されている字消しである。また本発明の好ましい態様としては、前記骨格組織が連続的であることである。
【0011】
従って、本発明の字消し、特に本発明の好ましい態様の字消しは、消字の際に加わる負荷を、字消し組成物の弾性体と、当該弾性体の過度の弾性変形を規制する前記骨格組織、中でも有機ポリマーなどの多孔性構造体との複合体全体で受けることになる。因って、本発明の字消しは、優れた強度を有するとともに、腰の強さが強く耐破断性が良好である。そのため、繰り返しの使用や力強い使用によっても、字消しは割れにくい。従って、本発明の字消しでは、字消し組成物の弾性体を、従来の字消し組成物の弾性体より硬さを抑えた軟らかいものとしても、字消し全体の強度及び腰の強さが優れ、字消しの耐破断性が優れており、字消しは使用中に割れ難くなっている。すなわち、本発明では、字消しは、硬度を高く、突刺強度を低くすることができ、優れた強度及び弾力性を備えられる。
【0012】
また、前記骨格組織、特に多孔性構造体、中でも有機ポリマーの多孔性構造体は、上記の通り、字消し組成物の弾性体における過度の弾性変形を規制して、字消し全体に強い腰を与えているが、字消し組成物本来の粘弾性は殺しておらず、字消し組成物の弾性体は本来の粘弾性を発揮することができる。従って、字消し組成物の弾性体を従来の字消し組成物の弾性体より硬さを抑えた軟らかいものとしても、字消し全体の強度及び腰の強さが優れ、かつ字消し組成物である弾性体の軟らかさによって、消し屑の纏まり性を高めることができる。すなわち、本発明の字消しによる消し屑は連続化して纏まっており、容易に消し屑を廃棄することができ、消し屑の廃棄上好ましい。
【0013】
しかも、本発明の字消しは、従来の字消しと比較して、極めて軽いタッチで消字することができ、使用感が極めて優れている。これは、骨格組織、中でも有機ポリマーの多孔性構造体が、字消し組成物の弾性体とともに字消し表面に露出すると、字消し組成物の弾性体本来の消去性を発揮しつつ、この骨格組織、特に有機ポリマーの多孔性構造体が紙面との間での摩擦を低減し、字消しの使用者に対する負荷を低減する役割を果たすためであると思われる。また、突刺強度が低いため摩耗に要する力(すなわち字消しの際に必要とする力)が少なくなるために、軽いタッチで消字することができ、使用感が優れている。さらに、前記骨格組織を特に多孔性構造体とすることによって、強度及び弾力性が優れており使用中にくねくね曲がることがないために、軽いタッチで滑らかに消字することができる。従って、字消し組成物の弾性体を従来の字消し組成物の弾性体より硬さを抑えて軟らかくしたことにより、滑らかな感触で、軽いタッチで消字することができる。
【0014】
また、字消し組成物の弾性体を従来の字消し組成物の弾性体より硬さを抑えた軟らかいものにすることができるため、消字性も優れている。さらに、前記骨格組織、中でも有機ポリマーの多孔性構造体自体も消字性能を発揮することができるため、消字性が一層向上されている。
【0015】
また、従来の字消しより硬さを抑えた柔らかい字消し組成物の弾性体として構成した場合は、字消し組成物の弾性体の摩耗が従来と比較して促進されることから、紙上に付着していた鉛筆等のカーボンが字消し本体に付着し黒ずむという現象を抑えることができる。
【0016】
一方、前記骨格組織の場合、中でも有機ポリマーの多孔性構造体の場合は、字消しによる擦過の際、字消し組成物の弾性体に加わる変形がそのまま前記骨格組織の字消し表面の骨格部を分断する力、特に多孔性構造体の場合はその骨格部を破断する力として作用する。これにより、本発明の字消しは、前記骨格部を分断乃至破断しながら、字消し組成物の弾性体が摩耗して消去性を発揮し、さらにこの字消し組成物の消し屑が、破断し脱落したところの上記骨格部の断片を取り込みながら纏まって離脱していく。そのため、骨格組織の骨格部の断片と字消し組成物の弾性体との纏まった消し屑が生じ、骨格部だけの消し屑は生じない。また、本発明の字消しは、消去過程において、上記弾性体の摩耗面と骨格組織の分断面(多孔性構造体の破断面)とを一致又はほぼ一致させるようにすることができ、これにより多孔性構造体の骨格部が分断乃至破断し、脱落した後に、字消し本体に残った多孔性構造体の骨格部の分断片(破断片)は、ほとんど字消し表面から浮き出ることもなく、さらには引き抜かれて孔が生ずることもない。
【0017】
従って、本発明の字消しは、従来の字消しと比較して、消し屑が纏まり散らばらず、消し屑の纏まり性が優れるとともに、滑らかに消字することができ、使用感が格別に優れているという格別顕著な作用効果を奏している。しかも、字消し自体が強度があって破断され難く、耐破断性が良好である。さらに、消字性も優れている。
【0018】
好ましい態様として骨格組織を多孔性構造体とした場合は、断面形状が略多角形状又は略円形状のセルを含む構造体であることが好ましく、特に、多孔性構造体が発泡状構造体であることが最適である。
【0019】
また、本発明の好適な態様では、多孔性構造体が網目状構造体であり、なかでも、多孔性構造体が立体的網目状構造体であることが最適である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る字消しの表面を80倍に拡大して撮影した電子顕微鏡写真を示す図である。図2は、図1の顕微鏡写真の図から描き起こした概略図であり、説明のため引き出し線及び符号を付した図である。図3は、図1の字消しを構成する骨格組織をその表面から200倍に拡大して撮影した顕微鏡写真を示す図である。図4は、図3の顕微鏡写真の図から描き起こした概略図であり、説明のため引き出し線及び符号を付した図である。図5は図1の字消しにおける消し屑の表面を200倍に拡大して撮影した顕微鏡写真を示す図である。図6は、本発明の他実施形態に係る字消しの表面を60倍に拡大して撮影した電子顕微鏡写真を示す図である。図8は図5の顕微鏡写真の図から描き起こした概略図である。なお、本電子顕微鏡写真は、「ERA-8000」(株式会社 エリオニクス製)を用いて撮影した。
【0021】
図1及び図2において、1は字消し、2はこの字消し1の骨格組織であり、有機ポリマーの多孔性構造体で構成されている。なお、この骨格組織2は有機ポリマーの多孔性構造体で構成されているが、有機ポリマー以外の物質で構成することも可能である。3はゴム成分又は樹脂成分を含む字消し組成物の弾性体である。なお、本実施形態の骨格組織は、字消し組成物の弾性体3と比較して剛性の大きな骨格部2aが略多角形又は略円形のセルからなる構造体としての発泡状構造体で構成されている。2bは骨格部2aで囲まれて形成された骨格組織の空隙部である。また、図6及び図8において、4は消し屑であり、5は骨格組織の破断片であり、6は消し屑の弾性体である。
【0022】
本実施形態の字消しは、上記のように、図3及び図4に示す骨格組織2の空隙部2bにゴム成分又は樹脂成分を含む字消し組成物の弾性体3を有している。従って、字消し組成物の弾性体3がゴム成分又は樹脂成分を含み、骨格組織2が有機ポリマーの多孔性構造体であるため、骨格組織2の空隙部2bにゴム成分又は樹脂成分を含む字消し組成物の弾性体3を有している。
【0023】
骨格組織2は、骨格組織として機能して弾性体3を補強するとともに、擦過により骨格部2aが破断する構成である。すなわち、骨格組織2としては、弾性体3を補強しつつ、擦過により骨格部2aが破断する多孔性構造体が採用されている。
【0024】
多孔性構造体の骨格組織2において、骨格部2aの平均肉厚は、特に制限されないが、例えば、1〜100μm(好ましくは10〜50μm)である。また、骨格組織2の空隙部2bの平均孔径は、特に制限されないが、例えば、10μm〜3mm(好ましくは20μm〜1mm)である。
【0025】
また、多孔性構造体の骨格組織2において、空隙率(気孔率)は特に制限されず、例えば、60%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上(例えば、90〜99.8%)である。特に、気孔率が90%以上であると、骨格部の肉厚が小さくなり、多孔性構造体は擦過により破断し易くなって、弾性体の摩耗面と多孔性構造体の破断面とが一致又はほぼ一致するようになる。
【0026】
また、多孔性構造体の骨格組織において、前記多孔性構造体の空隙部の全容積に対する字消し組成物の弾性体の充填率は特に限定されない。しかし同充填率は50%以上から100%未満であることが好ましい。これは同充填率が50%未満である場合、消し屑の纏まり性、消字性及び使用感が低下する。同充填率が100%の字消しであっても、従来の字消しと比較して、強度があり、腰が強く割れ難く、消し屑の纏まり性が良好であって、消字性が優れ、使用感に富んでいるが、100%未満とし、好ましくは80〜60%、最適には70%程度とすることによって、消字の際の字消し表面の摩耗率が却って増大し、消字率が増大する。
【0027】
因みに、骨格組織に対する字消し組成物の弾性体の充填率が100%の字消しと70%の字消し(その他の条件は同一)について、それぞれ消字率(%)及び摩耗率(%)を測定したところ、同充填率が100%の字消しの消字率(%)及び摩耗率(%)はそれぞれ97.6%、11.4%であったが、同充填率が70%の字消しでは、それぞれ98.8%、16.3%と消字率及び摩耗率が向上した。なお、消字率及び摩耗率の測定条件は、次の通りである。消字率はJIS S 6050に基づいて測定した。摩耗率は、次の方法によって測定した。まず、試料を、直径12±1mm(11〜13mm)、厚さ10±1mm(9〜11mm)の円柱状に加工し、その重量を測定する。次に、これをJIS S6050に記載の消字試験機に装着し(但し、JIS S6050の消字率では厚さが5mmのためホルダー部は12mmが入る様に改造する。)、JIS S 6050に記載の試験紙上で、荷重500gで50往復させて擦過する。次に、この擦過による摩耗によって生じた消し屑を取り除き、試料の重量を測定する。この擦過による減量分を擦過前の重量に対する百分率で算出する。
【0028】
また、前記骨格組織の多孔性構造体は、3kgf/cm2以下、好ましくは2kgf/cm2以下の引張強度を有することが好適である。これは、引張強度が3kgf/cm2を超える多孔性構造体を骨格組織とする字消しは、消字の際、当該骨格部が前記字消し組成物の弾性体の摩耗とともに分断乃至破断し難くなるからである。この引張強度の数値は、JIS K 6402に準拠して測定した値である。但し、サンプルの厚みは10mm、ダンベルは2号形状、引張速度は300mm/minである。
【0029】
また、上記多孔性構造体は、500%以下、好ましくは100%以下の伸びを有することが好ましい。これは、多孔性構造体の伸びが500%を超えると、消字の際、字消し組成物の弾性体の摩耗面と多孔性構造体の破断面が一致せず、骨格組織の多孔性構造体が摩耗面から浮き出て外観上好ましくないからである。この伸びの測定値も、JIS K 6402に準拠して測定した値である。但し、サンプルの厚みは10mm、ダンベルは2号形状、引張速度は300mm/minである。
【0030】
また、上記多孔性構造体は、0.2kgf以上、好ましくは0.7kgf以上の圧縮反発力を有することが好ましい。これは、多孔性構造体の圧縮反発力が0.2kgf未満の場合、字消し全体の剛性が充分でなく、強い腰を持たせ難いからである。この圧縮反発力は、厚さ10mmのサンプルに直径15.2mmのディスクを当て、7mm/minの速さで5mm圧縮した時の反発力を測定した数値である。
これらのことから、本実施形態の好適な多孔性構造体は、3kgf/cm2以下の引張強度、500%以下の伸び、及び0.2kgf以上の圧縮反発力を有することが好ましい。
【0031】
なお、本実施形態の骨格組織2の有機ポリマーとしてはメラミン系樹脂が用いられている。また、弾性体3は塩化ビニル系樹脂及び可塑剤を含む字消し組成物により形成されている。
【0032】
本発明に係る字消しは、上記の通りであるため、従来の字消しと比較して、強度及び弾力性があり、腰が強く耐破断性に優れており、しかも消し屑の纏まり具合が良好であり(図5参照)、また使用感に富んでおり、さらに消字性が優れている。
【0033】
ところで、本発明の字消しは、上記実施形態に限定されるものではない。多孔性構造体としては、骨格部と空隙部とを有する骨格組織を形成しているものであれば特に制限されない。このような多孔性構造体としては、例えば、図1乃至図4のような略多角形又は略円形のセルからなる構造体や、網目状構造体などを採用することができる。なお、骨格部は固体状態で硬さを有する骨格組織を形成していることが好ましいが、弾性体を補強することができる骨格組織であれば差し支えない。例えば、多孔性構造体は、熱により溶融のほか、字消し組成物中の成分との溶解(相溶)によって、気孔の形状が変形したり、骨格がやせたり、或いは字消し組成物と半相溶状態になっていてもよい。
【0034】
本発明では、骨格部の形状や空隙部の形状は特に制限されない。骨格組織は、前述のように、骨格組織として機能して弾性体を補強するとともに、擦過により骨格部が破断する構成であればよい。いずれにせよ、多孔性構造体の空隙部に含まれている字消し組成物の弾性体の変形を、平面的或いは立体的に規制することができ、一定限度の変形に抑えることができる多孔性構造組織を持つものであればよい。
【0035】
略多角形又は略円形のセルを含む構造体としては、セルの形状が略多角形又は略円形であるものを含んでいる構造体であれば特に制限されず、例えば、発泡状構造体(スポンジ状構造体など)などのセルが略円形状の構造体や、ハニカム状構造体などのセルが略多角形状の構造体などが挙げられ、発泡状構造体が好適に用いられる。なお、発泡状構造体は、気孔率が90%未満では、気泡は球形又はほぼ球形の形状をしているが、気孔率が90%以上になると、立体的網目状構造体のような形状を有するようになる。
【0036】
略多角形又は略円形のセルを含む構造体(特に発泡状構造体)において気泡の形態は特に制限されず、連通気泡又は独立気泡であってもよく、また連通気泡と独立気泡が混合していても差し支えない。但し、字消し組成物の弾性体を骨格組織の多孔性構造体に充填する点からすれば、連通気泡であることが望ましい。なお、連通気泡としては実質的に連通気泡であればよく、本発明では、全気泡に対して連通気泡の割合が90%以上(すなわち、独立気泡の割合が10%未満)のものであれば連通気泡として取り扱われる。
【0037】
また、網目状構造体としては、平面的網目状構造体(すなわち、2次元的な網目状構造体)であっても差し支えないが、立体的網目状構造体(すなわち、3次元的な網目状構造体)であることが好ましい。立体的網目状構造体であると、一層、字消しの強度及び粘弾性を向上させることができる。
【0038】
なお、本発明では、骨格組織の多孔性構造体と字消し組成物の弾性体とを複合一体化することも可能である。骨格組織と弾性体とを複合一体化すると、腰の強さが一層強くなり、弾力性が高まって耐破断性が向上するとともに、使用後の字消し表面を平らにして、骨格組織の骨格部の破断面と弾性体の摩耗面とを一致又はほぼ一致させることができる。もちろん、使用感や消し屑の纏まり性、消字性も向上させることができる。
【0039】
本発明の骨格組織は特に限定されないが、字消し組成物の弾性体を含み、擦過により当該弾性体の摩耗面における骨格部が当該弾性体の摩耗と共に分断され離脱する骨格組織であることが重要である。これらの点で、多孔性構造体の骨格組織が好ましい。多孔性構造体としては、特に限定されず、字消し組成物の弾性体を含み、擦過により当該弾性体の摩耗面における骨格部が当該弾性体の摩耗と共に分断され離脱する多孔性構造体であれば、採用することができる。例えば、有機ポリマー乃至無機ポリマーで構成された多孔性構造体を使用することができる。例えば、有機ポリマーとしては、合成ポリマー、天然ポリマーのいずれであっても用いることができる。有機ポリマーは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。有機ポリマーとしては、例えば、樹脂(例えば、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂など)やゴム類、繊維などを用いることができる。もちろん、多孔性構造体が略多角形又は略円形のセルを含む構造体の場合は樹脂やゴム類が用いられ、網目状構造体の場合は繊維が用いられている。
【0040】
樹脂には、例えば、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリエステルなどのエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステルなどのアクリル系樹脂、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどの塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂などの各種の樹脂やエラストマーが含まれ、ゴム類には、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴムなどの各種のゴム類が含まれる。また、海綿などの天然高分子多孔体なども用いることができる。繊維としては、例えば、木綿、絹、麻などの天然繊維、セルロース系繊維、エステル系繊維、アクリル系繊維、アミド系繊維などの合成繊維など各種の繊維を用いることができる。
【0041】
特に、断面形状が略多角形又は略円形のセルを含む構造体では、有機ポリマーとしてメラミン系樹脂を用いると、骨格部の肉厚が薄く、空隙部の孔径も小さく、かつ気孔率が高い発泡状構造体又は立体的網目状構造体を形成することができる。そのため、擦過により容易に破断し、使用後の字消しの表面は、骨格部の破断片が髭のように字消し本体の表面に浮き出さず、弾性体の摩耗面と多孔性構造体の破断面とが一致又はほぼ一致するようになる。もちろん、有機ポリマーとしてメラミン系樹脂以外のものを用いる場合でも、骨格部の肉厚、空隙部の孔径、気孔率をコントロールすることにより、擦過により容易に破断するとともに、使用後の字消しの表面において、弾性体の摩耗面と多孔性構造体の破断面とが一致又はほぼ一致するような構成とすることができる。
【0042】
字消し組成物の弾性体としては、特に制限されないが、骨格組織の多孔性構造体に含浸、吸収させることができる組成物が好ましい。具体的には、字消し基材として従来から用いられているプラスチック系、ゴム系、エラストマー系などの公知の組成物を用いることができる。
【0043】
プラスチック系の字消し組成物としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、多液硬化性樹脂(二液硬化性樹脂など)、触媒硬化性樹脂、繊維素エステルなど種々の樹脂を用いることができる。樹脂としては特に熱可塑性樹脂が好適である。このような樹脂は、溶媒に溶解させた形態や、溶媒に分散させた形態又はエマルジョン化させた形態で用いることも可能である。
【0044】
より具体的には、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−エチレン−酢酸ビニル系樹脂などの塩化ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂などの酢酸ビニル系樹脂などを好適に用いることができる。特に、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とによるゾル状組成物を原材料として用いることが最適である。これは、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とによるゾル状組成物が、骨格組織の多孔性構造体に含浸、吸収させる上で流動性があり、かつ骨格組織の多孔性構造体の空隙部において硬化し易いためである。
【0045】
可塑剤としては、含有されている熱可塑性樹脂を可塑化することができる可塑剤、特にポリ塩化ビニルを可塑化することができる可塑剤であれば、公知の可塑剤を用いることができる。可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジヘプチルフタレートなどのフタレート系可塑剤が好適に用いられる。
【0046】
その他、研磨剤や、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、タルク、クレー、珪藻土、石英粉、アルミナ、アルミナシリケート、マイカなどの充填剤や、金属石鹸、バリウムー亜鉛系の安定剤、カルシウム−亜鉛系、マグネシウム−亜鉛系の安定剤、着色剤、香料、界面活性剤、グリコール類などを用いることができる。着色剤としては、有機顔料、無機顔料、蛍光顔料などの公知の顔料や、公知の染料などを用いることができる。
【0047】
プラスチック系の字消し組成物において、樹脂(特に塩化ビニル系樹脂)の割合は、特に制限されず、例えば、字消し組成物全体に対して10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%である。可塑剤の割合は、例えば、字消し組成物全体に対して10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%である。また、充填剤の割合は、例えば、字消し組成物全体に対して0〜70重量%、好ましくは5〜40重量%である。
【0048】
ゴム系の字消し組成物としては、例えば、ゴム成分、ファクティス、軟化剤、硫黄、加硫促進剤、充填剤、老化防止剤、着色剤、香料などを用いることができる。エラストマー系の字消し組成物としては、例えば、熱可塑性エラストマー、軟化剤、充填剤、安定剤、着色剤、香料などを用いることができる。
【0049】
また、本発明では、擦過力によって潰れる感圧性マイクロカプセルで構成されている変色性色素成分(感圧変色性色素成分)や、擦過熱によって変色する感熱性着色成分が含有されている変色性色素成分(感熱変色性色素成分)を用いることもできる。
【0050】
なお、本発明の字消しは、多孔性構造体及び字消し組成物の弾性体の少なくともいずれかが着色されている構成も採用することができる。特に、多孔性構造体及び字消し組成物の弾性体をそれぞれ異なる着色にて構成した場合は、字消し本体だけでなく、消し滓も混色となることから、その外観色に興味がそそられるほか、物性上、所望通り、消し滓中に骨格組織が取り込まれる字消しであることを視認することができる。
【0051】
またさらに、骨格組織を複数の多孔性構造体のブロックで構成することもできる。例えば、球状、角状、板状の少なくともいずれかであるブロック状多孔性構造体である。特に、骨格組織を複数の多孔性構造体のブロックで構成した字消しの場合、各ブロックが独立していることから、そのブロック間の継ぎ目が折り目となり、必要に応じてこの継ぎ目を境にして折ることができる。従って、従来、消字し易くするため、使用者が使用時にわざわざ角を出すためにカッター等で切り取っていた作業は不要となり、これにかわって、手で上記ブロック間の継ぎ目を折るだけで字消しに新しい角を出したり、或いは例えば小片の字消しを必要に応じて取り出すことができ、便宜である。なお、このブロック型の骨格組織を持つ字消しの場合、ブロック間の継ぎ目で折りやすくするため、字消し組成物中の成分を調整したり、合成樹脂の重合度を調整したり、或いはゲル化温度を調整するなどの各種の方法を、エラストマー系や塩化ビニル系等のその字消しの主要成分のタイプに応じて採用することができる。例えば、エラストマー系の字消しの場合であれば、字消し組成物中の成分としてオイル分を増加させたり、合成樹脂の重合度を調整したり等の方法が有効である。また、例えば塩化ビニル系の字消し組成物等の場合では、骨格組織に含まれる字消し組成物のゲル化温度を、通常より低め、例えば100〜110℃、特に105〜108℃、中でも107℃程度にするのが好適である。なお、上記ブロックは、限定されないが、直径又は辺の長さが5mm以上であることが望ましい。またブロックの形状も上記の球状、角状、板状のほか、種々採用することができる。
【0052】
上記種々の態様で採用される発明の字消しは、例えば字消しが尾栓部に取り付けられたシャープペンシルや、字消しホルダーに取り付けられた電動型字消しのほか、繰り出し機構を持つ繰り出し式の字消し、シャープペンシルの芯が丁度字消しになっているノック式の字消し、円筒内に着脱自在に取り付けられた字消しにも有効に適用することができる。これらの場合、特に替え用字消し(替えゴム)として適用できる。
【0053】
本発明の字消しの製造方法については、特に制限されない。例えば、未硬化の字消し組成物と、骨格組織となる成分又は構造体とを混合して、多孔性構造体の空隙部に未硬化の字消し組成物の弾性体を含ませた後、硬化して字消し組成物を調製することができる。なお、所定の字消しの型に注入する工程は、調製時のいつであってもよい。
【0054】
好適な製造方法としては、以下の通りである。骨格組織に、ゴム成分及び樹脂成分の少なくともいずれかを含む字消し組成物を含浸して、骨格組織の空隙部に字消し組成物を吸収させ、字消し組成物を硬化させる字消しの製造方法である。また、多孔性構造体に、未硬化のゴム成分及び樹脂成分の少なくともいずれかを含む字消し組成物を含浸して、多孔性構造体の空隙部に字消し組成物を吸収させ、字消し組成物を硬化させる方法である。なお、この方法の場合、骨格組織、特に多孔性構造体に前記字消し組成物を含浸後、圧縮する工程を含ませることが好ましい。特に、プレート状型枠(例えば有底のプレート状型枠)内にゴム成分及び樹脂成分の少なくともいずれかを含む字消し組成物をまず充填した後、多孔性構造体を上記型枠内に静置して含浸させ、熱プレスによって圧縮する字消しの製造方法が最適である。なお、字消し組成物の含浸量を均一かつ増大させるために、静置によって字消し組成物が含浸した多孔性構造体の上からさらに字消し組成物を含浸させることも有効である。また、常圧下で骨格組織にゴム成分及び樹脂成分の少なくともいずれかを含む字消し組成物を加え、しかる後に真空として骨格組織の空隙部に上記字消し組成物を吸収させる方法も好適に用いることができる。さらにまた、真空下にある骨格組織にゴム成分及び樹脂成分の少なくともいずれかを含む字消し組成物を加え、その骨格組織の空隙部に前記字消し組成物を充填し、字消し組成物を硬化させる方法も採用することができる。
【0055】
なお、成形仕上がり寸法より大きい骨格組織の多孔性構造体に字消し組成物を含浸させ、これを圧縮して所定の成形する方法であれば、原料として同じ多孔性構造体を用いながら、気孔率や字消し組成物の含有率を調整することができ、製品の品質を制御することができる点で好ましい。
【0056】
また、他の製造方法としては、多孔性構造体の空隙部内に字消し組成物をあらかじめ含浸させた後、これを所定の字消しの型に入れ、加熱等により硬化させて得ることができる。
【0057】
上記各種製法における加熱による硬化条件は、100℃〜160℃で10分から50分程度が好適である。
【0058】
なお、字消し組成物を多孔性構造体の骨格組織に含浸させる場合、その組成物中にエラストマー系などの熱可塑性合成樹脂が含まれていると、加熱溶融状態でも字消し組成物が高粘度になる場合があるが、かかる場合、含浸性を向上するために以下の方法を採用することもできる。例えば、字消し組成物を溶剤に溶かして多孔性構造体の骨格組織に含浸させた後、当該溶剤を揮発させる方法である。また、字消し組成物を分散剤によってエマルション化して含浸させた後、当該分散媒を揮発等により除去する方法である。また、字消し組成物を液状の低分子の状態で多孔性構造体の骨格組織に含浸させた後、字消し組成物のモノマーを重合させる方法である。
【0059】
また、網目状構造体の場合は、前記多孔性構造体が略多角形又は略円形のセルを含む構造体と同様の方法で調製してもよく、また、ゾル状態等の未硬化の字消し組成物を所定の字消しの型に注入し、この中に繊維を入れて混合し、それぞれの繊維間の空隙部に字消し組成物の弾性体を有する構成とした後、加熱等により硬化して調製することができる。
【0060】
このような方法によって本発明の字消しを製造するにあたっては、例えば、温度20℃、B型粘度計、回転数6rpmの測定条件で、100〜20,000mPa・s(好ましくは800〜7,000mPa・s)のゾル状態の字消し組成物、特にポリ塩化ビニル樹脂のゾル状組成物の字消し組成物を用いることが望ましい。これはこの範囲内の粘度の字消し組成物であれば、常温において、骨格組織の多孔性構造体に含浸、吸収させる上で好適な流動性を有しており、また骨格組織の多孔性構造体の空隙部によく充満して硬化させ易いためである。なお、20,000mPa・sを超える高粘度の字消し組成物であっても、加熱による粘度低下や、減圧などによって含浸させることも可能である。
【0061】
本発明の字消しの表面硬度は、特に制限されず、例えば、50〜80、好ましくは60〜70である。また、字消しの突刺強度は、特に制限されず、例えば、1.5〜20(kgf)、好ましくは2〜5(kgf)である。なお、表面硬度は、JIS S 6050に準じて測定される。また、突刺強度は、サンプルを厚さ5mm、直径10mmの円盤状に加工して、円盤の中央に直径4.4mmのロッドを7mm/分の速度で押し当てていき、ロッドを押し当てた部分が破断した時の加重を突刺強度として測定している。
【0062】
本発明の字消しは、従来の字消しと表面硬度が同じでも、突刺強度は低くすることができる。すなわち、字消しの表面硬度を高く、又は、突刺強度を低くすることができる。そのため、強度及び粘弾性が優れ、字消し組成物の弾性体が軟らかくても、字消しは腰が強く割れ難くく、使用感が優れているという特性を有している。もちろん、消し屑の纏まり性が優れ、消し屑は紙面上で又は字消し表面で纏まって散らばっていない。また、消字性も優れている。
【0063】
本発明では、字消し組成物の組成が同じで、製造条件(硬化温度など)も同じである従来の字消しと比較して、字消しの突刺強度は低くなっている。すなわち、骨格組織を設けることにより、製造条件は同じでも、字消し組成物の弾性体は軟らかくなっている。従って、本発明では、単に、従来の字消し組成物に骨格組織の多孔性構造体を加えるだけで、製造条件を変更せずに、強度及び弾力性が優れ、消し屑の纏まり性が良好で、しかも使用感がよく、消字性が高い字消しを得ることができる。
【0064】
本発明の字消しの摩擦係数は、0.8以下であることが好ましい。これは字消しの摩擦係数を0.8以下とした本発明の字消しの場合は、消字の際にタッチが軽いことにもとづく。また、字消しの摩耗率は1%以上であることが好ましい。これは字消しの摩耗率を1%以上とした本発明の字消しの場合は、消字の際、表面が汚れにくく、容易に消字することができる。
【0065】
これらのことから、表面硬度が50〜80、突刺強度が1.5〜20(kgf)、摩擦係数が0.8以下、字消しの摩耗率が1%以上である字消しが最適である。
【0066】
なお、本発明の字消しは、骨格組織と字消し組成物の弾性体とを有する構造体で構成されている。従って、字消し組成物の弾性体の全体だけでなく、その一部に骨格組織が含まれている構成の字消しも含まれる。また、図6に示すように、骨格組織2の一部に弾性体3が含まれている構成の字消し1も含まれる。
【0067】
【実施例】
(字消し材料)
以下の実施例及び比較例では、字消し材料(字消し基材)として、次の組成のポリ塩化ビニルゾル組成物を用いた。
ポリ塩化ビニルゾルの組成
・樹脂(ポリ塩化ビニル、商品名「ZEST P21」、新第一塩ビ社製)
:32重量部
・可塑剤(ジオクチルフタレート、商品名「サンソサイザーDOP」、新日本理化社製)
:50重量部
・充填剤(重質炭酸カルシウム、備北粉化工社製)
:17重量部
・安定剤(マグネシウム−亜鉛系、商品名「R−23L」、東京ファインケミカル社製)
:1重量部
【0068】
(実施例1)
メラミン系樹脂の発泡体:0.15重量部に対して、上記ポリ塩化ビニルゾル組成物:20重量部を含浸させた後、温度130℃で20分間加熱して、字消しを調製した。メラミン系樹脂の発泡体はBASF社製、商品名「バソテクト(Basotect)」である。
【0069】
(実施例2)
ウレタン系樹脂の発泡体:0.15重量部に対して、上記ポリ塩化ビニルゾル組成物:20重量部を含浸させた後、温度130℃で20分間加熱して、字消しを調製した。ウレタン系樹脂の発泡体はイノアックコーポレーション(INOAC CORPORATION)社製、商品名「MF-50」である。
【0070】
(実施例3)
エチレン系樹脂の発泡体:0.15重量部に対して、上記ポリ塩化ビニルゾル組成物:20重量部を含浸させた後、温度130℃で20分間加熱して、字消しを調製した。エチレン系樹脂の発泡体は三和加工(SANWA KAKO Co.,Ltd.)社製、商品名「OPCELL LC-300#3」である。
【0071】
(実施例4)
塩化ビニル系樹脂の発泡体:0.15重量部に対して、上記ポリ塩化ビニルゾル組成物:20重量部を含浸させた後、温度130℃で20分間加熱して、字消しを調製した。
【0072】
(実施例5)
ニトリル−ブタジエンゴムの発泡体(NBRフォーム):0.15重量部に対して、上記ポリ塩化ビニルゾル組成物:20重量部を含浸させた後、温度130℃で20分間加熱して、字消しを調製した。
【0073】
(実施例6)
フェルト形態の繊維集合体:0.15重量部に対して、上記ポリ塩化ビニルゾル組成物:20重量部を含浸させた後、温度130℃で20分間加熱して、字消しを調製した。フェルト形態の繊維集合体は、司フェルト商事(TSUKASA FELT SHOJI Co.,Ltd.)社製、商品名「#4000」である。
【0074】
(実施例7)
メラミン系樹脂の発泡体:0.15重量部に対して、上記ポリ塩化ビニルゾル組成物:20重量部を含浸させた後、温度114℃で20分間加熱して、字消しを調製した。メラミン系樹脂の発泡体はBASF社製、商品名「バソテクト(Basotect)」である。
(比較例1)
上記ポリ塩化ビニルゾル組成物のみを用いて、温度130℃で20分間加熱して、字消しを製造した。
【0075】
(評価)
実施例1〜7及び比較例1に係る字消しについて、使用感及び消し屑の纏まり性を以下の試験条件で評価した。評価結果は、表1に示した。
【0076】
【表1】
【0077】
(使用感試験)
実施例1〜7及び比較例1に係る字消しを用いて鉛筆の筆跡を消去し、その使用感を以下の基準により官能評価した。
【0078】
[使用感の評価基準]
・◎:軽いタッチで極めて滑らかに筆跡を消去できる
・○:軽いタッチで滑らかに筆跡を消去できる
・×:強い力でないと筆跡を消去できない
【0079】
(消し屑の纏まり性の試験)
上記の消字性試験後の消し屑の纏まり性を、以下の基準により官能評価した。
また併せて、消字後の字消し表面の状態を観察した。
【0080】
[消し屑の纏まり性の評価基準]
・○:消し屑が紙面上又は字消し表面に纏まっており、消字後、字消し表面は白色である
・×:消し屑が紙面上又は字消し表面に纏まりにくく、消字後、鉛筆のカーボンの黒色が字消し表面に付着していた
【0081】
(評価結果)
表1より、実施例1〜7の字消しは、腰が非常に強い反面、軽いタッチで、滑るような感じにより、筆跡を完全に消去することができる。しかも、消し屑は散らばらず、紙面上又は字消し表面に、連続して纏まっており、また、弾性体の摩耗量が増加していると思われるが、鉛筆の筆跡を消し屑内部に充分取り込んでおり、字消し表面は白色のままである。さらに、消去過程で多孔性構造体の骨格部が破断し、その骨格部の断片を消し屑が取り込みながら纏まって離脱する現象が観察された。
【0082】
これに対して、比較例1の字消しは、強い力でないと消去できない。また、消し屑が散乱しており、連続的に纏まっていない。また、消字後の字消し表面が鉛筆のカーボンが付着して黒色をしていた。さらに、実施例1〜7の字消しでは、強い力で紙面を擦過させても容易に折れたりすることはなかったが、比較例1の字消しの場合、強い力で紙面を擦過させると容易に折れやすく、耐破断性に乏しい。
【0083】
なお、実施例1〜7及び比較例1では、字消し組成物の弾性体の組成、及び製造条件は同じである。実施例1〜7は、比較例1と比べて、単に、多孔性構造体を用いていることが異なるだけである。
【0084】
次に、メラミン系樹脂の発泡体を用いた実施例1の未硬化の字消しと、多孔性構造体の骨格組織のない比較例1の未硬化の字消しについて、硬化温度と、表面硬度及び突き刺し強度の関係をそれぞれ測定し、その結果を表2に示した。図7は硬化温度と表面硬度及び突き刺し強度の関係を示すグラフである。表2中、実施例1に係る字消しについては、「発泡体有り」の欄に、比較例1に係る字消しについては「発泡体無し」の欄に記載した。また、図7中、●は実施例1に係る字消しの突刺強度を示し、○は比較例1に係る字消しの突刺強度を示し、■は実施例1に係る字消しの表面硬度を示し、□は比較例1に係る字消しの表面硬度を示す。
【0085】
なお、表面硬度はJIS S 6050に準じて測定した。また、突刺強度は、サンプルを厚さ5mm、直径10mmの円盤状に加工して、円盤の中央に直径4.4mmのロッドを7mm/分の速度で押し当てていき、ロッドを押し当てた部分が破断した時の加重を突刺強度として測定している。なお、硬化時間は20分である。
【0086】
【表2】
【0087】
表2及び図7より、110℃から130℃の硬化温度領域では、比較例1の字消しより実施例1の字消しの方が、表面硬度が高く、かつ突き刺し強度が低い。具体的には、実施例1の字消しは、表面硬度が64〜67、突き刺し強度が1.63〜3.26(kgf)である。これは、実施例1の字消しは、比較例1の字消しと同じ硬化温度で同時間硬化させても、強度があり腰が強い反面、硬化度合(ゲル化度)が低く、字消し組成物の弾性体が比較例1よりも柔らかいことを示している。従って、従来の比較例1の字消しと比べて、実施例1の字消しは、硬化度合が低くて柔らかい弾性体となっていることから、消字性が格段に優れており、また消し屑の纏まり具合も良好となることを示している。これらの傾向は、前記実施例2〜7の字消しについても同様のことがいえるものである。また、実際に、表面硬度が64〜67、突き刺し強度が1.63kgf〜3.26(kgf)の字消しは、強度、使用感、消字性及び消し屑の纏まり具合のすべてにおいて良好であった。
【0088】
【発明の効果】
本発明は、ゴム成分及び樹脂成分の少なくともいずれかを含む字消し組成物の弾性体と、この弾性体を含み、擦過により当該弾性体の摩耗面における骨格部が当該弾性体の摩耗と共に分断され離脱する骨格組織を有した字消しである。特に、本発明は、前記骨格組織が、擦過により破断する多孔性構造体で構成されている字消しである。また中でも、本発明は、前記骨格組織の多孔性構造体が有機ポリマーで構成されている字消しである。
【0089】
従って、本発明の字消しは、従来の字消しと比較して、強度があって繰り返しの使用においても割れにくいほか、軽いタッチで消字することができ、使用感に富んでいるとともに、消字性が優れており、しかも消し屑が連続化し纏まって散らばらないという格別顕著な作用効果を奏している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る字消しの表面を80倍に拡大して撮影した電子顕微鏡写真を示す図である。
【図2】図1の顕微鏡写真の図を、説明のため線図に描き起こした概略図である。
【図3】図1の字消しを構成する骨格組織をその表面から200倍に拡大して撮影した顕微鏡写真を示す図である。
【図4】図3の顕微鏡写真の図を、説明のため線図に描き起こした概略図である。
【図5】図1の字消しの消し屑の表面を200倍に拡大して撮影した顕微鏡写真を示す図である。
【図6】本発明の他実施形態に係る字消しの表面を60倍に拡大して撮影した電子顕微鏡写真を示す図である。
【図7】硬化温度と表面硬度及び突き刺し強度の関係を示すグラフである。
【図8】図5の顕微鏡写真の図を、説明のため線図に描き起こした概略図である。
【符号の説明】
1 字消し
2 骨格組織
2a 骨格部
2b 空隙部
3 字消し組成物の弾性体
4 消し屑
5 消し屑における骨格部の破断片
6 消し屑における字消し組成物の弾性体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to erasing, and more particularly, to erasing that can be erased with a light touch, is difficult to break, and has good erasability and good erasability.
[0002]
[Prior art]
Eraser (eraser) for erasing handwriting with pencils and other writing instruments is an erasing composition consisting of rubber or resin components such as rubbers, plastics and thermoplastic elastomers, and additives such as fillers and abrasives. It consists of an elastic body.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In general, the performance required for erasing mainly includes erasability and feeling of use, but in recent years, the form of the erasing waste and how it is gathered (merging property of the erasing waste) has been emphasized. These performances are almost determined by the hardness of the elastic body of the erasing composition constituting the erasing body, and the softer the elastic body is, the better the erasability and the easier it is to collect the swarf. Is heavy and tends to be easily cracked by repeated use or strong use. The hardness of the eraser body is controlled by the type of rubber and resin components, the viscosity and molecular weight, the type and proportion of plasticizers and softeners, the type and proportion of additives such as abrasives, and the manufacturing conditions. In consideration of the above-described tendency, the manufacturer controls the composition and manufacturing conditions to determine the hardness of erasure. Therefore, with conventional erasing, it is not possible to maximize all the performances such as erasing properties, chipping togetherness, feeling of use, and difficulty in cracking (breaking resistance). The specification must be determined in consideration of balance so as not to hinder.
[0004]
JP-A-8-258493 proposes an erasing material comprising a erasing base material containing a vinyl chloride resin, a plasticizer, a filler, and a self-wearing porous material. According to the eraser of the present invention, the strength is improved without losing the erasability, and a strong eraser can be obtained.
[0005]
However, according to Japanese Patent Laid-Open No. 8-258493, the self-abrasive porous material is a layer composed of a binder layer that is a continuous layer like a pencil core structure, and a discontinuous boron nitride that does not contribute to adhesion to the interface. It is defined as a composite material of layers composed of inorganic extenders such as talc and mica. The inorganic material such as boron nitride, talc, and mica bound by the binder is a mechanism for erasing the characters on the paper with the erasing substrate while being finely displaced by rubbing with the paper like a pencil.
[0006]
Accordingly, the eraser of Japanese Patent Laid-Open No. 8-258493 uses a porous material containing an inorganic extender, so the strength is improved compared to the conventional eraser, but compared with the conventional eraser. As a result, the elasticity is extremely lowered, and the erasability of the erased base material that should be originally exhibited by the elasticity is impaired. Moreover, it can be said that due to this extreme loss of elasticity, there is a sense of incongruity compared to conventional erasing, and the feeling of use is poor. In addition, erasing requires not only cracking when erasing but also that erasing debris is continuous and collected after erasing, but it is made of a porous inorganic material that is different from the rubber base material. Because it is used as a material, it is hard to be a well-organized waste.
[0007]
The object of the present invention is stronger than conventional erasing, strong, hard to break, good smashing, good erasing, and rich in usability. To provide erasure.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the present inventors have reinforced the eraser composition elastic body containing at least one of the rubber component and the resin component with a skeletal structure in which the skeleton portion of the erased surface is divided by rubbing. The present invention has been completed by finding that it is easy to organize and erasable, has a good feeling of use, is firm, and can be easily broken. The invention of
[0009]
As a preferred embodiment of the present invention, the skeletal structure is composed of a porous structure that breaks by rubbing, particularly an organic polymer porous structure, and the skeletal structure and a conventionally known eraser composition are used. When the eraser is configured with the elastic body, the eraser is excellent in packing property and erasability, has a good feeling of use, is strong, and is difficult to break.
[0010]
In a preferred embodiment of the present invention, the skeletal structure is an eraser composed of a porous structure that is broken by rubbing. In a preferred embodiment of the present invention, the porous structure of the skeletal structure is an eraser composed of an organic polymer. Moreover, as a preferable aspect of the present invention, the skeletal structure is continuous.
[0011]
Therefore, the erasing of the present invention, particularly the erasing of the preferred embodiment of the present invention, includes the elastic body of the erasing composition and the skeleton that regulates excessive elastic deformation of the elastic body. It will be received by the entire complex of the tissue, especially a porous structure such as an organic polymer. Therefore, the eraser of the present invention has an excellent strength, a strong waist, and a good fracture resistance. Therefore, even after repeated use or strong use, the eraser is difficult to break. Therefore, in the eraser of the present invention, even if the elastic body of the eraser composition is softer than the conventional eraser composition elastic body, the overall eraser strength and waist strength are excellent, The tear resistance of the eraser is excellent, and the eraser is difficult to break during use. That is, in the present invention, the eraser has high hardness, low puncture strength, and is provided with excellent strength and elasticity.
[0012]
In addition, as described above, the skeletal structure, particularly the porous structure, particularly the porous structure of the organic polymer, restricts excessive elastic deformation in the elastic body of the erasing composition, and has a strong elasticity in the entire erasing. However, the original viscoelasticity of the eraser composition is not killed, and the elastic body of the eraser composition can exhibit the original viscoelasticity. Therefore, even if the eraser composition elastic body is softer than the conventional eraser composition elastic body, the overall eraser strength and waist strength are excellent, and the eraser composition is an elastic material. Depending on the softness of the body, it is possible to increase the collectability of the swarf. That is, the erasing scraps by the eraser of the present invention are gathered in a continuous manner, and the erasing scraps can be easily discarded, which is preferable in terms of disposal of the erasing scraps.
[0013]
Moreover, the eraser of the present invention can be erased with a very light touch as compared with the conventional eraser, and the feeling of use is extremely excellent. This is because when the porous structure of the skeletal structure, especially the organic polymer, is exposed on the erasing surface together with the elastic body of the erasing composition, this skeletal structure exhibits the inherent erasability of the erasing composition elastic body. In particular, it seems that the porous structure of the organic polymer plays a role of reducing friction with the paper surface and reducing the burden on the user of the erasure. In addition, since the puncture strength is low, the force required for wear (that is, the force required for erasing) is reduced, so that the character can be erased with a light touch and the usability is excellent. Further, by making the skeletal structure particularly a porous structure, it has excellent strength and elasticity and does not bend during use, so that it can be erased smoothly with a light touch. Therefore, since the elastic body of the eraser composition is softened by suppressing the hardness of the elastic body of the conventional eraser composition, the eraser can be erased with a smooth touch and a light touch.
[0014]
Further, since the elastic body of the eraser composition can be made softer than the conventional elastic body of the eraser composition, the eraser is excellent. Furthermore, since the skeletal structure, especially the porous structure of an organic polymer itself, can exhibit erasing performance, the erasability is further improved.
[0015]
In addition, when configured as an elastic body of a soft erasing composition that is less stiff than conventional erasing, wear of the elastic body of the erasing composition is promoted compared to the conventional, so that it adheres to the paper. It is possible to suppress the phenomenon that the carbon such as the pencil that has been attached adheres to the eraser body and darkens.
[0016]
On the other hand, in the case of the skeletal structure, in particular, in the case of a porous structure of an organic polymer, the deformation applied to the elastic body of the erasing composition during the rubbing by the erasing is directly applied to the skeleton part on the erasing surface of the skeletal structure. It acts as a force for breaking, particularly in the case of a porous structure, a force for breaking the skeleton. As a result, the eraser of the present invention exhibits the erasability due to wear of the elastic body of the eraser composition while dividing or breaking the skeleton, and the eraser of this eraser composition breaks. While taking in the fragments of the skeleton part that has been dropped off, they are separated together. Therefore, the smash which the skeleton part of the skeletal structure and the elastic body of the eraser composition are collected is generated, and the smash only of the skeleton part is not generated. Further, the eraser of the present invention can make the wear surface of the elastic body coincide with or substantially coincide with the divided surface of the skeletal structure (fracture surface of the porous structure) in the erasing process. After the skeletal part of the porous structure is cut or broken and dropped, the skeleton part of the skeleton part of the porous structure remaining on the erased body (fracture fragment) hardly emerges from the erased surface. Will not be pulled out.
[0017]
Therefore, the eraser according to the present invention is not cluttered with the eraser as compared with the conventional eraser, and the eraser is excellently organized, and can be erased smoothly, and the feeling of use is particularly excellent. It has a particularly remarkable effect. In addition, the eraser itself has strength and is not easily broken, and the fracture resistance is good. Furthermore, the erasability is excellent.
[0018]
As a preferred embodiment, when the skeletal structure is a porous structure, the cross-sectional shape is preferably a structure including cells having a substantially polygonal shape or a substantially circular shape, and in particular, the porous structure is a foamed structure. Is optimal.
[0019]
In a preferred embodiment of the present invention, it is optimal that the porous structure is a network structure, and in particular, the porous structure is a three-dimensional network structure.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described below with reference to the drawings. FIG. 1 is an electron micrograph taken by magnifying the surface of the eraser according to an embodiment of the present invention at a magnification of 80 times. FIG. 2 is a schematic diagram drawn from the micrograph of FIG. 1, and is a drawing with a lead line and a reference for explanation. FIG. 3 is a view showing a micrograph obtained by enlarging the skeletal structure constituting the eraser in FIG. 1 200 times from the surface. FIG. 4 is a schematic diagram drawn from the photomicrograph of FIG. 3, and is a diagram with a lead line and a reference for explanation. FIG. 5 is a view showing a photomicrograph of the eraser surface in the eraser of FIG. FIG. 6 is a view showing an electron micrograph obtained by enlarging the surface of the eraser according to another embodiment of the present invention at a magnification of 60 times. FIG. 8 is a schematic diagram drawn from the micrograph shown in FIG. The electron micrograph was taken using “ERA-8000” (manufactured by Elionix Co., Ltd.).
[0021]
1 and 2,
[0022]
The eraser of this embodiment has the
[0023]
The
[0024]
In the
[0025]
In the
[0026]
In the skeletal structure of the porous structure, the filling rate of the elastic body of the eraser composition with respect to the total volume of the voids of the porous structure is not particularly limited. However, the filling rate is preferably 50% or more and less than 100%. When the filling rate is less than 50%, the packing property, erasability and usability of the swarf are lowered. Even if the erasing rate is 100%, compared with the conventional erasing, there is strength, it is strong and hard to break, the stuffing of the erasing waste is good, the erasing property is excellent, Although it is rich in feeling of use, by setting it to less than 100%, preferably 80 to 60%, and optimally about 70%, the wear rate of the erasing surface at the time of erasing increases on the contrary, and the erasing rate Will increase.
[0027]
Incidentally, the erasing rate (%) and the wear rate (%) for the erasing composition of the erasing composition with respect to the skeletal structure of 100% erasing and 70% erasing (other conditions are the same), respectively. When measured, the erasing rate (%) and wear rate (%) of the erasing when the filling rate was 100% were 97.6% and 11.4%, respectively, but the filling rate was 70%. In the eraser, the erasure rate and the wear rate were improved to 98.8% and 16.3%, respectively. The measurement conditions for the erasure rate and the wear rate are as follows. The erasure rate was measured based on JIS S 6050. The wear rate was measured by the following method. First, a sample is processed into a cylindrical shape having a diameter of 12 ± 1 mm (11 to 13 mm) and a thickness of 10 ± 1 mm (9 to 11 mm), and its weight is measured. Next, this is mounted on the erasing tester described in JIS S6050 (however, the thickness of the erasing rate of JIS S6050 is 5mm, so the holder part is remodeled to fit 12mm). The test paper is rubbed by 50 reciprocations with a load of 500 g. Next, the swarf generated by abrasion due to this abrasion is removed, and the weight of the sample is measured. The weight loss due to this rubbing is calculated as a percentage of the weight before rubbing.
[0028]
The porous structure of the skeletal structure is 3 kgf / cm. 2 Or less, preferably 2 kgf / cm 2 It is preferable to have the following tensile strength. This has a tensile strength of 3 kgf / cm 2 This is because the erasing with a skeletal structure having a porous structure exceeding 3 is difficult to break or break along with the abrasion of the elastic body of the erasing composition at the time of erasing. The numerical value of the tensile strength is a value measured according to JIS K 6402. However, the thickness of the sample is 10 mm, the dumbbell is No. 2, and the tensile speed is 300 mm / min.
[0029]
The porous structure preferably has an elongation of 500% or less, preferably 100% or less. This is because when the elongation of the porous structure exceeds 500%, the wear surface of the elastic body of the eraser composition does not coincide with the fracture surface of the porous structure when erasing, and the porous structure of the skeletal structure This is because the body is raised from the wear surface and is not preferable in appearance. The measured value of this elongation is also a value measured according to JIS K 6402. However, the thickness of the sample is 10 mm, the dumbbell is No. 2, and the tensile speed is 300 mm / min.
[0030]
The porous structure preferably has a compression repulsion force of 0.2 kgf or more, preferably 0.7 kgf or more. This is because when the compression repulsion force of the porous structure is less than 0.2 kgf, the entire eraser has insufficient rigidity and it is difficult to have a strong waist. The compression repulsive force is a numerical value obtained by measuring the repulsive force when a disk having a diameter of 15.2 mm is applied to a sample having a thickness of 10 mm and compressed by 5 mm at a speed of 7 mm / min.
From these facts, the preferred porous structure of the present embodiment is 3 kgf / cm. 2 It is preferable to have the following tensile strength, elongation of 500% or less, and compression repulsion of 0.2 kgf or more.
[0031]
Note that a melamine resin is used as the organic polymer of the
[0032]
Since the eraser according to the present invention is as described above, it has strength and elasticity compared to the conventional eraser, has a strong waist and is excellent in breakage resistance, and has a good degree of smashing. (Refer to FIG. 5), it is rich in feeling of use, and has excellent erasability.
[0033]
By the way, the eraser of the present invention is not limited to the above embodiment. The porous structure is not particularly limited as long as it forms a skeletal structure having a skeleton part and a void part. As such a porous structure, for example, a structure composed of substantially polygonal or substantially circular cells as shown in FIGS. 1 to 4 or a mesh structure can be adopted. The skeleton part preferably forms a skeletal structure having hardness in a solid state, but any skeleton structure that can reinforce the elastic body may be used. For example, a porous structure is melted by heat and dissolved (compatible) with components in the eraser composition, so that the shape of the pores is deformed, the skeleton is thinned, or the It may be in a compatible state.
[0034]
In the present invention, the shape of the skeleton and the shape of the gap are not particularly limited. As described above, the skeletal structure may be any structure as long as it functions as a skeletal structure to reinforce the elastic body and the skeleton part is broken by rubbing. In any case, the deformation of the elastic body of the eraser composition contained in the void portion of the porous structure can be controlled in a planar or three-dimensional manner, and the porosity can be suppressed to a certain limit of deformation. What has a structural organization should just be.
[0035]
The structure including a substantially polygonal or substantially circular cell is not particularly limited as long as the structure includes a cell having a substantially polygonal or substantially circular shape. For example, a foamed structure (sponge) And the like, and a cell structure such as a honeycomb structure is a substantially polygonal structure, and a foam structure is preferably used. The foamed structure has a spherical or almost spherical shape when the porosity is less than 90%. However, when the porosity is 90% or more, the foamed structure has a shape like a three-dimensional network structure. To have.
[0036]
In the structure (especially foamed structure) including a substantially polygonal or substantially circular cell, the form of bubbles is not particularly limited, and may be open cells or closed cells, and open cells and closed cells are mixed. There is no problem. However, from the point of filling the elastic body of the eraser composition into the porous structure of the skeletal structure, it is desirable that it is an open cell. The communicating bubbles may be substantially communicating bubbles. In the present invention, the communicating bubbles have a ratio of communicating bubbles of 90% or more (that is, the ratio of closed cells is less than 10%) to all the bubbles. It is handled as a communication bubble.
[0037]
The network structure may be a planar network structure (that is, a two-dimensional network structure), but may be a three-dimensional network structure (that is, a three-dimensional network structure). Structure) is preferable. When it is a three-dimensional network structure, the eraser strength and viscoelasticity can be further improved.
[0038]
In the present invention, the porous structure of the skeletal structure and the elastic body of the eraser composition can be combined and integrated. When the skeletal tissue and elastic body are combined and integrated, the waist becomes stronger, the elasticity is increased, and the fracture resistance is improved. The fracture surface of the elastic member and the wear surface of the elastic body can be made to coincide or substantially coincide with each other. Of course, it is possible to improve the feeling of use, the packing property of the swarf, and the erasability.
[0039]
Although the skeletal structure of the present invention is not particularly limited, it is important that the skeletal structure includes an elastic body of an erasing composition, and the skeleton part on the wear surface of the elastic body is divided and detached together with the wear of the elastic body by abrasion. It is. In these respects, a skeletal structure of a porous structure is preferable. The porous structure is not particularly limited, and includes an elastic body of an eraser composition, and is a porous structure in which the skeleton portion on the wear surface of the elastic body is divided and detached together with the wear of the elastic body by abrasion. Can be adopted. For example, a porous structure composed of an organic polymer or an inorganic polymer can be used. For example, as the organic polymer, either a synthetic polymer or a natural polymer can be used. An organic polymer can be used individually or in combination of 2 or more types. As the organic polymer, for example, a resin (for example, a thermosetting resin or a thermoplastic resin), rubber, fiber, or the like can be used. Of course, resin and rubber are used when the porous structure is a structure including substantially polygonal or substantially circular cells, and fibers are used when the porous structure is a network structure.
[0040]
Examples of the resin include thermosetting resins such as melamine resins, epoxy resins, urethane resins, urea resins, and phenol resins, styrene resins such as polystyrene, ester resins such as polyester, and polyacrylates. Includes various resins and elastomers such as acrylic resins such as polyethylene, olefin resins such as polyethylene, and vinyl chloride resins such as polyvinyl chloride. Rubbers include natural rubber and styrene-butadiene rubber. And various rubbers such as nitrile-butadiene rubber. Natural polymer porous bodies such as sponge can also be used. Examples of the fiber include various fibers such as natural fibers such as cotton, silk and hemp, and synthetic fibers such as cellulose fibers, ester fibers, acrylic fibers and amide fibers.
[0041]
In particular, in a structure including a cell having a substantially polygonal or substantially circular cross-sectional shape, when a melamine resin is used as the organic polymer, foaming with a thin skeleton part, a small pore diameter, and a high porosity is used. A three-dimensional structure or a three-dimensional network structure can be formed. For this reason, it is easily broken by rubbing, and the erased surface after use is such that the fractured portion of the skeleton does not float on the surface of the erased body like a ridge, and the wear surface of the elastic body and the porous structure are broken. The cross section coincides with or substantially coincides with the cross section. Of course, even when other than the melamine-based resin is used as the organic polymer, by controlling the thickness of the skeleton part, the pore diameter of the void part, and the porosity, the surface can be easily broken by rubbing and erased after use. In the above structure, the wear surface of the elastic body and the fracture surface of the porous structure may coincide or substantially coincide with each other.
[0042]
The elastic body of the eraser composition is not particularly limited, but a composition that can be impregnated and absorbed in a porous structure having a skeletal structure is preferable. Specifically, known compositions such as plastics, rubbers, and elastomers that are conventionally used as an eraser base material can be used.
[0043]
Examples of plastic eraser compositions include thermoplastic resins, thermosetting resins, ultraviolet curable resins, electron beam curable resins, multi-component curable resins (such as two-component curable resins), and catalyst curable resins. Various resins such as a fibrous ester can be used. As the resin, a thermoplastic resin is particularly suitable. Such a resin can also be used in a form dissolved in a solvent, a form dispersed in a solvent, or an emulsified form.
[0044]
More specifically, vinyl chloride resins such as polyvinyl chloride, vinyl chloride-vinyl acetate resins, vinyl chloride-ethylene-vinyl acetate resins, and vinyl acetate resins such as ethylene-vinyl acetate resins are preferably used. be able to. In particular, it is optimal to use a sol composition composed of a vinyl chloride resin and a plasticizer as a raw material. This is because the sol composition composed of a vinyl chloride resin and a plasticizer is fluid when impregnating and absorbing the porous structure of the skeletal structure, and is cured in the voids of the porous structure of the skeletal structure. It is because it is easy to do.
[0045]
As the plasticizer, a known plasticizer can be used as long as it is a plasticizer capable of plasticizing the contained thermoplastic resin, particularly a plasticizer capable of plasticizing polyvinyl chloride. As the plasticizer, phthalate plasticizers such as dioctyl phthalate and diheptyl phthalate are preferably used.
[0046]
In addition, abrasives, fillers such as calcium carbonate, magnesium carbonate, magnesium oxide, silica, talc, clay, diatomaceous earth, quartz powder, alumina, alumina silicate, mica, metal soap, barium-zinc stabilizer, calcium Zinc-based and magnesium-zinc-based stabilizers, colorants, fragrances, surfactants, glycols, and the like can be used. As the colorant, known pigments such as organic pigments, inorganic pigments, fluorescent pigments, known dyes, and the like can be used.
[0047]
In the plastic eraser composition, the ratio of the resin (particularly vinyl chloride resin) is not particularly limited, and is, for example, 10 to 80% by weight, preferably 20 to 70% by weight, based on the entire eraser composition. is there. The proportion of the plasticizer is, for example, 10 to 80% by weight, preferably 20 to 70% by weight, based on the entire eraser composition. Moreover, the ratio of a filler is 0 to 70 weight% with respect to the whole eraser composition, for example, Preferably it is 5 to 40 weight%.
[0048]
As the rubber-based eraser composition, for example, rubber components, factis, softeners, sulfur, vulcanization accelerators, fillers, anti-aging agents, colorants, fragrances and the like can be used. As the elastomeric eraser composition, for example, thermoplastic elastomers, softeners, fillers, stabilizers, colorants, fragrances and the like can be used.
[0049]
Further, in the present invention, a color-changing dye component comprising a color-changeable dye component (pressure-sensitive color-changing dye component) composed of a pressure-sensitive microcapsule that is crushed by scratching force, or a heat-sensitive coloring component that changes color by rubbing heat. A component (thermochromic dye component) can also be used.
[0050]
The eraser of the present invention can also employ a configuration in which at least one of the porous structure and the elastic body of the eraser composition is colored. In particular, if the porous structure and the elastic body of the eraser composition are configured in different colors, not only the eraser body but also the eraser will be mixed in color, which will intrigue the appearance color. From the viewpoint of physical properties, it is possible to visually recognize that the skeleton structure is incorporated into the eraser as desired.
[0051]
Furthermore, the skeletal structure can be composed of a plurality of blocks of porous structures. For example, it is a block-like porous structure that is at least one of spherical, square, and plate-like. In particular, in the case of erasing in which the skeletal structure is composed of a plurality of blocks of porous structures, since each block is independent, the seam between the blocks becomes a fold, and if necessary, this seam is used as a boundary. Can be folded. Therefore, in order to make it easier to erase characters, it is unnecessary to perform the work of cutting with a cutter or the like in order to make an angle during use. Instead, the character is simply folded by the seam between the blocks. For convenience, a new corner can be put out for erasing, or, for example, a small piece can be erased as needed. In the case of an eraser having this block type skeletal structure, in order to make it easy to fold at the joint between blocks, the components in the eraser composition are adjusted, the polymerization degree of the synthetic resin is adjusted, or the gelation Various methods such as adjusting the temperature can be employed depending on the type of the main component of the eraser such as elastomer or vinyl chloride. For example, in the case of an elastomeric eraser, methods such as increasing the oil content as a component in the eraser composition or adjusting the degree of polymerization of the synthetic resin are effective. Further, for example, in the case of a vinyl chloride-based erasing composition, the gelation temperature of the erasing composition contained in the skeletal structure is lower than usual, for example, 100 to 110 ° C., particularly 105 to 108 ° C., especially 107 ° C. It is preferable to make the degree. In addition, although the said block is not limited, It is desirable for a diameter or the length of a side to be 5 mm or more. In addition to the spherical shape, the square shape, and the plate shape, various shapes can be employed for the block.
[0052]
The eraser of the invention adopted in the various aspects described above is, for example, a mechanical pencil with an eraser attached to the tail plug, an electric eraser attached to the eraser holder, or a pay-out type having a payout mechanism. It can also be effectively applied to erasure, knock-type erasing with a mechanical pencil core just erasing, and erasing attached detachably in a cylinder. In these cases, it is particularly applicable as a replacement eraser (replacement rubber).
[0053]
The manufacturing method of the eraser of the present invention is not particularly limited. For example, an uncured eraser composition and a component or structure that becomes a skeletal structure are mixed, and an elastic body of an uncured eraser composition is included in the voids of the porous structure, and then cured. Thus, an erasing composition can be prepared. In addition, the process of injecting into a predetermined eraser may be performed at any time during preparation.
[0054]
A suitable production method is as follows. A method for producing an eraser in which a skeletal structure is impregnated with an erasing composition containing at least one of a rubber component and a resin component, and the erasing composition is absorbed in voids of the skeletal structure and the erasing composition is cured. It is. Further, the porous structure is impregnated with an erasing composition containing at least one of an uncured rubber component and a resin component, and the erasing composition is absorbed into the voids of the porous structure, and the erasing composition This is a method of curing an object. In the case of this method, it is preferable to include a step of compressing the skeletal structure, particularly a porous structure, after impregnating the eraser composition. In particular, after first erasing a composition containing at least one of a rubber component and a resin component in a plate-like formwork (for example, a plate-like formwork with a bottom), the porous structure is statically placed in the formwork. An eraser manufacturing method that is placed and impregnated and compressed by hot pressing is optimal. In order to uniformly and increase the amount of impregnation of the eraser composition, it is also effective to impregnate the eraser composition further from above the porous structure impregnated with the eraser composition by standing. In addition, a method in which an eraser composition containing at least one of a rubber component and a resin component is added to the skeletal structure under normal pressure, and then the vacuum composition is absorbed in the voids of the skeletal structure as a vacuum is also preferably used. Can do. Furthermore, an erasing composition containing at least one of a rubber component and a resin component is added to a skeletal structure under vacuum, and the erasing composition is filled in the voids of the skeletal structure to cure the erasing composition. It is also possible to adopt a method of making them.
[0055]
If the porous structure having a skeletal structure larger than the finished size is impregnated with the eraser composition and compressed into a predetermined shape, the porosity can be used while using the same porous structure as a raw material. This is preferable in that the content of the eraser composition can be adjusted and the quality of the product can be controlled.
[0056]
Another manufacturing method can be obtained by impregnating the eraser composition in the voids of the porous structure in advance and then placing it in a predetermined eraser mold and curing it by heating or the like.
[0057]
The curing conditions by heating in the above various production methods are preferably about 100 to 160 ° C. for about 10 to 50 minutes.
[0058]
In addition, when the skeletal structure of the porous structure is impregnated with the eraser composition, if the composition contains a thermoplastic synthetic resin such as an elastomer, the eraser composition has a high viscosity even in a heat-melted state. In such a case, the following method may be employed to improve the impregnation property. For example, the eraser composition is dissolved in a solvent and impregnated into the skeletal structure of the porous structure, and then the solvent is volatilized. Further, after the emulsified composition is emulsified with a dispersant and impregnated, the dispersion medium is removed by volatilization or the like. Further, after the erasing composition is impregnated into the skeletal structure of the porous structure in a liquid low molecular state, the monomer of the erasing composition is polymerized.
[0059]
In the case of a network structure, the porous structure may be prepared by a method similar to that of a structure including a substantially polygonal or substantially circular cell, and an uncured eraser such as a sol state. The composition is poured into a predetermined erasing mold, the fibers are put into this and mixed, and after having a configuration having an elastic body of the erasing composition in the gap between the fibers, it is cured by heating or the like. Can be prepared.
[0060]
In producing the eraser of the present invention by such a method, for example, under the measurement conditions of a temperature of 20 ° C., a B-type viscometer, and a rotation speed of 6 rpm, 100 to 20,000 mPa · s (preferably 800 to 7,000 mPa It is desirable to use the erasing composition in the sol state of s), particularly the erasing composition of the sol-like composition of the polyvinyl chloride resin. If this is an erasing composition having a viscosity within this range, it has a fluidity suitable for impregnating and absorbing the porous structure of the skeletal structure at room temperature, and the porous structure of the skeletal structure. This is because the voids of the body are sufficiently filled and easily cured. In addition, even a high viscosity eraser composition exceeding 20,000 mPa · s can be impregnated by reducing the viscosity by heating or by reducing the pressure.
[0061]
The surface hardness of the eraser of the present invention is not particularly limited, and is, for example, 50 to 80, preferably 60 to 70. Further, the puncture strength of the eraser is not particularly limited, and is, for example, 1.5 to 20 (kgf), preferably 2 to 5 (kgf). The surface hardness is measured according to JIS S 6050. The puncture strength is the part where the sample was processed into a disk shape with a thickness of 5 mm and a diameter of 10 mm, and a rod with a diameter of 4.4 mm was pressed to the center of the disk at a speed of 7 mm / min. Is measured as the puncture strength.
[0062]
The eraser of the present invention can reduce the puncture strength even if the surface hardness is the same as that of the conventional eraser. That is, the surface hardness of the eraser can be increased or the puncture strength can be decreased. Therefore, even if the elastic body of the eraser composition is excellent in strength and viscoelasticity, the eraser has the characteristics that the waist is strong and difficult to crack, and the usability is excellent. Of course, the wiping property of the swarf is excellent, and the swarf is not scattered on the paper surface or the erased surface. In addition, the erasability is excellent.
[0063]
In the present invention, the eraser piercing strength is lower than that of a conventional eraser in which the composition of the eraser composition is the same and the manufacturing conditions (curing temperature, etc.) are the same. That is, by providing the skeletal structure, the elastic body of the eraser composition is soft even under the same manufacturing conditions. Therefore, in the present invention, simply by adding a porous structure of a skeletal structure to a conventional eraser composition, the strength and elasticity are excellent without changing the production conditions, and the swarf packing property is good. Moreover, it is easy to use, and it is possible to obtain an eraser with high erasability.
[0064]
The friction coefficient of the eraser of the present invention is preferably 0.8 or less. This is based on the fact that in the case of the eraser of the present invention in which the friction coefficient of eraser is 0.8 or less, the touch is light when erasing. Further, the wear rate of the eraser is preferably 1% or more. In the case of the eraser according to the present invention in which the wear rate of eraser is 1% or more, the surface is difficult to get dirty during eraser and can be easily erased.
[0065]
From these, the erasing with the surface hardness of 50 to 80, the puncture strength of 1.5 to 20 (kgf), the friction coefficient of 0.8 or less, and the erasing wear rate of 1% or more is optimal.
[0066]
The eraser of the present invention is composed of a structure having a skeletal structure and an elastic body of an eraser composition. Accordingly, not only the entire elastic body of the eraser composition but also an eraser having a structure in which a skeletal structure is included in a part thereof. Moreover, as shown in FIG. 6, the
[0067]
【Example】
(Erasing material)
In the following examples and comparative examples, a polyvinyl chloride sol composition having the following composition was used as the eraser material (erased substrate).
Composition of polyvinyl chloride sol
・ Resin (polyvinyl chloride, trade name “ZEST P21”, manufactured by Shin-Daiichi PVC)
: 32 parts by weight
・ Plasticizer (Dioctyl phthalate, trade name “Sunsocizer DOP”, manufactured by Shin Nippon Rika Co., Ltd.)
: 50 parts by weight
・ Filler (heavy calcium carbonate, manufactured by Bihoku Powder Chemical Co., Ltd.)
: 17 parts by weight
・ Stabilizer (magnesium-zinc, trade name “R-23L”, manufactured by Tokyo Fine Chemical Co., Ltd.)
: 1 part by weight
[0068]
Example 1
The polyvinyl chloride sol composition: 20 parts by weight was impregnated with 0.15 part by weight of the melamine-based resin foam, and then heated at 130 ° C. for 20 minutes to prepare an eraser. The melamine-based resin foam is a product name “Basotect” manufactured by BASF.
[0069]
(Example 2)
After impregnating 20 parts by weight of the above-mentioned polyvinyl chloride sol composition with respect to 0.15 parts by weight of a urethane resin foam, the composition was erased by heating at 130 ° C. for 20 minutes. The urethane resin foam is “MF-50” manufactured by INOAC CORPORATION.
[0070]
Example 3
After impregnating 20 parts by weight of the above-mentioned polyvinyl chloride sol composition with respect to 0.15 parts by weight of the foam of ethylene resin, heating was performed at 130 ° C. for 20 minutes to prepare an eraser. The foam of ethylene resin is manufactured by SANWA KAKO Co., Ltd., trade name “OPCELL LC-300” # 3 Is.
[0071]
Example 4
A polyvinyl chloride resin foam: 0.15 parts by weight was impregnated with the above polyvinyl chloride sol composition: 20 parts by weight, and then heated at a temperature of 130 ° C. for 20 minutes to prepare an eraser.
[0072]
(Example 5)
Nitrile-butadiene rubber foam (NBR foam): 0.15 parts by weight of the above polyvinyl chloride sol composition: impregnated with 20 parts by weight, and then heated at 130 ° C. for 20 minutes to erase the characters Prepared.
[0073]
(Example 6)
After impregnating the above-mentioned polyvinyl chloride sol composition: 20 parts by weight with respect to 0.15 parts by weight of the fiber aggregate in the form of felt, heating was performed at a temperature of 130 ° C. for 20 minutes to prepare an eraser. The felt-shaped fiber assembly is a product name “# 4000” manufactured by TSUKASA FELT SHOJI Co., Ltd.
[0074]
(Example 7)
The polyvinyl chloride sol composition: 20 parts by weight was impregnated with 0.15 parts by weight of the melamine-based resin foam, and then heated at 114 ° C. for 20 minutes to prepare an eraser. The melamine-based resin foam is a product name “Basotect” manufactured by BASF.
(Comparative Example 1)
Using only the above-mentioned polyvinyl chloride sol composition, heating was performed at a temperature of 130 ° C. for 20 minutes to produce an eraser.
[0075]
(Evaluation)
About the eraser which concerns on Examples 1-7 and the comparative example 1, the usability | use_condition and the consolidating property of the scraps were evaluated on the following test conditions. The evaluation results are shown in Table 1.
[0076]
[Table 1]
[0077]
(Usability test)
The pencil handwriting was erased using the eraser according to Examples 1 to 7 and Comparative Example 1, and the feeling of use was subjected to sensory evaluation according to the following criteria.
[0078]
[Usage Evaluation Criteria]
・ ◎: The handwriting can be erased very smoothly with a light touch.
・ ○: Smoothly erases handwriting with a light touch
・ ×: Handwriting cannot be erased without strong force
[0079]
(Test for packing properties of scraps)
Sensory evaluation was performed according to the following criteria for the collectability of the scraps after the erasability test.
In addition, the state of the erased surface after erasing was observed.
[0080]
[Evaluation criteria for smashing together]
-○: Eraser is collected on the paper or on the erased surface, and after erased, the erased surface is white
*: Eraser was not easily collected on the paper or the erased surface, and after erasing, the black carbon of the pencil was attached to the erased surface
[0081]
(Evaluation results)
From Table 1, the erasers of Examples 1 to 7 are extremely strong, but the handwriting can be completely erased with a light touch and a feeling of sliding. In addition, the swarf is not scattered, it is continuously gathered on the paper surface or the eraser surface, and it seems that the amount of wear of the elastic body is increasing, but the pencil handwriting is sufficiently inside the swarf. And the erased surface remains white. Furthermore, a phenomenon was observed in which the skeleton portion of the porous structure was broken during the erasing process, and fragments of the skeleton portion were collected and separated while taking up the scraps.
[0082]
In contrast, the eraser of Comparative Example 1 cannot be erased unless it is a strong force. Moreover, the swarf is scattered and is not collected continuously. Also, the erased surface after erasing was black with pencil carbon attached. Furthermore, in the eraser of Examples 1-7, even if the paper surface was rubbed with a strong force, it was not easily broken, but in the case of the eraser of Comparative Example 1, it was easy to rub the paper surface with a strong force. It is easy to break and has poor fracture resistance.
[0083]
In Examples 1 to 7 and Comparative Example 1, the composition of the elastic body of the eraser composition and the manufacturing conditions are the same. Examples 1 to 7 are different from Comparative Example 1 only in that a porous structure is used.
[0084]
Next, for the uncured eraser of Example 1 using a melamine-based resin foam and the uncured eraser of Comparative Example 1 without a skeletal structure of the porous structure, the curing temperature, surface hardness, and The relationship between the piercing strengths was measured, and the results are shown in Table 2. FIG. 7 is a graph showing the relationship between the curing temperature, the surface hardness, and the piercing strength. In Table 2, the eraser according to Example 1 is described in the “with foam” column, and the eraser according to Comparative Example 1 is described in the “without foam” column. In FIG. 7, ● represents the puncture strength of the eraser according to Example 1, ○ represents the puncture strength of the eraser according to Comparative Example 1, and ■ represents the surface hardness of the eraser according to Example 1. □ indicates the surface hardness of the eraser according to Comparative Example 1.
[0085]
The surface hardness was measured according to JIS S 6050. The puncture strength is the part where the sample was processed into a disk shape with a thickness of 5 mm and a diameter of 10 mm, and a rod with a diameter of 4.4 mm was pressed to the center of the disk at a speed of 7 mm / min. Is measured as the puncture strength. The curing time is 20 minutes.
[0086]
[Table 2]
[0087]
From Table 2 and FIG. 7, in the curing temperature range of 110 ° C. to 130 ° C., the eraser of Example 1 has higher surface hardness and lower piercing strength than the eraser of Comparative Example 1. Specifically, the eraser of Example 1 has a surface hardness of 64 to 67 and a puncture strength of 1.63 to 3.26 (kgf). This is because the eraser of Example 1 is strong and stiff even when cured for the same time at the same curing temperature as the eraser of Comparative Example 1, but the cure degree (gelation degree) is low, and the eraser composition It shows that the elastic body is softer than Comparative Example 1. Therefore, compared to the conventional eraser of Comparative Example 1, the eraser of Example 1 is a soft elastic body with a low degree of cure, and therefore has excellent erasability, and eraser It shows that the degree of grouping is also good. These tendencies also apply to the eraser in Examples 2-7. In fact, the erasing with a surface hardness of 64 to 67 and a piercing strength of 1.63 kgf to 3.26 (kgf) was good in all of the strength, feeling of use, erasability and the degree of scumming. It was.
[0088]
【The invention's effect】
The present invention includes an elastic body of an eraser composition containing at least one of a rubber component and a resin component, and the elastic body, and the skeleton portion on the wear surface of the elastic body is divided along with the wear of the elastic body by abrasion. An eraser with a skeletal structure that detaches. In particular, the present invention is an eraser in which the skeletal structure is composed of a porous structure that is broken by abrasion. Of these, the present invention is an eraser in which the porous structure of the skeletal structure is composed of an organic polymer.
[0089]
Therefore, the eraser of the present invention is stronger than conventional erasers, and is hard to break even after repeated use, and can be erased with a light touch. The character is excellent, and there is a particularly remarkable effect that the swarf is continuous and not scattered.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing an electron micrograph taken by magnifying a surface of an eraser according to an embodiment of the present invention at a magnification of 80 times.
FIG. 2 is a schematic drawing of the micrograph of FIG. 1 drawn on a diagram for explanation.
3 is a view showing a photomicrograph taken by enlarging the skeletal structure constituting the eraser of FIG. 1 200 times from its surface.
FIG. 4 is a schematic drawing of the micrograph of FIG. 3 drawn on a diagram for explanation.
FIG. 5 is a view showing a photomicrograph obtained by enlarging the surface of the erased scraps of FIG. 1 at 200 times.
FIG. 6 is a view showing an electron micrograph obtained by enlarging the surface of the eraser according to another embodiment of the present invention at a magnification of 60 times.
FIG. 7 is a graph showing the relationship between curing temperature, surface hardness, and puncture strength.
FIG. 8 is a schematic drawing of the micrograph of FIG. 5 drawn on a diagram for explanation.
[Explanation of symbols]
1 Eraser
2 Skeletal tissue
2a Skeleton
2b gap
3. Elastic body of the eraser composition
4 Scrap
5 Fragment of skeletal part in chip
6 Elastic body of eraser composition
Claims (33)
上記骨格組織が、擦過により破断する多孔性構造体で構成されており、
前記骨格組織の多孔性構造体が有機ポリマーで構成され、当該骨格組織が、連続的である字消し。 An elastic body of an eraser composition containing at least one of a rubber component and a resin component, and a skeletal structure that includes this elastic body, and the skeleton portion on the wear surface of the elastic body is divided and separated along with the wear of the elastic body by abrasion have a,
The skeletal structure is composed of a porous structure that breaks by rubbing,
The skeleton structure is composed of an organic polymer, and the skeleton structure is continuous.
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