JP3815774B2 - 電解質を含む電気化学素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解質を含む電気化学素子、特に二次電池およびキャパシタに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種携帯機器用及びハイブリッド電気自動車用の電気化学素子の需要が非常に高まっている。二次電池、キャパシタなどの電気化学素子には、濃硫酸水溶液、濃アルカリ水溶液などが、電解質として用いられている。また、Liイオン二次電池には、リチウム塩を溶解した非水溶媒が、電解質として用いられている。電解質の多くは、材料の腐食を引き起こしたり、人体に害を及ぼしたりすることから、電気化学素子からの電解質の漏液を防止することが必須となる。
【0003】
しかし、電気化学素子では、電解質が電気化学素子の端子を這い上がるクリーピングが起こる。M.N.Hullらは、アルカリ電解質を用いる電気化学素子のクリーピングの原因として、電気毛管現象による電解質液面のメニスカスの上昇と、アルカリ電解質/酸素/負極の3相界面での酸素の還元によるアルカリ濃度の上昇およびそれに伴う電解質の輸送現象とを挙げている(J. Electrochem. Soc., 124, 3, 332 (1977))。
【0004】
電気化学素子の金属端子近傍を粘着剤を用いて封止した場合、粘着剤と金属端子とのアフィニティーよりも、金属端子と電解質とのアフィニティーの方が高いため、電解質の作用で粘着剤が金属端子から剥離する現象が生じる。従って、粘着剤の使用でアルカリ電解質の漏液を防止することは困難である。
【0005】
特開2000-58031号公報は、ガラスハーメチックシールを用いることを提案している。ハーメチックシールは、絶縁性が高く、気密性が高いことから、電子部品の封止に広く用いられている。しかしながら、ガラスの熱膨張係数と金属の熱膨張係数とを揃える必要があり、設計が難しく、実際に使用できる金属も高価なもの(コバールなど)に限られている。
【0006】
従って、従来、電気化学素子の封止部分においては、表面にブチルゴムからなるエラストマーを塗布した金属部品で、O−リングやガスケットを挟持し、圧縮する方法が採用されている。エラストマーは、金属表面の凹凸によって生じる隙間を埋める役割を有する。また、水溶液系電解質を含むキャパシタでは、円筒型のゴムに孔を設けて集電端子を通過させ、ケースの開口部を前記ゴムで封口して周囲から圧縮する方法が採用されている。
【0007】
しかしながら、上記のような物理的に電解質を遮断する方法では、O−リングを圧縮するためのネジ止めや、金属ケース端部でガスケットをかしめる工程が必要であり、製造コストがアップしたり、電池の設計形態が限られたりするという問題がある。また、キャパシタにおいては、寿命に至る原因として、ゴムと集電端子との間隙から、電解質が蒸発して内部抵抗が上昇し、寿命が短くなるという問題がある。そこで、信頼性が高く、安価な封口技術が求められている。
【0008】
また、近年、一方の面に正極を有し、他方の面に負極を有するバイポーラ集電体からなるセルを直列に積層した、バイポーラ型の電気化学素子が提案されている。バイポーラ型の電気化学素子では、積層されたセル間の電解質による電気的連絡を防止することが重要となる。例えば、特許第2623311号公報、特開平11−204136号公報および特許第2993069号公報では、集電体の周囲を絶縁性にしたり、液不透過性にすることが提案されている。
【0009】
しかしながら、電気毛管現象による電解質のクリーピングを抑制することは困難である。また、液状の電解質を用いる限り、落下や振動による電解質のセル間の移動を防止することは困難である。電解質により、セル間が電気的に連絡されると、セル間の充電状態がばらついたり、自己放電がおおきくなるなどの問題を生じる。かといって、電解質の量を極端に少なくすると、電気化学素子の寿命が短くなってしまう。そこで、積層されたセル間の電解質による電気的連絡を防止する有効な方法が望まれている。
【0010】
さらに、近年、電動工具やハイブリッド電気自動車の電源には、密閉型アルカリ蓄電池が用いられている。これらの用途では、高電圧の電源が必要であるため、直列に接続した複数のセルが用いられる。
【0011】
しかし、一般的に、アルカリ蓄電池は、正極板と、負極板とを、セパレータを介して巻回した円筒状の極板群、もしくは正極板と、負極板とを、セパレータを介して交互に積層した極板群を、電解質とともにケースに収容し、ケース開口部を封口板で密閉して構成される。従って、直列に接続する電池の数だけ封口板やケースが必要となり、不経済である。そこで、鉛蓄電池のように、有底樹脂ケースの内部を複数の空間に仕切り、隔絶されたそれぞれの空間に極板群を挿入し、極板群同士をリードで電気的に接続することが有効と考えられる。
【0012】
しかしながら、鉛蓄電池で用いる硫酸に比べ、密閉型アルカリ蓄電池で用いるアルカリ電解質は、リードなどの金属部品の表面をクリープしやすい。そのため、アルカリ蓄電池では、直列に接続された発電要素同士が電解質により電気的に接続され、自己放電が大きくなったり、発電要素間の充電状態がばらつくという問題が発生する。従って、鉛蓄電池の構造を密閉型アルカリ蓄電池にそのまま適用することは困難である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電解質を含む電気化学素子において、上記クリーピングの問題を解決するための新しい技術を提案するものであり、信頼性が高く、安価な電気化学素子を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記クリーピングを防止するために、極板と導通している金属部品上に、絶縁酸化物層を設けることを提案する。前記絶縁酸化物層は、電気毛管現象に伴う電解質の表面張力低下によるクリーピングを防止する作用を有する。
【0015】
すなわち、本発明は、アルカリ電解質と、前記アルカリ電解質に接触し得る金属部品とを有する電気化学素子であって、前記金属部品上に、前記アルカリ電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層を有し、前記絶縁酸化物層が、絶縁性樹脂層で被覆されており、前記絶縁酸化物層が、前記絶縁性樹脂層とともに、前記アルカリ電解質を密封する封止構造を形成し、前記絶縁酸化物層の厚さが、10μm以上、200μm以下であることを特徴とする電気化学素子に関する。
【0016】
前記金属部品は、例えば、Fe、Ni、Co、Cr、Cu、AlおよびPbよりなる群から選ばれた少なくとも1種からなる。
前記絶縁酸化物層の比抵抗は、106Ω・cm以上であることが好ましい。
前記絶縁酸化物層は、非晶質であることが好ましい。
前記絶縁酸化物層は、Si、B、Mg、Na、K、Al、Ca、Ba、Ti、Y、Cr、NiおよびZrよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を含有することが好ましい。
前記金属部品と、前記絶縁酸化物層との間には、さらにCr、Ni、FeおよびCoよりなる群から選ばれた少なくとも1種からなる金属層を有することが好ましい。
前記絶縁性樹脂層は、ポリオレフィン、ポリエーテル、ポリアセタールおよびポリカーボネートよりなる群から選ばれた少なくとも1種からなることが好ましい。
【0018】
本発明は、また、正極、負極、セパレータおよび前記電解質からなる少なくとも2つの発電要素を有し、前記金属部品が、前記少なくとも2つの発電要素を電気的に接続するための少なくとも1つのリードであり、前記少なくとも2つの発電要素は、互いに短絡しないように隔絶されている電気化学素子に関する。
具体的には、本発明は、正極、負極およびアルカリ電解質からなる少なくとも2つの発電要素、前記少なくとも2つの発電要素を、互いに短絡しないように隔絶された状態で収容するケース、ならびに前記ケースを封口する封口板からなる密閉型アルカリ蓄電池であって、前記少なくとも2つの発電要素は、少なくとも1つのリードで互いに電気的に接続されており、前記リードには、前記アルカリ電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層が帯状に設けられていることを特徴とする密閉型アルカリ蓄電池に関する。
前記アルカリ電解質は、ゲル電解質であることが好ましい。
【0019】
本発明は、さらに、前記金属部品が、一方の面に正極を有し、他方の面に負極を有するバイポーラ集電体であり、前記絶縁酸化物層は、前記バイポーラ集電体の周縁部に設けられており、前記バイポーラ集電体の前記周縁部は、隣接する別の2つの集電体の周縁部で挟持されており、前記別の2つの集電体の周縁部にも、前記絶縁酸化物層が設けられている電気化学素子に関する。
具体的には、本発明は、一方の面に正極を有し、他方の面に負極を有するバイポーラ集電体およびアルカリ電解質からなる発電要素、ならびに前記発電要素を挟持する2つの極板を有するバイポーラ型アルカリ蓄電池であって、前記バイポーラ集電体の周縁部および前記周縁部に対面する前記2つの極板の周縁部には、それぞれ前記アルカリ電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層が設けられていることを特徴とするバイポーラ型アルカリ蓄電池に関する。
前記アルカリ電解質は、ゲル電解質であることが好ましい。
前記バイポーラ集電体の周縁部に設けられた前記絶縁酸化物層と、前記2つの極板の周縁部に設けられた前記絶縁酸化物層とは、接着剤で接合することができる。
前記バイポーラ集電体は、略正方形であり、前記周縁部の幅が、前記バイポーラ集電体の幅の10分の1以下であることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、電解質を用いる電気化学素子において、金属部品上に、絶縁酸化物層を設けることを特徴とする。金属部品の絶縁酸化物層を設けた箇所では、電解質のクリーピングが抑制される。クリーピング現象は、アルカリ電解質を用いる場合に最も顕著となるため、本発明は、アルカリ電解質を用いる場合に特に有効である。
【0021】
絶縁酸化物層を設ける金属部品は、特に限定されない。電気化学素子において、電解質のクリーピングの抑制が必要とされる全ての金属部品に、絶縁酸化物層を適用することができる。例えば、集電体、リード、封止部分を構成する端子や金属ケースなどに、絶縁酸化物層を設けることができる。
【0022】
絶縁酸化物層としては、例えば非晶質ガラスが適用可能である。種々の組成の非晶質ガラスを適用できるが、Si、B、Mg、Na、K、Al、Ca、Ba、Ti、Y、Cr、NiおよびZrよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を含有することが望ましい。例えば、ソーダ石灰ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラスなどが挙げられる。好ましくは、アルカリに対する耐性の強いアルミノホウケイ酸塩ガラス、パイレックス登録商標ガラス、化学工業用耐酸ホウロウ(ガラスライニング)などを用い得る。
【0023】
上記非晶質ガラス以外に、Al2O3、TiO2、Y2O3、Gr2O3、NiO、ZrO2などのセラミックスを用いることも可能である。これらのセラミックスは、いずれも絶縁性が高く、電位の印加された金属部品の絶縁に適している。
【0024】
絶縁酸化物層の厚さは、10μm以上、200μm以下であることが望ましい。絶縁酸化物層が10μm未満では、絶縁が不充分であるため、電気毛管現象に起因する電解質の表面張力低下が起こり、クリーピングを引き起こす。また、絶縁酸化物層の厚さが200μmをこえると、金属と絶縁酸化物層との界面で、大きな歪みが生じ、ヒートサイクルなどで絶縁酸化物層が剥離しやすくなる。
【0025】
絶縁酸化物層と金属部品との接合を強固にするため、金属部品の表面に、予め、Cr、Ni、FeおよびCoよりなる群から選ばれた少なくとも1種からなる金属層を形成することもできる。金属層の厚さは、0.1〜20μmが好ましい。
【0026】
SiO2を主成分とするガラスのように、耐アルカリ性のそれほど強くない絶縁酸化物層を用いる場合、絶縁酸化物層の表面を、耐アルカリ性の強い絶縁性樹脂層で被覆することも可能である。絶縁性樹脂層は、絶縁酸化物層のアルカリ電解質への溶出を防止する。この場合、酸化物層は絶縁されているため、アルカリ電解質の作用による酸化物層と樹脂層との界面における剥離は起こらない。
【0027】
絶縁性樹脂としては、耐アルカリ性に優れることから、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどのポリオレフィン;エポキシ樹脂などのポリエーテル;ポリアセタール;ポリカーボネート;ポリフェニレンスルフィドなどのポリスルフィド;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素樹脂;などが好ましい。
【0028】
絶縁酸化物層は、絶縁性樹脂層とともに、電解質を密封する封止構造を形成することができる。例えば、円筒形電池において、金属ケースの開口端部に絶縁酸化物層を設け、絶縁酸化物層上に絶縁性樹脂層を設け、次いで、金属ケースの開口端部で封口板を固定することにより、信頼性に優れた封止構造を形成することができる。
また、内部から外部に引き出されるリード、外部端子などの封止部分に絶縁酸化物層を設け、絶縁酸化物層上に絶縁性樹脂層を設けることにより、信頼性に優れた封止構造を形成することができる。
【0029】
ただし、絶縁酸化物層は、電気毛管現象による電解質のクリーピングを防止するものであり、従来のハーメチックシールのように電解質を密封するものではない。電解質の密封は、絶縁性樹脂層が担っている。従って、絶縁酸化物層と金属との熱膨張係数の差は重要ではなく、多くの金属と絶縁酸化物との組み合わせにおいて、それらの界面接合の信頼性を確保することができる。一方、ハーメチックシールは、電解質を密封するものであるため、絶縁酸化物層の熱膨張係数と金属の熱膨張係数とを揃える必要があり、設計が難しいことは、上述のとおりである。
【0030】
本発明の好ましい実施態様として、正極、負極およびアルカリ電解質からなる少なくとも2つの発電要素、前記少なくとも2つの発電要素を、互いに短絡しないように隔絶された状態で収容するケース、ならびに前記ケースを封口する封口板からなる密閉型アルカリ蓄電池であって、前記少なくとも2つの発電要素が、少なくとも1つのリードで、互いに電気的に接続されており、前記リードには、絶縁酸化物層が設けられている密閉型アルカリ蓄電池が挙げられる。
【0031】
少なくとも2つの発電要素を、互いに短絡しないように隔絶された状態で収容するケースは、複数の部品から構成されていてもよい。例えば、各発電要素を収容する有底樹脂ケースと、前記有底樹脂ケースを複数隔絶された状態で収容する金属ケースからなるケースを用いることができる。このように、複数の発電要素群が、一のケース内空間を共有することにより、コストの低減およびエネルギー密度の向上を図ることができる。
【0032】
発電要素は、リードで直列または並列に電気的に接続されており、リードは絶縁酸化物により被覆されている。従って、電気毛管現象による電解質のクリーピングを抑制することができる。
【0033】
電解質には、ゲル電解質を用いることが好ましい。ゲル電解質を用いることにより、落下などの衝撃による電解質の移動を防止することができる。アルカリ水溶液をゲル化させるためのゲル形成材料としては、架橋されたポリアクリル酸やポリビニルスルホン酸およびこれらの共役塩などが好ましく用いられる。
ゲル形成材料は、セパレータに含ませることが好ましい。ゲル形成材料は、ゲル化させてからセパレータに塗着したり、そのセパレータを用いて極板群を構成し、アルカリ水溶液とともにケースに収容した後に、電池内でさらにゲル化させたりすることができる。
【0034】
ゲル形成材料の量は、電解質100重量部あたり1〜15重量部程度が望ましい。この範囲よりもゲル形成材料が少なくなると、電解質の粘度上昇が不充分になり、多くなると、電池の体積エネルギー密度が低下してしまう上、極板間のガス透過性が低下し、充電時に電池内圧が上昇してしまう。
【0035】
本発明の別の好ましい実施態様として、一方の面に正極を有し、他方の面に負極を有するバイポーラ集電体およびアルカリ電解質からなる発電要素、ならびに前記発電要素を挟持する2つの極板を有するバイポーラ型アルカリ蓄電池であって、前記バイポーラ集電体の周縁部および前記周縁部に対面する前記2つの極板の周縁部には、それぞれ絶縁酸化物層が設けられているバイポーラ型アルカリ蓄電池が挙げられる。
アルカリ電解質には、前記密閉型アルカリ蓄電池に用いられるのと同様のゲル電解質を用いることが好ましい。
【0036】
前記正極は、水酸化ニッケルを主体として含むペーストを用いて作製される。例えば、前記ペーストを発泡ニッケルシートに充填し、バイポーラ集電体の片面に溶接などで固定することにより、正極を得ることができる。また、バイポーラ集電体の片面に、前記ペーストを直接塗着することによっても、正極を得ることができる。また、バイポーラ集電体の表面にニッケルの多孔質焼結層を形成し、前記孔質焼結層中に硝酸ニッケルを含浸させ、乾燥後にアルカリ水溶液に浸漬して水酸化ニッケルを生成させることにより、正極を得ることができる。
前記負極は、バイポーラ集電体の他方の面に設けられる。負極は、例えば、水素吸蔵合金を主体として含むペーストを用いて作製される。
【0037】
正極および負極は、絶縁酸化物層を設けるため周縁部を残してバイポーラ集電体に形成する。集電効率の観点から、正極および負極が絶縁酸化物層の内側に配される必要がある。従って、絶縁酸化物層の幅が増大すると、極板面積が縮小する。体積エネルギー密度の観点からは、バイポーラ集電体は、略正方形であることが好ましく、絶縁酸化物層を設ける周縁部の幅は、バイポーラ集電体の幅の10分の1以下であることが望ましい。前記周縁部の幅が、バイポーラ集電体の幅の10分の1を超えると、電池の体積エネルギー密度が極端に低下する。
【0038】
バイポーラ集電体は、耐アルカリ性の点から、FeまたはNiからなることが好ましい。絶縁酸化物層とバイポーラ集電体との接合を強固にするため、バイポーラ集電体と絶縁酸化物層との間には、Cr、Ni、Fe、Coなどの金属層を形成することが望ましい。
【0039】
バイポーラ型アルカリ蓄電池の極板群の最外層には、片面のみに正極または負極を有し、周縁部に絶縁酸化物層を設けたモノポーラ集電体を配することもできる。極板群は、電気絶縁性を有するフィルムで被覆してから、鉄やニッケルからなる金属ケースまたはポリエチレンとポリプロピレンを主成分とする樹脂ケースに収納する。次いで、金属ケースまたは樹脂ケースに封口板を取り付け、極板群の正極および負極にそれぞれ取り付けられたリードと外部端子とを電気的に接続し、ケースの開口部を密閉する。
【0040】
【実施例】
以下に本発明の具体例を詳細に説明する。
試料1
以下の手順で、図1に示すようなNi製リード11に、絶縁酸化物層としてガラス層12を形成した。
まず、長さ50mm、幅5mm、厚さ0.15mmのNi製リード11を用意し、表面を王水、ついで純水で洗浄した。このリードの下端からの距離が30〜35mmの領域に、アルミノホウケイ酸塩ガラスフリットとエタノールからなるガラススラリーを塗布し、乾燥させた。これをAr雰囲気下、900℃で焼結して、Ni製リードの一部を取り巻く厚さ0.02mmのガラス層を形成した。このリードを試料1とした。
【0041】
試料2
試料1と同様の洗浄処理を施したNi製リードの下端からの距離が30mmまでの領域と、35〜40mmまでの領域を、セロファンテープで被覆した。次いで、このリードを0.5MのNi(NO3)2・6H2O水溶液に浸漬し、対極のNiアノード板(50×10×0.15mm)2枚で挟み、Ni製リードをカソードとして50mAの電流を240秒間流し、Ni製リードの下端からの距離が30〜35mmの全領域にNi(OH)2を電析させた。セロファンテープを剥がしてリードを水洗・乾燥させた後、Ar雰囲気下、900℃で焼結してリードの一部に厚さ約0.02mmのNiO層を形成した。このリードを試料2とした。
【0042】
試料3
試料1と同様の洗浄処理を施したNi製リードの下端からの距離が30〜35mmの全領域に、撥水剤としてポリテトラフルオロエチレンのエタノール分散液を厚さ0.02mmになるように塗布した。このリードを試料3とした。
【0043】
試料4
試料1と同様の洗浄処理を施したNi製リードの下端からの距離が30〜35mmの全領域に、エポキシ系接着剤を厚さ0.02mmになるよう塗布した。このリードを試料4とした。
【0044】
試料5
試料1と同様の洗浄処理を施したNi製リードの下端からの距離が30〜35mmの全領域に、アスファルトピッチ系のシール剤を厚さ0.02mmになるよう塗布した。このリードを試料5とした。
【0045】
評価
以下の手順で図2に示すような実験装置を組み立てた。
まず、ビーカー21に、KOHの31重量%水溶液22を入れ、試料1のリード11の下端から20mmの領域を水溶液22に浸漬した。リード11の下端から35〜40mmの領域には、アルカリ検出紙24を貼付した。
Niアノード板25(50×10×0.15mm)2枚を用意し、これらでリード11を挟むように水溶液22に浸漬した。また、水銀(Hg)/酸化水銀(HgO)参照電極26を水溶液22に浸漬した。
リード11の上部とNiアノード板25の上部間に、リード11の電位が参照電極26に対して−0.9Vとなるように電圧を印加した。そして、30分毎にアルカリ検出紙24の色調を確認した。
【0046】
上記と同様の実験を試料2〜5についても行った。また、参考として、試料4のリードを用い、リードに対して電圧を印加しないこと以外、上記と同様の実験を行った。電圧の印加を開始してからアルカリ検出紙24が変色するまでの時間を表1に示した。
【0047】
【表1】
【0048】
表1に示したように、Ni製リードに電圧を印加した場合、試料1および2では、24時間以上経過しても、アルカリ検出紙の変色は見られなかった。一方、試料3〜5では、2〜3.5時間でアルカリ検出紙の変色が確認された。このことから、試料1および2では、それぞれガラス層およびNiO層を越えてはアルカリ水溶液がNi製リード上を上昇しないのに対し、試料3〜5では、それぞれ撥水剤層、エポキシ系接着剤層、シール剤層を越えてアルカリ水溶液がNi製リードを上昇したことが確認された。なお、電圧を印加した試料4および試料5では、それぞれエポキシ系接着剤層およびシール剤層がNi製リードから剥離していることが確認された。
【0049】
Ni製リードに電圧を印加しなかった試料4では、アルカリ検出紙の変色は見られず、エポキシ系接着剤層のNi製リードからの剥離も観察されなかった。このように、Ni製リードに電圧を印加した場合と印加しない場合とで、結果が大きく異なった原因の一つは、電圧を印加した場合には、電気毛管現象によりアルカリ水溶液の表面張力が低下したためと考えられる。また、アルカリ水溶液/酸素/電極の3相界面における酸素の還元により、アルカリ濃度がリード付近で上昇し、アルカリ水溶液を上昇させる推進力が働いたためと考えられる。
【0050】
電位を印加した試料2では、エポキシ系接着剤層がNi製リードから剥離していたことから、アルカリ水溶液は、接着剤層をNi表面から引き離しながらNi/接着剤層の界面を上昇したものと考えられる。この理由は、接着剤層とNiとの親和性よりも、Niとアルカリ水溶液との親和性の方が高いためと考えられる。試料5でもアルカリ水溶液がNi/シール剤層の界面を上昇したものと考えられる。
【0051】
電位を印加した試料3でアルカリ水溶液の上昇が見られた理由は、撥水剤層とNi製リード表面との接合が弱いため、Ni/撥水剤層の界面をアルカリ水溶液が容易に上昇できたためと考えられる。一方、絶縁酸化物層とNiとの間には、化学的結合が形成されていると考えられ、アルカリ水溶液はNi/絶縁酸化物層の界面を上昇できなかったものと考えられる。
【0052】
試料6
長さ50mm、幅5mm、厚さ0.15mmのCu製リードを用意し、表面を0.1Nの塩酸、ついで純水で洗浄した。このリードの下端からの距離が30〜35mmの全領域に無電解メッキにより厚さ5μmのCoメッキを施した後、リードの同じ領域にアルミノホウケイ酸塩ガラスフリットとエタノールからなるガラススラリーを塗布し、乾燥させた。これをAr雰囲気下、900℃で焼結して、Cu製リードの一部を取り巻く厚さ0.02mmのガラス層を形成した。このリードを試料6とした。
【0053】
試料7
試料6と同様の洗浄処理を施したCu製リードの下端からの距離が30〜35mmの全領域に無電解メッキにより厚さ5μmのCrメッキを施した後、リードの同じ領域にアルミノホウケイ酸塩ガラスフリットとエタノールからなるガラススラリーを塗布し、乾燥させた。これをAr雰囲気下、900℃で焼結して、Cu製リードの一部を取り巻く厚さ0.02mmのガラス層を形成した。このリードを試料7とした。
【0054】
評価
試料1〜5と同様の試験を行った。
その結果、Cu製リードを用いた試料6および7でも、24時間以上経過しても、アルカリ検出紙の変色は見られなかった。
【0055】
次に、本発明を密閉電池へと応用した。
《実施例1》
図3および図4を参照しながら説明する。
四隅を半径5mmでアール付した厚さ0.1mm、一辺の幅50mmの略正方形で、表面にNiメッキを施した鋼板31を2枚用意し、その表面を王水、ついで純水で洗浄した。次いで、アルミノホウケイ酸塩ガラスフリットとエタノールからなるガラススラリー中に、鋼板31の4辺を浸漬し、乾燥し、Ar雰囲気下、900℃で焼結して、2枚の鋼板31の周縁部に幅5mm、厚さ20μmのガラス層32を形成した。ガラス層の比抵抗は107Ω・cmであった。
【0056】
次に、発泡ニッケルシートに、Ni(OH)2を主体とする活物質と水からなるペーストを充填し、乾燥・プレス後、一辺38mmの正方形に切断し、正極41を得た。正極41は、一方の鋼板31a上に設置した。正極41の厚さは0.55mmとした。
負極材料には、MmNi5(Mmはミッシュメタル)型の水素吸蔵合金:MmNi3.7Mn0.4Al0.3Co0.6を用いた。この合金を粉砕して360メッシュを通過させた後、濃度1.5重量%のCMC水溶液を加えてペーストとした。得られたペーストを、もう一方の鋼板31bの片面に塗布し、乾燥後、ペーストの塗着部が一辺38mmの正方形となるように余分な水素吸蔵合金を剥離し、プレスして、負極42とした。負極42の厚さは0.33mmとした。
【0057】
正極側の鋼板31aのガラス層32a上に、エポキシ系接着剤43を塗布し、厚さ1mmのポリプロピレン製枠体44をガラス層と接着した。正極41上に、一辺39mmの正方形で目付重量66g/m2、厚さ0.15mmのスルホン化したポリプロピレン製不織布45をセパレータとして載置した。その上から、31重量%のKOH水溶液を0.65mL注液した。次いで、枠体44上に、エポキシ系接着剤43を塗布し、セパレータと負極42とが向かい合うように鋼板31bを配し、負極側の鋼板31bのガラス層32bと枠体44とを接着した。このようにして作製した電池を実施例1の電池Aとした。
【0058】
《実施例2》
四隅を半径5mmでアール付した厚さ0.1mm、一辺の幅50mmの略正方形で、表面にNiメッキを施した鋼板を2枚用意し、その表面を王水、ついで純水で洗浄した。次いで、各鋼板の中央部の40mm四方をセロファンテープで被覆し、これを0.5MのNi(NO3)2・6H2O水溶液に浸漬し、対極のNiアノード板(70×70×0.15mm)2枚で挟み、鋼板をカソードとして900mAの電流を480秒間流し、鋼板の4辺にNi(OH)2を電析させた。セロファンテープを剥がして鋼板を水洗・乾燥させた後、Ar雰囲気下、900℃で焼結して鋼板の4辺に幅5mm、厚さ約20μmのNiO層を形成した。NiO層の比抵抗は106Ω・cmであった。
【0059】
上記のように、絶縁酸化物層としてNiO層を設けたこと以外、実施例1と同様にして、電池を作製した。得られた電池を実施例2の電池Bとした。
【0060】
《比較例1》
鋼板の4辺にガラス層を設けなかったこと以外、実施例1と同様に電池を作製した。得られた電池を比較例1の電池Cとした。
【0061】
評価
電池A〜Cを、電池の膨れを抑制するために拘束治具で厚さ方向に押さえながら、0.1Cの電流値で16時間充電し、0.2Cの電流値で電池電圧が1.0Vになるまで放電した。放電後の電池の周囲をアルカリ検出紙で拭い、漏液の有無を確認した。結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】
漏液の認められた比較例1の電池Cでは、負極側の鋼板の周縁部と、エポキシ系接着剤との間が剥離しているのが確認されたが、実施例1および2の電池AおよびBでは、そのような剥離は認められなかった。このことから、本発明によれば、電気化学素子内の電解質を容易に密閉できることが示された。
【0064】
《実施例3》
図5を参照しながら説明する。
発泡ニッケルシートに、Ni(OH)2を主体とする活物質と水からなるペーストを充填し、乾燥・プレス後、縦40mm、横9mmの長方形に切断し、正極板を得た。正極板の厚さは0.75mmとした。
負極材料には、MmNi5(Mmはミッシュメタル)型の水素吸蔵合金:MmNi3.7Mn0.4Al0.3Co0.6を用いた。この合金を粉砕して360メッシュを通過させた後、濃度1.5重量%のCMC水溶液を加えてペーストとした。得られたペーストを、Niメッキと穿孔が施された厚さ0.06mmの鋼板の両面に塗布し、乾燥後、プレスし、縦42mm、横10mmの長方形に切断して、負極板を得た。負極板の厚さは0.45mmとした。
【0065】
正極板は3枚、負極板は4枚用意した。正極板と負極板にそれぞれ正極リード51および負極リード52を溶接した。次いで、全ての正極板を、スルホン化したポリプロピレンからなる厚さ0.15mm、目付重量60g/m2の不織布に、ポリアクリル酸のカリウム塩を塗着した袋状セパレータで包んだ。
負極板の間に正極板を挟持して、負極板4枚と、セパレータで包んだ正極板3枚とを積層し、発電要素53を構成した。発電要素53は3つ作製し、区画された3部屋を有するポリプロピレン製の角形有底樹脂ケース54に挿入した。有底樹脂ケース54は、さらに一回り大きな金属ケース55に収容した。
【0066】
一方、長さ6mmのNi製リードを用意し、その中央部にアルミノホウケイ酸塩ガラスフリットとイソプロパノールからなるガラススラリーを塗着し、乾燥させた。これをAr雰囲気下、900℃で焼結して、Ni製リードの中央部に厚さ0.1mm、幅2mmのガラス層56を形成し、接続リード57を作製した。ガラス層の比抵抗は107Ω・cmであった。
【0067】
接続リード57を2本用いて、所定の発電要素の正極リード51aと負極リード52aとを溶接し、3つの発電要素を直列に接続した。一方、残りの正極リード51bと負極リード52bは、3つの注液孔を有する封口板58の所定の箇所に接続した。封口板58と金属ケース55とをレーザー溶接し、注液孔から発電要素ごとに30重量%のKOH水溶液を注液した。注液孔の一つ512aには、ガスケット59をあてがってから、鉄製リベット510と鉄製ワッシャ511をはめ込んだ。正極リード51bはワッシャ511と抵抗溶接で接続した。また、負極リード52bは、負極端子を兼ねる封口板58に直接接続した。注液孔512aは、リベット510と、ゴム弁体513を有する正極端子用キャップ514とを抵抗溶接で接続することにより封口した。残りの2つの注液孔512bは、金属製の封栓515を溶接して封口した。このように作製した密閉型アルカリ蓄電池を実施例3の電池Dとした。
【0068】
《実施例4》
長さ6mmのNi製リードを用意し、その両端をセロファンテープにより被覆した。これを0.5MのNi(NO3)2・6H2O水溶液に浸漬し、対極のNiアノード板(50×10×0.15mm)2枚で挟み、Ni製リードをカソードとして20mAの電流を240秒間流し、Ni製リードの中央部にNi(OH)2を電析させた。これを水洗・乾燥させた後、Ar雰囲気下、900℃で焼結してNi製リードの中央部に厚さ約0.02mmのNiO層を形成した。NiO層の比抵抗は106Ω・cmであった。その後、両端のセロファンテープは除去した。
【0069】
上記のように、絶縁酸化物層としてNiO層を設けたこと以外、実施例3と同様にして、電池を作製した。得られた電池を実施例4の電池Eとした。
【0070】
《比較例2》
発電要素間の電気的接続に通常のNi製リードを用いたこと以外、実施例3と同様に電池を作製した。得られた電池を比較例2の電池Fとした。
【0071】
《比較例3》
前記Ni製リードの中央部にポリプロピレン製フィルム(厚さ0.1mm)を熱溶着させたこと以外、比較例2と同様に電池を作製した。得られた電池を比較例3の電池Gとした。
【0072】
《実施例5》
セパレータにポリアクリル酸のカリウム塩を塗着せず、スルホン化したポリプロピレン製不織布をそのままセパレータとして用いたこと以外、実施例3と同様に電池を作製した。得られた電池を実施例5の電池Hとした。
【0073】
評価
電池D〜Hは、何れも作動電圧3.6Vの密閉型ニッケル水素蓄電池であり、理論電池容量は500mAhとした。
電池D〜Hを活性化するため、0.1Cの電流値で16時間充電し、1時間の休止後、0.2Cの電流値で電池電圧が3.0Vになるまで放電し、1時間休止するというパターンで、充放電を5サイクル行った。
【0074】
活性化した電池D〜Hの充放電サイクル寿命を調べた。
充電は0.5Cの電流値で理論容量の105%、休止は30分、放電は0.5Cの電流値で電池電圧が3Vになるまで、続く休止は30分というパターンを繰り返し、50サイクル毎に、0.1Cの電流値で16時間充電し、1時間の休止後、0.2Cの電流値で電池電圧が3Vになるまで放電し、1時間休止するというパターンで容量確認を行った。そのとき得られた放電容量の、初期放電容量に対する割合を、放電容量比として百分率で求めた。図6に、放電容量比と充放電サイクル数との関係を示す。
一方、上記と同様に容量確認を行った後の電池を、0.1Cの電流値で16時間充電し、45℃雰囲気下で2週間保存した後、0.2Cの電流値で電池電圧が3Vになるまで放電した。そして、保存後の電池の容量の、保存前の電池の容量に対する割合を、容量維持率として百分率で求めた。図7に、容量維持率と充放電サイクル数との関係を示す。
【0075】
図6および図7に示したように、電池F、Gは、放電容量比および容量維持率の低下が激しいことがわかった。容量維持率の低下は、発電要素間を接続するリード上をアルカリ電解質がクリーピングして、発電要素が電解質により短絡したためと考えられる。また、放電容量比の低下は、電解質による短絡により、発電要素間の充電状態がばらつき、発電要素によっては過充電・過放電が繰り返されたためと考えられる。
【0076】
次に、活性化した電池D〜Hの落下試験を以下の手順で行った。
まず、電池を0.1Cの電流値で16時間充電し、1時間の休止後、0.2Cの電流値で電池電圧が3Vになるまで放電し、1時間休止するというパターンで電池の容量を確認した。次いで、電池を0.1Cの電流値で16時間充電し、45℃の高温槽中に2週間保存し、その後、電池を室温に戻してから0.2Cの電流値で電池電圧が3Vになるまで放電し、残存容量を確認した。得られた残存容量の、保存前の容量に対する割合を、容量維持率として百分率で求めた。
次いで、電池を高さ50cmから、コンクリートの床へ、電池の6面がそれぞれ床へと着地するように6回落下させた。この6回の落下からなるサイクルを合計10サイクル行った。そして、落下工程を経た電池の容量維持率を、上記と同様に求めた。落下工程の前後における電池の容量維持率を表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】
表3に示したように、ゲル形成剤であるポリアクリル酸のカリウム塩をセパレータに塗布しなかった電池Hでは、落下工程後に極端に容量維持率が低下した。これは、落下の衝撃により、電解質がセパレータや極板中から溶出して発電要素間を移動し、発電要素間が短絡したためと考えられる。この結果から、ゲル電解質を本発明に適用することにより、衝撃に対する信頼性の高い密閉型アルカリ二次電池を提供することが可能であることが示された。
【0079】
《実施例6》
発泡ニッケルシートに、Ni(OH)2を主体とする活物質と水からなるペーストを充填し、乾燥・プレス後、縦27mm、横15mmの長方形に切断し、正極板を得た。正極板の厚さは0.8mmとした。
負極材料には、MmNi5(Mmはミッシュメタル)型の水素吸蔵合金:MmNi3.7Mn0.4Al0.3Co0.6を用いた。この合金を粉砕して360メッシュを通過させた後、濃度1.5重量%のCMC水溶液を加えてペーストとした。得られたペーストを、Niメッキと穿孔が施された厚さ0.03mmの鋼板の両面に塗布し、乾燥後、プレスし、縦27mm、横15mmの長方形に切断して、負極板を得た。負極板の厚さは0.45mmとした。
【0080】
正極板は3枚、負極板は4枚用意した。正極板と負極板にはそれぞれ正極リードおよび負極リードを溶接した。次いで、全ての正極板をスルホン化したポリプロピレンからなる厚さ0.12mm、目付重量60g/m2の不織布で袋状に包んだ。負極板の間に正極板を挟持して、負極板4枚とセパレータで包んだ正極板3枚とを積層し、発電要素を構成した。発電要素は有底金属ケースに収容した。
【0081】
一方、縦34mm、横6mm、厚さ0.4mmの鋼板81にNiメッキを施し、中央に直径2.8mmの孔82を穿った。この鋼板81の片面中央部の縦20mm、横5mmの範囲に、アルミノホウケイ酸塩ガラスフリットとイソプロパノールからなるガラススラリーを塗着し、乾燥させた。これをAr雰囲気下、900℃で焼結して、鋼板の片面に厚さ0.1mmのガラス層83を形成した。ガラス層の比抵抗は107Ω・cmであった。こうして封口板84を作製した。その正面図(a)およびI−I線における断面図(b)を図8に示す。
【0082】
ガラス層83側が内面となるように封口板84と金属ケースの開口端部とをレーザー溶接し、孔82から30重量%のKOH水溶液を注液した。孔82には、実施例3と同様にガスケットをあてがってから、鉄製リベットと鉄製ワッシャをはめ込んだ。正極リードはワッシャと抵抗溶接で接続した。また、負極リードは、負極端子を兼ねる封口板84の金属部に直接接続した。孔82は、実施例3と同様に、リベットと、ゴム弁体を有する正極端子用キャップとを抵抗溶接で接続することにより封口した。このように作製した密閉型アルカリ蓄電池を実施例6の電池dとした。
【0083】
《比較例4》
封口板にガラス層を設けなかったこと以外、実施例6と同様に電池を作製した。得られた電池を比較例4の電池eとした。
【0084】
評価
電池dおよびeは、何れも作動電圧1.2Vの密閉型ニッケル水素蓄電池であり、理論電池容量は600mAhとした。
電池d、eを活性化するため、0.1Cの電流値で16時間充電し、1時間の休止後、0.2Cの電流値で電池電圧が1.0Vになるまで放電し、1時間休止するというパターンで、充放電を5サイクル行った。
活性化した電池d、eをそれぞれ10セル用いて、ヒートサイクル試験を行った。この試験では、電池を65℃で6時間保持し、次いで−10℃で6時間保持するサイクルを60回繰り返した。
試験終了後、正極端子の周辺をアルカリ検出紙で拭って漏液の有無を調べた。その結果、10セルの電池dには、漏液は見られなかった。一方、10セル中、5セルの電池eには漏液が見られた。
【0085】
《実施例7》
図9〜11を参照しながら説明する。
四隅を半径5mmでアール付した厚さ0.1mm、一辺の幅100mmの略正方形で、表面にNiメッキを施した鋼板91を4枚用意し、その表面を王水、ついで純水で洗浄した。次いで、アルミノホウケイ酸塩ガラスフリットとイソプロパノールからなるガラススラリー中に、鋼板91の4辺を浸漬し、乾燥し、Ar雰囲気下、900℃で焼結して、4枚の鋼板の周縁部に幅5mm、厚さ0.1mmのガラス層92を形成した。ガラス層の比抵抗は107Ω・cmであった。得られた鋼板をバイポーラ集電体として用いた。
【0086】
負極材料には、MmNi5型の水素吸蔵合金:MmNi3.7Mn0.4Al0.3Co0.6を用いた。この合金を粉砕して360メッシュを通過させた後、濃度1.5重量%のCMC水溶液を加えてペーストとした。得られたペーストを、バイポーラ集電体の片面に塗布し、乾燥後、ペーストの塗着部が一辺85mmの正方形となるように余分な水素吸蔵合金を剥離し、プレスして、負極93とした。負極93の厚さは0.35mmとした。
次に、発泡ニッケルシートに、Ni(OH)2を主体とする活物質と水からなるペーストを充填し、乾燥・プレス後、一辺83mmの正方形に切断し、正極94を得た。正極94は、バイポーラ集電体の他方の面の中央部に設置した。正極94の厚さは0.55mmとした。
このようにして、一方の面に正極94を有し、他方の面に負極93を有するバイポーラ極板を2組作製した。
【0087】
また、バイポーラ集電体の片面に負極93のみを有するモノポーラ極板と、バイポーラ集電体の片面に正極94のみを有するモノポーラ極板とを、それぞれ1組用意した。
【0088】
次に、30重量%のKOH水溶液200mLと、360メッシュを通過させたポリアクリル酸カリウム20gとを混合・撹拌し、減圧脱泡して、アルカリゲル電解質を調製した。
【0089】
このゲル電解質に、一辺が88mmの正方形のスルホン化したポリプロピレン製の不織布(厚さ0.2mm、目付重量72g/m2)を浸漬し、減圧脱泡して、ゲル電解質をセパレータ中へと含浸させた。ゲル電解質を含浸したセパレータ95は、正極94のみを有するモノポーラ極板の正極上に設置した。その上からバイポーラ極板を、セパレータ95を介して、正極94と負極93とが対向するように配し、次いで、同様の操作をもう一度繰り返した。その上から負極93のみを有するモノポーラ極板を、セパレータ95を介して正極94と負極93とが対向するように配した。隣り合う集電体のガラス層92の間には、エポキシ系接着剤96を介して、厚さ1.1mmのポリプロピレン製枠体97を挟持させた。最後に接着剤96を加熱により硬化させて、密封された極板群98とした。
【0090】
極板群98の最外側の負極93および正極94に負極リード102および正極リード103をそれぞれ溶接した。
その後、極板群98を熱収縮性フィルムで被覆し、有底金属ケース111中に挿入した。次いで、負極リード102は、封口板112と溶接した。また、正極リード103は、封口板112に設けられた、安全弁を備えた正極端子113に溶接した。封口板112とケース111の開口端部とをレーザー溶接してバイポーラ型ニッケル水素蓄電池を完成した。これを実施例7の電池Iとした。
【0091】
《実施例8》
バイポーラ集電体の周縁部に設けられたガラス層間を、枠体とエポキシ系接着剤で封止しなかったこと以外、実施例7と同様にして図12に示すようなバイポーラ型ニッケル水素蓄電池を作製した。これを実施例8の電池Jとした。
【0092】
《実施例9》
ゲル電解質に代えて、30重量%のKOH水溶液を単独で電解質として用いたこと以外、実施例7と同様にして図9に示すようなバイポーラ型ニッケル水素蓄電池を作製した。これを実施例9の電池Kとした。
【0093】
《比較例5》
バイポーラ集電体の周縁部にガラス層を設けなかったこと以外、実施例7と同様にして図9に示すようなバイポーラ型ニッケル水素蓄電池を作製した。これを比較例5の電池Lとした。
【0094】
《比較例6》
図13を参照しながら説明する。
厚さ0.1mm、一辺の幅100mmの正方形で、表面にNiメッキを施した鋼板131を4枚用意し、その4辺の周縁部に射出成形により、ポリプロピレン樹脂層132を設けた。この後、鋼板面と樹脂層132とが直角に交わる内角部に、エタノールに分散させたポリテトラフルオロエチレン樹脂を塗布し、断面が略三角形の撥水層133を形成した。このようにして鋼板131の周囲に絶縁性の樹脂層132と撥水層133とを付与したものをバイポーラ集電体として用い、エポキシ系接着剤は用いなかった。また、セパレータには30重量%のKOH水溶液を含浸させた。それ以外は、実施例7と同様にしてバイポーラ型ニッケル水素蓄電池を作製した。これを比較例6の電池Mとした。なお、電池Mは特許第2623311号公報に開示されている電池に相当する。
【0095】
《比較例7》
極板群の一部を示す図14を参照しながら説明する
厚さ0.1mm、一辺の幅100mmの正方形で、表面にNiメッキを施した鋼板141を4枚用意し、その4辺の周縁部に、シリカ粉末およびポリテトラフルオロエチレンを含むエタノール分散液を塗布し、周縁部に厚さ1.5mmの電解質不透過性で、かつ、ガス透過性の樹脂組成物層142を形成した。この鋼板をバイポーラ集電体として用い、セパレータ143には30重量%のKOH水溶液を含浸させた。また、正極144および負極145には、実施例7と同じものを用いた。それ以外は、実施例7と同様にして極板群を作製した。次いで、極板群を加熱プレスして、樹脂組成物層142と鋼板141とを密着させ、集電体間を接合した。以降は、実施例7と同様にしてバイポーラ型ニッケル水素蓄電池を作製した。これを比較例7の電池Nとした。なお、電池Nは特許第2993069号公報に開示されている電池に相当する。
【0096】
評価
電池I〜Nは、何れも作動電圧3.6Vのニッケル水素蓄電池であり、理論電池容量は600mAhとした。電池I〜Nを活性化するため、0.1Cの電流値で16時間充電し、1時間の休止後、0.2Cの電流値で電池電圧が3.0Vになるまで放電し、1時間休止するというパターンで、充放電を5サイクル行った。
【0097】
活性化した電池I〜Nの充放電サイクル寿命を調べた。充電は0.5Cの電流値で理論容量の105%まで、休止は30分、放電は0.5Cの電流値で電池電圧が3Vになるまで、休止は30分というパターンを繰り返し、放電容量が初期の70%になるまでのサイクル数を調べた。結果を表4に示した。
【0098】
【表4】
【0099】
表4に示したように、電池L、MおよびNのサイクル寿命は非常に短かった。これは、電池L〜Nでは、電気毛管現象に起因する電解質のクリーピングが充分に防止できなかったため、セル間で電解質による電気的短絡が生じ、セルの充電状態がばらついたためと考えられる。一方、バイポーラ集電体の周縁部に絶縁酸化物層を設けた電池I〜Kでは、絶縁酸化物層が効果的にアルカリ電解質のクリーピングを防止したため、良好なサイクル寿命が得られた。
【0100】
次に、活性化後の電池I〜Nの落下試験を、電池D〜Hの落下試験と同様の手順で行った。落下工程の前後における電池の容量維持率を表5に示す。
【0101】
【表5】
【0102】
表5に示したように、電池L、MおよびNの容量維持率は、落下工程を行う前でもかなり低かった。これは、アルカリ電解質によるセル間の電気的短絡により、自己放電が激しくなったためと考えられる。
電池Kは、落下工程を行う前には良好な容量維持率を示したが、落下工程後には容量維持率が大きく低下した。これは、落下の衝撃により、セルを封止していたエポキシ樹脂がバイポーラ集電体から剥離し、その間隙から電解質がクリープし、セル間を電気的に短絡したためと考えられる。
一方、電池I、Jは、落下工程の前後において、良好な容量維持率を保持した。
【0103】
【発明の効果】
本発明によれば、漏液がなく、信頼性が高く、設計自由度の向上した電気化学素子を提供することが可能である。また、本発明によれば、安価で信頼性の高い密閉型アルカリ蓄電池を提供することが可能である。また、本発明によれば、安価で寿命が長く、信頼性の高いバイポーラ型アルカリ蓄電池を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】絶縁酸化物層を設けたニッケル製リードの正面図である。
【図2】アルカリ水溶液のクリーピングを評価するための実験装置の概略図である。
【図3】周縁部に絶縁酸化物層を設けた鋼板の正面図である。
【図4】電池Aの縦断面模式図である。
【図5】電池Dの縦断面模式図である。
【図6】電池D〜Hの充放電サイクル数と放電容量比との関係を示す図である。
【図7】電池D〜Hの充放電サイクル数と容量維持率との関係を示す図である。
【図8】電池dの封口板の正面図(a)および断面図(b)である。
【図9】電池Iの極板群の縦断面模式図である。
【図10】電池Iの極板群の斜視図である。
【図11】電池Iのケースと封口板の斜視図である。
【図12】電池Jのバイポーラ集電体の縦断面模式図である。
【図13】電池Mのバイポーラ集電体の縦断面模式図である。
【図14】電池Nの極板群の一部の縦断面模式図である。
【符号の説明】
11 Ni製リード
12 ガラス層
21 ビーカー
22 KOH水溶液
24 アルカリ検出紙
25 Niアノード板
26 参照電極
31 鋼板
32 ガラス層
41 正極
42 負極
43 エポキシ系接着剤
44 ポリプロピレン製枠体
45 ポリプロピレン製不織布
51 正極リード
52 負極リード
53 発電要素
54 有底樹脂ケース
55 金属ケース
56 ガラス層
57 接続リード
58 封口板
59 ガスケット
510 リベット
511 ワッシャ
512 注液孔弁体
513 ゴム弁体
514 キャップ
515 封栓
81 鋼板
82 孔
83 ガラス層
84 封口板
91 鋼板
92 ガラス層
93 負極
94 正極
95 セパレータ
96 エポキシ系接着剤
97 ポリプロピレン製枠体
98 極板群
102 負極リード
103 正極リード
111 有底金属ケース
112 封口板
113 正極端子
131 鋼板
132 ポリプロピレン樹脂層
133 撥水層
141 鋼板
142 ガス透過性の樹脂組成物層
143 セパレータ
144 正極
145 負極
Claims (15)
- アルカリ電解質と、前記アルカリ電解質に接触し得る金属部品とを有する電気化学素子であって、前記金属部品上に、前記アルカリ電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層を有し、
前記絶縁酸化物層の厚さが、10μm以上、200μm以下であり、
前記絶縁酸化物層が、絶縁性樹脂層で被覆されており、前記絶縁酸化物層が、前記絶縁性樹脂層とともに、前記アルカリ電解質を密封する封止構造を形成していることを特徴とする電気化学素子。 - 前記金属部品が、Fe、Ni、Co、Cr、Cu、AlおよびPbよりなる群から選ばれた少なくとも1種からなる請求項1記載の電気化学素子。
- 前記絶縁酸化物層の比抵抗が、106Ω・cm以上である請求項1記載の電気化学素子。
- 前記絶縁酸化物層が、非晶質である請求項1記載の電気化学素子。
- 前記絶縁酸化物層が、Si、B、Mg、Na、K、Al、Ca、Ba、Ti、Y、Cr、NiおよびZrよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を含有する請求項1記載の電気化学素子。
- 前記金属部品と、前記絶縁酸化物層との間に、さらにCr、Ni、FeおよびCoよりなる群から選ばれた少なくとも1種からなる金属層を有する請求項1記載の電気化学素子。
- 前記絶縁性樹脂層が、ポリオレフィン、ポリエーテル、ポリアセタールおよびポリカーボネートよりなる群から選ばれた少なくとも1種からなる請求項1記載の電気化学素子。
- 正極、負極、セパレータおよびアルカリ電解質からなる少なくとも2つの発電要素を有し、前記少なくとも2つの発電要素は、少なくとも1つのリードにより電気的に接続されており、前記リードには、前記アルカリ電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層が設けられており、前記少なくとも2つの発電要素は、互いに短絡しないように隔絶されている電気化学素子。
- アルカリ電解質と、前記アルカリ電解質に接触し得る金属部品とを有する電気化学素子であって、前記金属部品上に、前記アルカリ電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層を有し、
前記金属部品が、一方の面に正極を有し、他方の面に負極を有するバイポーラ集電体であり、前記絶縁酸化物層は、前記バイポーラ集電体の周縁部に設けられており、前記バイポーラ集電体の前記周縁部は、隣接する別の2つの集電体の周縁部で挟持されており、前記別の2つの集電体の周縁部にも、前記アルカリ電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層が設けられている電気化学素子。 - 正極、負極およびアルカリ電解質からなる少なくとも2つの発電要素、前記少なくとも2つの発電要素を、互いに短絡しないように隔絶された状態で収容するケース、ならびに前記ケースを封口する封口板からなり、前記少なくとも2つの発電要素は、少なくとも1つのリードで互いに電気的に接続されており、前記リードには、前記アルカリ電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層が帯状に設けられている密閉型アルカリ蓄電池。
- 前記アルカリ電解質が、ゲル電解質である請求項10記載の密閉型アルカリ蓄電池。
- 一方の面に正極を有し、他方の面に負極を有するバイポーラ集電体およびアルカリ電解質からなる発電要素、ならびに前記発電要素を挟持する2つの極板を有し、前記バイポーラ集電体の周縁部および前記周縁部に対面する前記2つの極板の周縁部には、それぞれ前記アルカリ電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層が設けられているバイポーラ型アルカリ蓄電池。
- 前記アルカリ電解質が、ゲル電解質である請求項12記載のバイポーラ型アルカリ蓄電池。
- 前記バイポーラ集電体の周縁部に設けられた前記絶縁酸化物層と、前記2つの極板の周縁部に設けられた前記絶縁酸化物層とが、接着剤で接合されている請求項12記載のバイポーラ型アルカリ蓄電池。
- 前記バイポーラ集電体が、略正方形であり、前記周縁部の幅が、前記バイポーラ集電体の幅の10分の1以下である請求項12記載のバイポーラ型アルカリ蓄電池。
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