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JP3898170B2 - 電動工具のフック取付構造 - Google Patents

電動工具のフック取付構造 Download PDF

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JP3898170B2 JP2003314042A JP2003314042A JP3898170B2 JP 3898170 B2 JP3898170 B2 JP 3898170B2 JP 2003314042 A JP2003314042 A JP 2003314042A JP 2003314042 A JP2003314042 A JP 2003314042A JP 3898170 B2 JP3898170 B2 JP 3898170B2
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Description

本発明は、電動工具を吊り下げるためのフック取付構造に関する。
電動工具には作業者のベルト等に電動工具を掛止するためのフックが着脱自在に取り付けられる。従来、フックは線材を折り曲げることにより形成され、その両端には係入部が形成される。一方、電動工具のハウジングには、フックの各係入部を挿入する係入孔が形成されると共に、係入孔に挿入されたフックの係入部に係合するフック固定具が取り付けられる。フックの一方の係入部をハウジングの係入孔に挿入した後、この係入部を支点にフック全体を回転させて他方の係入部を他の係入孔に挿入し、この他方の係入部をフック固定具で固定することにより、ハウジングに対するフックの取り付けが行われる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−191269号公報
フック固定具はハウジングに軸部を介して保持される。軸部を支点にフック固定具を一方向に回すとフックの係入部が係止され、逆方向に回すとフックの係入部が解放される。ところが、従来のフック固定具は単に軸部で支持するのみであり、また、フック固定具に係止されるフックの係入部は係入孔内でその軸方向にスライド可能であるため、フックやフック固定具にガタツキを生じやすい。
したがって、本発明はこのような不具合を解消することができる電動工具のフック取付構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、電動工具本体(30)に形成された係入孔(11,12)に係入されるフック(7)の係入部(9,10)と、電動工具本体(30)に軸支されたフック固定具(17)とを有し、フック固定具(17)が回転されて係入部(9又は10)と係合して、係入部(9又は10)が電動工具本体(30)に固定され、係合状態のフック固定具(17)と係入部(9又は10)とを戻り止め手段(19a,19b,19c,20,21)により保持した電動工具のフック取付構造において、電動工具本体(30)は、ハンドル(3)と、ハンドル(3)に設けられたボス(15)と、このボス(15)の割り片間に掛け渡された軸部(14,18)とを含み、フック固定具(17)は、ハンドル(3)のボス(15)の割り片間において軸部(14、18)に回動可能に取り付けられ、軸部(14,18)が貫通すると共に軸部(14,18)の軸方向にハンドル(3)のボス(15)の割り片間を移動可能なボス(17c)と、このボス(17c)から延びる摘み片(17b)と、摘み片(17b)に形成されると共に係入部(9又は10)に嵌り込む凹溝(17a)とを含み、戻り止め手段は、フック固定具(17)の逆回転を阻止するように噛み合う一組のラチェット歯(19a,19b,19c)及び固定歯(20)と、ラチェット歯(19a,19b,19c)と固定歯(20)とが噛み合うようにハンドル(3)のボス(15)にフック固定具(17)のボス(17c)を前記軸方向に付勢する弾性体(21)とを含み、ラチェット歯(19a,19b,19c)は前記軸方向に対向するハンドル(3)のボス(15)の内面及びフック固定具(17)のボス(17c)の側面の一方に形成され、固定歯(20)は前記ハンドル(3)のボス(15)の内面及びフック固定具(17)のボス(17c)の側面の他方に形成されたことを特徴とする電動工具のフック取付構造を採用する。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電動工具のフック取付構造において、
前記軸部は、ハンドル(3)のボス(15)の割り片同士を連結する連結ネジ(14)と、この連結ネジ(14)に被せられ、ハンドル(3)のボス(5)の割り片間に延びると共に前記軸方向の長さにおいてフック固定具(17)のボス(17c)より長いスペーサー(18)とを含むことを特徴とする電動工具のフック取付構造を採用する。
請求項1及び請求項2に係る発明によれば、電動工具本体(30)に形成された係入孔(11,12)に係入されるフック(7)の係入部(9,10)と、電動工具本体(30)に軸支されたフック固定具(17)とを有し、フック固定具(17)が回転されて係入部(9又は10)と係合して、係入部(9又は10)が電動工具本体(30)に固定され、係合状態のフック固定具(17)と係入部(9又は10)とを戻り止め手段(19a,19b,19c,20,21)により保持した電動工具のフック取付構造において、フック固定具(17)を軸回りに回すことで簡易に係入部(9又は10)を固定することができ、また、戻り止め手段の一組のラチェット歯(19a、19b、19c)及び固定歯(20)は、フック固定具(17)の逆回転を阻止するので、一旦フック固定具(17)が電動工具本体(30)に係入部(9又は10)を固定するとその固定状態は強固となる。
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1に示すように、電動工具であるインパクトドライバは、前部ハウジング1と、後部ハウジング2と、ハンドル3と、バッテリ4とを備える。
後部ハウジング2とハンドル3は一体化され、図1の紙面と平行に延びる面で二つ割りされた割片が重ね合わされることにより組み立てられる。後部ハウジング2内には、図示しないがモータ等の駆動部が収納され、ハンドル3の付け根近傍には、モータを駆動するためのトリガー5が設けられる。また、前部ハウジング1内にはモータの回転を減速してビット6に伝達するための図示しない伝動装置が収納される。
ハンドル3を手で握りトリガー5を引くと、モータが起動し、ビット6が回転してネジ締め等の作業を行う。バッテリ4はハンドル3の下端に着脱自在に取り付けられ、ネジ締め等の作業中モータに電力を供給する。
図1乃至図3に示すように、ハンドル3の下端には電動工具を作業者のベルト等に掛けるためのフック7が着脱自在に取り付けられる。もちろんフック7の取付個所はハンドル3に限るものではなく、前部ハウジング1、後部ハウジング2等電動工具本体30の所望の個所を選ぶことができる。
フック7は、例えば円形断面の金属製線材を屈曲成形してなるもので、略W型のフック本体8と、フック本体8の両側から突出する係入部9,10とを備え、両側の係入部9,10が電動工具本体に連結され、フック本体8の中央の舌状部が作業者のベルト等へ差し込まれるようになっている。
W字形のフック本体8は、ハンドル3及びバッテリ4の外壁に沿うように配置され、フック本体8の両端から係入部9,10がフック本体8に対して直角に折れ曲がりハンドル3の方へ突出している。係入部9,10はハンドル3内へと平行に伸び、各々の先端には上方へと略直角に折れ曲がる折曲部9a,10aが形成されている。
図1と図3に示すように、ハンドル3には、フック7の各係入部9,10が挿入される係入孔11,12が形成され、各係入孔11,12の入口がハンドル3の割り片間を横切る方向に開口している。
一方の係入孔11はハンドル3の外壁に穿設された第一の孔11aとハンドル3の内部に形成された第二の孔11bとで構成される。第一の孔11aは折曲部9aを挿入することができるように横長の長孔に形成される。この長孔は電動工具の略前後方向に伸びる。第二の孔11bは、ハンドル3内に形成されたリブ13に前後方向に長い長孔として形成される。図2中破線で示すようにフック7を傾けて一方の係入部9の折曲部9aを第一の孔11aからハンドル3内に挿入し、折曲部9aが第二の孔11bに到達したときにフック7を図2中破線の位置から二点鎖線の位置に回転させるようにすると、折曲部9aが第二の孔11bに嵌り込む。これにより、フック7はハンドル3から抜け出なくなる。
他方の係入孔12は、ハンドル3の下端部の連結ネジ14を通す箇所に設けられたボス15に形成される。この他方の係入孔12はボス15の下方すなわちバッテリ4側に向かって開くU字溝として形成される。上述したように一方の係入部9を支点にしてフック7を図2中破線の位置から二点鎖線の位置に回転させると、他方の係入部10が自動的にこの他方の係入孔12に嵌り込む。
図2に示すように、ハンドル3における係入孔12の溝底には、他方の係入部10の折曲部10aが挿入される嵌入孔16が形成される。図示例では嵌入孔16は割り片の境界に形成されるが、いずれか一方の割り片に形成してもよい。このように係入部10の折曲部10aが嵌入孔16内に嵌入されるので、係入部10は係入孔12内でその軸方向にガタツキを生じないように固定される。
図2及び図3に示すように、係入孔11,12と係合したフック7は、さらにフック固定具17により電動工具本体であるハンドル3に固定される。
フック固定具17は、上記ボス15の割り片間に形成される空隙内に挿入され、割り片間に掛け渡された軸部に回動可能に支持される。
軸部は、ボス15に通される連結ネジ14に円筒状のスペーサ18が被せられることにより形成される。
フック固定具17は、軸部を支点に回動することでフック7の係入部10に係脱可能であり、図4(A)に示すように、係入部10に嵌り込む凹溝17aと、係脱操作の際指を掛けるための摘み片17bとを具備する。摘み片17bに指を掛けてフック固定具17を係入部10の方に倒すようにすると、図2に示すように、凹溝17aの溝底が係入部10を係入孔12の溝底に押圧し、係入部10の折曲部10aを嵌入孔16内に押し込む。これにより、フック7はハンドル3からに抜け出なくなる。逆にフック固定具17を係入部10から引き離すように回転させると、係入部10がフック固定具17から解放されるので、折曲部10aを嵌入孔16から引き抜くことでフック7はハンドル3外に抜け出し可能になる。
また、フック固定具17と係入部10との係合状態は戻り止め手段により保持される。この戻り止め手段は、図3及び図4に示すように、フック固定具17における軸部の連結ネジ14等が貫通するボス17cの側面に形成されたラチェット歯19a,19b,19cと、このラチェット歯19a,19b,19cと噛み合うようにボス15の内面に形成された固定歯20と、フック固定具17のラチェット歯19a,19b,19cが固定歯20と噛み合う方向にフック固定具17を付勢する弾性体である圧縮コイルバネ21とを具備する。フック固定具17を一方向に回して凹溝17aを係入部10と係合させると、ラチェット歯19a,19b,19cが固定歯20と噛み合うので、フック固定具17は係入部10との係合位置に保持される。フック7をハンドル3から外す際は、圧縮コイルバネ21の付勢力に抗するようにフック固定具17を軸部上でスライドさせてラチェット歯19a,19b,19cと固定歯20との噛み合いを解き、そのうえでフック固定具17を反対方向に回せばよい。これにより、フック7の係入部10が解放される。
固定歯20は一個でもよいしラチェット歯19a,19b,19cと同数個でもよい。また、フック固定具17側に一個の固定歯を設け、ボス15側にラチェット歯を設けるようにしてもよい。
フック固定具17と係入部10との係合状態は上記バッテリ4によっても保持される。すなわち、バッテリ4はハンドル3の下端に図示しない連結手段により連結され、フック固定具17はこのバッテリ4の押圧作用により解除方向への回動を阻止される。
上記係入孔11,12、フック固定具17等は、後部ハウジング2及びハンドル3の割り片の割面を中心に左右対称に配置され且つ形成されている。このためフック7の係入部9,10を差し込む向きを変えることにより電動工具の左右いずれの側面にも装着することができる。もちろん係入孔11,12を電動工具の前後面に形成することでフック7を電動工具の前部又は後部に取り付けることもできる。
次に、上記電動工具のフック取付構造の作用について説明する。
フック7を電動工具本体30に装着するには、バッテリ4をハンドル3から外し、フック7を図2中破線で示すように傾けた状態でハンドル3の左右いずれかの側面に向け、一方の係入部9の折曲部9aを係入孔11の第一の孔11aからハンドル3内に挿入する。
折曲部9aが係入孔11の第二の孔11bに到達した時点でフック7を図2中破線の位置から二点鎖線の位置へと回転させると、折曲部9aが第二の孔11bの縁に引っ掛かる。これによりフック7は係入孔11からの抜け出しを阻止される。
上記のようにフック7を係入部9を支点にして回転させると、他方の係入部10がハンドル3の他方の係入孔12に入り込む。また、この係入部10の折曲部10aがハンドル3の嵌入孔16内に入り込む。
続いてフック固定具17を軸部を支点にして回転させ、係入部10を係入孔12内に固定する。フック固定具17を係入部10の方に回転させると、フック固定具17の凹溝17a内に係入部10が嵌り込み、係入部10の折曲部10aが嵌入孔16内に嵌り込む。これにより、フック7の係入部10は係入孔12内での係入部10の軸方向への移動を阻止され、フック7のガタツキが防止される。
また、フック固定具17は戻り止め手段であるラチェット歯19a,19b,19cと固定歯20との噛み合いにより、逆向きへの回転が阻止される。これにより、係入部10ひいてはフック7はハンドル3に確実に固定される。
フック固定具17が所定位置に装着された後、バッテリ4がハンドル3に取り付けられる。フック固定具17はこのバッテリ4によってもハンドル3側に押し付けられる。
このようにして電動工具本体30に取り付けられたフック7のフック本体8を作業者のベルト等へ差し込むことにより、電動工具を作業者の腰や保管棚等に吊るすことができる。また、フック7を作業者の腰等に引っ掛けた場合等において外力がフック7に作用しても、フック7の係入部9,10は係入孔11,12、フック固定具17、嵌入孔16との係合によりハンドル3外への抜け出しを阻止される。
フック7を電動工具本体30から取り外す場合は、バッテリ4をハンドル3から除去し、フック固定具17を係入部10から離脱させた上で、フック7を図2中二点鎖線位置から破線位置へと回し、ハンドル3外に引き抜くようにすればよい。
なお、図示例の電動工具はインパクトドライバであるが、他の種類の電動工具、或いはバッテリ4を使用しない電動工具にも本発明は適用可能である。
本発明に係るフックを電動工具であるインパクトドライバと共に示す立面図である。 図1中、ハンドルの片側の割り片を除去して示す要部拡大図である。 図2中、III−III線矢視断面である。 (A)はフック固定具の側面図、(B)はフック固定具のラチェット歯の展開図である。
符号の説明
3…ハンドル
7…フック
9,10…係入部
9a,10a…折曲部
11,12…係入孔
16…嵌入孔
17…フック固定具
19a,19b,19c…ラチェット歯
20…固定歯
21…圧縮コイルバネ

Claims (2)

  1. 電動工具本体に形成された係入孔に係入されるフックの係入部と、電動工具本体に軸支されたフック固定具とを有し、フック固定具が回転されて係入部と係合して、係入部が電動工具本体に固定され、係合状態のフック固定具と係入部とを戻り止め手段により保持した電動工具のフック取付構造において、
    電動工具本体は、
    ハンドルと、
    ハンドルに設けられたボスと、
    このボスの割り片間に掛け渡された軸部とを含み、
    フック固定具は、ハンドルのボスの割り片間において軸部に回動可能に取り付けられ、
    軸部が貫通すると共に軸部の軸方向にハンドルのボスの割り片間を移動可能なボスと、
    このボスから延びる摘み片と、
    摘み片に形成されると共に係入部に嵌り込む凹溝とを含み、
    戻り止め手段は、
    フック固定具の逆回転を阻止するように噛み合う一組のラチェット歯及び固定歯と、
    ラチェット歯と固定歯とが噛み合うようにハンドルのボスにフック固定具のボスを前記軸方向に付勢する弾性体とを含み、
    ラチェット歯は前記軸方向に対向するハンドルのボスの内面及びフック固定具のボスの側面の一方に形成され、固定歯は前記ハンドルのボスの内面及びフック固定具のボスの側面の他方に形成された
    ことを特徴とする電動工具のフック取付構造。
  2. 前記軸部は、ハンドルのボスの割り片同士を連結する連結ネジと、この連結ネジに被せられ、ハンドルのボスの割り片間に延びると共に前記軸方向の長さにおいてフック固定具のボスより長いスペーサーとを含むことを特徴とする請求項1記載の電動工具のフック取付構造。
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