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JP3890481B2 - パチンコ機におけるパチンコ球の払い出し装置 - Google Patents

パチンコ機におけるパチンコ球の払い出し装置 Download PDF

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JP3890481B2
JP3890481B2 JP35065992A JP35065992A JP3890481B2 JP 3890481 B2 JP3890481 B2 JP 3890481B2 JP 35065992 A JP35065992 A JP 35065992A JP 35065992 A JP35065992 A JP 35065992A JP 3890481 B2 JP3890481 B2 JP 3890481B2
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茂 市原
篤 斉藤
和利 舟橋
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Daiichi Shokai Co Ltd
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Daiichi Shokai Co Ltd
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明はパチンコ機におけるパチンコ球の払い出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術としては例えば特開平4−197373号公報中に賞品球ケースとして開示され、出願人は特願平4−20306号として当該発明に関連する発明を出願している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はパチンコ球の払い出し装置を構成する各機構をそれぞれユニット化して各機構の組付けや修理を簡便化することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係るパチンコ機におけるパチンコ球の払い出し装置は、本体枠の裏面に着脱自在に装着され且つ上方部に前記本体枠の裏面に装着されたタンクレールの一方の球出口に連絡する前補給流路が形成されると共に下方部に前払い出し流路が形成されるケース体と、該ケース体の内部に分離可能に収容されるユニットベースに、前記タンクレールの他方の球出口に連絡する後補給流路を形成すると共に前記前補給流路及び後補給流路内のパチンコ球の有無を検出する球切れ検出手段が設けられる球補給ユニットと、前記ケース体の内部に分離可能に収容されるユニットベースに、前記前補給流路及び後補給流路のそれぞれに連通する前後の球流路を形成する一方、払い出し起動信号に基づいて駆動される払い出しモータと、この払い出しモータにより回転されて前記前後の球流路から送入されたパチンコ球を1球ずつ受け取って所定個数分を払い出す回転爪車状の球送り部材と、この球送り部材と一体回転する払い出し球数設定用の回転盤に形成された払い出し個数検出部を検出して払い出し球数を検出設定するセンサと、が設けられる払い出し球数設定ユニットと、前記ケース体の内部に分離可能に収容されるユニットベースに、前記ケース体に形成される前払い出し流路と並列される後払い出し流路を形成する一方、前記ケース体に形成されるセーフ球受口から通入するセーフ球を1個ずつ受け入れて前記ケース体に形成されるセーフ球出口に移送するセーフ球係動カムを回転するカム駆動モータと、前記セーフ球係動カムで受け渡し処理されるセーフ球により押動変化される球切り片と、この球切り片の押動変化により検出操作されて前記払い出し球数設定ユニットの払い出しモータに対する1回分の賞品球払い出し起動信号を発信する検出スイッチと、が設けられた球払い出し制御ユニットと、から構成され、前記本体枠の裏面に装着される前記ケース体の内部に、前記球補給ユニットが設けられるユニットベースと、前記払い出し球数設定ユニットが設けられるユニットベースと、前記球払い出し制御ユニットが設けられるユニットベースと、を収容することにより、前記タンクレールの下流端と前記球補給ユニットの前記前補給流路及び後補給流路の上流端とが結合されると共に、前記球補給ユニットの前記前補給流路及び後補給流路の下流端と前記払い出し球数設定ユニットの前後の球流路とが結合され、さらに前記払い出し球数設定ユニットの球送り部材から払い出された賞品球が前記前払い出し流路及び後払い出し流路に放出されるように結合される。
【0005】
【作用】
したがって、請求項1に係るパチンコ機におけるパチンコ球の払い出し装置において、1つのケース体に対し球補給ユニットと、球送り部材を有する払い出し球設定ユニットと、球払い出し制御ユニットと、がそれぞれ装着されることによって、払い出し装置が構成される。そして、この払い出し装置は、タンクレールとは別個に本体枠に着脱可能に装着される。また、タンクレール上から送り込まれたパチンコ球は球補給ユニット内で待機される。この球補給ユニット内のパチンコ球は、払い出し球数設定ユニットの球送り部材によって送り出され、その払い出された賞品球が前払い出し流路及び後払い出し流路に放出される。
【0006】
【発明の効果】
本発明は前記したように構成してあるので、パチンコ球の払い出し装置を構成する各機構や各部材を機能別にユニット化して各ユニット毎に単独で1つのケース体に取付け、また、ケース体から取外すことができ、各ユニットの修理や取付けを簡便化することができるとともに、各ユニットをユニット毎に交換することができる。しかも、本体枠から前記1つのケース体を取り外した状態において、そのケース体に対し、各ユニットを単独に着脱して、これら各ユニットの修理・効果を行うことができる。
【0007】
【実施例】
次に、本発明の1実施例を図面にしたがって説明する。パチンコ機の本体枠の裏面に分離可能に組付けられるパチンコ球の払い出し装置Aにおいて、合成樹脂製のケース体1は内外の垂直な側壁板1aと、水平な上下壁板1bと、垂直な底壁板1cとを有し、縦長で後方開放の方形箱形状に形成され、このケース体1に結合された各部材とともに前記本体枠に着脱可能に装着される。
【0008】
ケース体1の内側壁板1aの上端には球タンク内から送り出されてタンクレール上を前後2列となって払い出し装置A側へ流下するパチンコ球群のうちの前列のパチンコ球が1個づつ導入される前球入口2が開口され、内側壁板1aの中央部の若干下方には賞品球若しくは貸し球を球受皿へ向けて誘導する図示しない払い出し球通路に連通された前球払い出し口3が開口され、内側壁板1aの下部にはパチンコ球をパチンコ機外へ排出する球抜き通路に連通された前球抜き口4が開口されている。
【0009】
ケース体1の底壁板1cの内壁面の上部には上端縁が前球入口2の上開口縁および下開口縁に連接された1対の上ガイド突条1d,1dがパチンコ球1個分の間隙を隔てて突設され、この両ガイド突条1d間には前球入口2内へ導入されたパチンコ球をタンクレールの延長方向へ誘導してから方向転換させて下方へ誘導する前補給流路5が形成されている。
【0010】
底壁板1cの内壁面の中央部付近および下部には下端縁が前払い出し球出口3の下開口縁に連接された下内ガイド突条1eと、下中ガイド突条1fと、下端縁が前球抜き口4の下開口縁に連接された下ガイド突条1gとが突設されている。
【0011】
ケース体1の内側壁板1aと下内ガイド突条1eとの間にはパチンコ球を前球払い出し口3へ誘導して球受皿へ送り出す前払い出し流路6が形成され、下中ガイド突条1fと下外ガイド突条1gとの間にはパチンコ球を前球抜き口4へ誘導してパチンコ機外へ排出する前球抜き流路7が形成されている。
【0012】
底壁板1cの下端には図示しない遊技盤面に設けられたセーフ球入賞口や入賞装置で発生して遊技盤裏面および払い出し装置A外のセーフ球誘導路を通り抜けたセーフ球をケース体1内へ受入れる方形孔状のセーフ球受口8と、このセーフ球受口8の斜め下方に配設されてセーフ球受口8に導入されたセーフ球をケース体1外へ送り出し、パチンコ機の本体枠下部に設けられたパチンコ球排出口を通じてパチンコ機外へ排出させる方形孔状のセーフ球出口9が開口されている。
【0013】
ケース体1内の上部にはケース体1の開口部に重ね合わされた透明合成樹脂製のユニットベース11を有し、ケース体1にビスによって分離可能に結合された球補給ユニット10が密嵌状に収容されている。
【0014】
球補給ユニット10のユニットベース11の上内端には前球入口2の後側に隣設されてタンクレール上の2列のパチンコ球群のうちの後列のパチンコ球が1個づつ導入される後球入口12が開設されるとともに、ユニットベース11の内壁面にはケース体1の両上ガイド壁1dにそれぞれ突合わせ状に対置された1対のガイド突条11a,11aが突設され、この両ガイド突条11a間にはタンクレール上から後球入口12内へ導入されたパチンコ球をタンクレールの延長方向へ誘導してから方向転換させて下方へ誘導する後補給流路13が前補給流路5の後側に隣接して形成されている。
【0015】
ユニットベース11の中央部付近には前後補給流路5,13内でのパチンコ球の欠乏を検出する前後1対の球切れ検出片14が内外方向への単独の搖動動作可能に軸支されている。
【0016】
両球切れ検出片14には前後補給流路5,13の内外へ出没する検知部14aと、この検知部14aの上端に連接されて内方へ横出された伝動部14bとがそれぞれ形成され、両伝動部14bには検知部14aを常には前後補給流路5,13側へ付勢するスプリング15がそれぞれ掛装されている。
【0017】
両球切れ検出片14の近傍にはユニットベース11に上下スライド可能に支持された昇降片16が設置され、この昇降片16にはその上下方向中央部付近の両側方に横出されて両球切れ検出片14の伝動部14bの凹部14cに係合された前後1対の受動部16aと、昇降片16の下端に横出された押圧部16bとが形成されている。
【0018】
昇降片16の下方にはユニットベース11にビス着された球切れ検出スイッチ17が設置され、両補給流路5,13内の一方でパチンコ球が欠乏して両球切れ検出片14の検知部14aが外方へ搖動すると、昇降片16が球切れ検出片14の伝動部14bによって押下げられて下降し、球切れ検出スイッチ17の触動片17aが昇降片16の押圧部16bによって押圧されて球切れ検出スイッチ17がONとなり、球切れ信号が発信される。両補給流路5,13内にそれぞれパチンコ球が充満している場合には両球切れ検出片14の検知部14aが共に内方へ搖動して両補給5,13外へ退避し、昇降片16が上昇して球切れ検出スイッチ17がOFFとなる。この球切れ検出スイッチ17は直接後記払い出しモータ25やカム駆動モータ44の電源を断つ信号を発信したり、貸し球禁示、球抜き禁示を含む払い出し禁示信号を発信する。
【0019】
ケース体1内の中央部付近にはケース体1に分離可能に結合されて球補給ユニット10の下側に隣接して設置された払い出し球数設定ユニット20のユニットベース21が密嵌状に収容されている。
【0020】
透明合成樹脂製のユニットベース21はケース体1の底壁板1cの内壁面に添接された前壁板21aと、ケース体1の開口部内に垂直状に設置された後壁板21bと、前後壁板21a,21b間にそれぞれパチンコ球1個分の間隙を隔てて垂直状に設置された中壁板21cとによって形成されている。
【0021】
ユニットベース21の前後板21aには前後補給流路5,13内から送り込まれた前後2列のパチンコ球群を回転しながら遂次受取って回転角度に相当する個数のパチンコ球を下方へ送り出す球送り部材22が回転可能に支持され、この球送り部材22は後壁板21bに取付けられた払い出しモータ25の出力軸25aに結合されている。
【0022】
球送り部材22の前後方向中央部には払い出し球数設定用の円板状の回転盤23が形成され、この回転盤23の前後両面には球送り部材22の回転軸の回りに60°の回転対称状態で配列された各6個の歯部24aと、隣り合う歯部24a間にそれぞれ凹設された各6個の球受部24bとをそれぞれ有し、前後対称状に形成された前後の球切り歯24A,24Bが連接されている。
【0023】
球送り部材22の回転盤23の周縁部付近には球切り歯24A,24Bの各歯部24aの各外方と、隣合う歯部24a間の各中央部とにそれぞれ配設されて球送り部材22の回転軸の回りに30°の回転対称状態で配列された12個の透孔23aが貫設されている。
【0024】
両球切り歯24A,24Bの各歯部24aはパチンコ球を受止め易く放出し易いように歯部24aと球切り歯24の中心とを結ぶ線分に対して非対称状に形成され、パチンコ球を放出する側の曲面の曲率はパチンコ球を受取る側の曲面の曲率より緩やかとなっている。
【0025】
ユニットベース21の前壁板21aの内壁面には前補給流路5で待機するパチンコ球を球送り部材22の前側の球切り歯24の各球受け部24bのうちの1つの球受け部24b内へ誘導する内外1対の前ガイド壁26が突設され、この両前ガイド壁26間には前球流路29Aが形成されている。
【0026】
ユニットベース21の後壁板21bの内壁面には後補給路13内で待機するパチンコ球を球送り部材22の後側の球切り歯24の各球受け部24bのうちの1つの球受け部24b内へ誘導する内外1対の後ガイド壁27が突出され、この両後ガイド壁27内には後球流路29Bが形成されている。
【0027】
外側の前ガイド壁26の先端縁は外側の後ガイド壁27の先端縁よりパチンコ球1個分だけ上位に配設され、両前ガイド壁26によって誘導されたパチンコ球が受止められる前球切り歯24Aの球受部24bは両後ガイド壁27によって誘導されたパチンコ球が受止められる後球切り歯24Bの球受け部24bより1歯分上位にずらされている。
【0028】
球送り部材22の前後球切り歯24の各球受け部24bによって受止められた前後2列のパチンコ球はそれぞれ受止め位置から約180°旋回した時点で前側の球切り歯24の球受部24b内および後側の球切り歯24の球受部24b内から1個づつ交互に放出され、球送り部材22が1回転すると12個のパチンコ球が両球切り歯24A,24Bによって6個づつ2列となって送り出される。
【0029】
ユニットベース21の前壁板21aの下端には回転盤23の透孔23aの通過を検出して透孔23aの通過毎にパルス信号を発信するフォトセンサ28が取付けられ、フォトセンサ28の投光部および受光部間を通過してカウントされた透孔23aの数と、球送り部材22が送り出すパチンコ球の数とが等しくなるように設定されている。
【0030】
後記賞品球払い出し検出スイッチ45がセーフ球を検出すると、払い出しモータ25が起動されて球送り部材22が回転駆動され、パチンコ球が前後球切り歯24A,24Bによって払い出し球数設定ユニット20から下方へ遂次送り出され、回転盤23の透孔23aがフォトセンサ28の投光部、受光部間を通過する毎に払い出し球数が1カウントされ、セーフ球の種別に対応する払い出し球数分の透孔23aが通過してその透孔23aの数がカウントされた時点で払い出しモータ25が停止する。また、遊技盤面に設けられた各セーフ球入賞口毎に異なる数の賞品球が払い出される構成のパチンコ機では払い出し球数は各セーフ球入賞口に対設されたセーフ球検出スイッチの信号に基づいて個別に指定される。
【0031】
払い出し装置Aがカード式パチンコ機に装着されている場合には、カードに記録されたデータや貸し球操作部への操作信号がカード球貸し情報処理部(カード情報処理部、貸し球情報処理部)によって処理制御された後、予め定められた球貸し球数分だけ払い出しモータ25が回転駆動されて球貸し球数に相当する回転角度だけ球送り部材22が回転し、所要個数の貸し球が払い出し球数設定ユニット20から送り出される。
【0032】
例えば、25個がパチンコ球の購入単位である場合には100円で25個のパチンコ球を購入することができ、貸し球スイッチへの操作回数により購入単位が指定される場合には「1」球貸し操作すると(球貸しスイッチを1回押した場合)、パチンコ球25個分をフォトセンサ28と回転盤23の透孔23aとによって検出してカウントし、25個のパチンコ球の球貸し動作が完了するようにカード球貸し情報処理部が球貸し要求信号に基づいて払い出しモータ25の回転量を制御する。操作回数が5回であれば回転盤23が25個単位で5回連続して回転し、計125個のパチンコ球が貸し球として払い出される。
【0033】
ケース体1内の下部には払い出し球数設定ユニット20の下方に隣接して設置され、ケース体1に分離可能に結合された球払い出し制御ユニット30のユニットベース31が密嵌状に収容されている。
【0034】
透明合成樹脂製のユニットベース31の内端にはケース体1の前球払い出し口3の後側に隣設された後球払い出し口33と、前球抜き口4の後側に隣設された後球抜き口34とが開口されている。
【0035】
ユニットベース31にはケース体1の下内ガイド突条1e、下中ガイド突条1f、下外ガイド突条1gにそれぞれ突合わせ状に対置された内カイド突条31a、中ガイド突条31b、外ガイド突条31cが突設され、ケース体1の左側の側壁板1aと内ガイド突条31aとの間には前払い出し流路6の後側に隣設され、パチンコ球を後球払い出し口33へ誘導して球受皿へ送り出す後払い出し流路35が形成され、中ガイド突条31bと外ガイド突条31cとの間には前球抜き流路7の後側に隣設され、パチンコ球を後球抜き口34へ誘導してパチンコ機外へ排出する後球抜き流路36が形成されている。
【0036】
ユニットベース31の上端には払い出し球数設定ユニット20内から前後2列となって送り出されたパチンコ球を前後払い出し流路6,35若しくは前後球抜き流路7,36へ振り分ける振り分け弁37が左右方向への搖動可能に軸支されている。
【0037】
振り分け弁37には支軸が挿通された軸挿部37bと、前後1対の振り分け片37aと、連結片37cと、前側振り分け片37aの下端に連接されて下方へ延出された規制片37dとが形成されている。
【0038】
振り分け弁37の下方および斜め下方にはユニットベース31にそれぞれ結合された振り分け弁保持ソレノイド38と、ソレノイド起動スイッチ39とが近接して設置されている。
【0039】
振り分け弁保持ソレノイド38のプランジャ38aの上端に共動可能に結合された伝動部材40には方形台状の基片40aと、基片40aの内方へ突出された内突片40bと、基片40aの外方へ突出された外突片40cと、外突片40cの上面に連接されてソレノイド起動スイッチ39に対向して上方へ突出された押圧片40dと、基片40aの上面に連接されて後方へ延出された連動片40eとが形成されている。
【0040】
伝動部材40の内突片40bと振り分け弁37の前側の振り分け片37aとは連動杆43によって連動可能に連繋され、また、伝動部材40の連動片40eはケース体1外に露出された操作部41aが上端に形成された連継杆41の下端の水平部41b上に配置されている。
【0041】
連継杆41および伝動部材40が下動した状態では起動スイッチ39がOFF状態で振り分け弁37が起立姿勢で保持され、前後払い出し流路6,35が開路されて前後球抜き流路7,36が閉路された状態で保持され、球受皿へのパチンコ球の払い出しが可能となる。
【0042】
連継杆41はパチンコ機の故障等に際し、払い出し装置A内と連通状態にある球タンク、タンクレールに貯留されているパチンコ球を払い出し装置A外およびパチンコ機外へ排出除去するために設けられ、パチンコ機の前側で操作される図示しない球抜き操作部材の手動操作によって上下動する。連継杆41は払い出し装置Aを本体枠から取外すときに前記球抜き操作部材から離脱し、払い出し装置Aを本体枠に装着したときに前記球抜き操作部材に連動可能に連継される。
【0043】
連継杆41を引上げると、伝動部材40の連動片40eが連継杆41の水平部41bによって押上げられて伝動部材40が上動し、振り分け弁37が内方へ傾倒し、前後払い出し流路6,35が開路されて前後球抜き流路7,36が開路されるとともに、ソレノイド起動スイッチ39の触動片39aが押圧片40dで押上げられてソレノイド起動スイッチ39がONとなり、払い出しモータ25が起動されると同時に振り分け弁保持ソレノイド38が励磁されて連継杆41の作動が解除されても振り分け弁保持ソレノイド38が励磁状態で保持され、ケース体1内のパチンコ球が前後球抜き流路7,36を通ってケース体1外へ送り出されてパチンコ機外へ抜取られる。タイマ等によって設定した球抜き時間(球タンク、タンクレール、球送り部材22上に保留されているパチンコ球が振り分け弁37を通過するまでに要する時間)が経過すると、払い出しモータ25が停止しかつ振り分け弁保持ソレノイド38が消磁されてパチンコ球の払い出しが可能な状態に復元する。
【0044】
球払い出し制御ユニット30のユニットベース31の下端には振り分け弁保持ソレノド38の下方に設置されて常時回転駆動されるカム駆動モータ44がビス着され、このカム駆動モータ44の出力軸44aの上方には賞品球払い出し検出スイッチ45が設置されている。
【0045】
カム駆動モータ44の出力軸44aにはケース体1のセーフ球受口8の斜め下方に配設されてセーフ球受口8を通り抜けたセーフ球を受止めてセーフ球出口9を通じてケース体1外へ送り出し、セーフ球を受渡しするセーフ球係動カム46が結合され、このセーフ球係動カム46には1個のパチンコ球の受止めが可能な1つの球受部46aが凹設されている。なお、セーフ球検出手段をセーフ球受口8に対向して設け、このセーフ球検出手段がセーフ球を検出した場合にセーフ球がセーフ球受口8を通ってセーフ球係動カム46から解放されるまでの一定時間だけカム駆動モータ44をタイマ手段によって駆動制御するようにしてもよい。
【0046】
セーフ球係動カム46の若干上方にはユニットベース31に左右方向への搖動可能に軸支され、セーフ球が連続して発生してセーフ球受口8へ集合した場合にセーフ球を分離させて1球づつセーフ球係動カム46の球受部46a内へ送り込む機能を有する球切り片47が設置されている。
【0047】
球切り片47の上端には賞品球払い出し検出スイッチ45に対置された押圧部47aが形成され、球切り片47の下部にはセーフ球係動カム46側へ延出された受動部47bが形成され、球切り片47の中央部には上端が内方へ傾倒した振り分け弁37の規制片37dの若干下方に配設された賞品球払い出し阻止杆48の下端部が繋止されている。
【0048】
ケース体1の下端の壁板の後側にはセーフ球受口8よりセーフ球係動カム46の球受部46aに至る案内路57が形成され、セーフ球受口8を通り抜けたセーフ球は案内路57によって案内されて回転中のセーフ球係動カム46に到来し、その球受部46aで受け止められて球切り片47の受動部47bに当接し、受動部47bを外方へ押動して搖動させながらセーフ球係動カム46の球受部46aによってセーフ球出口9側へ旋回移送され、球切り片47から離れた時点で球受部46a内から放出されてセーフ球出口9を通じてケース体1外へ送り出される。
【0049】
球切り片47がセーフ球係動カム46の球受部46内のセーフ球によって押動されて搖動すると、球切り片47の押圧部47aが賞品球払い出し検出スイッチ45の触動片45aを押圧して賞品球払い出し検出スイッチ45がONとなり、賞品球払い出し起動信号が発信されて払い出しモータ25および球送り部材22が起動される。
【0050】
セーフ球係動カム46の球受部46aはセーフ球出口9に向って斜状に形成され、球受部46aが回転中に受取ったセーフ球を前記壁板と協働して保持し、球受部46aの位置がセーフ球出口9と合致すると、セーフ球が前記壁板による拘束から解放されて自重によりセーフ球出口9から転がり出る。セーフ球出口9を通り抜けたセーフ球は払い出し装置A外へさらに排出路を通ってパチンコ機外へ排出される。
【0051】
セーフ球が連続して発生して案内路57の前にダンゴ状となって待機している状態では、先ず最先端のセーフ球のみがセーフ球係動カム46の球受部46aに落入し、後続のセーフ球がこれに続こうとするが、セーフ球が球切り片47を押動して賞品球払い出し検出スイッチ45と賞品球払い出し阻止杆48を作動させると同時に球切り片47がセーフ球の係り止めが可能な状態に自重によって瞬時に復帰して待機中のセーフ球が球受部46aへ転出する動作がセーフ球係動カム46の回転に伴う球受部46aの移動により阻止される。これにより連続して発生したセーフ球に対する球切り作用が行われる。
【0052】
球抜き操作中で振り分け弁37が内方へ傾倒して両球抜き流路7,36が開路された状態では、賞品球払い出し阻止杆48の上動動作および球切り片47の搖動動作が振り分け弁37の規制片37dによって阻止されてセーフ球係動カム46の回転動作が阻止され、セーフ球係動カム46がスリップ状態となり、賞品球払い出し検出スイッチ45がOFF状態で保持されて賞品球の払い出しが禁止される。
【0053】
なお、賞品球の払い出し禁止手段としてはソレノイド起動スイッチ39をカム駆動モータ44の回路に電気的に接続し、ソレノイド起動スイッチ39がONになるとカム駆動モータ44が停止し、ソレノイド起動スイッチ39がOFFになると回転するようにしてよい。この場合にはソレノイド起動スイッチ39がONになるとセーフ球係動カム46および球切り片47が静止した状態で保持されるので、賞品球払い出し阻止杆48は不要となる。
【0054】
ケース体1の下部にはユニットベース31の後側にその全長にわたって重ね合わされた浅箱状の基板収納ケース50が設置され、この基板収納ケース50内には縦長の方形板状の払い出し制御基板51と、この払い出し制御基板51の前側に重ね合わされて払い出し制御基板51の制御回路を静電気ノイズおよび電磁ノイズから防護する金属製のシールド板52とが密嵌状に嵌め込まれている。
【0055】
払い出し制御基板51の下端はシールド板52とともに基板収納ケース50にねじ止めされ、払い出し制御基板51の制御回路には払い出し装置内の各電気部品および払い出し装置外の回路基板に接続されたリード線がコネクタを介して接続される。
【0056】
ケース体1の後側上部には前方および下方開放の箱形状に形成されてケース体1の全長の約1/2の長さおよびケース体1の幅と等しい幅を有し、ビスによってケース体1に分離可能に結合されて球補給ユニット10および払い出し球数設定ユニット20をその正面位置でそれぞれカバーする透明合成樹脂製の上カバー体54が重ね合わされている。
【0057】
上カバー体54の上下端部付近には横方向へ配列された適数個の放熱孔54aが貫設され、上カバー体54の下端には係合縁54bが段差状に形成されている。
【0058】
ケース体1の後側下部には前方開放の箱形状に形成されてケース体1の全長の約1/2の長さと、ケース体1および上カバー体54の幅と等しい幅とを有し、ビスによってケース体1に分離可能に結合されて上カバー体54の下側に隣設され、球払い出し制御ユニット30をその正面位置でカバーする透明合成樹脂製の下カバー体55が重ね合わされている。
【0059】
下カバー体55の上下端部には横1列に配列された適数個の放熱孔55aが貫設され、下カバー体55の上端には上カバー体54の係合縁54bの後側に重ね合わされた係合縁55bが突出形成されている。
【0060】
続いて、上記した構成をもつ実施例の作用と効果をもつ実施例の作用と効果を説明する。本例ではパチンコ機の本体枠に装着されるケース体1には、タンクレール上から送り込まれたパチンコ球を受入れて下方へ誘導する後補給流路13を有する球補給ユニット10と、前後補給流路内5,13内および前後球流路29A,29B内で待機するパチンコ球を回転しながら遂次受取って回転角度に相当する個数のパチンコ球を送り出す球送り部材22を有する払い出し球数設定ユニット20と、パチンコ球を前後払い出し流路6,35および球抜き流路7,36のうちの一方の流路へ振り分ける振り分け機構およびセーフ球の受渡し動作によって球送り部材22を起動させる起動機構を有する球払い出し制御ユニット31とをそれぞれ分離可能に結合してある。
【0061】
このため、パチンコ球の払い出し装置を構成する各機構や各部材を機能別にユニット化して各ユニット毎に単独でケース体1に取付け、また、ケース体1から取外すことができ、各ユニット10,20,30の修理や取付けを簡便化することができるとともに、各ユニット10,20,30をユニット毎に交換することができる。
【0062】
また、各ユニット10,20,30の各ユニットベース11,21,31および上下カバー体54,55をそれぞれ透明合成樹脂材で形成してあるので、払い出し装置を本体枠に組付けたままの状態で各ユニット10,20,30の故障、改変、異常等を外部から透視して各ユニット10,20,30の故障、改変、異常等に対処することができる。
【0063】
さらに、球補給ユニット10および払い出し球数設定ユニット20を上カバー体54によってカバーし、払い出し制御ユニット30を下カバー体55によってカバーしてあるので、上下カバー54,55のうちの一方を取外すだけで各ユニット10,20,30を個々にケース体1に取付け、また、ケース体1から取外すことができる。
【0064】
また、球送り部材22を回転制御することによってパチンコ球を払い出すので、パチンコ球の払い出し制御態様を合理化および円滑化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例を示す払い出し装置の要部の正面図である。
【図2】 払い出し装置の側面図である。
【図3】 ケース体および上下カバー体の分解斜視図である。
【図4】 球補給ユニットの正面図である。
【図5】 払い出し球数設定ユニットの要部の正面図である。
【図6】 払い出し球数設定ユニット付近の縦断面図である。
【図7】 払い出し球数設定ユニットの分解斜視図である。
【図8】 パチンコ球の払い出し動作を説明する要部の正面図である。
【図9】 パチンコ球の払い出し動作を説明する要部の正面図である。
【図10】 球払い出し制御ユニット付近の分解斜視図である。
【図11】 球払い出し制御ユニットの正面図である。
【図12】 球切れ検出片付近の斜視図である。
【図13】 振り分け弁駆動機構の斜視図である。
【図14】 セーフ球の受渡し動作を説明する起動機構の正面図である。
【符号の説明】
1 ケース体
6,35 払い出し流路
7,36 球抜き流路
8 セーフ球受口
9 出口
10 球補給ユニット
11 ユニットベース
5,13 補給流路
17 球切れ検出スイッチ
20 払い出し球数設定ユニット
21 ユニットベース
22 球送り部材
23 回転盤
23a 透孔
25 払い出しモータ
28 フォトセンサ
30 球払い出し制御ユニット
31 ユニットベース
37 振り分け弁
44 カム駆動モータ
45 賞品球払い出し検出スイッチ
46 セーフ球係動カム
47 球切り片

Claims (1)

  1. パチンコ機の本体枠の裏面に組み付けられたパチンコ球の払い出し装置であって、
    該払い出し装置は、
    前記本体枠の裏面に着脱自在に装着され且つ上方部に前記本体枠の裏面に装着されたタンクレールの一方の球出口に連絡する前補給流路が形成されると共に下方部に前払い出し流路が形成されるケース体と、
    該ケース体の内部に分離可能に収容されるユニットベースに、前記タンクレールの他方の球出口に連絡する後補給流路を形成すると共に前記前補給流路及び後補給流路内のパチンコ球の有無を検出する球切れ検出手段が設けられる球補給ユニットと、
    前記ケース体の内部に分離可能に収容されるユニットベースに、前記前補給流路及び後補給流路のそれぞれに連通する前後の球流路を形成する一方、払い出し起動信号に基づいて駆動される払い出しモータと、この払い出しモータにより回転されて前記前後の球流路から送入されたパチンコ球を1球ずつ受け取って所定個数分を払い出す回転爪車状の球送り部材と、この球送り部材と一体回転する払い出し球数設定用の回転盤に形成された払い出し個数検出部を検出して払い出し球数を検出設定するセンサと、が設けられる払い出し球数設定ユニットと、
    前記ケース体の内部に分離可能に収容されるユニットベースに、前記ケース体に形成される前払い出し流路と並列される後払い出し流路を形成する一方、前記ケース体に形成されるセーフ球受口から通入するセーフ球を1個ずつ受け入れて前記ケース体に形成されるセーフ球出口に移送するセーフ球係動カムを回転するカム駆動モータと、前記セーフ球係動カムで受け渡し処理されるセーフ球により押動変化される球切り片と、この球切り片の押動変化により検出操作されて前記払い出し球数設定ユニットの払い出しモータに対する1回分の賞品球払い出し起動信号を発信する検出スイッチと、が設けられた球払い出し制御ユニットと、から構成され、
    前記本体枠の裏面に装着される前記ケース体の内部に、前記球補給ユニットが設けられるユニットベースと、前記払い出し球数設定ユニットが設けられるユニットベースと、前記球払い出し制御ユニットが設けられるユニットベースと、を収容することにより、前記タンクレールの下流端と前記球補給ユニットの前記前補給流路及び後補給流路の上流端とが結合されると共に、前記球補給ユニットの前記前補給流路及び後補給流路の下流端と前記払い出し球数設定ユニットの前後の球流路とが結合され、さらに前記払い出し球数設定ユニットの球送り部材から払い出された賞品球が前記前払い出し流路及び後払い出し流路に放出されるように結合されることを特徴とするパチンコ機におけるパチンコ球の払い出し装置。
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