JP3878526B2 - ランナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、折戸や引戸に適用されるランナー、なかでも戸パネルに対するランナーの着脱を簡便化できるランナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のランナーは、例えば実用新案登録第2607366号公報に公知である。そこでのランナーは、図15に示すように、ガイドレール60で移行案内されるランナー本体61と、戸パネル62の上隅に埋設固定される保持ケース63と、保持ケース63に横外側方から差し込み装填されるランナー台64と、ランナー本体61とランナー台64とを上下に連結するランナー軸65などで構成されている。
【0003】
保持ケース63は、ロックアーム66を係合捕捉するためのロック溝67を有し、その入口に係合案内面68が形成されている。ロックアーム66は、先端にロック爪69を有する前後一対のアーム70と、両アーム70をロック解除操作するレバー71とを一体に形成したL字状のプラスチック成形品からなり、レバー71の下端を軸支するピン72まわりに揺動操作できる。ロックアーム70の係合状態を保持するために、ランナー台64の内部にばね73とスライドピース74とを組み込み、これら両者73・74でロックアーム66を係合姿勢に揺動付勢している。
【0004】
上記のランナーによれば、ランナー台64を保持ケース63に差し込み装着すると、ロックアーム66のロック爪69が係合案内面68を乗り越えてロック溝67に落ち込み係合するので、ランナーの戸パネル62に対する装着がワンタッチで行える。ロックアーム66のレバー71をばね73の付勢力に抗して矢印方向へ揺動操作することにより、ロック爪69とロック溝67との係合状態を解除して、ランナー台64を保持ケース63から抜き外すことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ランナー台64を戸パネル62から分離する際には、戸パネル62を支えてランナー台64に作用する重量を軽減し、ロックアーム66をロック解除状態に保持したうえで、ランナー台64を保持ケース63から平行に抜き出し操作しなければならない。つまり、戸パネル62を支持する動作と、ロックアーム66をロック解除する動作と、ランナー台64を保持ケース63から抜き出し操作する動作とを同時に行う必要があり、そのため、ランナーの分離に手間が掛かる。とくに、一人の作業者のみで作業を行う場合には、戸パネル62がグラついて、ランナー台64が保持ケース63に引っ掛かりやすい。
【0006】
また、ロック爪69がロック溝67を乗り越えるまでの間は、ロックアーム66をロック解除状態に保持し続ける必要があるため、ランナー台64の抜き出し操作に集中するあまり、ロックアーム66がばね73で押し戻され、ロック爪69がロック溝67に引っ掛かっていることも多く、いずれにしても、ランナー台64の取り外し作業が面倒であった。ロックアーム66の上端に指先を掛けて、レバー71を傾動操作する際に、戸パネル62の吊り高さによっては指先が入り難く、レバー71の操作が困難な点でも改良の余地があった。
【0007】
保持ケース63にランナー台64を装着した状態において、ランナー台64と保持ケース63とは、ランナー台64の下部周面に設けた段部75によって、上下方向の位置決めを図っているが、戸パネル62の取付穴76の底面とランナー台64の底との間に僅かでも隙間があると、この隙間分だけランナー台64が上下に相対遊動できる。そのため、戸パネル62に対して上向きの外力が作用し、あるいはランナー台64に対して下向きの外力が作用するような場合に、両者62・64が上下に相対遊動してがた付くのを避けられず、例えば戸パネル62を開閉する毎に騒音を生じ、がた付き動作に伴ってランナー台64の周面が摩耗するおそれがある。
【0008】
本発明の目的は、従来ランナーの特長、即ち戸パネルに対する組み付けが簡単に行える点を踏襲しながら、ランナー台の取り外し作業を簡単に行うことができ、従って施工現場における戸パネルの吊り込みや分離が少ない手間で行えるランナーを提供することにある。本発明の目的は、ランナーを戸パネルに装着した状態において、ランナー台が前後・左右方向へはもちろんのこと、上下方向にがた付くのも防止でき、これによってランナー台のがた付きに伴う開閉騒音を解消できるランナーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のランナーは、ガイドレール1で移行案内されるランナー本体10と、戸パネル3の上隅に装着固定される保持ケース11と、保持ケース11に横外側方から差し込み装填されるランナー台12とを含む。ランナー台12と保持ケース11との間に、保持ケース11に装填したランナー台12を分離不能に係合保持するロック機構を設ける。ロック機構は、保持ケース11の前後壁に形成したロック溝22と、ランナー台12で往復変位自在に支持されて、ロック溝22と係合できるロック体24と、ロック体24を係合付勢するばね25と、ばね25の付勢力に抗してロック体24をロック解除操作する解除レバー26とを含む。ロック解除操作時に解除レバー26ないしロック体24と接当して、ランナー台12が保持ケース11から抜け出る向きの力を発生させる傾斜カム面29を保持ケース11に形成する。以て、解除レバー26のロック解除動作に連動して、ランナー台12を保持ケース11から強制的に分離操作できるようにする。
【0010】
ロック機構は、ランナー台12で上下スライド自在に支持されるロックピース23と、ロックピース23を移動付勢するばね25と、ロックピース23に固定されてロック溝22に係合するロック体24と、ロックピース23をばね25に抗して移動操作する解除レバー26とで構成する。ロック溝22の入口側に、ロック体24と接当する傾斜カム面29を形成する。以て、解除レバー26のロック解除動作に連動してロック体24が傾斜カム面29から受ける反力の分力で、ランナー台12を保持ケース11から強制的に押し出し操作できるようにする。
【0011】
別のロック機構は、ランナー台12で上下スライド自在に支持されるロックピース23と、ロックピース23を移動付勢するばね25と、ロックピース23をばね25に抗して移動操作する解除レバー26とで構成する。解除レバー26は、解除アーム31と、解除アーム31に対して逆向きに揺動する梃子片27と、ロックピース23をばね25に抗して移動操作する係合アーム32と、係合アーム32に設けられたロック体24を備えている。保持ケース11の前後壁に、解除レバー26の梃子片27と接当する傾斜カム面29を形成する。以て、ロック解除時の梃子片27の梃子作用で、ランナー台12を保持ケース11から強制的に抜き出し操作する。
【0012】
ランナー台12の下部周面に、上下に段部21a・21bを有する台連結部21を膨出形成する。保持ケース11の内面に、両段部21a・21bの上下遊動を規制する連結凹部47を形成する。
【0013】
【発明の作用効果】
本発明では、戸パネル3に固定した保持ケース11に対してランナー台12を着脱できるようにし、両者の間に設けたロック機構でランナー台12の装着状態を維持できるようにした。そのうえで、保持ケース11に傾斜カム面29を設けて、ロック解除操作時に解除レバー26、あるいはロック体24が傾斜カム面29と接当することにより、ランナー台12が保持ケース11から抜け出る向きの力を受けるようにした。つまり、解除レバー26のロック解除操作を利用して、ランナー台12を保持ケース11から強制的に分離操作できるようにした。このように、ランナー台12が保持ケース11からある程度分離移動した状態では、ロック体24がロック溝22に再係合することはない。
【0014】
従って本発明のランナーによれば、解除レバー26を操作してランナー台12が保持ケース11から分離移動した後は、解除レバー26を操作する必要が全くなく、単にランナー台12を抜き出す作業に専念することができるので、ランナー台12の分離作業を簡便に行える。これにより、従来ランナーと同様に、戸パネルに対する組み付けを簡単に行いながら、ランナー台12の取り外し作業を簡便化でき、全体として施工現場における戸パネル3の吊り込みや分離を少ない手間で行えることとなった。
【0015】
ロック溝22に係合するロック体24をロックピース23に固定し、解除レバー26でロック体24をロック解除するとき、ロック体24が傾斜カム面29と接当するように構成したロック機構においては、ロック体24が傾斜カム面29から受ける反力を利用して、その水平方向の分力によってランナー台12を保持ケース11から強制的に押し出すので、解除レバー26をロック解除操作するだけの簡単な操作で、ランナー台12を保持ケース11から円滑に分離操作できる。
【0016】
解除レバー26の一端に梃子片27を設けておき、解除レバー26をロック解除操作するとき、梃子片27が傾斜カム面29に接当して梃子作用を発揮するように構成したロック機構においては、解除レバー26の梃子作用でランナー台12を保持ケース11から強制的に抜き出し操作できるので、解除レバー26をロック解除操作するだけの簡単な操作で、ランナー台12を保持ケース11から円滑にしかも軽快に分離操作できる。
【0017】
ランナー台12の下部周面に台連結部21を膨出形成し、その上下に設けた段部21a・21bを、保持ケース11の内面に設けた連結凹部47で受け止めて、両段部21a・21bの上下遊動を規制できるようにしたランナーによれば、ランナー台12を保持ケース11に装着した状態において、ランナー台12が上下方向にがた付くのを確実に阻止できるので、使用状態においてランナー台12が前後・左右方向へ遊動するのはもちろんのこと、上下方向へがた付くのも確実に防止して、がた付きに伴う開閉騒音を一掃できる。
【0018】
【実施例】
(実施例1) 図1ないし図10は本発明に係るランナーをフリー折戸に適用した実施例を示す。図2においてフリー折戸は、2組のパネル対で構成してあり、開口枠の上下に設けたガイドレール1・2で屈折自在に開閉案内される。各パネル対は、2個の戸パネル3・3の隣接縁どうしをヒンジ4で連結してあり、一方の戸パネル3の屈折縁の近傍に把手5を有する。各パネル対の両側の上面および下面には、それぞれガイドレール1・2で移行案内されるランナー6と振れ止めローラー7とが装着されている。
【0019】
図3において上側のランナー6は、上側のガイドレール1で左右方向へ走行案内されるランナー本体10と、戸パネル3の上隅に埋設固定される保持ケース11と、保持ケース11に横外側方から差し込み装填されるランナー台12と、ランナー本体10とランナー台12とを上下に連結するランナー軸13と有する。上側のガイドレール1は、図9に示すように断面C字状のアルミニウム条材からなり、下面前後のレール壁1a・1aの間が下向きに開口している。
【0020】
図3においてランナー本体10は、プラスチック成形品からなる左右横長の走行ブロック14と、走行ブロック14の前後に左右一対ずつ配置した4個のローラー15と、これらのローラー15を遊転自在に支持するローラー軸16とを含む。走行ブロック14の右側方の下面には、後述するランナーストッパーで係合捕捉される係合軸17が下向きに突設してある。ランナー軸13は、その上端が走行ブロック14の左右中央部を上下に貫通する状態で組み付けられており、この組み付け状態において走行ブロック14とランナー軸13とは自由に相対回転できる。
【0021】
図4ないし図6においてランナー台12は、横断面が鍵穴状に形成される上半側の取付台19と、下半側の連結部20とを一体に成形したプラスチックブロックからなり、その内外にロック機構の構成部品や高さ調整機構を組み込み、さらに取付台19の右側にランナー軸13を組み付けてなる。連結部20の下部周面には、保持ケース11に差し込み係合される台連結部21が膨出形成されており、台連結部21の上下に段部21a・21bが張り出してある。
【0022】
保持ケース11に装填したランナー台12を、分離不能に係合保持するために両者間にロック機構を設けている。ロック機構は、保持ケース11の前後壁に形成されて、後述するロックピン24を係合捕捉するロック溝22と、取付台19に設けた縦溝で上下スライド自在に支持される、縦断面がコ字状のロックピース23と、ロックピース23を前後に貫通する金属製のロックピン(ロック体)24と、ロックピース23を押し上げ付勢して、ロックピン24を間接的に係合付勢する圧縮コイル形のばね25と、ばね25の付勢力に抗してロックピース23を押し下げ操作する解除レバー26などで構成する。
【0023】
ロック溝22は下面側が開口する切欠溝からなり、その入口に連続して登り傾斜するガイド面28と、下り傾斜する傾斜カム面29とが形成してある。前者のガイド面28は、ランナー台12を保持ケースに装填する際に、ロックピン24を介してロックピース23を押し下げ操作して、ロックピン24をロック溝22内へ落とし込み案内する。後者の傾斜カム面29は、解除レバー26でロックピン24をロック解除操作するとき、ロックピン24と接当して、ランナー台12を保持ケース11から押し出す向きの分力をロックピン24に作用させる。
【0024】
解除レバー26は、縦長の解除アーム31と、解除アーム31の内側面に突設される前後一対の係合アーム32を備えている。取付台19に固定した水平のピン33で解除アーム31の上部を軸支することにより、解除レバー26の全体は、ピン33を中心にして左右揺動可能に支持される。係合アーム32の突端には操作溝34が切り欠き形成してあり、この操作溝34をロックピン24と係合することにより、ロックピース23と解除レバー26とが連動可能に連結される。従って、図1に示すように、解除アーム31の下端に指先を掛けて、解除レバー26を引き寄せ操作すると、ロックピース23がばね25の付勢力抗して押し下げ操作され、それまでロック溝22と係合していたロックピン24をロック解除できる。
【0025】
図5に示すように、連結部20の内部空間を利用して、そこに高さ調整機構を組み込んでいる。高さ調整機構は、ランナー軸13の下部に形成したねじ軸36と、ねじ軸36を介してランナー軸13を上下操作する一対のかさ歯車37・38とからなる。ランナー軸13側のかさ歯車37には、ねじ軸36と噛み合うねじ穴39が形成してある。他方のかさ歯車38は操作軸40を一体に備えており、操作軸40の中途部の周回溝に規制板41を係合することにより、回転自在な状態で左右移動が規制してある。操作軸40の側端には十文字状の工具溝42が形成してある。工具溝42を介して後者かさ歯車38を回転操作すると、ランナー軸13側のかさ歯車37が回転してねじ軸36を上下移動できるので、戸パネル3の吊り高さを変更できる。このときのランナー軸13の連れ周りを防ぐために、ランナー軸13の中途部は非円形断面状に形成してあって、ランナー台12で回り止め保持してある(図6参照)。
【0026】
図4に示すように、戸パネル3の側端上部に取付穴44を形成し、この取付穴44に保持ケース11を嵌め込んでビス45で固定している(図7参照)。図4において保持ケース11は、横断面がU字状のダイキャスト成形品からなり、上下端および左側が開口している。保持ケース11の内面下部には、横側方からランナー台12の連結部20を受け入れる連結凹部47が形成されている。
【0027】
保持ケース11にランナー台12を嵌め込んだ図7の状態では、ロックピン24がガイド面28を乗り越えてロック溝22の奥端に落ち込み係合するので、ランナー台12を保持ケース11に対してビス止めするまでもなく固定して戸パネル3と一体化できる。また、上下の段部21a・21bが連結凹部47の上下壁面にそれぞれ密着状に接するので、ランナー台12が保持ケース11に対してがた付くことはない。
【0028】
ランナー台12を戸パネル3から分離するときは、図1に示すように解除レバー26の下端を外側方へ斜め上向きに傾動操作して、ロックピン24とロック溝22との係合状態を解除し、ついでロックピン24を傾斜カム面29に接当させる。傾斜カム面29に当ったロックピン24は、傾斜カム面29から反力を受け、その水平方向の分力によって保持ケース11から抜け出る向きに押し出される。その結果、ランナー台12が保持ケース11から強制的に分離操作される。この抜き出し途中状態において、解除レバー26から手を離したとしても、ロックピン24は既にロック溝22から抜け出ており、ガイド面28で受け止められるだけであるので、以後は連結部20をつかんでランナー台12を抜き出し操作すればよい。従って、ランナー台12を保持ケース11から簡単に分離できる。
【0029】
フリー折戸においては、各パネル対を支持する両側端のランナー6のいずれか一方をランナーストッパーで移動不能に捕捉固定することによって、パネル対の開閉方向を左開きと右開きとに変更することができる。図7ないし図10において、そのランナーストッパーは、ガイドレール1のレール壁1aを間にして、内外に配置される上側の雌ねじ体49と、下側の捕捉具50と、両者49・50を締結する固定ねじ51とで構成してあり、固定ねじ51を緩めることによりガイドレール1から取り外すことができ、任意の位置においてレール壁1aに締結固定できる。
【0030】
図8において捕捉具50は、四角形状のベース52の一側に、走行ブロック14に設けた係合軸17と係合する前後一対の弾性腕53を横外側方に向けて突設し、ベース52の上面両側に回止め片54を突設してなる。ベース52の板面中央には固定ねじ51用の挿通孔55を有する。図10に示すように雌ねじ体49と捕捉具50とをレール壁1aに締結した状態において、ベース壁52の前後周面はレール壁1aの下面に設けたリブ56で受け止められて回り止めされている。
【0031】
雌ねじ体49は四角形状のプレス金具からなり、板面の中央に固定ねじ51用のねじ孔57を有し、板面の左右側縁のそれぞれに溝58を切り欠き形成してある。雌ねじ体49および捕捉具50をレール壁1aに締結した状態において、雌ねじ体49の溝58は捕捉具50の回止め片54で回転不能に保持されるので、雌ねじ体49の前後幅はレール壁1aの前後対向間隔より大きく設定するものの、いたずらに大きくする必要はない。
【0032】
上記のように、雌ねじ体49の前後幅を小さく寸法設定してあると、ランナーストッパーの全体を斜めに傾けたながらガイドレール1に組み付けて、雌ねじ体49をレール壁1aの内面に掛け止め装着できる。詳しくは図9に示すように、斜めに傾けた雌ねじ体49の前後いずれか一側をレール壁1aの内面に差し込んだのち雌ねじ体49を水平姿勢に戻しながら、その他側がレール壁1aをくぐり抜けるようにし、雌ねじ体49の前後縁を一対のレール壁1aに掛け止め装着する。
【0033】
この状態で固定ねじ51をねじ込み、捕捉具50がリブ56の間に嵌り込むように、雌ねじ体49と捕捉具50とを締結する。このように、全体を斜めに傾けた状態でガイドレール1に掛け止め装着できるようにすると、従来のこの種ランナーストッパーに比べて、より少ない手間でランナーストッパーを取り付けることができる。
【0034】
なお、弾性腕53の保持力に抗して戸パネル3を捕捉具50から離れる向きに移動操作すると、係合軸17が弾性腕53から抜け出て、ランナー6をランナーストッパーから分離できる。逆に戸パネル3をランナーストッパーに接近操作すると、係合軸17が弾性腕53内へ入り込んで、ランナー6をランナーストッパーで捕捉固定できる。
【0035】
上記のランナーストッパーの構造を要約すると、レール壁1aを間にして内外に配置される雌ねじ体49と、捕捉具50と、これら両者49・50を締結する固定ねじ51とを備えており、捕捉具50は四角形状のベース52の一側に、走行ブロック14に設けた係合軸17と係合する前後一対の弾性腕53を備えており、ベース52の上面に雌ねじ体49と係合して雌ねじ体49を回り止め保持する回止め片54が突設されており、雌ねじ体49には固定ねじ51用のねじ孔57と、回止め片54に係合する溝58とが形成されており、雌ねじ体49の前後幅は、レール壁1aの対向間隔より僅かに大きく寸法設定されており、雌ねじ体49、捕捉具50および固定ねじ51を仮組みした状態において、雌ねじ体49をレール壁1aに対して開口面側から掛け止め装着できるものとなっている。
【0036】
(実施例2) 上記の実施例では、傾斜カム面29の反力を利用して、ランナー台12を保持ケース11から強制的に押し出し操作したが、その必要はなく、解除レバー26の梃子作用を利用して、ランナー台12を保持ケース11から強制的に抜き出し操作することができ、その詳細を図11ないし図14に基づいて説明する。
【0037】
実施例2におけるロック機構は、ランナー台12で上下スライド自在に支持されるロックピース23と、ロックピース23を押し上げ付勢するばね25と、解除レバー26を含んで構成する。図14に示すごとく先のロックピース23とばね25とは、ランナー台12の左右中央部に設けた縦溝内に組み込んであり、図11に示すように、ロックピース23を解除レバー26でばね25に逆らいながら押し下げ操作することにより、ロックピース23をロック解除操作できる。
【0038】
解除レバー26は、指先でロック解除操作される解除アーム31と、解除アーム31に対して逆向きに揺動する梃子片27と、ロックピース23をばね25に抗して押し下げ操作する前後一対の係合アーム32と、係合アーム32の突端に設けられたロック片(ロック体)24とを一体に形成したト字状のプラスチック成形品からなる。解除レバー26の全体はピン33の回りに揺動可能に支持されて、その上下端が左右方向へ逆向きに揺動できる。
【0039】
解除レバー26をランナー台12に組み付けた状態において、ロック片24と係合アーム32はロックピース23の上端面に当たっており、ばね25の付勢力を受けて係合姿勢へ向かって揺動付勢されている。梃子片27の上端は半円状に丸めてある。
【0040】
図12において保持ケース11の前後壁には、解除レバー26のロック片24を係合捕捉するロック溝22がそれぞれ逆L字状に形成されている。ロック溝22の入口には、ガイド面28が形成され、このガイド面28の上端に隣接して、解除レバー26の梃子片27と接当する傾斜カム面29が形成されている。他は実施例1と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
【0041】
ランナー台12を戸パネル3から分離するときは、図11に示すように解除アーム31の下端を外側方へ斜め上向きに傾動操作して、ロック片24とロック溝22との係合状態を解除する。このとき解除レバー26の梃子片27が傾斜カム面29に当たる。この状態のままで解除レバー26をさらに傾動操作すると、解除レバー26が梃子片27を支点にして梃子機能を発揮し、ランナー台12を保持ケース11から強制的に抜き出し操作して分離できる。
【0042】
解除レバー26の上部に梃子片27を、解除レバー26の下部に解除アーム31をそれぞれ設け、この部材配置に対応して保持ケース11側にロック溝22や傾斜カム面29を設けておけば、解除レバー26の下端側に指先を掛けて解除レバー26をロック解除操作できるので、戸パネル3の吊り高さが高く、戸パネル3とガイドレール1との間の隙間が極端に小さくなっている場合でも、解除レバー26を支障なくロック解除操作できる。
【0043】
上記の実施例以外に、解除レバー26の解除レバー26は、下向きになるように配置するのが好ましいが、必要に応じて上下逆向きに配置してもよい。その場合には、ロック溝22および傾斜カム面29を上下反転状に設ける。ロック片24と係合するロック溝22を斜めに傾斜させておき、ロック体24がロック溝22に係合するとき、ランナー台12を保持ケース11に引き寄せ操作することができる。ロックピース23は省略することができる。本発明のランナーストッパーは、引戸にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ランナー台の分離途中状態を示す一部破断正面図
【図2】折戸の斜視図
【図3】ランナーの分解正面図
【図4】ランナー台および保持ケースの分解斜視図
【図5】ランナー台の中央縦断正面図
【図6】図5におけるA−A線断面図
【図7】ランナーおよびランナーストッパーの一部破断正面図
【図8】ランナーストッパーの分解斜視図
【図9】ランナーストッパーの組み付け要領を示す側面図
【図10】図7におけるB−B線断面図
【図11】実施例2に係るランナーの一部破断正面図
【図12】実施例2に係るランナーの分解正面図
【図13】実施例2に係るランナー台および保持ケースの分解斜視図
【図14】実施例2に係るランナー台の中央縦断正面図
【図15】従来のランナーの正面図
【符号の説明】
3 戸パネル
6 ランナー
10 ランナー本体
11 保持ケース
12 ランナー台
13 ランナー軸
22 ロック溝
23 ロックピース
24 ロック体
25 ばね
26 解除レバー
27 梃子片
29 傾斜カム面
31 解除アーム
32 係合アーム
Claims (4)
- ガイドレール1で移行案内されるランナー本体10と、戸パネル3の上隅に装着固定される保持ケース11と、保持ケース11に横外側方から差し込み装填されるランナー台12とを含み、
ランナー台12と保持ケース11との間に、保持ケース11に装填したランナー台12を分離不能に係合保持するロック機構が設けられており、
ロック機構は、保持ケース11の前後壁に形成したロック溝22と、ランナー台12で往復変位自在に支持されて、ロック溝22と係合できるロック体24と、ロック体24を係合付勢するばね25と、ばね25の付勢力に抗してロック体24をロック解除操作する解除レバー26とを含み、
ロック解除操作時に解除レバー26ないしロック体24と接当して、ランナー台12が保持ケース11からき抜け出る向きの力を発生させる傾斜カム面29が保持ケース11に形成されており、
解除レバー26のロック解除動作に連動して、ランナー台12を保持ケース11から強制的に分離操作できることを特徴とするランナー。 - ロック機構が、ランナー台12で上下スライド自在に支持されるロックピース23と、ロックピース23を移動付勢するばね25と、ロックピース23に固定されてロック溝22に係合するロック体24と、ロックピース23をばね25に抗して移動操作する解除レバー26とで構成されており、
ロック溝22の入口側に、ロック体24と接当する傾斜カム面29が形成されており、
解除レバー26のロック解除動作に連動してロック体24が傾斜カム面29から受ける反力の分力で、ランナー台12を保持ケース11から強制的に押し出し操作できる請求項1記載のランナー。 - ロック機構が、ランナー台12で上下スライド自在に支持されるロックピース23と、ロックピース23を移動付勢するばね25と、ロックピース23をばね25に抗して移動操作する解除レバー26とで構成されており、
解除レバー26は、解除アーム31と、解除アーム31に対して逆向きに揺動する梃子片27と、ロックピース23をばね25に抗して移動操作する係合アーム32と、係合アーム32に設けられたロック体24を備えており、
保持ケース11の前後壁に、解除レバー26の梃子片27と接当する傾斜カム面29が形成されており、
ロック解除時の梃子片27の梃子作用で、ランナー台12が保持ケース11から強制的に抜き出し操作される請求項1記載のランナー。 - ランナー台12の下部周面に、上下に段部21a・21bを有する台連結部21が膨出形成されており、
保持ケース11の内面に、両段部21a・21bの上下遊動を規制する連結凹部47が形成されている請求項1から3のいずれかに記載のランナー。
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