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JP3871438B2 - プロセスガス供給ユニット - Google Patents

プロセスガス供給ユニット Download PDF

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JP3871438B2
JP3871438B2 JP13021098A JP13021098A JP3871438B2 JP 3871438 B2 JP3871438 B2 JP 3871438B2 JP 13021098 A JP13021098 A JP 13021098A JP 13021098 A JP13021098 A JP 13021098A JP 3871438 B2 JP3871438 B2 JP 3871438B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造工程で使用されるプロセスガス供給ユニットに関し、さらに詳細には、プロセスガス供給弁、パージ弁、逆止弁、真空弁、マスフローコントローラ、レギュレータ、フィルタ等を備えるプロセスガス供給ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体製造工程において、エッチングガス等のプロセスガスを供給するためのプロセスガス供給ユニットが開発されている。そして、半導体製造工程が、複数枚のウェハをバッチ処理する方法から、ウェハを1枚づつ処理する枚葉処理方法に移行するようになり、プロセスガス供給ユニットの小型化がより強く要求されている。
プロセスガス供給ユニットを小型化するために、本出願人は、特許第2568365号公報により、マニホールドであるモジュールブロックに供給弁、パージ弁、真空弁を上からボルトにより連結するプロセスガス供給ユニットを提案している。
【0003】
図15に上記マニホールドを用いたプロセスガス供給ユニットの構成を示す。このユニットは、図16の回路図を具体化したものである。先ず図16の回路図を説明する。
プロセスガスは、図において左端から入り、右端から出る。手動弁1に逆止弁2が接続し、逆止弁2にレギュレータ3が接続している。レギュレータ3は、入力弁5に接続している。レギュレータ3と入力弁5との流路の途中に圧力計4が接続している。入力弁5は、マスフローコントローラ8の入力ポートに接続している。また、マスフローコントローラ8の入力ポートには、パージ弁6、逆止弁7を介してパージガス源が接続している。
マスフローコントローラ8の出力ポートは、出力弁10に接続している。また、マスフローコントローラ8の出力ポートには、真空弁9を介して真空源である真空ポンプが接続している。出力弁10は、手動弁11に接続している。手動弁11の出口が、半導体製造工程の真空チャンバに接続している。
【0004】
次に、図15により、図16の回路を具体化した構成を説明する。
全ての機器は、取付パネル12上にボルト止めされている。手動弁1は、ブラケットB1により取付パネル12に固定されている。手動弁1の両端には、配管1a,1b及び継手Mが接続している。下流側の配管1b、継手Mには、逆止弁2が接続している。逆止弁2は、継手M、配管3aを介してレギュレータ3に接続している。レギュレータ3は、ブラケットB2(構成はブラケットB1と同じ)により取付パネル12に固定されている。
レギュレータ3の右端には、継手Mを介して三叉配管5a,4aが接続している。三叉配管4aには圧力計4が接続している。三叉配管5aには、継手Mを介してマニホールドC1に接続している。マニホールドC1の上面には入力弁5及びパージ弁6が取り付けられている。またマニホールドC1のパージ弁6のポートには、配管6a、継手Mを介して逆止弁7が接続している。逆止弁7は、継手Mを介して図示しないパージガス源に接続されている。ここで、逆止弁7から配管6aまでの流路は、プレートA1に形成されている。
【0005】
マニホールドC1は、プレートA1により取付パネル12に固定されている。また、マニホールドC1には、マスフローコントローラブロックDが接続されている。マスフローコントローラブロックDの上面には、マスフローコントローラ8が付設されている。マスフローコントローラブロックDの右端は、真空弁9及び出力弁10が上面に取り付けられたマニホールドC2(構成はマニホールドC1と同じ)にに接続している。マニホールドC2は、プレートA2により取付パネル12に固定されている。真空弁9は、真空源である真空ポンプに接続している。ここで、逆止弁7からの流路は、プレートA2(構成はプレートA1と同じ)に形成されている。
マニホールドC2は、継手M、配管11aを介して手動弁11に接続している。手動弁11は、ブラケットB3(構成はブラケットB1と同じ)により取付パネル12に固定されている。手動弁11の右端は、配管11b、継手Mを介して真空チャンバへと接続している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のプロセスガス供給ユニットには次のような問題があった。
(1)入力弁5やパージ弁6を上面から取付ボルトにより一体的に取り付けるマニホールドC1が採用されたことにより、全ての機器を配管で接続していた時代と比較して小型化されたが、近年のプロセスガス供給ユニットに対する小型化・集積化の要求から見ると、未だ不十分であった。すなわち、配管及び継手がなお多く存在するため、スペースが大きくなると同時に、配管のつなぎ部の溶接等からパーティクルが発生する問題があった。パーティクルの発生は、半導体の歩留まりに影響を与えるため大きな問題であった。
【0007】
(2)取付パネル12から入力弁5及びパージ弁6の取り付けられているマニホールドC1及びプレートA1を取り外したいときに、取付パネル12に対してプレートAが下面からボルトにより固定されているので、取付パネル12をひっくり返す必要が有り、取付パネル12に取り付けられている全ての機器を取り外さなければならず、極めて不便であった。一般的に、半導体製造工程では、取付スペースを狭くするために、取付パネル12が壁等に密着させて固定されているからである。これは真空弁9、出力弁10が取り付けられているマニホールドC2及びA2についても同様である。
【0008】
本発明は上記問題点を解決し、小型化・集積化されると共に、全ての機器を同じ方向から取り外し及び取り付け可能なプロセスガス供給ユニットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のプロセスガス供給ユニットは、次のような構成を有している。
(1)(a)プロセスガス供給に使用されるコンポーネント部品の1つ又は2つ以上がボルト止めされるモジュールブロックと、(b)モジュールブロックがボルト止めされるベースプレートと、(c)ベースプレートがボルト止めされる取付パネルとを有している。従って、前記プロセスガス流路に、前記コンポーネントを接続するためのパイプを有しない。
【0010】
(2)前記(1)に記載のプロセスガス供給ユニットにおいて、前記モジュールブロックと前記ベースプレートとが面接触した状態で前記ボルト止めにより接合されていることを特徴とする。
(3)前記(1)に記載のプロセスガス供給ユニットにおいて、前記コンポーネント部品、モジュールブロック、及び前記ベースプレートが、いずれも同じ所定方向からボルト止めされていることを特徴とする。
(4)前記(3)に記載のプロセスガス供給ユニットにおいて、前記コンポーネント部品が、マスフローコントローラ、供給弁、パージ弁、真空弁、逆止弁、レギュレータ、フィルタのうちの1つ又は2つ以上の機器であることを特徴とする。
【0011】
(5)前記(1)又は(3)に記載のプロセスガス供給ユニットにおいて、前記ベースプレートに略V字形の流路が形成されていることを特徴とする。
(6)前記(1)又は(3)に記載のプロセスガス供給ユニットにおいて、前記供給するプロセスガスの種類が2以上であって、前記モジュールブロックの2つ以上が一直線上に配置されて構成されるモジュールブロック列の2以上が並列に配置されているとき、前記ベースプレートが、前記モジュールブロック列に交差して配置され、2つ以上の前記モジュールブロックと接続されることを特徴とする。
(7)前記(1)又は(3)に記載のプロセスガス供給ユニットにおいて、前記ベースプレート及び前記取付パネルが、相互に位置決め手段を有することを特徴とする。
(8)前記(7)に記載のプロセスガス供給ユニットにおいて、前記位置決め手段が、位置決めピン及び位置決め孔の組合せであることを特徴とする。
(9)前記(1)又は(3)に記載のプロセスガス供給ユニットにおいて、前記ベースプレートを前記取付パネルに連結するためのボルト頭が、前記ベースプレートに形成された座ぐり孔に入り、前記モジュールブロックの上面からは見えないことを特徴とする。
【0012】
上記構成を有するプロセスガス供給ユニットの作用を説明する。
本発明に係るプロセスガス供給ユニットにおいては、マスフローコントローラ、供給弁、パージ弁、真空弁、逆止弁、レギュレータ、フィルタのうちの1つの機器が、所定方向である上方向からモジュールブロックに対してボルト止めされている。そして、複数のモジュールブロックが所定の方向と同じ方向である上方向からベースプレートに対してボルト止めされている。さらに、ベースプレートが前記所定の方向と同じ方向である上方向から取付パネルに対してボルト止めされている。
従って、全てのコンポーネント部品が、パイプを用いることなく、モジュールブロック、ベースブロックに直接取り付けられているので、全体を集積化してコンパクト化することができる。また、パイプから発生するパーティクルの恐れがなくなった。
【0013】
全てのコンポーネント部品がモジュールブロックに対して、また、全てのモジュールブロックがベースプレートに対して、さらに、全てのベースプレートが取付パネルに対して、それぞれ同じ所定方向からボルト止めされているので、取付パネルが機械や壁に密着して取り付けられている場合でも、取付パネルを取り外すことなく、全ての機器、モジュールブロック、及びベースプレートを取り外し又は取り付けることが可能である。なお、使用する全てのボルトの径及び長さを統一すれば、取り外し・取り付け作業を行うときに、ボルトを特別に仕分けする必要がなく、作業効率を高めることができる。
【0014】
ベースプレートに形成されたV字形流路によれば、余分な止め栓を必要とせず、また、余分な空間がないため、プロセスガスをパージするときに、プロセスガスが滞留することがなく、プロセスガスにより配管内部が腐食されてパーティクルが発生するという恐れが低減される。
また、ベースプレートに設けられた位置決めピンと取付パネルに設けられた位置決め孔とが嵌合されて、ベースプレートの位置決めがなされるため、複数のプロセスガスラインが並列に配置されたときに、複数のベースプレートが各プロセスガスラインを構成するモジュールブロック列に対して交差して配置されていても、各々の位置関係が正確であるため、漏れ等が発生する恐れを低減することができる。
【0015】
また、全体のユニットが組み付けられている状態で、ベースプレートを取付パネルに取り付けている取付ボルトの頭が座ぐり孔に隠れていて、外側から見えないため、誤ってベースプレートを取付パネルから取り外してしまう恐れがない。また、余分なボルト頭が隠れているため、作業者に余分な確認作業を行わせる必要がなく、メインテナンス作業の効率を高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電磁弁の取付構造及びその取付用部材を具体化した実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
本発明の第1の実施の形態であるプロセスガス供給ユニットを図1乃至図5に示す。図1乃至図4は、プロセスガス供給ユニットの具体的構成を分解した状態で示す斜視図であり、図5は回路図である。
図1は、プロセスガス供給ユニットで用いられるベースプレート21,22,23,24,25,26,27,28のみを抜き出した斜視図である。また、図2は、取付パネル12の斜視図である。また、図3は、モジュールブロック並びにその上に取り付けられているレギュレータ、圧力計、フィルタ、逆止弁、マスフローコントローラの斜視図である。また、図4は、図3のモジュールブロック上に取り付けられる手動弁、自動開閉弁などの斜視図である。
【0017】
先ず、図5に示される回路を説明する。本実施の形態では、2種類のプロセスガスA,Bが供給されるプロセスガス供給ユニットの回路が構成されている。
なお、大文字のA,B,Cは、プロセスガスA,B及びパージガスC供給用のガス供給ラインにそれぞれ対応している。
ここで、2つのプロセスガス供給ラインにおいては、各プロセスガス源に入力ポートが接続する手動弁1A,1Bにレギュレータ3A,3Bが接続している。レギュレータ3A,3Bには、フィルタ13A,13Bが接続している。また、レギュレータ3A,3Bとフィルタ13A,13Bを連通する流路には、圧力計4A,4Bが接続されている。フィルタ13A,13Bは、自動開閉弁である入力弁5A,5Bに接続している。
入力弁5A,5Bは、マスフローコントローラ8A,8Bに接続している。また、入力弁5A,5Bとマスフローコントローラ8A,8Bを連通する流路には、自動開閉弁であるパージ弁6A,6Bが接続している。マスフローコントローラ8A,8Bには、自動開閉弁である出力弁10A,10Bが接続している。出力弁10A,10Bの出力ポートは、真空チャンバに接続している。
【0018】
パージ弁6A,6Bの入力ポートには、自動開閉弁であるパージガス元弁14が接続している。また、パージガス元弁14は、逆止弁7を介してフィルタ13Cに接続している。フィルタ13Cは、レギュレータ3Cに接続している。また、フィルタ13Cとレギュレータ3Cを連通する流路には、圧力計4Cが接続されている。レギュレータ3Cは、手動弁1Cを介してパージガスである窒素ガスのタンクに接続している。
また、パージガス元弁14の出力ポートは、パージ弁6Cを介して、出力弁10A,10Bの出力ポート側に接続している。
【0019】
次に、上記回路に基づくプロセスガス供給ユニットの具体的構成について説明する。
図1において、ベースプレート21,22,23,24,25,26,27,28は、内部に形成された流路を示すために部分断面図で示されている。すなわち、各ベースプレートにおいて手前側に形成された流路の中心線で切断されている。
例えば、ベースプレート21は直方体状のブロックであり、上面に座ぐり付空孔31a,31b、入力ポート32A,32B,32C、出力ポート33A,33B,33Cが形成されている。また、入力ポート32A,32B,32C及び出力ポート33A,33B,33Cの両側には、ボルト用の雌ネジが切られたネジ孔34が形成されている。なお、本実施例では、集積化を容易にするために、直方体状ブロックによりベースプレートを形成しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0020】
入力ポート32A(32B,32C)と出力ポート33A(33B,33C)とは、断面図に示すように、V字形流路38Aにより連通されている。また、入力ポート32A(32B,32C)及び出力ポート33A(33B,33C)には、接続部における漏れを防止するためのリングガスケットを収納する座32a(32b,32c),33a(33b,33c)がそれぞれ形成されている。
また、ベースプレート21,22,23,24,25,26,27,28の裏面には、図示しない位置決め用孔が形成されている。
一方、図2に示すように、取付パネル12の上面には、位置決め用ピン36が埋め込まれている。また、ベースプレート取付ボルト35用の雌ネジが形成されたネジ孔37a,37bが形成されている。尚、本実施の形態においては、ベースプレート取付ボルト35は、ねじサイズ5mmの六角穴付ボルトが使用されている。
【0021】
次に、ベースプレート21,22,23,24,25,26,27,28を取付パネル12に取り付ける方法について説明する。
取付パネル12の上面に、図1に示すベースプレート21,22,23,24,25,26,27,28が、ベースプレート取付ボルト35により上方向から取り付けられる。
一例を説明すれば、ベースプレート21は、裏面に形成された図示しない位置決め孔と取付パネル12上面に設けられた位置決め用ピン36を嵌合させた状態で、ベースプレート取付ボルト35a、35bを、座ぐり付空孔31a,31bを通して、ネジ孔37a,37bにねじ込むことにより、取付パネル12に取り付けられる。この取り付けられた状態で、ベースプレート取付ボルト35a,35bのボルト頭は完全にベースプレート21の上面より下側に位置する。他のベースプレート22,23,24,25,26,27,28も同様にして、取付パネル12に取り付けられる。
【0022】
他のベースプレートの例として、ベースプレート25は、2本の位置決めピン36を位置決め孔に嵌合させた状態で、4本のベースプレート取付ボルト35により、取付パネル12に取り付けられる。
また、ベースプレートの長手方向に沿って貫通孔39が形成されており、両端がエンドプレート41により密閉されている。ベースプレート25の上面には、貫通孔39に連通するパージガスポート40A,40B,40Cが形成されている。ベースプレート25のベースプレート取付ボルト35の位置は、貫通孔39を避けるために貫通孔39の両側に2カ所ずつ配置されている。
本実施の形態では、ベースプレートとしては、ベースプレート21タイプとベースプレート25タイプとの2種類がある。ここでは、ベースプレート22〜24,26及び27がベースプレート21と同じタイプとされ、ベースプレート28がベースプレート25と同じタイプとされている。
【0023】
次に、図3によりモジュールブロックについて説明する。なお、集積化を容易にするため、本実施例におけるモジュールブロックは、好適には直方体状ブロックにより構成されているが、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
図3において、手前側からプロセスガスAの供給ライン、プロセスガスBの供給ライン、パージガスの供給ラインである。プロセスガスAの供給ラインにおいては、X方向からプロセスガスAが入力され、Y方向へ出力される。
上記供給ラインは、それぞれモジュールブロック列L1,L2,L3から構成されている。そして各モジュールブロック列は、ガス入力側から手動弁ブロック42、レギュレータブロック43、圧力計ブロック44、フィルタブロック45、入力弁ブロック46、入力弁第2ブロック47、マスフローコントローラ入力ブロック48、マスフローコントローラ8(但し、モジュールブロック列L3には設けられていない)、マスフローコントローラ出力ブロック49、出力弁ブロック50から構成されている。
【0024】
手動弁ブロック42には、図4に示す手動弁1が取り付けられて手動弁モジュールを構成している。かかる手動弁モジュールの構成を図6に示す。(a)が上面図であり、(b)が側面図である。手動弁1は、4本の機器取付ボルト52により、上方向から手動弁ブロック42に取り付けられている。手動弁ブロック42の左端面には入力継手51が取り付けられている。
手動弁ブロック42には、入力継手51と手動弁1の入力ポートとを連通する直角流路42aが形成されている。また、手動弁1の出力ポートとベースプレート21の入力ポート32(A、B又はC)とを連通する斜め流路42bが形成されている。
また、手動弁ブロック42は、2本のモジュール取付ボルト53によりベースプレート21に取り付けられている。尚、本実施の形態においては、機器取付ボルト52及びモジュール取付ボルト53として、ねじサイズ5mmの六角穴付ボルトが使用されている。
【0025】
レギュレータブロック43には、レギュレータ3が取り付けられてレギュレータモジュールを構成している。レギュレータモジュールの構成を図7に示す。(a)が上面図であり、(b)が側面図である。
図7(b)に示すように、レギュレータ3は、キャップタイプの取付ナット3aにより、レギュレータブロック43に取り付けられている。レギュレータブロック43は、4本のモジュール取付ボルト53により、ベースプレート21,22に取り付けられている。
レギュレータブロック43には、レギュレータ3の入力ポートとベースプレート21の出力ポート33(A、B又はC)とを連通させる斜め流路43aが形成されている。また、レギュレータ3の出力ポートとベースプレート22の入力ポート32(A、B又はC)とを連通させる斜め流路43bが形成されている。
【0026】
圧力計ブロック44には、圧力計4が取り付けられて圧力計モジュールを構成している。圧力計モジュールの構成を図8に示す。(a)が上面図であり、(b)が側面図である。
図8(b)に示すように、圧力計4は、継手4aにより圧力計ブロック44に取り付けられている。圧力計ブロック44は、4本のモジュール取付ボルト53により、ベースプレート22,23に取り付けられている。
圧力計ブロック44には、逆V字形の逆V字流路44aが形成されている。逆V字流路44aの頂点に圧力計4が接続している。逆V字流路44aは、ベースプレート22の出力ポート33とベースプレート23の入力ポート32とに連通している。
【0027】
フィルタブロック45には、フィルタ13が取り付けられてレギュレータモジュールを構成している。レギュレータモジュールの構成を図9に示す。(a)が上面図であり、(b)が側面図である。
図9(b)に示すように、メタルフィルタであるフィルタ13は、フィルタブロック45に圧入により取り付けられている。フィルタブロック45は、4本のモジュール取付ボルト53により、ベースプレート23,24に取り付けられている。
フィルタブロック45には、フィルタ13の入力ポートとベースプレート23の出力ポート33とを連通させる斜め流路45aが形成されている。また、フィルタ13の出力ポートとベースプレート24の入力ポート32とを連通させる斜め流路45bが形成されている。
【0028】
入力弁ブロック46及び入力弁第2ブロック47の構成を図10に示す。モジュールブロック列L1及びL2における入力弁ブロック46A,46Bには、入力弁5A,5B及びパージ弁6A,6Bが取り付けられている。また、モジュールブロック列L3における入力弁ブロック46Cには、パージガス元弁14及び逆止弁7が取り付けられている(図5参照)。
入力弁5及びパージ弁6は、各々4本の機器取付ボルト52により、上方向から入力弁ブロック46に取り付けられている。また、入力弁第2ブロック47と入力弁ブロック46とは、図示しない取付ボルトにより図10(b)の右方向から一体的に固設されている。そして、入力弁ブロック46と入力弁第2ブロック47とは、ベースプレート24、ベースプレート25、ベースプレート26に対して、一体的に上方向から各々2本のモジュール取付ボルト53により取り付けられている。
【0029】
入力弁ブロック46A,46Bには、ベースプレート24の出力ポート33(A,B)と入力弁5の入力ポートとを連通させる斜め流路46a、直線流路46b、入力弁5の出力ポートと直線流路46bとを連通させる流路46c、パージ弁6の出力ポートと直線流路46bとを連通させる流路46dが形成されている。
【0030】
一方、入力弁ブロック46Cにおいては、入力弁5の代わりに逆止弁7が取り付けられ、パージ弁6の代わりにパージガス元弁14が取り付けられている。そして、流路は、直線流路46bがなく、逆止弁7の出力ポートがパージガス元弁14の入力ポートに連通し、パージガス元弁14の出力ポートは、図10に図示する流路46eにより、ベースプレート25のパージガスポート40Cを介して貫通孔39に連通している。
【0031】
マスフローコントローラ8の入力側には、マスフローコントローラ入力ブロック48が横方向から固設され、出力側には、マスフローコントローラ出力ブロック49が横方向から固設されている。マスフローコントローラ8とマスフローコントローラ入力ブロック48とマスフローコントローラ出力ブロック49とは、一体的に、モジュール取付ボルト53により、上方向からベースプレート26,27に取り付けられている。
ベースプレート26のV字流路26aが、入力弁第2ブロック47とマスフローコントローラ入力ブロック48の各々の流路を連通している。また、ベースプレート27のV字流路27aが、マスフローコントローラ出力ブロック49と出力弁ブロック50の各々の流路を連通している。
【0032】
出力弁ブロック50には、図4に示す出力弁10が取り付けられて出力弁モジュールを構成している。出力弁モジュールの構成を図11に示す。(a)が上面図であり、(b)が側面図である。出力弁10は、4本の機器取付ボルト52により、上方向から出力弁ブロック50に取り付けられている。図11において、出力弁ブロック50の左端面には出力継手54が取り付けられている。
出力弁ブロック50には、出力継手54と出力弁10の出力ポートとを連通する直角流路50bが形成されている。また、出力弁10の入力ポートとベースプレート27の出力ポートとを連通する斜め流路50aが形成されている。
また、出力弁ブロック50は、2本のモジュール取付ボルト53によりベースプレート28に取り付けられている。
【0033】
一方、出力弁ブロック50Cにおいては、出力弁10の代わりにパージ弁6Cが取り付けられている。そして、流路は、直線流路50bがなく、パージ弁6Cの出力ポートは、図11に図示する流路50cにより、ベースプレート28の貫通孔39に連通している。
【0034】
次に、上記構成を有するプロセスガス供給ユニットの作用を説明する。
プロセスガスAを真空チャンバに供給する場合には、入力弁5A及び出力弁10Aを開けて、プロセスガスAを手動弁1A、フィルタ13Aを介してマスフローコントローラ8Aに送り込む。このとき、プロセスガスAの圧力は、レギュレータ3A、圧力計4Aにより一定に保たれている。
マスフローコントローラ8Aは、一定質量のプロセスガスAを出力弁10Aを介して真空チャンバに供給する。
【0035】
プロセスガスAの供給を終える手順を説明する。入力弁5A及び出力弁10Aを閉じる。そして、パージ弁6A及びパージ弁6Cを開ける。このとき、パージガス元弁14は開いている。従って、パージ弁6A及びパージ弁6Cを介して、パージガスが各流路に流れ込み、滞留しているプロセスガスAとパージガスとが置換される。
このとき、逆止弁7は、プロセスガスAがパージガスラインに逆流することを防止している。
プロセスガスBを供給する場合も、プロセスガスAの手順と同じである。
【0036】
プロセスガス供給ユニットにおいては、プロセスガスとして腐食性の高いガス等が使用されるため、レギュレータ3、圧力計4、フィルタ13、入力弁5、パージ弁6、逆止弁7、マスフローコントローラ8、出力弁10等の機器の流路表面が経時的に腐食され、パーティクルを発生する恐れがある。これを防止するため、定期的にそれら機器を取り外して点検・交換を行っている。
本実施の形態のプロセスガス供給ユニットによれば、手動弁ブロック42、レギュレータブロック43、圧力計ブロック44、フィルタブロック45、入力弁ブロック46、マスフローコントローラ入力ブロック48、マスフローコントローラ出力ブロック49、出力弁ブロック50というモジュールブロックが、モジュール取付ボルト53により、上方向からベースプレート21,22,23,24,25,26,27,28に取り付けられているので、上記のような点検・交換の際の各部品の取り外し・取り付けが容易である。
【0037】
さらに、ベースプレート21,22,23,24,25,26,27,28が、ベースプレート取付ボルト35により、モジュール取付ボルト53と同じ方向から取付パネル12に取り付けられているので、モジュールブロックを外した後、そのままの作業でベースプレートを取り外すことができる。従って、ベースプレートに形成された流路も、プロセスガスと接触するため、腐食されパーティクルを発生する恐れがあり、定期的な点検・交換が必要であるが、その際の作業効率が上記構成により高くなる。
ここで、ベースプレートを取付パネル12に対して取り付けているベースプレート取付ボルト35のボルト頭が、座ぐり付空孔31a,31bの座ぐり部に隠れているため、モジュールブロックを取り外すつもりで、モジュール取付ボルト53と間違えてベースプレート取付ボルト35を外す可能性がない。
【0038】
さらに、ベースプレートの連通路としてV字流路が形成されているので、流路にプロセスガスの滞留する箇所がないため、ベースプレート流路の腐食を軽減することができる。
また、ベースプレートが、モジュールブロック列に交差して配置され、2以上のモジュールブロック列と接続されているので、ベースプレートを取り付けるモジュール取付ボルト53の数を減らすことができる。また、貫通孔39を形成することにより、パージガス等を各ラインに供給する流路を形成することができる。
【0039】
次に、本発明の第2の実施の形態のプロセスガス供給ユニットを説明する。これは、従来技術で説明した図16の回路を本発明の構成に従って実現化するためのものである。
図12及び図13は、それぞれ、本実施の形態におけるプロセスガス供給ユニットの部分斜視図を示し、図12の右端に図13を接続させるとプロセスガス供給ユニット全体が構成される。図14はかかるユニット全体の側面図を示す。尚、図12及び図13において、モジュールブロックは、モジュールブロック列の列方向中央線で切断した断面が示され、ベースプレートも同様な断面が示されている。
第1実施の形態と同じモジュールブロックについては、同じ符号を付けて詳細な説明を省略する。第1実施の形態と異なる構成のみ説明する。
逆止弁2が、逆止弁ブロック60に対して上方向から4本の機器取付ボルト52により取り付けられている。そして、逆止弁ブロック60は、ベースプレート21に対して上方向から4本のモジュール取付ボルト53により取り付けられている。尚、本実施の形態において、機器取付ボルト52及びモジュール取付ボルト53は、ねじサイズ5mmの六角穴付ボルトが使用されている。
【0040】
また、入力弁ブロック61には、入力弁5、パージ弁6及び逆止弁7が、各々4本の機器取付ボルト52により上方向から取り付けられている。入力弁出口側ブロック63が、入力弁ブロック61に対して横方向から取り付けボルトにより取り付けられている。
入力弁ブロック61及び入力弁出力側ブロック63は、4本のモジュール取付ボルト53によりベースプレート21に対して上方向から取り付けられている。また、図13に示すように、出力弁ブロック64には、真空弁9及び出力弁10が上方向から各々4本の機器取付ボルト52により取り付けられている。
【0041】
出力弁ブロック64には、出力弁入口側ブロック62が、横方向から取り付けボルトにより取り付けられている。出力弁ブロック64及び出力弁入口側ブロック62は、4本のモジュール取付ボルト53によりベースプレート21に対して上方向から取り付けられている。
出口側の手動弁11が取り付けられる手動弁ブロック65は、入力側の手動弁ブロック42と同様な構成を有し、反対向きに取り付けたものである。
【0042】
第2の実施の形態のプロセスガス供給ユニットにおいても、全てのモジュールブロックがベースプレートに対して上方向からモジュール取付ボルト53により取り付けられており、かつ全てのベースプレートも、第1実施の形態と同様に取付パネル12に対してベースプレート取付ボルト35により上方向から取り付けられているので、モジュールブロックを外した後、そのままの作業でベースプレートを取り外すことができるため、作業効率が高い。尚、本実施の形態においても、第1実施の形態と同様に、ベースプレート取付ボルト35としてねじサイズ5mmの六角穴付ボルトを使用している。
【0043】
また、第1及び第2実施の形態のプロセスガス供給ユニットによれば、ベースプレート及びモジュールブロックの取り付けボルト個数及び位置をできる限り一定とし、機器取付ボルト52、モジュール取付ボルト53、ベースプレート取付ボルト35をねじサイズ5mmの六角穴付ボルトに統一しているので、メインテナンスの適性が良い。また、複数のユニットを並列に並べたとき、マスフローコントローラ8等の位置が一定となり、メインテナンスの適性が良い。また、ベースプレートを各ユニットに対して、共通化することが可能である。
【0044】
なお、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において以下のように実施することもできる。
例えば、上記各実施の形態では、モジュールブロックに取付られる機器として、マスフローコントローラ、供給弁、パージ弁、真空弁、逆止弁、レギュレータ、フィルタを例示したが、必要に応じて他の気体用機器を使用してもよく、同様の効果が得られる。
また、本発明に係るプロセスガス供給ユニットは、取付パネル12を用いずに、壁等を構成する金属板に直接ベースプレート21を取り付けることも可能である。
【0045】
【発明の効果】
本発明のプロセスガス供給ユニットによれば、(a)プロセスガス供給に使用されるコンポーネント部品の1つ又は2つ以上がボルト止めされるモジュールブロックと、(b)モジュールブロックがボルト止めされるベースプレートと、(c)ベースプレートがボルト止めされる取付パネルとを有しており、プロセスガス流路に、コンポーネントを接続するためのパイプを有しないので、プロセスガス供給ユニット全体を集積化してコンパクト化することができる。また、パイプ及びパイプの接続部から発生するパーティクルの恐れがなくなった。
【0046】
本発明のプロセスガス供給ユニットによれば、マスフローコントローラ、供給弁、パージ弁、真空弁、逆止弁、レギュレータ、フィルタのうちの1つまたは2つ以上が所定方向からボルト止めされるモジュールブロックと、モジュールブロックが所定の方向と同じ方向からボルト止めされるベースプレートと、ベースプレートが所定の方向と同じ方向からボルト止めされる取付パネルとを有しているので、モジュールブロック及びベースプレートの取り外し及び取り付けが容易であり、作業効率が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のプロセスガス供給ユニットの具体的構成を分解した状態で示す第1斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のプロセスガス供給ユニットの具体的構成を分解した状態で示す第2斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のプロセスガス供給ユニットの具体的構成を分解した状態で示す第3斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のプロセスガス供給ユニットの具体的構成を分解した状態で示す第4斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態のプロセスガス供給ユニットの回路図である。
【図6】手動弁モジュールの構成を示す図である。
【図7】レギュレータモジュールの構成を示す図である。
【図8】圧力計モジュールの構成を示す図である。
【図9】フィルタモジュールの構成を示す図である。
【図10】入力弁ブロック及び入力弁第2ブロックの構成を示す図である。
【図11】出力弁モジュールの構成を示す図である。
【図12】本発明の第2実施の形態のプロセスガス供給ユニットの第1斜視図である。
【図13】本発明の第2実施の形態のプロセスガス供給ユニットの第2斜視図である。
【図14】本発明の第2実施の形態のプロセスガス供給ユニットの側面図である。
【図15】従来のプロセスガス供給ユニットの側面図である。
【図16】プロセスガス供給ユニットの回路図である。
【符号の説明】
21〜28 ベースプレート
35 ベースプレート取付ボルト
42 手動弁ブロック
43 レギュレータブロック
44 圧力計ブロック
45 フィルタブロック
46 入力弁ブロック
47 入力弁第2ブロック
48 マスフローコントローラ入力ブロック
49 マスフローコントローラ出力ブロック
50 出力弁ブロック
52 機器取付ボルト
53 モジュール取付ボルト

Claims (4)

  1. プロセスガス供給に使用されるコンポーネント部品の1つ又は2つ以上がボルト止めされるモジュールブロックと、
    前記モジュールブロックがボルト止めされるベースプレートと、
    前記ベースプレートがボルト止めされる取付パネルとを有し、
    前記コンポーネント部品、及びモジュールブロックがいずれも同じ所定方向からボルト止めされ
    前記コンポーネント部品と、前記モジュールブロックと、前記ベースプレートとが結合されて、前記供給するプロセスガスを流すラインが構成されるプロセスガス供給ユニットにおいて、
    前記ベースプレート及び前記取付パネルが、相互に位置決め手段を有し、
    前記ベースプレートが、前記所定方向から前記取付パネルにボルト止めされ、
    複数の前記ラインが並列に前記取付パネルに構成されることを特徴とするプロセスガス供給ユニット。
  2. 請求項1に記載するプロセスガス供給ユニットにおいて、
    前記供給するプロセスガスの種類が2以上であって、
    前記モジュールブロックの2つ以上が一直線上に配置されて構成されるモジュールブロック列の2以上が並列に配置されているとき、
    前記ベースプレートが、前記モジュールブロック列に交差して配置され、2つ以上の前記モジュールブロックと接続されることを特徴とするプロセスガス供給ユニット。
  3. 請求項に記載するプロセスガス供給ユニットにおいて、
    前記位置決め手段が、位置決めピン及び位置決め孔の組合せであることを特徴とするプロセスガス供給ユニット。
  4. 請求項1に記載するプロセスガス供給ユニットにおいて、前記ベースプレートを前記取付パネルに連結するためのボルト頭が、前記ベースプレートに形成された座ぐり孔に入り、前記モジュールブロックの上面からは見えないことを特徴とするプロセスガス供給ユニット。
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