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JP3859656B2 - 磁気記録媒体及びその製造方法並びに磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法並びに磁気記録再生装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁気記録媒体及びその製造方法並びに磁気記録再生装置に関し、特に、書き換え可能なRAM(Random Access Memory)領域と書き換え不可能なROM(Read Only Memory)領域とを併せ持つ磁気記録媒体及びその製造方法、並びにこの磁気記録媒体を用いる磁気記録再生装置に関する。
最近の磁気記録装置及び磁気ディスク装置、並びにハードディスクドライブ装置では、記憶容量の増大の要求に応えるために、磁気記録媒体における記録密度を上げる必要がある。ところが、記録密度の増加に伴い、媒体上を相対的に移動する記録再生ヘッドによって記録された磁気情報が隣接するトラックの記録に影響を与えるという問題が生じつつある。隣接するトラック中の磁性体を物理的に分離することにより、このような問題を回避することができる(例えば、特許文献1参照)。
また、磁気記録媒体上の磁性体をパターニングし、磁性体の有無によってサーボ情報やROM情報を記録することができる(例えば、特許文献2参照)。
磁気記録媒体の磁性体をパターニングする方法としては、例えば、ナノインプリント法を挙げることができる。この方法では、まずディスク回転描画装置を用いて希望する磁性体パターンを原盤上に凹凸パターンとして描画・現像する。次に、この原盤からし、原盤表面の凹凸パターンが転写されたインプリントスタンパを作成する。次に、そのインプリントスタンパを記録媒体上に塗布されたレジストフィルムに押しつけ、スタンパ表面の凹凸をレジストフィルムに転写する。最後にエッチング等の手法でレジストフィルム表面の凹凸形状を下層の記録層に転写し、磁性体をパターニングする。
特開昭62−256225号公報 特開平10−255407号公報
しかし、本発明者の検討の結果、このようにパターニングされた磁性体を用い、さらに、RAM領域とROM領域とを設けた磁気記録媒体を実現しようとしたとき、各領域から得られる信号強度が異なり、読み取りにくいという問題が生ずることが判明した。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、良好な信号強度で読み取ることができるROM領域とRAM領域とを有する磁気記録媒体及びその製造方法並びに磁気記録再生装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一態様によれば、隣り合うトラックの磁性体同士が物理的に分離しているRAM領域と、トラックの長手方向に対して垂直な方向の磁性体の幅が前記RAM領域のそれよりも広いROM領域と、を備えたことを特徴とする磁気記録媒体が提供される。
また、本発明の一態様によれば、上記の磁気記録媒体と、前記磁気記録媒体に対して相対的に移動可能な記録再生ヘッドと、を備え、前記記録再生ヘッドによって前記磁気記録媒体に記録された情報を再生可能とし、前記磁気記録媒体に情報を記録可能としたことを特徴とする磁気記録装置が提供される。
または、本発明の一態様によれば、上記の磁気記録媒体の前記ROM領域の磁性体に対して磁気記録ヘッドにより任意の磁化パターンを書き込み可能としたことを特徴とする磁気記録装置が提供される。
また、本発明の一態様によれば、1本のトラックを複数の平行な描画ラインに分割し、前記描画ラインのそれぞれにおける描画の有無によって磁性体の有無を生じさせる工程を備えた磁気記録媒体の製造方法であって、RAM領域において前記描画する前記描画ラインの数よりも、ROM領域において前記描画する前記描画ラインの数を多くすることにより、前記RAM領域における磁性体の幅よりも前記ROM領域における磁性体の幅を広く形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法が提供される。
本発明の実施の形態によれば、ROM領域とRAM領域とを有する磁気記録媒体において、ROM領域からの再生信号とRAM領域からの再生信号のバランスを良好とすることができる。さらにまた、認証領域を設けることも可能である。また、ROM領域の無効化や初期化も可能となる。
その結果として、記録密度が高く、同時に各種の認証情報などを格納して確実に再生可能とした磁気記録媒体を提供でき、産業上のメリットは多大である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の平面構造の一部分を例示する模式図である。この磁気記録媒体には、RAM領域10とROM領域11とが設けられている。
RAM領域10には、多数の磁性体13がトラックの長手方向に、連続的に延在して並んでいる。RAM領域では、隣接するトラック中の磁性体同士が物理的に分離している。すなわち、トラックの長手方向に対して垂直な方向にみた磁性体13の幅L2は、トラック幅T2よりも小さい。磁性体13以外の領域は非磁性体14により形成されている。すなわち、RAM領域10では、磁性体13の帯と非磁性体14の帯とが交互に並んでいる。
一方、ROM領域11には、多数の磁性体15がトラックの長手方向に、断続的に並んでいる。同一トラック内の磁性体15の間隔は、一定ではなく、磁性体15はまばらに並んでいる。図1に表した具体例の場合、ROM領域11においては、隣接するトラック中の磁性体同士が物理的に接触している。すなわち、トラックの長手方向に対して垂直な方向にみた磁性体15の幅L1は、トラック幅T1と等しい。ROM領域内の、磁性体15以外の領域は非磁性体14により形成されている。
本具体例の場合、ROM領域11のトラック幅T1と、RAM領域10のトラック幅T2は等しい。そして、ROM領域11の磁性体15の幅L1は、RAM領域10の磁性体13の幅L2よりも広い。
図2は、本発明の比較例として、本発明者が本発明に至る過程で検討した磁気記録媒体の平面構造の一部を例示する模式図である。すなわち、この磁気記録媒体では、全ての領域の磁性体の幅が等しい。この磁気記録媒体には、RAM領域10とROM領域100とが存在する。
RAM領域10には、多数の磁性体13がトラック方向に連続的に延在して並んでいる。また、RAM領域10では、隣接するトラック中の磁性体同士が物理的に分離している。すなわち、トラックの長手方向に対して垂直な方向にみた磁性体13の幅L2は、トラック幅T2よりも小さい。磁性体13以外の領域は非磁性体14であるから、RAM領域10では、磁性体13の帯と、非磁性体14の帯が交互に並んでいることとなる。
RAM領域10に情報を記録する際には、記録ヘッド(図示せず)が、磁性体13の上をトラックの長手方向に対して平行に移動し、磁性体の磁化方向を順次変えることによって記録を行う。また、再生する際には、再生ヘッド(図示せず)が磁性体13の上をトラックの長手方向に平行に移動し、磁性体13の磁化方向に対応する磁界を順次読みとることによって再生を行う。つまり、RAM領域10の磁性体13の磁化方向は、第1の方向と、これと反転した第2の方向の2種類である。
ROM領域100には、多数の磁性体101がトラックの長手方向に、断続的に並んでいる。同一トラック内の磁性体101の間隔は、一定ではなく、磁性体101はまばらに並んでいる。ROM領域100においても、隣接するトラック中の磁性体同士が物理的に分離している。すなわち、トラックの長手方向に対して垂直な方向にみた磁性体101の幅L10は、トラック幅T10よりも小さい。ROM領域内の、磁性体101以外の領域は非磁性体14により形成されている。
ROM領域100を再生する際には、磁性体101の上を再生ヘッド(図示せず)が移動し、断続的に設けられた磁性体101からの磁界を順次読みとることによって再生を行う。ROM領域100のすべての磁性体101の磁化は、通常は同一の方向に揃えられており、磁性体101の物理的な配置によって情報が記録される場合が多い。
図2に例示した磁気記録媒体では、ROM領域100の磁性体101の幅L10は、RAM領域10の磁性体13の幅L2と等しい。ROM領域100のトラック幅T10と、RAM領域10のトラック幅T2も等しい。
このように、同じ磁性体幅を持つRAM領域10とROM領域100とが混在する磁気記録媒体を一つの記録再生ヘッドにより再生する場合、各領域から得られる信号強度が異なることが問題となる。すなわち、RAM領域10には反転した2種類の磁化方向を持つ磁性体が存在するから、MR(Magnetoresistance effect:磁気抵抗効果)ヘッドやGMR(Giant Magnetoresistance Effect:巨大磁気抵抗効果)ヘッドによってRAM領域10の記録を読みとると、読み取られた信号は素子を流れる電流に変換され、得られる信号強度は「+1」と「−1」の間となる。一方、ROM領域100の磁性体101の磁化方向は一定であり、かつ、ROM領域100の磁性体101の幅L10はRAM領域10の磁性体13の幅L2と等しいから、得られる信号強度は「+1」と「0」の間となる。
すなわち、再生ヘッドが読み取る信号は、反転した2種類の磁化方向を持つ磁性体が存在するRAM領域10においては、「+1」と「−1」であり、その差が2の信号振幅が得られる。これに対して、一定の磁化方向を持つ磁性体が存在するROM領域100においては、「+1」と「0」の信号となる。すなわち、信号振幅は1となる。従って、RAM領域10の磁性体幅と等しい磁性体幅を持つ磁性体が設けられたROM領域11の信号は、RAM領域10に比べて、識別するために必要な信号振幅が小さく、読みとりにくいという問題が生ずる。
これに対して、本実施形態においては、図1に表したように、ROM領域11の磁性体15の幅L1を、RAM領域10の磁性体13の幅L2よりも広く形成することにより、読み取りを容易にすることができる。
図3乃至図5は、本発明及び比較例の磁気記録媒体から得られる信号強度を説明するための概略図である。
図3は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のRAM領域10における信号強度を説明するための概略図である。図3(a)は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のRAM領域10の平面構造を表す。図3(a)に表したRAM領域10では、再生ヘッド18に「+1」の信号を与えるような磁化方向をもつ磁性体13aと、「−1」の信号を与えるような磁化方向をもつ磁性体13bとが、トラックの長手方向に延在して並んでいる。同一トラック内の磁性体13aの間隔は、必ずしも一定ではなく、磁性体13aはまばらに並んでいる。同様に、同一トラック内の磁性体13bの間隔も必ずしも一定ではなく、磁性体13bはまばらに並んでいる。隣接するトラック中の磁性体同士は物理的に分離している。すなわち、トラックの長手方向に対して垂直な方向にみた磁性体13の幅L2は、トラック幅T2よりも小さい。磁性体13以外の領域は非磁性体14からなる。
図3(b)に表したように、RAM領域10では、再生ヘッド18の移動に応じて順次信号が出力され、「+1」と「−1」の間の信号強度で振動する信号が得られる。得られる振幅は2である。
図4は、比較例の磁気記録媒体の、ROM領域100における信号強度を説明するための概略図である。すなわち、図4(a)は、図2に表した比較例のROM領域の平面構造を表す。図4(a)に表したように、再生ヘッド18に「+1」の信号を与えるような磁化方向をもつ磁性体101がトラックの長手方向に断続的に並んでいる。同一トラック内の磁性体101の間隔は、一定ではなく、磁性体101はまばらに並んでいる。ROM領域100において、隣接するトラック中の磁性体同士は物理的に分離している。すなわち、トラックの長手方向に対して垂直な方向にみた磁性体101の幅L10は、トラック幅T10よりも小さい。ROM領域内の、磁性体101以外の領域は非磁性体14により形成されている。ROM領域100の磁性体101の幅L10は、RAM領域10の磁性体13の幅L2と等しい。ROM領域100のトラック幅T10と、RAM領域10のトラック幅T2も等しい。
図4(b)に表したように、RAM領域10と磁性体幅が同じであるROM領域100では、再生ヘッド18の移動に応じて順次信号が出力され、「+1」と「0」の間の信号強度で振動する信号が得られる。つまり、得られる振幅は1と小さい。
図5は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のROM領域11における信号強度を説明するための概略図である。図5(a)は、RAM領域10より広い磁性体幅をもつROM11領域の平面構造を表す。図5(a)に表したように、再生ヘッド18にプラス方向の信号を与えるような磁化方向をもつ磁性体15がトラックの幅方向にいっぱいに並んでいる。つまり、このROM領域11では、隣接するトラック中の磁性体同士が物理的に接触している。磁性体15のトラック方向に垂直な幅L1は、トラック幅T1と等しい。磁性体15以外の領域は、非磁性体14により形成されている。このとき、ROM領域11の磁性体15の幅L1は、RAM領域10の磁性体13の幅L2よりも大きい。トラック幅T1は、トラック幅T2と等しい。
図5(b)に表したように、RAM領域10より広い磁性体幅をもつROM領域11では、再生ヘッド18の移動に応じて順次信号が出力される。このとき、磁性体幅L1は、磁性体幅L2(図1)よりも大きいから、「+1」よりも大きい強度を持つ信号が得られる。すなわち、RAM領域10より磁性体幅の広いROM領域11からの信号は、非磁性体に対応する信号強度「0」と、磁性体からの「+1」以上の信号との間で振動する。得られる振幅は1よりも大きくなる。
図3に表したRAM領域10と、図4に表した比較例のROM領域100とから得られる信号強度を比べると、RAM領域10に比べて、比較例のROM領域100の信号強度はほぼ半分になっているため、識別しにくくなる。これに対して、図5に例示したように、ROM領域の磁性体の幅を広げることによって、再生ヘッド18が磁性体から受ける信号の強度を強めることができる。この場合、RAM領域10から得られる信号強度を「+1」とすると、RAM領域10より磁性体幅の広いROM領域11において磁性体から得られる信号強度は「+1」よりも大きくなる。
つまり本発明の実施形態の磁気記録媒体では、ROM領域の磁性体幅を広くすることによって、RAM領域における信号強度差とほぼ等しい信号強度差(信号振幅)が得られ、RAM領域とROM領域の両方で十分強い信号強度差を得て、RAM領域の記録および再生、ROM領域の再生が可能になる。
記録再生装置を使用する際は、ROM領域11内の全ての磁性体15はトラック方向に対して一定方向に磁化されていて、ROM領域11には、記録再生ヘッド18による記録を行わない。従って、記録時に、隣り合うトラック間でそれぞれの記録情報に悪影響を及ぼすことはない。だから、RAM領域10では、高い記録密度を達成するために、隣り合うトラック間の磁性体幅L2を狭めることによって磁性体13同士を分離しなければならないのに対し、ROM領域11では記録再生装置使用中に記録ヘッドによる書込の必要がないから、トラック幅T1まで磁性体幅L1を広げることができる。
このように、本発明の実施形態の磁気記録媒体によると、ROM領域11の磁性体幅L1をRAM領域10の磁性体幅L2より広くすることによって、ROM領域11及びRAM領域10共に、十分な信号強度比で再生を行うことができる。
さらに本発明の実施形態の磁気記録媒体は、すべての領域のトラック幅が等しいことを特徴のひとつとすることができる。
すべての領域のトラック幅が等しいと、記録再生ヘッドを任意のトラックへ移動させる際に、予測及び制御をしやすい。本発明の実施形態の磁気記録媒体では、各領域で磁性体の幅が異なる。しかし、磁性体の幅に準じてトラック幅まで変えてしまうと、記録再生時のヘッドのトラックへの位置合わせが困難になる。従って、本発明の実施形態の磁気記録媒体では、隣り合うトラックとの間隔、すなわちトラック幅は各領域で等しいことを特徴とすることができる。すなわち、本発明の実施形態の媒体では、トラック間隔は一定とし、磁性体幅だけが各領域で異なっているものとすることができる。
図6は、本発明の実施の形態にかかる、パターンドメディアの磁気記録媒体の平面構造の一部分を例示する模式図である。この磁気記録媒体には、RAM領域10とROM領域11とが存在する。すなわち、この磁気記録媒体の磁性体は、いわゆる「パターンドメディア(patterned medium)」であり、隣り合う磁性体同士が接触していない。なお、本願明細書において「パターンドメディア」とは、隣接するトラックの磁性体同士が物理的に分離しているだけでなく、トラックの長手方向にも磁性体が分離しているものをいうものとする。
RAM領域10においては、多数の磁性体19がトラックの長手方向に一定の間隔で断続的に並んでいる。そして、RAM領域10では、隣接するトラック中の磁性体同士が物理的に分離している。すなわち、トラックの長手方向に対して垂直な方向にみた磁性体19の幅L2は、トラック幅T2よりも小さい。磁性体19以外の領域は、非磁性体14により形成されている。
一方、ROM領域11においては、多数の磁性体20がトラックの長手方向に、不規則な周期で断続的に並んでいる。すなわち、同一トラック内の磁性体20の間隔は一定ではなく、磁性体20はまばらに並んでいる。本具体例のROM領域11においても、図1に関して前述したものと同様に、隣接するトラック中の磁性体同士が物理的に接触している。すなわち、トラックの長手方向に対して垂直な方向にみた磁性体20の幅L1は、トラック幅T1と等しい。ROM領域内の、磁性体20以外の領域は非磁性体14により形成されている。
この磁気記録媒体においても、ROM領域11の磁性体20の幅L1は、RAM領域10の磁性体19の幅L2よりも広い。ROM領域11のトラック幅T1と、RAM領域10のトラック幅T2は等しい。
このように、本発明の実施形態によれば、磁性体がパターンドメディアであってもよく、ROM領域11の磁性体20の幅L1がRAM領域10の磁性体19の幅L2より大きければ、本発明の効果は得られる。すなわち、ROM領域11及びRAM領域10共に、十分な信号強度比で再生を行うことができる。
図7は、本発明の他の実施の形態にかかる磁気記録媒体の平面構造の一部分を例示する模式図である。この磁気記録媒体における、RAM領域10とROM領域11との平面構造を表す。
RAM領域10には、多数の磁性体13がトラック方向に、連続的に延在して並んでいる。RAM領域では、隣接するトラック中の磁性体同士が物理的に分離している。すなわち、トラックの長手方向に対して垂直な方向にみた磁性体13の幅L2は、トラック幅T2よりも小さい。磁性体13以外の領域は非磁性体14であるから、RAM領域10では、磁性体13の帯と非磁性体14の帯とが交互に並んでいる。
一方、ROM領域11には、多数の磁性体24がトラックの長手方向に、断続的に並んでいる。同一トラック内の磁性体24の間隔は、一定ではなく、磁性体24はまばらに並んでいる。ROM領域11においても、隣接するトラック中の磁性体同士が物理的に分離している。すなわち、磁性体24のトラック方向に垂直な幅L3は、トラック幅T1よりも小さい。ROM領域内の、磁性体24以外の領域は非磁性体14である。
この磁気記録媒体においても、ROM領域11の磁性体24の幅L3は、RAM領域10の磁性体13の幅L2よりも広い。ROM領域11のトラック幅T1と、RAM領域10のトラック幅T2は等しい。
このように、ROM領域11の磁性体24の幅L3が、ROM領域11のトラック幅T1よりも小さくても、RAM領域10の磁性体13の幅L2より大きければ、本発明の効果は得られる。すなわち、ROM領域11及びRAM領域10のいずれにおいても、十分な信号強度比で再生を行うことが可能である。
図8は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の平面構造の一部分を例示する模式図である。この磁気記録媒体における、RAM領域10とROM領域11とサーボ領域12と認証領域17との平面構造を表す。
磁性体の磁化方向によって情報が記録されるRAM領域10には、トラックの長手方向に対して平行に磁性体13が連続的に配置されている。磁性体の有無によって情報が記録されるROM領域11においては、トラックの長手方向に対して平行に磁性体15が断続的に配置されている。また、ROM領域11の磁性体15の幅L1は、RAM領域10の磁性体13の幅L2より大きい。磁性体以外の部分は、非磁性体14である。
サーボ領域12は、磁性体22の有無により位置情報などが記録されていて、磁性体22の磁化方向は、トラック方向に対して一定の方向に揃えられている。再生ヘッドがこのサーボ領域上をほぼトラック方向に通過することで、位置情報などを獲得することができる。サーボ領域12には、少なくともプリアンブル信号、アドレス信号、位置決めバースト信号が存在している。サーボ領域12の磁性体22の幅L4は、磁性体13の幅L2よりも大きい。
認証領域17においては、磁性体21がトラックの長手方向に断続的に配置していて、磁性体21の有無と磁化方向の両方で情報が記載される。認証領域17においては、前述のようにトラック方向に磁性体21が断続的に並んでいて、さらにある情報に基づき、磁性体21の磁化は変えられる。すなわち、認証時には、この磁性体21の配列の上を再生ヘッド18が移動し、磁性体21の有無および磁性体21の磁化の方向に対応する磁界を再生ヘッド18が順次読取り、「鍵情報A」として記憶される。
さらに続いて、記録ヘッド18によって、ある一定の規則の磁化が磁性体に上書きされる。
さらに続いて、再生ヘッド18がこの磁性体配列の上を移動し、磁性体21の有無、および磁性体の磁化方向に起因する磁界を再生ヘッド18が順次読取り、「鍵情報B」として記憶される。このようにして得られた「鍵情報A」と鍵情報B」とを用いて認証を実行できる。本具体例においても、ROM領域11のトラック幅T1と、RAM領域10のトラック幅T2と、サーボ領域12のトラック幅T4と、認証領域17のトラック幅T5と、を等しいものとすることができる。
このように、認証領域17は、ROM領域11と同様に磁性体がトラックの長手方向に断続的に並んでいて、かつ認証作業中に記録ヘッドによる磁性体への記録書込が行われ、磁化方向による記録が行われる。従って、磁性体21の有無による情報を読みとるためには、ROM領域11と同様に磁性体幅L5は広い方が好ましいが、磁性体21の磁化方向を記録するためには、RAM領域10と同様に、隣り合う磁性体21の帯を物理的に離した方が好ましい。従って、認証領域17の磁性体21の幅L5は、ROM領域11の磁性体15の幅L1よりも狭くする。認証領域17の磁性体21の幅L5は、ROM領域11の磁性体15の幅L1よりも狭く、かつRAM領域10の磁性体13の幅L2と同じか、それより広いことが好ましい。
図9は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の平面構造を表す模式図である。図9に表したように、円盤状のディスク上には、外周側にドーナツ形のRAM領域10が存在し、内周側にドーナツ形のROM領域11が存在し、扇形のサーボ領域12が放射状に複数存在する。各サーボ領域12は磁気記録媒体の円盤に対して放射線状に描かれていて、ディスクの回転に伴い、トラック上の記録再生ヘッド18が一定時間間隔でサーボ領域12を通過する。
RAM領域10とROM領域11とは混在していない。つまり、同心円上にみて外周側にドーナツ形のRAM領域10が存在し、内周側にドーナツ形のROM領域11が設けられている。後述する、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のROM領域11の初期化を実施する際に外部磁界32が印加される部分は特定の円内であるから、ROM領域11はディスクの内周側に位置していることが好ましい。
図10は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のROM領域11の初期化方法を説明するための模式図である。図10に表したように、この磁気記録媒体のROM領域11を初期化する際には、記録再生ヘッド18は外部磁界による破壊を防ぐために媒体円盤外側へ待避する。そして、磁性体の保磁力よりも高い磁界32をディスクのROM領域11に印加することによって、ROM領域11の磁性体の磁化方向を揃えることができる。 外部磁界によってROM領域を初期化する場合には、媒体は垂直記録方式であり、磁界は媒体表面に垂直方向に加えることが望ましい。
この初期化方法によると、サーボ領域12も外部磁界32に晒されるが、サーボ領域12の磁性体の磁化の方向は揃っている必要があるから、その磁化の方向が外部磁界32と等しければ問題は起きない。
すなわち、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のROM領域11は、トラック方向に対して一定の方向に磁化されていることが望ましい。本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体では、記録媒体の特定のROM領域11に対し、外部から磁性体の保磁力以上の磁界32をかけてROM領域11の磁性体15の磁化を一度に揃えることにより、記録ヘッドにより磁化を揃える手法よりも高速に初期化を行うことができる。磁化の範囲は、媒体の内周側ROM領域のみに磁界をかけてROM領域のみ初期化することもできるし、媒体の全体に磁界をかけて媒体全体を一度に初期化することもできる。
図11は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のROM領域11の無効化を説明するための模式図である。図11には、ROM領域11内の隣接する2トラックの磁性体13が表されている。このROM領域11においては、トラック方向に沿って非磁性体14と、「+1」の信号を再生ヘッド18に与えるような磁化方向をもつ磁性体15aと、「−1」の信号を与えるような磁化方向をもつ磁性体15bと、が断続的に並んでいる。
無効化する前は、前述の初期化方法により、磁性体15の磁化方向は「+1」に揃えられている。この状態で、記録ヘッド18が、ある信号パターンを書込みながら、ROM領域11上を移動する。ヘッド18の位置がわずかにトラック2側にずらし、ヘッドの軌跡よりも大きな領域に磁性体への磁化記録が行われるようにすれば、図11に表すようにトラック2内の磁性体15にも、磁化方向が「−1」の情報が書き込まれてしまう。
この作業の後に、トラック1もしくはトラック2を再生ヘッド18によって再生しようとしても、再生ヘッド18が読み取ろうとした記録、すなわちトラック1に「−1」方向の磁化、トラック2は「+1」方向の磁化のまま、という状態は再現されない。この場合、再生信号から得られる情報は、予想不可能である。さらに、再生信号の情報から、初期化時のROM領域11の情報を得ることも困難である。この状態では、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のROM領域11を、ROM領域11の情報を読み出すために用いることはできない。つまりROM領域11は、無効化されているといえる。
本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のROM領域11には、RAM領域10のように、通常は記録ヘッド18による記録書込を行わないから、磁性体15の幅L1はRAM領域10の磁性体13の幅L2よりも広くてよい。だから、もしもROM領域11に対して記録ヘッド18による書込を行った場合には、記録ヘッド18の位置ずれや、記録磁化のサイズが大きいことに起因して、隣り合うトラック間の磁性体15の磁化が影響を受ける。このため、この記録書込後、再生ヘッド18によりこのROM領域11の信号を読みとっても、記録ヘッド18により記録した情報がそのまま再生される可能性は極めて低い。
このように本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のROM領域11において、記録ヘッド18で一定の情報を書き込むことにより、ROM領域11を無効化することができる。これにより、例えばROM領域11のアクセスを、記録媒体使用中に任意のタイミングで禁止することが可能になる。
このROM領域11は、無効化した後にも、前述のROM領域初期化方法によって再び使用可能にすることができる。
図12は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体を描画する方法を説明するための模式図である。図12は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の、RAM領域10とROM領域11とサーボ領域12と認証領域17との平面構造の一部を表す。図8に表した磁気記録媒体と同様に、図12に表した磁気記録媒体においても、ROM領域11の磁性体15の幅L1とサーボ領域12の磁性体22の幅L4とは、それぞれ、RAM領域10の磁性体13の幅L2と認証領域17の磁性体21の幅L5よりも広い。ROM領域11のトラック幅T1とRAM領域10のトラック幅T2とサーボ領域12のトラック幅T3と認証領域17のトラック幅T5との幅は、等しい。
図12の描画ラインで示すように、一本のトラックは4本の等間隔に並んだ描画ラインで描かれる。この描画ラインのうち、何本の描画ラインで磁性体パターンを描画するかにより、磁性体の幅を変えることができる。例えば図12では、RAM領域は2本、ROM領域は4本、認証領域は2本の描画ラインで磁性体パターンを描いている。この結果、磁性体の幅はRAM領域と認証領域でトラック幅の約半分、ROM領域ではほぼ全トラック幅に渡り、磁性体の存在する構造を作成することができる。
このように本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体を描画する方法では、原盤描画時の描画ライン数の選び方で、磁性体の幅を変えることができる。
図13は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の製造方法を例示する模式図である。8インチ径、5mm厚のガラス原盤25にスピンコート法によりレジスト膜を塗布した後に、この原盤を回転させながら、電子線24を照射した。この際、電子線24のスポット幅は50nmであり、ガラス原盤25が一周する毎に、電子線照射位置を原盤半径方向に50nmずつずらしながら電子線照射を行った。トラックピッチを200nmとし、一本のトラックを4本の描画ラインで描画した。
描画領域は内側半径12mmから30mmの範囲内であり、サーボ領域は全周で120ヶ所、認証領域は半径12mmから13mm、ROM領域は半径13mmから15mmの範囲、RAM領域は15mmから30mmの範囲とした。
認証領域17およびRAM領域10は、トラック中の4本の描画ラインのうち、中央の2本を用いて描画を行った。ROM領域11は、トラック中の4本の描画ラインのうち、4本全てを用いて描画を行った。ROM領域11には、OSのインストールに必要なデータが暗号化されて書き込まれた。認証領域17には、乱数に基づく情報が書き込まれた。
次に、本発明の実施例として、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の製造工程について、説明する。
図14及び図15は、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の製造工程を例示する模式図である。
図14(a)に表したように、ガラス原盤25の上に、電子線描画用レジスト膜26を、スピンコートにより約100nmの膜厚で塗布した。
次に、図14(b)に表したように、電子線24により、電子線描画用レジスト膜26にパターンを描いた。電子線は、最終的な記録媒体において非磁性体となる部位に照射された。このガラス原盤を現像液で処理することにより、ガラス原盤上のレジスト膜の表面に凹凸パターンが形成された。電子線の照射された部位は凹パターンとなった。
続いて、図14(c)に表したように、ガラス原盤25をCFによりエッチング処理することにより、レジスト膜26の凹凸パターンをガラス原盤25に転写し、インプリントスタンパの原盤27が得られた。この時、原盤27の表面に形成された凹凸パターンの深度は、およそ100ナノメータであった。
最後に、図14(d)に表したように、原盤27の表面にニッケル電鋳処理を行い、インプリントスタンパ28を得た。インプリントスタンパ28の凹凸深度は、およそ50ナノメータであった。
続いて図15(a)に表すように、内径20mmの穴が開いていて、半径65mmのドーナツ形のガラスディスク25に、ルテニウム合金からなる軟磁性総と、軟磁性総の表面にコバルト合金から成る記録層を備えた垂直記録型の磁性膜29をスパッタ法により成膜し、この上にノボラックタイプレジスト30を70nmスピンコートにより成膜した。
次に、図15(b)に表すように、このガラスディスク25に対し、インプリントスタンパ28を単位面積当たり500atmの圧力で1分間押し当て、インプリントスタンパ28の表面の凹凸形状をガラスディスク25の表面のレジスト膜30に転写した。
図15(c)に表すように、このとき、最終的に磁性体を取り去るべき部分が深さ50nmの凹構造となる凹凸パターンがレジスト表面上に転写された。
このガラスディスク表面にアルゴンイオンミリング処理を行い、レジスト膜30および磁性膜29をエッチングした。レジスト膜30の表面が凹構造になっている部分はミリング処理により磁性膜29も除去された。レジスト膜30の表面が凹でない部分はミリング処理によりレジスト膜30はエッチングされたがエッチングは磁性膜29まで届かず、磁性体が残った。
得られたガラスディスクを酸素アッシング処理し、残存レジスト30を取り除いたところ、磁性体によるパターンが得られた。このガラスディスク表面にカーボンスパッタにより保護膜を形成し、磁気記録媒体とした。
以下、このようにして得られた、本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の使用例について説明する。
図10に関して前述したように、この磁気記録媒体のROM領域11に、5000Oe(エルステッド)の磁界32をかけ、ROM領域11の初期化を行う。さらに認証領域17には、予め記録されている乱数とは別の乱数を認証領域初期化装置により書き込み、使用可能な状態にする。
得られた初期化済みの磁気記録媒体は、各種の用途に利用することができる。
例えば、この磁気記録媒体を、コンピュータのOS(operation system)のインストールディスクとして用いることができる。すなわち、磁気記録媒体を磁気記録装置に組み込む。この磁気記録装置をコンピュータに組み込むと、再生ヘッド18が認証領域17を読取り、「鍵情報A」を取得し、続いて記録ヘッド18が認証領域17を上書きし、続いて再生ヘッド18が同じ認証領域17を読取り、「鍵情報B」を取得し、「鍵情報A」と「鍵情報B」とから「暗号鍵K」が得られる。得られた「暗号鍵K」により、ROM領域11に書き込まれた、暗号化されたOSインストールデータが復号化される。そして、コンピュータがこの磁気記録装置を用いて起動するように、記録媒体中のRAM領域10に、OSのインストールを行う。
ROM領域11の磁性体幅L1は、RAM領域10の磁性体幅L2よりも広いから、ROM領域11とRAM領域10の信号強度比の差が十分とれ、問題なく再生が行われる。
OSのインストール終了後、記録ヘッド18によって、ROM領域11に、例えば“10101010”という1と0が交互に連続した情報が書き込まれる。この結果、隣あうトラックで情報が重なりあい、ROM領域11の無効化が行われ、記録した情報通りの情報を再生することができなくなる。続いて、この記録装置を取り外して、別のパソコンでOSインストールを行っても、ROM領域11の情報を読み出すことができず、OSのインストール回数を制限できる。つまり、不正コピーを防止できる。
また、この効果を利用して、音楽や映像が記録された磁気記録媒体のレンタルシステムに応用することもできる。
すなわち、ROM領域11が無効化された磁気記録装置をサービス業者が回収し、ROM領域11初期化装置にこの記録装置を設置する。ROM領域11初期化装置では、記録再生ヘッド18がディスク外側に待避し、ROM領域11、すなわち記録媒体の半径領域15mmまでの円形範囲内に5000Oeの磁界32をかけ、媒体上の磁化方向をそろえる。さらに、サービス業者が持っている認証領域17の情報に基づき認証領域17に再び「鍵情報A」を書き込まれる。これにより、記録媒体のROM領域11の初期化が行われ、再びROM領域11が使用可能となる。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、磁気記録媒体を構成する具体的な材料や、膜厚、形状、寸法などに関しては、当業者が適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができるものも本発明の範囲に包含される。
その他、本発明の実施の形態として上述した磁気記録媒体を基にして、当業者が適宜設計変更して実施しうるすべての磁気記録媒体も同様に本発明の範囲に属する。
本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の平面構造の一部分を例示する模式図である。 比較例として、本発明者が本発明に至る過程で検討した磁気記録媒体の平面構造の一部を例示する模式図である。 本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のRAM領域における信号強度を説明するための概略図である。 本発明の比較例の磁気記録媒体のROM領域100における信号強度を説明するための概略図である。 本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のROM領域における信号強度を説明するための概略図である。 本発明の実施の形態にかかる、パターンドメディアの磁気記録媒体の平面構造の一部分を例示する模式図である。 本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の平面構造の一部分を例示する模式図である。 本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の平面構造の一部分を例示する模式図である。 本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の平面構造を表す模式図である。 本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のROM領域11の初期化方法を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体のROM領域11の無効化を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体を描画する方法を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の製造方法を例示する模式図である。 本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の製造工程を例示する模式図である。 本発明の実施の形態にかかる磁気記録媒体の製造工程を例示する模式図である。
符号の説明
10 RAM領域
11 ROM領域
12 サーボ領域
13 RAM領域の磁性体
13a 「+1」の信号を与えるような磁化方向をもつ磁性体
13b 「−1」の信号を与えるような磁化方向をもつ磁性体
14 非磁性体
15 ROM領域の、磁性体幅の広い磁性体
15a 「+1」の信号を与えるような磁化方向をもつ磁性体
15b 「−1」の信号を与えるような磁化方向をもつ磁性体
17 認証領域
18 記録再生ヘッド
19 RAM領域の、パターンドメディアの磁性体
20 ROM領域の、パターンドメディアの磁性体
21 認証領域の、磁性体
22 サーボ領域の、磁性体幅の広い磁性体
23 サーボ領域の、磁性体
24 電子線
25 ガラス原盤
26 レジスト
26 電子線レジスト
27 インプリントスタンパの原盤
28 インプリントスタンパ
29 磁性膜
30 ノボラックタイプレジスト
32 磁界
100 比較例のROM領域
101 比較例のROM領域の磁性体

Claims (10)

  1. 隣り合うトラックの磁性体同士が物理的に分離しているRAM領域と、
    トラックの長手方向に対して垂直な方向の磁性体の幅が前記RAM領域のそれよりも広いROM領域と、
    を備えたことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記RAM領域の前記磁性体は、トラックの長手方向に沿って連続的に設けられてなることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 前記RAM領域の前記磁性体は、トラックの長手方向に沿って断続的に設けられてなることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  4. 前記RAM領域のトラックの幅と前記ROM領域のトラックの幅とが略同一であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の磁気記録媒体。
  5. トラックの長手方向に対して垂直な方向の磁性体の幅が前記ROM領域の前記磁性体の幅よりも狭い認証領域をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずか1つに記載の磁気記録媒体。
  6. 前記RAM領域のトラックの幅と、前記ROM領域の前記トラックの幅と、前記認証領域のトラック幅と、が略同一であることを特徴とする請求項5記載の磁気記録媒体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の磁気記録媒体と、
    前記磁気記録媒体に対して相対的に移動可能な記録再生ヘッドと、
    を備え、
    前記記録再生ヘッドによって前記磁気記録媒体に記録された情報を再生可能とし、前記磁気記録媒体に情報を記録可能としたことを特徴とする磁気記録装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の磁気記録媒体の前記ROM領域の磁性体に対してその磁性体の保磁力以上の磁界を印加可能としたことを特徴とする磁気記録装置。
  9. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の磁気記録媒体の前記ROM領域の磁性体に対して磁気記録ヘッドにより任意の磁化パターンを書き込み可能としたことを特徴とする磁気記録装置。
  10. 1本のトラックを複数の平行な描画ラインに分割し、前記描画ラインのそれぞれにおける描画の有無によって磁性体の有無を生じさせる工程を備えた磁気記録媒体の製造方法であって、
    RAM領域において前記描画する前記描画ラインの数よりも、ROM領域において前記描画する前記描画ラインの数を多くすることにより、前記RAM領域における磁性体の幅よりも前記ROM領域における磁性体の幅を広く形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。

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