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JPH09167336A - 磁気記録媒体とその製造方法及び磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録媒体とその製造方法及び磁気記録装置

Info

Publication number
JPH09167336A
JPH09167336A JP7325320A JP32532095A JPH09167336A JP H09167336 A JPH09167336 A JP H09167336A JP 7325320 A JP7325320 A JP 7325320A JP 32532095 A JP32532095 A JP 32532095A JP H09167336 A JPH09167336 A JP H09167336A
Authority
JP
Japan
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layer
magnetic
servo
magnetic recording
forming
Prior art date
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Application number
JP7325320A
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English (en)
Other versions
JP3332134B2 (ja
Inventor
Yoshinori Otsuka
善徳 大塚
Yoshibumi Mizoshita
義文 溝下
Yoshio Koshikawa
誉生 越川
Hiroshi Maeta
宏志 前多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP32532095A priority Critical patent/JP3332134B2/ja
Priority to US08/762,207 priority patent/US6055139A/en
Priority to DE19651579A priority patent/DE19651579A1/de
Priority to KR1019960065656A priority patent/KR100241107B1/ko
Publication of JPH09167336A publication Critical patent/JPH09167336A/ja
Priority to US09/307,458 priority patent/US6324032B1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3332134B2 publication Critical patent/JP3332134B2/ja
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Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/74Record carriers characterised by the form, e.g. sheet shaped to wrap around a drum
    • G11B5/82Disk carriers

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】サーボ情報を書き込むための磁性パターンとデ
ータを書き込む磁気記録層を有する磁気記録媒体に関
し、磁気ヘッドによるサーボ信号の読み出しをより確実
にし、その表面を平坦にすること。 【解決手段】非磁性の基板2と、前記基板2上の磁気記
録層3と、前記基板2上のサーボ信号記録領域において
前記磁気記録層3に連続して形成され、且つ膜厚がトラ
ック長方向に変化するサーボパターン5を構成する硬質
磁性層とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体とそ
の製造方法及び磁気記録装置に関し、より詳しくは、サ
ーボ情報(トラック位置情報)を書き込むための磁性パ
ターンとデータを書き込む磁気記録層を有する磁気記録
媒体及びその製造方法と、その磁気記録媒体を有する磁
気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置においては、磁気記録
密度を増大させるために磁気記録媒体(磁気ディスク)
のトラック密度を高くする傾向にある。高いトラック密
度を実現するためには磁気ヘッドのトラッキング精度を
向上させることが必要であり、トラック位置を検出する
手段としてサーボ面サーボ方式、セクターサーボ方式、
ベリードサーボ方式など、種々のトラッキングサーボ方
式などがある。
【0003】それらの方式では、磁気ディスクに書き込
まれたサーボ信号を磁気ヘッドによって読み出し、その
信号に応じてヘッドアクチュエータを制御して磁気ヘッ
ドを目標とするトラックの位置まで移動させている。サ
ーボ情報とデータ情報の双方を記録する構造を有する磁
気記録媒体として、例えば特開平2-218016号公報に記載
されているように、磁気的に読み出せる構造の凹凸のピ
ットを磁気記録媒体の表面に設け、ピット端に発生する
磁束をトラッキング信号として取り出し、その信号に基
づいて磁気ヘッドの位置を制御する方法がある。そのピ
ット上には磁気記録層が存在する構造と存在しない構造
が提案されている。
【0004】しかし、磁気記録媒体上の凹凸の存在は、
磁気ヘッドの磁気ディスクからの浮上量を低くする妨げ
になるので、その浮上量を小さくして高記録密度化を実
現しようとする場合に支障をきたす。また、磁気ディス
クの表面に凹凸があると、その凹部内にゴミが溜まりや
すくなる。これに対し、特開昭59-72644号、特開平4-34
718 号公報において、サーボ情報を記録するための磁性
体パターン(以下、サーボパターンという)を基板上に
形成し、さらにサーボパターンと基板の上に非磁性層、
磁気記録層を順に形成した構造を有する磁気記録媒体が
記載されている。
【0005】また、特開平4-34718 号公報にはリフトオ
フ法によってサーボパターンを形成する方法が記載さ
れ、これにより、磁気記録層の平坦性が改善されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、それらの公報
に記載されたサーボパターンの構造によれば、サーボパ
ターンと磁気ヘッドの間にはヘッド浮上によるギャップ
の他に非磁性層と磁気記録層が存在しているので、サー
ボパターンと磁気ヘッドとの距離が遠くなる。これによ
り、磁気ヘッドが受けるサーボパターンからの信号磁界
が弱くなってサーボ信号の読み取りエラーが生じやすく
なる。
【0007】また、サーボパターンを形成する場合にリ
フトオフ法を使用するとサーボパターンの縁部にバリが
生じ易くなるので、低浮上領域でヘッドクラッシュが発
生する原因になる。本発明は、磁気ヘッドによるサーボ
信号の読み出しをより確実にし、さらにその表面を平坦
にすることができる磁気記録媒体と、表面の平坦性をよ
り一層改善することができる磁気記録媒体の製造方法と
そのような磁気記録媒体を備えた磁気記録装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(手 段)上記した課題は、図1、9に例示するよう
に、非磁性の基板2、22と、前記基板2、22上の磁
気記録層3、23と、前記基板2、22上のサーボ信号
記録領域において前記磁気記録層3、23に連続して形
成され、且つ膜厚がトラック長方向に変化するサーボパ
ターン5、25を構成する硬質磁性層とを有することを
特徴とする磁気記録媒体により解決する。
【0009】この場合、前記硬質磁性層は前記磁気記録
層3、23と同じ材料からなるとともに、前記硬質磁性
層の前記トラック長方向への膜厚の変化量は、前記磁気
記録層3、23の膜厚の2.5倍以上であることを特徴
とする。上記した課題は、図1に例示するように、基板
2の上のサーボパターン形成部に存在する硬質磁性材よ
りなるサーボ層5と、前記サーボパターン形成部の他の
領域に形成されて前記サーボ層5を囲む非磁性層2と、
前記サーボ層5及び前記非磁性層2の上に形成された硬
質磁性材よりなる磁気記録層3とを有することを特徴と
する磁気記録媒体によって解決する。この場合、前記磁
気記録層5のうち磁気ヘッドが対向する側の面は平坦で
あることを特徴とする。
【0010】上記した課題は、図9に例示するように、
非磁性の基板22の上に形成された磁気記録層23と、
前記磁気記録層23のサーボパターン形成部に形成され
た硬質磁性材よりなるサーボ層25と、前記磁気記録層
23の上であってサーボパターン形成部の他の領域に形
成された非磁性層26とを有することを特徴とする磁気
記録媒体により解決する。この場合、前記サーボ層25
及び前記非磁性層26における磁気ヘッドが対向する側
のそれぞれの面によって平坦面が形成されていることを
特徴とする。
【0011】上記した磁気記録媒体において、前記サー
ボパターン5、25は前記磁気記録層3、23と同じ材
料から形成されるとともに、前記サーボ層5、25の膜
厚は前記磁気記録層3、23の膜厚の2.5倍以上であ
ることを特徴とする。上記した磁気記録媒体において、
前記サーボ信号記録領域Bはセクタ領域A毎に配置され
ていることを特徴とする。
【0012】上記した磁気記録媒体において、前記サー
ボパターン形成部は、各トラック毎及び各トラック内で
トラック長方向の位相を異ならせて複数列配置されてい
ることを特徴とする。上記した課題は、図2に例示する
ように、上記したいずれかの磁気記録媒体1と、前記磁
気記録媒体1の前記サーボ層5の端部から発生する磁界
をトラッキング信号として検出する磁気ヘッドHとを有
することを特徴とする磁気記録装置によって解決する。
【0013】上記した課題は、図6に例示するように、
非磁性層2のサーボパターン形成部分にレジストマスク
11を用いて凹部2aを形成する工程と、前記凹部2a
内と前記レジストマスク11上に硬質磁性材よりなるサ
ーボ層5を形成する工程と、前記レジストマスク11を
剥離して前記凹部2a内に前記サーボ層5を残すことに
より、該凹部2a内に前記サーボ層5よりなるサーボパ
ターン5pを形成する工程と、前記サーボパターン5p
を研磨又はエッチングすることによりその上面を平坦化
する工程と、前記サーボパターン5p及び前記非磁性層
2の上に硬質磁性材よりなる磁気記録層3を形成する工
程とを有することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法
によって解決する。
【0014】上記した課題は、図7に例示するように、
非磁性層2のサーボパターン形成部分に凹部2aを形成
する工程と、前記非磁性層2上及び前記凹部2a内に硬
質磁性材よりなるサーボ層5を形成する工程と、前記凹
部2a内と前記サーボ層5の上に平坦化膜15を塗布す
る工程と、前記平坦化膜15と前記サーボ層5を連続的
にエッチングバックして前記凹部2a内にのみ前記サー
ボ層5を残す工程と、前記凹部2a内の前記サーボ層5
の上と前記非磁性層2の上に硬質磁性材よりなる磁気記
録層3を形成する工程とを有することを特徴とする磁気
記録媒体の製造方法により解決する。
【0015】上記した課題は、図8に例示するように、
非磁性層2上に硬質磁性材よりなるサーボ層16を形成
する工程と、前記サーボ層16のうちサーボパターン形
成部分をマスク17で覆う工程と、前記サーボ層16の
うちの前記マスク17に覆われない領域に非磁性元素を
イオン注入して該領域を非磁性層16cに変えるととも
に、前記サーボパターン形成部分に残った前記硬質磁性
層16を硬磁性のまま残す工程と、前記マスク17を除
去する工程と、前記非磁性層2及び前記サーボ層5の上
に硬質磁性材よりなる磁気記録層3を形成する工程とを
有することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法により
解決する。
【0016】上記した課題は、図10に例示するよう
に、非磁性層22の上に硬質磁性層31を形成する工程
と、前記硬質磁性層31のうちサーボパターン形成部分
をマスク32で覆う工程と、前記マスク32に覆われな
い領域の前記硬質磁性層31をエッチングして薄層化す
ることにより、薄層化した部分を磁気記録層23にする
とともに、前記マスク32の下の厚い前記硬質磁性層3
1をサーボパターン25とする工程と、前記マスク32
上及び前記磁気記録層23の上に非磁性層26を形成す
る工程と、前記マスク32を除去することにより前記マ
スク32上の前記非磁性層26を剥離する工程と、前記
サーボパターン25を研磨又はエッチングすることによ
りその上面を平坦化する工程とを有することを特徴とす
る磁気記録媒体の製造方法によって解決する。
【0017】上記した課題は、図11に例示するよう
に、非磁性層22の上に硬質磁性材よりなる磁気記録層
23を形成する工程と、前記磁気記録層23の上に硬質
磁性材よりなるサーボ層33を形成する工程と、前記サ
ーボ層33のうちサーボパターン形成部分をマスク34
で覆う工程と、前記マスク34に覆われない領域の前記
サーボ層34に非磁性元素をイオン注入して該領域を非
磁性層33aに変えるとともに、前記サーボパターン形
成部分の前記サーボ層33を硬質磁性のまま残す工程と
を有することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法によ
って解決する。
【0018】(作 用)次に、本発明の作用について説
明する。本発明によれば、磁気記録層に連続して形成さ
れる硬質磁性層をサーボ信号記録領域でトラック長方向
に膜厚を変化させ、その膜厚の厚い部分をサーボパター
ンとして適用している。
【0019】これにより、サーボパターンと磁気ヘッド
との距離が極めて近くなるので、磁気ヘッドによって読
み出されるサーボ信号磁界が強くなり、読み出しエラー
の発生が防止される。そのようなサーボ信号記録領域で
の硬質磁性層の膜厚を変化させる構造としては、第1
に、硬質磁性材よりなる磁気記録層の下面に硬質磁性材
よりなるサーボ層を重ねて形成したものがある。この場
合、サーボ層とともに磁気記録層にもサーボ信号が書き
込まれるので、サーボ信号磁界の強度が大きくなる。ま
た、サーボ層はパターニングされて複数のサーボパター
ンとなるが、磁気記録層の下でそのサーボパターンを囲
むように非磁性層を形成して磁気ヘッドの対向面を平坦
化すると、低浮上の磁気ヘッドクラッシュが未然に防止
される。
【0020】また、第2の構造として、硬質磁性材より
なる磁気記録層の上面に硬磁性材よりなるサーボ層を重
ねて形成したものがある。この場合、サーボ層とともに
磁気記録層にもサーボ信号が書き込まれるので、サーボ
信号磁界の強度が大きくなる。また、サーボ層はパター
ニングされて複数のサーボパターンとなるが、磁気記録
層の上でサーボパターンを囲むように非磁性層を形成す
ると、磁気ヘッドの対向面が平坦になる。
【0021】サーボ層と磁気記録層を同じ材料から形成
する場合には、サーボ層が磁気記録層の膜厚の2.5倍
以上あればデータ信号磁界と同じ大きさのトラッキング
情報磁界を得ることができることが実験により確かめら
れている。即ち、サーボ信号記録領域での膜厚の変化量
は、磁気記録層の膜厚の2.5倍以上あればよい。その
ようなサーボパターンをトラック内で位相を異ならせて
複数列配置し、さらに、各トラック毎に位相を異ならせ
て複数配列すると、その位相差により生じるトラッキン
グ情報磁界のトラック長方向の波形のズレを検出するこ
とによりトラック位置情報を検出できる。
【0022】本発明では、そのようなサーボパターンを
形成する方法として、リフトオフによりサーボパターン
を形成した後に、その表面を研磨又はエッチングにより
平坦化しているので、磁気記録媒体の表面の平坦性が確
保でき、ヘッドクラッシュの発生を未然に防止できる。
また、別のサーボパターンの形成方法として、サーボパ
ターンを形成する領域の非磁性層に凹部を形成した後
に、非磁性層の上に硬質磁性材よりなるサーボ層と平坦
化膜を順次形成し、ついで、平坦化膜とサーボ層をエッ
チングバックすることによりサーボ層を凹部内にのみ残
してサーボパターンを形成している。この方法によれば
バリの発生はなく、サーボパターン及び非磁性層の表面
で平坦性が損なわれることはない。
【0023】さらに別のサーボパターンの形成方法とし
て、サーボ層を形成した後に、サーボパターンを形成し
ない領域に非磁性元素をイオン注入してその領域のサー
ボ層を非磁性層に変えるとともに、残ったサーボ層をサ
ーボパターンとして用いるようにしている。これによ
り、サーボパターンとその周辺では平坦性が損なわれる
ことはない。
【0024】サーボパターンを磁気記録層上に積層する
構造を採用する場合には、硬質磁性層を基板上に形成し
た後に、その硬質磁性層のうちサーボパターンを形成し
ない領域をエッチングにより薄層化するとともに、エッ
チングされた部分に非磁性層を配置している。これによ
り、エッチングされずに厚く残った硬質磁性層をサーボ
パターンとすると、サーボパターンの周囲には同じ厚さ
の非磁性層が存在することになるので、サーボパターン
とその周辺は平坦性が確保される。また、その硬質磁性
層のうちデータ書込領域を薄層化し、その薄くなった層
を磁気記録層とすると、サーボパターンと磁気記録層の
成膜工程は1回で済み、成膜工数が少なくなる。
【0025】
【発明の実施の形態】そこで、以下に本発明の実施形態
を図面に基づいて説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明の第1実施形態に係る
磁気記録媒体の部分断面図、図2は、その平面図であ
る。
【0026】図1において、磁気記録媒体1は、ガラス
ウェハ、シリコンウェハ或いはNiPで覆われたアルミニ
ウムウェハなどからなる非磁性の基板2と、基板2の上
に形成されたCoCr、CoCrPt、CoCrTa、CoNiCr等の第一の
硬質磁性材よりなる磁気記録層3と、磁気記録層3を覆
う保護層4とを有している。また、磁気記録媒体1は中
央に軸孔1aを有する円板状の形を有し、しかも図2に
示すようにデータ信号記録領域Aとサーボ信号記録領域
Bを有している。サーボ信号領域Bは、図2に示すよう
に、磁気ヘッドHのスイング軌道に対応して円弧状にな
っている。これは、磁気ヘッドHをロータリアクチェー
タ10bによりスイングさせる際に磁気記録媒体1の内
周と外周に生じるヨー角の差を小さくするためである。
ヨー角の差が大きくなると磁気ヘッドHによる読出し信
号に変動を生じる。
【0027】また、基板2表面のサーボ信号領域Bには
図1に示すようにサーボパターン形状を有する凹部2a
が複数個離隔して形成され、それらの凹部2a内にはCo
Cr、CoCrPt、CoCrTa、CoNiCr等の第二の硬質磁性材より
なるサーボ層5が埋め込まれている。1つの凹部2a内
のサーボ層5とその上の磁気記録層3が実質的に1つの
サーボパターン5pを構成する。サーボ信号領域Bでは
サーボ層5と磁気記録層3は接触し、サーボ層5に書き
込まれたサーボ情報はその上の磁気記録層3にも書き込
まれることになる。従って、サーボ信号領域Bの磁気記
録層3にはデータを記録しないことになる。
【0028】なお、サーボ層5を構成する第二の硬質磁
性材は、磁気記録層4を構成する第一の硬質磁性材と同
一であっても異なっていてもよい。サーボ信号記録領域
Bでは、図3(a) に示すようにストライプ状のクロック
信号パターン7が基板2の表面に埋め込まれている。2
つのクロック信号パターン7の間が1クロックとなり、
それらの間には複数のサーボパターン5pがほぼマトリ
クス状に配置されている。
【0029】即ち、サーボパターン5pは、磁気記録媒
体1の周方向、即ちトラック長方向に一定間隔をおいて
複数個配列され、磁気記録媒体1の径方向には互いに同
一のトラック長方向に一定量αでシフトした状態で複数
個配置されている。ここで、トラック長方向に並ぶ複数
のサーボ層5を1つの列パターンとすると、隣合う2つ
の列パターンから出る信号磁界の波形には図3(b) のよ
うに位相差αが生じることになる。
【0030】なお、図3(a) では、サーボパターン5p
の大きさは、1つのトラック幅に2列が入るような大き
さとなっている。そのようなサーボパターン5pの位相
差αを磁気ヘッドにより検出することによって、磁気記
録媒体1のトラック位置と磁気ヘッドHとの相対的位置
関係を知ることができるので、磁気ヘッドHからの読み
出し信号を入力した制御回路10aはアクチェータ10
bを介して磁気ヘッドHを目標位置まで移動させる。
【0031】次に、サーボパターン5pへのトラッキン
グ情報を書き込む方法を説明する。トラッキング情報の
書込みは、図4(a) に示すように磁気ヘッドHを用いた
り或いは図4(b) に示すように永久磁石Pを用いること
によって行う。図4(a) に示すように磁気ヘッドHによ
りトラッキング情報を書き込む場合には、円板状の磁気
記録媒体1を回転させた状態で、磁気ヘッドHから直流
磁界を発生させてその直流磁界により所望のサーボ層5
とその周囲の磁気記録層3を円周方向(トラック長方
向)で同一向きに磁化させる。なお、サーボ信号を書き
込む場合の磁気ヘッドHの記録ギャプ長は、磁気記録層
3にデータを書き込む場合の記録ギャップ長よりも広い
方が大きな磁界を発生させることができるので好まし
い。
【0032】一方、図4(b) に示すように、永久磁石P
のS極とN極を円周方向に沿って配置し、その状態で磁
気記録媒体1を回転させて所望のサーボパターン5pと
その周囲の磁気記録層3を同一向きに磁化させる。いず
れのトラッキング情報の書込み方法においても、サーボ
パターン5pとクロック信号パターン7のいずれをもト
ラック長に沿って同じ方向に磁化する。なお、トラッキ
ング情報を書き込む際にデータ記録領域Aが同時に磁化
されたとしても、データを書き込むことによりトラッキ
ング情報は消えることになる。
【0033】このように書き込まれたトラッキング情報
は、図5(a) に示すように、磁気抵抗効果素子8或いは
インダクティブ素子9を有する磁気ヘッドを介して読み
取られることになる。この場合、サーボパターン5pの
実質的な厚さは、サーボ層5の膜厚と磁気記録層3の膜
厚の和となるので、サーボ層と磁気記録層が離れている
場合に比べて、サーボパターン5pから洩れるサーボ磁
界Hs は大きくなる。
【0034】しかも、図5(a) に示すように、サーボパ
ターン5pは磁気記録層3と同一平面上にあるので、磁
気ヘッドHとサーボパターン5pの距離は、実質的に磁
気ヘッドHと磁気記録層3の距離と等しくなるので、磁
気ヘッド5に入力するサーボ磁界は強くなり、トラッキ
ング情報の読み出しはより確実になる。次に、磁気ヘッ
ドにより読み出されたトラッキング信号出力とサーボパ
ターン5pの膜厚との関係を調べた実験結果を示す。
【0035】トラッキング情報の読み出しは、図5(a)
に示すように、トラック上のサーボパターン5pを再生
用磁気ヘッドHの下で走行させて行い、トラッキング信
号出力とサーボパターン5pの厚さの関係を調べたとこ
ろ、図5(b) に示すような結果が得られた。図5(b) に
おいて、テータ信号記録領域Aでの磁気記録層3におい
て得られるデータ信号出力を「1」として規格化した値
を縦軸に示し、また、磁気記録層3の膜厚を「1」とし
た場合のサーボ層5の積層数をNとした場合に、サーボ
層5の膜厚XはX=Ntとなる(但し、tは磁気記録層
の膜厚)。
【0036】図5(b) において、サーボ層の5の層数の
増加に伴ってトラッキング信号も増大し、2.5倍程度
でデータ信号出力と同じ大きさの出力が得られた。サー
ボ層5を設けずに磁気記録層3に凹状のピットを設けた
ところそのビットから出力されたトラッキング信号出力
は「0.5」になった。このように、サーボ層5が磁気
記録層3の2.5倍以上にならなければ、サーボ信号出
力がデータ信号出力よりも大きくならないのは、サーボ
パターン5pを構成するサーボ層5が隣のサーボ層5か
ら離れているからである。
【0037】次に、上記した磁気記録媒体1のサーボパ
ターン5pの形成方法を説明する。 第1例 まず、図6(a) に示すように、基板2の上にレジスト1
1を塗布し、これを露光、現像してサーボ信号記録領域
Bのサーボパターン形成部分に窓12を開ける。
【0038】その後に、図6(b) に示すように、レジス
ト11の窓12から露出した部分の基板2をエッチング
してその上部に凹部2aを形成する。エッチング法とし
てはイオンミリング、スパッタエッチング、ケミカルエ
ッチングなどがあるが、イオンミリングのような物理的
エッチング法(PVD法)を用いる場合には、凹部2a
の周縁にバリが発生するおそれがあるので適切なイオン
照射角を確保する必要がある。
【0039】なお、基板2としてシリコンウェハを使用
する場合には、反応性イオンエッチングが適用できるた
めにバリは発生しない。次に、図6(c) に示すように、
全体にCoCrPtよりなるサーボ層5をスパッタにより5〜
250nmの厚さに形成し、続いてレジスト11を溶剤に
より剥離すると、基板2の凹部2a内にのみサーボ層5
が残る。
【0040】続いて、機械的研磨又はイオンミリング、
スパッタなどを用いて基板2とサーボ層5を平坦化す
る。この平坦化によって、磁気ヘッドが対向する磁気記
録媒体1の記録面が平坦化されるので、記録面上を浮上
したり記録面を滑る磁気ヘッドが突起によって破壊され
るおそれがなくなる。そのような平坦化工程の後に、サ
ーボ層5及び基板2を覆うCoCrPtよりなる磁気記録層3
をスパッタによって5〜100nmの厚さに形成し、さら
に、その上に保護膜4を形成すると、図1(a) に示すよ
うな構造の磁気記録媒体が完成する。
【0041】第2例 まず、第1例と同じ方法により、図7(a) に示すような
基板2上に凹部2aを形成する。次に、図7(b) に示す
ように、基板2上面と凹部2a内にCoCrPtよりなるサー
ボ層5をスパッタにより5〜250nmの厚さに形成し、
続いてフォトレジスト15を硬質磁性材14の上に塗布
する。
【0042】この後に、図7(c) に示すように、フォト
レジスト15とサーボ層5をイオンミリング又はスパッ
タエッチングなどによってエッチングしてゆくと、基板
2の面が露出した段階で、サーボ層5が凹部2a内にの
み残る。この場合、凹部2a内のサーボ層5の上面と基
板2の上面が平坦するので機械的研磨などは不要であ
る。
【0043】この後に、図7(d) に示すように、サーボ
層5及び基板2の上にCoCrPtよりなる磁気記録層3をス
パッタによって5〜100nmの厚さに形成し、さらに、
その上に保護膜4を形成する。凹部2a内に残ったサー
ボ層5とその上の磁気記録層3によってサーボパターン
5pが構成される。第3例 上記した第1例と第2例の工程により形成されたサーボ
パターン5a、非磁性の基板2の表面に形成した凹部2
a内に埋め込まれるが、以下に説明する製造工程によっ
て基板2上にサーボパターンと非磁性層を形成してもよ
い。
【0044】まず、図8(a) に示すように、基板2の上
にCoCrPtよりなる硬質磁性層16を5〜250nmの厚さ
に形成する。次に、図8(b) に示すように、硬質磁性層
16の上にレジスト17を塗布し、これを露光、現像す
ることにより、サーボパターン配置部分を除く領域の硬
質磁性層16を露出させる。
【0045】この後に、図8(c) に示すように、レジス
ト17に覆われない領域の硬質磁性層16にクロム(C
r)をイオン注入すると、そのイオン注入領域の硬質磁
性層16はCrリッチになりしかもより非晶質化するので
非磁性層16aに変化する。そしてレジスト17の下の
サーボパターン配置部分に残った硬質磁性層16をサー
ボパターン5pとして使用する。
【0046】なお、イオン注入により硬質磁性層16に
凹凸は発生しないので、平坦化処理は不要となる。次
に、図8(d) に示すように、レジスト17を除去した後
に、CoCrPtよりなる磁気記録層3をスパッタによって5
〜100nmの厚さに形成してサーボパターン5aと非磁
性層16aを覆う。さらに、磁気記録層3の上に保護膜
4を形成すると、磁気記録媒体が完成する。
【0047】この構造においても、複数サーボパターン
5pと磁気記録層3が接触することになる。なお、本実
施形態においては、基板の表面に非磁性層を形成し、そ
の非磁性層に凹部を設けてもよい。 (第2実施形態)第1実施形態では、サーボ層の上に磁
気記録層を形成しているが、その上下関係を逆にしても
よいので、以下にその実施形態を説明する。
【0048】図9は、本発明の第2実施形態に係る磁気
記録媒体の部分断面図である。その平面は図2に示すと
同じなので省略する。図9において、磁気記録媒体21
は、ガラスウェハ、シリコンウェハ或いはNiP で覆われ
たアルミニウムウェハなどからなる非磁性の基板22
と、基板22の上に形成されたCoCr、CoCrPt、CoCrTa、
CoNiCr等よりなる磁気記録層23と、磁気記録層23を
覆うCr、Ta、Ti、W、SiO2などの非磁性層26と、磁気
記録層23の上で非磁性層内26に囲まれたCoCr、CoCr
Pt、CoCrTa、CoNiCr等よりなる複数のサーボ層25と、
サーボ層25及び非磁性層26を覆う保護層24から構
成されている。そして複数に分離されたサーボ層25と
その上の磁気記録層23によってサーボパターン25p
が構成される。
【0049】磁気記録媒体21は第1実施形態と同じ円
環状になっている。また、図2と同じようにサーボ信号
領域Bではクロック信号パターン27が形成され、2つ
のクロック信号パターン27の間に配置されるサーボパ
ターン25は第1実施形態と同じ配置になっている。こ
のようなサーボパターン25pにおいても、トラッキン
グ情報の書込み方法は第1実施形態と同じである。ま
た、サーボパターン25pに書き込まれたトラッキング
情報は磁気ヘッドを介して読み取られることになる。
【0050】この場合、サーボパターン25pから出る
磁界を磁気ヘッドがトラッキング情報として読み取るこ
とになる。しかも、サーボ層25と磁気記録層23によ
って1つのサーボパターン25pが構成されるので、完
全に孤立した従来のサーボパターンよりもトラキング信
号磁界が強くなる。また、サーボパターン25の周囲に
は非磁性層26が埋め込まれているので、サーボパター
ン25と磁気ヘッドとの距離は磁気ヘッドの浮上量と保
護層24の膜厚を加えた大きさとなる。この結果、磁気
ヘッドに入力するサーボ磁界は大きくなり、トラッキン
グ情報の読み出しは確実になる。
【0051】この実施形態の磁気記録媒体21において
は、サーボパターン25pが厚過ぎるとその周辺の非磁
性層26も厚くなって磁気記録層23と磁気ヘッドとの
距離が離れ過ぎる。したがって、サーボ層25と磁気記
録層23が同じ材料により形成されている場合には、サ
ーボ層25の膜厚は、図5(b) の実験結果から磁気記録
層23の膜厚よりも2.5倍程度になるように設定する
ことが好ましい。
【0052】この実施形態においても、サーボ層25の
周囲には非磁性層26が埋め込まれた構造となっている
ので磁気記録媒体21の記録面の平坦性は十分確保され
る。なお、この実施形態においても、図2に示すサーボ
信号領域Bの磁気記録層23にはデータは記録されな
い。次に、上記した磁気記録媒体21のサーボパターン
の形成方法を例に挙げて説明する。
【0053】第1例 まず、図10(a) に示すように、基板22の上にCoCrPt
よりなる硬質磁性層31をスパッタにより5〜250nm
の厚さに形成する。続いて、硬質磁性層31の上にレジ
スト32を塗布し、これを露光、現像することにより、
サーボパターン形成部分を除く領域の硬質磁性層23を
露出させる。
【0054】その後に、図10(b) に示すように、レジ
スト32に覆われない硬質磁性層31の膜厚が5〜10
0nmとなるまでエッチングにより薄層化する。これによ
り、トラッキングパターン形成部分の硬質磁性層31の
膜厚が他の領域よりも厚くなる。膜厚の厚い部分の硬質
磁性層31はサーボパターン25として使用され、薄い
部分は磁気記録層23となる。
【0055】そのエッチング法としては、イオンミリン
グ、スパッタエッチング、ケミカルエッチングなどがあ
るが、イオンミリングのような物理的エッチング法(P
VD法)を用いる。次に、図10(c) に示すように、全
体にCrよりなる非磁性層26をスパッタによって5〜1
00nmの厚さに形成し、続いてレジスト32を溶剤によ
り剥離すると、レジスト32に覆われない領域のみに非
磁性層26が残る。そして、その非磁性層によってパタ
ーニングされたサーボ層25の周囲が埋め込まれる。
【0056】なお、レジスト32を剥離した後にサーボ
層25の周辺に非磁性層26のバリが残るような場合に
は、機械的研磨又はイオンミリング、スパッタなどを用
いてバリを除去するとともにサーボ層25と非磁性層2
6の各表面の平坦化を図る必要がある。そのような平坦
化工程の後に、非磁性層26及びサーボ層25の上に保
護膜24を形成すると、図9に示すような構造の磁気記
録媒体が完成する。
【0057】第2例 まず、図11(a) に示すように、基板の上にCrCoPtより
なる磁気記録層23とCrCoPtよりなる硬質磁性層33を
スパッタによりそれぞれ5〜100nm、5〜250nmの
厚さに形成する。次に、図11(b) に示すように、レジ
スト34を塗布し、これを露光、現像することにより、
トラッキングパターン形成部分を除く領域の磁気記録層
23を露出させる。
【0058】この後に、図11(c) に示すように、レジ
スト34に覆われない領域の硬質磁性層33層にクロム
(Cr)をイオン注入し、そのイオン注入領域を非磁性層
33aに変える。この場合のイオン注入の深さはイオン
加速エネルギーの調整によって制御される。これにより
レジスト34の下方に存在する硬質磁性層33と磁気記
録層23はサーボパターン25pを構成する。
【0059】なお、イオン注入により硬質磁性層34に
凹凸は発生しないので、平坦化処理は不要となる。次
に、レジスト34を溶剤により剥離した後に、図11
(d) に示すように、サーボパターン25pと非磁性層3
3aを覆う保護膜24を形成すると、磁気記録媒体が完
成する。
【0060】なお、本実施形態において、基板の表面に
非磁性層を形成してもよい。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、磁気
記録層に連続して形成される硬質磁性層をサーボ信号記
録領域でトラック長方向に膜厚を変化させ、その膜厚の
厚い部分をサーボパターンとして適用しているので、サ
ーボパターンと磁気ヘッドとの距離が極めて近くなり、
磁気ヘッドによって読み出されるサーボ信号磁界が強く
なり、読み出しエラーの発生を防止できる。
【0062】そのようなサーボ信号記録領域での硬質磁
性層の膜厚を変化させる構造としては、第1に、硬質磁
性材よりなる磁気記録層の下面に硬磁性材よりなるサー
ボ層を重ねる構造を採用したので、サーボ層とともに磁
気記録層にもサーボ信号が書き込まれることになり、サ
ーボ信号磁界の強度を大きくできる。また、そのサーボ
層はパターニングされて複数のサーボパターンとなる
が、磁気記録層の下でそのサーボパターンを囲むように
非磁性層を形成して磁気ヘッドの対向面を平坦化するよ
うにしているので、低浮上の磁気ヘッドクラッシュを未
然に防止できる。
【0063】また、第2の構造として、硬質磁性材より
なる磁気記録層の上面に硬磁性材よりなるサーボ層を重
ねる構造を採用したので、サーボ層とともに磁気記録層
にもサーボ信号が書き込まれることになり、サーボ信号
磁界の強度うぃきくできる。また、サーボ層はパターニ
ングされて複数のサーボパターンとなるが、磁気記録層
の上でサーボパターンを囲むように非磁性層を形成した
ので、磁気ヘッドの対向面を平坦にすることができる。
【0064】サーボ層と磁気記録層を同じ材料から形成
する場合には、サーボ層が磁気記録層の膜厚の2.5倍
以上あればデータ信号磁界と同じ大きさのトラッキング
情報磁界を得ることができることが実験により確かめら
れている。即ち、サーボ信号記録領域での膜厚の変化量
は、磁気記録層の膜厚の2.5倍以上あればよい。その
ようなサーボパターンをトラック内で位相を異ならせて
複数列配置し、さらに、各トラック毎に位相を異ならせ
て複数配列すると、その位相差により生じるトラッキン
グ情報磁界のトラック長方向の波形のズレを検出するこ
とによりトラック位置情報を検出できる。
【0065】本発明では、そのようなサーボパターンを
形成する方法として、リフトオフによりサーボパターン
を形成した後に、その表面を研磨又はエッチングにより
平坦化しているので、磁気記録媒体の表面の平坦性が確
保できる。また、別のサーボパターンの形成方法とし
て、サーボパターンを形成する領域の非磁性層に凹部を
形成した後に、非磁性層の上に硬質磁性層と平坦化膜を
順次形成し、ついで、平坦化膜と硬質磁性層をエッチン
グバックすることにより硬質磁性層を凹部内にのみ残し
てサーボパターンを形成している。この方法によればバ
リの発生はなく、サーボパターン及び非磁性層の表面で
平坦性が損なわれることはない。
【0066】さらに別のサーボパターンの形成方法とし
て、硬質磁性層を形成した後に、サーボパターンを形成
しない領域に非磁性元素をイオン注入してその領域の硬
質磁性層を非磁性層に変えるとともに、残った硬質磁性
層をサーボパターンとして用いるようにしている。これ
により、サーボパターンとその周辺では平坦性が損なわ
れることはない。
【0067】サーボパターンを磁気記録層の上面に重ね
合わせる構造を採用する場合には、厚く形成された硬質
磁性層のうちサーボパターンを形成しない領域をエッチ
ングにより薄層化するとともに、エッチングした領域に
非磁性層を重ねるようにしている。これにより、サーボ
パターンとその周辺では平坦性が確保されるとともに、
サーボパターンと磁気記録層を1度で形成でき、成膜工
数が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態の磁気記録媒体
の断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態の磁気記録媒体の平
面図である。
【図3】図3(a) は、本発明の実施形態の磁気記録媒体
におけるサーボパターンの配置を示す平面図、図3(b)
は、そのサーボパターンを磁気ヘッドにより読み出した
トラッキング信号の一例を示す波形図である。
【図4】図4(a),(b)は、本発明の実施形態の磁気記録
媒体へのトラッキング信号の書き込み方法を示す斜視図
である。
【図5】図5(a) は、本発明の実施形態の磁気記録媒体
からのトラッキング信号の読み出し方法を示す断面図、
図5(b) はトラッキング信号とサーボパターンの幕厚と
の関係を示す特性図である。
【図6】図6は、本発明の第1実施形態の磁気記録媒体
の第1の製造方法を示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の第1実施形態の磁気記録媒体
の第2の製造方法を示す断面図である。
【図8】図8は、本発明の第1実施形態の磁気記録媒体
の第3の製造方法を示す断面図である。
【図9】図9は、本発明の第2実施形態の磁気記録媒体
の断面図である
【図10】図10は、本発明の第2実施形態の磁気記録
媒体の第1の製造方法を示す断面図である。
【図11】図11は、本発明の第2実施形態の磁気記録
媒体の第2の製造方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1、21 磁気記録媒体 2、22 基板 3、23 磁気記録層 4、24 保護層 5、25 サーボ層 5p、25p サーボパターン 26 非磁性層 A テータ信号記録領域 B サーボ信号記録領域
フロントページの続き (72)発明者 越川 誉生 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 前多 宏志 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性の基板と、 前記基板上の磁気記録層と、 前記基板上のサーボ信号記録領域において前記磁気記録
    層に連続して形成され、且つ膜厚がトラック長方向に変
    化するサーボパターンを構成する硬質磁性層とを有する
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】前記硬質磁性層は前記磁気記録層と同じ材
    料からなるとともに、前記硬質磁性層の前記トラック長
    方向への膜厚の変化量は、前記磁気記録層の膜厚の2.
    5倍以上であることを特徴とする請求項1記載の磁気記
    録媒体。
  3. 【請求項3】基板の上のサーボパターン形成部に存在す
    る硬質磁性材よりなるサーボ層と、 前記サーボパターン形成部の他の領域に形成されて前記
    サーボ層を囲む非磁性層と、 前記サーボ層及び前記非磁性層の上に形成された硬質磁
    性材よりなる磁気記録層とを有することを特徴とする磁
    気記録媒体。
  4. 【請求項4】前記磁気記録層のうち磁気ヘッドが対向す
    る側の面は平坦であることを特徴とする請求項3記載の
    磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】非磁性の基板の上に形成された磁気記録層
    と、 前記磁気記録層の上のサーボパターン形成部に形成され
    た硬質磁性材よりなるサーボ層と、 前記磁気記録層の上であって前記サーボパターン形成部
    の他の領域に形成された非磁性層とを有することを特徴
    とする磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】前記サーボ層及び前記非磁性層における磁
    気ヘッドが対向する側のそれぞれの面によって平坦面が
    形成されていることを特徴とする請求項5記載の磁気記
    録媒体。
  7. 【請求項7】前記サーボ層は前記磁気記録層と同じ材料
    から形成されるとともに、前記サーボ層の膜厚は前記磁
    気記録層の膜厚の2.5倍以上であることを特徴とする
    請求項3又は5記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】前記サーボ信号記録領域は、各セクタ領域
    毎に配置されていることを特徴とする請求項3又は5記
    載の磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】前記サーボパターン形成部は、各トラック
    毎及び各トラック内でトラック長方向の位相を異ならせ
    て複数列配置されていることを特徴とする請求項3又は
    5記載の磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載された磁
    気記録媒体と、 前記磁気記録媒体の前記サーボ層の端部から発生する磁
    界をトラッキング信号として検出する磁気ヘッドとを有
    することを特徴とする磁気記録装置。
  11. 【請求項11】非磁性層のサーボパターン形成部分にレ
    ジストマスクを用いて凹部を形成する工程と、 前記凹部内と前記レジストマスク上に硬質磁性材よりな
    るサーボ層を形成する工程と、 前記レジストマスクを剥離して、前記凹部内に前記サー
    ボ層を残すことにより、該凹部内に前記サーボ層よりな
    るサーボパターンを形成する工程と、 前記サーボパターンの上面を平坦化する工程と、 前記サーボパターン及び前記非磁性層の上に硬質磁性材
    よりなる磁気記録層を形成する工程とを有することを特
    徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  12. 【請求項12】非磁性層のサーボパターン形成部分に凹
    部を形成する工程と、 前記非磁性層上及び前記凹部内
    に硬質磁性材よりなるサーボ層を形成する工程と、 前記凹部内と前記サーボ層の上に平坦化膜を塗布する工
    程と、 前記平坦化膜と前記サーボ層を連続的にエッチングバッ
    クして前記凹部内にのみ前記サーボ層を残す工程と、 前記凹部内の前記サーボ層の上と前記非磁性層の上に硬
    質磁性材よりなる磁気記録層を形成する工程とを有する
    ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  13. 【請求項13】非磁性層上に硬質磁性材よりなるサーボ
    層を形成する工程と、 前記サーボ層のうちサーボパターン形成部分をマスクで
    覆う工程と、 前記サーボ層のうち前記マスクに覆われない領域に非磁
    性元素をイオン注入して該領域を非磁性層に変える工程
    と、 前記マスクを除去する工程と、 前記非磁性層及び前記サーボ層の上に硬質磁性材よりな
    る磁気記録層を形成する工程とを有することを特徴とす
    る磁気記録媒体の製造方法。
  14. 【請求項14】非磁性層の上に硬質磁性層を形成する工
    程と、 前記硬質磁性層のうちサーボパターン形成部分をマスク
    で覆う工程と、 前記マスクに覆われない領域の前記硬質磁性層をエッチ
    ングして薄層化することにより、薄層化した部分を磁気
    記録層にするとともに、前記マスクの下の厚い前記硬質
    磁性層をサーボパターンとする工程と、 前記マスク上及び前記磁気記録層の上に非磁性層を形成
    する工程と、 前記マスクを除去することにより前記マスク上の前記非
    磁性層を剥離する工程と、 前記サーボパターンを研磨又はエッチングすることによ
    りその上面を平坦化する工程とを有することを特徴とす
    る磁気記録媒体の製造方法。
  15. 【請求項15】非磁性層の上に硬質磁性材よりなる磁気
    記録層を形成する工程と、 前記磁気記録層の上に硬質磁性材よりなるサーボ層を形
    成する工程と、 前記サーボ層のうちサーボパターン形成部分をマスクで
    覆う工程と、 前記マスクに覆われない領域の前記サーボ層に非磁性元
    素をイオン注入して該領域を非磁性層に変える工程とを
    有することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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