JP3718610B2 - 光コネクタフェルール、光コネクタ及び光コネクタの組立て方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバを相互に接続するために使用する光コネクタ、特にMTコネクタ(Mechanical Transferable connecter)の技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ同士を接続するためには、まず接続すべき一対又は複数対の光ファイバの先端部を光コネクタフェルールに設けた光ファイバ挿通孔に挿通して接着剤で固定する。次いで、接続時の光結合効率を高めるために、その先端部を研磨することにより挿通した光ファイバの先端面に鏡面を形成して光ファイバコネクタとする。
一対の光ファイバコネクタを形成した後にその先端部を相互に当接させて接続すべき各光ファイバの先端面同士を接触させ光学的結合を形成することにより接続が完了する。
【0003】
しかしながら、光ファイバ同志を低損失に接続させるためには、その先端面を高精度に鏡面研磨することが必要である。そのためには、専用の研磨機、研磨盤、研磨シートなど多くの機器を必要とし、また水や研磨液が必要などの理由により現地での研磨作業は困難である。
【0004】
この問題を一部解決する技術として特開平1―72105号公報は、予め工場でフェルールの先端部に光ファイバ片を挿通、固定しその先端部をその光ファイバ片の端面とともに研磨しておき、現地では光ファイバ切断機により切断し先端面に鏡面を形成した光ファイバをそのままフェルールに後方から挿通して既にフェルールに固定してある光ファイバ片の後端部に当接させ接着固定することにより、現地での研磨作業を要しないコネクタの組立方法を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平1―72105号公報に記載の発明では、光ファイバを切断して先端面に鏡面を形成した後に、その光ファイバをフェルールへ挿通しなければならないので、挿通の際に切断により形成した先端面をフェルールの光ファイバ挿通孔の入口や内部の壁面に接触させると微細な傷が生じて光結合効率が低下し光損失が増加するという新たな問題を生ずる。
【0006】
特に現地での接続作業においては、作業環境が劣悪な場合もあることから、フェルールへの挿通が1回で成功せずに数回繰返すうちに、切断により鏡面に形成した光ファイバの先端面がフェルールの光ファイバ挿通孔の入口や内部の壁面に接触するので、この問題の解決が不可避である。
【0007】
従って、鏡面研磨を要しない現地組立ての容易なフェルールを実現するには、従来のフェルールと比較して極めて容易に光ファイバを挿入することができ、かつ先端面が光ファイバ挿通孔の内部の壁面と接触することなく挿通することができるフェルールが必要となる。
【0008】
また、フェルールの光ファイバ挿通孔の内壁面に凸部やエッジ部があると、光ファイバのフェルールへ挿通に成功したとしても光接続後の使用期間中にこの部分に光ファイバの根元の部分が接触したり押し付けられ、いわゆるマクロベンドを生じて光損失が増加したり、又多数回接触すると被覆層が損傷を受けて傷が拡大して行き遂にはガラス層の部分が破損するので、従来の鏡面研磨を要するフェルールの場合と同様に、このような凸部やエッジ部の形成は回避しなければならない。
【0009】
また、本発明の対象とするMTコネクタの場合には、高速切替え機(CATS)などの短時間切替えによる機械的な衝撃も加えられることから、従来の鏡面研磨を要するフェルールの場合と同様に、この衝撃に耐えて長期に使用できることが要求される。
本発明は、これらの課題を解決し、現地組立てが極めて容易な光ファイバフェルールを提案する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題を克服するために本発明は、フェルール本体とその後部に挿着された光ファイバ心線を挿入するテープ心線ガイド孔を備えた光コネクタブーツとからなる光コネクタフェルールであって、前記テープ心線ガイド孔がテーパー状開口とテープ心線位置決め孔からなり、前記テーパー状開口が矩形状の横断面を有してブーツ後端から前方(本発明では、光ファイバを挿通する方向を前方といい、反対の方向を後方という。)にテーパー状に縮小し、そのテーパー終端から前記テープ心線と整合する横断面を有してブーツ前端まで貫通し、前記光コネクタブーツの材質のJIS K6253に基づく硬度が50度乃至100度である光コネクタフェルールである。
【0011】
この構成により、光ファイバの先端部をフェルールに挿入することが極めて容易となる。これにより、光ファイバの先端部がカールしている場合であっても、光ファイバ挿通孔の入口の壁面に光ファイバの先端面が接触して損傷することなく光ファイバを容易にフェルールに挿入する事が可能となり、現地での組立てが容易な光コネクタフェルールが実現する。
加えて、本発明の光コネクタフェルールのテープ心線位置決め孔は、光ファイバテープ心線の挿通時に挿入方向と直交する方向に位置決めして、その先端部の各光ファイバを光ファイバ整列溝の各溝へガイドし、先端面がフェルール本体の内壁面と接触して損傷が生ずる事態を防止する。
【0012】
硬度が100度以下の範囲であると、光ファイバテープ心線の挿入時に切断により鏡面に形成した先端面が前記光コネクタブーツのテープ心線ガイド孔の内壁面に接触したとしても損傷を受け難く好適である。
【0013】
加えて、硬度が50度以上の範囲であると、材質の硬度と強度とは本質的に異なる概念ではあるが、材質がゴムなどのプラスチックの場合には実質的に密接な関係があり、耐衝撃性が要求されるMTコネクタに必要な強度と形状の安定性が得られるので好適である。
【0014】
本発明の光コネクタフェルールは、前記コネクタブーツのテーパー状開口の対向する内壁面間のテーパー角θ(図3(a)、図3(b)参照)が10度乃至30度の範囲であると光ファイバテープ心線の挿入が特に容易となり好適である。
【0015】
また本発明の光コネクタフェルールは、前記光コネクタブーツの外部表面上の、前記フェルール本体に挿着される部分に接着剤充填欠損部を有する光コネクタフェルールである。
【0016】
この接着剤充填欠損部とブーツ挿着口の内壁との間には接着剤充填間隙が形成される。この間隙に接着剤を満たすことにより所定の接着強度を確実に発揮する接着面積を確保し、MTコネクタとして使用される場合に必要な接着強度を確実に得ることが可能となる。
加えて、光コネクタの組立て後の使用期間中に高速切替え機(CATS)などの短時間切替えによる機械的な衝撃が繰返し加えられも、光コネクタブーツとフェルール本体との間の接着剤が剥離することなく長期間使用をすることが可能となる。
【0017】
また本発明は、前記光コネクタフェルールに、切断により光ファイバの先端面に鏡面を形成した光ファイバテープ心線を挿通して組立てた光コネクタである。
【0018】
また本発明は、前記光コネクタフェルールに、切断により光ファイバの先端面に鏡面を形成した光ファイバテープ心線を挿通する光コネクタの組立て方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図4に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、同じ部位には同じ番号を付し重複する説明を省略する。
図1は、本発明の光コネクタフェルールに光ファイバテープ心線を挿通して組立てた光コネクタを示す。図2、図3は光コネクタフェルールの主要部材である光コネクタブーツを示す。図4は、本発明の光コネクタの組立方法を示す。
【0020】
(光コネクタフェルールの構成)
図1に例示するように、本発明の光コネクタフェルールは、フェルール本体と光コネクタブーツからなる。
20はフェルール本体であり、10は光コネクタブーツである。
【0021】
(光コネクタブーツの構造、材質)
光コネクタブーツ10は、テープ心線ガイド孔11を有する。このテープ心線ガイド孔11は、光コネクタブーツ10のブーツ後端10aから開口が前方に横断面がテーパ状に縮小するテーパ状開口11aと、そのテーパ終端11bから光コネクタブーツ10のブーツ前端10bまで貫通している、前記光ファイバテープ心線1と整合する横断面形状を有するテープ心線位置決め孔11cとからなる。
【0022】
テーパ状開口11aは、その開口の横断面が後方にテーパ状に拡大するので、光ファイバの先端部をフェルールに挿入することが極めて容易となる。
従来のフェルールでは、光ファイバ挿通孔のフェルールの入口の壁面により光ファイバの先端面を接触させて損傷させる場合があるが、テーパ状開口11aにより光ファイバの先端部がカールしている場合等であっても、このような接触による損傷がなくなり、容易にフェルールに挿入する事が可能となる。
【0023】
また、テープ心線位置決め孔11cは、光ファイバテープ心線1の挿通時にその方向と直交する方向に位置決めして、その先端部の各光ファイバ1aを光ファイバ整列溝23の各溝へガイドする。これにより、その光ファイバの先端面がフェルール本体の内壁面と接触して損傷するのを防止することができる。
【0024】
この、テープ心線ガイド孔11を有する光コネクタブーツ10により、光ファイバテープ心線1の各光ファイバ1aの先端面に切断により形成した鏡面を損傷させることなくフェルール本体20に挿通することが極めて容易となる。
【0025】
逆にこのテープ心線ガイド孔11を有する光コネクタブーツ10を欠くときは、光ファイバを挿通する際のガイド機能を欠くことになり、特に光ファイバの先端部がカールしている場合などにおいては挿入が困難となり光ファイバの先端面を光ファイバ挿通孔の入口の壁面と接触させて損傷を生ずる確率が高くなる。
【0026】
因みに、このテープ心線ガイド孔11のテーパ状開口11aがテーパ状に後方に拡大していることから、その入口に形成されるエッジ部の角度が大きくなり、光接続後の光コネクタの使用期間中において挿通した光ファイバの根元の部分がこのエッジ部と接触しても損傷を受け難くなる。即ち、この部分との接触が繰返されても被覆層が切断されたり損傷がガラス部分にまで及ぶことがなくなる。
【0027】
また、テープ心線位置決め孔11cの横断面形状が前記光ファイバテープ心線1の横断面形状と整合し、前記光ファイバテープ心線1を挿通した状態において隙間が殆ど生じないので、その各光ファイバをフェルールに固定する際に使用する接着剤がテーパ状開口11aまで侵入することがない。
【0028】
仮にこの接着剤がテーパ状開口11aまで侵入した場合には、テーパ状開口11aの内部において、硬化した接着剤樹脂層の後端の表面と光ファイバテープ心線1との境界に鋭角のエッジ部が形成され、光コネクタの使用期間中にこの部分との接触によりマクロベンドが生じて光損失が増加したり、また複数回の接触により光ファイバ1の被覆層やガラス層が損傷を受けることも予想されるが、テープ心線位置決め孔11cにより接着剤の侵入を回避してこのような可能性を排除することができる。
【0029】
因みに、テーパ終端11bの内壁面に突起部が形成されているが、この突起部の角度は大きな鈍角であるので、テープ心線ガイド孔11に挿通した光ファイバテープ心線1が、光コネクタの使用期間中においてこの突起部と接触を繰返してもマクロベンドや損傷を受けることはない。
【0030】
また、光コネクタブーツ10の外部表面には、図2、図3(b)、図3(c)に例示するように面取り部13aと切り欠き部13bからなる、近傍の外部表面よりも壁面が削り取られてなる接着剤充填欠損部13が形成されている。
【0031】
この接着剤充填欠損部13は、光コネクタブーツ10が前記フェルール本体20のブーツ挿着口25に挿着された状態で、ブーツ挿着口25の内壁との間で接着剤充填間隙が形成され、この間隙に接着剤を満たして他の表面部分よりも厚く塗布することにより、この部分とブーツ挿着口25の内壁とを確実に接着させ、MTコネクタとして使用する場合に必要な接着強度を確保することを目的とする。
【0032】
勿論、光コネクタブーツ10のその他の外部表面の、ブーツ挿着口25の内壁と当接する部分にも接着剤を塗布すれば接着強度は更に高いものとなる。
接着剤充填欠損部13が形成される場所は、光コネクタブーツ10の外部表面上の、ブーツ挿着口25の内壁と接する部分であれば特に限定されないが、充填した接着剤の硬化を促進する観点から、紫外線や、熱線などが外部から容易に到達できる位置にあれば好適である。
因みに、接着剤充填欠損部13の面取り部13aは、その表面形状に起因して光コネクタブーツ10を、フェルール本体20のブーツ挿着口25へ容易に挿入するガイド機能をも有する。
【0033】
接着剤充填欠損部13の表面形状は、本発明の実施の形態の面取り部13aと切り欠き部13bに限定されるものではなく、円形、多角形など種々の形状が可能である。
【0034】
光コネクタブーツ10のテーパ状開口11aのテーパ角θは、大きすぎると特に光ファイバの先端部がカールしている場合など、挿入途中で光ファイバの先端面がその内壁面と接触して光ファイバが曲がってしまい挿入することができなくなる。この観点からテーパ角θは、30度以下が好適である。
しかし、テーパ状開口11aのテーパ角θが小さすぎると、光ファイバテープ心線1のアダプタとしての機能が低下して挿入しにくくなり、光ファイバの先端部をブーツ後端10aの壁面に接触させて先端面を損傷させるおそれが出てくるので10度以上が好適である。
【0035】
光コネクタブーツ10の材質は、ネオプレン、ポリフェニレンサルファイドなどのゴム類が好適である。その硬度は、光ファイバの先端部が接触した際にその先端面を損傷させない観点から、又ブーツ後端10aのエッジ部等との接触によるいわゆるマクロベンデイングによる光損失や損傷をできるでけ小さくする観点からJIS K6253の硬度で100以下である必要がある。
【0036】
一方、あまり硬度が低いと、光コネクタブーツ10の寸法、形状が安定しないのでJIS K6253による硬度で50以上である必要がある。因みに、材質の硬度とその壁面の潤滑性とは異なる概念であるがゴムなどの場合は密接な関係があり、材質の硬度が高くなるほど壁面の潤滑性が高くなり、テープ心線ガイド孔11の内壁面を滑りやすくして挿通しやすくする観点からもJIS K6253による硬度が50以上であると好適である。
【0037】
(フェルール本体の構造)
前記フェルール本体20は、図1(a)、図1(c)に例示するように、その前端面に125μm径の光ファイバ1aの先端面が露出される、外径が126μm乃至127μmの光接続口21が横一列に形成されている。
フェルール本体20の前端面の横一列の光接続口21の両側には、接続すべき相手側の光コネクタのガイドピンを挿入して位置決めするためのガイドピン挿入口27が形成されている。
【0038】
光接続口21から後方に向けて、図1(a)に例示するように中心軸を共通にする同一径の光ファイバ位置決め孔22が形成されている。
この光ファイバ位置決め孔22は、光ファイバテープ心線1の各光ファイバ1aの先端部分を位置決めして芯出しをする機能を有する。
【0039】
この光ファイバ位置決め孔22には、その後方に向けて中心軸が共通で外径約250μmの光ファイバ整列孔23aと、この光ファイバ整列孔23aと同じ外径で上部の壁面が除去されている光ファイバ整列溝23とが連続している。
これら光ファイバ整列孔23aと光ファイバ整列溝23は、先端部の各光ファイバ1aを横方向に等間隔に整列させて光ファイバ位置決め孔22及び光接続口21へガイドする機能を有する。
【0040】
前記フェルール本体20の後部には、前記光コネクタブーツ10を挿着するためのブーツ挿着口25が開口されている。
フェルール本体20の前部の光ファイバ整列孔23aが形成されている領域と後部のブーツ挿着口25が形成されている領域との間の中間領域には、接着剤を流し込む矩形の接着剤注入窓24が形成され、その下部には前記光ファイバ整列溝23と、注入された余分の接着剤を収容する接着剤溜26が形成されている。
【0041】
(光コネクタの組立て方法)
まず、図4(a)に例示するように、工場においてすでに製作してあるフェルール本体20のブーツ挿着口25に、光コネクタブーツ10を仮挿入して、接着することなく現地に供給する。現地では、光コネクタブーツ10の接着剤充填欠損部13とブーツ挿着口25の内壁面との間に形成される間隙に、外部からシアノアクリレート系の接着剤を注入して充填し、硬化させて接着、固定する。
【0042】
光ファイバテープ心線1の先端部の一括被覆層と各光ファイバの被覆層を一括して除去することにより、その先端部から裸の状態の光ファイバ1aが相互に分離して突き出た状態とする。
図4(b)に例示するように、この各光ファイバ1aの先端部を光ファイバ切断機30により同時に切断して先端面に鏡面を形成するとともに、光コネクタフェルールに対応する所定の長さに揃える。
【0043】
図4(c)、図4(d)に例示するように、この端末処理を施した光ファイバテープ心線1を、光コネクタブーツ10のテーパ状開口11aから光接続口21に達する位置まで挿入する。この場合、光ファイバテープ心線1はテープ心線位置決め孔11cにより、先端部の各光ファイバ1aは光ファイバ整列溝23、光ファイバ整列孔23a、光ファイバ位置決め孔22によりそれぞれガイドされるので、円滑、容易に光コネクタフェルールへ挿入することができる。
【0044】
光ファイバテープ心線1の先端部の各ファイバ1aの長さは、前記光ファイバ1aの切断時に生ずる20μm程度の不揃いに起因して先端位置もこの程度の不揃いが生じ、光結合効率の低下の原因となる。
これを回避するために、光接続口21の各ファイバ1aの先端面に、図示しない光コネクタ組立て用の位置決め部材を当接して後方に加圧することにより、先端位置の誤差が10μm以下の範囲に収まるように先端位置を揃える。
【0045】
図4(e)に例示するように、この状態で、瞬間接着剤、例えばシアノアクリレート系の即硬性の接着剤を接着剤注入窓24から流し込み硬化させることにより、各ファイバ1aの先端面を位置決め固定して光コネクタの組立てが完了する。
【0046】
【発明の効果】
本発明の光コネクタフェルールは、光ファイバをフェルールに挿通する際に、その先端の鏡面を挿通孔の入口や内部の壁面と接触させて損傷が生ずるのを防止するために、光コネクタフェルールの後部に、開口が後方にテーパ状に拡大するテープ心線ガイド孔を備えた適度な硬度の材料からなる光コネクタブーツが挿着されている。
【0047】
本構成の採用により、切断により光ファイバの先端面を鏡面に形成する一方、光ファイバの先端面の鏡面研磨工程を回避し、現地での光コネクタの組立てが容易な光コネクタフェルールが実現でき、光ファイバテープ心線の接続、配線作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光コネクタフェルールに光ファイバテープ心線を挿通して組立て、光コネクタとした状態を示す図である。図1(a)は縦断面図を、同図(b)は平面図を、同図(c)は正面図を示す。
【図2】本発明の光コネクタフェルールの光コネクタブーツを示す斜視図である。
【図3】本発明の光コネクタフェルールの光コネクタブーツを示す4面図である。図3(a)は縦断面図を、同図(b)は平面図を、同図(c)は前端面の図を、同図(d)は後端面の図を示す。
【図4】本発明の光コネクタの組立工程を示す図である。図4(a)は光コネクタブーツをフェルール本体に挿着する工程を、同図(b)は光ファイバを切断して先端面を鏡面に形成する工程を、同図(c)は光コネクタフェルールに光ファイバを挿通する工程を、同図(d)は光ファイバを光コネクタフェルールに挿通した状態を、同図(e)は光ファイバを光コネクタフェルールに接着、固定した状態を示す。
【符号の説明】
1:光ファイバテープ心線
1a:光ファイバ
10:光コネクタブーツ
10a:ブーツ後端
10b:ブーツ前端
11:テープ心線ガイド孔
11a:テーパ状開口
11b:テーパ終端
11c:テープ心線位置決め孔
13:接着剤充填欠損部
13a:面取り部
13b:切り欠き部
20:フェルール本体
21:光接続口
22:光ファイバ位置決め孔
23a:光ファイバ整列孔
23:光ファイバ整列溝
24:接着剤注入窓
25:ブーツ挿着口
26:接着剤溜
27:ガイドピン挿入口
Claims (4)
- フェルール本体とその後部に挿着された光ファイバ心線を挿入するテープ心線ガイド孔を備えた光コネクタブーツとからなる光コネクタフェルールであって、前記テープ心線ガイド孔がテーパー状開口とテープ心線位置決め孔からなり、前記テーパー状開口が矩形状の横断面を有してブーツ後端から前方にテーパー状に縮小し、そのテーパー終端から前記テープ心線と整合する横断面を有してブーツ前端まで貫通し、前記光コネクタブーツの材質のJIS K6253に基づく硬度が50度乃至100度であり、前記コネクタブーツの外部表面の前記フェルール本体の後部に挿着される部分に面取り部と切り欠き部からなる接着剤充填欠損部を有することを特徴とする光コネクタフェルール。
- 前記テーパー状開口のテーパー角が10度乃至30度であることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタフェルール。
- 前記1または2に記載の光コネクタフェルールに、切断により光ファイバの先端面に鏡面を形成した光ファイバテープ心線を挿通して組立てたことを特徴とする光コネクタ。
- 請求項1または2に記載の光コネクタフェルールに、切断により光ファイバの先端面に鏡面を形成した光ファイバテープ心線を挿通することを特徴とする光コネクタの組立て方法。
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