JP3784050B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばメダル等の遊技媒体を投入することによりゲームが行える遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ店などの遊技場に設置して使用されるスロットマシンはパチスロ機と称されており、遊技場のレイアウトに合わせて形成されたスロット島に複数のパチスロ機が所定間隔をおいて設置されている。そして、パチスロ機とパチスロ機との間には、メダル貸出機が設置されている。このメダル貸出機では、例えば紙幣等の付与価値媒体を投入して、ゲームを行うために遊技機に投入されるメダル等の遊技媒体を借りることができるので、遊技者は遊技媒体がなくなった場合に、席を外して遊技媒体を借りに行く手間が省け便利である。
【0003】
このメダル貸出機には、払い出されたメダルを受け皿に払い出すタイプのものと、遊技機の前面に設けられているメダル受け皿にノズルを介して払出すタイプのものがある。例えば、ノズルを介してメダル受け皿に払い出す場合には、遊技を中断する時間を最小限に抑えることができるので、遊技者にとっては便利である。
【0004】
一方、パチスロ機に設けられている投入口は、メダルを1枚毎に投入するタイプであり、遊技の開始やクレジットされたメダルがなくなった場合には1枚1枚メダルを投入するため面倒であるという問題がある。この問題を解決するために、メダルを複数枚一括して投入することができる一括投入口が設けられたパチスロ機や、この一括投入口に直接メダルを払い出すことができるようにしたノズルを有するメダル貸出機が考案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなメダル貸出機の場合には、パチスロ機の設定変更やメンテナンス、主電源のオンオフ等の作業を行うときには、メダル貸出機のノズルをパチスロ機の前面から退避するように回動させる必要があり、面倒であるという問題がある。さらに、遊技中にパチスロ機のメダル受け皿に払い出されたメダルを投入する際には、ノズル先端をメダル投入口から退避させる必要があり面倒であるという問題もある。
【0006】
本発明は、メダルを投入する際の手間を省くとともに、設定変更やメンテナンス等による前面扉の開動作をスムーズに行えるようにした遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、筐体の前面に回動自在な前面扉が取り付けられ、当該筐体の側方に設置されたメダル貸出機から払い出された遊技媒体を、メダル投入口から投入することにより遊技を行えるようにしたものであり、前記前面扉に、前記メダル貸出機の払出し口からのメダルを直接筐体内部へと送り込むための回動自在なノズルを設け、このノズルは、前記メダル貸出機の払出し口からのメダルを受けるメダル受け部と、該メダル受け部からのメダルを前記メダル投入口へと転動させるためのメダル通路と、前記払出し口の下部に位置するメダル受取位置と前記前面扉に設けられた凹部に収納させる収納位置との間で前記メダル受け部を回動させるノズル回動部と、から構成されるものである。なお、遊技媒体とは、メダルやパチンコ球等が挙げられる。
【0008】
また、前記メダル投入口は複数枚のメダルを一括して投入することが可能な一括投入口であり、前記ノズル回動部が前記一括投入口を被覆するように前記ノズルが前記前面扉に取り付けられていることが好ましい。また、前記ノズル回動部に前記一括投入口と連通した追加投入口を形成し、前記追加投入口から投入されたメダルは前記一括投入口を介して投入されることが好ましい。これらにより、メダル貸出機からのメダルを直接遊技機に投入させることができるとともに、遊技機のメダル受け皿に払い出されたメダルも前記追加投入口から容易に投入することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を実施したスロットマシン及びメダル貸出機の斜視図を示すものである。メダル貸出機2は、メダル払出し部3と、付与価値媒体識別部4とから構成されており、通常スロットマシン10の側方に設置される。付与価値媒体識別部4は制御装置を備えており、付与価値媒体投入口5から、例えば紙幣やプリペイドカード等の付与価値媒体が投入されると、制御装置ではメダル払出し部にメダル払出し信号を出力するようになっている。なお、符号6は、表示部であり、メダル貸出機2の状態(メダル払い出し枚数の表示、メダル払い出しの禁止等)を表示する。
【0010】
メダル払出し部3にはホッパー装置が内蔵されており、制御装置からのメダル払出し信号を受けて駆動し、所定枚数のメダルを、メダル払出し部3の前面に設けられたシューター7を介して払い出すようになっている。これにより、付与価値媒体を投入することにより、所定枚数のメダル8(図3参照)がシューター7から払い出されるようになっている。
【0011】
このスロットマシン10は、筐体11の前面扉12の上パネル13に4個の図柄表示窓15〜18が設けられ、各々の表示窓の奥に第1リール20a,第2リール20b,第3リール20c及びサブリール21が回転自在に組み込まれている。周知のように、第1〜第3リール20a〜20cの外周には様々な絵柄が一定ピッチで配列され、リールが停止した状態では対応する表示窓を通して1リール当たり3個の絵柄が観察される。これにより、各リールの絵柄を1個ずつ組み合わせた直線状の入賞ラインが横3本斜め2本の合計5本設定されている。このスロットマシンでは50枚を限度にメダル8を貯留することが可能になっており、貯留されているメダル8の枚数はクレジット枚数表示器25により表示される。
【0012】
前面扉12の下部には下パネル30が設けられており、この下パネル30は上パネル13よりも前面側に突出している。この下パネル30の上面には1枚ベットボタン31、MAXベットボタン32、ペイアウトボタン33などの操作ボタンが設けられている。これらの操作ボタンの機能はいずれも周知であるので、その詳細については省略する。下パネル30の前面上部には、スタートレバー35、第1〜第3ストップボタン36〜38が設けられた操作パネル40が形成されている。なお、下パネル30は一部が切り欠かれた形状となっており、操作パネル40の下部に形成された凹み30aに後述するノズル45が収納される。
【0013】
図1及び図2に示すように、下パネル30の図中右側には、メダル貸出機2から払い出されるメダル8を受け取るメダル受取位置と、下パネル30の凹み30aに収納される収納位置(図4参照)との間で回動するノズル45が形成されている。このノズル45は通常収納位置に位置しており、メダル貸出機2からメダル8を払い出す際に、メダル受取位置へと回動させる。このノズル45は、メダル受け部46、メダル通路47、ノズル回動部48とから構成されている。このノズル45は、メダル貸出機2の形態に合わせて着脱自在となっている。なお、ノズルを着脱式としたが、これに限定する必要はなく、固定式のノズルとしてもよい。
【0014】
メダル受け部46は、メダル貸出機2のシューター7から払い出されるメダル8を受け取るために設けられている。図3に示すように、メダル受け部46の上面は開放されており、メダル貸出機2から払い出されたメダル8が上面から内部に落下するようになっている。なお、メダル受け部46の内部に落下したメダル8は傾斜部50に当接し、傾斜部50の下部に設けられた略方形状のメダル送出し口51を挿通することにより起立する。このメダル送出し口51により起立したメダル8はメダル通路47へ転がるようになっている。
【0015】
メダル通路47は、メダル受け部46とメダル回動部48とを連結しており、メダル受け部46のメダル送出し口51からのメダル8を後述するメダル送込み口53へ向けて転動させる。なお、このメダル通路47は傾斜しており、メダル送込み口53へと転動するメダル8の詰まりを防止している。
【0016】
ノズル回動部48は、スロットマシン10の一括投入口55を被覆するように回動自在に取り付けられている。このノズル回動部48は、一括投入口55の側壁面に取り付けられる回動支持部56と、この回動支持部56の外周に取り付けられる回動部本体57とから構成される。回動支持部56の所定位置には切欠き56aが、回動部本体57にはメダル通路47に連なってメダル送込み口58が、それぞれ形成されている。この切欠き56a及びメダル送込み口58とは、ノズル45がメダル受取位置に回動した場合に一致し、メダル8をメダル回動部48の内部へと送り込めるようになっている。なお、このメダル送込み口53から内部に送り込まれたメダル8は、一括投入口55を介して貯留タンク59に送り込まれ、メダル整列機構、メダルセンサ及びセレクタを通過した際に有効なメダルであると判断された場合にのみクレジットされるようになっている。
【0017】
ノズル回動部48の上面には、メダル8を複数枚一括して投入するための追加投入口60が取り付けられており、ゲームの際にメダル受け皿65(図1参照)へと払い出されたメダル8を一括投入口60を介して投入する。なお、ノズル回動部48に設けられるメダル投入口は一括投入口に限定する必要はなく、メダルを1枚毎に投入するメダル投入口でもよい。
【0018】
次に、このようにして形成された遊技機の作用について説明する。スロットマシン10でのゲームを行う際に、スロットマシン10の側方に設置されたメダル貸出機2に紙幣やプリペイドカード等の付与価値媒体を付与価値媒体投入口5から投入し、所定枚数のメダル8の払い出しを行う。このとき、図4に示すように、スロットマシン10に設けられたノズル45は収納位置に位置しているので、ノズル45を収納位置からメダル受取位置に回動させる。これにより、図2に示すように、シューター7の下部にメダル受け部46が位置する。これにより、メダル貸出機からメダル8の払い出しが行えるようになる。メダル貸出機から払い出されたメダル8は、メダル受け部46の内部に落下し、メダル送出し口51からメダル通路47を転動してメダル送込み口53へ送り込まれ、貯留タンク59に落下する。そして、クレジット枚数が上限値以下になったときにメダル整列機構が駆動して、セレクタで有効なメダルと判断された場合にのみメダルセンサで検出された後にクレジットされる。
【0019】
一方、ゲーム中にスロットマシン10のメダル受け皿65に払い出されたメダル8は、遊技者が追加投入口60から複数枚一括して投入することができる。これにより、例えばメダル貸出機にノズルが形成されている場合のように、ノズルの先端を一旦、一括投入口の上部から退避させるようにノズルを回動させる手間が省け、ゲームを中断する時間を最小限に抑えることができる。
【0020】
また、スロットマシン10の設定変更や、主電源のオンオフ及びメンテナンス等で前面扉12を開操作する場合には、ノズル45が前面扉12に取り付けられているので、ノズル45の位置に関係なく前面扉12を開けることができる。
【0021】
なお、図5に示すように、メダル払い出し用のノズル66が設けられたメダル貸出機67がスロットマシン2の側方に設置されている場合には、例えばスロットマシン10に取り付けられたノズル45を取り外して一括投入口55を露呈させる。この場合、メダル貸出機67から払い出されたメダル8はメダル受け皿65に貯留され、遊技者がメダル8を一括投入口へ投入することになる。これにより、メダル貸出機が専用のものでなくてもよい。なお、この場合、ノズル45を取り外さずに収納位置に回動させておいてもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、本発明の遊技機によれば、筐体の前面に回動自在に取り付けられる前面扉に、メダル貸出機の払出し口からのメダルを受容して、直接筐体内部へと導入するためのノズルを設けたので、例えば、遊技機の設定変更等により前面扉を回動させる前に、ノズルを回動させなくても前面扉を回動させることができる。また、前記ノズルは、複数枚のメダルを一括して投入することが可能な一括投入口に回動自在に取り付けられることにより、例えばメダル受け皿に払い出されたメダルを投入させる際に、ノズルを回動させずにメダルの投入を行うことができるので、遊技を円滑に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したスロットマシン及びメダル貸し機の外観を示す斜視図である。
【図2】ノズルがメダル受取位置に位置した状態を示す斜視図である。
【図3】ノズル及びその近傍の断面図である。
【図4】ノズルが収納位置に位置した状態を示す斜視図である。
【図5】メダル送り出し用のノズルが設けられたメダル貸出機の場合のスロットマシン及びメダル貸し機の外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 メダル貸し機
7 シューター
10 スロットマシン
12 前面扉
30 下パネル
45 ノズル
46 メダル受け部
47 メダル通路
48 ノズル回動部
55 一括投入口
59 貯留タンク
60 追加投入口
Claims (3)
- 筐体の前面に回動自在な前面扉が取り付けられ、当該筐体の側方に設置されたメダル貸出機から払い出された遊技媒体を、メダル投入口から投入することにより遊技を行えるようにした遊技機において、
前記前面扉に、前記メダル貸出機の払出し口からのメダルを直接筐体内部へと送り込むための回動自在なノズルを設け、このノズルは、前記メダル貸出機の払出し口からのメダルを受けるメダル受け部と、該メダル受け部からのメダルを前記メダル投入口へと転動させるためのメダル通路と、前記払出し口の下部に位置するメダル受取位置と前記前面扉に設けられた凹部に収納させる収納位置との間で前記メダル受け部を回動させるノズル回動部と、から構成されることを特徴とする遊技機。 - 前記メダル投入口は複数枚のメダルを一括して投入することが可能な一括投入口であり、前記ノズル回動部が前記一括投入口を被覆するように前記ノズルが前記前面扉に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記ノズル回動部に前記一括投入口と連通した追加投入口を形成し、前記追加投入口から投入されたメダルは前記一括投入口を介して投入されることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
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