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JP3780806B2 - 電子部品の実装装置 - Google Patents

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  • Wire Bonding (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に樹脂接着剤によって電子部品を接合する電子部品の実装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品を基板に実装する方法として、樹脂接着剤により電子部品を接合する方法が広く用いられる。この実装に際しては、予め樹脂接着剤が塗布された基板の実装位置に電子部品を搭載し、電子部品を実装ヘッドによって押圧する。そして樹脂接着剤が硬化することにより電子部品は基板に固着される。この樹脂接着剤の硬化を促進するために一般に実装過程において加熱することが行われるが、電子部品の種類によって加熱を嫌う特性の電子部品に対しては、硬化促進を熱ではなく紫外線照射によって行う場合がある。このような電子部品を実装対象とする電子部品の実装装置では、従来は実装ヘッドの周囲に電子部品と基板の接合部に照射方向を向けて紫外線照射装置を配置していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
実装に必要な所要時間を短縮して実装作業を効率化するには樹脂接着剤の硬化をより短時間で行う必要がある。このためには、硬化過程で照射される紫外線の光量を所定量以上に確保することが求められる。しかしながら、上記従来の実装装置で紫外線の光量を増加させるために紫外線照射装置を大型化すると、実装ヘッドとの位置的な干渉を避けるためにある程度隔たった位置から紫外線を照射する必要がある。この結果装置スペースが増大するとともに、有害な紫外線の外部への漏光対策を必要とするなど、従来の電子部品実装では紫外線硬化型の樹脂接着剤を用いた場合に、実装作業の効率化と装置のコンパクト化・省エネルギー化を両立させることが困難であるという問題点があった。
【0004】
そこで本発明は、実装作業の効率化と装置のコンパクト化・省エネルギー化を両立させることができる電子部品の実装装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電子部品の実装装置は、紫外線硬化型の樹脂接着剤により電子部品を基板に固着させて実装する電子部品の実装装置であって、前記基板を保持する基板保持部と、電子部品をピックアップして基板保持部上の基板に搭載する実装ヘッドと、前記基板保持部の側方に基板保持部の保持面のレベルよりも下方に配置され紫外線を照射する紫外線光源部と、この紫外線光源部により照射された紫外線を基板と電子部品の接着部に塗布された樹脂接着剤に導く紫外線導光部とを備え、前記紫外線光源部は照射方向を上向きにして配設され、前記紫外線導光部は前記実装ヘッドに設けられ紫外線光源部から照射された紫外線を前記接着部に向けて反射する反射部である
【0007】
請求項記載の電子部品の実装装置は、紫外線硬化型の樹脂接着剤により電子部品を基板に固着させて実装する電子部品の実装装置であって、前記基板を保持する基板保持部と、電子部品をピックアップして基板保持部上の基板に搭載する実装ヘッドと、前記基板保持部の側方に基板保持部の保持面のレベルよりも下方に配置され紫外線を照射する紫外線光源部と、この紫外線光源部により照射された紫外線を基板と電子部品の接着部に塗布された樹脂接着剤に導く紫外線導光部とを備え、前記紫外線光源部は照射方向を水平にして配設され、前記紫外線導光部は前記基板保持部に沿って配設され紫外線光源部から照射された紫外線を導光体によって前記接着部に導く導光部である。
【0009】
本発明によれば、基板保持部の側方に基板保持部の保持面のレベルよりも下方に配置された紫外線光源部によって紫外線を照射し、この紫外線光源部により照射された紫外線を紫外線導光部によって基板と電子部品の接着部に塗布された樹脂接着剤に導くことにより、紫外線光源部を実装ヘッドとの位置的な干渉を避けて接着部と近接した位置に配置することができ、紫外線照射の効率を向上させて実装作業を効率化するとともに、実装装置のコンパクト化・省エネルギー化を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の電子部品の実装装置の正面図、図2、図3、図4は本発明の一実施の形態の電子部品の実装装置の部分正面図である。
【0011】
まず図1を参照して電子部品の実装装置の構造について説明する。図1において、基板の位置決め部1はX軸テーブル2、Y軸テーブル3より成る移動テーブル上に基板保持部4を載置して構成されている。基板保持部4上には、電子部品7が実装される基板5が保持されている。電子部品7の実装に際しては、基板5上に紫外線硬化型の樹脂接着剤が予め塗布され、この樹脂接着剤上に電子部品7を搭載した後に樹脂接着剤を硬化させて電子部品7を基板5に固着させる。
【0012】
基板保持部4の両側方に近接して、紫外線光源部であるUV照射装置6が配設されている。UV照射装置6は、紫外線照射面を略上向きにした姿勢で、基板保持部4の上面、すなわち基板の保持面のレベルよりも下方に配置されている。このような配置を採用することにより、電子部品の搭載動作において基板保持部4の上方にはフリーな空間が確保される。
【0013】
位置決め部1の上方には、電子部品の実装部10が配設されている。実装部10は垂直なブラケット10aを備えており、ブラケット10aの前面に第1昇降ブロック11及び第2昇降ブロック12が上下方向にスライド自在に配設されている。ブラケット10aの上部にはモータ15が垂直に配設されており、モータ15を駆動して送りねじ16を回転駆動することにより、送りねじ16と螺合したナット17に結合された第1昇降ブロック11が上下動する。この上下動は、シリンダ18を介して第2昇降ブロック12に伝達される。すなわち、第2昇降ブロック12はモータ15によって上下動し、シリンダ18によって所定の荷重で下方に押圧される。
【0014】
第2昇降ブロックの下部には実装ヘッド13が結合されている。実装ヘッド13の下面には電子部品7を吸着して保持する吸着ノズル14が装着されている。吸着ノズル14は、中央部の下面に電子部品7を吸着して保持する吸着部14aを備えており、吸着部14aの周囲には外縁部に向かって傾斜した鏡面を有する反射部14bが設けられている。この反射部14bの傾斜角度と、UV照射装置6の配置角度を適切に設定することにより、UV照射装置6からの紫外線を基板保持部4上の所望の位置に導くことができる。従って、ここでは反射部14bは紫外線導光部となっている。
【0015】
この電子部品の実装装置は上記のように構成されており、以下この電子部品実装装置による電子部品の実装方法について図2を参照して説明する。この電子部品の実装方法は、加熱を嫌う特性を有する電子部品7を、紫外線硬化型の樹脂接着剤によって基板5に固着させるものである。
【0016】
まず、実装に先立って基板5の実装位置には、樹脂接着剤8が塗布される。次いで、この基板5に対して電子部品7を吸着部14aに保持した実装ヘッド13を下降させる。そして電子部品7を樹脂接着剤8上に搭載し基板5に対して所定荷重で押圧する。これにより図2に示すように樹脂接着剤8は、基板5の上面において電子部品7の外周から幾分はみ出した状態となる。そして樹脂接着剤8が硬化するまでこの状態を保持することにより、電子部品7は基板5に固着され実装される。
【0017】
この樹脂接着剤8の硬化過程において、硬化を促進するためUV照射装置6を点灯して紫外線を接着部に照射する。すなわち、UV照射装置6から上方に紫外線を照射し、吸着ノズル14と一体的に設けられた反射部14bによって中央部の斜め下方に反射させる。そして反射された紫外線を、電子部品7と基板5上面との接合部の樹脂接着剤8に対して照射する。この照射を所定時間継続することにより、樹脂接着剤8の硬化反応は紫外線によって促進され、従って実装時間を短縮して実装作業の効率化を図ることができる。
【0018】
この紫外線照射において、UV照射装置6は基板保持部4の保持面のレベルよりも下方に配置されていることから、UV照射装置6と実装ヘッド13との位置的な干渉が発生しない。したがって、UV照射装置6を照射対象の接合部に対して極力近接して配置することが可能となる。これにより、従来の紫外線硬化型の樹脂接着剤を用いた実装装置において、実装ヘッドの周囲の遠隔位置にUV照射装置を配置して紫外線を照射する方法と比較して、小出力のUV照射装置を用いて十分な紫外線照射効果を得ることができ、実装装置のコンパクト化・省エネルギー化が実現される。さらに、小出力のUV照射装置を集中して配置するレイアウトとなることから、照射された紫外線の装置外部への漏光を最小に抑えることができ、漏光防止設備に多大のコストを費やすことなく作業環境を改善することができる。
【0019】
なお、上記実施の形態では、UV照射装置6から照射された紫外光を吸着ノズル14と一体的に設けられた反射部14bによって下方に反射する構成を示しているが、図3(a)に示すように実装ヘッド13に吸着ノズル19と紫外線導光部としての反射部20を別体で設けるようにしてもよい。この場合にも、図3(b)に示すようにUV照射装置6の照射方向と反射部20の反射面の角度を適切に設定することにより、実装時においてUV照射装置6からの紫外線を電子部品7と基板5の接合部に導くことができ、前述と同様の効果を得ることができる。
【0020】
さらに、図4に示すように基板保持部4’の側方に配設されるUV照射装置6を基板の保持面のレベルよりも下方に照射方向が水平となるような姿勢で配置してもよい。この場合には、図4(a)に示すように基板保持部4’の側面に沿って、光ファイバなどの光伝達性を有する導光体より成る導光部21を配設する。これにより、電子部品7の接合部の樹脂接着剤硬化時には、図4(b)に示すようにUV照射装置6から照射された紫外線を導光部21によって電子部品7の側方まで導き、接合部の樹脂接着剤に対して集中的に照射することができる。すなわち、この例では導光体より成る導光部21が紫外線導光部となっている。このような構成によっても、前述と同様の効果を得ることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、基板保持部の側方に基板保持部の保持面のレベルよりも下方に配置された紫外線光源部によって紫外線を照射し、この紫外線光源部により照射された紫外線を紫外線導光部によって基板と電子部品の接着部に塗布された樹脂接着剤に導くようにしたので、紫外線光源部を実装ヘッドとの位置的な干渉を避けて接着部と近接した位置に配置することができ、紫外線照射の効率を向上させて実装作業を効率化するとともに、実装装置のコンパクト化・省エネルギー化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電子部品の実装装置の正面図
【図2】本発明の一実施の形態の電子部品の実装装置の部分正面図
【図3】本発明の一実施の形態の電子部品の実装装置の部分正面図
【図4】本発明の一実施の形態の電子部品の実装装置の部分正面図
【符号の説明】
1 位置決め部
4 基板保持部
5 基板
6 UV照射装置
7 電子部品
8 樹脂接着剤
10 実装部
13 実装ヘッド
14、19 吸着ノズル
14b、20 反射部
21 導光部

Claims (2)

  1. 紫外線硬化型の樹脂接着剤により電子部品を基板に固着させて実装する電子部品の実装装置であって、前記基板を保持する基板保持部と、電子部品をピックアップして基板保持部上の基板に搭載する実装ヘッドと、前記基板保持部の側方に基板保持部の保持面のレベルよりも下方に配置され紫外線を照射する紫外線光源部と、この紫外線光源部により照射された紫外線を基板と電子部品の接着部に塗布された樹脂接着剤に導く紫外線導光部とを備え、前記紫外線光源部は照射方向を上向きにして配設され、前記紫外線導光部は前記実装ヘッドに設けられ紫外線光源部から照射された紫外線を前記接着部に向けて反射する反射部であることを特徴とする電子部品の実装装置。
  2. 紫外線硬化型の樹脂接着剤により電子部品を基板に固着させて実装する電子部品の実装装置であって、前記基板を保持する基板保持部と、電子部品をピックアップして基板保持部上の基板に搭載する実装ヘッドと、前記基板保持部の側方に基板保持部の保持面のレベルよりも下方に配置され紫外線を照射する紫外線光源部と、この紫外線光源部により照射された紫外線を基板と電子部品の接着部に塗布された樹脂接着剤に導く紫外線導光部とを備え、前記紫外線光源部は照射方向を水平にして配設され、前記紫外線導光部は前記基板保持部に沿って配設され紫外線光源部から照射された紫外線を導光体によって前記接着部に導く導光部であることを特徴とする電子部品の実装装置。
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