JP3747303B2 - 密閉空間内のガス測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、酸化エチレン滅菌器中の湿度測定のような、密閉容器、密閉室等の密閉空間内のガス測定に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
例として酸化エチレン滅菌器について説明すると、酸化エチレンに滅菌作用を発揮させるには、湿気の存在が必要である。この水分量は酸化エチレンに対して25〜50%が適当で、80%になると滅菌効果は得られなくなる。そこで滅菌作業時には、先ず滅菌器内の空気を排出して真空状態にした後、噴霧状の水又は水蒸気を送給して器内の湿度を高め、器内湿度を測定して湿度が適当になったときに加湿を止めて、酸化エチレンのガスを送給して酸化エチレンに対して湿度が25〜50%になるように調整していた。
【0003】
この滅菌器内湿度測定のために、従来は、湿度測定用ブリッジ回路を合成樹脂に包埋したセンサの受感部を器内に露出させて設け、器外に設けたセンサの測定部から受感部に電圧を加えて、湿度の多少による電圧変動を測定して器内湿度の適否を判断していた。
【0004】
この受感部は器内に常時取付けておくため、酸化エチレンを送給し滅菌を始めると、酸化エチレンが受感部に付着してこれを侵蝕し、性能を劣化させるのが避けられなかった。付着した酸化エチレンを除くには、受感部を加熱するとよいが、酸化エチレンは引火性があるため、この作業は危険である。センサを外して安全な場所で加熱作業をすれば危険は避けられるが、作業が煩らわしい。
【0005】
そこで、このような受感部の劣化を避けるため、図3のような構造が考えられた。図3は、酸化エチレン滅菌器の器壁の1部の縦断面図である。
【0006】
この装置は、滅菌器1の器壁1aとこれを囲む保温用ジャケット6とに取付けた導管2に、弁3を介してセンサの受感部4を取付け、測定時にだけ弁3を開いて、器内に送給した湿気を受感部4に通じさせ、器内の湿度を知るものである。
【0007】
湿度測定を終ったならば、弁3を閉じて受感部4を滅菌器内と遮断する。次に酸化エチレンを送給しても受感部は酸化エチレンに接触しないから、このガスのため受感部4の性能が劣化することはない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように湿度測定装置を構成すると、滅菌器1内の湿気は、導管2、弁3を通ってセンサの受感部4に到達するため、前に入ってこの通路に残っていた湿気のため、器内の新しい湿度の測定が妨げられて測定が不正確になる。滅菌器に水分を導入しながら、迅速に変化する湿度を、直ちに知ることは困難であった。
【0009】
ここに例として説明した酸化エチレン滅菌器の他の密閉空間のガス測定においても、図3のような構成では、大きな測定誤差を伴なうのは避けられない。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の測定装置は、センサの受感部を密閉空間内に挿入される管状のロッドの端部内に取付け、且つこのロッドの端部には弁を設け、弁に近いロッドの側面で受感部のある位置には窓を開設し、ロッドが密閉空間の壁に取付けた基体に支持されて縦動するに伴なって弁が基体の通孔を開閉すると共に、ロッドに設けた窓を密閉空間内に露出させ、又は密閉空間と遮断するように密閉空間のガス測定装置を構成してこの課題を解決したものである。
【0011】
【作用】
ロッドを密閉空間内に進入させて弁が開くと、ロッド側面の窓からガスがロッド内に進入して受感部に接触し、ガスの状態を感知してこれを測定部で知ることができる。受感部は密閉空間内のガスに直接接触するから、ガスの状態変化を迅速に且つ正確に測定することができる。測定しないときは弁を閉じて受感部とガスとを遮断するから、受感部がガスに曝される時間を著しく少なくする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施形態を酸化エチレン滅菌器について略示する滅菌器壁の1部の縦断面図である。
【0013】
密閉空間を形成する滅菌器1の器壁1aは、保温用の温水を充填されるジャケット6で囲まれている。器壁1aとジャケット6とに孔7、8を穿設し、これに基体9を嵌合して器壁1a、ジャケット6と気密に溶接している。基体9には、管状のロッド10を挿通した中央の孔11の両端に、滅菌器1側にはシール材12を嵌着し弁座を構成する大径部13を形成し、反対側にはベローズ14を入れる大径部15を形成する。ベローズ14は、滅菌器1側の閉塞端14aをロッド10に気密に接着し、開口端14bを端板16に気密に接着して滅菌器1内と外部とを遮断している。端板16の外側には弾性材の緩衝板17を取付ける。ロッド10の外端部には輪形の連結部材18の1端を取付け、連結部材18の他端はアクチュエータ19の駆動軸19aに結合する。ロッド10の滅菌器側端部には、シール材12に対応する形の弁20が取付けてあり、弁20が開いたとき滅菌器1内に露出するロッド10の側面には窓21を開設し、その内方に湿度センサの受感部22aを取付け、これに接続される測定部22bを、ロッド10の外端部に取付けている。23はロッド10の縦動を案内するベアリングである。シール材12を大径部13に嵌着して弁座とする代りに、弁20にシール材を取付け、大径部13をこれに対応する形の弁座としても同効である。
【0014】
以上のように構成するから、滅菌器内を真空にした後、湿気を器内へ送給するときに、アクチュエータ19により連結部材18を介してロッド10を滅菌器1側に押出すと、図1のように弁20はシール材12から離れ、ロッド側面の窓21が滅菌器中に露出する。孔11を通っての湿気の漏洩や器内を真空にしたときに外気が孔11を通って受感部に達することは、ベローズ14のため阻止される。ロッド10の適当な滅菌器内突出量は、連結部材18が緩衝板17に当接することにより規制される。これにより滅菌器1内の湿気が窓21からロッド内に入って受感部22aに接触し、湿度が測定部22bから電気信号として取出される。
【0015】
アクチュエータ19を逆に駆動してロッド10を滅菌器1から引出すと、弁20がシール材12に当接して湿気が基体9へ流出するのを阻止し、受感部22aは滅菌器内の湿気に接触しなくなって湿度測定は終了する。
【0016】
図2は図1と同様の第2の実施形態を略示する縦断側面図である。図1と同等部分は同符号で示すと共に説明を省略して次にこれを説明する。
【0017】
ロッド10には緩衝板17の外においてピストン25を結合し、これを嵌合させるシリンダ26を緩衝板17を挟んで端板16に取付けている。27、28、29は緩衝板17、ピストン25、シリンダ26の端板に取付けたシール材、30、31はシリンダ26への圧力流体給排管である。32は、シール材27からの漏洩を検知するための管で、漏洩検知器へ接続される。
【0018】
圧力流体給排管30から圧縮空気等の圧力流体をシリンダ26内に供給してピストン25を滅菌器側へ押してロッド10を縦動させると、弁20が開き、窓21を通して滅菌器1内の湿度を測定することができる。
【0019】
圧力流体給排管31から圧力流体を入れて弁20を閉じると、受感部22aと滅菌器内とを遮断し測定を停止することができる。第1例のアクチュエータ19、連結部材18の代りにピストン25、シリンダ26を使用し、ベローズを使用しない外は、第1例と同様である。
【0020】
ここに例示し説明した酸化エチレン滅菌器の湿度測定装置は、最初に滅菌器中の湿度を測定した後は、受感部が酸化エチレンに接触することがないから、酸化エチレンを吸着することがない。従って受感部を加熱して脱ガス処理操作をする必要がなく、脱ガス処理に伴なう面倒な作業や危険を避けることができる。
【0021】
本発明は、上記に例示した酸化エチレン滅菌器に限らず、その他の密閉容器、密閉室等の密閉空間内の温度、湿度、圧力の測定や化学変化の状態を知る装置に利用して、これらの状態変化を迅速かつ正確に知ると共にセンサを保護できる測定装置として使用できるものである。
【0022】
【発明の効果】
(1) 測定時にのみセンサの受感部を測定対象ガスに接触させ、測定終了後は受感部とガスとを遮断するから、受感部とガスとの接触時間を著しく短縮することができる。受感部がガスにより侵蝕されるものでは、受感部の劣化を少なくすることができる。
【0023】
(2) 酸化エチレン滅菌器のように、最初に水分を器内に送給してその湿度を測定し、その後に酸化エチレンを送給する場合は、センサが酸化エチレンに接触することがなく、酸化エチレンのためセンサが劣化することがない。受感部を加熱して脱ガス処理をする必要がない。
【0024】
(3) 目的ガス中にセンサの受感部を挿入して直接測定するから、迅速かつ正確な測定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例として略示する酸化エチレン滅菌器の器壁の部分縦断面図。
【図2】同じく第2例を示す同様縦断面図。
【図3】従来例として略示する酸化エチレン滅菌器の湿度測定装置の器壁の部分縦断面図。
【符号の説明】
1 滅菌器
1a 器壁
2 導管
3 弁
4 受感部
6 ジャケット
7、8 孔
9 基体
10 ロッド
11 孔
12 シール材
13 大径部
14 ベローズ
14a 閉塞端
14b 開口端
15 大径部
16 端板
17 緩衝板
18 連結部材
19 アクチュエータ
19a 駆動軸
20 弁
21 窓
22 湿度センサ
22a 受感部
22b 測定部
23 ベアリング
25 ピストン
26 シリンダ
27、28、29 シール材
30、31 圧力流体給排管
32 管
Claims (1)
- 密閉空間を囲む壁に基体を気密に取付けて、密閉空間側端部をこの空間内に入れた管状のロッドを縦動自在に支持し、このロッドの密閉空間内にある端部に基体に形成した弁座に着脱する弁を取付け、この弁に近いロッド側面に窓を開設し、ロッド内には窓の位置にセンサの受感部を設け、ロッドの密閉空間と反対側端部にこの受感部に接続されるセンサのセンサ部を設け、ロッドを縦動させ弁を基体に着脱させてロッドの窓を密閉空間内に露出させ、又はこの空間内と遮断する駆動機構を付設した密閉空間内のガス測定装置。
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JP22270497A JP3747303B2 (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | 密閉空間内のガス測定装置 |
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JPH1164178A JPH1164178A (ja) | 1999-03-05 |
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- 1997-08-19 JP JP22270497A patent/JP3747303B2/ja not_active Expired - Fee Related
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