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JP3740645B2 - フレキシブルコンテナ袋の接合構造 - Google Patents

フレキシブルコンテナ袋の接合構造 Download PDF

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JP3740645B2
JP3740645B2 JP03386294A JP3386294A JP3740645B2 JP 3740645 B2 JP3740645 B2 JP 3740645B2 JP 03386294 A JP03386294 A JP 03386294A JP 3386294 A JP3386294 A JP 3386294A JP 3740645 B2 JP3740645 B2 JP 3740645B2
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利之 竹田
規雄 大石
史郎 山本
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Fujimori Kogyo Co Ltd
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Fujimori Kogyo Co Ltd
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、熱可塑性樹脂よりなる延伸織布の両面に熱可塑性樹脂系フィルムを積層した積層シ−トで構成された立方体状又は直方体状のフレキシブルコンテナ袋体と該袋体内部に設けた内張布との溶着強度を向上させた接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂よりなる延伸織布の両面に熱可塑性樹脂系フィルムを積層した積層シ−トで構成されているフレキシブルコンテナ袋において、その内部に設けられた内張布と袋本体との接合は、そのフレキシブルコンテナ袋にとって極めて重要な問題である。
即ち、食品、穀物、肥料、化学薬品、或いは合成樹脂等の粉状もしくは粒状の輸送袋として利用されているフレキシブルコンテナ袋は、熱可塑性樹脂よりなる延伸織布の両面に熱可塑性樹脂系フィルムを積層した積層シ−トで構成され、該袋体の側壁の内側の偶角部には形状を保持するために形状保持用の内張布が溶着され、また、その側壁には吊りベルトが設けられている。
【0003】
ところで、このフレキシブルコンテナ袋を構成する積層シ−トとしてはナイロンやポリエステル等のマルチフィラメントヤ−ンからなる織布の両面にエチレン酢酸ビニル共重合体(EVAタ−ポリン)、ポリ塩化ビニル(PVCタ−ポリン)等の熱接着性樹脂層を形成したもの、或は、高密度ポリエチレンのフラットヤ−ンからなる織布の両面にポリエチレン系(PEクロスシ−ト)の熱可塑性樹脂層を形成したものが用いられ、この積層シ−トがコンテナ袋の本体布をはじめとして内張布等を構成している。
【0004】
従来、袋本体と内張布等との接合に際しては、図2に示すように、両者を直接溶着しており、溶着手段としては、積層シ−トがPVCタ−ポリンやEVAタ−ポリンの場合には高周波ウエルダ−を、PEクロスシ−トの場合には熱風溶着を使用している。
【0005】
しかしながら、従来の袋体においては袋本体と内張布等とを図2のように直接溶着によって得られたフレキシブルコンテナ袋は、段積みを行なうと剥離応力が溶着部に作用し、積層シ−トの延伸織布と表層フィルムとの接着力、表層フィルムの強度及び溶着強度が不足すると剥離トラブルが発生する。本体布と内張布とが剥離をすると袋本来の角型形状が失なわれ、段積み保管の場合には倒壊の恐れが生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は、上記の欠点を改良すべく種々検討した結果、本発明を完成したもので、本発明の目的は熱可塑性樹脂よりなる延伸織布の両面に熱可塑性樹脂系フィルムを積層した積層シ−トで構成されている袋本体とその内張布との溶着剥離強度を向上したフレキシブルコンテナ袋の接合構造を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、袋体内部に形状を保持するための内張布を有するフレキシブルコンテナ袋の本体布と内張布との接合構造において、該本体布と内張布との接合部に熱接着性を有する中間部材を介在させ、袋本体布と中間部材とは全面積にわたって溶着し、内張布と中間部材とは中間部材の剥離作用側端部に未接着部分を残して溶着すると共に、内張布と中間部材との溶着を剥離強度を優先する条件で行い、本体布と中間部材との溶着をせん断強度を優先する条件で行なったことを特徴とするフレキシブルコンテナ袋の接合構造である。
【0008】
即ち、本発明においては溶着すべき本体布と内張布との間に中間部材を介在させ、該中間部材と袋本体とは大概40mm巾〜50mm巾全面積にわたって溶着させ、中間部材と内張布とは中間部材の一部に未接着部分を残して溶着することによって剥離強度を向上させたのである。そして、未接着部分としては中間部材の剥離応力作用側端部から約2〜20mmであって、2mm未満では未接着部分では中間部材を挿入した意味がなく、20mmを超えると中間部材と内張布の接着部分の巾が狭くなり、せん断強度に難点を生じる場合がある。
【0009】
本発明を図面をもって説明する。図1は本発明によって接合された接合構造であり、図2は従来の接合構造である。図1において、本体布1の上に中間部材2が溶着されており、中間部材2の上に内張布3が溶着されている。しかして、本体布1と中間部材2との溶着は全面積にわたって溶着し、中間部材2と内張布3との溶着は剥離応力作用側に未接着部4を残して溶着を行うのである。
【0010】
本発明で本体布及び内張布として利用できる積層シ−トとは、高密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンに他の熱可塑性樹脂、例えば直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン等を積層した又はブレンドしたフラットヤ−ン、或いはナイロンやポリエステル等のマルチフィラメントヤ−ンからなる織布の両面に低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル等の熱接着性樹脂層を形成したものであって、中間部材としては、本体布及び内張布の表面に形成した熱接着性樹脂層と熱接着が可能な表面層を有したものを使用することが好ましい。
本体布と中間部材、及び、中間部材と内張布との溶着手段としては、従来から利用されている、例えばバ−による熱接着、熱風による熱接着、或いは表面樹脂が塩化ビニル等を使用したタ−ポリン類の場合は、高周波ウエルダ−等の接着方法を利用することができる。
次に実施例をもって本発明を具体的に述べる。
【0011】
【実施例】
実施例1
2000デニ−ルの高密度ポリエチレン製偏平糸を経緯それぞれ15本/インチとなるよう平織されたポリエチレンクロスの両面に厚さ60μのLLDPEフィルムを積層したポリエチレンクロスシ−トをもってフレキシブルコンテナ袋の本体布を構成した。
内張布として前記本体を構成したポリエチレンクロスと同じ構成の2枚のポリエチレンクロスを厚さ50μのLLDPEフィルムで貼着し、更に、その外側両面を厚さ60μのLLDPEフィルムで被覆した複合ポリエチレンクロスシ−トを使用した。
【0012】
また、中間部材として1000デニ−ルの高密度ポリエチレン製偏平糸を経緯それぞれ10本/インチとなるように平織した2枚のポリエチレンクロスを厚さ50μのLLDPEフィルムで貼着し、更にその外側両面を60μmのLLDPEフィルムで被覆した複合ポリエチレンクロスシ−トを使用した。
本体布と内張布とを前記の40mm巾中間部材を介して熱溶着した。本体布と中間部材とは全面40mm巾にわたって熱溶着し、中間部材と内張布とは中間部材の剥離作用側端部より10mm巾の未接着部分を残して熱溶着した。
熱溶着条件としては、剥離強度を優先する条件(以下、Hとする)とせん断強度を優先する条件(以下、Lとする)を使いわけて、本体布と中間部材との熱溶着、中間部材と内張布との熱溶着を行った。
得られた接合部の剥離強度を及び剪断強度を測定し、その結果を表1に示す
【0013】
実施例2
フレキシブルコンテナ袋を構成する本体布及び内張布は、それぞれ実施例1に示されたポリエチレンクロスシ−ト及び複合ポリエチレンクロスシ−トを使用した。中間部材は、実施例1に示された本体布と同様のポリエチレンクロスシ−トを使用した。
【0014】
実施例3
フレキシブルコンテナ袋を構成する本体布及び内張布は、それぞれ実施例1に示されたポリエチレンクロスシ−ト及び複合ポリエチレンクロスシ−トを使用した。中間部材は、1000デニ−ルの高密度ポリエチレン製偏平糸を経緯それぞれ10本/インチとなるよう平織されたポリエチレンクロスの両面に厚さ60μのLLDPEフィルムを積層したポリエチレンクロスシ−トを使用した。
【0015】
実施例4
フレキシブルコンテナ袋を構成する本体布及び内張布は、それぞれ実施例1に示されたポリエチレンクロスシ−ト及び複合ポリエチレンクロスシ−トを使用した。中間部材は、厚さ800μのLLDPEフィルムを使用した。
【0016】
実施例5
フレキシブルコンテナ袋を構成する本体布及び内張布は、それぞれ実施例1に示されたポリエチレンクロスシ−ト及び複合ポリエチレンクロスシ−トを使用した。中間部材は、厚さ200μのLLDPEフィルムを使用した。
【0017】
比較例1
フレキシブルコンテナ袋を構成する本体布及び内張布は、それぞれ実施例1に示されたポリエチレンクロスシ−ト及び複合ポリエチレンクロスシ−トを使用し、中間部材は、使用しなかった。
【0018】
【表1】
Figure 0003740645
溶着条件 熱風温度 圧 力 速 度
H 450℃ 196KPa/cm 5m/min
L 300℃ 196KPa/cm 5m/min
表1の判断基準における○印は、剥離強度については5.2KN/m以上を、
×印は5.1KN/m以下を、剪断強度については○印は、29.4KN/m以上を、 ×印は29.3KN/m以下とした。
【0019】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明においては本体布と内張布との間に応力作用側に未接着部分を残して中間層を介在させ、接着に当たって熱接着温度に差異をもたせて接着しているので、中間部材と内張布との剥離強度を飛躍的に増大することができ、また、本体布と内張布との剪断強度を従来の直接接合方法に比して低下させること無く接合することができ、その結果、フレキシブルコンテナ袋の角型形状を維持でき、従って、段積み強度を向上し、保管効率を向上させることができる等の効果を奏することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる袋本体と内張布との接合構造の断面図
【図2】従来の袋本体と内張布との接合構造の断面図
【符号の説明】
1 本体布 2 中間部材 3 内張布 4 未接着部

Claims (2)

  1. 袋体内部に形状を保持するための内張布を有するフレキシブルコンテナ袋の本体布と内張布との接合構造において、該本体布と内張布との接合部に熱接着性を有する中間部材を介在させ、袋本体布と中間部材とは全面積にわたって溶着し、内張布と中間部材とは中間部材の剥離作用側端部に未接着部分を残して溶着すると共に、内張布と中間部材との溶着を剥離強度を優先する条件で行い、本体布と中間部材との溶着をせん断強度を優先する条件で行なったことを特徴とするフレキシブルコンテナ袋の接合構造。
  2. 本体布及び内張布は熱可塑性樹脂よりなる延伸織布の両面に熱可塑性樹脂系フィルムを積層した積層シ−トである請求項1記載のフレキシブルコンテナ袋の接合構造。
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