JP3626332B2 - エンジン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダヘッドとシリンダヘッドカバーの間に複数のカム軸が配置され、これらカム軸の間で、燃焼室の中央上方にインジェクタを配置させた、いわゆるガソリン直噴エンジンに関し、特に、インジェクタに燃料を供給するための配管とシリンダヘッドカバーの配置及び形状に特徴を有するエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、エンジンは、ピストンの下降による負圧によって燃料(キャブレターによって霧状にされた燃料)を誘い出す方式と、インジェクタによって燃料を噴射させるフューエル・インジェクション方式とがあり、後者のフューエル・インジェクション方式は、吸気ポートに燃料を噴射する方式や燃料を直接燃焼室に噴射させる方式とがある。
【0003】
このフューエル・インジェクション方式は、多気筒への燃料の正確な分配と、吸気抵抗の改善という点で注目され、開発・実用化が進められている。
【0004】
そして、ガソリンエンジン対応のフューエル・インジェクション方式、特に、インジェクタの配置としては、設計及び取付けが容易な吸気ポートの下側が主流となっているが、インジェクタを燃焼室の中央上方に配置したものが、例えば特開平9−137759号公報に記載されている。
【0005】
インジェクタを燃焼室の中央上方に配置することにより、インジェクタのノズル各噴孔からの燃料噴霧を均一化でき、空気と燃料との混合比の均一化を図ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インジェクタを燃焼室中央に直立して配置する場合、インジェクタに燃料を供給するための配管が次の3点で問題となる。
【0007】
(1)配管をシリンダヘッドカバー上に配置すると、頻度の高いバルブ・タペットの調整やメンテナンス等で前記シリンダヘッドカバーを着脱する際に、燃料供給系を切らなければならない。
【0008】
(2)配管をシリンダヘッドカバー下に配置すると、燃料供給系のメンテナンス時にシリンダヘッドカバーを外す必要が生じ、また、インジェクタ/配管/電気配線に対するオイル対策(シール構造等)を施さなければならない。
【0009】
(3)インジェクタをシリンダヘッドに固定する締結作業時に、前記配管が上方にあると作業ができないため、インジェクタの固定後に、配管との結合をせざるを得ない。その結果、インジェクタの固定点と配管結合点の距離が長くなり、配管結合部の燃料シールに対する信頼性の確保が難しく、配管に柔軟構造を付加しなければならない。
【0010】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、インジェクタを燃焼室中央に直立して配置する場合における前記問題点をすべて解消できるエンジンを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シリンダヘッドとシリンダヘッドカバーの間に複数のカム軸が配置され、これらカム軸の間で、燃焼室の中央上方にインジェクタを配置させたエンジンにおいて、前記シリンダヘッドカバーに設けられた各カム軸に沿って延在する複数の突出部の間に、前記インジェクタに対して燃料を供給するための燃料通路部材を配し、少なくとも前記インジェクタ、前記燃料通路部材、及び前記燃料通路部材を前記エンジンに取り付けるための取付部と前記複数の突出部とが平面投影上、重ならないように配置され、前記複数の突出部間に形成された空間のうち、前記燃焼室に対応する部分の空間を拡大するように前記複数の突出部の互いに対向する面には、前記燃焼室に対応する箇所にそれぞれ凹部が形成されている。
【0012】
これにより、前記インジェクタ部とシリンダヘッドカバーとがその着脱に対して互いに障害とならず、インジェクタ部及びバルブ・タペット等のメンテナンスを各々独立して行うことが可能となり、インジェクタを燃焼室中央に直立して配置する場合における前記問題点をすべて解消できる。
【0013】
そして、前記構成において、前記複数の突出部のうち、一方の突出部寄りに、少なくとも前記インジェクタに接続される前記燃料通路部材のエンジンへの取付部を配置し、前記他方の突出部寄りに前記インジェクタを着脱操作するための空間を形成する。
【0014】
この場合、前記燃料通路部材の片側(他方の突出部寄り)に大きなスペースが生まれ、インジェクタを固定(締付け)するための工具の抜き差しや該工具を用いてのインジェクタの着脱作業が容易になる。
【0015】
その結果、インジェクタをシリンダヘッドカバーあるいはシリンダヘッドに対して固定/取外しする際に、インジェクタに燃料通路部材を接続したままで行うことができ、前記作業の効率化を実現させることができる。
【0016】
また、前記構成において、前記インジェクタを、前記一方の突出部寄りにオフセット配置するようにしてもよい。これにより、前記燃料通路部材の片側(他方の突出部寄り)に更に大きなスペースが形成されることになるため、インジェクタの固定/取外しが容易になる。
【0017】
また、前記構成において、前記複数の突出部をカム軸方向の一端部で連結することにより、前記ヘッドカバーを一体化させるようにしてもよい。この場合、部品点数の削減化につながり、エンジンの組立作業の効率化を図ることができる。
【0018】
また、前記構成において、前記複数の突出部をカム軸方向の一端部で連結することにより、前記ヘッドカバーを一体化させ、更に、前記カム軸方向の他端側に前記カム軸より駆動される燃料ポンプを配置するようにしてもよい。
【0019】
この場合、部品点数の削減化につながり、エンジンの組立作業の効率化を図ることができると共に、燃料ポンプから燃料通路部材までの燃料通路の短縮化が可能となる。また、上述した構成において、複数のカム軸のうち、複数の突出部の一方の突出部側のカム軸より駆動される燃料ポンプが、駆動部を介して前記カム軸の一端に取り付けられ、前記一方の突出部が他方の突出部よりも低くなるように設定されていることが好ましい。また、取付部と共に前記燃料通路部材をエンジンに取り付けるためのボルト締結部は、前記一方の突出部寄りに設けられ、凹部のうち、前記一方の突出部に設けられた凹部にて形成される空間内に前記ボルト締結部が収まるようにしてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るエンジンを例えばハイブリッド車両のエンジンに適用した実施の形態例(以下、単に実施の形態に係るエンジンと記す)を図1〜図5を参照しながら説明するが、その前に、本実施の形態に係るエンジンが適用されるハイブリッド車両Vについて図1を参照しながら簡単に説明する。
【0021】
このハイブリッド車両Vは、図1に示すように、ガソリンを燃焼させることによって駆動力を発生させる本実施の形態に係るエンジンE(3気筒)と、電力によって駆動力を発生させる一方、電力の回生が可能なモータジェネレータMと、回転を円滑するためのフライホイールFと、前記駆動力を切り換えて駆動軸10に伝達するトランスミッションTとを備える。
【0022】
モータジェネレータMは、モータ駆動回路12によって駆動制御されるものであり、このモータ駆動回路12には、高圧系の電力を供給/充電する、例えば、キャパシタからなる第1蓄電器13と、ダウンバータ14を介して電力を蓄積する第2蓄電器15とが接続される。
【0023】
また、このハイブリッド車両Vは、マネージメント制御回路16を有し、このマネージメント制御回路16には、前記モータ駆動回路12を介してモータジェネレータMを制御するモータ制御回路17と、内燃エンジンEを制御するエンジン制御回路18とが接続される。
【0024】
そして、本実施の形態に係るエンジンは、図2に示すように、オイルパン22、シリンダブロック24、シリンダヘッド26及びシリンダヘッドカバー30を有し、更に詳細には、図5に示すように、シリンダヘッド26とシリンダヘッドカバー30の間に複数(例えば2本)のカム軸32及び34(吸気弁駆動用カム軸32及び排気弁駆動用カム軸34:図5において二点鎖線で示す)が配置され、これらカム軸32及び34の間において、燃焼室36の中央上方にインジェクタ38が配置された、いわゆるセンターインジェクション方式の直噴エンジンの構成を有する。
【0025】
ここで、本実施の形態に係るエンジンEの要部を図3〜図5に基づいて説明すると、このエンジンEは、各気筒あたり4バルブのDOHCエンジンであり、そのシリンダヘッド26は、上部に各カム軸32及び34を収容するための空間(収容空間)40が形成され、下面には例えばペントルーフ型の燃焼室を区画するための凹部(以下、便宜的に燃焼室と記す)36が各気筒に対応して3つ形成されている。
【0026】
また、このシリンダヘッド26は、その側面から各燃焼室36に達する吸気孔42と排気孔44がそれぞれ形成され、各燃焼室36から前記収容空間40にかけて、それぞれインジェクタ38が収容されるパイプ46をほぼ鉛直方向に保持するためのインジェクタホルダ48がシリンダヘッド26と一体に形成され、更に、シリンダヘッド26における各排気孔44側の側面からそれぞれ対応する燃焼室36にかけて、点火プラグ(図示せず)が収容保持される点火プラグホルダ52がシリンダヘッド26と一体に形成されている。前記パイプ46の下部内壁にはねじ穴が形成され、ねじ切り加工されたインジェクタ38の先端部がねじ込まれるようになっている。
【0027】
前記インジェクタホルダ48は、内径がパイプ46の外径よりもわずかに小とされた円筒形を有し、その底部には燃焼室36まで貫通する孔58が形成されている。また、ホルダ48の底部には、前記孔58を気密封止するためのガスケットが取り付けられている。そして、インジェクタ38をシリンダヘッド26に取り付ける場合は、まず、パイプ46をインジェクタホルダ48内に圧入して固定した後、インジェクタ38をパイプ46内に挿入し、更に、インジェクタ38の先端部(図示せず)をパイプ46の下部内壁に設けられたねじ穴(図示せず)にねじ込むことにより行われる。取り外す場合は、前記と逆の作業が行われる。
【0028】
このインジェクタ38の着脱作業は、例えばインジェクタ38の上部に形成された例えば六角ボルトの部分62(図4参照)を専用工具64を使ってねじ回すことにより行うことができる。
【0029】
インジェクタ38は、電気端子70を通じてソレノイドコイルに電流を供給することによって、該ソレノイドコイルを通じて磁力を発生させ、この磁力によってプランジャをインジェクタ38の後方に向かって引っ張ることにより、噴射ノズル76から燃料を噴出させる仕組みになっている。
【0030】
また、図3及び図4に示すように、各燃焼室36に向けて取り付けられたインジェクタ38の上部には、各インジェクタ38に燃料を供給するための燃料通路部材80が配管されている。この燃料通路部材80は、ほぼまっすぐな管で構成され、その一端には、高圧ポンプ82から送出される高圧の燃料(以下、単に高圧燃料と記す)が供給される供給孔84と、燃料通路部材80を通った余分な燃料(低圧)が導出される排出孔86が設けられている。高圧ポンプ82はその駆動部が後方側の排気弁駆動用カム軸34の一端に取り付けられ、該排気弁駆動用カム軸34がタイミングベルトにより回転することによって、高圧ポンプ82が駆動し、その燃料導出部88から高圧燃料が送り出されるようになっている。
【0031】
このように、高圧ポンプ82が後方側のカム軸(排気弁駆動用カム軸)34に取り付けられているため、ボンネットラインを低くするのに有利である。また、図示を省略するが、高圧ポンプ82は、下方に設けられた2点でシリンダヘッド26に固定され、上方に設けられた2点でカムホルダ100に固定されているため、支持剛性が高くなっている。
【0032】
この燃料通路部材80は、その下部にそれぞれインジェクタ38に高圧燃料を供給するための3つの連通路(図示せず)が形成され、また、図4に示すように、該燃料通路部材80をエンジンE(正確には後述するカムホルダ100)に取り付けるための取付部90が等間隔に配列形成されている。
【0033】
従って、各インジェクタ38の上部には、前記取付部90とカムホルダとをボルトにて締結するためのボルト締結部92が設けられ、更に、インジェクタ38に電流を供給する駆動回路(図示せず)から延びるケーブル(図示せず)と各電気端子70に接続するためのコネクタ部94が設けられている。
【0034】
そして、図5に示すように、前記シリンダヘッド26の上には、各カム軸32及び34を回転自在に保持するためのカムホルダ100が例えばボルト締めにて取り付けられ、更にこのカムホルダ100を覆うようにシリンダヘッドカバー30が例えばボルト締めにて取り付けられるようになっている。カムホルダ100とパイプ46との接点、シリンダヘッド26とシリンダヘッドカバー30との接点にはそれぞれオイルシールが施されている。
【0035】
特に、本実施の形態に係るエンジンEのシリンダヘッドカバー30は、図3〜図5に示すように、2本のカム軸32及び34に沿ってそれぞれ並行して延在する2つの突出部(前方側突出部102及び後方側突出部104)とこれら2つの突出部102及び104を一部において連結する連結部106が1つの部材で一体に成形されて、平面ほぼコ字状の形状を有する。前方側突出部102と後方側突出部104とでは、前方側突出部102が低くなるように設定されており、これは、例えばボンネットラインを低くできるようにしたものであると共に、後述するインジェクタ38を着脱操作するための専用工具64による作業を容易にできるようにしたものである。
【0036】
また、各突出部102及び104の互いに対向する面には、3つの燃焼室36に対応する箇所にそれぞれ凹部108及び110が形成されて、前記各突出部102及び104の間に形成された空間112のうち、各燃焼室36に対応する部分の空間が拡大されている。
【0037】
そして、各突出部102及び104間に形成された空間(凹部108及び110にて拡大された部分も含む)112の大きさは、燃料通路部材80(取付部90を含む)と、該燃料通路部材80をカムホルダ100に締結するためのボルト締結部92と、駆動回路(図示せず)とインジェクタ38とを電気的に接続するためのコネクタ部94とを含む大きさとなっている。
【0038】
即ち、3つのインジェクタ38、燃料通路部材80(取付部を含む)、3つのボルト締結部92、3つのコネクタ部94とからなるインジェクタユニットINJが前記空間112に含まれ、前記2つの突出部102及び104と前記インジェクタユニットINJとが平面投影上、互いに重ならないような関係となっている。
【0039】
各インジェクタ38におけるボルト締結部92及びコネクタ部94は、後方側突出部104寄りに設けられ、該後方側突出部104に設けられた凹部110にて形成される空間112a内に前記ボルト締結部92及びコネクタ部94が収まるようになっている。
【0040】
従って、燃料通路部材80の前方側突出部102寄りの空間112bは広く開けた状態となり、インジェクタ38をインジェクタホルダ48に対して着脱操作するための専用工具64を容易に挿入でき、更に、専用工具64によるねじ回し作業を容易に行えるようになっている。しかも、専用工具64を挿入するための凹部108が少なくとも車両Vの前方に配置されているため、インジェクタ38の着脱についての作業性が向上する。
【0041】
また、図5に示すように、インジェクタ38の取付け位置は、燃焼室36の中心よりもわずかに後方側突出部104寄りに設定されている。その分、燃料通路部材80の前方側突出部102寄りの空間112bが広がり、前記専用工具64によるねじ回し作業を容易に行えるようになっている。
【0042】
なお、シリンダヘッドカバー30の外周部分(各突出部102及び104の外周部分)には、該シリンダヘッドカバー30をシリンダヘッド26にボルトで締結するための6点の第1のヘッドカバー締結部114が設けられ、シリンダヘッドカバー30の内周部分(各突出部102及び104の内周部分)には、該シリンダヘッドカバー30をカムホルダ100にボルトで締結するための7点の第2のヘッドカバー締結部116が設けられている。
【0043】
次に、前記実施の形態に係るエンジンEにおいて、そのインジェクタ38の取付け手順について説明する。
【0044】
まず、シリンダヘッド26の収容空間40に2本のカム軸32及び34が組み付けられ、インジェクタホルダ48内にパイプ46が圧入され、次いで、シリンダヘッド26の上面開口を塞ぐようにカムホルダ100が被せられた後、ボルト締めによってシリンダヘッド26に固定される。
【0045】
その後、シリンダヘッド26上に、前記カムホルダ100を覆うようにシリンダヘッドカバー30を載置した後、該シリンダヘッドカバー30を前記第1のヘッドカバー締結部114でのボルト締めによってシリンダヘッド26に固定し、前記第2のヘッドカバー締結部116でのボルト締めによってカムホルダ100に固定する。
【0046】
次に、3本のインジェクタ38を各パイプ46内に挿入した後、専用工具64を使用してインジェクタ38の六角ボルトの部分62をねじ回しして、インジェクタ38の先端部(図示せず)をパイプ46の下部内壁に設けられたねじ穴(図示せず)にねじ込む。このとき、軽くねじ込んで仮止めの状態にしておく。
【0047】
次に、各インジェクタ38の上部にわたって燃料通路部材80を取り付けながら、各インジェクタ38の位置を合わせ、更に、燃料通路部材80をボルト締結部92を介してカムホルダ100にボルトで接続する。そして、各インジェクタ38の取付け位置が揃った段階で、各インジェクタ38を専用工具64を用いてねじ回すことにより、インジェクタ38の先端部(図示せず)をパイプ46の下部内壁に設けられたねじ穴(図示せず)に完全にねじ込む。即ち、本固定を行う。
【0048】
その後、駆動回路(図示せず)から延びるケーブル(図示せず)とインジェクタ38の電気端子70をコネクタ部94を介して接続することにより、インジェクタ38の取付け作業が終了する。なお、インジェクタ38を取り外す場合は、上述とは逆の作業が行われる。
【0049】
このように、本実施の形態に係るエンジンEにおいては、シリンダヘッドカバー30を構成する2つの突出部102及び104の間に、燃料通路部材80を配管し、更に、インジェクタユニットINJと前記2つの突出部102及び104とを平面投影上、重ならないように配置するようにしたので、燃料通路部材80とシリンダヘッドカバー30がその着脱に対して互いに障害とならなくなり、各々独立してメンテナンスが可能となる。
【0050】
特に、本実施の形態においては、後方側突出部104寄りに、ボルト締結部92及びコネクタ部94を配置するようにしたので、前方側突出部102寄りに大きな空間112bが生まれ、専用工具64の抜き差しや該専用工具64を用いてのインジェクタ38の着脱作業が容易になる。これにより、インジェクタ38をシリンダヘッドカバー30に対して固定/取外しする際に、インジェクタ38に燃料通路部材80を接続したままで行うことができ、インジェクタ38の着脱作業の効率化を実現させることができる。
【0051】
また、本実施の形態においては、インジェクタ38を後方側突出部104寄りにオフセット配置するようにしたので、前方側突出部102寄りに更に大きな空間112bが形成され、これにより、インジェクタ38の固定/取外しが非常に容易になる。
【0052】
また、本実施の形態においては、前方側突出部102及び後方側突出部104と、これら突出部102及び104を一部において連結する連結部106を1つの部材で一体に成形することにより、シリンダヘッドカバー30を1つの部材で一体化して構成するようにしたので、部品点数の削減化を図ることができ、エンジンEの組立作業の効率化を実現させることができる。
【0053】
前記実施の形態に係るエンジンE、特に、シリンダヘッドカバー30の形状を平面ほぼコ字状として2つの突出部102及び104を一体化させた構成としたが、その他、二つの突出部102及び104を完全に分離させた形状にしてもよい。
【0054】
前記実施の形態では、ハイブリッド車両VのエンジンEに適用した例を示したが、通常の4気筒エンジンや6気筒エンジンにも容易に適用できる。
【0055】
なお、この発明に係るエンジンは、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るエンジンによれば、シリンダヘッドとシリンダヘッドカバーの間に複数のカム軸が配置され、これらカム軸の間で、燃焼室の中央上方にインジェクタを配置させたエンジンにおいて、前記シリンダヘッドカバーに設けられた各カム軸に沿って延在する複数の突出部の間に、前記インジェクタに対して燃料を供給するための通路を配するようにしている。
【0057】
このため、配管とシリンダヘッドカバーがその着脱に対して互いに障害とならず、各々独立してメンテナンスが可能となり、インジェクタを燃焼室中央に直立して配置する場合における諸問題をすべて解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るエンジンが適用されるハイブリッド車両を模式的に示す構成図である。
【図2】本実施の形態に係るエンジンを示す側面図である。
【図3】本実施の形態に係るエンジンの要部を示す斜視図である。
【図4】本実施の形態に係るエンジンの要部を示す平面図である。
【図5】本実施の形態に係るエンジンの要部を示す断面図である。
【符号の説明】
V…ハイブリッド車両 E…エンジン
26…シリンダヘッド 30…シリンダヘッドカバー
32、34…カム軸 36…燃焼室
38…インジェクタ 42…吸気孔
44…排気孔 46…パイプ
48…インジェクタホルダ 64…専用工具
80…燃料通路部材 82…高圧ポンプ
84…供給孔 86…排出孔
88…燃料導出部 90…取付部
92…ボルト締結部 94…コネクタ部
100…カムホルダ 102…前方側突出部
104…後方側突出部 106…連結部
108、110…凹部 112、112a、112b…空間
INJ…インジェクタユニット
Claims (7)
- シリンダヘッドとシリンダヘッドカバーの間に複数のカム軸が配置され、これらカム軸の間で、燃焼室の中央上方にインジェクタを配置させたエンジンにおいて、
前記シリンダヘッドカバーは、各カム軸に沿って延在する複数の突出部を有し、
前記複数の突出部間に、前記インジェクタに対して燃料を供給するための燃料通路部材が配され、
少なくとも前記インジェクタ、前記燃料通路部材、及び前記燃料通路部材を前記エンジンに取り付けるための取付部と前記複数の突出部とが平面投影上、重ならないように配置され、
前記複数の突出部間に形成された空間のうち、前記燃焼室に対応する部分の空間を拡大するように前記複数の突出部の互いに対向する面には、前記燃焼室に対応する箇所にそれぞれ凹部が形成されていることを特徴とするエンジン。 - 請求項1記載のエンジンにおいて、
前記複数の突出部のうち、一方の突出部寄りに、少なくとも前記インジェクタに接続される前記燃料通路部材のエンジンへの前記取付部が配置され、
他方の突出部寄りに前記インジェクタを着脱操作するための空間が形成されていることを特徴とするエンジン。 - 請求項2記載のエンジンにおいて、
前記インジェクタは、前記一方の突出部寄りにオフセット配置されていることを特徴とするエンジン。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジンにおいて、
前記ヘッドカバーは、複数の突出部がカム軸方向の一端部で連結されて一体化されていることを特徴とするエンジン。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジンにおいて、
前記ヘッドカバーは、複数の突出部がカム軸方向の一端部で連結されて一体化されていると共に、
前記カム軸方向の他端側に前記カム軸より駆動される燃料ポンプが配置されていることを特徴とするエンジン。 - 請求項1記載のエンジンにおいて、
前記複数のカム軸のうち、前記複数の突出部の一方の突出部側のカム軸より駆動される燃料ポンプが、駆動部を介して前記カム軸の一端に取り付けられ、
前記一方の突出部が他方の突出部よりも低くなるように設定されていることを特徴とするエンジン。 - 請求項6記載のエンジンにおいて、
前記取付部と共に前記燃料通路部材を前記エンジンに取り付けるためのボルト締結部は、前記一方の突出部寄りに設けられ、
前記凹部のうち、前記一方の突出部に設けられた凹部にて形成される空間内に前記ボルト締結部が収まることを特徴とするエンジン。
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