JP3621130B2 - ビニル系共重合体および水分散型粘着剤 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、水分散型粘着剤として有用なビニル系共重合体、およびこれを用いた水分散型粘着剤に関する。さらに詳しくは、リサイクル用古紙再生紙タックラベル等に使用され、粘着剤の回収および古紙再生を可能にする水分散型粘着剤、および当該水分散型粘着剤として有用なビニル系共重合体に関する。
【0002】
【従来技術・発明が解決しようとする課題】
従来の粘着シート等に使用されている粘着剤としては、水溶性粘着剤、水分散型粘着剤等がある。
粘着シート等に水溶性粘着剤が使用されている場合、リサイクルするために基材と粘着剤をそれぞれ回収しようとしても、単に両者を剥がすことは容易ではなく、また、水中に浸漬させて両者を分離させようとすると、粘着剤が水に溶け出し、粘着剤の回収が困難となる。
また、従来の水分散型粘着剤を用いた場合も、単に両者を剥がすことは容易ではなく、また、水中に浸漬させても両者を分離させることは困難であり、リサイクルすることは難しい。
【0003】
本発明の目的は、上記問題点が解決され、リサイクル可能な粘着剤、特に水分散型粘着剤、およびこれに用いられるビニル系共重合体を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、本発明を完成した。
【0005】
即ち、本発明は、一般式(I)
【0006】
【化3】
【0007】
〔式中、Rはロジン誘導体残基を、R1 は3価の脂肪族飽和炭化水素基を、R2 は−CO−または−CH2 −を、R3 は水素原子、アルキル基または−CH 2 COOHを、R4 は水素またはカルボキシル基を、R5 はアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基またはアリーレン基を示す。〕
で表されるカルボキシル化ロジンエステル含有ビニル系単量体と、カルボキシル基含有ビニル系単量体および水溶性ビニル系単量体が共重合されてなるビニル系共重合体、および当該ビニル系共重合体を含有してなる水分散型粘着剤に関する。
【0008】
また、本発明は、上記一般式(I)で表されるカルボキシル化ロジンエステル含有ビニル系単量体と、カルボキシル基含有ビニル系単量体および水溶性ビニル系単量体を必須共重合成分とし、さらにアルキル基含有ビニル系単量体、官能基含有ビニル系単量体、またはシリル基含有ビニル系単量体から選ばれる少なくとも1種の単量体とが共重合されてなるビニル系共重合体、および当該ビニル系共重合体を含有してなる水分散型粘着剤に関する。
【0009】
一般式(I)で表されるカルボキシル化ロジンエステル含有ビニル系単量体(以下、カルボキシル化ロジンエステルということもある)は、主として粘着力、柔軟性および水再分散性付与のために用いられる。また、当該構造を有するものであれば、一種でも二種以上でも用いることができる。
【0010】
Rにおけるロジン誘導体残基とは、ロジン誘導体からカルボキシル基が失われて生じる1価の基を意味する。
【0011】
ここで、ロジンとは、マツ科植物から得られる樹脂油のうち、精油等の揮発性物質を留去した後の残留樹脂のことであり、その約90%は樹脂酸で、約10%は中性成分である。樹脂酸の主成分は、アビエチン酸であり、その他、ジヒドロアビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ネオアビエチン酸、パラストリン酸、ピマール酸、イソピマール酸等も含まれる。
本発明においては、ロジン中に含有されている上記樹脂酸すべてをロジン誘導体という。
【0012】
また、ロジンには天然ロジンと精製ロジンとがある。
天然ロジンとしては、ウッドロジン、ガムロジン、トールロジン等が挙げられ、それぞれ単独でも、混合物としても用いることができる。
精製ロジンは、上記天然ロジンを水素添加(水添ともいう)等により精製したものである。精製方法については、特開平3−115480号公報等に記載されており、具体的には密閉容器中で水素初圧50〜200kg/cm2にて200〜280℃で加熱し、水素添加触媒(例えばパラジウムカーボン)を加えて精製する。このように精製することにより、一般的に着色している天然ロジンの色数を改善(脱色)することができる。
本発明においては、天然ロジンをそのまま用いてもよいし、精製ロジンとして用いてもよいが、好ましくは精製ロジンである。
【0013】
R1 における3価の脂肪族飽和炭化水素基において、脂肪族飽和炭化水素としては、好ましくは炭素数1〜20であり、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、ドデカン、イコサン等が挙げられ、特に好ましくはエタン、プロパンである。つまり、3価の脂肪族飽和炭化水素基は、上記脂肪族飽和炭化水素から水素3原子が失われて生じる3価の基を意味する。
【0014】
R3 におけるアルキル基とは、好ましくは炭素数1〜4であり、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、特に好ましくはメチル基である。
【0015】
R5 におけるアルキレン基とは、好ましくは炭素数2〜12であり、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えばエチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、デシメチレン基等が挙げられ、特に好ましくはエチレン基、プロピレン基、デシメチレン基である。
【0016】
R5 におけるアルケニレン基とは、好ましくは炭素数2〜12であり、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えばビニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基、ヘキセニレン基、オクテニレン基等が挙げられ、特に好ましくはビニレン基、プロペニレン基である。
【0017】
R5 におけるシクロアルキレン基とは、好ましくは炭素数3〜12であり、例えばシクロプロピレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロオクチレン基等が挙げられ、特に好ましくはシクロヘキシレン基である。
【0018】
R5 におけるシクロアルケニレン基とは、好ましくは炭素数3〜12であり、例えばシクロプロペニレン基、シクロヘキセニレン基、シクロオクテニレン基等が挙げられ、特に好ましくはシクロヘキセニレン基である。
【0019】
R5 におけるアリーレン基とは、例えばフェニレン基、ナフチレン基、アントリーレン基等が挙げられ、好ましくはフェニレン基である。
【0020】
当該カルボキシル化ロジンエステルは、R5 に結合しているカルボキシル基と塩を形成していてもよく、例えばアルカリ金属塩(例えばナトリウム、カリウム等との塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム、マグネシウム等との塩)、有機塩基との塩(例えばトリエチルアミン、エチレンジアミン等との塩)、アンモニウム塩等が挙げられ、好ましくはアンモニウム塩である。
【0021】
また、当該カルボキシル化ロジンエステルは、各種異性体も包含するものである。
【0022】
さらに、当該カルボキシル化ロジンエステルは、まずロジンを一般式(II)
【0023】
【化4】
【0024】
〔式中、Rはロジン誘導体残基を、R1 は3価の脂肪族飽和炭化水素基を、R2 は−CO−または−CH2 −を、R3 は水素原子、アルキル基または−CH 2 COOHを、R4 は水素またはカルボキシル基を示す。〕
で表される水酸基含有ロジンエステルとし、次いでこの水酸基含有ロジンエステルを一般式(III)
【0025】
【化5】
【0026】
〔式中、R5 はアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基またはアリーレン基を示す。〕
で表される酸無水物と反応させて得られる。
【0027】
原料化合物としての一般式(II)で表される水酸基含有ロジンエステルは、例えば、以下の2とおりの方法により製造できる。
【0028】
方法1
ロジンとエポキシ基含有化合物をアミン塩の存在下に反応させた後、アルカリによりハロゲン化水素を脱離させて、エポキシ基含有ロジンエステルを得る。
次いで、当該エポキシ基含有ロジンエステルとα−オレフィンカルボン酸をアミン系触媒の存在下に反応させて、水酸基含有ロジンエステルを得る。
【0029】
エポキシ基含有ロジンエステルを製造する際に用いられるエポキシ基含有化合物としては、例えば、エピフルオロヒドリン、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン等のエピハロヒドリン等が挙げられ、好ましくはエピクロロヒドリンである。
【0030】
エポキシ基含有ロジンエステルを製造する際に用いられるアミン塩としては、例えば、トリメチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン塩酸塩、トリエチルベンジルアンモニウム塩酸塩等が挙げられ、好ましくはトリエチルアミン塩酸塩、トリエチルベンジルアンモニウム塩酸塩である。
【0031】
エポキシ基含有ロジンエステルを製造する際に用いられるアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア等が挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。
【0032】
エポキシ基含有ロジンエステルを製造する際に用いられる溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒等の有機溶媒が挙げられる。
【0033】
エポキシ基含有ロジンエステルを製造する場合の反応温度は、好ましくは50〜300℃、より好ましくは80〜150℃である。
【0034】
エポキシ基含有化合物は、ロジン1モル(カルボキシル基1モル)に対して、通常1モル以上使用され、好ましくは2〜10モルである。
アミン塩(アミン系触媒)の使用量は、ロジン100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.01〜5重量部である。
アルカリの使用量は、ロジン1モルに対して、好ましくは1.05〜1.2モル、より好ましくは1.05〜1.1モルである。
【0035】
水酸基含有ロジンエステルを製造する際に用いられるα−オレフィンカルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が一般に使用され、それ以外にマレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸等、およびそのエステル化物等も使用されるが、反応性等の点から、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
【0036】
水酸基含有ロジンエステルを製造する際に用いられるアミン系触媒としては、トリエチルアミン、トリメチルアミン等の第3級アミン、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチルアミン塩酸塩等の第4級アミン塩等が好ましい。
【0037】
水酸基含有ロジンエステルを製造する際に用いられる溶媒としても、前述と同様のものが挙げられる。
【0038】
エポキシ基含有ロジンエステルとα−オレフィンカルボン酸との反応温度は、反応時間の長さやゲル化等の点から、好ましくは50〜250℃、より好ましくは50〜120℃である。
【0039】
エポキシ基含有ロジンエステルとα−オレフィンカルボン酸との反応では、エポキシ基含有ロジンエステル1モル(エポキシ基1モル)に対して、α−オレフィンカルボン酸は、通常1モル用い、好ましくは未反応のエポキシ基が存在しないように、1.0〜1.05モル用いる。
【0040】
なお、α−オレフィンカルボン酸として、1分子中にカルボキシル基を2つ有するもの(マレイン酸、イタコン酸等)を用いる場合にも、上記量のα−オレフィンカルボン酸を用いればよいが、この場合には、生成水酸基(水酸基含有ロジンエステル)と、α−オレフィンカルボン酸中の未反応カルボキシル基とがさらに反応してゲル化等を起こさないように、反応条件について十分注意が必要である。
【0041】
アミン系触媒の使用量は、ロジン100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜4.5重量部である。
【0042】
方法2
ロジンとエポキシ基含有ビニル系化合物をアミン系触媒の存在下に反応させる方法。
【0043】
エポキシ基含有ビニル系化合物としては、例えばグリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルアリルエーテル等が挙げられ、好ましくはグリシジルメタクリレートである。
【0044】
アミン系触媒としては、例えばトリエチルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩等が挙げられ、好ましくはトリエチルベンジルアンモニウムクロライドである。
溶媒としては、前述と同様のものが挙げられる。
【0045】
反応温度は、好ましくは50〜150℃、より好ましくは50〜100℃である。
【0046】
エポキシ基含有ビニル系化合物の配合量は、ロジン1モルに対して、好ましくは1.0〜1.5モル、より好ましくは1.0〜1.05モルである。
アミン系触媒の使用量は、ロジン100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜4.5重量部である。
【0047】
当該カルボキシル化ロジンエステルは、上記のようにして得られた一般式(II)で表される水酸基含有ロジンエステルと、一般式(III) で表される酸無水物を付加反応させることによって得られる。
つまり、水酸基含有ロジンエステルに下記酸無水物を作用させることにより、水酸基含有ロジンエステルの水酸基部分が、−OCO−R 5 −COOHで表される基に交換され、カルボキシル基が導入される。
【0048】
酸無水物としては、一般式(III) で表される各種化合物が使用可能であり、具体的には無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、ドデシル無水コハク酸、無水イタコン酸、無水マレイン酸等の脂肪族酸無水物;無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸等の脂環式酸無水物;無水フタル酸、無水1,8−ナフタル酸等の芳香族酸無水物等が挙げられる。反応性の点から、非芳香族性の酸無水物が好ましく、特にR5 が炭素数2〜12のアルキレン基であるものが好ましい。
【0049】
当該水酸基含有ロジンエステルと酸無水物との反応は、溶媒中で行うことが好ましいが、反応温度、粘度をコントロールすれば、無溶媒でも可能である。
溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒等の有機溶媒等、前述と同様のものが挙げられる。沸点、ロジンの溶解性の点から、トルエン、メチルエチルケトンが好ましい。
【0050】
上記カルボキシル基導入反応に際しては、触媒を併用することが可能である。かかる触媒としては、カルボン酸金属塩(例えば酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸鉛、ステアリン酸鉛等)、水酸化アルカリ(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ金属炭酸塩(例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルカリ金属アルコラート(例えばナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、カリウムエチラート等)、4級アンモニウム塩(例えばトリメチルベンジルアンモニウム塩、トリエチルベンジルアンモニウム塩等)、3級アミン(例えばピリジン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン等)等の塩基性触媒が好ましく、特にトリエチルベンジルアンモニウム塩(トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等)が好ましい。
【0051】
また、硫酸やp−トルエンスルホン酸等の酸触媒によっても、カルボキシル基導入反応が促進されるが、この場合は、反応条件によっては生成カルボキシル基と未反応水酸基との縮合反応も促進されることがあり、反応条件について十分注意が必要である。
【0052】
上記カルボキシル基導入反応における反応温度は、好ましくは70〜150℃、より好ましくは70〜100℃である。
また、反応時間は、好ましくは2〜15時間、より好ましくは6〜10時間である。
【0053】
水酸基含有ロジンエステルと酸無水物との反応モル比は、カルボキシル変性により期待される改質効果に応じて選定することが望ましいが、水酸基含有ロジンエステル1モル(水酸基1モル)に対して、酸無水物は好ましくは1〜200モル、より好ましくは1〜100モルである。
【0054】
溶媒の使用量は、ロジン100重量部に対して、好ましくは10〜1000重量部、より好ましくは20〜500重量部である。
触媒の使用量は、ロジン100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜4.5重量部である。
【0055】
上記のようにして得られたカルボキシル化ロジンエステルは、通常公知の方法(例えば、再結晶、クロマトグラフィー、蒸留等)により、精製することができる。
また、カルボキシル化ロジンエステルの塩は、通常の方法により製造することができる。
【0056】
カルボキシル基含有ビニル系単量体としては、例えば一般式(IV)
【0057】
【化6】
【0058】
〔式中、R6 は水素原子、メチル基または−CH 2 COOHを、R7 は水素原子またはカルボキシエチルカルボニルオキシエチル基を示す。〕
で表され、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、β−アクリロイル(メタクリロイル)オキシエチルコハク酸等が挙げられる。また、これらは一種でも二種以上でも用いることができる。
当該カルボキシル基含有ビニル系単量体は、主として粘着力および凝集力付与のために用いられる。
【0059】
水溶性ビニル系単量体としては、エチレングリコール基を有するアクリレート(メタクリレート)等が挙げられ、例えば一般式(V)
【0060】
【化7】
【0061】
〔式中、R8 は水素原子またはメチル基を、R9 は低級アルキル基またはフェニル基を、nは1以上の整数を示す。〕
で表される。ここで、R9 の低級アルキル基とは、炭素数1〜12であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基等が挙げられる。
【0062】
当該水溶性ビニル系単量体は、具体的には、メトキシジエチレングリコールアクリレート(メタクリレート)、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(メタクリレート)、エトキシジエチレングリコールアクリレート(メタクリレート)、エトキシポリエチレングリコールアクリレート(メタクリレート)、フェノキシジエチレングリコールアクリレート(メタクリレート)、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート(メタクリレート)等が挙げられる。また、これらは一種でも二種以上でも用いることができる。
当該水溶性ビニル系単量体は、主として親水性付与のために用いられる。
【0063】
本発明におけるビニル系共重合体は、上記3成分(カルボキシル化ロジンエステル含有ビニル系単量体、カルボキシル基含有ビニル系単量体、水溶性ビニル系単量体)を必須成分とするものであるが、さらに以下の成分を共重合させたものが、水分散型粘着剤として用いる場合にはより好ましい。
【0064】
アルキル基含有ビニル系単量体としては、炭素数1〜30のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、エイコシル基、トリアコンチル基等)を有するアクリレート(メタクリレート)等が挙げられ、例えば一般式(VI)
【0065】
【化8】
【0066】
〔式中、R10は水素原子またはメチル基を、R11は炭素数1〜30のアルキル基を示す。〕
で表される。
【0067】
当該アルキル基含有ビニル系単量体は、具体的には、メチルアクリレート(メタクリレート)、エチルアクリレート(メタクリレート)、n−ブチルアクリレート(メタクリレート)、2−エチルヘキシルアクリレート(メタクリレート)、オクチルアクリレート(メタクリレート)、ステアリルアクリレート(メタクリレート)等が挙げられる。また、これらは一種でも二種以上でも用いることができる。
当該アルキル基含有ビニル系単量体は、主として粘着力および柔軟性付与のために用いられる。
【0068】
官能基含有ビニル系単量体としては、アミド基、水酸基またはエポキシ基を有するビニル系化合物等が挙げられ、例えば一般式(VII)
【0069】
【化9】
【0070】
〔式中、R12は水素原子またはメチル基を、R13はアミノ基、ヒドロキシアルキルアミノ基、グリシジルオキシ基またはヒドロキシアルコキシ基を示す。〕
で表される。ここで、R13のヒドロキシアルキルアミノ基におけるアルキル基は、前述の低級アルキル基と同様のものが挙げられ、ヒドロキシアルコキシ基におけるアルコキシ基は、炭素数1〜12で、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、デシルオキシ基等が挙げられる。
【0071】
当該官能基含有ビニル系単量体は、具体的には、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート(メタクリレート)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(メタクリレート)、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。また、これらは一種でも二種以上でも用いることができる。
当該官能基含有ビニル系単量体は、主として凝集力付与のために用いられる。
【0072】
シリル基含有ビニル系単量体におけるシリル基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、チオアルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノキシ基、ハロゲン原子、オキシム等により置換されていてもよいシリル基が挙げられ、好ましくはアルコキシシリル基である。
ここで、アルキル基は前述の低級アルキル基と同様のものが挙げられ、アルコキシ基、チオアルコキシ基におけるアルコキシ基も前述と同様のものが挙げられる。アルケニルオキシ基におけるアルケニル基とは、炭素数2〜10で、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、デセニル基等が挙げられる。アシルオキシ基におけるアシル基とは、炭素数2〜10で、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ピバロイル基等が挙げられる。
【0073】
当該シリル基含有ビニル系単量体としては、例えば一般式(VIII)
【0074】
【化10】
【0075】
〔式中、R14は水素原子またはメチル基を、R15は単結合または−COOR19−(R19はアルキレン基)を、R16、R17、R18は同一または異なってそれぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、チオアルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノキシ基、ハロゲン原子またはオキシムを示す。〕
で表される。ここで、R19のアルキレン基は前述と同様のものが挙げられる。
【0076】
当該シリル基含有ビニル系単量体は、具体的には、ビニルシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、メタクリロイルオキシ(アクリロイルオキシ)アルキルシラン(例えばγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン等)等が挙げられる。また、これらは一種でも二種以上でも用いることができる。
当該シリル基含有ビニル系単量体は、主として凝集力付与のために用いられる。
【0077】
上記以外にも、凝集力を付与するビニル系単量体として、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(メタクリレート)等を用いることができる。
【0078】
上記各ビニル系単量体の配合量は、使用したビニル系単量体の全合計を100重量%とした場合に、
カルボキシル化ロジンエステル含有ビニル系単量体は0.5〜50重量%、
カルボキシル基含有ビニル系単量体は0.5〜20重量%、
水溶性ビニル系単量体は0.5〜80重量%、
アルキル基含有ビニル系単量体は0〜80重量%、
官能基含有ビニル系単量体は0〜10重量%、
シリル基含有ビニル系単量体は0〜30重量%であることが好ましい。
より好ましくは、順に10〜40重量%、1〜10重量%、5〜70重量%、0〜50重量%、0〜5重量%、0〜15重量%である。
【0079】
本発明のビニル系共重合体は、従来公知の方法、例えば溶液重合、乳化重合、塊状重合等により製造することができる。また、必要に応じて、電子線または紫外線を照射したり、加熱したり、開始剤を使用したりできる。
【0080】
溶液重合は、開始剤を用いて有機溶剤中にて反応を行う方法であり、乳化重合は、開始剤を用いて水中にて反応を行う方法である。
【0081】
有機溶剤としては、アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等)、脂肪族炭化水素(ヘキサン等)、脂肪族エステル(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、脂肪族ケトン(アセトン、メチルエチルケトン等)、ジオキサン、テトラヒドロフラン、トルエン等、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。好ましくはイソプロパノール、トルエン、メチルエチルケトンの単独溶剤、またはこれらの2種以上の混合物である。
後で溶剤を留去する場合には、低沸点の溶剤(例えばイソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン等)が好ましい。また、溶液重合後、溶液中で乳化分散させる場合には、水溶性溶剤(例えばイソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン等)が好ましい。
【0082】
溶剤の使用量は、溶液重合、乳化重合の場合ともに、全単量体合計100重量部に対して、好ましくは10〜1000重量部、より好ましくは20〜500重量部である。
【0083】
開始剤としては、アゾ化合物(アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、アゾビスシアノ吉草酸、2,2−アゾビス−(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド等)、無機過酸化物(過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等)、有機過酸化物(過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ジ−(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート等)、レドックス触媒(アルカリ金属の亜硫酸塩または重亜硫酸塩、亜硫酸アンモニウム、L−アスコルビン酸等の還元剤と、アルカリ金属の過硫酸塩、過硫酸アンモニウム、過酸化物等の酸化剤の組合わせよりなるもの)等、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0084】
溶液重合では、アゾ化合物を用いることが好ましい。また、乳化重合では、無機過酸化物(過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等)単独、または無機過酸化物とレドックス触媒との混合物を用いることが好ましい。
開始剤の使用量は、溶液重合、乳化重合の場合ともに、全単量体合計100重量部に対して、好ましくは0.001〜20重量部、より好ましくは0.1〜10重量部である。
【0085】
乳化重合の場合、ミセル形成のために乳化剤が使用される。
乳化剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩等のアニオン界面活性剤;アルキルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩等のカチオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、プルロニック型等の非イオン性界面活性剤;カルボン酸塩等が挙げられる。
乳化剤の使用量は、全単量体合計100重量部に対して、好ましくは0.01〜20重量部、より好ましくは0.1〜10重量部である。
【0086】
また必要に応じて、連鎖移動剤(例えばn−ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等)を加えて、分子量を調整することができる。
【0087】
さらに、親水性ビニル系単量体と親油性ビニル系単量体のバランス、および粘着力、タック、凝集力のバランスを取るために、架橋させることもできる。
つまり、官能基同志(例えば、グリシジルメタクリレートのエポキシ基とアクリル酸等のカルボキシル基等)の架橋、カルボキシル基と金属塩(例えば、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛等)のイオン架橋、またはシリル基含有ビニル系単量体(例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等)の空気中の水分等による縮合反応による架橋等を行うこともできる。
【0088】
重合反応の反応温度は溶液重合、乳化重合の場合ともに、通常50〜150℃、好ましくは70〜130℃である。反応時間は溶液重合、乳化重合の場合ともに、通常1〜12時間であり、好ましくは2〜8時間である。
【0089】
また、赤外線吸収スペクトルの二重結合の吸収(1648cm−1)が消滅した時点、固型分が理論固型分に達した時点、またはガスクロマトグラフィーにより未反応の単量体が消滅した時点を確認し、反応を停止させる。
反応停止後、溶液重合物については、アミン塩(例えば、アンモニア、トリエチルアミン、ジメチルアミノエタノール等)により中和し、減圧下にて溶媒を除去する。
乳化重合物の場合はそのまま使用可能であり、製造工程、コスト等の点から、乳化重合物の方が好ましい。
【0090】
上記のようにして得られたビニル系共重合体の分子量は、溶液重合物では、好ましくは1,000 〜100,000 、より好ましくは3,000 〜60,000であり、乳化重合物では、好ましくは10,000〜2,000,000 であり、より好ましくは100,000 〜500,000 である。
また、当該ビニル系共重合体の粘度は、好ましくは500 〜100,000 mPa.s/25℃、より好ましくは500 〜8,000 mPa.s/25℃であり、pHは好ましくは2〜12、より好ましくは5〜7である。
【0091】
また、当該ビニル系共重合体においては、遊離のカルボキシル基等は塩(例えば前述と同様の、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、有機塩基との塩、アンモニウム塩等)を形成していてもよい。
【0092】
本発明における水分散型粘着剤は、上記ビニル系共重合体を含有してなるものである。このことにより、良好な粘着3要素(粘着力、凝集力、タック)を示す以外に、基材(紙、フィルム等)と粘着剤からなる粘着シート等に用いた場合でも、粘着剤および基材がそれぞれ回収可能であり、リサイクル可能である。
【0093】
なお、水分散型粘着剤においても、上記ビニル系共重合体は乳化重合により製造されたものを用いることが好ましい。溶液重合物については、溶媒を除去した後、アミン塩、アンモニア等で中和し、水を加えることにより、水分散型粘着剤とすることができる。
【0094】
また、当該水分散型粘着剤には、上記ビニル系共重合体以外に、増粘剤(例えばポリオキシエチレン系、セルロイド系)、消泡剤(例えばシリコーン系、鉱油系)、防カビ剤等を添加することもできる。
【0095】
当該水分散型粘着剤は、粘着力、凝集力の点から、そのガラス転移温度(Tg)が−10〜−80℃であることが好ましく、−30〜−60℃であることがより好ましい。これは、モノマーの選択等により調整できる。
【0096】
【実施例】
以下、実施例等により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0097】
以下の参考例および実施例において、酸価、分子量、粘度、pHは、次のようにして測定した。
▲1▼酸価
試料1gをアセトンで希釈後、1/10N−KOH液で滴定して測定した。
▲2▼分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した。
▲3▼粘度
BL型粘度計(25℃)で測定した。
▲4▼pH
pHメーターで測定した。
【0098】
参考例1
中国産ガムロジン353g(酸価160mgKOH/g 、軟化点79℃、カルボキシル基1モル)、トルエン400g、グリシジルメタクリレート142g、ハイドロキノン0.5g、トリエチルアミン2gを2リットル4つ口フラスコに仕込み、加熱した。80℃にて8〜10時間反応を行い、酸価0.5mgKOH/g とした。次いで、無水コハク酸100gを仕込み、80℃にて反応を行い、酸価90〜95mgKOH/g になった時点で反応を終了させた。その後、減圧下にてトルエン除去を行い、茶褐色液体のカルボキシル化ロジンエステル含有ビニル系単量体(分子量595、粘度65,000mPa.s/25℃)を得た。
【0099】
参考例2
無水コハク酸100gの代わりにドデシル無水コハク酸269gを用い、酸価70〜75mgKOH/g になった時点で反応を終了させた以外は、参考例1と同様にして、茶褐色液体のカルボキシル化ロジンエステル含有ビニル系単量体(分子量764、粘度125,000 mPa.s/25℃)を得た。
【0100】
参考例3
無水コハク酸100gの代わりにテトラヒドロ無水フタル酸155gを用いた以外は、参考例1と同様にして、カルボキシル化ロジンエステル含有ビニル系単量体(分子量650、粘度158,000 mPa.s/25℃)を得た。
【0101】
実施例1
1リットル4つ口フラスコに温度計、窒素導入管、滴下ロートを取付け、水405g、参考例1の化合物46g、アクリル酸17g、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(NKエステルAM−90G、新中村化学工業(株)製)64g、エチルカルビトールアクリレート(エトキシジエチレングリコールアクリレート)130g、エチルアクリレート43g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ5g、アンモニア水(25%)16g、過硫酸アンモニウム0.4gを仕込み、内温を80℃まで上げて反応させた。5%過硫酸アンモニウム80gを滴下ロートより2時間で加え、80℃で4時間反応させた。ガスクロマトグラフィーにより未反応モノマーが消えた時点で反応終了とした。その後、水酸化マグネシウム0.1gを加えて十分に混合し、ビニル系共重合体を得た。
【0102】
実施例2〜10、比較例1〜2
表1記載の成分および配合量で、実施例1と同様にしてビニル系共重合体を得た。
【0103】
【表1】
【0104】
上記実施例および比較例で得られたビニル系共重合体を、塗布量25g/m2 になるようにシリコーンセパレーター上にマイヤーバーにて塗布し、110℃で3分間乾燥後、ゴムローラーにて当該塗工面に上質紙60g/m2 を貼合せ、試料を作製した。
この試料を用い、以下のようにして、水再分散性、粘着力、凝集力、タックを測定した。その結果を表2に示す。
【0105】
1)水再分散性
試料を10cm×10cm角に切断し、水800cc入れた1リットルビーカー中に浸漬し(常温で30分間)、ゆっくり撹拌(10分間)した後、取り出した。このとき、粘着剤層(塗膜)の基材面からの剥離の状態を観察し、以下の基準にて評価した。
◎:粘着剤層が基材から100%剥離した
○:粘着剤層が基材から90%剥離した
△:粘着剤層が基材から50%剥離した
×:粘着剤層が基材から剥離しない
2)粘着力
試料を25mm巾に3枚裁断し、それぞれステンレス(SUS304)板、ガラス板、ポリエチレン板に2kgゴムローラーにて速度5mm/秒で1往復して圧着し、30分間放置後、20℃×60%RH条件下で剥離角度180°、剥離速度300mm/分で剥離させて、粘着力を測定した。
【0106】
3)凝集力
試料を25mm巾に裁断し、これを接着面が25mm×25mmになるようにステンレス板へ2kgゴムローラーで1往復して圧着し、40℃×60%RH条件下で加重1kgをかけ、5分後のステンレス板からの試料のズレを測定し、以下の基準にて評価した。
◎:ズレなし
○:ズレ0.5mm
△:ズレ10mm
×:落下(1分以内)
4)タック
J.Dow法に準じた玉ころがしテストにより測定した。結果は、角度30°、20℃×65%RH条件下にて試料面静止する鋼球のボールNo. で表示した。なお、No. が大きいほどボールが重く、タックは大きい。
【0107】
【表2】
【0108】
【発明の効果】
本発明のビニル系共重合体は、優れた水再分散性を有するものであり、水分散型粘着剤として有用である。
また、当該ビニル系共重合体を用いた水分散型粘着剤は、優れた粘着力、凝集力、タックを有し、かつ、基材と粘着剤からなる粘着シート等に用いた場合、使用後、粘着剤および基材が回収可能であり、リサイクル可能である。
Claims (3)
- 一般式(I)
で表されるカルボキシル化ロジンエステル含有ビニル系単量体と、カルボキシル基含有ビニル系単量体および水溶性ビニル系単量体を必須共重合成分とし、さらにアルキル基含有ビニル系単量体、アミド基、水酸基若しくはエポキシ基を有するビニル系単量体、またはシリル基含有ビニル系単量体から選ばれる少なくとも1種の単量体とが共重合されてなるビニル系共重合体。 - 請求項1または2記載のビニル系共重合体を含有してなる水分散型粘着剤。
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