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JP3616297B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路の製造工程等において、半導体基板や絶縁性基板等のホールにタングステンなどの配線用導電膜を埋め込んでプラグまたは埋め込み配線を形成する半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(第1の従来の技術)
図12に説明するように、半導体基板21上に絶縁膜として酸化膜22を1μm堆積し、ついで酸化膜22にリソグラフィーおよびドライエッチングを施し例えば直径0.3μmのホール23を形成する(図12(a))。
【0003】
つぎに、ホール23を含む酸化膜22上に第1の導電膜24としてチタンおよび窒化チタンの積層膜をスパッタにてそれぞれ順に50nm、20nm堆積する(図12(b))。
【0004】
つぎに、第2の導電膜25としてタングステンをCVD法にて400nm堆積する(図12(c))。
【0005】
つぎに、塩素系ガスを使用し、ホール23内以外のタングステンを完全にエッチング除去し、ホール23内にタングステンプラグ26を残す(図12(d))。窒化チタン/チタンは一定量残存させる。このとき、ホール23内のタングステンは70nm以上掘れ下がる。
【0006】
この掘れ下がりはプラグリセスと呼ばれる。窒化チタン/チタンは、タングステンに対しエッチングレートが小さいため、これを除去しようとすると、ホール23内のタングステンは顕著に掘れ下がってしまう。
【0007】
一方、窒化チタン/チタンが残存していた場合、つぎの配線形成プロセスでドライエッチングでの除去が可能である。ただし、タングステンが残存していた場合は除去できない。以上の理由から、ホール23内以外のタングステンはエッチングにより完全に除去し、窒化チタン/チタンで止める。
【0008】
つぎに、配線材料28をスパッタにて堆積する(図12(e))。配線材料としては、銅を若干加えたアルミニウムである。プラグリセスのため、その部分で配線材料が薄くなる。
【0009】
つぎに、リソグラフィーを施し、配線材料と、窒化チタン/チタンを同時にドライエッチングによって除去することで配線29を形成する(図12(f))。(第2の従来の技術)
図13に説明するように、半導体基板21上に絶縁膜として酸化膜22を1μm堆積し、ついで酸化膜22にリソグラフィーおよびドライエッチングを施し例えば直径0.3μmのホール23を形成する(図13(a))。
【0010】
つぎに、ホール23を含む酸化膜22上に第1の導電膜24としてチタンおよび窒化チタンの積層膜をスパッタにてそれぞれ順に50nm、20nm堆積する(図13(b))。
【0011】
つぎに、第2の導電膜25としてタングステンをCVD法にて400nm堆積する(図13(c))。
【0012】
つぎに、研磨粒子としてシリカまたはアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる一般的なタングステン研磨用スラリー、ならびに発泡ウレタンまたは不織布からなる研磨パッドを用いて、例えば研磨圧力5psi、定盤回転数60rpm、スラリー流量200ml/minなどの研磨条件にて、ホール23内以外において、タングステン/窒化チタン/チタンを完全に除去し、ホール23内にタングステンプラグ26を残す(図13(d))。
【0013】
つぎに、アンモニアやフッ酸などの研磨後の洗浄を行い、配線材料28をスパッタにて堆積する(図13(e))。配線材料としては、銅を若干加えたアルミニウムである。プラグリセスは20nmであるため、配線材料はフラットになる。
【0014】
つぎに、リソグラフィーを施し、配線材料をドライエッチングによって除去することで配線29を形成する(図13(f))。
(第3の従来の技術)
図14に説明するように、半導体基板21上に絶縁膜として酸化膜22を1μm堆積し、ついで酸化膜22にリソグラフィーおよびドライエッチングを施し例えば直径0.3μmのホール23を形成する(図14(a))。
【0015】
つぎに、ホール23を含む酸化膜22上に第1の導電膜24としてチタンおよび窒化チタンの積層膜をスパッタにてそれぞれ順に50nm、20nm堆積する(図14(b))。
【0016】
つぎに、第2の導電膜25としてタングステンをCVD法にて400nm堆積する(図14(c))。
【0017】
つぎに、研磨粒子としてシリカまたはアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる一般的なタングステン研磨用スラリー、ならびに発泡ウレタンまたは不織布からなる研磨パッドを用いて、例えば研磨圧力5psi、定盤回転数60rpm、スラリー流量200ml/minなどの研磨条件にて、ホール23内以外において、タングステン/窒化チタン/チタンを完全に除去するか(図14(d))、またはタングステンを完全に取りきり、窒素チタン/チタンを一定量残存させ、ホール23内にタングステンプラグ26を残す。この際のタングステンプラグリセスは20nm程度である。
【0018】
つぎに、研磨粒子としてシリカと、pH調整剤として水酸化アンモニウムまたは水酸化カリウムとからなる、一般的な酸化膜研磨用スラリーにて第2の研磨を行う(図14(e))。なお、第2の研磨は、前述のアルカリ溶液以外にも、中性や酸性といったものもある。この第2の研磨によって、第1の研磨の際にアルミナ粒子を使用していたために発生した酸化膜表面の引っ掻きキズ(スクラッチと呼ばれている)を除去することができる。第2の研磨では、タングステンはほとんど研磨されないため、プラグリセスはほとんどなくなるか、または逆に凸状態となる。
【0019】
つぎに、アンモニアやフッ酸などの研磨後の洗浄を行い、配線材料28をスパッタにて堆積する(図14(f))。配線材料としては、銅を若干加えたアルミニウムである。プラグリセスはほとんどないか、逆に凸状態となっているため、配線材料はフラットになる。
【0020】
つぎに、リソグラフィーを施し、配線材料をドライエッチングによって除去することで配線29を形成する(図14(g))。
(第4の従来の技術)
図15に説明するように、半導体基板21上に絶縁膜として酸化膜22を1μm堆積し、ついで酸化膜22にリソグラフィーおよびドライエッチングを施し例えば直径0.3μmのホール23を形成する(図15(a))。
【0021】
つぎに、ホール23を含む酸化膜22上に第1の導電膜24としてチタンおよび窒化チタンの積層膜をスパッタにてそれぞれ順に50nm、20nm堆積する(図15(b))。
【0022】
つぎに、第2の導電膜25としてタングステンをCVD法にて400nm堆積する(図15(c))。
【0023】
つぎに、塩素系ガスを使用し、ホール23内以外のタングステンを完全にエッチング除去し、ホール23内にタングステンプラグ26を残す(図15(d))。窒化チタン/チタンは一定量残存させる。このとき、プラグリセスは70nm以上となる。
【0024】
つぎに、研磨粒子としてシリカと、pH調整剤として水酸化アンモニウムまたは水酸化カリウムとからなる一般的な酸化膜研磨用スラリー、ならびに発泡ウレタンまたは不織布からなる研磨パッドを用いて、例えば研磨圧力5psi、定盤回転数60rpm、スラリー流量200ml/minなどの研磨条件にて、ホール23内以外において、残存している窒化チタン/チタンを完全に除去する(図15(e))。この研磨においては、タングステンはほとんど研磨されないため、プラグリセスは小さくなる。なお、第2の研磨は、前述のアルカリ溶液以外にも、中性や酸性といったものもある。また、一般的なタングステン研磨用スラリー(研磨粒子としてシリカまたはアルミナ、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウム)という場合もある。
【0025】
つぎに、アンモニアやフッ酸などの研磨後の洗浄を行い、配線材料28をスパッタにて堆積する(図15(f))。配線材料としては、銅を若干加えたアルミニウムである。プラグリセスはほとんどないため、配線材料はフラットになる。
【0026】
つぎに、リソグラフィーを施し、配線材料をドライエッチングによって除去することで配線29を形成する(図15(g))。
(第5の従来の技術)
図16に説明するように、半導体基板21上に絶縁膜として酸化膜22を1μm堆積し、ついで酸化膜22にリソグラフィーおよびドライエッチングを施し例えば直径0.3μmのホール23を形成する(図16(a))。
【0027】
つぎに、ホール23を含む酸化膜22上に第1の導電膜24としてチタンおよび窒化チタンの積層膜をスパッタにてそれぞれ順に50nm、20nm堆積する(図16(b))。
【0028】
つぎに、第2の導電膜25としてタングステンをCVD法にて400nm堆積する(図16(c))。
【0029】
つぎに、塩素系ガスを使用し、ホール23内以外のタングステンを途中までエッチング除去する(図16(d))。研磨を用いる手法もある。
【0030】
つぎに、研磨粒子としてアルミナまたはシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる一般的なタングステン研磨用スラリー、ならびに発泡ウレタンまたは不織布からなる研磨パッドを用いて、例えば研磨圧力5psi、定盤回転数60rpm、スラリー流量200ml/minなどの研磨条件にて、ホール23内以外において、残存しているタングステン/窒化チタン/チタンを完全に除去し、ホール23内にタングステンプラグ26を残す(図16(e))。プラグリセスは20nm程度である。
【0031】
つぎに、アンモニアやフッ酸などの研磨後の洗浄を行い、配線材料28をスパッタにて堆積する(図16(f))。配線材料としては、銅を若干加えたアルミニウムである。プラグリセスはほとんどないため、配線材料はフラットになる。
【0032】
つぎに、リソグラフィーを施し、配線材料をドライエッチングによって除去することで配線29を形成する(図16(g))。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第1の従来の技術では、窒化チタンやチタンでドライエッチングを止めると、異物(エッチング残さと呼ばれる)が形成され、これが通常のブラシスクラバー洗浄では完全に除去できず、配線歩留まりが低下するという課題がある。また、プラグリセスが大きく、プラグ上の配線は、その部分で厚さが薄くなり、抵抗が増大し、配線の信頼性が低下するという課題もある。
【0034】
第2の従来の技術は、第1の従来の技術を改善するための方法であるが、研磨によりホール内以外のタングステン/窒化チタン/チタンを完全に除去するとなると、研磨レートの基板面内の不均一性により、研磨レートの遅い領域が完全に酸化膜が露出したとき、早い領域は酸化膜を長い時間削ってしまっているため、酸化膜の膜減りが大きくなるという課題がある。
【0035】
第3、第4および第5の従来の技術も、基本的には酸化膜を削り込んでしまうため、酸化膜の膜減りが発生すると言う課題がある。
【0036】
したがって、本発明の目的は、酸化膜の膜減りを抑制することができる半導体装置の製造方法を提供することである。
【0037】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、ホール内以外において、窒化チタンやチタンを研磨によって完全に除去しないようにする。研磨による酸化膜の膜減りは、前述した窒化チタンやチタンを無理して完全に除去しようとするために顕著になる。仮に窒化チタンやチタンが残存していても、配線材料を堆積し、その後のパターニング時(リソグラフィーおよびドライエッチング)に除去可能であるため問題にはならない。
【0038】
以下、各請求項の構成および作用について具体的に説明する。
【0039】
請求項1記載の半導体装置の製造方法は、基板上に絶縁膜を堆積する工程と、絶縁膜に開口部を形成する工程と、絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、開口部内以外の第2の導電膜をドライエッチングによって完全に除去するとともに第1の導電膜を一定量残存させる工程と、開口部内以外において一定量残存している第1の導電膜を研磨によって若干量除去する工程と、基板全面に配線材料を堆積する工程と、ドライエッチングにより余分な配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む。
【0040】
この方法によれば、開口部内以外の第2の導電膜をドライエッチングによって完全に除去するとともに第1の導電膜を一定量残存させ、ついで開口部内以外において一定量残存している第1の導電膜を研磨によって若干量除去した後、基板全面に配線材料を堆積するので、エッチング残渣による配線間ショートを抑制し歩留りを向上させることができる。また、プラグリセスを若干ではあるが低減でき、配線の信頼性を向上させることができる。さらに、研磨を第1の導電膜の途中で止めることから、絶縁膜表面にスクラッチが発生せず、配線の歩留りを向上させることができる。そして、絶縁膜の膜減りが発生しないことから、設計通りの多層配線を実現することができる。
【0041】
請求項2記載の半導体装置の製造方法は、請求項1記載の半導体装置の製造方法において、研磨が、研磨粒子としてアルミナまたはシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにて行われることを特徴とする。
【0042】
この方法によれば、研磨が、研磨粒子としてアルミナまたはシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにて行われるので、第1の導電膜が窒化チタンやチタンの場合、第1の導電膜は研磨されるため、プラグリセスを低減させることができる。エッチング残渣も問題なく除去できる。本スラリーはタングステン研磨用として一般的である。
【0043】
請求項3記載の半導体装置の製造方法は、請求項1記載の半導体装置の製造方法において、研磨が、研磨粒子としてシリカと、pH調整剤として水酸化アンモニウムまたは水酸化カリウムとからなるスラリーにて行われることを特徴とする。
【0044】
この方法によれば、研磨が、研磨粒子としてシリカと、pH調整剤として水酸化アンモニウムまたは水酸化カリウムとからなるスラリーにて行われるので、第1の導電膜が窒化チタンやチタン、第2の導電膜がタングステンの場合、第1の導電膜は研磨されるものの、第2の導電膜は全く研磨されないため、より一層プラグリセスを低減させることができる。エッチング残渣も問題なく除去できる。本スラリーは酸化膜研磨用として一般的である。
【0045】
請求項4記載の半導体装置の製造方法は、基板上に絶縁膜を堆積する工程と、絶縁膜に開口部を形成する工程と、絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、開口部内以外の第2の導電膜をドライエッチングによって完全に除去するとともに第1の導電膜を一定量残存させる工程と、開口部内以外において一定量残存している第1の導電膜に、化学的に第1および第2の導電膜と反応しない液と研磨粒子とからなるスラリーにて研磨を施す工程と、基板全面に配線材料を堆積する工程と、ドライエッチングにより余分な配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む。
【0046】
この方法によれば、開口部内以外の第2の導電膜をドライエッチングによって完全に除去するとともに第1の導電膜を一定量残存させ、ついで、開口部内以外において一定量残存している第1の導電膜に、化学的に第1および第2の導電膜と反応しない液と研磨粒子とからなるスラリーにて研磨を施した後、基板全面に配線材料を堆積するので、エッチング残渣による配線間ショートを抑制し、歩留りを向上させることができる。スラリーは基本的に研磨粒子と水からなり、スラリーの取扱いが簡便であり、また汚染に対する問題も少ない。第1および第2の導電膜はほとんど研磨されないため、研磨量の制御が不必要であり、研磨が簡単である。そして、絶縁膜の膜減りが発生しないことから、設計通りの多層配線を実現することができる。
【0047】
請求項5記載の半導体装置の製造方法は、請求項4記載の半導体装置の製造方法において、研磨粒子が、シリカまたは酸化セリウムまたはアルミナであることを特徴とする。
【0048】
この方法によれば、研磨粒子が、シリカまたは酸化セリウムまたはアルミナであるので、一般に取扱いの多い研磨粒子であり、入手が容易である。
【0049】
請求項6記載の半導体装置の製造方法は、基板上に絶縁膜を堆積する工程と、絶縁膜に開口部を形成する工程と、絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、開口部内以外の第2の導電膜をドライエッチングによって完全に除去するとともに第1の導電膜を一定量残存させる工程と、開口部内以外において一定量残存している第1の導電膜に、水のみを流して研磨を施す工程と、基板全面に配線材料を堆積する工程と、ドライエッチングにより余分な配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む。
【0050】
この方法によれば、開口部内以外の第2の導電膜をドライエッチングによって完全に除去するとともに第1の導電膜を一定量残存させ、ついで、開口部内以外において一定量残存している第1の導電膜に、水のみを流して研磨を施した後、基板全面に配線材料を堆積するので、エッチング残渣をある程度低減させ、配線間ショートを減らすことができる。消耗部材コストがほとんどかからず、後洗浄も簡単である。そして、絶縁膜の膜減りが発生しないことから、設計通りの多層配線を実現することができる。
【0051】
請求項7記載の半導体装置の製造方法は、基板上に絶縁膜を堆積する工程と、絶縁膜に開口部を形成する工程と、絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、開口部内以外の第2の導電膜をドライエッチングによって一定量除去する工程と、研磨によって開口部内以外の第2の導電膜を完全に除去しかつ第1の導電膜を一定量除去する工程と、基板全面に配線材料を堆積する工程と、ドライエッチングにより余分な配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む。
【0052】
この方法によれば、開口部内以外の第2の導電膜をドライエッチングによって一定量除去し、ついで、研磨によって開口部内以外の第2の導電膜を完全に除去しかつ第1の導電膜を一定量除去した後、基板全面に配線材料を堆積するので、万が一、基板面内の一部にて絶縁膜が露出したとしても、その膜減りは小さく抑えられる。プラグリセスも小さく抑えられる。そして、絶縁膜の膜減りが発生しないことから、設計通りの多層配線を実現することができる。
【0053】
請求項8記載の半導体装置の製造方法は、基板上に絶縁膜を堆積する工程と、絶縁膜に開口部を形成する工程と、絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、研磨によって、開口部内以外の第2の導電膜を完全に除去し、かつ第1の導電膜を一定量除去する工程と、基板全面に配線材料を堆積する工程と、ドライエッチングにより余分な配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む。
【0054】
この方法によれば、研磨によって、開口部内以外の第2の導電膜を完全に除去し、かつ第1の導電膜を一定量除去した後、基板全面に配線材料を堆積するので、万が一、基板面内の一部にて絶縁膜が露出したとしても、その膜減りは小さく抑えられる。プラグリセスもほとんど発生しない。そして、絶縁膜の膜減りが発生しないことから、設計通りの多層配線を実現することができる。
【0055】
請求項9記載の半導体装置の製造方法は、請求項7または8記載の半導体装置の製造方法において、研磨が、研磨粒子としてアルミナまたはシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにて行われることを特徴とする。
【0056】
この方法によれば、研磨が、研磨粒子としてアルミナまたはシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにて行われており、本スラリーは一般にタングステン研磨に用いられているものであり、入手が容易である。
【0057】
請求項10記載の半導体装置の製造方法は、基板上に絶縁膜を堆積する工程と、絶縁膜に開口部を形成する工程と、絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、第1の研磨によって、開口部内以外の第2の導電膜を完全に除去し、かつ第1の導電膜を一定量除去する工程と、第2の研磨によって開口部内以外の第1の導電膜を若干除去する工程と、基板全面に配線材料を堆積する工程と、ドライエッチングにより余分な配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む。
【0058】
この方法によれば、第1の研磨によって、開口部内以外の第2の導電膜を完全に除去し、かつ第1の導電膜を一定量除去し、ついで、第2の研磨によって開口部内以外の第1の導電膜を若干除去した後、基板全面に配線材料を堆積するので、第1および第2の研磨のそれぞれの長所を使用できるというメリットがある。そして、絶縁膜の膜減りが発生しないことから、設計通りの多層配線を実現することができる。
【0059】
請求項11記載の半導体装置の製造方法は、請求項10記載の半導体装置の製造方法において、第1の研磨が、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第2のスラリーにて行われることを特徴とする。
【0060】
この方法によれば、第1の研磨が、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第2のスラリーにて行われるので、万が一、基板面内の一部にて絶縁膜が露出したとしても、傷が少ない。また、洗浄で研磨粒子を除去しやすい。さらに、シリカ粒子の場合、研磨装置に負荷をかけるが、短時間しか使用しないため、装置の運用に支障をきたさない。
【0061】
請求項12記載の半導体装置の製造方法は、請求項10記載の半導体装置の製造方法において、第1の研磨が、酸化剤として硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムと、研磨粒子としてアルミナまたはシリカとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、酸化剤として過酸化水素と、研磨粒子としてアルミナまたはシリカとからなる第2のスラリーにて行われることを特徴とする。
【0062】
この方法によれば、第1の研磨が、酸化剤として硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムと、研磨粒子としてアルミナまたはシリカとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、酸化剤として過酸化水素と、研磨粒子としてアルミナまたはシリカとからなる第2のスラリーにて行われるので、第1の導電膜表面の鉄やカリウム汚染を除去することができる。また、プラグ中のボイドの拡大を抑制することができる。
【0063】
請求項13記載の半導体装置の製造方法は、請求項10記載の半導体装置の製造方法において、第1の研磨が、研磨粒子としてシリカまたはアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、pH調整剤として水酸化アンモニウムまたは水酸化カリウムとからなる第2のスラリーにて行われることを特徴とする。
【0064】
この方法によれば、第1の研磨が、研磨粒子としてシリカまたはアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、pH調整剤として水酸化アンモニウムまたは水酸化カリウムとからなる第2のスラリーにて行われるので、第2の導電膜がタングステンの場合、第2の研磨によってプラグリセスをより低減させることができる。また、第1の研磨に、アルミナが使われた場合、第2の研磨によって傷を少なくすることができる。さらに、第1の研磨に硝酸鉄やヨウ素酸カリウムが使用され、第2の研磨に水酸化アンモニウムが使用さた場合、汚染を低減させることができる。
【0065】
請求項14記載の半導体装置の製造方法は、基板上に絶縁膜を堆積する工程と、絶縁膜に開口部を形成する工程と、絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーによる第1の研磨によって開口部内以外の第2の導電膜を一定量除去する工程と、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第2のスラリーによる第2の研磨によって開口部内以外の第2の導電膜を完全に除去しかつ第1の導電膜を一定量除去する工程と、基板全面に配線材料を堆積する工程と、ドライエッチングにより余分な配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む。
【0066】
この方法によれば、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーによる第1の研磨によって開口部内以外の第2の導電膜を一定量除去し、ついで、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第2のスラリーによる第2の研磨によって開口部内以外の第2の導電膜を完全に除去しかつ第1の導電膜を一定量除去した後、基板全面に配線材料を堆積するので、万が一、基板面内の一部にて絶縁膜が露出したとしても、請求項11記載の方法より傷を少なくすることができる。また、洗浄にて研磨粒子を除去しやすい。さらに、シリカの場合、研磨装置に負荷をかけるが、長時間使用しないため、装置の運用に支障をきたさない。そして、絶縁膜の膜減りが発生しないことから、設計通りの多層配線を実現することができる。
【0067】
請求項15記載の半導体装置の製造方法は、基板上に絶縁膜を堆積する工程と、絶縁膜に開口部を形成する工程と、絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、第1の研磨によって、開口部内以外の第2の導電膜を一定量除去する工程と、第2の研磨によって開口部内以外の第2の導電膜および第1の導電膜を完全に除去する工程と、基板全面に配線材料を堆積する工程と、ドライエッチングにより余分な配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む。
ここで、第1の研磨が、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第2のスラリーにて行われる。
【0068】
この方法によれば、第1の研磨によって、開口部内以外の第2の導電膜を一定量除去し、ついで、第2の研磨によって開口部内以外の第2の導電膜および第1の導電膜を完全に除去した後、基板全面に配線材料を堆積するので、第1および第2の研磨のそれぞれの長所を使用できるというメリットがある。しかしながら、絶縁膜の膜減りは大きい。
また、第1の研磨が、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第2のスラリーにて行われるので、絶縁膜表面に傷を多くは発生させない。ただし、請求項11,14記載の方法より多い。また、洗浄にて研磨粒子を除去しやすい。さらに、シリカの場合、研磨装置に負荷をかけるが、長時間使用しないため、装置の運用に支障をきたさない。
【0071】
請求項16記載の半導体装置の製造方法は、基板上に絶縁膜を堆積する工程と、絶縁膜に開口部を形成する工程と、絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、第1の研磨によって、開口部内以外の第2の導電膜を完全に除去し、かつ第1の導電膜を一定量除去する工程と、第2の研磨によって、開口部内以外の第1の導電膜を完全に除去する工程と、基板全面に配線材料を堆積する工程と、ドライエッチングにより余分な配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む。
ここで、第1の研磨が、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第2のスラリーにて行われる。
【0072】
この方法によれば、第1の研磨によって、開口部内以外の第2の導電膜を完全に除去し、かつ第1の導電膜を一定量除去し、ついで、第2の研磨によって、開口部内以外の第1の導電膜を完全に除去した後、基板全面に配線材料を堆積するので、第1および第2の研磨のそれぞれの長所を使用できるというメリットがある。しかしながら、請求項15記載の方法と同様に、絶縁膜の膜減りが大きい。
また、第1の研磨が、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第2のスラリーにて行われるので、絶縁膜表面に傷を多くは発生させない。ただし、請求項15記載の方法の場合よりは多い。また、洗浄にて研磨粒子を除去しやすい。さらに、シリカの場合、研磨装置に負荷をかけるが、短時間しか使用しないため、装置の運用に支障をきたさない。
【0077】
請求項17記載の半導体装置の製造方法は、請求項1、4、6、7、8、10、14、15または16記載の半導体装置の製造方法において、第1の導電膜がチタンと窒化チタンの積層膜、第2の導電膜がタングステンであることを特徴とする。
【0078】
この方法によれば、第1の導電膜がチタンと窒化チタンの積層膜、第2の導電膜がタングステンであるので、アルミニウムなどの多層配線を結ぶタングステンプラグ形成に、本発明が有効である。
【0081】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態:請求項15,17に対応)
以下、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について図1(a)〜(g)を参照しながら説明する。
【0082】
半導体または絶縁性の基板11上に絶縁膜として例えばCVD法により酸化膜12を1μm堆積し、リソグラフィーおよびドライエッチングにより例えば直径0.3μmのホール13を形成する。ホール13の下は基板または配線に接続される(図1(a))。なお、基板に接続されるというのは、トランジスタと第1配線を結ぶホール(コンタクトホール)のことを意味している。配線に接続されるというのは、上下の配線を結ぶホール(ヴィアホール)のことを意味している。以下の実施の形態でも同様である。
【0083】
つぎに、第1の導電膜14として、例えばスパッタ法にてチタンを20nm、窒化チタンを50nm堆積する(図1(b))。
【0084】
つぎに、第2の導電膜15として例えばCVD法にてタングステンを400nm堆積する(図1(c))。
【0085】
上記第1または第2の導電膜14または15の除去に化学的機械研磨による方法を適用した場合、研磨剤(スラリー)中に研磨粒子とてしてアルミナまたはシリカを、酸化剤として過酸化水素、硝酸鉄、ヨウ素酸カリウムなどを、用いることが考えられるが、スラリー中の研磨粒子と酸化剤の組み合わせは、いずれも長所短所がある。
【0086】
研磨粒子に着目すると、アルミナは酸化膜表面にスクラッチを発生させやすく、また、研磨後の洗浄で除去されにくい。シリカは、研磨時の抵抗が大きく、装置によってはバイブレーションを引き起こす場合がある。その場合、タングステンを数分間も研磨することは避けた方がよい(短時間なら可能)。
【0087】
酸化剤に着目すると、過酸化水素はタングステンを溶解するため、ホール13内のタングステンのつなぎ目部分が広がってしまう。硝酸鉄やヨウ素酸カリウムは、鉄やカリウム汚染が問題となる。よって、研磨粒子、酸化剤の選択は、前記の項目を判断して決定する。
【0088】
なお、ホール13内のタングステンのつなぎ目というのは、ホール13内にタングステンをCVDによって堆積する際に生じるものである。タングステンをCVDによって堆積すると、ホール13の内面のどの部分も同じようにタングステンの膜厚が増加していくので、ホール13内の空間が徐々に狭くなり、そのホール13内の空間が最終的につなぎ目となるのである。
【0089】
また、スラリーには、研磨粒子と酸化剤の他に、研磨粒子をスラリー中で分散させるための分散剤、酸化膜を研磨されにくくする材料、pH調整剤などが含まれている。金属膜の研磨では、まず金属を酸化させる必要があり、そのために最適なpHが決まっている。
【0090】
つぎに、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにて、ホール13内以外のタングステンを途中まで研磨する(図1(d))。または、酸化膜が一部でも露出しないような状態まで研磨する。この際の研磨パッドは例えば発泡ウレタン系を使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。アルミナ粒子を使用したのは、研磨装置のバイブレーションをなくすためである。第1の研磨をタングステンの途中で止めた場合に、リセスはない。
【0091】
つぎに、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにてホール13内以外においてタングステンおよび窒化チタン/チタンが完全になくなるように第2の研磨を行い、ホール13内にタングステンプラグ16を残す(図1(e))。第2の研磨の研磨条件は第1の研磨と同様であり、研磨パッドは例えば発泡ウレタン系を使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。プラグリセスは20nm程度である。
【0092】
基板面内における第1の研磨のレートばらつきと、第2の研磨のレートばらつきから、窒化チタン/チタンを完全に除去するためには、研磨レートの大きい領域の酸化膜12の膜減りは顕著になる。これは、第1の研磨後に、基板面内においてタングステン膜厚がばらついている点も関係している(第1の研磨速度のばらつきによる)。この場合、酸化膜減りは150nm程度となり、これに上記のプラグリセス20nmを加えると170nm程度のタングステンプラグの減少が生じる。しかしながら、本実施の形態では、酸化膜膜減りに対しては効果がないものの、スラリー中の研磨粒子を第1の研磨と第2の研磨で使い分けることにより研磨装置に負荷をかけないという点と、スクラッチがほとんど発生しないという点で効果がある。
【0093】
つぎに、図示していないが、アンモニアやフッ酸などの研磨後の洗浄を行い、基板全面に配線材料18を堆積し(図1(f))、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、余分な領域の配線材料を一度に除去し、配線19を形成する(図1(g))。配線材料は、アルミニウムと銅の合金である。プラグリセスは20nm程度であるため、プラグ上の配線はフラットとなる。
(第2の実施の形態:請求項16,17に対応)
以下、本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について図2(a)〜(g)を参照しながら説明する。
【0094】
半導体または絶縁性の基板11上に絶縁膜として例えばCVD法により酸化膜12を1μm堆積し、リソグラフィーおよびドライエッチングにより例えば直径0.3μmのホール13を形成する。ホール13の下は基板または配線に接続される(図2(a))。
【0095】
つぎに、第1の導電膜14として、例えばスパッタ法にてチタンを20nm、窒化チタンを50nm堆積する(図2(b))。
【0096】
つぎに、第2の導電膜15として例えばCVD法にてタングステンを400nm堆積する(図2(c))。
【0097】
つぎに、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにて、ホール13内以外のタングステンを完全に除去し、窒化チタン/チタンをあえてある程度残存させる(図2(d))。基板面内においては、一部酸化膜が露出している箇所があってもよい。この際の研磨パッドは例えば発泡ウレタン系を使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。アルミナ粒子を使用したのは、研磨装置のバイブレーションをなくすためである。プラグリセスは20nm程度である。
【0098】
つぎに、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにてホール13内以外において窒化チタン/チタンが完全になくなるように第2の研磨を行い、ホール13内にタングステンプラグ16を残す(図2(e))。第2の研磨の研磨条件は第1の研磨と同様であり、研磨パッドは例えば発泡ウレタン系を使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。プラグリセスは20nm程度である。
【0099】
基板面内における第1の研磨のレートばらつきと、第2の研磨のレートばらつきから、窒化チタン/チタンを完全に除去するためには、研磨レートの大きい領域の酸化膜の膜減りが発生するが、この酸化膜膜減りは150nm程度に抑制される。
【0100】
よって、本実施の形態では、スラリー中の研磨粒子を使い分けることにより研磨装置に負荷をかけないという点と、第1の実施の形態に比べて、第2の研磨の研磨時間が短くなるため酸化膜膜減りが抑制されタングステンの減りは120nm程度となり、またプラグ中のタングステンのつなぎ目の拡大をより小さくすることができる。ただし、第1の研磨で、酸化膜が一部露出してしまいスクラッチが入る可能性があり、このスクラッチは第2の研磨にて減少するが、後述の第6の実施の形態に比べると多い。
【0101】
つぎに、図示していないが、アンモニアやフッ酸などの研磨後の洗浄を行い、基板全面に配線材料18を堆積し(図2(f))、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、余分な領域の配線材料を一度に除去し、配線19を形成する(図2(g))。配線材料は、アルミニウムと銅の合金である。プラグリセスは20nm程度であるため、プラグ上の配線はフラットとなる。
(第3の実施の形態:請求項6,17に対応)
以下、本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。図3(a)〜(g)を参照しながら説明する。
【0102】
半導体または絶縁性の基板11上に絶縁膜として例えばCVD法により酸化膜12を1μm堆積し、リソグラフィーおよびドライエッチングにより例えば直径0.3μmのホール13を形成する。ホール13の下は基板または配線に接続される(図3(a))。
【0103】
つぎに、第1の導電膜14として、例えばスパッタ法にてチタンを20nm、窒化チタンを50nm堆積する(図3(b))。
【0104】
つぎに、第2の導電膜15として例えばCVD法にてタングステンを400nm堆積する(図3(c))。
【0105】
つぎに、ドライエッチングによりホール13内以外のタングステンを完全に除去するとともに窒化チタン/チタンをある程度残存させ、ホール13内にタングステンプラグ16を残す(図3(d))。エッチングレートの基板面内依存性は、基板外周部ほど大きく、窒化チタン/チタンの膜厚は薄くなる。なお、窒化チタンまたはチタン表面にはエッチング残さ17が生成している。なお、ドライエッチングの場合、エッチングチャンバー内に原子をモニタする機構があり、エッチング中においてチタン系のものが検出されると、エッチングを終了させる。
【0106】
つぎに、窒化チタンまたはチタン表面を、水を流しながら研磨パッドに押し付ける。この際の研磨パッドは例えば発泡ウレタン系のものを使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。この工程は水研磨と呼ばれる。これにより、通常のブラシスクラバー洗浄では除去できないエッチング残さを、機械的に除去することができる。プラグリセスは、タングステンをドライエッチングした場合に発生した70nmがそのまま残る(図3(e))。しかし窒化チタンやチタンが全く研磨されないため酸化膜の膜減りがない。
【0107】
つぎに、図示していないが、アンモニアやフッ酸などの洗浄を行い、基板全面に配線材料18を堆積し(図3(f))、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、余分な領域の配線材料と窒化チタン/チタンを一度に除去し、配線19を形成する(図3(g))。配線材料は、アルミニウムと銅の合金である。プラグリセスは70nm程度であるため、従来のエッチングのみの方式に対し、配線抵抗、信頼性の改善はないが、エッチング残渣が減少し、歩留まりが向上する。
(第4の実施の形態:請求項4,5,17に対応)
以下、本発明の第4の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について図3(a)〜(g)を参照しながら説明する。
【0108】
半導体または絶縁性の基板11上に絶縁膜として例えばCVD法により酸化膜12を1μm堆積し、リソグラフィーおよびドライエッチングにより例えば直径0.3μmのホール13を形成する。ホール13の下は基板または配線に接続される(図3(a))。
【0109】
つぎに、第1の導電膜14として、例えばスパッタ法にてチタンを20nm、窒化チタンを50nm堆積する(図3(b))。
【0110】
つぎに、第2の導電膜15として例えばCVD法にてタングステンを400nm堆積する(図3(c))。
【0111】
つぎに、ドライエッチングによりホール13内以外のタングステンを完全に除去するとともに窒化チタン/チタンをある程度残存させ、ホール13内にタングステンプラグ16を残す(図3(d))。エッチングレートの基板面内依存性は、基板外周部ほど大きく、窒化チタン/チタンの膜厚は薄くなる。なお、窒化チタンまたはチタン表面にはエッチング残渣17が生成している。
【0112】
つぎに、研磨粒子としてシリカまたはアルミナまたは酸化セリウムなどを水に含ませた液にて、窒化チタンやチタン表面を研磨する。化学的反応がないため窒化チタンやチタンはほとんど研磨されないが、エッチング残さは機械的に除去される。プラグリセスは、タングステンをドライエッチングした場合に発生した70nm程度がそのまま残る(図3(e))。しかし窒化チタンやチタンがほとんど研磨されないため酸化膜の膜減りがない。さらに第3の実施の形態の場合と比べてエッチング残さ17が完全に除去できるため歩留まりが向上する。この際の研磨パッドは例えば発泡ウレタン系のものを使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。
【0113】
つぎに、図示していないが、アンモニアやフッ酸などの洗浄を行い、基板全面に配線材料18を堆積し(図3(f))、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、余分な領域の配線材料と窒化チタン/チタンを一度に除去し、配線19を形成する(図3(g))。配線材料は、アルミニウムと銅の合金である。プラグリセスは70nm程度のままであるため、従来のエッチングのみの方式に対し、配線抵抗、信頼性の向上はないが、エッチング残渣が低減するため、歩留まりが向上する。
【0114】
ところで実際は、研磨粒子は水だけでは均等に分散しない。研磨粒子を液中で分散させるために、窒化チタンやチタンおよびタングステンが化学的に反応しない分散剤を用いた場合も、本実施の形態に含まれる。
(第5の実施の形態:請求項1,2,3,17に対応)
以下、本発明の第5の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について図4(a)〜(g)および図5(a)〜(g)を参照しながら説明する。
【0115】
半導体または絶縁性の基板11上に絶縁膜として例えばCVD法により酸化膜12を1μm堆積し、リソグラフィーおよびドライエッチングにより例えば直径0.3μmのホール13を形成する。ホールの下は基板または配線に接続される(図4(a))。
【0116】
つぎに、第1の導電膜14として、例えばスパッタ法にてチタンを20nm、窒化チタンを50nm堆積する(図4(b))。
【0117】
つぎに、第2の導電膜15として例えばCVD法にてタングステンを400nm堆積する(図4(c))。
【0118】
つぎに、ドライエッチングによりホール13内以外のタングステンを完全に除去するとともに窒化チタン/チタンをある程度残存させ、ホール13内にタングステンプラグ16を残す(図4(d))。エッチングレートの基板面内依存性は、基板外周部ほど大きく、窒化チタン/チタンの膜厚は薄くなる。なお、窒化チタンまたはチタン表面にはエッチング残渣17が生成している。
【0119】
つぎに、研磨粒子としてシリカまたはアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにて、残存している窒化チタン/チタンに少量の研磨を行い、窒化チタン/チタンをあえて残存させる(図4(e))。研磨パッドは例えば発泡ウレタン系のものを使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。少量の研磨を行うことにより、エッチング残さは除去される。
【0120】
ところで、基板面内において同量の窒化チタン/チタンが残存するのが理想であるが、実際は、前述したタングステンのエッチングレートの面内不均一性や、研磨レートの面内不均一性のため、基板面内のある部分では酸化膜が露出し、酸化膜の膜減りが発生してしまう可能性があるが、窒化チタン/チタンを完全に取りきるプロセスではないので、膜減りはそれほど発生しない。第3および第4の実施の形態においてプラグリセスが70nm程度以上であるのに対し、本実施の形態の様に酸化剤を含んだスラリーで研磨を行うことにより窒化チタン/チタンが若干研磨されるため50nm程度に低減することができる。
【0121】
つぎに、図示していないが、水酸化アンモニウムやフッ酸などの洗浄を行い、基板全面に配線材料18を堆積し(図4(f))、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、余分な領域の配線材料と窒化チタン/チタンを一度に除去し、配線19を形成する(図4(g))。配線材料は、アルミニウムと銅の合金である。プラグリセスは50nm程度であるため、プラグ上の配線のうねりは緩和され、配線の抵抗増大をなくし、また信頼性を向上させることができる。
【0122】
つぎに、研磨粒子としてシリカと、pH調整剤としてアンモニアまたは水酸化カリウムとからなる一般的な酸化膜研磨用スラリーを用いた場合を説明する(図5参照)。図5の(d)までは、図4と同様であるため説明を省略する。本スラリーは、一般的な酸化膜研磨用スラリーであり、ホール13内のタングステンは全く研磨されない。よって、図4に示した酸化剤を含んだスラリーで研磨した場合よりプラグリセスが低減され40nm程度となる(図5(e))。研磨後の工程は、図4(f)、(g)と同様である(図5(f)、(g))。プラグリセスが小さい分、配線のうねりはより緩和され、配線の信頼性はさらに向上する。このスラリーを用いた場合も、タングステンエッチングレートおよび研磨レートの面内不均一性から、基板面内のある領域では酸化膜が露出して酸化膜膜減りが発生する可能性がある。酸化膜の研磨レートに対し、窒化チタンのレートは約0.3倍、チタンのレートは約0.5倍である。つまり、酸化膜が露出した領域では、酸化膜膜減り速度が大きくなるため注意が必要である。なお、pHがアルカリでなく、中性または酸性でもよい。
(第6の実施の形態:請求項7,17に対応)
以下、本発明の第6の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について図6(a)〜(g)を参照しながら説明する。
【0123】
半導体または絶縁性の基板11上に絶縁膜として例えばCVD法により酸化膜12を1μm堆積し、リソグラフィーおよびドライエッチングにより例えば直径0.3μmのホール13を形成する。ホール13の下は基板または配線に接続される(図6(a))。
【0124】
つぎに、第1の導電膜14として、例えばスパッタ法にてチタンを20nm、窒化チタンを50nm堆積する(図6(b))。
【0125】
つぎに、第2の導電膜15として例えばCVD法にてタングステンを400nm堆積する(図6(c))。
【0126】
つぎに、ドライエッチングによりホール13内以外のタングステンを途中まで除去する(図6(d))。ドライエッチングは、プラグリセスを顕著に発生させないところまで行う。例えば300nmエッチングし100nm残存させる。このように大きくエッチングするのは、タングステンの堆積時のつなぎ目(シーム)のところで、エッチングによるリセスが発生しやすく、そのリセスを避けるためである。
【0127】
つぎに、研磨粒子としてシリカまたはアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムなどからなる研磨粒子を使用して研磨を行い、ホール13内以外のタングステンを完全に除去するとともに窒化チタン/チタンをあえてある程度残存させ、ホール13内にタングステンプラグ16を残す(図6(e))。基板面内において同量の窒化チタン/チタンが残存するのが理想であるが、実際は、前述したタングステンのエッチングレートの面内不均一性や、研磨レートの面内不均一性のため、基板面内のある部分では酸化膜が露出し、酸化膜の膜減りが発生してしまう可能性があるが、窒化チタン/チタンを完全に取りきるプロセスではないため、膜減りはそれほど大きくならない。
【0128】
この際の研磨パッドは例えば発泡ウレタン系のものを使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。前記スラリーを用いた場合、タングステンの研磨レートに対し、窒化チタンの研磨レートは1倍以上であるため、窒化チタンを残存させることはやや困難であるが、チタンの研磨レートは0.5倍以下であるため、チタンをある程度残存させることは可能である。この様にドライエッチングによるタングステンの除去を完全に行わないで途中で止めることにより、プラグリセスはドライエッチングにより若干発生したリセスと研磨することで発生リセスを合わせて30nm程度に低減される。
【0129】
つぎに、図示していないが、アンモニアやフッ酸などの洗浄を行い、基板全面に配線材料18を堆積し(図6(f))、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、余分な領域の配線材料と窒化チタン/チタンを一度に除去し、配線19を形成する(図6(g))。配線材料は、アルミニウムと銅の合金である。プラグリセスは30nm程度であるため、プラグ上の配線はフラットとなり、信頼性が向上する。
(第7の実施の形態:請求項14,17に対応)
以下、本発明の第7の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について、図7(a)〜(g)を参照しながら説明する。
【0130】
半導体または絶縁性の基板11上に絶縁膜として例えばCVD法により酸化膜12を1μm堆積し、リソグラフィーおよびドライエッチングにより例えば直径0.3μmのホール13を形成する。ホールの下は基板または配線に接続される(図7(a))。
【0131】
つぎに、第1の導電膜14として、例えばスパッタ法にてチタンを20nm、窒化チタンを50nm堆積する(図7(b))。
【0132】
つぎに、第2の導電膜15として例えばCVD法にてタングステンを400nm堆積する(図7(c))。
【0133】
つぎに、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにてホール13内以外のタングステンを途中まで研磨する(図7(d))。または、酸化膜が一部でも露出しないような状態まで研磨する。この際の研磨パッドは例えば発泡ウレタン系を使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。本工程の研磨はタングステンの大部分を除去するため研磨時間が長くなり、研磨粒子としてシリカを使用した場合研磨装置のバイブレーションが懸念される。そこで、研磨時の抵抗が小さいアルミナ粒子を用いることによりバイブレーションを抑制する効果がある。
【0134】
つぎに、研磨粒子としてシリカの、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにて窒化チタン/チタンをある程度残存させるように第2の研磨を行い、ホール13内にタングステンプラグ16を残す(図7(e))。第2の研磨の研磨条件は第1の研磨と同様であり、研磨パッドは例えば発泡ウレタン系を使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。プラグリセスは20nm程度である。シリカ粒子を使用することで、万が一酸化膜表面が露出してもスクラッチがほとんど発生せず、また次の洗浄工程で研磨粒子除去が容易となる。また、研磨時間も短いため研磨装置のバイブレーションも発生しない。
【0135】
つぎに、図示していないが、アンモニアやフッ酸などの研磨後の洗浄を行い、基板全面に配線材料18を堆積し(図7(f))、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、余分な領域の配線材料と窒化チタン/チタンを一度に除去し、配線19を形成する(図7(g))。配線材料は、アルミニウムと銅の合金である。本発明の実施の形態では、第4の実施の形態に比べると、プラグリセスを20nm程度に抑制できる効果があるため、プラグ上の配線はフラットとなる。
(第8の実施の形態:請求項8,9,17に対応)
以下、本発明の第8の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について図8(a)〜(f)を参照しながら説明する。
【0136】
半導体または絶縁性の基板11上に絶縁膜として例えばCVD法により酸化膜12を1μm堆積し、リソグラフィーおよびドライエッチングにより例えば直径0.3μmのホール13を形成する。ホール13の下は基板または配線に接続される(図8(a))。
【0137】
つぎに、第1の導電膜14として、例えばスパッタ法にてチタンを20nm、窒化チタンを50nm堆積する(図8(b))。
【0138】
つぎに、第2の導電膜15として例えばCVD法にてタングステンを400nm堆積する(図8(c))。
【0139】
つぎに、研磨粒子としてシリカまたはアルミナと、酸化剤として過酸化水素、硝酸鉄、ヨウ素酸カリウムなどからなる研磨粒子を使用して研磨を行い、ホール13内以外のタングステンを完全に除去するとともに窒化チタン/チタンをある程度残存させ、ホール13内にタングステンプラグ16を残す(図8(d))。基板面内において同量の窒化チタン/チタンが残存するのが理想であるが、実際は、研磨レートの面内不均一性のため、基板面内のある部分では酸化膜が露出し、酸化膜の膜減りが発生してしまう可能性があるが、窒化チタン/チタンを完全に取りきるプロセスではないので、膜減りはそれほど大きくはならない。この際の研磨パッドは例えば発泡ウレタン系のものを使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。前記スラリーを用いた場合、タングステンの研磨レートに対し、窒化チタンの研磨レートは1倍以上であるため、窒化チタンを残存させることはやや困難であるが、チタンの研磨レートは約0.5倍以下であるため、チタンをある程度残存させることは可能である。プラグリセスは研磨によって発生した20nm程度である。
【0140】
つぎに、図示していないが、アンモニアやフッ酸などの洗浄を行い、基板全面に配線材料18を堆積し(図8(e))、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、余分な領域の配線材料と窒化チタン/チタンを一度に除去し、配線19を形成する(図8(f))。配線材料は、上から順番に、例えば窒化チタン/チタン/アルミニウムと銅の合金/窒化チタン/チタンである。プラグリセスは20nm程度であるため、プラグ上の配線はフラットとなる。
【0141】
上記のスラリー中の研磨粒子と酸化剤の組み合わせは、いずれも長所短所がある。研磨粒子に着目すると、アルミナは酸化膜表面にスクラッチを発生させやすく、また、研磨後の洗浄で除去されにくい。シリカは、研磨時の抵抗が大きく、装置によってはバイブレーションを引き起こす場合がある。その場合、タングステンを数分間も研磨することは避けた方がよい(短時間なら可能)。
【0142】
酸化剤に着目すると、過酸化水素はタングステンを溶解するため、ホール13内のタングステンのつなぎ目部分が広がってしまう。硝酸鉄やヨウ素酸カリウムは、鉄やカリウム汚染が問題となる。よって、研磨粒子、酸化剤の選択は、前記の項目を判断して決定する。本実施の形態の場合、タングステンの研磨時間が長くなるため、研磨装置の振動が起きるようであれば、シリカ粒子は使用しない方が良い。
【0143】
本発明の実施の形態では、第7の実施の形態と同様、タングステンを堆積した状態から研磨を行うため、研磨レートの基板面内の不均一性の影響が作用し、第7の実施の形態と同量の酸化膜膜減りとなる。本実施の形態の利点は、ホール13内以外においてドライエッチングおよび研磨等によりタングステンを薄くする工程を削除できるため、1工程でタングステンの除去が可能となり生産コストを大幅に下げることができる点である。
参考例
以下半導体装置の製造方法の参考例について図9(a)〜(e)を参照しながら説明する。本実施の形態は埋め込み配線形成において配線材料の除去を絶縁膜上に堆積した導電膜の上でとめ埋め込み配線を形成し、その後不要な部分の導電膜をドライエッチングで除去することにより、配線膜厚をほとんど減らすことなく埋め込み配線を形成することを目的としたものである。
【0144】
半導体または絶縁性の基板11上に絶縁膜として例えばCVD法により酸化膜12を1.0μm堆積し、リソグラフィーおよびドライエッチングによりホール32とトレンチ31を形成する。ホール32の下は基板または配線に接続される(図9(a))。
【0145】
つぎに、導電膜33として、例えばスパッタ法にて窒化タンタルを35nm、銅を150nm堆積する(図9(b))。
【0146】
つぎに、導電膜33上の銅を種結晶としてめっき法により配線材料34として銅を1000nm成長させる(図9(c))。
【0147】
つぎに、研磨粒子としてアルミナまたはシリカと、酸化剤として過酸化水素水とからなるスラリーにてトレンチ31内以外の銅を完全に除去するとともに窒化タンタルをあえてある程度残存させ、ホール32内およびトレンチ31内に銅埋め込み配線35を残す(図9(d))。窒化タンタルの研磨レートは銅の研磨レートの0.02倍程度であるため窒化タンタルはほとんど研磨されることがなく、容易に銅のみを研磨することが可能である。この場合酸化膜部の減りはほとんど無いため銅の配線膜厚の減りは50nm程度である。
【0148】
つぎに、配線を形成した時と同じマスクを用いてリソグラフィーおよびドライエッチングにより配線内部以外の窒化タンタルを除去する(図9(e))。
【0149】
参考例により酸化膜部の減りをほとんど起こすことなく埋め込み配線35を形成することができる。
(第の実施の形態:請求項10,11,12,13,17に対応)
以下、本発明の第の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について図10(a)〜(g)および図11(a)〜(g)を参照しながら説明する。本実施の形態は第8の実施の形態におけるタングステン除去工程の後、僅かに研磨を行うことによりスクラッチの低減等を目的としたものである。
【0150】
半導体または絶縁性の基板11上に絶縁膜として例えばCVD法により酸化膜12を1μm堆積し、リソグラフィーおよびドライエッチングにより例えば直径0.3μmのホール13を形成する。ホール13の下は基板または配線に接続される(図10(a))。
【0151】
つぎに、第1の導電膜14として、例えばスパッタ法にてチタンを20nm、窒化チタンを50nm堆積する(図10(b))。
【0152】
つぎに、第2の導電膜15として例えばCVD法にてタングステンを400nm堆積する(図10(c))。
【0153】
つぎに、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにてホール13内以外のタングステンを完全に除去するとともに窒化チタン/チタンをあえてある程度残存させ、ホール13内にタングステンプラグ16を残す(図10(d))。研磨粒子としてアルミナを選択したのは、研磨装置のバイブレーションの懸念を考慮したためである。基板面内において同量の窒化チタン/チタンが残存するのが理想であるが、実際は、前述した研磨レートの面内不均一性のため、基板面内のある部分では酸化膜が露出し、酸化膜の膜減りが発生してしまう可能性があるが、窒化チタン/チタンを完全に取りきるプロセスでないので、膜減りはそれほど大きくはならない。この際の研磨パッドは例えば発泡ウレタン系を使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。前記スラリーを用いた場合、タングステンの研磨レートに対し、窒化チタンの研磨レートは1倍以上であるため、窒化チタンを残存させることはやや困難であるが、チタンの研磨レートは約0.5倍以下であるため、チタンを残存させることは可能である。特に硝酸鉄の場合が最もチタンで止めやすい(研磨レート約0.2倍)。プラグリセスは20nm程度である。
【0154】
前述のスラリーは、アルミナを使用しているため後洗浄で除去しにくく、また酸化膜が露出してしまった箇所ではスクラッチが入りやすい。そこで、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにて第2の研磨を少量行い(図10(e))、残存していたアルミナ粒子を落し、さらにスクラッチが発生しているならば、その部分を平滑にする。プラグリセスは同じく20nm程度である。
【0155】
つぎに、図示していないが、アンモニアやフッ酸などの研磨後の洗浄を行い、基板全面に配線材料18を堆積し(図10(f))、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、余分な領域の配線材料と窒化チタン/チタンを一度に除去し、配線19を形成する(図10(g))。配線材料は、アルミニウムと銅の合金である。プラグリセスは20nm程度であるため、プラグ上の配線はフラットとなる。
【0156】
また、第1の研磨が、酸化剤として硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムと、研磨粒子としてアルミナまたはシリカとからなるスラリーで行われ、第2の研磨が、酸化剤として過酸化水素、研磨粒子としてアルミナまたはシリカからなるスラリーで行われる手法も挙げられる。本方法の主目的は、プラグ中のタングステンのつなぎ目の拡大を低減することと、汚染の低減である。過酸化水素はつなぎ目を拡大する作用を有するが、第2の研磨の研磨時間は短いため問題にはならない。
【0157】
また、第1の研磨が、研磨粒子としてアルミナまたはシリカ、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーで行われ、第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、pH調整剤として水酸化アンモニウムまたは水酸化カリウムとからなるスラリーにて行われる手法がある。この工程フローを図11を用いて説明する。
【0158】
図11(a)〜(c)までは図10(a)〜(c)と同様であるから説明を省略し、図11(d)から説明する。
【0159】
研磨粒子としてアルミナまたはシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにてホール13内以外のタングステンを完全に除去するとともに窒化チタン/チタンをあえてある程度残存させ、ホール13内にタングステンプラグ13を残す(図11(d))。この際の研磨パッドは例えば発泡ウレタン系を使用し、研磨圧力は3psi、定盤回転数は30rpm程度の条件を使用する。前記スラリーを用いた場合、タングステンの研磨レートに対し、窒化チタンの研磨レートは1倍以上であるため、窒化チタンを残存させることはやや困難であるが、チタンの研磨レートは約0.5倍以下であるため、チタンを残存させることは可能である。プラグリセスは20nm程度である。
【0160】
つぎに、研磨粒子としてシリカと、pH調整剤として水酸化アンモニウムまたは水酸化カリウムとからなる一般に酸化膜の研磨に用いられているスラリーにて、窒化チタン/チタンをある程度残存させるように少量の研磨を行う(図11(e))。本スラリーでは、タングステンは全く研磨されないため、プラグリセスはほとんどなくなるか、凸状態となる。ただし、酸化膜の研磨レートに対し、窒化チタンのレートは約0.3倍、チタンのレートは約0.5倍であるため、酸化膜が露出した領域では、酸化膜膜減り速度が大きくなるため注意が必要である。なお、pHがアルカリでなく、中性または酸性でもよい。第1の研磨にアルミナ粒子を使用した場合、第2の研磨は、スクラッチ低減や、アルミナ粒子除去に効果がある。また、第1の研磨に硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムを使用した場合、第2の研磨は、汚染除去に効果がある。
【0161】
つぎに、図示していないが、アンモニアやフッ酸などの研磨後の洗浄を行い、基板全面にアルミニウムに銅を若干加えた配線材料を堆積し(図11(f))、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、余分な領域の配線材料と窒化チタン/チタンを一度に除去し、配線を形成する(図11(g))。配線材料は、アルミニウムと銅の合金である。プラグリセスはほとんどないか、凸状態であるため、プラグ上の配線はフラットとなり、配線の信頼性が向上する。
【0162】
【発明の効果】
請求項1記載の半導体装置の製造方法によれば、従来のエッチングのみを用いたタングステンプラグ形成に対し、歩留りを向上させ、また配線の信頼性を向上させることができる。さらに、従来の研磨を用いたタングステンプラグ形成に対し、絶縁膜の膜減りを小さくすることかできる。
【0163】
請求項2記載の半導体装置の製造方法によれば、既存のタングステン研磨用スラリーにて請求項1記載の方法を達成することができる。
【0164】
請求項3記載の半導体装置の製造方法によれば、既存の酸化膜研磨用スラリーにて請求項1記載の方法を達成することができる。
【0165】
請求項4記載の半導体装置の製造方法によれば、従来のエッチングのみを用いたタングステンプラグ形成に対し、歩留りを向上させることができる。
【0166】
請求項5記載の半導体装置の製造方法によれば、既存の研磨粒子にて請求項4記載の方法を達成することができる。
【0167】
請求項6記載の半導体装置の製造方法によれば、従来のエッチングのみを用いたタングステンプラグ形成に対し、歩留りをある程度向上させることができる。
【0168】
請求項7記載の半導体装置の製造方法によれば、従来の研磨を用いたタングステンプラグ形成に対し、絶縁膜の膜減りを小さくすることができる。そして、研磨装置への負荷を小さくすることができる。さらに従来のエッチングのみを用いたタングステンプラグ形成に対し、歩留りを向上させ、配線の信頼性を向上させることができる。
【0169】
請求項8記載の半導体装置の製造方法によれば、従来の研磨を用いたタングステンプラグ形成に対し、絶縁膜の膜減りを小さくすることができる。
【0170】
請求項9記載の半導体装置の製造方法によれば、既存のタングステン研磨用スラリーにて請求項8記載の方法を達成することができる。
【0171】
請求項10記載の半導体装置の製造方法によれば、第1および第2の研磨のそれぞれの長所を用いることで、歩留りや信頼性、装置運用など向上させることができる。絶縁膜の膜減りも従来の研磨を用いたタングステンプラグ形成に対し、小さくすることができる。
【0172】
請求項11記載の半導体装置の製造方法によれば、傷が少なく、研磨粒子を洗浄で除去しやすいことから、歩留りを向上させ、また、研磨装置の運用を向上させることができる。
【0173】
請求項12記載の半導体装置の製造方法によれば、汚染を低減することができる。
【0174】
請求項13記載の半導体装置の製造方法によれば、傷が少ないことから、歩留りを向上させることができる。
【0175】
請求項14記載の半導体装置の製造方法によれば、従来の研磨を用いたタングステンプラグ形成に対し、絶縁膜の膜減りを小さくすることができる。また、請求項11記載の方法より傷を少なくすることができ、後洗浄での研磨粒子除去も容易である。
【0176】
請求項15記載の半導体装置の製造方法によれば、従来の研磨を用いたタングステンプラグ形成に対し、第1および第2の研磨のそれぞれの長所を用いることで、歩留りや信頼性、装置運用などを向上させることができる。また、傷を少なくすることができ、歩留りを向上させることができる。
【0178】
請求項16記載の半導体装置の製造方法によれば、従来の研磨を用いたタングステンプラグ形成に対し、第1および第2の研磨のそれぞれの長所を用いることで、歩留りや信頼性、装置運用などを向上させることができる。また、傷を少なくすることができ、歩留りを向上させることができる。
【0181】
請求項17記載の半導体装置の製造方法によれば、タングステンプラグ形成に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体製造装置の各工程を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る半導体製造装置の各工程を示す断面図である。
【図3】本発明の第3および第4の実施の形態に係る半導体製造装置の各工程を示す断面図である。
【図4】本発明の第5の実施の形態に係る半導体製造装置の各工程を示す断面図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係る半導体製造装置の各工程を示す断面図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係る半導体製造装置の各工程を示す断面図である。
【図7】本発明の第7の実施の形態に係る半導体製造装置の各工程を示す断面図である。
【図8】本発明の第8の実施の形態に係る半導体製造装置の各工程を示す断面図である。
【図9】導体製造装置の参考例の各工程を示す断面図である。
【図10】本発明の第の実施の形態に係る半導体製造装置の各工程を示す断面図である。
【図11】本発明の第の実施の形態に係る半導体製造装置の各工程を示す断面図である。
【図12】第1の従来の技術の半導体製造方法の各工程を示す断面図である。
【図13】第2の従来の技術の半導体製造方法の各工程を示す断面図である。
【図14】第3の従来の技術の半導体製造方法の各工程を示す断面図である。
【図15】第4の従来の技術の半導体製造方法の各工程を示す断面図である。
【図16】第5の従来の技術の半導体製造方法の各工程を示す断面図である。
【符号の説明】
11 基板
12 酸化膜
13 ホール
14 第1の導電膜
15 第2の導電膜
16 タングステンプラグ
17 エッチング残さ
18 配線材料
19 配線
31 トレンチ
32 ホール
33 導電膜
34 配線材料
35 埋め込み配線

Claims (17)

  1. 基板上に絶縁膜を堆積する工程と、
    前記絶縁膜に開口部を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、
    前記第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、
    前記開口部内以外の前記第2の導電膜をドライエッチングによって完全に除去するとともに前記第1の導電膜を一定量残存させる工程と、
    前記開口部内以外において一定量残存している前記第1の導電膜を研磨によって若干量除去する工程と、
    基板全面に配線材料を堆積する工程と、
    ドライエッチングにより余分な前記配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。
  2. 研磨が、研磨粒子としてアルミナまたはシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにて行われることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 研磨が、研磨粒子としてシリカと、pH調整剤として水酸化アンモニウムまたは水酸化カリウムとからなるスラリーにて行われることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  4. 基板上に絶縁膜を堆積する工程と、
    前記絶縁膜に開口部を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、
    前記第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、
    前記開口部内以外の前記第2の導電膜をドライエッチングによって完全に除去するとともに前記第1の導電膜を一定量残存させる工程と、
    前記開口部内以外において一定量残存している前記第1の導電膜に、化学的に第1および第2の導電膜と反応しない液と研磨粒子とからなるスラリーにて研磨を施す工程と、
    基板全面に配線材料を堆積する工程と、
    ドライエッチングにより余分な前記配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。
  5. 研磨粒子が、シリカまたは酸化セリウムまたはアルミナであることを特徴とする請求項4記載の半導体装置の製造方法。
  6. 基板上に絶縁膜を堆積する工程と、
    前記絶縁膜に開口部を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、
    前記第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、
    前記開口部内以外の前記第2の導電膜をドライエッチングによって完全に除去するとともに前記第1の導電膜を一定量残存させる工程と、
    前記開口部内以外において一定量残存している前記第1の導電膜に、水のみを流して研磨を施す工程と、
    基板全面に配線材料を堆積する工程と、
    ドライエッチングにより余分な前記配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。
  7. 基板上に絶縁膜を堆積する工程と、
    前記絶縁膜に開口部を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、
    前記第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、
    前記開口部内以外の前記第2の導電膜をドライエッチングによって一定量除去する工程と、
    研磨によって前記開口部内以外の前記第2の導電膜を完全に除去しかつ前記第1の導電膜を一定量除去する工程と、
    基板全面に配線材料を堆積する工程と、
    ドライエッチングにより余分な前記配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。
  8. 基板上に絶縁膜を堆積する工程と、
    前記絶縁膜に開口部を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、
    前記第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、
    研磨によって、前記開口部内以外の前記第2の導電膜を完全に除去し、かつ第1の導電膜を一定量除去する工程と、
    基板全面に配線材料を堆積する工程と、
    ドライエッチングにより余分な前記配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。
  9. 研磨が、研磨粒子としてアルミナまたはシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなるスラリーにて行われることを特徴とする請求項7または8記載の半導体装置の製造方法。
  10. 基板上に絶縁膜を堆積する工程と、
    前記絶縁膜に開口部を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、
    前記第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、
    第1の研磨によって、前記開口部内以外の前記第2の導電膜を完全に除去し、かつ第1の導電膜を一定量除去する工程と、
    第2の研磨によって前記開口部内以外の第1の導電膜を若干除去する工程と、
    基板全面に配線材料を堆積する工程と、
    ドライエッチングにより余分な前記配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。
  11. 第1の研磨が、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第2のスラリーにて行われることを特徴とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
  12. 第1の研磨が、酸化剤として硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムと、研磨粒子としてアルミナまたはシリカとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、酸化剤として過酸化水素と、研磨粒子としてアルミナまたはシリカとからなる第2のスラリーにて行われることを特徴とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
  13. 第1の研磨が、研磨粒子としてシリカまたはアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーにて行われ、第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、pH調整剤として水酸化アンモニウムまたは水酸化カリウムとからなる第2のスラリーにて行われることを特徴とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
  14. 基板上に絶縁膜を堆積する工程と、
    前記絶縁膜に開口部を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、
    前記第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、
    研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーによる第1の研磨によって前記開口部内以外の前記第2の導電膜を一定量除去する工程と、
    研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第2のスラリーによる第2の研磨によって前記開口部内以外の前記第2の導電膜を完全に除去しかつ前記第1の導電膜を一定量除去する工程と、
    基板全面に配線材料を堆積する工程と、
    ドライエッチングにより余分な前記配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。
  15. 基板上に絶縁膜を堆積する工程と、
    前記絶縁膜に開口部を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、
    前記第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、
    第1の研磨によって、前記開口部内以外の前記第2の導電膜を一定量除去する工程と、
    第2の研磨によって前記開口部内以外の前記第2の導電膜および前記第1の導電膜を完全に除去する工程と、
    基板全面に配線材料を堆積する工程と、
    ドライエッチングにより余分な前記配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含み、
    前記第1の研磨が、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーにて行われ、前記第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第2のスラリーにて行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  16. 基板上に絶縁膜を堆積する工程と、
    前記絶縁膜に開口部を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に第1の導電膜を堆積する工程と、
    前記第1の導電膜上に第2の導電膜を堆積する工程と、
    第1の研磨によって、開口部内以外の第2の導電膜を完全に除去し、かつ第1の導電膜を一定量除去する工程と、
    第2の研磨によって、前記開口部内以外の前記第1の導電膜を完全に除去する工程と、
    基板全面に配線材料を堆積する工程と、
    ドライエッチングにより余分な前記配線材料と第1の導電膜を除去し配線を形成する工程とを含み、
    前記第1の研磨が、研磨粒子としてアルミナと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第1のスラリーにて行われ、前記第2の研磨が、研磨粒子としてシリカと、酸化剤として過酸化水素または硝酸鉄またはヨウ素酸カリウムとからなる第2のスラリーにて行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 第1の導電膜がチタンと窒化チタンの積層膜、第2の導電膜がタングステンであることを特徴とする請求項1、4、6、7、8、10、14、15または16記載の半導体装置の製造方法。
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