JP3607593B2 - 間仕切り壁構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の床上に、間仕切り壁が固定支持され、床上空間が仕切られている、間仕切り壁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
間仕切り壁は、床基版にボルトを立てて、そこに間仕切り壁下枠をナットで固定したり、予め床を形成しておいて、床に間仕切り壁下枠を固定することによって設置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、建築物が床衝撃を受けた時、特に重量床衝撃音が、床基版単独で示す重量床衝撃音の値よりも悪化することを見出した。
【0004】
また、本発明者は、その傾向が、戸建住宅や低層集合住宅の様な柔構造建築物で強く現われることを見出した。
【0005】
本発明者の研究によれば、前述した間仕切り壁の固定方法は、何れも、間仕切り壁による重量床衝撃音の悪化を防止することが出来なかった。
【0006】
本発明は、重量床衝撃音が著しく低減される間仕切り壁構造を得ることを課題とする。
また、本発明は、間仕切り壁の高さ調整が容易で、高さ調整後の変位が防止され、ガタツキやゆるみによる異音の発生が防止される、間仕切り壁構造を得ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、床基版と、前記床基版上の床材と、間仕切り壁と、天井板と、天井板受け桟とを備えている、間仕切り壁構造であって、前記床材が複数の貫通孔を有しており、前記各貫通孔が、前記間仕切り壁の長さ方向に、互いに離間して設けられており、前記各貫通孔の間に、床貫通開口が設けられており、前記間仕切り壁の下端部が前記各貫通孔及び前記床貫通開口を覆うように前記床材上に設けられており、前記間仕切り壁が、一対の壁板と前記各壁板の間に設けられる下枠材及び上枠材とを有しており、前記貫通孔内の少なくとも一部に、10〜150Hzの固有振動数を有する壁支持材が設けられており、前記壁支持材が、ゴム弾性体、プラスチック弾性体及びバネ弾性体からなる群より選ばれた少なくとも1種の弾性体からなり、前記壁支持材が前記床基版によって支持されており、前記壁支持材が前記下枠材を支持しており、前記上枠材上に前記天井板が設けられており、前記天井板上に前記天井受け桟が設けられており、前記上枠材が前記天井板受け桟に固定されている、間仕切り壁構造に係るものである。
【0008】
本発明では、複数の前記貫通孔が、前記間仕切り壁の長さ方向に、互いに離間して設けられており、前記間仕切り壁の下端部が前記各貫通孔を覆うように前記床材上に設けられている。また、本発明では、前記各貫通孔の間に、床貫通開口が設けられている。
【0009】
本発明者は、重量床衝撃音に与える間仕切り壁の悪影響を抑え、本来の床基版の性能を保持するため、種々の間仕切り壁構造を検討した。
【0010】
多くの実験の結果、本発明者は、床基版と間仕切り壁の下枠材との間又は間仕切り壁の直下の床材と床基版との間に、所定の壁支持材を介在させ、かかる壁支持材の固有振動数を、10〜150Hzとすることで、重量床衝撃音が著しく低減されることを見出した。
【0011】
また、本発明者は、柔構造建築物で間仕切り壁の悪影響を排除すれば、剛構造でも間仕切り壁の悪影響を排除する事ができることを突き止めた。
【0012】
本発明は、本発明者が、間仕切り壁の悪影響による重量床衝撃音の増悪を解明し、かかる間仕切り壁の悪影響を排除することによって、床本来の防音性能が保持されることに基づくものである。
【0013】
本発明によれば、床基版と間仕切り壁の下枠材との間又は間仕切り壁の直下の床材と床基版との間に、10〜150Hzの固有振動数を示す所定の壁支持材を介在させているので、間仕切り壁の重量床衝撃音に与える悪影響が抑えられ、重量床衝撃音が著しく低減する。
【0014】
本発明は、重量床衝撃音に悪化影響を与えない間仕切り壁の支持構造及び支持方法に関する発明であり、その利用分野は、建築物全般にわたる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を説明する。
以下、本発明の構成部材を説明すると共にその作用を説明する。
本発明でいう床基版とは、床躯体そのものが含まれる。床躯体は、高層集合住宅等では、一般的なRC床版、ボイドスラブ、ワッフルスラブ、戸建住宅や低層集合住宅では、床梁間に架設されるALC床版、PC床版、押出セメント床版、根太と板材を組み合わせた木質床パネル等を例示する事が出来る。
【0016】
中高層集合住宅は、一般的にRC造であり、現場打設されたコンクリートを金鏝押えする為、必然的に、工場生産される床版と比べると不陸が生じてしまう床版である。
【0017】
かかる床基版は、現場打ちコンクリートを、例えば、その表面を金鏝押さえした場合には、不陸が比較大となるが、床厚を十分にすれば、一般的に、重量床衝撃音に対して良い性能を示す。
【0018】
また、かかる床基版は、工場生産される一定寸法の床基版が少なくないので、特に二重床等では、高さ調整が不要となるメリットがある。しかし、ALC床版、PC床版、押出セメント床版、木床パネル等は、RC床版に比べ軽量なため、重量床衝撃音に劣る傾向がある。
【0019】
本発明にかかる床材は、床基版に直接設けてよく、床基版に床支持材を介在させて設けてもよい。かかる床材には、床下地、床仕上材等が含まれ、これらを含む各種板状材を積層して形成することができる。
【0020】
床下地材は、パーチクルボード、合板、遮音シート、石膏ボード、鉄板等を組合せて、ビスや接着剤で一体化して曲げ剛性を高くすればよい。床材は、床下地材の上に、床仕上材をビス、釘、接着剤等で一体化して形成する。材質は、床材に一般的に使用されている物であれば何でも良い。
【0021】
床仕上げ材は、重量床衝撃音にほとんど関係なく、軽量床衝撃音は床支持材や本発明にかかる壁支持材によって十分低減でき、特に、防音仕様のものを使う必要はない。
【0022】
重量床衝撃音は、床基版本体の性能に左右されが、二重床の様に、床基版上に床支持材で浮かせた床は、床仕上げ材によって、重量床衝撃音が若干改善される傾向がある。その反面、間仕切り壁を設置した時の重量床衝撃音の悪化傾向は、床仕上げ材によってより一層大きく影響される。
【0023】
本発明にかかる壁支持材が、床基版と間仕切り壁の下枠との間に設けられる場合、かかる床材には貫通孔が設けられる。
【0024】
かかる貫通孔は、間仕切り壁の下端部が挿入できる幅で、溝状に形成することができる。また、間仕切り壁の下端部を床材上に固定する場合には、間仕切り壁の下端部で覆われるような複数の孔を、間仕切り壁の長さ方向に互いに離間させて設けることができる。
【0025】
本発明にかかる壁支持材を、床材の貫通孔内の少なくとも一部に設置し、床材で間仕切り壁を支える場合には、貫通孔は間仕切り壁の厚さよりも小さくする事が必要である。
【0026】
本発明では、二重床に於いて、壁支持材を設ける貫通孔とは別に、貫通孔の間に、床貫通口を設けることができる。
【0027】
かかる床貫通口は、重量床衝撃音を改善することができ、間仕切り壁による重量床衝撃音の悪化を改善する。
【0028】
壁支持材を設置した貫通孔と貫通孔との間に床貫通口を設け、開口した状態にする事により、重量床衝撃を受けた時の床下空間の空気の逃げ道が出来、重量床衝撃音が改善できる。かかる場合、特に問題となる63Hzや125Hzという低周波音を有効に低減することができる。
【0029】
この時、開口のまま残す事に抵抗があれば、網状物等の通気性のある物で開口部をカバーする事で、虫等の床下からの移動を防止しても、重量床衝撃音の低減効果は変わらない。
【0030】
床貫通口の形状及び寸法等は、特に制限されず、貫通孔と同様のものでもよいが、開口は、間仕切り壁厚よりも小さく、出来れば、下枠材の幅以内にし、開口数も、壁支持材の間で、1〜3個と残しておくのがよい。かかる状態で床貫通口を設ければ、床材強度を損なうことなく、重量床衝撃音を効率的に低減できるからである。
【0031】
また、床貫通口の開口面積は、10mm径以上の大きさがよい。この大きさであれば空気流れによる異音が発生することもない。
【0032】
さらに、床貫通口の開口部はより広い部分に分散した方が良いので、間仕切り壁の下部の一部だけでなく、全長にわたって点在させるとよい。
【0033】
なお、床貫通口は、1ケの穴が大きすぎたり、穴数が多すぎると、間仕切りの欠陥となるだけでなく、間仕切り壁の荷重での沈下も起り易くなるので、注意を要する。
【0034】
本発明にかかる間仕切り壁は、一対の壁板とこれらの各壁板の間に設けられる下枠材及び上枠材とを有する。本発明では、かかる間仕切り壁であれば、種々の材質のものを用いることができる。
【0035】
床上空間を仕切る間仕切り壁は、上下の枠材の他、縦枠材で骨組を作り、両側の面に石膏ボード等板材を固定したパネル状物であってよい。
【0036】
本発明では、間仕切り壁は、下枠材に後述する壁支持材を固定し、上枠材に天井板を挟んで天井受け桟を固定する。間仕切り壁の縦枠材は、壁の柱、間柱に固定することができる。
【0037】
本発明にかかる間仕切り壁の下枠材は、壁支持材で直接支持してもよいし、壁支持材の上に設けられた台板等で直接支持してもよく、直接的には、壁支持材の上の床材で支持してもよい。
【0038】
本発明では、壁支持材に台板を設けて、台板と床材とを固定し、台板と間仕切り壁の下枠材とを固定支持することができる。
【0039】
また、本発明では、間仕切り壁の壁板は、床材との間に隙間を設け、直接床の振動を間仕切り壁の壁板に入力させない様に施工上の注意が必要である。間仕切り壁の隙間は、幅木でカバーすれば美観(感)上の問題は解消できる。
【0040】
本発明にかかる間仕切り壁の上枠材には、その上に天井板が設けられており、その天井板の上には、天井受け桟が設けられている。間仕切り壁の上枠材は、天井受け桟に固定される。
【0041】
本発明では、間仕切り壁の上枠材と天井板との間、間仕切り壁の下枠材と台板との間及び壁支持材と床基版との間の少なくとも1箇所に、振動絶縁材を設ける事で、騒音低減効果をより一層高めることができる。
【0042】
かかる振動絶縁材は、特に制限されず、ゴムやプラスチックのソリッド、発泡体、それ等の組合せを使えばよく、他にも、不織布、フェルト等の繊維質のもの等も好適な例として用いられる。
【0043】
次に、本発明にかかる間仕切り壁の支持を行う壁支持材について説明する。
本発明にかかる壁支持材は、床基版と間仕切り壁の下枠との間又は間仕切り壁の直下の床材と床基版との間に設置される。かかる壁支持材は、10〜150Hzの固有振動数を有し、ゴム弾性体及びバネ弾性体からなる群より選ばれた少なくとも1種の弾性体からなる。
【0044】
本発明では、かかる壁支持材によって、間仕切り壁の重量床衝撃音に与える悪影響が抑えられ、重量床衝撃音が著しく低減する。
【0045】
壁支持材の固有振動数が10Hz未満の時は、125Hzでの改善量が不足すると共に、変位量が大きくなり好ましくない。逆に、固有振動数が150Hzを超えると、63Hzの改善量が不足する。
【0046】
かかる壁支持材は、ゴム硬度が20(JIS−K−6253)以下の硬質ゴム、軟質発泡体及び繊維状物質からなる群より選ばれた少なくとも1種の材質を組み合わせることで、250Hz以上の騒音低減に有効となるだけでなく、予め圧縮され易くなり、高さ調節を不要とする効果も生じ、施工簡略化にも役立ち、床鳴り防止にも役立つ。
【0047】
壁支持材は、ゴムを用いるゴム弾性体やプラスチック弾性体、金属バネ、空気バネ、液体封入バネ等を用いるバネ弾性体を、単体若しくは併用したものである。
【0048】
本発明では、ゴム弾性体として、種々のゴムを、単独若しくは併用してソリッド、発泡体又はそれらの複合体として用いることができる。ゴムとしては、NR、IR、SBR、NBR、BR、CR、11R、EPT、ポリノルボーネンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、クロルスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム等のゴムや各種再生ゴムを例示することができる。
【0049】
また、本発明では、ゴム弾性体のゴムとして、ゴム類似物質を用いることができる。かかるゴム類似物質としては、ハードセグメントをスチレン、ソフトセグメントをポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリブタジエンとしたポリスチレン系熱可塑性エラストマー(以下TPEと略記する)、ハードセグメントをポリエチレン又はポリプロプレンとし、ソフトゼグメントをエチレンプロピレン共重合ゴムとしたポリオレフィンTPE、ハードセグメント、ソフトセグメント共にポリ塩化ビニルとしたポリ塩化ビニル系TPE、ハードセグメントをポリウレタン樹脂ソフトセグメントをポリエーテル又はポリエステエル系TPE、ハードセグメントをポリアミド、ソフトセグメントをポリエーテル又はポリエステルとしたポリアミド系TPE、ハードセングメントをシンジオタクチック−1,2−ブタジエン、ソフトセグメントをアタクチック−1,2−ブタジエンとしたTPE、常温反応性液状ゴムとしてポリブタジエン、クロロプレン、イソプレン、スチレンブタジエン、アクリロニトリルブタジエン等の主鎖骨格に末端反応基を1分子当り2ヶ以上有するポリマーを前記末端反応基と反応性を有する化合物を硬化反応して得られたゴムが例示できる。
【0050】
本発明にかかるゴムは、ゴム粉末やポリマー粉末と併用する事により、ゴムの動特性を改善する事もでき、コスト面でも有利になる。
【0051】
本発明にかかるプラスチック弾性体は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エンジニアリング樹脂に大別され、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルポンテン−1、アイオノマー、塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体へのポリブタジエンの混合物(ABS樹脂)、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル共重合体、セルロースアセテートプラスチック等を例示できる。
【0052】
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン樹脂等を例示することができる。
【0053】
エンジニアリング樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリイミド等を例示できる。
【0054】
空気バネは、空気を封入したフィルムと、常温反応性液状ゴムとの併用物や空気封入ゴムを例示することができる。液体封入ゴムは、水、高級アルコール等をゴム内に封入したゴムをいい、空気バネと共に固有振動数を低減させる効果がある。
【0055】
金属バネは、コイルバネ、皿バネ、重ねバネ、バネ鋼等の上下に、ゴムやプラスチックを部分的に設けてバネ鋼等のバネ特性を利用するものが例示できる。
【0056】
前記のゴム、金属バネ、空気バネ、液体封入バネ等は、単体若しくは併用して用い、線形バネ特性、プログレッシブバネ特性、デグレッシブバネ特性、定荷重バネ特性等を適宜使用し、併用して緩衝性、変位量を調整し、固有振動数を10〜150Hzに設定する事により、間仕切り壁による重量床衝撃音の悪化を防止することができる。
【0057】
特に、金属バネは、線形性や温度変化による影響を受け難い長所があるが、減衰要素が少ない欠点を有するので、他種のゴムや空気バネ、液体封入バネの制振要素を加える事で良好な特性を付与する事ができる。
【0058】
固有振動数(f0)の設定は、通常、外力周波数(f)の1/3に選べばよいので、f/f0≒3となる。壁支持材は、間仕切り壁重量と、それを支持する壁支持材の個数と、1個当りの設定受圧面積とにより、荷重最小値を求め、1ヶ当りの床載荷荷重設定値と間仕切り壁荷重の合計を荷重最大値として静バネ定数を求め、その時のヒステリシス曲線より対角線の勾配を動的係数とすればよい。また、振動伝達率(τ)は、損失係数をηとすると次式で示される。
【数1】
【0059】
ここで、損失係数は大きいほど、共振ピークは抑制されるが、防振域の振動伝達特性は悪化するので、0.05≦η≦0.5の損失係数が良い。0.05未満の損失係数では、緩衝材自体の制振性能が不足し、制動減衰が遅くなるため、好ましくなく、損失係数が0.5を越えると、前記の通り振動伝達特性が却って悪化するので好ましくない。
【0060】
壁支持材は、間仕切り壁の下部のすべてを同じ固有振動数に設定する必要はなく、複数の固有振動数の壁支持材を独立して支持することもできる。また、かかる壁支持材は、床に固定することにより、当初より圧縮応力をかけて用いることができる。
【0061】
また、かかる壁支持材には、その上下の少なくとも一方に板状材を設け、板状材に複数の制振及びバネ要素を並列に固定したものを用いると、1つ当りの壁支持材の床基版への接地面積を増すことができ、衝撃力及び間仕切り壁荷重の分散効果を増すことができる。この場合、重量床衝撃音の悪化を抑えるだけでなく、改善もできる。
【0062】
また、壁支持材で、上下に板状材を設けたタイプは、特に、床基版の不陸吸収効果に優れ、床基版に当接する側に、ゴムや高分子シート又はそれらの発泡体シートを積層しておく事により、より一層不陸吸収効果に優れ、床鳴り防止効果も発揮できる。また、床基版がモルタル仕上げやコンクリートの場合は、板状材による防湿効果が期待できる。
【0063】
本発明にかかる壁支持材は、床基版上に、複数の床支持材が設けられており、各床支持材が互いに離間しており、各床支持材によって床材が支持されている二重床に用いることができる。
【0064】
かかる床材を支える床支持材は、ゴム台座と、支柱と、台板とを備える床支持脚等、種々のものを用いることができるが、本発明にかかる壁支持材と同様のものを用いることができる。
【0065】
通常、二重床は、床基版と床材の下面ともに高さが高いので、床支持材の上又は下、又はその上下に支柱を設けて、この支柱により高さを調整することが出来る。
【0066】
支柱には、ゴムや高分子シートやそれ等の発泡体を積層した保護カバーが被覆され、不陸吸収、床鳴り防止、防湿を行う。
【0067】
支柱は、木、金属、プラスチック等を使用でき、床支持材との接触面が床支持材の押圧面と同寸かそれよりやや大きい事が望ましい。
【0068】
重量衝撃音が改善できる床支持材は、上下の少なくとも一方に板状材を設け、その板状材に、複数の制振及びバネ要素を並列に固定した物とするのがよい。
【0069】
かかる床支持材は、1つの床支持材内で、比較的大きな板状材の面積で衝撃を受け、その板状材の下の複数の制振要素又はバネ要素に、その衝撃力が分散吸収されるので、衝撃力は、床基版に伝わる時点で大きく減衰され、その結果、重量床衝撃音を大きく改善できる。
【0070】
制振要素及びバネ要素は、各種ゴムのリソッド、発泡体、金属バネのうち複数種類を組み合わせ、衝撃を受けて変位したり、復元したりする過程で、各々の制振要素、バネ要素の効果を使うことが望ましい。
【0071】
本発明にかかる床支持材は、重量床衝撃音の低減に対しては、床基版に当接する床支持材の部分は、プラスチック脚よりゴム脚の方がよい。
【0072】
本発明にかかる二重床を施工するには、床先行工法で床材を全面に施行してから間仕切り壁を設置することもでき、床後行工法により壁支持材で間仕切り壁を支えた後、床材を施工してもよい。
【0073】
床先行工法の場合は、予め墨線で、床材上に間仕切り壁の設置位置を決める。
【0074】
本発明にかかる壁支持材は、間仕切り壁設置位置の床材部分に、何か所か点状に又は連続させて貫通孔を設けて、かかる貫通孔の下から間仕切り壁を支えるようにする。
【0075】
本発明にかかる壁支持材は、床支持材と同様にして、壁支持材と間仕切り壁の下枠材又は床基版との間に、下枠材を支えるか又は床基版に支えられる台板と、台板を支えるか又は台板に支えられる支持棒とを設けることができる。かかる支持棒によって壁支持材と台板との間の高さが調節される。
【0076】
台板は、ネジ、釘、接着剤等で、床や間仕切り壁の下枠材と固定し得る材質であれば、特に制約はない。台板に好適な材質として、パーチクルボード、合板等の木質板、プラスチック板金属板等を挙げることができる。
【0077】
また、台板は、間仕切壁下枠幅と同等又は少し小さ目であればよく、平面形状は正方形でもよいが、間仕切り壁の重量、天井受け桟の強度等を考慮して、長方形にして広い面積で受けてもよい。
【0078】
二重床では、床基版として、一定寸法の工場生産品であるALC床版、PC床版、押出中空セメント、床版、木質床パネル等を用いれば、完全に高さ調整は不要であり、現場打ちコンクリートの金ゴテ仕上面のような比較的不陸が大きい床基版であっても、高さ調整はほとんどの場合不要である。特に、床基版が現場打設コンクリートの場合は、床支持材に高さ調節機能を備えさせれば、床基版の不陸精度があまり問われなくなる。
【0079】
このため、壁支持材には、高さ調節のためのネジ溝又はネジ山を有する支持棒と支持棒と螺合するネジ山又はネジ溝を有する受けナット付合板を設ける事が望ましい。
【0080】
本発明では、支持棒には、螺合部に圧縮がかかるような厚さの保護カバーを被覆しておき、螺合部のがたつき、振動によるゆるみを防止することが望ましい。
【0081】
つまり、二重床においては、床や壁の支持材の数が多くなる。このため、支持材の高さ調整を螺合により行う場合、調整作業時間の短縮を図り、高さ調整を容易にするため、螺合部を簡単に回せる、ゆるい設計が好ましい。
【0082】
ところが、施行後は、螺合部を接着剤で固定しておかないと、振動によるガタツキ音やゆるみが生じてしまい、高さ調整が狂い、床鳴り等の不具合が生じる。
【0083】
そのため、螺合部には、接着剤による固着を行うのが好ましい。しかし、螺合部の数が多いため、固着忘れや、施行手間が問題となる。
【0084】
本発明にかかる支持棒の保護カバーは、螺合部に保護カバーの圧縮力が作用するため、がたつき、ゆるみが生じない。
【0085】
本発明にかかる保護カバーは、ゴム、プラスチック等のソリッド、発泡体、それ等の組み合せた材質で、支持棒の外周に囲着する形状であればよい。
【0086】
かかる保護カバーは、予定設定高さに合せて、多小長くすることにより、ナット部や壁支持材を押し上る力が働き、保護カバーが圧縮され、螺合部のガタツキやゆるみを防止することができる。保護カバーの他の効果としては、貫通孔と支持棒の擦れによる床鳴りの防止、支持棒の防錆効果もある。
【0087】
なお、かかる保護カバーは、床基版によってはネジ部を有する場合があり、このときの螺合部のガタツキ等を防止することもできる。
【0088】
本発明にかかる保護カバーは、パイプ状であっても、パイプ状のものの二重構造であってもよく、また、帯状物を螺旋状に巻いたもの、螺旋状にかつ筒状に巻いたものや、塗布、ディツピング処理等で得るものでもよい。
【0089】
本発明では、壁支持材を、ゴム又はプラスチックのソリッド及び発泡体からなる群より選ばれた少なくとも1種の物質から形成し、かかる壁支持材と間仕切り壁の下枠材又は床基版との間に、下枠材を支えるか又は床基版に支えられる台板と、この台板を支えるか又は台板に支えられる支持棒とを設ける場合、この支持棒の一端又は両端に縮径部を設け、この縮径部を壁支持材又は台板に挿入し固定して、壁支持材と台板との間の高さを調節することができる。
【0090】
また、本発明では、かかる支持棒の一端又は両端に、支持棒の径よりも大きな径を有するストッパー部を設け、この支持棒を、ストッパー部まで壁支持材又は台板に挿入し固定して、壁支持材と台板との間の高さを調節することができる。
【0091】
かかる壁支持材で構成される間仕切り壁構造は、壁支持材で間仕切り壁を支持する際、高さ調整が容易になり、高さ調整が微調整程度で済むようになる。
【0092】
かかる間仕切り壁の支持では、高さの微調整後に、壁支持材と支持棒又は支持棒と台板との間の螺合部のガタツキが防止され、振動による螺合部のゆるみを防止でき、螺合部を接着剤によって固着する作業を不要とする。
【0093】
床基版が現場打設されたコンクリート床版の場合は、表面を人手により金鏝仕上を行う為、多少の不陸は避けられない。また、床先行の場合、床材に貫通孔を設けて、壁支持材を床基版に当接させるので、貫通孔は、床仕上の美観上、間仕切壁の下枠材の幅より小さくする。かかる場合には、壁支持材は、床基版への接地面積がおのずと小さくなり、不陸吸収にも限度が生じる。
【0094】
したがって、かかる場合、間仕切り壁の支持では、一部不陸を吸収しきれない部分が生じることを、想定して高さの微調整ができる壁支持材のタイプが望ましい。この場合でも、壁支持材には不陸吸収作用があるので、高さ調整は微調整ですみ、しかも、壁支持材の設置は間仕切り壁の下部だけであるので、調整手間は非常に低減できる。
【0095】
かかる場合に用いる壁支持材は、ゴム、プラスチックのソリッド又は発泡体を好適に用いることができ、ゴム又はプラスチックの材質については、前述したものを含め、種々の材質のものを用いることができる。
【0096】
また、かかる場合に用いる支持棒は、壁支持材又は台板の中に一定量以上沈み込まないように固定されるならば、種々のものを用いることができる。かかる支持棒には、その周囲を保護カバーで囲着したものを用いることができる。
【0097】
保護カバーは、前述したものと同様の材質、形状等ものを用いることができ、支持棒等が貫通孔に擦れて生じる床鳴り等を防止できることは、前述の通りである。
【0098】
本発明では、壁支持材と支持棒又は支持棒と台板との間をガタツキ等なく固定するのに、支持棒の一端又は両端に縮径部を設け、縮径部を壁支持材又は台板に挿入し固定することで行うことができる。
【0099】
縮径部は、支持棒自体に設けることもでき、支持棒の径よりも小さい径であれば、支持棒の一端又は両端に支持棒とは異なるものを設けることもできる。
【0100】
また、本発明では、支持棒の一端又は両端に、支持棒の径よりも大きな径を有するストッパー部を設け、支持棒をストッパー部まで壁支持材又は台板に挿入して、壁支持材と支持棒又は支持棒と台板との間を固定することができる。
【0101】
ストッパー部は、支持棒自体に設けることができ、その場合、支持棒の末端から所定の間隔を離して、支持棒の径よりも大きな径を有する突出部とすることができる。
【0102】
また、ストッパー部は、支持棒の縮径部に嵌め込まれるワッシャーのようなものでもよく、縮径部の径よりも大きな内径で、支持棒の径より大きい外径のものを用いることができる。
【0103】
縮径部やストッパー部は、支持棒の固定部として働く。縮径部は、支持棒の径よりも小さい径の部分であるので、縮径部を壁支持材や台板に挿入すると、支持棒の径の部分で、壁支持材や台板が固定される。
【0104】
ストッパー部は、支持棒の径よりも大きい径の部分であるので、支持棒の端部を壁支持材や台板に挿入すると、ストッパー部の部分で壁支持材や台板が固定される。
【0105】
このように、縮径部やストッパー部は、支持棒を壁支持材や台板に所定量以上侵入させないので、支持棒が床基版や間仕切り壁下枠材に接触するのを防止できる。
【0106】
また、ストッパー部は、支持棒の径よりも大きい径の部分であるので、壁支持材や台板を、支持棒自体で支持される面積よりも、より一層大きい面積で支持することができる。
【0107】
縮径部やストッパー部の材質は、特に制限されず、支持棒と同様のものでよく、金属、プラスチック、木材等が好適に用いられる。
【0108】
かかる支持棒が高さ調整ネジ部を有する場合は、台板は中央部に貫通穴が設けられ、その貫通穴に調整ネジ部と螺合する受けナットを固定する構成とすることができる。
【0109】
本発明では、かかる受ナットの一部を、ストッパー部として用いることができる。かかる受けナットの台板の下部に露出する面に、台板の貫通穴より大きい径のストッパー部を設けて、支持棒が受けナットと共に、所定量以上台板内に侵入しないようにしておくことが好ましい。
【0110】
本発明では、壁支持材上部にランナーを固定し、このランナーに、間仕切り壁の下枠材を固定支持することができる。
【0111】
図面を参照して、本発明をより一層詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる1例の間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。図2は、本発明にかかる他の例の間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。図3は、本発明にかかる更に他の例の間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。図4は、本発明にかかる更に他の例の間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。図5は、本発明にかかる更に他の例の間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。図6は、本発明の1例の間仕切り壁構造で用いた床材の平面図である。
【0112】
図1は、床基版に予じめ間仕切壁を設けた壁先行工法に於ける間仕切り壁構造の例図である。
【0113】
図1に示すように、本発明にかかる一例の間仕切り壁構造1は、床基版2と、床基版2上の床材3と、間仕切り壁4と、天井板5と、天井板受け桟6とを備える。
【0114】
間仕切り壁構造1では、床材3が貫通孔3aを有しており、間仕切り壁4が、一対の壁板4a,4bと各壁板4a,4bの間に設けられる下枠材4c及び上枠材4dとを有している。
【0115】
本発明では、貫通孔3a内の少なくとも一部に、10〜150Hzの固有振動数を有する壁支持材7を設ける。壁支持材7は、ゴム弾性体、プラスチック弾性体及びバネ弾性体からなる群より選ばれた少なくとも1種の弾性体からなる。
【0116】
壁支持材7は床基版2によって支持されており、壁支持材7は下枠材4cを支持しており、上枠材4d上に天井板5が設けられており、天井板5上に天井受け桟6が設けられており、上枠材4dが天井板受け桟6に固定されている。
【0117】
図1に示すように、間仕切り壁構造1は、垂直断面で見た時、間仕切り壁4の下端部4eが、貫通孔3aに挿入されている。
【0118】
図2は、直貼り床の床先行工法において、床材に貫通孔を設け、その中に床支持材を設置し、床支持材によって間仕切り壁の下枠材を支える例図である。
【0119】
図2の間仕切り壁構造11が、図1の間仕切り壁構造と異なる点は、複数の貫通孔13aが、間仕切り壁14の長さ方向に、互いに離間して設けられており、間仕切り壁14の下端部14eが各貫通孔13aを覆うように床材13上に設けられていることである。
【0120】
間仕切り壁構造11では、床基版12、床材13、間仕切り壁14、天井板15、天井板受け桟16、壁板14a,14b、下枠材14c、上枠材14d及び壁支持材17は、図1と同様のものでよく、説明を省略する。
【0121】
図3は、二重床の床先行工法に於いて、複数の制振要素又はバネ要素で床材を支え、床材に貫通孔を設けた後、その貫通孔の下側に間仕切り壁の壁支持材を設けた例図である。
【0122】
図3の間仕切り壁構造21が、図1の間仕切り壁構造と異なる点は、図2の場合と同様に、複数の貫通孔23aが、間仕切り壁24の長さ方向に、互いに離間して設けられており、間仕切り壁24の下端部24eが各貫通孔23aを覆うように床材23上に設けられていることである。
【0123】
さらに、図3の間仕切り壁構造21では、図1のものと異なり、垂直断面で見た時、床基版22上に、複数の床支持材28が設けられており、各床支持材28が互いに離間し、床材23を支えている。
【0124】
間仕切り壁構造21では、各床支持材28は、板状材29a,29bと複数の衝撃緩衝部材30a,30b,30cとを備えており、板状材29a,29bが、それぞれ、床基版22及び床材23に接しており、各衝撃緩衝部材30a,30b,30cが板状材29aと板状材29bとの間に配置されており、各衝撃緩衝部材30a,30b,30cが互いに離間している。
【0125】
なお、図示してはいないが、本発明では、板状材は、床基版及び床材の少なくとも一方に接しており、各衝撃緩衝部材が板状材と床材との間又は板状材と床基版との間に配置されていてもよい。
【0126】
また、間仕切り壁構造21では、各衝撃緩衝部材30a,30b,30cはバネ特性を有しており、かかるバネ特性は、線形バネ特性、プログレッシブバネ特性、デグレッシブバネ特性及び定荷重バネ特性からなる群より選ぶことができる。これらの複数の衝撃緩衝部材30a,30b,30cは、少なくとも2種のバネ特性を有している。
【0127】
壁支持材27と下枠材24cとの間には、下枠材24cを支える台板31と、台板31を支える支持棒32とが設けられており、支持棒32によって壁支持材27と台板31との間の高さが調節されている。
【0128】
なお、図示してはいないが、本発明では、台板と支持棒とを、壁支持材と床基版との間に配置し、台板を床基版で支え、支持棒を台板で支えて、支持棒で壁支持材を支えることができる。また、支持棒には、台板や壁支持材との間で生じるがたつきや異音発生を防止する保護カバーを周囲に囲着することができる。
【0129】
間仕切り壁構造21では、間仕切り壁24、天井板25、天井板受け桟26、壁板24a,24b、上枠材24d及び壁支持材27は、図1と同様のものでよく、これらの説明は省略する。
【0130】
図4は、複数の制振要素又はバネ要素から形成されている床支持材で床材を支え、壁支持材も、床支持材と同様に、複数の制振要素又はバネ要素から形成されている、間仕切り壁構造の例図である。
【0131】
図4の間仕切り壁構造41が、図3の間仕切り壁構造と異なる点は、壁支持材47が、壁用板状材49a,49bと複数の壁用衝撃緩衝部材50a,50b,50cとを備えており、壁用板状材49a,49bが、それぞれ、床基版42及び下枠材44cに接しており、各壁用衝撃緩衝部材50a,50b,50cが壁用板状材49aと下枠材44cとの間でしかも、壁用板状材49bと床基版42との間に配置されていることである。
【0132】
各壁用衝撃緩衝部材50a,50b,50cは、互いに離間しており、各壁用衝撃緩衝部材50a,50b,50cは、バネ特性を有しており、これらのバネ特性が、線形バネ特性、プログレッシブバネ特性、デグレッシブバネ特性及び定荷重バネ特性からなる群より選ばれており、複数の壁用衝撃緩衝部材50a,50b,50cは、少なくとも2種のバネ特性を有している。
【0133】
なお、図示してはいないが、本発明では、壁用板状材は、床基版及び下枠材の少なくとも一方に接していればよく、各壁用衝撃緩衝部材は、壁用板状材と下枠材との間又は壁用板状材と床基版との間に配置されていてもよい。
【0134】
間仕切り壁構造41では、床基版42、床材43、間仕切り壁44、天井板45、天井板受け桟46、壁板44a,44b、下枠材44c、上枠材44d、貫通孔43a及び床支持材48は、図3と同様のものでよく、これらの説明は省略する。
【0135】
図5は、二重床の床先行工法に於ける、床材を敷設する前に、壁支持材を予じめ設置しておき、床を形成した後に、壁支持材の上に間仕切り壁を設置した例図である。
【0136】
この例の間仕切り壁構造61は、床基版62と、床基版62上の複数の床支持材68と、各床支持材68上の床材63と、間仕切り壁64と、天井板65と、天井板受け桟66とを備えている。
【0137】
間仕切り壁構造61は、各床支持材68が、間仕切り壁構造61を垂直断面で見た時、互いに離間しており、間仕切り壁64が、一対の壁板64a,64bと各壁板64a,64bの間に設けられる下枠材64c及び上枠材64dとを有している。
【0138】
間仕切り壁構造61では、下枠材64cは、床材63上に固定されており、間仕切り壁64の直下の床材63と床基版62との間に、10〜150Hzの固有振動数を有する壁支持材67が設けられている。
【0139】
壁支持材67は、ゴム弾性体、プラスチック弾性体及びバネ弾性体からなる群より選ばれた少なくとも1種の弾性体からなり、壁支持材67は、床基版62によって支持され、壁支持材67は、床材63を支持している。
【0140】
上枠材64d上には、天井板65が設けられており、天井板65上には、天井受け桟66が設けられており、上枠材64dは天井板受け桟66に固定されている。
【0141】
図6は、間仕切り壁設置部の貫通孔の配置を示す平面図であり、間仕切り壁の支持材が設置される貫通孔の間に、床貫通口を開口状態のままで残した例図である。
【0142】
図6に示すように、床材73には、複数の貫通孔73aの間に、床貫通開口73bが設けられている。なお、貫通孔73aの部分は、台板81によって支えられる。
【0143】
図7は、本発明にかかる一例の支持棒の断面図である。図8は、本発明にかかる他の例の支持棒の断面図である。図9は、本発明にかかる一例の支持棒と受けナットの組み合わせを示す断面図である。
【0144】
図7に示すように、本発明にかかる一例の支持棒82には、その一端に縮径部82aが設けられ、他端に突出部82bを有するストッパー部82cが設けられている。
【0145】
また、この例の支持棒82の縮径部82aには、ワッシャー83が挿入されており、支持棒82の周囲には、保護カバー84が被覆されている。
【0146】
この例では、縮径部82aに挿入されているワッシャー83がストッパー部として働き、縮径部82aの突端82dが壁支持材又は台板に挿入され、支持棒82はワッシャー83で固定される。また、突出部82bは、ストッパー部82cまで、壁支持材又は台板に挿入され、固定される。
【0147】
図8に示すように、本発明にかかる他の例の支持棒85には、両端に突出部85a及び85bを有するストッパー部85c及び85dが設けられている。支持棒85は、保護カバー86で覆われている。突出部85a及び85bは、それぞれ、ストッパー部85c及び85dまで、壁支持材又は台板に挿入され、固定される。
【0148】
図9に示すように、本発明にかかる一例の支持棒87と受けナット88の組み合わせでは、支持棒87と受けナット88とを用いる。支持棒87の一端には、縮径部87aが設けられ、支持棒87の他端には、ネジ部87bが設けられており、受けナット88はネジ部87bと螺合する。
【0149】
受けナット88には、台板89の中央部に設けられる貫通穴89aに挿入される突出部88aと、貫通穴89aの表面89bを覆う鍔部88bとが設けられている。
【0150】
受けナット88の鍔部88bは、受けナット88と螺合した支持棒87が台板89に所定量以上侵入しないようにするストッパー部として働く。
【0151】
支持棒87の周囲には、異なる材質からなる、例えば、外側がソリッドゴム層90aで、内側が発泡体層90bからなる保護カバー90が設けられる。
【0152】
【実施例】
本発明を、図面を参照して、実施例に基づいて説明する。
図10(a)は、参考例1にかかる壁支持材の平面図であり、図10(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。図11(a)は、参考例2にかかる壁支持材の平面図であり、図11(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。図12(a)は、参考例3にかかる壁支持材の平面図であり、図12(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。図13(a)は、参考例4にかかる壁支持材の平面図であり、図13(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。図14(a)は、参考例4にかかる壁支持材の平面図であり、図14(b)は、(a)の壁支持材の側面図である。
【0153】
図15は、参考例6にかかる間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。図16(a)は、参考例6にかかる壁支持材の平面図であり、(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。図17は、参考例6にかかる保護カバーの横断面図であり、(b)は、(a)の保護カバーの縦断面図である。
【0154】
図18は、参考例7にかかる間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。図19(a)は、参考例7にかかる壁支持材の平面図であり、(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。図20は、参考例7にかかる保護カバーの横断面図であり、(b)は、(a)の保護カバーの縦断面図である。
【0155】
図21は、参考例8にかかる間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。図22(a)は、参考例8にかかる壁支持材の平面図であり、(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。
【0156】
図23は、実施例2にかかる間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。図24は、参考例9にかかる間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。図25は、参考例9にかかる保護カバーの横断面図であり、(b)は、(a)の保護カバーの縦断面図である。
【0157】
図26は、比較例3にかかる壁構造の要部垂直断面図である。
【0158】
参考例1
図1に示すような間仕切り壁構造を施工する。
床開口部が3.7m×1.85mの床に、短辺600mm、長辺1800mm、厚み100mmのALC床版6枚を床基版2として設置する。
【0159】
上下階同位置に、間仕切り壁取付用ボルト101を、間仕切り壁長さ3.6mに450mmピッチで、床基版上、接着剤102により設置し、ボルト位置に、中央穴を有する50mm角10mm厚の、固有振動数60Hzの表1に示した壁支持材を設ける。なお、この例で用いた壁支持材の形状を、図10(a)及び(b)に示す。
【0160】
間仕切り壁4の下枠材4cをナット103で固定する。間仕切り壁4の上枠材4dは、非加硫ブチルゴム2mm厚シート104と天井板5を挟んで、天井受け桟6にビス固定する。
【0161】
次に、予じめ、間仕切り壁4が設置された床基版2に、15mm厚パーチクルボード105をDACビス固定で敷き並べ、その上に12cm厚フローリング材106をフロアーネイルで下地パーチクルボード105へ固定する。間仕切り壁4と床材3との隙間は、幅木107で塞ぐ。
【0162】
得られた間仕切り壁構造を、重量床衝撃音の測定に供試した。重量床衝撃音は、JIS−A−1418によって測定した。結果を表2に示す。
【0163】
参考例2
図2に示すような間仕切り壁構造を施工する。
参考例1と同様、ALC床版を床基板とし、パーチクルボード15mm厚をDACビスでALC床版に固定し敷き並べ、その上に12mm厚フローリング材をフロアーネイルで固定する。
【0164】
次に、間仕切り壁設置位置に墨線を打ち、間仕切り壁3.6mに、450mmピッチで55mmφの貫通孔を設ける。
【0165】
上底40mmφ、下底50mmφ、高さ25mmφの加硫ゴムと50mmφ、5mm高さのEPT発泡体を積層して、壁支持材を作製し、この壁支持材を貫通孔内に設置する。壁支持材の構成を、表1、図11(a)及び(b)に示す。
【0166】
その上から、間仕切り壁を設置し、下枠材を床材にビス固定した。次に、間仕切り壁の上枠材は、天井板を挟んで天井受け桟にビス固定するが、この際に、振動絶縁材として10倍発泡ポリエチレン2mm厚シート108を天井板15と上枠材14dとの間に介在させる。
【0167】
得られた間仕切り壁構造を重量床衝撃音の測定に供試した。得られた結果を表2に示す。
【0168】
参考例3
図3に示すような間仕切り壁構造を施工する。
床基版22をALC床版とし、床支持材28には、上下に板材29a,29bを設け、複数の制振要素30a,30c及びバネ要素30bを並列で固定した物を、接着剤109としてのウレタンコーキングで床基版22に固定する。
【0169】
床支持材28は、ALC床版の短辺方向に芯/芯600mmピッチ、長辺方向に芯/芯450mmピッチで配置した。床支持材28の上に、20mm厚のパーチクルボード110を隙間なく敷き並べ、床支持材28の上板29bにパーチクルボード110をビス固定する。
【0170】
次に、8mm厚の遮音材111、15mm厚のパーチクルボード112を敷き並べ、20mm厚のパーチクルボード110にビス固定する。次に、12mm厚のフローリング材113をフロアーネイルで固定して形成する。
【0171】
次に、間仕切り壁設置位置で、3.6m長さ、450mmピッチで、貫通孔23aを設ける。
【0172】
固有振動数130HzのSBRゴムを壁支持材27とし、その上下を板状材114a,114bで挟み、ストッパー115としてのワッシャー115a,115bを上下に設けた支持棒32を壁支持材27の上に固定し、支持棒32の上部に台板31を設け、間仕切り壁24の下枠材24cを台板31に固定する。なお、壁支持材27の構成を、表1、図11(a)及び(b)に示す。
【0173】
間仕切り壁の上枠材24dと天井板25との間には、振動絶縁材116として、2mm厚の不織布を貼り、上枠材を天井受け桟26に固定する。
【0174】
得られた間仕切り壁構造を重量床衝撃音の測定に供試した。得られた結果を表2に示す。
【0175】
参考例4
図4に示すような間仕切り壁構造41を施工する。
基本的に、参考例3の間仕切り壁構造と同様であるが、壁支持材47として、上下の板状材49a,49bの間に、4ケのゴム製制振要素50a,50cとそれらの中央に円錘状バネ要素50bを並列に設けた50mm角の壁支持材を用いる。壁支持材47の構成を、表1、図12(a)及び(b)に示す。
【0176】
この壁支持材47には、支持棒117と台板118を設ける。支持棒117には、その上下に、ストッパー119としてのワッシャー119a,119bを設ける。
【0177】
壁支持材47と支持棒117と台板118とを一体化して、貫通孔43a内に設置し、板状材49aを床基版42に接着剤120を用いて固定し、板状材49bを間仕切り壁の下枠材44cにビス固定する。
【0178】
次に、間仕切り壁の上枠材44dと天井板45との間に、振動絶縁材121としての2mm厚不織布を設け、上枠材44dを天井受け桟46にビス固定する。
【0179】
得られた間仕切り壁構造を重量床衝撃音の測定に供試した。得られた結果を表2に示す。
【0180】
参考例5
図5に示すような間仕切り壁構造61を施工する。
床基版を100mm厚のALC床版とし、床支持材68を市販の二重床支持脚とする。床支持材68には、ゴム脚122と鉄製ネジ付支持棒123と台板124とを設け、ゴム脚122には、ストッパー125としてのワッシャーを設け、台板124には、下側から受けナット126を嵌め込み、粘着剤で固定する。鉄製ネジ付支持棒123には、予じめソリッドゴムと発泡ゴムの積層パイプを保護カバー127として固着する。
【0181】
間仕切り壁の壁支持材67としては、60mm角、30mm厚の固有振動数20Hzの表1に示した壁支持材67の上下に木製の60mm角、35mm厚の板状材128a,128bを接着し、間仕切り壁36m長さ当り450mmピッチで、床基版62に、接着剤129としてのウレタンコーキングで接着固定する。なお、壁支持材67の構成を、表1、図13(a)及び(b)に示す。
【0182】
【表1】
【0183】
床支持材68で、600mm幅×1800mm長さ×20mm厚のパーチクルボード130を幅方向600mmピッチ、長さ方向1800mmピッチで支持する。
【0184】
この時、床支持材68は、T字形又はパーチ長辺の各2辺で、パーチクルボード130を支持できる様にし、台板124上に突き出る受けナット126の径以上に、各パーチクルボード130を離間させる。
【0185】
パーチクルボード130上に、8mm厚の遮音材131を隙間なく敷き並べ、その上に、9mm厚のパーチクルボード131を隙間なく敷き並べ、ビス固定する。パーチクルボード132の上に、12mm厚のフローリング材132を、フロアーネイルで固定する。
【0186】
次に、間仕切り壁支持材67の上に、間仕切り壁64を設置し、下枠材64cと床材63とをビス固定し、上枠材64d上に天井65を設け、上枠材64dを天井受け桟66にビス固定する。
【0187】
得られた間仕切り壁構造を重量床衝撃音の測定に供試した。得られた結果を表2に示す。
【0188】
実施例1
参考例4の実験終了後に間仕切り壁を除去し、図6に示すようにして、壁支持材を設置した貫通孔の間に、ほぼ等分間隔で、450mm穴ピッチに対して2ケの40mmφの床貫通口を設ける。
【0189】
開口状態のままで、間仕切り壁の下枠材と壁支持材上の台板をビス固定した。次いで、間仕切り壁の上枠材の上に、2mm厚の不織布を振動絶縁材として設けて、その上に天井板を設け、上枠材を天井受け桟にビス固定する。
【0190】
得られた間仕切り壁構造を重量床衝撃音の測定に供試した。得られた結果を表2に示す。
【0191】
参考例6
図15に示すような間仕切り壁構造201を施工する。
床支持材202は、300mm角、5.5mm厚合板203の上に円錐台状の柔軟なゴム204を4個固定し、中央に座金で固定した円錐状バネ205を固定し、その上に225mm角、9mm厚の合板206を円錐台状の柔軟なゴム204に固定一体化して作製する。
【0192】
床基版207としては、約3.7mm×1.85mmの開口部を有する床に設置する、短辺600mm、長辺1800mm、厚み100mmのALC床版を用いる。
【0193】
ALC床版207には、短辺方向芯/芯600mmピッチ、長辺方向芯/芯450mmピッチで、床支持材202の合板203を90mm長さのDACビスで固定する。
【0194】
床材208としては、床支持材207の上に、909mm幅×1818mm長さ×20mm厚のパーチクルボード209を並べ、ビスで床支持材207の上板206に固定し、比重3.2、厚み6mmの450mm幅×900mm長さの遮音マット210を敷き並べ、その上に、909mm幅×1818mm長さ×9mm厚のパーチクルボード211を並べ、ビスで20mm厚パーチクルボード209に固定し、303幅×1818mm長さ×12mm厚のフローリング材212を釘止め固定して形成する。
【0195】
床施工部の長手方向に、間仕切り壁213を3.6mm設置するように、間仕切り壁213の中心相当部に墨線を打ち、芯/芯450mmピッチで50mmの貫通孔214をあける。
【0196】
壁支持材215は、図16(a)及び(b)に示す、SBR加硫ソリッドゴム216とEPT発泡ゴム体217の積層品25mm径25mm厚を使用した。図16(a)及び(b)に示すように、ゴム216には、支持棒を差し込むための差し込み孔216aを設ける。
【0197】
支持棒218は、図7に示すようなものを用いる。支持棒218は、10mm径、92mm長さの鉄製とし、下部を8mm径に縮径して、縮径部218aを設ける。縮径部218aには、ストッパー部219として25mm径のワッシャーを差し込む。
【0198】
また、支持棒218には、3mm厚で20mm径に拡径したストッパー部218bを設ける。支持棒218の縮径部218aにワッシャーを差し込む前に、図17に示すEPT発泡ゴムパイプを保護カバー220として差し込む。この支持棒218にはネジ部は設けない。
【0199】
台板221は、合板12mm厚60mm角とし、中央に9mm径の貫通穴を設け、10mm径の支持棒218の突出部218cをストッパー部218bまで圧入固定する。
【0200】
壁支持材215及び支持棒218を貫通孔に差し込み、台板221と床材208をネジ釘で固定し、間仕切り壁213の下枠材213aと台板221を木ネジで固定し、間仕切り壁213の上枠材を、天井板を挟んで、天井受け桟に木ネジで固定する。間仕切り壁213の縦枠材は、間柱と木ネジで固定する。間仕切り壁は、上下階の平面で同位置に設置して、重量床衝撃音を測定した。結果を、表3に示す。
【0201】
参考例7
図18に示すような間仕切り壁構造231を施工する。
ALC床版を床基版232とする。床基版232上の床支持材233として、300mm角9mm厚の合板を、上板234とし、4ケの円錐台状の柔軟なゴム235を接着固定し、中央に座金に固定した円錐状バネ236を合板237にビス固定し、先端に異音防止カバーをつけて、ウレタンコーキングで接着する。
【0202】
床支持材233上に、参考例1と同様に床材238を設けて、床材238に貫通孔238aを作製する。
【0203】
壁支持材240は、図19(a)及び(b)に示すものを用いる。図19に示すように、壁支持材240は、円錐台状で、上底20mm径、下底40mm径、高さ20mmのEPT/IIRソリッドゴム241とEPT/IIRブチルゴム発泡体242を40mm厚でソリッドの下面に積層した物とする。
【0204】
支持棒243は、鉄製で10mmφで、上下に台板244や壁支持材240への差し込み代243a,243bを残して、20mm径3mm厚のストッパー部243c,243dが設けてあり、それらのストッパーの間に、図20(a)及び(b)に示すような、6.6−ナイロン製の帯状物を螺旋状に巻いて成形した保護カバー245を設ける。
【0205】
台板244としては、60mm幅×90mm長さ×12mm厚合板の中央に9mm径の貫通穴244aをあけ、その中に、支持棒243を圧入して固定し、壁を支持する。
【0206】
参考例6と同様に、貫通孔238aに壁支持材240及び支持棒243を差し込み、台板244と床材238を木ネジで固定する。
【0207】
間仕切り壁245の下枠材245aと合板244の間に、振動絶縁材246として、EPT発泡体60mm幅×90mm長さ×2mm厚を設け、木ネジで下枠材245aと合板244とを固定し、間仕切り壁245の上枠材245bの全面に、60mm幅×2mm厚のEPT発泡体246を設けて、その上に、天井板247を設けて、天井受け桟248にネジ釘で固定する。
【0208】
間仕切り壁245の縦枠材と間柱の間に、EPT発泡体60mm幅、2mm厚を敷き、木ネジで固定する。得られた間仕切り壁構造231の重量床衝撃音を測定し、結果を表3に示す。
【0209】
参考例8
図21に示すような間仕切り壁構造251を施工する。
この例では、基本的には、参考例6で試験した床を使用するが、参考例6の床支持材の上下を逆転させ、床基版に接する面には合板を設けず、床材に接する面にのみ合板を設けた床支持材252を用い、更に、図22に示すような壁支持材253を用いる。
【0210】
壁支持材253では、内径9mm、外径23mmの二層構造パイプ状の内側硬度35、外側硬度50の各々のソリッドゴム254,255で、高さ23mmのものと、エチレン酢酸ビニルの20倍発泡2mm厚シート256を積層した物に、支持棒差し込み穴257を設けて用いる。
【0211】
支持棒258、台板259は、共に参考例7で用いた物を用いる。間仕切り壁260の下枠材260aと台板258は、2mm厚50mm幅の非加硫ブチルゴムシート261を挟んで木ネジで固定する。
【0212】
間仕切り壁の上枠材は、天井板を挟んで、天井受け桟に木ネジで固定する。間仕切り壁の縦枠材と間柱を木ネジで固定する。得られた間仕切り壁構造の重量床衝撃音を測定した。結果を表3に示す。
【0213】
実施例2
この例では、基本的には、参考例8で試験した床を使用するが、参考例6で使用した床支持材及び壁支持材を用いる。また、図23に示すように、床材271の貫通孔271aの間の中央に、50mm径の床貫通口272を1ケづつ計8ケ設け、開口状態のまま、間仕切り壁の下枠材を台板206に木ネジで固定する。
【0214】
間仕切り壁の上枠材は、天井板を挟んで、天井受け桟に固定し、間仕切り壁の縦枠材は、間柱に木ネジで固定する。得られた間仕切り壁構造の重量床衝撃音を測定し、結果を表3に示した。
【0215】
参考例9
図24に示すような間仕切り壁構造281を施工する。
約3.7m ×1.85m の開口部を有する床に、短辺900mm長辺1800mm厚さ150mmの金ゴム仕上RC床版を4枚を並べて、床基版282を設置する。
【0216】
その上に、参考例6で用いた床支持材202を、RC床版の短辺方向で600mmピッチ、長辺方向で450mmピッチで、RC床版と床支持材202の下板203を接着剤で固定する。
【0217】
床支持材202の上に、909mm幅×1818mm長さ×20mm厚のパーチクルボード283を並べ、ビスで床支持材202の上板206に固定し、比重3.2、厚み6mmの450mm幅×900mm長さの遮音マット284を敷き並べ、その上に、909mm幅×1818mm長さ×9mm厚のパーチクルボード285を並べてビスで20mm厚パーチクルボード283に固定する。次に、303mm幅×1818mm長さ×12mm厚のフローリング材286を釘止め固定して床材287を形成した。
【0218】
床施工部の長手方向に、3.6mの間仕切り壁288を設置できるように、間仕切り壁288の中心相当部に墨線を打ち、芯/芯450mmピッチで50mmの貫通孔287aを床材287にあける。
【0219】
壁支持材289は、参考例6と同じにし、支持棒としては、図9に示すような支持棒290を用いる。支持棒290は、鉄製で、支持棒290の上部20mm長さのみネジ部290aを設け、支持棒290の天端部に、ネジを回すためのマイナス溝がある。
【0220】
保護カバーは、図25に示すような保護カバー291を用いる。保護カバー291は、外側ソリッドゴムEPT291a/内側発泡体EPT291b積層パイプを用いる。
【0221】
保護カバー291は、支持棒290の下部のストッパー部219からネジ部290aの10mmのところまで入れた。参考例6と同様に、支持棒の下部のストッパー部219は、支持棒10mm径を8mm径に縮径して、25mm径のワッシャーを差し込んで作製する。
【0222】
台板292は、60mm角12mm厚の合板とし、中央に13.5径の貫通穴を設けて、外径15mm受け部2mm厚30mm径の受けナット293を圧入固定する。
【0223】
受けナット293は、支持棒290のネジ部290aと螺合し、床面との隙間を2mmにして、木ネジで床材287に固定する。
【0224】
間仕切り壁288の下枠材288aと台板292を、2mm厚ゴムシート294を挟んで、木ネジで固定し、間仕切り壁288の上枠材288bに60mm幅2mm厚のポリエチレン発泡体295を取り付け、天井板296を挟んで、天井受け桟296に木ネジで固定する。
【0225】
間仕切り壁288の縦枠材と間柱の間に、60mm幅×2mm厚ポリエチレン発泡体を挟んで、縦枠材と間柱とを木ネジで固定する。得られた間仕切り壁構造の重量衝撃音を測定し、結果を表3に示した。
【0226】
参考例10
参考例9の床基版と床材を使用するが、壁支持材が参考例7と同じで、参考例9と同じ支持棒及び受けナット付台板を使用して、床材の貫通孔に差し込み、台板と床材の隙間が約2mmとなるように高さ調整ネジで調整し、台板と床材を木ネジで固定する。
【0227】
次いで、間仕切り壁の下枠材と台板を木ネジで固定し、間仕切り壁の上枠材を天井板と天井受け桟にネジ釘で固定する。間仕切り壁の縦枠材と間柱とを木ネジで固定する。得られた間仕切り壁構造の重量床衝撃音を測定し、表3に示した。
【0228】
比較例1
参考例2のように、直貼床をALC床版上に形成し、貫通孔及び壁支持材を設けないで、直接、間仕切り壁の下枠材を直貼床にビス固定し、間仕切り壁の上枠材を、天井板を挟んだ状態で、天井受け桟にビス固定して、壁構造を施工し、この壁構造を重量床衝撃音の測定に供試した。結果を表2に示す。
【0229】
比較例2
比較例1の実験終了後に、比較例1に用いた間仕切り壁を上下階共に取り外して供試した。重量床衝撃音の測定結果を、表2に示した。
【0230】
【表2】
【0231】
比較例3
図26に示すような壁構造301を施工する。
参考例6の床支持材202で支えられた、貫通孔を明ける前の床208に、間仕切り壁302の下枠材302aを直接床208にビスで固定し、間仕切り壁301の上枠材を天井板と天井受け桟に固定し、間仕切り壁301縦枠を間柱に固定した。得られた壁構造の重量床衝撃音を測定し、表3に示した。
【0232】
【表3】
【0233】
参考例1は、ALC床基版上に、予じめ壁支持材で支持した間仕切り壁を設けた壁先行工法に於ける、間仕切り壁の支持をした例である。比較例2は、ALC床基版上に床を施工し床上に間仕切り壁を設けていない例である。比較例1は、ALC床基版に床を施工し、床上に壁支持材を設けずに、間仕切り壁を設けた例である。
【0234】
表2に示すように、比較例1の壁構造は、比較例2のものと比べ、63Hzで4dB、125Hzで5dB、間仕切り壁を設ける事で悪化している。参考例1の間仕切り壁構造は、比較例2のものと比べ、ほとんど63Hz、125Hzで変化していない。つまり、間仕切り壁による悪化を防止している事が判る。
【0235】
参考例2の間仕切り壁構造は、ALC床基版上に床を施工し、床に貫通穴を設けて、床基版上に壁支持材を設けて、間仕切り壁を支持した例である。この例では、63Hz、125Hzでの悪化は認められず、比較例2とほぼ同等の結果となっている。つまり、間仕切り壁による悪化は見られない。
【0236】
参考例5の間仕切り壁構造は、ALC床基版上に、市販の二重床と遮音材を施工し、間仕切り壁直下の床下をの緩衝材で支持した例である。比較例2の壁構造と比べ、63Hz、125Hz共3dBの改善効果が見られた。
【0237】
参考例3の間仕切り壁構造は、AC床基板上に上下板材間に、複数の制振要素及びバネ要素を並列で設けた床支持材上に、床を形成し、床に貫通孔を設けて、間仕切り壁の壁支持材を、固有振動数130Hzとした例である。この例のものは、比較例2と比べ、63Hzで8dB、125Hzで3dB改善できている。
【0238】
参考例4の間仕切り壁構造は、床支持材、間仕切り壁支持材を共に上下板材間に複数の制振要素及びバネ要素を並列で設けた物で支持した例である。比較例2と比べて、63Hzで9dB、125Hzで6dBと非常に大きく改善できている。
【0239】
実施例1の間仕切り壁構造は、参考例4と同じ床支持、間仕切り壁支持であるが、壁支持材設置間に床貫通口を各2ケ所づつ設け、開口状態のままで、間仕切り壁を取付けた例である。参考例4よりもさらに改善でき、比較例2と比べ、63Hzで11dB、125Hzで10dB改善され、非常に大きな改善効果がある事が判る。
【0240】
また、施工面では、参考例3の間仕切り壁構造では、支持棒が保護カバーで覆われているので、台板と支持棒又は支持棒と壁支持材の螺合部で、保護カバーが螺合部を押し、螺合部のガタツキ、ユルミが防止されて、異音の発生がなくなった。また、螺合部の接着剤による固着作業は不要であった。
【0241】
参考例6の間仕切り構造は、ALC床版を床基版とし、床基版上に床支持材を固定し、その上にパーチクルボード、遮音材、パーチクルボードを積層固定し、フローリング材を釘止めして、床を作り、間仕切り壁設置部に貫通孔を設け、間仕切り壁の壁支持材を床に固定し、台板に間仕切り壁の下枠材を固定し、間仕切り壁の上枠材を天井板とともに天井受け桟に固定し、間仕切り壁の縦枠材を間柱に固定して、間仕切り壁を設置した例である。
【0242】
参考例6では、施工時の高さ調整は不要であった。同一床構成の比較例3と比べ、明らかに良くなっており、間仕切り壁での悪影響は解消されて、目標のLH −55はクリアーできている。比較例3より従来の乾式二重床と衝撃緩衝パットを使用した床は重量衝撃音の低減で明らかに相違することが判る。
【0243】
参考例7は、参考例6の床と同一構成で壁支持材、支持棒、台板が1ケ当りの面積が1.5倍になり、間仕切壁の枠と台板、天井受け桟、間柱との間にEPT発泡体を振動絶縁材として使った例である。施工時の高さ調整は、不要であった。参考例6よりも少し良い結果が得られ、LH −55をクリアーしている。
【0244】
参考例8では、参考例6及び7と比べ、床を支持する床支持材を、下板のないタイプとした点と、壁支持材が硬度の異なる二層構造パイプとEVA発泡体の積層品である点と、間仕切り壁との振動絶縁が下枠材と台板のみとなった点が相違している。この例では、施工時の高さ調整は不要であった。この場合も低周波音の低減が大きく、間仕切り壁の悪影響がないことが判る。また、2dB許容ではあるが、LH −55をクリアーしている。
【0245】
実施例2の間仕切り壁構造は、参考例6と相違して、床の貫通孔穴を各壁支持材の設置部の間に各1個計8個開口のまま設けた例である。この例では、施工時の高さ調整は不要であった。参考例6よりも更に2dB良くなり、工夫次第では、LH −50も可能性があるレベルになった。
【0246】
参考例9の間仕切り壁構造は、床基版を150mm厚RC床版とした例である。床支持材や床構成は参考例6と同じである。壁支持材は参考例6と同じであるが、支持棒上部には高さ微調整のネジを設け、台板は受ナットを設け、保護カバーにより螺合部のガタツキゆるみは無く、螺合部固着用接着剤は使う必要がなかった。間仕切り壁の下枠材と台板との間に、EPT発泡体を振動絶縁材として設け、間仕切り壁の上枠材と天井受け桟、間仕切り壁の縦枠材と間柱の間に発泡ポリエチレンを振動絶縁材として設けた例である。また、高さ調整は、8ケ所中1ケ所で行った。
【0247】
参考例9は、床基版自体の性能もよいこともあって、LH −50をクリアーしている。間仕切り壁による悪影響は受けていないと判断できる。
【0248】
参考例10は、参考例9と同じ床基版に同じ床が形成され、壁支持材は参考例7と同じであり、支持棒、台板は参考例9と同じである。保護カバーにより螺合部のガタツキ、ゆるみはなく、接着剤による固着は不要であった。また、間仕切り壁の各枠との振動絶縁は行っていない。高さ調整は不要であった。
【0249】
その結果、参考例10では、重量床緩衝音も参考例9と同様LH −50をクリアーしている。間仕切り壁による悪影響は受けていないと判断できる。
【0250】
以上のように、本発明の間仕切り壁構造は、床工法にとらわれる事なく、間仕切り壁が、床基版本来の防音性を悪化させる事がない事が判る。
【0251】
また、本発明の間仕切り壁構造は、床支持、壁支持を板材に複数の制振要素又はバネ要素を並列で設けて支持する事で、間仕切壁を設置しても、重量床衝撃音を悪化させることなく、却って大幅に改善できる。
【0252】
さらに、本発明の間仕切り壁構造は、床貫通口を、間仕切り壁の下部に開口状態のままで設ける事で、重量床衝撃音をより一層改善できる。
【0253】
本発明の間仕切り壁構造は、住居空間を仕切る間仕切り壁構造として、広く使用できる。
【0254】
【発明の効果】
本発明の間仕切り壁構造によれば、床基版と間仕切り壁の下枠材との間又は間仕切り壁の直下の床材と床基版との間に、10〜150Hzの固有振動数を示す所定の壁支持材を介在させ、所定の貫通孔及び貫通孔の間の床貫通開口を設けているので、間仕切り壁の重量床衝撃音に与える悪影響が抑えられ、重量床衝撃音が著しく低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる1例の間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。
【図2】本発明にかかる他の例の間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。
【図3】本発明にかかる更に他の例の間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。
【図4】本発明にかかる更に他の例の間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。
【図5】本発明にかかる更に他の例の間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。
【図6】本発明の1例の間仕切り壁構造で用いた床材の平面図である。
【図7】本発明にかかる一例の支持棒の断面図である。
【図8】本発明にかかる他の例の支持棒の断面図である。
【図9】本発明にかかる一例の支持棒と受けナットの組み合わせを示す断面図である。
【図10】(a)は、参考例1にかかる壁支持材の平面図であり、(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。
【図11】(a)は、参考例2にかかる壁支持材の平面図であり、(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。
【図12】(a)は、参考例3にかかる壁支持材の平面図であり、(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。
【図13】(a)は、参考例4にかかる壁支持材の平面図であり、(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。
【図14】(a)は、参考例4にかかる壁支持材の平面図であり、(b)は、(a)の壁支持材の側面図である。
【図15】参考例6にかかる間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。
【図16】(a)は、参考例6にかかる壁支持材の平面図であり、(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。
【図17】参考例6にかかる保護カバーの横断面図であり、(b)は、(a)の保護カバーの縦断面図である。
【図18】参考例7にかかる間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。
【図19】参考例7にかかる壁支持材の平面図であり、(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。
【図20】参考例7にかかる保護カバーの横断面図であり、(b)は、(a)の保護カバーの縦断面図である。
【図21】参考例8にかかる間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。
【図22】(a)は、参考例8にかかる壁支持材の平面図であり、(b)は、(a)の壁支持材の断面図である。
【図23】実施例2にかかる間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。
【図24】参考例9にかかる間仕切り壁構造の要部垂直断面図である。
【図25】参考例9にかかる保護カバーの横断面図であり、(b)は、(a)の保護カバーの縦断面図である。
【図26】比較例3にかかる壁構造の要部垂直断面図である。
Claims (7)
- 床基版と、前記床基版上の床材と、間仕切り壁と、天井板と、天井板受け桟とを備えている、間仕切り壁構造であって、
前記床材が複数の貫通孔を有しており、前記各貫通孔が、前記間仕切り壁の長さ方向に、互いに離間して設けられており、前記各貫通孔の間に、床貫通開口が設けられており、前記間仕切り壁の下端部が前記各貫通孔及び前記床貫通開口を覆うように前記床材上に設けられており、前記間仕切り壁が、一対の壁板と前記各壁板の間に設けられる下枠材及び上枠材とを有しており、前記貫通孔内の少なくとも一部に、10〜150Hzの固有振動数を有する壁支持材が設けられており、前記壁支持材が、ゴム弾性体、プラスチック弾性体及びバネ弾性体からなる群より選ばれた少なくとも1種の弾性体からなり、前記壁支持材が前記床基版によって支持されており、前記壁支持材が前記下枠材を支持しており、前記上枠材上に前記天井板が設けられており、前記天井板上に前記天井受け桟が設けられており、前記上枠材が前記天井板受け桟に固定されていることを特徴とする、間仕切り壁構造。 - 前記間仕切り壁構造を垂直断面で見た時、前記床基版上に、複数の床支持材が設けられており、前記各床支持材が互いに離間しており、前記床材が前記各床支持材によって支えられており、前記各床支持材が板状材と複数の衝撃緩衝部材とを備えており、前記板状材が、前記床基版及び前記床材の少なくとも一方に接しており、前記各衝撃緩衝部材が前記板状材と前記床材との間又は前記板状材と前記床基版との間に配置されており、前記各衝撃緩衝部材が互いに離間しており、前記各衝撃緩衝部材がバネ特性を有しており、前記バネ特性が、線形バネ特性、プログレッシブバネ特性、デグレッシブバネ特性及び定荷重バネ特性からなる群より選ばれており、前記複数の衝撃緩衝部材が、少なくとも2種の前記バネ特性を有しており、前記壁支持材と前記下枠材又は前記床基版との間に、前記下枠材を支えるか又は前記床基版に支えられる台板と、前記台板を支えるか又は前記台板に支えられる支持棒とが設けられており、前記支持棒によって前記壁支持材と前記台板との間の高さが調節されていることを特徴とする、請求項1記載の間仕切り壁構造。
- 前記支持棒が保護カバーによって周囲を囲着されていることを特徴とする、請求項2記載の間仕切り壁構造。
- 前記壁支持材が、壁用板状材と複数の壁用衝撃緩衝部材とを備えており、前記壁用板状材が、前記床基版及び前記下枠材の少なくとも一方に接しており、前記各壁用衝撃緩衝部材が前記壁用板状材と前記下枠材との間又は前記壁用板状材と前記床基版との間に配置されており、前記各壁用衝撃緩衝部材が互いに離間しており、前記各壁用衝撃緩衝部材がバネ特性を有しており、前記バネ特性が、線形バネ特性、プログレッシブバネ特性、デグレッシブバネ特性及び定荷重バネ特性からなる群より選ばれており、前記複数の壁用衝撃緩衝部材が、少なくとも2種の前記バネ特性を有していることを特徴とする、請求項2又は3記載の間仕切り壁構造。
- 前記壁支持材が、ゴム又はプラスチックのソリッド及び発泡体からなる群より選ばれた少なくとも 1 種の物質から形成されており、前記支持棒の一端又は両端が縮径部を有しており、前記縮径部が前記壁支持材又は前記台板に挿入され固定されていることを特徴とする、請求項2又は3記載の間仕切り壁構造。
- 前記壁支持材が、ゴム又はプラスチックのソリッド及び発泡体からなる群より選ばれた少なくとも 1 種の物質から形成されており、前記支持棒の一端又は両端に、前記支持棒の径よりも大きな径を有するストッパー部が設けられており、前記支持棒が、前記ストッパー部まで前記壁支持材又は前記台板に挿入されて固定されていることを特徴とする、請求 項2又は3記載の間仕切り壁構造。
- 前記上枠材と前記天井板との間、前記下枠材と前記台板との間及び前記壁支持材と前記床基版との間の少なくとも1箇所に、振動絶縁材が設けられていることを特徴とする、請求項2〜6のいずれか一項記載の間仕切り壁構造。
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