JP3686243B2 - 椅子式マッサージ機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、椅子本体の座部前方に配置される脚載置台を備え、この脚載置台が有する脚載置部に設けた脚用施療子で、脚載置部に載せられた使用者の脚に対するマッサージができる椅子式マッサージ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
椅子本体の座部前方に配置される脚載置台の脚載置部を前後方向に移動可能にすることは、使用者の年齢や性別等による体格差に拘らず、脚載置部が有する施療子を脚の被施療部に合わせて配置可能な点で優れており、こうした技術は本出願人により提案され特開平8−322895公報として知られている。
【0003】
この公報に記載の椅子式マッサージ機では、脚載置部の裏面にラックを設けるとともに、このラックに噛み合う歯車、この歯車を回転させるモータ、及び歯車減速機構等を、脚載置部を支持する脚支持体(支持台)側に設けており、前記モータの駆動により前記歯車を低速回転させてこれと前記ラックとの噛み合いを変化させ、脚載置部を前後方向に移動させるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
脚載置部を前後方向に移動させることは既述のように優れているが、前記公報に記載の椅子式マッサージ機には、その脚載置部の移動範囲についての記載がなく、千差万別な使用者側の条件(前記体格差)のすべてに適合できるとは言い難かった。こうした事情から椅子式マッサージ機の開発にあたって、万人に対するの使用感を向上するためには、万人の脚の被施療部に対して適正位置に脚用施療子を配置できるようにすることが望まれている。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、使用感を向上しつつ、脚載置部が有する施療子を使用者の脚の被施療部に対する適正位置に容易に位置決めできる椅子式マッサージ機を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、脚用施療子付きの脚載置部及びこの載置部を所定の可動範囲にわたって前後方向に移動可能に支持する脚支持体を有した脚載置台と、この載置台を椅子本体の座部の前方に配置するとともに、前記脚載置台を前記可動範囲内の任意位置に固定するワンタッチロック機構とを備えた椅子式マッサージ機を前提とし、前記課題を解決するために、前記脚支持体が有する前後方向に延びる2本の支持軸に、前記脚載置部が有する嵌合部材を夫々摺動可能に嵌合させて前記脚載置部を前記脚支持体に支持し、かつ、前記両支持軸の内の一方の支持軸とこの軸に嵌合される前記嵌合部材の嵌合孔とを密に嵌合させるとともに、他方の支持軸とこの軸に嵌合される前記嵌合部材の嵌合孔とを相互間に遊び間隙を形成して嵌合させ、前記ワンタッチロック機構が、前記一方の支持軸に接するブレーキシューと、ロック位置とロック解除位置とにわたって回動可能に設けられその回動により前記支持軸に対する前記ブレーキシューの接触圧を増減するブレーキレバーとを有したことを特徴とするものである。
【0010】
この請求項1の発明において、脚支持体の2本の支持軸は、これらに嵌合された嵌合部材を介して脚載置部を支持するとともに、その軸方向に沿って、言い換えれば、前後方向に脚載置部の移動を案内する。こうした脚載置部の移動により脚載置部が有する施療子を使用者の脚の被施療部に対し適正位置に配置して、被施療部を脚載置部の脚用施療子でマッサージできる。そして、前記一方の支持軸とこれへの嵌合部材の密なる嵌合により、前記脚載置部を幅方向にがたつくことなく移動させることができるとともに、前記他方の支持軸とこれへの嵌合部材の遊嵌により、嵌合部材及び2本の支持軸の寸法のばらつきや取付け位置のばらつき等に拘らず、このばらつきを前記遊び間隙により吸収して前記他方の支持軸とこれに嵌合された嵌合部材とが競ることを防止できる。そのため、脚支持体に対する脚載置部の前後方向の移動を円滑に行なわせることができる。
【0011】
更に、請求項1の発明は、前記両支持軸の内の少なくとも一方の支持軸に接するブレーキシューと、ロック位置とロック解放位置とにわたって回動可能に設けられその回動により前記支持軸に対する前記ブレーキシューの接触圧を増減するブレーキレバーとを有したワンタッチロック機構を備えている。
【0012】
このため、ワンタッチロック機構のブレーキレバーをロック位置からロック解除位置に回動させると、ブレーキシューの支持軸に対する接触圧が減少するので、これらシューと支持軸との相対的移動が許されて、前記脚支持体に対して前記脚載置部を前後方向に移動させることが可能となる。又、この逆に、ブレーキレバーをロック解除位置からロック位置に回動させると、ブレーキシューの支持軸に対する接触圧が増大されるので、これらシューと支持軸との相対的移動が禁止されて、前記脚載置部に対して前後方向に移動された脚載置部を調節位置から動かないように固定できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。
【0014】
第1の実施の形態に係る椅子式エアーマッサージ機を示した図1及び図2中1は椅子本体であり、この本体1は金属製の本体フレーム2に座部3と背凭れ4と肘掛け部5とを夫々取付けて形成されている。図2に示されるように本体フレーム2は、左右一対の脚用パイプ2a(一方のみ図示)の夫々に座部支持用パイプ2b(一方のみ)を連結するとともに、左右の脚用パイプ2aにわたり複数の連結架材2cを横架し、かつ、左右の座部支持用パイプ2bにわたり複数の連結架材2d、2eを横架して形成されている。
【0015】
座部3は座部用支持パイプ2b及び連結架材2d、2e上に配置されている。背凭れ4は、座部3の後側にこの座部3に対して所定角度傾斜して配設され、又、肘掛け部5は座部3の両側に位置し本体フレーム2を覆い隠して配置されている。背凭れ4は、両方の座部支持用パイプ2bの後端部から後向きに突設されたステー6に枢軸7を介して起倒するように回動可能に支持されていて、リクライニング動作可能に設けられている。
【0016】
すなわち、座部3の下側には前記連結架材2eに固定されたアーム8に一端部を枢着してガススプリング9が配設され、このスプリング9の他端が背凭れ4の下端に突設された連結端部4aに枢着されている。ガススプリング9は背凭れ4を常に起こす方向に付勢している。ガススプリング9には背凭れ4を任意位置で固定するロック機構(図示しない)が設けられ、この機構のロック状態は図示しない操作部での遠隔操作により解除されるようになっている。したがって、ロック機構のロック動作が解除された状態で、背凭れ4に体重を掛けることにより背凭れ4が倒され、かつ、背凭れ4に掛かる体重を小さくすると背凭れ4は自然に起きることができる。
【0017】
前記座部3及び背凭れ4のうち少なくとも背凭れ4には1以上の施療子、例えば圧縮空気の給排気に伴い膨張収縮する施療用袋体(図示しない)が配置されている。これらの袋体は、気密性を有する軟質部材からなるとともに、背凭れ4に対しては背中を支持する背凭れ板4bの前面に取付けられ、座部3に対しては臀部を支持する図示しない座部板の上面に取付けられる。又、施療用袋体には、座部3の下側に配置される図示しないエアー給排気装置により、リモートコントローラ等の操作部で指定した順番等にしたがって圧縮空気が給排気されるようになっている。なお、各袋体には補助的に指圧突起を付設してもよい。
【0018】
前記椅子本体1には座部3の前方に配置される脚載置台11が取付けられている。脚載置台11は次に説明するように脚支持体12と脚載置部13とを有してなるとともに、その脚載置部13を前後方向に移動可能に設けて形成されている。
【0019】
すなわち、図3に示されるように脚支持体12は、板金製支持体ベース14と、2本の同径の金属製支持軸15、16とから形成されている。支持体ベース14は、椅子本体1の幅方向に延びる帯板の両端部に、これら端部を直角に折り曲げて互いに平行な連結ブラケット14aを設けて形成されている。連結ブラケット14aは図2に示されるように略L字形状をなしている。両支持軸15、16は、その後端部を、前記連結ブラケット14aが折り曲げられることに伴い形成された支持体ベース14の両端部の角部内側に溶接やねじ止め等により固定すして設けられている。したがって、両支持軸15、16は前後方向に延びて互いに平行状に配置され、前記支持体ベース14とともにコの字形状をなすように組合わされている。両支持軸15、16の前端部には夫々ストッパ凸部17が取付けられている。
【0020】
図1及び図3等に示されるように脚載置部13は、底壁21と、この底壁21の両側に形成された側壁22と、これら側壁22と平行に底壁21の中間部に形成された中央壁23とを有している。各壁部21〜23はいずれも互いに連通する中空構造であり、中央壁23と側壁22との間には上方に開放した略U形状の脚セット溝24が夫々形成されている。これらセット溝24に臨んだ側壁22及び中央壁23には夫々脚用施療子として例えば気密性を有する軟質部材からなる施療用袋体25(図1図参照)が取付けられている。なお、各袋体25には補助的に指圧突起を付設してもよい。これら袋体25は脚載置部13の内部を通って配管されるエアーホースを介して前記エアー給排気装置に接続されている。この装置で生成される圧縮空気の給排気により各袋体25は、同時に膨張収縮されて脚を圧迫弛緩するようになっている。図3には前記エアーホースの一部が示され、27はエアー給排気装置に連通される共通エアーホース、28は側壁22に取付けられた施療用袋体25に連通するエアーホース、29は中央壁23に取付けられた施療用袋体25に連通するエアーホース、又30はエアー分配器を示している。
【0021】
この脚載置部13は図3〜図5に示す取付け構造により前記脚支持体12に取付けられている。すなわち、脚載置部13の底壁22の裏面には前後方向に延びる一対の嵌合部材31、32が夫々取付けられている。これら嵌合部材31、32はダイキャスト等により成形された金属製であって、図3〜図5中31b、32bはねじ止め用の突片である。なお、嵌合部材31、32は第1の実施の形態においては互いに独立した部品であるが、一体に成形してもよく、そのようにする場合には嵌合部材31、32の脚載置部13への取付けに拘らず相互間のピッチが変わる恐れがない点で優れている。
【0022】
これら嵌合部材31、32はパイプ状をなしているので、夫々軸方向に延びる嵌合孔31a、32a(図4及び図5参照)を有している。これら嵌合孔31a、32aの夫々には前記支持軸15、16が個別に摺動可能に嵌合されており、それによって、脚載置部13がその裏側から脚支持体12に支持されている。
【0023】
嵌合部材31、32とこれらを軸方向に貫通する支持軸15、16との嵌合において、一方の嵌合部材31の嵌合孔31aとこれに嵌合される支持軸15との公差はきつく設定され、それにより、図4に示されるように支持軸15と嵌合孔31aとは相互間に殆ど隙間がないように密に嵌合されている。これに対して、他方の嵌合部材32の嵌合孔32aとこれに嵌合される支持軸16との公差は緩く設定され、それにより、図5に示されるように支持軸16と嵌合孔32aとは、相互間に遊び間隙Gを形成して嵌合されている。遊び間隙Gを形成する上で、嵌合孔32aは、支持軸16と相似形状の大径孔でも差し支えないが、第1の実施の形態では脚載置台11の幅方向に沿って多少長く、したがって、横長の楕円形状をなしている。このようにすることは脚載置台11の幅方向についての後述する取付け位置等のばらつきの吸収能力をより高め得る点で優れている。
【0024】
前記構成により脚支持体12に対して前後方向に移動可能に取付けられた脚載置部13は、椅子本体1に対して次のような位置関係に設けられ、所定の可動範囲にわたって前後方向に移動されるようになっている。すなわち、図2(A)に示されるように前記背凭れ4の背凭れ板4bの表面からなる背凭れ面と前記座部3の表面(上面)の後方への延長線との交点Aから後述する可動範囲の中心(移動可能距離の丁度半分の距離となる点)に渡る基準距離Lを695.7mmに設定してある。そして、前記可動範囲Sは、前記交点Aからの前記基準距離Lに達する位置を基点として±75mmの範囲に設定してある。言い換えれば、前記基点を中心に±75mmの範囲に渡って脚載置部13が脚支持体12に対して前後に動き得るように脚載置台11が形成されており、そのプラス方向(座部3から離れる方向)の動きは嵌合部材31、32の筒部の前端がストッパ凸部17に当ることにより制限され、この逆に、マイナス方向(座部3に近づく方向)の動きは前記筒部の後端が支持体ベース14に当ることにより制限されるようになっている。なお、前記マイナス方向の移動距離については、脚載置部13がマイナス方向に75mm移動可能な設定であっても、座部3の前端位置との兼ね合いでこの前端に脚載置部13が当る場合には、実際のマイナス方向の移動距離が75mm以下となることが有り得る。
【0025】
前記基準距離Lは図7中実線に示す座位状態の臀部から脚の脹脛の頂部に渡る距離、言い換えば、座位臀下腿最大囲距離についての日本人の20歳から80歳までの男女の総合平均値である。この値は、社会法人人間生活工学研究センターの人体計測データベースの1992年度版から1993年度版に記載されたものである。ちなみに、前記データによれば、男性の座位臀下腿最大囲距離の平均は725.8mm、女性の座位臀下腿最大囲距離の平均は665.7mmである。又、脚載置部13が設計上移動可能な範囲、つまり、前記可動範囲Sは、日本人の20歳から80歳までの男女の各年代毎の下腿最大囲高(つまり、図7中実線と2点鎖線との組合わせで示す起立状態の足裏から脚の脹脛の頂部に渡る距離)の最大値と最小値の内の最大値(下表の男性20歳最大値359.8mm参照)と最小値(下表の女性40歳最小値210.3mm参照)との差、言い換えれば、下腿最大囲高の最大ばらつき値に相当するものである。したがって、前記可動範囲Sの長さは(0〜150)mmに設定されている。この値は前記社会法人人間生活工学研究センターの人体計測データベースに記載されたものであり、その下腿最大囲高さのばらつきを示す表を次に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
又、両支持軸15、16のうちの少なくとも一方の支持軸、例えば図3に示すように支持軸15とこれに嵌合された嵌合部材31とがなす一方の摺動支持部には、脚載置部13を前記可動範囲S内の任意位置で固定するブレーキ操作式のワンタッチロック機構33が設けられている。図3及び図6に示されるように前記ロック機構33は、ブレーキシュー34と、ブレーキレバー35とを有している。嵌合部材31の軸方向中間部の一部には、支持軸15を露出させる開放部36が設けられ、この開放部36にブレーキシュー34が収容されている。このシュー34は、開放部36に露出された支持軸15に接するブレーキ面34aと、これと反対側の面に形成された係合凹部34bとを有している。嵌合部材31には開放部36の両側に位置して相対向する一対の軸支え凸部37が一体に突設され、これら凸部37にわたって設けた支軸38には、ブレーキレバー35の基端部が回動可能に取付けられている。このレバー35の基端部には前記係合凹部34bに係脱可能なカム部35aが設けられ、このブレーキレバー35は図6(A)に示すロック解除位置と図6(B)に示すロック位置とにわたって回動可能である。
【0028】
ブレーキレバー35がロック位置にある時、そのカム部35aは係合凹部34aに係合するとともにブレーキシュー34のブレーキ面34aを強く支持軸15に圧接して、支持軸15に対して嵌合部材31ひいては脚載置部13が動かないように固定(ロック)できる。又、ブレーキレバー35がロック解除位置にある時、そのカム部35aが係合凹部34aから外れるとともにブレーキシュー34のブレーキ面34aを支持軸15に対して軽微に接触ないしは支持軸15に対して非接触として、支持軸15に対して嵌合部材31ひいては脚載置部13を自由に動かすことができる。
【0029】
ブレーキレバー35は手動操作により回動されるものである。又、この回動操作に伴いカム部35aは、ブレーキシュー34の図6(A)(B)中符号34cで示す節度部を弾性変形させながら乗り越えて、係合凹部34bに係脱されるものであり、その際に節度感を得ることができる。しかも、係合凹部34bにカム部35aが係合することによって、ブレーキシュー34の反力を受けるブレーキレバー34は、ロック位置に保持されるようになっている。
【0030】
なお、ワンタッチロック機構33を支持軸15側に設けた構成においては、この軸15とそれに嵌合された嵌合部材31の嵌合孔31aとの公差がきつく密に嵌合していてがたつくことがないから、他方の支持軸16側にワンタッチロック機構33を設けるよりも既述の任意ロック位置でのブレーキ作用を確実に発揮させ得る点で優れている。
【0031】
又、前記構成の脚載置台11は、図2(A)に示すように座部3の前端に連なるように水平状の姿勢をなす載置位置と、図2(B)に示すように座部3の前端から下方に折れ曲がって垂直状の姿勢をなす格納位置とにわたって移動可能に設けられている。このような移動を可能とするために、前記本体フレーム2と脚支持体12とにわたってリンク機構41が設けられている。この機構41が備える出力リンク41aは支持体ベース14が有する一対の連結ブラケット14aに枢着されているとともに、入力リンク41bには操作ハンドル42が接続されている。操作ハンドル42は一方の肘掛け部5の外側に配置されている。
【0032】
このハンドル42を図2(B)の状態から図2(A)の状態に示すように後方へ倒すように回動させることにより、リンク機構41が伸びるように動作して、前記載置位置に脚載置台11を配置できるとともに、この逆に、操作ハンドル42を図2(A)の状態から図2(B)の状態に示すように後方へ倒すように回動させることにより、リンク機構41が縮むように動作して、前記格納位置に脚載置台11を配置できるようになっている。なお、操作ハンドル42の回動軸には図示しないロック機構が取付けられており、そのロック作用が働いた時には前記格納位置から載置位置に至る任意角度位置及び前記載置位置に脚載置台11を保持できるとともに、肘掛け部5などに設けた図示しないロック解除操作部の操作に伴い脚載置台11のロックを解除して、この台11を格納位置等に動かし得るようになっている。
【0033】
前記構成の椅子式エアーマッサージ機において脚載置台11を使用しない場合には、この台11を座部3の前側の前記格納位置に配置すればよく、又、脚載置台11を使用する場合には、この台11を起こして前記載置位置に配置するとともに、この台11の脚セット溝24に使用者の両脚を個別に収容して使用すればよい。
【0034】
この場合、脚載置台11は、使用者の体格に応じて適正な位置、つまり、施療用袋体25の略中心部が脚セット溝24内の脚の必要個所、例えば標準的には脹脛の頂部に対応する位置に調節して配置される。
【0035】
この位置調節は、前記ワンタッチロック機構33のブレーキレバー35を図6(A)に示すロック解除位置に回動させることにより、支持軸15に対する嵌合部材32の摺動を可能とした状態で、使用者自らの手で、或いは脚先で脚載置部13を脚支持体12に対して前後に移動させることにより、特別な動力を要することなく行なう。
【0036】
この時、脚載置部13は、それに設けた嵌合部材31、32を脚支持体12の2本の支持軸15、16にそれらの軸方向に沿って摺動させながら前後方向に移動される。この位置調節後には、ワンタッチロック機構33のブレーキレバー35を図6(B)に示すロック位置に回動させて、このレバー35のカム部35aでブレーキシュー34を支持軸15に強く圧接することにより、前記摺動ができないように拘束して、つまり、脚支持体12に対して脚載置部13をロックできる。
【0037】
このような位置調節に伴うワンタッチロック機構33の操作は、そのブレーキレバー35を既述のようにロック位置からロック解除位置へ回動させたり、この逆に、ロック解除位置からロック位置へ回動させるだけのワンタッチ操作により容易に行なうことができるので、脚載置部13が有する施療用袋体25を使用者の脚の被施療部に対し適正位置に容易に位置決めすることができる。
【0038】
ところで、前記構成の椅子式エアーマッサージ機では、既に説明したように座部3の表面の後方への延長線と背凭れ4の背凭れ面との交点Aから脚載置部13の前後方向の中心に渡る基準距離Lを、20歳〜80歳の日本人男女の座位臀下腿最大囲距離Lの平均値、すなわち、695.7mmに設定してある。又、脚載置部13の可動範囲Sは、前記交点Aから基準距離Lに達した位置を基点に、20歳〜80歳の日本人男女の下腿最大囲高Sのばらつき範囲に合致して定められ、すなわち、前記基点を中心に前後方向に±75mmに定められている。そして、この可動範囲S内での移動により使用者の体格に応じた脚載置部13の位置調節ができるものである。
【0039】
このように背凭れ4に寄り掛かって椅子本体1に座った使用者の脚が載置される脚載置部13を、使用者の脹脛の頂部を中心として前記座位臀下腿最大囲距離Lを増減するように前後方向に移動して既述の位置調節を行なうことにより、前記下腿最大囲高Sのばらつきに拘らず、20歳〜80歳の日本人男女の使用であれば、万人に対して脚載置部13が有する施療用袋体25の中心部を使用者の脚の脹脛の頂部位置に適正に対応配置させることができる。したがって、この調節後にエアー給排気装置のエアー給排気動作で施療用袋体25の膨張収縮(この動作は椅子本体1側の施療用袋体の膨張収縮と同時又は別個に行われる。)を繰り返すことにより、これら袋体25により前記脹脛の頂部位置部分等を圧迫弛緩させて、効果的なマッサージをすることができる。すなわち、脚施療部13の前記位置調節により20歳〜80歳の日本人男女の使用であれば施療用袋体25と脚の被施療部との位置の不適合がなく使用可能であるから、使用感を向上することができる。
【0040】
又、脚載置部13を前後に摺動させるために、脚支持体12の2本の支持軸15、16に脚載置部13の一対の嵌合孔31a、32aを摺動可能に嵌合させた構成によれば、脚支持体12及び嵌合部材31、32の寸法のばらつき及び脚支持体12の支持体ベース14に対する2本の支持軸15、16の取付け位置のばらつき、及び脚載置部13の底壁21の裏面への嵌合部材31、32の取付け位置のばらつき等が集積する可能性がある。
【0041】
しかし、こうしたばらつきに拘らず既述のように支持軸15とこれへの嵌合部材31の嵌合孔31aとを密に嵌合させたことにより、脚載置部13を幅方向にがたつくことなく前後方向に移動させることができる。その結果、前記ばらつきの集積が支持軸16とこれに嵌合した嵌合部材32の嵌合孔32aとの嵌合部に集中するが、この部分においては、支持軸16と嵌合孔32aとの間に遊び間隙Gを設けて支持軸16に嵌合部材32の遊嵌した構成であるから、前記遊び間隙Gによって前記ばらつきの集積を吸収することができ、それにより、支持軸16とこれに嵌合した嵌合部材32とが競ることを防止できる。
【0042】
したがって、以上のように幅方向にがたついたり競ったりすることなく、脚支持体12に対する脚載置部13の前後方向の移動を円滑に行なわせることができ、それにより、使用感を向上することができる。
【0043】
又、従来の技術に係る特開平8−322895号公報に記載のようにラック、歯車、歯車減速機構、及びモータからなる駆動装置を用いて脚載置部を前後に移動させる構成では、部品点数及び組立ての手間が多いためにコスト高であるばかりではなく、マッサージ機全体の重量が増えてしまうという問題がある。これに対して、この第1の実施の形態では、既述のように脚載置部13を前後方向に移動させるのに特別に駆動装置を用いることなく、人力により脚載置部13を前後に移動させるとともに、この位置調節後にワンタッチロック機構33の手動操作で脚載置部13を動かないように保持する構成であるから、部品点数及び組立ての手間を少なくできてコストダウンを図ることができるとともに、マッサージ機全体の重量を軽くでき、その持ち運び等を容易にできる点で優れている。
【0044】
なお、本発明は前記第1の実施の形態には制約されない。例えば、背凭れがない椅子式マッサージ機にも適用できる。更に、施療子は膨張収縮する袋体には制約されるものではない。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0047】
請求項1に記載の発明によれば、脚載置部の嵌合部材及び脚支持体の2本の支持軸の寸法や取付け位置のばらつき等に拘らず、前記脚載置部の位置調節において脚載置部が幅方向にがたついたり、支持軸と嵌合部材とが競ることを防止しつつ、脚支持体に対して脚載置部を前後方向に円滑に移動できるので、使用感を向上できる。
【0048】
更に、ブレーキレバーのワンタッチ回動操作により、脚載置部が有する施療子を使用者の脚の被施療部に対する適正位置に容易に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る椅子式エアーマッサージ機全体の構成を示す斜視図。
【図2】(A)は第1の実施の形態に係る椅子式エアーマッサージ機の構成を脚載置台を起こした状態で示す縦断側面図。
(B)は第1の実施の形態に係る椅子式エアーマッサージ機の構成を脚載置台を格納した状態で示す縦断側面図。
【図3】図1に示された椅子式エアーマッサージ機の脚載置台の構成を示す底面図。
【図4】図3中Z−Z線に沿う摺動支持部の断面図。
【図5】図3中Y−Y線に沿う摺動支持部の断面図。
【図6】(A)は図3中X−X線に沿ってワンタッチロック機構の構成をロック解放状態で示す断面図。
(B)は図3中X−X線に沿ってワンタッチロック機構の構成をロック状態で示す断面図。
【図7】人体の座位姿勢を示す側面図。
【符号の説明】
1…椅子本体、3…座部、4…背凭れ、4b…背凭れ板(背凭れ面)、11…脚載置台、12…脚支持体、13…脚載置部、15…支持軸、16…支持軸、25…施療用袋体(脚用施療子)、31…嵌合部材、32…嵌合部材、31a…嵌合孔、32a…嵌合孔、33…ワンタッチロック機構、34…ブレーキシュー、35…ブレーキレバー、G…遊び間隙、S…可動範囲。
Claims (1)
- 脚用施療子付きの脚載置部及びこの載置部を所定の可動範囲にわたって前後方向に移動可能に支持する脚支持体を有した脚載置台と、この載置台を椅子本体の座部の前方に配置するとともに、前記脚載置台を前記可動範囲内の任意位置に固定するワンタッチロック機構とを備えた椅子式マッサージ機において、
前記脚支持体が有する前後方向に延びる2本の支持軸に、前記脚載置部が有する嵌合部材を夫々摺動可能に嵌合させて前記脚載置部を前記脚支持体に支持し、かつ、前記両支持軸の内の一方の支持軸とこの軸に嵌合される前記嵌合部材の嵌合孔とを密に嵌合させるとともに、他方の支持軸とこの軸に嵌合される前記嵌合部材の嵌合孔とを相互間に遊び間隙を形成して嵌合させ、
前記ワンタッチロック機構が、前記一方の支持軸に接するブレーキシューと、ロック位置とロック解除位置とにわたって回動可能に設けられその回動により前記支持軸に対する前記ブレーキシューの接触圧を増減するブレーキレバーとを有したことを特徴とする椅子式マッサージ機。
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