JP3643299B2 - 塗布具 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、修正液や化粧液などの粘度の高い塗布液が充填された塗布具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
塗布体が球状の塗布具は、塗布液が充填された塗布液タンクの先端に先口を介してチップが取り付けられており、ボールペンと同様に、チップの先端からその一部が先端から臨出した状態で球状塗布体が回転自由に抱持されている。そして、球状塗布体をスプリングで弾発し、不使用時に、球状塗布体をチップの内向きの先端縁に密着させ、球状塗布体とチップの先端縁で弁構造を構成して塗布液が吐出しないようにしている。
【0003】
使用時において、球状塗布体を塗布面に押し付けると球状塗布体がスプリングの弾発力に抗して後退し、球状塗布体とチップの先端縁との間に隙間ができるので、球状塗布体のチップ内の部分に付着した塗布液が球状塗布体の回転に伴ってこの隙間を通ってチップの外側に出て塗布されるが、塗布液の粘度が高いので、自然状態では塗布液が球状塗布体の表面に十分には供給さない。このため従来は、塗布液タンクを可撓性材によりブロー成形して変形可能とし、使用時に塗布液タンクを指先で押圧して内部を加圧し、その圧力を利用して塗布液を球状塗布体の表面に供給している。しかし、塗布液タンクを可撓性材によりブロー成形するために製造コストが高くなる不具合がある。
【0004】
そこで最近ではキャップ加圧方式の塗布具が実用化されている。キャップ加圧方式の塗布具は、塗布液タンクを硬質の合成樹脂で射出成形し、キャップを嵌着すると、加圧されたキャップ内の空気がチップの先端から塗布液タンク内に侵入して塗布液タンク内が加圧されるものである。キャップ加圧方式の塗布具は、塗布液タンクを硬質の合成樹脂で射出成形するので低コストで製造でき、また、使用時に塗布液タンクを指先で押圧して内部を加圧する必要がないので操作が簡単である利点を有する。
しかし、キャップの嵌着は、通常は塗布作業が終了した後に行うので、広い塗布部を塗布するときは途中で塗布液タンク内の圧力が低下して塗布液の吐出が悪くなり、逆に、少し塗布しては頻繁にキャップを嵌着していると塗布液タンク内の圧力が高くなりすぎて塗布液のボタ落ちが生じることがある。つまり、キャップ加圧方式の塗布具は、塗布液タンク内の圧力を最適に保ちにくく、塗布液の吐出が安定しない不具合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このため、塗布液タンクの尾端内部に、先端の小径部に径方向の通気孔を有する加圧タンクを配置するとともに、塗布液タンク内に突出する加圧タンクの小径部の外周面に通気孔を塞ぐ軟弾性体からなる閉塞部材を填め込み、また、軟弾性体からなり、尾端に透孔を有する空気圧縮部材が加圧タンクの尾端部に配置し、指頭で空気圧縮部材の透孔を塞いだ状態で空気圧縮部材の内容積を縮小すると、加圧タンク内の空気が加圧されて閉塞部材を拡開して塗布液タンクの通気孔から塗布液タンク内に侵入し、塗布液タンク内が加圧されるノック加圧式の塗布具が提案されている。かかるノック加圧式の塗布具は、ノック操作によって塗布液タンク内の圧力を適正な値に保持でき、塗布液のボタ落ちが生じることなく、適量の塗布液を安定的に吐出することができる。
【0006】
ここで、加圧タンクの通気孔を塞ぐ閉塞部材は加圧タンクの外周面に密着しているが、閉塞部材は、シリコンゴムのような軟弾性体で成形されているので、長期間放置しておくと、閉塞部材は加圧タンクの外周面に強く付着してしまう。このため、ノック操作によって加圧タンク内を加圧しても閉塞部材が拡開せず、従って、塗布液タンク内を加圧状態にできないことが判明した。
【0007】
そこで本発明は、長期間放置しても塗布液タンク内の圧力を適宜調整できて塗布液の吐出が安定したノック式の塗布具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、球状塗布体がその一部がチップの先端から臨出した状態で回転自由に抱持されるとともに、球状塗布体がスプリングで弾発されてチップの内向きの先端縁に接触し、該チップが粘度の高い造膜性塗布液が充填された塗布液タンクに接続された塗布具において、硬質の合成樹脂で射出成形された塗布液タンクの尾端から前方に向けて、径方向の通気孔を有する有底筒状の加圧タンクを突設し、加圧タンクの外周面に、軟弾性体からなり、内面に表面粗さが0.5〜100μmの梨地処理が施された筒状ないし有底筒状の閉塞部材を嵌め込んで加圧タンクの通気孔を塞ぎ、弾性体からなり、尾端に透孔を有する空気圧縮部を加圧タンクの尾端部に配置し、指頭で該透孔を塞いだ状態で該空気圧縮部材の内容積を縮小すると、加圧タンク内の空気が加圧されて閉塞部材を拡開し加圧タンクの通気孔から塗布液タンク内に侵入し、塗布液タンク内が加圧されるようにする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、図面に基づいて本発明の実施の形態を具体的に説明する。図1において、先口2の先端開口にチップ3が嵌着されている。チップ3は、ステンレスにて砲弾型に形成されており、チップ3先端のボールハウスに、直径が例えば1.0mmφの超硬ボールからなる球状塗布体4がその一部がチップ3の先端から臨出した状態で回転自由に抱持されている。なお、チップ3は金属パイプからなるものであってもよい。そして、チップ3内には、質量の小さなスプリング(図示略)が配置されており、このスプリングが球状塗布体4を弾発してチップ3の内向きの先端縁に圧接している。つまり、球状塗布体4とチップ3の先端縁とで弁機構を構成し、不使用時に塗布液がチップ3の先端から吐出しないようになっている。
【0010】
チップ3が嵌着された先口2が塗布液タンク1に接続されている。塗布液タンク1は、通常の硬質合成樹脂で射出成形されたものであり、可撓性材によりブロー成形したものに比べて製造コストが低くなっている。塗布液タンク1および先口2内部からチップ3にかけて、例えば粘度が30〜40cpsであって造膜性の高い修正液である塗布液が充填されている。また、不使用時にはキャップ9が先口2に嵌着される。
【0011】
塗布液タンク1内の尾端には有底筒状の加圧タンク5が固定されており、前方(先口2方向)に向けて突出している。そして、加圧タンクの5の先端部には、径方向の通気孔51が例えば2個穿設されている。加圧タンクの5の先端部の外周面には、例えばシリコンゴムのような軟弾性体からなる有底筒状の閉塞部材6が填め込まれて密着しており、通常時はこの閉塞部材6が通気孔51を塞いでいる。しかし、加圧タンク5内の空気力が高くなると、閉塞部材6が拡開して通気孔51の閉塞を解除する。従って、加圧タンク5の内部と塗布液タンク1の内部は通気孔51を介して連通し、加圧タンク5内の空気が塗布液タンク1内に侵入する。つまり、閉塞部材6は「むしごむ」の役目を果たしている。
【0012】
ここで、図2に示すように、閉塞部材6の内周面6aには梨地処理が施されており、長期間放置しても閉塞部材6の内周面6aが加圧タンク5の外表面に付着せず、加圧タンク5内が加圧されると閉塞部材6が拡開するようになっている。そして、梨地の表面粗さは0.5〜100μmである。梨地の表面粗さが0.5μm以下では、長期間放置した場合の付着防止効果が十分ではなく、逆に、梨地の表面粗さが100μm以上では、閉塞部材6による通気孔51の閉塞効果が十分でない。
【0013】
加圧タンク5の尾端開口は空気圧縮部材7で覆われている。空気圧縮部材7は、軟弾性体で成形された可撓性に富んだものであり、尾端に透孔71を有する。従って、加圧タンク5の内部は、透孔71によって外部に連通している。そして、空気圧縮部材7の中腹部には、やや肉薄で内向きの円弧状に成形された変形部72が設けられている。また、塗布液タンク1内には、塗布液を攪拌するための球状の攪拌子81および六角筒状の攪拌子82、83が配置されている。
【0014】
しかして、塗布を開始する時や塗布作業の途中に塗布液の吐出が少なくなると、指頭で空気圧縮部材7の透孔71を塞いだ状態で押圧してノック操作を行うと、空気圧縮部材7の変形部72を変形させることにより空気圧縮部材7の内容積を減少させる。このとき、指頭で空気圧縮部材7の透孔71を塞いでいるので、加圧タンク5の内部は閉空間になるが、空気圧縮部材7の内容積の減少にともなって加圧タンク5内部の空気は加圧される。そして、空気圧が所定値以上になると、前述のとおり、閉塞部材6が拡開して通気孔51の閉塞を解除するので、加圧タンク5内の空気が通気孔51を通って塗布液タンク1内に侵入し、塗布液タンク1内が加圧される。
【0015】
ノック操作を解除すると、加圧タンク5の内部は透孔71を介して大気と連通するので、空気圧縮部材7は自己の弾性により速やかに原位置に復帰するとともに、閉塞部材6が通気孔51を塞ぐ。1回のノック操作では塗布液の吐出が十分でない場合は、このノック操作を必要に応じて繰り返せばよい。また逆に、塗布液タンク1内を少し加圧したいのときは、空気圧縮部材7を最後まで変形させずに、ノック操作を途中で解除すれば良い。
【0016】
このように、塗布液タンク1内の圧力を空気圧縮部材7のノック操作により適宜調節できるので、塗布液の良好で安定した吐出を得ることができる。また、塗布液タンク1を、可撓性材によりブロー成形するのではなく、硬質の合成樹脂で射出成形するので、低コストで製造することができる。そして、閉塞部材6の内周面6aに梨地処理が施されているので,長期間放置しても閉塞部材6が加圧タンク5に付着せず、ノック操作によって塗布液タンク1内を確実に加圧することができる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、球状塗布体がその一部がチップの先端から臨出した状態で回転自由に抱持されるとともに、球状塗布体がスプリングで弾発されてチップの内向きの先端縁に接触し、チップが粘度の高い造膜性塗布液が充填された塗布液タンクに接続された塗布具において、硬質の合成樹脂で射出成形された塗布液タンク内の尾端から前方に向けて、径方向の通気孔を有する有底筒状の加圧タンクを突設し、加圧タンクの外周面に、軟弾性体からなり、内面に梨地処理が施された筒状ないし有底筒状の閉塞部材を填め込んで加圧タンクの通気孔を塞ぐので、長期間放置しても閉塞部材が加圧タンクに付着することがない。そして、弾性体からなり、尾端に透孔を有する空気圧縮部材を加圧タンクの尾端部に配置し、指頭でこの透孔を塞いだ状態で空気圧縮部材の内容積を縮小すると、加圧タンク内の空気が加圧されて閉塞部材を拡開して加圧タンクの通気孔から塗布液タンク内に侵入し、塗布液タンク内が加圧されるので、長期間放置しても塗布液タンク内の圧力を適宜調整できて塗布液の吐出が安定した塗布具とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の断面図である。
【図2】閉塞部材の断面図である。
【符号の説明】
1 塗布液タンク
2 先口
3 チップ
4 球状塗布体
5 加圧タンク
51 通気孔
6 閉塞部材
6a 閉塞部材の内週面
7 空気圧縮部材
71 空気圧縮部材の透孔
72 空気圧縮部材の変形部
9 キャップ
Claims (1)
- 球状塗布体がその一部がチップの先端から臨出した状態で回転自由に抱持されるとともに、該球状塗布体がスプリングで弾発されてチップの内向きの先端縁に接触し、該チップが粘度の高い造膜性塗布液が充填された塗布液タンクに接続された塗布具において、
硬質の合成樹脂で射出成形された塗布液タンクの尾端から前方に向けて、径方向の通気孔を有する有底筒状の加圧タンクが突設され、
前記加圧タンクの外周面に、軟弾性体からなり、内面に表面粗さが0.5〜100μmの梨地処理が施された筒状ないし有底筒状の閉塞部材が嵌め込まれて該加圧タンクの通気孔を塞ぎ、
弾性体からなり、尾端に透孔を有する空気圧縮部材が該加圧タンクの尾端部に配置され、
指頭で該透孔を塞いだ状態で該空気圧縮部材の内容積を縮小すると、加圧タンク内の空気が加圧されて該閉塞部材を拡開して該通気孔から塗布液タンク内に侵入し、塗布液タンク内が加圧されることを特徴とする塗布具。
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