JP3537884B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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Description
空気入りタイヤに関するものである。
騒音が取上げられるようになり、ドライバ−にとっても
静粛性が重視されるようになってきた。タイヤが走行中
に発生する騒音は、主として路面とタイヤのトレッド間
においてトレッドに設けられた溝から排出される空気に
伴う音である。即ち大気中に気体の吹出し、あるいは吸
込みがある場合、それらの強さが非定常であれば、まわ
りの空気はそれに伴って圧縮、膨張の振動が生じる。そ
してその一部が音となって輻射する。
るためには、従来周波数変調理論などに基づくピッチバ
リエ−ション手法を用い、長さが異なる複数のピッチ、
通常2種類以上、による適当なピッチ比と配列によって
溝を刻み陸部を区分して、特定の周波数を分散させ、気
にならない音にすることがなされてきた。
速、高性能化が進み、特に形状の面では、0.6以下の
タイヤ断面比で、広幅トレッドを備えたタイヤが一般化
しつつある。この場合問題となる耐ウエットスキッドの
低下を防止するため、周方向に向かって延びる直線状の
広幅主溝をトレッドの広さに応じて4〜6本設け、また
これら周方向主溝と交わる向きに多数のラグ溝を併設す
ることによってブロック状の陸部を形成したトレッドが
好んで使用されている。
イプのトレッドは、走行時に接地面に各々独立したブロ
ックが踏込むとき、路面の凹凸によってトレッドが受け
る強制入力による振動音と、上記強制入力による振動が
もたらす、周方向主溝と接地面とで形成された空洞内で
の気柱共鳴音が問題となる。これらは1KHZ 前後にピ−
クをもつ際立った騒音で、この場合ピッチバリエ−ショ
ンは施されるとは云え、トレッドの騒音レベルを低下さ
せるには、上記ブロックを通じて生じる振動と気柱共鳴
に起因して生じる騒音を下げることが重要である。本発
明は複数の直線状周方向主溝と、それらの間にブロック
状陸部列を備えたトレッドにつき、耐ウエットスキッド
性を損なうことなく上記問題点を解決した空気入りタイ
ヤを提供することを目的とする。
ドの両端から夫々サイドウォ−ルが連なり、上記トレッ
ドに少なくとも4本の周方向に延びる直線状主溝、およ
びこれら主溝に交わる多数のラグ溝によって区分された
中央陸部、トレッド両端に面したショルダ−陸部、およ
び両ショルダ−陸部と中央陸部の間に中間陸部を有する
タイヤにおいて、上記トレッドの中間陸部は、中央、お
よびショルダ−陸部の接地表面を結ぶ仮想線より低い接
地表面を有し、それにより、タイヤを使用リムに組み、
JATMA 規格に定める正規内圧・荷重の下での平板上の接
地面に形成される中間陸部の接地長さが中央、並びにシ
ョルダ−陸部の接地長さより短いことを特徴とする空気
入りタイヤである。
に影響を及ぼす原因を調べるため、ストレ−ト周方向主
溝内の振動を測定したところ、溝底面の振動が特に大き
いことが分かり、気柱共鳴音を低減させるにも溝底の振
動を抑える必要があり、そのためには中間陸部の接地表
面を、両側に主溝を隔てて位置する中央陸部とショルダ
−陸部の表面レベルより低くすることによって中間陸部
からの路面凹凸による強制入力量が減り、中間陸部のベ
−ス位置で両側に連なる溝底の振動が低減して騒音が低
下することが確認された。
ルツ共鳴管となり、空気が振動して発生するものである
が、そのレベルを下げるには溝の形状を変え、音場特性
の音場伝達効率を低減させることが有効である。本発明
において中間陸部の接地表面が一段低く、この陸部の接
地長さが中央陸部、並びにショルダ−陸部の各接地長さ
より短いために、中間陸部に隣り合う両主溝の開口端が
広くなり、即ち主溝の一方の開口端の幅は、中間陸部を
隔てた隣の主溝に至る間の幅まで機能的に拡大され、そ
れによる音場伝達効率の低減に伴う騒音レベルの低下が
認められた。
表面を結ぶ仮想線との距離は、0.5〜2mmが好まし
い。それは、主溝の音場特性を効果的に改良するため、
便宜上タイヤを使用リムに組み、JATMA 規格に定める正
規内圧・荷重の下での平板上における中間陸部の接地長
さが中央陸部の接地長さの80〜90% とするための手
段である。上記比率が80% に満たないときは、気柱共
鳴を低減させる効果は向上するが、タイヤの操縦安定性
が低下し、また90% を越えると気柱共鳴低減効果が小
さ過ぎて夫々好ましくない。主溝の溝底への強制入力抑
制に対しても、中間陸部表面までの上記距離0.5〜2
mmは好ましい範囲といえる。
おける一実施例を示すトレッドの部分断面図でり、図2
は平板上におけるトレッドの接地形状を示す図である。
本発明においてタイヤ1 は、円筒状トレッド2 の両端E
から夫々サイドウォ−ル3 がトロイド状に連なり、上記
トレッド2 に少なくとも4本の周方向に延びる広幅の直
線状主溝4 、およびこれら主溝4 と交わる多数のラグ溝
(図示せず)によって区分された中央陸部5Cと、トレッ
ド両端E に面したショルダ−陸部5S、および両ショルダ
−陸部5Sと中央陸部5Cの間に位置する一対の中間陸部5I
を備える。そして中間陸部5Iは中央およびショルダ−両
陸部の接地表面6C、6Sを結ぶ仮想線j より低い接地表面
6Iを有し、それにより走行時に接地面C (図2)に形成
される中間陸部5I' の接地長さmIが中央陸部陸部5C' の
接地長さmC、並びにショルダ−陸部5S' の接地長さmSよ
り短い。仮想線j かた中間陸部の接地表面6Iまでの距離
k は、0.5〜2mmの範囲が好ましい。
ているが、ポリエスレル、レ−ヨンなどの繊維コ−ドを
タイヤの赤道O とほぼ直行する方向に配列したプライの
1枚、または複数枚(通常2枚)を重ね合わせて成るラ
ジアルカ−カスを一方のサイドウォ−ル3 から他方サイ
ドウォ−ル3 に亙って配置し、またこのカ−カスとトレ
ッド2 との間にトレッド2 いっぱいの幅の非伸長性ベル
ト層(図示せず)を配置して強化した公知の構造を適用
することができる。
地形状として示す図2に基づき述べると、陸部5'は、ス
トレ−ト主溝4'によって区分された周方向に連なるリブ
で示し、ラグ溝の配置を省略しているが、少なくともシ
ョルダ−、中間陸部5S' 、5I' についてはトレッド端E
に実質上対応する接地端E'と主溝4'間、両主溝4'間を必
要な方向、並びに角度をもって延びるラグ溝により独立
ブロックに区分するものとし、また中央陸部5C' は同様
にラグ溝によって独立ブロックに区分するか、幅方向の
一部を残し、部分的にラグ溝を設けることによって鋸歯
状のエンドレスリブとすることができる。
の例であるが、主溝を5本使用する場合、ほぼ等間隔に
配置するとすれば、センタ−主溝に隣接する左右一対の
陸部が中央陸部であり、この中央陸部とトレッド端E に
面するショルダ−陸部に挟まれた中間陸部の接地表面を
距離k だけ低く形成するものとする。また主溝を6本使
用し、同様にほぼ等間隔に配置するとすれば、1本の中
央陸部とショルダ−陸部との間に2本の中間陸部が並ぶ
ことになるが、この場合は中央陸部、またはショルダ−
陸部に近接した中間陸部の何れか1本の接地表面を距離
k だけ低くする。しかしこの場合は、中央陸部に近接す
る中間陸部の接地表面を低くする方が本発明の目的に照
らし効果が高い。
央陸部、およびショルダ−陸部の各接地長さmC、mSより
も短い。そのため中間陸部5Iの中央陸部側に隣り合う主
溝の幅n は、接地面での溝開口端位置では、中間陸部の
幅と隣の主溝の幅p を加えた幅q に拡大されて機能し、
またショルダ−陸部5s側に隣り合う主溝の幅p も接地面
での開口端位置では幅q に拡大され、それによって音場
伝達効率の低減に寄与するのである。
5/55R16 サイズのラジアル構造に、図1、に示すトレッ
ド(但し、陸部5 は総て独立ブロック)と図2に示す接
地形状を呈した実施例のタイヤA、Bに、トレッドの部
分断面図として図4に、そしてその接地形状を図5に示
す比較例タイヤCを交え、騒音テスト、およびウエット
スキッドテストを行い評価した。比較例のタイヤは中間
陸部15I の接地表面16I を、中央、およびショルダ−両
陸部15C 、15S の接地表面16C 、16S を結ぶ仮想線j 上
に設けた。
2.0Kgf/Cm2 充填し、騒音テストは台上騒音計測用ド
ラム上で、タイヤに400Kgf の荷重を加え、速度3水
準(40、50、60Km/H)における騒音を測定して、
それらの平均値をもって評価値とした。またウエットス
キッドテストは、水深10mmの水溜まり上を実車により
直進走行し、ハイドロプレ−ニングが生じる臨界速度を
測定し評価した。テストタイヤにおける陸部の要部に関
する詳細とテスト結果を表1に示す。
タイヤと比較例のタイヤについて、速度50Km/H時の台
上タイヤ騒音スペクトルの比較グラフを図3に示す。図
3より、700〜2KHZ の周波数域で、就中約1KHZ の
音圧レベルが効果的に低減していることが分かる。
ロックタイプのトレッドにおける中間陸部が、中央、お
よびショルダ−陸部の接地表面を結ぶ仮想線より低い接
地表面を有し、それにより走行時に接地面に形成される
中間陸部の接地長さが中央、並びにショルダ−陸部の接
地長さより短くすることによって、耐ウエットスキッド
性を維持しつつ、走行時の騒音を有利に低減することが
できるのである。
Claims (2)
- 【請求項1】 円筒状トレッドの両端から夫々サイドウ
ォ−ルが連なり、上記トレッドに少なくとも4本の周方
向に延びる直線状主溝、およびこれら主溝に交わる多数
のラグ溝によって区分された中央陸部、トレッド両端に
面したショルダ−陸部、および両ショルダ−陸部と中央
陸部の間に中間陸部を有するタイヤにおいて、上記トレ
ッドの中間陸部は、中央、およびショルダ−陸部の接地
表面を結ぶ仮想線より低い接地表面を有し、それによ
り、タイヤを使用リムに組み、 JATMA 規格に定める正規
内圧・荷重の下での平板上の接地面に形成される中間陸
部の接地長さが中央、並びにショルダ−陸部の接地長さ
より短いことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 上記仮想線と中間陸部の接地表面間の距
離が0.5〜2mmの範囲内にあることを特徴とする請求
項1記載の空気入りタイヤ。
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JP23379494A JP3537884B2 (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP23379494A JP3537884B2 (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP23379494A Expired - Fee Related JP3537884B2 (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 空気入りタイヤ |
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---|---|---|---|---|
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JP5529493B2 (ja) * | 2009-10-20 | 2014-06-25 | 株式会社ブリヂストン | タイヤ |
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-
1994
- 1994-09-28 JP JP23379494A patent/JP3537884B2/ja not_active Expired - Fee Related
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