JP3524720B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
半導体装置に関し、特にポリシリコン電極でキャパシタ
を形成する、絶縁膜を有する半導体装置に関する。
式的断面図である。キャパシタは基板1上に絶縁膜2、
ポリシリコン膜3、SiO2膜4およびポリシリコン膜
5を順次積層し、ポリシリコン膜3,5が電極を構成
し、SiO2膜4がキャパシタの絶縁膜である構造を持
つ。
縁耐圧低下のとして三つの問題が考えられている。
起上の酸化膜厚が他の領域の半分以下に薄くなり酸化膜
厚が不均一になる。そのため酸化膜厚が局部的に薄い部
分では電界が他の領域より大きくなる。電界が大きくな
ると電極から電子が注入されやすくなり、リーク電流が
増大する。
ポリシリコン中のリン濃度が6×1020cm3 以上でリ
ン濃度が高いほどリーク電界は低下する。このリーク電
界の低下はリンの混入による酸化膜劣化である。高リン
濃度のSi熱酸化時にはSiと酸化膜界面にリンがパイ
ルアップし酸化膜中にも混入する。この界面のリンによ
るトラップの形成がリーク電流の増大を促す。ポリシリ
コンでは粒界にリンが偏析しており、特に粒界から酸化
膜にリンが混入する。粒界での偏析量は粒径にも依存し
粒径が大きいほど偏析量は少ないとされている。
凸」 ポリシリコン/酸化膜界面構造は酸化前のポリシリコン
表面状態と酸化中における界面変化の2つの要因で決ま
る。ポリシリコンの表面はシリコン基板表面より大きな
凹凸が存在する。ポリシリコンの凹凸はポリシリコンの
形成方法、ポリシリコンへのドーピング方法に強く依存
する。リン濃度が低い場合には粒径に対応する細かな凹
凸があり、リン濃度増加とともに粒径が増大することに
伴い平滑な表面が得られる。ポリシリコンの表面の凹凸
状態に対応しキャパシタ形成がなされるのでポリシリコ
ンの突起の箇所で酸化膜が薄膜化し電界集中により絶縁
耐圧を低下させる。
コン電極のキャパシタ形成には、容量絶縁膜を薄膜化す
るにつれて、酸化膜厚の不均一、酸化膜中へのドーパン
トの混入、ポリシリコンと酸化膜の界面の凹凸が大きく
耐圧を支配するという問題があった。
の凹凸を低減し、絶縁耐圧の高いキャパシタを形成する
ことを目的とする。
基板上の絶縁膜上に形成されたリン不純物を3×10
20 個/cm 3 〜4×10 20 個/cm 3 の濃度で含有
し主たる結晶方位が(111)に配向したポリシリコン
層からなる下部電極、該下部電極上の前記ポリシリコン
層の表面を酸素100%雰囲気中で1150℃〜120
0℃の温度に急速加熱して形成したSiO2層からなる
絶縁層、および該絶縁層上のポリシリコン層からなる上
部電極で構成されるキャパシタを含むことを特徴とす
る。
してのポリシリコン層と該ポリシリコン層上の前記絶縁
層としてのSiO2層の界面のリン不純物濃度は2.5
Atom%以下である。
ン層表面および絶縁層を構成するSiO 2層表面の凹凸
の差は8nm以下である。
であるキャパシタの構成を示す模式的断面図である。本
発明のキャパシタは、基板1上に絶縁膜2を形成し、こ
の絶縁膜の上に(111)に配向したポリシリコン膜3
aを形成して下部電極とし、このポリシリコン膜3aを
100%O2 で急速加熱することによってSiO2 膜4
aを形成して絶縁膜とし、このSiO2 膜4aの上にポ
リシリコン膜5を積層して上部電極とした構造を持つ。
リコン膜3aを酸化して絶縁膜4aを形成するときに短
時間に酸化が行われるように100%O2 で急速加熱条
件で加熱を行う。急速加熱(RTO酸化)の温度は10
00℃〜1200℃であり、1150℃〜1200℃が
好ましい。
変化は、定性的には以下のように考えられる。
は、選択する反応系、反応温度、気体の流速、エネルギ
ーの与え方によって変化する。つまり反応系の過飽和度
が形状の基本的要因とされている。過飽和度とは、析出
した固相の平衡蒸気圧に対する実際の固体蒸気圧の比を
いう。
時の滞留層幅を広げSiH4 の解離反応速度を下げ、核
生成を抑えて結晶成長させ、堆積時(As depo) (堆積し
たまま)の結晶粒を均一化する。また、ポリシリコンは
リン処理すると(111)配向が支配的に成長し、これ
以外の配向性をもった結晶を抑制することで一方向に成
長した柱状な構造が得られるのでポリシリコンの凹凸が
減少する。
時の結晶粒の状態が変わり、リンドーピング量に従って
ポリシリコンの凹凸が変化する。
技術を使うと酸化速度が小さいので酸化膜中の応力が緩
和され突起コーナー部の薄膜化が極めて起こりにくい
が、高リン濃度のSi熱酸化時にはSiと酸化膜界面に
リンがパイルアップし酸化膜中にも混入するので、最適
なドープ量にすることが必要である。
100%O2 RTO酸化)酸化により得られた界面での
EDS(エネルギー分散形X線分析)によるPの濃度分
布を示す。図2(a)の黒塗りの四角は20%O2 下で
の通常炉焼におけるP濃度(Atom%)を示し、白抜
きの四角は急速酸化(RTO)処理におけるP濃度分布
(Atom%)を示し、測定点a〜kはそれぞれ、次の
位置を示す。a:ポリシリコン頂部界面、b:頂部粒
子、c:頂部界面、d:頂部から1nm、e:頂部から
2nm、f:SiO2 中央、g:底部から2nm、h:
底部から1nm、i:底部界面、j:底部粒子、k:底
部界面。図2(b)は、各膜の膜厚方向における測定点
の位置を模式的に示す。
プするドープ量がポリシリコンの凹凸を決め,絶縁膜の
耐圧特性に影響することがわかる。ポリシリコンは、そ
の後の熱処理でその結晶粒径が決まり、高温で短時間熱
処理すると粒径が大きくなりドープされたリンの偏析量
は少なく、絶縁耐圧が向上する。さらに、ポリシリコン
/酸化膜界面構造は酸化温度に強く依存し、高温になる
ほど平滑な界面ができ均一になる。
2 層の界面の不純物濃度は好ましくは2.5Atom%
以下、さらに好ましくは2.2Atom%以下である。
の表面形状に強く関係している。
いグレイン表面 2)5〜7×1020個/cm3 :突起状グレインの発生
領域 3)>7×1020個/cm3 :穴の発生領域 ドーピング濃度がある限界値を越えると粒界中のリン濃
度も上昇するため、リン処理中の粒界酸化が顕著にな
る。粒界酸化により突起状グレインが成長するが、それ
が極端に進むと粒界にクサビ状に食い込んだ酸化膜が巨
大化し、リンガラス除去後に穴のようになる。従って、
1)の堆積したままの状態に近いグレイン表面の3×1
020個/cm3 〜4×1020個/cm3 にするのが好ま
しい。
の膜に比べて成膜速度が大きいため、微結晶の存在によ
って主配向面の成長が阻害される。そこで低濃度の20
%−SiH4 を使用し、ガス中のH2 、O2 、H2 O除
去に効果があるガスフイルタ(リン化タングステンファ
イバ(WPF)) を加工装置に装着しガスの高純度化を
行ないポリシリコン粒径を増大させ、粒径のバラツキも
低減し、耐圧向上を図るとよい。
す。
mの抵抗値を有するP型Si基板上に約500nmの熱
酸化膜を形成した後、縦型低圧CVD装置を用いてポリ
シリコン膜を成膜温度640℃で250nm形成する。
このとき成膜圧力を15Paにする。次に下部電極ポリ
シリコンにはPOCl3 をソースとし気相拡散法にてリ
ンを3×1020個/cm3 の条件でドーピングする。キ
ャパシタ絶縁膜は1150℃・酸素100%の急速加熱
を50秒行ない25nm形成する。上部電極はポリシリ
コンを350nm成膜した後に下部電極と同様の方法で
リンを3×1020個/cm3のドーピングする。最後に
ホトリソグラフィによりパターンを形成しドライエッチ
ングで電極の加工を行なう。6.5×10-4mm2 の平
型パターンのキャパシタを作成する。図3に示すよう
に、得られた絶縁膜は絶縁耐圧が8.8MV/cm以上
であり、不良個数が1000秒で6ヶ以下である。ま
た、原子間力顕微鏡(図4(b))および透過型電子顕
微鏡(図5(b))の観察から、ポリシリコンまたは絶
縁膜の表面の凹凸の高低差が8nm以下であることがわ
かる。表1に平均粗さと凹凸最大粗さを示す。
i基板上に約500nmの熱酸化膜を形成した後、縦型
低圧CVD装置を用いてポリシリコン膜を成膜温度64
0℃で250nm形成する。このとき成膜圧力を15P
aにする。次に下部電極ポリシリコンにはPOCl3 を
ソースとし気相拡散法にてリンを3×1020個/cm3
の条件でドーピングする。キャパシタ絶縁膜は1000
℃のドライ酸化O2 −20%を25分間行ない25nm
形成する。上部電極はポリシリコンを350nm成膜し
た後に下部電極と同様の方法でリンを3×1020個/c
m3 のドーピングをする。最後にホトリソグラフィによ
りパターンを形成しドライエッチングで電極の加工を行
なう。6.5×10-4mm2 の平型パターンのキャパシ
タを作成する。原子間力顕微鏡(図4(a))および透
過型電子顕微鏡(図5(a))の観察からポリシリコン
または絶縁膜の表面の凹凸の高低差が15nm以下であ
り、図3に示すように、得られた絶縁膜は絶縁耐圧が
8.2MV/cm以上であり、不良個数が1000秒で
40ヶ以下である。表1に平均粗さと凹凸最大粗さを示
す。
するP型Si基板上に約500nmの熱酸化膜を形成し
た後、縦型低圧CVD装置を用いてポリシリコン膜を成
膜温度640℃で250nm形成する。このとき、成膜
圧力を15Paにする。次に下部電極ポリシリコンには
POCl3 をソースとし気相拡散法にてリンを3×10
20個/cm3 の条件でドーピングする。キャパシタ絶縁
膜は1000℃のドライ酸化O2 −100%を7分間行
ない25nm形成する。上部電極はポリシリコンを35
0nm成膜した後に下部電極と同様の方法でリンを3×
1020個/cm3 ドーピングする。最後にホトリソグラ
フィによりパターンを形成しドライエッチングで電極の
加工を行なう。6.5×10-4mm2 の平型パターンの
キャパシタを作成する。ポリシリコンまたは絶縁膜の表
面の凹凸の高低差が8nm以下であり、図3に示すよう
に、得られた絶縁膜は絶縁耐圧が8.2MV/cm以上
であり、不良個数が1000秒で20ヶ以下である。
mの抵抗値を有するP型Si基板上に約500nmの熱
酸化膜を形成した後、縦型低圧CVD装置を用いてポリ
シリコン膜を成膜温度640℃で250nm形成する。
このとき成膜圧力を15Paにする。次に下部電極ポリ
シリコンにはPOCl3 をソースとし気相拡散法にてリ
ンを3×1020個/cm3 の条件でドーピングする。キ
ャパシタ絶縁膜は酸素20%で1150℃の急速加熱を
250秒行い25nm形成する。上部電極はポリシリコ
ンを350nm成膜した後に下部電極と同様の方法でリ
ンを3×1020個/cm3 のドーピングする。最後にホ
トリソグラフィによりパターンを形成しドライエッチン
グで電極の加工を行う。6.5×10-4mm2 の平型パ
ターンのキャパシタを作成する。図3に示すように絶縁
膜の絶縁耐圧が8.2MV/cm以上であり、不良個数
が1000秒で20ヶ以下である。
半導体装置によればポリシリコンの凹凸が減少した膜上
に形成される絶縁膜は熱履歴が少ないことによる絶縁性
の劣化および不純物のパイルアップが減少するので、キ
ャパシタの信頼性が向上する。
析のグラフであり、(a)は測定点の位置によるP濃度
の変化を示し、(b)は各膜の膜厚方向における測定点
の位置を模式的に示す。
タの絶縁特性を示すグラフである。
あり、(a)は比較例1、(b)は実施例1に対応す
る。
であり、(a)は比較例1、(b)は実施例1に対応す
る。
得たSiO2 層 5 ポリシリコン層(膜)
Claims (3)
- 【請求項1】 基板上の絶縁膜上に形成されたリン不純
物を3×10 20 個/cm 3 〜4×10 20 個/cm 3
の濃度で含有し主たる結晶方位が(111)に配向した
ポリシリコン層からなる下部電極、該下部電極上の前記
ポリシリコン層の表面を酸素100%雰囲気中で115
0℃〜1200℃の温度に急速加熱して形成したSiO
2層からなる絶縁層、および該絶縁層上のポリシリコン
層からなる上部電極で構成されるキャパシタを含むこと
を特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 前記下部電極としてのポリシリコン層と
該ポリシリコン層上の前記絶縁層としてのSiO2層の
界面のリン不純物濃度が2.5Atom%以下である請
求項1に記載の半導体装置。 - 【請求項3】 前記下部電極を構成するポリシリコン層
表面および絶縁層を構成するSiO 2層表面の凹凸の差
が8nm以下である請求項1に記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19204997A JP3524720B2 (ja) | 1997-07-03 | 1997-07-03 | 半導体装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP19204997A JP3524720B2 (ja) | 1997-07-03 | 1997-07-03 | 半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1126696A JPH1126696A (ja) | 1999-01-29 |
JP3524720B2 true JP3524720B2 (ja) | 2004-05-10 |
Family
ID=16284772
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP19204997A Expired - Fee Related JP3524720B2 (ja) | 1997-07-03 | 1997-07-03 | 半導体装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3524720B2 (ja) |
-
1997
- 1997-07-03 JP JP19204997A patent/JP3524720B2/ja not_active Expired - Fee Related
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