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JP3561387B2 - 床周縁部材 - Google Patents

床周縁部材 Download PDF

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JP3561387B2
JP3561387B2 JP06349997A JP6349997A JP3561387B2 JP 3561387 B2 JP3561387 B2 JP 3561387B2 JP 06349997 A JP06349997 A JP 06349997A JP 6349997 A JP6349997 A JP 6349997A JP 3561387 B2 JP3561387 B2 JP 3561387B2
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慶昌 三宅
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バルコニーやベランダ、あるいはテラス等の床の表面に、ブロック状の床化粧材を敷設して床を構成するに際に、その床の端の部分に生じる段差を無くすために用いられる床周縁部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
バルコニーやベランダ等に対する床材(デッキ材)の敷設構造としては、従来、例えば実公昭56−51563号等に見られるように、係止溝を備えた固定基板を根太上に複数個ねじ止めするとともに、バルコニー等の寸法に合わせて切断された長尺のデッキ材の裏面側の突条を各固定基板の係止溝に圧入嵌合するなどの構造が採られていた。
【0003】
これに対し、近年、コンクリート等によって構成されたバルコニーやベランダの床面を覆う床材として、端縁部に相互連結構造を備えた枠体に表面化粧材を固着してなり、かつ、その枠体の裏面側には被敷設面との間に排水空間を形成するための脚が形成された、ブロック状の床化粧材が実用化されている。このような床化粧材においては、各ブロックの枠体どうしを連結しながら被敷設面に置いていくだけで敷設することができるので、施工性が極めて良好であるという特徴がある。
【0004】
また、このような床化粧材を用いて床を構成する際、バルコニー等の全面に床化粧材を敷きつめるのではなく、床面の一部分に床化粧材を敷設するという施工法が採られることも多く、この場合、床化粧材の敷設部位の端部には床化粧材の高さ分の段差ができ、その段差で人が躓く虞れがあることから、これを防止するため、表面が傾斜した構造の縁枠体を床化粧材の端縁部に配置するという方法が採られている(例えば実公平4−27420号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の床化粧材は、各ブロックの枠体どうしを連結して屋上やバルコニー等の床面に置くだけの構造であるので、位置ずれや強風による捲くれあがり生じ易いという問題があり、その対策として、従来、床化粧材の端部に配置する躓き防止用の床周縁部材を、被敷設面にボルト等により固定するという方法が採られている。
【0006】
例えば、上記した実公平4−27420号公報においては、躓き防止用の縁枠板の表面から裏面側まで貫通する固定用ボルト孔を設け、この孔を利用して縁枠板を被敷設面に固定するようにしている。しかし、このような敷設構造では、固定用ボルト孔が表面側から見えるので、ボルトにより固定を行ったときにボルト頭部が目立ち、また、ボルト固定を行わない場合には固定用ボルト孔が目立ってしまい、いずれの場合も床端縁部周辺の美観が損なわれるといった問題がある。
【0007】
なお、ベランダ等に敷設する床化粧材においては、上記したように雨水等の排水が流れ易い構造となっているが、実公平4−27420号公報に記載の縁枠板では、傾斜端部と床面との間に隙間がない構造となっているので、このような床化粧材を端縁部に配置すると、その部材によって排水の流れが遮られてしまい、排水性能が低下するという新たな問題も発生する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した問題点を解消するためになされたもので、その構成を、実施の形態の一例を表す図2及び図3を参照しつつ説明すると、本発明の床周縁部材は、端縁部に相互連結構造を備えた床化粧材をバルコニーやベランダ等に敷設して床を構成するにあたり、その床の端の部分に配置して、敷設状態の床化粧材の踏み面と連続する傾斜面を床敷設部周縁に形成するための床周縁部材であって、上記傾斜面を形成する表面材11aを備えた本体11と、この本体11を床化粧材1(図1参照)の端縁部に直接(または他の床周縁部材を介して間接的)に連結するための連結構造部(例えば雌連結部12)とからなり、その本体11の端縁部には、当該床周縁部材10を床面に固定するための固定用ボルト孔15aを有する固定片15が前記連結構造部と並設して一体に設けられ、敷設状態で隣接する他の床周縁部材10の下方に位置するように構成されていることによって特徴づけられる。
【0009】
このような構造の本発明の床周縁部材は、図7,図8に例示するように、床化粧材1の端縁部に連結するとともに、その固定用ボルト孔15aを利用して被敷設面にボルト固定した状態で使用される。この使用状態において、各ユニット(床周縁部材)の固定用ボルト孔15aは、それぞれ隣接する床周縁部材10で覆われるので、その固定用ボルトBの頭部(またはボルト孔自体)が、床化粧材1の表面側に目立つことがなくなる。
【0010】
ここで、本発明の床周縁部材において、図9,図11に例示するように、排水用の切欠きCを設けておけば、排水性が良好となり、床化粧材と被敷設面との間の空間に雨水等が溜まることを防止することができる。
【0011】
なお、そのような切欠きの形状は、半円形が好ましいが、例えば四角形あるいは三角形など、排水可能な形状であれば特に限定されない。
また、切欠き形状を半円形とする場合、その径方向の寸法は、水の表面張力及び意匠面などを考慮すると、半径1.5mm+αmm程度が好ましいが、1.5mm以上であれば特に問題はない。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、以下、図面に基づいて説明する。
まず、本発明の床周縁部材を適用する床化粧材を、図1に示す斜視図を参照しつつ説明する。この図1に示す床化粧材1は、硬質合成樹脂を四角形(30cm角)に成形した枠体2と、その上面に装着される9枚の表面材(略10cm角)3・・3によって構成されており、その枠体2の裏面には、複数本の脚1a・・1aが一体形成されている。また枠体2には、互いに隣合う2辺の端縁部に、それぞれ連結孔4aを有する複数個の雌連結部4・・4が一定のピッチで設けられており、その各対辺側には雄連結部5・・5がそれぞれ雌連結部4・・4に対応する位置関係で設けられている。
【0013】
図2〜図6は本発明の床周縁部材の実施の形態を示す図である。
まず、図2及び図3(a),(b) に示す床周縁部材10は、硬質合成樹脂を長方形状に成形した長さ30cm×幅10cmの部材で、本体11の上面に一体形成された表面材11aが、長方形の短手方向に傾斜する形状に加工されており、その長辺側の一端縁の高さHが、図1に示した床化粧材1の高さと等しい寸法に加工されている。
【0014】
この例の床周縁部材10は、床化粧材1の雄連結部5・・5側に配置する部材で、長辺側の一端縁に、連結孔12aを有する複数の雌連結部12・・12が、床化粧材1の雄連結部5・・5と同一のピッチで設けられている。その各雌連結部12の連結孔12aは床化粧材1の雄連結部5を嵌め込むことのできる寸法となっている。
【0015】
床周縁部材10の短辺側の一端縁には、連結孔13aを有する2個の雌連結部13が所定の間隔を空けて設けられており、短辺側の他端縁には、2個の雄連結部14が雌連結部13と対応する位置関係に設けられている。その雄連結部14は、雌連結部13の連結孔13aに嵌め込むことのできる寸法となっている。
【0016】
そして、この図2,図3に示す床周縁部材10においては、短辺側の一端縁で2個の雌連結部13と13の間に、固定用ボルト孔15aを有する固定片15を設けたところに特徴がある。
【0017】
次に、図4(a),(b) に示す床周縁部材20は、先と同様に、硬質合成樹脂を長方形状(長さ30cm×幅10cm)に成形した樹脂成形品で、本体21の上面に一体形成された表面材21aが長方形の短手方向に傾斜する形状に成形されている。
【0018】
この床周縁部材20の長辺側の一端縁には、床化粧材1の連結孔4aへの嵌め込みが可能な雄連結部22・・22が、その連結孔4a・・4aと同一のピッチで設けられており、床化粧材1の雌連結部4・・4側への連結が可能な構造となっている。
【0019】
そして、この図4に示す床周縁部材20においても、先と同様に、短辺側に設けた雌連結部23と23との間に、固定用ボルト孔25aを有する固定片25が設けられている。
【0020】
一方、図5及び図6(a),(b) に示す床周縁部材30は、床化粧材1・・1により構成する床の出隅にあたる部分に用いる略正方形状(略10cm角)の樹脂成形品(硬質合成樹脂)で、本体31の上面に一体形成された表面材31aが、正方形の1つの角(高さH)から他の3角に向けて傾斜する形状に成形されている。
【0021】
この床周縁部材30の一端縁には、先の床周縁部材10の連結孔13a(または床周縁部材20の連結孔23a)への嵌め込みが可能な雄連結部34が2箇所に設けられており、これと隣合う端縁には、先の床周縁部材20の雄連結部24(または床周縁部材10の雄連結部14)を嵌め込むことが可能な連結孔33aを有する雌連結部33が設けられている。そして、この床周縁部材30においても、端縁に設けた雌連結部33と33との間に、固定用ボルト孔35aを有する固定片35が設けられている。
【0022】
ここで、以上の3つの例において、固定片15,25,35の端縁部からの突出量は、敷設状態で隣接する他のユニット(床周縁部材)が固定用ボルト孔15a,25a,35aを覆うことのできる程度の寸法とする。
【0023】
次に、以上の床周縁部材10,20及び30の敷設手順を、以下、図7及び図8を参照しつつ説明する。
まず、バルコニー等の床面に床化粧材1・・1を敷設しておき、それら床化粧材1・・1で構成される床の一端部に、図3に示す床周縁部材10を、その連結孔13aの位置が床化粧材1の雄連結部5に合うように配置し、雄連結部5を連結孔13aに嵌め込んで連結する。この状態で、図8に示すように、床周縁部材10の固定用ボルト孔15aにボルトBを通してこの床周縁部材10を床面に固定する。
【0024】
次いで、隣接するブロックの床化粧材1に、先と同様にして床周縁部材10を連結するともに、この床周縁部材1の雄連結部14(図3参照)を、先に連結したユニットの連結孔13aに嵌め込んで、これら隣接する床周縁部材10を相互に連結した後、この床周縁部材10をボルトによって床面に固定する。このようにして、複数の床周縁部材10・・10を床の一端部に沿って順次に敷設していく。
【0025】
一方、床化粧材1・・1で構成される床の出隅となる部分については、図6に示した略正方形の床周縁部材30を出隅部分に配置し、この床周縁部材30の雄連結部34を、その側方に敷設した床周縁部材10の連結孔13aに嵌め込んで相互に連結し、次いで床周縁部材30の固定用ボルト孔35aにボルトBを通して床面に固定する。この後、隣接する床端部に対して、複数の床周縁部材20・・20を、上記と同様な手順によって順次に敷設していく。
【0026】
そして、以上のようにして、床敷設周縁部に沿って床周縁部材10,20及び30を敷設すると、床の端部で躓く虞れがなくなるとともに、床化粧材1・・1の位置ずれ・強風による捲れ上がりを防止できる。しかも、各床周縁部材の固定用ボルト孔15a,25a及び35aは、図7に示すように、隣接するユニット(床周縁部材)で覆われるので、各床周縁部材を固定するボルトBの頭部が目立たなくなる結果、床敷設部周縁を美しく仕上げることができる。また、各床周縁部材10,20及び30をボルト固定しない場合でも、固定用ボルト孔が目立ち難くなるので、床敷設部周縁の美観が損なわれることがない。
【0027】
ここで、以上の実施の形態においては、固定用ボルト孔を備えた固定片15,25及び35を、床周縁部材端部の幅寸法(略10cm)の関係上、床周縁部材端部の1箇所に設けているが、その固定片15,25及び35の個数には特に制限がなく、多くすればする程、より高い床面への固定力を得ることができる。
【0028】
また、本発明の床周縁部材は、以上説明した実施の形態のように、表面材を一体形成した樹脂成形品とすることが好ましいが、枠体に表面材を固着する分割構造でものであってもよく、この場合、表面素材として木、ゴム等の各種の材料を用いることができる。
【0029】
図9〜図12は、本発明の床周縁部材の他の実施の形態を示す図で、これらの図に各例においては、床周縁部材に排水用の切欠きを設けたところに特徴がある。
すなわち、図9の斜視図、図10(a),(b) の各断面図に示す床周縁部材10’(または床周縁部材20’)は、それぞれ、先の図3の床周縁部材10(または図4の床周縁部材20)の傾斜最下部に排水用の切欠きCを設けたところに特徴があり、また、図11の斜視図,図12の断面図に示す床周縁部材30’は先の図6の床周縁部材30の一角部に排水用の切欠きCを設けたところに特徴がある。
【0030】
そして、このように各床周縁部材に排水用の切欠きCを設けると、本床周縁部材の目的である、躓きの防止、並びに床化粧材の位置ずれ・強風による捲れ上がりの防止に加えて、排水性が良好になるという効果を達成できる。
【0031】
例えばプールサイドに敷設する場合、下地と床化粧材との間の空間にプール水等が溜まることがなくなる。また、テラスに敷設する場合においても、雨等で水が下地と床化粧材との空間に水が溜まったり、あるいは床化粧材の表面まで水が溜まるということがなくなる。
【0032】
従って、図9〜図12に示したような切欠き付きの床周縁部材を使用すれば、雨上がり等の湿気や、雨天時等の歩行難から開放されるとともに、精神衛生面も良好となる。
【0033】
ここで、図9〜図12に示したように、床周縁部材の傾斜最下部に単純に切欠きを設けた場合、美観上好ましくない製品となるので、例えば図13に示すように、意匠面を考慮して、床周縁部材110の意匠上の一部として設けられる切れ目110aに排水用の切欠きCを設ける、というの工夫を凝らせば、切欠きの存在を目立ち難くすることができる。
【0034】
また、以上の例では、排水用の切欠きCを半円形としているが、本発明はこれに限られることなく、例えば図14(a),(b) に示すように、四角形の切欠きC’あるいは三角形の切欠きC”等であってもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の床周縁部材によれば、敷設状態で固定用ボルト孔が他の床周縁部材によって覆われるので、バルコニーやベランダ等の床面に敷設した床の端縁周辺部の美観を損なうことなく、床化粧材の位置ずれ・強風による捲れあがりを防止することできる。また、ボルトによる固定を実施しない場合でもボルト孔が目立つことがなくなるので、床の端縁周辺部を美しく仕上げることができる。
【0036】
なお、本発明の床周縁部材において、排水用の切欠きを設けておけば、上記した効果に加えて、床化粧材の裏面側の排水性が良好となり、床化粧材の下面側空間に水が溜まるという問題を解消することができる、という効果も達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の床周縁部材を適用する床化粧材の構造を示す斜視図
【図2】本発明の床周縁部材の一例を示す斜視図
【図3】図2に示す床周縁部材の平面図(a)及び裏面図(b)
【図4】本発明の床周縁部材の他の例を示す平面図(a)及び裏面図(b)
【図5】本発明の床周縁部材の更に別の例を示す斜視図
【図6】図5に示す床周縁部材の平面図(a)及び裏面図(b)
【図7】本発明の床周縁部材の使用状態の模式的説明図
【図8】同じく使用状態の模式的説明図
【図9】排水用の切欠きを設けた床周縁部材の例を示す斜視図
【図10】その切欠きに沿った断面図
【図11】排水用の切欠きを設けた床周縁部材の更に別の例を示す斜視図
【図12】その切欠きに沿った断面図
【図13】切欠きの意匠面を考慮した構造の説明図
【図14】床周縁部材に設ける切欠きの変形例を示す図
【符号の説明】
1 床化粧材
4 雌連結部
5 雄連結部
10,20,30 床周縁部材
11,21,31 本体
11a,21a,31a 表面材
12,13,23,33 雌連結部
14,22,24,34 雄連結部
15a,25a,35a 固定用ボルト孔
C 切欠き(排水用)

Claims (2)

  1. 端縁部に相互連結構造を備えた床化粧材をバルコニーやベランダ等に敷設して床を構成するにあたり、その床の端の部分に配置して、敷設状態の床化粧材の踏み面と連続する傾斜面を床敷設部周縁に形成するための床周縁部材であって、
    上記傾斜面を形成する表面材を備えた本体と、この本体を上記床化粧材の端縁部に直接、または、他の床周縁部材を介して間接的に連結するための連結構造部とからなり、その本体の端縁部には、当該床周縁部材を床面に固定するための固定用ボルト孔を有する固定片が前記連結構造部と並設して一体に設けられ、その固定用ボルト孔が、敷設状態で隣接する他の床周縁部材の下方に位置するように構成されていることを特徴とする床周縁部材
  2. 上記本体に排水用の切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の床周縁部材
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