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JP3558524B2 - 草刈機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行路面の草類を刈り取る路面用刈取装置と、走行路面の一側端に連なる傾斜面の草類を刈り取る法面用刈取装置とを備えると共に、この法面用刈取装置を機体側に支持された第1刈取部と、この第1刈取部の反機体側を基準に外端部が後方に向けて揺動変位自在となるよう支持された第2刈取部とで構成し、これら第1刈取部と第2刈取部に対して回転ブレードを備えてある草刈機に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のように構成された草刈機として特開平10‐28447公報に示されるものが存在し、この従来例では第一法面刈取部に対して、第二法面刈取部を揺動変位させることによって刈り幅を変更できるよう構成されている。このように刈り幅を調節できるよう構成されているので、例えば、法面の長さが異なる畦の法面の雑草を刈り取る場合でも、刈り幅を調節することで刈り残しを生ずることなく作業を行えるものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
又、従来例のように回転ブレードを備えた草刈機ではブレードの回転によって小石が飛散することも考えられ、法面刈取装置の前面側にゴム板等の可撓性の飛散防止材を備えることも望まれる。しかし、第二法面刈取部の前面に飛散防止材を備えたものを想定すると、刈り幅を小さくする側に第二法面刈取部を大きく揺動させた場合には飛散防止材が畦の法面に沿って下方に張り出す形態となり、圃場面の稲や畑地の植物の苗に接触して傷めることも考えられる。
【0004】
本発明の目的は、畦の法面の雑草を刈り取る場合には前方への小石等の飛散を防止すると共に、この防止のための構造によって稲や苗を傷めることのない草刈機を合理的に構成する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴構成は、走行路面の草類を刈り取る路面用刈取装置と、走行路面の一側端に連なる傾斜面の草類を刈り取る法面用刈取装置とを前後軸芯回りで折り曲げ可能に備えると共に、この法面用刈取装置を機体側に支持された第1刈取部と、この第1刈取部の反機体側を基準に外端部が後方に向けて揺動変位自在となるよう支持された第2刈取部とで構成し、前記第1刈取部の第1ハウジング内、及び前記第2刈取部の第2ハウジング内に夫々回転ブレードを備え、
前記第1ハウジングの前端より前方に向けて第1ガード材を延出するとともに、その第1ガード材の前端を前記第1ハウジング内に収納された回転ブレードの先端回転軌跡から前方に離れた位置まで延出してその延出前端位置に第1飛散防止材を取り付け、
かつ、前記第2ハウジングの前端より前方に向けて第2ガード材を延出するとともに、その第2ガード材の前端を前記第2ハウジング内に収納された回転ブレードの先端回転軌跡から前方に離れた位置まで延出してその延出前端位置に第2飛散防止材を取り付け、
前記第2ガード部材を、前記第2ハウジングの前端より前方に向けて延出されその延出端に前記第2飛散防止材を自重で垂下する形態に備える標準姿勢と、前記第2ハウジングより上方に退避し前記第2飛散防止材の垂下端を持ち上げ保持する退避姿勢とに切り換える姿勢切換手段を設けるとともに、前記第2ガード部材の前記標準姿勢と前記退避姿勢とに切り換えた状態を、夫々、保持する姿勢保持機構を設けてある点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0006】
【0007】
〔作用〕
記特徴によると、第2刈取部の前面位置に第2飛散防止材を備えているので、回転ブレードで小石類を跳ね飛ばした場合でもその飛散防止材が小石類の前方への飛散を防止するものとなり、又、第2刈取部を後方に大きく揺動させた場合には姿勢切換手段によって第2飛散防止材の垂下端を持ち上げ姿勢保持することによって第2飛散防止材の垂下端を圃場面や畑地から上方に大きく離間させることが可能となり稲や苗に飛散防止材を接触させないで済み、第2飛散防止材が耐摩耗性の低いゴム材で構成されていても摩滅も阻止できるものとなる。
【0008】
記特徴によると、第2ガード材の揺動端に第2飛散防止材が支持され、この第2ガード材が揺動自在に構成されているので、第2飛散防止材のみの姿勢を切換えるものと比較して、第2ガード材を退避姿勢に切り換えた場合には第2飛散防止材を大きく上方に変位させ得るものとなり、又、姿勢保持機構が第2ガード材を標準姿勢と退避姿勢との何れかに保持するので第2飛散防止材で小石等の飛散を防止した作業と、第2飛散防止材を上方に持ち上げた姿勢との作業の切換を容易に行えるものとなる。
【0009】
〔発明の効果〕
従って、畦の法面の雑草を刈り取る場合には前方への小石等の飛散を飛散防止材によって良好に防止すると共に、この飛散防止材との接触による稲や苗の傷みや、飛散防止材の摩耗を解消できる草刈機が合理的に構成されたのである。又、簡単な構造で飛散防止材を適正な位置に支持する状態と、飛散防止材を大きく持ち上げる状態とに切換得るものとなった。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、前車輪1と後車輪2とを備えた走行機体の前部位置に、走行路面の草類を刈り取る路面用刈取装置Aを備え、この路面用刈取装置Aの側部位置に、走行路面に連なる傾斜面の草類を刈り取る法面用刈取装置Bを備え、走行機体の後部に左右一対の操縦ハンドル3L,3Rを備えて草刈機を構成する。この草刈機では前記走行機体の中央位置の機体フレーム4にエンジン5を搭載し、この機体フレーム4の前端に前記路面用刈取装置Aを連結し、この路面用刈取装置Aの前端位置に備えたチェーンケース6の前端に前記前車輪1を備え、又、この機体フレーム4の後部にミッションケース7を支持し、このミッションケース7の下端部に前記後車輪2を備えている。
【0011】
この草刈機では、エンジン5からの動力を走行機体の後部に配置したミッションケース7に伝えるベルト式の第1伝動機構8を備えると共に、このミッションケース7から前記チェーンケース6に対して後車輪2の駆動速度と同期した駆動力を伝えるチェーン式の第2伝動機構9を備え、又、エンジン5からの動力を前記路面用刈取装置Aに伝えるベルトテンション式の刈取クラッチ機構10を備えている。
【0012】
図10に示すように、前記左右一対の操縦ハンドル3L,3Rは右側のグリップ部が左側のグリップより高いレベルに配置されると共に、図3に示すように、左右のグリップ部の中央位置が機体フレーム4より右側に位置するよう配置されている。又、図1〜図3に示すように前記ミッションケース7から後方に向けて走行用の変速レバー13を配置し、左側の操縦ハンドル3Lにロック解除レバー14を有した刈幅調節レバー15を配置し、左側の操縦ハンドル3Lのグリップ部に走行クラッチレバー16を配置し、右側の操縦ハンドル3Rの近傍に前車輪1の向かう方向を設定する切れ角設定レバー17を配置し、右側の操縦ハンドル3Rに対して法面用刈取部Bの傾斜角度を設定する傾斜角設定レバー18を配置してあり、右側の操縦ハンドル3Rのグリップ部に刈取クラッチレバー19を配置してある。
【0013】
前記変速レバー13は、左右方向に操作することで「高速」「中速」「ニュートラル」「低速」夫々の位置に設定可能であり、この操作によって前記ミッションケース内のギヤ式の変速装置(図示せず)を変速操作して走行速度を変更し得るように構成されている。前記走行クラッチレバー16は、握り操作によって前記ミッションケース内の走行系に備えた走行用のクラッチ機構(図示せず)を入り操作し、操作を解除することで走行用のクラッチ機構を切り操作するよう構成されている。前記刈取クラッチレバー15は、握り操作によって前記ベルトテンション式の刈取クラッチ機構10のベルトの張力を高めて該クラッチ機構10を入り操作し、操作を解除することでベルトの張力を低下させて該クラッチ機構10を切り操作するよう構成されている。
【0014】
又、前記チェーンケース6は縦向き姿勢の軸芯X周りで揺動自在に支持されると共に、このチェーンケース6の基端に連係するリンク機構21と前記切れ角設定レバー17とがロッド22を介して連係し、この切れ角設定レバー17を横方向に操作し、レバーガイド23に対して所定の操作位置で保持することでチェーンケース6と一体的に前車輪1が揺動し、その切れ角を保持できるよう構成されている。尚、この切れ角の設定は雑草の刈取作業時に法面刈取装置Bの部位の抵抗によって走行機体の走行方向が法面刈取装置Bの側、つまり、左側に向かう傾向を打ち消す目的で前車輪1が向かう方向を逆側(右側)に向ける際に使用される。
【0015】
前記刈幅調節レバー15は、前記法面刈取装置Bの縦向き姿勢の軸芯(後述する)周りでの揺動によって法面刈取装置Bにおける刈幅を調節するものであり、前記傾斜角設定レバー18は路面用刈取装置Aに対する前後向き姿勢の支軸(後述する)周りでの法面刈取装置Bの傾斜度を調節することで、この法面刈取装置Bを畦の法面に沿わせる際に用いるものであり、以下に路面用刈取装置Aと法面刈取装置Bとの構成を詳述する。
【0016】
図4〜図6及び図8に示すように、前記路面用刈取装置Aは路面ハウジング25の内部に縦向き姿勢の軸芯P1周りで回転自在な1つの回転ブレード26を配置して成り、前記法面用刈取装置Bは路面ハウジング25に対して前後向き姿勢の支軸27周りで揺動自在に支持された第1ハウジング28の内部に縦向き姿勢の軸芯P2周りで回転自在な1つの回転ブレード26を配置した第1刈取部B1と、この第1刈取部B1前記回転ブレードの軸芯(以下、切換軸芯P2と称する)周りの揺動によって、この第1刈取部B1に対して前後方向に揺動自在に支持された第2ハウジング29の内部に縦向き姿勢の軸芯P3,P4周りで回転自在な一対の回転ブレード26,26を配置した第2刈取部B2とで成っている。
【0017】
又、路面ハウジングの25上面、第1ハウジング28の上面、第2ハウジング29の上面にベベルケース30‥を備えることで夫々の回転ブレード26‥の駆動系が形成されると共に、路面ハウジング25に備えたベベルケース30の入力軸31に対して前記刈取クラッチ10からの動力が伝えられるよう入力系が形成され、このベベルケース30からの動力が伸縮及び屈曲自在な伝動軸32を介して第1ハウジング28のベベルケース30の上部の入力ケース33に伝えるよう伝動系が形成され、又、第1ハウジングのベベルケース30から第2ハウジングの一対のベベルケース30,30に対して動力を伝える伝動軸34がパイプ状のフレーム35内に配置され、路面用刈取装置Aと法面用刈取装置Bとの回転ブレード26が連係して回転するよう構成さている。尚、法面用刈取装置の第1ハウジング28に対して法面に接地する補助輪36を備えている。
【0018】
又、路面用刈取装置Aに対して前記支軸27周りでの法面用刈取装置Bの傾斜角を設定保持する第1ロック機構Cと、法面用刈取装置Bの第1刈取部B1に対して前記切換軸芯P2周りで第2刈取部B2の揺動角を設定保持する第2ロック機構Dとを備えている。第1ロック機構Cは、図7に示すように路面ハウジング25のベベルケース30に連結したブラケット41に対して前後向き姿勢の軸芯Y周りで揺動自在に支持された保持部材42と、第1ハウジング28の入力ケース33に連結したブラケット43に対して前後向き姿勢の軸体44を介して揺動自在に連結し、かつ、保持部材42の軸芯Yと直交する姿勢の貫通孔に挿通する係合ロッド45と、この係合ロッド45に形成した係合用の3つの小径45A部に対して係脱するよう保持部材42に内嵌したロック部材46と、このロック部材46を係合方向に付勢するバネ47とを備えて構成され、ロック部材46と前記傾斜角設定レバー18とがワイヤ48を介して連係されている。
【0019】
そして、法面用刈取装置Bの前記支軸27周りでの傾斜角度を設定する際には畦の法面の上方に法面用刈取装置Bを配置し、傾斜角設定レバー18をロック解除方向に操作することで第1ロック機構Cのロック部材46が係合ロッド45の小径部45Aから離脱して法面刈取装置Bが自重によって支軸27周りで傾動して前記補助輪36や最外端の回転ブレード26の駆動軸の下端に備えた接地体49(図8,図9を参照)が接地する姿勢まで傾動するものとなっており、この傾斜状態で傾斜角設定レバー18をロック方向に操作することで、ロック部材46と係合ロッド45の小径部45Aとの係合が許され、法面刈取装置Bの傾斜角度を3段階に設定できるものとなっている。尚、係合ロッド45の小径部45Aに連なってテーパ面部が形成され、このテーパ面部は法面刈取装置Bの外端側が持ち上がる方向への姿勢変化を許して、傾斜角度が小さい側で自動的にロック状態に切換り得るよう構成されている。
【0020】
第2ロック機構Dは、図4〜図6に示すように、第2ハウジング29のフレーム35に固定した係合プレート51と、この係合プレート51に形成された5つの係合凹部51Aに係合するよう第1ハウジング28の入力ケース33に連結されたブラケット43に対して軸53周りで揺動自在に支持されたロック部材54と、このロック部材54を係合側に付勢するにバネ55とを備えて構成され、このロック部材54と前記刈幅調節レバー15のロック解除レバー14とがワイヤ56を介して連係されている。又、刈幅調節レバー15にプッシュプルワイヤ57が連係され、このプッシュプルワイヤ57のアウタ部57Aを第1ハウジング28の上面に固定し、プッシュプルワイヤ57のインナ部57Bを法面用刈取装置Bのフレーム35に連結することで刈幅調節レバー15の操作で切換軸芯P2周りで第2刈取部B2の揺動姿勢を変更できるよう構成されている。
【0021】
そして、法面刈取装置Bの刈幅を調節する際には、ロック解除レバー14を握って第2ロック機構Dのロックを解除した状態で刈幅調節レバー15を引き操作することで、該刈幅調節レバー15からの操作力で第2刈取部B2の外端部が後方に大きく揺動して刈幅を小さくし、逆に刈幅調節レバー15を前方側に操作することで第2刈取部B2が前方に揺動して刈幅を大きくするものとなっており、この設定の後にロック解除レバー14の操作を解除することで5段階の何れか揺動姿勢で第2ロック機構Cがロック状態に達して刈幅が固定されるものとなっている。
【0022】
図4,図6に示すように、前記路面用刈取装置Aの路面ハウジング25の右側部から後部に亘って、ゴム製の壁体61が形成され、この路面ハウジング25から前方に張り出す形態のガード材62の前端に回転ブレードの回転力で小石等の前方への飛散を防止する飛散防止材63が取付られ、又、第1刈取部B1の第1ハウジング28から前方に張り出す形態の第1ガード材62の前端に回転ブレードの回転力で小石等の前方への飛散を防止する第1飛散防止材63が取付られている。
【0023】
図4,図11に示すように、第2刈取部B2の第2ハウジング29の上面に固設した一対の固定部材64に対して横向き姿勢の軸体65周りで回動自在にブラケット66を備え、夫々のブラケットに板状の第2ガード材67を連結し、この第2ガード材67の前端に対して、回転ブレード62の回転力で小石等の前方への飛散を防止するゴム製の第2飛散防止材63を備えてある。又、この固定部材64とブラケット66との間にバネ68を備えており、第2ガード材67を前方に張り出す標準姿勢に設定した場合にも、上方に持ち上げた退避姿勢に設定した場合にもバネ68の付勢力によって第2ガード材67を夫々の姿勢に保持できるよう構成されている。
そして、第2ガード材67を標準姿勢に設定した場合には飛散防止材63が自重で垂下姿勢に維持され小石等の飛散を阻止するものとなり、退避姿勢に設定した場合には第2飛散防止材63を上方に持ち上げる形態に設定できるものとなっている。尚、固定部材64とブラケット66とで姿勢切換手段が構成され、固定部材64とブラケット66とに亘って掛け渡したバネ68によって姿勢保持機構が構成されている。
【0024】
図11,図12に示すように、標準姿勢での前記第2ガード材67の後面側に位置を設定して第2飛散防止材63の下端側を挟み込み保持する保持金具69を備えてあり、第2ガード材67を退避姿勢に設定した場合には、第2飛散防止材63の角部を保持金具69に保持することで第2飛散防止材63の外方への張り出しを阻止できるものとなっている。これらの構造は、比較的低い畦の雑草を刈取る際に刈幅を最も小さく設定した状態で第2ガード材67を標準姿勢に維持した場合に、第2刈取部B2の第2飛散防止材63の下端が圃場面Gに接して外方に拡がる形態となって稲Rや畑地の苗に接触する不都合を解消する点を目的とするものであり、図11(ロ)に示す如く、第2ガード材63を退避姿勢に設定することで飛散防止材63を上方に大きく退避させることが可能になり、しかも、第2飛散防止材63を保持金具69に保持することで稲Rや苗から大きく離間させて稲Rや苗を傷めないものとなっている。
【0025】
このように草刈機を構成したことから、畦の雑草を刈取る際には傾斜角設定レバー17で第1ロック機構Cのロックを解除して、図9に示すように、法面刈取装置Bを畦の法面Sの傾斜角度に対応した傾斜角度に設定した後に傾斜角設定レバー17をロック位置に戻し操作することで第1ロック機構Cをロック状態に保持すると共に、法面刈取装置Bの刈幅が畦の法面Sより短い場合にはロック解除レバー14を握り操作して第2ロック機構Dのロックを解除した状態で刈幅調節レバー15の操作で第2刈取部B1の揺動角度を設定することで、図10に示すように、刈幅を設定する予備の操作を行っておき、次に、刈取クラッチレバー19を握り操作して刈取クラッチ10を入り状態に設定して路面用刈取装置Aと法面刈取装置Bとの回転ブレード26の駆動を開始し、更に、走行クラッチレバー16を握り操作して走行クラッチを入り状態に設定して走行を行うことで畦の路面と法面との雑草を同時に刈取れるものとなっており、この走行時に法面刈取装置Bに作用する抵抗によって走行機体の走行方向が法面の側(左側)に向かう傾向が強い場合には高い位置に配置した右側の操縦ハンドル3Rに作業者の体重を掛けた操作を行う、あるいは、切れ角設定レバー17の操作で前車輪1を法面刈取装置Bと逆方向に向かう方向に設定することで走行方向が法面の側(左側)に向かう傾向を打ち消して直進走行を行えるものとなっている。
【0026】
特に、路面用刈取装置Aと法面刈取装置Bの第1刈取部B1との前面側に第1ガード材62を前方に張り出す姿勢で形成し、法面刈取装置Bの第2刈取部B2との前面側に第2ガード材67を前方に張り出す姿勢で形成しているので回転ブレード62の近傍位置への作業者の足の入り込みを阻止した作業を行えるものとなっており、更に、法面刈取装置Bの刈幅を最小に設定して作業を行う場合には図10及び図11(ロ)に示すように第2ガード材67を持ち上げるだけで、第2ガード材67が退避姿勢に保持され、この保持状態で第2飛散防止材63を保持金具69に保持することによって圃場面Gの稲Rや畑地の苗に対する第2飛散防止材63の接触を回避して稲Rや苗を傷めることのない作業を行えるものとなっている。
【0027】
〔別実施の形態〕
本発明は上記実施の形態以外に、例えば、飛散防止材を布や樹脂製のシート材で構成することが可能であり、姿勢切換手段として飛散防止材の垂下端を引き上げるワイヤを備えることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】草刈機の全体斜視図
【図2】草刈機の全体側面図
【図3】草刈機の全体平面図
【図4】路面用刈取装置と法面用刈取装置の平面図
【図5】法面用刈取装置の刈幅を最小に設定した状態の平面図
【図6】路面刈取装置と法面刈取装置との連結部位の縦断正面図
【図7】第1ロック機構の一部切り欠き平面図
【図8】路面刈取装置と法面刈取装置との縦断正面図
【図9】畦での作業時における路面刈取装置と法面刈取装置との縦断正面図
【図10】法面刈取装置の刈幅を最小に設定した状態での作業時の概略正面図
【図11】第2ガード材を標準姿勢に設定した状態と、第2ガード材を退避姿勢に設定した状態と
における飛散防止材の姿勢を表す断面図
【図12】飛散防止材と保持金具とを示す斜視図
【符号の説明】
26 回転ブレード
28 第1ハウジング
29 第2ハウジング
62 第1ガード材
63 第1,第2飛散防止材
67 第2ガード材
A 路面用刈取装置
B 法面用刈取装置
B1 第1刈取部
B2 第2刈取部

Claims (1)

  1. 走行路面の草類を刈り取る路面用刈取装置と、走行路面の一側端に連なる傾斜面の草類を刈り取る法面用刈取装置とを前後軸芯回りで折り曲げ可能に備えると共に、この法面用刈取装置を機体側に支持された第1刈取部と、この第1刈取部の反機体側を基準に外端部が後方に向けて揺動変位自在となるよう支持された第2刈取部とで構成し、前記第1刈取部の第1ハウジング内、及び前記第2刈取部の第2ハウジング内に夫々回転ブレードを備え、
    前記第1ハウジングの前端より前方に向けて第1ガード材を延出するとともに、その第1ガード材の前端を前記第1ハウジング内に収納された回転ブレードの先端回転軌跡から前方に離れた位置まで延出してその延出前端位置に第1飛散防止材を取り付け、
    かつ、前記第2ハウジングの前端より前方に向けて第2ガード材を延出するとともに、その第2ガード材の前端を前記第2ハウジング内に収納された回転ブレードの先端回転軌跡から前方に離れた位置まで延出してその延出前端位置に第2飛散防止材を取り付け、
    前記第2ガード部材を、前記第2ハウジングの前端より前方に向けて延出されその延出端に前記第2飛散防止材を自重で垂下する形態に備える標準姿勢と、前記第2ハウジングより上方に退避し前記第2飛散防止材の垂下端を持ち上げ保持する退避姿勢とに切り換える姿勢切換手段を設けるとともに、前記第2ガード部材の前記標準姿勢と前記退避姿勢とに切り換えた状態を、夫々、保持する姿勢保持機構を設けてある草刈機。
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