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JP3558566B2 - 配索済みワイヤハーネス巻取方法および巻取装置 - Google Patents

配索済みワイヤハーネス巻取方法および巻取装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に自動車において配索済みの電線,ケーブルおよびワイヤハーネスなどのハーネス類を繰り出しかつ巻き取る配索済みワイヤハーネス巻取方法と、その配索済みハーネス類に後付けして組み込み可能な巻取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハーネス類を繰り出して長く延伸させたり巻き取ったりする一般的な巻取装置として、たとえば特開平9−84244号公報に記載のケーブル巻き取り機構他、先に本願出願人によって提案された特開平11−116145号公報に記載のフラットケーブル巻取装置などがある。これら両装置は、ケーブルの両端に設けた電気コネクタを一側の機器電気系と他側の機器電気系にそれぞれつないで電気的に接続させる。そうしたケーブルは必要な長さだけ巻取ドラムから繰り出して長く延伸でき、短く巻き戻せるようになっている。すなわち、上記各公報の装置を含む一般的なケーブル巻取装置では、そのほとんどがケーブル両端に設けた電気コネクタを電気系機器につなぐことで電気的導通を図るようにしている。
【0003】
一方、自動車においては、周知のように、車体ドアにパワーウインド装置などの各種電装品が組み込まれ、ボディ・パネル側との間にハーネス類を渡して配索している。したがって、配索されたハーネス類をドアの開閉動に追従して長く延伸させたり、巻き戻したりするハーネス巻取装置が必要となる。
【0004】
ところで、かかる自動車用途のハーネス巻取装置にあっては、車体のボディ・パネルとドアとの間に渡ってハーネス類を配索後、その配索済みハーネス類の任意の長さ位置に巻取機構部だけを後付けして簡易に組み込みできれば便利である。
【0005】
巻取機構部の後付けによって得られる利点の一つに、車体に既に配索されているハーネス類の余長部を利用してそこに巻取機構部だけを組み込めるということで、上記公報の巻取装置のようにケーブル付帯の機構にする必要がない。したがって、ケーブル無し巻取機構部であれば予めケーブル両端に電気コネクタなどの接続機器を設けておく必要もない訳である。このように、配索済みケーブルへの後付けタイプとすることにより、巻取装置としてはケーブル無しで電気コネクタなども不要な簡素な機構を実現でき、材工コストの低減に寄与できる。
【0006】
また、車体ドアとの間に配索されるハーネス類の場合、その繰り出し長さは車種やドア種によって寸法的に異なり、そうした繰り出し長さの違いごとにハーネス巻取装置を製造するのでは不都合である。できれば一仕様のハーネス巻取装置でもって対応できる汎用性が望まれるが、上記各公報の装置を含む一般的な巻取装置ではかかる汎用的使用が困難または不可である。その理由を、代表的に上記特開平11−116145号公報のフラットケーブル巻取装置について図6を用いて概略的に説明する。
【0007】
本装置のフラットケーブル1は、ボディ・パネル側のたとえばアッパーバックパネルと、通常トランクルームドアと呼ばれるラゲージドアとの間に渡って配索される。巻取ケース4はフラットケーブル1を巻き取った状態で収容し、ラゲージドアの開閉動作に追従させて長く繰り出し、また短く巻き取ることができる。この場合、巻取ケース4はアッパーバックパネルに固定されている。
【0008】
フラットケーブル1の一端側は巻取ケース4の内部中心軸上に設けた電気コネクタ2に結線してあって、この電気コネクタ2を介してたとえばアッパーバックパネルの電気回路に接続するようになっている。また、フラットケーブル1の他端側は巻取ケース4から引っ張り出されるようになっており、その他端に結線した電気コネクタ3によってラゲージドア側の電気回路に接続できるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図6から明らかなように、かかるフラットケーブル巻取装置にあっては、巻取ケース4内のケーブル巻取胴径が一定であれば、巻き取り可能なフラットケーブル1の長さに限界がある。巻取長さを長くしようとすればケーブル巻取胴径を大きくせざるを得ず、巻取装置の大型化を招き、特に収容スペースの制約に厳しい自動車では甚だ不利である。
【0010】
したがって、本発明の目的は、特に自動車において車体のボディ・パネルおよびドア間に渡って配索されたハーネス類に対し、(1)その任意の長さ位置において簡易に後付けして組み込むことができ、(2)ハーネス巻取胴径を大径化することなくドアの開閉動作に追従して最大限長さで繰り出しかつ巻き取れ、(3)ハーネス巻取長さの異なる車種やドア種に汎用的に対応できる配索済みワイヤハーネス巻取方法および巻取装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明にかかる請求項1に記載の配索済みワイヤハーネス巻取方法は、ワイヤハーネスの一端側を構造本体に電気的に接続し、他端側をその構造本体に対して開閉動する可動体に電気的に接続して配索し、その配索済みワイヤハーネスの途中余長部を、巻取胴に螺旋ガイド板を有する巻取ドラムに螺旋巻きして保持させ、その巻取ドラムを巻取ケースに回転可能に収容しかつ正転方向に復帰ばね付勢がなされる状態で前記構造本体または前記可動体のいずれか一方側に後付けにより固定して取り付けることにより、前記可動体の開き動作に追従して前記巻取ドラムを前記復帰ばね付勢に抗するように逆転させて前記配索済みワイヤハーネスをその一端側からまたは他端側から繰り出せるようにするとともに、前記可動体の閉じ動作に追従して前記巻取ドラムを逆転した状態から前記復帰ばね付勢によって正転させて前記配索済みワイヤハーネスを巻き戻せるようにしたことを特徴とする。
【0012】
以上から、ワイヤハーネスを配索して、この配索済みワイヤハーネスの任意の位置に巻取ケース内の巻取ドラムを巻き付かせて簡便に後付けできる。すなわち、配索済みワイヤハーネスに対して巻取装置の機構部だけを後付け方式で組み込むから、予めワイヤハーネスを備えた巻取装置にしないで済み、したがってワイヤハーネスの両端に電気コネクタを設けておく必要もない。
【0013】
尚、可動体の具体例としては、自動車の車体ドアに本方法を好適に採用できる。すなわち、電装品を組み込んだ車体ドアの場合、ボディ・パネル側との間にワイヤハーネスが配索される。そうした配索済みワイヤハーネスに対して巻取装置を後付けして組み込めば、車体ドアの開閉動に追従して繰り出されかつ巻き戻される。
【0014】
また、構造本体がボディ・パネルであり、より具体的にはアッパーバックパネルである場合、このアッパーバックパネルに対して開閉動する車体ドアのより具体的な例としてラゲージドアが可動体に相当し、有効に適用される。この場合、巻取装置の巻取ケースがアッパーバックパネルに固定して取り付けられ、ラゲージドアの開閉動に追従して任意の長さの配索済みワイヤハーネスの途中余長部などを繰り出し、また巻き戻すことができる。
【0015】
一方、本発明にかかる請求項2に記載の配索済みワイヤハーネス巻取装置は、ワイヤハーネスの一端側を構造本体に電気的に接続し、他端側をその構造本体に対して開閉動する可動体に電気的に接続して配索し、前記可動体の開き動作に追従して前記配索済みワイヤハーネスを一端側からまたは他端側から繰り出すとともに、可動体の閉じ動作に追従して前記配索済みワイヤハーネスを巻き戻すようにした配索済みワイヤハーネス巻取装置であって、ケース本体およびケース蓋からなる巻取ケースと、その巻取ケース内に回転可能に軸支される巻取胴を有する巻取ドラムと、その巻取ドラムを正転方向に復帰ばね付勢する巻取ばねとを備え、前記巻取ケース、前記巻取ドラム、及び前記巻取ばねを前記配索済みワイヤハーネスの途中余長部に後付けにより固定して組み込まれるように構成するとともに、前記途中余長部を案内して螺旋状に巻き付ける螺旋形状の螺旋ガイド板を前記巻取胴の外周面に設け、さらには、前記巻取ドラムを前記復帰ばね付勢に抗するように逆転させるとその逆転した状態から前記巻取ドラムが前記復帰ばね付勢によって正転するように前記巻取ばねを前記巻取ケース内かつ前記巻取ドラムとの間に設けたことを特徴とする。
【0016】
以上の構成から、配索済みのワイヤハーネスの任意位置に巻取装置の機構部だけを簡便に後付けして組み込むことができる。後付けされた巻取装置にあっては、巻取ケース内の巻取ドラムにおいて配索済みワイヤハーネスの途中余長部を螺旋巻きできるようになっているから、ハーネス巻取胴径の大径化を抑えた巻取ドラムで最大限長さのワイヤハーネスを繰り出せるようになり、また巻き戻すことができる。そのように最大限長さで繰り出しかつ巻き戻せることで、可動体の具体例として自動車ドアに適用すれば、ドア種によって繰り出し/巻き戻しの長さが異なる場合でも一仕様の本装置で汎用的に対応できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるワイヤハーネス巻取り装置の実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1および図2は、本例のワイヤハーネス巻取装置10を自動車ボディ・パネルのアッパーバックパネル30と、トランクルームのラゲージドア31との間に装着した適用例を示すドア閉塞時とドア開放時の要部断面図である。この場合、アッパーバックパネル30とラゲージドア31との間に渡って配索されたワイヤハーネス20に対し、ワイヤハーネス巻取装置10が後付けによって組み込み可能となっている。
【0019】
図3以下の各図でも明らかなように、ワイヤハーネス20は、この場合たとえば複数本の電線を束ねたり撚ったりした組み電線を外側から保護チューブ21で被覆してなっており、その一側の電線端22はブラケット形状のクリップ24を介して上記アッパーバックパネル30に電気回路に接続されている。また、そうしたワイヤハーネス20の他側の電線端23は樹脂モールドされたクリップ25を介して上記ラゲージドア31の電気回路に接続されている。
【0020】
ここで、ワイヤハーネス巻取装置10において、装置本体を形成する巻取ケース11はアッパーバックパネル30側の適所に固定して取り付けられている。図4に示すように、巻取ケース11は、円筒形状のケース本体12とこれに凹凸部弾性嵌合などして結合されるケース蓋13からなっている。ケース本体12は円筒形状に形成された内部中心にドラム回転支軸12aが立ち上って設けられ、また周壁の一部を開口する形で外側に突出した断面コ字形状のハーネス繰り出し口部12bが設けられている。そうしたケース本体12を塞ぐケース蓋13は、ケース本体12の周縁に凹凸部弾性嵌合などして組み立てられる。このケース蓋13では、外部表面のほぼ中心位置から突出してハーネス係止口部13aが設けられ、また外周縁の一部から外側に突出して断面コ字形状のハーネス繰り出し口部13bが設けられている。このハーネス繰り出し口部13bは上記ケース本体12に設けたハーネス繰り出し口部12bと上下に合わさって結合される。さらに、ケース蓋13の中心から外部に突出して軸受部13cが設けられている。
【0021】
かかる巻取ケース11の内部に、ワイヤハーネス20を繰り出しかつ巻き戻すための本発明の骨子部材である巻取ドラム14が収容され、さらにこの巻取ドラム14の内部にコイルばねによる巻取ばね15が収容されている。巻取ばね15は、これに抗して上記ハーネス繰り出し口部12b,13bから繰り出されたワイヤハーネス20を巻き戻す方向へ巻取ドラム14を正回転方向へ復帰付勢している。
【0022】
巻取ドラム14は、巻取ケース11の内部において、ケース本体12側のドラム回転支軸12aとケース蓋13側の軸受部13cとを結ぶ図でいう上下垂直軸線上で回転可能に軸支されている。ドラム本体を形成する巻取胴14aを有し、この上下に円形鍔状のフランジ14b,14cが設けられている。下部のフランジ14bには中心軸上に支軸孔(図示せず)が設けられ、この支軸孔を上記ケース本体12の中心軸上に立ち上がったドラム回転支軸12aに嵌合させて回転可能に支持される。また、上部のフランジ14cでは、中心から外部に突出する回転シャフト14dを有し、外周縁に沿って軽量化などのために肉抜き孔14eが不連続に設けられ、外周縁の一部を切欠した形でハーネス引き出し凹部14fが設けられている。
【0023】
図5に示すように、かかる巻取ドラム14の巻取胴14aには、螺旋ガイド板14gが螺旋状に形成され、ワイヤハーネス20を数回転螺旋巻きできるようになっている。巻取胴14aの胴径Dの寸法は最小限に抑えた場合、同一仕様の胴径Dを有する巻取ドラム14に比べて、最大限の長さ寸法のワイヤハーネス20を巻き取れるよう設定されている。
【0024】
以上の構成から、本例のワイヤハーネス巻取装置10を、図1および図2で示された自動車のアッパーバックパネル30およびラゲージドア31間に配索済みのワイヤハーネス20に後付けして組み込む場合の動作および作用について説明する。
【0025】
ワイヤハーネス20は、一側の電線端22をクリップ24を介してアッパーバックパネル30に接続し、他側の電線端23をクリップ25を介してラゲージドア31に接続して配索されている。
【0026】
その一方で、巻取ケース11ではケース本体12からケース蓋13を取り外し、巻取ドラム14を開放した状態で後付け作業に臨むようになっている。その状態で図5のように巻取ドラム14の巻取胴14aにワイヤハーネス20の途中余長部を螺旋ガイド板14gに案内させつつ数回螺旋巻きする。
【0027】
この螺旋巻き付けしたワイヤハーネス20の一側の電線端22は上部フランジ14cのハーネス引き出し凹部14fに捻って通し、さらにケース蓋13のハーネス係止口部13aから外部に引き出した形にする。そこから引き出された先端の電線端22は前述のようにクリップ24を介してアッパーバックパネル30側に係止され、そこの電気回路に接続されている。
【0028】
それに対し、螺旋巻き付けしたワイヤハーネスの他側の電線端23は、ケース本体12とケース蓋13の双方の合わさったハーネス繰り出し口部12b,13bから外部に引き出した形にする。そこから引き出された他側の電線端23は前述のようにクリップ25を介してラゲージドア31側に係止され、そこの電気回路に接続されている。
【0029】
そのようにしてワイヤハーネス20の途中の余長部を巻取ドラム14に螺旋巻き付けした後、ケース蓋13をケース本体12に凹凸部弾性嵌合させて組み立てる。
【0030】
したがって、実機装着後の使用時にあっては、図1のように、ラゲージドア31が閉じられている場合、ワイヤハーネス20の長さの大部分は巻取ケース11内で巻取ドラム14に螺旋巻きして巻き取られて収容されている。かかる状態で、図2のように、ラゲージドア31が開けられると、どのドア開き動作に追従してワイヤハーネス20が他側の電線端23の方向へ引っ張られる。その引張力によってワイヤハーネス20が巻取ケース11のハーネス繰り出し口部12b,13bから引き出され、巻取ドラム14が巻取ばね15に抗して逆回転して必要な長さだけワイヤハーネス20が繰り出される。
【0031】
なお、本例では、ワイヤハーネス巻取装置10を配索済みワイヤハーネス20に後付けで組み込み、それをアッパーバックパネル30およびラゲージドア31間で配索した例を示した。もちろん、アッパーバックパネル30およびラゲージドア31に限らず、ハッチバックなどのドア周りへの適用も可能である。
【0032】
配索部位や車種によってワイヤハーネス20の繰り出し長さはさまざまに異なる。その場合でも、巻取ドラム14にはワイヤハーネス20の途中余長部が螺旋巻きされているので、繰り出し長さの違いに汎用的に対応することができる。つまり、繰り出し長さの違いに対応して寸法的に同一仕様サイズの巻取胴径をもつワイヤハーネス巻取装置10で間に合い、巻取ドラム14の大型化を防ぐというよりか、むしろ巻取胴径Dを最小に抑えた巻取ドラム14でもって最大限長さのワイヤハーネス20を繰り出すことができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる請求項1に記載の配索済みワイヤハーネス巻取方法は、ワイヤハーネスを配索して、この配索済みワイヤハーネスの任意の位置に巻取ケース内の巻取ドラムを巻き付かせて簡便に後付けできる。すなわち、配索済みワイヤハーネスに対して巻取装置の機構部だけを後付け方式で組み込むから、予めワイヤハーネスを付帯させた巻取装置にしないで済み、電気コネクタなどの接続機器を設けておく必要もない。また、巻取ケース内の巻取ドラムにおいて配索済みワイヤハーネスの途中余長部を螺旋巻きできるようになっているから、ハーネス巻取胴径の大径化を抑えた巻取ドラムで最大限長さのワイヤハーネスを繰り出せるようになり、また巻き戻すことができる。そのように最大限長さで繰り出しかつ巻き戻せることで、可動体の具体例として自動車ドアに適用すれば、ドア種によって繰り出し/巻き戻しの長さが異なる場合でも一仕様の本装置で汎用的に間に合わせることができる。
【0034】
尚、可動体の具体例としては、自動車の車体ドアに本方法を好適に採用できる。すなわち、電装品を組み込んだ車体ドアの場合、ボディ・パネル側との間にワイヤハーネスが配索される。そうした配索済みワイヤハーネスに対して巻取装置を後付けして組み込めば、車体ドアの開閉動に追従して繰り出されかつ巻き戻される。
【0035】
また、構造本体がボディ・パネルであり、より具体的にはアッパーバックパネルである場合、このアッパーバックパネルに対して開閉動する車体ドアのより具体的な例としてラゲージドアが可動体に相当し、有効に適用される。この場合、巻取装置の巻取ケースがアッパーバックパネルに固定して取り付けられ、ラゲージドアの開閉動に追従して任意の長さの配索済みワイヤハーネスの途中余長部などを繰り出し、また巻き戻すことができる。
【0036】
本発明にかかる請求項2に記載の配索済みワイヤハーネス巻取装置は、配索済みのワイヤハーネスの任意位置に巻取装置の機構部だけを簡便に後付けして組み込むことができる。後付けされた巻取装置にあっては、巻取ケース内の巻取ドラムにおいて配索済みワイヤハーネスの途中余長部を螺旋巻きできるようになっているから、ハーネス巻取胴径の大径化を抑えた巻取ドラムで最大限長さのワイヤハーネスを繰り出せるようになり、また巻き戻すことができる。そのように最大限長さで繰り出しかつ巻き戻せることで、可動体の具体例として自動車ドアに適用すれば、ドア種によって繰り出し/巻き戻しの長さが異なる場合でも一仕様の本装置で汎用的に間に合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施の形態のワイヤハーネス巻取装置を自動車のアッパーバックパネルとラゲージドアとの間に配索したワイヤハーネスに組み付けた適用例を示すドア閉鎖時の断面図である。
【図2】本実施の形態のワイヤハーネス巻取装置にあってラゲージドア開放時を示す断面図である。
【図3】配索ワイヤハーネスに後付けして組込後の本実施の形態のワイヤハーネス巻取装置を示す外観斜視図である。
【図4】本実施の形態のワイヤハーネス巻取装置の分解図である。
【図5】本実施の形態のワイヤハーネス巻取装置において、その要部である巻取ドラムにワイヤハーネスの途中長さ部分を螺旋巻き付けした態様を示す側面図である。
【図6】ワイヤハーネス巻取装置の従来例として公報記載のフラットケーブル巻取装置を示す断面図である。
【符号の説明】
10 配索済みワイヤハーネス巻取装置
11 巻取ケース
12 ケース本体
12a ドラム回転支軸
12b ハーネス繰り出し口部
13 ケース蓋
13a ハーネス係止口部
13b ハーネス繰り出し口部
14 巻取ドラム
14a 巻取胴
14g 螺旋ガイド板
20 配索済みワイヤハーネス
21 保護チューブ
22 一端側の電線端
23 他端側の電線端
24,25 クリップ

Claims (2)

  1. ワイヤハーネスの一端側を構造本体に電気的に接続し、他端側をその構造本体に対して開閉動する可動体に電気的に接続して配索し、
    その配索済みワイヤハーネスの途中余長部を、巻取胴に螺旋ガイド板を有する巻取ドラムに螺旋巻きして保持させ、
    その巻取ドラムを巻取ケースに回転可能に収容しかつ正転方向に復帰ばね付勢がなされる状態で前記構造本体または前記可動体のいずれか一方側に後付けにより固定して取り付けることにより、
    前記可動体の開き動作に追従して前記巻取ドラムを前記復帰ばね付勢に抗するように逆転させて前記配索済みワイヤハーネスをその一端側からまたは他端側から繰り出せるようにするとともに、
    前記可動体の閉じ動作に追従して前記巻取ドラムを逆転した状態から前記復帰ばね付勢によって正転させて前記配索済みワイヤハーネスを巻き戻せるようにした
    ことを特徴とする配索済みワイヤハーネス巻取方法。
  2. ワイヤハーネスの一端側を構造本体に電気的に接続し、他端側をその構造本体に対して開閉動する可動体に電気的に接続して配索し、前記可動体の開き動作に追従して前記配索済みワイヤハーネスを一端側からまたは他端側から繰り出すとともに、可動体の閉じ動作に追従して前記配索済みワイヤハーネスを巻き戻すようにした配索済みワイヤハーネス巻取装置であって、
    ケース本体およびケース蓋からなる巻取ケースと、その巻取ケース内に回転可能に軸支される巻取胴を有する巻取ドラムと、その巻取ドラムを正転方向に復帰ばね付勢する巻取ばねとを備え、
    前記巻取ケース、前記巻取ドラム、及び前記巻取ばねを前記配索済みワイヤハーネスの途中余長部に後付けにより固定して組み込まれるように構成するとともに、前記途中余長部を案内して螺旋状に巻き付ける螺旋形状の螺旋ガイド板を前記巻取胴の外周面に設け、さらには、前記巻取ドラムを前記復帰ばね付勢に抗するように逆転させるとその逆転した状態から前記巻取ドラムが前記復帰ばね付勢によって正転するように前記巻取ばねを前記巻取ケース内かつ前記巻取ドラムとの間に設けた
    ことを特徴とする配索済みワイヤハーネス巻取装置。
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