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JP3438323B2 - 天井埋込型空気調和装置及び該装置の水平羽根構造 - Google Patents

天井埋込型空気調和装置及び該装置の水平羽根構造

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Publication number
JP3438323B2
JP3438323B2 JP11997594A JP11997594A JP3438323B2 JP 3438323 B2 JP3438323 B2 JP 3438323B2 JP 11997594 A JP11997594 A JP 11997594A JP 11997594 A JP11997594 A JP 11997594A JP 3438323 B2 JP3438323 B2 JP 3438323B2
Authority
JP
Japan
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horizontal
air
conditioned air
ceiling
embedded
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Expired - Lifetime
Application number
JP11997594A
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English (en)
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JPH07324802A (ja
Inventor
朗彦 坂下
宗博 野木
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=14774827&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3438323(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP11997594A priority Critical patent/JP3438323B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天井埋込型空気調和装
置及び該天井埋込型空気調和装置の吹出口に備えられて
空調空気の吹出し上下方向を変更自在とする水平羽根の
構造に係り、特に、空調空気中に含まれる微粒子状の塵
埃の付着によって発生する天井面の汚れを防止する対策
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、天井埋込型の空気調和装置の
吹出口には、空調空気の吹出し上下方向を変更自在とす
る水平羽根が設けられている。そして、この水平羽根に
よる空調空気の吹出し方向を、暖房運転時にはやや下向
きにする一方、冷房運転時には天井面に対して略平行
(所謂水平吹出し)にし、各運転状態において室内の温
度分布を均一にして空調効率の向上を図っている。
【0003】ところが、このような水平吹出しにした場
合、吹出し空気中に含まれる微粒子状の塵埃が天井面に
付着して該天井面が部分的に汚れてしまうことがある。
この汚れの発生状況について図11及び図12を用いて
説明する。尚、図11は空気調和装置を水平方向から見
た図であり、図12はそれを下側から見た図である。そ
して、水平吹出しにおける気流状態としては、図11に
仮想線で示すように略V字状になっている。つまり、吹
出口(a)の中央部分では、空気の吹出し初速度が高い
ために、気流が天井面(b)から離れた領域にある。ま
た、この領域を流れる吹出し空気中に含まれる微粒子状
の塵埃は慣性力が高いために、この塵埃が天井面(b)
に付着することは殆どない。
【0004】これに対し、吹出口両側部分では、空気の
吹出し初速度が低いため気流がコアンダ効果によって天
井面(b)に接近し、略天井面(b)に沿って流れること
になる。また、この領域を流れる吹出し空気中に含まれ
る微粒子状の塵埃は慣性力が低いために、この塵埃が天
井面に接触した際には、該天井面(b)に付着し易い状
況になっている。このため、天井面(b)のうち図12
に仮想線で示す領域Aのような吹出口(a)の両側部に
近接した部分には、天井面に沿って流れる吹出し空気中
に含まれる微粒子状の塵埃が付着して汚れが発生する。
【0005】この汚れを回避するために、特開平3−1
60266号公報に示されるように、水平羽根に、吹出
し方向を天井面側に移行させる補助フィンを着脱自在に
設け、この補助フィンを天井汚れの発生し易さに応じて
着脱するようにした構成が提案されている。つまり、天
井汚れの発生し易い状況(室内空気が汚れている状況)
では補助フィンを外して水平羽根を下向きにする一方、
天井汚れが発生し難い状況(室内空気が汚れていない状
況)では補助フィンを取付けて水平吹出しを可能にして
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
補助フィンを設けたものにあっては、天井汚れの発生し
易い状況では、補助フィンを外すことにより吹出口から
吹出される全ての空調空気を下向きにすることになって
しまうため、特に、水平吹出しが要求される冷房運転時
にあっては、その要求に応えることができない。つま
り、冷房運転の空調効率を低下させるばかりでなく、冷
風が室内の人に直接吹付けられることによる違和感を招
いてしまう。
【0007】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、水平羽根の形状を改良することにより、空調機
の運転状態に応じた吹出し方向を得ながら天井面の汚れ
の発生を回避することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、実際に天井汚れが発生する領域は吹出
口の両側部に近接した部分であることに着目し、天井面
の汚れの発生に関与する空気の吹出し方向のみを下向き
に変更させた。
【0009】具体的に、請求項1記載の発明は、天井面
(R)に埋込まれ、室内空間に向って空調空気を吹出す
吹出口(9b)を備えると共に、該吹出口(9b)に、空調
空気の吹出し上下方向を変更自在とする水平方向に延び
た水平羽根(14)を備えた天井埋込型空気調和装置を前
提としている。そして、前記水平羽根(14)の水平方向
両端部(14b,14b)には、吹出口(9b)から吹出される
空調空気のうち、水平羽根(14)の水平方向中央部(14
a)を流れる空調空気の吹出方向よりも、水平羽根(1
4)の水平方向両端部(14b,14b)を流れる空調空気の
吹出方向を下向きに変更する案内手段(20)が設けた構
成としている。
【0010】請求項2記載の発明は、天井面(R)に埋
込まれ、室内空間に向って空調空気を吹出す吹出口(9
b)を備えると共に、該吹出口(9b)に、空調空気の吹
出し上下方向を変更自在とする水平方向に延びた水平羽
根(14)を備えた天井埋込型空気調和装置を前提として
いる。そして、前記水平羽根(14)の水平方向両端部
(14b,14b)には、吹出口(9b)から吹出される空調空
気の吹出し方向を、水平羽根(14)の水平方向中央部
(14a)を流れる空調空気の吹出方向よりも下側に導く
案内手段(20)が設けられている。更に、該案内手段
(20)は、水平羽根(14)の水平方向両端部(14b,14
b)の厚さ方向に貫通形成された少なくとも1つの貫通
孔(14e)によって成した構成としている。
【0011】請求項3記載の発明は、天井面(R)に埋
込まれ、室内空間に向って空調空気を吹出す吹出口(9
b)を備えると共に、該吹出口(9b)に、空調空気の吹
出し上下方向を変更自在とする水平方向に延びた水平羽
根(14)を備えた天井埋込型空気調和装置を前提として
いる。そして、前記吹出口(9b)から吹出される空調空
気のうち、該吹出口(9b)の長手方向中央から吹出され
る空調空気の吹出方向よりも、吹出口(9b)の長手方向
両端部から吹出される空調空気の吹出し方向を下向きに
変更する手段を備えている
【0012】請求項4記載の発明は、天井面(R)に埋
込まれ、室内空間に向って空調空気を吹出す吹出口(9
b)を備えると共に、該吹出口(9b)に、空調空気の吹
出し上下方向を変更自在とする水平方向に延びた水平羽
根(14)を備えた天井埋込型空気調和装置を前提として
いる。そして、前記吹出口(9b)から吹出される空調空
気のうち、前記水平羽根(14)の水平方向中央部(14
a)を流れる空調空気の吹出方向よりも、水平羽根(1
4)の水平方向両端部(14b,14b)を流れる空調空気の
吹出方向を下向きに変更する手段を備えている
【0013】請求項5記載の発明は、天井面(R)に埋
込まれ、室内空間に向って空調空気を吹出す吹出口(9
b)を備えると共に、該吹出口(9b)に、空調空気の吹
出し上下方向を変更自在とする水平方向に延びた水平羽
根(14)を備えた天井埋込型空気調和装置を前提として
いる。そして、前記水平羽根(14)は、長手方向中央部
のフィンセンタ部(14a)と、該フィンセンタ部(14a)
の両側のフィンサイド部(14b,14b)とから成る。更
前記フィンサイド部(14b,14b)の幅寸法がフィン
センタ部(14a)の幅寸法より短い構成としている。
【0014】請求項6記載の発明は、天井面(R)に埋
込まれ、室内空間に向って空調空気を吹出す吹出口(9
b)を備えると共に、該吹出口(9b)に、空調空気の吹
出し上下方向を変更自在とする水平方向に延びた水平羽
根(14)を備えた天井埋込型空気調和装置を前提として
いる。そして、前記水平羽根(14)は、長手方向の中央
部のフィンセンタ部(14a)と、該フィンセンタ部(14
a)の両側のフィンサイド部(14b,14b)とから成る。
更に、前記水平羽根(14)は、吹出口(9b)の奥側に位
置する部分の縁部(14c)が一直線状であり、吹出口(9
b)の出口側に位置する部分の縁部(14d)のフィンセン
タ部(14a)が前側に張り出した形状となっている。
【0015】請求項7記載の発明は、前記請求項5又は
記載の天井埋込型空気調和装置において、フィンサイ
ド部(14b,14b)の長さ寸法は水平羽根(14)全体の長
さ寸法に対して夫々25%より小さい構成としている。
【0016】
【作用】上記の構成により、本発明では以下に述べるよ
うな作用が得られる。請求項1記載の発明では、特に、
水平羽根(14)を水平吹出し状態に設定して、吹出口
(9b)から室内に向って空調空気が吹出される際、吹出
し初速度が比較的高い吹出口の中央部分では、良好な水
平吹出し状態となっているのに対し、吹出し初速度が比
較的低い吹出口水平方向の両側部では、案内手段(20)
により空調空気の吹出し方向が下方に導かれる。このた
め、従来のように、吹出し初速度の低い空調空気が天井
面(R)に沿って流れることにより、該天井面(R)に空
調空気中に含まれる微粒子状の塵埃が付着して該天井面
(R)が汚れてしまうことが防止される。
【0017】請求項2記載の発明では、水平羽根(14)
の水平方向両端部(14b,14b)によって案内される空調
空気の大部分は、この両端部(14b,14b)に形成された
貫通孔(14e,14e,…)を通過して下向きに吹出され
る。このため、吹出口(9b)の両側部から吹出された空
調空気が天井面(R)に沿って流れることがなくなり、
天井面(R)の汚れが防止される。
【0018】請求項3〜7記載の発明では、水平羽根
(14)を水平吹出し状態に設定して、吹出口(9b)から
室内に向って空調空気が吹出される際、吹出し初速度が
比較的高い吹出口の中央部分では、良好な水平吹出し状
態となっているのに対し、吹出し初速度が比較的低い吹
出口水平方向の両側部では、空調空気の吹出し方向が下
方に導かれる。特に、請求項7〜9記載の発明では、フ
ィンセンタ部(14a)から吹出される空調空気は、良好
な水平吹出し状態となっているのに対し、両側のフィン
サイド部(14b,14b)から吹出される空調空気は、空調
空気の吹出し方向が下方に導かれる。このため、従来の
ように、吹出し初速度の低い空調空気が天井面(R)に
沿って流れることにより、該天井面(R)に空調空気中
に含まれる微粒子状の塵埃が付着して該天井面(R)が
汚れてしまうことが防止される。
【0019】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図1は本例に係る天井埋込型空気調和装置(1)の
断面図を示している。本空気調和装置(1)は、天井
(R)に形成された開口(H)に挿入配置されており、下
方に開放するケーシング(2)が天井裏空間(S)に据付
けられている。このケーシング(2)は天板(2a)と該
天板(2a)の外縁部から下方に延びる側板(2b)とを備
えている。天板(2a)は、図4に示すように、略8角形
状を呈しており、側板(2b)はこの天板(2a)の各辺か
ら鉛直下方に延設されている。詳しくは、天板(2a)は
一辺が長い長辺部分と短い短辺部分とが交互に連続され
た8角形で成り、この長辺部分から鉛直下方に延びる側
板(2b)は比較的面積が大きくなっており、短辺部分か
ら鉛直下方に延びる側板(2b')は比較的面積が小さい
コーナ側板(2b')となっている。
【0020】また、このケーシング(2)の据付構造と
しては、図4の如く、天井裏空間(S)の図示しない梁
から垂下された4本の吊下げボルト(B,B,…)に吊下
げ支持されている。つまり、ケーシング(2)のコーナ
側板(2b')の中央には図5に示すような水平方向外側
に突出したフック部材(2c)が取付けられており、この
フック部材(2c)の中央部に形成された長孔(2d)に吊
下げボルト(B)を挿通し、この挿通部分の下側にナッ
ト(N)を螺着する。これにより、ナット(N)の上面に
フック部材(2c)が当接することになりケーシング
(2)が4箇所において吊下げボルト(B,B,…)に吊
下げ支持されている。また、ナット(N)の吊下げボル
ト(B)に対する螺着位置を調整することによってケー
シング(2)の吊下げ高さ位置の調整が行える。
【0021】また、図1の如くケーシング(2)内の中
央部にはターボファン(3)が配設されている。このタ
ーボファン(3)は、シュラウド(3a)とハブ(3b)と
の間にブレード(3c)が保持されてなっており、ハブ
(3b)の中心部が、ケーシング(2)中央部に配置され
たモータ(4)の駆動軸下端部に直結されており、この
モータ(4)の駆動に伴うブレード(3c)の回転によっ
て、下側から吸込んだ空気を径方向外側に吹出すように
なっている。また、このターボファン(3)の下側に
は、該ターボファン(3)へ室内空気を案内するための
ベルマウス(5)が配設されている。
【0022】そして、ターボファン(3)の外周囲には
熱交換器(6)が配設されている。この熱交換器(6)
は、図示しない室外機に冷媒配管を介して連結され、冷
房運転時には蒸発器として、暖房運転時には凝縮器とし
て機能するようになっており、ターボファン(3)から
導出された空気を温度調整する。
【0023】また、熱交換器(6)の下側にはドレンパ
ン(8)が配設されており、このドレンパン(8)に接続
されたドレンホース(8a)(図4参照)は、コーナ側板
(2b')を貫通して室外に延びている。尚、このドレン
ホース(8a)の一部分は屈曲可能な蛇腹状になってい
る。
【0024】また、ケーシング(2)の下端部には化粧
パネル(9)が取付けられている。この化粧パネル(9)
は、その中央部に空気吸込口(9a)が、側縁部の複数箇
所(例えば4箇所)に空気吹出口(9b,9b,…)が夫々
形成されている。また、この化粧パネル(9)のケーシ
ング(2)への取付け構造としては、図4の如くコーナ
側板(2b')の下端部近傍から外側へ突設されたフック
(11)に、化粧パネル(9)の上面に設けられた係止具
(12)が引っ掛けられることにより支持されている。ま
た、化粧パネル(9)の空気吸込口(9a)には、該空気
吸込口(9a)から吸込まれた空気中の塵埃を除去するた
めのエアフィルタ(9c)が備えられている。
【0025】このようにして、化粧パネル(9)の空気
吸込口(9a)と空気吹出口(9b)とに亘って空気流通路
(10)が形成され、この空気流通路(10)には、上流か
ら下流に亘ってエアフィルタ(9c)、ベルマウス
(5)、ターボファン(3)、熱交換器(6)が順に配置
されていることになる。
【0026】そして、本例の特徴とする構成は、空気吹
出口(9b)に設けられ、空調空気の吹出し上下方向を変
更自在とする水平羽根(14)にある。以下、この水平羽
根(14)について説明する。図2及び図3に示すよう
に、この水平羽根(14)は、樹脂製で長尺の板材であっ
て、その幅方向に亘って僅かに湾曲されている。そし
て、この水平羽根(14)は、その長手方向の中央部が比
較的幅寸法の長い(図3における寸法t1)フィンセン
タ部(14a)と、該フィンセンタ部(14a)の両側で比較
的幅寸法が短い(図3における寸法t2)フィンサイド
部(14b,14b)とが一体形成されて成っている。
【0027】詳しくは、この水平羽根(14)は、空気吹
出口(9b)に取付けられた状態において該吹出口(9b)
の奥側(空調空気の流れの上流側)に位置する部分の縁
部(14c)は一直線状になっているのに対し、吹出口(9
b)の出口側(空調空気の流れの下流側)に位置する部
分の縁部(14d)は、フィンセンタ部(14a)のみが前側
に張り出した形状となっている。そして各部(14a,14
b,14b)の寸法としては、フィンセンタ部(14a)の長
さ寸法は水平羽根(14)全体の長さ寸法に対して約50
%程度に設定され、幅寸法(t1)は、従来の水平羽根
の幅寸法に略一致されている。これに対し、フィンサイ
ド部(14b,14b)の長さ寸法は水平羽根(14)全体の長
さ寸法に対して夫々約25%程度に設定され、幅寸法
(t2)は、従来の水平羽根の幅寸法よりも僅かに短く
設定されている。つまり、この水平羽根(14)は、従来
の水平羽根(図3に仮想線で形状を示す)の長手方向両
端部分の前端縁部が部分的に切り欠かれたような形状と
なっている。これにより、本発明でいう案内手段(20)
が構成されている。
【0028】次に、上述の如く構成された空気調和装置
(1)の運転動作について説明する。モータ(4)の駆動
に伴ってターボファン(3)が回転し、空気吸込口(9
a)からケーシング(2)内に吸込まれた室内空気は、エ
アフィルタ(9c)、ベルマウス(5)及びターボファン
(3)を経て熱交換器(6)に流される。そして、この熱
交換器(6)において冷媒との間で熱交換を行って温度
調整(冷房運転にあっては冷却、暖房運転にあっては加
熱)された後、空気吹出口(9b)から室内空間に吹出さ
れて該室内空間の空気調和を行う。
【0029】そして、本例の特徴とする動作としては、
空調空気が空気吹出口(9b)から室内空間に吹出される
際の動作にある。以下、この吹出し動作、特に、水平吹
出しが要求される冷房運転時の吹出し動作について説明
する。図6に示すように、空気吹出口(9b)から吹出さ
れる空調空気のうち、該空気吹出口(9b)の長手方向の
中央から吹出される空調空気は、水平羽根(14)の中央
部、つまりフィンセンタ部(14a)に案内されることに
なる(図6の矢印B参照)。そして、この部分の空調空
気は、吹出し初速度が比較的高いために、図7に仮想線
で示す如く従来と同様に気流が天井面(R)から離れた
領域にあり、また、この空気中に含まれる微粒子状の塵
埃は、慣性力が高いために、天井面(b)に付着するこ
とは殆どない。つまり、この部分では、空調空気中に含
まれる微粒子状の塵埃によって天井面(R)が汚れるこ
とはない。
【0030】これに対し、空気吹出口(9b)の長手方向
の両端部から吹出される空調空気は、水平羽根(14)の
両端部、つまりフィンサイド部(14b,14b)に案内され
ることになる(図6の矢印C参照)。そして、この部分
の空調空気は、吹出し初速度が比較的低いために、コア
ンダ効果によって気流が天井面(R)に接近し、略天井
面(R)に沿った流れが発生し易い傾向があり、また、
この空気中に含まれる微粒子状の塵埃は、慣性力が低い
ために、天井面(R)に接触した際には、該天井面(R)
に付着し易い状況になっている。ところが、このフィン
サイド部(14b,14b)は、フィンセンタ部(14a)に比
べて幅寸法が短くなっていることにより、空調空気の吹
出し領域の下側部分が開放されていることになる。この
ため、空調空気は、空気吹出口(9b)から吹出された直
後には、風向きを僅かに下向きに変更することになり、
天井面(R)に沿って流れることがなくなる(図7参
照)。
【0031】従って、従来のように、空気吹出口(9b)
の両端部から吹出される流速の遅い空調空気が天井面
(R)に沿って流れることにより、この天井面(R)にお
ける空気吹出口(9b)の両端部に近接した部分に、空調
空気中に含まれる微粒子状の塵埃が付着して汚れてしま
うことが防止される。また、室内の空調に大きく寄与す
る空気吹出口(9b)の長手方向中央部から吹出される流
速の速い空調空気は、幅寸法の長いフィンセンタ部(14
a)に案内されていることにより、空気吹出口(9b)か
ら吹出される空調空気の大部分は良好な水平吹出し状態
が確保されている。つまり、本例の空調空気の吹出し状
態では、従来より天井面(R)の汚れの発生に関与して
いた空気のみが下側に変更され、それ以外の空気は従来
と同様の吹出し状態が得られることになる。
【0032】このように、本例の構成によれば、特に、
空調空気の水平吹出しが要求される冷房運転時におい
て、天井面(R)の汚れを防止しながら水平吹出しを確
保することができ、天井面(R)の見映えの悪化の防止
と空調効率の確保とを両立することができる。
【0033】尚、暖房運転時にあっては、室内の温度分
布を均一にするために空調空気の吹出し方向を下向きに
するため、本来的には天井面の汚れが発生し難い状況と
なっているが、本例の構成によれば、更に天井面(R)
の汚れが発生し難い状況を得ることができ、この汚れの
発生を確実に回避することができることになる。
【0034】(変形例) 次に、本発明の2つの変形例について説明する。本例は
水平羽根(14)の変形例であって、その他の構成は上述
した実施例と同様であるので、ここでは水平羽根(14)
の構成についてのみ説明する。
【0035】先ず、第1の変形例について説明する。図
8及び図9に示すように、本例の水平羽根(14)は、フ
ィンセンタ部(14a)の前端部分に対してフィンサイド
部(14b,14b)の前端部分が下側に捩られて形成されて
いる。つまり、フィンセンタ部(14a)によって案内さ
れる空調空気(図9における矢印B参照)が水平吹出し
状態である場合であっても、フィンサイド部(14b,14
b)によって案内される空調空気(図9における矢印C
参照)は、該フィンサイド部(14b,14b)のフィンセン
タ部(14a)に対する捩れ角度分だけ下向きに吹出され
ることになる。このようにして、発明でいう案内手段
(20)が構成されている。
【0036】従って、この第1の変形例の構成によって
も、天井面(R)の汚れを防止しながら水平吹出しを確
保することができ、天井面(R)の見映えの悪化の防止
と空調効率の確保とを両立することができる。
【0037】次に、第2の変形例について説明する。図
10に示すように、本例の水平羽根(14)は、長手方向
の全体に亘って均一な幅寸法に形成されており、フィン
サイド部(14b)には、水平羽根(14)の厚さ方向に貫
通する発明でいう案内手段(20)としての複数の貫通孔
(14e,14e,…)が形成されている。つまり、フィンセ
ンタ部(14a)によって案内される空調空気(図10に
おける矢印B参照)が水平吹出し状態である場合であっ
ても、フィンサイド部(14b,14b)によって案内される
空調空気の大部分は、この貫通孔(14e,14e,…)を通
過して下向きに吹出されるようになっている(図10に
おける矢印C参照)。
【0038】従って、この第2の変形例の構成によって
も、天井面(R)の汚れを防止しながら水平吹出しを確
保することができ、天井面(R)の見映えの悪化の防止
と空調効率の確保とを両立することができる。
【0039】尚、本例では、フィンサイド部(14b)の
長さ寸法を水平羽根(14)全体の長さ寸法に対して約2
5%程度に設定したが、請求項1〜請求項8の発明は、
これに限らず、天井面(R)に汚れが発生しない範囲内
でできるだけ小さく設定しておくことが望ましい。
【0040】また、本例の案内手段(20)は水平羽根
(14)に一体形成されたものであったが、着脱自在とさ
れた別部材で構成するようにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、水平羽根の水平方向の両端部に、吹出
口から吹出される空調空気の吹出し方向を下方に導く案
内手段を設け、天井面の汚れの発生に関与していた空気
の吹出し方向のみを下向きに変更させるようにしたため
に、空調空気の水平吹出しが要求される冷房運転時にお
いて、天井面の汚れを防止しながら水平吹出しを確保す
ることができ、空調機の運転状態に応じた吹出し方向を
得ながら天井面の汚れの発生を回避することができる。
【0042】また、請求項2記載の発明では水平羽根の
水平方向両端部の厚さ方向に貫通孔を形成して、空気の
吹出し方向を下向きに変更させたために、案内手段とし
ての具体的構成を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】天井埋込型空気調和装置の断面図である。
【図2】天井埋込型空気調和装置を室内側から見た図で
ある。
【図3】水平羽根の斜視図である。
【図4】空気調和装置の吊下げ支持状態を示す斜視図で
ある。
【図5】吊下げボルトによる吊下げ部分を示す斜視図で
ある。
【図6】空調空気の吹出し動作を説明するための吹出口
部分の断面図である。
【図7】空調空気の気流状態を示す図である。
【図8】第1の変形例における水平羽根の斜視図であ
る。
【図9】図8におけるIX-IX 線に沿った断面図である。
【図10】第2の変形例における水平羽根の斜視図であ
る。
【図11】従来例における図7相当図である。
【図12】天井面の汚れ発生領域を示す図である。
【符号の説明】
1 天井埋込型空気調和装置 9b 空気吹出口 14 水平羽根 14a フィンセンタ部(中央部) 14b フィンサイド部(両端部) 14e 貫通孔 20 案内手段 R 天井面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 13/00 - 13/18 F24F 1/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井面(R)に埋込まれ、室内空間に向
    って空調空気を吹出す吹出口(9b)を備えると共に、該
    吹出口(9b)に、空調空気の吹出し上下方向を変更自在
    とする水平方向に延びた水平羽根(14)を備えた天井埋
    込型空気調和装置において、 前記水平羽根(14)の水平方向両端部(14b,14b)に
    は、吹出口(9b)から吹出される空調空気のうち、水平
    羽根(14)の水平方向中央部(14a)を流れる空調空気
    の吹出方向よりも、水平羽根(14)の水平方向両端部
    (14b,14b)を流れる空調空気の吹出方向を下向きに変
    更する案内手段(20)が設けられていることを特徴とす
    る天井埋込型空気調和装置の水平羽根構造。
  2. 【請求項2】 天井面(R)に埋込まれ、室内空間に向
    って空調空気を吹出す吹出口(9b)を備えると共に、該
    吹出口(9b)に、空調空気の吹出し上下方向を変更自在
    とする水平方向に延びた水平羽根(14)を備えた天井埋
    込型空気調和装置において、 前記水平羽根(14)の水平方向両端部(14b,14b)に
    は、吹出口(9b)から吹出される空調空気の吹出し方向
    を、水平羽根(14)の水平方向中央部(14a)を流れる
    空調空気の吹出方向よりも下側に導く案内手段(20)が
    設けられ、 案内手段(20)は、水平羽根(14)の水平方向両端部
    (14b,14b)の厚さ方向に貫通形成された少なくとも1
    つの貫通孔(14e)によって成っていることを特徴とす
    る天井埋込型空気調和装置の水平羽根構造。
  3. 【請求項3】 天井面(R)に埋込まれ、室内空間に向
    って空調空気を吹出す吹出口(9b)を備えると共に、該
    吹出口(9b)に、空調空気の吹出し上下方向を変更自在
    とする水平方向に延びた水平羽根(14)を備えた天井埋
    込型空気調和装置において、前記吹出口(9b)から吹出される空調空気のうち、該
    出口(9b)の長手方向中央から吹出される空調空気の吹
    出方向よりも、吹出口(9b)の長手方向両端部から吹出
    される空調空気の吹出し方向を下向きに変更する手段を
    備えていることを特徴とする天井埋込型空気調和装置。
  4. 【請求項4】 天井面(R)に埋込まれ、室内空間に向
    って空調空気を吹出す吹出口(9b)を備えると共に、該
    吹出口(9b)に、空調空気の吹出し上下方向を変更自在
    とする水平方向に延びた水平羽根(14)を備えた天井埋
    込型空気調和装置において、前記吹出口(9b)から吹出される空調空気のうち、 前記
    水平羽根(14)の水平方向中央部(14a)を流れる空調
    空気の吹出方向よりも、水平羽根(14)の水平方向両端
    部(14b,14b)を流れる空調空気の吹出方向を下向きに
    変更する手段を備えていることを特徴とする天井埋込型
    空気調和装置。
  5. 【請求項5】 天井面(R)に埋込まれ、室内空間に向
    って空調空気を吹出す吹出口(9b)を備えると共に、該
    吹出口(9b)に、空調空気の吹出し上下方向を変更自在
    とする水平方向に延びた水平羽根(14)を備えた天井埋
    込型空気調和装置において、 前記水平羽根(14)は、長手方向中央部のフィンセンタ
    部(14a)と、該フィンセンタ部(14a)の両側のフィン
    サイド部(14b,14b)とから成り、 前記フィンサイド部(14b,14b)の幅寸法がフィンセン
    タ部(14a)の幅寸法より短いことを特徴とする天井埋
    込型空気調和装置。
  6. 【請求項6】 天井面(R)に埋込まれ、室内空間に向
    って空調空気を吹出す吹出口(9b)を備えると共に、該
    吹出口(9b)に、空調空気の吹出し上下方向を変更自在
    とする水平方向に延びた水平羽根(14)を備えた天井埋
    込型空気調和装置において、 前記水平羽根(14)は、長手方向の中央部のフィンセン
    タ部(14a)と、該フィンセンタ部(14a)の両側のフィ
    ンサイド部(14b,14b)とから成り、 前記水平羽根(14)は、吹出口(9b)の奥側に位置する
    部分の縁部(14c)が一直線状であり、吹出口(9b)の
    出口側に位置する部分の縁部(14d)のフィンセンタ部
    (14a)が前側に張り出した形状となっていることを特
    徴とする天井埋込型空気調和装置。
  7. 【請求項7】 フィンサイド部(14b,14b)の長さ寸法
    は水平羽根(14)全体の長さ寸法に対して夫々25%よ
    り小さいことを特徴とする請求項又は記載の天井埋
    込型空気調和装置。
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