JP3436547B2 - 頭蓋脳外傷後の二次的神経細胞損傷および機能疾患を治療するためのキサンチン誘導体の使用 - Google Patents
頭蓋脳外傷後の二次的神経細胞損傷および機能疾患を治療するためのキサンチン誘導体の使用Info
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Description
アルキルキサンチンが、血流−刺激作用を有しそしてま
た脳循環疾患に使用することができる(US 4,28
9,776、PCT 86/00401、US 3,73
7,433)。すなわち、低毒性と組み合わされた血管
拡張作用のために、1−(5−オキソヘキシル)−3−
メチル−7−n−プロピルキサンチン(化合物1)は、
動脈循環疾患に悩む患者の治療に適している。これらの
化合物を製造する方法もまた上記特許明細書に記載され
ている(US 4,289,776)。
を治療するための1−(5−オキソヘキシル)−3−メ
チル−7−n−プロピルキサンチンの使用が記載されて
いる。
永久的な脳損傷の原因として統計学的に重要である。道
路交通事故におけるすべての被害者の約30%はCCT
であって、治療が必要である。毎年、ドイツ連邦共和国
においては、約150,000件のCCTがすべての型
の事故において予測されそして死亡数は約14,000
人である。USAにおいては、CCTによる死亡割合
は、約34,000人/年である。多くの生存CCT被
害者は、長期間持続する健康疾患または永久的な疾病に
悩み、生計費および永久的な医療費をかせぐことができ
なくなる。特に疾患の多くは比較的若い年令の道路交通
被害者であるために、社会保障医療および国家経済に対
する影響は測り知れないものがある。
われた)CCTの間には差がある。開放性CCTは、脳
髄膜(硬膜)が開口しておりそして脳がこの開口を通し
て外界と接触しているすべての被害者を意味するものと
理解される。本発明の適用は、この型のCCTに関する
ものではなく、密閉性CCTに関するものである。この
CCTにおいては、局所損傷(例えば打撲傷または血
腫)および拡散性組織損傷が起る。後者は一次的外傷帯
域から他の脳帯域に拡大しそして限局化および程度によ
って、知覚、運動または認識型の可逆性のまたは永久的
な疾患を招く。しばしば、CCT後に、意識の喪失があ
る。この意識の喪失は、昏睡の状態に変化する可能性が
ある。脳における組織破壊後の一次的な損傷は回復でき
ないものであり、まれな場合においては、重大な結果の
原因となる。永久的な疾病または死亡の主な原因は、二
次的な脳損傷の形成および程度であり、これは可能的に
可逆性でありそして治療的に左右することができる。C
CTで死亡したすべての患者の90%において、二次的
損傷を検出することができる。
効な保護を与える医薬は知られていない。バルビツール
酸塩およびカルシウムアンタゴニストを使用した臨床試
験は、成功していない。それ故に、ひどいCCTの患者
の治療は、現在、心臓血管系および呼吸の安定化および
適当である場合は、利尿剤または浸透圧療法の手段によ
る脳内圧の調節のような集中医療に制限されている。そ
の後、物理療法的および言語療法的リハビリテーション
が開始される。
は、一次的外傷の程度および医療の型およびタイミング
に依存する。外傷後の二次的損傷の病因は、複雑であり
そしてとりわけ最終的に非常に増大した頭蓋内圧(拡散
性脳浮腫)および非常に易損性の神経細胞の壊死を招く
〔Pfenninger,E. 1988、Cranio-cerebral Trauma. I
n:M. Bergmann (Editor) Anaesthesiologie und Inten
sivmedizin (Anesthesiology and Intensive Medicin
e)Vol. 203,Springer-Verlag, Berlin and HeadInjur
y:Hope through research, 1984, U.S. Dept. of Heal
th and Human Services, National Institutes of Heal
th Publication No. 84-2478〕。
亡に対する本質的な病因因子は、多数の組織毒性物質、
特に酸素遊離基を放出するマクロファージの形成であ
る。マクロファージは、免疫系の活性化の過程において
形成される。これらは、遊離基を形成する刺激された血
液細胞から形成されるばかりでなく、脳において活性化
された小グリア細胞からも形成される。さらに、蛋白分
解酵素が特に大なる程度に遊離基を生産する(Banati
等:Glia、1991)。増大された遊離基形成は、明らか
に、細胞機能を損傷することができそしてマクロファー
ジの神経毒作用は、神経細胞の死亡に関して因果関係あ
ると論じられているので、脳マクロファージにおける遊
離基形成を阻害する化合物は、神経学的臨床に治療的に
使用することができる。小グリア細胞の活性化および
(または)マクロファージの発生は、脳組織の死亡を伴
う多数の神経病因学的プロセス(Streit等、Glia 1, (1
988), 301)において、とりわけ、外傷後の二次的脳損傷
の過程において観察される。
体は、厳密に言えば、末梢(腹膜)マクロファージにお
いておよび脳の活性化小グリア細胞の培養において、遊
離基形成の強力な阻害を示す。
疾患治療用の医薬組成物を製造するための式I
生理学的に許容し得る塩の使用に関するものである。
の炭素原子を有するオキソアルキル(炭素鎖は直鎖状で
あっても分枝鎖状であってもよい)、(b) 1〜8個の
炭素原子を有するヒドロキシアルキル(炭素鎖は直鎖状
であっても分枝鎖状であってもよくそしてヒドロキシル
基は第1、第2または第3アルコール官能基である)、
または(c) 1〜6個の炭素原子を有するアルキル(炭
素鎖は直鎖状であっても分枝鎖状であってもよい)であ
り、R2は、(a) 水素または(b) 1〜4個の炭素原
子を有するアルキル(炭素鎖は直鎖状であっても分枝鎖
状であってもよい)であり、R3は、(a) 水素(b)
1〜6個の炭素原子を有するアルキル(炭素鎖は直鎖状
であっても分枝鎖状であってもよい)、(c) 炭素鎖が
酸素原子により中断されている1〜6個の炭素原子を有
するアルキル、または、(d) 3〜8個の炭素原子を有
するオキソアルキル(炭素鎖は直鎖状であっても分枝鎖
状であってもよい)である。
素原子を有するオキソアルキル(炭素鎖は直鎖状であ
る)または(b) 3〜6個の炭素原子を有するアルキル
であり、R2が1〜4個の炭素原子を有するアルキルで
あり、R3が(a) 1〜4個の炭素原子を有するアルキ
ルまたは(b) 3〜6個の炭素原子を有するオキソアル
キルである式Iのキサンチン誘導体が使用される。
ル)−3−メチル−7−n−プロピルキサンチンが使用
される。あげることのできる例は、式Iの次の化合物で
ある。
シル)−3−メチルキサンチン 7−(エトキシメチル−1−(5−ヒドロキシ−5−メ
チル−ヘキシル)−3−メチルキサンチン 1−(5−オキソヘキシル)−3,7−ジメチルキサン
チン 7−(2−オキソプロピル)−1,3−ジ−n−ブチル
キサンチンまたは 1−ヘキシルー3,7−ジメチルキサンチン。
に許容し得る塩は、例えば生理学的に許容し得る有機ア
ンモニウム塩基の塩を包含するアルカリ金属、アルカリ
土類金属またはアンモニウム塩である。
の炭素原子を有するオキソアルキル(炭素鎖は直鎖状で
あっても分枝鎖状であってもよい)、(b) 1〜8個の
炭素原子を有するヒドロキシアルキル(炭素鎖は直鎖状
であっても分枝鎖状であってもよくそしてヒドロキシル
基は第1、第2または第3アルコール官能基である)、
または(c) 1〜6個の炭素原子を有するアルキル(炭
素鎖は直鎖状であっても分枝鎖状であってもよい)であ
り、R2は、水素であり、R3は、(a) 水素(b) 1〜
6個の炭素原子を有するアルキル(炭素鎖は直鎖状であ
っても分枝鎖状であってもよい)、(c) 炭素鎖が酸素
原子により中断されている1〜6個の炭素原子を有する
アルキル、または、(d) 3〜8個の炭素原子を有する
オキソアルキル(炭素鎖は直鎖状であっても分枝鎖状で
あってもよい)である。
は1〜8個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル(炭
素鎖は直鎖状であっても分枝鎖状であってもよくそして
ヒドロキシル基は第1、第2または第3アルコール官能
基である)であり、R2が水素であり、R3が(a) 水素
(b) 炭素鎖が酸素原子により中断されている1〜6個
の炭素原子を有するアルキルである化合物である。
って製造することができる。(a) 塩基性条件下におい
て、3−モノアルキル−または1,3−または3,7−ジ
アルキルキサンチンのアルカリ金属塩を式II
ありそしてXはハロゲン、例えば弗素、塩素、臭素また
は沃素である)の化合物と反応させる。
ルキル−または3,7−ジアルキルキサンチンを式III
してR4は水素および(または)メチルである)の化合
物と反応させる。
キル−または1,3−または3,7−ジアルキルキサンチ
ンのアルカリ金属塩を適当なハロゲン化アルキルと反応
させる。
または1,3−ジアルキルキサンチンのアルカリ金属塩
を式IV CH3−CnH2n−O−CmH2m−X (式中、nは0〜4の整数でありそしてmは1〜5の整
数であり、そしてnおよびmは一緒になって5より大き
くなく、そしてXは(a)に記載した通りである)の化合
物と反応させる。
において保護されているキサンチンを式IIまたは式III
(式中、A、XおよびR4は(b)において記載した意義
を有す)の化合物または6個までの炭素原子を有するハ
ロゲン化アルキルと反応させそして次に保護基を除去す
る。
カリ金属塩またはR2において保護されているキサンチ
ンのアルカリ金属塩を式IIまたは式IVの化合物または6
個までの炭素原子を有するハロゲン化アルキルと反応さ
せて相当する3,7−置換されたキサンチンを得、次に
式IIまたは式IIIの化合物または6個までの炭素原子を
有するハロゲン化アルキルと反応させそして次に存在す
る保護基を除去する。
施される(US 4,289,776、PCT/EP 86
/00401、US 3,737,433)。
保護されているキサンチンは、R2またはR2およびR3
の位置においてベンジル、ジフェニルメチルまたは4−
メトキシベンジルのような保護基を有するキサンチンを
意味するものと理解されるべきである。保護基は、例え
ばUS 4,833,146に記載したようにして除去さ
れる。
たは文献から知られている方法により容易に製造するこ
とができる。
キサンチン誘導体および(または)その生理学的に許容
し得る塩の少なくとも1種を含有しそしてまた医薬的に
適した生理学的に許容し得る賦形剤、希釈剤のほかに、
他の活性物質および補助剤を含有していてもよい医薬組
成物に関するものである。
キサンチン誘導体を、医薬的に適した生理学的に許容し
得る賦形剤および必要に応じて他の適当な活性物質、添
加剤または補助剤を使用して適当な投与形態にすること
からなる本発明による医薬組成物を製造する方法に関す
るものである。
所的に、直腸的に、静脈内的にまたは必要に応じて非経
口的に投与することができる。投与は、CCT後に実施
される。
例えば顆粒、粉末、被覆錠剤、錠剤、(ミクロ)カプセ
ル、坐剤、シロップ、ジュース、懸濁液、乳濁液、滴下
剤または注射用溶液そしてまた活性物質を長期にわたっ
て放出する製剤である。これらの製剤においては、慣用
の補助剤、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤、被覆剤、膨
潤剤、滑沢剤、香味料、甘味料または可溶化剤が使用さ
れる。普通使用される補助剤は、例えば炭酸マグネシウ
ム、二酸化チタン、ラクトース、マンニトールおよび他
の糖類、タルク、牛乳蛋白質、ゼラチン、澱粉、セルロ
ーズおよびその誘導体、動物油および植物油、ポリエチ
レングリコールおよび溶剤、例えば滅菌水、および1価
または多価アルコール例えばグリセロールである。
されそして投与される。それぞれの単位は、活性成分と
して、式Iの少なくとも1種のキサンチン誘導体および
(または)これらの誘導体の生理学的に許容し得る塩の
少なくとも1種の特定された投与量を含有している。固
体の投与単位、例えば錠剤、カプセル、被覆錠剤または
坐剤の場合においては、この投与量は、約300mgま
で、好ましくは約10〜100mgにすることができる。
CCTに悩む患者(70kg)の治療に当っては、CCT
後の初期の段階においては、1日当りせいぜい1200
mgの静脈内注入処理そして後のリハビリテーション段階
においては、1日当り3回、化合物Iおよび(または)
化合物Iの相当する塩300mgの経口投与が行われる。
り高い投与量またはより低い投与量もまた使用すること
ができる。投与量の投与は、1個の個々の投与単位の形
態またはさもなければいくつかのより小さい投与単位の
形態でまたは特定の時間的間隔で細分割投与量を反復投
与することにより実施することができる。
(または)これらの誘導体の相当する塩は、また、他の
適当な活性物質、例えば酸素遊離基を伴出する活性物
質、例えば4H−ピラゾロ−〔3,4−d〕−ピリミジ
ン−4−オン−1,5−ジヒドロまたは酵素スーパーオ
キシドジスムターゼと一緒に、上述した医薬投与形態の
製造に処方することもできる。
る酸素遊離基の細胞内発生を測定するために、フローサ
イトメトリー法を使用する(Rothe, Oser, Valet, Natu
rwissenschaften, 75, 354, 1988)。詳しくは、個々の
生存可能な細胞中の遊離基形成を、膜−不透過性のそし
て細胞内的に“トラップされた”緑色蛍光性ローダミン
123への膜−透過性のそして非蛍光性ジヒドロローダ
ミン123(DHR;Eugene, OR, USA)の細胞内酸化
を測定することにより測定する。
(DMF;Merck,Darmstadt,F.R.G.)中の43.3mM
原溶液に溶解する。この方法は、また、異質的な細胞母
集団の種々な系統群の個々のおよび同時的な測定にも適
している。それ故に、それは、汚染母集団の除外を可能
にする。さらに、他の試験系において、それぞれの場合
において測定される細胞型の同定が、特定の免疫細胞化
学抗体染色により、フローサイトメトリー測定中に同時
的に確認される。
erva Feinbiochemica,Heidelberg)10mlによる12週
間すぎた白色の雄のウィスターラットの腹膜洗浄により
得られる。細胞は、200gおよび20℃で5分沈澱さ
せそしてHBS−Hanks中に再懸濁(4×106細胞/m
l)する。すべての細胞を、4℃におけるフローサイト
メトリー分析まで、製造後せいぜい2時間の期間貯蔵す
る。
ァージ懸濁液(10μl)を追加的にHBS−Hanks 1m
lでうすめる)を、DMF中の43.3mM DHR溶液1
μlで37℃で5分染色する。実験グループにおける化
合物1の作用を試験するために、厳密に言えば、コンカ
ナバリンA(Sigma Chemie,Deisenhofen,conA,1
00μM/ml)による遊離基形成の平行的な刺激を行い
または行うことなしに、DHR−負荷細胞を、本発明に
よる化合物の10μMまたは50μMとともに15、2
5、35、45および60分培養する。活性物質は、そ
れぞれの比較対照グループには加えない。
菌を製造する(Giulian & Baker,J. Neuroscience,1
986,6:2163〜2178)。NaHCO3 2g/リットルお
よび20%の熱−不活性化牛血清を補給したDulbeccoの
変性イーグル培地(Sigma Chemie,DMEM)中で組織
を機械的に解砕した後、一次培養菌を、3% pCO2お
よび37℃で75cm3の培養フラスコ中で2〜4週間保
持する。連続細胞層の表面上で生長した細胞を振盪によ
り除去し、ペレット化しそしてHepes Hanks緩衝化塩溶
液(5mM Hepes,0.15M NaCl,pH7.35;Serva F
einbiochemica,Heidelberg, F.R.G.)中で再懸濁(3
×106細胞/ml)する。化合物1の作用を試験するた
めに、実験グループにおいて、厳密に言えばコンカナバ
リンA(conA,100μM/ml)による遊離基形成の
平行的な刺激を行いまたは行うことなしに、DHR−負
荷細胞を本発明による化合物の50μMとともに15、
25、35、45および60分培養する。活性物質は、
それぞれの比較対照グループには加えない。
ckison,San Jose,CA,USA)を使用して、細胞容量お
よび2つの蛍光を、1サンプル当り約10,000の細
胞において同時的に測定する。ローダミン123緑色蛍
光(500−530nm)および沃化プロピジウム赤色蛍
光(590−700nm)を、488nmの波長を有するア
ルゴンレーザーによる励起で測定する。フローサイトメ
ーターは、4.3μmの直径の標準化黄色〜緑色蛍光小球
(Polysciences, St. Goar. F.R.G.)を使用して検量す
る。
れている細胞(約10,000)の個々の測定値に基づ
く。実験境界条件を可能な限り定数として保持するため
に、いくつの実験を同じ日に連続的に実施する。このよ
うな試験系において、それぞれの場合において、実験グ
ループの4つの異なるサンプルおよびこれらの比較対照
を、種々のはっきりした時間点においてフローサイトメ
トリーにより測定する。一般に、1実験グループ当り3
〜4の試験系を実施する。
腹膜マクロファージの刺激は、ローダミン123へのジ
ヒドロローダミン123(DHR)の酸化後の緑色蛍光
の増加(%)として測定される酸素遊離基の生産の有意
な増大を招く。腹膜マクロファージを50μMの化合物
1の存在下で測定する場合は、conAの刺激作用はブ
ロツクされる(表1)。化合物1の作用は、15分にわ
たる培養時間でのすべての測定において有意である(t
−検定においてp<0.05)。conA−刺激腹膜マ
クロファージの測定した蛍光%は、非−刺激マクロファ
ージの比較対照測定値よりも、50μM化合物1の存在
下においてより低い。遊離基形成に対する化合物1の抑
制作用は、投与量−依存性でありそして有意な作用は、
また、10μMの化合物1の化合物1濃度により達成す
ることができる。この場合において、conA−刺激マ
クロファージに対する10μMの化合物1の阻害%は、
最高のconA活性化において測定される。それは、3
5分の時間において21%でありそして有意である(t
−検定においてp<0.05)。
paratus-specific units)としての蛍光値を与える。 *比較対照から有意に異なっているp<0.05、t−
検定。
定される遊離基形成は、腹膜マクロファージにおけるよ
りもかなり高い(約50〜100倍)。前述したように
(Banati等、Glia, 1991)、小グリア細胞におけるこの
多量の遊離基形成は、conAによる刺激によりさらに
増加することはできない。50μMの化合物1を加えた
小グリア細胞の培養は、遊離基形成の明らかな阻害を招
く。50μMの化合物1中での35分の培養後、細胞の
ローダミン123蛍光の抑制は、その最高に達しそして
化合物1のない比較対照値の約1/3になる(表2)。
15分にわたる培養時間における化合物1の作用は、す
べての測定値において有意である(t−検定においてp
<0.05)。
ての蛍光値を与える。*比較対照より統計学的に有意に
異なっているp<0.05、t−検定。
ロピルキサンチン(化合物1)の製造 メタノール240gおよび水321gの混合物に懸濁し
た3−メチル−7−プロピルキサンチン437.2g
を、50%強度の水酸化ナトリウム溶液160gを使用
して上昇した温度で溶液となし、次に1−ブロモ−5−
ヘキサノン358gを沸点において加えそして混合物を
41/2時間還流下で加熱する。冷後、未反応の3−メチ
ル−7−プロピルキサンチンを分離しそしてアルコール
を蒸溜により除去する。水溶液を水酸化ナトリウム溶液
でpH11に調節しそして塩化メチレンで抽出する。ジイ
ソプロピルエーテル5.2リットルから再結晶した後、
融点69〜70℃の1−(5−オキソヘキシル)−3−
メチル−7−プロピルキサンチンを、塩化メチレン溶液
の残留物から、約90%の収率(反応した3−メチル−
7−プロピルキサンチンを基にして)で得る。
ル−ヘキシル)キサンチンの製造 (a) 3−ベンジルキサンチン48.4g(0.02モ
ル)を、水200ml中の水酸化ナトリウム8g(0.2
モル)の溶液に熱時溶解する。濾過後、混合物を真空濃
縮し、メタノールを数時間蒸溜しそしてナトリウム塩を
高真空中で乾燥する。
MF)0.6リットルに懸濁し、塩化エトキシメチル1
8.92g(0.2モル)を撹拌しながら加えそして混合
物を110℃で18時間撹拌する。次に、それを熱時濾
過し、濾液を真空蒸発し、残留物を2N 水酸化ナトリ
ウム溶液500mlに溶解しそして溶液をクロロホルムと
一緒に振盪することにより抽出して副生成物として形成
した1,7−ジアルキル化3−ベンジルキサンチンを除
去する。アルカリ性水溶液を2N塩酸で撹拌しながらpH
9となしそして形成した結晶を吸引濾過し、はじめに水
でクロライドを含有しなくなるまで洗浄しそしてそれか
らメタノールで洗浄しそして次に真空乾燥する。 融点:136〜138℃ C15H16N4O3(MW=300.3)
−3−ベンジルキサンチン15gを、DMF 300ml
中で炭酸カリウム7.5g(0.054モル)および1−
クロロ−5−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン(US
4,833,146におけるようにして製造した)8.2
g(0.054モル)と混合しそして混合物を撹拌しな
がら110℃に5時間加熱する。混合物を熱時吸引濾過
しそして濃縮し次に残留物をクロロホルムにとり、この
溶液をはじめに1N 水酸化ナトリウム溶液でそしてそ
れから水で中性になるまで洗浄しそして次に硫酸ナトリ
ウム上で乾燥する。溶剤を、減圧蒸溜により除去しそし
て残留物を、酢酸エチルを添加したジイソプロピルエー
テルから再結晶する。 収量:19.1g(理論値の92.3%) 融点:96〜97℃ C22H30N4O4(MW=414.5)
メチル−1−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシル)
−3−ベンジルキサンチン4.14g(0.01モル)
を、60℃および3.5バール下において活性炭上のパ
ラジウム(10%)1.5g上で、エタノール100m
l、水75mlおよび濃NH4OH溶液5ml中で198時間
振盪することにより水素添加する。冷後、混合物を窒素
でガスシールし、触媒を濾去し、濾液を濃縮しそして固
体残留物を酢酸エチルから再結晶する。 収量:2.6g(理論値の80.1%) C15H24N4O4(MW=324.4)
ンの製造 (a) 3−ベンジルキサンチン36.3g(0.15モ
ル)およびNaH 3.6g(0.15モル)を、DMF
500ml中で45℃で撹拌する。次に、DMF45mlに
溶解した臭化ベンジル25.6gを滴加しそして混合物
を100〜110℃で5時間加熱する。次に、生成物を
実施例3(a)におけるように、さらに精製する。
得られた3,7−ジベンジルキサンチン19.9g(0.
06モル)、炭酸カリウム8.3gおよび1−クロロ−
5−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン10g(0.06
5モル)を、撹拌しながら110〜120℃で8時間加
熱しそしてさらに3(b)に記載したように精製する。
−1−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシル)キサン
チン4.46g(0.01モル)を実施例3(c)に記載し
たように163時間反応させそして相当してさらに精製
する。 収量:1.53g(理論値の57.5%) 融点:238〜239℃ C12H18N4O3(MW=266.3)
Claims (5)
- 【請求項1】 1−(5−オキソヘキシル)−3−メチ
ル−7−n−プロピルキサンチンまたはその生理学的に
許容し得る塩の少なくとも1種の有効量を含有する、小
グリア細胞の活性化と関連し頭蓋脳外傷後に起りうる拡
散性脳組織損傷治療用の医薬組成物。 - 【請求項2】 生理学的に許容し得る賦形剤およびさら
に他の適当な活性物質、添加剤または補助剤を使用し
て、1−(5−オキソヘキシル)−3−メチル−7−n
−プロピルキサンチンおよび/またはその生理学的に許
容し得る塩の少なくとも1種を適当な投与形態にするこ
とからなる請求項1記載の医薬組成物の製法。 - 【請求項3】 式I 【化1】 〔式中、R1は、1〜8個の炭素原子を有するヒドロキ
シアルキル(炭素鎖は直鎖状であっても分枝鎖状であっ
てもよくそしてヒドロキシル基は第1、第2または第3
アルコール官能基である)であり、 R2は、水素であり、 R3は、 (a) 水素、 (b) 炭素鎖が酸素原子により中断されている1〜6個
の炭素原子を有するアルキルである〕のキサンチン誘導
体。 - 【請求項4】 R2およびR3において保護されているキ
サンチンを塩基性条件下において式III 【化2】 (式中、Aは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであ
り、Xはハロゲン原子でありそしてR4は水素および/
またはメチルである)の化合物と反応させそしてそれか
ら保護基を除去することからなる請求項3記載の式Iの
キサンチン誘導体の製法。 - 【請求項5】 R2において保護されているキサンチン
を式IV CH3−CnH2n−O−CmH2m−X (IV) (式中、nは0〜4の整数でありそしてmは1〜5の整
数であり、そしてnおよびmは一緒になって5より大き
くなく、そしてXはハロゲン原子である)の化合物と反
応させて相当する3−保護、7−置換されたキサンチン
を得、それから式III 【化3】 (式中、Aは1〜6個の炭素原子を有するアルキルであ
り、Xはハロゲン原子でありそしてR4は水素および/
またはメチルである)の化合物と反応させそしてそれか
ら保護基を除去することからなる請求項3記載の式Iの
キサンチン誘導体の製法。
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