JP3410820B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents
車両用空気調和装置Info
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Description
房運転を行う車両用空気調和装置に関するものである。
ポンプ式冷媒回路の熱交換器で空気を加温し、該加温空
気を電動ファンにより車室内に送り込むことで所期の暖
房を行っている。
来の車両用空気調和装置では、熱交換器の温熱状態に拘
らず一定風量の空気が吹き出されるため、熱交換器の温
度が低い状態、例えば暖房開始直後や外気温度が低く熱
交換器に充分な放熱が期待できない状態では、加温不十
分の冷風が車室内に吹き出されてしまう問題点がある。
器の温度が所定値以下のときに電動ファンを停止して冷
風の吹出しを防止するようにしたものも提案されている
が、停止時より送風に至る時点で風量が急激に変化する
と共に、吐出冷媒の温度立ち上がりが早いヒートポンプ
では電動ファンの停止により吐出圧が異常に上昇して圧
縮機の回転数制御に支障を生じる問題点がある。
で、その目的とするところは、熱交換器の温熱状態に応
じて送風能力を的確に制御し、冷風の吹き出しや風量の
急激変化等を防止できる車両用空気調和装置を提供する
ことにある。
め、請求項1の発明では、少なくとも暖房運転を可能と
したヒートポンプ式冷媒回路を備え、暖房時には熱交換
器で加温された空気を送風手段により車室内に送り込む
ようにした車両用空気調和装置において、熱交換器通過
後の空気温度を検出する吹出温度検出手段と、吹出温度
の値が所定温度よりも低いときに所定の最低風量で送風
手段を駆動する風量制限手段とを具備したことを特徴と
している。
空気調和装置において、風量制限手段における送風手段
の能力可変が吹出温度に比例して行われることを特徴と
している。
よりも低いとき、送風手段が所定の最低風量で駆動され
る。
して送風手段の能力が可変される。他の作用は請求項1
の発明と同様である。
の制御回路を夫々示してある。図1において、1は能力
可変型の電動圧縮機、2は室外熱交換器、3は第1室内
熱交換器、4は第2室内熱交換器、5,6は感熱式の第
1,第2膨張弁、7〜10は第1〜第4電磁弁、11,
12は第1,第2逆止弁、13は受液器、14はアキュ
ムレータである。15は車室内空調用のダクト、16は
外気吸入口、17は内気吸入口、18は吸入口用の切換
ダンパ、19はベント吹出口、20はフット吹出口、2
1はデフ吹出口、22はベント吹出口用の開閉ダンパ、
23はフット吹出口用の開閉ダンパ、24はデフ吹出口
用の開閉ダンパ、25はエアミックスダンパ、26は電
動ファン、27はサーミスタ等から成る吹出温度検出器
で、該吹出温度検出器27は第2室内熱交換器4の下流
位置に配置され熱交換器通過後の空気温度(吹出温度T
m)を検知する。
て室外熱交換器2の一端口に接続され、該室外熱交換器
2の他端口は第1逆止弁11を介して受液器13の入口
に接続されている。受液器13の出口は第3電磁弁9及
び第1膨張弁5を介して第1室内熱交換器3の一端口に
接続され、該第1室外熱交換器3の他端口はアキュムレ
ータ14の入口に接続され、該アキュムレータ14の出
口は圧縮機1の吸入口に接続されている。
介して第2室内熱交換器4の一端口に接続され、該第2
室内熱交換器4の他端口は第2逆止弁12を介して受液
器13の入口に接続されている。更に、受液器13の出
口と室外熱交換器2の他端口との間には第2膨張弁6が
介装され、室外熱交換器2の一端口とアキュムレータ1
4の入口との間には第2電磁弁8が介装されている。
29は空調温度設定器、30は送風モード設定器、31
はサーミスタ等から成る内気温度検出器、32は同様の
外気温度検出器、33はホトセンサ等から成る日射量検
出器、34はマイコン、35は圧縮機駆動回路、36は
電磁弁駆動回路、37はファン駆動回路である。
は温度設定ボタン等を備えており、これらの操作により
所望の空調温度を適宜選択,設定できる。送風モード設
定器30はOFF及びAUTOを指定可能な風量可変レ
バーを備えており、可変レバーによって風量を多段階或
いは無段階に変更できる他、AUTO位置で風量をマイ
コン制御に切り換えることができる。
を具備し、圧縮機回転数制御,弁切換制御のプログラム
の他、後に詳述する風量制御のプログラムをROMに格
納している。このマイコン34は、エアコンスイッチ2
8,空調温度設定器29及び送風モード設定器30の操
作信号と、内気温度検出器31,外気温度検出器32,
日射量検出器33及び吹出温度検出器27の検出信号に
基づいて所定の信号を各駆動回路35,36,37に送
出する。
回転数信号に基づいて圧縮機1の回転数を制御する。電
磁弁駆動回路36はマイコン34からのモード信号に基
づいて各電磁弁7〜10の開閉を制御し冷媒サイクルの
切り換えを行う。ファン駆動回路37はマイコン34か
らの風量信号に基づいて電動ファン26の風量を制御す
る。
7〜10による冷媒サイクルの切り換えで冷房,冷房ド
ライ,暖房及び暖房ドライの何れか1つのモードでの運
転を可能としており、各運転モードは設定温度や内気温
度,外気温度及び日射量の検出値等に基づいてマイコン
34により自動的に判定,起動される。
1,第2電磁弁7,8を閉じ、且つ第3,第4電磁弁
9,10を開けた状態で、圧縮機1及び電動ファン26
を作動させることにより実行される。圧縮機1から吐出
した冷媒は第4電磁弁10を通じて室外熱交換器2に流
れ込んで凝縮され、第1逆止弁11,受液器13及び第
3電磁弁9を通じて第1膨張弁5及び第1室内熱交換器
3に流れ込んで蒸発し、アキュムレータ14を通じて圧
縮機1に吸入される。
器3で発揮される吸熱作用を利用して車室内の冷房を行
うことができる。
うに第1,第3,第4電磁弁7,9,10を開け、且つ
第2電磁弁8を閉じた状態で、圧縮機1及び電動ファン
26を作動することにより実行される。圧縮機1から吐
出した冷媒の一部分は第4電磁弁10を通じて室外熱交
換器2に流れ込んで凝縮され、第1逆止弁11,受液器
13及び第3電磁弁9を通じて第1膨張弁5及び第1室
内熱交換器3に流れ込んで蒸発し、アキュムレータ14
を通じて圧縮機1に吸入される。また、冷媒の残り部分
は第1電磁弁7を通じて第2室内熱交換器4に流れ込ん
で凝縮され、第2逆止弁12を通過した後に上記の冷媒
と合流する。
換器3と第2室内熱交換器4の夫々で吸熱作用と放熱作
用を発揮させ、両作用を利用してエア吹出温度を低下さ
せることなく車室内の除湿を行うことが可能であり、こ
のときの温度及び除湿量を圧縮機1の吐出能力調整及び
エアミックスダンパ25の開度調整によってコントロー
ルできる。また、室外熱交換器2はエアミックスダンパ
25の開度が零(第2室内熱交換器4の空気通過量が
零)に近い条件での余剰熱量を放出し、吸熱・放熱のバ
ランスを適正に保つ。
1,第2,第3電磁弁7,8,9を開け、且つ第4電磁
弁10を閉じた状態で、圧縮機1及び電動ファン26を
作動することにより実行される。圧縮機1から吐出した
冷媒は第1電磁弁7を通じて第2室内熱交換器4に流れ
込んで凝縮され、第2逆止弁12及び受液器13を通過
した後に分流され、冷媒の一部分は第3電磁弁9を通じ
て第1膨張弁5及び第1室内熱交換器3に流れ込んで蒸
発し、アキュムレータ14を通じて圧縮機1に吸入され
る。また、冷媒の残り部分は第2膨張弁6及び室外熱交
換器2に流れ込んで蒸発し、第2電磁弁8を通過した後
にアキュムレータ14の入口部分で上記の冷媒と合流す
る。
換器4で発揮される放熱作用を利用して車室内の暖房を
行えると共に、室外熱交換器2及び第1室内熱交換器3
で吸熱作用を発揮させ該第1室内熱交換器3の吸熱作用
を利用して車室内の除湿を同時に行うことが可能であ
り、このときの暖房能力及び除湿量を圧縮機1の吐出能
力調整及びエアミックスダンパ25の開度調整によって
コントロールできる。
うに第1,第3電磁弁7,9を開け、且つ第2,第4電
磁弁8,10を閉じた状態で、圧縮機1及び電動ファン
26を作動することにより実行される。圧縮機1から吐
出した冷媒は第1電磁弁7を通じて第2室内熱交換器4
に流れ込んで凝縮され、第2逆止弁12,受液器13及
び第3電磁弁9を通じて第1膨張弁5及び第1室内熱交
換器3に流れ込んで蒸発し、アキュムレータ14を通じ
て圧縮機1に吸入される。
換器4で発揮される放熱作用を利用して車室内の暖房を
行えると共に、第1室内熱交換器3で発揮される吸熱作
用を利用して車室内の除湿を同時に行うことが可能であ
り、このときの暖房能力及び除湿量を圧縮機1の吐出能
力調整及びエアミックスダンパ25の開度調整によって
コントロールできる。
で実施される風量制御に係るプログラムフローの一例を
図4を参照して説明する。
後は、運転モードとして暖房または暖房ドライが設定さ
れているか否かを判定し、また送風モードとしてAUT
Oが設定されているか否かを判定する(ステップST1
〜3)。運転モードとして冷房または冷房ドライが設定
されている場合や、可変レバーによって風量が設定され
ている場合には基本的に以下の風量制限制御は行われな
い。
かも送風モードがAUTO風量であるときは、続いて吹
出温度検出器27で検出される吹出温度Tmが、Tm<
a℃,a℃≦Tm<b℃,Tm≧b℃の何れに該当する
かを判断する(ステップST4〜6)。ちなみに条件中
のa,bは温度判定のために予め設定した下限・上限値
である。
よりも低いときは、通常の風量制御下で電動ファン26
に供給する電圧値を予め設定した低レベル値LVとする
(ステップST7)。また、吹出温度Tmがa℃以上で
且つb℃未満のときは、通常の風量制御下で電動ファン
26に供給可能な最大電圧値をMVB=(Tm−c)×
(HV−LV)/d+LVに基づいて算出する(ステッ
プST8)。ちなみに式中のcは温度補正数、dは定数
である。更に、吹出温度Tmがb℃以上のときは、通常
の風量制御下で電動ファン26に供給可能な最大電圧値
を予め設定した高レベル値HVとする(テップST
9)。
(ステップST10)、吹出温度Tmがa℃よりも低い
ときは、電動ファン26に対する供給電圧を低レベル値
LVに固定して弱送風を行う。また、吹出温度Tmがa
℃以上で且つb℃未満のときは、電動ファン26に対す
る供給電圧を低レベル値LVと算出された最大値MVB
との間で適宜変化させて送風を行う。更に、吹出温度T
mがb℃以上のときは、電動ファン26に対する供給電
圧を低レベル値LVと最大値MVB(=高レベル値H
V)との間で適宜変化させて送風を行う。
として暖房または暖房ドライが、風量モードとしてAU
TO風量が夫々設定されているときは、第2室内熱交換
器4を通過した後の空気温度Tmの値に応じて電動ファ
ン26の供給電圧及び範囲を規定してその能力を可変す
ることができる。
2室内熱交換器4に充分な放熱が期待できない状態で
は、該第2室内熱交換器4を通過した後の空気温度Tm
の値に合わせて電動ファン26の能力を抑制し、冷たい
空気が車室内に吹き出されることを防止できる。
ときでも電動ファン26を最低能力で作動してその停止
防止を図っているので、従来のように風量が急激に変化
するようなことがなく、しかも電動ファン26の停止を
原因とした圧縮機吐出圧異常の問題も回避できる。
気温度Tmに比例して行っているので、第2室内熱交換
器4の放熱能力に合った風量が適切に選べる。
してAUTO風量以外が設定されている場合でも行うこ
とが可能であり、例えば可変レバーで設定されている風
量を能力上限としこれに基づいて能力下限を適宜設定す
るようにすれば、該上・下限範囲内で上記と同様の能力
可変を行うこともできる。
らず、少なくとも暖房運転を可能とした車両用空気調和
装置であれば種々適用でき、同様の効果を得ることがで
きる。
よれば、暖房開始直後や外気温度が低く熱交換器に充分
な放熱が期待できない状態では、送風手段を所定の最低
風量で駆動して、冷たい空気が車室内に吹き出されるこ
とを防止できる。また、吹出温度が低い条件下でも送風
手段を最低風量で駆動してその停止防止を図っているの
で、従来のように風量が急激に変化するようなことがな
く、しかも送風手段の停止を原因とした圧縮機吐出圧異
常の問題も回避できる。
可変を上記空気温度に比例して行っているので、熱交換
器の放熱能力に合った風量が適切に選べる。他の効果は
請求項1の発明と同様である。
示す図
示す図
器、4…第2室内熱交換器、5…第1膨張弁、6…第2
膨張弁、26…電動ファン、27…吹出温度検出器、3
1…送風モード設定器、35…マイコン、38…ファン
駆動回路。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも暖房運転を可能としたヒート
ポンプ式冷媒回路を備え、暖房時には熱交換器で加温さ
れた空気を送風手段により車室内に送り込むようにした
車両用空気調和装置において、 熱交換器通過後の空気温度を検出する吹出温度検出手段
と、 吹出温度の値が所定温度よりも低いときに所定の最低風
量で送風手段を駆動する風量制限手段とを具備した、 ことを特徴とする車両用空気調和装置。 - 【請求項2】 風量制限手段における送風手段の能力可
変が吹出温度に比例して行われる、 ことを特徴とする請求項1記載の車両用空気調和装置。
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