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JP3490011B2 - 熱伝導性エラストマー組成物およびこれを用いた熱伝導性エラストマー - Google Patents

熱伝導性エラストマー組成物およびこれを用いた熱伝導性エラストマー

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Publication number
JP3490011B2
JP3490011B2 JP03385199A JP3385199A JP3490011B2 JP 3490011 B2 JP3490011 B2 JP 3490011B2 JP 03385199 A JP03385199 A JP 03385199A JP 3385199 A JP3385199 A JP 3385199A JP 3490011 B2 JP3490011 B2 JP 3490011B2
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heat
conductive elastomer
heat conductive
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一 舟橋
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Fuji Polymer Industries Co Ltd
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Publication date
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    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
    • H01L2224/161Disposition
    • H01L2224/16151Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
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    • H01L2224/732Location after the connecting process
    • H01L2224/73251Location after the connecting process on different surfaces
    • H01L2224/73253Bump and layer connectors

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱伝導性エラスト
マー組成物および熱伝導性エラストマーに関し、特にた
とえば、発熱素子の発熱を伝達するための熱伝導性エラ
ストマー組成物および熱伝導性エラストマーに関する。
【0002】
【従来の技術】パワートランジスタ、CPU、トランジ
スタ、変圧器などの電子部品は使用していると発熱し、
その熱によって電子部品の性能が低下することがある。
そのため、熱が蓄積しないように熱設計をする必要があ
り、発熱素子には放熱手段(放熱体や吸熱体)が取りつ
けられる。しかし、放熱手段は金属であることが多いた
め、電子部品である発熱素子に放熱手段を直接取りつけ
るのは漏電などの問題があり好ましくない。そのため、
発熱素子と放熱手段との間にマイカ絶縁板、熱伝導性グ
リース、ポリエステルなどを設置する実装方法が多用さ
れている。
【0003】発熱素子と放熱手段との間に挟むものとし
ては、たとえば、シリコーンゴムに熱伝導性フィラーを
添加したゴムシート(特公昭57−19525)や、ゴ
ム硬度がかなり低いゲルタイプのもの(特開平6−15
5517)が多用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら近年、電
気回路の小型化、薄型化、高集積化がかなり進んでいる
ため、発熱素子と放熱手段との間に挟む材料にも、薄膜
化すること、および公差を小さくすることが求められて
いる。ミラブル型シリコーンゴムをベースゴムとした熱
伝導性シリコーンゴムの一般的な加工の厚みの最小加工
限界は100μm程度であり加工公差は0.01mm〜
0.1mmであった。一方、近年は発熱素子との密着性
を向上させ熱が伝わりやすくしたゲルタイプの熱伝導シ
ートが多用されるようになってきたが、従来のゲルタイ
プの熱伝導シートでは薄膜化が非常に困難であり、寸法
精度も非常に悪かった。発熱素子や放熱手段などの厚さ
が厚い場合には従来のゲルタイプの熱伝導シートでも実
装寸法のばらつきが問題となることは少なかったが、発
熱素子や放熱手段などの厚さが薄くなっている現在で
は、従来のゲルタイプの熱伝導シートでは実装寸法のば
らつきによって熱対策の設計がやりにくくなるという問
題があった。
【0005】上記問題を解決するために、本発明は、実
装寸法のばらつきが小さく薄膜である熱伝導性エラスト
マーを形成するための熱伝導性エラストマー組成物およ
びこれを用いた熱伝導性エラストマーを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の熱伝導性エラストマー組成物は、熱伝導性
エラストマーを形成するための熱伝導性エラストマー組
成物であって、液状シリコーンエラストマーと、熱伝導
性フィラーと、スペーサーとして機能するセラミックス
焼結体とを含み、前記セラミックス焼結体の平均粒径が
前記熱伝導性フィラーの平均粒径の5倍以上であり、
記熱伝導性フィラーの平均粒径は0.5μm〜100μ
mの範囲であり、前記セラミックス焼結体の平均粒径
3mm以下であり、前記液状シリコーンエラストマー1
00重量部に対して、前記熱伝導性フィラーを100〜
1200重量部含み、前記液状シリコーンエラストマー
100重量部に対して前記セラミックス焼結体を5〜3
0重量部含むことを特徴とする。上記熱伝導エラストマ
ー組成物は、熱伝導性フィラーの平均粒径の5倍以上の
平均粒径を有するセラミックス焼結体を含むため、たと
えば放熱素子と放熱手段との間に挟んで熱伝導性エラス
トマーを形成する場合でも、実装寸法のばらつきを小さ
くすることができる。さらに、上記熱伝導性エラストマ
ー組成物では、セラミックス焼結体の平均粒径を小さく
することによって、薄膜である熱伝導性エラストマーを
形成することができる。
【0007】上記熱伝導性エラストマー組成物では、セ
ラミックス焼結体の平均粒径が、熱伝導性フィラーの平
均粒径の10倍以上であることが好ましい。熱伝導性フ
ィラーの平均粒径の10倍以上の平均粒径を有するセラ
ミックス焼結体を用いることによって、実装寸法のばら
つきが特に少ない熱伝導性エラストマーを形成すること
ができる。
【0008】 上記熱伝導性エラストマー組成物では、
セラミックス焼結体が略真球状であることが好ましい。
略真球状のセラミックス焼結体を用いることによって、
たとえば、放熱素子と放熱手段との間に挟んで熱伝導性
エラストマーを形成する場合に、放熱素子と放熱手段と
の間隔を面内均一性よく一定にすることができるため、
電気回路の信頼性や放熱性を向上させることができ、熱
設計も容易になる。
【0009】また、上記熱伝導性エラストマー組成物で
は、液状シリコーンエラストマー100重量部に対し
て、熱伝導性フィラーを100〜1200重量部含むこ
とが好ましい。上記構成にすることによって、放熱性の
よい熱伝導性エラストマーを形成できる。
【0010】本発明の熱伝導性エラストマーは、発熱素
子と放熱手段との間に配置され、発熱素子の発熱を放熱
手段に伝達する熱伝導性エラストマーであって、上記本
発明の熱伝導性エラストマー組成物を用いて形成され、
前記熱伝導性エラストマー組成物中の前記セラミックス
焼結体の粒径によって厚さが制御されていることを特徴
とする。本発明の熱伝導性エラストマーは、上記本発明
の熱伝導性エラストマー組成物を用いているため、実装
寸法のばらつきが小さく薄膜である熱伝導性エラストマ
ーが得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0012】(実施形態1)実施形態1では、本発明の
熱伝導性エラストマー組成物について説明する。
【0013】本発明の熱伝導性エラストマー組成物は、
熱伝導性エラストマーを形成するための組成物であり、
液状シリコーンエラストマーと、熱伝導性フィラーと、
セラミックス焼結体とを含み、セラミックス焼結体の平
均粒径が熱伝導性フィラーの平均粒径の5倍以上であ
る。
【0014】上記液状シリコーンエラストマーとして
は、たとえば、熱の存在下で硬化物となるRTV(Ro
om Temperature Vulcaniz
e)、LTV(Low Temperature Vu
lcanize)などや、熱の存在下でも硬化物となら
ないシリコーンオイル、シリコーングリースなどを用い
ることができる。なお、比較的低温で硬化する液状シリ
コーンエラストマーを用いた場合には、発熱素子の発熱
を用いて液状シリコーンエラストマーを硬化させること
ができる。
【0015】RTV、LTVおよびシリコーンゲルには
一液性のものと二液性のものとがある。また、RTVに
は硬化形態によって縮合型のものと付加型のものとがあ
る。
【0016】シリコーンオイルには、たとえば、ジメチ
ルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイ
ル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、フロロシ
リコーンオイル、変性シリコーンオイルなどがある。
【0017】上記熱伝導性フィラーは、窒化物、炭化物
および塩基性金属酸化物から選ばれる少なくとも一つで
あることが好ましい。
【0018】熱伝導性フィラーに用いられる窒化物に
は、たとえば、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素
などがあり、炭化物には炭化珪素、炭化チタン、炭化硼
素などがありこれらの一種または二種以上の混合物が好
適に用いられる。熱伝導性フィラーに用いられる塩基性
金属酸化物としては、たとえば、酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化ジル
コニウムなどがありこれらの一種または二種以上の混合
物が好適に用いられる。
【0019】熱伝導性フィラーに用いられる窒化物、炭
化物または塩基性金属酸化物の粒子形状は、球状あるい
はフレーク状のいずれでもよい。熱伝導性フィラーの平
均粒径は0.5μm〜100μmの範囲が好ましい。
【0020】窒化物や炭化物と塩基性金属酸化物とを併
用する場合には、窒化物や炭化物に対する塩基性金属酸
化物の比率は、窒化物および炭化物1重量部に対して塩
基性金属酸化物0〜120重量部の範囲が好ましい。ま
た、窒化物や炭化物と塩基性金属酸化物の組合せは、窒
化硼素と酸化アルミニウムのように塩基性金属酸化物を
一種と窒化物や炭化物を一種でもよく、また窒化硼素と
酸化アルミニウムおよび酸化マグネシウムのように塩基
性金属酸化物を二種と窒化物や炭化物を一種などでもよ
く、あるいは窒化物、炭化物単独などのように多様な組
合せをしてもよい。
【0021】塩基性金属酸化物にはカップリング剤処理
をしてもよい。カップリング剤としては、たとえば、シ
ランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニ
ウムカップリング剤などがあり、どれを用いてもよい。
カップリング剤の好ましい配合量は塩基性金属酸化物1
00重量部に対して0.05〜2重量部である。
【0022】上記セラミックス焼結体は、熱伝導性エラ
ストマーを形成する場合にスペーサーとして機能する絶
縁物である。上記セラミックス焼結体としては、たとえ
ば、窒化珪素ボール、アルミナボール、ジルコニアボー
ル、ガラスビーズなどを用いることができる。上記セラ
ミックス焼結体の平均粒径は、熱伝導性フィラーの平均
粒径の5倍以上であることが好ましい。セラミックス焼
結体の平均粒径を熱伝導性フィラーの平均粒径の5倍以
上とすることによって、放熱手段を発熱素子に取り付け
たときの実装寸法のばらつきを小さくすることができ
る。特に、セラミックス焼結体の平均粒径を熱伝導性フ
ィラーの平均粒径の10倍以上とすることによって、実
装寸法のばらつきを特に小さくすることができる。セラ
ミックス焼結体の平均粒径は、熱伝導性フィラーの平均
粒径の13倍以上15倍以下とすることが特に好まし
い。
【0023】また、上記セラミックス焼結体は略真球状
であることが好ましい。略真球状のセラミックス焼結体
を用いることによって、熱伝導性エラストマーの厚みを
面内均一性よく一定にすることができる。また、上記セ
ラミックス焼結体の粒径は、ばらつきが小さいことが好
ましい。また、上記セラミックス焼結体の粒径は3mm
以下が好ましい。特に、上記セラミックス焼結体の粒径
を500μm以下とすることによって、放熱手段を発熱
素子に取り付けたときの実装寸法を薄くすることができ
る。
【0024】また、上記セラミックス焼結体の量は、液
状シリコーンエラストマー100重量部に対して、5重
量部〜30重量部であることが好ましい。これによっ
て、熱伝導性を損なわずに、実装寸法のばらつきを小さ
くすることができる。
【0025】液状シリコーンエラストマーには、熱伝導
性フィラーのほかに、たとえば、増調剤、可塑剤、架橋
剤、難燃剤、顔料を添加してもよい。増調剤としては、
たとえば、リチウム石鹸、アルミ石鹸、シリカ、カーボ
ン、テフロン粉、炭酸カルシウムなどがあり一種または
二種以上の混合物が好適に用いられる。
【0026】液状シリコーンエラストマーとしてRTV
またはLTVを用いる場合には、必要に応じて可塑剤を
添加してもよい。添加する可塑剤としては、たとえば、
ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーン
オイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、フロ
ロシリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどがあり
一種または二種以上の混合物が好適に用いられる。
【0027】液状シリコーンエラストマーとしてRTV
またはLTVを用いる場合には、必要に応じて架橋剤を
添加してもよい。添加する架橋剤としては、たとえば、
両末端、片末端がビニル基ポリジメチルシロキサン、ポ
リメチルハイドロシロキサン、ポリメチルハイドロシロ
キサンコポリマーなどがあり一種または二種以上の混合
物が好適に用いられる。
【0028】本発明の熱伝導性エラストマー組成物は、
難燃性を付与するため、塩化白金酸、アルコール変性塩
化白金酸、白金オレフィン錯体またはメチルポリビニル
シロキサン錯体などの白金化合物の一種または二種以上
の混合物を含んでもよい。また、難燃助剤として、酸化
鉄、酸化チタン、カーボンブラック、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウムなどの一種または二種以上の混
合物を含んでもよい。
【0029】上記実施形態1の熱伝導性エラストマー組
成物によれば、実装寸法のばらつきが小さく薄膜である
熱伝導性エラストマーを形成できる熱伝導性エラストマ
ー組成物が得られる。
【0030】また、実施形態1の熱伝導性エラストマー
組成物では、セラミックス焼結体の平均粒径を500μ
m以下とすることによって、従来のゲルタイプの熱伝導
性シートでは製造困難であった厚さ500μm以下の熱
伝導性物質を容易に形成することができる。
【0031】また、実施形態1の熱伝導性エラストマー
組成物では、液状シリコーンエラストマーに、発熱素子
の発熱で硬化する液状シリコーンエラストマーを用いる
ことによって、放熱手段と発熱素子とを容易に固定する
ことができる。
【0032】(実施形態2)実施形態2では、本発明の
熱伝導性エラストマー組成物を用いた熱伝導性エラスト
マーの一例について説明する。
【0033】図1を参照して、本発明の熱伝導性エラス
トマー10は、発熱素子11と金属板12との間に配置
される。そして、図1では、端子13によって発熱素子
11がプリント配線基板14に実装されている場合を示
している。
【0034】熱伝導性エラストマー10は、実施形態1
で説明した本発明の熱伝導性エラストマー組成物からな
る。熱伝導性エラストマー10は、発熱素子11から発
せられた熱を金属板12に伝達する働きを有する。ま
た、熱伝導性エラストマー10は、金属板12を物理的
に発熱素子11に固定する働きを有する。
【0035】発熱素子11には、たとえば、パワートラ
ンジスタ、変圧器、CPU、サイリスタなどがある。図
1には、発熱素子11が、BGA(Ball Grid
Array)タイプのCPUである場合を示してい
る。
【0036】図1では、放熱手段として金属板12を用
いる例を示したが、放熱手段として、金属板12の代わ
りに、他の放熱体や吸熱体を用いてもよい。たとえば、
ファン、ヒートシンク、ペルチェ素子、ヒートパイプな
どを用いることができる。なお、発熱素子と放熱体、あ
るいは発熱素子と吸熱体との組み合せは、いかなる組み
合わせでもよい。
【0037】熱伝導性エラストマーを形成する熱伝導性
エラストマー組成物は、実装前は流動性をもっているが
発熱素子からの熱を利用して少しずつ硬化させる形態で
もよいし、実装後もグリースのように流動性を保つ形態
でもよい。
【0038】次に、熱伝導性エラストマー10を用いて
金属板12を発熱素子11に取り付ける方法の一例につ
いて説明する。
【0039】まず、プリント配線基板14に実装された
発熱素子11上に、実施形態1で説明した熱伝導性エラ
ストマー組成物15を配置する。
【0040】そして、金属板12を熱伝導性エラストマ
ー組成物15上に配置して、図2に示すように、金属板
12を矢印の方向(発熱素子11の方向)に少しずつ加
圧しながら、熱伝導性エラストマー組成物15を少しず
つ延ばしていく。加圧前および加圧後の熱伝導性エラス
トマー組成物15の状態を、それぞれ図3および図4に
示す。加圧前(図3)では、熱伝導性エラストマー組成
物15中のセラミックス焼結体16は、熱伝導性エラス
トマー組成物15中にランダムに分散している。一方、
加圧後(図4)では、セラミックス焼結体16がスペー
サとなって熱伝導性エラストマー組成物15の厚さがセ
ラミックス焼結体16の粒径よりも小さくなることはな
い。ここで、セラミックス焼結体16が略真球状である
ため、発熱素子11と金属板12との間隔を、面内均一
性よく一定の間隔にすることができる。さらに、熱伝導
性エラストマー組成物15では、熱伝導性フィラー(図
示せず)の平均粒径の5倍以上の平均粒径を有するセラ
ミックス焼結体16を用いることによって、発熱素子1
1と金属板12との間隔を、特に精度よく一定の間隔に
することができる。また、熱伝導性エラストマー組成物
15では、セラミックス焼結体16の粒径を変化させる
ことによって、得られる熱伝導性エラストマーの膜厚を
自由に変化させることができる。
【0041】その後、必要に応じて熱伝導性エラストマ
ー組成物15を硬化させる。熱伝導性エラストマー組成
物15を硬化させる方法としては、熱による方法や、硬
化剤による方法がある。また、熱によって熱伝導性エラ
ストマー組成物15を硬化させる場合には、発熱素子1
1からの発熱によって熱伝導性エラストマー組成物15
を硬化させてもよい。
【0042】このようにして熱伝導性エラストマー10
を形成できる。
【0043】上記熱伝導性エラストマー10によれば、
実装寸法のばらつきが小さく薄膜である熱伝導性エラス
トマーが得られる。
【0044】さらに、上記熱伝導性エラストマー10は
熱伝導性と電気絶縁性を有するため、熱伝導性エラスト
マー10によれば、発熱素子を含む電気回路の信頼性を
向上させることができる。
【0045】さらに、上記熱伝導性エラストマー10で
は、セラミックス焼結体の平均粒径を500μm以下と
することによって、従来のゲルタイプの熱伝導性シート
では製造困難であった500μm以下の熱伝導性エラス
トマーを容易に形成することができる。
【0046】
【実施例】以下に、本発明の実施例について詳細に説明
する。
【0047】(実施例1)実施例1では、本発明の熱伝
導性エラストマー組成物の一例を示す。実施例1の熱伝
導性エラストマー組成物では、液状シリコーンエラスト
マーとしてSH4(東レ・ダウコーニングシリコーン株
式会社)100重量部、熱伝導性フィラーとして酸化ア
ルミニウム(平均粒径20μm)30重量部、セラミッ
クス焼結体としてジルコニアボール(平均粒径500μ
m)10重量部を用いた。そして、これらの材料を配合
し、練り込むことによって、熱伝導性エラストマー組成
物を得た。
【0048】上記材料を用いることによって、実装前は
流動性をもち、実装後も硬化はしない熱伝導性エラスト
マー組成物が得られた。
【0049】(実施例2)実施例2では、本発明の熱伝
導性エラストマー組成物の他の一例を示す。実施例2の
熱伝導性エラストマー組成物では、液状シリコーンエラ
ストマーとしてJCR6101(東レ・ダウコーニング
シリコーン株式会社)100重量部、熱伝導性フィラー
として酸化アルミニウム(平均粒径20μm)30重量
部、セラミックス焼結体としてジルコニアボール(平均
粒径500μm)10重量部を用いた。そして、これら
の材料を配合し、練り込むことによって、熱伝導性エラ
ストマー組成物を得た。
【0050】上記材料を用いることによって、実装前は
流動性をもち、実装後は硬化する熱伝導性エラストマー
組成物が得られた。
【0051】(実施例3)実施例3では、本発明の熱伝
導性エラストマー組成物を用いて放熱板を発熱素子に取
り付けた一例について説明する。
【0052】実施例3では、熱伝導性エラストマー組成
物として実施例2の熱伝導性エラストマー組成物を使用
し、図2で説明した方法で熱伝導性エラストマーを形成
した。また、放熱手段としてアルミ板を用い、プリント
配線基板のかわりにガラスクロス繊維で強化したエポキ
シ樹脂基板を用い、発熱素子としてBGA(BallG
rid Array)タイプの発熱素子を使用した。一
方、比較例として、厚さ500μmの放熱シート(従来
のゲルタイプの放熱シートで、富士高分子工業株式会社
製)を用いて、同様にアルミ板を発熱素子に取り付け
た。
【0053】アルミ板を加圧する際には、平行度がしっ
かりしている微小荷重計を使用し、1kg/cm2の圧
力で加圧した。そして、熱伝導性エラストマー組成物を
硬化させるためにアルミ板を加圧した状態で、3時間室
温で放置した。一方、比較例の放熱シートでアルミ板を
発熱素子に取り付ける場合も、同様の条件(圧力は1k
g/cm2、3時間室温放置)で行った。
【0054】その後、上記工程によって実装された発熱
素子の実装の厚みを測定した。実装の厚みは非接触で測
定できるものを使用した。実装の厚みは、エポキシ樹脂
基板の下面からアルミ板上面までの高さと定義した。
【0055】厚みは、同一サンプル中の五点において測
定した。測定点の配置を図5に示す。
【0056】測定の結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】表1から明らかなように、実施例2の熱伝
導性エラストマー組成物を用いた場合には、従来の放熱
シートを用いた場合と比較して、実装の厚みのばらつき
が小さくなった。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱伝導性
エラストマー組成物によれば、実装寸法のばらつきが小
さく薄膜である熱伝導性エラストマーを形成できる熱伝
導性エラストマー組成物が得られる。
【0060】また、本発明の熱伝導性エラストマーによ
れば、実装寸法のばらつきが小さく薄膜である熱伝導性
エラストマーが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の熱伝導性エラストマーについて、一
実施形態を示す断面図である。
【図2】 本発明の熱伝導性エラストマーについて、製
造の一過程を示す断面図である。
【図3】 本発明の熱伝導性エラストマーについて、他
の製造過程を示す断面図である。
【図4】 本発明の熱伝導性エラストマーについて、そ
の他の製造過程を示す断面図である。
【図5】 本発明の熱伝導性エラストマーを用いた実施
例において、実装の厚みを測定した位置を示す平面図で
ある。
【符号の説明】
10 熱伝導性エラストマー 11 発熱素子 12 金属板 13 端子 14 プリント配線基板 15 熱伝導性エラストマー組成物 16 セラミックス焼結体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−41362(JP,A) 特開 平11−307698(JP,A) 特開 平9−296114(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08K 3/00 - 3/40 C08L 83/04 - 83/12 H01L 23/36 - 23/373

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱伝導性エラストマーを形成するための熱
    伝導性エラストマー組成物であって、 液状シリコーンエラストマーと、熱伝導性フィラーと、
    スペーサーとして機能するセラミックス焼結体とを含
    み、 前記セラミックス焼結体の平均粒径が前記熱伝導性フィ
    ラーの平均粒径の5倍以上であり、前記熱伝導性フィラーの平均粒径は0.5μm〜100
    μmの範囲であり、 前記セラミックス焼結体の平均粒径が3mm以下であ
    り、 前記液状シリコーンエラストマー100重量部に対し
    て、前記熱伝導性フィラーを100〜1200重量部含
    み、 前記液状シリコーンエラストマー100重量部に対して
    前記セラミックス焼結体を5〜30重量部含む ことを特
    徴とする熱伝導性エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】前記セラミックス焼結体が略真球状である
    請求項に記載の熱伝導性エラストマー組成物。
  3. 【請求項3】発熱素子と放熱手段との間に配置され、発
    熱素子の発熱を放熱手段に伝達する熱伝導性エラストマ
    ーであって、 請求項1または2に記載の熱伝導性エラストマー組成物
    を用いて形成され、 前記熱伝導性エラストマー組成物中の前記セラミックス
    焼結体の粒径によって厚さが制御されている熱伝導性エ
    ラストマー。
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