JP3474051B2 - 車両の運転指向推定装置、車両の制御装置、および車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
車両の運転指向推定装置、車両の制御装置、および車両用自動変速機の変速制御装置Info
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- JP3474051B2 JP3474051B2 JP04502596A JP4502596A JP3474051B2 JP 3474051 B2 JP3474051 B2 JP 3474051B2 JP 04502596 A JP04502596 A JP 04502596A JP 4502596 A JP4502596 A JP 4502596A JP 3474051 B2 JP3474051 B2 JP 3474051B2
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- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
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- Control Of Transmission Device (AREA)
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両における運転者の
運転指向を推定するための運転指向推定装置に関するも
のである。
運転指向を推定するための運転指向推定装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動変速機の変速比或いはギヤ
段を制御する変速制御装置、車両のパワーステアリング
の操舵力を制御する操舵力制御装置、車両懸架装置のシ
ョックアブソーバの減衰力やばね特性を制御するサスペ
ンション制御装置などのような車両に搭載された制御装
置では、駆動トルク、ステアリングの操舵力、ショック
アブソーバの減衰力或いはばね特性を、運転者の運転指
向を反映させて制御することが望まれる。
段を制御する変速制御装置、車両のパワーステアリング
の操舵力を制御する操舵力制御装置、車両懸架装置のシ
ョックアブソーバの減衰力やばね特性を制御するサスペ
ンション制御装置などのような車両に搭載された制御装
置では、駆動トルク、ステアリングの操舵力、ショック
アブソーバの減衰力或いはばね特性を、運転者の運転指
向を反映させて制御することが望まれる。
【0003】これに対し、運転者が動力性能を重視した
加速指向であるか、燃費を重視した燃費指向であるか
を、車両の各センサにより検出されたセンサ信号に基づ
いて、予め学習したニューラルネットワークを用いて判
定し、自動変速機の変速線図を切り換えるようにした変
速制御技術が提案されている。たとえば、特開平6−2
21420号公報に記載された変速制御方法がそれであ
る。
加速指向であるか、燃費を重視した燃費指向であるか
を、車両の各センサにより検出されたセンサ信号に基づ
いて、予め学習したニューラルネットワークを用いて判
定し、自動変速機の変速線図を切り換えるようにした変
速制御技術が提案されている。たとえば、特開平6−2
21420号公報に記載された変速制御方法がそれであ
る。
【0004】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、上記のような
従来の変速制御方法では、車速、スロットル開度、加速
度、ブレーキ信号、変速段、スロットル開度の時間的変
化などが入力されるニューラルネットワークが用いら
れ、そのニューラルネットワークからの複数回の推定出
力内容の割合に基づいて運転指向が判定される。このた
め、短時間の推定出力では十分な精度が得られないし、
信頼性を高めるために複数回の推定出力内容に基づいて
運転指向を判定しようとすると、運転者の操作に対する
運転指向結果の遅れが大きくなり応答性が十分に得られ
ないという不都合があった。
従来の変速制御方法では、車速、スロットル開度、加速
度、ブレーキ信号、変速段、スロットル開度の時間的変
化などが入力されるニューラルネットワークが用いら
れ、そのニューラルネットワークからの複数回の推定出
力内容の割合に基づいて運転指向が判定される。このた
め、短時間の推定出力では十分な精度が得られないし、
信頼性を高めるために複数回の推定出力内容に基づいて
運転指向を判定しようとすると、運転者の操作に対する
運転指向結果の遅れが大きくなり応答性が十分に得られ
ないという不都合があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、運転者の操作に
対する運転指向推定結果の精度および応答性が十分に得
られる車両の運転指向推定装置を提供することにある。
また、運転者の運転指向を速やかに反映させて制御する
ことができる、車両用自動変速機の変速制御装置を始め
とする車両の制御装置を提供することにある。
ものであり、その目的とするところは、運転者の操作に
対する運転指向推定結果の精度および応答性が十分に得
られる車両の運転指向推定装置を提供することにある。
また、運転者の運転指向を速やかに反映させて制御する
ことができる、車両用自動変速機の変速制御装置を始め
とする車両の制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、以上の課
題を解決しようとして種々検討を重ねた結果、車両発進
時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動
操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走
行時間などの運転操作に関連する運転操作関連変数は車
両の運転指向と密接に関連し、そのような運転操作関連
変数を指標としてニューラルネットワークに入力させる
と、精度の高い運転指向の推定が速やかに得られること
を見いだした。本発明はこのような知見に基づいて為さ
れたものである。
題を解決しようとして種々検討を重ねた結果、車両発進
時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動
操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走
行時間などの運転操作に関連する運転操作関連変数は車
両の運転指向と密接に関連し、そのような運転操作関連
変数を指標としてニューラルネットワークに入力させる
と、精度の高い運転指向の推定が速やかに得られること
を見いだした。本発明はこのような知見に基づいて為さ
れたものである。
【0007】すなわち、請求項1に係る発明の要旨とす
るところは、車両の運転指向を推定するための運転指向
推定装置であって、(a)車両発進時の出力操作量、出
力操作量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速
度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間から選択さ
れた少なくとも一つの運転操作関連変数を算出する運転
操作関連変数算出手段と、(b)その運転操作関連変数
算出手段により算出された運転操作関連変数が入力され
るニューラルネットワークを備え、前記運転操作関連変
数算出手段によって車両発進時の出力操作量、出力操作
量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速度、車両
の惰行走行時間、車速一定走行時間のいずれか一つが算
出される毎に、そのニューラルネットワークの出力に基
づいて、車両の運転指向を推定する運転指向推定手段
と、(c)車両のエンジンの出力を操作する出力操作部
の操作量を検出する出力操作量検出手段とを含み、
(d)前記運転操作関連変数算出手段は、該出力操作量
検出手段により検出された前記出力操作量の最大変化率
から急開閉操作時を除く出力操作量の最大変化率を算出
するものであることにある。また、請求項2に係る発明
の要旨とするところは、車両の運転指向を推定するため
の運転指向推定装置であって、(a)車両発進時の出力
操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動操作時の
最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間か
ら選択された少なくとも一つの運転操作関連変数を算出
する運転操作関連変数算出手段と、(b)その運転操作
関連変数算出手段により算出された運転操作関連変数が
入力されるニューラルネットワークを備え、前記運転操
作関連変数算出手段によって車両発進時の出力操作量、
出力操作量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速
度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間のいずれか
一つが算出される毎に、そのニューラルネットワークの
出力に基づいて、車両の運転指向を推定する運転指向推
定手段とを含み、(c)前記運転操作関連変数算出手段
は、前記車両の惰行走行または車速一定走行の間または
車両の制動操作時の最大減速度検出開始後は、該車両の
惰行走行時間または車速一定走行時間または車両の制動
操作時の最大減速度を予め設定された設定時間毎に算出
または決定し、(d)前記運転指向推定手段は、該設定
時間毎に算出または決定された該車両の惰行走行時間ま
たは車速一定走行時間または車両の制動操作時の最大減
速度が前記ニューラルネットワークに入力される毎に該
ニューラルネットワークから出力される出力値に基づい
て、車両の運転指向を推定することにある。また、請求
項3に係る発明の要旨とするところは、車両の運転指向
を推定するための運転指向推定装置であって、(a)車
両発進時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車両
の制動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速
一定走行時間から選択された少なくとも一つの運転操作
関連変数を算出する運転操作関連変数算出手段と、
(b)その運転操作関連変数算出手段により算出された
運転操作関連変数が入力されるニューラルネットワーク
を備え、前記運転操作関連変数算出手段によって車両発
進時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制
動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定
走行時間のいずれか一つが算出される毎に、そのニュー
ラルネットワークの出力に基づいて、車両の運転指向を
推定する運転指向推定手段とを含み、(c)前記運転操
作関連変数算出手段は、前記ニューラルネットワークに
繰り返し入力させるために車両に発生する前後加速度を
繰り返し算出して所定の記憶場所に記憶させるものであ
り、(d)前記車両の所定の変速期間である場合には、
該変速期間内に発生する上記前後加速度が前記ニューラ
ルネットワークへ入力されることを禁止する前後加速度
入力禁止手段をさらに含むことにある。また、請求項4
に係る発明の要旨とするところは、車両の運転指向を推
定するための運転指向推定装置であって、(a)車両発
進時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制
動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定
走行時間から選択された少なくとも一つの運転操作関連
変数を算出する運転操作関連変数算出手段と、(b)そ
の運転操作関連変数算出手段により算出された運転操作
関連変数が入力されるニューラルネットワークを備え、
前記運転操作関連変数算出手段によって車両発進時の出
力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動操作時
の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間
のいずれか一つが算出される毎に、そのニューラルネッ
トワークの出力に基づいて、車両の運転指向を推定する
運転指向推定手段とを含み、(c) 前記運転操作関連
変数算出手段は、前記ニューラルネットワークへ繰り返
し出力させるために、出力操作量、エンジン回転速度、
前後加速度の所定区間内の最大値の少なくとも1つを算
出するものであり、(d)車両の旋回を判定する車両旋
回判定手段と、(f)前記運転指向推定手段によって加
速指向であると推定され、且つ該車両旋回判定手段によ
り車両の旋回と判定された場合には、前記所定区間内の
最大値が前記ニューラルネットワークへ出力されること
を保留する最大値保留手段とを、さらに含むことにあ
る。
るところは、車両の運転指向を推定するための運転指向
推定装置であって、(a)車両発進時の出力操作量、出
力操作量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速
度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間から選択さ
れた少なくとも一つの運転操作関連変数を算出する運転
操作関連変数算出手段と、(b)その運転操作関連変数
算出手段により算出された運転操作関連変数が入力され
るニューラルネットワークを備え、前記運転操作関連変
数算出手段によって車両発進時の出力操作量、出力操作
量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速度、車両
の惰行走行時間、車速一定走行時間のいずれか一つが算
出される毎に、そのニューラルネットワークの出力に基
づいて、車両の運転指向を推定する運転指向推定手段
と、(c)車両のエンジンの出力を操作する出力操作部
の操作量を検出する出力操作量検出手段とを含み、
(d)前記運転操作関連変数算出手段は、該出力操作量
検出手段により検出された前記出力操作量の最大変化率
から急開閉操作時を除く出力操作量の最大変化率を算出
するものであることにある。また、請求項2に係る発明
の要旨とするところは、車両の運転指向を推定するため
の運転指向推定装置であって、(a)車両発進時の出力
操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動操作時の
最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間か
ら選択された少なくとも一つの運転操作関連変数を算出
する運転操作関連変数算出手段と、(b)その運転操作
関連変数算出手段により算出された運転操作関連変数が
入力されるニューラルネットワークを備え、前記運転操
作関連変数算出手段によって車両発進時の出力操作量、
出力操作量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速
度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間のいずれか
一つが算出される毎に、そのニューラルネットワークの
出力に基づいて、車両の運転指向を推定する運転指向推
定手段とを含み、(c)前記運転操作関連変数算出手段
は、前記車両の惰行走行または車速一定走行の間または
車両の制動操作時の最大減速度検出開始後は、該車両の
惰行走行時間または車速一定走行時間または車両の制動
操作時の最大減速度を予め設定された設定時間毎に算出
または決定し、(d)前記運転指向推定手段は、該設定
時間毎に算出または決定された該車両の惰行走行時間ま
たは車速一定走行時間または車両の制動操作時の最大減
速度が前記ニューラルネットワークに入力される毎に該
ニューラルネットワークから出力される出力値に基づい
て、車両の運転指向を推定することにある。また、請求
項3に係る発明の要旨とするところは、車両の運転指向
を推定するための運転指向推定装置であって、(a)車
両発進時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車両
の制動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速
一定走行時間から選択された少なくとも一つの運転操作
関連変数を算出する運転操作関連変数算出手段と、
(b)その運転操作関連変数算出手段により算出された
運転操作関連変数が入力されるニューラルネットワーク
を備え、前記運転操作関連変数算出手段によって車両発
進時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制
動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定
走行時間のいずれか一つが算出される毎に、そのニュー
ラルネットワークの出力に基づいて、車両の運転指向を
推定する運転指向推定手段とを含み、(c)前記運転操
作関連変数算出手段は、前記ニューラルネットワークに
繰り返し入力させるために車両に発生する前後加速度を
繰り返し算出して所定の記憶場所に記憶させるものであ
り、(d)前記車両の所定の変速期間である場合には、
該変速期間内に発生する上記前後加速度が前記ニューラ
ルネットワークへ入力されることを禁止する前後加速度
入力禁止手段をさらに含むことにある。また、請求項4
に係る発明の要旨とするところは、車両の運転指向を推
定するための運転指向推定装置であって、(a)車両発
進時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制
動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定
走行時間から選択された少なくとも一つの運転操作関連
変数を算出する運転操作関連変数算出手段と、(b)そ
の運転操作関連変数算出手段により算出された運転操作
関連変数が入力されるニューラルネットワークを備え、
前記運転操作関連変数算出手段によって車両発進時の出
力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動操作時
の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間
のいずれか一つが算出される毎に、そのニューラルネッ
トワークの出力に基づいて、車両の運転指向を推定する
運転指向推定手段とを含み、(c) 前記運転操作関連
変数算出手段は、前記ニューラルネットワークへ繰り返
し出力させるために、出力操作量、エンジン回転速度、
前後加速度の所定区間内の最大値の少なくとも1つを算
出するものであり、(d)車両の旋回を判定する車両旋
回判定手段と、(f)前記運転指向推定手段によって加
速指向であると推定され、且つ該車両旋回判定手段によ
り車両の旋回と判定された場合には、前記所定区間内の
最大値が前記ニューラルネットワークへ出力されること
を保留する最大値保留手段とを、さらに含むことにあ
る。
【0008】
【発明の効果】本請求項1に係る発明によれば、運転指
向推定手段により、車両発進時の出力操作量、出力操作
量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速度、車両
の惰行走行時間、車速一定走行時間の少なくとも一つが
入力されるニューラルネットワークの出力に基づいて、
車両の運転指向が推定される。このように、従来では用
いられていない上記の運転操作関連変数に基づいて運転
指向が推定されるので、より正確に運転指向を推定で
き、運転操作関連変数が算出される毎に、運転指向の推
定結果が得られるので、運転者の操作に対する運転指向
結果の応答性が十分に得られる車両の運転指向推定装置
を得ることができる。また、前記車両の運転指向推定装
置は、車両のエンジンの出力を操作する出力操作部の操
作量を検出する出力操作量検出手段を含み、前記運転操
作関連変数算出手段は、その出力操作量検出手段により
検出された前記出力操作量の最大変化率から急開閉操作
時を除く出力操作量の最大変化率を算出する加速操作時
の出力操作量最大変化率算出手段を含んで構成されるこ
とから、一時的な急開閉操作(所謂チップイン操作)時
を除く出力操作量の最大変化率が算出されるので、運転
指向の推定結果の信頼性が高められる利点がある。ま
た、請求項2に係る発明によれば、運転指向推定手段に
より、車両発進時の出力操作量、出力操作量の最大変化
率、車両の制動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時
間、車速一定走行時間の少なくとも一つが入力されるニ
ューラルネットワークの出力に基づいて、車両の運転指
向が推定される。このように、従来では用いられていな
い上記の運転操作関連変数に基づいて運転指向が推定さ
れるので、より正確に運転指向を推定でき、運転操作関
連変数が算出される毎に、運転指向の推定結果が得られ
るので、運転者の操作に対する運転指向結果の応答性が
十分に得られる車両の運転指向推定装置を得ることがで
きる。また、前記運転操作関連変数算出手段は、車両の
惰行走行または車速一定走行の間または車両の制動時の
最大減速度検出開始後は、その車両の車速一定走行時間
または車両の惰行走行時間または車両の制動時の最大減
速度を予め設定された設定時間毎に算出または決定し、
前記運転指向推定手段は、その設定時間毎に算出または
決定された車両の惰行走行時間または車速一定走行時間
または車両の制動操作時の最大減速度が前記ニューラル
ネットワークに入力される毎にそのニューラルネットワ
ークから出力される出力値に基づいて、車両の運転指向
を推定するものであることから、車両の惰行走行または
車速一定走行の間は、設定時間毎に運転指向の推定結果
が得られるので、運転操作の少ない燃費指向の走行にお
いても応答性が高められる利点がある。また、運転指向
と密接に関連した制動時の最大減速度に基づく運転指向
の推定結果が得られるので、その運転指向の推定結果の
信頼性が高められる利点がある。また、請求項3に係る
発明によれば、運転指向推定手段により、車両発進時の
出力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動操作
時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時
間の少なくとも一つが入力されるニューラルネットワー
クの出力に基づいて、車両の運転指向が推定される。こ
のように、従来では用いられていない上記の運転操作関
連変数に基づいて運転指向が推定されるので、より正確
に運転指向を推定でき、運転操作関連変数が算出される
毎に、運転指向の推定結果が得られるので、運転者の操
作に対する運転指向結果の応答性が十分に得られる車両
の運転指向推定装置を得ることができる。また、前記運
転操作関連変数算出手段は、前記ニューラルネットワー
クに繰り返し入力させるために車両に発生する前後加速
度を繰り返し算出して所定の記憶場所に記憶させるもの
であり、前記車両の所定の変速期間である場合には、そ
の変速期間内に発生する上記前後加速度の入力を禁止す
る前後加速度入力禁止手段をさらに含むことから、たと
えばアップシフト変速や降坂制御の4→3ダウン変速の
ような運転指向に関連しない所定の変速における変速期
間では、その変速期間に発生する前後加速度の入力が禁
止されてその情報がニューラルネットワークへ送られる
ことがないので、運転指向の推定結果の信頼性が一層高
められる。また、請求項4に係る発明によれば、運転指
向推定手段により、車両発進時の出力操作量、出力操作
量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速度、車両
の惰行走行時間、車速一定走行時間の少なくとも一つが
入力されるニューラルネットワークの出力に基づいて、
車両の運転指向が推定される。このように、従来では用
いられていない上記の運転操作関連変数に基づいて運転
指向が推定されるので、より正確に運転指向を推定で
き、運転操作関連変数が算出される毎に、運転指向の推
定結果が得られるので、運転者の操作に対する運転指向
結果の応答性が十分に得られる車両の運転指向推定装置
を得ることができる。また、前記運転操作関連変数算出
手段は、前記ニューラルネットワークへ繰り返し出力さ
せるために、出力操作量、エンジン回転速度、前後加速
度の入力信号値のうち所定区間内の最大値の少なくとも
1つを算出するものであり、車両の旋回を判定する車両
旋回判定手段と、前記運転指向推定手段によって加速指
向であると推定され、且つ上記車両旋回判定手段により
車両の旋回と判定された場合には、前記最大値の出力を
保留し、保留した最大値を前記ニューラルネットワーク
へ出力させることを保留する最大値保留手段とをさらに
含むものであることから、加速指向の走行中であっても
運転操作に関しては燃費指向と差がないコーナ前および
コーナ旋回中においては、上記区間内の最大値がニュー
ラルネットワークへ出力されることがなく、旋回前の最
大値が保留されてその保留値により運転指向の推定が行
われるので、運転指向の推定結果の信頼性が高められ
る。
向推定手段により、車両発進時の出力操作量、出力操作
量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速度、車両
の惰行走行時間、車速一定走行時間の少なくとも一つが
入力されるニューラルネットワークの出力に基づいて、
車両の運転指向が推定される。このように、従来では用
いられていない上記の運転操作関連変数に基づいて運転
指向が推定されるので、より正確に運転指向を推定で
き、運転操作関連変数が算出される毎に、運転指向の推
定結果が得られるので、運転者の操作に対する運転指向
結果の応答性が十分に得られる車両の運転指向推定装置
を得ることができる。また、前記車両の運転指向推定装
置は、車両のエンジンの出力を操作する出力操作部の操
作量を検出する出力操作量検出手段を含み、前記運転操
作関連変数算出手段は、その出力操作量検出手段により
検出された前記出力操作量の最大変化率から急開閉操作
時を除く出力操作量の最大変化率を算出する加速操作時
の出力操作量最大変化率算出手段を含んで構成されるこ
とから、一時的な急開閉操作(所謂チップイン操作)時
を除く出力操作量の最大変化率が算出されるので、運転
指向の推定結果の信頼性が高められる利点がある。ま
た、請求項2に係る発明によれば、運転指向推定手段に
より、車両発進時の出力操作量、出力操作量の最大変化
率、車両の制動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時
間、車速一定走行時間の少なくとも一つが入力されるニ
ューラルネットワークの出力に基づいて、車両の運転指
向が推定される。このように、従来では用いられていな
い上記の運転操作関連変数に基づいて運転指向が推定さ
れるので、より正確に運転指向を推定でき、運転操作関
連変数が算出される毎に、運転指向の推定結果が得られ
るので、運転者の操作に対する運転指向結果の応答性が
十分に得られる車両の運転指向推定装置を得ることがで
きる。また、前記運転操作関連変数算出手段は、車両の
惰行走行または車速一定走行の間または車両の制動時の
最大減速度検出開始後は、その車両の車速一定走行時間
または車両の惰行走行時間または車両の制動時の最大減
速度を予め設定された設定時間毎に算出または決定し、
前記運転指向推定手段は、その設定時間毎に算出または
決定された車両の惰行走行時間または車速一定走行時間
または車両の制動操作時の最大減速度が前記ニューラル
ネットワークに入力される毎にそのニューラルネットワ
ークから出力される出力値に基づいて、車両の運転指向
を推定するものであることから、車両の惰行走行または
車速一定走行の間は、設定時間毎に運転指向の推定結果
が得られるので、運転操作の少ない燃費指向の走行にお
いても応答性が高められる利点がある。また、運転指向
と密接に関連した制動時の最大減速度に基づく運転指向
の推定結果が得られるので、その運転指向の推定結果の
信頼性が高められる利点がある。また、請求項3に係る
発明によれば、運転指向推定手段により、車両発進時の
出力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動操作
時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時
間の少なくとも一つが入力されるニューラルネットワー
クの出力に基づいて、車両の運転指向が推定される。こ
のように、従来では用いられていない上記の運転操作関
連変数に基づいて運転指向が推定されるので、より正確
に運転指向を推定でき、運転操作関連変数が算出される
毎に、運転指向の推定結果が得られるので、運転者の操
作に対する運転指向結果の応答性が十分に得られる車両
の運転指向推定装置を得ることができる。また、前記運
転操作関連変数算出手段は、前記ニューラルネットワー
クに繰り返し入力させるために車両に発生する前後加速
度を繰り返し算出して所定の記憶場所に記憶させるもの
であり、前記車両の所定の変速期間である場合には、そ
の変速期間内に発生する上記前後加速度の入力を禁止す
る前後加速度入力禁止手段をさらに含むことから、たと
えばアップシフト変速や降坂制御の4→3ダウン変速の
ような運転指向に関連しない所定の変速における変速期
間では、その変速期間に発生する前後加速度の入力が禁
止されてその情報がニューラルネットワークへ送られる
ことがないので、運転指向の推定結果の信頼性が一層高
められる。また、請求項4に係る発明によれば、運転指
向推定手段により、車両発進時の出力操作量、出力操作
量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速度、車両
の惰行走行時間、車速一定走行時間の少なくとも一つが
入力されるニューラルネットワークの出力に基づいて、
車両の運転指向が推定される。このように、従来では用
いられていない上記の運転操作関連変数に基づいて運転
指向が推定されるので、より正確に運転指向を推定で
き、運転操作関連変数が算出される毎に、運転指向の推
定結果が得られるので、運転者の操作に対する運転指向
結果の応答性が十分に得られる車両の運転指向推定装置
を得ることができる。また、前記運転操作関連変数算出
手段は、前記ニューラルネットワークへ繰り返し出力さ
せるために、出力操作量、エンジン回転速度、前後加速
度の入力信号値のうち所定区間内の最大値の少なくとも
1つを算出するものであり、車両の旋回を判定する車両
旋回判定手段と、前記運転指向推定手段によって加速指
向であると推定され、且つ上記車両旋回判定手段により
車両の旋回と判定された場合には、前記最大値の出力を
保留し、保留した最大値を前記ニューラルネットワーク
へ出力させることを保留する最大値保留手段とをさらに
含むものであることから、加速指向の走行中であっても
運転操作に関しては燃費指向と差がないコーナ前および
コーナ旋回中においては、上記区間内の最大値がニュー
ラルネットワークへ出力されることがなく、旋回前の最
大値が保留されてその保留値により運転指向の推定が行
われるので、運転指向の推定結果の信頼性が高められ
る。
【0009】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記車両の運転
指向推定装置は、車両のエンジンの出力を操作する出力
操作部の操作量を検出する出力操作量検出手段と、車両
の速度を検出する車速検出手段を含み、前記運転操作関
連変数算出手段は、その出力操作量検出手段により検出
された前記出力操作量とその車速検出手段により検出さ
れた車速とから車両発進時の出力操作量を算出する発進
時出力操作量算出手段を含んで構成される。このように
すれば、運転指向と密接に関連した発進時の出力操作量
が算出されるので、運転指向の推定結果の信頼性が高め
られる利点がある。
指向推定装置は、車両のエンジンの出力を操作する出力
操作部の操作量を検出する出力操作量検出手段と、車両
の速度を検出する車速検出手段を含み、前記運転操作関
連変数算出手段は、その出力操作量検出手段により検出
された前記出力操作量とその車速検出手段により検出さ
れた車速とから車両発進時の出力操作量を算出する発進
時出力操作量算出手段を含んで構成される。このように
すれば、運転指向と密接に関連した発進時の出力操作量
が算出されるので、運転指向の推定結果の信頼性が高め
られる利点がある。
【0010】上記発進時出力操作量算出手段は、好適に
は、車両が停止している状態を判定する停車判定手段
と、車速が予め設定された設定車速に到達したことを判
定する設定車速到達判定手段と、車両の停車状態に続い
て車速が設定車速に到達したときの出力操作量を発進時
の出力操作量として決定する発進時出力操作量決定手段
とを含む。
は、車両が停止している状態を判定する停車判定手段
と、車速が予め設定された設定車速に到達したことを判
定する設定車速到達判定手段と、車両の停車状態に続い
て車速が設定車速に到達したときの出力操作量を発進時
の出力操作量として決定する発進時出力操作量決定手段
とを含む。
【0011】
【0012】上記加速操作時の出力操作量最大変化率算
出手段は、好適には、スロットル弁開度の変化率が増加
中のスロットル弁開度変化率最大値を逐次記憶して更新
するスロットル弁開度変化率最大値更新手段と、アクセ
ルペダルが短時間内に急開閉操作されるチップイン操作
を判定するチップイン操作判定手段と、そのチップイン
操作判定手段によりチップイン操作が判定されないとき
に上記スロットル弁開度変化率最大値更新手段により更
新されたスロットル弁開度変化率最大値を最大スロット
ル弁開度変化率として決定する最大スロットル弁開度変
化率決定手段と、この最大スロットル弁開度変化率決定
手段によって最大スロットル弁開度変化率が決定される
までの最大スロットル弁開度を決定する最大スロットル
弁開度決定手段とを含む。
出手段は、好適には、スロットル弁開度の変化率が増加
中のスロットル弁開度変化率最大値を逐次記憶して更新
するスロットル弁開度変化率最大値更新手段と、アクセ
ルペダルが短時間内に急開閉操作されるチップイン操作
を判定するチップイン操作判定手段と、そのチップイン
操作判定手段によりチップイン操作が判定されないとき
に上記スロットル弁開度変化率最大値更新手段により更
新されたスロットル弁開度変化率最大値を最大スロット
ル弁開度変化率として決定する最大スロットル弁開度変
化率決定手段と、この最大スロットル弁開度変化率決定
手段によって最大スロットル弁開度変化率が決定される
までの最大スロットル弁開度を決定する最大スロットル
弁開度決定手段とを含む。
【0013】上記チップイン操作判定手段は、最大スロ
ットル弁開度が求められてから所定時間経過後のスロッ
トル弁開度が判断基準値以下であってスロットル開度変
化率が零または負である場合、或いは、そのスロットル
開度変化率が正であってもスロットル弁開度が再判断基
準値より小であるときに、アクセルペダルの急開閉操作
すなわちチップイン操作であると判定する。
ットル弁開度が求められてから所定時間経過後のスロッ
トル弁開度が判断基準値以下であってスロットル開度変
化率が零または負である場合、或いは、そのスロットル
開度変化率が正であってもスロットル弁開度が再判断基
準値より小であるときに、アクセルペダルの急開閉操作
すなわちチップイン操作であると判定する。
【0014】また、好適には、前記車両の運転指向推定
装置において、前記運転操作関連変数算出手段は、車速
一定走行または車両の惰行走行の間は車速一定走行時間
または車両の惰行走行時間を予め設定された設定時間毎
に算出または決定する車速一定走行時間算出手段または
惰行走行時間算出手段を含み、前記運転指向推定手段
は、その設定時間毎に算出または決定された車両の惰行
走行時間または車速一定走行時間が前記ニューラルネッ
トワークに入力される毎にそのニューラルネットワーク
から出力される出力値に基づいて、車両の運転指向を推
定する。このようにすれば、車両の惰行走行または車速
一定走行の間は、設定時間毎に運転指向の推定結果が得
られるので、運転操作の少ない燃費指向の走行において
も応答性が高められる利点がある。
装置において、前記運転操作関連変数算出手段は、車速
一定走行または車両の惰行走行の間は車速一定走行時間
または車両の惰行走行時間を予め設定された設定時間毎
に算出または決定する車速一定走行時間算出手段または
惰行走行時間算出手段を含み、前記運転指向推定手段
は、その設定時間毎に算出または決定された車両の惰行
走行時間または車速一定走行時間が前記ニューラルネッ
トワークに入力される毎にそのニューラルネットワーク
から出力される出力値に基づいて、車両の運転指向を推
定する。このようにすれば、車両の惰行走行または車速
一定走行の間は、設定時間毎に運転指向の推定結果が得
られるので、運転操作の少ない燃費指向の走行において
も応答性が高められる利点がある。
【0015】上記車速一定走行時間算出手段は、車速が
所定幅以上に変化しないことを判定し、その車速が変化
しないことが予め設定された設定時間持続したことが第
1計時手段により計時されたことに基づいて車速一定走
行を判定する車速一定走行判定手段と、その車速一定走
行判定手段によって車速一定走行が判定された状態で第
2計時手段により計時される経過時間に基づいて車速一
定走行時間を決定するとともに、その車速一定走行中で
は予め設定された起動周期の経過毎に車速一定走行時間
を繰り返し決定する車速一定走行時間決定手段とを含
む。
所定幅以上に変化しないことを判定し、その車速が変化
しないことが予め設定された設定時間持続したことが第
1計時手段により計時されたことに基づいて車速一定走
行を判定する車速一定走行判定手段と、その車速一定走
行判定手段によって車速一定走行が判定された状態で第
2計時手段により計時される経過時間に基づいて車速一
定走行時間を決定するとともに、その車速一定走行中で
は予め設定された起動周期の経過毎に車速一定走行時間
を繰り返し決定する車速一定走行時間決定手段とを含
む。
【0016】上記惰行走行時間算出手段は、走行中の出
力操作量が零などに基づいて車両の惰行走行を判定する
惰行走行判定手段と、その惰行走行判定手段によって惰
行走行が判定された状態で第3計時手段により計時され
る経過時間に基づいて惰行走行時間を決定するととも
に、その惰行走行中では予め設定された起動周期の経過
毎に惰行走行時間を繰り返し決定する惰行走行時間決定
手段とを含む。
力操作量が零などに基づいて車両の惰行走行を判定する
惰行走行判定手段と、その惰行走行判定手段によって惰
行走行が判定された状態で第3計時手段により計時され
る経過時間に基づいて惰行走行時間を決定するととも
に、その惰行走行中では予め設定された起動周期の経過
毎に惰行走行時間を繰り返し決定する惰行走行時間決定
手段とを含む。
【0017】また、好適には、前記車両の運転指向推定
装置において、前記運転操作関連変数算出手段は、車両
の制動時の最大減速度検出開始後はその制動時の最大減
速度を予め設定された設定時間毎に算出する制動時最大
減速度算出手段を含み、前記運転指向推定手段は、その
設定時間毎に算出または決定された車両制動時の最大減
速度がニューラルネットワークに入力される毎にそのニ
ューラルネットワークから出力される出力値に基づいて
車両の運転指向を推定する。このようにすれば、運転指
向と密接に関連した制動時の最大減速度に基づく運転指
向の推定結果が得られるので、その運転指向の推定結果
の信頼性が高められる利点がある。
装置において、前記運転操作関連変数算出手段は、車両
の制動時の最大減速度検出開始後はその制動時の最大減
速度を予め設定された設定時間毎に算出する制動時最大
減速度算出手段を含み、前記運転指向推定手段は、その
設定時間毎に算出または決定された車両制動時の最大減
速度がニューラルネットワークに入力される毎にそのニ
ューラルネットワークから出力される出力値に基づいて
車両の運転指向を推定する。このようにすれば、運転指
向と密接に関連した制動時の最大減速度に基づく運転指
向の推定結果が得られるので、その運転指向の推定結果
の信頼性が高められる利点がある。
【0018】上記制動時最大減速度算出手段は、好適に
は、車両の制動中において増加中の前後加速度を逐次記
憶して更新する制動時最大減速度更新手段と、その前後
加速度が予め設定された判断基準値よりも小さい場合に
は上記制動時最大減速度更新手段により記憶された値を
制動時最大減速度として決定し、その後の前後加速度
(負)がその制動時最大減速度と等しい場合或いはその
制動時最大減速度よりも大きく(零側)てもその制動時
最大減速度より所定値以上離れない場合は、第4計時手
段により計時された所定時間毎に上記新たな前後加速度
を制動時最大減速度として周期的に決定する制動時最大
減速度決定手段とを含む。
は、車両の制動中において増加中の前後加速度を逐次記
憶して更新する制動時最大減速度更新手段と、その前後
加速度が予め設定された判断基準値よりも小さい場合に
は上記制動時最大減速度更新手段により記憶された値を
制動時最大減速度として決定し、その後の前後加速度
(負)がその制動時最大減速度と等しい場合或いはその
制動時最大減速度よりも大きく(零側)てもその制動時
最大減速度より所定値以上離れない場合は、第4計時手
段により計時された所定時間毎に上記新たな前後加速度
を制動時最大減速度として周期的に決定する制動時最大
減速度決定手段とを含む。
【0019】
【0020】上記運転操作関連変数算出手段には、上記
前後加速度の最大値を所定の記憶場所に記憶し且つ記憶
された値よりも大きい前後加速度が入力された場合には
それと更新する前後加速度最大値更新手段が備えられ、
前記前後加速度入力禁止手段は、アップシフト変速や降
坂制御の4→3ダウン変速のような運転指向に関連しな
い所定の変速期間において入力された前後加速度が上記
前後加速度最大値更新手段へ入力されることを禁止する
ものである。
前後加速度の最大値を所定の記憶場所に記憶し且つ記憶
された値よりも大きい前後加速度が入力された場合には
それと更新する前後加速度最大値更新手段が備えられ、
前記前後加速度入力禁止手段は、アップシフト変速や降
坂制御の4→3ダウン変速のような運転指向に関連しな
い所定の変速期間において入力された前後加速度が上記
前後加速度最大値更新手段へ入力されることを禁止する
ものである。
【0021】前記運転操作関連変数算出手段は、好適に
は、前記ニューラルネットワークへ繰り返し出力させる
ために、出力操作量、エンジン回転速度、前後加速度の
入力信号値のうち所定区間内の最大値の少なくとも1つ
を決定するために、出力操作量の所定区間内の最大値を
記憶するために記憶値よりも大きい出力操作量が新たに
入力された場合はその新たな出力操作量を記憶値として
更新する出力操作量区間最大値更新手段、エンジン回転
速度の所定区間内の最大値を記憶するために記憶値より
も大きいエンジン回転速度が新たに入力された場合はそ
の新たなエンジン回転速度を記憶値として更新するエン
ジン回転速度区間最大値更新手段、前後加速度の所定区
間内の最大値を記憶するために記憶値よりも大きい前後
加速度が新たに入力された場合はその新たな前後加速度
を記憶値として更新する前後加速度区間最大値更新手段
の少なくとも1つを備えたものであり、車両の旋回を判
定する車両旋回判定手段と、前記運転指向推定手段によ
って加速指向であると推定され、且つ上記車両旋回判定
手段により車両の旋回と判定された場合には、前記最大
値の出力を保留し、保留した最大値を前記ニューラルネ
ットワークへ出力させることを保留する最大値保留手段
とをさらに含むものである。このようにすれば、加速指
向の走行中であっても運転操作に関しては燃費指向と差
がないコーナ前およびコーナ旋回中においては、上記区
間内の最大値がニューラルネットワークへ出力されるこ
とがなく、旋回前の最大値が保留されてその保留値によ
り運転指向の推定が行われるので、運転指向の推定結果
の信頼性が高められる。
は、前記ニューラルネットワークへ繰り返し出力させる
ために、出力操作量、エンジン回転速度、前後加速度の
入力信号値のうち所定区間内の最大値の少なくとも1つ
を決定するために、出力操作量の所定区間内の最大値を
記憶するために記憶値よりも大きい出力操作量が新たに
入力された場合はその新たな出力操作量を記憶値として
更新する出力操作量区間最大値更新手段、エンジン回転
速度の所定区間内の最大値を記憶するために記憶値より
も大きいエンジン回転速度が新たに入力された場合はそ
の新たなエンジン回転速度を記憶値として更新するエン
ジン回転速度区間最大値更新手段、前後加速度の所定区
間内の最大値を記憶するために記憶値よりも大きい前後
加速度が新たに入力された場合はその新たな前後加速度
を記憶値として更新する前後加速度区間最大値更新手段
の少なくとも1つを備えたものであり、車両の旋回を判
定する車両旋回判定手段と、前記運転指向推定手段によ
って加速指向であると推定され、且つ上記車両旋回判定
手段により車両の旋回と判定された場合には、前記最大
値の出力を保留し、保留した最大値を前記ニューラルネ
ットワークへ出力させることを保留する最大値保留手段
とをさらに含むものである。このようにすれば、加速指
向の走行中であっても運転操作に関しては燃費指向と差
がないコーナ前およびコーナ旋回中においては、上記区
間内の最大値がニューラルネットワークへ出力されるこ
とがなく、旋回前の最大値が保留されてその保留値によ
り運転指向の推定が行われるので、運転指向の推定結果
の信頼性が高められる。
【0022】また、好適には、アクセルペダルの短時間
の急開閉操作であるチップイン操作を判定したときに
は、上記出力操作量区間最大値更新手段、エンジン回転
速度区間最大値更新手段、前後加速度区間最大値更新手
段の少なくとも1つにおける最大値の更新を阻止するチ
ップイン判定手段が設けられる。このようにすれば、運
転指向というよりは、路面上の障害物などの路面状態に
関連する情報が除去されるので、運転指向の推定精度が
高められる。
の急開閉操作であるチップイン操作を判定したときに
は、上記出力操作量区間最大値更新手段、エンジン回転
速度区間最大値更新手段、前後加速度区間最大値更新手
段の少なくとも1つにおける最大値の更新を阻止するチ
ップイン判定手段が設けられる。このようにすれば、運
転指向というよりは、路面上の障害物などの路面状態に
関連する情報が除去されるので、運転指向の推定精度が
高められる。
【0023】さらに、好適には、加速指向中においてチ
ップイン操作を除くアクセル戻し速度が所定値以上、或
いは制動時の減速度が所定値以上であるときに車両旋回
と判定する車両旋回判定手段が設けられる。この結果、
舵角センサなどの検出装置を設けることなく、車両のコ
ーナ前走行およびコーナ中走行が判定される。
ップイン操作を除くアクセル戻し速度が所定値以上、或
いは制動時の減速度が所定値以上であるときに車両旋回
と判定する車両旋回判定手段が設けられる。この結果、
舵角センサなどの検出装置を設けることなく、車両のコ
ーナ前走行およびコーナ中走行が判定される。
【0024】また、好適には、前記最大値保留手段によ
る保留中において、出力を保留していた最大値よりも大
きい入力信号が入力された場合には、その最大値保留手
段による出力保留中にも拘わらず最大値として更新して
ニューラルネットワークへ出力させる保留中更新手段が
さらに含まれる。このようにすれば、一層運転指向の信
頼性が高められる。さらに好適には、上記最大値保留手
段による保留中において、アクセルペダルの再踏み込み
が行われたときにはその最大値保留手段による保留を解
除する保留解除手段が設けられる。
る保留中において、出力を保留していた最大値よりも大
きい入力信号が入力された場合には、その最大値保留手
段による出力保留中にも拘わらず最大値として更新して
ニューラルネットワークへ出力させる保留中更新手段が
さらに含まれる。このようにすれば、一層運転指向の信
頼性が高められる。さらに好適には、上記最大値保留手
段による保留中において、アクセルペダルの再踏み込み
が行われたときにはその最大値保留手段による保留を解
除する保留解除手段が設けられる。
【0025】前記運転操作関連変数算出手段は、好適に
は、前記ニューラルネットワークへ繰り返し出力させる
ために、エンジン回転速度の所定区間内の最大値を決定
するために、エンジン回転速度の所定区間内の最大値を
記憶するために記憶値よりも大きいエンジン回転速度が
新たに入力された場合はその新たなエンジン回転速度を
記憶値として更新するエンジン回転速度区間最大値更新
手段を備えたものであり、現ギヤ段が最高速ギヤ段より
も1段下のギヤ段であって、車速が一定の定常走行が所
定の継続時間以上継続した場合には、最高速ギヤ段より
も1段下のギヤ段での走行時において検出されたエンジ
ン回転速度を最高速ギヤ段走行の値に補正した後に、上
記エンジン回転速度区間最大値更新手段で更新させるエ
ンジン回転速度補正手段がさらに設けられる。このよう
にすれば、実際のエンジン回転速度がそれよりも小さい
値に補正されてから所定区間最大値入力信号として更新
され、且つニューラルネットワークへ入力されることか
ら、最高速ギヤ段よりも1段下のギヤ段での一定速度で
高速走行中においてニューラルネットワークの出力信号
の大きさが抑制され、加速指向であると誤推定されるこ
とが好適に解消される。
は、前記ニューラルネットワークへ繰り返し出力させる
ために、エンジン回転速度の所定区間内の最大値を決定
するために、エンジン回転速度の所定区間内の最大値を
記憶するために記憶値よりも大きいエンジン回転速度が
新たに入力された場合はその新たなエンジン回転速度を
記憶値として更新するエンジン回転速度区間最大値更新
手段を備えたものであり、現ギヤ段が最高速ギヤ段より
も1段下のギヤ段であって、車速が一定の定常走行が所
定の継続時間以上継続した場合には、最高速ギヤ段より
も1段下のギヤ段での走行時において検出されたエンジ
ン回転速度を最高速ギヤ段走行の値に補正した後に、上
記エンジン回転速度区間最大値更新手段で更新させるエ
ンジン回転速度補正手段がさらに設けられる。このよう
にすれば、実際のエンジン回転速度がそれよりも小さい
値に補正されてから所定区間最大値入力信号として更新
され、且つニューラルネットワークへ入力されることか
ら、最高速ギヤ段よりも1段下のギヤ段での一定速度で
高速走行中においてニューラルネットワークの出力信号
の大きさが抑制され、加速指向であると誤推定されるこ
とが好適に解消される。
【0026】また、請求項5に係る発明の要旨とすると
ころは、車両の運転指向を推定するための運転指向推定
装置であって、(a)車両発進時の出力操作量、出力操
作量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速度、車
両の惰行走行時間、車速一定走行時間から選択された少
なくとも一つの運転操作関連変数を算出する運転操作関
連変数算出手段と、(b)その運転操作関連変数算出手
段により算出された運転操作関連変数が入力されるニュ
ーラルネットワークを備え、そのニューラルネットワー
クの出力に基づいて車両の運転指向を推定する運転指向
推定手段と、(c)車両の旋回を判定する車両旋回判定
手段と、(d)車両旋回判定手段によって車両の旋回が
判定された場合には、前記運転指向推定手段におけるニ
ューラルネットワークの運転指向推定演算を禁止して、
車両旋回前のニューラルネットワークの出力値を保持さ
せる運転指向推定演算禁止手段とを、含むことにある。
このような請求項5に係る発明によれば、運転操作に関
しては燃費指向と差がないコーナ前およびコーナ旋回中
においては、ニューラルネットワークの出力値が新たに
出力されることがないので、ニューラルネットワークの
出力値が低下することが好適に防止されて加速指向であ
るにもかかわらず燃費指向と判定されるおそれがなく、
運転指向の推定結果の信頼性が高められる。
ころは、車両の運転指向を推定するための運転指向推定
装置であって、(a)車両発進時の出力操作量、出力操
作量の最大変化率、車両の制動操作時の最大減速度、車
両の惰行走行時間、車速一定走行時間から選択された少
なくとも一つの運転操作関連変数を算出する運転操作関
連変数算出手段と、(b)その運転操作関連変数算出手
段により算出された運転操作関連変数が入力されるニュ
ーラルネットワークを備え、そのニューラルネットワー
クの出力に基づいて車両の運転指向を推定する運転指向
推定手段と、(c)車両の旋回を判定する車両旋回判定
手段と、(d)車両旋回判定手段によって車両の旋回が
判定された場合には、前記運転指向推定手段におけるニ
ューラルネットワークの運転指向推定演算を禁止して、
車両旋回前のニューラルネットワークの出力値を保持さ
せる運転指向推定演算禁止手段とを、含むことにある。
このような請求項5に係る発明によれば、運転操作に関
しては燃費指向と差がないコーナ前およびコーナ旋回中
においては、ニューラルネットワークの出力値が新たに
出力されることがないので、ニューラルネットワークの
出力値が低下することが好適に防止されて加速指向であ
るにもかかわらず燃費指向と判定されるおそれがなく、
運転指向の推定結果の信頼性が高められる。
【0027】また、好適には、上記発明の運転志向推定
手段により推定された運転志向に基づいて制御内容が変
更される車両の制御装置が構成される。このようにすれ
ば、運転者の操作に対する運転志向結果の応答性が十分
に得られる車両の制御装置が提供される。
手段により推定された運転志向に基づいて制御内容が変
更される車両の制御装置が構成される。このようにすれ
ば、運転者の操作に対する運転志向結果の応答性が十分
に得られる車両の制御装置が提供される。
【0028】上記車両の制御装置は、好適には、上記運
転指向推定手段により推定された運転指向に基づいて変
速比が制御される車両用自動変速機の変速制御装置、上
記運転指向推定手段により推定された運転指向に基づい
て車両のパワーステアリングの操舵力が制御される操舵
力制御装置、或いは、上記運転指向推定手段により推定
された運転指向に基づいて車両懸架装置のショックアブ
ソーバの減衰力或いはばね特性が制御されるサスペンシ
ョン制御装置である。
転指向推定手段により推定された運転指向に基づいて変
速比が制御される車両用自動変速機の変速制御装置、上
記運転指向推定手段により推定された運転指向に基づい
て車両のパワーステアリングの操舵力が制御される操舵
力制御装置、或いは、上記運転指向推定手段により推定
された運転指向に基づいて車両懸架装置のショックアブ
ソーバの減衰力或いはばね特性が制御されるサスペンシ
ョン制御装置である。
【0029】また、好適には、上記車両用自動変速機の
変速制御装置は、前記運転指向推定手段により推定され
た運転指向に基づいて、予め記憶された複数種類の変速
線図のうちの一つを選択する変速線図切換手段と、その
変速線図切換手段により選択された変速線図から実際の
スロットル弁開度および車速に基づいて自動変速機の変
速比を変化させる変速制御手段とを含む。これにより、
運転指向に適したギヤ段が選択されて、十分な加速力或
いは燃費が得られる。
変速制御装置は、前記運転指向推定手段により推定され
た運転指向に基づいて、予め記憶された複数種類の変速
線図のうちの一つを選択する変速線図切換手段と、その
変速線図切換手段により選択された変速線図から実際の
スロットル弁開度および車速に基づいて自動変速機の変
速比を変化させる変速制御手段とを含む。これにより、
運転指向に適したギヤ段が選択されて、十分な加速力或
いは燃費が得られる。
【0030】また、好適には、登坂制御中或いは降坂制
御中だけでなく、前記運転指向推定手段のニューラルネ
ットワークの出力信号が所定値以上であるときに自動変
速機の最高速ギヤ段を禁止するが、車速が一定である車
両の定常走行であって上記ニューラルネットワークの出
力信号が所定値より小さい場合にはその最高速ギヤ段の
禁止を解除する最高速ギヤ段禁止手段が設けられる。こ
のようにすれば、ニューラルネットワークの出力信号が
所定値以上であるときには、十分な駆動力が得られる利
点がある。
御中だけでなく、前記運転指向推定手段のニューラルネ
ットワークの出力信号が所定値以上であるときに自動変
速機の最高速ギヤ段を禁止するが、車速が一定である車
両の定常走行であって上記ニューラルネットワークの出
力信号が所定値より小さい場合にはその最高速ギヤ段の
禁止を解除する最高速ギヤ段禁止手段が設けられる。こ
のようにすれば、ニューラルネットワークの出力信号が
所定値以上であるときには、十分な駆動力が得られる利
点がある。
【0031】
【0032】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
細に説明する。
【0033】図1には、車両の自動変速機および変速制
御装置が示されている。図1において、車両のエンジン
10から出力された動力は、トルクコンバータ12、自
動変速機14、および図示しない差動歯車装置および車
軸を経て図示しない駆動輪へ伝達されるようになってい
る。
御装置が示されている。図1において、車両のエンジン
10から出力された動力は、トルクコンバータ12、自
動変速機14、および図示しない差動歯車装置および車
軸を経て図示しない駆動輪へ伝達されるようになってい
る。
【0034】上記トルクコンバータ12は、クランク軸
16に連結されたポンプ翼車18と、自動変速機14の
入力軸20に連結され且つ流体を介してポンプ翼車18
から動力が伝達されるタービン翼車22と、一方向クラ
ッチ24を介して位置固定のハウジング26に固定され
た固定翼車28と、ポンプ翼車18およびタービン翼車
22をダンパ30を介して直結するロックアップクラッ
チ32とを備えている。このロックアップクラッチ32
は、解放側油室33と係合側油室35との圧力差により
係合制御される。
16に連結されたポンプ翼車18と、自動変速機14の
入力軸20に連結され且つ流体を介してポンプ翼車18
から動力が伝達されるタービン翼車22と、一方向クラ
ッチ24を介して位置固定のハウジング26に固定され
た固定翼車28と、ポンプ翼車18およびタービン翼車
22をダンパ30を介して直結するロックアップクラッ
チ32とを備えている。このロックアップクラッチ32
は、解放側油室33と係合側油室35との圧力差により
係合制御される。
【0035】上記自動変速機14は、たとえば前進4速
或いは5速のギヤ段が達成される遊星歯車式の多段変速
機である。前進4速である場合の自動変速機14は、同
軸上に配設された3組のシングルピニオン型遊星歯車装
置34,36,38と、前記入力軸20と、遊星歯車装
置38のリングギヤとともに回転する出力歯車39と前
記差動歯車装置との間で動力を伝達するカウンタ軸(出
力軸)40とを備えている。それら遊星歯車装置34,
36,38の構成要素の一部は互いに一体的に連結され
るだけでなく、3つのクラッチC0 ,C1 ,C2 によっ
て互いに選択的に連結されている。また、上記遊星歯車
装置34,36,38の構成要素の一部は、4つのブレ
ーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 によってハウジング26に
選択的に連結されるとともに、さらに、構成要素の一部
は3つの一方向クラッチF0 ,F 1 ,F2 によってその
回転方向により相互に若しくはハウジング26と係合さ
せられるようになっている。
或いは5速のギヤ段が達成される遊星歯車式の多段変速
機である。前進4速である場合の自動変速機14は、同
軸上に配設された3組のシングルピニオン型遊星歯車装
置34,36,38と、前記入力軸20と、遊星歯車装
置38のリングギヤとともに回転する出力歯車39と前
記差動歯車装置との間で動力を伝達するカウンタ軸(出
力軸)40とを備えている。それら遊星歯車装置34,
36,38の構成要素の一部は互いに一体的に連結され
るだけでなく、3つのクラッチC0 ,C1 ,C2 によっ
て互いに選択的に連結されている。また、上記遊星歯車
装置34,36,38の構成要素の一部は、4つのブレ
ーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 によってハウジング26に
選択的に連結されるとともに、さらに、構成要素の一部
は3つの一方向クラッチF0 ,F 1 ,F2 によってその
回転方向により相互に若しくはハウジング26と係合さ
せられるようになっている。
【0036】上記クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキ
B0 ,B1 ,B2 ,B3 は、例えば多板式のクラッチや
1本または巻付け方向が反対の2本のバンドを備えたバ
ンドブレーキ等にて構成され、それぞれ図示しない油圧
アクチュエータによって作動させられるようになってい
る。後述の電子制御装置42からの指令に従って作動す
る油圧制御回路44によりそれ等の油圧アクチュエータ
の作動がそれぞれ制御されることにより、図2に示され
ているように変速比γ(=入力軸20の回転速度/カウ
ンタ軸40の回転速度)がそれぞれ異なる前進4段・後
進1段の変速段が得られる。図2において、「1st」,
「2nd」,「3rd」,「O/D(オーバドライブ)」は、そ
れぞれ前進側の第1速ギヤ段,第2速ギヤ段,第3速ギ
ヤ段,第4速ギヤ段を表しており、上記変速比は第1速
ギヤ段から第4速ギヤ段に向かうに従って順次小さくな
る。なお、上記トルクコンバータ12および自動変速機
14は、軸心に対して対称的に構成されているため、図
1においては入力軸20の回転軸線の下側およびカウン
タ軸40の回転軸線の上側を省略して示してある。
B0 ,B1 ,B2 ,B3 は、例えば多板式のクラッチや
1本または巻付け方向が反対の2本のバンドを備えたバ
ンドブレーキ等にて構成され、それぞれ図示しない油圧
アクチュエータによって作動させられるようになってい
る。後述の電子制御装置42からの指令に従って作動す
る油圧制御回路44によりそれ等の油圧アクチュエータ
の作動がそれぞれ制御されることにより、図2に示され
ているように変速比γ(=入力軸20の回転速度/カウ
ンタ軸40の回転速度)がそれぞれ異なる前進4段・後
進1段の変速段が得られる。図2において、「1st」,
「2nd」,「3rd」,「O/D(オーバドライブ)」は、そ
れぞれ前進側の第1速ギヤ段,第2速ギヤ段,第3速ギ
ヤ段,第4速ギヤ段を表しており、上記変速比は第1速
ギヤ段から第4速ギヤ段に向かうに従って順次小さくな
る。なお、上記トルクコンバータ12および自動変速機
14は、軸心に対して対称的に構成されているため、図
1においては入力軸20の回転軸線の下側およびカウン
タ軸40の回転軸線の上側を省略して示してある。
【0037】上記油圧制御回路44には、自動変速機1
4のギヤ段を制御するための変速制御用油圧制御回路
と、ロックアップクラッチ32の係合を制御するための
係合制御用油圧制御回路とが設けられている。変速制御
用油圧制御回路は、ソレノイドNo.1およびソレノイドN
o.2によってそれぞれオンオフ駆動される第1電磁弁4
6および第2電磁弁48を備えており、それら第1電磁
弁46および第2電磁弁48の作動の組み合わせによっ
て図1に示すようにクラッチおよびブレーキが選択的に
作動させられて前記第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段のう
ちのいずれかが成立させられるようになっている。
4のギヤ段を制御するための変速制御用油圧制御回路
と、ロックアップクラッチ32の係合を制御するための
係合制御用油圧制御回路とが設けられている。変速制御
用油圧制御回路は、ソレノイドNo.1およびソレノイドN
o.2によってそれぞれオンオフ駆動される第1電磁弁4
6および第2電磁弁48を備えており、それら第1電磁
弁46および第2電磁弁48の作動の組み合わせによっ
て図1に示すようにクラッチおよびブレーキが選択的に
作動させられて前記第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段のう
ちのいずれかが成立させられるようになっている。
【0038】また、上記係合制御用油圧制御回路は、ロ
ックアップクラッチ32を解放状態とする解放側位置と
ロックアップクラッチ32を係合状態とする係合側位置
とに切り換える図示しないクラッチ切換弁をオンオフ作
動させる切換用信号圧を発生する第3電磁弁50と、係
合側油室35および解放側油室33の圧力差ΔPを調節
してロックアップクラッチ32のスリップ量を制御する
図示しないスリップ制御弁を作動させるスリップ制御用
信号圧を電子制御装置42からの駆動電流に従って発生
させるリニアソレノイド弁54とを備えている。
ックアップクラッチ32を解放状態とする解放側位置と
ロックアップクラッチ32を係合状態とする係合側位置
とに切り換える図示しないクラッチ切換弁をオンオフ作
動させる切換用信号圧を発生する第3電磁弁50と、係
合側油室35および解放側油室33の圧力差ΔPを調節
してロックアップクラッチ32のスリップ量を制御する
図示しないスリップ制御弁を作動させるスリップ制御用
信号圧を電子制御装置42からの駆動電流に従って発生
させるリニアソレノイド弁54とを備えている。
【0039】前記電子制御装置42は、CPU60、R
AM62、ROM64、図示しない入出力インターフェ
ースなどを含む所謂マイクロコンピュータであって、そ
れには、エンジン10の吸気配管66に設けられたスロ
ットル弁68の開度TAを検出するスロットルセンサ7
0、エンジン10の回転速度を検出するエンジン回転速
度センサ72、自動変速機14の入力軸20の回転速度
を検出する入力軸回転速度センサ74、車速Vを検出す
るために自動変速機14のカウンタ軸40の回転速度を
検出する車速センサ76、シフトレバー78の操作位
置、すなわちL、S、D、N、R、Pレンジのいずれか
を検出する操作位置センサ80、ブレーキペダル82の
操作を検出するブレーキスイッチ84から、スロットル
弁開度TAを表す信号、エンジン回転速度NE を表す信
号、入力軸回転速度NINを表す信号、出力軸(カウンタ
軸40)の回転速度NOUT を表す信号、シフトレバー7
8の操作位置PS を表す信号、ブレーキペダル82の操
作を表す信号SBKがそれぞれ供給されるようになってい
る。上記スロットル弁68は出力操作部に相当するアク
セルペダル58と機械的に連結されてその踏込操作に伴
ってスロットル弁開度TAが増加させられるものである
から、上記スロットルセンサ70はアクセルペダル58
の操作量(すなわち出力操作量)AACC も実質的に検出
している。
AM62、ROM64、図示しない入出力インターフェ
ースなどを含む所謂マイクロコンピュータであって、そ
れには、エンジン10の吸気配管66に設けられたスロ
ットル弁68の開度TAを検出するスロットルセンサ7
0、エンジン10の回転速度を検出するエンジン回転速
度センサ72、自動変速機14の入力軸20の回転速度
を検出する入力軸回転速度センサ74、車速Vを検出す
るために自動変速機14のカウンタ軸40の回転速度を
検出する車速センサ76、シフトレバー78の操作位
置、すなわちL、S、D、N、R、Pレンジのいずれか
を検出する操作位置センサ80、ブレーキペダル82の
操作を検出するブレーキスイッチ84から、スロットル
弁開度TAを表す信号、エンジン回転速度NE を表す信
号、入力軸回転速度NINを表す信号、出力軸(カウンタ
軸40)の回転速度NOUT を表す信号、シフトレバー7
8の操作位置PS を表す信号、ブレーキペダル82の操
作を表す信号SBKがそれぞれ供給されるようになってい
る。上記スロットル弁68は出力操作部に相当するアク
セルペダル58と機械的に連結されてその踏込操作に伴
ってスロットル弁開度TAが増加させられるものである
から、上記スロットルセンサ70はアクセルペダル58
の操作量(すなわち出力操作量)AACC も実質的に検出
している。
【0040】電子制御装置42のCPU60は、予めR
OM64に記憶されたプログラムに従って上記入力信号
を処理し、たとえば運転指向推定制御、変速制御、ロッ
クアップクラッチ制御などを実行する。したがって、本
実施例では、電子制御装置42が運転指向推定装置、変
速制御装置として機能している。
OM64に記憶されたプログラムに従って上記入力信号
を処理し、たとえば運転指向推定制御、変速制御、ロッ
クアップクラッチ制御などを実行する。したがって、本
実施例では、電子制御装置42が運転指向推定装置、変
速制御装置として機能している。
【0041】上記電子制御装置42の運転指向推定制御
では、入力信号から所定の運転操作関連変数を算出し、
その運転操作関連変数が入力されるニューラルネットワ
ークNNの出力に基づいて運転指向が推定される。ま
た、電子制御装置42の変速制御やロックアップクラッ
チ制御では、予めROM64に記憶された複数種類の変
速線図すなわち図3の加速指向の変速線図、図4の中間
指向(通常)の変速線図、図5の燃費指向の変速線図か
ら運転指向に対応する変速線図が選択され、その選択さ
れた変速線図から実際の車速Vおよびスロットル弁開度
TAに基づいて所定のギヤ段へのシフト判定或いはロッ
クアップオンオフ判定が行われる。たとえば、図4の通
常の変速線図において実際の車速Vおよびスロットル弁
開度TAを示す点がアップシフト線或いはダウンシフト
線と交差するとアップシフト判定或いはダウンシフト判
定が行われる。そして、そのシフト判定が行われたギヤ
段を成立させるように、図1に示す第1電磁弁46およ
び第2電磁弁48が駆動され、或いはロックアップクラ
ッチ32の係合制御のために第3電磁弁50およびリニ
アソレノイド弁54が駆動される。
では、入力信号から所定の運転操作関連変数を算出し、
その運転操作関連変数が入力されるニューラルネットワ
ークNNの出力に基づいて運転指向が推定される。ま
た、電子制御装置42の変速制御やロックアップクラッ
チ制御では、予めROM64に記憶された複数種類の変
速線図すなわち図3の加速指向の変速線図、図4の中間
指向(通常)の変速線図、図5の燃費指向の変速線図か
ら運転指向に対応する変速線図が選択され、その選択さ
れた変速線図から実際の車速Vおよびスロットル弁開度
TAに基づいて所定のギヤ段へのシフト判定或いはロッ
クアップオンオフ判定が行われる。たとえば、図4の通
常の変速線図において実際の車速Vおよびスロットル弁
開度TAを示す点がアップシフト線或いはダウンシフト
線と交差するとアップシフト判定或いはダウンシフト判
定が行われる。そして、そのシフト判定が行われたギヤ
段を成立させるように、図1に示す第1電磁弁46およ
び第2電磁弁48が駆動され、或いはロックアップクラ
ッチ32の係合制御のために第3電磁弁50およびリニ
アソレノイド弁54が駆動される。
【0042】なお、図3、図4、図5において、実線は
シフトアップ線を示し、破線はシフトダウン線を示し、
1点鎖線はロックアップクラッチの係合線を示し、2点
鎖線はロックアップクラッチの開放線を示している。図
3の加速指向の変速線図では、図4と比較して、高車速
(高エンジン回転速度)で変速が実行されるように変速
線が設定されている。また、図5の燃費指向の変速線図
では、図4と比較して、低エンジン回転速度で変速が実
行されるように変速線が設定されている。
シフトアップ線を示し、破線はシフトダウン線を示し、
1点鎖線はロックアップクラッチの係合線を示し、2点
鎖線はロックアップクラッチの開放線を示している。図
3の加速指向の変速線図では、図4と比較して、高車速
(高エンジン回転速度)で変速が実行されるように変速
線が設定されている。また、図5の燃費指向の変速線図
では、図4と比較して、低エンジン回転速度で変速が実
行されるように変速線が設定されている。
【0043】図6は、上記電子制御装置42の制御機能
を説明する機能ブロック線図である。図において、変速
制御手段90は、ROM64に予め記憶された複数種類
の変速線図から変速線図切換手段92により選択された
変速線図から、車速センサ76により検出された実際の
車速Vおよびスロットルセンサ70により検出された実
際のスロットル弁開度TAに基づいて所定のギヤ段への
変速判断を実行し、その変速判断により判断されたギヤ
段を達成するための電磁弁46、48、50に対して変
速出力を行って自動変速機14のギヤ段を切換制御す
る。
を説明する機能ブロック線図である。図において、変速
制御手段90は、ROM64に予め記憶された複数種類
の変速線図から変速線図切換手段92により選択された
変速線図から、車速センサ76により検出された実際の
車速Vおよびスロットルセンサ70により検出された実
際のスロットル弁開度TAに基づいて所定のギヤ段への
変速判断を実行し、その変速判断により判断されたギヤ
段を達成するための電磁弁46、48、50に対して変
速出力を行って自動変速機14のギヤ段を切換制御す
る。
【0044】最高速ギヤ段禁止手段93は、Dレンジが
選択されているとき、登坂制御中或いは降坂制御中だけ
でなく、運転指向推定部94のニューラルネットワーク
NNの出力信号NNOUT が所定値以上であるときすなわ
ち加速指向を示すフラグXSP ORT の内容が「1」にセッ
トされているときにも、十分な駆動力を得るために最高
速ギヤ段を禁止する。しかし、車速が一定である車両の
定常走行であって上記ニューラルネットワークNNの出
力信号NNOUT が所定値Kより小さい場合には、上記最
高速ギヤ段禁止手段93による最高速ギヤ段が解除され
る。
選択されているとき、登坂制御中或いは降坂制御中だけ
でなく、運転指向推定部94のニューラルネットワーク
NNの出力信号NNOUT が所定値以上であるときすなわ
ち加速指向を示すフラグXSP ORT の内容が「1」にセッ
トされているときにも、十分な駆動力を得るために最高
速ギヤ段を禁止する。しかし、車速が一定である車両の
定常走行であって上記ニューラルネットワークNNの出
力信号NNOUT が所定値Kより小さい場合には、上記最
高速ギヤ段禁止手段93による最高速ギヤ段が解除され
る。
【0045】上記変速線図切換手段92は、ROM64
に予め記憶された図3、図4、図5に示す複数種類の変
速線図から、運転指向推定部94により推定された運転
指向に対応した変速線図を選択する。たとえば、変速線
図切換手段92では、運転指向推定部94によりたとえ
ば加速指向を示すフラグXSPORT がセットされた場合に
は、図3の加速指向の変速線図が選択されるが、燃費指
向を示すフラグXECOがセットされた場合には、図5の
燃費指向の変速線図が選択され、中間指向を示すフラグ
XNORMがセットされた場合には、それら加速指向の変速
線図および燃費指向の変速線図の中間的な特性を備えた
図4の中間指向の変速線図が選択されるのである。
に予め記憶された図3、図4、図5に示す複数種類の変
速線図から、運転指向推定部94により推定された運転
指向に対応した変速線図を選択する。たとえば、変速線
図切換手段92では、運転指向推定部94によりたとえ
ば加速指向を示すフラグXSPORT がセットされた場合に
は、図3の加速指向の変速線図が選択されるが、燃費指
向を示すフラグXECOがセットされた場合には、図5の
燃費指向の変速線図が選択され、中間指向を示すフラグ
XNORMがセットされた場合には、それら加速指向の変速
線図および燃費指向の変速線図の中間的な特性を備えた
図4の中間指向の変速線図が選択されるのである。
【0046】上記運転指向推定部94は、複数種類の運
転操作関連変数のいずれかの算出毎にその運転操作関連
変数が入力されて推定演算が起動されるニューラルネッ
トワークNNを備え、そのニューラルネットワークNN
の出力に基づいて車両の運転指向を推定する。たとえば
図7に示すように、運転指向推定部94は、前記各セン
サ70、72、74、76、84などからの検出信号を
比較的短い所定の周期で読み込む信号読込手段96と、
この信号読込手段96により逐次読み込まれた信号か
ら、運転指向を反映する運転操作に密接に関連する複数
種類の運転操作関連変数、すなわち車両発進時の出力操
作量(アクセルペダル操作量)すなわち車両発進時のス
ロットル弁開度TAST、加速操作時の出力操作量の最大
変化率すなわちスロットル弁開度の最大変化率
ACCMAX 、車両の制動操作時の最大減速度G NMAX、車両
の惰行走行時間TCOAST 、車速一定走行時間TVCONST、
所定区間内において各センサから入力された信号の区間
最大値、運転開始以後における最大車速Vmax などをそ
れぞれ算出する運転操作関連変数算出手段すなわち前処
理手段98と、この前処理手段98により運転操作関連
変数が算出される毎にその運転操作関連変数が許可され
て運転指向推定演算を行うニューラルネットワークNN
を備え、そのニューラルネットワークNNの出力である
運転指向推定値を出力する運転指向推定手段100とを
備え、ニューラルネットワークNNの出力信号NNOUT
を直接に、或いはその出力信号NNOUT が大きくなるほ
どたとえばフラグXSPORT 、XNORM、XECO により示さ
れる運転指向を表す信号に3段階に変換してから前記変
速線図切換手段92へ供給するとともに、車両に搭載さ
れ且つ運転指向に関連して制御を変更することが必要な
他の制御装置へ供給する。
転操作関連変数のいずれかの算出毎にその運転操作関連
変数が入力されて推定演算が起動されるニューラルネッ
トワークNNを備え、そのニューラルネットワークNN
の出力に基づいて車両の運転指向を推定する。たとえば
図7に示すように、運転指向推定部94は、前記各セン
サ70、72、74、76、84などからの検出信号を
比較的短い所定の周期で読み込む信号読込手段96と、
この信号読込手段96により逐次読み込まれた信号か
ら、運転指向を反映する運転操作に密接に関連する複数
種類の運転操作関連変数、すなわち車両発進時の出力操
作量(アクセルペダル操作量)すなわち車両発進時のス
ロットル弁開度TAST、加速操作時の出力操作量の最大
変化率すなわちスロットル弁開度の最大変化率
ACCMAX 、車両の制動操作時の最大減速度G NMAX、車両
の惰行走行時間TCOAST 、車速一定走行時間TVCONST、
所定区間内において各センサから入力された信号の区間
最大値、運転開始以後における最大車速Vmax などをそ
れぞれ算出する運転操作関連変数算出手段すなわち前処
理手段98と、この前処理手段98により運転操作関連
変数が算出される毎にその運転操作関連変数が許可され
て運転指向推定演算を行うニューラルネットワークNN
を備え、そのニューラルネットワークNNの出力である
運転指向推定値を出力する運転指向推定手段100とを
備え、ニューラルネットワークNNの出力信号NNOUT
を直接に、或いはその出力信号NNOUT が大きくなるほ
どたとえばフラグXSPORT 、XNORM、XECO により示さ
れる運転指向を表す信号に3段階に変換してから前記変
速線図切換手段92へ供給するとともに、車両に搭載さ
れ且つ運転指向に関連して制御を変更することが必要な
他の制御装置へ供給する。
【0047】上記他の制御装置としては、たとえば上記
運転指向推定部94により推定された運転指向に基づい
て車両のパワーステアリングの操舵力が制御される操舵
力制御装置102、上記運転指向推定部94により推定
された運転指向に基づいて車両懸架装置のショックアブ
ソーバの減衰力或いはばね特性が制御されるサスペンシ
ョン制御装置104である。上記運転指向推定手段10
0により、車両発進時のスロットル弁開度TAST、加速
操作時のスロットル弁開度の最大変化率ACCMA X 、車両
の制動操作時の最大減速度GNMAX、車両の惰行走行時間
TCOAST 、車速一定走行時間TVCONSTが入力されるニュ
ーラルネットワークの出力に基づいて、車両の運転指向
が推定されることから、従来では用いられていない上記
の運転操作関連変数に基づいて運転指向が推定されるの
で、より正確に運転指向を推定でき、複数回の推定を要
することなく、運転者の操作に対する運転指向結果の応
答性が十分に得られる。
運転指向推定部94により推定された運転指向に基づい
て車両のパワーステアリングの操舵力が制御される操舵
力制御装置102、上記運転指向推定部94により推定
された運転指向に基づいて車両懸架装置のショックアブ
ソーバの減衰力或いはばね特性が制御されるサスペンシ
ョン制御装置104である。上記運転指向推定手段10
0により、車両発進時のスロットル弁開度TAST、加速
操作時のスロットル弁開度の最大変化率ACCMA X 、車両
の制動操作時の最大減速度GNMAX、車両の惰行走行時間
TCOAST 、車速一定走行時間TVCONSTが入力されるニュ
ーラルネットワークの出力に基づいて、車両の運転指向
が推定されることから、従来では用いられていない上記
の運転操作関連変数に基づいて運転指向が推定されるの
で、より正確に運転指向を推定でき、複数回の推定を要
することなく、運転者の操作に対する運転指向結果の応
答性が十分に得られる。
【0048】上記図7の前処理手段98には、車両発進
時の出力操作量すなわち車両発進時のスロットル弁開度
TASTを算出する発進時出力操作量算出手段98a、加
速操作時における出力操作量の最大変化率すなわちスロ
ットル弁開度の最大変化率A CCMAX を算出する加速操作
時出力操作量最大変化率算出手段98b、車両の制動操
作時の最大減速度GNMAXを算出する制動時最大減速度算
出手段98c、車両の惰行走行時間TCOAST を算出する
惰行走行時間算出手段98d、車速一定走行時間T
VCONSTを算出する車速一定走行時間算出手段98e、た
とえば3秒程度の所定区間内における各センサからの入
力信号のうちの最大値を周期的に算出する入力信号区間
最大値算出手段98f、運転開始以後における最大車速
Vmax を算出する最大車速算出手段98gなどがそれぞ
れ備えられている。
時の出力操作量すなわち車両発進時のスロットル弁開度
TASTを算出する発進時出力操作量算出手段98a、加
速操作時における出力操作量の最大変化率すなわちスロ
ットル弁開度の最大変化率A CCMAX を算出する加速操作
時出力操作量最大変化率算出手段98b、車両の制動操
作時の最大減速度GNMAXを算出する制動時最大減速度算
出手段98c、車両の惰行走行時間TCOAST を算出する
惰行走行時間算出手段98d、車速一定走行時間T
VCONSTを算出する車速一定走行時間算出手段98e、た
とえば3秒程度の所定区間内における各センサからの入
力信号のうちの最大値を周期的に算出する入力信号区間
最大値算出手段98f、運転開始以後における最大車速
Vmax を算出する最大車速算出手段98gなどがそれぞ
れ備えられている。
【0049】上記入力信号区間最大値算出手段98fに
おいて算出される所定区間内の入力信号のうちの最大値
としては、スロットル弁開度TAmaxt、車速Vmaxt、エ
ンジン回転速度NEmaxt 、前後加速度NOGBW maxt (減
速のときは負の値)或いは減速度GNMAXt (絶対値)が
用いられる。前後加速度NOGBW maxt 或いは減速度G
NMAXt は、たとえば車速V(NOUT )の変化率から求め
られる。
おいて算出される所定区間内の入力信号のうちの最大値
としては、スロットル弁開度TAmaxt、車速Vmaxt、エ
ンジン回転速度NEmaxt 、前後加速度NOGBW maxt (減
速のときは負の値)或いは減速度GNMAXt (絶対値)が
用いられる。前後加速度NOGBW maxt 或いは減速度G
NMAXt は、たとえば車速V(NOUT )の変化率から求め
られる。
【0050】図7の運転指向推定手段100に備えられ
たニューラルネットワークNNは、コンピュータプログ
ラムによるソフトウエアにより、或いは電子的素子の結
合から成るハードウエアにより生体の神経細胞群をモデ
ル化して構成され得るものであり、たとえば図7の運転
指向推定手段100のブロック内に例示されるように構
成される。図7において、ニューラルネットワークNN
は、r個の神経細胞要素(ニューロン)Xi (X1 〜X
r )から構成された入力層と、s個の神経細胞要素Yj
(Y1 〜Ys )から構成された中間層と、t個の神経細
胞要素Zk (Z 1 〜Zt )から構成された出力層とから
構成された3層構造の階層型である。そして、上記入力
層から出力層へ向かって神経細胞要素の状態を伝達する
ために、結合係数(重み)WXij を有して上記r個の神
経細胞要素Xi とs個の神経細胞要素Yj とをそれぞれ
結合する伝達要素DXij と、結合係数(重み)WYjk を
有してs個の神経細胞要素Yj とt個の神経細胞要素Z
k とをそれぞれ結合する伝達要素DYjk が設けられてい
る。
たニューラルネットワークNNは、コンピュータプログ
ラムによるソフトウエアにより、或いは電子的素子の結
合から成るハードウエアにより生体の神経細胞群をモデ
ル化して構成され得るものであり、たとえば図7の運転
指向推定手段100のブロック内に例示されるように構
成される。図7において、ニューラルネットワークNN
は、r個の神経細胞要素(ニューロン)Xi (X1 〜X
r )から構成された入力層と、s個の神経細胞要素Yj
(Y1 〜Ys )から構成された中間層と、t個の神経細
胞要素Zk (Z 1 〜Zt )から構成された出力層とから
構成された3層構造の階層型である。そして、上記入力
層から出力層へ向かって神経細胞要素の状態を伝達する
ために、結合係数(重み)WXij を有して上記r個の神
経細胞要素Xi とs個の神経細胞要素Yj とをそれぞれ
結合する伝達要素DXij と、結合係数(重み)WYjk を
有してs個の神経細胞要素Yj とt個の神経細胞要素Z
k とをそれぞれ結合する伝達要素DYjk が設けられてい
る。
【0051】上記ニューラルネットワークNNは、その
結合係数(重み)WXij 、結合係数(重み)WYjk を所
謂誤差逆伝搬学習アルゴリズムによって学習させられた
パターン連想型のシステムである。その学習は、前記運
転操作関連変数の値と運転指向とを対応させる走行実験
によって予め完了させられているので、車両組み立て時
では、上記結合係数(重み)WXij 、結合係数(重み)
WYjk は固定値が与えられている。上記の学習に際して
は、複数の運転者についてそれぞれ燃費指向、加速指
向、それらの中間的な中間(ノーマル)指向の運転がた
とえば高速道路、郊外道路、山岳道路、市街道路などの
種々の道路において実施され、そのときの運転指向を教
師信号とし、教師信号とセンサ信号を前処理したn個の
指標(入力信号)とがニューラルネットワークNNに入
力させられる。なお、上記教師信号は運転指向を0から
1までの値に数値化し、たとえば燃費指向を0、中間指
向を0.5、加速指向を1とする。また、上記入力信号
は−1から+1までの間あるいは0から1までの間の値
に正規化して用いられる。
結合係数(重み)WXij 、結合係数(重み)WYjk を所
謂誤差逆伝搬学習アルゴリズムによって学習させられた
パターン連想型のシステムである。その学習は、前記運
転操作関連変数の値と運転指向とを対応させる走行実験
によって予め完了させられているので、車両組み立て時
では、上記結合係数(重み)WXij 、結合係数(重み)
WYjk は固定値が与えられている。上記の学習に際して
は、複数の運転者についてそれぞれ燃費指向、加速指
向、それらの中間的な中間(ノーマル)指向の運転がた
とえば高速道路、郊外道路、山岳道路、市街道路などの
種々の道路において実施され、そのときの運転指向を教
師信号とし、教師信号とセンサ信号を前処理したn個の
指標(入力信号)とがニューラルネットワークNNに入
力させられる。なお、上記教師信号は運転指向を0から
1までの値に数値化し、たとえば燃費指向を0、中間指
向を0.5、加速指向を1とする。また、上記入力信号
は−1から+1までの間あるいは0から1までの間の値
に正規化して用いられる。
【0052】図7の前処理手段98において、発進時出
力操作量算出手段98aは、スロットルセンサ(出力操
作量検出手段)70により検出されたスロットル弁開度
(出力操作量)TAと車速センサ(車速検出手段)76
により検出された車速Vとから車両発進時のスロットル
弁開度(出力操作量)TASTを算出する。ニューラルネ
ットワークNNへ入力させるために、運転指向と密接に
関連した車両発進時のスロットル弁開度(出力操作量)
TASTが算出されるので、運転指向の推定結果の信頼性
が高められるのである。上記発進時出力操作量算出手段
98aは、たとえば、図8に示すように、車両が停止し
ている状態が所定時間TVO1 以上継続したことを車速V
などに基づいて判定する停車判定手段110と、車速V
が予め設定された設定車速V1 に到達したことを判定す
る設定車速到達判定手段111と、車両の停車状態に続
いて車速Vがたとえば10km/h程度の設定車速V1 に到
達したときのスロットル弁開度TAを発進時のスロット
ル弁開度(出力操作量)TASTとして決定する発進時出
力操作量決定手段112とから構成される。
力操作量算出手段98aは、スロットルセンサ(出力操
作量検出手段)70により検出されたスロットル弁開度
(出力操作量)TAと車速センサ(車速検出手段)76
により検出された車速Vとから車両発進時のスロットル
弁開度(出力操作量)TASTを算出する。ニューラルネ
ットワークNNへ入力させるために、運転指向と密接に
関連した車両発進時のスロットル弁開度(出力操作量)
TASTが算出されるので、運転指向の推定結果の信頼性
が高められるのである。上記発進時出力操作量算出手段
98aは、たとえば、図8に示すように、車両が停止し
ている状態が所定時間TVO1 以上継続したことを車速V
などに基づいて判定する停車判定手段110と、車速V
が予め設定された設定車速V1 に到達したことを判定す
る設定車速到達判定手段111と、車両の停車状態に続
いて車速Vがたとえば10km/h程度の設定車速V1 に到
達したときのスロットル弁開度TAを発進時のスロット
ル弁開度(出力操作量)TASTとして決定する発進時出
力操作量決定手段112とから構成される。
【0053】また、図7の前処理手段98において、加
速操作時の出力操作量最大変化率算出手段98bは、ス
ロットルセンサ(出力操作量検出手段)70により検出
されたスロットル弁開度(出力操作量)TAの最大変化
率から急開閉操作時を除く出力操作量の最大変化率A
CCMAX を算出する。ニューラルネットワークNNへ入力
させるために、運転指向と密接に関連した出力操作量の
最大変化率ACCMAX が算出され、しかも一時的な急開閉
操作(所謂チップイン操作)時の最大変化率ACC MAX が
除かれているので、運転指向の推定結果の信頼性が高め
られるのである。上記加速操作時の出力操作量最大変化
率算出手段98bは、たとえば図9に示すように、スロ
ットル弁開度の変化率ACCTAすなわちアクセル踏込速度
が増加中のスロットル弁開度変化率最大値を逐次記憶し
て更新するスロットル弁開度変化率最大値更新手段11
4と、アクセルペダルが短時間内に急開閉操作されるチ
ップイン操作を判定するチップイン操作判定手段115
と、そのチップイン操作判定手段115によりチップイ
ン操作が判定されないときに上記スロットル弁開度変化
率最大値更新手段114により更新されたスロットル弁
開度変化率最大値を最大スロットル弁開度変化率A
CCMAX として決定する最大スロットル弁開度変化率決定
手段116と、この最大スロットル弁開度変化率決定手
段116によって最大スロットル弁開度変化率ACCMAX
が決定されるまでの最大スロットル弁開度A CCMXTAを決
定する最大スロットル弁開度決定手段117とから構成
される。
速操作時の出力操作量最大変化率算出手段98bは、ス
ロットルセンサ(出力操作量検出手段)70により検出
されたスロットル弁開度(出力操作量)TAの最大変化
率から急開閉操作時を除く出力操作量の最大変化率A
CCMAX を算出する。ニューラルネットワークNNへ入力
させるために、運転指向と密接に関連した出力操作量の
最大変化率ACCMAX が算出され、しかも一時的な急開閉
操作(所謂チップイン操作)時の最大変化率ACC MAX が
除かれているので、運転指向の推定結果の信頼性が高め
られるのである。上記加速操作時の出力操作量最大変化
率算出手段98bは、たとえば図9に示すように、スロ
ットル弁開度の変化率ACCTAすなわちアクセル踏込速度
が増加中のスロットル弁開度変化率最大値を逐次記憶し
て更新するスロットル弁開度変化率最大値更新手段11
4と、アクセルペダルが短時間内に急開閉操作されるチ
ップイン操作を判定するチップイン操作判定手段115
と、そのチップイン操作判定手段115によりチップイ
ン操作が判定されないときに上記スロットル弁開度変化
率最大値更新手段114により更新されたスロットル弁
開度変化率最大値を最大スロットル弁開度変化率A
CCMAX として決定する最大スロットル弁開度変化率決定
手段116と、この最大スロットル弁開度変化率決定手
段116によって最大スロットル弁開度変化率ACCMAX
が決定されるまでの最大スロットル弁開度A CCMXTAを決
定する最大スロットル弁開度決定手段117とから構成
される。
【0054】上記チップイン操作判定手段115は、最
大スロットル弁開度ACCMXTAが求められてから所定時間
(KSHRT+TMAXTA )経過後のスロットル弁開度TAが
判断基準値KTACHIP以下であってスロットル開度変化率
ACCTAが零または負である場合、或いは、そのスロット
ル開度変化率ACCTAが正であってもスロットル弁開度T
Aが再判断基準値KTHRSより小であるときに、アクルペ
ダル58の急開閉操作すなわちチップイン操作であると
判定する。
大スロットル弁開度ACCMXTAが求められてから所定時間
(KSHRT+TMAXTA )経過後のスロットル弁開度TAが
判断基準値KTACHIP以下であってスロットル開度変化率
ACCTAが零または負である場合、或いは、そのスロット
ル開度変化率ACCTAが正であってもスロットル弁開度T
Aが再判断基準値KTHRSより小であるときに、アクルペ
ダル58の急開閉操作すなわちチップイン操作であると
判定する。
【0055】また、図7の前処理手段98において、車
速一定走行時間TVCONSTを算出する車速一定走行時間算
出手段98eは、たとえば図10に示すように、車速V
が所定幅ΔV以上に変化しないことを判定し、その車速
Vが変化しない状態が予め設定された設定時間KVCONAV
持続したことが第1計時手段119により判定されたこ
とに基づいて車速一定走行を判定する車速一定走行判定
手段120と、その車速一定走行判定手段120によっ
て車速一定走行が判定された状態で第2計時手段121
により計時される経過時間に基づいて車速一定走行時間
TVCONSTを決定するとともに、その車速一定走行中では
予め設定された起動周期KVCONの経過毎に車速一定走行
時間TVCONSTを繰り返し決定する車速一定走行時間決定
手段122とから構成される。
速一定走行時間TVCONSTを算出する車速一定走行時間算
出手段98eは、たとえば図10に示すように、車速V
が所定幅ΔV以上に変化しないことを判定し、その車速
Vが変化しない状態が予め設定された設定時間KVCONAV
持続したことが第1計時手段119により判定されたこ
とに基づいて車速一定走行を判定する車速一定走行判定
手段120と、その車速一定走行判定手段120によっ
て車速一定走行が判定された状態で第2計時手段121
により計時される経過時間に基づいて車速一定走行時間
TVCONSTを決定するとともに、その車速一定走行中では
予め設定された起動周期KVCONの経過毎に車速一定走行
時間TVCONSTを繰り返し決定する車速一定走行時間決定
手段122とから構成される。
【0056】また、図7の前処理手段98において、車
両の惰行走行時間TCOAST を算出する惰行走行時間算出
手段98dは、たとえば図11に示すように、走行中の
スロットル弁開度TAが零などに基づいて車両の惰行走
行を判定する惰行走行判定手段124と、その惰行走行
判定手段124によって惰行走行が判定された状態で第
3計時手段125により計時される経過時間に基づいて
惰行走行時間TCOASTを決定するとともに、その惰行走
行中では予め設定された起動周期KILONの経過毎に惰行
走行時間TCOAST を繰り返し決定する惰行走行時間決定
手段126とから構成される。
両の惰行走行時間TCOAST を算出する惰行走行時間算出
手段98dは、たとえば図11に示すように、走行中の
スロットル弁開度TAが零などに基づいて車両の惰行走
行を判定する惰行走行判定手段124と、その惰行走行
判定手段124によって惰行走行が判定された状態で第
3計時手段125により計時される経過時間に基づいて
惰行走行時間TCOASTを決定するとともに、その惰行走
行中では予め設定された起動周期KILONの経過毎に惰行
走行時間TCOAST を繰り返し決定する惰行走行時間決定
手段126とから構成される。
【0057】また、図7の前処理手段98において、車
両の制動時の最大減速度GNMAXを算出する制動時最大減
速度算出手段98cは、たとえば図12に示すように、
車両の制動中において負側へ増加する前後加速度NOGBW
を逐次記憶して更新する制動時最大減速度更新手段13
0と、その前後加速度NOGBW が予め設定された判断基準
値KSPBKG よりも小さい場合には上記制動時最大減速度
更新手段130により記憶された値NOGBW を制動時最大
減速度MAXBKGすなわちGNMAXとして決定し、その後の前
後加速度NOGBW (負)がその制動時最大減速度MAXBKGと
等しい場合或いはその制動時最大減速度MAXBKGよりも大
きく(零側)てもその制動時最大減速度MAXBKGより所定
値KBKGHYS 以上離れない場合は、第4計時手段131に
より計時された所定時間KBKCON 毎に、前述の如く決定
された値(判断基準値K SPBKG より小さい値として最初
に決定された値)を制動時最大減速度MAXBKGとして周期
的に決定する制動時最大減速度決定手段132とを含
む。
両の制動時の最大減速度GNMAXを算出する制動時最大減
速度算出手段98cは、たとえば図12に示すように、
車両の制動中において負側へ増加する前後加速度NOGBW
を逐次記憶して更新する制動時最大減速度更新手段13
0と、その前後加速度NOGBW が予め設定された判断基準
値KSPBKG よりも小さい場合には上記制動時最大減速度
更新手段130により記憶された値NOGBW を制動時最大
減速度MAXBKGすなわちGNMAXとして決定し、その後の前
後加速度NOGBW (負)がその制動時最大減速度MAXBKGと
等しい場合或いはその制動時最大減速度MAXBKGよりも大
きく(零側)てもその制動時最大減速度MAXBKGより所定
値KBKGHYS 以上離れない場合は、第4計時手段131に
より計時された所定時間KBKCON 毎に、前述の如く決定
された値(判断基準値K SPBKG より小さい値として最初
に決定された値)を制動時最大減速度MAXBKGとして周期
的に決定する制動時最大減速度決定手段132とを含
む。
【0058】また、図7の前処理手段98において、た
とえば3秒程度の所定区間毎にその区間内において各セ
ンサから逐次入力される入力信号の最大値を周期的に算
出する入力信号区間最大値算出手段98fは、たとえば
図13に示すように、所定区間内に入力されるスロット
ル弁開度TAを所定の記憶場所に記憶するとともにその
記憶場所に記憶された値と新たに入力されたスロットル
弁開度TAとを逐次比較して大きい方の値を記憶値とし
て更新させることにより所定区間内のスロットル弁開度
TAの最大値TAmaxtを求めるスロットル弁開度区間最
大値更新手段134と、所定区間内に入力されるエンジ
ン回転速度NE を所定の記憶場所に記憶するとともにそ
の記憶場所に記憶された値と新たに入力されたエンジン
回転速度NE とを逐次比較して大きい方の値を記憶値と
して更新させることにより所定区間内のエンジン回転速
度NE の最大値NEmaxt を求めるエンジン回転速度区間
最大値更新手段135と、所定区間内に入力される前後
加速度NOGBW を所定の記憶場所に記憶するとともにその
記憶場所に記憶された値と新たに入力された前後加速度
NOGBW とを逐次比較して大きい方の値を記憶値として更
新させることにより所定区間内の前後加速度NOGBW の最
大値NOGBW maxt(所定区間内最大減速度GNM AXt )を求
める前後加速度区間最大値更新手段136とが備えられ
ており、所定区間内の最大スロットル弁開度TAmaxt、
最大エンジン回転速度NEmaxt 、最大前後加速度NOGBW
maxtが、ニューラルネットワークNNに所定区間毎に繰
り返し入力させられるようになっている。
とえば3秒程度の所定区間毎にその区間内において各セ
ンサから逐次入力される入力信号の最大値を周期的に算
出する入力信号区間最大値算出手段98fは、たとえば
図13に示すように、所定区間内に入力されるスロット
ル弁開度TAを所定の記憶場所に記憶するとともにその
記憶場所に記憶された値と新たに入力されたスロットル
弁開度TAとを逐次比較して大きい方の値を記憶値とし
て更新させることにより所定区間内のスロットル弁開度
TAの最大値TAmaxtを求めるスロットル弁開度区間最
大値更新手段134と、所定区間内に入力されるエンジ
ン回転速度NE を所定の記憶場所に記憶するとともにそ
の記憶場所に記憶された値と新たに入力されたエンジン
回転速度NE とを逐次比較して大きい方の値を記憶値と
して更新させることにより所定区間内のエンジン回転速
度NE の最大値NEmaxt を求めるエンジン回転速度区間
最大値更新手段135と、所定区間内に入力される前後
加速度NOGBW を所定の記憶場所に記憶するとともにその
記憶場所に記憶された値と新たに入力された前後加速度
NOGBW とを逐次比較して大きい方の値を記憶値として更
新させることにより所定区間内の前後加速度NOGBW の最
大値NOGBW maxt(所定区間内最大減速度GNM AXt )を求
める前後加速度区間最大値更新手段136とが備えられ
ており、所定区間内の最大スロットル弁開度TAmaxt、
最大エンジン回転速度NEmaxt 、最大前後加速度NOGBW
maxtが、ニューラルネットワークNNに所定区間毎に繰
り返し入力させられるようになっている。
【0059】前後加速度入力禁止手段137は、車両が
アップシフト変速や降坂制御の4→3ダウン変速のよう
な運転指向に関連しない所定の変速期間である場合に
は、その変速期間内に発生する上記前後加速度NOGBW の
入力を禁止する。これにより、アップシフト変速や降坂
制御の4→3ダウン変速のような運転指向に関連しない
所定の変速における変速期間では、その変速期間に発生
する前後加速度NOGBW の入力が禁止されてその情報がニ
ューラルネットワークへ送られることがないので、運転
指向の推定結果の信頼性が一層高められるようになって
いる。
アップシフト変速や降坂制御の4→3ダウン変速のよう
な運転指向に関連しない所定の変速期間である場合に
は、その変速期間内に発生する上記前後加速度NOGBW の
入力を禁止する。これにより、アップシフト変速や降坂
制御の4→3ダウン変速のような運転指向に関連しない
所定の変速における変速期間では、その変速期間に発生
する前後加速度NOGBW の入力が禁止されてその情報がニ
ューラルネットワークへ送られることがないので、運転
指向の推定結果の信頼性が一層高められるようになって
いる。
【0060】車両旋回判定手段138は、たとえば、加
速指向中においてチップイン操作を除くアクセル戻し速
度が所定値KDTAMX 以上であるとき、或いは制動時の減
速度GN が所定値KSPBKG 以上であるときに車両の旋回
を判定する。これにより、舵角センサなどの検出装置を
設けることなく、車両のコーナ前走行およびコーナ中走
行が判定される。
速指向中においてチップイン操作を除くアクセル戻し速
度が所定値KDTAMX 以上であるとき、或いは制動時の減
速度GN が所定値KSPBKG 以上であるときに車両の旋回
を判定する。これにより、舵角センサなどの検出装置を
設けることなく、車両のコーナ前走行およびコーナ中走
行が判定される。
【0061】最大値保留手段139は、前記運転指向推
定手段100によって加速指向であると推定され、且つ
上記車両旋回判定手段138により車両の旋回と判定さ
れた場合には、スロットル弁開度区間最大値更新手段1
34、エンジン回転速度区間最大値更新手段135、前
後加速度区間最大値更新手段136における最大値の更
新を保留し、保留した最大値すなわち車両旋回の判定前
の区間に更新された最大値(スロットル弁開度T
Amaxt、エンジン回転速度NEmaxt 、前後加速度NOGBW
maxt)を前記ニューラルネットワークNNへ入力させ
る。これにより、加速指向の走行中であっても運転操作
に関しては燃費指向と差がないコーナ前およびコーナ旋
回中においては、上記区間内の最大値が更新されること
がなく、旋回前の最大値が保留されてその保留値により
運転指向の推定が行われるので、運転指向の推定結果の
信頼性が高められる。
定手段100によって加速指向であると推定され、且つ
上記車両旋回判定手段138により車両の旋回と判定さ
れた場合には、スロットル弁開度区間最大値更新手段1
34、エンジン回転速度区間最大値更新手段135、前
後加速度区間最大値更新手段136における最大値の更
新を保留し、保留した最大値すなわち車両旋回の判定前
の区間に更新された最大値(スロットル弁開度T
Amaxt、エンジン回転速度NEmaxt 、前後加速度NOGBW
maxt)を前記ニューラルネットワークNNへ入力させ
る。これにより、加速指向の走行中であっても運転操作
に関しては燃費指向と差がないコーナ前およびコーナ旋
回中においては、上記区間内の最大値が更新されること
がなく、旋回前の最大値が保留されてその保留値により
運転指向の推定が行われるので、運転指向の推定結果の
信頼性が高められる。
【0062】保留中更新手段140は、上記最大値保留
手段139による保留中において、保留していた最大値
よりも大きい入力信号が新たに入力された場合には、そ
の最大値保留手段139による保留中にも拘わらず、ス
ロットル弁開度区間最大値更新手段134、エンジン回
転速度区間最大値更新手段135、前後加速度区間最大
値更新手段136においてその新たに入力されたスロッ
トル弁開度TA、エンジン回転速度NE 、前後加速度NO
GBW を最大値(TAmaxt、NEmaxt 、NOGBW ma xt)とし
て更新させる。このようにすれば、運転指向に関連する
情報が可及的にニューラルネットワークNNへ入力され
るので、一層運転指向の信頼性が高められる。また、保
留解除手段141は、上記最大値保留手段139による
保留中において、アクセルペダル58の再踏み込みが行
われたときにはその最大値保留手段139によりスロッ
トル弁開度区間最大値更新手段134、エンジン回転速
度区間最大値更新手段135、前後加速度区間最大値更
新手段136へ指令された保留を解除する。
手段139による保留中において、保留していた最大値
よりも大きい入力信号が新たに入力された場合には、そ
の最大値保留手段139による保留中にも拘わらず、ス
ロットル弁開度区間最大値更新手段134、エンジン回
転速度区間最大値更新手段135、前後加速度区間最大
値更新手段136においてその新たに入力されたスロッ
トル弁開度TA、エンジン回転速度NE 、前後加速度NO
GBW を最大値(TAmaxt、NEmaxt 、NOGBW ma xt)とし
て更新させる。このようにすれば、運転指向に関連する
情報が可及的にニューラルネットワークNNへ入力され
るので、一層運転指向の信頼性が高められる。また、保
留解除手段141は、上記最大値保留手段139による
保留中において、アクセルペダル58の再踏み込みが行
われたときにはその最大値保留手段139によりスロッ
トル弁開度区間最大値更新手段134、エンジン回転速
度区間最大値更新手段135、前後加速度区間最大値更
新手段136へ指令された保留を解除する。
【0063】また、チップイン判定手段142は、アク
セルペダル58の短時間の急開閉操作であるチップイン
操作を判定したときには、スロットル弁開度区間最大値
更新手段134、エンジン回転速度区間最大値更新手段
135、前後加速度区間最大値更新手段136の少なく
とも1つにおける最大値の更新を阻止する。これによ
り、運転指向というよりは路面上の障害物などの路面状
態に関連する情報が除去されるので、運転指向の推定精
度が高められる。
セルペダル58の短時間の急開閉操作であるチップイン
操作を判定したときには、スロットル弁開度区間最大値
更新手段134、エンジン回転速度区間最大値更新手段
135、前後加速度区間最大値更新手段136の少なく
とも1つにおける最大値の更新を阻止する。これによ
り、運転指向というよりは路面上の障害物などの路面状
態に関連する情報が除去されるので、運転指向の推定精
度が高められる。
【0064】図14は、電子制御装置42の制御作動の
要部、すなわち運転指向推定作動を説明するフローチャ
ートである。図14のステップ(以下、ステップを省略
する)SM1では、初期処理が実行されることにより、
RAM62内に設けられた種々の記憶領域或いはレジス
タ、計数或いは計時などのためのカウンタやタイマ等が
クリアされるとともに、推定許可フラグXNNCAL の内容
が「0」にクリアされ且つ停車フラグXSTOPの内容が
「1」にセットされる。次いで、前記信号読込手段96
に対応するSM2では、各センサからの入力信号が読み
込まれる。
要部、すなわち運転指向推定作動を説明するフローチャ
ートである。図14のステップ(以下、ステップを省略
する)SM1では、初期処理が実行されることにより、
RAM62内に設けられた種々の記憶領域或いはレジス
タ、計数或いは計時などのためのカウンタやタイマ等が
クリアされるとともに、推定許可フラグXNNCAL の内容
が「0」にクリアされ且つ停車フラグXSTOPの内容が
「1」にセットされる。次いで、前記信号読込手段96
に対応するSM2では、各センサからの入力信号が読み
込まれる。
【0065】次に、前記前処理手段(運転操作関連変数
算出手段)98に対応するSM3では、各運転操作に関
連するイベントの発生時期とイベントの量、すなわち運
転操作関連変数が算出される。すなわち、車両発進時の
スロットル弁開度TAST、運転開始以後におけるスロッ
トル弁開度の最大変化率ACCMAX 、車両の制動操作時の
最大減速度GNMAX、車両の惰行走行時間TCOAST 、車速
一定走行時間TVCONST、所定区間内における各センサか
らの入力信号のうちの区間最大値たとえばスロットル開
度TAmaxt、車速Vmaxt、エンジン回転速度NEmaxt 、
前後加速度NOGBW(GNMAXt ) などの複数種類の運転操作
関連変数が算出される。なお、P、Rレンジ時には運転
指向の推定は実行されない。
算出手段)98に対応するSM3では、各運転操作に関
連するイベントの発生時期とイベントの量、すなわち運
転操作関連変数が算出される。すなわち、車両発進時の
スロットル弁開度TAST、運転開始以後におけるスロッ
トル弁開度の最大変化率ACCMAX 、車両の制動操作時の
最大減速度GNMAX、車両の惰行走行時間TCOAST 、車速
一定走行時間TVCONST、所定区間内における各センサか
らの入力信号のうちの区間最大値たとえばスロットル開
度TAmaxt、車速Vmaxt、エンジン回転速度NEmaxt 、
前後加速度NOGBW(GNMAXt ) などの複数種類の運転操作
関連変数が算出される。なお、P、Rレンジ時には運転
指向の推定は実行されない。
【0066】次いで、SM4において、推定許可フラグ
XNNCAL の内容が「1」にセットされているか否かが判
断される。推定許可フラグXNNCAL の内容が「1」にセ
ットされていない場合には、このSM4の判断が否定さ
れて上記SM2以下が繰り返し実行されるが、推定許可
フラグXNNCAL の内容が「1」にセットされている場合
には、SM4の判断が肯定されて、前記運転指向推定手
段100に対応するSM5において、運転指向の推定演
算が実行される。上記推定許可フラグXNNCALは、前記
運転操作関連変数の算出毎に、または惰行走行時間T
COAST の計測中、車速一定走行時間TVCONSTの計測中、
或いは制動時の最大減速度GNMAXの計測中の場合は所定
時間毎にその内容が「1」にセットされるものであり、
SM5はその推定許可フラグXNNCAL のセット毎に上記
SM4の運転指向推定演算を許可するのである。
XNNCAL の内容が「1」にセットされているか否かが判
断される。推定許可フラグXNNCAL の内容が「1」にセ
ットされていない場合には、このSM4の判断が否定さ
れて上記SM2以下が繰り返し実行されるが、推定許可
フラグXNNCAL の内容が「1」にセットされている場合
には、SM4の判断が肯定されて、前記運転指向推定手
段100に対応するSM5において、運転指向の推定演
算が実行される。上記推定許可フラグXNNCALは、前記
運転操作関連変数の算出毎に、または惰行走行時間T
COAST の計測中、車速一定走行時間TVCONSTの計測中、
或いは制動時の最大減速度GNMAXの計測中の場合は所定
時間毎にその内容が「1」にセットされるものであり、
SM5はその推定許可フラグXNNCAL のセット毎に上記
SM4の運転指向推定演算を許可するのである。
【0067】上記SM5では、前記運転指向推定手段1
00において説明したように、車両発進時のスロットル
弁開度TAST、運転開始以後におけるスロットル弁開度
の最大変化率ACCMAX 、車両の制動操作時の最大減速度
GNMAX、車両の惰行走行時間TCOAST 、車速一定走行時
間TVCONST、所定区間内における各センサからの入力信
号のうちの区間最大値すなわちスロットル開度T
Amaxt、車速Vmaxt、エンジン回転速度NEmaxt 、前後
加速度NOGBW maxt( GNMAXt ) などの複数種類の運転操
作関連変数が入力されるニューラルネットワークNNが
用いられ、そのニューラルネットワークNNの出力信号
に基づいてたとえばフラグXSPORT 、XNORM、XECO に
より示される3段階の運転指向を表す信号に変換され、
運転指向が推定される。
00において説明したように、車両発進時のスロットル
弁開度TAST、運転開始以後におけるスロットル弁開度
の最大変化率ACCMAX 、車両の制動操作時の最大減速度
GNMAX、車両の惰行走行時間TCOAST 、車速一定走行時
間TVCONST、所定区間内における各センサからの入力信
号のうちの区間最大値すなわちスロットル開度T
Amaxt、車速Vmaxt、エンジン回転速度NEmaxt 、前後
加速度NOGBW maxt( GNMAXt ) などの複数種類の運転操
作関連変数が入力されるニューラルネットワークNNが
用いられ、そのニューラルネットワークNNの出力信号
に基づいてたとえばフラグXSPORT 、XNORM、XECO に
より示される3段階の運転指向を表す信号に変換され、
運転指向が推定される。
【0068】そして、上記のように運転指向が一旦推定
された後においては、SM6において推定許可フラグX
NNCAL の内容が「0」にクリアされ、その後、前記SM
2以下が繰り返し実行される。
された後においては、SM6において推定許可フラグX
NNCAL の内容が「0」にクリアされ、その後、前記SM
2以下が繰り返し実行される。
【0069】図15以下の各図のフローチャートは、上
記SM3の内容の構成例を示すルーチンを示している。
図15は、前記発進時出力操作量算出手段98aに対応
するものであって、車両発進時のスロットル弁開度TA
STを算出するルーチンを示している。図16は、前記加
速操作時の出力操作量最大変化率算出手段98bに対応
するものであって、アクセルペダル踏み込み時の最大ス
ロットル開度変化率A CCMAX を算出するルーチンを示し
ている。図17は、前記車速一定走行時間算出手段98
eに対応するものであって、車速一定走行時間TVCONST
を算出するルーチンを示している。図18は、前記惰行
走行時間算出手段98dに対応するものであって、惰行
走行時間TCOAST を算出するルーチンを示している。図
19は、前記制動時最大減速度算出手段98cに対応す
るものであって、車両の制動操作時の最大減速度GNMAX
を算出するルーチンを示している。図20乃至図23
は、前記入力信号区間最大値算出手段98fに対応する
ものであって、所定区間内における各センサからの入力
信号のうちの区間内最大値(スロットル開度TAmaxt、
車速Vmaxt、エンジン回転速度NEmaxt 、前後加速度NO
GBW maxt( GNMAXt )などの複数種類の運転操作関連変
数を算出するルーチンを示している。
記SM3の内容の構成例を示すルーチンを示している。
図15は、前記発進時出力操作量算出手段98aに対応
するものであって、車両発進時のスロットル弁開度TA
STを算出するルーチンを示している。図16は、前記加
速操作時の出力操作量最大変化率算出手段98bに対応
するものであって、アクセルペダル踏み込み時の最大ス
ロットル開度変化率A CCMAX を算出するルーチンを示し
ている。図17は、前記車速一定走行時間算出手段98
eに対応するものであって、車速一定走行時間TVCONST
を算出するルーチンを示している。図18は、前記惰行
走行時間算出手段98dに対応するものであって、惰行
走行時間TCOAST を算出するルーチンを示している。図
19は、前記制動時最大減速度算出手段98cに対応す
るものであって、車両の制動操作時の最大減速度GNMAX
を算出するルーチンを示している。図20乃至図23
は、前記入力信号区間最大値算出手段98fに対応する
ものであって、所定区間内における各センサからの入力
信号のうちの区間内最大値(スロットル開度TAmaxt、
車速Vmaxt、エンジン回転速度NEmaxt 、前後加速度NO
GBW maxt( GNMAXt )などの複数種類の運転操作関連変
数を算出するルーチンを示している。
【0070】車両発進時のスロットル弁開度TASTを算
出する図15のルーチンにおいて、SA1では、車両が
走行中であるか否かが判断される。車両が停止中であれ
ばこのSA1の判断が否定されるので、SA2において
停車時間タイマTV0の内容に「1」が加算された後、図
8の停車判定手段110に対応するSA3において停車
時間タイマTV0の内容が予め設定された判断基準値T
V01 以上となったか否かが判断される。この判断基準値
TV01 は、車両が確実に停車したか否かを判断するため
のものであり、0.2秒程度の値に設定される。上記S
A3の判断が否定された場合は本ルーチンが終了させら
れるが、肯定された場合にはSA4において停車フラグ
XV0の内容が「1」に設定される。この停車フラグXV0
はその内容が「1」であるときに車両が一旦停車したこ
とを示す。
出する図15のルーチンにおいて、SA1では、車両が
走行中であるか否かが判断される。車両が停止中であれ
ばこのSA1の判断が否定されるので、SA2において
停車時間タイマTV0の内容に「1」が加算された後、図
8の停車判定手段110に対応するSA3において停車
時間タイマTV0の内容が予め設定された判断基準値T
V01 以上となったか否かが判断される。この判断基準値
TV01 は、車両が確実に停車したか否かを判断するため
のものであり、0.2秒程度の値に設定される。上記S
A3の判断が否定された場合は本ルーチンが終了させら
れるが、肯定された場合にはSA4において停車フラグ
XV0の内容が「1」に設定される。この停車フラグXV0
はその内容が「1」であるときに車両が一旦停車したこ
とを示す。
【0071】車両が走行した場合には、上記SA1の判
断が肯定されるので、SA5において停車フラグXV0の
内容が「0」であるか否かが判断される。発進当初はそ
の停車フラグXV0の内容が「1」であることから上記S
A5の判断が肯定されるので、図8の設定車速到達判定
手段111に対応するSA6において車速Vが予め設定
された設定車速V1 以上となったか否かが判断される。
この設定車速V1 は車両発進時を判定するためのもので
あり、たとえば10km/h程度の値に設定される。
断が肯定されるので、SA5において停車フラグXV0の
内容が「0」であるか否かが判断される。発進当初はそ
の停車フラグXV0の内容が「1」であることから上記S
A5の判断が肯定されるので、図8の設定車速到達判定
手段111に対応するSA6において車速Vが予め設定
された設定車速V1 以上となったか否かが判断される。
この設定車速V1 は車両発進時を判定するためのもので
あり、たとえば10km/h程度の値に設定される。
【0072】発進時の車速Vが設定車速V1 に到達しな
いうちはSA6の判断が否定されて本ルーチンが終了さ
せられるが、発進時の車速Vが設定車速V1 以上となる
と、SA6の判断が肯定されるので、図8の発進時出力
操作量決定手段112に対応するSA7において、その
ときのスロットル弁開度TAが発進時のスロットル弁開
度TASTとして記憶されるとともに、停車時間タイマT
V0および停車フラグX V0の内容が「0」にクリアされ、
且つ推定許可フラグXNNCAL の内容が「1」にセットさ
れる。
いうちはSA6の判断が否定されて本ルーチンが終了さ
せられるが、発進時の車速Vが設定車速V1 以上となる
と、SA6の判断が肯定されるので、図8の発進時出力
操作量決定手段112に対応するSA7において、その
ときのスロットル弁開度TAが発進時のスロットル弁開
度TASTとして記憶されるとともに、停車時間タイマT
V0および停車フラグX V0の内容が「0」にクリアされ、
且つ推定許可フラグXNNCAL の内容が「1」にセットさ
れる。
【0073】次に、アクセルペダル踏み込み時の最大ス
ロットル開度変化率ACCMAX を算出する図16のルーチ
ンにおいては、SB1では、アクセルペダル58の踏込
速度が一定か或いは減速していることを示すアクセル踏
込減速フラグXACCTA の内容が「1」であるか否かが判
断される。当初はこのSB1の判断が否定されるので、
SB2において、正スロットル開度変化率(たとえば数
十ms程度の所定周期で読みこまれるスロットル開度TA
の差分)ACCTA(%)が予め設定された判断基準値K
ACTAMXを越えたか否かが判断される。この判断基準値K
ACTAMXは、緩やかな踏み込みを除去するために予め設定
された値であり、たとえば6%程度に設定される。
ロットル開度変化率ACCMAX を算出する図16のルーチ
ンにおいては、SB1では、アクセルペダル58の踏込
速度が一定か或いは減速していることを示すアクセル踏
込減速フラグXACCTA の内容が「1」であるか否かが判
断される。当初はこのSB1の判断が否定されるので、
SB2において、正スロットル開度変化率(たとえば数
十ms程度の所定周期で読みこまれるスロットル開度TA
の差分)ACCTA(%)が予め設定された判断基準値K
ACTAMXを越えたか否かが判断される。この判断基準値K
ACTAMXは、緩やかな踏み込みを除去するために予め設定
された値であり、たとえば6%程度に設定される。
【0074】上記SB2の判断が否定された場合はSB
20にすすむ。しかし、上記SB2の判断が肯定された
場合には、SB3において正スロットル開度変化率A
CCTAがそれまでに記憶された最大値ACCMAX を下回った
か否かが判断される。このSB3の判断が否定された場
合すなわち踏込操作量ACCTAが前回の値以上であれば、
図9のスロットル弁開度変化率最大値更新手段114に
対応するSB4において今回のサイクルで入力された踏
込操作量ACCTAが最大操作量ACCMAX として更新された
後、SB5においてアクセル踏込減速フラグXACCTA の
内容が「0」にクリアされた後、本ルーチンが終了させ
られる。
20にすすむ。しかし、上記SB2の判断が肯定された
場合には、SB3において正スロットル開度変化率A
CCTAがそれまでに記憶された最大値ACCMAX を下回った
か否かが判断される。このSB3の判断が否定された場
合すなわち踏込操作量ACCTAが前回の値以上であれば、
図9のスロットル弁開度変化率最大値更新手段114に
対応するSB4において今回のサイクルで入力された踏
込操作量ACCTAが最大操作量ACCMAX として更新された
後、SB5においてアクセル踏込減速フラグXACCTA の
内容が「0」にクリアされた後、本ルーチンが終了させ
られる。
【0075】以上のようにして、アクセル踏込による正
スロットル開度変化率ACCTAの最大値ACCMAX が記憶さ
れた後、アクセル踏込速度が減少すると、SB6以下に
おいて、短時間のアクセル開閉操作(踏み戻し)による
ものを除去して、加速意思を反映する継続的加速操作に
よる最大スロットル開度変化率ACCMAX とそのときのス
ロットル弁開度ACCMXTAとが決定されるとともに、推定
許可フラグXNNCAL がセットされるようになっている。
スロットル開度変化率ACCTAの最大値ACCMAX が記憶さ
れた後、アクセル踏込速度が減少すると、SB6以下に
おいて、短時間のアクセル開閉操作(踏み戻し)による
ものを除去して、加速意思を反映する継続的加速操作に
よる最大スロットル開度変化率ACCMAX とそのときのス
ロットル弁開度ACCMXTAとが決定されるとともに、推定
許可フラグXNNCAL がセットされるようになっている。
【0076】すなわち、所定の周期で逐次読み込まれる
正スロットル開度変化率ACCTAがそれまでに記憶された
最大値ACCMAX を下まわった場合には前記SB3の判断
が肯定されるので、SB6においてアクセル踏込減速フ
ラグXACCTA の内容が「1」であるか否かが判断され
る。当初はSB6の判断が否定されるので、SB7にお
いて、このときのスロットル弁開度TAがアクセル踏込
減速時のスロットル弁開度すなわち最大スロットル弁開
度ACCMXTAとして記憶される。続くSB8において、タ
イマCSHRTがスタートさせられると共に、アクセル踏込
減速フラグXACCT A の内容が「1」にセットされる。
正スロットル開度変化率ACCTAがそれまでに記憶された
最大値ACCMAX を下まわった場合には前記SB3の判断
が肯定されるので、SB6においてアクセル踏込減速フ
ラグXACCTA の内容が「1」であるか否かが判断され
る。当初はSB6の判断が否定されるので、SB7にお
いて、このときのスロットル弁開度TAがアクセル踏込
減速時のスロットル弁開度すなわち最大スロットル弁開
度ACCMXTAとして記憶される。続くSB8において、タ
イマCSHRTがスタートさせられると共に、アクセル踏込
減速フラグXACCT A の内容が「1」にセットされる。
【0077】次いで、SB9において、上記タイマC
SHRTの計時作動が停止しているか否かが判断される。当
初はSB9の判断が否定されるので、SB10におい
て、タイマCSHRTの計時内容が予め設定された判断基準
値KSHRT以上となったか否かが判断される。この判断基
準値KSHRTは、アクセル踏込減速直後の期間を判断する
ためのものであり、たとえば0.1秒程度の値が用いら
れる。
SHRTの計時作動が停止しているか否かが判断される。当
初はSB9の判断が否定されるので、SB10におい
て、タイマCSHRTの計時内容が予め設定された判断基準
値KSHRT以上となったか否かが判断される。この判断基
準値KSHRTは、アクセル踏込減速直後の期間を判断する
ためのものであり、たとえば0.1秒程度の値が用いら
れる。
【0078】当初はアクセル踏込減速直後であって上記
SB10の判断が否定されるので、SB11において、
スロットル弁開度TAが上記SB7において記憶された
アクセル踏込減速時のスロットル弁開度ACCMXTAより大
きいか否かが判断される。このSB11の判断が否定さ
れた場合は、スロットル弁開度TAが減少している状態
であるので本ルーチンが終了させられるが、肯定された
場合は、SB12において、そのときのスロットル弁開
度TAがアクセル踏込減速時のスロットル弁開度A
CCMXTAとして更新された後、本ルーチンが終了させられ
て、上記ステップが繰り返される。
SB10の判断が否定されるので、SB11において、
スロットル弁開度TAが上記SB7において記憶された
アクセル踏込減速時のスロットル弁開度ACCMXTAより大
きいか否かが判断される。このSB11の判断が否定さ
れた場合は、スロットル弁開度TAが減少している状態
であるので本ルーチンが終了させられるが、肯定された
場合は、SB12において、そのときのスロットル弁開
度TAがアクセル踏込減速時のスロットル弁開度A
CCMXTAとして更新された後、本ルーチンが終了させられ
て、上記ステップが繰り返される。
【0079】タイマCSHRTの計時内容が判断基準値K
SHRT以上となって上記SB10の判断が肯定されると、
SB13において、タイマCSHRTの計時内容が予め設定
された判断基準値KSHRTと判断基準値TMAXTA との加算
値(KSHRT+TMAXTA =0.2秒程度)よりも大きいか
否かが判断される。この判断基準値TMAXTA は、アクセ
ルペダル58の所謂チップイン操作(アクセルペダルの
短期間内の急開閉操作すなわちばたつき操作)を判断す
るタイミングを決定するための値であり、たとえば0.
1秒程度の値に設定される。このSB13の判断が否定
された場合は本ルーチンが終了させられるが、肯定され
た場合は、SB14においてタイマCSHRTの計時作動が
停止された後、SB15において、スロットル弁開度T
Aが予め設定された判断基準値KTACHIPよりも大きいか
否かが判断される。この判断基準値KTACHIPは、上記チ
ップイン操作を判断するための値であり、たとえば33
%程度の値が用いられる。
SHRT以上となって上記SB10の判断が肯定されると、
SB13において、タイマCSHRTの計時内容が予め設定
された判断基準値KSHRTと判断基準値TMAXTA との加算
値(KSHRT+TMAXTA =0.2秒程度)よりも大きいか
否かが判断される。この判断基準値TMAXTA は、アクセ
ルペダル58の所謂チップイン操作(アクセルペダルの
短期間内の急開閉操作すなわちばたつき操作)を判断す
るタイミングを決定するための値であり、たとえば0.
1秒程度の値に設定される。このSB13の判断が否定
された場合は本ルーチンが終了させられるが、肯定され
た場合は、SB14においてタイマCSHRTの計時作動が
停止された後、SB15において、スロットル弁開度T
Aが予め設定された判断基準値KTACHIPよりも大きいか
否かが判断される。この判断基準値KTACHIPは、上記チ
ップイン操作を判断するための値であり、たとえば33
%程度の値が用いられる。
【0080】ここで上記SB13において用いられる判
断基準時間(KSHRT+TMAXTA )は、それが短い程、運
転指向の応答性を高めるためには有利であるが、チップ
イン操作の判定の信頼性が得られなくなることから、チ
ップイン操作の判定の信頼性が得られる範囲で可及的に
短い値に設定されているので、アクセル踏み込み時の最
大スロットル開度変化率ACCMAX が速やかに求められ、
運転指向の応答性が高められている。
断基準時間(KSHRT+TMAXTA )は、それが短い程、運
転指向の応答性を高めるためには有利であるが、チップ
イン操作の判定の信頼性が得られなくなることから、チ
ップイン操作の判定の信頼性が得られる範囲で可及的に
短い値に設定されているので、アクセル踏み込み時の最
大スロットル開度変化率ACCMAX が速やかに求められ、
運転指向の応答性が高められている。
【0081】上記SB15の判断が肯定された場合は、
アクセルペダル58の踏込速度が減速してから判断基準
値(KSHRT+TMAXTA =0.2秒程度)だけ経過後にお
いてもスロットル弁開度TAが判断基準値KTACHIP(3
3%程度)よりも大きい連続的踏込操作、たとえば図2
5に示すような連続的踏込操作であって、チップイン操
作ではないので、図9の最大スロットル弁開度変化率決
定手段116および最大スロットル弁開度決定手段11
7に対応するSB16において、推定許可フラグX
NNCAL がセットされるとともに、正スロットル開度変化
率ACCTAの最大値A CCMAX およびそのときのスロットル
弁開度ACCMXTAがニューラルネットワークNNへの入力
信号を記憶する所定の記憶場所EVENT6、EVENT7へそれぞ
れ記憶される。
アクセルペダル58の踏込速度が減速してから判断基準
値(KSHRT+TMAXTA =0.2秒程度)だけ経過後にお
いてもスロットル弁開度TAが判断基準値KTACHIP(3
3%程度)よりも大きい連続的踏込操作、たとえば図2
5に示すような連続的踏込操作であって、チップイン操
作ではないので、図9の最大スロットル弁開度変化率決
定手段116および最大スロットル弁開度決定手段11
7に対応するSB16において、推定許可フラグX
NNCAL がセットされるとともに、正スロットル開度変化
率ACCTAの最大値A CCMAX およびそのときのスロットル
弁開度ACCMXTAがニューラルネットワークNNへの入力
信号を記憶する所定の記憶場所EVENT6、EVENT7へそれぞ
れ記憶される。
【0082】しかし、上記SB15の判断が否定された
場合は、アクセルペダル58の踏込速度が減速してから
判断基準値(KSHRT+TMAXTA =0.2秒程度)だけ経
過後においてもスロットル弁開度TAが判断基準値K
TACHIP(33%程度)以下の踏込操作であるので、SB
17においてスロットル開度変化率ACCTAが正であるか
否かが判断される。このSB17の判断が肯定された場
合には、SB18においてスロットル弁開度TAが再判
断基準値KTHRS以上であるか否かが判断される。この再
判断基準値KTHRSは、前記判断基準値KTACHIP(33%
程度)よりも小さい値に設定されたものであり、たとえ
ば20%程度の値が用いられる。
場合は、アクセルペダル58の踏込速度が減速してから
判断基準値(KSHRT+TMAXTA =0.2秒程度)だけ経
過後においてもスロットル弁開度TAが判断基準値K
TACHIP(33%程度)以下の踏込操作であるので、SB
17においてスロットル開度変化率ACCTAが正であるか
否かが判断される。このSB17の判断が肯定された場
合には、SB18においてスロットル弁開度TAが再判
断基準値KTHRS以上であるか否かが判断される。この再
判断基準値KTHRSは、前記判断基準値KTACHIP(33%
程度)よりも小さい値に設定されたものであり、たとえ
ば20%程度の値が用いられる。
【0083】上記SB18の判断が肯定された場合は、
チップイン操作ではないと考えられるので前記SB16
が実行されるが、否定された場合は、たとえば図26に
示すようなアクセルペダル58のチップイン操作である
と考えられるので、SB19においてチップイン操作を
表すチップインフラグXCHIPINの内容が「1」にセット
されてから、SB20以下が実行される。また、スロッ
トル開度変化率ACCTAが正ではない場合は、前記SB1
7の判断が否定されるので、上記SB19が実行された
後、SB20以下が実行される。さらに、踏み込み操作
以後においてタイマCSHRTが停止している状態では、前
記SB9の判断が肯定されるので、SB20以下が実行
される。
チップイン操作ではないと考えられるので前記SB16
が実行されるが、否定された場合は、たとえば図26に
示すようなアクセルペダル58のチップイン操作である
と考えられるので、SB19においてチップイン操作を
表すチップインフラグXCHIPINの内容が「1」にセット
されてから、SB20以下が実行される。また、スロッ
トル開度変化率ACCTAが正ではない場合は、前記SB1
7の判断が否定されるので、上記SB19が実行された
後、SB20以下が実行される。さらに、踏み込み操作
以後においてタイマCSHRTが停止している状態では、前
記SB9の判断が肯定されるので、SB20以下が実行
される。
【0084】本実施例では、アクセルペダル58の踏込
速度が減速してから判断基準値(K SHRT+TMAXTA =
0.2秒程度)だけ経過後においてもスロットル弁開度
TAが判断基準値KTACHIP(33%程度)以下であって
スロットル開度変化率ACCTAが零乃至負である場合、或
いは、そのスロットル開度変化率ACCTAが正であっても
スロットル弁開度TAが再判断基準値KTHRSより小さい
場合には、アクセルペダル58のチップイン操作が判定
されるので、本実施例では、SB15、SB17、SB
18、SB19が、アクセルペダル58のチップイン操
作を判定する図9のチップイン操作判定手段115に対
応している。
速度が減速してから判断基準値(K SHRT+TMAXTA =
0.2秒程度)だけ経過後においてもスロットル弁開度
TAが判断基準値KTACHIP(33%程度)以下であって
スロットル開度変化率ACCTAが零乃至負である場合、或
いは、そのスロットル開度変化率ACCTAが正であっても
スロットル弁開度TAが再判断基準値KTHRSより小さい
場合には、アクセルペダル58のチップイン操作が判定
されるので、本実施例では、SB15、SB17、SB
18、SB19が、アクセルペダル58のチップイン操
作を判定する図9のチップイン操作判定手段115に対
応している。
【0085】SB20においては、負スロットル開度変
化率DECTAが正であるか否か、すなわちスロットル開度
TAの減少速度が正であるか否かが判断される。このS
B20の判断が肯定された場合は、アクセルペダルが戻
されつつある状態であるので、SB23において、正ス
ロットル開度変化率ACCTAの最大値ACCMAX 、アクセル
踏込減速フラグXACCTA の内容がクリアされた後、本ル
ーチンが終了させられ、上記のステップが繰り返され
る。
化率DECTAが正であるか否か、すなわちスロットル開度
TAの減少速度が正であるか否かが判断される。このS
B20の判断が肯定された場合は、アクセルペダルが戻
されつつある状態であるので、SB23において、正ス
ロットル開度変化率ACCTAの最大値ACCMAX 、アクセル
踏込減速フラグXACCTA の内容がクリアされた後、本ル
ーチンが終了させられ、上記のステップが繰り返され
る。
【0086】しかし、上記SB20の判断が否定された
場合には、アクセルペダル58が戻されつつある状態で
はないので、SB21において、短時間のアクセルペダ
ル急開閉操作すなわちばたつき(チップイン)操作を表
すチップインフラグXCHIPINの内容が「0」にクリアさ
れた後、SB22において、アクセル踏込減速フラグX
ACCTA の内容が「0」であるか否かが判断される。この
SB22の判断が否定された場合は本ルーチンが直ちに
終了させられるが、肯定された場合には、上記SB23
を経て本ルーチンが終了させられる。
場合には、アクセルペダル58が戻されつつある状態で
はないので、SB21において、短時間のアクセルペダ
ル急開閉操作すなわちばたつき(チップイン)操作を表
すチップインフラグXCHIPINの内容が「0」にクリアさ
れた後、SB22において、アクセル踏込減速フラグX
ACCTA の内容が「0」であるか否かが判断される。この
SB22の判断が否定された場合は本ルーチンが直ちに
終了させられるが、肯定された場合には、上記SB23
を経て本ルーチンが終了させられる。
【0087】車速一定走行時間を算出するための図17
のルーチンにおいて、SC1では、最大スロットル開度
変化率ACCMAX が前記SB16により既に記憶されて零
でないか否かが判断される。このSC1の判断が肯定さ
れた場合は、最大スロットル開度変化率ACCMAX が未だ
記憶されていないので、SC2において車速一定時間計
時タイマCVCONおよび起動タイマCVCON2 の計時作動が
開始されるとともに、そのときの実際の車速Vが車速一
定走行開始時の車速VCONTとして記憶されてから本ルー
チンが終了させられる。すなわち、上記SC1の判断が
否定されるまで、上記SC2が繰り返し実行されて、車
速一定時間計時タイマCVCONおよび起動タイマCVCON2
のリセットおよび再起動と、車速一定走行開始時の車速
VCONTの再セットとが繰り返される。
のルーチンにおいて、SC1では、最大スロットル開度
変化率ACCMAX が前記SB16により既に記憶されて零
でないか否かが判断される。このSC1の判断が肯定さ
れた場合は、最大スロットル開度変化率ACCMAX が未だ
記憶されていないので、SC2において車速一定時間計
時タイマCVCONおよび起動タイマCVCON2 の計時作動が
開始されるとともに、そのときの実際の車速Vが車速一
定走行開始時の車速VCONTとして記憶されてから本ルー
チンが終了させられる。すなわち、上記SC1の判断が
否定されるまで、上記SC2が繰り返し実行されて、車
速一定時間計時タイマCVCONおよび起動タイマCVCON2
のリセットおよび再起動と、車速一定走行開始時の車速
VCONTの再セットとが繰り返される。
【0088】上記SC1の判断が否定されると、SC3
において起動タイマCVCON2 の計時作動が停止している
か否かが判断される。このSC3の判断が肯定されると
上記SC2以下が再び実行されるが、否定されると、車
速一定走行状態を判定するために前記図10の車速一定
走行判定手段120に対応するSC4、SC5、SC6
が実行される。先ず、SC4では、スロットル弁開度T
Aが予め設定された判断基準値KTHRMよりも大きいか否
かが判断される。この判断基準値KTHRMは、比較的高負
荷走行であるか否かを判断するための値であり、たとえ
ば30%程度の値に設定される。次いで、SC5では、
車速Vに予め設定された判断基準幅ΔVを差し引いた値
が上記車速一定走行開始時の車速VCONTを越えたか否か
が判断され、SC6では、車速Vに予め設定された判断
基準幅ΔVを加算した値が上記車速一定走行開始時の車
速VCONTを下回ったか否かが判断される。上記判断基準
幅ΔVは、車速の変動幅を判定するための値であり、た
とえば1km/h程度の値が用いられる。
において起動タイマCVCON2 の計時作動が停止している
か否かが判断される。このSC3の判断が肯定されると
上記SC2以下が再び実行されるが、否定されると、車
速一定走行状態を判定するために前記図10の車速一定
走行判定手段120に対応するSC4、SC5、SC6
が実行される。先ず、SC4では、スロットル弁開度T
Aが予め設定された判断基準値KTHRMよりも大きいか否
かが判断される。この判断基準値KTHRMは、比較的高負
荷走行であるか否かを判断するための値であり、たとえ
ば30%程度の値に設定される。次いで、SC5では、
車速Vに予め設定された判断基準幅ΔVを差し引いた値
が上記車速一定走行開始時の車速VCONTを越えたか否か
が判断され、SC6では、車速Vに予め設定された判断
基準幅ΔVを加算した値が上記車速一定走行開始時の車
速VCONTを下回ったか否かが判断される。上記判断基準
幅ΔVは、車速の変動幅を判定するための値であり、た
とえば1km/h程度の値が用いられる。
【0089】上記SC4、SC5、SC6のいずれかの
判断が肯定された場合は、高負荷走行であるか或いは車
速Vが変動する走行状態であって、車速一定走行状態で
はないので、先ずSC7において、車速一定時間計時タ
イマCVCONの内容が1秒程度の設定された判断基準値K
VCON以上であるか否かが判断される。このSC7の判断
が否定された場合は、高負荷走行或いは車速変動走行状
態となった直後であるから本ルーチンが終了させられ
る。また、このSC7の判断が肯定された場合は、SC
8において起動タイマCVCON2 の計時作動が停止させら
れるとともに、続いて、図10の第1計時手段119に
対応するSC9において、車速一定時間計時タイマC
VCONの内容が予め設定された判断基準値KVCONAV以上と
なったか否かが判断される。この判断基準値K
VCONAVは、車速一定走行を判断するための一定走行持続
時間であって、たとえば3乃至4秒程度の値に設定され
る。上記のように、高負荷走行であるか或いは車速Vが
変動する走行状態では、このSC9の判断も否定される
ので、本ルーチンが終了させられる。このような高負荷
走行であるか或いは車速Vが変動する走行状態が持続す
るうちは、次回のサイクル以降においてSC3の判断が
肯定されて、SC2が繰り返し実行されることになる。
判断が肯定された場合は、高負荷走行であるか或いは車
速Vが変動する走行状態であって、車速一定走行状態で
はないので、先ずSC7において、車速一定時間計時タ
イマCVCONの内容が1秒程度の設定された判断基準値K
VCON以上であるか否かが判断される。このSC7の判断
が否定された場合は、高負荷走行或いは車速変動走行状
態となった直後であるから本ルーチンが終了させられ
る。また、このSC7の判断が肯定された場合は、SC
8において起動タイマCVCON2 の計時作動が停止させら
れるとともに、続いて、図10の第1計時手段119に
対応するSC9において、車速一定時間計時タイマC
VCONの内容が予め設定された判断基準値KVCONAV以上と
なったか否かが判断される。この判断基準値K
VCONAVは、車速一定走行を判断するための一定走行持続
時間であって、たとえば3乃至4秒程度の値に設定され
る。上記のように、高負荷走行であるか或いは車速Vが
変動する走行状態では、このSC9の判断も否定される
ので、本ルーチンが終了させられる。このような高負荷
走行であるか或いは車速Vが変動する走行状態が持続す
るうちは、次回のサイクル以降においてSC3の判断が
肯定されて、SC2が繰り返し実行されることになる。
【0090】しかし、比較的低負荷の車速一定走行状態
が開始されると、上記SC4、SC5、SC6の判断が
共に否定されるので、SC10において起動タイマC
VCON2の計時内容が予め設定された判断基準値KVCONよ
りも未だ小さいか否かが判断される。この判断基準値K
VCONは、上記SC4、SC5、SC6の判断が共に否定
されたことが起動周期だけ持続したことを判断するため
の値であり、たとえば1秒程度の値が用いられる。
が開始されると、上記SC4、SC5、SC6の判断が
共に否定されるので、SC10において起動タイマC
VCON2の計時内容が予め設定された判断基準値KVCONよ
りも未だ小さいか否かが判断される。この判断基準値K
VCONは、上記SC4、SC5、SC6の判断が共に否定
されたことが起動周期だけ持続したことを判断するため
の値であり、たとえば1秒程度の値が用いられる。
【0091】上記SC10の判断が肯定された場合は、
SC4、SC5、SC6の判断が共に否定された状態が
1秒も持続しない状態であるので、本ルーチンが終了さ
せられるが、否定された場合は、確実に比較的低負荷の
車速一定走行状態と考えられるので、SC11におい
て、起動タイマCVCON2 の計時作動が再開され且つその
ときの車速Vが次の比較的低負荷の車速一定走行状態の
判断のための車速一定走行開始時の車速VCONTとして記
憶される。
SC4、SC5、SC6の判断が共に否定された状態が
1秒も持続しない状態であるので、本ルーチンが終了さ
せられるが、否定された場合は、確実に比較的低負荷の
車速一定走行状態と考えられるので、SC11におい
て、起動タイマCVCON2 の計時作動が再開され且つその
ときの車速Vが次の比較的低負荷の車速一定走行状態の
判断のための車速一定走行開始時の車速VCONTとして記
憶される。
【0092】次いで、SC9において、車速一定時間計
時タイマCVCONの内容が予め設定された判断基準値K
VCONAV以上となったか否かが判断される。このSC9の
判断が否定された場合は、比較的低負荷の車速一定走行
状態が判断されてからの経過時間が3乃至4秒程度に設
定された判断基準値KVCONAVを越えていない状態である
ので、本ルーチンが終了させられて、上記のステップが
繰り返される。
時タイマCVCONの内容が予め設定された判断基準値K
VCONAV以上となったか否かが判断される。このSC9の
判断が否定された場合は、比較的低負荷の車速一定走行
状態が判断されてからの経過時間が3乃至4秒程度に設
定された判断基準値KVCONAVを越えていない状態である
ので、本ルーチンが終了させられて、上記のステップが
繰り返される。
【0093】しかし、上記SC9の判断が肯定された場
合には、SC12において、車速一定時間計時タイマC
VCONの内容が予め設定された判断基準値KVCON2 を越え
たか否かが判断される。この判断基準値KVCON2 は車速
一定時間計時タイマCVCONの上限ガード値であり、たと
えば16秒程度の値に設定される。このSC12の判断
が否定された場合は、SC13において、車速一定走行
時間TVCONSTを示す車速一定時間計時タイマCVCONの内
容がニューラルネットワークNNへの入力信号を記憶す
る所定の記憶場所EVENT8に記憶されるが、肯定された場
合は、SC14において、車速一定走行時間TVCONSTの
最大制限値である上記上限ガード値KVC ON2 が上記の記
憶場所EVENT8に記憶される。そして、SC15におい
て、推定許可フラグXNNCAL の内容が「1」にセットさ
れた後、本ルーチンが終了させられる。
合には、SC12において、車速一定時間計時タイマC
VCONの内容が予め設定された判断基準値KVCON2 を越え
たか否かが判断される。この判断基準値KVCON2 は車速
一定時間計時タイマCVCONの上限ガード値であり、たと
えば16秒程度の値に設定される。このSC12の判断
が否定された場合は、SC13において、車速一定走行
時間TVCONSTを示す車速一定時間計時タイマCVCONの内
容がニューラルネットワークNNへの入力信号を記憶す
る所定の記憶場所EVENT8に記憶されるが、肯定された場
合は、SC14において、車速一定走行時間TVCONSTの
最大制限値である上記上限ガード値KVC ON2 が上記の記
憶場所EVENT8に記憶される。そして、SC15におい
て、推定許可フラグXNNCAL の内容が「1」にセットさ
れた後、本ルーチンが終了させられる。
【0094】上述のように、前記車速一定走行時間算出
手段98eが図17のルーチンで構成される場合におい
ては、SC4乃至SC6が、車速一定走行を当初に判定
するための持続時間KVCONAVを経過したことが第1計時
手段119に対応するSC9により計時されたことを条
件に車速一定走行を判定する図10の車速一定走行判定
手段120に相当し、SC11およびSC12が、当初
の車速一定走行判定時において車速一定走行時間T
VCONSTを決定するとともに、第2計時手段121に対応
するSC10によって計時される計時時間KVCON毎の所
定の起動周期毎にも車速一定走行時間TVCONSTを決定す
る図10の車速一定走行時間決定手段122に対応して
いる。これにより、車速一定走行完了時において運転指
向の推定演算の指令を出す場合に比較して、推定の遅れ
が大幅に改善される。
手段98eが図17のルーチンで構成される場合におい
ては、SC4乃至SC6が、車速一定走行を当初に判定
するための持続時間KVCONAVを経過したことが第1計時
手段119に対応するSC9により計時されたことを条
件に車速一定走行を判定する図10の車速一定走行判定
手段120に相当し、SC11およびSC12が、当初
の車速一定走行判定時において車速一定走行時間T
VCONSTを決定するとともに、第2計時手段121に対応
するSC10によって計時される計時時間KVCON毎の所
定の起動周期毎にも車速一定走行時間TVCONSTを決定す
る図10の車速一定走行時間決定手段122に対応して
いる。これにより、車速一定走行完了時において運転指
向の推定演算の指令を出す場合に比較して、推定の遅れ
が大幅に改善される。
【0095】また、上記の車速一定走行が終了したとき
でも、その車速一定走行が終了してから上記所定の周期
に相当する時間が経過すると、SC7の判断が肯定され
且つSC8に続くSC9の判断が肯定されるので、車速
一定走行時間TVCONSTが決定されるとともに推定許可フ
ラグXNNCAL の内容が「1」にセットされる利点があ
る。このため、SC4による車速一定走行後にも上記周
期的な運転指向推定演算の許可が1回だけ出力されるこ
とを可能としている。
でも、その車速一定走行が終了してから上記所定の周期
に相当する時間が経過すると、SC7の判断が肯定され
且つSC8に続くSC9の判断が肯定されるので、車速
一定走行時間TVCONSTが決定されるとともに推定許可フ
ラグXNNCAL の内容が「1」にセットされる利点があ
る。このため、SC4による車速一定走行後にも上記周
期的な運転指向推定演算の許可が1回だけ出力されるこ
とを可能としている。
【0096】惰行走行時間TCOAST を算出する図18の
ルーチンは、たとえばスロットルセンサ70内のアイド
ルスイッチがオン状態であり且つブレーキスイッチ84
がオフ状態である惰行状態が検出されている間であって
惰行走行時間計時タイマCIL ONの計時作動中に開始させ
られる。図18のSD1では、たとえばスロットル弁開
度TAが零であるときに車速Vが正の値を示すことなど
に基づいて車両の惰行走行であるか否かが判断される。
このSD1の判断が否定された場合は、加速走行あるい
は減速走行など惰行走行の終了した状態であるので、S
D2において起動タイマCILON2 が停止させられた後、
SD5以下が実行される。加速走行では惰行走行時間計
時タイマCILONが停止させられていてそのSD5の判断
が否定されて本ルーチンが終了させられる。
ルーチンは、たとえばスロットルセンサ70内のアイド
ルスイッチがオン状態であり且つブレーキスイッチ84
がオフ状態である惰行状態が検出されている間であって
惰行走行時間計時タイマCIL ONの計時作動中に開始させ
られる。図18のSD1では、たとえばスロットル弁開
度TAが零であるときに車速Vが正の値を示すことなど
に基づいて車両の惰行走行であるか否かが判断される。
このSD1の判断が否定された場合は、加速走行あるい
は減速走行など惰行走行の終了した状態であるので、S
D2において起動タイマCILON2 が停止させられた後、
SD5以下が実行される。加速走行では惰行走行時間計
時タイマCILONが停止させられていてそのSD5の判断
が否定されて本ルーチンが終了させられる。
【0097】上記SD1の判断が肯定された場合は、S
D3において、起動タイマCILON2の内容が予め設定さ
れた判断基準値KILONよりも小さいか否かが判断され
る。この判断基準値KILONは、惰行走行中における運転
指向推定演算の起動周期に相当する値であり、たとえば
1秒程度の値が用いられる。このSD3の判断が肯定さ
れた場合は本ルーチンが終了させられるが、否定された
場合は、SD4において起動タイマCILON2 が再スター
トさせられた後、SD5において、スロットルセンサ7
0内のアイドルスイッチがオンおよびブレーキスイッチ
84がオフ状態である惰行状態が検出されている間は計
時作動させられる惰行走行時間計時タイマCILONの内容
が予め設定された判断基準値KAVEILON 以上となったか
否かが判断される。この判断基準値KAVEILON は、当初
惰行走行を判定するための惰行状態の持続時間であり、
たとえば1.3秒程度の値が用いられる。
D3において、起動タイマCILON2の内容が予め設定さ
れた判断基準値KILONよりも小さいか否かが判断され
る。この判断基準値KILONは、惰行走行中における運転
指向推定演算の起動周期に相当する値であり、たとえば
1秒程度の値が用いられる。このSD3の判断が肯定さ
れた場合は本ルーチンが終了させられるが、否定された
場合は、SD4において起動タイマCILON2 が再スター
トさせられた後、SD5において、スロットルセンサ7
0内のアイドルスイッチがオンおよびブレーキスイッチ
84がオフ状態である惰行状態が検出されている間は計
時作動させられる惰行走行時間計時タイマCILONの内容
が予め設定された判断基準値KAVEILON 以上となったか
否かが判断される。この判断基準値KAVEILON は、当初
惰行走行を判定するための惰行状態の持続時間であり、
たとえば1.3秒程度の値が用いられる。
【0098】上記SD5の判断が否定された場合は、惰
行走行とは判断できない程度の状態であるので本ルーチ
ンが終了させられるが、肯定された場合は、SD6にお
いて惰行走行時間計時タイマCILONの内容が予め設定さ
れた判断基準値KILON2 より小さいか否かが判断され
る。この判断基準値KILON2 は、惰行走行時間計時タイ
マCILONの上限ガード値であり、たとえば16秒程度の
値に設定される。このSD6の判断が肯定された場合
は、SD7において、惰行走行時間TC0AST を示す惰行
走行時間計時タイマCILONの内容がニューラルネットワ
ークNNへの入力信号を記憶させるための所定の記憶場
所EVENT9に記憶されるが、否定された場合は、SD8に
おいて、惰行走行時間TC0AST の最大制限値を示す上記
上限ガード値KILON2 が上記所定の記憶場所EVENT9に記
憶される。
行走行とは判断できない程度の状態であるので本ルーチ
ンが終了させられるが、肯定された場合は、SD6にお
いて惰行走行時間計時タイマCILONの内容が予め設定さ
れた判断基準値KILON2 より小さいか否かが判断され
る。この判断基準値KILON2 は、惰行走行時間計時タイ
マCILONの上限ガード値であり、たとえば16秒程度の
値に設定される。このSD6の判断が肯定された場合
は、SD7において、惰行走行時間TC0AST を示す惰行
走行時間計時タイマCILONの内容がニューラルネットワ
ークNNへの入力信号を記憶させるための所定の記憶場
所EVENT9に記憶されるが、否定された場合は、SD8に
おいて、惰行走行時間TC0AST の最大制限値を示す上記
上限ガード値KILON2 が上記所定の記憶場所EVENT9に記
憶される。
【0099】次いで、SD9において、推定許可フラグ
XNNCAL の内容が「1」にセットされる。そして、SD
10では、起動タイマCILON2 が停止させられているか
否かが判断される。このSD10の判断が否定された場
合は本ルーチンが終了させられるが、肯定された場合
は、SD11において惰行走行時間計時タイマCILONの
計時作動も停止させられる。
XNNCAL の内容が「1」にセットされる。そして、SD
10では、起動タイマCILON2 が停止させられているか
否かが判断される。このSD10の判断が否定された場
合は本ルーチンが終了させられるが、肯定された場合
は、SD11において惰行走行時間計時タイマCILONの
計時作動も停止させられる。
【0100】上述のように、前記惰行走行時間算出手段
98dが図18のルーチンで構成される場合において
は、SD1およびSD5が、走行中のスロットル弁開度
TAが零となるなどの状態が所定時間KAVEILON 持続し
たことなどに基づいて車両の惰行走行を判定する図11
の惰行走行判定手段124に対応し、SD7およびSD
8が、その惰行走行判定手段124によって惰行走行が
判定された状態で第3計時手段125に対応するSD3
により計時される起動周期の経過毎に惰行走行時間T
COAST を繰り返し決定する惰行走行時間決定手段126
に対応している。これにより、車両の惰行走行中でも、
1秒程度の判断基準値KILONで定められる所定の起動周
期毎に惰行走行時間TC0AST が決定されるとともに推定
許可フラグX NNCAL の内容が「1」にセットされるの
で、運転指向の推定演算がその所定の周期毎に実行され
て高い応答性が得られる。
98dが図18のルーチンで構成される場合において
は、SD1およびSD5が、走行中のスロットル弁開度
TAが零となるなどの状態が所定時間KAVEILON 持続し
たことなどに基づいて車両の惰行走行を判定する図11
の惰行走行判定手段124に対応し、SD7およびSD
8が、その惰行走行判定手段124によって惰行走行が
判定された状態で第3計時手段125に対応するSD3
により計時される起動周期の経過毎に惰行走行時間T
COAST を繰り返し決定する惰行走行時間決定手段126
に対応している。これにより、車両の惰行走行中でも、
1秒程度の判断基準値KILONで定められる所定の起動周
期毎に惰行走行時間TC0AST が決定されるとともに推定
許可フラグX NNCAL の内容が「1」にセットされるの
で、運転指向の推定演算がその所定の周期毎に実行され
て高い応答性が得られる。
【0101】車両の制動操作時の最大減速度GNMAXを算
出する図19のルーチンにおいて、SE1では、ブレー
キ操作開始時の車速VBKが予め設定された車速下限値K
BKST 1 よりも大きいか否かが判断される。また、このS
E1の判断が肯定された場合には、SE2においてブレ
ーキ操作開始時の車速VBKが予め設定された車速上限値
KBKST2 よりも低いか否かが判断される。上記車速下限
値KBKST1 および車速上限値KBKST2 は、制動時の最大
減速度GNMAXを算出する車速範囲を設定するための下限
値および上限値であって、たとえば25km/h程度の値お
よび185km/h程度の値がそれぞれ用いられる。
出する図19のルーチンにおいて、SE1では、ブレー
キ操作開始時の車速VBKが予め設定された車速下限値K
BKST 1 よりも大きいか否かが判断される。また、このS
E1の判断が肯定された場合には、SE2においてブレ
ーキ操作開始時の車速VBKが予め設定された車速上限値
KBKST2 よりも低いか否かが判断される。上記車速下限
値KBKST1 および車速上限値KBKST2 は、制動時の最大
減速度GNMAXを算出する車速範囲を設定するための下限
値および上限値であって、たとえば25km/h程度の値お
よび185km/h程度の値がそれぞれ用いられる。
【0102】上記SE1およびSE2の判断のいずれか
が否定された場合は本ルーチンが終了させられるが、双
方の判断が肯定された場合には、SE3において、車速
センサ76から検出されるパルス間隔の変化から演算さ
れた車両の前後加速度NOGBWが零値以上であるか否かが
判断される。このSE3の判断が肯定された場合は、制
動による減速が発生していない状態であるので本ルーチ
ンが終了させられるが、否定された場合は、前後加速度
NOGBW が負の値であって制動による減速作用が発生して
いる状態であるので、制動操作時の最大減速度GNMAXを
算出するSE4以下が実行される。
が否定された場合は本ルーチンが終了させられるが、双
方の判断が肯定された場合には、SE3において、車速
センサ76から検出されるパルス間隔の変化から演算さ
れた車両の前後加速度NOGBWが零値以上であるか否かが
判断される。このSE3の判断が肯定された場合は、制
動による減速が発生していない状態であるので本ルーチ
ンが終了させられるが、否定された場合は、前後加速度
NOGBW が負の値であって制動による減速作用が発生して
いる状態であるので、制動操作時の最大減速度GNMAXを
算出するSE4以下が実行される。
【0103】SE4では、上記車両の前後加速度NOGBW
が制動期間の最大値を記憶させる記憶場所MAXBKG内の値
よりも小さいか否かが判断される。この記憶場所MAXBKG
内の値は制動操作開始した瞬間に零値にセットされてい
る。通常は、前後加速度NOGBW は負の側へ大きくなって
いるので、上記SE4の判断が肯定されてSE5におい
て記憶場所MAXBKG内の値が新たな前後加速度NOGBW に更
新される。これにより、記憶場所MAXBKG内の値は最も大
きな負の値が記憶されることになる。そして、SE6に
おいて起動タイマCBKがスタートさせられた後、SE7
において比較的強い制動操作を示すフラグXBKGSM の内
容が「1」であるか否かが判断される。
が制動期間の最大値を記憶させる記憶場所MAXBKG内の値
よりも小さいか否かが判断される。この記憶場所MAXBKG
内の値は制動操作開始した瞬間に零値にセットされてい
る。通常は、前後加速度NOGBW は負の側へ大きくなって
いるので、上記SE4の判断が肯定されてSE5におい
て記憶場所MAXBKG内の値が新たな前後加速度NOGBW に更
新される。これにより、記憶場所MAXBKG内の値は最も大
きな負の値が記憶されることになる。そして、SE6に
おいて起動タイマCBKがスタートさせられた後、SE7
において比較的強い制動操作を示すフラグXBKGSM の内
容が「1」であるか否かが判断される。
【0104】当初は上記SE7の判断が否定されるの
で、SE8において車両の前後加速度NOGBW が予め設定
された判断基準値KSPBKG よりも大きいか否かが判断さ
れる。この判断基準値KSPBKG は、運転(加速)指向の
推定に影響する比較的強いブレーキ操作を判定するため
の負の値であり、予め実験的に求められる。比較的弱い
制動操作の場合は、上記SE8の判断が肯定されるが、
比較的強い制動操作の場合は上記SE8の判断が否定さ
れるので、SE9において強いブレーキ操作を示すフラ
グXBKGSM の内容が「1」にセットされる。そして、S
E10において、記憶場所MAXBKG内の値が予め設定され
た判断基準値KBKGAVE以下であるか否かが判断される。
この判断基準値KBKGAVEは、運転指向を判断するのに必
要な比較的強い制動を判定するために上記判断基準値K
SPBKG よりも小さい値すなわち正側の値に設定された値
であり、予め実験的に求められる。そして、上記SE1
0の判断が否定された場合は本ルーチンが終了させられ
るが、肯定された場合は、SE11において、制動時最
大減速度GNMAXを示す記憶場所MAXBKG内の値がニューラ
ルネットワークNNへの入力信号を記憶させるための所
定の記憶場所EVENT10に記憶されるとともに、推定許可
フラグXNNCAL の内容が「1」にセットされる。
で、SE8において車両の前後加速度NOGBW が予め設定
された判断基準値KSPBKG よりも大きいか否かが判断さ
れる。この判断基準値KSPBKG は、運転(加速)指向の
推定に影響する比較的強いブレーキ操作を判定するため
の負の値であり、予め実験的に求められる。比較的弱い
制動操作の場合は、上記SE8の判断が肯定されるが、
比較的強い制動操作の場合は上記SE8の判断が否定さ
れるので、SE9において強いブレーキ操作を示すフラ
グXBKGSM の内容が「1」にセットされる。そして、S
E10において、記憶場所MAXBKG内の値が予め設定され
た判断基準値KBKGAVE以下であるか否かが判断される。
この判断基準値KBKGAVEは、運転指向を判断するのに必
要な比較的強い制動を判定するために上記判断基準値K
SPBKG よりも小さい値すなわち正側の値に設定された値
であり、予め実験的に求められる。そして、上記SE1
0の判断が否定された場合は本ルーチンが終了させられ
るが、肯定された場合は、SE11において、制動時最
大減速度GNMAXを示す記憶場所MAXBKG内の値がニューラ
ルネットワークNNへの入力信号を記憶させるための所
定の記憶場所EVENT10に記憶されるとともに、推定許可
フラグXNNCAL の内容が「1」にセットされる。
【0105】上記のようにしてフラグXBKGSM の内容が
「1」に一旦セットされると、次回のサイクルにおける
SE7の判断が肯定されるので、前後加速度NOGBW が記
憶場所MAXBKG内の値以上(減速度が同等以下)とならな
い限り、SE8やSE11が実行されることがない。こ
のため、上記のステップが繰り返し実行されるうち、前
後加速度NOGBW が記憶場所MAXBKG内の値以上となると、
前記SE4の判断が否定されるので、SE12におい
て、前後加速度NOGBW が記憶場所MAXBKG内の値すなわち
それまでの最大減速度と同じであるか否かが判断され
る。
「1」に一旦セットされると、次回のサイクルにおける
SE7の判断が肯定されるので、前後加速度NOGBW が記
憶場所MAXBKG内の値以上(減速度が同等以下)とならな
い限り、SE8やSE11が実行されることがない。こ
のため、上記のステップが繰り返し実行されるうち、前
後加速度NOGBW が記憶場所MAXBKG内の値以上となると、
前記SE4の判断が否定されるので、SE12におい
て、前後加速度NOGBW が記憶場所MAXBKG内の値すなわち
それまでの最大減速度と同じであるか否かが判断され
る。
【0106】上記前後加速度NOGBW が記憶場所MAXBKG内
の値と同じである場合には上記SE12の判断が肯定さ
れるので、SE13において起動タイマCBKの内容が予
め設定された設定値KBKCON 以上となったか否かが判断
される。この設定値KBKCONは、前後加速度NOGBW が一
旦判断基準値KSPBKG を越えた場合にはそれよりも小さ
い判断基準値KBKGAVEより小さくならない範囲であって
今回の前後加速度NOGBW が前回の減速度の最大値MAXBKG
より予め設定されたヒステリシス値KBKGHYS(正の値)
以内である間は、運転指向の応答性を高めるために繰り
返し運転指向推定許可を出す周期であり、たとえば0.
2秒程度の値が用いられる。
の値と同じである場合には上記SE12の判断が肯定さ
れるので、SE13において起動タイマCBKの内容が予
め設定された設定値KBKCON 以上となったか否かが判断
される。この設定値KBKCONは、前後加速度NOGBW が一
旦判断基準値KSPBKG を越えた場合にはそれよりも小さ
い判断基準値KBKGAVEより小さくならない範囲であって
今回の前後加速度NOGBW が前回の減速度の最大値MAXBKG
より予め設定されたヒステリシス値KBKGHYS(正の値)
以内である間は、運転指向の応答性を高めるために繰り
返し運転指向推定許可を出す周期であり、たとえば0.
2秒程度の値が用いられる。
【0107】上記SE13の判断が否定された場合は、
未だ周期に到達しない状態であるので、SE14におい
てブレーキがオフ状態とされたか否かが判断される。こ
のSE14の判断が否定された場合はブレーキ中である
ので、本ルーチンが終了させられた後、以上のステップ
が繰り返される。このようにステップが繰り返されるう
ち、上記SE13の判断が肯定されると、SE15にお
いて起動タイマCBKがスタートさせられるとともに、前
記SE10以下が実行される。すなわち、記憶場所MAXB
KG内の値が予め設定された判断基準値KBKGAVE以下であ
る場合は、記憶場所MAXBKG内の値が制動時最大減速度G
NMAXとして記憶されるとともに、推定許可フラグX
NNCAL の内容が「1」にセットされる。
未だ周期に到達しない状態であるので、SE14におい
てブレーキがオフ状態とされたか否かが判断される。こ
のSE14の判断が否定された場合はブレーキ中である
ので、本ルーチンが終了させられた後、以上のステップ
が繰り返される。このようにステップが繰り返されるう
ち、上記SE13の判断が肯定されると、SE15にお
いて起動タイマCBKがスタートさせられるとともに、前
記SE10以下が実行される。すなわち、記憶場所MAXB
KG内の値が予め設定された判断基準値KBKGAVE以下であ
る場合は、記憶場所MAXBKG内の値が制動時最大減速度G
NMAXとして記憶されるとともに、推定許可フラグX
NNCAL の内容が「1」にセットされる。
【0108】前後加速度NOGBW が記憶場所MAXBKG内の値
と同じでない場合すなわち前後加速度NOGBW が小さくな
った場合には上記SE12の判断が否定されるので、S
E16において、前後加速度NOGBW から予め設定された
ヒステリシス値KBKGHYS(正の値)を差し引いた値がそ
れまでに記憶された減速度の最大値MAXBKG以下であるか
否か、すなわち前後加速度NOGBW が最大値MAXBKGよりも
ヒステリシス値KBKGH YS以上小さくなったか否かが判断
される。このSE16の判断が否定されると、未だ前後
加速度NOGBW が最大値MAXBKGからそれほど小さくなって
いない状態であるので、SE18においてタイマCBKが
停止しているか否かが判断される。そのSE18の判断
が否定された場合は、SE19においてタイマCBKが停
止させられ且つ強いブレーキ操作を示すフラグXBKGSM
の内容が「0」にリセットされた後、前記SE10以下
が実行されて最大減速度MAXBKGが記憶されるとともに、
推定許可フラグXNNCAL が「1」にセットされる。
と同じでない場合すなわち前後加速度NOGBW が小さくな
った場合には上記SE12の判断が否定されるので、S
E16において、前後加速度NOGBW から予め設定された
ヒステリシス値KBKGHYS(正の値)を差し引いた値がそ
れまでに記憶された減速度の最大値MAXBKG以下であるか
否か、すなわち前後加速度NOGBW が最大値MAXBKGよりも
ヒステリシス値KBKGH YS以上小さくなったか否かが判断
される。このSE16の判断が否定されると、未だ前後
加速度NOGBW が最大値MAXBKGからそれほど小さくなって
いない状態であるので、SE18においてタイマCBKが
停止しているか否かが判断される。そのSE18の判断
が否定された場合は、SE19においてタイマCBKが停
止させられ且つ強いブレーキ操作を示すフラグXBKGSM
の内容が「0」にリセットされた後、前記SE10以下
が実行されて最大減速度MAXBKGが記憶されるとともに、
推定許可フラグXNNCAL が「1」にセットされる。
【0109】しかし、上記SE18の判断が肯定された
場合は本ルーチンが終了させられる。そして、上記のス
テップが繰り返し実行されるうち、SE16の判断が肯
定されると、SE17においてタイマCBKが停止してい
るか否かが判断される。このSE17の判断が否定され
た場合は、前記SE13以下が実行され、起動タイマC
BKによって起動周期KBKCON の到来が決定される毎に、
前記SE10以下が実行されて最大減速度MAXBKGが記憶
されるとともに、推定許可フラグXNNCAL が「1」にセ
ットされる。しかし、上記SE17の判断が肯定された
場合は本ルーチンが終了させられる。
場合は本ルーチンが終了させられる。そして、上記のス
テップが繰り返し実行されるうち、SE16の判断が肯
定されると、SE17においてタイマCBKが停止してい
るか否かが判断される。このSE17の判断が否定され
た場合は、前記SE13以下が実行され、起動タイマC
BKによって起動周期KBKCON の到来が決定される毎に、
前記SE10以下が実行されて最大減速度MAXBKGが記憶
されるとともに、推定許可フラグXNNCAL が「1」にセ
ットされる。しかし、上記SE17の判断が肯定された
場合は本ルーチンが終了させられる。
【0110】図27に示す点は、上記図19の作動によ
り最大減速度MAXBKGが記憶され且つ推定許可フラグX
NNCAL が「1」にセットされる時点を示している。本実
施例によれば、上記前後加速度NOGBW の大きさが一旦判
断基準値KSPBKG を越えた場合には、それよりも小さい
値に設定された判断基準KBKGAVEより小さくならない範
囲であって今回サイクルの前後加速度NOGBW が前回の減
速度の最大値MAXBKGより予め設定されたヒステリシス値
KBKGHYS(正の値)以内である間は、0.2秒程度に設
定された起動周期KBKCON 毎に最大減速度MAXBKGが記憶
され且つ推定許可フラグXNNCAL が「1」にセットされ
て、運転指向の推定が許可されるので、運転指向の推定
結果を得るための応答性が好適に得られる利点がある。
り最大減速度MAXBKGが記憶され且つ推定許可フラグX
NNCAL が「1」にセットされる時点を示している。本実
施例によれば、上記前後加速度NOGBW の大きさが一旦判
断基準値KSPBKG を越えた場合には、それよりも小さい
値に設定された判断基準KBKGAVEより小さくならない範
囲であって今回サイクルの前後加速度NOGBW が前回の減
速度の最大値MAXBKGより予め設定されたヒステリシス値
KBKGHYS(正の値)以内である間は、0.2秒程度に設
定された起動周期KBKCON 毎に最大減速度MAXBKGが記憶
され且つ推定許可フラグXNNCAL が「1」にセットされ
て、運転指向の推定が許可されるので、運転指向の推定
結果を得るための応答性が好適に得られる利点がある。
【0111】車両の制動時の最大減速度GNMAXを算出す
る制動時最大減速度算出手段98cに対応する上記図1
9のルーチンでは、車両の制動中において負側へ増加す
る前後加速度NOGBW を逐次記憶して更新するSE5が図
12の制動時最大減速度更新手段130に対応し、SE
11が、その前後加速度NOGBW が予め設定された判断基
準値KSPBKG よりも小さい場合には上記制動時最大減速
度更新手段130により記憶された値NOGBW を制動時最
大減速度MAXBKGすなわちGNMAXとして決定し、その後の
前後加速度NOGBW (負)がその制動時最大減速度MAXBKG
と等しい場合或いはその制動時最大減速度MAXBKGよりも
大きく(零側)てもその制動時最大減速度MAXBKGより所
定値KBKGHYS以上離れない場合は、第4計時手段131
により計時された所定時間KBKCON 毎に前述の如く決定
された値(判断基準値KSPBKG より小さい値として最初
に決定された値)を制動時最大減速度MAXBKGとして周期
的に決定する最大減速度決定手段132に対応してい
る。
る制動時最大減速度算出手段98cに対応する上記図1
9のルーチンでは、車両の制動中において負側へ増加す
る前後加速度NOGBW を逐次記憶して更新するSE5が図
12の制動時最大減速度更新手段130に対応し、SE
11が、その前後加速度NOGBW が予め設定された判断基
準値KSPBKG よりも小さい場合には上記制動時最大減速
度更新手段130により記憶された値NOGBW を制動時最
大減速度MAXBKGすなわちGNMAXとして決定し、その後の
前後加速度NOGBW (負)がその制動時最大減速度MAXBKG
と等しい場合或いはその制動時最大減速度MAXBKGよりも
大きく(零側)てもその制動時最大減速度MAXBKGより所
定値KBKGHYS以上離れない場合は、第4計時手段131
により計時された所定時間KBKCON 毎に前述の如く決定
された値(判断基準値KSPBKG より小さい値として最初
に決定された値)を制動時最大減速度MAXBKGとして周期
的に決定する最大減速度決定手段132に対応してい
る。
【0112】前記入力信号区間最大値算出手段98fに
対応する図20乃至図23では、たとえば3秒程度の所
定区間毎にその区間内における各センサからの入力信号
のうちの区間最大値すなわちスロットル開度TAmaxt、
車速Vmaxt、エンジン回転速度NEmaxt 、前後加速度NO
GBW maxt( GNMAXt )などの複数種類の運転操作関連変
数が算出される。先ず、図20のSF1では、スロット
ル弁開度TAおよびエンジン回転速度NE が読み込まれ
て所定の記憶場所INPVAL1 、INPVAL2 にそれぞれ記憶さ
れる。次いで、SF2では、自動変速機14の実際の変
速段SHIFT1が変速判断によって要求されているSHIFT 以
下であるか否かが判断される。
対応する図20乃至図23では、たとえば3秒程度の所
定区間毎にその区間内における各センサからの入力信号
のうちの区間最大値すなわちスロットル開度TAmaxt、
車速Vmaxt、エンジン回転速度NEmaxt 、前後加速度NO
GBW maxt( GNMAXt )などの複数種類の運転操作関連変
数が算出される。先ず、図20のSF1では、スロット
ル弁開度TAおよびエンジン回転速度NE が読み込まれ
て所定の記憶場所INPVAL1 、INPVAL2 にそれぞれ記憶さ
れる。次いで、SF2では、自動変速機14の実際の変
速段SHIFT1が変速判断によって要求されているSHIFT 以
下であるか否かが判断される。
【0113】上記SF2の判断が肯定された場合は、ア
ップシフト変速或いは変速なしの状態であるので、SF
3において、そのときの実際の変速段SHIFT1と変速判断
によって要求されているSHIFT とが同じであるか否かが
判断される。このSF3の判断が肯定された場合は変速
なしの状態であるので、SF4においてアップシフトフ
ラグXPTUPの内容が「0」にクリアされた後、SF5に
おいて、アップシフト判断時から所定期間計時作動させ
るタイマCGMCAN が停止しているか否かが判断される。
このSF5の判断が肯定された場合は、ダウンシフト変
速の直後ではないので、SE7においてタイマCGMCAN
が停止させられ且つ上記アップシフトフラグXPTUPの内
容が「0」にクリアされた後、SF8において所定区間
内の最大減速度GNMAXt を示す前後加速度NOGBW (絶対
値)が算出されるとともに所定の記憶場所INPVAL3 にそ
れぞれ記憶され、SF13以下が実行される。
ップシフト変速或いは変速なしの状態であるので、SF
3において、そのときの実際の変速段SHIFT1と変速判断
によって要求されているSHIFT とが同じであるか否かが
判断される。このSF3の判断が肯定された場合は変速
なしの状態であるので、SF4においてアップシフトフ
ラグXPTUPの内容が「0」にクリアされた後、SF5に
おいて、アップシフト判断時から所定期間計時作動させ
るタイマCGMCAN が停止しているか否かが判断される。
このSF5の判断が肯定された場合は、ダウンシフト変
速の直後ではないので、SE7においてタイマCGMCAN
が停止させられ且つ上記アップシフトフラグXPTUPの内
容が「0」にクリアされた後、SF8において所定区間
内の最大減速度GNMAXt を示す前後加速度NOGBW (絶対
値)が算出されるとともに所定の記憶場所INPVAL3 にそ
れぞれ記憶され、SF13以下が実行される。
【0114】しかし、上記SF5の判断が否定された場
合は、アップシフト時或いは降坂制御の4→3ダウンシ
フト時の期間だけ計時作動させるタイマCGMCAN が停止
していない状態すなわちアップシフト変速直後の状態あ
るので、SF6においてタイマCGMCAN の計時内容が予
め設定された判断基準値KGMCAN 以下であるか否かが判
断される。この判断基準値KGMCAN は、変速期間内を判
断するためにその期間よりも大きく設定された値であ
り、たとえば1.5秒程度の値が用いられる。このSF
6の判断が否定された場合は、変速期間中ではないた
め、上記SF7およびSF8が実行されて前後加速度NO
GBW が記憶されるが、SF6の判断が肯定された場合
は、変速期間中であるため運転者の指向に関係なく変速
に関連して発生する前後加速度NOGBW を記憶させないよ
うに、SF8を実行させないで、SF13以下が実行さ
れる。
合は、アップシフト時或いは降坂制御の4→3ダウンシ
フト時の期間だけ計時作動させるタイマCGMCAN が停止
していない状態すなわちアップシフト変速直後の状態あ
るので、SF6においてタイマCGMCAN の計時内容が予
め設定された判断基準値KGMCAN 以下であるか否かが判
断される。この判断基準値KGMCAN は、変速期間内を判
断するためにその期間よりも大きく設定された値であ
り、たとえば1.5秒程度の値が用いられる。このSF
6の判断が否定された場合は、変速期間中ではないた
め、上記SF7およびSF8が実行されて前後加速度NO
GBW が記憶されるが、SF6の判断が肯定された場合
は、変速期間中であるため運転者の指向に関係なく変速
に関連して発生する前後加速度NOGBW を記憶させないよ
うに、SF8を実行させないで、SF13以下が実行さ
れる。
【0115】また、前記SF2の判断が否定された場合
は、ダウンシフト判断の状態であって降坂制御の4→3
変速時の前後加速度NOGBW が記憶されないようにSF9
においてブレーキ操作中であるか否かが判断される。こ
のSF9の判断が否定された場合は、降坂制御の4→3
変速状態が発生する状態ではないので、上記SF7以下
が実行される。しかし、上記SF9の判断が肯定された
場合は、SF10においてタイマCGMCAN が停止してい
るか否かが判断される。このSF10の判断が否定され
た場合は、SF11においてアップシフトフラグXPTUP
の内容が「1」であるか否かが判断されるが、肯定され
た場合は、SF12においてタイマCGM CAN がスタート
させられ且つアップシフトフラグXPTUPの内容が「1」
にセットされる。ブレーキ中のダウンシフトすなわち降
坂制御のダウンシフトでは上記SF11の判断が否定さ
れるので、SF12においてタイマCGMCAN がスタート
させられ且つアップシフトフラグXPTUPの内容が「1」
にセットされるが、アップシフトでは上記SF11の判
断が肯定されてSF6以下が実行される。また、アップ
シフト要求状態では、前記SF3の判断が否定されるの
で、上記SF10以下が実行される。
は、ダウンシフト判断の状態であって降坂制御の4→3
変速時の前後加速度NOGBW が記憶されないようにSF9
においてブレーキ操作中であるか否かが判断される。こ
のSF9の判断が否定された場合は、降坂制御の4→3
変速状態が発生する状態ではないので、上記SF7以下
が実行される。しかし、上記SF9の判断が肯定された
場合は、SF10においてタイマCGMCAN が停止してい
るか否かが判断される。このSF10の判断が否定され
た場合は、SF11においてアップシフトフラグXPTUP
の内容が「1」であるか否かが判断されるが、肯定され
た場合は、SF12においてタイマCGM CAN がスタート
させられ且つアップシフトフラグXPTUPの内容が「1」
にセットされる。ブレーキ中のダウンシフトすなわち降
坂制御のダウンシフトでは上記SF11の判断が否定さ
れるので、SF12においてタイマCGMCAN がスタート
させられ且つアップシフトフラグXPTUPの内容が「1」
にセットされるが、アップシフトでは上記SF11の判
断が肯定されてSF6以下が実行される。また、アップ
シフト要求状態では、前記SF3の判断が否定されるの
で、上記SF10以下が実行される。
【0116】これにより、アップシフト変速と降坂制御
で行われるブレーキ操作中のダウンシフト変速に際して
は、運転指向とは無関係に生じるものであるため、前後
加速度NOGBW が記憶されない。すなわち、本実施例で
は、SF3、SF6、およびSF9が、アップシフト変
速時および降坂制御で行われるブレーキ操作中のダウン
シフト変速時においては前後加速度NOGBW を記憶させな
いために入力を禁止する図13の前後加速度入力禁止手
段137に対応している。
で行われるブレーキ操作中のダウンシフト変速に際して
は、運転指向とは無関係に生じるものであるため、前後
加速度NOGBW が記憶されない。すなわち、本実施例で
は、SF3、SF6、およびSF9が、アップシフト変
速時および降坂制御で行われるブレーキ操作中のダウン
シフト変速時においては前後加速度NOGBW を記憶させな
いために入力を禁止する図13の前後加速度入力禁止手
段137に対応している。
【0117】以上のようにして前後加速度NOGBW を記憶
させるためのステップが実行されると、SF13におい
て、シフトレバーがNレンジへ操作されているか否かが
判断される。このSF13の判断が肯定された場合は、
図21のSF17において、前記記憶場所INPVAL1 、IN
PVAL2 、INPVAL3 に記憶されたスロットル弁開度TA、
エンジン回転速度NE 、前後加速度NOGBW や、アクセル
戻し速度DECTA、実際の変速段SHIFT1 、が所定の記憶
場所EVENT1、EVENT2、EVENT3、EVENT4、EVENT5にそれぞ
れ記憶されるとともに、発進フラグXPTSTが「0」にク
リアされ、区間タイマCMAX3がスタートさせられる。
させるためのステップが実行されると、SF13におい
て、シフトレバーがNレンジへ操作されているか否かが
判断される。このSF13の判断が肯定された場合は、
図21のSF17において、前記記憶場所INPVAL1 、IN
PVAL2 、INPVAL3 に記憶されたスロットル弁開度TA、
エンジン回転速度NE 、前後加速度NOGBW や、アクセル
戻し速度DECTA、実際の変速段SHIFT1 、が所定の記憶
場所EVENT1、EVENT2、EVENT3、EVENT4、EVENT5にそれぞ
れ記憶されるとともに、発進フラグXPTSTが「0」にク
リアされ、区間タイマCMAX3がスタートさせられる。
【0118】しかし、上記SF13の判断が否定された
場合は、シフトレバーが車両の前進走行のためのD、
2、Lレンジのいずれかへ操作されている状態であるの
で、図21のSF14において発進のための発進フラグ
XPTSTの内容が「1」であるか否かが判断される。この
SF14の判断が肯定された場合は、SF15において
車速Vが予め設定された判断基準値KSTART 以上である
か否かが判断される。この判断基準値KSTART は、車両
の発進時であるか否かを判断するための値であり、たと
えば10km/h程度の値が用いられる。このSF15の判
断が否定された場合は低速状態であるので本ルーチンが
終了させられるが、肯定された場合は、発進時において
10km/hを越えた状態であるのでSF16において推定
許可フラグXNNCAL の内容が「1」にセットされた後、
上記SF17が実行されることにより各入力信号が初期
的に記憶される。
場合は、シフトレバーが車両の前進走行のためのD、
2、Lレンジのいずれかへ操作されている状態であるの
で、図21のSF14において発進のための発進フラグ
XPTSTの内容が「1」であるか否かが判断される。この
SF14の判断が肯定された場合は、SF15において
車速Vが予め設定された判断基準値KSTART 以上である
か否かが判断される。この判断基準値KSTART は、車両
の発進時であるか否かを判断するための値であり、たと
えば10km/h程度の値が用いられる。このSF15の判
断が否定された場合は低速状態であるので本ルーチンが
終了させられるが、肯定された場合は、発進時において
10km/hを越えた状態であるのでSF16において推定
許可フラグXNNCAL の内容が「1」にセットされた後、
上記SF17が実行されることにより各入力信号が初期
的に記憶される。
【0119】しかし、上記SF14の判断が否定された
場合は、発進状態ではないので、SF18において、前
記アクセルペダル踏み込み時の最大スロットル開度変化
率A CCMAX が前記SB16により既に記憶されて零では
ないか否かが判断される。このSF18の判断が否定さ
れた場合は、アクセルペダル58の踏み込みのない状態
であるので、SF19において区間タイマCMAX3が停止
中であるか否かが判断され、この判断が肯定されると、
SF20において区間タイマCMAX3がスタートさせられ
る。この区間タイマCMAX3は、入力信号の最大値を求め
る区間を計時するためのものである。
場合は、発進状態ではないので、SF18において、前
記アクセルペダル踏み込み時の最大スロットル開度変化
率A CCMAX が前記SB16により既に記憶されて零では
ないか否かが判断される。このSF18の判断が否定さ
れた場合は、アクセルペダル58の踏み込みのない状態
であるので、SF19において区間タイマCMAX3が停止
中であるか否かが判断され、この判断が肯定されると、
SF20において区間タイマCMAX3がスタートさせられ
る。この区間タイマCMAX3は、入力信号の最大値を求め
る区間を計時するためのものである。
【0120】次いで、SF20において区間タイマC
MAX3がスタートさせられた後、SF21において、アク
セル戻し速度抽出ルーチンによりアクセル戻し速度D
ECTAが求められる。しかし、アクセルペダル58の踏み
込みのある状態では上記SF18の判断が肯定されるの
で、上記SF20が直接的に実行される。また、区間タ
イマCMAX3が計時作動中であるため上記SF19の判断
が否定される場合は、上記SF21が直接的に実行され
る。
MAX3がスタートさせられた後、SF21において、アク
セル戻し速度抽出ルーチンによりアクセル戻し速度D
ECTAが求められる。しかし、アクセルペダル58の踏み
込みのある状態では上記SF18の判断が肯定されるの
で、上記SF20が直接的に実行される。また、区間タ
イマCMAX3が計時作動中であるため上記SF19の判断
が否定される場合は、上記SF21が直接的に実行され
る。
【0121】続くSF22では、アクセルペダル58を
所定速度で戻したり或いは減速度が所定以上のような過
渡的操作状態では所定区間内の入力信号の最大値を求め
る作動を保留させるための保留フラグXMODFの内容が
「1」であるか否かが判断される。当初はSF22の判
断が否定されるので、SF23において加速(スポー
ツ)指向を示すフラグXSPORT の内容が「1」であるか
否かが判断される。このSF23の判断が否定された場
合は運転が中間指向側であって過渡的操作状態が行われ
ないので、図22のSF30以下が実行されるが、肯定
された場合は、運転が加速指向側であるので、過渡操作
状態であるか否かを判断するためのSF24、SF2
5、SF26が実行される。
所定速度で戻したり或いは減速度が所定以上のような過
渡的操作状態では所定区間内の入力信号の最大値を求め
る作動を保留させるための保留フラグXMODFの内容が
「1」であるか否かが判断される。当初はSF22の判
断が否定されるので、SF23において加速(スポー
ツ)指向を示すフラグXSPORT の内容が「1」であるか
否かが判断される。このSF23の判断が否定された場
合は運転が中間指向側であって過渡的操作状態が行われ
ないので、図22のSF30以下が実行されるが、肯定
された場合は、運転が加速指向側であるので、過渡操作
状態であるか否かを判断するためのSF24、SF2
5、SF26が実行される。
【0122】すなわち、SF24では、アクセル戻し速
度DECTAが予め設定された判断基準値KDTAMX よりも小
さいか否かが判断される。この判断基準値KDTAMX は、
アクセル戻しが速やかに行われたか否かを判断するため
の値であり、たとえば13%程度の値が用いられる。こ
のSF24の判断が肯定された場合は、SF25におい
て、前記記憶場所MAXBKG内の値すなわちブレーキ操作時
の前後加速度の最大値(極値)MAXBKGが予め設定された
判断基準値KSPBKG 以下であるか否かが判断される。こ
の判断基準値KSPBKG は前記SE8において用いられた
ものであり、比較的大きな前後加速度であることを判断
するための値である。上記SF25の判断が否定された
場合は、アクセル戻しが比較的緩やかに行われ、且つ前
後加速度が比較的小さい状態であるので、図22のSF
30以下が実行されるが、肯定された場合は、戻し速度
が比較的緩やかであっても前後加速度が比較的大きい状
態であるので、SF27において上記保留フラグXMODF
の内容が「1」にセットされる。
度DECTAが予め設定された判断基準値KDTAMX よりも小
さいか否かが判断される。この判断基準値KDTAMX は、
アクセル戻しが速やかに行われたか否かを判断するため
の値であり、たとえば13%程度の値が用いられる。こ
のSF24の判断が肯定された場合は、SF25におい
て、前記記憶場所MAXBKG内の値すなわちブレーキ操作時
の前後加速度の最大値(極値)MAXBKGが予め設定された
判断基準値KSPBKG 以下であるか否かが判断される。こ
の判断基準値KSPBKG は前記SE8において用いられた
ものであり、比較的大きな前後加速度であることを判断
するための値である。上記SF25の判断が否定された
場合は、アクセル戻しが比較的緩やかに行われ、且つ前
後加速度が比較的小さい状態であるので、図22のSF
30以下が実行されるが、肯定された場合は、戻し速度
が比較的緩やかであっても前後加速度が比較的大きい状
態であるので、SF27において上記保留フラグXMODF
の内容が「1」にセットされる。
【0123】また、上記SF24の判断が否定された場
合は、SF26において、チップインフラグXCHIPINの
内容が「1」にセットされているか否かが判断される。
このSF26の判断が肯定された場合は、アクセルペダ
ル58のチップイン操作によってアクセル戻し速度が比
較的速やかとなった状態であるので、図22のSF30
以下が実行されるが、肯定された場合は、チップイン操
作のない状態でアクセル戻し速度が比較的速やかとなっ
た場合であるので、SF27において上記フラグXMODF
の内容が「1」にセットされる。
合は、SF26において、チップインフラグXCHIPINの
内容が「1」にセットされているか否かが判断される。
このSF26の判断が肯定された場合は、アクセルペダ
ル58のチップイン操作によってアクセル戻し速度が比
較的速やかとなった状態であるので、図22のSF30
以下が実行されるが、肯定された場合は、チップイン操
作のない状態でアクセル戻し速度が比較的速やかとなっ
た場合であるので、SF27において上記フラグXMODF
の内容が「1」にセットされる。
【0124】上記のようにして保留フラグXMODFの内容
が「1」にセットされると、次のサイクルのSF22の
判断が肯定されるので、SF28において、アクセル踏
込速度に対応するACCTAが予め設定された判断基準値K
ACCTASより大きいか否かが判断される。この判断基準値
KACCTASは、アクセルペダル58の再踏込操作を判断す
るためのものであり、たとえば3%程度の値が用いられ
る。このSF28の判断が肯定された場合は、SF29
において、上記保留フラグXMODFと保留させる回数を示
す値NMODFの内容が「0」にクリアされた後、SF30
以下が実行されるが、SF28の判断が否定された場合
は、直接的にSF30以下が実行される。すなわち、保
留フラグXMODFが「1」にセットされている状態では、
アクセルペダル58の再踏込操作が行われる毎に、保留
フラグXMODFと保留させる回数を示す値NMODFの内容が
「0」にクリアされて、保留が解除されるのである。
が「1」にセットされると、次のサイクルのSF22の
判断が肯定されるので、SF28において、アクセル踏
込速度に対応するACCTAが予め設定された判断基準値K
ACCTASより大きいか否かが判断される。この判断基準値
KACCTASは、アクセルペダル58の再踏込操作を判断す
るためのものであり、たとえば3%程度の値が用いられ
る。このSF28の判断が肯定された場合は、SF29
において、上記保留フラグXMODFと保留させる回数を示
す値NMODFの内容が「0」にクリアされた後、SF30
以下が実行されるが、SF28の判断が否定された場合
は、直接的にSF30以下が実行される。すなわち、保
留フラグXMODFが「1」にセットされている状態では、
アクセルペダル58の再踏込操作が行われる毎に、保留
フラグXMODFと保留させる回数を示す値NMODFの内容が
「0」にクリアされて、保留が解除されるのである。
【0125】上記のように、アクセルペダル58の急開
閉(チップイン)操作ではないときのアクセル戻し速度
DECTAが所定値KDTAMX 以上であるとき(SF24、S
F26)、および、アクセル戻し速度DECTAが所定値K
DTAMX より小であるがブレーキ操作時の減速度(前後加
速度NOGBW の最大値MAXBKG)が所定値KSPBKG 以下であ
って、コーナ前と考えられるとき(SF25)には、前
回の3秒間の最大値を保留させるために保留フラグX
MODFがセットされるので、一時的に低下する所定区間内
入力信号の最大値により運転指向の推定値の減少するこ
とが好適に抑制される。加速(スポーツ)指向走行時の
コーナ前やコーナ中では、運転操作を見る限りでは燃費
指向と殆ど差はなく、コーナ判定を行うための情報(車
輪速度、舵角、横方向加速度、ヨーレートなど)が得ら
れない本制御では、燃費指向と推定されるおそれがある
からである。本実施例では、上記SF24、SF25、
SF26が、車両の旋回を判定する図13の車両旋回判
定手段138に対応し、車両の旋回が判定されたときに
保留フラグXMODFをセットする上記SF27、および保
留フラグXMODFがセットされているときに記憶場所EVEN
T i への区間最大値の記憶を阻止するSF48が、車両
旋回判定中は入力信号の区間最大値のニューラルネット
ワークNNへの出力を保留させる図13の最大値保留手
段139に対応している。
閉(チップイン)操作ではないときのアクセル戻し速度
DECTAが所定値KDTAMX 以上であるとき(SF24、S
F26)、および、アクセル戻し速度DECTAが所定値K
DTAMX より小であるがブレーキ操作時の減速度(前後加
速度NOGBW の最大値MAXBKG)が所定値KSPBKG 以下であ
って、コーナ前と考えられるとき(SF25)には、前
回の3秒間の最大値を保留させるために保留フラグX
MODFがセットされるので、一時的に低下する所定区間内
入力信号の最大値により運転指向の推定値の減少するこ
とが好適に抑制される。加速(スポーツ)指向走行時の
コーナ前やコーナ中では、運転操作を見る限りでは燃費
指向と殆ど差はなく、コーナ判定を行うための情報(車
輪速度、舵角、横方向加速度、ヨーレートなど)が得ら
れない本制御では、燃費指向と推定されるおそれがある
からである。本実施例では、上記SF24、SF25、
SF26が、車両の旋回を判定する図13の車両旋回判
定手段138に対応し、車両の旋回が判定されたときに
保留フラグXMODFをセットする上記SF27、および保
留フラグXMODFがセットされているときに記憶場所EVEN
T i への区間最大値の記憶を阻止するSF48が、車両
旋回判定中は入力信号の区間最大値のニューラルネット
ワークNNへの出力を保留させる図13の最大値保留手
段139に対応している。
【0126】また、本実施例では、上記保留フラグX
MODFがセットされたとき、アクセルペダル58が再操作
されたことが判断される(SF28)と、その保留フラ
グXMO DFがクリアされる(SF29)ことにより、上記
前回の3秒間区間の最大値の出力を保留させることが解
除される。アクセルペダル58の再操作時の入力信号の
最大値は大きいほど加速指向を意味するから、このよう
な情報をニューラルネットワークNNに入力させること
により、運転指向推定値の信頼性が高められる。本実施
例では、上記SF28、SF29が、アクセルペダル5
8の再操作時においては区間(3秒間)最大値の出力を
解除する図13の保留解除手段141に対応している。
MODFがセットされたとき、アクセルペダル58が再操作
されたことが判断される(SF28)と、その保留フラ
グXMO DFがクリアされる(SF29)ことにより、上記
前回の3秒間区間の最大値の出力を保留させることが解
除される。アクセルペダル58の再操作時の入力信号の
最大値は大きいほど加速指向を意味するから、このよう
な情報をニューラルネットワークNNに入力させること
により、運転指向推定値の信頼性が高められる。本実施
例では、上記SF28、SF29が、アクセルペダル5
8の再操作時においては区間(3秒間)最大値の出力を
解除する図13の保留解除手段141に対応している。
【0127】図22のSF30では制動操作中であるか
否かが判断される。このSF30の判断が否定された場
合は、SF31においてブレーキ操作中における減速度
の最大値MAXBKGが零とされた後にSF32以下が実行さ
れるが、肯定された場合は、直接的にSF32以下が実
行される。SF32乃至SF39は、たとえば記憶場所
INPVAL1 、INPVAL2 、INPVAL3 にそれぞれ記憶されたス
ロットル弁開度TA、エンジン回転速度NE 、前後加速
度NOGBW について、所定区間(3分間)内における最大
値を決定するなどのために、所定回数(KMAXNUM−1)
すなわち本実施例では3回だけ繰り返されるループ状ル
ーチンである。
否かが判断される。このSF30の判断が否定された場
合は、SF31においてブレーキ操作中における減速度
の最大値MAXBKGが零とされた後にSF32以下が実行さ
れるが、肯定された場合は、直接的にSF32以下が実
行される。SF32乃至SF39は、たとえば記憶場所
INPVAL1 、INPVAL2 、INPVAL3 にそれぞれ記憶されたス
ロットル弁開度TA、エンジン回転速度NE 、前後加速
度NOGBW について、所定区間(3分間)内における最大
値を決定するなどのために、所定回数(KMAXNUM−1)
すなわち本実施例では3回だけ繰り返されるループ状ル
ーチンである。
【0128】このSF32乃至SF39のループ状ルー
チンでは、SF32において繰返し回数iとして「1」
が設定されると、SF38においてその繰返し回数iに
「1」が加算され、SF39において繰返し回数iが所
定回数(KMAXNUM−1)と判断されるまで、すなわちK
MAXNUM=4と設定されているから「3」と判断されるま
でSF33乃至SF39が繰り返し実行される。先ず、
SF33においてチップインフラグXCHIPINの内容が
「1」であるか否かが判断され、この判断が肯定された
場合は、アクセルペダル58が短時間内に急開閉操作さ
れた状態であるので、このようなときの最大値を記憶さ
せないためにSF34の実行が回避される。
チンでは、SF32において繰返し回数iとして「1」
が設定されると、SF38においてその繰返し回数iに
「1」が加算され、SF39において繰返し回数iが所
定回数(KMAXNUM−1)と判断されるまで、すなわちK
MAXNUM=4と設定されているから「3」と判断されるま
でSF33乃至SF39が繰り返し実行される。先ず、
SF33においてチップインフラグXCHIPINの内容が
「1」であるか否かが判断され、この判断が肯定された
場合は、アクセルペダル58が短時間内に急開閉操作さ
れた状態であるので、このようなときの最大値を記憶さ
せないためにSF34の実行が回避される。
【0129】上記SF33の判断が否定された場合は、
アクセルペダル58の短時間内の急開閉操作が行われて
いない状態であるので、SF34において、記憶場所IN
PVAL i に記憶された入力信号値が所定区間内の最大値を
記憶させるための記憶場所MAXVALi 内に記憶された信号
値以下であるか否かが判断される。これにより、新たに
読み込まれてINPVAL1 、INPVAL2 、INPVAL3 にそれぞれ
記憶されたスロットル弁開度TA、エンジン回転速度N
E 、前後加速度NOGBW が記憶場所MAXVAL1 、MAXVAL2 、
MAXVAL3 にそれまでに記憶された値より大であるか否か
が判断される。このSF34の判断が肯定された場合に
は、SF35において、そのときの入力信号値がそれに
該当する記憶場所MAXVALi 内に記憶される。そして、所
定区間内においてルーチンが繰り返されることにより、
各記憶場所MAXVAL1 、MAXVAL2 、MAXVAL3 には、所定区
間内の最大値すなわちスロットル弁開度TAmaxt、エン
ジン回転速度NEmaxt 、前後加速度NOGBW の最大値(最
大減速度GNMAXt )が記憶される。本実施例では、上記
SF34およびSF35が、図13のスロットル弁開度
区間最大値更新手段134、エンジン回転速度区間最大
値更新手段136、前後加速度区間最大値更新手段13
6にそれぞれ対応している。
アクセルペダル58の短時間内の急開閉操作が行われて
いない状態であるので、SF34において、記憶場所IN
PVAL i に記憶された入力信号値が所定区間内の最大値を
記憶させるための記憶場所MAXVALi 内に記憶された信号
値以下であるか否かが判断される。これにより、新たに
読み込まれてINPVAL1 、INPVAL2 、INPVAL3 にそれぞれ
記憶されたスロットル弁開度TA、エンジン回転速度N
E 、前後加速度NOGBW が記憶場所MAXVAL1 、MAXVAL2 、
MAXVAL3 にそれまでに記憶された値より大であるか否か
が判断される。このSF34の判断が肯定された場合に
は、SF35において、そのときの入力信号値がそれに
該当する記憶場所MAXVALi 内に記憶される。そして、所
定区間内においてルーチンが繰り返されることにより、
各記憶場所MAXVAL1 、MAXVAL2 、MAXVAL3 には、所定区
間内の最大値すなわちスロットル弁開度TAmaxt、エン
ジン回転速度NEmaxt 、前後加速度NOGBW の最大値(最
大減速度GNMAXt )が記憶される。本実施例では、上記
SF34およびSF35が、図13のスロットル弁開度
区間最大値更新手段134、エンジン回転速度区間最大
値更新手段136、前後加速度区間最大値更新手段13
6にそれぞれ対応している。
【0130】上記SF32乃至SF39のループ状ルー
チンにおいて、SF36は、繰返し回数iが2であると
きすなわちエンジン回転速度NE が最大となるときに、
SF37において変速段SHIFT1を記憶場所MAXVAL5 に記
憶させるためのものである。
チンにおいて、SF36は、繰返し回数iが2であると
きすなわちエンジン回転速度NE が最大となるときに、
SF37において変速段SHIFT1を記憶場所MAXVAL5 に記
憶させるためのものである。
【0131】上記ループ状ルーチンに続いて、SF40
では、区間タイマCMAX3の内容が予め設定された設定区
間KMAX3よりも小さいか否かが判断される。この設定区
間K MAX3は、ニューラルネットワークNNに運転指向の
推定を十分な応答性を以て実行させるために入力信号の
最大値を繰り返し求めるための区間であり、たとえば3
秒程度の値に設定される。上記SF40の判断が肯定さ
れた場合には、設定区間が未だ満了していないので、本
ルーチンが終了させられる。しかし、上記SF40の判
定が否定された場合は、SF41以下が実行される。
では、区間タイマCMAX3の内容が予め設定された設定区
間KMAX3よりも小さいか否かが判断される。この設定区
間K MAX3は、ニューラルネットワークNNに運転指向の
推定を十分な応答性を以て実行させるために入力信号の
最大値を繰り返し求めるための区間であり、たとえば3
秒程度の値に設定される。上記SF40の判断が肯定さ
れた場合には、設定区間が未だ満了していないので、本
ルーチンが終了させられる。しかし、上記SF40の判
定が否定された場合は、SF41以下が実行される。
【0132】SF41では、加速(スポーツ)指向を示
すフラグXSPORT の内容が「1」であるか否かが判断さ
れる。このSF41の判断が否定された場合は通常指向
であって通常指向変速線図が選択される走行状態である
ので、SF42においてブレーキ操作中であるか否かが
判断される。このSF42の判断が肯定された場合は、
SF43において前後加速度NOGBW が予め設定された判
断基準値KAVEBKG(負の値)より低い値であるか否かが
判断される。このSF43の判断が肯定された場合は、
比較的強いブレーキ操作があった状態であるので、後述
のSF46以下が実行されるが、否定された場合は、比
較的弱いブレーキ操作であるので、SF45において区
間内の最大値を記憶する記憶場所MAXVAL1 乃至 MAXVAL5
の内容がクリアされた後、SF60において区間タイマ
CMAX3が再起動させられる。また、前記SF42の判断
が否定された場合は、SF44においてアクル戻し操作
が行われているか否かが判断される。このSF44の判
断が否定された場合は、非制動操作での走行中であるの
で、後述のSF46以下が実行されるが、肯定された場
合は、アクセルの戻し操作が行われた状態であるので、
SF45において区間内の最大値を記憶する記憶場所MA
XVAL1 乃至 MAXVAL5の内容がクリアされた後、SF60
において区間タイマCMAX3が再起動させられる。すなわ
ち、設定区間の経過が満了したときに、中間指向であっ
て比較的弱い制動操作が行われたとき或いはアクセル戻
し操作が行われたときには、ニューラルネットワークN
Nによる指向推定動作を演算させないようにされている
のである。
すフラグXSPORT の内容が「1」であるか否かが判断さ
れる。このSF41の判断が否定された場合は通常指向
であって通常指向変速線図が選択される走行状態である
ので、SF42においてブレーキ操作中であるか否かが
判断される。このSF42の判断が肯定された場合は、
SF43において前後加速度NOGBW が予め設定された判
断基準値KAVEBKG(負の値)より低い値であるか否かが
判断される。このSF43の判断が肯定された場合は、
比較的強いブレーキ操作があった状態であるので、後述
のSF46以下が実行されるが、否定された場合は、比
較的弱いブレーキ操作であるので、SF45において区
間内の最大値を記憶する記憶場所MAXVAL1 乃至 MAXVAL5
の内容がクリアされた後、SF60において区間タイマ
CMAX3が再起動させられる。また、前記SF42の判断
が否定された場合は、SF44においてアクル戻し操作
が行われているか否かが判断される。このSF44の判
断が否定された場合は、非制動操作での走行中であるの
で、後述のSF46以下が実行されるが、肯定された場
合は、アクセルの戻し操作が行われた状態であるので、
SF45において区間内の最大値を記憶する記憶場所MA
XVAL1 乃至 MAXVAL5の内容がクリアされた後、SF60
において区間タイマCMAX3が再起動させられる。すなわ
ち、設定区間の経過が満了したときに、中間指向であっ
て比較的弱い制動操作が行われたとき或いはアクセル戻
し操作が行われたときには、ニューラルネットワークN
Nによる指向推定動作を演算させないようにされている
のである。
【0133】前記SF41の判断が肯定された場合は、
設定区間の経過が満了したときに加速指向である状態で
あるので、SF46において、保留させる回数を示す値
NMO DFの内容に「1」が加算される。そして、記憶場所
MAXVALi に記憶された入力信号の最大値を、ニューラル
ネットワークNNに入力させる信号を記憶させるための
記憶場所EVENT i に記憶させるように、SF47乃至S
F56のループ状ルーチンが実行される。このSF47
乃至SF56のループ状ルーチンでは、SF47におい
て繰返し回数iとして「1」が設定されると、SF55
においてその繰返し回数iに「1」が加算され、SF5
6において繰返し回数iが所定回数KMA XNUMに到達した
と判断されるまでSF48乃至SF56が繰り返し実行
される。
設定区間の経過が満了したときに加速指向である状態で
あるので、SF46において、保留させる回数を示す値
NMO DFの内容に「1」が加算される。そして、記憶場所
MAXVALi に記憶された入力信号の最大値を、ニューラル
ネットワークNNに入力させる信号を記憶させるための
記憶場所EVENT i に記憶させるように、SF47乃至S
F56のループ状ルーチンが実行される。このSF47
乃至SF56のループ状ルーチンでは、SF47におい
て繰返し回数iとして「1」が設定されると、SF55
においてその繰返し回数iに「1」が加算され、SF5
6において繰返し回数iが所定回数KMA XNUMに到達した
と判断されるまでSF48乃至SF56が繰り返し実行
される。
【0134】先ず、SF48において保留フラグXMODF
の内容が「1」であるか否かが判断される。この判断が
否定された場合は、SF49において、アクセル踏込速
度(スロットル開度変化率)ACCTAが予め設定された判
断基準値KACCTA よりも大きいか否かが判断される。こ
の判断基準値KCCTAは、アクセルペダル58の比較的緩
やかな踏み込みでも判断するための前記KACCTASよりも
小さい値であり、たとえば1.3%程度の値が用いられ
る。上記SF49の判断が肯定された場合は、アクセル
ペダル58の再踏み込みがあった状態であるので、上記
SF48において保留フラグXMODFの内容が「1」であ
ると判定された場合と同様に、それまでにEVENT i に記
憶された記憶値よりも現在の入力信号が大きいときだけ
入力信号の区間最大値の書換えをしてEVENT i 内に記憶
されることを許可するためのSF50が実行される。
の内容が「1」であるか否かが判断される。この判断が
否定された場合は、SF49において、アクセル踏込速
度(スロットル開度変化率)ACCTAが予め設定された判
断基準値KACCTA よりも大きいか否かが判断される。こ
の判断基準値KCCTAは、アクセルペダル58の比較的緩
やかな踏み込みでも判断するための前記KACCTASよりも
小さい値であり、たとえば1.3%程度の値が用いられ
る。上記SF49の判断が肯定された場合は、アクセル
ペダル58の再踏み込みがあった状態であるので、上記
SF48において保留フラグXMODFの内容が「1」であ
ると判定された場合と同様に、それまでにEVENT i に記
憶された記憶値よりも現在の入力信号が大きいときだけ
入力信号の区間最大値の書換えをしてEVENT i 内に記憶
されることを許可するためのSF50が実行される。
【0135】しかし、SF49の判断が否定された場合
は、アクセルペダル58の操作量がそれほど変化しない
走行であって未だコーナ走行と同様の状態であると考え
られることから、上記SF50の実行が回避され、SF
51以下が実行される。
は、アクセルペダル58の操作量がそれほど変化しない
走行であって未だコーナ走行と同様の状態であると考え
られることから、上記SF50の実行が回避され、SF
51以下が実行される。
【0136】上記SF50においては、最大値記憶場所
内の値MAXVALi がニューラル入力用記憶場所EVENT i 以
上であるか否かが判断され、この判断が肯定された場合
は、SF53においてMAXVALi の内容がEVENT i 内に記
憶されるともに、SF54においてMAXVALi の内容がク
リアされる。これにより、記憶場所MAXVAL1 乃至 MAXVA
L4に記憶されたスロットル弁開度TA、エンジン回転速
度NE 、前後加速度NO GBW 、アクセル戻し速度DECTA
が、記憶場所EVENT1乃至EVENT4に記憶された値よりも大
きいときだけその記憶場所EVENT1乃至EVENT4に記憶さ
れ、ニューラルネットワークNNへ出力される。なお、
SF51において繰返し回数iが2であると判断される
と、SF52において、エンジン回転速度NE の最大値
の記憶と同期してMAXVAL5 に記憶された変速段SHIFT1が
EVENT5内に記憶される。
内の値MAXVALi がニューラル入力用記憶場所EVENT i 以
上であるか否かが判断され、この判断が肯定された場合
は、SF53においてMAXVALi の内容がEVENT i 内に記
憶されるともに、SF54においてMAXVALi の内容がク
リアされる。これにより、記憶場所MAXVAL1 乃至 MAXVA
L4に記憶されたスロットル弁開度TA、エンジン回転速
度NE 、前後加速度NO GBW 、アクセル戻し速度DECTA
が、記憶場所EVENT1乃至EVENT4に記憶された値よりも大
きいときだけその記憶場所EVENT1乃至EVENT4に記憶さ
れ、ニューラルネットワークNNへ出力される。なお、
SF51において繰返し回数iが2であると判断される
と、SF52において、エンジン回転速度NE の最大値
の記憶と同期してMAXVAL5 に記憶された変速段SHIFT1が
EVENT5内に記憶される。
【0137】そして、SF57において、保留回数N
MODFが予め設定された判断基準値KMO DFよりも小さいか
否かが判断される。この判断基準値KMODFは、運転指向
を誤って推定し易い入力信号を保留するための保留回数
であり、たとえば「1」に設定される。上記SF57の
判断が肯定された場合は未だ保留回数が満たない状態で
あるので、SF59において推定許可フラグXNNCAL の
内容が「1」にセットされた後、SF60において区間
タイマCMAX3が再起動させられる。
MODFが予め設定された判断基準値KMO DFよりも小さいか
否かが判断される。この判断基準値KMODFは、運転指向
を誤って推定し易い入力信号を保留するための保留回数
であり、たとえば「1」に設定される。上記SF57の
判断が肯定された場合は未だ保留回数が満たない状態で
あるので、SF59において推定許可フラグXNNCAL の
内容が「1」にセットされた後、SF60において区間
タイマCMAX3が再起動させられる。
【0138】ここで、前記ループ状ルーチンではSF4
8において保留フラグXMOF の内容が「1」であると判
断された場合、すなわち前記SF25の判断が肯定さ
れ、或いは前記SF26の判断が否定されたような場合
には、SF48の判断が肯定されてSF50が実行され
ることから、入力信号の所定区間内の最大値がそれまで
に記憶されたEVENT i 内の値よりも大きい場合のみその
EVENT i 内の値が更新され、入力信号の所定区間内の最
大値がそれまでに記憶されたEVENT i 内の値よりも小さ
い場合には更新されない本実施例では、そのSF50が
図13の保留中更新手段140に対応している。
8において保留フラグXMOF の内容が「1」であると判
断された場合、すなわち前記SF25の判断が肯定さ
れ、或いは前記SF26の判断が否定されたような場合
には、SF48の判断が肯定されてSF50が実行され
ることから、入力信号の所定区間内の最大値がそれまで
に記憶されたEVENT i 内の値よりも大きい場合のみその
EVENT i 内の値が更新され、入力信号の所定区間内の最
大値がそれまでに記憶されたEVENT i 内の値よりも小さ
い場合には更新されない本実施例では、そのSF50が
図13の保留中更新手段140に対応している。
【0139】また、本実施例では、アクセルペダル58
の急開閉(チップイン)操作が発生していないときだけ
(SF33)、SF35において入力信号の区間最大値
の更新が行われるので、チップイン操作時の入力信号に
基づく運転指向の推定が防止され、運転指向の推定精度
が高められる。本実施例では、SF33が図13のチッ
プイン判定手段142に対応している。
の急開閉(チップイン)操作が発生していないときだけ
(SF33)、SF35において入力信号の区間最大値
の更新が行われるので、チップイン操作時の入力信号に
基づく運転指向の推定が防止され、運転指向の推定精度
が高められる。本実施例では、SF33が図13のチッ
プイン判定手段142に対応している。
【0140】図24は、最大車速算出手段98gに対応
するルーチンを示している。図24のSG1では、所定
のサンプリング周期で入力される車速Vが所定の記憶場
所に記憶された最大車速Vmax (当初は「0」)以上で
あるか否かが判断される。このSG1の判断が否定され
た場合は本ルーチンが終了させられるが、肯定された場
合はSG2において新たな車速Vが最大車速Vmax とし
て記憶される。これにより、走行の開始以後における車
速の最大値Vmax が決定される。
するルーチンを示している。図24のSG1では、所定
のサンプリング周期で入力される車速Vが所定の記憶場
所に記憶された最大車速Vmax (当初は「0」)以上で
あるか否かが判断される。このSG1の判断が否定され
た場合は本ルーチンが終了させられるが、肯定された場
合はSG2において新たな車速Vが最大車速Vmax とし
て記憶される。これにより、走行の開始以後における車
速の最大値Vmax が決定される。
【0141】図28は、前記図6の変速線図切換手段9
2に対応する変速線図切換ルーチンを示している。図2
8において、SH1では、加速指向フラグXSPORT の内
容が「1」であるか否かが判断される。このSH1の判
断が肯定された場合は、SH2において、たとえば図3
に示す加速指向の変速線図が選択されるが、否定された
場合は、SH3において、中間指向フラグXNORMの内容
が「1」であるか否かが判断される。このSH3の判断
が肯定された場合は、SH4において、たとえば図4の
中間指向の変速線図が選択されるが、否定された場合
は、SH5において燃費指向フラグXECO の内容が
「1」であるか否かが判断される。このSH5の判断が
肯定された場合は、SH6においてたとえば図5の燃費
指向の変速線図が選択されるが、否定された場合は本ル
ーチンが終了させられる。
2に対応する変速線図切換ルーチンを示している。図2
8において、SH1では、加速指向フラグXSPORT の内
容が「1」であるか否かが判断される。このSH1の判
断が肯定された場合は、SH2において、たとえば図3
に示す加速指向の変速線図が選択されるが、否定された
場合は、SH3において、中間指向フラグXNORMの内容
が「1」であるか否かが判断される。このSH3の判断
が肯定された場合は、SH4において、たとえば図4の
中間指向の変速線図が選択されるが、否定された場合
は、SH5において燃費指向フラグXECO の内容が
「1」であるか否かが判断される。このSH5の判断が
肯定された場合は、SH6においてたとえば図5の燃費
指向の変速線図が選択されるが、否定された場合は本ル
ーチンが終了させられる。
【0142】図29は、前記図6の最高速ギヤ段禁止手
段93に対応する最高速ギヤ段禁止ルーチンを示してい
る。図29において、SI1ではシフトレバー78がD
レンジへ操作されているか否かが判断される。このSI
1の判断が否定された場合には、SI1において、シフ
トレバー78がDレンジよりも1段下のエンジンブレー
キレンジへ操作されているか否かが判断される。このD
レンジよりも1段下のエンジンブレーキレンジは、自動
変速機14が4速ギヤ段を備えたものである場合は、3
レンジであり、自動変速機14が5速ギヤ段を備えたも
のである場合は、4レンジである。
段93に対応する最高速ギヤ段禁止ルーチンを示してい
る。図29において、SI1ではシフトレバー78がD
レンジへ操作されているか否かが判断される。このSI
1の判断が否定された場合には、SI1において、シフ
トレバー78がDレンジよりも1段下のエンジンブレー
キレンジへ操作されているか否かが判断される。このD
レンジよりも1段下のエンジンブレーキレンジは、自動
変速機14が4速ギヤ段を備えたものである場合は、3
レンジであり、自動変速機14が5速ギヤ段を備えたも
のである場合は、4レンジである。
【0143】上記SI2の判断が肯定された場合は、シ
フトレバー78がDレンジよりも1段下のエンジンブレ
ーキレンジからDレンジへ操作されたときの最高速ギヤ
段へのシフトが可能となるように、SI9において最高
速ギヤ段が許可される。しかし、上記SI2の判断が否
定された場合は、シフトレバー78が自動変速機14が
5速ギヤ段を備えたものである場合には3、2、Lレン
ジ、自動変速機14が4速ギヤ段を備えたものである場
合には2、Lレンジの状態であるので、最高速ギヤ段が
許可されることなく、本ルーチンが終了させられる。
フトレバー78がDレンジよりも1段下のエンジンブレ
ーキレンジからDレンジへ操作されたときの最高速ギヤ
段へのシフトが可能となるように、SI9において最高
速ギヤ段が許可される。しかし、上記SI2の判断が否
定された場合は、シフトレバー78が自動変速機14が
5速ギヤ段を備えたものである場合には3、2、Lレン
ジ、自動変速機14が4速ギヤ段を備えたものである場
合には2、Lレンジの状態であるので、最高速ギヤ段が
許可されることなく、本ルーチンが終了させられる。
【0144】前記SI1の判断が肯定された場合には、
SI3において登坂制御中であるか否かが判断され、そ
のSI3の判断が否定された場合にはSI4において降
坂制御中であるか否かが判断され、そのSI4の判断が
否定された場合にはSI5において加速指向であるか否
かすなわちニューラルネットワークNNの出力信号NN
OUT が大であるときにセットされる加速指向を示すフラ
グXSPORT の内容が「1」であるか否かが判断される。
上記登坂制御および降坂制御は、実際のスロットル弁開
度TAおよび車速Vから求められる平坦路面での基準加
速力に対して実際の車両加速力が大きいか或いは小さい
かに従ってよく知られたルーチンによって判断される。
SI3において登坂制御中であるか否かが判断され、そ
のSI3の判断が否定された場合にはSI4において降
坂制御中であるか否かが判断され、そのSI4の判断が
否定された場合にはSI5において加速指向であるか否
かすなわちニューラルネットワークNNの出力信号NN
OUT が大であるときにセットされる加速指向を示すフラ
グXSPORT の内容が「1」であるか否かが判断される。
上記登坂制御および降坂制御は、実際のスロットル弁開
度TAおよび車速Vから求められる平坦路面での基準加
速力に対して実際の車両加速力が大きいか或いは小さい
かに従ってよく知られたルーチンによって判断される。
【0145】車両の駆動力或いはエンジンブレーキ力を
得るために登坂制御中或いは降坂制御中である場合は、
上記SI3或いはSI4の判断が肯定されるので、SI
6において最高速ギヤ段が禁止される。また、ニューラ
ルネットワークNNの出力信号NNOUT が大であって加
速指向を示すフラグXSPORT の内容が「1」である場合
は、上記SI5の判断が肯定されるので、SI6におい
て最高速ギヤ段が禁止される。この最高速ギヤ段の禁止
は、たとえば、自動変速機14が前進4段である場合に
は変速制御に用いられる変速線図に含まれる3→4シフ
トアップ線が除去され、自動変速機14が前進5段であ
る場合には変速制御に用いられる変速線図に含まれる4
→5シフトアップ線が除去されることにより行われる。
得るために登坂制御中或いは降坂制御中である場合は、
上記SI3或いはSI4の判断が肯定されるので、SI
6において最高速ギヤ段が禁止される。また、ニューラ
ルネットワークNNの出力信号NNOUT が大であって加
速指向を示すフラグXSPORT の内容が「1」である場合
は、上記SI5の判断が肯定されるので、SI6におい
て最高速ギヤ段が禁止される。この最高速ギヤ段の禁止
は、たとえば、自動変速機14が前進4段である場合に
は変速制御に用いられる変速線図に含まれる3→4シフ
トアップ線が除去され、自動変速機14が前進5段であ
る場合には変速制御に用いられる変速線図に含まれる4
→5シフトアップ線が除去されることにより行われる。
【0146】しかし、上記SI3、SI4、SI5の判
断がいずれも否定された場合は、車両の定常(一定車
速)走行であるか否かを判定するSI7の判断、および
ニューラルネットワークNNの出力信号NNOUT がたと
えば中間指向に対応する所定値K以下であるか否かを判
定するSI8の判断がそれぞれ肯定されることを条件と
して、SI9において最高速ギヤ段が許可されることに
よりSI6の最高速ギヤ段の禁止が解除される。
断がいずれも否定された場合は、車両の定常(一定車
速)走行であるか否かを判定するSI7の判断、および
ニューラルネットワークNNの出力信号NNOUT がたと
えば中間指向に対応する所定値K以下であるか否かを判
定するSI8の判断がそれぞれ肯定されることを条件と
して、SI9において最高速ギヤ段が許可されることに
よりSI6の最高速ギヤ段の禁止が解除される。
【0147】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0148】図30は、前記電子制御装置42の制御機
能の他の例を示す機能ブロック線図であって、図6に相
当する図である。図30において、運転指向推定演算禁
止手段143は、車両旋回判定手段138によって車両
の旋回が判定されると、運転指向推定部94内にある運
転指向推定手段100におけるニューラルネットワーク
NNの演算を禁止し、車両旋回前のニューラルネットワ
ークNNの出力信号NNOUT -1を保持させてそれを出力
させる。これにより、前記図13および図20乃至図2
3の実施例と同様に、車両旋回中においてニューラルネ
ットワークNNの出力信号NNOUT の減少が防止され、
加速指向であるのに燃費指向であると判断されることが
回避される。なお、本実施例では、図13の車両旋回判
定手段138および最大値保留手段139が設けられて
いなくてもよい。
能の他の例を示す機能ブロック線図であって、図6に相
当する図である。図30において、運転指向推定演算禁
止手段143は、車両旋回判定手段138によって車両
の旋回が判定されると、運転指向推定部94内にある運
転指向推定手段100におけるニューラルネットワーク
NNの演算を禁止し、車両旋回前のニューラルネットワ
ークNNの出力信号NNOUT -1を保持させてそれを出力
させる。これにより、前記図13および図20乃至図2
3の実施例と同様に、車両旋回中においてニューラルネ
ットワークNNの出力信号NNOUT の減少が防止され、
加速指向であるのに燃費指向であると判断されることが
回避される。なお、本実施例では、図13の車両旋回判
定手段138および最大値保留手段139が設けられて
いなくてもよい。
【0149】図31は、上記図30の実施例における電
子制御装置42の制御作動を説明するフローチャートで
あり、図14のステップにSM7およびSM8が追加さ
れている。図31において、SM4の判断が肯定された
場合は、SM5の運転指向の推定に先立って、車両の旋
回であるか否かを判定するために図30の車両旋回判定
手段138に対応するSM7が実行される。このSM7
は、図13の車両旋回判定手段138や図21のSF2
4、SF25、SF26と同様のものである。このSM
7の判断が否定された場合は、SM5において運転指向
の推定が実行されるが、SM7の判断が肯定された場合
は、図30の運転指向推定演算禁止手段143に対応す
るSM8において、ニューラルネットワークNNの運転
指向推定演算を禁止するとともに旋回前の推定出力NN
OUT -1を保持させてそれを出力させた後、SM6以下が
実行される。
子制御装置42の制御作動を説明するフローチャートで
あり、図14のステップにSM7およびSM8が追加さ
れている。図31において、SM4の判断が肯定された
場合は、SM5の運転指向の推定に先立って、車両の旋
回であるか否かを判定するために図30の車両旋回判定
手段138に対応するSM7が実行される。このSM7
は、図13の車両旋回判定手段138や図21のSF2
4、SF25、SF26と同様のものである。このSM
7の判断が否定された場合は、SM5において運転指向
の推定が実行されるが、SM7の判断が肯定された場合
は、図30の運転指向推定演算禁止手段143に対応す
るSM8において、ニューラルネットワークNNの運転
指向推定演算を禁止するとともに旋回前の推定出力NN
OUT -1を保持させてそれを出力させた後、SM6以下が
実行される。
【0150】図32は、前記電子制御装置42の制御機
能の他の例を示す機能ブロック線図であって、図13に
対応する図である。図32において、エンジン回転速度
補正手段145は、現ギヤ段が最高速ギヤ段よりも1段
下のギヤ段であって、車速が一定の定常走行が所定の継
続時間KVCONAV以上継続した場合には、最高速ギヤ段よ
りも1段下のギヤ段(第3速ギヤ段:変速比i3 =1.
0)での走行時において検出されたエンジン回転速度N
E を第4速走行の値NE ×iO/D に補正した後に、エン
ジン回転速度区間最大値更新手段135で更新させる。
このiO/D は最高速ギヤ段よりも1段下のギヤ段(第3
速ギヤ段:オーバドライブギヤ段)における変速比(1
よりも小さい値、たとえば0.8)である。これによ
り、実際のエンジン回転速度NE がそれよりも小さい値
NE ×iO/D に補正されてから所定区間最大値入力信号
NEmaxt として更新され、且つニューラルネットワーク
NNへ入力されることから、最高速ギヤ段(第4速ギヤ
段)でのたとえば120km/h程度の一定速度で高速走行
中においてニューラルネットワークNNの出力信号NN
OUT の大きさが抑制され、加速指向であると誤推定され
ることが好適に解消される。
能の他の例を示す機能ブロック線図であって、図13に
対応する図である。図32において、エンジン回転速度
補正手段145は、現ギヤ段が最高速ギヤ段よりも1段
下のギヤ段であって、車速が一定の定常走行が所定の継
続時間KVCONAV以上継続した場合には、最高速ギヤ段よ
りも1段下のギヤ段(第3速ギヤ段:変速比i3 =1.
0)での走行時において検出されたエンジン回転速度N
E を第4速走行の値NE ×iO/D に補正した後に、エン
ジン回転速度区間最大値更新手段135で更新させる。
このiO/D は最高速ギヤ段よりも1段下のギヤ段(第3
速ギヤ段:オーバドライブギヤ段)における変速比(1
よりも小さい値、たとえば0.8)である。これによ
り、実際のエンジン回転速度NE がそれよりも小さい値
NE ×iO/D に補正されてから所定区間最大値入力信号
NEmaxt として更新され、且つニューラルネットワーク
NNへ入力されることから、最高速ギヤ段(第4速ギヤ
段)でのたとえば120km/h程度の一定速度で高速走行
中においてニューラルネットワークNNの出力信号NN
OUT の大きさが抑制され、加速指向であると誤推定され
ることが好適に解消される。
【0151】図33は、上記図32の実施例における電
子制御装置42の制御作動を説明するフローチャートで
あり、図20のステップSF1の他の例を示すものであ
る。図33において、先ずSF1−1では、図20のス
テップSF1と同様にして、スロットル弁開度TAが読
み込まれて所定の記憶場所INPVAL1 に記憶される。次い
で、SF1−2では、車速一定時において計時作動させ
られる車速一定タイマCVCONが停止しているか否かが判
断される。このSF1−2の判断が肯定された場合は車
速が一定ではない状態であるので、SF1−6におい
て、エンジン回転速度NE が読み込まれ、所定区間内の
最大値を決定するために所定の記憶場所INPVAL2 に記憶
させる。
子制御装置42の制御作動を説明するフローチャートで
あり、図20のステップSF1の他の例を示すものであ
る。図33において、先ずSF1−1では、図20のス
テップSF1と同様にして、スロットル弁開度TAが読
み込まれて所定の記憶場所INPVAL1 に記憶される。次い
で、SF1−2では、車速一定時において計時作動させ
られる車速一定タイマCVCONが停止しているか否かが判
断される。このSF1−2の判断が肯定された場合は車
速が一定ではない状態であるので、SF1−6におい
て、エンジン回転速度NE が読み込まれ、所定区間内の
最大値を決定するために所定の記憶場所INPVAL2 に記憶
させる。
【0152】上記SF1−2の判断が否定された場合
は、車速が一定である状態であるので、SF1−3にお
いて、車速一定タイマCVCONの計時内容が予め設定され
た継続時間KVCONAVを越えたか否かが判断される。この
継続時間KVCONAVは、高速であっても加速指向ではない
定常走行を判定するための値であり、たとえば3乃至4
秒程度の値が用いられる。このSF1−3の判断が否定
された場合は、上記SF1−6以下が実行されるが、肯
定された場合は、SF1−4において、登坂制御中、降
坂制御中、ニューラルネットワークNNの出力信号NN
OUT が所定値より大きい状態などの理由による最高速ギ
ヤ段禁止制御中であるか否かが判断される。このSF1
−4の判断が否定された場合は、上記SF1−6以下が
実行されるが、肯定された場合は、SF1−5におい
て、自動変速機14の現在のギヤ段がその最高速ギヤ段
よりも1段下のギヤ段であるか否かが判断される。
は、車速が一定である状態であるので、SF1−3にお
いて、車速一定タイマCVCONの計時内容が予め設定され
た継続時間KVCONAVを越えたか否かが判断される。この
継続時間KVCONAVは、高速であっても加速指向ではない
定常走行を判定するための値であり、たとえば3乃至4
秒程度の値が用いられる。このSF1−3の判断が否定
された場合は、上記SF1−6以下が実行されるが、肯
定された場合は、SF1−4において、登坂制御中、降
坂制御中、ニューラルネットワークNNの出力信号NN
OUT が所定値より大きい状態などの理由による最高速ギ
ヤ段禁止制御中であるか否かが判断される。このSF1
−4の判断が否定された場合は、上記SF1−6以下が
実行されるが、肯定された場合は、SF1−5におい
て、自動変速機14の現在のギヤ段がその最高速ギヤ段
よりも1段下のギヤ段であるか否かが判断される。
【0153】上記SF1−5の判断が否定された場合
は、上記SF1−6以下が実行されるが、肯定された場
合は、SF1−7において、実際のエンジン回転速度N
E を最高速(第4速)ギヤ段での走行の値NE ×iO/D
に補正した後に、所定の記憶場所INPVAL2 に記憶させ
る。すなわち、上記SF1−2乃至SF1−5およびS
F1−7が前記エンジン回転速度補正手段145に対応
している。
は、上記SF1−6以下が実行されるが、肯定された場
合は、SF1−7において、実際のエンジン回転速度N
E を最高速(第4速)ギヤ段での走行の値NE ×iO/D
に補正した後に、所定の記憶場所INPVAL2 に記憶させ
る。すなわち、上記SF1−2乃至SF1−5およびS
F1−7が前記エンジン回転速度補正手段145に対応
している。
【0154】以上、本発明の一実施例を示す図面に基づ
いて説明したが、本発明はその他の態様においても適用
される。
いて説明したが、本発明はその他の態様においても適用
される。
【0155】たとえば、前述の実施例において、運転指
向推定手段100のニューラルネットワークNNには、
発進時のスロットル弁開度TAST、アクセル踏込時の最
大スロットル弁開度変化率ACCMAX 、制動時最大減速度
MAXBKG、惰行走行時間TCOAS T 、車速一定走行時間T
VCONSTが入力されていたが、それらのうちの何れか1つ
或いはその何れか1つ以上が入力されていても一応の信
頼性のある推定が可能である。
向推定手段100のニューラルネットワークNNには、
発進時のスロットル弁開度TAST、アクセル踏込時の最
大スロットル弁開度変化率ACCMAX 、制動時最大減速度
MAXBKG、惰行走行時間TCOAS T 、車速一定走行時間T
VCONSTが入力されていたが、それらのうちの何れか1つ
或いはその何れか1つ以上が入力されていても一応の信
頼性のある推定が可能である。
【0156】また、前述の実施例では、運転指向が、ニ
ューラルネットワークNNの出力から加速指向、中間指
向、燃費指向の3段階に推定されていたが、加速指向と
燃費指向との2段階に推定されてもよい。さらに加速指
向と燃費指向の間を連続的に推定されてもよい。このよ
うな場合には、加速指向と燃費指向との間の指向は、ニ
ューラルネットワークNNの補完機能により推定され
る。
ューラルネットワークNNの出力から加速指向、中間指
向、燃費指向の3段階に推定されていたが、加速指向と
燃費指向との2段階に推定されてもよい。さらに加速指
向と燃費指向の間を連続的に推定されてもよい。このよ
うな場合には、加速指向と燃費指向との間の指向は、ニ
ューラルネットワークNNの補完機能により推定され
る。
【0157】また、高速道路、郊外道路、山岳道路、市
街道路などの道路状況を示す信号値が、所定の道路状況
検出手段により或いは手動入力手段により、前記ニュー
ラルネットワークNNへの指標信号として入力されても
よい。前述の実施例においてニューラルネットワークN
Nへ指標として入力されている信号は道路状況によって
も影響を受けるので、上記のようにすれば、運転指向の
推定精度が一層高められる。
街道路などの道路状況を示す信号値が、所定の道路状況
検出手段により或いは手動入力手段により、前記ニュー
ラルネットワークNNへの指標信号として入力されても
よい。前述の実施例においてニューラルネットワークN
Nへ指標として入力されている信号は道路状況によって
も影響を受けるので、上記のようにすれば、運転指向の
推定精度が一層高められる。
【0158】また、前述の実施例において、所定時間T
2 内に算出されたニューラルネットワークNNへの指標
信号値に、推定時刻までの時間差の重みを付して加算し
た値を、新たな指標信号としてニューラルネットワーク
NNへ入力してもよい。このようにすれば、過去の履歴
を考慮した推定ができるので、外乱の影響を受けがた
く、運転指向の推定精度が一層高められる。
2 内に算出されたニューラルネットワークNNへの指標
信号値に、推定時刻までの時間差の重みを付して加算し
た値を、新たな指標信号としてニューラルネットワーク
NNへ入力してもよい。このようにすれば、過去の履歴
を考慮した推定ができるので、外乱の影響を受けがた
く、運転指向の推定精度が一層高められる。
【0159】また、前述の実施例の車両旋回判定手段1
38は、舵角センサにより検出された舵角が所定値を越
えたことを以て車両旋回と判定するものであってもよ
い。
38は、舵角センサにより検出された舵角が所定値を越
えたことを以て車両旋回と判定するものであってもよ
い。
【0160】また、前述の実施例の運転指向推定手段1
00のニューラルネットワークNNは、入力層、中間
層、出力層からなる3層構造であったが、4層以上の階
層型であってもよいし、各神経細胞要素が相互に結合さ
れた相互結合型であっても差支えない。
00のニューラルネットワークNNは、入力層、中間
層、出力層からなる3層構造であったが、4層以上の階
層型であってもよいし、各神経細胞要素が相互に結合さ
れた相互結合型であっても差支えない。
【0161】また、前述の実施例では、スロットルセン
サ70からの信号を用いて、アクセルペダル58の操作
量およびスロットル弁開度TAが求められていたが、ア
クセルペダル58の操作量Accを検出するアクセルペダ
ルセンサを独立に設けることによりアクセルペダル58
の操作量を直接検出するようにしてもよい。
サ70からの信号を用いて、アクセルペダル58の操作
量およびスロットル弁開度TAが求められていたが、ア
クセルペダル58の操作量Accを検出するアクセルペダ
ルセンサを独立に設けることによりアクセルペダル58
の操作量を直接検出するようにしてもよい。
【0162】また、前述の実施例では、スロットル弁開
度TAおよび最大スロットル弁開度変化率ACCTA が用
いられていたが、ディーゼルエンジン搭載車のようにス
ロットル弁68が設けられていない車両などでは、それ
らスロットル弁開度TAおよび最大スロットル弁開度変
化率ACCTA に替えて、アクセルペダル操作量およびア
クセルペダル踏込速度が用いられ得る。
度TAおよび最大スロットル弁開度変化率ACCTA が用
いられていたが、ディーゼルエンジン搭載車のようにス
ロットル弁68が設けられていない車両などでは、それ
らスロットル弁開度TAおよび最大スロットル弁開度変
化率ACCTA に替えて、アクセルペダル操作量およびア
クセルペダル踏込速度が用いられ得る。
【0163】また、前述の実施例の自動変速機14は所
謂A/Tとして知られる遊星歯車式の多段変速機であっ
たが、たとえば特開平2−271149号公報に記載さ
れているベルト式無段変速機であってもよい。
謂A/Tとして知られる遊星歯車式の多段変速機であっ
たが、たとえば特開平2−271149号公報に記載さ
れているベルト式無段変速機であってもよい。
【0164】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図1】本発明の一実施例の運転指向推定機能を備えた
車両用自動変速機の変速制御装置を説明する図である。
車両用自動変速機の変速制御装置を説明する図である。
【図2】図1の自動変速機におけるギヤ段とそれを成立
させるための電磁弁或いは摩擦係合装置の作動状態との
組み合わせを示す図表である。
させるための電磁弁或いは摩擦係合装置の作動状態との
組み合わせを示す図表である。
【図3】図1の変速制御装置において用いられる変速線
図であって、運転が加速(スポーツ)指向であると推定
されたときに選択される変速線図である。
図であって、運転が加速(スポーツ)指向であると推定
されたときに選択される変速線図である。
【図4】図1の変速制御装置において用いられる変速線
図であって、運転が中間(ノーマル)指向であると推定
されたときに選択される変速線図である。
図であって、運転が中間(ノーマル)指向であると推定
されたときに選択される変速線図である。
【図5】図1の変速制御装置において用いられる変速線
図であって、運転が燃費(エコノミー)指向であると推
定されたときに選択される変速線図である。
図であって、運転が燃費(エコノミー)指向であると推
定されたときに選択される変速線図である。
【図6】図1の電子制御装置の制御機能の要部を説明す
る機能ブロック線図である。
る機能ブロック線図である。
【図7】図6の運転指向推定部の機能を詳しく説明する
機能ブロック線図である。
機能ブロック線図である。
【図8】図7の発進時出力操作量算出手段を詳しく説明
する図である。
する図である。
【図9】図7の加速操作時の出力操作量最大変化率算出
手段を詳しく説明する図である。
手段を詳しく説明する図である。
【図10】図7の車速一定走行時間算出算出手段を詳し
く説明する図である。
く説明する図である。
【図11】図7の惰行走行時間算出算出手段を詳しく説
明する図である。
明する図である。
【図12】図7の制動時最大減速度算出手段を詳しく説
明する図である。
明する図である。
【図13】図7の入力信号区間最大値算出手段を詳しく
説明する図である。
説明する図である。
【図14】図1の電子制御装置の制御作動の要部であっ
て、運転指向推定制御ルーチンを説明するフローチャー
トである。
て、運転指向推定制御ルーチンを説明するフローチャー
トである。
【図15】図14の前処理ルーチンの一部を構成する、
発進時スロットル弁開度算出ルーチンを説明するフロー
チャートである。
発進時スロットル弁開度算出ルーチンを説明するフロー
チャートである。
【図16】図14の前処理ルーチンの一部を構成する、
アクセルペダル踏込時の最大スロットル弁開度変化率算
出ルーチンを説明するフローチャートである。
アクセルペダル踏込時の最大スロットル弁開度変化率算
出ルーチンを説明するフローチャートである。
【図17】図14の前処理ルーチンの一部を構成する、
車速一定走行時間算出ルーチンを説明するフローチャー
トである。
車速一定走行時間算出ルーチンを説明するフローチャー
トである。
【図18】図14の前処理ルーチンの一部を構成する、
惰行走行時間算出ルーチンを説明するフローチャートで
ある。
惰行走行時間算出ルーチンを説明するフローチャートで
ある。
【図19】図14の前処理ルーチンの一部を構成する、
制動時最大減速度算出ルーチンを説明するフローチャー
トである。
制動時最大減速度算出ルーチンを説明するフローチャー
トである。
【図20】図14の前処理ルーチンの一部を構成する、
所定区間最大値算出ルーチンを説明するフローチャート
を、図21、図22、図23とともに説明する図であ
る。
所定区間最大値算出ルーチンを説明するフローチャート
を、図21、図22、図23とともに説明する図であ
る。
【図21】図14の前処理ルーチンの一部を構成する、
所定区間最大値算出ルーチンを説明するフローチャート
を、図20、図22、図23とともに説明する図であ
る。
所定区間最大値算出ルーチンを説明するフローチャート
を、図20、図22、図23とともに説明する図であ
る。
【図22】図14の前処理ルーチンの一部を構成する、
所定区間最大値算出ルーチンを説明するフローチャート
を、図20、図21、図23とともに説明する図であ
る。
所定区間最大値算出ルーチンを説明するフローチャート
を、図20、図21、図23とともに説明する図であ
る。
【図23】図14の前処理ルーチンの一部を構成する、
所定区間最大値算出ルーチンを説明するフローチャート
を、図20、図21、図22とともに説明する図であ
る。
所定区間最大値算出ルーチンを説明するフローチャート
を、図20、図21、図22とともに説明する図であ
る。
【図24】図14の前処理ルーチンの一部を構成する、
最大車速算出ルーチンを説明するフローチャートを説明
する図である。
最大車速算出ルーチンを説明するフローチャートを説明
する図である。
【図25】図16における、アクセルペダルのチップイ
ン操作のない踏み込み状態を説明するタイムチャートで
ある。
ン操作のない踏み込み状態を説明するタイムチャートで
ある。
【図26】図16における、アクセルペダルのチップイ
ン操作を説明するタイムチャートである。
ン操作を説明するタイムチャートである。
【図27】図19における、車両の前後加速度の更新状
態を説明するタイムチャートである。
態を説明するタイムチャートである。
【図28】図1の電子制御装置の制御作動の要部であっ
て、変速線図切換ルーチンを説明するフローチャートで
ある。
て、変速線図切換ルーチンを説明するフローチャートで
ある。
【図29】図1の電子制御装置の制御作動の要部であっ
て、最高速ギヤ段禁止制御ルーチンを説明するフローチ
ャートである。
て、最高速ギヤ段禁止制御ルーチンを説明するフローチ
ャートである。
【図30】本発明の他の実施例における電子制御装置の
制御機能を示す機能ブロック線図であって、図6に相当
する図である。
制御機能を示す機能ブロック線図であって、図6に相当
する図である。
【図31】図30の実施例の電子制御装置の制御作動の
要部を示す運転指向推定制御ルーチンを説明するフロー
チャートであって、図14に相当する図である。
要部を示す運転指向推定制御ルーチンを説明するフロー
チャートであって、図14に相当する図である。
【図32】本発明の他の実施例における電子制御装置の
制御機能を示す機能ブロック線図であって、図13に相
当する図である。
制御機能を示す機能ブロック線図であって、図13に相
当する図である。
【図33】図32の実施例の電子制御装置の制御作動の
要部を示す所定区間最大値算出ルーチンの一部を示す図
であって、図20のステップSF1の他の例を示してい
る。
要部を示す所定区間最大値算出ルーチンの一部を示す図
であって、図20のステップSF1の他の例を示してい
る。
14:自動変速機
58:アクセルペダル(出力操作部)
70:スロットルセンサ(出力操作量検出手段)
90:変速制御手段
92:変速線図切換手段
94:運転指向推定部
96:信号読込手段
98:前処理手段(運転操作関連変数算出手段)
100:運転指向推定手段
NN:ニューラルネットワーク
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
F16H 59:24 F16H 59:24
59:42 59:42
59:48 59:48
(72)発明者 中村 泰也
愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自
動車株式会社内
(72)発明者 友松 秀夫
愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自
動車株式会社内
(72)発明者 佐用 正一
愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自
動車株式会社内
(72)発明者 大嶋 満寿治
愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41
番地の1株式会社豊田中央研究所内
(72)発明者 吉田 浩之
愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41
番地の1株式会社豊田中央研究所内
(72)発明者 大澤 正敬
愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41
番地の1株式会社豊田中央研究所内
(72)発明者 早川 喜三郎
愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41
番地の1株式会社豊田中央研究所内
(56)参考文献 特開 平7−259974(JP,A)
特開 平7−167272(JP,A)
特開 平4−341657(JP,A)
特開 平1−238748(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F16H 59/00 - 63/48
B60K 41/06
Claims (5)
- 【請求項1】 車両の運転指向を推定するための運転指
向推定装置であって、 車両発進時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車
両の制動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車
速一定走行時間から選択された少なくとも一つの運転操
作関連変数を算出する運転操作関連変数算出手段と、 該運転操作関連変数算出手段により算出された運転操作
関連変数が入力されるニューラルネットワークを備え、
前記運転操作関連変数算出手段によって車両発進時の出
力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動操作時
の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間
のいずれか一つが算出される毎に、該ニューラルネット
ワークの出力に基づいて車両の運転指向を推定する運転
指向推定手段と、 車両のエンジンの出力を操作する出力操作部の操作量を
検出する出力操作量検出手段とを含み、 前記運転操作関連変数算出手段は、該出力操作量検出手
段により検出された前記出力操作量の最大変化率から急
開閉操作時を除く出力操作量の最大変化率を算出するも
のであることを特徴とする車両の運転指向推定装置。 - 【請求項2】 車両の運転指向を推定するための運転指
向推定装置であって、 車両発進時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車
両の制動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車
速一定走行時間から選択された少なくとも一つの運転操
作関連変数を算出する運転操作関連変数算出手段と、 該運転操作関連変数算出手段により算出された運転操作
関連変数が入力されるニューラルネットワークを備え、
前記運転操作関連変数算出手段によって車両発進時の出
力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動操作時
の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間
のいずれか一つが算出される毎に、該ニューラルネット
ワークの出力に基づいて車両の運転指向を推定する運転
指向推定手段とを含み、 前記運転操作関連変数算出手段は、前記車両の惰行走行
または車速一定走行の間または車両の制動操作時の最大
減速度検出開始後は、該車両の惰行走行時間または車速
一定走行時間または車両の制動操作時の最大減速度を予
め設定された設定時間毎に算出または決定し、前記運転
指向推定手段は、該設定時間毎に算出または決定された
該車両の惰行走行時間または車速一定走行時間または車
両の制動操作時の最大減速度が前記ニューラルネットワ
ークに入力される毎に該ニューラルネットワークから出
力される出力値に基づいて、車両の運転指向を推定する
ものであることを特徴とする車両の運転指向推定装置。 - 【請求項3】 車両の運転指向を推定するための運転指
向推定装置であって、 車両発進時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車
両の制動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車
速一定走行時間から選択された少なくとも一つの運転操
作関連変数を算出する運転操作関連変数算出手段と、 該運転操作関連変数算出手段により算出された運転操作
関連変数が入力されるニューラルネットワークを備え、
前記運転操作関連変数算出手段によって車両発進時の出
力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動操作時
の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間
のいずれか一つが算出される毎に、該ニューラルネット
ワークの出力に基づいて車両の運転指向を推定する運転
指向推定手段とを含み、 前記運転操作関連変数算出手段は、前記ニューラルネッ
トワークに繰り返し入力させるために車両に発生する前
後加速度を繰り返し算出して所定の記憶場所に記憶させ
るものであり、 前記車両の所定の変速期間である場合には、該変速期間
内に発生する上記前後加速度が前記ニューラルネットワ
ークへ入力されることを禁止する前後加速度入力禁止手
段をさらに含むことを特徴とする車両の運転指向推定装
置。 - 【請求項4】 車両の運転指向を推定するための運転指
向推定装置であって、 車両発進時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車
両の制動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車
速一定走行時間から選択された少なくとも一つの運転操
作関連変数を算出する運転操作関連変数算出手段と、 該運転操作関連変数算出手段により算出された運転操作
関連変数が入力されるニューラルネットワークを備え、
前記運転操作関連変数算出手段によって車両発進時の出
力操作量、出力操作量の最大変化率、車両の制動操作時
の最大減速度、車両の惰行走行時間、車速一定走行時間
のいずれか一つが算出される毎に、該ニューラルネット
ワークの出力に基づいて車両の運転指向を推定する運転
指向推定手段とを含み、 前記運転操作関連変数算出手段は、前記ニューラルネッ
トワークへ繰り返し出力させるために、出力操作量、エ
ンジン回転速度、前後加速度の所定区間内の最大値の少
なくとも1つを算出するものであり、 車両の旋回を判定する車両旋回判定手段と、 前記運転指向推定手段によって加速指向であると推定さ
れ、且つ該車両旋回判定手段により車両の旋回と判定さ
れた場合には、前記所定区間内の最大値が前記ニューラ
ルネットワークへ出力されることを保留する最大値保留
手段とを、さらに含むことを特徴とする車両の運転指向
推定装置。 - 【請求項5】車両の運転指向を推定するための運転指向
推定装置であって、 車両発進時の出力操作量、出力操作量の最大変化率、車
両の制動操作時の最大減速度、車両の惰行走行時間、車
速一定走行時間から選択された少なくとも一つの運転操
作関連変数を算出する運転操作関連変数算出手段と、 該運転操作関連変数算出手段により算出された運転操作
関連変数が入力されるニューラルネットワークを備え、
該ニューラルネットワークの出力に基づいて車両の運転
指向を推定する運転指向推定手段と、 車両の旋回を判定する車両旋回判定手段と、 該車両旋回判定手段によって車両の旋回が判定された場
合には、前記運転指向推定手段におけるニューラルネッ
トワークの運転指向推定演算を禁止して、車両旋回前の
ニューラルネットワークの出力値を保持させる運転指向
推定演算禁止手段と を、含むことを特徴とする車両の運転指向推定装置。
Priority Applications (2)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04502596A JP3474051B2 (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | 車両の運転指向推定装置、車両の制御装置、および車両用自動変速機の変速制御装置 |
Publications (2)
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---|---|
JPH09242863A JPH09242863A (ja) | 1997-09-16 |
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Family
ID=12707801
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP04502596A Expired - Fee Related JP3474051B2 (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | 車両の運転指向推定装置、車両の制御装置、および車両用自動変速機の変速制御装置 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3474051B2 (ja) |
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JP4992303B2 (ja) * | 2006-06-07 | 2012-08-08 | トヨタ自動車株式会社 | 運転指向推定装置 |
US8909386B2 (en) * | 2009-08-18 | 2014-12-09 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle control system |
IN2012DN01274A (ja) | 2009-08-18 | 2015-05-15 | Toyota Motor Co Ltd | |
DE102010000713A1 (de) * | 2010-01-07 | 2011-07-14 | Ford Global Technologies, LLC, Mich. | Verfahren und Vorrichtung zur Regulierung eines Kühlluftstroms eines Kraftfahrzeugs |
-
1996
- 1996-03-01 JP JP04502596A patent/JP3474051B2/ja not_active Expired - Fee Related
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