JP3466153B2 - 部品実装順序最適化方法、その装置及び部品実装機 - Google Patents
部品実装順序最適化方法、その装置及び部品実装機Info
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- JP3466153B2 JP3466153B2 JP2000366311A JP2000366311A JP3466153B2 JP 3466153 B2 JP3466153 B2 JP 3466153B2 JP 2000366311 A JP2000366311 A JP 2000366311A JP 2000366311 A JP2000366311 A JP 2000366311A JP 3466153 B2 JP3466153 B2 JP 3466153B2
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Description
て電子部品をプリント配線基板等の基板に実装するとき
の最適な順序を決定する方法等に関し、特に、複数の部
品を同時に吸着して基板に装着する作業ヘッドを備える
部品実装機を対象とする部品実装順序の最適化に関す
る。
実装する部品実装機では、より短いタクト(実装時間)
を実現するために、対象部品の実装順序について、最適
化が行われる。具体的には、部品実装機が装備する部品
カセット群における各部品カセットの配列順序を最適化
しておく必要がある。
開平05−104364号公報に開示された部品装着順
序最適化方法がある。この方法では、(1)部品カセッ
ト群を、その部品に適用される装着スピ−ドによってグ
ル−プ分けし、同一グループ内の部品カセットを、2個
ずつ組み合わせたときの装着点数の和が均等化されるよ
うに、同一基板に対する装着点数の多いものと少ないも
のを適宜組み合わせてペア群を構成し、(2)このカセ
ットグル−プを装着スピード順に配置し、かつ、同一グ
ル−プ内においては前記ペア毎に並べることによって、
カセットの配列順序を決定し、(3)その後に、部品の
装着順序のみをパラメータとして最適化処理を行う。
装着順序という2つのパラメータによる複雑な最適化が
回避され、単一のパラメータによる短時間での最適化が
実現される、というものである。
うな従来の最適化方法は、作業ヘッドの吸着率(作業ヘ
ッドによる部品の吸着→移動→装着という一連の繰り返
し動作における1回の動作において吸着される部品の個
数と同時吸着可能な最大個数との比)が考慮されていな
いために、複数(例えば、10個)の部品を同時吸着し
て基板に装着していく高機能な作業ヘッドを備える部品
実装機に適用することができないという問題がある。
等の電子機器の急激な需要の増大に伴い、複数の部品を
同時に吸着し、基板に装着していく生産性の高い作業ヘ
ッドを備える部品実装機が開発されており、そのような
高機能な部品実装機に対応した新たな部品実装順序の最
適化方法が望まれている。また、部品実装順序の最適化
は、リソース(部品カセットの個数等)が有限であるこ
とや、人手による作業を極力避けたいとの要求等のため
に、特定の部品(又は、部品カセット)は特定の位置に
装着されなければならない(配列固定)等の様々な制約
を遵守することが要求される。
なされたものであり、様々な制約下において、複数の部
品を同時吸着して基板に装着していく作業ヘッドを備え
る部品実装機を対象として部品の実装順序を最適化する
方法、その装置及び部品実装機等を提供することを目的
とする。
に、本発明に係る部品実装順序最適化方法は、部品を収
納した部品カセットの並びから、最大n個の部品を吸着
することが可能な作業ヘッドで部品群を吸着し、XYロ
ボットにより前記作業ヘッドを移動させ基板に実装して
いく部品実装機を対象とし、コンピュータにより部品の
実装順序を最適化する方法において、部品カセットの配
列を最適化する方法であって、最適化の対象となる全て
の部品を、同一種類の部品の集まりを1つの部品種とす
る部品種の単位で、部品の員数の多い順に並べることに
より、部品ヒストグラムを生成するヒストグラム生成ス
テップと、生成された部品ヒストグラムに対して、部品
の員数が少ない部品種が先に無くなっていく順に、横軸
方向に連続して並ぶn個の部品である吸着パターンを、
取り出すことができなくなるまで繰り返して取り出す刈
り上げステップと、前記刈り上げステップによる取り出
し後における前記部品ヒストグラムが、前記横軸方向に
連続してn個の部品が並ぶ吸着パターンであるダイヤグ
ラムとなるように、変形するコア処理ステップと、前記
刈り上げステップで取り出された全ての部品と前記コア
処理での変形後における全ての部品とを、前記横軸にお
ける位置を対応させて合成し、得られた部品ヒストグラ
ムに基づいて部品カセットの配列を決定する合成ステッ
プとを含むことを特徴とする。
並べられる軸)上で、配列固定を考慮せずに部品種の配
列を最適化する。つまり、同時吸着を優先した部品ヒス
トグラムを作成する。(2)配列固定の対象となっている
部品種を仮Z軸から実Z軸へ移動する。(3)配列固定の
対象でない部品種(部品テープ)を仮Z軸から実Z軸へ
移動する。このとき、配列固定された部品種(部品テー
プ)の隙間に配列固定の対象でない部品種(部品テー
プ)を配置していく。最後に、実Z軸上の部品種(部品
テープ)から、刈り上げ処理(同時吸着を考慮した部品
配列決定)により、吸着パターンを生成する。
法は、前記コア処理ステップでは、前記変形によって、
刈り上げステップによる取り出し後における前記部品ヒ
ストグラムを、当該部品ヒストグラムの最下段を底辺と
し、当該部品ヒストグラムに含まれる全ての部品を含み
得る高さの平行四辺形又は長方形に変形することを特徴
とする。
法は、前記コア処理ステップでは、前記刈り上げステッ
プによる取り出し後における前記部品ヒストグラムに対
して、前記平行四辺形又は長方形をテンプレートとして
宛がい、テンプレートの外に位置する部品をテンプレー
ト内の空き位置に移動させることによって前記変形を行
うことを特徴とする。
方法におけるステップを手段とする装置としたり、その
結果得られる部品種や部品カセットの並びを備える部品
実装機としたり、汎用のコンピュータで実行されるプロ
グラムとして実現したりすることもできる。
て、以下の目次に従って、図面を用いて詳細に説明す
る。 −目次− 1. 部品実装システム 1.1 部品実装システムの構成 1.2 部品実装機の構成 1.3 最適化装置の構成 1.3.1 ハードウェアの構成 1.3.2 ソフトウェアの構成 1.4 モデリング 1.4.1 最適化の対象とした部品実装機 1.4.2 入力データ 1.4.3 出力データ 1.4.4 最適化装置の役割 2. 最適化装置による最適化アルゴリズムの概要 2.1 「刈り上げ法」 2.1.1 「タスクグループ法」(第1ステップ) 2.1.2 「タスクグループ法」の課題 2.1.3 「刈り上げ法」(第2ステップ) 2.1.4 関連する個別処理 2.2 「交差解消法」 2.2.1 「貪欲法」(第1ステップ) 2.2.2 「貪欲法」の課題 2.2.3 「交差解消法」(第2ステップ) 2.2.4 関連する個別処理 2.3 「戻り最適化法」 2.3.1 部品実装動作の再検討 2.3.2 「戻り」行程の最適化の必要性 2.3.3 「戻り最適化法」(第2ステップ) 2.3.4 関連する個別処理 2.4 配列固定処理 2.4.1 概要 2.4.2 関連する個別処理 2.5 LLサイズ基板への対応 2.5.1 概要 2.5.2 Z軸上の部品種の入れ替え 2.5.3 吸着方法の変更 2.5.4 関連する個別処理 2.6 XLサイズ基板への対応 2.6.1 概要 2.6.2 関連する個別処理 2.7 負荷バランス処理 2.7.1 概要 2.7.2 バランス調整方法のレベル 2.7.3 関連する個別処理 2.8 ラインバランス処理 2.8.1 概要 2.8.2 バランス調整方法のレベル 2.8.3 関連する個別処理 3.最適化装置による個別処理の詳細 3.1 「刈り上げ法」 3.2 平行四辺形によるカセット分割(テンプレート
を使用) 3.3 長方形によるカセット分割 3.4 与えられたカセット本数でのコア処理方法 3.5 小部品のタスク生成処理 3.6 「交差解消法」(try_to_exchange) 3.6.1 概略 3.6.2 注意事項 3.6.3 アルゴリズム仕様 3.7 「戻り最適化法」 3.7.1 概略 3.7.2 アルゴリズム仕様 3.8 全体の流れ(ヒストグラムからスタート) 3.9 カセットブロック内の固定部品と「山」の配置関
係 3.10 配列固定:固定先の使用可否判断 3.11 ダブルカセットの配列固定について 3.12 LL制約:吸着方法の変更(1) 3.13 LL制約:吸着方法の変更(2) 3.14 LL制約:Z軸上の部品種の入れ替え(1) 3.15 LL制約:Z軸上の部品種の入れ替え(2) 3.16 XLサイズ基板への対応(XL制約) 3.17 負荷レベルバランス調整処理(「山」単位) 3.18 負荷レベルバランス調整処理(部品種単位) 3.19 前設備から後設備へ山を移動する処理 3.20 前設備から後設備へ部品種を移動する処理
(A) 3.21 前設備から後設備へ実装点を移動する処理 3.22 ラインバランス処理でのスワップ処理 3.23 ダブルカセットの「刈り上げ法」 3.24 ノズル交換アルゴリズム 4.画面表示例 4.1 メイン画面 4.2 開く画面 4.3 最適化詳細情報画面 4.4 カセット個数設定画面 4.5 部品分割数設定画面 4.6 ノズル本数設定画面 4.7 ノズルステーション選択画面 4.8 オプション設定画面 4.9 Z軸情報画面 4.10 ノズルステーション情報画面 5.用語の説明 以上の目次に示された各項目の説明は以下の通りであ
る。 1. 部品実装システム 1.1 部品実装システムの構成 図1は、本発明に係る部品実装システム10全体の構成
を示す外観図である。この部品実装システム10は、上
流から下流に向けて回路基板20を送りながら電子部品
を実装していく生産ラインを構成する複数の部品実装機
100、200と、生産の開始等にあたり、各種データ
ベースに基づいて必要な電子部品の実装順序を最適化
し、得られたNCデータを部品実装機100、200に
ダウンロードして設定・制御する最適化装置300とか
らなる。
又は、お互いが協調して(又は、交互動作にて)部品実
装を行う2つの実装ユニット(第1実装ユニット110
及び第2実装ユニット120)を備える。各実装ユニッ
ト110(120)は、テーピング部品を収納する最大
48個の部品カセット114の配列からなる2つの部品
供給部115a及びbと、それら部品カセット114か
ら最大10個の部品を同時吸着し基板に装着することが
できる10個の吸着ノズル(以下、単に「ノズル」とも
いう。)を有する作業ヘッド112(10ノズルヘッ
ド)と、その作業ヘッド112を移動させるXYロボッ
ト113と、作業ヘッド112に吸着された部品の吸着
状態を2次元又は3次元的に検査するための認識カメラ
116と、トレイ部品を供給するトレイ供給部117等
を備える。 1.2 部品実装機の構成 図2は、部品実装機100の主要な構成を示す平面図で
ある。シャトルコンベア118は、トレイ供給部117
から取り出された部品を載せて、作業ヘッド112によ
る吸着可能な所定位置まで運搬するための移動テーブル
(回収コンベア)である。ノズルステーション119
は、各種形状の部品種に対応するための交換用ノズルが
置かれるテーブルである。
成する2つの部品供給部115a及びbは、それぞれ、
認識カメラ116を挟んで左右に配置されている。した
がって、部品供給部115a又は115bにおいて部品
を吸着した作業ヘッド112は、認識カメラ116を通
過した後に、基板の実装点に移動し、吸着した全ての部
品を順次装着していく動作を繰り返す。
着・移動・装着という一連の動作の繰り返しにおける1
回分の動作(吸着・移動・装着)、又は、そのような1
回分の動作によって実装される部品群)を「タスク」と
呼ぶ。例えば、10ノズルヘッド112によれば、1個
のタスクによって実装される部品の最大数は10とな
る。なお、ここでいう「吸着」(及び「同時吸着」)に
は、ヘッドが部品を吸着し始めてから移動するまでの全
ての吸着動作が含まれ、例えば、1回の吸着動作で10
個の部品を吸着する場合だけでなく、複数回の吸着動作
(ヘッドの上下動作)によって10個の部品を吸着する
場合も含まれる。
114の位置関係を示す模式図である。この作業ヘッド
112は、「ギャングピックアップ方式」と呼ばれるヘ
ッドであり、最大10個の吸着ノズル112a〜112
b10を装着することが可能であり、このときには、最
大10個の部品カセット114それぞれから部品を同時
に吸着することができる。
品カセット114には1つの部品種(テーピング部品
等)だけが装填され、「ダブルカセット」と呼ばれる部
品カセット114には2つの部品種(ただし、送りピッ
チ(2mm又は4mm)が同一のテーピング部品に限ら
れる)が装填される。また、部品供給部115a及びb
における部品カセット114の位置又は並びを「Z軸」
又は「Z軸上の位置」と呼び、部品供給部115aの最
左端を「1」とする連続番号等が用いられる。したがっ
て、テーピング部品についての部品種の実装順序を決定
することは、各部品種(又は、それら部品を収納した部
品カセット114)のZ軸を決定することに等しい。
20それぞれの部品供給部115a、b及び215a、
bの具体的な構成例を示し、図4(b)は、その構成に
おける各種部品カセット114の搭載本数及びZ軸上の
位置を示す表である。図4(a)に示されるように、各
部品供給部115a、115b、215a、215b
は、それぞれ、最大48個のテーピング部品を搭載する
ことができる(それぞれの位置は、Z1〜Z48、Z4
9〜Z96、Z97〜Z144、Z145〜Z19
2)。具体的には、図4(b)に示されるように、テー
プ幅が8mmのテーピング部品を2つ収納したダブルカ
セットを用いることで、各部品供給部(Aフロック〜D
ブロック)に最大48種類の部品を搭載することができ
る。テープ幅の大きい部品(部品カセット)ほど、1つ
のブロックに搭載できるカセット本数は減少する。
ドが吸着可能な部品供給部の位置(Z軸)の例を示す図
及び表である。なお、図中のH1〜10は、10ノズル
ヘッドに搭載されたノズル(の位置)を指す。ここで
は、10ノズルヘッドの各ノズルの間隔は、1つのダブ
ルカセットの幅(16mm)に相当するので、1回の上
下動により吸着される部品のZ番号は、1つおき(奇数
のみ又は偶数のみ)となる。また、10ノズルヘッドの
Z軸方向における移動制約により、図5(b)に示され
るように、各部品供給部の一端を構成する部品(Z軸)
に対しては、吸着することができないノズル(図中の
「−」)が存在する。
114の詳細な構造を説明する。図6(a)、(b)、
(c)、(d)に示すような各種チップ形電子部品42
3a〜423dを図7に示すキャリアテープ424に一
定間隔で複数個連続的に形成された収納凹部424aに
収納し、この上面にカバーテープ425を貼付けて包装
し、供給用リール426に所定の数量分を巻回したテー
ピング形態でユーザーに供給されている。
図8に示すような部品カセット114に装着されて使用
されるものであり、図8において供給用リール426は
本体フレーム427に結合されたリール側板428に回
転自在に取り付けられている。この供給用リール426
より引き出されたキャリアテープ424は送りローラ4
29に案内され、この電子部品供給装置が搭載された電
子部品自動装着装置(図示せず)の動作に連動し、同装
置に設けられたフィードレバー(同じく図示せず)によ
り電子部品供給装置の送りレバー430が図中の矢印Y
1方向に移動し、送りレバー430に取り付けられてい
るリンク431を介してラチェット432を定角度回転
させる。そしてラチェット432に連動した前記送りロ
ーラ429を定ピッチ(たとえば、2mm又は4mmの
送りピッチ)だけ動かす。
429の手前(供給用リール426側)のカバーテープ
剥離部433でカバーテープ425を引き剥がし、引き
剥がしたカバーテープ425はカバーテープ巻取りリー
ル434に巻取られ、カバーテープ425を引き剥がさ
れたキャリアテープ424は電子部品取り出し部435
に搬送され、前記送りローラ429がキャリアテープ4
24を搬送するのと同時に前記ラチェット432に連動
して開口する電子部品取り出し部435より真空吸着ヘ
ッド(図示せず)により収納凹部424aに収納された
チップ形電子部品423dを吸着して取り出す。その
後、送りレバー430は上記フィードレバーによる押し
力を解除されて引張りバネ436の付勢力でもって同Y
2方向に、すなわち元の位置にもどる。
キャリアテープ424は電子部品供給装置の外部へ排出
され、上記電子部品自動供給装置の動作と連動している
カッター(図示せず)で細かく切断して廃棄されるよう
に構成されている。なお、部品カセット114は、2つ
のキャリアテープ424を収納するダブルカセットのタ
イプである場合には、収納している2つのキャリアテー
プ424を同一の送りピッチでのみ供給していくことが
できるものとする。 1.3 最適化装置の構成 1.3.1 ハードウェアの構成 最適化装置300は、本発明に係る最適化プログラムを
パーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータシステ
ムが実行することによって実現される。
のハードウェア構成を示すブロック図である。この最適
化装置300は、生産ラインを構成する各設備の仕様等
に基づく各種制約の下で、対象となる基板の部品実装に
おけるラインタクト(ラインを構成するサブ設備ごとの
タクトのうち、最大のタクト)を最小化するように、部
品実装用CAD装置等から与えられた全ての部品を対象
として、各サブ設備で実装すべき部品及び各サブ設備に
おける部品の実装順序を決定し、最適なNCデータを生
成するコンピュータ装置であり、演算制御部301、表
示部302、入力部303、メモリ部304、最適化プ
ログラム格納部305、通信I/F(インターフェー
ス)部306及びデータベース部307等から構成され
る。
のに要する総時間である。演算制御部301は、CPU
や数値プロセッサ等であり、ユーザからの指示等に従っ
て、最適化プログラム格納部305からメモリ部304
に必要なプログラムをロードして実行し、その実行結果
に従って、各構成要素302〜307を制御する。
入力部303はキーボードやマウス等であり、これら
は、演算制御部301による制御の下で、本最適化装置
300と操作者とが対話する等のために用いられる。具
体的なユーザーインターフェースは、後述の画面表示例
で説明している通りである。通信I/F部306は、L
ANアダプタ等であり、本最適化装置300と部品実装
機100、200との通信に用いられる。
る作業領域を提供するRAM等である。最適化プログラ
ム格納部305は、本最適化装置300の機能を実現す
る各種プログラムを記憶しているハードディスク等であ
る。データベース部307は、この最適化装置300に
よる最適化処理に用いられる入力データ(実装点データ
307a、部品ライブラリ307b及び実装装置情報3
07c)や最適化によって生成された実装点データ等を
記憶するハードディスク等である。
タ307a、部品ライブラリ307b及び実装装置情報
307cの例を示す。実装点データ307aは、実装の
対象となる全ての部品の実装点を示す情報の集まりであ
る。図10に示されるように、1つの実装点piは、部
品種ci、X座標xi、Y座標yi、制御データφiからな
る。ここで、「部品種」は、図11に示される部品ライ
ブラリ307bにおける部品名に相当し、「X座標」及
び「Y座標」は、実装点の座標(基板上の特定位置を示
す座標)であり、「制御データ」は、その部品の実装に
関する制約情報(使用可能な吸着ノズルのタイプ、作業
ヘッド112の最高移動速度等)である。なお、最終的
に求めるべきNCデータとは、ラインタクトが最小とな
るような実装点の並びである。
00、200が扱うことができる全ての部品種それぞれ
についての固有の情報を集めたライブラリであり、図1
1に示されるように、部品種ごとの部品サイズ、タクト
(一定条件下における部品種に固有のタクト)、その他
の制約情報(使用可能な吸着ノズルのタイプ、認識カメ
ラ116による認識方式、作業ヘッド112の最高速度
比等)からなる。なお、本図には、参考として、各部品
種の外観も併せて示されている。
成する全てのサブ設備(独立して部品実装を実行する装
置単位で、実装ユニット又は部品実装機)ごとの装置構
成や制約を示す情報であり、図12に示されるように、
作業ヘッドのタイプ等に関するヘッド情報、作業ヘッド
に装着され得る吸着ノズルのタイプ等に関するノズル情
報、部品カセット114の最大数等に関するカセット情
報、トレイ供給部117が収納しているトレイの段数等
に関するトレイ情報等からなる。 1.3.2 ソフトウェアの構成 図13は、図9に示された最適化プログラム格納部30
5に格納されている最適化プログラムの機能構成を示す
モジュール構成図である。なお、本図は、最適化装置3
00による全ての処理に対応するフローチャートに相当
する。つまり、上方のモジュールから下方に向けて順に
実行され、また、1つの機能(モジュール)が、ネスト
して配置された複数のモジュールの実行(又は、その繰
り返し実行)によって実現されることが示されている。
ジュールは、本願発明に関連する処理(機能)であり、
本願発明が考案される直前(以下、「第1ステップ」と
いう。)における技術と区別し、「第2ステップ」の技
術と呼ぶ。ここで、第1ステップにおける技術は、例え
ば、特願2000−237681の特許明細書等に開示
されている技術等に相当する。
は、以下の5つの大きなステップ、つまり、(i)実装点
データを読み込み(ステップ305a)、(ii)部品リス
トを作成し(ステップ305b)、(iii)部品グループ
を作成し(ステップ305c)、(iv)初期振り分けを行
い(ステップ305c)、(v)一定条件が満たされるま
でラインバランス処理を繰り返し(ステップ305
e)、(vi)生成されたNCデータ(最適化後の実装点デ
ータ)を出力する(ステップ305f)ことによって、
完了する。
る。ステップ305aでは、演算制御部301による制
御の下で、データベース部307から必要なデータ30
7a〜cがメモリ部304等に読み出される。ステップ
305bでは、読み出された実装点データ307a等に
基づいて、最適化装置300は、部品種ごとの個数等を
カウントすることで、部品リストを作成する。
スト等に基づいて、全ての実装部品を、部品厚みの点か
ら、例えば、図14(a)に示されるような9つの部品
グループG[1]〜G[9]に分類する。具体的には、実装点
データ307aが示す全ての部品種を参照することで、
図14(b)に示されるような、同一部品種ごとの員数
を示す部品リストと、部品ライブラリ307bにおける
部品サイズを参照することで、全ての部品種それぞれを
9つの部品グループG[1]〜G[9]のいずれかに対応づけ
る。
は、上記9つの部品グループをタスクグループの単位で
各サブ設備でのタクトがほぼ等しくなるようにラフに振
り分ける。つまり、粗い調整によるラインバランスの最
適化を行う。ここで、「タスクグループ」とは、部品の
同時吸着という観点から関連したタスクの集まりをい
う。
初期振り分けの様子を示す図である。最適化装置300
は、部品厚みの薄い部品グループが先となるように全て
のタスクグループを一列に並べ、その並びに対して、先
頭から順に、サブ設備ごとのタクトが以下の式で示され
る値θに近くなるように、各タスクグループを上流のサ
ブ設備から順に振り分けていく。
ト)/サブ設備の総数N なお、「全部品グループを対象とした総タクト」は、実
装点データ307a及び部品ライブラリ307bを参照
することにより特定され、「サブ設備の総数N」は、実
装装置情報307cを参照することにより特定される。
ステップ305eでは、最適化装置300は、部品厚み
の薄い部品グループから順に実装することを遵守しつ
つ、ラインタクトが最小となるように、ラインバランス
を最適化(サブ設備ごとのタクトを平準化)する。その
ために、ラフに振り分けられた各サブ設備ごとのタスク
グループをサブ設備間で移動させることによりラインタ
クトを最小化したり、最適化された状態(タスクグルー
プの振り分け)に対して、部品種を単位として、同様の
手順でラインバランスを最適化したりする。なお、「状
態」とは、対象となっている部品又は部品種がとり得る
実装順序における個々をいう。
プG[1]〜G[5]に属する部品)と汎用部品(部品グルー
プG[6]〜G[9]に属する部品)とを区別し、異なるアル
ゴリズムを適用する。つまり、小部品に対しては、簡易
で高速処理に向いたアルゴリズムを用いてタスクグルー
プを決定したり状態の最適化を行い、一方、汎用部品に
対しては、緻密でインテリジェントなアルゴリズムを用
いて状態の最適化を行う。これは、一般に、携帯電話機
等の基板に実装される小部品の総数は、汎用部品に比べ
て極めて多い(例えば、9:1の比率)ことが分かって
いるので、それぞれに対応したアルゴリズムを用いて最
適化を行うことで、より短時間で、より最適な解を求め
るためである。なお、図中の「HC法」は、山登り法を
意味し、ヒューリスティックであるが確定的に最適解を
求めるアルゴリズムであり、「MC法」は、マルチカノ
ニカル法を意味し、確率的ではあるがグローバルに最適
解を探索するアルゴリズムである。
得られた最適化後のNCデータを通信I/F部306を
介して部品実装機100、200にダウンロードした
り、データベース部307に格納したりする。 1.4 モデリング 以上のように構成された部品実装システム10における
具体的な最適化手法を説明するために、最適化の対象と
なる部品実装機100の仕様、最適化装置300への入
力データ及び出力データを以下のようにモデル化する。 1.4.1 最適化の対象とした部品実装機 最適化の対象となる部品実装機は、前後2つの装着ステ
ージ(実装ユニット)から構成される。前側(上流側)
の装着ステージを「前サブ設備」、後側(下流側)の装
着ステージを「後サブ設備」と呼ぶ。
示すように、各サブ設備は、ヘッドに複数のノズルを取
り付けることができる。ヘッドに取り付けることができ
るノズル数を次に示す。 ・前サブ設備:10本のノズルを持つヘッドを1つ備え
る。 ・後サブ設備:10本または4本のノズルを持つヘッドを1
つ備える。
が任意の組合せで付加される場合も対象とする。 ・ノズルステーション ・トレイ ・3Dセンサ(3次元認識カメラ) ・回収コンベア なお、対象とする基板サイズは、LL,XLを含む。 1.4.2 入力データ 最適化アルゴリズムへの入力データを次に示す。 ・設備オプションデータ(サブ設備毎) ・リソースデータ(設備毎で利用可能なカセット本数と
ノズル本数) ・ノズルステーション配置データ(ノズルステーション
付きのサブ設備毎) ・初期ノズルパターンデータ(サブ設備毎) ・Z軸配置データ(サブ設備毎) ・実装点データ ・部品ライブラリ リソースにおいて、SX,SA,Sのノズル本数は10
本以上とする。 1.4.3 出力データ 最適化アルゴリズムからの出力データを次に示す。 ・最適化後のノズルステーション配置データ(ノズルス
テーション付きのサブ設備毎) ・最適化後の初期ノズルパターンデータ(サブ設備毎) ・最適化後のZ軸配置データ(サブ設備毎。回収コンベ
ア付きのサブ設備では回収コンベアの配置も含む。) ・最適化後の実装点データ(サブ設備毎) 1.4.4 最適化装置の役割 以上のことを要約すると、最適化装置300の役割は以
下の通りである。
(基板及びその上に実装すべき部品)と生産の道具(限
られたリソースを備えた部品実装機、サブ設備)が与え
られた場合に、可能な限り短い時間で基板を製造する
(単位時間あたりに製造できる基板の枚数を多くする)
ための部品実装順序を決定する装置である。具体的に
は、基板あたりの実装時間を最小化するためには、どの
部品実装機(サブ設備)のどの位置(Z軸)にいかなる
部品種を収めた部品カセットを配置しておき、各部品実
装機(サブ設備)の作業ヘッドがいかなる順序で部品カ
セットから可能な限り多くの部品を同時に吸着し、吸着
した複数の部品を基板上のどの位置(実装点)にどのよ
うな順序で装着すればよいかをコンピュータ上で決定す
る(最適解を探索する)装置である。
備)が有する制約(作業ヘッドが一度に吸着できる部品
数、装着可能な部品カセット数、部品カセットの位置が
指定されていること、特殊なサイズの基板に基づく装着
可能領域、ダブルカセットに収められる部品種の送りピ
ッチが一致すること等)を厳守することが要求される。 2. 最適化装置による最適化アルゴリズムの概要 以下、上述の第1ステップ(本願発明が考案される直前
技術)における問題点(課題)を明らかにしながら、本
願発明に係る第2ステップの技術の概要と意義を説明す
る。 2.1 「刈り上げ法」 2.1.1 「タスクグループ法」(第1ステップ) 第1ステップにおける小部品用最適化アルゴリズムの基
本的な考え方は、図16に示される通りであり、ヘッド
の上のノズル数をnとして、対象の全ての実装部品に対
して、「員数が同じ部品テープをn本集め、それらn本の
部品テープから1点ずつ同時に吸着し、n点同時吸着タス
クを作る」というものである。本実施の形態における対
象の部品実装機では、nは10または4である。
の)部品種に係る部品の集合(それら複数個の部品が仮
想的なテープ上に並べられたもの)であり、「部品分
割」と呼ばれる処理によって、1つの部品種に属する部
品が複数本の部品テープ(部品カセットに装着される部
品リールの単位)に分割される場合がある。図16は、
タスクグループ法を説明するための部品ヒストグラムで
あり、横軸はZ軸(部品カセット、部品種)を示し、縦
軸は、その部品種に属する部品の総数を示す。
ズムでは、実際には員数が同じ部品テープばかりではな
いので、部品分割によって、員数が同じ部品テープを作
り出すようにしている。そのようにしても、集められた
n本の部品テープの員数が不揃いになる場合には(図1
6における部品A〜J)、そのばらつきを埋め合わせる
部品テープを作り、そのn本の部品テープに追加する。
追加する部品テープは、最大で(n-1)本である(図16
における灰色部分)。
テープの集合を「タスクグループ」としている(それら
の部品テープから部品を吸着してタスクを生成するの
で、生成されるタスクの集合に着目した命名になってい
る)。以下、第1ステップの小部品用アルゴリズムを
「タスクグループ法」と呼ぶ。通常、複数個のタスクグ
ループが生成される。タスクグループ数は部品種の総数
に依存する。タスクグループが1つだけの場合もある。
ープの単位で行う。 2.1.2 「タスクグループ法」の課題 第1ステップのアルゴリズムでは、次のような課題があ
った。 (1)タスクグループ単位でZ軸に配置するので、Z軸の空
きが最小でも10以上でないと、タスクグループを配置す
ることができない。そのため、Z軸に未使用の部分が生
じることがあった。 (2)タスクグループの配置の自由度が低く、前サブ設備
と後サブ設備との間での部品種(部品テープ、カセッ
ト)を移動しにくいため、前サブ設備と後サブ設備の実
装時間のバランスを調整しにくくなっていた。 (3)タスクグループ毎に部品分割を行い、部品分割によ
り生じた部品テープを収めるカセットを使用するので、
全タスクグループを考えると、部品分割のために使用す
るカセットが多く必要となる傾向があった。第1ステッ
プにおける課題は、タスクグループを構成する部品テー
プの本数(10ノズル/ヘッドであれば、10〜19本)と、
Z軸上に配置できる部品テープの本数(シングルカセッ
トで最大48本、ダブルカセットで最大96本)の同程度の
オーダーになっていることに起因する。
る際の自由度が低くなっている。たとえば、Z軸上に配
置できる部品テープの最大本数が、タスクグループを構
成する部品テープ本数の10倍程度であれば、自由度の低
さは低減されるだろう。 2.1.3 「刈り上げ法」(第2ステップ) 「刈り上げ法」は、「部品ヒストグラム作成処理」、
「刈り上げ処理」、「コア処理」の3つの処理から構成
されている。これらの処理は、第1ステップの課題を踏
まえて、考案したものである。以下の説明では、ヘッド
の上のノズル数をnとする。 (1)部品ヒストグラム作成処理 部品ヒストグラム作成処理は、部品テープを員数の大き
い順に並べたヒスグラム(部品ヒストグラム)を作成す
る処理であり、部品ヒストグラムは「刈り上げ処理」の
前提となるものである。
は、タスクグループという複数のグループに分かれるの
対して、「刈り上げ法」では、部品テープは、部品ヒス
トグラムという1つのグループになっている点が異な
る。部品ヒストグラムを部品テープ単位で分割し、分割
されたものを前サブ設備と後サブ設備に配置することが
できるので、「タスクグループ法」と比較して、小さな
単位での部品移動が可能となっている。 (2)刈り上げ処理 刈り上げ処理は、部品ヒストグラムから吸着パターンを
生成する処理であり、部品ヒストグラムの員数の残数の
少ない側からn本の部品テープについて、各1個ずつ実装
点を吸着し、n点同時吸着の吸着パターンを生成するこ
とを基本とする。ここで、吸着パターンとは、タスクご
とにヘッドが吸着すべき部品種の集合をいう。
が残っている部品テープが存在する。この部品テープを
「コア部品テープ」と呼ぶ。また、コア部品テープが収
められている部品カセットを「コアカセット」と呼ぶ。
コア部品テープの本数は、初期の部品ヒストグラムを構
成する部品テープ数が何本であっても、必ず(n-1)本以
下になる。
ムを構成する全部品テープに対して、部品分割を行い、
n点同時吸着タスクを生成するという問題」を、「コア
部品テープだけに対して、部品分割を行い、n点同時吸
着タスクを生成するという問題」に縮小できることであ
る。部品ヒストグラムのコア部品テープ以外の部分につ
いては、既にn点同時吸着が実現されているので、コア
部品テープについてのみ、n点同時吸着の吸着パターン
が実現できるように、部品分割を行えばよく、この処理
をコア処理と呼ぶ。 (3)コア処理 「コア処理」は、「タスクグループ法」において「n点
同時吸着を実現するために、実装点の不足分を補完する
部品テープを作る」というアイデアを発展させたもので
ある。
実装点の不足分を補完する部品テープ(補完部品テー
プ)の本数は、(n-1)〜1本となる。「タスクグループ
法」では、タスクグループ毎に補完部品テープが必要で
あった。一方、「刈り上げ法」では、部品テープのグル
ープは1つしかなく、さらに、それに対して最大(n-1)
本の補完部品テープしか必要としないので、「タスクグ
ループ法」よりも使用するカセット本数が少なくてす
む。
大分割数で部品分割した際に、最も員数が多くなる部品
種(部品テープ)を求め、その員数と同数のn点同時吸
着の吸着パターンを生成する。それに対して、「コア処
理」では、コア部品テープの員数の合計を求め、それを
nで割り算した値から、n点同時吸着の吸着パターンの個
数を見積もる。 2.1.4 関連する個別処理 「刈り上げ法」は、小部品に分類される部品グループの
部品種から、タスク(正確には吸着パターン)を生成す
るための処理である。
成処理」、「刈り上げ処理」、「コア処理」の3つの処
理から構成されている。これらの処理は、第1ステップ
の課題を踏まえて、考案したものである。詳細について
は、下記の個別処理で説明している通りである。 ・「刈り上げ法」 ・「小部品のタスク生成処理」 2.2 「交差解消法」 第1ステップでの「貪欲法」の課題と、それに対して第
2ステップで行った解決方法(「交差解消法」)につい
て、以下に述べる。 2.2.1 「貪欲法」(第1ステップ) タスクに実装点を割り当てる際、各ノズルが実装する実
装点の間の距離が最小となるように部品種の中から実装
点を選んでいる。距離を計算する際には、ノズル間のピ
ッチを考慮している。
法」に分類される方法である。以下、この実装点選択方
法を「貪欲法」と呼ぶ。「貪欲法」では、或るタスクに
ついては実装点間の距離が最小になったとしても、他の
タスクの実装点間の距離を考慮して実装点を選択してい
るわけではないので、全タスクについて考えると、必ず
しも最適にはなっていない。 2.2.2 「貪欲法」の課題 「貪欲法」により吸着パターンに実装点を割り当てる場
合、特に、図17の上側の実装経路図(タスクごとに、
対応する基板位置に配置された実装点を装着順に線分で
接続した図)に示されるような実装経路の場合が問題と
なる。
3個ある場合を示している。図17において、●は実装
点を示し、矢印は実装経路(順序)を示す。実装点の添
え字は部品種を示す。例えば、A1、A2、A3は、部品種A
に属する3つの実装点である。また、同じ色の矢印で結
ばれている実装点が1つのタスクを構成する。まず、図
17の上側の「交差解消前」の状態では、部品種A1が存
在する実装点から最も近い実装点として、部品種B1が存
在する実装点が選択され、部品種B1に最も近い実装点と
して、部品種C1ではなく、部品種C2が存在する実装点が
選択されている。これは、「貪欲法」では、最も距離の
近い実装点を次に実装するべき実装点として選択するた
めである。
装点を選択していくと、結果として、図17の上側の
「交差解消前」の状態のように、部品種B3が存在する実
装点と、部品種C1が存在する実装点を結ぶ経路が他の実
装点間を結ぶ経路と交差してしまう。 2.2.3 「交差解消法」(第2ステップ) もしも、人間が実装順路を決めるのであれば、おそら
く、図17の下側の「交差解消後」のように、実装経路
が交差しないタスクをつくるはずである。
後で、経路が交差している個所を見つけ、それを解消す
る処理を行えばよい。この処理を「交差解消法」と呼
ぶ。その結果、図17の下側の「交差解消後」のように
なり、交差を解消する前と比較して、経路の距離の合計
が小さくなることが期待できる。具体的に、この図17
の例では、部品種B1〜B3の中から、2つを選んで入れ替
えることにより、実装経路を組み換え、それを繰り返す
ことで、実装経路が短くなるタスクを作り出すことがで
きる。
る必要があるが、ここでは考え方を示すことが目的なの
で、省略した。「交差解消法」の詳細は、後述の個別処
理で説明している通りである。 2.2.4 関連する個別処理 「交差解消法」は、「貪欲法」による実装点の選択の後
で、実装経路が交差している個所を見つけ、それを解消
する処理である。
比較して、実装経路の距離の合計が小さくなることが期
待できる。詳細については、下記の個別処理で説明して
いる通りである。 ・「交差解消法」 2.3 「戻り最適化法」 第1ステップでは、最終実装点から、次のタスクを吸着
するZ軸上の位置までの行程(「戻り」)の最適化につ
いては、考慮していなかった。第2ステップでは、「戻
り最適化法」を新規に導入した。 2.3.1 部品実装動作の再検討 部品を実装する動作は、図18に示されるように、マク
ロな視点からは、次の3つの行程に分解される。 (1)部品吸着 → 認識カメラ (2)認識 → 部品装着 (3)部品装着 → 次の部品吸着 ・・・「戻り」 2.3.2 「戻り」行程の最適化の必要性 まず(1)については、第1ステップでは、員数の多い部
品テープが認識カメラに近いZ軸上に配置されるように
することにより、最適化される。
え、第1ステップでは最適化の対象としていない。なぜ
なら、認識カメラと基板の位置は固定であり、装着時の
ヘッドの基板上での移動量は、Z軸の長さと比較して、
かなり小さく、すべての実装点が基板の中心に存在する
と考えられるからである。しかし、(3)については、第
1ステップでは考慮していなかった。この「戻り」の行
程は (2)の距離と同程度であり、最適化を行えば、実
装時間の短縮が期待できる。 2.3.3 「戻り最適化法」(第2ステップ) まず、(1)と(2)については、第1ステップと同様な処理
を行っている。第2ステップでは、更に(3)の「戻り」
の行程についての最適化アルゴリズムを考案した。以
下、その最適化アルゴリズムを「戻り最適化アルゴリズ
ム」(戻り最適化法)と呼ぶ。
は、「或るタスクの最終実装点の座標から、最短距離で
戻ることのできるZ軸上の位置にある、未実装のタスク
を探し、それを次に実装するタスクとする」ということ
である。たとえば、図において、最終実装点からの距離
を調べると、タスクAよりもタスクBが短いので、次に実
装するべきタスクはタスクBとなる。 2.3.4 関連する個別処理 部品を実装する動作は、マクロな視点からは、次の3つ
の行程に分解される。 (1)部品吸着 → 認識カメラ (2)認識 → 部品装着 (3)部品装着 → 次の部品吸着 ・・・「戻り」 「戻り最適化法」は、(3)についてのヘッドの移動距離
を最適化するものであり、実装時間の短縮が期待でき
る。
ている通りである。 ・「戻り最適化法」 2.4 配列固定処理 2.4.1 概要 ユーザーにより、複数の部品種について、それを配置す
るZ番号が指定されている場合がある。これはZ軸上での
部品種の配列を指定するものであり、「配列固定」と呼
ばれている。
部品種(部品テープ)の配列も最適化対象となるので、
ユーザーによる配列固定を考慮した最適化アルゴリズム
を実現する必要がある。しかし、ユーザーによる配列固
定のバリエーションは非常に多くなると考えられる。
配列固定のバリエーションを想定し、それらに対応した
最適化アルゴリズムを考案できたとしても、想定外の配
列固定のバリエーションに対応できるとは限らない。な
ぜなら想定した配列固定のバリエーションに特化したア
ルゴリズムになってしまう傾向があり、想定外の配列固
定には効果がない危険性があるからである。
定のバリエーションに対応させるように改造することが
できても、それは例外処理的なアルゴリズムの追加とな
るため、プログラムの可読性が低下し、メンテナンス上
で問題となりうる。そこで、最も確実で安全な方法とし
て、図19に示されるように、次のような方法を採用し
た。図19は、配列固定の制約下における最適化の概要
を示す部品ヒストグラムである。 (1)仮のZ軸(仮Z軸)を用意し、配列固定を考慮せずに
仮Z軸上で部品種の配列を最適化する。つまり、理想的
な部品テープの配列を作成する(同時吸着を優先した部
品ヒストグラムを作成する)。 (2)仮Z軸から実際のZ軸(実Z軸)へ部品種を移動する。
このとき、配列固定を考慮し、配列固定の対象となって
いる部品種(部品テープ)を先に配置する。 (3)次に、配列固定の対象でない部品種(部品テープ)
を仮Z軸から実Z軸へ移動する。このとき、配列固定され
た部品種(部品テープ)の隙間に配列固定の対象でない
部品種(部品テープ)を配置していく。
から、刈り上げ処理により、吸着パターンを生成する。
この方法によれば、ユーザーによって、どのような配列
固定がなされても、1つのアルゴリズムで対応できる。
また、今回考案した配列固定のアルゴリズムでは、配列
固定がない条件下でアルゴリズムが生成した理想的な部
品種(部品テープ)の配列を崩す形で、ユーザーが指定
した配列固定に対応している。
配列を使用する場合と、配列固定がある部品種(部品テ
ープ)配列を使用する場合との実装時間の比較を行うこ
とができる。これは、配列固定が持つ、機種切り替えの
容易さという運用上の利点と、配列固定がない場合の実
装時間の短さを比較し、それらのトレードオフについて
再検討するための情報をユーザーに提供するものであ
る。 2.4.2 関連する個別処理 「配列固定」では、ユーザーにより、複数の部品種につ
いて、それを配置するZ番号が指定されている。そのた
めに、最適化アルゴリズムでは、Z軸上の部品種(部品
テープ)の配列も最適化対象となるので、ユーザーによ
る配列固定を考慮した最適化アルゴリズムを実現する必
要がある。
は、配列固定がない条件下でアルゴリズムが生成した理
想的な部品種(部品テープ)の配列を崩す形で、ユーザ
ーが指定した配列固定に対応している。詳細について
は、下記の個別処理で説明している通りである。 ・「全体の流れ(ヒストグラムからスタート)」 ・「カセットブロック内の固定部品と「山」の配置関
係」 ・「配列固定:固定先の使用可否判断」 ・「ダブルカセットの配列固定について」 ・「ダブルカセットの配列固定(補足)」 2.5 LLサイズ基板への対応 2.5.1 概要 LLサイズ基板は、実装領域の制約がない通常の基板より
も搬送方向にサイズが大きい基板である。そのために、
図20に示されるように、LLサイズ基板には、特定のヘ
ッド(ノズル)でしか部品を装着できない実装領域(LL
制約領域)が存在する。
号に配置された部品テープ(カセット)からは、部品を
吸着できない。そこで、図21に示されるように、下記
の2つの方法により、LL制約を回避する。 (1)Z軸上の部品種(部品テープ)の入れ替え (2)吸着方法の変更 まず、(1)については、LL制約領域の実装点を実装でき
るヘッドで吸着できるZ軸の範囲に、LL制約領域の実装
点を含む部品テープを配置する処理である。Z軸上の全
てのZ番号に部品テープが配置されている場合、部品テ
ープの入れ替えを行う。
域に存在する実装点を含んだ部品ヒストグラムを仮想的
に次の2つの部品ヒストグラムに分割する。 ・LL制約領域に存在する実装点から構成される部品ヒス
トグラム ・LL制約領域に存在しない実装点から構成される部品ヒ
ストグラム 吸着時には、それぞれの部品ヒストグラムを実装可能な
ヘッドで刈り上げて、その刈り上げた結果を合成して、
1つのタスクとする。 2.5.2 Z軸上の部品種の入れ替え (1)ヘッド1〜6は、LL制約領域には、部品を装着できな
い。 (2)ヘッド7〜10は、LL制約領域にも、部品を装着でき
る。 (3)機構上の制約により、各ヘッド毎に吸着できるZの範
囲が制限されている。 (4)Z=1〜11にLL制約領域の実装点を持つ部品種が存在す
れば、Z=12〜に存在し、かつ、LL制約領域の実装点を持
たない部品種と入れ替える。 2.5.3 吸着方法の変更 (1)各Zにある実装点を「LL制約領域にある実装点」と
「LL制約領域にない実装点」に分ける。処理の上で扱い
を分けるだけであり、部品分割はしない。 (2)ヘッド1〜6とヘッド7〜10に分割し、仮想的に6ヘッ
ドと4ヘッドの2つを考える。 (3)LL制約領域にない実装点については、6ヘッドで刈り
上げを行い、6点タスクを作る。 (4)LL制約領域にある実装点については、4ヘッドで刈り
上げを行い、4点タスクを作る。 (5)6点タスクと4点タスクを組み合わせて、10点タスク
とする。 2.5.4 関連する個別処理 LLサイズ基板へ対応するためには、吸着方法の変更とZ
軸上の部品種の入れ替えが必要であり、それらについ
て、2案ずつのアルゴリズムを作成した。
ている通りである。 ・「LL制約:吸着方法の変更(1)」 LLサイズ基板へ対応するため、実装点をLL制約領域に存
在するものと存在しないものにわけ、LL制約領域に存在
する実装点をヘッド7〜10で吸着し、LL制約領域に存
在しない実装点をヘッド1〜6で吸着する。
次、部品を吸着するが、左ブロックであれば、ヘッド1
〜6で吸着したZ範囲よりも、Z番号が大きいZから、つ
まりカメラに近づく方向に進みながら、ヘッド1〜4で
吸着するようにしたものである。右ブロックでも同様で
ある。 ・「LL制約:吸着方法の変更(2)」 LL制約領域に存在しない実装点を、「山」のすそ野側にあ
る部品テープから順次、ヘッド1〜6で吸着した後、同様
にLL制約領域に存在する実装点を、実装点を、「山」のす
そ野側にある部品テープから順次、ヘッド1〜6で吸着す
る。
(1)」とは異なり、必ずしも、カメラ方向に近づく方
向に進みながら吸着を行うわけではない。 ・「LL制約:Z軸上の部品種の入れ替え(1)」 Z番号が1〜11の部品種(部品テープ)について、X座標
が400mmよりも大きい実装点を含む部品種(部品テー
プ)を探し、それをX座標が400mmよりも大きい実装点を
含まない部品種(部品テープ)を入れ替える。 ・「LL制約:Z軸上の部品種の入れ替え(2)」 上記「LL制約:Z軸上の部品種の入れ替え(1)」より
も、実装点のX座標の扱いを細かくしたものである。 2.6 XLサイズ基板への対応 2.6.1 概要 XLサイズ基板は、実装領域の制約がない通常の基板より
も搬送方向と直交する方向にサイズが大きい基板であ
る。そのために、図20に示されるように、XLサイズ基
板には、特定の設備(前サブ設備又は後サブ設備)でし
か部品を装着できない実装領域が存在する。図20は、
特殊なサイズ(XL,LL)の基板における基板上の制約領
域(ヘッドが移動できないために実装できない領域)を
示す図である。
構成されている。 ・前サブ設備でしか部品を装着できない領域 ・後サブ設備でしか部品を装着できない領域 ・前サブ設備と後サブ設備の両方で部品を装着できる領
域 更にLLサイズ基板と同様に特定のヘッド(ノズル)でし
か部品を装着できない領域が存在する。これらの制約を
まとめた模式図を次に示す。図中、「前設備」は「前サ
ブ設備」を、「後設備」は「後サブ設備」を略記したも
のである。 (テーブルの挿入)この模式図を踏まえて、XLサイズ基
板への対応を次に示す。 (1)実装点座標による前設備/後設備への割り当て (2)実装点座標による部品分割 (3)前設備と後設備の両方で実装できる領域を利用した
初期振り分け (4)LL制約の回避 詳細は、後述の個別処理で説明している通りである。 2.6.2 関連する個別処理 XLサイズ基板への対応を、実装点毎に実装可能なサブ設
備が前サブ設備と後サブ設備のどちらであるかを判断
し、前サブ設備と後サブ設備に実装点を振りわけること
で、実現した。
LLサイズ基板が持っている制約を含んでいるので、XLサ
イズ基板へ対応する処理には、LLサイズ基板へ対応する
処理が含まれる。詳細については、下記の個別処理で説
明している通りである。 ・「XL制約」 2.7 負荷バランス処理 2.7.1 概要 負荷バランス処理は、初期振り分け処理において、負荷
レベルを指標として、前サブ設備と後サブ設備のバラン
スを調整する処理である。 2.7.2 バランス調整方法のレベル バランスを調整する方法として、前サブ設備と後サブ設
備との間での部品の移動を行う。部品の移動について
は、次の3つのレベルがある。 (1)「山」単位 (2)部品テープ単位 上記の「山」とは、最適化の結果、作成される部品テー
プのグループを意味する。第1ステップにおけるタスク
グループの概念に近い。
は、実行する部品移動のレベルが異なる。 負荷バランス処理:「山」、部品テープ ラインバランス処理:「山」、部品テープ、実装点 現在、負荷バランス処理で使用している負荷レベル計算
は、汎用部品から構成されるタスクに対する負荷レベル
の値の精度が悪い。そのため、負荷バランス処理では、
部品移動の単位を細かくしても効果が薄いと判断して、
実装点単位の部品移動は行っていない。
りである。 2.7.3 関連する個別処理 「負荷バランス処理」は、前サブ設備と後サブ設備の負
荷レベルのバランスを調整する処理である。部品種を前
サブ設備と後サブ設備に振り分ける際に必要となる。
配置し、前サブ設備に配置できなかった部品種を後サブ
設備に配置する。これを初期状態として、前サブ設備と
後サブ設備の負荷バランスを計算し、その負荷バランス
の差がOKになるまで、前サブ設備に配置された部品種を
順番に後サブ設備に移動する。
法は、第1ステップと同様である。詳細については、下
記の個別処理で説明している通りである。 ・「負荷レベルバランス調整(「山」単位)」 ・「負荷レベルバランス調整(部品種単位)」 2.8 ラインバランス処理 2.8.1 概要 ラインバランス処理は、タスクが生成された後、実装時
間を指標として、前サブ設備と後サブ設備のバランスを
調整する処理である。ラインバランス処理と負荷バラン
ス処理と違いは、バランスの指標が異なるだけであり、
互いに類似した処理である。 2.8.2 バランス調整方法のレベル バランスを調整する方法として、前サブ設備と後サブ設
備との間での部品の移動を行う。部品の移動について
は、次の3つのレベルがある。 (1)「山」単位 (2)部品テープ単位 (3)実装点単位 上記の「山」とは、最適化の結果、作成される部品テー
プのグループを意味する。第1ステップにおけるタスク
グループの概念に近い。
品移動を行う点が、負荷バランス処理と異なる。詳細
は、後述の個別処理で説明している通りである。 2.8.3 関連する個別処理 「ラインバランス処理」は、前サブ設備と後サブ設備の
実装時間のバランスを調整する処理である。前サブ設備
と後サブ設備のタスクを生成した後、各サブ設備の実装
時間をタクトシミュレータで計算し、実装時間の長いサ
ブ設備から、実装時間の短いサブ設備へ、部品を移動す
ることにより、前サブ設備と後サブ設備の実装時間のバ
ランスを調整する。バランスの指標などに違いがある
が、前述の負荷バランス処理と類似の処理である。
ている通りである。 ・「前設備から後設備へ山を移動する処理」 ・「前設備から後設備へ部品種を移動する処理(A)」 ・「前設備から後設備へ実装点を移動する処理」 ・「ラインバランス処理でのスワップ処理」 3.最適化装置による個別処理の詳細 3.1 「刈り上げ法」 以下の手順により、タスクを生成する。 (1)部品ヒストグラムを作成する(図22)。 (2)刈り上げ、コア部分を残す(図23)。
0点同時吸着の吸着パターンである。 (3)刈り上げた部分(図24(a))と、コア部分(図
24(b))とを分離する。 (4)コア部分にテンプレートを割り当てる(図25)。
色の四角形(実装点)は、テンプレートでカバーできな
かった実装点を示し、これらをテンプレートの左側
(「*」で示される箇所)を補完するために使用する。 (5)テンプレートの左側を補完する実装点を決める(図
26)。 (6)テンプレートの左側を補完する(図27)。
用いられた実装点を示し、灰色の四角枠で囲まれた黒色
の四角形は、補完に用いられなかった実装点を示し、灰
色の四角枠で囲まれた「*」は、補完できなかった実装
点を示す。 (7)コア部分とテンプレートにより補完された部分につ
いて、「山」を作り直す(図28)。 (8)上記(2)において刈り上げにより作られたタスクも
「山」の形に作り直す(図29)。 (9)刈り上げによる「山」とコア部分の「山」とを合成
する(図30)。 (10)「山」全体を刈り上げる(図31)。
4)は、吸着時のヘッドの上下回数(吸着上下回数)が
3回となることが示されている。 (11)制約が全くない場合は、そのままZ軸に配置する
(図32)。なお、制約を考慮した場合については、以
下((12)以降)の通りである。 (12)「刈り上げ法」によりタスクを生成する(図3
3)。
し、この段階では、最大分割数、カセットリソース、使
用可能なZ番号の個数は考慮しない。この例では、カセ
ット番号1〜6が分割されるので、 カセット番号=1:部品A カセット番号=2:部品B カセット番号=3:部品C カセット番号=4:部品D カセット番号=5:部品E カセット番号=6:部品F とし、分割の様子を、例えば、部品Aは5分割されるの
で、それぞれ A1,A2,A3,A4,A5 と表現する。部品B,C,D,E,Fについても同様で
ある。また、その他の部品については黒色の四角形で表
現している。 (13)最大分割数を考慮し、カセット分割数を適正化する
(図34)。
4であるとして、部品Aについて、カセット分割数を適
正化している。部品Aは、5分割されているので、A2
〜A5のうちの1つをA1〜A5に統合する。このと
き、A2〜A5の中で員数が最小のものを選択すれば、
この統合の影響を受けるタスクの個数が最小になる。
るので、A5を選び、それらA5をA1〜A4に分散さ
せる。その結果、A5があった位置が空くので、A5の
左側にあるF2,E2,D2を右に1つ分移動する。 (14)このような適正化後におけるカセット配列は、図3
5に示される通りである。
数が2回となっている。 (15)続いて、カセット使用数を適正化する(図36)。
ここでは、カセット使用数がカセットリソースよりも1
本だけ多いとする。部品A2〜4,B2,C2,D2,
E2,F2の中で員数が最小のものを選び、それを統合
する。具体的には、員数が最小(1個)のF2を選び、
これをF1に統合する。 (16)このような適正化後におけるカセット配列は、図3
7に示される通りである。
る。 (17)続いて、Z軸占有数を適正化、つまり、使用可能な
Z軸の範囲を考慮する(図38)。ここでは、Z軸使用
数がZ軸の空よりも1本だけ多いとする。部品A2〜
4,B2,C2,D2,E2の中で員数が最小のものを
選び、それを統合する。具体的には、員数が最小(2
個)のE2を選び、これをE1に統合する。 (18)このような適正化後におけるカセット配列は、図3
9に示される通りである。
回のまま変っていないが、タスク23は、吸着上下回数
が3回となる。 (19)Z軸に配置する(図39)。ここでは、B1は、本
来Z番号=15に固定する部品であると仮定する。 (20)最初に固定カセットをZ軸に配置する(図41)。 (21)非固定カセットをZ軸に配置する(図42)。
決まったカセット配列の順序で、固定カセットを避ける
ようにしてZ軸に配置する。 (22)「山」の形に戻す(図43)。 (23)再度、「刈り上げ法」によりタスクを生成する(図
44)。ただし、コア部分の処理は行わない。ここで、
タスク24は、吸着上下回数が3回に、タスク22〜2
3は、吸着上下回数が2回に、タスク17〜19は、吸
着上下回数が2回となる。 3.2 平行四辺形によるカセット分割 コア部品に対する平行四辺形のテンプレートを用いたカ
セット分割の方法は、以下の通りである。 (1)ここでは、対象のコア部品の合計員数が30とする
(図45の上段)。つまり、10点吸着のタスクを3個
つくることにする。 (2)まず、カセット数が9なので、それに対応する平行
四辺形(テンプレート)を作る(図45の中段の右)。
なお、平行四辺形の各段の右端は、10点カット×9本
の場合に、この平行四辺形へ部品を割り当てた場合の部
品の種類を示す文字(A〜I)となっている。 (3)対象部品の1段目(最下段)に着目し、その右端が
「I」なので、これを、右端が同一文字(「I」)であ
る平行四辺形の段(ここでは、平行四辺形の最下段)に
配置する(図45の下段)。 (4)同様に、対象部品の2段目に着目し、その右端が
「F」なので、これを、右端が同一文字(「F」)であ
る平行四辺形の段(ここでは、平行四辺形の4段目)に
配置する(図46の上段)。 (5)同様に、対象部品の3段目に着目し、その右端が
「C」なので、これを、右端が同一文字(「C」)であ
る平行四辺形の段(ここでは、平行四辺形の7段目)に
配置する(図46の中段)。 (5)対象部品の2段目に着目し、同様にして、対象部品
の2段目と3段目をテンプレートに置く(図46)。 (6)これ以上、右端の文字が一致する段が存在しないの
で、残った部品を配置済みの各段(1,4,7段目)の
空き位置(「X」)に配置する(図46の下段)。 (7)そのとき、残り員数の多い部品から割り当てていく
(図47の上段、中段)。 (8)もし、残り員数が同数の場合は、部品の文字の順序
で部品を割り当てる(図47の下段)。 (9)以上の規則に従って、残る全ての部品をテンプレー
トに置く(図48、図49の上段)。 (10)全ての部品をテンプレートに置き終えた結果、テン
プレートの1,4,7段目は部品で埋まるので(図49
の中段)、最後に、それら1,4,7段目の隙間を詰め
ることで、カセット分割が完了する(図49の下段)。 3.3 長方形によるカセット分割 コア部品に対する長方形のテンプレートを用いたカセッ
ト分割の方法は、以下の通りである。 (1)30個の対象のコア部品の下部に、長方形のテンプ
レート(ここでは、幅10×高さ3のテンプレート)を
当てる(図50の上段)。 (2)補完すべき領域(白抜き四角形)を、補完できた領
域の左側に配置する(図50の中段)。 (3)残り員数の多い部品から、テンプレートの補完領域
に置いていく(図50の下段、図51の上段)。 (4)もし、残り員数が同数の場合は、部品の文字の順序
で部品を割り当てる(図51の中段)。 (5)以上の規則に従って、残る全ての部品をテンプレー
トに置く(図51の下段、図52、図53)。配置を完
了した時点で、カセット分割が終了する。 3.4 与えられたカセット本数でのコア処理方法 基本のコア処理を行って、理想の「山」の形を作ってか
ら、補完カセットを圧縮し、与えられたカセットリソー
ス内に納める。
数分だけ補完カセットができるように、補完カセットへ
員数を割り当てる処理を行って、最後にコア部分に残っ
ている、本来、部品分割に使う部品種の員数を同一部品
種に均等に配分する方法も可能と考えられる。ダブルカ
セットについては、奇数Z番号上にコアが残るので、シ
ングルカセットのコア処理と同様にして、補完カセット
をつくることができる。この場合、補完カセットは、ダ
ブルカセットの奇数側(奇数Z番号の分)のみを使用す
る。また、カセットを圧縮する処理も、シングルカセッ
トと同様に行えばよい。
作る。この時、補完カセットが作られる。 (2)補完カセットの本数Nを求める。 (3)(※)補完カセット数Nと与えられたカセット本数
Mを比較する。 (4)N≦Mであれば、終了する。
れたカセット本数を全部使わなくてもよい場合があるの
で、Nを戻り値とした。補完カセットは最大で9本なの
で、10本以上のカセットを与えても意味がない。
う。 (5)N>Mであれば、カセットを1本分だけ圧縮する。 (5.1)「山」の中から員数が最も小さいカセットCを探
す。 (5.2)カセットCと同じ部品種を持つカセットDを
「山」の中から探す。カセットDは複数存在する場合が
ある。
る。均等に配分できない場合には、「山」のコア側に行
くほどカセットの員数が多くなるようにする。たとえ
ば、カセットCの員数が5で、カセットDが3本あれ
ば、2、2、1というように分割し、「山」のコア側の
カセットから順に、2、2、1と分配する。 (6)補完カセット数Nから1を引く。 (7)(※)へ戻る。 3.5 小部品のタスク生成処理 ノズル番号とZ番号の対応を決定し、各タスクの吸着パ
ターンを生成する処理を行う。
り決定される。「山」の「すそ野」側からスキャンして
吸着パターンを生成する。そのため、「すそ野」がZ番
号の小さい側に存在する左ブロックと、「すそ野」がZ
番号の大きい側に存在する右ブロックとでは、ヘッドと
Z軸のスキャン方向が反対になるが、基本的には同じ処
理となる。
る部品テープの全ての員数を吸着パターンに割り当てて
から、奇数Z番号側にある部品テープの員数を吸着パタ
ーンに割り当てる。偶数Z番号側に存在する部品テープ
から作られる最後のタスクの吸着点数が10未満の場
合、10に満たない分を奇数Z番号に存在する部品テー
プから吸着する。 ・プログラミングにおけるポイント 以下に説明する処理では、実Z軸上に配置された部品テ
ープが吸着すべき部品テープか否かを判定するため、そ
の部品テープが処理対象となる「山」に属するものかど
うかを判定している。そこで、部品テープの属性とし
て、「山」番号などの「山」を識別するための情報を用
意し、事前に設定しておくと便利である。1つの部品グ
ループから2以上の「山」が作り出されることがあるの
で、部品グループ番号は「山」の識別に使わないほうが
よい。*左ブロックの場合(シングルカセットの
「山」) (8)タスク番号tに1を設定する。 (9)この「山」を構成する部品テープに属する実装点の
個数の合計を求め、実装点数合計とする。
処理を行う。 (9.1.1)(※)へ進む。 全く実装点が無い「山」は存在しないので、エラーとす
る。 (10)(◇)タスク番号tのタスクが持つノズルのうち、Z
番号が対応付けられていないノズルの中から、ノズル番
号が最小のものを見つけ、そのノズル番号をNvacとす
る。
応付けられているノズルが全く無い場合、Nvacは1とな
る。 (10.1)すべてのノズルにZ番号が対応付けられている場
合、以下の処理を行う。 (10.1.1)(*)へ進む。
とになる。このタスクの吸着点数は10点になる。 (11)「山」を構成する部品テープが存在するZ番号につ
いて、ノズル番号Nvacのノズルで吸着できるZ番号の中
から最小のZ番号を求め、Zvacとする。Z番号は、前設備
であれば、「1〜 48の範囲にある奇数」である。
4の範囲にある奇数」である。 (11.1)そのようなZ番号が見つからない場合、以下の処
理を行う (11.1.1)(*)へ進む。 次のタスクの吸着パターンの生成へ進むことになり、こ
のタスクは吸着点数が10未満となる。
る場合、ノズル1でしか吸着できず、ノズル2〜10が
吸着できる部品テープが存在しないため、Zvacが決まら
ない。 (12)(◎)実装点数合計が正であり、かつ、 Nvacが1
0以下である場合、以下の処理を行う。
番号が対応付けられておらず、かつ、Zvacに存在する部
品テープがこの「山」に属する場合、以下の処理を行
う。 (12.1.1)ノズル番号がNvacであるノズルにZvacを対応付
ける。 (12.1.2)Zvacに存在する部品テープの実装点の個数から
1を減算する。 (12.1.3)実装点数合計から1を減算する。
吸着した場合、2回目の吸着では、すぐ隣のノズルが空
いているとは限らないので、この条件判定(前半部分)
を入れた。また、「山」の途中に、この「山」に無関係
な部品テープ(固定カセットの部品テープなど)が存在
する可能性があるので、この条件判定(後半部分)を入
れた。
個数の合計を求め、実装点数合計とする。
処理を行う。 (17.1.1)(※)へ進む。 全く実装点が無い「山」は存在しないので、エラーとす
る。 (18)(◇)タスク番号tのタスクが持つノズルのうち、Z
番号が対応付けられていないノズルの中から、 ノズル
番号が最大のもの を見つけ、そのノズル番号をNvacと
する。
応付けられているノズルが全く無い場合、 Nvacは10
となる。 (18.1)すべてのノズルにZ番号が対応付けられている場
合、以下の処理を行う。 (18.1.1)(*)へ進む。
とになる。このタスクの吸着点数は10点になる。 (19)「山」を構成する部品テープが存在するZ番号につ
いて、ノズル番号Nvacのノズルで吸着できるZ番号の中
から最大のZ番号を求め、Zvacとする。Z番号は、前設備
であれば、「49〜 96の範囲にある奇数」である。
92の範囲にある奇数」である。 (19.1)そのようなZ番号が見つからない場合、以下の処
理を行う (19.1.1)(*)へ進む。 次のタスクの吸着パターンの生成へ進むことになり、こ
のタスクは吸着点数が10未満となる。
る場合、ノズル1でしか吸着できず、ノズル2〜10が
吸着できる部品テープが存在しないため、Zvacが決まら
ない。 (20)(◎)実装点数合計が正であり、かつ、 Nvacが1
以上である場合、以下の処理を行う。
番号が対応付けられておらず、かつ、Zvacに存在する部
品テープがこの「山」に属する場合、以下の処理を行
う。 (20.1.1)ノズル番号がNvacであるノズルにZvacを対応付
ける。 (20.1.2)Zvacに存在する部品テープの実装点の個数から
1を減算する。 (20.1.3)実装点数合計から1を減算する。
吸着した場合、2回目の吸着では、すぐ隣のノズルが空
いているとは限らないので、この条件判定(前半部分)
を入れた。また、「山」の途中に、この「山」に無関係
な部品テープ(固定カセットの部品テープなど)が存在
する可能性があるので、この条件判定(後半部分)を入
れた。
ブロックの場合(シングルカセットの「山」)」と同様に
して、吸着を行う。
号からの吸着動作になる点のみが異なる。 (25)ダブルカセットの偶数Z番号側から吸着したタスク
の中の最後のタスクが10点未満のタスクであれば、そ
のタスクをダブルカセットの奇数Z番号側を吸着する際
のタスクの初期値とする。
着していて、ノズル番号の大きい側が空きになってい
る。これをそのまま奇数Z番号側を吸着する際のタスク
の初期値としてしまうと、たとえば、Z=1付近からの吸
着ができない。そこで、ノズル番号の小さいノズルが空
きになるように、既に吸着している実装点をノズル番号
の大きいノズルのほうへ移動しておく。 (26)ダブルカセットの奇数Z番号側について、前述の
「右ブロックの場合(シングルカセットの「山」)」と同
様にして、吸着を行う。
号からの吸着動作になる点のみが異なる。ダブルカセッ
トの偶数側のZ番号を吸着した結果、その最後のタスク
の吸着点数が10点未満の場合、ダブルカセットの奇数
Z番号側の吸着の最初のタスクが初期値を持っている点
が異なる。 *右ブロック(ダブルカセットの「山」) (27)ダブルカセットの偶数Z番号側について、前述の
「右ブロックの場合(シングルカセットの「山」)」と同
様にして、吸着を行う。
号からの吸着動作になる点のみが異なる。 (28)ダブルカセットの偶数Z番号側から吸着したタスク
の中の最後のタスクが10点未満のタスクであれば、そ
のタスクをダブルカセットの奇数Z番号側を吸着する際
のタスクの初期値とする。
吸着していて、ノズル番号の小さい側が空きになってい
る。これをそのまま奇数Z番号側を吸着する際のタスク
の初期値としてしまうと、たとえば、Z=96付近からの
吸着ができない。そこで、ノズル番号の大きいノズルが
空きになるように、既に吸着している実装点をノズル番
号の小さいノズルのほうへ移動しておく。 (29)ダブルカセットの奇数Z番号側について、前述の
「右ブロックの場合(シングルカセットの「山」)」と同
様にして、吸着を行う。
号からの吸着動作になる点のみが異なる。ダブルカセッ
トの偶数側のZ番号を吸着した結果、その最後のタスク
の吸着点数が10点未満の場合、ダブルカセットの奇数
Z番号側の吸着の最初のタスクが初期値を持っている点
が異なる。 3.6 「交差解消法」(try_to_exchange) 3.6.1 概略 「交差解消法」は、全ての吸着パターンが決まり、各吸
着パターンに「貪欲法」(+HC法)などで実装点の割振
りが行われ仮のタスクが決まった後に、実装点の割振り
の最適化を行うアルゴリズムの一つである。
の実装経路図(貪欲法により決定した実装経路図)を示
し、図54(b)は、交差解消法を適用した後の実装経
路図を示す。本図に示されるように、このアルゴリズム
では、ヘッドの移動軌跡が無駄にクロスする箇所を減少
させるものである。 3.6.2 注意事項 処理対象となるタスクの実装点が、LL基板、XL基板にお
けるヘッド制限に引っかかる場合は、「組替えの対象と
なる部分タスクの全ての実装点が、ヘッド番号がhead1=
head2を満たしている」場合のみ、交差解消アルゴリズ
ムの対象としてよい。その他の場合に、「交差解消法」
を強行すると、極めて高い確率でヘッドが実装点に届か
ない場合が発生する。 3.6.3 アルゴリズム仕様 図55(a)は、交差解消法のアルゴリズムを説明する
実装経路図であり、図55(b)は、4つの実装点によ
る1つの交差(線Aと線Bによる交差)の例を示す図で
ある。具体的なアルゴリズムは、以下の通りである。 (0)それぞれのタスクの実装点を打つ際のヘッドの移動
量を計算し、全タスクに対する総和を求める (1)実装点の組替えを行うZ座標、切断点(cutpoint)に
1を代入する (2)組替えを行うタスク1に1を代入する(task1=1) (3)組替えを行うタスク2に(task1+1)を代入する
(task2=task1+1)。 (4)cutpointに対応するヘッド番号(head1,head2)をそ
れぞれのタスクについて求める (5)2つのヘッド番号がともに適正か? (5.1)適正でない場合(指定したZ座標に対応する実装点
がない)、(13)へ (5.2)適正である場合、(6)へ (6)それぞれのタスクの実装点を打つ際のヘッドの移動
量を計算し、その和(olength)を求める (7)cutpointより左側の部分タスクの組替えを行う (8)それぞれのタスクの実装点を打つ際のヘッドの移動
量を計算し、その和(nlengthL)を求める (9)cutpointより右側の部分タスクの組替えを行う (10)それぞれのタスクの実装点を打つ際のヘッドの移動
量を計算し、その和(nlengthR)を求める (11)3つの移動量、olength,nlengthL、nlengthRを比較
し、最小のものを求める (12)最小の移動量を与えるタスクを新しいタスクとして
を採用する (13)タスク2をインクリメントする(task2=task2+
1) (14)タスク2(task2)とタスク数を比較する (14.1)タスク2がタスク数を超えていない場合、(4)へ
戻る (14.2)その他の場合、(15)へ (15)タスク1をインクリメントする(task1=task1+1) (16)タスク1(task1)とタスク数を比較する (16.1)タスク1がタスク数を超えていない場合、(3)へ
戻る (16.2)その他の場合、(17)へ (17)切断点をインクリメントする(coutpoint=cutpoint
+1) (18)切断点と最大Z座標を比較する (18.1)切断点が最大Z座標を超えていない場合、(2)へ (18.2)その他の場合、(19)へ (19)それぞれのタスクの実装点を打つ際のヘッドの移動
量を計算し、全タスクに対するヘッド移動量の総和を求
める (20)ヘッド移動量の総和が減少しているか否かを調べる (20.1)減少している場合、(0)へ (20.2)その他の場合、終了 図56は、このようなアルゴリズムによる交差解消法の
適用例を示す実装経路図であり、図56(a)は、適用
前のもの(貪欲法による実装経路図)を示し、図56
(b)は、適用後のものを示す。実装経路がクロスして
いる箇所の数が減少し、総実装経路が短縮化されている
のがわかる。 3.7 「戻り最適化法」 3.7.1 概略 「戻り最適化法」は、全てのタスクへの実装点の割振り
が決まった後に、タスクの実装順序の最適化を行うアル
ゴリズムである。 3.7.2 アルゴリズム仕様 (1)各タスクの最終実装点のX座標を求める (2)最終実装点のX座標の大きい順に従って並べたタスク
番号リスト(up[])を作る (3)各タスクの部品種の最大Z座標を求める(吸着時にヘ
ッド10番が取るZ座標の最大値) (4)最大Z座標の大きい順に並べたタスク番号リスト(p
oint[].task)を作る (5)実装順序1番に、最終実装点のX座標が最大のタスク
を割り当てる (6)その次に実装するタスクとして、残っているタスク
の内最も大きな最大Z座標を持つタスクを割り当てる (7)実装順序が決まっていないタスクが残っているか? (7.1)残っている場合、(8)へ (7.2)その他の場合、(10)へ (8)残っているタスクのうち最終実装点のX座標が最大の
ものを、その次に実装するタスクとして割り当てる (9)実装順序が決まっていないタスクが残っているか? (9.1)残っている場合、(6)へ (9.2)その他の場合、(9)へ (10)それぞれのタスクの実装点を打つ際のヘッドの移動
量を計算し、全タスクに対するヘッド移動量の総和を求
める (11)実装順序の入替えを行うタスク1に1を代入する
(task1=1) (12)実装順序の入替えを行うタスク2に(task1+1)
を代入する(task2=task1+1) (13)それぞれのタスクの実装点を打つ際のヘッドの移動
量を計算し、全タスクに対する総和(olength)を求め
る (14)タスク1の次に実装するタスクをタスク2の次に実
装し、タスク2の次に実装するタスクをタスク1の次に
実装する新しいタスクの実装順序を求める (15)それぞれのタスクの実装点を打つ際のヘッドの移動
量を計算し、全タスクに対する総和(nlength)を求め
る (16)2つの移動量、olength,nlengthを比較し、最小の
ものを求める (17)最小の移動量を与える実装順序を新しい実装順序と
してを採用する (18)タスク2をインクリメントする(task2=task2+
1) (19)タスク2(task2)とタスク数を比較する (19.1)タスク2がタスク数を超えていない場合、(11)へ
戻る (19.2)その他の場合、(19)へ (20)タスク1をインクリメントする(task1=task1+1) (21)タスク1(task1)とタスク数を比較する (21.1)タスク1がタスク数を超えていない場合、(10)へ
戻る (21.2)その他の場合、(21)へ (22)それぞれのタスクの実装点を打つ際のヘッドの移動
量を計算し、全タスクに対するヘッド移動量の総和を求
める (23)ヘッド移動量の総和が減少しているか否かを調べる (23.1)減少している場合、(0)へ (23.2)その他の場合、終了 以上のように、このアルゴリズムは、大きく、以下の2
つのパートからなる。 (パート1) (i)図57に示されるように、各タスクの最終実装点か
ら最短距離にある吸着パターンを見つける(図中の実線
矢印)。図57は、図18における「戻り」動作を示す
図であり、基板上の最終実装点(四角形内の丸印)と次
に吸着すべき部品カセットのZ軸上の位置(横一列に並
んだ丸印1〜19)を示す。 (ii)1番吸着パターンを始点にして実装経路を順次書い
ていく(図中の点線矢印)。 (iii)経路が1番吸着パターンに戻ったら、それを最短
巡回部分経路1とする。 (iv)これまで見つかった最短巡回部分経路に含まれない
吸着パターンを探す(図57に示された例では、「4」
となる)。 (v)上記(ii)に戻る。
巡回経路は5つとなる。 (パート2)どの吸着パターンから実装を始めれば、複
数の最短巡回経路を実装順序が最適化できるかを求め
る。これは、右から順に実装するので問題ない。戻るこ
とがなければよいからである。
数の実装点がある場合における「戻り」動作を示す図で
あり、図58(b)は、この「戻り最適化法」を適用し
た場合のヘッドの戻り軌跡を示すシミュレーション結果
であり、適用前の移動軌跡における無駄なクロス(左
図)が適用後に減少しているのがわかる(右図)。 3.8 全体の流れ(ヒストグラムからスタート) (1)実装点データから、部品グループを作成する。 (2)小部品の各部品グループについて、「山」を作る。
を次の2つに分類する。 1.シングルカセットを使う部品種 2.ダブルカセットを使う部品種(送りピッチ2mm) 3.ダブルカセットを使う部品種(送りピッチ4mm) (2.2)シングルカセットを使う部品種について、仮Z軸
上に「山」を作る。
成する。員数の多い順に部品種を並べる。最も員数の多
い部品種をZ=1に配置する。 (2.2.2)部品ヒストグラムを構成する部品種の個数をN
とする。 (2.2.3)仮Z軸から実Z軸へ変換する。
その順番で、実Z軸上のZ=1〜2Nの範囲の奇数Z番
号に配置する。 (2.3)送りピッチが2mmのダブルカセットを使う部品
種について、仮Z軸上に「山」を作る。 (2.3.1)仮Z軸上に部品ヒストグラムを作成する。
の多い部品種をZ=1に配置する。 (2.3.2)部品ヒストグラムを構成する部品種の個数をN
とする。 (2.3.3)Nを2で割った値(小数点以下切り上げ)をM
とする。 (2.3.4)ダブルカセットをM本用意する。
からNまで、間を詰めて配置する。 (2.3.7)仮Z軸のZ=1からMまでの部品種を第2仮Z
軸のZ=1、3、5、…、N−1の奇数Z番号に配置す
る。
なる。 (2.3.8)仮Z軸のZ=(M+1)からNまでの部品種
を、第2仮Z軸のZ=2、4、6、…、Nの偶数Z番号
に配置する。ダブルカセットの偶数側に配置することに
なる。Nが奇数の場合は、第2仮Z軸上のZ=(N−
1,N)に配置されるダブルカセットは、偶数側が空き
になるが、そのままとする。
る。 (2.4)送りピッチが4mmのダブルカセットを使う部品
種について、仮Z軸上に「山」を作成する。送りピッチ
の違いを除いて、前述の「送りピッチが2mmのダブル
カセットを使う部品種について、仮Z軸上に「山」を作
る」処理と同じである。
ルカセットの部品ヒストグラムを融合する。 (2.5.1)送りピッチが2mmのダブルカセットの「山」
と、送りピッチが4mmのダブルカセットの「山」を同
じ仮Z軸上に配置する。送りピッチが2mmのダブルカ
セットの「山」をZ=1から配置し、それに続けて、送
りピッチが4mmのダブルカセットの「山」を配置す
る。
で、配置順序は逆でもかまわない。 (2.5.2)仮Z軸上のダブルカセットを、その奇数Z番号
側の部品種の員数の大きい順に並べ替える。員数が最も
大きい部品種を持つダブルカセットをZ=1に配置す
る。ダブルカセットのペアは崩さない。
ットが混在した「山」ができる。奇数Z番号の部品種の
員数を見ると、単調減少するヒストグラムになる。偶数
Z番号の部品種の員数を見ると、単調減少するヒストグ
ラムになっていない場合がある。 (3)実Z軸上にすべての「山」を[強制的に]配置す
る。
すべての「山」が実Z軸上に載り切るかどうかを調べ
る。部品グループの順に「山」単位で配置する。前後設
備にまたがる「山」は分割し、前後設備へ振り分ける。
小部品は、1つの部品グループが「シングルカセットを
使用する山」と「ダブルカセットを使用する山」に分か
れる。どちらか一方の「山」しかない部品グループもあ
る。
カセットを使用する山」と「ダブルカセットを使用する
山」に分かれた場合、それぞれを独立した「山」として
扱う。汎用部品は、部品グループ単位で「山」になって
いるとする。汎用部品は、ユーザーの指定通りに分割さ
れているものとする。 ・配置ルール 小部品については、シングルカセットとダブルカセット
があるので、次のような順序で配置する。隣接条件を考
慮して、シングルカセットとダブルカセットが隣接しに
くくなるような、配置順序とした。 前設備にダブルカセットを配置する。
から、Z番号の小さいほうへ順に空きを探して配置す
る。 (ii)Aブロックに空きがなくなったら、BブロックのZ
番号=(95,96)へ移動し、Z番号の小さいほうへ
順に空きを探して配置する。 前設備にシングルカセットを配置する。
号の大きいほうへ順に空きを探して配置する。 (ii)Bブロックに空きがなくなったら,AブロックのZ
番号=1へ移動し,Z番号の大きい方へ順に空きを探し
て配置する。 後設備にダブルカセットを配置する。
4)から、Z番号の小さいほうへ順に空きを探して配置
する。 (ii)Cブロックに空きがなくなったら、DブロックのZ
番号=(191,192)へ移動し、Z番号の小さいほ
うへ順に空きを探して配置する。 後設備にシングルカセットを配置する。
番号の大きいほうへ順に空きを探して配置する。 (ii)Dブロックに空きがなくなったら、CブロックのZ
番号=97へ移動し,Z番号の大きいほうへ順に空きを
探して配置する。配列固定の対象である部品種が存在す
る場合、それらの部品種を固定先のZ番号へ配置した
後、配列固定の対象でない部品種を配置する。
「ダブルカセットの配列固定について」で詳述する。 (3.1)部品グループ番号をnで表し、n = 0とする。 (3.2)(◎)nが部品グループ番号の最大値よりも大きい
場合、(○)へ進む。 (3.3)部品グループnに属するシングルカセットの「山」
が存在する場合、以下の処理を行う。
「山」を部品種単位で分割し、前設備に載りきらない部
品種を後設備に配置する。 (3.3.3)その結果、後設備に載りきらないのであれば、
エラーとする。小部品の「山」を配置する場合は上記の
配置ルールに従う。
トの「山」が存在する場合、以下の処理を行う。 (3.4.1)前設備に配置する。 (3.4.2)その結果、前設備に載りきらないのであれば、
「山」を部品種単位で分割し、前設備に載りきらない部
品種を後設備に配置する。
のであれば、エラーとする。小部品の「山」を配置する
場合は上記の配置ルールに従う。 (3.5)nに1を加算する。 (3.6)(◎)へ戻る。 (3.7)(○)前設備と後設備の「山」の状態を記憶す
る。
配置できたことになる。 (4)前設備から順に「山」を詰めて配置する。負荷レベ
ルを尺度とした前設備と後設備のバランス調整を行う際
の「山」の配置の初期状態を作る。前設備→後設備の順
に、前設備から詰めて、部品グループの小さい「山」か
ら順に配置し、「山」の配置の初期状態とする。
合、配列固定の対象である部品種を固定先のZ番号へ配
置した後、配列固定の対象でない部品種を配置する。配
列固定の対象である部品種と、それが属している「山」
が同じブロックに配置された場合、配列固定の対象であ
る部品種を「山」に含めて、1つの「山」とし、その
「山」に「刈り上げ法」を適用する。
している「山」が異なるブロックに配置された場合、別
々の「山」とし、それぞれの「山」に「刈り上げ法」を
適用する。 (4.1)部品グループ番号をnで表し、n = 0とする。 (4.2)(☆)nが部品グループ番号の最大値よりも大きい
場合、(★)へ進む。
ットの「山」が存在する場合、以下の処理を行う。 (4.3.1)前設備に配置する。 (4.3.2)その結果、前設備に載りきらないのであれば、
「山」を部品種単位で分割し、前設備に載りきらない部
品種を後設備に配置する。
のであれば、エラーとする。左右ブロックのうち、Zの
空きが多いほうに「山」を配置する。左右ブロックのZ
の空きが同じ場合には、右ブロックに配置する。左ブロ
ックのZに空きがあるが、「山」が収まりきらない場合
には、「山」を部品種単位に2分割して、左右のブロッ
クへ配置する。
トの「山」が存在する場合、以下の処理を行う。 (4.4.1)前設備に配置する。 (4.4.2)その結果、前設備に載りきらないのであれば、
「山」を部品種単位で分割し、前設備に載りきらない部
品種を後設備に配置する。
のであれば、エラーとする。左右ブロックのうち、Zの
空きが多いほうに「山」を配置する。左右ブロックのZ
の空きが同じ場合には、右ブロックに配置する。左ブロ
ックのZに空きがあるが、「山」が収まりきらない場合
には、「山」を部品種単位に2分割して、左右のブロッ
クへ配置する。
ルを使って再配置する。各ブロック毎に、負荷レベルの
大きい「山」がカメラ(センサ)に近くなるように、負
荷レベル順で「山」を並べ替える。 (4.6)nに1を加算する。 (4.7)(☆)へ戻る。
態を記憶する。 (5)「負荷レベル」を使って前後バランスをとる。 (5.1)「負荷レベルバランス調整処理(「山」単位移
動)」を行う。詳細は、後述の「負荷レベルバランス調
整処理(「山」単位)」で説明している通りである。
位)」の中で、最終的には、実装点単位の負荷レベルバ
ランス調整を行う。 (6)小部品に対して「刈り上げ法」を適用する。現在の
商品版における、カセット分割処理の流れと合わせた。 (6.1)(☆)各「山」について刈り上げ処理を行い、コ
ア部分を残す。
点同時吸着ができなくなったら、刈り上げ処理を終了す
る。 (6.1.2)ダブルカセットの「山」の場合 偶数Z番号(Z=大→小)→奇数Z番号(Z=大→小)
の順に刈り上げを行う。
ば、それを起点して刈り上げ処理を行う。たとえば、偶
数Z番号側で1点しか吸着できなければ、奇数Z番号側
で残りの9点を吸着する。奇数Z番号側で、10点同時
吸着ができなくなったら、刈り上げ処理を終了する。
する。 (6.3)(★)前設備と後設備の「山」の状態を記憶してお
く。 (6.4)カセットリソースの状態を記憶しておく。
ら、コア部分の高さが最も高い「山」Mを探す。 (6.5.1)「山」Mが見つからなければ、(#)へ進む。
つまり、すべての「山」に対するコア処理が終了したこ
とになる。 (6.6)($)「山」Mが使用するカセット種Kと同種の
カセット1本がリソースに残っているかを調べる。
を1本だけ追加して、コア処理を行う。別紙「与えられ
たカセット本数でのコア処理方法」を参照。 (6.7.2)コアの高さが変化しなければ、($)へ戻る。
へ進む。 (6.8)残っていなければ、以下の処理を行う。 (6.8.1)前設備と後設備の「山」の状態を1つの前の状
態に戻す。 (6.8.2)カセットリソースの状態を1つ前の状態に戻
す。 (6.8.3)「山」MのフラグをFLASEにする。
次に高い「山」を探すため、 (6.9)(※)すべての「山」を実Z軸上に配置する。 (6.10)配置できれば、(☆)へ戻る。 (6.11)配置できなければ、以下の処理を行う。
1つの前の状態に戻す。 (6.11.2)カセットリソースの状態を1つ前の状態に戻
す。 (6.11.3)「山」MのフラグをFLASEにする。 (6.11.4)(★)へ戻る。 (7)(#)小部品のタスクを生成する。
う。詳細は、後述の「小部品のタスク生成処理」で説明
している通りである。 (8)汎用部品に対して最適化を行う。 (9)実装時間を使って前後バランスを取る。 (9.1)「前設備から後設備への山を移動する処理」を行
う。
を移動する処理」で説明している通りである。 3.9 カセットブロック内の固定部品と「山」の配置関
係 仮Z軸上の「山」は、配列固定の対象となっている部品テ
ープと、配列固定の対象となっていない部品テープから
構成されている。
「固定部品テープ」と呼ぶ。配列固定の対象なっていな
い部品テープを「非固定部品テープ」と呼ぶ。カセット
ブロックを単に「ブロック」と呼ぶことがある。左カセ
ットブロックを「左ブロック」と呼び、右カセットブロ
ックを「右ブロック」と呼ぶ。
先」と呼ぶ。或る「部品種」から部品分割により「部品
テープ」が作られ、その部品テープが「カセット」に収
められて、そのカセットがZ軸に配置される…というよ
うに考える。或る部品種に対して部品分割を行わない場
合は、分割数を1と考え、その部品種から部品テープが
1本作られた…というように考える。 (10)右ブロックに存在する固定先の個数を数え、NRとす
る。
る固定先のみを数える。この「山」に属する固定部品テー
プが複数存在する場合がある。1つの部品テープの固定
先が複数存在する場合がある。 (11)左ブロックに存在する固定先の個数を数え、NLとす
る。右ブロックの場合と同様にして、数える。 (12)NR>NLの場合、以下の処理を行う。
クに配置する処理については、下記を参照。詳細は、後
述の「配列固定:固定先の使用可否判断」で説明してい
る通りである。
左ブロックに配置する。右ブロックには、既に他の「山」
が配置されており、この「山」を配置できるだけのZの空
きが存在しないような場合である。この結果、右ブロッ
クに固定部品テープが存在し、左ブロックに「山」が存在
することなるが、左右ブロックをまたいだ吸着動作は行
わない。右ブロックに存在する固定部品テープと、左ブ
ロックに存在する「山」は、別々の「山」として扱う。
は、「山」を部品テープ単位で2つに分割して、左右ブロ
ックに配置する。「山」を2分割するので、固定部品テー
プと同じブロックに存在する「山」と、固定部品テープと
異なるブロックに存在する「山」ができる。固定部品テー
プと同じブロックに存在する「山」は、「刈り上げ法」に
おいて、仮Z軸上で1つの「山」(ヒストグラム)として
扱う。 (13)NR=NLの場合、以下の処理を行う。
ある。 (13.1)左右ブロックのZの空きが大きいほうに、その
「山」を配置する。 (13.2)左右ブロックのZの空きが同数である場合、その
「山」を右ブロックに配置する。 (13.3)右ブロックに配置できない場合は、左ブロックに
配置する。
ており、この「山」を配置できるだけのZの空きが存在し
ないような場合である。この結果、右ブロックに固定部
品テープが存在し、左ブロックに「山」が存在することな
るが、左右ブロックをまたいだ吸着動作は行わない。右
ブロックに存在する固定部品テープと、左ブロックに存
在する「山」は、別々の「山」として扱う。
は、「山」を部品テープ単位で2つに分割して、左右ブロ
ックに配置する。「山」を2分割するので、固定部品テー
プと同じブロックに存在する「山」と、固定部品テープと
異なるブロックに存在する「山」ができる。固定部品テー
プと同じブロックに存在する「山」は、「刈り上げ法」に
おいて、仮Z軸上で1つの「山」(ヒストグラム)として
扱う。 (14)NR<NLの場合、以下の処理を行う。
配置する。左ブロックには、既に他の「山」が配置されて
おり、この「山」を配置できるだけのZの空きが存在しな
いような場合である。
存在し、右ブロックに「山」が存在することなるが、左右
ブロックをまたいだ吸着動作は行わない。左ブロックに
存在する固定部品テープと、右ブロックに存在する「山」
は、別々の「山」として扱う。 (14.2.1)左ブロックに配置できない場合は、「山」を部品
テープ単位で2つに分割して、左右ブロックに配置す
る。
同じブロックに存在する「山」と、固定部品テープと異な
るブロックに存在する「山」ができる。固定部品テープと
同じブロックに存在する「山」は、「刈り上げ法」におい
て、仮Z軸上で1つの「山」(ヒストグラム)として扱
う。 3.10 配列固定:固定先の使用可否判断 固定部品テープの元になる部品種の最大分割可能数をND
とする。
理)により作り出された部品テープの本数をNTとする。
必ずNT≦NDである。その部品種に関係するブロック内の
固定先の個数をNZとする。具体的には、 (1)「山」を構成する部品種について、「山」の一端から順
に、以下の処理を行う。
以下の処理を行う。 (1.2.1)その部品種に関係する固定先を全く使用しない
で、「山」を構成する部品テープ(NT本)をZ軸上に配置
する。「山」の形に沿って、部品テープを配置する。
ることがあるが、それでもかまわない。 (1.2.2)固定先には、その部品種の部品テープを配置す
る。最適化対象となっている基板については、この固定
先から部品を吸着することはないが、他の基板で吸着す
ると考えて、ユーザーの指定通りに配置しておく。
である場合、以下の処理を行う。 (1.3.1)その部品種から作られ、「山」を構成する部品テ
ープのうち、員数の少ないほうから{NT−(ND−NZ)}
本の部品テープを固定先に配置する。固定先として、実
Z軸上で「山」に近い固定先を選ぶ。 (1.3.2)残りの部品テープを、その部品種に関係する固
定先を全く使用しないで、Z軸上に配置する。
ることがあるが、それもでかまわない。 (1.4)(☆)へ戻る。 3.11 ダブルカセットの配列固定について ダブルカセットを対象とした配列固定の制約に対する最
適化は以下の通りである。 (1)送りピッチが2mmのダブルカセットを使う部品テ
ープについて、仮Z軸上に「山」を作る(図59)。つ
まり、員数の多い順に並べた部品ヒストグラムを中間点
(折り返し位置)で切断して折り返し、それら前半部及
び後半部の各部品が交互に入れ違いとなるように合成す
る(折り返すことでペアを作成する)。 (2)同様にして、送りピッチが4mmのダブルカセット
を使う部品テープについて、仮Z軸上に「山」を作る
(図60))。 (3)送りピッチが2mmと4mmのダブルカセットの部
品ヒストグラムを融合する(図61)。つまり、ダブル
カットのペアを維持したまま、奇数Z番号側の部品テー
プの員数が多い順に並べ替える。 (4)奇数Z番号と偶数Z番号のヒストグラムに分離する
(図62)。 (5)配列固定の制約がない場合には、そのまま実Z軸に
配置すればよい(図63)。 (6)配列固定の制約がある場合には(図64に示される
部品A〜Eが配列固定の対象部品とする)、以下の通り
となる。 (7)配列固定の対象となっている部品を、それを収めた
ダブルカセット単位で抜き取る(図65)。 (8)奇数側だけについて、非固定の部品テープを実Z軸
上に戻す(図66)。 (9)「山」の隙間を詰める(図67)。
ブルカセットの単位で隙間を詰めることができるが(図
67(a))、偶数側の「山」については、奇数側の
「山」に合わせて詰めることとするため、隙間は残るこ
とがある(図67(b))。 (10)偶数側の部品テープを送りピッチ毎に並べ直す(図
68)。具体的には、偶数側において、送りピッチが2
mmの部品テープについて、実Z軸上に存在する部品テ
ープと、配列固定対象の部品テープと一緒に抜かれた配
列固定対象でない部品テープとを合わせて、員数の大き
い順に並べ直し、送りピッチが2mmのダブルカセット
の偶数側に収める。
についても、送りピッチが2mmの部品テープと同様に
処理を行う。その結果、ダブルカセット(43,4
4)、(45,46)、(47,48)が不要となる。 3.12 LL制約:吸着方法の変更(1) (2)Z(Z番号)と同数のフラグを設け、Zとフラグを1対
1に対応させる。 (3)左ブロック内の実装点について下記の処理を行う。
の処理を行う。 ・Zに部品種が配置されていない場合、フラグをFALSEと
する。 ・LL制約領域に含まれる実装点を持たない場合、フラグ
をFALSEとする。 ・LL制約領域に含まれる実装点を持つ場合、フラグをTR
UEにする。 (3.2)LL制約領域に含まれない実装点の個数を数え、Nf
とする( fはfreeの意味)。
を数え、Nrとする( rはrestrictedの意味)。 (3.4)NfとNrのどちらかがゼロでない場合、以下の処理
を繰り返す。 (3.4.1)NfとNrの両方がゼロでない場合 (i) LL制約領域に含まれない実装点を対象として、6点
吸着の刈り上げを行い、Z番号の順にヘッド1〜6に割り
当てる。
〜6に満載できるように、複数回、吸着を行う。吸着し
た実装点が存在したZ番号のうち、最大のZ番号をZmaxと
する。 (ii) PfをNfから引く。 (iii)Zmaxよりも大きいZに存在し、かつ、LL制約領域に
含まれる実装点を対象として、4点吸着の刈り上げを行
い、Z番号の順にヘッド7〜10に割り当てる。
〜10に満載できるように、複数回、吸着を行う。 (iv)PrをNrから引く。 (3.4.2)Nfがゼロでなく、Nrがゼロである場合 (i)すべての実装点を対象として、10点吸着の刈り上げ
を行い、Z番号の順にヘッド1〜10に割り当てる。
〜10に満載できるように、複数回、吸着を行う。 (ii)吸着した実装点数PfをNfから引く。 (3.4.3)Nfがゼロであり、Nrがゼロでない場合 (ii)すべての実装点を対象として、4点吸着の刈り上げ
を行い、Z番号の順にヘッド7〜10に割り当てる。
〜10に満載できるように、複数回、吸着を行う。ヘッド
1〜6には、吸着しない。 (ii)吸着した実装点数PrをNrから引く。 (3.4.4)NfとNrがゼロである場合 左ブロックに対する処理を終了する。 (4)右ブロック内の実装点について下記の処理を行う。
の処理を行う。 ・Zに部品種が配置されていない場合、フラグをFALSEと
する。 ・LL制約領域に含まれる実装点を持たない場合、フラグ
をFALSEとする。 ・LL制約領域に含まれる実装点を持つ場合、フラグをTR
UEにする。 (4.2)LL制約領域に含まれない実装点の個数を数え、Nf
とする( fはfreeの意味) (4.3)LL制約領域に含まれる実装点の個数を数え、Nrと
する( rはrestrictedの意味)。
合、以下の処理を繰り返す。 (4.4.1)NfとNrの両方がゼロでない場合 (i)LL制約領域に含まれる実装点を対象として、4点吸着
の刈り上げを行い、Z番号の順にヘッド7〜10に割り当て
る。吸着した実装点の数をPrとする。
回、吸着を行う。吸着した実装点が存在したZ番号のう
ち、最大のZ番号をZminとする。 (ii)PrをNrから引く。 (iii)Zminよりも小さいZに存在し、かつ、LL制約領域に
含まれない実装点を対象として、6点吸着の刈り上げを
行い、Z番号の順にヘッド1〜6に割り当てる。
〜6に満載できるように、複数回、吸着を行う。 (iv)PfをNfから引く。 (4.4.2)Nfがゼロでなく、Nrがゼロである場合 (i)すべての実装点を対象として、10点吸着の刈り上げ
を行い、Z番号の順にヘッド1〜10に割り当てる。
〜10に満載できるように、複数回、吸着を行う。 (ii)吸着した実装点数PfをNfから引く。 (4.4.3)Nfがゼロであり、Nrがゼロでない場合 (i)すべての実装点を対象として、4点吸着の刈り上げを
行い、Z番号の順にヘッド7〜10に割り当てる。
〜10に満載できるように、複数回、吸着を行う。ヘッド
1〜6には、吸着しない。 (ii)吸着した実装点数PrをNrから引く。 (4.4.4)NfとNrがゼロである場合右ブロックに対する処
理を終了する。 (5)終了 3.13 LL制約:吸着方法の変更(2) (1)Z(Z番号)と同数のフラグを設け、Zとフラグを1対
1に対応させる。 (2)左ブロック内の実装点について下記の処理を行う。
の処理を行う。 ・Zに部品種が配置されていない場合、フラグをFALSEと
する。 ・LL制約領域に含まれる実装点を持たない場合、フラグ
をFALSEとする。 ・LL制約領域に含まれる実装点を持つ場合、フラグをTR
UEにする。 (2.2)LL制約領域に含まれない実装点の個数を数え、Nf
とする( fはfreeの意味)。
を数え、Nrとする( rはrestrictedの意味)。 (2.4)NfとNrのどちらかがゼロでない場合、以下の処理
を繰り返す。 (2.4.1)NfとNrの両方がゼロでない場合 (i)LL制約領域に含まれない実装点を対象として、6点吸
着の刈り上げを行い、Z番号の順にヘッド1〜6に割り当
てる。
〜6に満載できるように、複数回、吸着を行う。吸着し
た実装点が存在したZ番号のうち、最小のZ番号をZfとす
る。 (ii)PfをNfから引く。 (iii)LL制約領域に含まれる実装点を対象として、4点吸
着の刈り上げを行い、Z番号の順にヘッド7〜10に割り当
てる。
〜10に満載できるように、複数回、吸着を行う。吸着し
た実装点が存在したZ番号のうち、最小のZ番号をZrとす
る。 (iv)PrをNrから引く。 (v)Zf ≦ Zrであれば、ヘッド1〜6、ヘッド7〜10の順
にNCデータを並べる。
る。吸着順序は実装順序と一致し、実装順序は、NCデー
タの順序である。 (vi)Zf > Zrであれば、ヘッド7〜10、ヘッド1〜6の
順にNCデータを並べる。ヘッド7〜10、ヘッド1〜6の順
に吸着する。
は、NCデータの順序である。 (2.4.2)Nfがゼロでなく、Nrがゼロである場合 (i)すべての実装点を対象として、10点吸着の刈り上げ
を行い、Z番号の順にヘッド1〜10に割り当てる。吸着し
た実装点の数をPfとする。
回、吸着を行う。 (ii)吸着した実装点数PfをNfから引く。 (2.4.3)Nfがゼロであり、Nrがゼロでない場合 (i)すべての実装点を対象として、4点吸着の刈り上げを
行い、Z番号の順にヘッド7〜10に割り当てる。
〜10に満載できるように、複数回、吸着を行う。4点吸
着タスクが多数できてしまう場合がある。 (ii)吸着した実装点数PrをNrから引く。 (2.4.4)NfとNrがゼロである場合 左ブロックに対する処理を終了する。 (3)右ブロック内の実装点について下記の処理を行う。 (3.1)Zに配置された部品種について、以下の処理を行
う。 ・Zに部品種が配置されていない場合、フラグをFALSEと
する。 ・LL制約領域に含まれる実装点を持たない場合、フラグ
をFALSEとする。 ・LL制約領域に含まれる実装点を持つ場合、フラグをTR
UEにする。
数を数え、Nfとする( fはfreeの意味) (3.3)LL制約領域に含まれる実装点の個数を数え、Nrと
する( rはrestrictedの意味)。 (3.4)NfとNrのどちらかがゼロでない場合、以下の処理
を繰り返す。
の刈り上げを行い、Z番号の順にヘッド7〜10に割り当て
る。吸着した実装点の数をPrとする。ヘッド7〜10に満
載できるように、複数回、吸着を行う。
最小のZ番号をZrとする。 (ii)PrをNrから引く。 (iii)LL制約領域に含まれない実装点を対象として、6点
吸着の刈り上げを行い、Z番号の順にヘッド1〜6に割り
当てる。吸着した実装点の数をPfとする。
吸着を行う。吸着した実装点が存在したZ番号のうち、
最小のZ番号をZfとする。 (iv)PfをNfから引く。 (v)Zf ≦ Zrであれば、ヘッド7〜10、ヘッド1〜6の順
にNCデータを並べる。ヘッド7〜10、ヘッド1〜6の順に
吸着する。
は、NCデータの順序である。 (vi)Zf > Zrであれば、ヘッド1〜6、ヘッド7〜10の
順にNCデータを並べる。ヘッド1〜6、ヘッド7〜10の順
に吸着する。吸着順序は実装順序と一致し、実装順序
は、NCデータの順序である。
場合 (i)すべての実装点を対象として、10点吸着の刈り上げ
を行い、Z番号の順にヘッド1〜10に割り当てる。吸着し
た実装点の数をPfとする。ヘッド1〜10に満載できるよ
うに、複数回、吸着を行う。
行い、Z番号の順にヘッド7〜10に割り当てる。吸着した
実装点の数をPrとする。
回、吸着を行う。4点吸着タスクが多数できてしまう場
合がある。 (ii)吸着した実装点数PrをNrから引く。 (3.4.4)NfとNrがゼロである場合 右ブロックに対する処理を終了する。 (4)終了 3.14 LL制約:Z軸上の部品種の入れ替え(1) (1)この段階までに、「刈り上げ法」により、すべての
山が確定しているものとする。 (2)Aブロックについて、位置Z = 1〜11について、以
下の処理を行う。
し、部品種Kに属する実装点のX座標の最大値Xmaxを求め
る。位置Zに部品種が存在しなければ、Xmax = 0とす
る。 (2.2)Xmax ≦ 400.0[mm]である場合 (部品種KがLL制約領域に存在する実装点を持たない場
合) (2.2.1)何もしない。
大値が400.0[mm]である。 (2.3)Xmax > 400.0[mm]である場合 (部品種KがLL制約領域に存在する実装点を持つ場合) (2.3.1)部品種Kを含む山Mを構成し、かつ、Z = 12以
降に存在する部品種の中から、LL制約領域に実装点を持
たず、かつ、部品種Kと員数が近い部品種を見つけ、そ
れと部品種Kを入れ替える。
は、送りピッチが一致することも必要である。 (2.3.2)見つからない場合、Aブロックに存在し、かつ、
山Mではない山を構成し、かつ、Z = 12以降に存在す
る部品種の中から、LL制約領域に実装点を持たず、か
つ、員数が最小の部品種を見つけ、それと入れ替える。
となる場合がある。ダブルカセットを使用する部品種の
場合は、送りピッチが一致することも必要である。 (2.3.3)見つからない場合、Bブロックに存在する山を構
成する部品種の中から、LL制約領域に実装点を持たず、
かつ、員数が最小の部品種を見つけ、それと入れ替え
る。
となる場合がある。1つのタスクについて、Aブロック
とBブロックの両方から吸着する場合がある。ダブルカ
セットを使用する部品種の場合は、送りピッチが一致す
ることも必要である。
する。 (3)終了する。 3.15 LL制約:Z軸上の部品種の入れ替え(2) (1)この段階までに、「刈り上げ法」により、すべての
山が確定しているものとする。 (2)タスクを生成する。 (3)各タスクのヘッド番号と位置Zの対応を調べて、位置
Zのそれぞれについて、そこから実装点を吸着するヘッ
ド番号の最小値を求める。 (4)Aブロックについて、位置Z = 1〜11について、以
下の処理を行う。
し、部品種Kに属する実装点のX座標の最大値Xmaxを求め
る。位置Zに部品種が存在しなければ、Xmax = 0とす
る。 (4.2)位置Zから実装点を吸着する、最小のヘッド番号で
装着できるX座標の最大値をXhとする。
合) (4.3.1)何もしない。 (4.4)Xmax > Xhである場合 (部品種KがLL制約領域に存在する実装点を持つ場合) (4.4.1)部品種Kを含む山Mを構成し、かつ、Z = 12以
降に存在する部品種の中から、LL制約領域に実装点を持
たず、かつ、部品種Kと員数が近い部品種を見つけ、そ
れと部品種Kを入れ替える。
は、送りピッチが一致することも必要である。 (4.4.2)見つからない場合、Aブロックに存在し、かつ、
山Mではない山を構成し、かつ、Z = 12以降に存在す
る部品種の中から、LL制約領域に実装点を持たず、か
つ、員数が最小の部品種を見つけ、それと入れ替える。
となる場合がある。ダブルカセットを使用する部品種の
場合は、送りピッチが一致することも必要である。 (4.4.3)見つからない場合、Bブロックに存在する山を構
成する部品種の中から、LL制約領域に実装点を持たず、
かつ、員数が最小の部品種を見つけ、それと入れ替え
る。
えとなる場合がある。1つのタスクについて、Aブロッ
クとBブロックの両方から吸着する場合がある。ダブル
カセットを使用する部品種の場合は、送りピッチが一致
することも必要である。
する。 (5)終了する。 3.16 XLサイズ基板への対応(XL制約) 下記の方法により、XL制約を回避する。 (1)実装点座標による前設備/後設備への割り当て (2)実装点座標による部品分割 (3)前設備と後設備の両方で実装できる領域を利用した
初期振り分け (4)LL制約の回避 具体的には、以下の通りである。 (1)実装点座標による前設備/後設備への割り当て いま、実装点座標による前設備/後設備への割り当て
は、図20に示されるテーブルとする。 (2)実装点座標による部品分割 (2.1)部品種が持つ実装点座標によって、次の3通りが
ある。
設備/後設備へ配分するのではなく、実装点そのものを
前設備/後設備へ配分する。 (3)前設備と後設備の両方で実装できる領域を利用した
初期振り分け (3.1)図20に示された領域に対応する部品種を前
設備に振り分ける。
荷レベルを計算し、その合計を前設備の負荷レベルとす
る。 (3.2)領域に対応する部品種を後設備に振り分け
る。 (3.2.1)領域に対応する部品種毎に負荷レベルを計
算し、その合計を前設備の負荷レベルとする。
品グループの順に、員数の多い順に、置けるだけ、前設
備のZに配置する。 (3.3.1)置いた部品種の負荷レベルを計算し、前設備の
負荷レベルに加算する。 (3.4)領域に対応する部品種の中で、前設備に配
置できなかった部品種は、後設備のZに配置する。
し、後設備の負荷レベルに加算する。 もしも、後設備に置ききれなかったら、エラーとする。 (3.5)(前設備の負荷レベル)<(後設備の負荷レベ
ル)である場合 (3.5.1)これ以上、バランスは良くならないので、終了
する。
の負荷レベル)である場合、以下の処理を繰り返す。 (3.6.1)前設備にある領域に対応する部品種の中
で、最大の部品グループ番号であり、かつ、員数が最小
の部品種を後設備へ送る。もしも、後設備に送れなくな
ったら(=後設備のZの空きがなくなったら)、これ以
上、バランスは良くならないので、終了とする。
荷レベルを再計算する。 (4)LL制約の回避 (4.1)前設備における領域は、LL制約領域なので、L
L制約に対応した処理を行う。 (4.2)後設備における領域は、LL制約領域なので、L
L制約に対応した処理を行う。 3.17 負荷レベルバランス調整処理(「山」単位) 特徴は以下の通りである。
ベルよりも高い状態を初期状態として、前設備から後設
備へ「山」種単位で移動することにより、負荷レベルバ
ランスを調整する。 (ii)バランス点上に存在する「山」について、部品種単
位で負荷レベルバランス調整を行う。詳細は、後述の
「負荷レベルバランス調整処理(部品種単位)(A)」で説
明している通りである。
ALSEである場合、以下の処理を行う。
た場合になる(これはありえないはず)。 (3)現在の前設備と後設備の山の配置状態を記憶する。 (4)移動対象となる山Mを選ぶ処理を以下のように行う。
品種(部品テープ)について、その部品グループ番号の
最大値を求め、PGmaxとする。 (4.2)部品グループ番号がPGmaxである部品種を収めたシ
ングルカセットまたはダブルカセットから構成された山
について、すべての山のフラグがFALSEである場合、以
下の処理を行う。
る処理を終了する。移動対象となる山が残っていないの
で、前設備から後設備への山を移動する処理を終了す
る。ラインバランスが取れているとは限らない。 (4.3)「部品番号がPGmaxである部品種を収めたシングル
カセットから構成される山」と、「部品番号がPGmaxで
ある部品種を収めたダブルカセットから構成される山」
の両方が存在する場合 (4.3.1)シングルカセットから構成される山を山Mとす
る。
めたシングルカセットから構成される山」と「部品番号
がPGmaxである部品種を収めたダブルカセットから構成
される山」のどちらか一方だけが存在する場合 (4.4.1)その山を山Mとする。 (5)前設備に配置されている山の中から山Mを取り除き、
残りの山を再配置する。 (6)後設備に配置されている山に山Mを加えて、それらの
山を再配置する。 (7)前設備あるいは後設備において、ノズル関係の制約
を満足できない場合、以下の処理を行う。
憶しておいた状態へ戻す。 (7.2)山MのフラグをFALSEに設定する。この山Mは、これ
以降、移動の対象にならない。 (7.3)(◎)へ進む。 (8)前設備あるいは後設備において、山をZ軸に置ききれ
ない場合、以下の処理を行う。
憶しておいた状態へ戻す。 (8.2)(※)へ進む。 移動できる山は、山Mしかないので、山Mを部品種単位に
分割し、前設備と後設備へ振り分けることで、ラインバ
ランスを改善することを試みる。この山Mはラインバラ
ンス点上にあるとは限らないので、ラインバランスを改
善できても、ラインバランスを完全にすることはできな
い可能性がある。 (9)前設備の負荷レベルを計算する。
る。 (9.2)汎用部品について負荷レベルを計算する。 (9.3)小部品の負荷レベルと汎用部品の負荷レベルを加
算し、前設備の負荷レベルとる。 (10)後設備の負荷レベルを計算する。
る。 (10.2)汎用部品について負荷レベルを計算する。 (10.3)小部品の負荷レベルと汎用部品の負荷レベルを加
算し、後設備の負荷レベルとする。 (11)前設備の実装時間と後設備の負荷レベルが一致した
場合、以下の処理を行う。
ことになる (12)前設備の負荷レベルが後設備の負荷レベルよりも小
さい場合、以下の処理を行う。 (12.1)前設備と後設備の山の配置状態を記憶しておいた
状態へ戻す。
調整処理(部品種単位)」を行う。バランス点上に存在
する「山」について、部品種単位で負荷レベルバランス
調整を行う。詳細は、後述の「負荷レベルバランス調整
処理(部品種単位)(A)」で説明している通りである。 (12.3)(※)へ進む。
る。山Mが前設備に配置された状態に戻す。これ以降、
山Mを部品種単位に分割し、前設備と後設備へ振り分け
ることで、ラインバランスを改善することを試みる。 (13)前設備の負荷レベルが後設備の負荷レベルよりも長
い場合、以下の処理を行う。
Mは移動済みとする。 (13.2)(◎)へ進む。更に山単位での移動を行う。 (14)(◎)上記(☆)へ戻る。 (15)(※)「負荷レベルバランス調整処理(「山」単
位)」を終了する。 3.18 負荷レベルバランス調整処理(部品種単位) 特徴は以下の通りである。
ベルよりも高い状態を初期状態として、前設備から後設
備へ部品種単位で移動することにより、負荷レベルバラ
ンスを調整する。 (ii)負荷レベルの精度が良くないので、実装点単位の負
荷レベルバランス調整は行わない。
期値はTRUEとする。 (2)山Mの部品(種)リストを作成する。 (3)(☆)部品リストにある、すべての部品種のフラグ
がFALSEである場合、以下の処理を行う。
ス調整処理(部品種単位)」を終了する。 (4)前設備と後設備の山の配置状態を記憶する。 (5)部品リストにある、フラグがTRUEである部品種の中
から、員数が最小の部品種Kを選ぶ。 (6)部品種Kを後設備に割り当てる。 (7)部品リストに残っている、フラグがTRUEであり、か
つ、前設備にも後設備にも割り当てられていない部品種
を前設備に割り当てる。
割り当てられている。 (8)前設備について、負荷レベルを計算する。 (8.1)小部品の負荷レベルを計算する。 (8.2)汎用部品の負荷レベルを計算する。 (8.3)小部品の負荷レベルと汎用部品の負荷レベルを加
算し、前設備の負荷レベルとする。 (9)後設備について、負荷レベルを計算する。
算し、後設備の負荷レベルとする。 (10)前設備の負荷レベルと後設備の負荷レベルが同じ場
合、以下の処理を行う。
荷レベルのバランスが完全に取れたことになる。 (11)前設備の負荷レベルが後設備の負荷レベルよりも低
い場合、以下の処理を行う。 (11.1)部品種KのフラグをFALSEに設定する。
動したことにより、前設備よりも後設備の負荷レベルが
高くなったので、部品種単位の移動による、負荷レベル
バランス調整を終了する。 (12)前設備の負荷レベルが後設備の負荷レベルよりも高
い場合、以下の処理を行う。
る。部品種Kは移動済みとする。 (12.2)(☆)に戻る。更に部品種単位での移動を行う。 (13)(※)「負荷レベルバランス調整処理(部品種単
位)」を終了する。 3.19 前設備から後設備へ山を移動する処理 (1)すべての山にフラグを設ける。
ALSEである場合、以下の処理を行う。 (2.1)(※)へ進む。前設備に配置されていたすべての
山が後設備に移動された場合になる(これはありえない
はず)。 (3)現在の前設備と後設備の山の配置状態を記憶する。 (4)移動対象となる山Mを選ぶ処理を以下のように行う。
品種(部品テープ)について、その部品グループ番号の
最大値を求め、PGmaxとする。 (4.2)部品グループ番号がPGmaxである部品種を収めたシ
ングルカセットまたはダブルカセットから構成された山
について、すべての山のフラグがFALSEである場合、以
下の処理を行う。
る処理を終了する。移動対象となる山が残っていないの
で、前設備から後設備への山を移動する処理を終了す
る。ラインバランスが取れているとは限らない。 (4.3)「部品番号がPGmaxである部品種を収めたシングル
カセットから構成される山」と、「部品番号がPGmaxで
ある部品種を収めたダブルカセットから構成される山」
の両方が存在する場合 (4.3.1)シングルカセットから構成される山を山Mとす
る。
めたシングルカセットから構成される山」と「部品番号
がPGmaxである部品種を収めたダブルカセットから構成
される山」のどちらか一方だけが存在する場合 (4.4.1)その山を山Mとする。 (5)前設備に配置されている山の中から山Mを取り除き、
残りの山を再配置する。 (6)後設備に配置されている山に山Mを加えて、それらの
山を再配置する。 (7)前設備あるいは後設備において、ノズル関係の制約
を満足できない場合、以下の処理を行う。
憶しておいた状態へ戻す。 (7.2)山MのフラグをFALSEに設定する。この山Mは、これ
以降、移動の対象にならない。 (7.3)(◎)へ進む。 (8)前設備あるいは後設備において、山をZ軸に置ききれ
ない場合、以下の処理を行う。
憶しておいた状態へ戻す。 (8.2)(※)へ進む。移動できる山は、山Mしかないの
で、山Mを部品種単位に分割し、前設備と後設備へ振り
分けることで、ラインバランスを改善することを試み
る。この山Mはラインバランス点上にあるとは限らない
ので、ラインバランスを改善できても、ラインバランス
を完全にすることはできない可能性がある。 (9)前設備について、タスクを生成する。
る場合である。 (12)前設備の実装時間と後設備の実装時間が一致した場
合、以下の処理を行う。 (12.1)(※)へ進む。前設備と後設備のバランスが完全
に取れたことになる (13)前設備の実装時間が後設備の実装時間よりも短い場
合、以下の処理を行う。
憶しておいた状態へ戻す。 (13.2)山Mに対して「前設備から後設備へ部品種を移動
する処理」を行う。 (13.3)(※)へ進む。山Mがラインバランス点上にある
ことになる。山Mは、前設備に配置された状態に戻す。
設備と後設備へ振り分けることで、ラインバランスを改
善することを試みる。 (14)前設備の実装時間が後設備の実装時間よりも長い場
合、以下の処理を行う。 (14.1)山MのフラグをFALSEに設定する。 (14.2)(◎)へ進む。
がある場合である。 (15)(◎)上記(☆)へ戻る。 (16)(※)「前設備から後設備への山を移動する処理」
を終了する。 3.20 前設備から後設備へ部品種を移動する処理
(A) 特徴は以下の通りである。
よりも長い状態を初期状態として、前設備から後設備へ
部品種単位で移動することにより、実装時間のバランス
を調整する。 (ii)移動する部品種の個数は少ないとはいえない。後設
備に移動する部品種が多い。
ある。部品分割を行う。 (iii)バランスは良い。具体的な手順は以下の通りであ
る。 (1)山Mを構成する部品種にフラグを設ける。フラグの初
期値はTRUEとする。 (2)山Mの部品(種)リストを作成する。 (3)(☆)部品リストにある、すべての部品種のフラグ
がFALSEである場合、以下の処理を行う。
へ部品種を移動する処理」を終了する。 (4)前設備と後設備の山の配置状態を記憶する。 (5)部品リストにある、フラグがTRUEである部品種の中
から、員数が最小の部品種Kを選ぶ。 (6)部品種Kを後設備に割り当てる。 (7)部品リストに残っている、フラグがTRUEであり、か
つ、前設備にも後設備にも割り当てられていない部品種
を前設備に割り当てる。
割り当てられている。 (8)前設備について、タスクを生成する。 (8.1)小部品のタスクを生成する。コア処理により部品
分割が行われる。 (8.2)汎用部品のタスクを生成する。
分割が行われる。 (9.2)汎用部品のタスクを生成する。
以下の処理を行う。 (11.1)(※)へ進む。前設備と後設備のバランスが完全
に取れたことになる。 (12)前設備の実装時間が後設備の実装時間よりも短い場
合、以下の処理を行う。
る。部品種Kは、移動済みとする。 (12.2)部品種Kに対して「前設備から後設備へ実装点を
移動する処理」を行う。部品種Kを前設備から後設備へ
移動したことにより、前設備よりも後設備の実装時間が
長くなったので、部品種Kを分割し、前設備と後設備に
振り分けて、ラインバランスを改善する。
合、以下の処理を行う。 (13.1)部品種KのフラグをFALSEに設定する。部品種K
は、移動済みとする。 (13.2)(☆)に戻る。
理」を終了する。 3.21 前設備から後設備へ実装点を移動する処理 部品種Kを実装点単位で分割し、前設備と後設備に振り
分ける処理を以下のように行う。 (1)実装点をy座標の小さい順に並べる。
に並べる。これを実装点リストを呼ぶ。部品種Kを実装
点単位で分割し、前設備と後設備に振り分けた場合、前
設備または後設備に、部品種Kが1つだけ配置される可
能性がある。そのような場合、実装点の近い実装点が集
まっていたほうが有利と考えられるので、ここでは実装
点をその座標で並べ替えた。
備に在る同じ部品種について、共通に適用されるのであ
れば、この並べ替えは不要である。前設備と後設備とで
独立に「貪欲法」を適用するのであれば、この並べ替え
が有効である。 (2)前設備に割り当てる実装点の個数を示す値nに1を設
定する。 (3)(☆)nが部品種Kの実装点数よりも大きい場合、以
下の処理を行う。
へ実装点を移動する処理」を終了する。 (4)実装点リストの先頭からn番目までの実装点を前設備
へ割り当てる。 (5)実装点リストの(n+1)番目から最後までの実装点を後
設備へ割り当てる。 (6)前設備について、タスクを生成する。
理により部品分割が行われる。 (6.2)汎用部品のタスクを生成する。ユーザー指定通り
に部品分割を行う。 (7)後設備について、タスクを生成する。
理により部品分割が行われる。 (7.2)汎用部品のタスクを生成する。ユーザー指定通り
に部品分割を行う。 (8)前設備の実装時間と後設備の実装時間を計算する。 (9)前設備の実装時間と後設備の実装時間が同じ場合、
以下の処理を行う。
へ実装点を移動する処理」を終了する。前設備と後設備
のバランスが完全に取れたことになる。 (10)前設備の実装時間が後設備の実装時間よりも短い場
合、以下の処理を行う。 (10.1)(※)へ進む。
理」を終了する。前設備と後設備のバランスは、かなり
良くなっているが、完全ではない。 (11)前設備の実装時間が後設備の実装時間よりも長い場
合、以下の処理を行う。 (11.1)nに1を加算する。 (11.2)(☆)に戻る。
る。 (12)(※)「前設備から後設備へ実装点を移動する処
理」を終了する。 3.22 ラインバランス処理でのスワップ処理 次に、移動先のZ軸に空きがない場合におけるラインバ
ランス処理(スワップ処理)について、Z軸に空きがあ
る場合と比較しながら説明する。
る場合における前設備と後設備の実装時間の例、及び、
そのときのラインバランス処理を示す説明図であり、図
69(c),(d)は、Z軸に空きがない場合における
前設備と後設備の実装時間の例、及び、そのときのライ
ンバランス処理(スワップ処理)を示す説明図である。
(b)に示されるように、上述(3.19〜3.21)
の移動処理の通りであり、この例では、両実装時間の差
を解消するために、7.5秒分の部品を前設備から後設
備に移動することによってバランスをとる。一方、Z軸
に空きがない場合は、図69(c),(d)に示される
ように、前設備に振り分けられている員数の多い部品B
と、後設備に振り分けられている員数の少ない部品Aと
を、部品カセット(部品種)の単位で、スワップする。
これによって、それら員数の差に相当する実装時間が前
設備から後設備に移動することとなり、実装時間が平準
化される。 3.23 ダブルカセットの「刈り上げ法」 ダブルカセットを対象とした「刈り上げ法」は以下の通
りである。 (1)送りピッチが2mmのダブルカセットを使う部品種
について、仮Z軸上に「山」を作る(図70)。つま
り、員数の多い順に並べた部品ヒストグラムを中間点
(折り返し位置)で切断して折り返し、それら前半部及
び後半部の各部品が交互に入れ違いとなるように合成す
る(折り返すことでペアを作成する)。 (2)同様にして、送りピッチが4mmのダブルカセット
を使う部品種について、仮Z軸上に「山」を作る(図7
1))。 (3)送りピッチが2mmと4mmのダブルカセットの部
品ヒストグラムを融合する(図72)。つまり、ダブル
カットのペアを維持したまま、奇数Z番号側の部品種の
員数が多い順に並べ替える。 (4)奇数Z番号と偶数Z番号のヒストグラムに分離する
(図73)。 (5)各ヒストグラムにおいて、員数の小さい部品種から
刈り上げていくことで、10点同時吸着の吸着パターン
を作っていく(図74)。その結果、それぞれのヒスト
グラムにおいて、コア部分が残る。 (6)補完パターンを作る(図75)。つまり、コア部分
の実装点数は、奇数側が92点、偶数側が12点であ
り、合計で104点となっているので、10点タスクを
10個作る(4点タスクが1つ残す)。
なので、偶数側に10点タスクを3個作り、残りのタス
クは奇数側に作る。 (7)補完部品テープを並べる(図76)。本図におい
て、補完部品テープは、奇数側では、「*」で示され、
偶数側では、「#」で示されている。なお、本図のよう
に、奇数側と偶数側の補完部品テープの本数が一致しな
い場合がある。 (8)奇数側の補完部品テープに偶数側の補完部品テープ
を重ねる(図77)。 (9)合成された補完部品テープに実装点を割り当てる
(図78)。
部品テープは、1つの部品種だけで構成されている。し
たがって、合成を解除(分割)して、奇数側と偶数側の
補完テープを作ると、それらは送りピッチが必ず一致す
るので、ペアとしてダブルカセットに収めることができ
る。 (10)合成された補完部品テープを偶数側と奇数側に分割
する(図79)。 (11)吸着パターンを作る(図80)。
つの部品種がダブルカセットに収納される際には同一の
送りピッチの部品種だけが収納されなければならないと
いう制約が満たされ、かつ、少ない吸着パターン(同時
吸着できる頻度が高い)で実装される。 3.24 ノズル交換のアルゴリズム 図11に示されるように、部品の種類によって、吸着可
能なノズルのタイプが限定される。従って、作業ヘッド
は、部品を吸着するに際し、予め、吸着しようとする部
品種に対応したタイプのノズルを装着しておく(ノズル
ステーションにおいてノズル交換しておく)必要があ
る。
頻度を抑制するように、部品種(部品カセット)の配列
を決定しておく処理が必要となる。そのためのアルゴリ
ズム(「ノズル交換のアルゴリズム」)は以下の通りで
ある。図81は、ノズル交換のアルゴリズムを説明する
ための図であり、図81(a)は、対象の部品の種類
(使用可能なノズルの番号)と員数を示す表であり、図
81(b)は、処理過程を示す部品ヒストグラムであ
る。ここで、図81(b)の部品に付された数値はノズ
ル番号を示し、矢印は部品分割による吸着パターンの作
成処理を示し、円で囲まれた数値は吸着パターンを指
す。ここでは、「刈り上げ法」の応用で対応している。
具体的には、 まず、大型部品であるために「隣接の条件」で10個
単位にできないものは対象から除外する。ここで、「隣
接の条件」とは、部品がヘッドによって吸着・移動・装
着される際に確保すべき空間的なクリアランスであり、
実装時における部品どうしの接触等を避けるために確保
すべき空間的なマージンである。 ノズル単位で部品員数順に並べる。
の番号)と員数は図81(a)に示される通りであるの
で、図81(b)における左の5列分の部品並びとな
る。 トータル員数からタスク数の枠を作成する。この例で
は、合計員数が67個であるので、70個の枠を作成す
る。 10ノズルを満たすように、員数の多い部品から山を
崩す。
ら)枠に入るように上部からつめる。 ・この時、最大分割制約と同様に、手持ちノズル本数と
する。つまり、この制約の中で分割を実施する。 最終的に、枠を決めた中に収めるようにする。
に収まることとなる。 上記の手順は、あくまでノズル構成を考慮した最適化
であるので、次に、ノズルの配置及びタスクの順番につ
いて、大型部品を含めて構成を見直す。具体的には、大
型部品については、上記で決定されたタスク構成の中
で、間に入れるなどの処理をする。 この例では、タスクの順番を見直すことにより、ノズ
ルチェンジは1回のみ(→の間でのみ)ノズル交換
が発生する。 4.画面表示例 次に、本最適化装置300が有するユーザーインターフ
ェースの機能を説明する。つまり、最適化プログラム格
納部305に格納された最適化プログラムに基づいて、
最適化装置300がユーザーと対話するために、演算制
御部301が表示部302に表示する画面表示例を中心
に説明する。 4.1 メイン画面 この画面では、図82に示されるように、最適化装置3
00は、最適化の状態及び品種プログラムの情報を表示
する。各表示項目(以下、[]で囲まれた項目)及びそ
の表示項目を選択したときに表示されるポップアップメ
ニューから選択することができる項目(以下、*が添付
された項目)の意味(最適化装置300の処理)は、以
下の通りである。 メニュー [ファイル] *開く ユーザから品種プログラムや各種ライブラリの選択を取
得し、品種プログラムを読込む。読込み結果(品種プロ
グラム名、実装点数、部品種類、設備情報、最適化情
報)をメイン画面に表示する。
適化された品種プログラムを上書き保存する。 *名前を付けて保存 名前を付けて保存画面を表示し、最適化された品種プロ
グラムを入力された保存ファイル名で保存する。
果のシミュレーションを実行して、結果をメイン画面に
表示する。最適化を行う前に、各種リソース及び最適化
条件の設定を可能とするためである。
う。
ーは、本設備で使用可能なカセット個数を入力すること
ができる。 *部品分割数設定 部品分割数設定画面を表示する。これに対し、ユーザー
は、同時吸着するための部品分割数を指定することがで
きる。
は、本設備で使用可能なノズル本数を入力することがで
きる。 *ノズルステーション選択 ノズルステーション選択画面を表示する。これに対し、
ユーザーは、本設備で使用可能なノズルステーションの
プレートIDを入力することができる。
は、本設備のオプション仕様及び最適化条件を設定する
ことができる。 *Z軸情報 Z軸情報画面を表示する。各Z軸に配置された部品の特
性を表示する。
ルステーション情報を表示する。 [印刷]最適化情報、リソース情報等を最適化装置30
0が備えるプリンター等に印刷する。
表示する。 *実装時間(秒) 最適化前/後のシミュレーションした結果を表示する。
*100 *CPH(点) 1時間あたりの実装点数を表示する。
る。
D+3Dセンサ) *トレイ 前/後設備のトレイ状態を表示する。(手置きトレイ、
エレベータトレイ) *実装点数 品種プログラム内の前/後設備の実装点数を表示する。
る。 品種プログラム情報 現在選択中品種プログラムの情報を表示する。 *品種プログラム名 現在選択中の品種プログラム名を表示する。
果のシミュレーションを実行して、結果をメイン画面に
表示する。ただし、最適化を行う前に、各種リソース及
び最適化条件の設定をする必要がある。 最適化詳細情報ボタン 最適化詳細情報画面を表示する。 終了ボタン アプリケーションを終了する。 4.2 開く画面 この画面では、図83に示されるように、最適化装置3
00は、品種プログラムと各種ライブラリを指定して品
種プログラムを開くことができる。 品種プログラム一覧 品種プログラム(ファイル名、作成日時、更新日時、容
量)の一覧を表示する。 品種プログラム検索 品種プログラム(先頭のPを除く)の入力後、検索ボタ
ンを押下することにより品種プログラムの検索を行うこ
とができる。なお、入力された文字に対して前方一致検
索を行うので、プログラム名を全て入力する必要はな
い。 ライブラリ選択 登録されている各種ライブラリを表示する。
文字は“L”から始まる。 *供給ライブラリ 登録されている供給ライブラリ名を表示する。なお、頭
文字は“Y”から始まる。
頭文字は“B”から始まる。 *ノズルライブラリ 登録されているノズルライブラリ名を表示する。なお、
頭文字は“V”から始まる。 開くボタン 指定した品種プログラムを、選択したライブラリで開
く。なお、品種プログラム一覧上でダブルクリックされ
た場合には、開くボタンと同様の処理を実行する。 キャンセルボタン メイン画面に戻る。 4.3 最適化詳細情報画面 この画面では、図84に示されるように、最適化装置3
00は、ステージ(1st、2nd)毎に、最適化詳細
情報を表示する。 品種プログラム情報 現在選択中品種プログラムの情報を表示する。
表示する。
*100 *CPH(点) 1時間あたりの実装点数を表示する。
ジ(1st、2nd)毎に表示する。 設備情報 設備の情報をステージ(1st、2nd)毎に表示す
る。
D+3Dセンサ) *トレイ 前/後設備のトレイ状態を表示する。(手置きトレイ、
エレベータトレイ) *実装点数 品種プログラム内の前/後設備の実装点数を表示する。
る。 印刷ボタン 最適化詳細情報の印刷を実行する。 キャンセルボタン 最適化詳細情報画面を終了し、メイン画面に戻る。 4.4 カセット個数設定画面 この画面では、図85に示されるように、最適化装置3
00は、ユーザーの指示に従って、カセット個数情報の
表示/最大個数の設定を行う。 カセット個数情報 カセット個数情報を表示する。カセットの隣接条件確認
のため、ユーザーは、部品ライブラリの供給コードを設
定する。
設定画面を終了する。 キャンセルボタン カセット個数設定画面を終了し、メイン画面に戻る。た
だし、最大個数の保存は行わない。 最大個数入力エリア ユーザーは、最大個数のエリアをダブルクリックするこ
とにより最大個数の入力を行うことができる。 4.5 部品分割数設定画面 この画面では、図86に示されるように、最適化装置3
00は、ユーザーの指示に従って、部品分割情報の表示
/最大分割数の設定を行う。 部品分割数情報 部品分割数情報を表示する。
ーザーは、部品分割を効率的に行うために、品種プログ
ラムの部品名称を入力することができる。 *実装点数 部品毎の実装点数を表示する。
ルトでは、現在分割数を表示する。 印刷ボタン 部品分割数情報の印刷を実行する。 OKボタン 現在表示されている最大分割数を保存して、部品分割数
設定画面を終了する。 キャンセルボタン 部品分割数設定画面を終了し、メイン画面に戻る。ただ
し、最大分割数の保存は行わない。 最大分割数入力エリア ユーザーは、最大分割数のエリアをダブルクリックする
ことにより最大分割数の入力を行うことができる。な
お、最大分割数は、アプリケーションが起動している間
のみ有効となる。次回の起動時には、現在分割数が最大
分割数のデフォルト表示になる。
と、ソート表示する。 4.6 ノズル本数設定画面 この画面では、図87に示されるように、最適化装置3
00は、ユーザーの指示に従って、ノズル本数情報の表
示/最大本数の設定を行う。 ノズル本数情報 ノズル本数情報を表示する。
定画面を終了する。 キャンセルボタン ノズル本数設定画面を終了し、メイン画面に戻る。ただ
し、最大本数の保存は行わない。 最大本数入力エリア ユーザーは、最大本数のエリアをダブルクリックするこ
とにより最大本数の入力を行うことができる。 4.7 ノズルステーション選択画面 この画面では、図88に示されるように、最適化装置3
00は、ユーザーの指示に従って、ノズルステーション
選択情報の表示/ノズルステーション選択を行う。 ノズルプレートID ステージ(1st、2nd)毎のノズルプレートIDの
有効/無効を設定することができる。グレー表示以外の
IDは、複数選択可能である。
のノズルステーション図の表示に切り替えることができ
る。なお、チェックボックスが選択されていない場合で
も、表示は切り替わる。 ノズルステーション図 カーソル上のノズルステーション図を表示する。 印刷ボタン ノズルステーション選択情報の印刷を実行する。 OKボタン 選択されているノズルプレートIDを保存して、ノズル
ステーション選択画面を終了する。 キャンセルボタン ノズルステーション選択画面を終了し、メイン画面に戻
る。ただし、ノズルプレートIDの保存は行わない。 4.8 オプション設定画面 この画面では、図89に示されるように、最適化装置3
00は、ユーザーの指示に従って、設備オプション/最
適化レベルの設定を行う。 設備設定 設備オプションを設定することができる。
速) ・Z軸速度TB Z軸TBの速度を設定することができる。(通常or低
速) ・後部カセット部品180°回転 後部カセット部品180°回転を設定することができ
る。(無効or有効) ・後部トレイ部品180°回転 後部トレイ部品180°回転を設定することができる。
(無効or有効) ・後部手置きトレイ部品180°回転 後部手置きトレイ部品180°回転を設定することがで
きる。(無効or有効) ・先行シャトル制御 先行シャトル制御を設定することができる。(無効or有
効) ・先行吸着制御 先行吸着制御を設定することができる。(無効or有効) ・基板ストッパー位置(前) 前設備の基板ストッパー位置を設定することができる。
(左下or左上or右下or右上) ・基板ストッパー位置(後) 後設備の基板ストッパー位置を設定することができる。
(左下or左上or右下or右上) ・手置きトレイ(前) 前設備の手置きトレイを設定することができる。(無効
or有効) ・手置きトレイ(後) 後設備の手置きトレイを設定することができる。(無効
or有効) 前後振り分け禁止 この項目をチェックすることにより、前後振り分けを禁
止することができる。
すると、Z軸情報画面でF/R固定の設定が行えるよう
になる。 最適化レベル設定 最適化の実行レベルを1〜5(簡易〜詳細)の範囲で設
定することができる(デフォルトレベルは4)。 回収コンベア設定 1st、2ndステージの回収コンベアの設定を行うこ
とができる。
化レベル、前後振り分け禁止、回収コンベア)を保存
し、オプション設定画面を終了する。 キャンセルボタン オプション設定画面を終了し、メイン画面に戻る。ただ
し、設備オプション、最適化レベル、前後振り分け禁
止、回収コンベアついては保存しない。 アルゴリズム設定 最適化のアルゴリズムを設定することができる。(1or
2) ・アルゴリズム1 小部品のアルゴリズムで最適化する。
00は、ユーザーの指示に従って、Z軸に設定されてい
る部品の情報を表示する。 Z軸情報 Z軸情報を表示する。
る。 *形状コード ZNo上に設定されている部品形状コードを表示する。
ル本数設定画面のノズルタイプと同一)を表示する。 *カメラ ZNo上に設定されている部品の認識カメラ(2DS、
2DL、3DS、3DL)を表示する。
8)を表示する。 *供給コード ZNo上に設定されている部品の供給コードを表示す
る。 *W指定 部品名称毎にS(シングル)かW(ダブル)の指定をす
る必要がある。
供給が可能である場合に、不可(行わない)を設定でき
る。なお、トレイ部品であってもシャトル供給できない
部品には、チェックボックスは表示されない。 *F/R固定 ZNo上に設定されている部品が最適化によって、サブ
設備間を移動しないように設定を行う。なお、オプショ
ン設定画面の前後振り分け禁止がチェックされている場
合のみ、使用可能になる。ZNo以降にデータが表示さ
れない場合は、そのZ軸に部品が設定されていないこと
を表する。 最適化前/後切替 Z軸情報を最適化前/後で切り替える。ただし、最適化
を実施しない場合、最適化後の表示はできない。 印刷ボタン Z軸情報の印刷を実行する。 OKボタン Z軸情報(W指定、シャトル不可)を保存し、Z軸情報
画面を終了する。ただし、最適化後のZ軸情報は編集で
きない。OKボタンがグレー表示になっている。 キャンセルボタン Z軸情報画面を終了し、メイン画面に戻る。ただし、Z
軸情報は保存されない。 4.10 ノズルステーション情報画面 この画面では、図91に示されるように、最適化装置3
00は、ユーザーの指示に従って、本設備のノズルステ
ーション情報を表示する。 ノズルプレートID ステージ(1st、2nd)毎のノズルプレートIDを
表示する。 ノズルステーション情報 ノズルステーション情報を表示する。
ただし、最適化を実施しない場合、最適化後の表示はで
きない。 印刷ボタン ノズルステーション情報の印刷を実行する。 キャンセルボタン ノズルステーション情報画面を終了し、メイン画面に戻
る。 5.用語の説明 本実施の形態で用いられている主な用語の意味を以下に
列挙する。 *部品実装システム:最適化装置と部品実装機とを含む
システムのこと。 *最適化装置:部品の実装順序を最適化する装置のこ
と。具体的には、短いタクト(実装時間)で基板を生産
するために、部品実装機における最適な部品カセットの
配列(どの部品種を収めた部品カセットを部品実装機の
どの位置(Z軸)に配置するか)、作業ヘッドによる部
品の吸着及び装着の順序(どの部品カセットから部品を
吸着し、基板上のどの実装点に装着するか)等を決定す
る。 *部品実装機:最適化後のNCデータに従って、作業ヘ
ッドを用いて部品カセットから部品を吸着し、基板に装
着していく生産ロボットのこと。複数のサブ設備を備え
るタイプもある。 *サブ設備:1つの作業ヘッドと複数の部品カセットを
備え、他のサブ設備とは独立して(並行して)、基板へ
の部品実装を実行する装置(実装ユニット)。 *シングルカセット:部品カセットの一種で、1つの部
品種(テーピング部品等)だけが装填される。 *ダブルカセット:部品カセットの一種で、最大2個の
部品種(テーピング部品等)が装填され得る。ただし、
同一送りピッチの部品種に限定される。 *Z軸:部品実装機(サブ設備を備える場合には、サブ
設備)ごとに装着される部品カセットの配列位置を特定
する座標軸(又は、その座標値)のこと。 *部品種:抵抗、コンデンサ等の電子部品の種類のこ
と。各部品種には、部品の情報(電気的特性、形状、員
数、最大分割数、カセット種別等)が対応づけられてい
る。 *部品テープ:ある部品種の複数個の部品をテープ上に
並べたもの(最適化の過程における論理的な部品用キャ
リアテープ。最適化によって、1つの部品種が1本以上
の部品テープに分割(部品分割)される。分割後のテー
プ本数が分割数と呼ばれる。 *実装点:部品を装着すべき基板上の座標点のこと。同
一の部品種が異なる実装点に装着される場合もある。同
一の部品種に係る部品テープに並べられた部品(実装
点)の個数の合計は、その部品種の員数(実装すべき部
品の総数)と一致する。 *部品ヒストグラム:部品テープごと(横軸)の員数
(縦軸)を示す柱状グラフのこと。最適化によって、最
終的に、部品カセットの配列(Z軸)にマッピングされ
る。 *コア:員数の多い順に部品テープを並べた部品ヒスト
グラムに対して、「刈り上げ法」により、n点同時吸着
の吸着パターンで刈り上げていった結果、残った部品を
「コア部品」といい、それらコア部品を収めた部品テー
プ、部品カセットそれぞれを「コア部品テープ」、「コ
アカセット」と呼ぶ。 *刈り上げ:員数の多い順に部品テープを並べた部品ヒ
ストグラムに対して、員数の小さい部品から、n点同時
吸着の吸着パターンを取り除いていく処理のこと。 *同時吸着:1つのタスクにおいて作業ヘッドが吸着す
べき全ての部品を吸着する動作のこと。作業ヘッドによ
る1回の上下動だけで複数の部品を吸着する場合だけで
なく、2回以上の上下動によって複数の部品を吸着する
場合も含まれる。 *タスク:作業ヘッドによる部品の吸着・移動・基板上
への装着という一連の実装動作の繰り返しにおける1回
分の実装動作(吸着・移動・装着)のこと。 *吸着パターン:タスクごとの吸着の対象となっている
部品群のこと。 *タスクグループ:部品の同時吸着という観点から関連
したタスクの集まりのこと。員数が同じ部品テープをn
本集め、それらn本の部品テープから1点ずつn個の部品
を同時に吸着できるように、n点同時吸着できるタスク
を集めることを目指してタスクグループを作ることによ
って部品カセットの並びを決定する第1ステップでの最
適化手法を「タスクグループ法」と呼ぶ。 *第1ステップ:本願発明が考案される直前における技
術(背景技術)又はその技術を考案した開発段階のこ
と。本願発明者らによる先の特許出願(特願2000−
237681号)の明細書等に開示されている。 *第2ステップ:本願発明に係る技術又はその技術を考
案した開発段階のこと。 *山:最適化によって生成されたひとまとまりのタスク
群又はそれらタスク群に属する部品テープ群(部品の集
合)のこと。生成された「山」に対して更に最適化が施
される場合もある。 *ラインバランス:部品実装機(サブ設備を備える場合
には、サブ設備)ごとのタクトの分布における平準化の
程度のこと。タクト分布を平準化するように部品実装順
序を決定する処理を「ラインバランス処理」と呼ぶ。
に係る部品実装順序最適化方法は、部品を収納した部品
カセットの並びから、最大n個の部品を吸着することが
可能な作業ヘッドで部品群を吸着し、XYロボットによ
り前記作業ヘッドを移動させ基板に実装していく部品実
装機を対象とし、コンピュータにより部品の実装順序を
最適化する方法において、部品カセットの配列を最適化
する方法であって、最適化の対象となる全ての部品を、
同一種類の部品の集まりを1つの部品種とする部品種の
単位で、部品の員数の多い順に並べることにより、部品
ヒストグラムを生成するヒストグラム生成ステップと、
生成された部品ヒストグラムに対して、部品の員数が少
ない部品種が先に無くなっていく順に、横軸方向に連続
して並ぶn個の部品である吸着パターンを、取り出すこ
とができなくなるまで繰り返して取り出す刈り上げステ
ップと、前記刈り上げステップによる取り出し後におけ
る前記部品ヒストグラムが、前記横軸方向に連続してn
個の部品が並ぶ吸着パターンであるダイヤグラムとなる
ように、変形するコア処理ステップと、前記刈り上げス
テップで取り出された全ての部品と前記コア処理での変
形後における全ての部品とを、前記横軸における位置を
対応させて合成し、得られた部品ヒストグラムに基づい
て部品カセットの配列を決定する合成ステップとを含む
ことを特徴とする。
軸方向に連続して並ぶn個の部品が吸着パターンとして
刈り上げていく手法によって部品カセットの配列が決定
されるので、複数の部品を同時吸着して基板に装着して
いく作業ヘッドを備える部品実装機に好適な部品実装順
序最適化方法が実現される。
法は、部品を収納した部品カセットの並びから、最大n
個の部品を同時に吸着し、基板に実装していく作業ヘッ
ドを備える部品実装機を対象とし、コンピュータにより
部品の実装順序を最適化する方法であって、部品カセッ
トの配列を最適化する方法であって、最適化の対象とな
る全ての部品を、同一種類の部品の集まりを1つの部品
種とする部品種の単位で、部品の員数の多い順に並べる
ことにより、部品ヒストグラムを生成するヒストグラム
生成ステップと、生成された部品ヒストグラムに対し
て、部品の員数が少ない部品種が先に無くなっていく順
に、横軸方向に連続して並ぶn個の部品である吸着パタ
ーンを、取り出すことができなくなるまで繰り返して取
り出す刈り上げステップと、前記刈り上げステップによ
る取り出し後における前記部品ヒストグラムの部品を移
動させることにより、当該部品ヒストグラムを、当該部
品ヒストグラムの最下段を底辺とし、当該部品ヒストグ
ラムに含まれる全ての部品を含み得る高さの平行四辺形
又は長方形に変形するコア処理ステップと、前記刈り上
げステップで取り出された全ての部品と前記コア処理で
の移動後における全ての部品とを、横軸における位置を
対応させて合成し、得られた部品ヒストグラムに基づい
て部品カセットの配列を決定する合成ステップとを含む
ことを特徴とする。
いて、複数の部品を吸着して実装する高速な部品実装装
置に好適な部品実装順序の最適化方法であり、特に、近
年の表面実装基板に対する急激な需要増大に応える技術
として、その実用的価値は極めて高い。
す外観図である。
な構成を示す平面図である。
置関係を示す模式図である。
ニットそれぞれが有する合計4つの部品供給部の構成例
を示し、(b)は、その構成における各種部品カセット
の搭載本数及びZ軸上の位置を示す表である。
位置(Z軸)の例を示す図及び表である。
示す図である。
ールの例を示す図である。
の例を示す図である。
図である。
図である。
す図である。
図である。
を示すモジュール構成図である。
明するための図である。
明するための図である。
説明するための部品ヒストグラムである。
るための実装経路図である。
ヘッドの動きを示す図である。
す部品ヒストグラムである。
ヘッドが部品を装着する際に移動できる範囲の限界に基
づく制約領域を示す図である。
明するための部品ヒストグラムである。
を説明するための部品ヒストグラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
分割による最適化のステップ(1)〜(3)を説明するための
部品ヒストグラムである。
ストグラムである。
ストグラムである。
ヒストグラムである。
るための部品ヒストグラムである。
による最適化のステップ(1)〜(3)を説明するための部品
ヒストグラムである。
ストグラムである。
ヒストグラムである。
部品ヒストグラムである。
装経路図である。
めの実装経路図である。
実装経路図である。
作業ヘッドの移動軌跡図である。
点がある場合における「戻り」動作を示す図であり、
(b)は、「戻り最適化法」を適用した場合のヘッドの
戻り軌跡を示すシミュレーション結果図である。
下における最適化のステップ(1)を説明するための部品
ヒストグラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
における前設備と後設備の実装時間の例、及び、そのと
きのラインバランス処理を示す説明図であり、(c)及
び(d)は、Z軸に空きがない場合における前設備と後
設備の実装時間の例、及び、そのときのラインバランス
処理(スワップ処理)を示す説明図である。
による最適化のステップ(1)を説明するための部品ヒス
トグラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
グラムである。
図であり、(a)は、対象の部品の種類(使用可能なノ
ズルの番号)と員数を示す表であり、(b)は、処理過
程を示す部品ヒストグラムである。
である。
る。
ある。
示す図である。
ある。
示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 部品を収納した部品カセットの並びか
ら、最大n個の部品を吸着することが可能な作業ヘッド
で部品群を吸着し、XYロボットにより前記作業ヘッド
を移動させ基板に実装していく部品実装機を対象とし、
コンピュータにより部品の実装順序を最適化する方法に
おいて、部品カセットの配列を最適化する方法であっ
て、 最適化の対象となる全ての部品を、同一種類の部品の集
まりを1つの部品種とする部品種の単位で、部品の員数
の多い順に並べることにより、部品ヒストグラムを生成
するヒストグラム生成ステップと、 生成された部品ヒストグラムに対して、部品の員数が少
ない部品種が先に無くなっていく順に、横軸方向に連続
して並ぶn個の部品である吸着パターンを、取り出すこ
とができなくなるまで繰り返して取り出す刈り上げステ
ップと、 前記刈り上げステップによる取り出し後における前記部
品ヒストグラムが、前記横軸方向に連続してn個の部品
が並ぶ吸着パターンであるダイヤグラムとなるように、
変形するコア処理ステップと、 前記刈り上げステップで取り出された全ての部品と前記
コア処理での変形後における全ての部品とを、前記横軸
における位置を対応させて合成し、得られた部品ヒスト
グラムに基づいて部品カセットの配列を決定する合成ス
テップと を含むことを特徴とする部品実装順序最適化方法。 - 【請求項2】 前記コア処理ステップでは、前記変形に
よって、 刈り上げステップによる取り出し後における前記部品ヒ
ストグラムを、当該部品ヒストグラムの最下段を底辺と
し、当該部品ヒストグラムに含まれる全ての部品を含み
得る高さの平行四辺形又は長方形に変形することを特徴
とする請求項1記載の部品実装順序最適化方法。 - 【請求項3】 前記コア処理ステップでは、前記刈り上
げステップによる取り出し後における前記部品ヒストグ
ラムに対して、前記平行四辺形又は長方形をテンプレー
トとして宛がい、テンプレートの外に位置する部品をテ
ンプレート内の空き位置に移動させることによって前記
変形を行うことを特徴とする請求項2記載の部品実装順
序最適化方法。 - 【請求項4】 部品を収納した部品カセットの並びか
ら、最大n個の部品を吸着することが可能な作業ヘッド
で部品群を吸着し、XYロボットにより前記作業ヘッド
を移動させ基板に実装していく部品実装機を対象とし、
コンピュータにより部品の実装順序を最適化する装置に
おいて、部品カセットの配列を最適化する装置であっ
て、 最適化の対象となる全ての部品を、同一種類の部品の集
まりを1つの部品種とする部品種の単位で、部品の員数
の多い順に並べることにより、部品ヒストグラムを生成
するヒストグラム生成手段と、 生成された部品ヒストグラムに対して、部品の員数が少
ない部品種が先に無くなっていく順に、横軸方向に連続
して並ぶn個の部品である吸着パターンを、取り出すこ
とができなくなるまで繰り返して取り出す刈り上げ手段
と、 前記刈り上げ手段による取り出し後における前記部品ヒ
ストグラムが、前記横軸方向に連続してn個の部品が並
ぶ吸着パターンであるダイヤグラムとなるように、変形
するコア処理手段と、 前記刈り上げ手段で取り出された全ての部品と前記コア
処理での変形後における全ての部品とを、前記横軸にお
ける位置を対応させて合成し、得られた部品ヒストグラ
ムに基づいて部品カセットの配列を決定する合成手段と を備えることを特徴とする部品実装順序最適化装置。 - 【請求項5】 部品を収納した部品カセットの並びか
ら、最大n個の部品を吸着することが可能な作業ヘッド
で部品群を吸着し、XYロボットにより前記装着ヘッド
を移動させ基板に実装していく部品実装機であって、 請求項1記載の部品実装順序最適化方法により最適化さ
れた部品の実装順序で部品を実装することを特徴とする
部品実装機。
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- 2000-11-30 JP JP2000366311A patent/JP3466153B2/ja not_active Expired - Lifetime
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