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JP3463406B2 - X線反射型マスク - Google Patents

X線反射型マスク

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Publication number
JP3463406B2
JP3463406B2 JP09842695A JP9842695A JP3463406B2 JP 3463406 B2 JP3463406 B2 JP 3463406B2 JP 09842695 A JP09842695 A JP 09842695A JP 9842695 A JP9842695 A JP 9842695A JP 3463406 B2 JP3463406 B2 JP 3463406B2
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JP
Japan
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multilayer film
layer
ray
mask
reflection type
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JP09842695A
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若菜 和佐
澄人 清水
勝彦 村上
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線光学系に用いて好
適なX線反射型マスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路素子の微細化に伴
い、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を
向上させるために、X線を使用した縮小投影リソグラフ
ィー技術が開発されている。即ち、X線は従来から用い
られている紫外線よりも波長が短いので、より微細な回
路パターンを投影することができる。
【0003】回路パターンを投影するためには、その回
路パターンが描かれたマスクが必要である。この様なマ
スクとしては、透過型マスクと反射型マスクの2種類が
知られている。透過型マスクは、X線が透過しやすい物
質からなる厚さ1μm以下の自立膜(メンブレン)の上
に、X線を吸収し易い物質からなる薄膜を用いて、所望
のパターンを形成したものである。
【0004】しかし、この透過型マスクは、メンブレン
の強度が非常に弱いので、大面積のマスクの製造が困難
である、X線照射時のX線吸収による発熱のためにメン
ブレンに変形が生じ易い、等の問題点があった。そこ
で、このような問題点を解決するために、反射型マスク
が開発された。反射型マスクは、X線反射多層膜を用い
てその反射率分布によりパターンを形成したものであ
る。具体的には、X線反射多層膜ミラーをパターン加工
するものや、基板1上に設けたX線反射多層膜2上に形
成した吸収層(吸収体)をパターン3加工するもの(図
2)が知られている。
【0005】このような反射型マスクでは、厚い基板1
上にパターンを形成するので、前記のような問題点は生
じない。マスク基板の表面に形成されるX線反射多層膜
(以下、単に多層膜と略称する場合がある)2は、屈折
率が大きく異なる2種類の物質層を基板1上に数nmの厚
さで交互に積層させたものである(交互多層膜)。
【0006】一般に、前記2種類の物質層は、重元素を
主成分とする物質からなる層(重原子層)と、軽元素を
主成分とする物質からなる層(軽原子層)である。多層
膜2は多数の界面で反射した光の干渉効果を利用したも
のであり、多層膜の一つの周期の長さ(周期長)をd、
X線の入射角をθ、X線の波長をλとすると、ブラッグ
の条件(2d・sinθ=nλ 、nは正の整数)を満
たすときに多層膜は、高い反射率を示す。
【0007】X線反射多層膜(ミラー)上に形成した吸
収層(吸収体)をパターン加工して行う反射型マスクの
作製には、二通りの方法がある。一つは、多層膜2上に
吸収層を成膜した後、レジストパターンを形成し、ドラ
イエッチング等によりパターンを吸収層に転写する方法
である。この方法では、吸収層にパターンを転写する際
に多層膜2にダメージを与えるので、多層膜の反射率が
低下するという問題が生じる。
【0008】もう一つは多層膜2上にレジストパターン
を形成し、このパターンをステンシルマスクとして、リ
フトオフ法やメッキ法により吸収層を付加する方法であ
る。この方法では、多層膜2にダメージを与えないの
で、良好な反射型マスクが得られる。本出願人も、この
方法に着目し、反射型マスクの製造方法を提案している
(特願平6−168566)。
【0009】メッキ法の場合、電解メッキ法を用いると
きには、導電性物質を表面に配置しこれを吸収体析出の
ための電極として用いる。無電解メッキ法を用いるとき
には触媒活性な物質を表面に配置し、還元反応の反応開
始剤とする。パターン化された吸収層3を付加する方法
の製造工程(一例)を図3に示す。先ず、基板1上に多
層膜2を成膜する(図3(a))。このとき、多層膜2
の最上層が導電性や触媒活性な性質を有する物質となる
ように多層膜2を形成する。一般に、重原子層が導電性
や触媒活性な性質を示す場合が多いので、重原子層が最
上層となる。
【0010】なお、多層膜を構成する物質がこれらの性
質を有しないときには、多層膜2の反射率に影響を及ぼ
さない程度の極薄い導電性膜または触媒活性膜を成膜し
ても良い。次に、多層膜2上にレジスト5を塗布し(図
3(b))、パターン露光及び現像を行ってレジストパ
ターン5’を形成する(図3(c))。このレジストパ
ターン5’を型にして、レジスト除去された部分のみに
吸収層3をメッキ法により選択的に成長させた後(図3
(d))、レジストパターン5’を除去すると、反射型
マスクが得られる(図3(e))。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
様な従来の製作方法により作製した反射型マスクでは、
X線吸収層をメッキ法により形成するためには、多層膜
最上層に導電性または触媒活性な性質を有する物質層
(重原子層)を配置しなければならない。一般に、X線
縮小投影露光にて使用されるX線多層膜の構成物質の組
み合わせとして、例えばMo/Si、Ru/Si、Pa
/Si、W/Si、Mo/B4 C、Ru/B4 C、W/
C、NiCr/C等が挙げられる。
【0012】これらの多層膜及び前記メッキ法を用いた
従来の方法により、X線反射型マスクを作製するには、
多層膜最上層にMo、Ru、W、NiCrなどの導電性
を有する重原子層、或いはPaなどの触媒活性な性質を
有する重原子層を配置する。ところで、多層膜最上層に
重原子層を配置した場合には、経時変化により成膜直後
に比べて次第に多層膜のX線反射率が低下していくこと
が問題となっている(例えば、J.H.Underwo
od,E.M.Gullikson,andKhanh
Nguyen: APPLIED OPTICS 1. December 199
3.Vol.32,No.34 P. 6985 〜 6990 参照)。
【0013】例えば、多層膜を大気中に保管している
と、最上層が次第に酸化される(経時変化)。Mo/S
i多層膜の場合には、酸化モリブデンまたは酸化シリコ
ンが多層膜最上層の最表面に形成される。このような酸
化によって、最上層の光学定数が変化する。酸素は軽原
子層の軽原子に近い光学定数を持つので、最上層が重原
子層の場合は、軽原子層の場合と比べて、酸化により甚
だしく光学定数が変化する結果となり、多層膜のX線反
射率を低下させてしまう。
【0014】多層膜をX線投影露光装置のX線反射型マ
スクに用いた場合に、多層膜のX線反射率が低下する
と、所望の露光量を得るために必要なX線照射時間が長
くなるので、スループットが低下するという問題点が生
じる。さらに、マスクへのX線照射量も増大するので、
マスクの耐久性の問題点も生じる。このような問題点を
防ぐためには、導電性または触媒活性な性質を有し、化
学的に安定であるか、或いは経時変化による光学定数の
変化の小さい物質を多層膜最上層物質として選択すれば
良い。
【0015】しかしながら、このような物質は非常に限
られており、多層膜を作製しても、X線投影露光に必要
な反射率を得ることが非常に難しい場合が多いという問
題点がある。本発明は、前記問題点に鑑みてなされたも
のであり、経時変化による多層膜の反射率低下を防止し
たX線反射型マスクを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に「少なくとも、基板上に設けたX線反射多層膜と、さ
らに該多層膜上に所定パターンにて設けたX線吸収層と
を有するX線反射型マスクにおいて、前記多層膜及び吸
収層の上に、化学的に安定な物質、或いは光学定数の経
時変化が小さい物質の被覆層を形成してなることを特徴
とするX線反射型マスク(請求項1)」を提供する。
【0017】また、本発明は第二に「少なくとも、基板
と、該基板上に設けた所定の反射率分布を有するX線反
射多層膜とを備えたX線反射型マスクにおいて、前記多
層膜の上に、化学的に安定な物質、或いは光学定数の経
時変化が小さい物質の被覆層を形成してなることを特徴
とするX線反射型マスク(請求項2)」を提供する。
【0018】また、本発明は第三に「マスクのX線反射
率が最大または略最大となるように、前記被覆層が形成
されてなることを特徴とする請求項1または2記載のX
線反射型マスク(請求項3)」を提供する。また、本発
明は第四に「前記多層膜最上層の直下層を構成する物質
またはその化合物にて、前記被覆層が形成されてなるこ
とを特徴とする請求項1〜3記載のX線反射型マスク
(請求項4)」を提供する。
【0019】また、本発明は第五に「前記多層膜がMo
/Siの交互多層膜であり、かつ前記被覆層がSiまた
はSi化合物にて形成されてなることを特徴とする請求
項1〜4記載のX線反射型マスク(請求項5)」を提供
する。
【0020】
【作用】本発明にかかる被覆層を設けていない従来のX
線反射型マスクでは、反射部の一つである多層膜最上層
が経時変化(酸化等の化学変化)して、その光学定数が
変化する。特に、多層膜最上層として重原子層を配置す
ると、多くの場合、この光学定数の変化量が大きくなっ
て、多層膜全体の反射特性に影響を及ぼし、その結果、
多層膜全体の反射率が大きく低下してしまう。
【0021】しかし、本発明によれば、酸化等の化学変
化が起こりにくい化学的に安定な物質、或いは光学定数
の変化が起こりにくい物質を用いた被覆層4をX線反射
型マスク(以下、反射型マスクと略称する場合がある)
の表面に形成することにより多層膜2最上層の経時変化
を抑制することができる(図1参照)。そのため、本発
明によれば、多層膜2の最上層の材質によらず、反射型
マスクの反射率低下を防止できる(請求項1、2)。
【0022】被覆層4を構成する物質としては、酸化等
の化学変化が起こりにくい化学的に安定な物質、或いは
光学定数の変化が起こりにくい物質を選択する。例え
ば、化学的に安定な物質としては、Au、Ptの他、S
iO2 、SiCなどがあげられる。また、光学定数の変
化が起こりにくい物質としては、使用するX線の波長に
もよるが、例えば波長13nmではSiなどが挙げられ
る。
【0023】また、被覆層4は、多層膜2最上層が反射
型マスクの周囲環境と接しないように、連続膜となる厚
さにて形成することが好ましく、また被覆層4の存在に
より多層膜の反射率が低下することがないように形成す
ることが好ましい。さらに、被覆層4は、反射型マスク
(または多層膜)の反射率が最大または略最大となるよ
うに形成する(例えば、材料と膜厚を選択して形成す
る)ことが好ましい(請求項3)。
【0024】なお、被覆層4の材料と膜厚を選択すれ
ば、被覆層4を反射増加膜として用いることも可能であ
る。また、被覆層4の材料として、多層膜構成物質のう
ち最上層ではない、即ち最上層の直下層(多くの場合は
軽原子層となる)の材料を用いれば、この材料は多層膜
2を構成している物質であるから、被覆層4の材料とし
て用いても反射率低下の問題は起こらない(請求項
4)。
【0025】しかも、多層膜2を形成した装置により被
覆層4も形成できるので、被覆層4を形成するための別
の装置を新たに導入する必要がなくなり、コストパフォ
ーマンスが良くなる(請求項4)。軟X線領域では、と
りわけX線投影露光において有望とされる波長13nm
では、多層膜2としてMo/Si多層膜、被覆層4とし
てSiまたはSi化合物を用いれば、高反射率を有し、
しかも経時変化による多層膜の反射率低下を防止したX
線反射型マスクを提供できるので好ましい(請求項
5)。
【0026】本発明にかかる反射型マスクの製造工程の
一例を図4に示す。先ず、基板1上に多層膜2を成膜す
る(図4(a))。このとき、多層膜2の最上層が導電
性または触媒活性な性質を有する物質となるように、多
層膜2を形成する。一般に、重原子層が導電性または触
媒活性な性質を示す場合が多いので重原子層が最上層と
なる。
【0027】次に、多層膜2上にレジスト5を塗布し
(図4(b))、パターン露光及び現像を行ってレジス
トパターン5’を形成する(図4(c))。そして、こ
のレジストパターン5’を型にして、レジストが除去さ
れた部分のみに吸収体3をメッキ法(電解または無電解
の各メッキ法)にて選択的に成長させた後(図4
(d))、レジストパターン5’を除去する(図4
(e))。さらに、被覆層4を成膜すると、反射型マス
クが得られる(図4(f))。
【0028】以下、実施例により本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0029】
【実施例1】図1は本実施例の反射型マスクの概略断面
図である。図4を用いて、本実施例の反射型マスクを作
製する工程を説明する。Siウエハ1を基板として、イ
オンビームスパッタリング法により、最上層がMo層と
なるようにMo/Si交互多層膜2を成膜した(図4
(a))。ここで、最上層をMo層とした理由は、後で
行う電解メッキ法を用いた吸収体の形成の際に、最上層
のMo層をメッキ用電極として使用するためである。
【0030】Mo/Si多層膜2は、層数50層対、周
期長(Mo/Si層1対の膜厚)6.6 nm、膜厚比(=
Mo層の厚さ/周期長)0.33とした。Mo/Si多層膜
2上に、レジスト5(住友化学製:PFi−15)を膜
厚約1μmにて塗布し、ホットプレートを用いて90
℃,1分間のプリベークを行った(図4(b))。次
に、紫外線(i線)を用いた縮小投影露光法にて、マス
クパターンをレジスト5上に露光した。形成するレジス
トパターンは、0.4 〜4μmL&Sとした。ホットプレ
ートにて、110℃,1分間のベイクを行ったのち、現
像液(HMD−3)により現像してレジストパターン
5’を形成し、メッキパターンの型とした(図4
(c))。
【0031】電解メッキ液は、スルファミン酸ニッケル
450g/l、ほう酸30g/l、ラウリル硫酸ナトリ
ウム0.5 g/lの水溶液とした。電解メッキの条件は、
例えば、電流密度1A/dm2 、pH3〜4、浴温50
℃とした。この条件にて、厚さ約110nmの電解ニッ
ケルメッキ3を成長させた(図4(d))、純水を用い
て洗浄、乾燥して、レジストパターン5’を除去した
(図4(e))。
【0032】レジストパターン5’の除去には、アセト
ン洗浄法、またはO2 アッシング法を用いた。反射型マ
スクの表面を十分に洗浄した後、イオンビームスパッタ
リング法にてSi層4を4.4 nm成膜した(図4
(f))。以上の工程により作製した本実施例の反射型
マスクの反射率を波長13nmの軟X線を用いて観察し
た。作製直後は約64%であり、同様に作製した多層膜
ミラー(Si層4を形成しない反射型マスク)とほぼ同
じであった。
【0033】また、この本実施例の反射型マスクを大気
中にて100日以上放置した後、反射率を測定したとこ
ろ、反射率の低下は見られなかった(反射率約65
%)。これに対して、Si層4を形成しない反射型マス
クを大気中にて100日以上放置した後、反射率を測定
したところ、反射率の大きな低下が見られた(反射率約
55%)。
【0034】
【実施例2】Siウエハ1を基板として、イオンビーム
スパッタリング法により、最上層がMo層となるように
Mo/SiC交互多層膜2を成膜した(図4(a))。
ここで、最上層をMo層とした理由は、後で行う電解メ
ッキ法を用いた吸収体の形成の際に、最上層のMo層を
メッキ用電極として使用するためである。
【0035】Mo/SiC多層膜2は、層数50層対、
周期長6.7 nm、膜厚比(=Mo層の厚さ/周期長)0.
33とした。Mo/SiC多層膜2上に、レジスト5(住
友化学製:PFi−15)を膜厚約1μmにて塗布し、
ホットプレートを用いて90℃,1分間のプリベークを
行った(図4(b))。次に、紫外線(i線)を用いた
縮小投影露光法にて、マスクパターンをレジスト5上に
露光した。形成するレジストパターンは、0.4 〜4μm
L&Sとした。ホットプレートにて、110℃,1分間
のベイクを行ったのち、現像液(HMD−3)により現
像してレジストパターン5’を形成し、メッキパターン
の型とした(図4(c))。
【0036】電解メッキ液は、スルファミン酸ニッケル
450g/l、ほう酸30g/l、ラウリル硫酸ナトリ
ウム0.5 g/lの水溶液とした。電解メッキの条件は、
例えば、電流密度1A/dm2 、pH3〜4、浴温50
℃とした。この条件にて、厚さ約110nmの電解ニッ
ケルメッキ3を成長させた(図4(d))、純水を用い
て洗浄、乾燥して、レジストパターン5’を除去した
(図4(e))。
【0037】レジストパターン5’の除去には、アセト
ン洗浄法、またはO2 アッシング法を用いた。反射型マ
スクの表面を十分に洗浄した後、イオンビームスパッタ
リング法にてSiC層4を4.5 nm成膜した(図4
(f))。以上の工程により作製した本実施例の反射型
マスクの反射率を波長13nmの軟X線を用いて観察し
た。作製直後は約48%であり、同様に作製した多層膜
ミラー(SiC層4を形成しない反射型マスク)とほぼ
同じであった。
【0038】また、この本実施例の反射型マスクを大気
中にて100日以上放置した後、反射率を測定したとこ
ろ、反射率の低下は見られなかった(反射率約47
%)。これに対して、SiC層4を形成しない反射型マ
スクを大気中にて100日以上放置した後、反射率を測
定したところ、反射率の大きな低下が見られた(反射率
約40%)。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のX線反射
型マスクによれば、経時変化によるX線反射率の低下を
防ぎ、高い反射率を保つことができる。本発明のX線反
射型マスクをX線投影露光装置に用いれば、露光時間を
常に一定(または略一定)にすることができる。
【0040】その結果、X線投影露光装置のスループッ
トが安定する。また、反射率の変化に応じて露光時間を
変化させる必要がなくなるだけでなく、反射率の低下に
よる露光不良も起こらないので、良品率が向上する。さ
らに、マスクへの照射量も軽減されるので、反射型マス
クを構成する多層膜の劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明にかかる(被覆層を設けた)X線反
射型マスクの一例を示す概略断面図である。
【図2】は、従来の(被覆層を設けない)X線反射型マ
スクの一例を示す概略断面図である。
【図3】は、従来のX線反射型マスクの製造工程の一例
を示す概略断面図である。
【図4】は、本発明にかかるX線反射型マスクの製造工
程の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・基板 2・・・X線反射多層膜(例えば、Mo/Si交互多層
膜、Mo/SiC交互多層膜) 3・・・X線吸収層(吸収体) 4・・・被覆層 5・・・レジスト 5’・・レジストパターン 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−67731(JP,A) 特開 昭63−21830(JP,A) 特開 平3−136313(JP,A) 特開 平4−207016(JP,A) 実開 昭63−185224(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、基板上に設けたX線反射多
    層膜と、さらに該多層膜上に所定パターンにて設けたX
    線吸収層とを有するX線反射型マスクにおいて、 前記多層膜及び吸収層の上に、化学的に安定な物質、或
    いは光学定数の経時変化が小さい物質の被覆層を形成し
    てなることを特徴とするX線反射型マスク。
  2. 【請求項2】 少なくとも、基板と、該基板上に設けた
    所定の反射率分布を有するX線反射多層膜とを備えたX
    線反射型マスクにおいて、 前記多層膜の上に、化学的に安定な物質、或いは光学定
    数の経時変化が小さい物質の被覆層を形成してなること
    を特徴とするX線反射型マスク。
  3. 【請求項3】 マスクのX線反射率が最大または略最大
    となるように、前記被覆層が形成されてなることを特徴
    とする請求項1または2記載のX線反射型マスク。
  4. 【請求項4】 前記多層膜最上層の直下層を構成する物
    質またはその化合物にて、前記被覆層が形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1〜3記載のX線反射型マス
    ク。
  5. 【請求項5】 前記多層膜がMo/Siの交互多層膜で
    あり、かつ前記被覆層がSiまたはSi化合物にて形成
    されてなることを特徴とする請求項1〜4記載のX線反
    射型マスク。
JP09842695A 1995-04-24 1995-04-24 X線反射型マスク Expired - Lifetime JP3463406B2 (ja)

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JPH08293450A (ja) 1996-11-05

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