JP3444243B2 - 非水電解液およびそれを用いたリチウム二次電池 - Google Patents
非水電解液およびそれを用いたリチウム二次電池Info
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- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Description
性や電気容量、保存特性などの電池特性にも優れたリチ
ウム二次電池を提供することができる非水電解液、およ
びそれを用いたリチウム二次電池に関する。
などの駆動用電源として広く使用されている。リチウム
二次電池は、主に正極、非水電解液及び負極から構成さ
れており、特に、LiCoO2などのリチウム複合酸化
物を正極とし、炭素材料又はリチウム金属を負極とした
リチウム二次電池が好適に使用されている。そして、そ
のリチウム二次電池用の非水電解液としては、エチレン
カーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(P
C)などのカーボネート類が好適に使用されている。
サイクル特性および電気容量などの電池特性について、
さらに優れた特性を有する二次電池が求められている。
正極として、例えばLiCoO2、LiMn2O4、Li
NiO2などを用いたリチウム二次電池は、非水電解液
中の溶媒が充電時に局部的に一部酸化分解することによ
り、該分解物が電池の望ましい電気化学的反応を阻害す
るために電池性能の低下を生じる。これは正極材料と非
水電解液との界面における溶媒の電気化学的酸化に起因
するものと思われる。また、負極として例えば天然黒鉛
や人造黒鉛などの高結晶化した炭素材料を用いたリチウ
ム二次電池は、非水電解液中の溶媒が充電時に負極表面
で還元分解し、非水電解液溶媒として一般に広く使用さ
れているECにおいても充放電を繰り返す間に一部還元
分解が起こり、電池性能の低下が起こる。このため、電
池のサイクル特性および電気容量などの電池特性は必ず
しも満足なものではないのが現状である。
用非水電解液に関する課題を解決し、電池のサイクル特
性に優れ、さらに電気容量や充電状態での保存特性など
の電池特性にも優れたリチウム二次電池を構成すること
ができるリチウム二次電池用の非水電解液、およびそれ
を用いたリチウム二次電池を提供することを目的とす
る。
解質が溶解されている非水電解液において、該非水電解
液中に下記式(I)
アルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜
6のアルキニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、
アリール基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数1〜7の
アルカンスルホニル基、炭素数6〜10のアリールスル
ホニル基、炭素数2〜7のエステル基を示す。)で表さ
れる置換基に酸素を含有したジスルフィド誘導体、およ
び下記式(II)
r、I、CF3、CCl3、CBr3を示す。)で表され
る置換基にハロゲンを含有したジスルフィド誘導体が
0.01〜5重量%含有されていることを特徴とする非
水電解液に関する。また、正極、負極および非水溶媒に
電解質が溶解されている非水電解液からなるリチウム二
次電池において、該非水電解液中に下記式(I)
アルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜
6のアルキニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、
アリール基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数1〜7の
アルカンスルホニル基、炭素数6〜10のアリールスル
ホニル基、炭素数2〜7のエステル基を示す。)で表さ
れる置換基に酸素を含有したジスルフィド誘導体、およ
び下記式(II)
r、I、CF3、CCl3、CBr3を示す。)で表され
る置換基にハロゲンを含有したジスルフィド誘導体が
0.01〜5重量%含有されていることを特徴とするリ
チウム二次電池に関する。
の構成部材として使用される。二次電池を構成する非水
電解液以外の構成部材については特に限定されず、従来
使用されている種々の構成部材を使用できる。
る電解液に含有される前記式(I)で表されるジスルフ
ィド誘導体において、X1、X2はメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基のよう
な炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。アルキル基は
イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基のよう
な分枝アルキル基でもよく、シクロプロピル基、シクロ
ヘキシル基のようなシクロアルキル基でもよい。また、
ビニル基、1−プロペニル基、アリル基のようなアルケ
ニル基でもよく、エチニル基、2−プロピニル基のよう
なアルキニル基でもよい。また、フェニル基、p−トリ
ル基などのアリール基でもよい。また、アセチル基、プ
ロピオニル基、アクリロイル基、ベンゾイル基などのア
シル基でもよく、メタンスルホニル基、エタンスルホニ
ル基、ベンゼンスルホニル基などのスルホニル基でもよ
い。さらに、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、フェノキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボ
ニル基などのエステル基でもよい。また、前記式(I
I)で表されるジスルフィド誘導体において、X3、X4
はF、Cl、Br、Iのようなハロゲン原子、あるい
は、CF3、CCl3、CBr3のようなハロゲン原子を
含有した置換基が好ましい。
誘導体の具体例としては、例えば、ビス(4−メトキシ
フェニル)ジスルフィド〔X1、X2=メチル基〕、ビス
(3−メトキシフェニル)ジスルフィド〔X1、X2=メ
チル基〕、ビス(2−メトキシフェニル)ジスルフィド
〔X1、X2=メチル基〕、ビス(4−エトキシフェニ
ル)ジスルフィド〔X1、X2=エチル基〕、ビス(4−
イソプロポキシフェニル)ジスルフィド〔X1、X2=イ
ソプロピル基〕、ビス(4−シクロヘキシルオキシフェ
ニル)ジスルフィド〔X1、X2=シクロヘキシル基〕、
ビス(4−アリルオキシフェニル)ジスルフィド
〔X1、X2=アリル基〕、ビス〔4−(2−プロピニル
オキシ)フェニル〕ジスルフィド〔X1、X2=2−プロ
ピニル基〕、ビス(4−フェノキシフェニル)ジスルフ
ィド〔X1、X2=フェニル基〕、ビス(4−アセトキシ
フェニル)ジスルフィド〔X1、X2=アセチル基〕、ビ
ス(4−ベンゾイルオキシフェニル)ジスルフィド〔X
1、X2=ベンゾイル基〕、ビス(4−メタンスルホニル
オキシフェニル)ジスルフィド〔X1、X2=メタンスル
ホニル基〕、ビス(4−ベンゼンスルホニルオキシフェ
ニル)ジスルフィド〔X1、X2=ベンゼンスルホニル
基〕、ビス(4−メトキシカルボニルオキシフェニル)
ジスルフィド〔X1、X2=メトキシカルボニル基〕、ビ
ス(4−フェノキシカルボニルオキシフェニル)ジスル
フィド〔X1、X2=フェノキシカルボニル基〕などが挙
げられる。また、前記一般式(II)で表されるジスル
フィド誘導体の具体例としては、例えば、ビス(4−フ
ルオロフェニル)ジスルフィド〔X3、X4=F〕、ビス
(4−クロロフェニル)ジスルフィド〔X3、X4=C
l〕、ビス(4−ブロモフェニル)ジスルフィド
〔X3、X4=Br〕、ビス(4−ヨードフェニル)ジス
ルフィド〔X3、X4=I〕、ビス(4−トリフルオロメ
チルフェニル)ジスルフィド〔X3、X4=CF3〕、ビ
ス(4−トリクロロメチルフェニル)ジスルフィド〔X
3、X4=CCl3〕、ビス(4−トリブロモメチルフェ
ニル)ジスルフィド〔X3、X4=CBr3〕が挙げられ
る。
表される置換基に酸素を含有したジスルフィド誘導体の
含有量は、過度に多いと電池性能が低下することがあ
り、また、過度に少ないと期待した十分な電池性能が得
られない。したがって、その含有量は非水電解液の重量
に対して0.01〜5重量%の範囲がサイクル特性が向
上するのでよい。
誘電率溶媒と低粘度溶媒とからなるものが好ましい。高
誘電率溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート
(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレン
カーボネート(BC)などの環状カーボネート類が好適
に挙げられる。これらの高誘電率溶媒は、一種類で使用
してもよく、また二種類以上組み合わせて使用してもよ
い。
ーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(M
EC)、ジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カ
ーボネート類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラ
ヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキ
シエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブト
キシエタンなどのエーテル類、γ−ブチロラクトンなど
のラクトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、プロ
ピオン酸メチルなどのエステル類、ジメチルホルムアミ
ドなどのアミド類が挙げられる。これらの低粘度溶媒は
一種類で使用してもよく、また二種類以上組み合わせて
使用してもよい。高誘電率溶媒と低粘度溶媒とはそれぞ
れ任意に選択され組み合わせて使用される。なお、前記
の高誘電率溶媒および低粘度溶媒は、容量比(高誘電率
溶媒:低粘度溶媒)で通常1:9〜4:1、好ましくは
1:4〜7:3の割合で使用される。
ば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiN(S
O2CF3)2、LiN(SO2C2F5)2、LiC(SO2
CF3)3などが挙げられる。これらの電解質は、一種類
で使用してもよく、二種類以上組み合わせて使用しても
よい。これら電解質は、前記の非水溶媒に通常0.1〜
3M、好ましくは0.5〜1.5Mの濃度で溶解されて
使用される。
誘電率溶媒や低粘度溶媒を混合し、これに前記の電解質
を溶解し、前記式(I)で表される置換基に酸素を含有
したジスルフィド誘導体を溶解することにより得られ
る。
ンガン、ニッケル、クロム、鉄およびバナジウムからな
る群より選ばれる少なくとも一種類の金属とリチウムと
の複合金属酸化物が使用される。このような複合金属酸
化物としては、例えば、LiCoO2、LiMn2O4、
LiNiO2などが挙げられる。
ラック、カーボンブラックなどの導電剤、ポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)などの結着剤および溶剤と混練して正極合
剤とした後、この正極材料を集電体としてのアルミニウ
ム箔やステンレス製のラス板に塗布して、乾燥、加圧成
型後、50℃〜250℃程度の温度で2時間程度真空下
で加熱処理することにより作製される。
ウム合金、およびリチウムを吸蔵・放出可能な黒鉛型結
晶構造を有する炭素材料〔熱分解炭素類、コークス類、
グラファイト類(人造黒鉛、天然黒鉛など)、有機高分
子化合物燃焼体、炭素繊維〕や複合スズ酸化物などの物
質が使用される。特に、格子面(002)の面間隔(d
002)が0.335〜0.340nm(ナノメータ)で
ある黒鉛型結晶構造を有する炭素材料を使用することが
好ましい。なお、炭素材料のような粉末材料はエチレン
プロピレンジエンターポリマー(EPDM)、ポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデ
ン(PVDF)などの結着剤と混練して負極合剤として
使用される。
ものではなく、正極、負極および単層又は複層のセパレ
ータを有するコイン型電池、さらに、正極、負極および
ロール状のセパレータを有する円筒型電池や角型電池な
どが一例として挙げられる。なお、セパレータとしては
公知のポリオレフィンの微多孔膜、織布、不織布などが
使用される。
を具体的に説明する。 実施例1 〔非水電解液の調製〕EC:DMC(容量比)=1:2
の非水溶媒を調製し、これにLiPF6を1Mの濃度に
なるように溶解して非水電解液を調製した後、さらにビ
ス(4−メトキシフェニル)ジスルフィド〔X1、X2=
メチル基〕を非水電解液に対して0.1重量%となるよ
うに加えた。
の測定〕LiCoO2(正極活物質)を80重量%、ア
セチレンブラック(導電剤)を10重量%、ポリフッ化
ビニリデン(結着剤)を10重量%の割合で混合し、こ
れに1−メチル−2−ピロリドン溶剤を加えて混合した
ものをアルミニウム箔上に塗布し、乾燥、加圧成型、加
熱処理して正極を調製した。天然黒鉛(負極活物質)を
90重量%、ポリフッ化ビニリデン(結着剤)を10重
量%の割合で混合し、これに1−メチル−2−ピロリド
ン溶剤を加え、混合したものを銅箔上に塗布し、乾燥、
加圧成型、加熱処理して負極を調製した。そして、ポリ
プロピレン微多孔性フィルムのセパレータを用い、上記
の非水電解液を注入させてコイン電池(直径20mm、
厚さ3.2mm)を作製した。このコイン電池を用い
て、室温(20℃)下、0.8mAの定電流及び定電圧
で、終止電圧4.2Vまで5時間充電し、次に0.8m
Aの定電流下、終止電圧2.7Vまで放電し、この充放
電を繰り返した。初期充放電容量は、EC−DMC(1
/2)を非水電解液として用いた場合(比較例1)とほ
ぼ同等であり、60サイクル後の電池特性を測定したと
ころ、初期放電容量を100%としたときの放電容量維
持率は93.5%であった。また、低温特性も良好であ
った。コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示
す。
ィド〔X1、X2=メチル基〕を非水電解液に対して0.
05重量%使用したほかは実施例1と同様に非水電解液
を調製してコイン電池を作製し、60サイクル後の電池
特性を測定したところ、放電容量維持率は92.1%で
あった。コイン電池の作製条件および電池特性を表1に
示す。
ィド〔X1、X2=メチル基〕を非水電解液に対して0.
2重量%使用したほかは実施例1と同様に非水電解液を
調製してコイン電池を作製し、60サイクル後の電池特
性を測定したところ、放電容量維持率は92.4%であ
った。コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示
す。
フィド〔X1、X2=アセチル基〕を非水電解液に対して
0.1重量%使用したほかは実施例1と同様に非水電解
液を調製してコイン電池を作製し、60サイクル後の電
池特性を測定したところ、放電容量維持率は91.2%
であった。コイン電池の作製条件および電池特性を表1
に示す。
ニル)ジスルフィド〔X1、X2=メタンスルホニル基〕
を非水電解液に対して0.1重量%使用したほかは実施
例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製
し、60サイクル後の電池特性を測定したところ、放電
容量維持率は92.9%であった。コイン電池の作製条
件および電池特性を表1に示す。
ェニル)ジスルフィド〔X1、X2=メトキシカルボニル
基〕を非水電解液に対して0.1重量%使用したほかは
実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作
製し、60サイクル後の電池特性を測定したところ、放
電容量維持率は92.7%であった。コイン電池の作製
条件および電池特性を表1に示す。
ィド〔X3、X4=F〕を非水電解液に対して0.1重量
%使用したほかは実施例1と同様に非水電解液を調製し
てコイン電池を作製し、60サイクル後の電池特性を測
定したところ、放電容量維持率は92.8%であった。
コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示す。
ド〔X3、X4=Cl〕を非水電解液に対して0.1重量
%使用したほかは実施例1と同様に非水電解液を調製し
てコイン電池を作製し、60サイクル後の電池特性を測
定したところ、放電容量維持率は91.6%であった。
コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示す。
ル)ジスルフィド〔X3、X4=CF3〕を非水電解液に
対して0.1重量%使用したほかは実施例1と同様に非
水電解液を調製してコイン電池を作製し、60サイクル
後の電池特性を測定したところ、放電容量維持率は9
2.5%であった。コイン電池の作製条件および電池特
性を表1に示す。
を調製し、これにLiPF6を1Mの濃度になるように
溶解して非水電解液を調整した後、さらにビス(4−メ
トキシフェニル)ジスルフィド〔X1、X2=メチル基〕
を非水電解液に対して0.1重量%となるように加え
た。この非水電解液を使用して実施例1と同様にコイン
電池を作製し、電池特性を測定したところ、初期放電容
量はEC−DMC(容量比1/2)のみを非水電解液と
して用いた場合(比較例1)とほぼ同等であり、60サ
イクル後の電池特性を測定したところ、初期放電容量を
100%としたときの放電容量維持率は93.0%であ
った。また、低温特性も良好であった。コイン電池の作
製条件および電池特性を表1に示す。
たほかは実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン
電池を作製し、60サイクル後の電池特性を測定したと
ころ、放電容量維持率は90.3%であった。コイン電
池の作製条件および電池特性を表1に示す。
を使用したほかは実施例1と同様に非水電解液を調製し
てコイン電池を作製し、60サイクル後の電池特性を測
定したところ、放電容量維持率は94.5%であった。
コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示す。
これにLiPF6を1Mの濃度になるように溶解した。
このときジスルフィドは全く添加しなかった。この非水
電解液を使用して実施例1と同様にコイン電池を作製
し、電池特性を測定した。初期放電容量に対し、60サ
イクル後の放電容量維持率は83.8%であった。コイ
ン電池の作製条件および電池特性を表1に示す。
し〕を非水電解液に対して0.1重量%使用したほかは
実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作
製し、60サイクル後の電池特性を測定したところ、放
電容量維持率は88.7%であった。コイン電池の作製
条件および電池特性を表1に示す。以上のように、本発
明の添加剤を含有した電解液を用いると、無添加の系に
比べ、サイクル特性が飛躍的に向上した。これは、充電
時に添加剤が正極上で酸化分解し、電池の可逆性を良好
にする被膜を形成するためであると考えられる。また、
本発明の添加剤は、ベンゼン環に置換基を含有していな
いジフェニルジスルフィド添加系に比べても、より良好
なサイクル特性が得られた。この理由としては、ベンゼ
ン環に酸素、あるいはハロゲンなどの非共有電子対を多
く持つ原子が置換することで、充電時にそれらの原子か
ら正極へ電子が流れ込み、よりスムーズな酸化反応が起
こるためであると思われる。また、サイクル特性だけで
なく、本発明の添加剤はジフェニルジスルフィドに比べ
電解液への溶解性が良好であった。これは、ベンゼン環
に置換基を有することで、極性が上がるためであると思
われる。さらに、本発明の添加剤はジスルフィド化合物
特有の悪臭が、ジフェニルジスルフィドに比べ、明らか
に少ない。これも、ベンゼン環上の置換基の影響である
と思われる。このように、本発明の添加剤は、ベンゼン
環状に置換基を有さないジフェニルジスルフィドに比
べ、サイクル特性だけでなく、電解液への溶解性、悪臭
の少なさなどの取り扱い上の面からも優位性を持つの
で、電解液の添加剤としてより優れたものであると言え
る。
ず、発明の趣旨から容易に類推可能な様々な組み合わせ
が可能である。特に、上記実施例の溶媒の組み合わせは
限定されるものではない。更には、上記実施例はコイン
電池に関するものであるが、本発明は円筒形、角柱形の
電池にも適用される。
電気容量、保存特性などの電池特性に優れたリチウム二
次電池を提供することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 非水溶媒に電解質が溶解されている非
水電解液において、該非水電解液中に下記式(I) 【化1】 (ただし、X1、X2はそれぞれ独立して炭素数1〜6の
アルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜
6のアルキニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、
アリール基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数1〜7の
アルカンスルホニル基、炭素数6〜10のアリールスル
ホニル基、炭素数2〜7のエステル基を示す。)で表さ
れる置換基に酸素を含有したジスルフィド誘導体が0.
01〜5重量%含有されていることを特徴とするリチウ
ム二次電池用非水電解液。 - 【請求項2】 非水溶媒に電解質が溶解されている非
水電解液において、該非水電解液中に下記式(II) 【化2】 (ただし、X3、X4はそれぞれ独立してF、Cl、B
r、I、CF3、CCl3、CBr3を示す。)で表され
る置換基にハロゲンを含有したジスルフィド誘導体が
0.01〜5重量%含有されていることを特徴とするリ
チウム二次電池用非水電解液。 - 【請求項3】 正極、負極および非水溶媒に電解質が
溶解されている非水電解液からなるリチウム二次電池に
おいて、該非水電解液中に下記式(I) 【化3】 (ただし、X1、X2はそれぞれ独立して炭素数1〜6の
アルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜
6のアルキニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、
アリール基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数1〜7の
アルカンスルホニル基、炭素数6〜10のアリールスル
ホニル基、炭素数2〜7のエステル基を示す。)で表さ
れる置換基に酸素を含有したジスルフィド誘導体が0.
01〜5重量%含有されていることを特徴とするリチウ
ム二次電池。 - 【請求項4】 正極、負極および非水溶媒に電解質が
溶解されている非水電解液からなるリチウム二次電池に
おいて、該非水電解液中に下記式(II) 【化4】 (ただし、X3、X4はそれぞれ独立してF、Cl、B
r、I、CF3、CCl3、CBr3を示す。)で表され
る置換基にハロゲンを含有したジスルフィド誘導体が
0.01〜5重量%含有されていることを特徴とするリ
チウム二次電池。
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