JP3443929B2 - ビード付き複層ガラスの製造方法 - Google Patents
ビード付き複層ガラスの製造方法Info
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- JP3443929B2 JP3443929B2 JP08162894A JP8162894A JP3443929B2 JP 3443929 B2 JP3443929 B2 JP 3443929B2 JP 08162894 A JP08162894 A JP 08162894A JP 8162894 A JP8162894 A JP 8162894A JP 3443929 B2 JP3443929 B2 JP 3443929B2
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- Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビードが取り付けられ
た複層ガラスを製造する方法に関し、詳しくはサッシに
簡便、迅速に装着できるビード付き複層ガラスの製造方
法に関する。
た複層ガラスを製造する方法に関し、詳しくはサッシに
簡便、迅速に装着できるビード付き複層ガラスの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】複層ガラスをサッシ障子に組み込むにあ
たっては、複層ガラスの周縁部にあらかじめ押出し成形
されたグレージングチャンネルを額縁状に巻き付け、縦
框と横框とからなる框材のガラス溝部内に装着し、隣り
合う框材相互をねじでとめつけることで連結し組み込む
方法が一般に採用されている。
たっては、複層ガラスの周縁部にあらかじめ押出し成形
されたグレージングチャンネルを額縁状に巻き付け、縦
框と横框とからなる框材のガラス溝部内に装着し、隣り
合う框材相互をねじでとめつけることで連結し組み込む
方法が一般に採用されている。
【0003】また、特開平1−62582号のように複
層ガラスを配置した型内のキャビティ空間に樹脂を射出
する、いわゆるエンキャップ法によって、複層ガラスと
周縁枠体を一体成形する方法が提案されている。
層ガラスを配置した型内のキャビティ空間に樹脂を射出
する、いわゆるエンキャップ法によって、複層ガラスと
周縁枠体を一体成形する方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】あらかじめ成形したグ
レージングチャンネルを複層ガラスの周縁部に巻き付け
る方法は、グレージングチャンネルの巻き付けだけでな
く、コーナー部のカット、グレージングチャンネルの突
き合わせ部の切断といった工程が必要である。また、障
子下辺に位置する框にグレージングチャンネルを配置す
る場合は、水抜きのための通孔を設けておかなければな
らず、組立て作業時にグレージングチャンネルに通孔を
設ける新たな作業も必要になる等工数が多い。これらの
作業には、多大な時間がかかるだけでなく繁雑であり、
作業に熟練を要する等、不都合であった。
レージングチャンネルを複層ガラスの周縁部に巻き付け
る方法は、グレージングチャンネルの巻き付けだけでな
く、コーナー部のカット、グレージングチャンネルの突
き合わせ部の切断といった工程が必要である。また、障
子下辺に位置する框にグレージングチャンネルを配置す
る場合は、水抜きのための通孔を設けておかなければな
らず、組立て作業時にグレージングチャンネルに通孔を
設ける新たな作業も必要になる等工数が多い。これらの
作業には、多大な時間がかかるだけでなく繁雑であり、
作業に熟練を要する等、不都合であった。
【0005】一方、エンキャップ法は、金属等の剛直な
型内に複層ガラスを挟み込み、その周縁部と型内面とで
構成されるキャビティ空間に樹脂を射出する方法であ
る。この場合、寸法精度の高いビード一体の複層ガラス
が成形され、グレージングチャンネルを巻き付ける方法
に比べ作業が簡素化され組立て精度の良好なサッシ障子
の提供ができる。しかし、エンキャップ法は、金属等の
剛直な型内に複層ガラスを挟み込み射出成形を行うた
め、一種類の複層ガラスの寸法に対して少なくとも一つ
の型が必要である。そのため多種多様の寸法の複層ガラ
スをエンキャップ法によって成形を行うためには多種多
様の寸法の型を製作する必要があり、膨大な設備費用と
頻繁に型交換作業を行わなければならなかった。
型内に複層ガラスを挟み込み、その周縁部と型内面とで
構成されるキャビティ空間に樹脂を射出する方法であ
る。この場合、寸法精度の高いビード一体の複層ガラス
が成形され、グレージングチャンネルを巻き付ける方法
に比べ作業が簡素化され組立て精度の良好なサッシ障子
の提供ができる。しかし、エンキャップ法は、金属等の
剛直な型内に複層ガラスを挟み込み射出成形を行うた
め、一種類の複層ガラスの寸法に対して少なくとも一つ
の型が必要である。そのため多種多様の寸法の複層ガラ
スをエンキャップ法によって成形を行うためには多種多
様の寸法の型を製作する必要があり、膨大な設備費用と
頻繁に型交換作業を行わなければならなかった。
【0006】本発明の目的は、従来技術が有していた前
述のような欠点を解決することにあり、従来知られてい
なかったビード付き複層ガラスを新規に提供する。
述のような欠点を解決することにあり、従来知られてい
なかったビード付き複層ガラスを新規に提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題に
鑑みてなされたものであり、スペーサを介して少なくと
も2枚のガラス板が内部空間を形成するように隔置され
た複層ガラスのガラス板の外側面周縁部に、成形ダイと
複層ガラスとを相対的に移動させてビード材を成形ダイ
より押出し、固化させて、複層ガラスとビードとを一体
化させる複層ガラスの製造方法であって、前記成形ダイ
は内部に複層ガラス周縁部を挿入できる空間とスライド
ダイを有しており、スライドダイを複層ガラスに所定圧
力で押し付けるとともに、この複層ガラス周縁部とスラ
イドダイ内面とにより構成される空間から複層ガラスの
外側面周縁部と端面とを含む表出周縁部に沿って、ビー
ド材を押出し成形し複層ガラスとビードとを一体化させ
る複層ガラスの製造方法を提供する。
鑑みてなされたものであり、スペーサを介して少なくと
も2枚のガラス板が内部空間を形成するように隔置され
た複層ガラスのガラス板の外側面周縁部に、成形ダイと
複層ガラスとを相対的に移動させてビード材を成形ダイ
より押出し、固化させて、複層ガラスとビードとを一体
化させる複層ガラスの製造方法であって、前記成形ダイ
は内部に複層ガラス周縁部を挿入できる空間とスライド
ダイを有しており、スライドダイを複層ガラスに所定圧
力で押し付けるとともに、この複層ガラス周縁部とスラ
イドダイ内面とにより構成される空間から複層ガラスの
外側面周縁部と端面とを含む表出周縁部に沿って、ビー
ド材を押出し成形し複層ガラスとビードとを一体化させ
る複層ガラスの製造方法を提供する。
【0008】以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明
する。図1は、本発明におけるビードを複層ガラスに一
体成形する方法を示す概念図であり、図2はその部分拡
大図である。装置は主として材料を所定の形状に成形す
るための成形ダイ1、成形ダイ1を固定し、材料を供給
する押出し装置2、複層ガラス3を保持し、複層ガラス
3の周縁部を成形ダイ1に噛み込ませた状態で、複層ガ
ラス3を移動させるための駆動装置4とからなってい
る。こうして、複層ガラス3の端面および外側表面を含
む周縁部を成形ダイ1に噛み込ませた後、複層ガラス3
を駆動装置4によって移動させ、同時に成形ダイ1より
ビード材5を複層ガラス3の周縁部に沿って所定の形状
で押出す。その後、ビード材5を冷却固化させて、ビー
ド材5が固着一体化された複層ガラス3が製造される。
する。図1は、本発明におけるビードを複層ガラスに一
体成形する方法を示す概念図であり、図2はその部分拡
大図である。装置は主として材料を所定の形状に成形す
るための成形ダイ1、成形ダイ1を固定し、材料を供給
する押出し装置2、複層ガラス3を保持し、複層ガラス
3の周縁部を成形ダイ1に噛み込ませた状態で、複層ガ
ラス3を移動させるための駆動装置4とからなってい
る。こうして、複層ガラス3の端面および外側表面を含
む周縁部を成形ダイ1に噛み込ませた後、複層ガラス3
を駆動装置4によって移動させ、同時に成形ダイ1より
ビード材5を複層ガラス3の周縁部に沿って所定の形状
で押出す。その後、ビード材5を冷却固化させて、ビー
ド材5が固着一体化された複層ガラス3が製造される。
【0009】図3は複層ガラスを固定し、その周縁部に
沿って成形ダイを移動させる場合の装置の構成の例であ
る。装置は主として複層ガラス3を固定するガラス保持
台6、材料を成形するための成形ダイ1、成形ダイ1を
複層ガラス3の周縁方向に沿って移動させるための成形
ダイ駆動装置7、材料を成形ダイ1に供給する供給装置
8、成形ダイ1と供給装置8とを継ぐフレキシブルで加
熱タイプのホース9からなっている。
沿って成形ダイを移動させる場合の装置の構成の例であ
る。装置は主として複層ガラス3を固定するガラス保持
台6、材料を成形するための成形ダイ1、成形ダイ1を
複層ガラス3の周縁方向に沿って移動させるための成形
ダイ駆動装置7、材料を成形ダイ1に供給する供給装置
8、成形ダイ1と供給装置8とを継ぐフレキシブルで加
熱タイプのホース9からなっている。
【0010】図4〜図6には本方法によって成形された
ビード材一体の複層ガラス3の部分断面の例を示す。図
4においてはビード材5を複層ガラス3の両ガラス表面
に左右対称に分割して成形した例を、図5においてはガ
ラスエッジ包括形ビード材10を複層ガラス3の両ガラ
ス表面およびガラス端部に左右対称に分割して成形した
例を、図6においてはグレージングチャンネル形ビード
材11を複層ガラス3の両ガラス表面および複層ガラス
周辺部に連続して成形した例を示す。
ビード材一体の複層ガラス3の部分断面の例を示す。図
4においてはビード材5を複層ガラス3の両ガラス表面
に左右対称に分割して成形した例を、図5においてはガ
ラスエッジ包括形ビード材10を複層ガラス3の両ガラ
ス表面およびガラス端部に左右対称に分割して成形した
例を、図6においてはグレージングチャンネル形ビード
材11を複層ガラス3の両ガラス表面および複層ガラス
周辺部に連続して成形した例を示す。
【0011】本発明において、成形ダイ1より材料を押
出す時の温度は塩化ビニル系樹脂では150℃〜200
℃、その他の材料では100℃〜200℃が好ましい。
上記温度以下では成形物の外観が悪く、また、上記温度
以上では押出し成形後の成形物の形状保持性が悪くなる
ため、いずれも好ましくない。
出す時の温度は塩化ビニル系樹脂では150℃〜200
℃、その他の材料では100℃〜200℃が好ましい。
上記温度以下では成形物の外観が悪く、また、上記温度
以上では押出し成形後の成形物の形状保持性が悪くなる
ため、いずれも好ましくない。
【0012】本発明に用いられるビード材としては、J
IS A5756建築用ガスケットに規定されたグレー
ジングチャンネルの品質を有する軟質塩化ビニル系樹
脂、サーモプラスチックエラストマー系材料、クロロプ
レン系材料またはEPDM系材料が用いられることが好
ましい。
IS A5756建築用ガスケットに規定されたグレー
ジングチャンネルの品質を有する軟質塩化ビニル系樹
脂、サーモプラスチックエラストマー系材料、クロロプ
レン系材料またはEPDM系材料が用いられることが好
ましい。
【0013】本発明に用いられる成形方法のうち、成形
ダイ1を固定し、複層ガラス3を移動させる場合では、
固定された成形ダイ1の内部に複層ガラス3の周縁部を
挿入し、所定の位置に保ちながら、複層ガラス3の周縁
部を精度よく移動させること、および複層ガラス3の移
動速度に合わせて材料の押出し量を精密に制御すること
が、外観が良く寸法精度の高いビード材5を成形する上
で重要である。
ダイ1を固定し、複層ガラス3を移動させる場合では、
固定された成形ダイ1の内部に複層ガラス3の周縁部を
挿入し、所定の位置に保ちながら、複層ガラス3の周縁
部を精度よく移動させること、および複層ガラス3の移
動速度に合わせて材料の押出し量を精密に制御すること
が、外観が良く寸法精度の高いビード材5を成形する上
で重要である。
【0014】このような高精度の複層ガラス3の駆動方
式としては、一般的には多軸ロボットや、回転機構を取
り付けたXYテーブル等により、あらかじめ入力した複
層ガラス3の形状に沿った軌跡に従って複層ガラス3を
動かすことにより達成できるが、複層ガラス3に寸法誤
差がある場合やガラス合わせの精度が不足している場合
には十分ではなく、その軌跡を補正する必要がある。本
発明においてはこのような機構として、成形ダイ1の部
分にセンサーを設けて複層ガラス3の端部の正確な位置
を検出し、その信号を元にあらかじめ入力した複層ガラ
ス3の軌跡や角度を補正する方法を用いている。
式としては、一般的には多軸ロボットや、回転機構を取
り付けたXYテーブル等により、あらかじめ入力した複
層ガラス3の形状に沿った軌跡に従って複層ガラス3を
動かすことにより達成できるが、複層ガラス3に寸法誤
差がある場合やガラス合わせの精度が不足している場合
には十分ではなく、その軌跡を補正する必要がある。本
発明においてはこのような機構として、成形ダイ1の部
分にセンサーを設けて複層ガラス3の端部の正確な位置
を検出し、その信号を元にあらかじめ入力した複層ガラ
ス3の軌跡や角度を補正する方法を用いている。
【0015】また、複層ガラス3の寸法誤差が小さい場
合には、ロボットの先端やXYテーブルにバネやガス圧
を利用したクッション機構を設けたガラス保持具を用
い、さらに成形ダイ1にガイドを設けてこのガイドに複
層ガラス3の端部を沿わせながら移動させることによ
り、クッション機構の働きによって複層ガラス3の寸法
誤差を吸収させることもできる。
合には、ロボットの先端やXYテーブルにバネやガス圧
を利用したクッション機構を設けたガラス保持具を用
い、さらに成形ダイ1にガイドを設けてこのガイドに複
層ガラス3の端部を沿わせながら移動させることによ
り、クッション機構の働きによって複層ガラス3の寸法
誤差を吸収させることもできる。
【0016】一方、複層ガラス3を固定し成形ダイ1を
移動させる場合でも、成形ダイ1を複層ガラス3の周縁
部に沿って精度よく移動させること、および材料の押出
し量を精密に制御することが重要であるため、成形ダイ
1の駆動方式としては多軸ロボットを使用している。ま
た、複層ガラス3の寸法誤差による軌跡の補正にも、成
形ダイ1に設けたセンサーで複層ガラス3の軌跡や角度
を補正する方法を用いている。また、複層ガラス3の誤
差が小さい場合には、バネやガス圧を利用したクッショ
ン機構を設けた保持台を介して複層ガラス3を取り付
け、その誤差を吸収させている。
移動させる場合でも、成形ダイ1を複層ガラス3の周縁
部に沿って精度よく移動させること、および材料の押出
し量を精密に制御することが重要であるため、成形ダイ
1の駆動方式としては多軸ロボットを使用している。ま
た、複層ガラス3の寸法誤差による軌跡の補正にも、成
形ダイ1に設けたセンサーで複層ガラス3の軌跡や角度
を補正する方法を用いている。また、複層ガラス3の誤
差が小さい場合には、バネやガス圧を利用したクッショ
ン機構を設けた保持台を介して複層ガラス3を取り付
け、その誤差を吸収させている。
【0017】成形ダイ1を固定し複層ガラス3を移動さ
せる場合、または、複層ガラス3を固定し成形ダイ1を
移動させる場合において、その移動速度は一定であるこ
とが望ましい。しかし、複層ガラス3に用いるガラス形
状は一般的には長方形がそのほとんどであり、コーナー
部は直角であることより、このコーナー部においては移
動速度を小さくする必要がある。このような場合には駆
動装置と材料を押出す押出し機とを連動させて、移動速
度と連動するように材料の押出し量を制御することによ
り、またコーナー部を複層ガラス3または成形ダイ1が
移動する際その移動方向が変化する過程において、コー
ナー部の内側を移動する距離とコーナー部の外側を移動
する距離が異なるためコーナー部内側とコーナー部外側
で形成される材料の流量を調整する必要がある。
せる場合、または、複層ガラス3を固定し成形ダイ1を
移動させる場合において、その移動速度は一定であるこ
とが望ましい。しかし、複層ガラス3に用いるガラス形
状は一般的には長方形がそのほとんどであり、コーナー
部は直角であることより、このコーナー部においては移
動速度を小さくする必要がある。このような場合には駆
動装置と材料を押出す押出し機とを連動させて、移動速
度と連動するように材料の押出し量を制御することによ
り、またコーナー部を複層ガラス3または成形ダイ1が
移動する際その移動方向が変化する過程において、コー
ナー部の内側を移動する距離とコーナー部の外側を移動
する距離が異なるためコーナー部内側とコーナー部外側
で形成される材料の流量を調整する必要がある。
【0018】図8および図9にその成形ダイ機構の例を
示す。図8は、成形ダイ流路部の断面図であり、流路1
2が全開にされている。図9は同じく成形ダイ流路部の
断面図であるが、成形ダイ1が複層ガラス3のコーナー
部を移動する際または複層ガラス3が成形ダイ1のコー
ナー部を移動する際に駆動装置の挙動に合わせて、制御
装置13より命令をエアシリンダ等の押し付け装置14
に送りスライドコア15によってコーナー部流路12を
狭めるとともに押出し装置2に命令を送り材料の押出し
量を調整する。
示す。図8は、成形ダイ流路部の断面図であり、流路1
2が全開にされている。図9は同じく成形ダイ流路部の
断面図であるが、成形ダイ1が複層ガラス3のコーナー
部を移動する際または複層ガラス3が成形ダイ1のコー
ナー部を移動する際に駆動装置の挙動に合わせて、制御
装置13より命令をエアシリンダ等の押し付け装置14
に送りスライドコア15によってコーナー部流路12を
狭めるとともに押出し装置2に命令を送り材料の押出し
量を調整する。
【0019】図10は成形ダイ流路の平面図である。流
路をコーナー内側流路16とコーナー外側流路17に分
割して流路調整できる。流路調整は図10の紙面上方か
ら行われるので流路を変化させてもビード材の断面形状
に悪影響を与えるものではなく、流量だけを調整できる
機構である。このように、成形ダイ内部の流路を部分的
に変更させるとともに、流路の変更量と連動するように
材料の押し出し量を制御することによって、外観が良く
寸法精度の高いビード材5を成形できる。
路をコーナー内側流路16とコーナー外側流路17に分
割して流路調整できる。流路調整は図10の紙面上方か
ら行われるので流路を変化させてもビード材の断面形状
に悪影響を与えるものではなく、流量だけを調整できる
機構である。このように、成形ダイ内部の流路を部分的
に変更させるとともに、流路の変更量と連動するように
材料の押し出し量を制御することによって、外観が良く
寸法精度の高いビード材5を成形できる。
【0020】ガラス材料としては、通常の無機ガラス板
以外にも、例えばポリカーボネイトやアクリル樹脂のよ
うな透明材料またはこれらに表面処理をしたいわゆる有
機ガラスも使用できる。さらにガラス板の周縁部にいわ
ゆる黒セラミックと呼ばれる隠ぺい用のコーティングが
施されている場合においても、その上に樹脂を押出すこ
とはできる。また、樹脂とガラス板との接着力をより向
上させるために、ガラス板面上にプライマーや接着剤を
塗布しておくこともできる。
以外にも、例えばポリカーボネイトやアクリル樹脂のよ
うな透明材料またはこれらに表面処理をしたいわゆる有
機ガラスも使用できる。さらにガラス板の周縁部にいわ
ゆる黒セラミックと呼ばれる隠ぺい用のコーティングが
施されている場合においても、その上に樹脂を押出すこ
とはできる。また、樹脂とガラス板との接着力をより向
上させるために、ガラス板面上にプライマーや接着剤を
塗布しておくこともできる。
【0021】
【実施例】空気層6mm、厚さ3mmのガラス板2枚で
構成される複層ガラス3を吸盤を介してロボットに取り
付け、図7に示す断面形状のビードを形成する成形ダイ
1に複層ガラス3の周辺部を挿入した。この成形ダイ1
が複層ガラス3と接触する箇所には、樹脂のシールを確
実に行い、複層ガラスの厚み公差を吸収する機構が設け
てある。この機構はエアシリンダ18にてスライドダイ
19を複層ガラス3に所定の圧力で押し付けることによ
って複層ガラスの厚み公差を吸収するものである。複層
ガラス3のガラス面と接するスライドダイ19の面に弾
性シール材20を付与することでガラスの傷付きを無く
し材料のシール性を向上させてある。
構成される複層ガラス3を吸盤を介してロボットに取り
付け、図7に示す断面形状のビードを形成する成形ダイ
1に複層ガラス3の周辺部を挿入した。この成形ダイ1
が複層ガラス3と接触する箇所には、樹脂のシールを確
実に行い、複層ガラスの厚み公差を吸収する機構が設け
てある。この機構はエアシリンダ18にてスライドダイ
19を複層ガラス3に所定の圧力で押し付けることによ
って複層ガラスの厚み公差を吸収するものである。複層
ガラス3のガラス面と接するスライドダイ19の面に弾
性シール材20を付与することでガラスの傷付きを無く
し材料のシール性を向上させてある。
【0022】この複層ガラス3の周縁部を成形ダイ1に
沿って、4m/minの速度で移動させながら、JIS
A5756の規定に沿った品質の塩化ビニル樹脂(理
研ビニル社製)を押出すことにより、周縁部に図4に示
す断面形状の成形品が得られ、ビード材5が一体となっ
た複層ガラスを得た。
沿って、4m/minの速度で移動させながら、JIS
A5756の規定に沿った品質の塩化ビニル樹脂(理
研ビニル社製)を押出すことにより、周縁部に図4に示
す断面形状の成形品が得られ、ビード材5が一体となっ
た複層ガラスを得た。
【0023】
【発明の効果】本発明により、ビード材が一体となった
複層ガラスを安価に効率良く製造できる。そして、この
ビード材が一体となった複層ガラスを框材のガラス溝に
装着し、框材相互をねじ止めし連結するだけでサッシ障
子の組立て工程を終了することより従来の工法に比べ大
幅な工程短縮ができる。
複層ガラスを安価に効率良く製造できる。そして、この
ビード材が一体となった複層ガラスを框材のガラス溝に
装着し、框材相互をねじ止めし連結するだけでサッシ障
子の組立て工程を終了することより従来の工法に比べ大
幅な工程短縮ができる。
【0024】また、本発明によればビードの成形と複層
ガラスへの一体化を同時に行えるために、従来のグレー
ジングチャンネルの巻き付け工法の手間を省略でき、さ
らに複層ガラスの縦、横の寸法にあわせて型を製作する
必要がない。これにより、エンキャップ法の欠点である
膨大な型費用が省け、型交換作業の繁雑さが省ける。
ガラスへの一体化を同時に行えるために、従来のグレー
ジングチャンネルの巻き付け工法の手間を省略でき、さ
らに複層ガラスの縦、横の寸法にあわせて型を製作する
必要がない。これにより、エンキャップ法の欠点である
膨大な型費用が省け、型交換作業の繁雑さが省ける。
【図1】本発明における装置の全体図
【図2】図1における材料押出部の部分拡大図
【図3】本発明における装置の全体図
【図4】本発明におけるビード材一体複層ガラスの一例
を示す部分断面
を示す部分断面
【図5】本発明におけるビード材一体複層ガラスの一例
を示す部分断面
を示す部分断面
【図6】本発明におけるビード材一体複層ガラスの一例
を示す部分断面
を示す部分断面
【図7】本発明における成形ダイの一例を示す断面図
【図8】本発明における成形ダイの一例を示す断面図
【図9】本発明における成形ダイの一例を示す断面図
【図10】本発明における成形ダイの一例を示す平面図
1:成形ダイ
2:押出し装置
3:複層ガラス
4:ガラス駆動装置
5:ビード材
6:ガラス保持台
7:成形ダイ駆動装置
8:供給装置
9:ホース
10:ガラスエッジ包括形ビード材
11:グレージングチャンネル形ビード材
12:流路
13:制御装置
14:押し付け装置
15:スライドコア
16:コーナー部内側流路
17:コーナー部外側流路
18:エアシリンダ
19:スライドダイ
20:弾性シール材
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 吉原 紀幸
神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地
旭硝子株式会社 中央研究所内
(72)発明者 渡辺 広行
神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地
旭硝子株式会社 中央研究所内
(56)参考文献 特開 平4−261822(JP,A)
特開 平5−438(JP,A)
特開 平4−151225(JP,A)
特開 平4−226323(JP,A)
特開 平7−17748(JP,A)
特開 平6−321585(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C03C 27/00 - 29/00
B29C 47/00 - 47/96
Claims (2)
- 【請求項1】スペーサを介して少なくとも2枚のガラス
板が内部空間を形成するように隔置された複層ガラスの
ガラス板の外側面周縁部に、成形ダイと複層ガラスとを
相対的に移動させてビード材を成形ダイより押出し、固
化させて、複層ガラスとビードとを一体化させる複層ガ
ラスの製造方法であって、前記成形ダイは内部に複層ガ
ラス周縁部を挿入できる空間とスライドダイを有してお
り、スライドダイを複層ガラスに所定圧力で押し付ける
とともに、この複層ガラス周縁部とスライドダイ内面と
により構成される空間から複層ガラスの外側面周縁部と
端面とを含む表出周縁部に沿って、ビード材を押出し成
形し複層ガラスとビードとを一体化させる複層ガラスの
製造方法。 - 【請求項2】前記スライドダイは、複層ガラスのガラス
面と接するスライドダイの面に設けた弾性体を介して複
層ガラスと接触し、シールを行うとともに複層ガラスの
形状誤差を吸収する構造のスライドダイである請求項1
に記載の複層ガラスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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