JP3333718B2 - ワイパー用積層物 - Google Patents
ワイパー用積層物Info
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Description
ュ、使い捨ておしぼり、クレンジング用ワイプ、特に赤
ちゃんのお尻ふきに適したウェットタイプワイプ、ある
いは大人用お尻ふき、汗とり用等のドライタイプワイプ
に適した柔軟性、表面肌触り、および保水性とを兼ね備
えた特に対人向けに適したワイパー用積層物に関するも
のである。
おしぼりなどにはレーヨン等の親水性繊維または親水性
繊維と熱接着性複合繊維の混綿からなる繊維ウェブに高
圧水流処理を施した不織布、あるいは特開昭60−18
3139号公報のように乾式法不織布層と吸水性薄層が
エンボス加工により一体的接着した複合不織布などが提
案されている。
の不織布には以下の問題点がある。例えば、レーヨン等
の親水性繊維に高圧水流処理を施した不織布であれば、
不織布表面に親水性繊維がかなり露出しているため、空
気中に曝しておくと吸水した水分の蒸発速度が速く、さ
らに水分の移行度合いも大きいため、保水性が途端に低
下する。これをウェットティッシュに使用すると、例え
ばボックスタイプなどの容器に数十枚もの不織布を積層
した場合、上の方の不織布が水分蒸発や水分移行のため
乾燥し易くなり、一方、下方の不織布に水分が溜まり易
くなり実用的でなくなる。また不織布の強力が小さく、
伸度が大きいため製造工程上での取り扱いが不便であ
る。これら問題を解消するため、親水性繊維に熱接着性
複合繊維を混綿し繊維間を熱接着させることにより、ド
ライ時およびウェット時の不織布強力、伸度の低下を防
止できるが、実用的な強力、伸度を得るには熱接着性複
合繊維を多量に混綿する必要があり、混綿量が多くなる
と風合いが硬くなって表面にざらついた触感があり、使
用者に不快な感触を持たせる。また吸水性のない熱接着
性繊維を多量に用いるため、保水性に劣る。
ように乾式法不織布層と吸水性薄層がエンボス加工によ
り一体的接着した複合不織布は、乾式法不織布層と吸水
性薄層が層間剥離することは抑制されるが、エンボス部
分の構成繊維は溶融しフィルムライクとなるため、風合
いが硬く、使用者に不快な感触を持たせるだけでなく、
エンボス部分にはほとんど吸水しないので保水性に劣
る。
においてべたつき感やざらつき感がなく、保水性に富む
ワイパー用積層物が未だ得られていないのが実情であ
る。本発明はかかる実情を鑑みてなされたものであり、
適度な柔軟性、良好な表面肌触り性、および保水性を兼
ね備えたワイパー用積層物およびその製造方法を提供す
ることを目的とする。
物は、親水性繊維を20〜80重量%、ポリエステル繊
維0〜40重量%、および熱接着性繊維20〜80重量
%からなる2層の繊維ウェブ層の間にパルプ繊維層が介
在し、3層が高圧水流により交絡一体化されると共に熱
接着性繊維により熱接着されてなる積層物において、構
成繊維が密に集合した畝状の山部と構成繊維が粗に集合
した溝状の谷部が積層物の縦方向に交互に各々15〜1
00本/25mmずつ存在しており、積層物の初期強伸度
比がドライ状態で0.6以下および/またはウェット状
態で0.3以下であることを特徴とする。かかる積層物
の構成により、適度な柔軟性、良好な表面肌触り性を兼
ね備えたワイパーが得られる。
および/またはウェット状態の破断伸度が80%以下で
あることが好ましい。かかる破断伸度に抑制することに
より、ワイパー用積層物をボックスタイプ等の容器から
引っ張り出すときに、ワイパーの伸びを抑制し、取り出
しが容易となる。また、製造工程中での幅入り等を抑制
することができる。
量が70以下であることが好ましい。かかる保水率変化
量に抑制することにより、水分が主としてパルプ繊維層
で保持されるため、吸水した水分の蒸発速度が遅く、さ
らに水分の移行度合いも小さい。
維ウェブ層の構成繊維は、親水性繊維が40〜60重量
%、熱接着性繊維が60〜40重量%であることが好ま
しい。かかる構成により適度な柔軟性と保水性を兼ね備
えたワイパーが得られる。
100g/m2であることが好ましい。かかる目付の不織布
を採用することにより、柔軟性と表面の肌触りのよさと
を兼ね備えたワイパーが得られる。
繊維はレーヨン繊維であることが好ましい。レーヨン繊
維を用いることにより、保水性および製造工程性に優れ
た不織布が得られる。
性繊維は、融点(T1℃)が130<T1<300の範囲
にある熱可塑性樹脂を第一成分、該第一成分の融点より
20℃以上低い熱可塑性樹脂を第二成分とし、該第一成
分を芯、該第二成分を鞘に配置した芯鞘型複合繊維また
は偏心芯鞘型複合繊維であることが好ましい。かかる熱
接着繊維を用いることにより繊維間の熱接着が容易とな
り、不織布の毛羽立ちを防ぐことができる。
繊維層は、パルプ100%を使用することがより好まし
い。パルプ100%のパルプ紙は薄く、低目付であるた
め積層物に必要なだけ数枚を重ねて使用しても高圧水流
処理により繊維ウェブ層の構成繊維とパルプ繊維を効率
よく交絡させることができる。またパルプ繊維がランダ
ムに配向しているので、積層物の縦横強力のバランスが
よい。
水性繊維を20〜80重量%、ポリエステル繊維0〜4
0重量%、および熱接着性繊維20〜80重量%からな
る2層の繊維ウェブ層の間に、5〜50g/m2のパルプ繊
維層を介在させ、次いで高圧水流処理を施し繊維同士を
三次元的に交絡させた後、熱接着性繊維のみが溶融する
温度で熱処理を施して、構成繊維を熱接着させることに
より製造できる。以下、本発明の内容を具体的に説明す
る。
水性繊維を20〜80重量%、ポリエステル繊維0〜4
0重量%、および熱接着性繊維20〜80重量%からな
る2層の繊維ウェブ層の間にパルプ繊維層が介在し、3
層が交絡一体化されると共に熱接着性繊維により熱接着
されてなる積層物において、構成繊維が密に集合した畝
状の山部と構成繊維が粗に集合した溝状の谷部が積層物
の縦方向に交互に各々15〜100本/25mmずつ存在
しており、積層物の初期強伸度比がドライ状態で0.6
以下および/またはウェット状態で0.3以下である。
ここでいうドライ状態とは、構成繊維の公定水分率の範
囲内で保水した状態のものをいう。またウェット状態と
は、強制的に積層物全体に水分を付与し、水分率が積層
物に対して230〜270%の状態をいう。
は、少なくとも親水性繊維、パルプ繊維、および熱接着
性繊維の3種類の繊維である。これら繊維の使用により
特に湿潤時に保水性のよいワイパーが得られる。さらに
ポリエステル繊維を混綿することにより湿潤時にへたり
がなく、嵩のあるワイパーが得られる。上記親水性繊維
は、綿などの天然繊維、レーヨン、キュプラなどの再生
繊維等が挙げられる。その中でもレーヨン繊維が取り扱
い性、汎用性の観点から好ましく用いられる。親水性繊
維が積層物の表面に露出することにより、湿潤して使う
場合良好な肌触りが得られるのである。そして、レーヨ
ン繊維は繊維ウェブ層に20〜80重量%含有するのが
好ましい。より好ましくは、40〜60重量%である。
レーヨン繊維の含有量が20重量%より小さいと、積層
物表面のウェット性が損なわれ、80重量%より大きい
と、積層物の強力が損なわれるからである。
触り性を向上させる場合は、疎水性でバルキー感のある
熱可塑性合成繊維を混綿することが好ましく、その中で
ポリエステル繊維が最も好ましい。他の熱可塑性合成繊
維、例えばポリオレフィン系繊維だと高圧水流処理した
ときの繊維交絡性が悪く、毛羽立ちや不織布強力で劣り
好ましくない。またポリアミド系、例えばナイロン繊維
だと親水性があり好ましくない。使用できる繊維として
はポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レートからなる繊維が好ましいが、これに限定されるも
のではない。そして、ポリエステル繊維は繊維ウェブ層
に0〜40重量%含有される。ポリエステル繊維の含有
量が40重量%より大きいと保水性の面で劣り、ウェッ
トティッシュ用積層物として用いた場合本来のウェット
性が損なわれる。またポリエステル繊維は積層物表面に
露出することにより、部分的に疎水性成分が露出し、湿
潤時においても適度にさらりとした触感が得られる。
塑性樹脂からなる単一繊維、複合繊維、異形断面繊維等
潜在的に熱接着性能を持つ繊維であれば特に限定はされ
ないが、加工性の点で複合繊維が好ましい。ポリエステ
ル繊維を混綿する場合であれば、繊維表面の少なくとも
一部がポリエステル繊維より低融点の熱可塑性繊維を用
いるのがよい。
一成分は、融点(T1 ℃)が130<T1 <300の範
囲にある熱可塑性樹脂でありこのような樹脂としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等のポリエステル類、ナイロン6、ナイロン6,6
等のポリアミド類、ポリメチルペンテン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレンビニルア
ルコール共重合体等のポリオレフィン類のホモポリマ
ー、コポリマ−、グラフト変性体あるいはこれらのポリ
マーアロイが都合良く用いることができる。
第一成分よりも20℃以上低い熱可塑性樹脂が好まし
く、このような樹脂としては例えば、ポリエチレン、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1−
プロピレン三元共重合体等のプロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチ
ル共重合体を挙げることができる。
組み合わせて、第一成分を芯、第二成分を鞘に配置した
芯鞘型複合繊維または偏心芯鞘型複合繊維、あるいは両
成分が非相溶性であり各成分の一部が繊維表面に露出し
ている分割型複合繊維や一方の成分の熱収縮により分割
する熱分割型複合繊維が用いられ、ポリエチレンテレフ
タレート/ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート
/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/エチ
レン−プロピレン共重合体、ポリプロピレン/ポリエチ
レン、ポリプロピレン/エチレン−プロピレン共重合体
からなる芯鞘型複合繊維または偏心芯鞘型複合繊維、ポ
リエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチ
レンテレフタレート/ナイロン、ポリプロピレン/ポリ
エチレンからなる分割型複合繊維、あるいはポリエチレ
ンテレフタレート/エチレン−プロピレン共重合体から
なる熱分割型複合繊維などが好ましく用いられる。例え
ば生産性や不織布の寸法安定性を考慮する場合は芯鞘型
複合繊維が好ましく、不織布のボリューム感を考慮する
場合は偏心芯鞘型複合繊維が好ましい。また柔軟性を考
慮する場合、分割型複合繊維や熱分割型複合繊維を用い
ると高圧水流処理時に各成分が容易に分割して極細繊維
化されるので特に好ましい。
重量%含有するのが好ましい。より好ましくは、40〜
60重量%である。20重量%未満であると積層物とし
たときの強力が損なわれ、例えばボックスタイプ等の容
器から取り出すときに容易に伸びてしまい、取り扱い性
に劣る。80重量%より大きいと風合いが硬くなり、表
面肌触りがざらついた触感となり好ましくない。
維、熱接着性繊維の繊度は特に限定されないが、繊度を
細くするとしなやか感が増大し風合いが柔軟になるの
で、繊度は0.7〜3デニールが好ましい。
0%のパルプ紙やティッシュペーパーのようなバインダ
ーで軽く接着させた紙などを介在させるとよい。パルプ
紙は目付5〜50g/m2程度のものを使用するとよい。目
付が5g/m2より少ないと、パルプの量が不足しウェット
ワイパーとして使用するとき十分な保水性を得られな
い。目付が50g/m2より大きいと、嵩高になり過ぎ使用
感を悪くする。パルプ紙は製造時の高圧水流処理により
叩開され、かつ両面の不織布層を構成する各繊維群がパ
ルプ紙を貫通して相互に絡みあっている。このためパル
プ紙は中間層としての元のパルプ紙の形態をなしておら
ず、パルプ繊維層となっている。特に、バインダーを有
していないパルプ100%のパルプ紙が水流に対する水
解性がよく好ましい。
が中間層として介在することにより、特にウェットワイ
パーとして使用すると、水分は中間層に多く含まれるの
で表面の手触りはべたつかず、使用者の手と汚染部の皮
膚の押圧力により水分が絞り出され、汚れをふきとるの
で都合がよい。また中間層に水分を保持できるため、吸
水した水分の蒸発速度が遅く、さらに水分の移行度合い
も小さいので、例えばウェットティッシュとしてボック
スタイプなどの容器に数十枚もの積層物を積層した場
合、上の方の積層物が水分蒸発や水分移行による乾燥が
極力抑制され、下方の積層物に水分が溜まり難くなる。
に示すように、上記の3層が高圧水流により交絡一体化
されると共に熱接着性繊維により熱接着されてなり、構
成繊維が密に集合した畝状の山部と構成繊維が粗に集合
した溝状の谷部が積層物の縦方向に交互に各々15〜1
00本/25mmずつ存在した構造である。かかる構造に
より、山部が適度に対人の肌に接触して、適度の肌触り
性が得られる。山部および谷部が15本/25mmより小
さいと、山谷間が大きくなり山部の接触面積が小さく表
面積を有効利用できないか、あるいは山部の面積を大き
くし、谷部の面積を小さくすることも可能であるが、構
成繊維の交絡が著しく低下するため強力が得られない。
また100本/25mmより大きいと、構成繊維の交絡が
大きくなり過ぎ、風合いが硬くなり好ましくない。
伸度比は、ドライ状態で0.6以下および/またはウェ
ット状態で0.3以下である。より好ましくは、ドライ
状態で0.01〜0.45、ウェット状態で0.01〜
0.25である。初期強伸度比は、JIS L 109
6に準じ、幅5cm、長さ15cmの試料片をつかみ間
隔10cmで把持し、定速伸長型引張試験機を用いて引
張速度20cm/分で伸長した時に得られる荷重−伸び
曲線(図2)の立ち上がり(初期)のカーブに対して接
線を引き、その傾きを求めたものであり、初期強伸度比
が大きいと不織布のコシが強く、初期強伸度比が小さい
と不織布のコシが弱い。つまり、人が弱い力で握ったり
したときに、不織布のコシの強いものは硬く感じ、コシ
の弱いものは柔らかく感じるものである。初期強伸度比
がドライ状態で0.6、あるいはウェット状態で0.3
より大きいと硬く感じるため好ましくない。
よび/またはウェット状態における破断伸度は、80%
以下が好ましい。より好ましくは、10〜75%であ
る。さらに好ましくは20〜70%である。破断伸度が
80%より大きいと、例えばボックスタイプなどの容器
から引っ張り出すときにワイパーが伸びてしまい、容易
に取り出せないからである。
〜100g/m2が好ましい。より好ましくは、25〜80
g/m2である。20g/m2より小さいと構成繊維が粗に集合
した溝状の谷部の交絡が弱くなり強力が得られず、10
0g/m2より大きいと積層物の重量や厚みが大きくなり過
ぎ、また経済的でないからである。
は、70以下であることが好ましい。ここでいう保水率
変化量とは、以下のとおり測定した。 サンプルを20cm×20cmにカットし、約250%の
水分率になるよう調整し、初期重量(g)を測定する。
(n=5) 室温25℃、湿度60%の雰囲気下に静置し、30分
ごとに重量(経過時間重量)を測定し、計180分間に
なるまで評価する。 次式により保水率経時変化量を算出する。 保水率経時変化量={(初期重量−経過時間重量)/初
期重量}×100 図3に示すように、Y軸に保水率経時変化量、X軸に
各経過時間をプロットし、それを直線で結び、その囲ま
れた面積を算出し、保水率変化量とした。保水率変化量
は、吸水した水分の蒸発速度や水分の下方への移行度合
いを示す指標であり、数値が小さいほど変化量が少な
く、水分の蒸発速度や移行速度が小さいといえる。保水
率変化量が70より大きいと、水分の蒸発速度や移行速
度が大きく好ましくない。
法について説明する。本発明のワイパー用積層物は、親
水性繊維を20〜80重量%、ポリエステル繊維0〜4
0重量%、および熱接着性繊維20〜80重量%からな
る2層の繊維ウェブ層の間に、目付5〜50g/m2のパル
プ繊維層を介在させ、次いで高圧水流処理を施し繊維同
士を三次元的に交絡させた後、該熱接着性繊維のみが溶
融する温度で熱処理を施し、構成繊維を熱接着させるこ
とによって得られる。
合で混綿させた後にカード機を用いて繊維ウェブに形成
される。繊維ウェブの態様は特には限定されず、パラレ
ルウェブ、クロスウェブ、ランダムウェブ、あるいはエ
アレイなどいずれであっても良い。
を介在させた積層物は、高圧水流処理によって繊維同士
の三次元的な交絡が付与される。高圧水流処理は、従来
から良く知られている方法で行えば良く、その条件は最
終的に得ようとする積層物の目付、柔軟性、あるいは山
部および谷部の畝数などに応じて設定すればよい。例え
ば目付30〜60g/m2の積層物を得ようとする場合は、
孔径0.05〜0.5mmのオリフィスが0.3〜1.5
mmの間隔で設けられたノズルから、水圧20〜70kg/c
m2の柱状水流を積層物の表裏面側からそれぞれ1〜4回
ずつ噴射するとよい。
除去するために乾燥させる。そして乾燥後または乾燥と
同時に、前記熱接着性繊維によって構成繊維を熱接着さ
せる為に熱接着性繊維のみ溶融する温度で熱処理を行
う。例えば、熱接着性繊維として複合繊維を用いた場
合、複合繊維の第二成分の融点以上、複合繊維の第一成
分の融点以下の温度で熱処理される。そして、熱処理温
度を上記の範囲内で変化させることによって、得られる
積層物の柔軟性および肌触りを調節することは可能であ
る。そして、得られたワイパー用積層物は、ウェットタ
イプワイプ、あるいはドライタイプワイプに好ましく用
いられる。ウェットタイプワイプに用いるときは、所定
の水分率、例えばウェットティッシュであれば、150
〜350%の水分率で所要の成分が付与され、使用する
ことができる。
る。なお、得られた積層物の引張強力、破断伸度、表面
肌触り性および柔軟性はそれぞれ次の方法で測定した。
S GAUGE モデル CR-60A 株式会社大栄科学精器製作所
製)を用い、試料1cm2 あたり20gの荷重を加えた状
態で測定した。
096に準じ、幅5cm、長さ15cmの試料片をつか
み間隔10cmで把持し、定速伸長型引張試験機を用い
て引張速度20cm/分で伸長し、切断時の荷重値およ
び伸長率をそれぞれ引張強力、破断伸度とした。
ェット状態における積層物を机上に設置し、積層物の表
面に手の甲を滑らせてそのときの触感を表1に示す三段
階で評価した。評価はモニター6名によって行われ、各
人がそれぞれ評価した等級の最多数をその等級とした。
を手で握り、そのときの触感を表1に示す3段階で評価
した。評価はモニター6名によって行われ、各人がそれ
ぞれ評価した等級の最多数をその等級とした。
デニール、繊維長40mmのレーヨン繊維(ダイワボウレ
ーヨン(株)製)、熱接着性繊維として融点132℃の
高密度ポリエチレンを鞘成分、融点165℃のポリプロ
ピレンを芯成分とする繊度2デニール、繊維長51mmの
芯鞘型熱接着性複合繊維(大和紡績(株)製)を用意し
た。それぞれレーヨン繊維を60重量%、熱接着性繊維
を40重量%混綿し、セミランダムカードで目付10g/
m2の繊維ウェブを作製した。
に、目付18g/m2、厚み0.18mm、引張強力がタテ9
30g/5cm 、ヨコ170g/5cm のパルプ100%紙を挟
み、この積層ウェブを孔径0.1mmのオリフィスが0.
6mm間隔で設けられているノズルを用いて繊維ウェブの
表面側に水圧20kg/cm2、40kg/cm2、45kg/cm2の柱
状水流をそれぞれ1回ずつ、裏側に水圧35kg/cm2の柱
状水流を2回噴射して、ウエブの構成繊維を交絡させ積
層物となした。
型乾燥機を用いて140℃で乾燥させながら同一温度
で、積層物中の複合繊維の鞘成分を溶融させることによ
り構成繊維の熱接着加工を行い、ワイパー用積層物を得
た。得られたワイパー用積層物には、構成繊維が密に集
合した畝状の山部と構成繊維が粗に集合した溝状の谷部
が積層物の縦方向に交互に各々36本/25mmずつ存在
していた。
熱接着性繊維を60重量%とした以外は、実施例1と同
様の条件でワイパー用積層物を得た。
ポリエステル繊維を20重量%、熱接着性繊維を40重
量%とした以外は、実施例1と同様の条件でワイパー用
積層物を得た。上記実施例1〜3で作製されたワイパー
用積層物の性能を表2に示す。
熱接着性繊維を20重量%混綿し、セミランダムカード
で目付40g/m2の繊維ウェブを作製した。そして、孔径
0.1mmのオリフィスが0.6mm間隔で設けられている
ノズルを用いて繊維ウェブの表面側に水圧20kg/cm2、
40kg/cm2、45kg/cm2の柱状水流をそれぞれ1回ず
つ、裏側に水圧35kg/cm2の柱状水流を2回噴射して、
ウェブの構成繊維を交絡させ、次いで熱風貫通型乾燥機
を用いて140℃で乾燥させながら同一温度で、複合繊
維の鞘成分を溶融させることにより構成繊維の熱接着加
工を行い、不織布を得た。比較例1で作製された不織布
の性能を表2に示す。
の中間にパルプ紙を挟み積層物とすると、表面肌触りに
おいてべたつき感がなく適度にさらっとした触感であ
り、柔軟性に富むワイパー用積層物が得られた。そし
て、実施例1〜3、および比較例1のワイパーを15cm
×20cmにカットし、ウェット状態でボックスタイプの
容器に90枚積層し、約1ヶ月放置しておくと、実施例
1〜3のウェットワイパーの上方は若干乾燥していたも
のの下方のワイパーに水分が少量移行している程度であ
ったが、比較例1においては、上方のワイパーはほとん
ど乾燥し、下方のワイパーには水分が多量に移行してい
た。また容器からの取り出し性においても、実施例1〜
3はほとんど抵抗感無く取り出せるが、比較例1におい
てはワイパーが伸びてしまい、取り出し性は良好とはい
えなかった。
中間にパルプ繊維層を介在しているため、良好な肌触
り、柔軟性をもたせることができた。特に湿潤時に水分
が積層物の内部に保有されるため、ワイパーとしての皮
膚への当たりがさわやかである。またあらかじめ保湿加
工を施すウェットティッシュ、使い捨ておしぼり、クレ
ンジング用ワイプ等のウェットタイプワイプとして用い
た場合、長時間の保湿効果をもち、あわせて拭き取り性
およびウェット性を損なうことなく、使用者に心地よい
触感を与える。また、大人用お尻ふきや汗とり用等のド
ライタイプワイプとして用いた場合、吸液性と表面肌触
り性を兼ね備えているため、使用者に心地よい触感を与
える。
低く抑えた寸法安定性の良好な不織布であり、ボックス
タイプなどの容器から取り出すときなどの取り扱い性に
優れている。さらに各構成繊維を混綿させて用いる場
合、その際の各構成繊維の混綿率を変化させることによ
って、柔軟性や肌触り等を容易に調節することが可能と
なる。
曲線
変化量−時間グラフ
Claims (8)
- 【請求項1】 親水性繊維を20〜80重量%、ポリエ
ステル繊維0〜40重量%、および熱接着性繊維20〜
80重量%からなる2層の繊維ウェブ層の間にパルプ繊
維層が介在し、3層が高圧水流により交絡一体化される
と共に熱接着性繊維により熱接着されてなる積層物にお
いて、構成繊維が密に集合した畝状の山部と構成繊維が
粗に集合した溝状の谷部が積層物の縦方向に交互に各々
15〜100本/25mmずつ存在しており、積層物の初
期強伸度比がドライ状態で0.6以下および/またはウ
ェット状態で0.3以下であることを特徴とするワイパ
ー用積層物。 - 【請求項2】 ドライ状態および/またはウェット状態
での破断伸度が、80%以下であることを特徴とする請
求項1記載のワイパー用積層物。 - 【請求項3】 保水率変化量が70以下であることを特
徴とする請求項1または2記載のワイパー用積層物。 - 【請求項4】 親水性繊維が40〜60重量%、熱接着
性繊維が60〜40重量%である請求項1〜3のいずれ
かに記載のワイパー用積層物。 - 【請求項5】 目付が20〜100g/m2であることを特
徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のワイパー用積
層物。 - 【請求項6】 親水性繊維がレーヨン繊維であることを
特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のワイパー用
積層物。 - 【請求項7】 熱接着性繊維が融点(T1℃)130<
T1<300の範囲にある熱可塑性樹脂を第一成分、該
第一成分の融点より20℃以上低い熱可塑性樹脂を第二
成分とし、該第一成分を芯、該第二成分を鞘に配置した
芯鞘型複合繊維または偏心芯鞘型複合繊維であることを
特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のワイパー用
積層物。 - 【請求項8】 パルプ繊維層がパルプ100%であるこ
とを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のワイパ
ー用積層物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22440497A JP3333718B2 (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | ワイパー用積層物 |
Applications Claiming Priority (1)
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