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JP5413884B2 - 皮膚清浄用シート - Google Patents

皮膚清浄用シート Download PDF

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JP5413884B2
JP5413884B2 JP2008516595A JP2008516595A JP5413884B2 JP 5413884 B2 JP5413884 B2 JP 5413884B2 JP 2008516595 A JP2008516595 A JP 2008516595A JP 2008516595 A JP2008516595 A JP 2008516595A JP 5413884 B2 JP5413884 B2 JP 5413884B2
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Description

本発明は、人の汚れやすい皮膚、例えば手、足、肛門周辺、外陰部周辺、腋の下などを清浄にするための皮膚清浄用シートに関する。
従来、人体の顔や体を清浄にするための対人ワイパーとしては、タオル、ガーゼ、手ぬぐい、不織布製おしぼり、ティシュペーパー、トイレットペーパーなどがある。
このうち、あらかじめ液を含浸させたウエット状ワイパーとしては、例えば、肛門周辺、外陰部周辺部、泌尿器周辺部、腋周辺部、足周辺部を清浄にするために、「天然繊維を主材質とする繊維を抄紙したシート状物に含浸させ、肛門周辺部、外陰部周辺部および泌尿器周辺部の少なくともいずれかの部位を清拭するための水性皮膚清浄剤であって、有機酸およびその塩、無機酸およびその塩から選ばれる1種または2種以上を含有した水性皮膚清浄剤」が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、このような水性皮膚清浄剤は、ウエット状態なので、長期間保管していると、カビが発生することがあり、その対策として、防カビ剤、抗菌剤などが入っており、人に対してやさしいクリーナーとはいえない。
また、このようなウエット状商品には、洗浄用合成界面活性剤を入れているものも多く、人や環境にやさしくない。
さらに、これらのウエット状商品は、紙や不織布などの基材の約2倍の水分を含有しているので、重量が重く、輸送費が高くつき、また、包装も、漏れ防止・乾燥防止のために密封式が必要で高価なものとなる。
一方、従来のティシュペーパー、タオル、ガーゼ、手ぬぐいなどのドライ状ワイパーの場合は、改めて清浄剤を使わないと、人体を清浄しにくく、また、ティシュペーパーやトイレットペーパーなどは、耐水性が弱く、濡らせば破れやすいという欠点がある。
特開2001−348324号公報
本発明は、ドライ状のシートであって、皮膚などの清浄をする直前に水で濡らして使用することを企図し、従来のウエット状清浄剤と較べて、生産・保管・販売において水分なしなので重量が軽く、カビ発生のリスクがなく、防カビ剤、抗菌剤が不要であり、実使用において清浄能力に優れ、さらに耐水性や強度にも優れる皮膚清浄用シートを提供することにある。
本発明は、内層部に水酸基を有する融点70℃以上の粉末状有機酸を1〜100重量%含有し、目付けが30〜150g/mの、皮膚清浄用シートに関する。
ここで、上記内層部は、(a)繊度が1〜4.4dtexの熱接着性繊維を20〜95重量%と、(b)セルロース系パルプを0〜60重量%と、(c)水酸基を有し、融点が70℃以上の粉末状の有機酸を1〜50重量%〔ただし、(a)+(b)+(c)=100重量%〕を主体とし、目付けが15〜120g/mのエアレイド法によるウェブ層からなるものが好ましい。
また、上記有機酸としては、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸およびグルコノラクトンの群から選ばれた少なくとも1種、またはこれらの塩類が挙げられる。
さらに、本発明の皮膚清浄用シートは、内層部が水酸基を有する融点70℃以上の粉末状有機酸を含有する不織布からなり、該内層部の表裏に不織布または織編物からなる表裏層が積層されてなり、かつ内層部と表裏層に含有された熱接着性繊維によって相互に熱結合し一体化されているものが好ましい。
上記表裏層としては、目付けが10〜50g/mの、スパンレース不織布、サーマルボンド不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、湿式不織布、織編物、ガーゼ、および寒冷紗の群から選ばれた少なくとも1種の通気性シートが挙げられる。
また、上記表裏層を構成するスパンレース不織布としては、主として、レーヨン繊維および/またはテンセル繊維からなるものが好ましい。
以上の本発明の皮膚清浄用シートは、目付けが10〜50g/mの、スパンレース不織布、サーマルボンド不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、湿式不織布、織編物、ガーゼ、および寒冷紗の群から選ばれた少なくとも1種の通気性シートを裏面層となるキャリアシートとして用い、その上層に、内層部として、(a)繊度が1〜4.4dtexの熱接着性繊維を20〜95重量%と、(b)セルロース系パルプを0〜60重量%と、(c)水酸基を有し、融点が70℃以上の粉末状の有機酸を1〜50重量%〔ただし、(a)+(b)+(c)=100重量%〕を主体とし、目付けが15〜120g/mのエアレイド法によるウェブ層を形成し、さらにその上層に該キャリヤ層と同様の表面層を重ね、全体を加熱処理して一体化し、総目付けが30〜150g/mのシートとして得られる。
本発明の皮膚清浄用シートは、ドライ状なので長期保管に耐え、クエン酸などの有機酸による清浄・払拭効果を有し、合成界面活性剤を含有していないので、安心・安全・環境対応商品である。
また、既存のウエット状ワイパーと較べて、水分無しなので、重量が軽く、流通・保管のコストがかからず、また、カビ発生のリスクがないので、防黴剤・抗菌剤が不要で、安心・安全・環境にやさしく、さらに、皮膚の汚れ(皮脂、汗、排泄物)に対してクエン酸などの有機酸は中和、溶解、消臭、抗菌などの効果が発揮でき、さらに、既存のウエット状ワイパーは特に冬に使う時には冷たく感じるが、本発明品を温水で濡らして使えば、冷たさが解消し、特に寝たきりの患者や老人にやさしい清浄シートである。
また、本発明の皮膚清浄用シートは、対人ワイパーのみならず、キッチン、洗面所、風呂、トイレなどの家庭環境用、あるいは工場などの産業用ワイパーとしても有用である。
内層部
本発明の皮膚清浄用シートは、内層部に水酸基を有する融点70℃以上の粉末状有機酸を1〜100重量%含有し、目付け30〜150g/mのシートである。
本発明の皮膚清浄用シートは、内層部に上記有機酸が含有されていれば、いかなるシートでもよいが、該内層部としては、(a)繊度が1〜4.4dtexの熱接着性繊維を20〜95重量%と、(b)セルロース系パルプを0〜60重量%と、(c)水酸基を有し、融点が70℃以上の粉末状の有機酸を1〜50重量%〔ただし、(a)+(b)+(c)=100重量%〕を主体とし、目付けが15〜120g/mのエアレイド法によるウェブ層からなるものが好ましい。
かかる内層部は、エアレイド法で、(a)熱接着性繊維、および(c)粉末状の有機酸、さらに必要に応じて(b)セルロース系パルプを含むウェブ層(内層部)を形成する。すなわち、多孔質ネットコンベア上に位置する単台または多数台の噴き出し部から、上記(a)および(c)成分、さらに必要に応じて(b)成分を含む混合物を噴出し、ネットコンベア下面に配置した空気サクション部で吸引しながらネットコンベア上にウェブ層(内層部)を形成するものである。このとき、ネットコンベア上には、キャリアシートとなる後記裏面層をあらかじめ載置しておけば、一挙にウェブ層(内層部)とキャリアシートとなる裏面層との積層体が得られる。その後、インラインあるいはアウトラインで、表層部を積層し、熱風処理を加えて、エアレイド層の繊維間結合、ならびにキャリアシート(裏面層)および表面層との熱接着を形成して不織布シートとして一体化させる。
この際、ウェブ層には、熱接着性繊維を併せて混合してあるので、粉末の固定・脱落防止、層間剥離強力の向上などの効果が期待できる。
内層部を構成するウェブ層に用いられる(a)熱接着性繊維としては、熱接着性複合繊維が好適である。例えば、低融点成分を鞘成分とし、高融点成分を芯成分とする芯鞘型、一方が低融点、他方が高融点成分であるサイドバイサイド型などが挙げられる。これらの複合繊維の両方の成分の組み合わせとしては、PP(ポリプロピレン)/PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)/PE、PP/低融点共重合PP、PET/低融点共重合ポリエステルなどが挙げられる。ここで、上記低融点共重合ポリエステルの例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどを基本骨格として、イソフタル酸、5−金属スルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの脂肪族多価アルコールなどとの変性共重合などが挙げられる。
低融点成分である熱接着成分の融点は、通常、100〜160℃、好ましくは110〜155℃である。100℃未満の場合、不織布としての耐熱性が低いので、温水で濡らして使用するときに、シート強力が弱くなる可能性がある。一方、160℃を超えると、不織布製造工程における熱処理温度を高くする必要が生じ、生産性が落ち、実用的でないばかりか、ウェブ層と表裏層との加熱一体化における接着効果も期待できなくなる。
ここで、(a)熱接着性繊維の繊維長は、ウェブ層の製法がエアレイド法であるので、3〜10mm、好ましくは3〜6mmである。繊維長が3mm未満の場合は、強度アップなどの効果が十分で無く、一方、10mmを超えると、繊維どうしが絡まり易くなり、工程性や地合いの悪化につながりやすい。
また、(a)熱接着性繊維の繊度は、1〜4.4dtex、好ましくは1.5〜3.3dtexである。1dtex未満の場合は、エアレイド法でウェブを形成するにあたり、細い繊維どうしが絡まり易くなり、他の繊維との混合も難しくなって、地合いの不均一性や塊状欠点発生のリスクが大になるばかりか、ウェブ層からの(c)粉末状の有機酸の溶出に時間が掛かり過ぎて、実用性に欠ける。一方、4.4dtexを超えた太い繊維の場合は、硬い風合いとなるので、皮膚を清浄するに際し人に対する優しさにかけ、また、同一混合率でも繊維本数がダウンする結果となるので、粉末状の有機酸の捕捉、脱落防止、強度付与、ヒートシール性付与などの効果が薄れる。
(a)熱接着性繊維は、捲縮していても、していなくてもよく、またストランドチョップであってもよい。捲縮している場合、ジグザグ型の二次元捲縮繊維およびスパイラル型やオーム型などの三次元(立体)捲縮繊維の何れも使用できる。
ウェブ層中における(a)熱接着性繊維の割合は、(a)〜(c)成分中に、20〜95重量%、好ましくは20〜80重量%である。20重量%未満では、粉末状の有機酸の捕捉、固定、脱落防止の効果が確保できなくなる。一方、95重量%を超えると、熱処理後のシートの柔軟性が失われてくるばかりか、粉末状の有機酸の周囲を多くの熱接着性繊維で覆う状態となり、清浄効果に悪影響を及ぼす。
また、ウェブ層に用いられる(b)セルロース系パルプは、(c)粉末状の有機酸を把持するとともに、清浄時に水を保持する役割を担う。
(b)セルロース系パルプとしては、木材パルプ以外に、リンターパルプ、バガスなどの非木材系パルプなどを粉砕したものが挙げられる。
(b)セルロース系パルプのウェブ層中における混合率は、0〜60重量%、好ましくは5〜40重量%である。60重量%を超えると、ウェブ層としての引張り強力や層間剥離強力、特に湿潤時のこれらの強力が低下するので好ましくない。
さらに、ウェブ層に用いられる(c)粉末状の有機酸は、人の皮膚の油脂汚れやアカ汚れなどに対する、浸透・剥離・溶解の作用、汗や排泄物の汚れなどアルカリ性汚れの中和作用、抗菌作用、消臭作用として働く成分である。
(c)有機酸は、水酸基を有し、その融点が70℃以上のヒドロキシ酸である。(c)有機酸は、分子中に水酸基を有することによって、水への溶解性に優れ、得られる皮膚清浄用シートを水に濡らして使用する際に必須事項となる。また、(c)有機酸の融点は、70℃以上が必要であり、70℃未満の場合には、輸送・保管中に融解して溶け出したり、浸出するトラブルが生ずる場合があり好ましくない。
(c)有機酸の具体例としては、二塩基酸として、リンゴ酸(融点=99℃)、酒石酸(融点=170℃)、三塩基酸として、クエン酸(結晶水タイプの融解温度=約100℃、無水タイプの融点=153℃)、そのほかグルコノラクトン、さらにこれらの塩類などが挙げられる。
なお、(c)有機酸の平均粒径は、0.1〜2mm、好ましくは0.2〜1.5mmである。0.1mm未満では、表裏層の隙間を通して脱落し易くなり、一方2mmを超えると、得られるシートの断裁端部(カット面)から輸送・保管中に脱落し易くなる。
(c)有機酸のウェブ層中における混合率は、1〜50重量%、好ましくは2〜40重量%である。1重量%未満では、皮膚に対する清浄効果が乏しい。一方、50重量%を超えると、皮膚に対する刺激が強過ぎるうえに、ウェブ層としての強力を確保するのが困難となるばかりか、製造・保管・輸送時における粉末の脱落も多くなって実用性に欠ける。
なお、(c)粉末状の有機酸とともに、粉末状の、各種石けん類、天然系界面活性剤、消臭剤、抗菌剤、芳香剤などを混合して使用することもできる。
なお、本発明のウェブ層には、パルプとして、上記の(b)セルロース系パルプとともに、(d)ポリオレフィン系合成パルプを併用してもよい。
ここで、(d)ポリオレフィン系合成パルプは、例えば、高温、高圧状態にあるポリオレフィン、水の沸点よりも低い沸点を有する脂肪族炭化水素および/または芳香族炭化水素から選ばれるポリマー用溶媒、および水よりなる分散液であって、減圧領域中に急速に放出したときに、実質的にすべての溶媒が蒸発し、かつ水の実質的蒸発を起こさない温度にある分散液を、ノズルを通して減圧領域中に放出して、ポリオレフィンを水中に分散した繊維状物質として回収し、この水中に分散した繊維状物質を、界面活性剤を混合した状態で叩解またはリファイニングすることによって得られる。このポリオレフィン系合成パルプの製造方法は、例えば、特公昭52−47049号公報の第1欄の特許請求の範囲、第3欄第5行〜第19欄第25行に詳述されているが、本発明の趣旨、すなわち吸湿性粉体の捕捉作用を有するフィブリル状繊維からなるポリオレフィン系合成パルプの製法であれば、必ずしもこれらにこだわるものでは無い。
ポリオレフィン系合成パルプは、平均繊維長が0.5〜3mm、平均繊維径が1〜100μmのものが好適に使用できる。
また、このポリオレフィン系合成パルプの市販品としては、三井化学(株)製のSWP E790,E400,EST−8,E620,UL410,NL490,AU690,Y600,ESS−5,ESS−2,E380,E780,E90,UL415などが挙げられる。
これらの(d)ポリオレフィン系合成パルプは、多分岐繊維構造(フィブリル化して、多分岐、高比表面積を有する)なので、(c)粉末状の有機酸の捕捉性に優れる特徴を有する。また、エアレイド法により上記基材シートに吹き付けると、気流中で(d)ポリオレフィン系合成パルプと(c)粉末状有機酸とが一体となったウェブ層が、該シート上に均一に載置されることになる。
ウェブ層を形成する(d)ポリオレフィン系合成パルプと(c)粉末状有機酸との混合比(重量比)は、1/0.2〜1/2、好ましくは1/0.25〜1/1.8である。(e)ポリオレフィン系合成パルプが少なすぎると、粉末状の有機酸の捕捉機能が充分でなくなり、粉末が脱落しやすくなる。一方、粉末状の有機酸が少なすぎると、得られるシートの清浄効果が乏しく、本発明の意図するものでなくなる。
また、ウェブ層には、これらの構成成分以外に、熱接着性繊維以外の繊維として、例えばPP繊維、PET繊維、PBT繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6,6繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、麻、レーヨン、ビスコース繊維、コットン繊維などを本発明の趣旨、効果を阻害しない範囲で混合しておいても良い。この場合、他の繊維の比率は30重量%未満に留めるのが好ましい。30重量%以上であると、不織布強力やヒートシール性に影響が出るばかりか、熱接着性のない繊維は実使用中に脱落し易くなる。
エアレイド法で形成するウェブ層は、目付が15〜120g/m、好ましくは20〜100g/mである。15g/m未満の場合、清浄効果が乏しく、また不織布強力、ヒートシール強力が低くなり、実用に適さない。一方、120g/mを超えると、厚過ぎて板状となり、柔軟性が乏しく、好ましくない。
本発明のウェブ層を作製するエアレイド法は、カード法などの既存の乾式不織布製造法に較べて、空気流によって容易に単繊維に解繊され易い、長さの短い繊維が使用できるので、極めて地合いの良好な、つまり均一性の良好な不織布が得られるという特徴を有するばかりか、粉体を混合しつつ一挙にウェブを形成することが可能であり、本発明に好適である。皮膚清浄用シートの用途において、粉末漏れが少なく、かつ清浄効果が大きいという性能に、均一性は重要な要件であり、既存のカード法不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布では得られ難い。また、本製造法によれば、タテ/ヨコの強力比率がほぼ1/1に近いというメリットも有する。
以上の内層部の好ましい態様は、次のとおりであり、実使用の状態に応じて適宜選択することができる。
(1)パルプなし
(a)熱接着性繊維 95〜50重量%
(b)セルロース系パルプ 0重量%
(c)有機酸 5〜50重量%
〔ただし、(a)+(b)+(c)=100重量%〕
この(1)パルプなしの態様は、熱接着性繊維の混率が大になるので、得られる皮膚清浄用シートとして強力が強く、粉体脱落防止の作用が大、という特徴を有する。
(2)パルプ少量混合
(a)熱接着性繊維 80〜20重量%
(b)セルロース系パルプ 0重量%を超え〜40重量%未満
(c)有機酸 5〜50重量%
〔ただし、(a)+(b)+(c)=100重量%〕
この(2)パルプ少量混合タイプの態様は、得られる皮膚清浄用シートとして、上記(1)と下記(3)の中間的特徴を有する。
(3)パルプ大量混合
(a)熱接着性繊維 40〜20重量%
(b)セルロース系パルプ 40〜60重量%
(c)有機酸 5〜50重量%
〔ただし、(a)+(b)+(c)=100重量%〕
この(3)パルプ大量混合タイプの態様は、得られる皮膚清浄用シートとして、実使用時に大量の水分を吸収・保持しやすくなるので、粉体状有機酸の水分への溶解もスムースであり、清浄作用に優れる。
表裏層(表面層および裏面層)
本発明の皮膚清浄用シートは、以上の内層部の表裏に、好ましくは、目付けが10〜50g/mの、スパンレース不織布、サーマルボンド不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、湿式不織布、織編物、ガーゼ、および寒冷紗の群から選ばれた少なくとも1種の通気性シートを積層する。
特に、スパンレース不織布は、繊維間交絡でシート状になっているので、繊維状/樹脂状のバインダーが少なくて済む(ゼロでも良い)ため、柔らかいという特徴を有する。
通気性シートの素材としては、合成繊維、再生繊維、天然繊維のいずれであってもよく、また、これらの混合繊維であってもよい。このうち、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維などの合成繊維は、耐水性が良く、強い。
また、レーヨン、テンセルなどの再生繊維は、保水性があるので、濡らして使うには好適である。
さらに、コットン、パルプなどの天然繊維は、保水性があり、肌に優しい。
上記通気性シートは、内層部との一体化のために熱接着法を使う場合は、バインダー繊維として、内層部に用いられる(a)熱接着性繊維を50重量%以下程度混合して用いてもよい。
通気性シートのうち、柔らかさ、保水性の面から、主として、レーヨン繊維および/またはテンセル繊維からなるスパンレース不織布が好ましい。
本発明の皮膚清浄用シートをエアレイド法で作るにあたり、まず、裏面層となる通気性シートをキャリアシートとしてネットコンベア上に置いておき、この上に上記内層部となるウェブ層を堆積させていくことで、容易に複合シート化することができる。
例えば、通気性シート(裏面層)をネットコンベア上に載置し、内層部となるウェブ層を形成させ、さらに、インラインあるいはアウトラインで、表面層となる通気性シートを積層する。
なお、表裏層に用いられる上記通気性シートは、熱接着性で、かつ耐水性のある材料で構成されているシートが好ましく、かつ通気性は大きい方が好ましい。エアレイド法は、通気性材料の上部から繊維と空気の混合体を噴出させ、下部からサクションで空気を引きつつ、通気性材料上に繊維層を形成する方法なので、基材となる基材シートの通気度は重要な要件となる。JIS L1096・A法(ガーレ法)による通気度は、好ましくは0.5〜2秒/300ccである。
表裏層となる通気性シートの目付けは、通常、10〜50g/m、好ましくは12〜40g/mである。10g/m未満では、ウェブ層の形成が難しく、かつ内層部に含有される有機酸粉末の脱落防止が難しい。一方、50g/mを超えると、内層部への水の浸透が不充分となり、また、内層部から表面への液体(クエン酸などの有機酸が溶解した清浄用液体)透過も不充分となり、さらに厚すぎて風合いを損ね、硬くなるなどの欠点が生起する。
なお、通気性シートを構成する繊維の繊度は、通常、0.1〜6dtex、好ましくは0.5〜5dtexである。本発明の皮膚清浄用シートは、繊度が細い方が肌に優しく、太すぎる場合は、清浄、かきとりの作用が増すが、皮膚のダメージがあるので好ましくない。
通気性シートを内層部の両面に積層することにより、取り扱い性が向上し、また、得られる皮膚清浄用シートの強度を補強することができる。
なお、表裏層に用いられる通気性シートとして、エアレイド不織布を採用する場合には、多孔質ネットコンベア上に位置する単台または多数台の噴き出し部から、内層部に用いられるのと同様の(a)熱接着性繊維を噴出し、ネットコンベア下面に配置した空気サクション部で吸引しながらネットコンベア上に通気性シートとなるウェブ層を形成し、この上に、さらに上記内層部となるウェブ層を形成し、さらに、引き続いて、(a)熱接着性繊維を用いて表面層となるウェブ層を形成させればよい。
以上の本発明の裏面層/内層部/表面層からなる本発明の皮膚清浄用シートの総目付けは、30〜150g/m、好ましくは40〜120g/mである。30g/m未満では、清浄効果に乏しく、また強力が低くて実用に耐えにくい。一方、150g/mを超えるような高目付けの場合、清浄効果が比例的に増大することも少なくなり、かつ生産コストはアップするので商品性に欠けるうえ、柔軟性も失われて、人に対する取り扱い性が悪化する。
なお、(a)熱接着性繊維は、各種の添加物を含有、または表面処理していても良い。例えば、芳香剤、着色剤、抗菌剤、消臭剤、防黴剤、親水化剤、などが挙げられる。
これらの添加物、表面処理剤は、表面層、内層部、裏面層の各ウェブ層に含有、または処理されていても良い。
表面層/内層部、裏面層/内層部の一体化
これらの各層との一体化は、各層を別個に作製してから一体化しても良いし、一挙に多層構造を形成しても良い。この場合は、エアレイド法が好適である。
一体化の手段としては、(1)熱接着、(2)バインダー処理、(3)交絡などが挙げられる。
(1)熱接着:各層にバインダー繊維を含有させておくのが良い。バインダー繊維としては、内層部に用いられる(a)熱接着性繊維が挙げられる。
(2)バインダー処理:被接着面にホットメルト樹脂の溶融スプレー、ホットメルト粉体樹脂の散布/加熱溶融、液状ケミカルバインダーのコートもしくはスプレー後、加熱処理などが挙げられる。
(3)交絡:表面層/内層部/裏面層を一体積層し、ニードルパンチによって交絡処理する。
これらの一体化処理のうち、内層部がエアレイド法で作製されるので、例えば、裏面層をキャリアシートとして用い、内層部をエアレイド法で形成したあとに表面層を重ねて一体化し、加熱接着などにより一体化することが最も好ましい手段である。この(1)熱処理の詳細は、次のとおりである。
熱処理:
本発明の皮膚清浄用シートは、以上のようにして得られる表面層/内層部/裏面層からなるシート積層体を熱処理することが好ましい。熱処理としては、熱風処理、および熱風処理後の低圧による熱圧処理が挙げられる。
このうち、繊維間結合を形成するための熱風処理としては、熱接着性繊維として熱接着性複合繊維を用いる場合、該複合繊維の低融点成分の融点以上の温度が必要である。しかしながら、低融点成分の融点よりも30℃以上高い場合、あるいは高融点成分(芯鞘型複合繊維の芯成分、あるいはサイドバイサイド型複合繊維の高融点成分)の融点以上の場合は、繊維の熱収縮が大きくなり易く、地合いの悪化を招いたり、はなはだしい場合は繊維の劣化を生じるので好ましくない。
熱風処理温度は、通常、110〜190℃、好ましくは120〜175℃である。
また、熱風処理したのち低圧下での熱圧処理、具体的には低圧の熱圧カレンダー処理を加えても良い。カレンダー処理に用いるローラーとしては、全体に均一な熱圧を加えるため、平滑表面の一対の金属ローラー、または金属ローラーと弾性ローラーの組み合わせを用いることが好ましいが、多段ローラーであっても良い。また、本発明の趣旨を損なわない範囲であれば、凸凹表面のエンボスローラーであっても良い。
カレンダー処理の場合、単に厚さ調整のためであれば常温(非加熱)〜高温度の任意の温度で加圧すれば良い。圧力は希望する厚さになるよう適宜選択することができる。熱圧カレンダーにより繊維間の熱結合を補強し、強度、表面耐摩耗性、層間剥離防止などを向上するためであれば、ローラー表面の温度は、熱接着性複合繊維の低融点成分の融点以上の温度が必要である。しかしながら、低融点成分の融点よりも30℃以上高い場合、あるいは高融点成分(芯鞘型複合繊維の芯成分、あるいはサイドバイサイド型複合繊維の高融点成分)の融点以上の場合は、繊維の熱収縮が大きくなり易いばかりか、ローラー表面への粘着が発生し、工程性に欠ける。融点未満の場合は、当然のことながら繊維間結合の補強が充分でなくなる。
繊維間結合を補強する場合の熱処理温度は、通常、110〜190℃、好ましくは120〜175℃である。
また、カレンダー処理の線圧は、幅方向で均一な接圧になるよう設定すれば、任意の圧力を選択することができる。高圧の場合は密度・不織布強力・層間強力がアップし、厚さがダウンする。低圧の場合は勿論これに反する影響が出る。不織布強力を重視するのであれば極力高圧のほうが好ましい。柔軟性を重視するのであれば低圧の方が好ましい。カレンダー処理の線圧は、通常、5〜50kgf/cmの範囲で任意に選択できる。また、一対のローラー間に任意の隙間を設けても良い。表面層である(ハ)ウェブ層に接するローラーの温度が高い場合、または、ローラー間の圧力が高圧の場合は、表面状態が平滑化してしまうので、本発明の狙いである清浄、払拭、掻取りの作用が悪化し、好ましくない。
なお、得られる本発明の皮膚清浄用シートの厚さは、通常、0.4〜2.5mm、好ましくは0.6〜2mmであるが、ウェブ層の目付け(15〜120g/m)に応じ、かつ用途に応じて設定することができる。
また、本発明の皮膚清浄用シートの通気性シートを加えた総目付けは、上記のように、30〜150g/m、好ましくは40〜120g/mである。
得られる本発明の皮膚清浄用シートは、使用に先立ち、水、エタノール、水含有エタノール水などに浸してから、人の被清浄部位を優しく清浄する。この場合、液は加温したものを使用してもよい。
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
まず、スパンレース不織布を作製した。原料繊維は、レーヨン(オーミケンシ(株)製、2.2dt×51mm)を45重量%、テンセル(コートルズ(株)製、1.7dtex×51mm)を45重量%、PP(ポリプロピレン)/PE(ポリエチレン)系芯鞘型複合繊維(チッソ(株)製、2.2dtex×51mm)を10重量%、とした。これらの混綿カードウェブを、孔径0.15mmの複数ノズルから100kgf/cmで水流を噴出してまず表面を繊維交絡処理し、次に反対面から同様な水流処理を加えて繊維交絡シートを作製し、さらに135℃で熱風加熱処理して目付け22g/mのスパンレース不織布を作製した。
次に、このスパンレース不織布をキャリアシートとして、この上に内層部として、PET(ポリエチレンテレフタレート)/PE系熱接着性芯鞘型複合繊維(帝人ファイバー(株)製、2.2dt×5mm、以下同じ)を37.5重量%(15g/m)、粉砕木材パルプ(Weyerhaeuser社製、NB416、以下同じ)を37.5重量%(15g/m)、粉末状の有機酸として精製クエン酸(扶桑化学工業(株)製)を25重量%(10g/m)となるよう混合し、合計40g/mのウェブ層をエアレイド法で上記キャリアシートの上に形成した。さらに、この上に、表面層として、上記と同様なスパンレース不織布を積層した。全体84g/mの三層からなるシートを138℃の熱風サクション加熱炉で加熱し、一体化した。得られた厚さ0.9mmの積層シートをエタノール5重量%混合した水に充分濡らして、皮膚清浄用に用いたところ、皮脂汚れ、汗汚れ、などをきれいにすることができ、さらに体臭も軽減し、皮膚清浄用として有用であった。なお、含有されている粉末状の有機酸は、保管・輸送などの取扱いにおいて、脱落は極めて少なかった。
実施例2
ウェブ層(裏面層)として、実施例1で用いたPET/PE系熱接着性芯鞘型複合繊維を18g/mとなるようエアレイド法でネット上に形成した。次に、PP/PE系熱接着性芯鞘型複合繊維(チッソ(株)製、1.7dtex×5mm)を25.6重量%(10g/m)、実施例1と同様の粉砕木材パルプを53.9重量%(21g/m)、実施例1で用いたと同じ粉末状の有機酸を20.5重量%(8g/m)となるよう混合し、合計39g/mのウェブ層をエアレイド法で上記裏面層の上に形成した。さらに、この上に、表面層として、あらかじめ作製しておいたエアスルー不織布(PP/PE系熱接着性芯鞘型複合繊維(チッソ(株)製、2.2dt×51mm)/PET繊維(帝人ファイバー(株)製、2.2dt×51mm=90/10重量%、熱風加熱処理135℃、目付け18g/m)を積層した。全体75g/mの三層からなるシートを138℃の熱風サクション加熱炉で加熱し、一体化した。得られた厚さ0.8mmの積層シートをエタノール5重量%混合した水に充分濡らして、皮膚清浄用に用いたところ、皮脂汚れ、汗汚れ、などをきれいにすることができ、さらに体臭も軽減し、皮膚清浄用として有用であった。なお、含有されている粉末状の有機酸は、保管・輸送などの取扱いにおいて、脱落は極めて少なかった。
実施例3
まず、内層部として、PP/PE系熱接着性芯鞘型複合繊維(チッソ(株)製、1.7dt×5mm)を25重量%(10g/m)、実施例1と同様の粉砕木材パルプを50重量%(20g/m)、実施例1と同様の粉末状の精製クエン酸を25重量%(10g/m)となるよう混合し、合計40g/mのウェブ層をエアレイド法で形成し、引き続き138℃の熱風サクション加熱炉で加熱し、このウェブを熱固定した。
この内層部を用い、表面層、裏面層として、ガーゼ(コットン100%、目付け35g/m)を用い、ホットメルトラミ法で積層して一体化した。なお、ホットメルト接着剤は、松村石油化学(株)製、モレスコメルトTN−715を用い、スプレー量は各3g/mずつとした。得られたシートの総目付けは、116g/mであった。得られた厚さ1.2mmの積層シートを温水に充分濡らして、寝たきり患者の臀部清浄用に用いたところ、皮脂汚れ、汗汚れ、排泄物汚れなどをきれいにすることができ、さらに体臭も軽減し、皮膚清浄用として有用であった。なお、含有されている粉末状の有機酸は、保管・輸送などの取扱いにおいて、脱落は極めて少なかった。
本発明の皮膚清浄用シートは、該シートの内層部に清浄作用を有する粉末状の有機酸が含有されているので、該有機酸の粉末の脱落が少なく、柔軟性に富み、ヒトの汚れ易い皮膚(手足、腋、肛門・陰部周辺など)などの用途に応用することが可能な皮膚清浄用シートである。しかも、合成界面活性剤を含有していないので、ヒトや地球環境にやさしい清浄シートであると言える。また、本発明の皮膚清浄用シートは、ドライ状のシートであって、皮膚などの清浄をする直前に水で濡らして使用するものなので、従来のウエット状清浄シートと較べて、生産・保管・販売において水分なしなので重量が軽く、カビ発生のリスクがなく、防カビ剤、抗菌剤が不要であり、実使用において清浄能力に優れ、クエン酸などの有機酸による消臭、抗菌などの効果も期待でき、さらに耐水性や強度にも優れた清浄用シートとして有用である。
また、本発明の皮膚清浄用シートは、対人ワイパーのみならず、キッチン、洗面所、風呂、トイレなどの家庭用、あるいは工場などの産業用ワイパーとしても有用である。

Claims (6)

  1. 内層部が、(a)繊維長が3〜10mm、単糸繊度が1〜4.4dtexの熱接着性繊維を20〜95重量%と、(b)セルロース系パルプを0〜60重量%と、(c)水酸基を有し、融点が70℃以上の粉末状の有機酸を1〜50重量%〔ただし、(a)+(b)+(c)=100重量%〕からなり、目付けが15〜120g/mのエアレイド法によるウェブ層からなり、総目付けが30〜150g/mの、皮膚清浄用シート。
  2. 有機酸が、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸およびグルコノラクトンの群から選ばれた少なくとも1種、またはこれらの塩類から選ばれた請求項1記載の皮膚清浄用シート。
  3. 内層部の表裏に不織布または織編物からなる表裏層が積層されてなり、かつ内層部と表裏層に含有された熱接着性繊維によって相互に熱結合し一体化されてなる、請求項1または2に記載の皮膚清浄用シート。
  4. 表裏層が、目付けが10〜50g/mの、スパンレース不織布、サーマルボンド不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、湿式不織布、織編物、ガーゼ、および寒冷紗の群から選ばれた少なくとも1種の通気性シートである、請求項3に記載の皮膚清浄用シート。
  5. スパンレース不織布が、主として、レーヨン繊維および/またはテンセル繊維からなる請求項4に記載の皮膚清浄用シート。
  6. 目付けが10〜50g/mの、スパンレース不織布、サーマルボンド不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、湿式不織布、織編物、ガーゼ、および寒冷紗の群から選ばれた少なくとも1種の通気性シートを裏面層となるキャリアシートとして用い、その上層に、内層部として、(a)繊維長が3〜10mm、単糸繊度が1〜4.4dtexの熱接着性繊維を20〜95重量%と、(b)セルロース系パルプを0〜60重量%と、(c)水酸基を有し、融点が70℃以上の粉末状の有機酸を1〜50重量%〔ただし、(a)+(b)+(c)=100重量%〕からなり、目付けが15〜120g/mのエアレイド法によるウェブ層を形成し、さらにその上層に該キャリアシートと同様の表面層を重ね、全体を加熱処理して一体化して、総目付けが30〜150g/mとなした、請求項1〜5いずれか1項に記載の皮膚清浄用シート。
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