JP3312754B2 - シクロアルカノールの製造方法 - Google Patents
シクロアルカノールの製造方法Info
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- JP3312754B2 JP3312754B2 JP28562592A JP28562592A JP3312754B2 JP 3312754 B2 JP3312754 B2 JP 3312754B2 JP 28562592 A JP28562592 A JP 28562592A JP 28562592 A JP28562592 A JP 28562592A JP 3312754 B2 JP3312754 B2 JP 3312754B2
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- cycloolefin
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- cyclohexene
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C29/00—Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
- C07C29/03—Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by addition of hydroxy groups to unsaturated carbon-to-carbon bonds, e.g. with the aid of H2O2
- C07C29/04—Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by addition of hydroxy groups to unsaturated carbon-to-carbon bonds, e.g. with the aid of H2O2 by hydration of carbon-to-carbon double bonds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C07C2601/00—Systems containing only non-condensed rings
- C07C2601/12—Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
- C07C2601/14—The ring being saturated
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【技術分野】本発明は酸性触媒の存在下に、シクロオレ
フィンと水を反応させることによりシクロアルカノール
を製造する方法に関するものである。
フィンと水を反応させることによりシクロアルカノール
を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】西独特許3441072号特許明細書に
は、外表面酸性部の全体に対する割合が0.07以上、
1次粒度が0.5μm以下のゼオライトの存在下に、5
0から250℃の温度でシクロオレフィンを水と液相反
応させて環式アルコールを製造する方法が記載されてい
る。この反応は懸濁ゼオライト触媒で行われる。しかし
ながら、この方法は粉末状触媒を反応後分離しなければ
ならず、高コストを要し、さらに触媒毒を充分に排除で
きない欠点がある。
は、外表面酸性部の全体に対する割合が0.07以上、
1次粒度が0.5μm以下のゼオライトの存在下に、5
0から250℃の温度でシクロオレフィンを水と液相反
応させて環式アルコールを製造する方法が記載されてい
る。この反応は懸濁ゼオライト触媒で行われる。しかし
ながら、この方法は粉末状触媒を反応後分離しなければ
ならず、高コストを要し、さらに触媒毒を充分に排除で
きない欠点がある。
【0003】またヨーロッパ特許出願公開162475
号公報には、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、クロ
ム、モリブデン、タングステンあるいはトリウムを構成
要素として含有するゼオライトと酸水溶液を使用して、
シクロオレフィンを有利に水化し得ることが記載されて
いる。しかしながら、この方法は酸水溶液を回収しなけ
ればならない欠点がある。
号公報には、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、クロ
ム、モリブデン、タングステンあるいはトリウムを構成
要素として含有するゼオライトと酸水溶液を使用して、
シクロオレフィンを有利に水化し得ることが記載されて
いる。しかしながら、この方法は酸水溶液を回収しなけ
ればならない欠点がある。
【0004】そこで本発明の目的は、回収を要する酸水
溶液を使用することなく、しかもポリマー形成その他の
副反応を抑制して、被毒せず容易に再生し得る触媒の存
在下に、シクロオレフィンを水化し、シクロアルカノー
ルを含有し、触媒を含有しない反応混合物を得ることに
より、シクロアルカノールを製造する方法を提供するこ
とである。
溶液を使用することなく、しかもポリマー形成その他の
副反応を抑制して、被毒せず容易に再生し得る触媒の存
在下に、シクロオレフィンを水化し、シクロアルカノー
ルを含有し、触媒を含有しない反応混合物を得ることに
より、シクロアルカノールを製造する方法を提供するこ
とである。
【0005】
【発明の要約】しかるに上記の目的は、50から280
℃の温度および高圧下において、ただしこの圧力および
温度条件は水およびシクロオレフィンから成る液相を形
成するために充分なものとして、固体酸性触媒の存在下
にシクロオレフィンと水を反応させることによりシクロ
アルカノールを製造する方法において、水とシクロオレ
フィンの混合物を、固体酸性触媒から形成される固体層
に導いてこれを通過させ、しかも固体酸性触媒から成る
層中に視認し得る液相を形成させないようにすることを
特徴とする方法により達成されることが本発明者らによ
り見出された。
℃の温度および高圧下において、ただしこの圧力および
温度条件は水およびシクロオレフィンから成る液相を形
成するために充分なものとして、固体酸性触媒の存在下
にシクロオレフィンと水を反応させることによりシクロ
アルカノールを製造する方法において、水とシクロオレ
フィンの混合物を、固体酸性触媒から形成される固体層
に導いてこれを通過させ、しかも固体酸性触媒から成る
層中に視認し得る液相を形成させないようにすることを
特徴とする方法により達成されることが本発明者らによ
り見出された。
【0006】この新規方法は、反応混合物が触媒と分離
された状態で得られる利点を有する。さらにこの本発明
方法は、触媒が容易に再生され、回収されねばならない
酸水溶液を使用しないで済む利点がある。さらにこの新
規方法は副反応を最少限度に抑制する利点を有する。
された状態で得られる利点を有する。さらにこの本発明
方法は、触媒が容易に再生され、回収されねばならない
酸水溶液を使用しないで済む利点がある。さらにこの新
規方法は副反応を最少限度に抑制する利点を有する。
【0007】
【発明の構成】本発明方法において使用されるシクロオ
レフィンは環中に5から8個の炭素原子およびオレフィ
ン二重結合を有する。適当なシクロオレフィンは、具体
的にはシクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテ
ンであるが、シクロヘキセンが出発物質としてことに好
ましい。またベンゼンの部分的水素添加により得られ、
水化によりシクロヘキサノールを形成してシクロヘキセ
ンが消失するようなシクロヘキセン、シクロヘキサンお
よびベンゼンの混合物も使用し得る。
レフィンは環中に5から8個の炭素原子およびオレフィ
ン二重結合を有する。適当なシクロオレフィンは、具体
的にはシクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテ
ンであるが、シクロヘキセンが出発物質としてことに好
ましい。またベンゼンの部分的水素添加により得られ、
水化によりシクロヘキサノールを形成してシクロヘキセ
ンが消失するようなシクロヘキセン、シクロヘキサンお
よびベンゼンの混合物も使用し得る。
【0008】このようなシクロオレフィンが水と反応せ
しめられるが、この場合シクロオレフィン1モルに対し
100から0.04モル、好ましくは50から0.1モ
ル、ことに10から0.5モルの水が使用される。
しめられるが、この場合シクロオレフィン1モルに対し
100から0.04モル、好ましくは50から0.1モ
ル、ことに10から0.5モルの水が使用される。
【0009】反応は50から280℃、好ましくは70
から230℃、ことに90から180℃の温度で行わ
れ、また反応に際し、高圧、例えば1から250バー
ル、好ましくは2から150バール、ことに4から80
バールの圧力が使用される。なお温度および圧力条件は
相互に関連して、水およびシクロオレフィンから成る液
相を形成するに充分なように決定される。
から230℃、ことに90から180℃の温度で行わ
れ、また反応に際し、高圧、例えば1から250バー
ル、好ましくは2から150バール、ことに4から80
バールの圧力が使用される。なお温度および圧力条件は
相互に関連して、水およびシクロオレフィンから成る液
相を形成するに充分なように決定される。
【0010】反応は固体酸性触媒の存在下に行われる
が、適当な固体酸性触媒は、例えばスルホン酸基含有架
橋ポリスチレンのような強酸性イオン交換体である。固
体酸性触媒の他の基は、場合によりSO4 のような追加
的酸性基でドーピングされていてもよい、酸性で実際上
水に不溶性のZrO2 、SnO2 、TiO2 のような酸
化物である。好ましい触媒はゼオライト、モルデナイト
系のようなHタイプのゼオライト、あるいはX−、Y−
もしくはL−ゼオライトのような細孔隙性ゼオライト、
例えばモルデナイト、エリオナイト、チャバザイトもし
くはホージャサイトである。さらにホージャサイト系の
脱アルミニウム超安定ゼオライトも使用され得る。
が、適当な固体酸性触媒は、例えばスルホン酸基含有架
橋ポリスチレンのような強酸性イオン交換体である。固
体酸性触媒の他の基は、場合によりSO4 のような追加
的酸性基でドーピングされていてもよい、酸性で実際上
水に不溶性のZrO2 、SnO2 、TiO2 のような酸
化物である。好ましい触媒はゼオライト、モルデナイト
系のようなHタイプのゼオライト、あるいはX−、Y−
もしくはL−ゼオライトのような細孔隙性ゼオライト、
例えばモルデナイト、エリオナイト、チャバザイトもし
くはホージャサイトである。さらにホージャサイト系の
脱アルミニウム超安定ゼオライトも使用され得る。
【0011】ことにこのましいのは、ZSM−5、ZS
M−11、ZSM−10のようなペンタシル構造を有す
るゼオライトである。これらは基本的構成要素としてS
iO2 四面体から構成される5員環を共通的に有し、酸
化アルミニウムに対して高い二酸化珪素割合を示し、A
タイプゼオライトとXタイプないしYタイプゼオライト
の中間的孔隙寸法を有する。アルモゼオライトで、酸化
アルミニウムに対する二酸化珪素の割合が100以下、
好ましくは30から50、ことに70から90のものが
有利であることが実証されている。
M−11、ZSM−10のようなペンタシル構造を有す
るゼオライトである。これらは基本的構成要素としてS
iO2 四面体から構成される5員環を共通的に有し、酸
化アルミニウムに対して高い二酸化珪素割合を示し、A
タイプゼオライトとXタイプないしYタイプゼオライト
の中間的孔隙寸法を有する。アルモゼオライトで、酸化
アルミニウムに対する二酸化珪素の割合が100以下、
好ましくは30から50、ことに70から90のものが
有利であることが実証されている。
【0012】触媒としては一般的に紐状、球状、粉末状
のものが使用される。緻密で大きい表面積を有するのが
好ましいから、粉末状触媒、ことに粒径0.1から1μ
mのものを使用するのが有利である。
のものが使用される。緻密で大きい表面積を有するのが
好ましいから、粉末状触媒、ことに粒径0.1から1μ
mのものを使用するのが有利である。
【0013】固体酸性触媒は層状体、例えば筒状層状体
で使用される。例えば粉末を乾燥状態で円筒状反応圏に
入れ、あるいは水もしくはシクロオレフィン中に懸濁さ
せて成形する。触媒の崩壊は例えばフリットもしくは適
当なフィルタにより防止される。
で使用される。例えば粉末を乾燥状態で円筒状反応圏に
入れ、あるいは水もしくはシクロオレフィン中に懸濁さ
せて成形する。触媒の崩壊は例えばフリットもしくは適
当なフィルタにより防止される。
【0014】固体酸性触媒の固体層を、好ましくは上方
からシクロオレフィンおよび水が通過する。両反応材料
は親密な混合物となってはならない。水およびシクロオ
レフィンは、圧力下に固体触媒層中を通過せしめられる
のみで、触媒層中において視認し得る液相を形成しては
ならない。これは水とシクロオレフィンが触媒層に吸収
されるようにこれらを給送することにより達成される。
触媒層下方から僅少量の、例えば2重量%までのシクロ
アルカノールを含有する水性相と未反応シクロオレフィ
ンおよびシクロアルカノールから成る有機相が得られ
る。
からシクロオレフィンおよび水が通過する。両反応材料
は親密な混合物となってはならない。水およびシクロオ
レフィンは、圧力下に固体触媒層中を通過せしめられる
のみで、触媒層中において視認し得る液相を形成しては
ならない。これは水とシクロオレフィンが触媒層に吸収
されるようにこれらを給送することにより達成される。
触媒層下方から僅少量の、例えば2重量%までのシクロ
アルカノールを含有する水性相と未反応シクロオレフィ
ンおよびシクロアルカノールから成る有機相が得られ
る。
【0015】原則的に、固体酸性触媒1重量部に対して
毎時10から0.01重量部のシクロオレフィン/水混
合物を給送する。給送量はことに5から0.1重量部と
するのが好ましい。
毎時10から0.01重量部のシクロオレフィン/水混
合物を給送する。給送量はことに5から0.1重量部と
するのが好ましい。
【0016】連続的処理の場合には、水性相は必要水分
量の補給後再び触媒層に給送され、有機層は蒸留による
シクロオレフィンを分離除去し、同じく補給後再び触媒
層に給送され、シクロアルカノールが取出される。
量の補給後再び触媒層に給送され、有機層は蒸留による
シクロオレフィンを分離除去し、同じく補給後再び触媒
層に給送され、シクロアルカノールが取出される。
【0017】反応の過程において触媒、例えばゼオライ
トが不活性化した場合、これは簡単に再生される。すな
わち固体酸性触媒から成る固体層をまず注水洗浄し、次
いで50から120℃、ことに65から80℃の温度で
過酸化水素水溶液を噴射する。適当な過酸化水素水溶液
は、0.1から30重量%、ことに3から15重量%の
H2 O2 を含有する。再生の過程においてpH値を測定
して再生状態を追跡する。例えば再生初期におけるpH
値が1から4であったが、再生の過程において7まで上
昇する。過酸化水素の代りに他の酸化剤、例えばオゾ
ン、分子酸素、空気、例えばペルオキソ硫酸塩のような
ペルオキソ化合物も使用され得る。
トが不活性化した場合、これは簡単に再生される。すな
わち固体酸性触媒から成る固体層をまず注水洗浄し、次
いで50から120℃、ことに65から80℃の温度で
過酸化水素水溶液を噴射する。適当な過酸化水素水溶液
は、0.1から30重量%、ことに3から15重量%の
H2 O2 を含有する。再生の過程においてpH値を測定
して再生状態を追跡する。例えば再生初期におけるpH
値が1から4であったが、再生の過程において7まで上
昇する。過酸化水素の代りに他の酸化剤、例えばオゾ
ン、分子酸素、空気、例えばペルオキソ硫酸塩のような
ペルオキソ化合物も使用され得る。
【0018】
【実施例】本発明方法を以下の実施例によりさらに具体
的に説明する。
的に説明する。
【0019】実施例1 50ml容積の筒状反応器に、15.9gのZSM−1
1ゼオライトを水性懸濁液として少しずつ充填する。上
方から毎分0.5gの水と0.9gのシクロヘキセンを
127℃(固定床内温度)において給送する。これはゼ
オライト1重量部に対し毎時5重量部の水およびシクロ
ヘキセンに相当する。
1ゼオライトを水性懸濁液として少しずつ充填する。上
方から毎分0.5gの水と0.9gのシクロヘキセンを
127℃(固定床内温度)において給送する。これはゼ
オライト1重量部に対し毎時5重量部の水およびシクロ
ヘキセンに相当する。
【0020】反応4時間後、有機相は9重量%のシクロ
ヘキセノールを含有し、これは8時間後に11重量%に
達した。その後反応は連続的に減衰し、34時間後に約
5重量%となった。水性相には1から2重量%のシクロ
ヘキサノールが見出された。ゼオライト再生のため、反
応器を12時間水で洗浄した後、70−80℃で毎分
1.5mlのH2 O2 5%水溶液を噴射した。触媒は暗
色を呈し、pH値は2ないし3であったが、13時間後
には再び無色となり、pH値は6ないし7となった。1
27℃まで加熱し、5時間水で洗浄した後、上述条件下
に当初の反応を再び達成し得た。
ヘキセノールを含有し、これは8時間後に11重量%に
達した。その後反応は連続的に減衰し、34時間後に約
5重量%となった。水性相には1から2重量%のシクロ
ヘキサノールが見出された。ゼオライト再生のため、反
応器を12時間水で洗浄した後、70−80℃で毎分
1.5mlのH2 O2 5%水溶液を噴射した。触媒は暗
色を呈し、pH値は2ないし3であったが、13時間後
には再び無色となり、pH値は6ないし7となった。1
27℃まで加熱し、5時間水で洗浄した後、上述条件下
に当初の反応を再び達成し得た。
【0021】実施例2 150ml容積の筒状反応器に水性懸濁液として76g
のZSM−5ゼオライトを少しずつ充填し、毎分1ml
の水で12時間ゼオライトを洗浄し、次いで触媒1重量
部に対しモル割合1:2で水およびシクロヘキセン1重
量%を129℃において固定床に給送した。最大反応圧
力を35バールとして、10重量%までシクロヘキサノ
ールが有機相中に形成された。水性相中には約2重量%
のシクロヘキサノールが見出された。
のZSM−5ゼオライトを少しずつ充填し、毎分1ml
の水で12時間ゼオライトを洗浄し、次いで触媒1重量
部に対しモル割合1:2で水およびシクロヘキセン1重
量%を129℃において固定床に給送した。最大反応圧
力を35バールとして、10重量%までシクロヘキサノ
ールが有機相中に形成された。水性相中には約2重量%
のシクロヘキサノールが見出された。
【0022】実施例3 実施例2におけると同様にして、ただし水対シクロヘキ
センのモル割合を1.4:1として使用した。触媒1重
量部当たり毎時0.8重量部のシクロヘキセンおよび水
を、また触媒1重量部当たり毎時0.4重量部のシクロ
ヘキセンおよび水を使用して、それぞれ有機相中に10
−11重量%および14重量%のシクロヘキサノールを
見出した。水性相中には約2重量%のシクロヘキサノー
ルが見出された。
センのモル割合を1.4:1として使用した。触媒1重
量部当たり毎時0.8重量部のシクロヘキセンおよび水
を、また触媒1重量部当たり毎時0.4重量部のシクロ
ヘキセンおよび水を使用して、それぞれ有機相中に10
−11重量%および14重量%のシクロヘキサノールを
見出した。水性相中には約2重量%のシクロヘキサノー
ルが見出された。
【0023】実施例4 実施例3におけると同様にして、ただし水とシクロヘキ
センのモル割合を1:1とした。触媒1重量部当たり毎
時0.7重量部のシクロヘキセンおよび水を使用し、1
60℃で反応させ、有機相中に13重量%のシクロヘキ
サノールを見出した。水性相は消費された水分量を補充
して、再使用し、有機相を蒸留に付し、シクロヘキセン
とシクロヘキサノールを分離した。シクロヘキセンを同
様にして再使用した。シクロヘキサノールを蒸留してそ
の純度を99.9%(GC)とした。残渣として僅少量
のシクロヘキシル−シクロヘキセンが得られた。
センのモル割合を1:1とした。触媒1重量部当たり毎
時0.7重量部のシクロヘキセンおよび水を使用し、1
60℃で反応させ、有機相中に13重量%のシクロヘキ
サノールを見出した。水性相は消費された水分量を補充
して、再使用し、有機相を蒸留に付し、シクロヘキセン
とシクロヘキサノールを分離した。シクロヘキセンを同
様にして再使用した。シクロヘキサノールを蒸留してそ
の純度を99.9%(GC)とした。残渣として僅少量
のシクロヘキシル−シクロヘキセンが得られた。
【0024】180時間の反応後も、触媒は依然として
不活性化されなかった。シクロヘキセンの循環使用によ
り、メチルシクロペンテン分が増えたが、その一部はす
でに使用されたシクロヘキセン中に認められたものであ
り、他の部分は反応の間に形成されたものであるが、こ
れらを合計しても0.5重量%に満たなかった。
不活性化されなかった。シクロヘキセンの循環使用によ
り、メチルシクロペンテン分が増えたが、その一部はす
でに使用されたシクロヘキセン中に認められたものであ
り、他の部分は反応の間に形成されたものであるが、こ
れらを合計しても0.5重量%に満たなかった。
【0025】実施例5 25ml容積のガラスオートクレーブに、1.5gのZ
SM−11ゼオライト、0.01モルのシクロヘキセン
および0.04モルの水を充填した(ゼオライト対シク
ロヘキセン/水の重量割合1:1)。反応容器をアルゴ
ンで洗浄し、次いで120℃で1時間加熱し、これによ
り3−4バールの圧力が生起した。反応器内容物は、反
応前、反応中、反応後を通じて液状であった。反応後、
反応容器内容物にアセトンを添加し、触媒と反応混合物
を分離した。GC分析により使用されたシクロヘキセン
に対し17モル%のシクロヘキサノールが得られたこと
が判明した。副生成物は見出されなかった。
SM−11ゼオライト、0.01モルのシクロヘキセン
および0.04モルの水を充填した(ゼオライト対シク
ロヘキセン/水の重量割合1:1)。反応容器をアルゴ
ンで洗浄し、次いで120℃で1時間加熱し、これによ
り3−4バールの圧力が生起した。反応器内容物は、反
応前、反応中、反応後を通じて液状であった。反応後、
反応容器内容物にアセトンを添加し、触媒と反応混合物
を分離した。GC分析により使用されたシクロヘキセン
に対し17モル%のシクロヘキサノールが得られたこと
が判明した。副生成物は見出されなかった。
【0026】対比例 実施例5と同様にして、25ml容積のガラスオートク
レーブに1gのZSM−11ゼオライト、0.01モル
のシクロヘキセンおよび0.1モルの水を充填した(ゼ
オライト対シクロヘキセン/水の重量割合1:2.
6)。反応容器をアルゴンで洗浄し、次いで撹拌するこ
となく120℃で2時間加熱し、これにより4−5バー
ルの圧力が生起した。反応容器内容物は反応前、反応
中、反応後にわたり2種類の液相を示した。触媒は圧倒
的に下方(水性)相中に見出された。反応後、液相をア
セトンで均質化して、GC分析したところシクロヘキサ
ノールは僅かに1モル%を占めるに過ぎなかった。
レーブに1gのZSM−11ゼオライト、0.01モル
のシクロヘキセンおよび0.1モルの水を充填した(ゼ
オライト対シクロヘキセン/水の重量割合1:2.
6)。反応容器をアルゴンで洗浄し、次いで撹拌するこ
となく120℃で2時間加熱し、これにより4−5バー
ルの圧力が生起した。反応容器内容物は反応前、反応
中、反応後にわたり2種類の液相を示した。触媒は圧倒
的に下方(水性)相中に見出された。反応後、液相をア
セトンで均質化して、GC分析したところシクロヘキサ
ノールは僅かに1モル%を占めるに過ぎなかった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−194828(JP,A) 特開 昭59−225133(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 29/04 C07C 35/08
Claims (4)
- 【請求項1】 50から280℃の温度および高圧下に
おいて、ただしこの圧力および温度条件は水およびシク
ロオレフィンから成る液相を形成するために充分なもの
として、固体酸性触媒の存在下にシクロオレフィンと水
を反応させることによりシクロアルカノールを製造する
方法において、水とシクロオレフィンの混合物を、固体
酸性触媒から形成される固体層に導いてこれを通過さ
せ、しかも固体酸性触媒から成る層中に視認し得る液相
を形成させないようにすることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 請求項(1)による製造方法において、
固体酸性触媒としてHタイプのゼオライトを使用するこ
とを特徴とする方法。 - 【請求項3】 請求項(1)あるいは(2)による製造
方法において、不活性化して固体酸性触媒から形成され
る固体層を、過酸化水素水溶液により再生することを特
徴とする方法。 - 【請求項4】 請求項(1)から(3)のいずれかによ
る製造方法において、再生の経過を層のpH値測定によ
り追跡することを特徴とする方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE4135238.6 | 1991-10-25 | ||
DE4135238A DE4135238A1 (de) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | Verfahren zur herstellung von cycloalkanolen |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05221899A JPH05221899A (ja) | 1993-08-31 |
JP3312754B2 true JP3312754B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=6443400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28562592A Expired - Fee Related JP3312754B2 (ja) | 1991-10-25 | 1992-10-23 | シクロアルカノールの製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
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