JP3312653B2 - フォトマスク - Google Patents
フォトマスクInfo
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- JP3312653B2 JP3312653B2 JP40681190A JP40681190A JP3312653B2 JP 3312653 B2 JP3312653 B2 JP 3312653B2 JP 40681190 A JP40681190 A JP 40681190A JP 40681190 A JP40681190 A JP 40681190A JP 3312653 B2 JP3312653 B2 JP 3312653B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子製造に用い
る露光用のフォトマスク及びその製造方法に関するもの
である。
る露光用のフォトマスク及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のフォトマスクは、i線、
KrFエキシマレーザ等の照明光に対してほぼ透明な基
板(石英等のガラス基板)に、遮光部により回路パター
ンが形成されたものである。この回路パターンを成す遮
光部は1層の遮光材(クロム膜等)で形成されており、
その遮光材の層は光が透過しないような膜厚で作られて
いた。また、最近では回路パターンの一部に光の位相を
シフトさせるための位相シフター(誘電体薄膜)の層を
形成した、所謂位相シフト用マスクも作られていた。
KrFエキシマレーザ等の照明光に対してほぼ透明な基
板(石英等のガラス基板)に、遮光部により回路パター
ンが形成されたものである。この回路パターンを成す遮
光部は1層の遮光材(クロム膜等)で形成されており、
その遮光材の層は光が透過しないような膜厚で作られて
いた。また、最近では回路パターンの一部に光の位相を
シフトさせるための位相シフター(誘電体薄膜)の層を
形成した、所謂位相シフト用マスクも作られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来の技術においては、露光装置の投影レンズの解
像力に比べてパターンが粗いものである場合、パターン
像の暗部(上記遮光部に対応)の中央部付近に僅かなが
ら光の強度があるという分布になっていた。このため、
被投影体にポジレジストを用いると、特に露光量を大き
くした場合に、レジストに露光されたパターンの中央部
が感光して凹んでしまうことがあった。
如き従来の技術においては、露光装置の投影レンズの解
像力に比べてパターンが粗いものである場合、パターン
像の暗部(上記遮光部に対応)の中央部付近に僅かなが
ら光の強度があるという分布になっていた。このため、
被投影体にポジレジストを用いると、特に露光量を大き
くした場合に、レジストに露光されたパターンの中央部
が感光して凹んでしまうことがあった。
【0004】さらに、図11に示すようなマスク基板G
上の遮光層Bの一部に光の位相をシフトさせる位相シフ
ターDを設けたマスクにおいては、位相シフターDを被
着した部分と被着していない部分の夫々の透過光の強度
を制御する必要が生じることがあった。このため、特に
エッジ強調型(補助パターンを持つもの)、及び遮光効
果強調型の位相シフト用マスクにおいて遮光層Bの開口
部(位相シフター被着部)からの透過光量を制限するた
めには、図12に示すように、図11に示すマスクに比
べて遮光層Bの開口線幅を狭くしなければならなくな
る。しかし、遮光層Bの開口線幅を狭くし過ぎると、マ
スク製造時にこの開口部が所定の線幅にならない、若し
くはこの開口部が分離しない等の問題が起き、実用に適
するマスクが得られないという問題があった。
上の遮光層Bの一部に光の位相をシフトさせる位相シフ
ターDを設けたマスクにおいては、位相シフターDを被
着した部分と被着していない部分の夫々の透過光の強度
を制御する必要が生じることがあった。このため、特に
エッジ強調型(補助パターンを持つもの)、及び遮光効
果強調型の位相シフト用マスクにおいて遮光層Bの開口
部(位相シフター被着部)からの透過光量を制限するた
めには、図12に示すように、図11に示すマスクに比
べて遮光層Bの開口線幅を狭くしなければならなくな
る。しかし、遮光層Bの開口線幅を狭くし過ぎると、マ
スク製造時にこの開口部が所定の線幅にならない、若し
くはこの開口部が分離しない等の問題が起き、実用に適
するマスクが得られないという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】 上記問題点解決のため
請求項1の発明では、照明光に対して透明な基板上に、
遮光性の材質を配置することによって形成されたパター
ンを有するフォトマスクにおいて、前記パターンが、前
記照明光に対する所定の透過率を持たせた所定厚さの遮
光性の材質の第1層で形成された第1部分と、遮光性の
材質の前記第1層に更に遮光性の材質の第2層を重ねて
形成され、前記第1部分に隣り合う位置に配置される第
2部分と、不要な反射を低減させるための反射防止手段
とを備え、前記第1層を位相シフト層を含む複数層構造
とした。
請求項1の発明では、照明光に対して透明な基板上に、
遮光性の材質を配置することによって形成されたパター
ンを有するフォトマスクにおいて、前記パターンが、前
記照明光に対する所定の透過率を持たせた所定厚さの遮
光性の材質の第1層で形成された第1部分と、遮光性の
材質の前記第1層に更に遮光性の材質の第2層を重ねて
形成され、前記第1部分に隣り合う位置に配置される第
2部分と、不要な反射を低減させるための反射防止手段
とを備え、前記第1層を位相シフト層を含む複数層構造
とした。
【0006】前記フォトマスクの前記第1部分において
遮光性材質に所定の透過率を持たせるには、請求項2に
記載の発明のように、遮光性の材質を所定の厚さに形成
することによって、前記遮光性の材質に前記所定の透過
率を持たせることが考えられる。
遮光性材質に所定の透過率を持たせるには、請求項2に
記載の発明のように、遮光性の材質を所定の厚さに形成
することによって、前記遮光性の材質に前記所定の透過
率を持たせることが考えられる。
【0007】
【作用】 請求項1の発明のように、照明光を遮光する
第1部分に隣り合う位置に所定の透過率を持たせた第2
部分を設けることによって、前記フォトマスクを照明光
で照明した際に形成される前記パターンの像のコントラ
ストが向上する。また、フォトマスクを照明光で照明し
た際に不要な反射光が発生することが予想されるが、パ
ターンに反射防止手段を設けることによって、この不要
な反射光を減少することができる。
第1部分に隣り合う位置に所定の透過率を持たせた第2
部分を設けることによって、前記フォトマスクを照明光
で照明した際に形成される前記パターンの像のコントラ
ストが向上する。また、フォトマスクを照明光で照明し
た際に不要な反射光が発生することが予想されるが、パ
ターンに反射防止手段を設けることによって、この不要
な反射光を減少することができる。
【0008】本発明では、上記のような考えを利用して
いる。この場合、所定の光透過率を持たせたい部分は図
4に示すように、遮光材の膜厚を他の部分より薄い所定
の値にエッチングなどによって調整するという方法が考
えられる。しかし、エッチングなどによって所定の膜厚
を得るためには、光学式膜厚測定器などによって膜圧を
計測しながらエッチングを行わなければならず、所定の
膜圧を得ることは困難である。この問題は、照明光に対
する透過率が異なる複数の層でパターンを形成し、パタ
ーンの第1部分と第2部分とで照明光に対する透過率を
異ならせることによって解決でき、本発明ではこの考え
が利用されている。また、回路パターンを形成する複数
の層の化学的性質(耐エッチング性など)を異ならせれ
ば、膜圧を調整するために化学的な処理を行っても不要
な層のみが除去され、必要な層の膜厚は成膜時のまま変
化させないことも可能となる。
いる。この場合、所定の光透過率を持たせたい部分は図
4に示すように、遮光材の膜厚を他の部分より薄い所定
の値にエッチングなどによって調整するという方法が考
えられる。しかし、エッチングなどによって所定の膜厚
を得るためには、光学式膜厚測定器などによって膜圧を
計測しながらエッチングを行わなければならず、所定の
膜圧を得ることは困難である。この問題は、照明光に対
する透過率が異なる複数の層でパターンを形成し、パタ
ーンの第1部分と第2部分とで照明光に対する透過率を
異ならせることによって解決でき、本発明ではこの考え
が利用されている。また、回路パターンを形成する複数
の層の化学的性質(耐エッチング性など)を異ならせれ
ば、膜圧を調整するために化学的な処理を行っても不要
な層のみが除去され、必要な層の膜厚は成膜時のまま変
化させないことも可能となる。
【0009】本発明によれば、照明光に対する透過率が
異なる複数の層で回路パターンを形成するようにしたた
め、回路パターンの中央部とエッジ部とで照明光に対す
る透過率を異ならせることが可能となる。また、回路パ
ターンを形成する複数の層の化学的性質(耐エッチング
性など)を異ならせたため、膜厚を調整するために化学
的な処理を行っても不要な層のみが除去され、必要な層
の膜厚は成膜時のまま変化することはない。
異なる複数の層で回路パターンを形成するようにしたた
め、回路パターンの中央部とエッジ部とで照明光に対す
る透過率を異ならせることが可能となる。また、回路パ
ターンを形成する複数の層の化学的性質(耐エッチング
性など)を異ならせたため、膜厚を調整するために化学
的な処理を行っても不要な層のみが除去され、必要な層
の膜厚は成膜時のまま変化することはない。
【0010】
【実施例】 半導体素子製造用のフォトマスクにおける
回路パターンは、結像状態(回路パターンの像コントラ
スト)に影響を与えない部分(回路パターンの中央部付
近)と、光透過部(ガラス基板部)に隣接した、結像状
態に影響を与える部分(回路パターンのエッジ付近)と
に分けられる。この回路パターンの像の結像状態(コン
トラスト)を向上させるためには、回路パターンのエッ
ジ付近に所定の透過率を持たせれば良い。因みにこのと
光透過率は、遮光材の吸光度と膜厚とにより決まるもの
である。図1は、本発明の第1の実施例によるフォトマ
スクの回路パターン部の概略的な構成を示す図である。
これは科学的性質(耐エッチング性など)がそれぞれ異
なる複数の材質の層で回路パターンを形成した例であ
り、ガラス基板G上には、照明光に対して所定の透過率
を有する第1の層(透光層)Aとして例えばクロムの層
が、また照明光に対する透過率がほぼ零である第2の層
(遮光層)Bとして例えばタングステン・シリサイド
(WSi)の層が形成されている。遮光層であるタング
ステン・シリサイドの層Bを透光層であるクロムの層A
上の中央部1付近に形成することにより、エッジ部2で
光の透過率を有し、中央部で光の透過率がほぼ零である
パターンを得ることができる。
回路パターンは、結像状態(回路パターンの像コントラ
スト)に影響を与えない部分(回路パターンの中央部付
近)と、光透過部(ガラス基板部)に隣接した、結像状
態に影響を与える部分(回路パターンのエッジ付近)と
に分けられる。この回路パターンの像の結像状態(コン
トラスト)を向上させるためには、回路パターンのエッ
ジ付近に所定の透過率を持たせれば良い。因みにこのと
光透過率は、遮光材の吸光度と膜厚とにより決まるもの
である。図1は、本発明の第1の実施例によるフォトマ
スクの回路パターン部の概略的な構成を示す図である。
これは科学的性質(耐エッチング性など)がそれぞれ異
なる複数の材質の層で回路パターンを形成した例であ
り、ガラス基板G上には、照明光に対して所定の透過率
を有する第1の層(透光層)Aとして例えばクロムの層
が、また照明光に対する透過率がほぼ零である第2の層
(遮光層)Bとして例えばタングステン・シリサイド
(WSi)の層が形成されている。遮光層であるタング
ステン・シリサイドの層Bを透光層であるクロムの層A
上の中央部1付近に形成することにより、エッジ部2で
光の透過率を有し、中央部で光の透過率がほぼ零である
パターンを得ることができる。
【0011】図8(a)は、本発明の第1の実施例によ
るフォトマスクの製造方法を示すフローチャートであ
る。このフォトマスクを作成するには、先ず、クロムの
層Aを所定の透過率が得られる厚さだけスパッタし(ス
テップ101)、その上にタングステン・シリサイドの
層Bを、上記層Aの透過率(膜厚)に応じて層A,B全
体での透過率がほぼ零になるような厚さだけCVD(Ch
emical Vaper Deposition )によって成膜する(ステッ
プ102)。その上で、このマスクにフォトレジスト
(ポジ型レジスト)を塗布し(ステップ103)、パタ
ーンの中央部1に対応した部分以外のフォトレジストを
感光、除去する(ステップ104)。次に六弗化硫黄
(SF6)ガスを用いてタングステン・シリサイドの層
Bを除去し(ステップ105)、残ったレジストを剥離
する(ステップ106)。この結果、パターンの中央部
1が形成されることになる。さらに、再度レジストを塗
布し(ステップ107)、パターンに対応した部分以外
のレジストを感光、除去する(ステップ108)。その
後、四塩化炭素と酸素との混合ガスを用いてRIE(Re
active Ion Etching)によりクロムの層Aのエッチング
を行い(ステップ109)、残ったレジストを剥離して
完成とする。これによって回路パターンのエッジ部2が
形成される。
るフォトマスクの製造方法を示すフローチャートであ
る。このフォトマスクを作成するには、先ず、クロムの
層Aを所定の透過率が得られる厚さだけスパッタし(ス
テップ101)、その上にタングステン・シリサイドの
層Bを、上記層Aの透過率(膜厚)に応じて層A,B全
体での透過率がほぼ零になるような厚さだけCVD(Ch
emical Vaper Deposition )によって成膜する(ステッ
プ102)。その上で、このマスクにフォトレジスト
(ポジ型レジスト)を塗布し(ステップ103)、パタ
ーンの中央部1に対応した部分以外のフォトレジストを
感光、除去する(ステップ104)。次に六弗化硫黄
(SF6)ガスを用いてタングステン・シリサイドの層
Bを除去し(ステップ105)、残ったレジストを剥離
する(ステップ106)。この結果、パターンの中央部
1が形成されることになる。さらに、再度レジストを塗
布し(ステップ107)、パターンに対応した部分以外
のレジストを感光、除去する(ステップ108)。その
後、四塩化炭素と酸素との混合ガスを用いてRIE(Re
active Ion Etching)によりクロムの層Aのエッチング
を行い(ステップ109)、残ったレジストを剥離して
完成とする。これによって回路パターンのエッジ部2が
形成される。
【0012】或いは、図8(b)に示すように、クロム
の層Aを所定の透過率が得られる厚さだけスパッタし
(ステップ111)、その上にタングステン・シリサイ
ドの層Bを、上記層Aの透過率(膜厚)に応じて層A,
B全体での透過率がほぼ零になるような厚さだけCVD
によって成膜する(ステップ112)。その上で、この
マスクにフォトレジストを塗布し(ステップ113)、
パターンに対応した部分以外のフォトレジストを感光、
除去する(ステップ114)。次にSF6ガスを用いた
タングステン・シリサイドの層Bのエッチング(ステッ
プ115)、及び四塩化炭素と酸素との混合ガスを用い
たクロムの層Aのエッチング(ステップ116)を行な
ってガラス基板Gの表面を露出させる。その後、先の工
程で残ったレジストを剥離して(ステップ117)、再
度マスク上にフォトレジストを塗布し(ステップ11
8)、パターンの中央部1に対応した部分以外のフォト
レジストを感光、除去する(ステップ119)。さら
に、タングステン・シリサイドの層Bをエッチングによ
り除去し(ステップ120)、残ったレジストを剥離し
て(ステップ121)完成とするという方法を採っても
構わない。
の層Aを所定の透過率が得られる厚さだけスパッタし
(ステップ111)、その上にタングステン・シリサイ
ドの層Bを、上記層Aの透過率(膜厚)に応じて層A,
B全体での透過率がほぼ零になるような厚さだけCVD
によって成膜する(ステップ112)。その上で、この
マスクにフォトレジストを塗布し(ステップ113)、
パターンに対応した部分以外のフォトレジストを感光、
除去する(ステップ114)。次にSF6ガスを用いた
タングステン・シリサイドの層Bのエッチング(ステッ
プ115)、及び四塩化炭素と酸素との混合ガスを用い
たクロムの層Aのエッチング(ステップ116)を行な
ってガラス基板Gの表面を露出させる。その後、先の工
程で残ったレジストを剥離して(ステップ117)、再
度マスク上にフォトレジストを塗布し(ステップ11
8)、パターンの中央部1に対応した部分以外のフォト
レジストを感光、除去する(ステップ119)。さら
に、タングステン・シリサイドの層Bをエッチングによ
り除去し(ステップ120)、残ったレジストを剥離し
て(ステップ121)完成とするという方法を採っても
構わない。
【0013】また、パターンを形成する層に用いられる
物質、エッチング剤、及びそれらの組合せは上記のもの
に限定する必要はなく、遮光層B(第2の層)を除去す
るためのエッチング剤に対して、透光層A(第1の層)
の物質が遮光層Bの物質より耐エッチング性が高いもの
となるような物質どうしの組合せであればよい。図2
は、本発明の第2の実施例によるフォトマスクの回路パ
ターン部の概略的な構成を示す図である。これは夫々化
学的性質(耐エッチング性など)が同じ材質から成る第
1,第2の層の間に、これらの層とは化学的性質の異な
る材質から成る中間層(第3の層)を設けた例である。
即ち中間層Cは、これを挟む第1,第2の層の化学的性
質が同じ場合に、遮光層B(第2の層)をエッチングす
ることによって透光層A(第1の層)までエッチングさ
れ、その膜厚が変化するのを防ぐために設けたものであ
る。ガラス基板G上には、透光層Aとして例えば所定の
透過率を有する程度に薄くした膜厚のクロムの層が、ま
た中間層Cとして例えば二酸化珪素(SiO2 )の層
が、さらに遮光層Bとして例えばクロムの層が形成され
ている。第1の実施例と同様に、遮光層であるクロムの
層Bを透光層であるクロムの層A上の中央部1付近に形
成することにより、エッジ部で光の透過率を有し、中央
部で光の透過率がほぼ零であるパターンを得ることがで
きる。
物質、エッチング剤、及びそれらの組合せは上記のもの
に限定する必要はなく、遮光層B(第2の層)を除去す
るためのエッチング剤に対して、透光層A(第1の層)
の物質が遮光層Bの物質より耐エッチング性が高いもの
となるような物質どうしの組合せであればよい。図2
は、本発明の第2の実施例によるフォトマスクの回路パ
ターン部の概略的な構成を示す図である。これは夫々化
学的性質(耐エッチング性など)が同じ材質から成る第
1,第2の層の間に、これらの層とは化学的性質の異な
る材質から成る中間層(第3の層)を設けた例である。
即ち中間層Cは、これを挟む第1,第2の層の化学的性
質が同じ場合に、遮光層B(第2の層)をエッチングす
ることによって透光層A(第1の層)までエッチングさ
れ、その膜厚が変化するのを防ぐために設けたものであ
る。ガラス基板G上には、透光層Aとして例えば所定の
透過率を有する程度に薄くした膜厚のクロムの層が、ま
た中間層Cとして例えば二酸化珪素(SiO2 )の層
が、さらに遮光層Bとして例えばクロムの層が形成され
ている。第1の実施例と同様に、遮光層であるクロムの
層Bを透光層であるクロムの層A上の中央部1付近に形
成することにより、エッジ部で光の透過率を有し、中央
部で光の透過率がほぼ零であるパターンを得ることがで
きる。
【0014】図9(a)は、本発明の第2の実施例によ
るフォトマスクの製造方法を示すフローチャートであ
る。このフォトマスクを作成するには、先ず、ガラス基
板G上にクロムの層A、二酸化珪素の層C、クロムの層
Bの順で各層を夫々所定の膜厚で成膜する(ステップ1
31〜133)。その上で、このマスクにフォトレジス
トを塗布し(ステップ134)、パターンの中央部1に
対応した部分以外のフォトレジストを感光、除去する
(ステップ135)。次にエッチングによりクロムの層
B、二酸化珪素の層Cの順に除去し(ステップ136,
137)、残ったレジストを剥離する(ステップ13
8)。この結果、パターンの中央部1が形成されること
になる。さらに、再度レジストを塗布し(ステップ13
9)、パターンに対応した部分以外のレジストを感光、
除去する(ステップ140)。その後、クロムの層Aを
エッチングにより除去し(ステップ141)、残ったレ
ジストを剥離して(ステップ142)完成とする。これ
によって回路パターンのエッジ部2が形成される。
るフォトマスクの製造方法を示すフローチャートであ
る。このフォトマスクを作成するには、先ず、ガラス基
板G上にクロムの層A、二酸化珪素の層C、クロムの層
Bの順で各層を夫々所定の膜厚で成膜する(ステップ1
31〜133)。その上で、このマスクにフォトレジス
トを塗布し(ステップ134)、パターンの中央部1に
対応した部分以外のフォトレジストを感光、除去する
(ステップ135)。次にエッチングによりクロムの層
B、二酸化珪素の層Cの順に除去し(ステップ136,
137)、残ったレジストを剥離する(ステップ13
8)。この結果、パターンの中央部1が形成されること
になる。さらに、再度レジストを塗布し(ステップ13
9)、パターンに対応した部分以外のレジストを感光、
除去する(ステップ140)。その後、クロムの層Aを
エッチングにより除去し(ステップ141)、残ったレ
ジストを剥離して(ステップ142)完成とする。これ
によって回路パターンのエッジ部2が形成される。
【0015】或いは、図9(b)に示すように、ガラス
基板G上にクロムの層A、二酸化珪素の層C、クロムの
層Bの順で各層を夫々所定の膜厚で成膜する(ステップ
151〜153)。その上で、このマスクにフォトレジ
ストを塗布し(ステップ154)、パターンに対応した
部分以外のフォトレジストを感光、除去する(ステップ
155)。次にエッチングにより層A〜層Cの各層を除
去して(ステップ156〜158)ガラス基板Gの面を
露出させる。その後、先の工程で残ったレジストを剥離
してから(ステップ159)、再度マスク上にフォトレ
ジストを塗布し(ステップ160)、パターンの中央部
1に対応した部分以外のレジストを感光、除去する(ス
テップ161)。さらに、クロムの層B、及び二酸化珪
素の層Cを夫々エッチングにより除去し(ステップ16
2,163)、残ったレジストを剥離して完成とすると
いう方法を採っても構わない。
基板G上にクロムの層A、二酸化珪素の層C、クロムの
層Bの順で各層を夫々所定の膜厚で成膜する(ステップ
151〜153)。その上で、このマスクにフォトレジ
ストを塗布し(ステップ154)、パターンに対応した
部分以外のフォトレジストを感光、除去する(ステップ
155)。次にエッチングにより層A〜層Cの各層を除
去して(ステップ156〜158)ガラス基板Gの面を
露出させる。その後、先の工程で残ったレジストを剥離
してから(ステップ159)、再度マスク上にフォトレ
ジストを塗布し(ステップ160)、パターンの中央部
1に対応した部分以外のレジストを感光、除去する(ス
テップ161)。さらに、クロムの層B、及び二酸化珪
素の層Cを夫々エッチングにより除去し(ステップ16
2,163)、残ったレジストを剥離して完成とすると
いう方法を採っても構わない。
【0016】上記第2の実施例においては、中間層Cの
うちパターンのエッジ部2に相当する部分をエッチング
により除去するようにしたが、この部分は特に除去する
必要はなく、図3に示すように、残しておいて透光層A
と共に所定の透過率を有する1つの透光層を構成しても
良い。さらに、この残した中間層Cを光の位相をシフト
させる位相シフト部材で形成しておけば、位相シフト用
マスク(特に、エッジ強調型、若しくは遮光効果強調
型)としても用いることが可能である。
うちパターンのエッジ部2に相当する部分をエッチング
により除去するようにしたが、この部分は特に除去する
必要はなく、図3に示すように、残しておいて透光層A
と共に所定の透過率を有する1つの透光層を構成しても
良い。さらに、この残した中間層Cを光の位相をシフト
させる位相シフト部材で形成しておけば、位相シフト用
マスク(特に、エッジ強調型、若しくは遮光効果強調
型)としても用いることが可能である。
【0017】また、透光層A及び遮光層Bはともに化学
的性質が同じ材質である場合の例を述べたが、化学的性
質の異なる材質である場合でも中間層が必要な場合があ
る。例えば第1の実施例の組み合わせ、即ちタングステ
ン・シリサイドとクロムとの組み合わせの場合、第1の
実施例とは反対に透光層をタングステン・シリサイドで
形成し、遮光層をクロムで形成するようにすると、これ
らの層の間に中間層を設ける必要がある。これはエッチ
ング剤(四塩化炭素と酸素との混合ガス)に対するタン
グステン・シリサイドの耐性がクロムに比べて低いため
である。つまり、上層のクロムをエッチングする際に、
下層のタングステン・シリサイドもエッチングされてし
まうことになる。これを防ぐためには、パターンを形成
する複数の層の材質が化学的に異なる場合でも、第2実
施例の場合と同様に中間層を設ければよい。この場合
は、透光層A,遮光層Bの夫々の材質及びエッチング剤
を任意に決定することができるという効果がある。
的性質が同じ材質である場合の例を述べたが、化学的性
質の異なる材質である場合でも中間層が必要な場合があ
る。例えば第1の実施例の組み合わせ、即ちタングステ
ン・シリサイドとクロムとの組み合わせの場合、第1の
実施例とは反対に透光層をタングステン・シリサイドで
形成し、遮光層をクロムで形成するようにすると、これ
らの層の間に中間層を設ける必要がある。これはエッチ
ング剤(四塩化炭素と酸素との混合ガス)に対するタン
グステン・シリサイドの耐性がクロムに比べて低いため
である。つまり、上層のクロムをエッチングする際に、
下層のタングステン・シリサイドもエッチングされてし
まうことになる。これを防ぐためには、パターンを形成
する複数の層の材質が化学的に異なる場合でも、第2実
施例の場合と同様に中間層を設ければよい。この場合
は、透光層A,遮光層Bの夫々の材質及びエッチング剤
を任意に決定することができるという効果がある。
【0018】図1、及び図2に示すフォトマスクはいず
れも、遮光層B、若しくは中間層Cのエッチングを行っ
ても透光層Aの膜厚が成膜時のものから変化することは
なく、層Aの膜厚、即ち光透過率の制御を成膜時におい
て制御できる。尚、以上の実施例ではパターンを形成す
る透光層(第1の層)と遮光層(第2の層)を夫々単層
構造としたが、各層を夫々複数層で構成してもよい。例
えば透光層を複数の層で形成すれば、パターンの複数の
エッジにおいて、構成する層の数を夫々変えることによ
り透過率を変化させることが可能となる。また、パター
ンのエッジ内で部分的に構成する層の数を変えれば、エ
ッジ内の位置によって光の透過率を変化させることも可
能である。特に第1の実施例においては、透光層を形成
する複数の層のうち少なくとも1層を光の位相をシフト
させる位相シフト部材で形成すれば、第2の実施例と同
様に位相シフト用マスクとして用いることができる。こ
の位相シフト部材の層は、透光層とマスクのガラス基板
とが接する部分であっても、透光層を形成する複数の層
の間であっても、何処でも構わない。さらに、複数の層
で形成するのは透光層に限らず遮光層であってもよい。
れも、遮光層B、若しくは中間層Cのエッチングを行っ
ても透光層Aの膜厚が成膜時のものから変化することは
なく、層Aの膜厚、即ち光透過率の制御を成膜時におい
て制御できる。尚、以上の実施例ではパターンを形成す
る透光層(第1の層)と遮光層(第2の層)を夫々単層
構造としたが、各層を夫々複数層で構成してもよい。例
えば透光層を複数の層で形成すれば、パターンの複数の
エッジにおいて、構成する層の数を夫々変えることによ
り透過率を変化させることが可能となる。また、パター
ンのエッジ内で部分的に構成する層の数を変えれば、エ
ッジ内の位置によって光の透過率を変化させることも可
能である。特に第1の実施例においては、透光層を形成
する複数の層のうち少なくとも1層を光の位相をシフト
させる位相シフト部材で形成すれば、第2の実施例と同
様に位相シフト用マスクとして用いることができる。こ
の位相シフト部材の層は、透光層とマスクのガラス基板
とが接する部分であっても、透光層を形成する複数の層
の間であっても、何処でも構わない。さらに、複数の層
で形成するのは透光層に限らず遮光層であってもよい。
【0019】また、前記のように複数の層で構成された
遮光層のうちの表面の層、若しくは透光層のうちのガラ
ス基板に接する層の少なくとも一方を酸化クロム等の反
射防止材で形成すれば、パターンでの不要な反射光を減
少する所謂反射防止膜として使用することが可能とな
る。但し、遮光層のうちの表面の層を反射防止膜の層と
した場合は、パターンのエッジ部に相当する部分の遮光
層をエッチングする際にこの反射防止膜の層のエッジ部
に相当する部分も除去されてしまう。このため特に第2
の実施例においては、遮光層のうちの表面の層のみなら
ず、中間層(第3の層)をも反射防止膜で形成すればパ
ターンの全面に反射防止膜を形成することができ、さら
に効果的である。中間層は、光を透過し且つエッチング
剤に対する性質がクロムとは異なる材料で形成されなけ
ればならず、例えば二酸化珪素を反射防止効果の生じる
程度の厚さだけ成膜しておけばよい。
遮光層のうちの表面の層、若しくは透光層のうちのガラ
ス基板に接する層の少なくとも一方を酸化クロム等の反
射防止材で形成すれば、パターンでの不要な反射光を減
少する所謂反射防止膜として使用することが可能とな
る。但し、遮光層のうちの表面の層を反射防止膜の層と
した場合は、パターンのエッジ部に相当する部分の遮光
層をエッチングする際にこの反射防止膜の層のエッジ部
に相当する部分も除去されてしまう。このため特に第2
の実施例においては、遮光層のうちの表面の層のみなら
ず、中間層(第3の層)をも反射防止膜で形成すればパ
ターンの全面に反射防止膜を形成することができ、さら
に効果的である。中間層は、光を透過し且つエッチング
剤に対する性質がクロムとは異なる材料で形成されなけ
ればならず、例えば二酸化珪素を反射防止効果の生じる
程度の厚さだけ成膜しておけばよい。
【0020】次に、従来のフォトマスクと本発明による
フォトマスクとを夫々照明し、その透過光の強度を夫々
検出した結果を図5、及び図10を用いて説明する。図
5は、本発明の実施例によるフォトマスクを照明してそ
の回路パターンの投影像の光強度を検出した結果を示す
図である。この場合、エッジ部の光透過率は1.0%に定
めている。また、図10は、従来の技術によるフォトマ
スクを照明してその回路パターンの投影像の光強度を検
出した結果を示す図である。即ち、フォトマスクのパタ
ーン部の光の透過率が零の場合である。各フォトマスク
共、パターン部の幅は0.6μmであり、デューティー比
は1:1になっている。図中においては、0≦X≦0.
6、及び1.2≦X≦1.8の範囲がフォトマスクのパター
ン部に対応している。尚、使用した露光装置は、投影レ
ンズの開口数NA=0.6、コヒーレンス・ファクターσ
=0.3、露光波長λ=365nmである。
フォトマスクとを夫々照明し、その透過光の強度を夫々
検出した結果を図5、及び図10を用いて説明する。図
5は、本発明の実施例によるフォトマスクを照明してそ
の回路パターンの投影像の光強度を検出した結果を示す
図である。この場合、エッジ部の光透過率は1.0%に定
めている。また、図10は、従来の技術によるフォトマ
スクを照明してその回路パターンの投影像の光強度を検
出した結果を示す図である。即ち、フォトマスクのパタ
ーン部の光の透過率が零の場合である。各フォトマスク
共、パターン部の幅は0.6μmであり、デューティー比
は1:1になっている。図中においては、0≦X≦0.
6、及び1.2≦X≦1.8の範囲がフォトマスクのパター
ン部に対応している。尚、使用した露光装置は、投影レ
ンズの開口数NA=0.6、コヒーレンス・ファクターσ
=0.3、露光波長λ=365nmである。
【0021】これらの図から分かるように、従来の技術
によるフォトマスク(パターン部の光透過率が零)を用
いた場合に比べて、本発明によるフォトマスク(パター
ン部の光透過率が1%程度)を用いた場合の方がパター
ン部の像には光強度が殆ど無い。尚、結像に寄与する部
分(パターン部のエッジ部分)が所定の光透過率を有す
るようにすると、結像した像のコントラストが向上する
ことは計算によっても導かれる。
によるフォトマスク(パターン部の光透過率が零)を用
いた場合に比べて、本発明によるフォトマスク(パター
ン部の光透過率が1%程度)を用いた場合の方がパター
ン部の像には光強度が殆ど無い。尚、結像に寄与する部
分(パターン部のエッジ部分)が所定の光透過率を有す
るようにすると、結像した像のコントラストが向上する
ことは計算によっても導かれる。
【0022】一般に回路パターンの描画されたフォトマ
スクには、図14(a)に示すように、その回路パター
ン3の描画された領域の周辺に遮光帯4が設けられてい
る。この回路パターン3が所定の透過率を有するもので
ある場合、所定の透過率を有する部材の層(透光層)の
みでパターンが形成されているとすると、この遮光帯4
も透過率を有する層で構成されていることになる。その
結果、ウェハ上の投影像の遮光帯に相当する部分にもそ
の透過率に相当する光束が達してしまい、レジストが感
光してしまうという不都合が生じる。これを防ぐために
は、遮光帯4の透過率は零であることが望ましい。従っ
て、図14(b)に示すように、フォトマスクの回路パ
ターン、及び遮光帯を本発明によるフォトマスクと同
様、照明光に対する透過率がほぼ零である遮光層と所定
の透過率を有する透光層とで構成するようにする。即
ち、ガラス基板G上にほぼ1%の透過率を有する透光層
Aで回路パターンを形成し、遮光帯に相当する部分には
さらに遮光層Bを形成する。このフォトマスクの製造方
法は、前述の製造方法と同様である。つまり、透光層A
と遮光層Bとを夫々所定の透過率が得られる膜厚に成膜
した上で、遮光層Bのうち遮光帯4に相当する部分を残
してエッチングにより除去し、透光層Aのうち回路パタ
ーン3に相当する部分を残して同様に除去する。
スクには、図14(a)に示すように、その回路パター
ン3の描画された領域の周辺に遮光帯4が設けられてい
る。この回路パターン3が所定の透過率を有するもので
ある場合、所定の透過率を有する部材の層(透光層)の
みでパターンが形成されているとすると、この遮光帯4
も透過率を有する層で構成されていることになる。その
結果、ウェハ上の投影像の遮光帯に相当する部分にもそ
の透過率に相当する光束が達してしまい、レジストが感
光してしまうという不都合が生じる。これを防ぐために
は、遮光帯4の透過率は零であることが望ましい。従っ
て、図14(b)に示すように、フォトマスクの回路パ
ターン、及び遮光帯を本発明によるフォトマスクと同
様、照明光に対する透過率がほぼ零である遮光層と所定
の透過率を有する透光層とで構成するようにする。即
ち、ガラス基板G上にほぼ1%の透過率を有する透光層
Aで回路パターンを形成し、遮光帯に相当する部分には
さらに遮光層Bを形成する。このフォトマスクの製造方
法は、前述の製造方法と同様である。つまり、透光層A
と遮光層Bとを夫々所定の透過率が得られる膜厚に成膜
した上で、遮光層Bのうち遮光帯4に相当する部分を残
してエッチングにより除去し、透光層Aのうち回路パタ
ーン3に相当する部分を残して同様に除去する。
【0023】 尚、この回路パターン3は透光層Aのみ
で形成されると限定されるものではなく、前記実施例と
同様に遮光層Bで形成された中央部を有していても構わ
ない。次に、例えば図3に示すような本発明の実施例に
よるフォトマスクに応用した場合の例について、図6を
参照して説明する。因みに従来技術によるエッジ強調
型、若しくは遮光効果強調型の位相シフト用マスクは、
図11に示すようにガラス基板上に光透過率が零である
遮光層が形成されている。この層Bは幅0.5μmの開
口部を有し、この開口部には位相シフターの層Dが形成
されている。
で形成されると限定されるものではなく、前記実施例と
同様に遮光層Bで形成された中央部を有していても構わ
ない。次に、例えば図3に示すような本発明の実施例に
よるフォトマスクに応用した場合の例について、図6を
参照して説明する。因みに従来技術によるエッジ強調
型、若しくは遮光効果強調型の位相シフト用マスクは、
図11に示すようにガラス基板上に光透過率が零である
遮光層が形成されている。この層Bは幅0.5μmの開
口部を有し、この開口部には位相シフターの層Dが形成
されている。
【0024】図6は、本発明の第3の実施例による位相
シフト用マスクのパターン部の概略的な構成を示す図で
ある。これは、第2の実施例によるフォトマスクの製造
時において、クロム層Bのエッチング後に位相シフター
である中間層Cのエッチングを行なわないものである。
この位相シフト用マスクはエッジ強調型、若しくは遮光
効果強調型のマスクであり、基板G上には所定の光透過
率(この場合40%)を有する透光層Aと、中間層とし
ての位相シフターの層Dとが形成され、さらにその上に
幅0.5μmの開口部を有する光透過率が零の遮光層Bが
形成されている。
シフト用マスクのパターン部の概略的な構成を示す図で
ある。これは、第2の実施例によるフォトマスクの製造
時において、クロム層Bのエッチング後に位相シフター
である中間層Cのエッチングを行なわないものである。
この位相シフト用マスクはエッジ強調型、若しくは遮光
効果強調型のマスクであり、基板G上には所定の光透過
率(この場合40%)を有する透光層Aと、中間層とし
ての位相シフターの層Dとが形成され、さらにその上に
幅0.5μmの開口部を有する光透過率が零の遮光層Bが
形成されている。
【0025】このような断面構造の回路パターンを有す
るマスクと従来法によるマスクとを夫々照明し、その透
過光が形成する回路パターンの投影像の光強度分布につ
いて、図7、及び図13を用いて説明する。露光装置
は、前述のものと同様、投影レンズの開口数NA=0.
6、コヒーレンス・ファクターσ=0.3、露光波長λ=
365nmのものを使用した。
るマスクと従来法によるマスクとを夫々照明し、その透
過光が形成する回路パターンの投影像の光強度分布につ
いて、図7、及び図13を用いて説明する。露光装置
は、前述のものと同様、投影レンズの開口数NA=0.
6、コヒーレンス・ファクターσ=0.3、露光波長λ=
365nmのものを使用した。
【0026】図7は、本発明の実施例による位相シフト
用マスク(エッジ強調型、若しくは遮光効果強調型)を
照明し、その透過光が形成する回路パターンの投影像の
光強度分布を示す図である。このマスクの位相シフター
部の光透過率は、図11に示す従来の位相シフト用マス
クの位相シフター部の透過率に対して約40%である。
用マスク(エッジ強調型、若しくは遮光効果強調型)を
照明し、その透過光が形成する回路パターンの投影像の
光強度分布を示す図である。このマスクの位相シフター
部の光透過率は、図11に示す従来の位相シフト用マス
クの位相シフター部の透過率に対して約40%である。
【0027】図13は、従来の技術による位相シフト用
マスク(エッジ強調型、若しくは遮光効果強調型)を照
明し、その透過光が形成する回路パターンの投影像の光
強度分布を示す図である。このマスクの位相シフター部
の光透過率は100%とする。図7、及び図13に示す
ように、従来のマスクを使用した場合に比べ、本発明に
よるマスクを使用した場合の方が像のコントラストが0.
898から0.938へ向上した。因みに位相シフターを
設けていない場合のコントラストは0.826である。
マスク(エッジ強調型、若しくは遮光効果強調型)を照
明し、その透過光が形成する回路パターンの投影像の光
強度分布を示す図である。このマスクの位相シフター部
の光透過率は100%とする。図7、及び図13に示す
ように、従来のマスクを使用した場合に比べ、本発明に
よるマスクを使用した場合の方が像のコントラストが0.
898から0.938へ向上した。因みに位相シフターを
設けていない場合のコントラストは0.826である。
【0028】
【発明の効果】 本発明によれば、パターンの第1部分
と第2部分とで光の透過率を変化させることにより、パ
ターンの像の暗部に生じる光の強度を減少させることが
できる。また、反射防止手段を備えることにより、パタ
ーンでの不要の反射を防止することができる。
と第2部分とで光の透過率を変化させることにより、パ
ターンの像の暗部に生じる光の強度を減少させることが
できる。また、反射防止手段を備えることにより、パタ
ーンでの不要の反射を防止することができる。
【0029】さらに、透光部の層を1層だけでなく、さ
らに多くの層を重ねることにより、透光部の光透過率を
位置により変化させることも可能である。また、複数の
層の一部を位相シフト材料の薄膜に変えることにより、
位相シフト用マスク(エッジ強調型、若しくは遮光効果
強調型)の効果を持たせることも可能である。特に、中
間層を位相シフターとして用いるようにすると、位相シ
フター等の膜厚管理を成膜時に行なうことができ、好都
合である。またこのとき、所定の光透過率を有する透光
部との組み合わせにより位相シフターの部分の透過光の
強度を減少させることができるため、パターンの像のコ
ントラストを強めることが可能である。さらに、従来の
技術による位相シフト用マスクと同様の効果を得るため
の位相シフター部分の面積、乃至は線幅を大きくするこ
とができるので、マスクパターンの製造時における欠陥
が発生する可能性が小さくなるという利点もある。
らに多くの層を重ねることにより、透光部の光透過率を
位置により変化させることも可能である。また、複数の
層の一部を位相シフト材料の薄膜に変えることにより、
位相シフト用マスク(エッジ強調型、若しくは遮光効果
強調型)の効果を持たせることも可能である。特に、中
間層を位相シフターとして用いるようにすると、位相シ
フター等の膜厚管理を成膜時に行なうことができ、好都
合である。またこのとき、所定の光透過率を有する透光
部との組み合わせにより位相シフターの部分の透過光の
強度を減少させることができるため、パターンの像のコ
ントラストを強めることが可能である。さらに、従来の
技術による位相シフト用マスクと同様の効果を得るため
の位相シフター部分の面積、乃至は線幅を大きくするこ
とができるので、マスクパターンの製造時における欠陥
が発生する可能性が小さくなるという利点もある。
【図1】本発明の第1の実施例によるフォトマスクのパ
ターン部の概略的な構成を示す図
ターン部の概略的な構成を示す図
【図2】本発明の第2の実施例によるフォトマスクのパ
ターン部の概略的な構成を示す図
ターン部の概略的な構成を示す図
【図3】本発明の第2の実施例によるフォトマスクにお
いて、中間層を残した場合のパターン部の概略的な構成
を示す図
いて、中間層を残した場合のパターン部の概略的な構成
を示す図
【図4】従来の技術によるマスクにおいてパターン部の
膜厚を部分的に変化させた様子を示す断面図
膜厚を部分的に変化させた様子を示す断面図
【図5】本発明の実施例によるフォトマスクを照明して
その回路パターンの投影像の光強度を検出した結果を示
す図
その回路パターンの投影像の光強度を検出した結果を示
す図
【図6】本発明の第3の実施例による位相シフト用マス
クのパターン部の概略的な構成を示す図
クのパターン部の概略的な構成を示す図
【図7】本発明の実施例による位相シフト用マスクを照
明し、その透過光が形成する回路パターンの投影像の光
強度分布を示す図
明し、その透過光が形成する回路パターンの投影像の光
強度分布を示す図
【図8】本発明の第1の実施例によるフォトマスクの製
造方法を示すフローチャート
造方法を示すフローチャート
【図9】本発明の第2の実施例によるフォトマスクの製
造方法を示すフローチャート
造方法を示すフローチャート
【図10】従来の技術によるフォトマスクを照明してそ
の回路パターンの投影像の光強度を検出した結果を示す
図
の回路パターンの投影像の光強度を検出した結果を示す
図
【図11】従来の技術による位相シフト用フォトマスク
のパターン部の概略的な構成を示す断面図
のパターン部の概略的な構成を示す断面図
【図12】本発明の実施例による位相シフト用マスクと
同等の像を得るための従来の技術による位相シフト用マ
スクの回路パターン部の概略的な構成を示す断面図
同等の像を得るための従来の技術による位相シフト用マ
スクの回路パターン部の概略的な構成を示す断面図
【図13】従来の技術による位相シフト用マスクを照明
し、その透過光が形成する回路パターンの投影像の光強
度分布を示す図
し、その透過光が形成する回路パターンの投影像の光強
度分布を示す図
【図14】(a)は遮光帯を有するフォトマスクの例を
示す図 (b)は本発明と関係する技術による、フォトマスクの
遮光帯と回路パターンとの構成を示す図
示す図 (b)は本発明と関係する技術による、フォトマスクの
遮光帯と回路パターンとの構成を示す図
1 パターン中央部 2 パターンエッジ部 3 回路パターン 4 遮光帯 A 透光層 B 遮光層 C 中間層 D 位相シフター G ガラス基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−128540(JP,A) 特開 昭54−114306(JP,A) 特開 昭63−173051(JP,A) 特開 昭60−128447(JP,A) 特公 昭51−4754(JP,B1)
Claims (8)
- 【請求項1】照明光に対して透明な基板上に、遮光性の
材質を配置することによって形成されたパターンを有す
るフォトマスクであって、 前記パターンは、前記照明光に対する所定の透過率を持たせた所定厚さの
遮光性の材質の第1層で形成された第1部分と、 遮光性の材質の前記第1層に更に遮光性の材質の第2層
を重ねて形成され、前記第1部分に隣り合う位置に配置
される第2部分と、 不要な反射を低減させるための反射防止手段とを備え、前記第1層は位相シフト層を含む複数層構造であること
を特徴とするフォトマスク。 - 【請求項2】請求項1のフォトマスクにおいて、 前記第1部分は、遮光性の材質を所定の厚さに形成する
ことによって、前記遮光性の材質に前記所定の透過率を
持たせて形成されることを特徴とするフォトマスク。 - 【請求項3】請求項1又は2のフォトマスクにおいて、 前記第1層を形成する遮光性材質と、前記第2層を形成
する遮光性材質とが異なることを特徴とするフォトマス
ク。 - 【請求項4】請求項3のフォトマスクにおいて、 前記第1層を形成する遮光性材質がクロムであり、 前記第2層を形成する遮光性材質がタングステン・シリ
サイドであることを特徴とするフォトマスク。 - 【請求項5】請求項1乃至4いずれかのフォトマスクに
おいて、 前記反射防止手段が、前記第2層の表面、および、前記
第1層の表面に形成された反射防止膜であることを特徴
とするフォトマスク。 - 【請求項6】請求項5のフォトマスクにおいて、 前記反射防止膜は、酸化クロム、又は、二酸化珪素で形
成されることを特徴とするフォトマスク。 - 【請求項7】請求項1乃至6いずれかのフォトマスク
は、さらに、エッチング防止手段を有することを特徴と
するフォトマスク。 - 【請求項8】請求項1乃至7いずれか一項記載のフォト
マスク上に形成された前記パターンは回路パターンであ
って、 前記フォトマスクに前記照明光を照射して基板上に前記
パターンの像を形成することによって、前記パターンを
前記基板上に転写する工程を含む回路素子製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP40681190A JP3312653B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | フォトマスク |
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JP2000187730A JP3485071B2 (ja) | 1990-12-26 | 2000-06-22 | フォトマスク及び製造方法 |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40681190A JP3312653B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | フォトマスク |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000187730A Division JP3485071B2 (ja) | 1990-12-26 | 2000-06-22 | フォトマスク及び製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH04223464A JPH04223464A (ja) | 1992-08-13 |
JP3312653B2 true JP3312653B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=18516436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40681190A Expired - Lifetime JP3312653B2 (ja) | 1990-10-26 | 1990-12-26 | フォトマスク |
Country Status (1)
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---|---|
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Families Citing this family (5)
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JP2864915B2 (ja) | 1992-12-07 | 1999-03-08 | 株式会社日立製作所 | 半導体装置の製造方法 |
JP3298501B2 (ja) * | 1998-04-16 | 2002-07-02 | 株式会社日立製作所 | 半導体装置の製造方法 |
WO2010113475A1 (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-07 | Hoya株式会社 | マスクブランクおよび転写用マスク |
JP6456748B2 (ja) * | 2015-03-28 | 2019-01-23 | Hoya株式会社 | フォトマスクの製造方法、フォトマスク及びフラットパネルディスプレイの製造方法 |
-
1990
- 1990-12-26 JP JP40681190A patent/JP3312653B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH04223464A (ja) | 1992-08-13 |
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