JP3305557B2 - 研磨テープ、その製造方法および研磨テープ用塗工剤 - Google Patents
研磨テープ、その製造方法および研磨テープ用塗工剤Info
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Description
ール、半導体ウエハ、金属、セラミックス、カラーフィ
ルター(液晶表示用等)、プラズマディスプレイ、光学
レンズ、磁気ディスクあるいは光ディスク基板、磁気ヘ
ッド、光学読取ヘッド等の精密部品の表面、端面等に対
する最終仕上げを行うのに好適な研磨テープ、その製造
方法および研磨テープ用塗工剤に関する。
の精密部品は、最終仕上げを行う研磨工程での精度によ
り、その品質が左右され、最終仕上げ研磨には、メカニ
カルポリッシングと呼ばれている研磨が行われている。
に行われる。すなわち、まず苛性ソーダ、アンモニア、
エタノールアミン等のアルカリ溶液に、5〜300mμ
の粒子径を有する研磨材粒子を懸濁させてpH9〜12
のコロイダル液からなる研磨液を作製する。次にこの研
磨液をポリウレタン等の樹脂シートからなる研磨布上に
供給しながら、研磨布上で光コネクタフェルールや半導
体ウエハ等の精密部品を研磨している。
研磨布とを利用するメカニカルポリッシングには、以下
のような問題がある。
の濃度が変化したり、あるいは研磨材粒子の凝集によっ
て研磨材粒子の粒度分布が変化したりするため、光コネ
クタフェルール、半導体ウエハ等の被研磨体に研磨傷や
研磨斑が発生することがある。また研磨終了後に光コネ
クタフェルール、半導体ウエハ等の被研磨体の表面に付
着している研磨材粒子を水洗、除去する工程が必要であ
り、研磨工程が煩雑である。
なる研磨テープ用基材に対して、結合剤(バインダ)用
樹脂液中に研磨材粒子を分散させてなる塗工剤を塗工、
乾燥することによって研磨層を形成して研磨テープを作
製することが考えられている。光コネクタフェルールお
よび半導体ウエハ等はこの研磨テープ上で研磨される
が、研磨テープを作製する際、粒子径1μ以下の研磨材
粒子をバインダ用樹脂液中に均一に分散させることはむ
ずかしく、最終仕上げ用の研磨テープとしては使用する
ことができない。
細な研磨材粒子による研磨によって行われるが、研磨材
粒子は粒子径が小さくなるにしたがって表面エネルギー
が増大して凝集し易くなるため、微細な研磨材粒子を結
合剤中に均一に分散させることはむずかしい。
剤によって研磨層を形成した場合、研磨層中に5〜10
μの粗大粒子が生成しており、これによる被研磨体表面
の研磨傷の発生が避けられない。
ものであり、研磨層中に粗大粒子からなる研磨材粒子が
存在することなく、微細な研磨材粒子のみを存在させ
て、光コネクタフェルール端面や、半導体ウエハ表面等
の精密部品鏡面仕上げを精度良く行うことができる研磨
テープ、その製造方法および研磨テープ用塗工剤を提供
することを目的とする。
基材に対して、平均粒子径10〜100mμの研磨材粒
子を結合剤用樹脂液中に分散させた塗工剤により研磨層
を形成したことを特徴とする研磨テープである。
研磨材粒子を結合剤用樹脂液中に分散させた後、結合剤
樹脂液中で研磨材粒子の凝集物を生成させ、粒子径10
0〜800mμの研磨材粒子を含有する塗工剤とし、次
いでこれを研磨テープ用基材に塗工することを特徴とす
る研磨テープの製造方法である。
上に設けられた研磨層とを備え、前記研磨層は平均粒子
径1〜200mμの研磨材粒子と、この研磨材粒子を結
合する結合剤とを有することを特徴とする研磨テープで
ある。
いて、平均粒子径1〜200mμの研磨材粒子と研磨材
粒子用溶媒とを含んだ研磨材粒子液と、結合剤と結合剤
用溶媒とを含んだ結合剤用樹脂液とを備えた塗工剤であ
る。
程と、平均粒子径1〜200mμの研磨材粒子と研磨材
粒子用溶媒とを含んだ研磨材粒子液と、結合剤と結合剤
用溶媒とを含んだ結合剤用樹脂液とを混合して塗工剤を
作製する工程と、研磨テープ用基材上に塗工剤を塗布す
る工程と、塗布された塗工剤を乾燥する工程と、を備え
たことを特徴とする研磨テープの製造方法である。
て平均粒子径10〜100mμの研磨材粒子を結合剤用
樹脂液中に分散させた塗工剤により研磨層を形成したの
で、研磨層中の研磨材粒子の粒子径を小さくかつ粒子径
の揃った微細粒子とすることができる。
mμの研磨材粒子を結合剤用樹脂液中に分散させた後、
結合剤樹脂中で研磨材粒子の凝集物を生成させ、粒子径
50〜800mμの研磨材粒子を含有する塗工剤とし、
これを研磨テープ用基材に塗工することにより、研磨層
中の研磨材粒子の粒子径を小さくかつ粒子径の揃った微
細粒子を有する研磨テープを得ることができる。
けられた研磨層中の研磨粒子の平均粒子径を1〜200
mμに保つことができる。
μの研磨材を含む塗工剤を容易に得ることができる。
μの研磨材を含む研磨層を有する研磨テープを製造する
ことができる。
する。図1および図2は本発明の第1の実施の形態を示
す図である。
半導体ウエハ1が示されている。このような半導体ウエ
ハ1に対して、研磨テープ10により最終仕上げ研磨が
行われるようになっている(図1参照)。なお、平板状
の半導体ウエハ1はシリコン製となっている。
回転金属板16上にエラストマ弾性体15を介して配置
される。
説明する。図2に示すように、研磨テープ10はポリエ
ステルフィルム等からなる研磨テープ用基材11と、研
磨テープ用基材11上に設けられエポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂またはポリエステル樹脂を主成分とするプライマ
層12と、プライマ層12上に設けられた研磨層13と
からなっている。ここで研磨テープ10をシート状に形
成してもよく、また帯状に形成してもよい。また、上記
のプライマ層12は、必ずしも必要とするものではな
く、研磨テープ用基剤10と、研磨層13等を構成する
素材によってその接着性等を考慮して設けられるもので
ある。
1に対して、平均粒子径10〜100mμの研磨材粒子
をバインダ用樹脂液(結合剤用樹脂液)中に分散させた
塗工剤をプライマ層12上に塗布することにより形成さ
れる。なお、プライマ層12は必ずしも設ける必要はな
い。
粒子径10〜100mμ(ミリミクロン)の研磨材粒子
をバインダ用樹脂液中に分散させた塗工剤を塗布するこ
とにより研磨層を形成した場合、研磨層13中の研磨材
粒子の粒子径は50〜800mμとなる。
子径10〜100mμの研磨材粒子をバインダ用樹脂液
中に分散させた後、この分散液中で研磨材粒子の凝集物
を生成させ、粒子径50〜800mμの研磨材粒子を含
有する塗工剤を作製する。次いで、これを研磨テープ用
基材に塗工することにより研磨テープ10が製造され
る。
およびその製造方法において、平均粒子径10〜100
mμの研磨材粒子としては、シリカゾルやアルミナゾル
が使用できる。
ンダ用樹脂液中に分散させると、5〜10μの粗大粒子
が生成し易く、これを利用して研磨層13を形成した研
磨テープ10は、研磨層13中の粗大粒子が原因となっ
て、被研磨体に研磨傷が発生するようになる。
mμのシリカやアルミナをバインダ用樹脂液中に分散さ
せると、上記の5〜10μの粗大粒子が生成することが
なく、この塗工剤による研磨層13を有する研磨テープ
は、光コネクタフェルール端面や、半導体ウエハ1表面
の最終仕上げを行うのに好適な研磨テープになる。
も研削性の高い研磨層13にするためには、研磨層13
中の研磨材粒子の粒子径が50〜800mμであること
が必要である。
〜800mμの範囲にある研磨層は、以下の(1)〜
(2)の条件を組み合わせることによって得られる。
00mμのシリカやアルミナを、研磨層13形成用の塗
工剤を調整する際の研磨材粒子として使用すること。
分散させて塗工剤を得る工程、あるいは研磨材粒子をバ
インダ用樹脂液中に分散させた塗工剤を研磨テープ用基
材に塗工する工程で、研磨材粒子の凝集を成長させ、粒
子径50〜800mμの研磨材粒子にすること。
の粒子径を50〜800mμに調整するには、シリカ粒
子をバインダ用樹脂液に分散させた分散液のpHを7〜
9に調整し、数時間に亙ってゆるやかに攪拌し、シリカ
粒子の凝集を生成させた後、0.8μのフィルタで濾過
することにより粗大粒子を除去すればよい。
骨格を有するシリコーン樹脂またはシリコーン系樹脂を
有するものを使用すると、研磨層中でのシリカ粒子の粒
度分布が狭くなり、より好ましい研磨層13を構成する
ことができる。
ン樹脂またはシリコーン系樹脂とシリカ粒子との間の親
和性が高いために、研磨層形成用の塗工剤の塗工、乾燥
工程で、バインダ用樹脂が固化するときに、シリカ粒子
も凝集してゆくためであると推定される。
研磨テープ用基材11としては、上述のように機械的強
度、寸法安定性、耐熱性等に優れた性質を有する合成紙
やプラスチックフィルムが使用され、例えば、ポリエチ
レンテレフタレート、延伸ポリプロピレン、ポリカーボ
ネート、アセチルセルロースジエステル、アセチルセル
ローストリエステル、延伸ポリエチレン、ポリブチレン
テレフタレート等による厚さ20〜100μ程度のもの
が好適である。
11に対して、平均粒子径10〜100mμの研磨材粒
子をバインダ用樹脂液中に分散させた塗工剤を用い、必
要ならばプライマ層を介して塗工し研磨層13を形成し
たので、研磨層13中に5〜10μの粗大粒子からなる
研磨材粒子の生成がない。またこのようにして得られた
研磨テープ10によれば、光コネクタフェルール端面
や、半導体ウエハ1表面の最終仕上げを、被研磨体表面
に研磨傷や研磨斑を生ずることなく行うことができる。
mμの研磨層13を有する研磨テープ10は、光コネク
タフェルール端面や、半導体ウエハ1表面等の最終仕上
げを行う際の研磨テープ10として好適であり、しかも
研削性の高い研磨テープ10になる。
の実施の形態は、研磨テープ10のうち研磨層13の構
成が異なるのみであり、他は第1の実施の形態と略同一
である。
フィルム等からなる研磨テープ用基材11と、研磨テー
プ用基材11上に設けられエポキシ樹脂、アクリル樹脂
またはポリエステル樹脂を主成分とするプライマ層12
と、プライマ層12上に設けられた研磨層13とからな
っている。また、上記のプライマ層12は、必ずしも必
要とするものではなく、研磨テープ用基剤10と、研磨
層13等を構成する素材によってその接着性等を考慮し
て設けられるものである。
00mμ(ミリミクロン)の研磨材粒子、例えばコロイ
ダルシリカ粒子と、このシリカ粒子同志を結合する結合
剤、例えば有機無機複合ポリマー樹脂とを有している。
この場合、有機無機複合ポリマー樹脂は、その構造中に
シロキサン結合を有する高分子化合物である。
ダルシリカ粒子が平均粒子径1〜200mμを維持した
まま凝集することなく分散しているので、研磨層13の
全光線透過率は60〜95%となっており、そのヘイズ
値は1〜70%となっている。
a)は、0.005〜0.5μとなっているが、ほとん
どの場合Raは0.007〜0.2μの範囲内に入って
いる。
る。 (1) 研磨層中の結合剤について 本発明において、結合剤としては、その構造中にシロキ
サン結合(Si−O結合)を有するモノマー、プレポリ
マー若しくはオリゴマーまたはポリマー等を使用するこ
とができ、例えば、ポリシロキサンやその誘導体、その
変性物、あるいはそのブレンド物、更にはそのモノマ
ー、プレポリマー若しくはオリゴマー等を使用すること
ができる。
するモノマー、プレポリマー若しくはオリゴマーまたは
ポリマーは勿論のこと、該ポリシロキサンを構成するモ
ノマー、プレポリマー若しくはオリゴマーまたはポリマ
ーと、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアクリル系またはポ
リメタクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エ
チレン共樹脂合体、ポリビニルアセタール系樹脂、ゴム
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェ
ノール系樹脂、アミノ−プラスト系樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、その他の
樹脂を構成するモノマー、プレポリマー若しくはオリゴ
マーまたはポリマーとを混合し、そのブレンド物、ある
いは反応変性物等を使用することができる。
樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、
ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂等のプレポリマー若しくはオリゴマーあるいは
ポリマーと、ポリシロキサンのプレポリマー若しくはオ
リゴマーあるいはポリマーとを混合してなるブレンド物
あるいは反応変性物を使用することが好ましい。
は、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ
酢酸ビニル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリエステル系樹脂等のプレポリマー若しくは
オリゴマーあるいはポリマーを主鎖とし、その側鎖にポ
リシロキサンのプレポリマー若しくはオリゴマーあるい
はポリマーを、例えば、グラフト重合等によって反応さ
せ、主鎖部分を有機性で構成し、側鎖部分をシロキサン
結合からなる無機性で構成してなる有機無機複合ポリマ
ー、そのプレポリマーもしくはオリゴマー等を使用する
ことが望ましいものである。
ーを使用することによって、研磨粒子が、塗工材中、あ
るいは研磨層中で凝集することなく一次粒子の状態を保
持することができ、微細な研磨に適する研磨テープを製
造し得ると言う利点を有するものである。
一次粒子の状態を保持し得る理由は、定かではないが、
後述するように、結合剤として使用する樹脂中にシロキ
サン結合(Si−O結合)を含有していると、研磨材粒
子として、例えば、コロイダルシリカ粒子を使用する場
合、その両者が相互にSi原子を共通とする官能基を有
することになり、両者が親和性を有して該研磨材粒子
が、塗工材としての組成物の状態、あるいは塗膜状の研
磨層の状態においても一次粒子の状態を保持し得ること
により、極めて良好に研磨仕上げできる研磨テープを製
造し得るものと推定される。 (2) プライマー層について 本発明において、プライマー層としては、例えば、ポリ
塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアクリ
ル系またはポリメタクリル系樹脂、ポリビニルアルコー
ル系樹脂、エチレン共樹脂合体、ポリビニルアセタール
系樹脂、ゴム系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、フェノール系樹脂、アミノ−プラスト系樹脂、
エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン系樹
脂、セルロース系樹脂、その他の樹脂を構成するモノマ
ー、プレポリマー若しくはオリゴマーあるいはポリマー
の一種ないしそれ以上をビヒクルの主成分とする組成物
を塗布ないし印刷して形成することができる。
ート等の硬化剤を入れてもよい。 (3) 研磨層中の研磨粒子について 本発明において、研磨粒子としては、例えば、アルミナ
(酸化アルミニュウム)、酸化チタン、ジルコニア(酸
化ジルコニュウム)、リチウムシリケート、ダイヤモン
ド、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化鉄、酸化クロム、シ
リカ(酸化ケイ素)、酸化アンチモン等の無機化合物を
使用することができる。
適する研磨シートを製造することから、上記の研磨粒子
は、その粒子径が、1乃至300mμ位、好ましくは、
1乃至200mμ位で、一次粒子の状態のものを使用す
ることが望ましい。
は、結合剤との親和性、相溶性を考慮すると、シリカ
(酸化ケイ素)を使用することが最も好ましいものであ
る。
して、例えば、粒子径が5〜50mμ未満のものを使用
し、更に、研磨粒子と結合剤との配合割合(重量%)を
90:10から60:40の範囲内で使用すると、得ら
れる研磨シートは、全光線透過率が90〜95%、ヘー
ズ値が2〜15%の範囲内であって、比較的に透明性に
富む研磨シートを得ることができ、該研磨シートは、光
コネクタフェルール等の精密部品の表面の仕上げ研磨適
性を有するものである。
50〜200mμのものを使用し、更に、研磨粒子と結
合剤との配合割合(重量%)を90:10から30:7
0の範囲内で使用すると、得られる研磨シートは、比較
的に白濁した白色ないし半透明性に富む研磨テープとな
り、上記と同様に、光コネクタフェルール等の精密部品
の表面の仕上げ研磨適性を有するものである。
リカ粒子を使用する場合に、特に顕著なものである。な
お、本発明において、研磨粒子と結合剤との配合割合に
おいて、研磨粒子が結合剤より少なくなると、得られる
研磨テープの表面仕上げ研磨適性は、やや低下する傾向
にある
を使用し、更に、研磨粒子と結合剤との配合割合(重量
%)として、結合剤の量を多くすると、得られる研磨テ
ープの表面仕上げ研磨適性は、かなり低下する傾向を示
すものである。
結合剤中において表面に露出することがないことから、
研磨能力を発揮し得ないことによるものと推定される。
明する。まず、ポリエステルフィルム、例えば2軸延伸
ポリエチレンテレフタレートからなる厚さ10〜200
μ、好ましくは50〜100μの研磨テープ用基材11
が準備される。次に研磨テープ10上に、必要ならば例
えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、またはポリエステル
樹脂を主成分とするプライマ層12が塗布される。この
ようにプライマ層12を塗布することにより、光ファイ
バ2を研磨テープ10によって研磨しても、研磨テープ
用基材11から研磨層13が剥離することはない。
ロイダルシリカ粒子とイソプロピルアルコール等の研磨
材粒子用溶媒とを含んだコロイダルシリカゾル(研磨材
粒子液)と、例えば有機無機複合ポリマー樹脂(結合
剤)とイソプロピルアルコール等の結合剤用溶媒とを含
んだ結合剤用樹脂液とを混合して塗工剤を作製する。
カ粒子が平均粒子径1〜200mμを維持し、凝集する
ことなく分散している。
脂を硬化させるための硬化剤、例えばスズ化合物等の有
機金属溶液を混入してもよく、また塗工剤中にコロイダ
ルシリカ粒子を分散させるための分散剤、例えば非イオ
ン界面活性剤を混入してもよい。
機複合ポリマー樹脂(固形分)に対する硬化剤の溶液と
しての比率は、90:10であることが好ましい。
わちコロイダルシリカ粒子(固形分)/有機無機複合ポ
リマーシリコーン樹脂(固形分)=20:80〜95:
5(重量比)となっているが、このP/V重量比=5
0:50〜80:20であることが好ましい。
12に、塗工剤がグラビアリバース法によって塗布され
る。研磨テープ用基材11上のプライマ層12に塗工剤
を塗布した後、研磨テープ用基材11は直ちに110℃
〜120℃の温度で30秒間程度加熱され、この間塗工
剤中のイソプロピルアルコール等の溶媒が大気中へ飛散
する。
合、研磨テープ用基材11は更に80℃で10分間加熱
される。他方、塗工剤中に硬化剤が混入していない場
合、研磨テープ用基材11は100℃で1時間加熱され
る。このようにして塗工剤が乾燥し、プライマ層12上
に厚さ0.5〜10μ、好ましくは3〜5μの研磨層1
3が形成されて研磨テープ10が得られる。
せることにより、コロイダルシリカ粒子は凝集すること
なく研磨層13中で平均粒子径1〜200mμを維持し
ながら分散することができる。
ソプロピルアルコール等の溶剤を飛散させないと、塗工
剤中でコロイダルシリカ粒子が凝集する時間を与えてし
まい、コロイダルシリカ粒子の平均粒子径が大きくな
る。
粒子は、塗工剤の作製工程、塗工剤のプライマ層12上
へ塗布工程、およびその後の乾燥工程のいずれの工程に
おいても、平均粒子径1〜200mμを維持する。また
研磨層13中においてもコロイダルシリカ粒子は平均粒
子径1〜200mμを維持する。
平均粒子径1〜200mμを維持する理由は、およそ次
のとおりである。
を、結合剤用樹脂液として広く用いられているポリエス
テル、ポリエステルウレタン、塩化ビニル・酢酸ビニル
共重合体等の結合剤用樹脂液中に分散させて塗工剤を作
製すると、凝集により5〜10μの粗大粒子が生成し易
くなる。このため、この塗工剤を用いて形成された研磨
層を有する研磨テープは、研磨層中の粗大粒子が原因と
なって、被研磨体に傷を発生させる。
1〜200mμのコロイダルシリカを含むコロイダルシ
リカゾルと、有機無機複合ポリマー樹脂を含む結合剤用
樹脂液とを混合して作製された塗工剤中においては、上
記のような5〜10μの粗大粒子が生成することはな
い。このため、この塗工剤を用いて形成された研磨層を
有する研磨シートは、光コネクタフェルール端面や半導
体ウエハ1端面の最終仕上げを行うのに好適な研磨シー
トになる。
るコロイダルシリカがシラノール基を有しており、他
方、樹脂液中の有機無機複合ポリマー樹脂がSi原子を
骨格としたポリシロキサンオリゴマー等の官能基を有し
ており、このポリシロキサンオリゴマーはシラノール基
に対して親和性の高い官能基となっているので、コロイ
ダルシリカは凝集することなく、結合剤用樹脂液中で分
散することができる。また、コロイダルシリカをイソプ
ロピルアルコール等の有機溶媒に安定に分散させたコロ
イダルシリカゾルと、同様にイソプロピルアルコール等
の有機溶媒を含む粘性の低い樹脂液とを混合させて作製
された塗工剤中においては、コロイダルシリカゾルと結
合剤用樹脂液が同質の有機溶媒を含むので、結合剤用樹
脂液中へのコロイダルシリカの分散が容易となり、塗工
剤中でのコロイダルシリカの凝集の生成を抑制すること
ができる。これらの有機溶媒としては、イソプロピルア
ルコールの他、メタノール、エタノール、キシレン・ブ
タノール、エチレングリコール、エチレングリコール−
モノn−プロピルエーテル、ジメチルアセトアミド、メ
チルイソブチルケトン等が使用できる。
11、プライマ層12および研磨層13がいずれも透明
性を有している場合、基材面と研磨層面の区別がつきに
くいことから、誤使用の可能性がある。これを防止する
には、研磨テープ基材に着色加工あるいは文字や図柄の
印刷加工を施せば良い。
いて、光コネクタフェルール端面や半導体ウエハ1の表
面が研磨される。次に光コネクタフェルール2の表面の
研磨方法について説明する。
ラストマ弾性体15を介して本発明による研磨テープ1
0が配置され、研磨テープ10上において光コネクタフ
ェルール2の表面が水を潤滑剤として約2分間研磨され
る。上述のように研磨テープ10の研磨層13には凝集
による5〜10μの粗粒子がなく、このため光コネクタ
フェルール2の表面を効率よく研磨できる。
の研磨層13に凝集による5〜10μの粗粒子を生じさ
せないようにすることにより、光コネクタフェルール2
を均一かつ精度良く研磨することができる。また光コネ
クタフェルール2に傷を生じさせることなく、また研磨
中に他の研磨材を含む研磨液を供給する必要はない。な
お、被研摩体によっては研摩加工時に潤滑剤を供給する
とさらに効率よく研摩できることがある。潤滑剤として
は、水、アルコール、界面活性剤、オイル等一般的に知
られているものを用いることができ、この場合、潤滑剤
中に研摩材は含まれていない。潤滑剤を使用する場合、
研摩材を含む研摩液を使用するメニカカルポリッシング
と比較して、取扱いが容易であり作業性が良い。
3は目詰まりすることなく、全体として徐々に減少して
いく。このため、研磨テープ10の寿命は研磨層13が
存在する限り続くので、研磨テープ10の寿命を長く維
持することができる。
導体ウェハ1等の精密部品を研磨しても同様な効果を奏
することができるものである。
の実施例は第1の実施の形態に対応している。
方法の具体的な構成を、実施例に基づいて説明する。
イロナールMD1200]10重量部に、平均粒子径1
0〜20mμの水性シリカゾル[日産化学工業(株):
スノーテックス30]10重量部を添加した後、攪拌
し、粘度100cpsの研磨層用の塗工剤[a]を得
た。
人(株):低熱収縮SGタイプ]からなる研磨テープ用
基材の片面に、上記の研磨層用の塗工剤[a]を、3本
リバース法によって20g(dry)/m2 に塗工、乾
燥し、本発明の実施例品である研磨テープ(A)を得
た。
ンウエハの表面の最終仕上げであるヘイズの除去を行っ
たところ、研磨傷や研磨斑のない最終仕上げが行えた。
イロナールMD1200]10重量部と、平均粒子径1
0〜20mμの水性シリカゾル[日産化学工業(株):
スノーテックス30]10重量部との混合液を有機酸に
よってpH7.5に調整した後、4時間のゆるやかな攪
拌を行い、さらに0.8μのフィルタで濾過することに
より、粘度100cpsの研磨層用の塗工剤[b]を得
た。
人(株):低熱収縮SGタイプ]からなる研磨テープ用
基材の片面に、上記の研磨層用の塗工剤[b]を、3本
リバース法によって20g(dry)/m2 に塗工、乾
燥し、本発明の実施例品である研磨テープ(B)を得
た。
ており、研磨層中のシリカ粒子の凝集が生じていること
が明らかである。
微鏡で観察したところ、研磨層中のシリカ粒子の粒子径
が0.1〜0.8μ(100〜800mμ)であること
が確認できた。
ンウエハの表面の最終仕上げであるヘイズの除去を行っ
たところ、0.1μ以上の研削性能が確認できた。
PC7502]10重量部に、平均粒子径10〜20m
μのイソプロパノールシリカゾル[日産化学工業
(株):IPA−ST]10重量部を添加した後、攪拌
し、粘度100cpsの研磨層用の塗工剤[c]を得
た。
人(株):低熱収縮SGタイプ]からなる研磨テープ用
基材の片面に、上記の研磨層用の塗工剤[c]を、3本
リバース法によって20g(dry)/m2 に塗工、乾
燥し、本発明の実施例品である研磨テープ(C)を得
た。
フェルールの端面の研磨を行ったところ、研磨傷や研磨
斑が殆どない最終仕上げが行えた。
レフタレートフィルム[帝人(株):低熱収縮SGタイ
プ]からなる研磨テープ用基材の片面に、実施例3で使
用した研磨層用の塗工剤[c]を、3本リバース法によ
って30g(dry)/m2 に塗工、乾燥し、本発明の
実施例品である厚さ20μの研磨層を有する研磨テープ
(D)を得た。
フェルールの端面の研磨を行なったところ、研磨傷や研
磨斑の全くない鏡面仕上げを行なうことができ、信号の
減衰特性の良好な光コネクタフェルールが得られた。
ナールMD−1245]に、平均粒子径10〜20mμ
のコロイダルシリカ[日産化学工業(株):スノーテッ
クス30]を、ポリエステル樹脂/シリカ=1/1(重
量比)になるように混合した後、アンモニア水溶液を添
加してpH7に調整した。
ルタで濾過し、研磨層用の塗工剤[e]を得た。
人(株):低熱収縮SGタイプ]からなる研磨テープ用
基材の片面に、上記の研磨層用の塗工剤[e]を、3本
リバース法によって30g(dry)/m2 に塗工、乾
燥し、本発明の実施例品である研磨テープ(E)を得
た。
フェルールの端面の研磨を行なったところ、研磨傷や研
磨斑の全くない最終仕上げを行なうことができ、信号の
減衰特性の良好な光コネクタフェルールが得られた。
は第2の実施の形態に対応している。
(株):セラミックコート材グラスカHPC7502、
メタノール溶媒、固形分30%]20重量部に、平均粒
子径10〜15mμのコロイダルシリカゾル[日産化学
工業(株):オルガノシリカゾルIPA−ST、イソプ
ロピルアルコール溶媒、固形分30%]80重量部を添
加した後、超音波分散を行い、研磨層用の塗工剤(f)
を得た。
[日本合成ゴム(株):セラミックコート材グラスカH
PC7502、メタノール溶媒、固形分30%]20重
量部に、平均粒子径10〜15mμのコロイダルシリカ
ゾル[日産化学工業(株):オルガノシリカゾルIPA
−ST、イソプロピルアルコール溶媒、固形分30%]
80重量部および硬化剤[日本合成ゴム(株):HPC
404H]2重量部を添加した後、超音波分散を行い、
研磨層用の塗工剤(g)を得た。
[日本合成ゴム(株):セラミックコート材グラスカH
PC7502、メタノール溶媒、固形分30%]20重
量部に、分散剤[日本合成ゴム(株):カルボン酸系分
散剤]3重量部、平均粒子径10〜15mμのコロイダ
ルシリカゾル[日産化学工業(株):オルガノシリカゾ
ルIPA−ST、イソプロピルアルコール溶媒、固形分
30%]80重量部および硬化剤[日本合成ゴム
(株):HPC404H]2重量部を添加した後、超音
波分散を行い、研磨層用の塗工剤(h)を得た。
PC404HおよびIPA−STの各材料の特性を下表
に示す。
濾過精度1μでフィルタリングを行った。次に厚さ75
μのポリエチレンテレフタレートフィルム[アイ・シー
・アイ・ジャパン(株):易接着処理Melinex5
42タイプ]からなる研磨テープ用基材の片面(易接着
処理面)に、上記塗工剤(f)、(g)または(h)を
グラビアリバース法(斜線版95線、版深80μ)によ
って5g(dry/m2 )に塗工し、加熱乾燥した後、
3μ(dry)厚の研磨層を有する研磨テープ(F)
(研磨層用の塗工剤(f)を使用)、(G)(研磨層用
の塗工剤(g)を使用)、(H)(研磨層用の塗工剤
(h)を使用)を得た。
レートフィルム[東洋紡(株):コロナ処理E5100
タイプ]からなる研磨テープ用基材の片面(コロナ処理
面)に、アンカーコート剤[日本合成ゴム(株):エポ
キシ系アンカーコート剤]をグラビアリバース法(斜線
版200線、版深30μ)によって1g(dry/
m2 )塗工してプライマ層を形成した。次にプライマ層
上に上記の研磨層用の塗工剤(f)、(g)または
(h)を各々グラビアリバース法(斜線版95線、版深
80μ)によって5g(dry/m2 )塗工し、乾燥加
熱した後、3μ(dry)厚の研磨層を有する研磨テー
プF′(研磨層用の塗工剤(f)を使用)、G′(研磨
層用の塗工剤(g)を使用)、H′(研磨層用の塗工剤
(h)を使用)を得た。
(F)、(G)、(H)、(F′)、(G′)、
(H′)における研磨層は、研磨材粒子の凝集による5
〜10μの粗大粒子を含んでおらず、また研磨層表面の
中心線平均粗度(Ra)が約0.1μと微細になってい
た。ここで研磨層表面の中心線平均粗度(Ra)は、
(株)東京精密:表面粗さ形状測定機サーフコム590
Aでカットオフ値0.8mmで測定した(以下実施例7
〜13においても同様)。また、研磨テープ(F)の全
光線透過率は91%、ヘイズ値は9%と透明性を有して
いた。
(株):セラミックコート材グラスカHPC7502、
メタノール溶媒、固形分30%]30重量部に、平均粒
子径10〜15mμのコロイダルシリカゾル[日産化学
工業(株):オルガノシリカゾルIPA−ST、イソプ
ロピルアルコール溶媒、固形分30%]70重量部を添
加した後、超音波分散を行い、研磨層用の塗工剤(i)
を得た。
ルタリングを行なった。次に厚さ75μのポリエチレン
テレフタレートフィルム[アイ・シー・アイ・ジャパン
(株):易接着処理Melinex542タイプ]から
なる研磨テープ用基材の片面(易接着処理面)に、上記
塗工剤(i)をグラビアリバース法(斜線版95線、版
深80μ)によって5g(dry/m2 )に塗工し、加
熱乾燥した後、3μ(dry)厚の研磨層を有する研磨
テープ(I)を得た。
(I)における研磨層は、研磨材粒子の凝集による5〜
10μの粗大粒子を含んでおらず、また研磨層表面の中
心線平均粗度(Ra)が約0.2μと微細になってい
た。また研磨テープの全光線透過率は92%。ヘイズ値
は10%と透明性を有していた。
(株):セラミックコート材グラスカHPC7502、
メタノール溶媒、固形分30%]35重量部に、平均粒
子径10〜15mμのコロイダルシリカゾル[日産化学
工業(株):オルガノシリカゾルIPA−ST、イソプ
ロピルアルコール溶媒、固形分30%]65重量部を添
加した後、超音波分散を行い、研磨層用の塗工剤(j)
を得た。
ルタリングを行なった。次に厚さ75μのポリエチレン
テレフタレートフィルム[アイ・シー・アイ・ジャパン
(株):易接着処理Melinex542タイプ]から
なる研磨テープ用基材の片面(易接着処理面)に、上記
塗工剤をグラビアリバース法(斜線版95線、版深80
μ)によって5g(dry/m2 )に塗工し、加熱乾燥
した後、3μ(dry)厚の研磨層を有する研磨テープ
(J)を得た。
(J)における研磨層は、研磨材粒子の凝集による5〜
10μの粗大粒子を含んでおらず、また研磨層表面の中
心線平均粗度(Ra)が約0.1μと微細になってい
た。また研磨テープの全光線透過率は92%。ヘイズ値
は13%と透明性を有していた。
IPA、イソプロピルアルコール溶媒、固形分51%]
30重量部に、平均粒子径10〜15mμのコロイダル
シリカゾル[日産化学工業(株):オルガノシリカゾル
IPA−ST、イソプロピルアルコール溶媒、固形分3
0%]200重量部を添加した後、超音波分散を行い、
研磨層用の塗工剤(k)を得た。
ルタリングを行なった。次に厚さ75μのポリエチレン
テレフタレートフィルム[アイ・シー・アイ・ジャパン
(株):易接着処理Melinex542タイプ]から
なる研磨テープ用基材の片面(易接着処理面)に、上記
塗工剤をグラビアリバース法(斜線版95線、版深80
μ)によって5g(dry/m2 )に塗工し、加熱乾燥
した後、3μ(dry)厚の研磨層を有する研磨テープ
(K)を得た。
(K)における研磨層は、研磨材粒子の凝集による5〜
10μの粗大粒子を含んでおらず、また研磨層表面の中
心線平均粗度(Ra)が0.3μ以下と微細になってい
た。また研磨テープは透明性を有していた。
(株):セラミックコート材グラスカHPC7502、
メタノール溶媒、固形分30%]20重量部に、平均粒
子径70〜100mμのコロイダルシリカゾル[日産化
学工業(株):オルガノシリカゾルIPA−ST、イソ
プロピルアルコール溶媒、固形分30%]80重量部を
添加した後、超音波分散を行い、研磨層用の塗工剤
(l)を得た。
ルタリングを行なった。次に厚さ75μのポリエチレン
テレフタレートフィルム[アイ・シー・アイ・ジャパン
(株):易接着処理Melinex542タイプ]から
なる研磨テープ用基材の片面(易接着処理面)に、上記
塗工剤をグラビアリバース法(斜線版95線、版深80
μ)によって5g(dry/m2 )に塗工し、加熱乾燥
した後、3μ(dry)厚の研磨層を有する研磨テープ
(L)を得た。
(L)における研磨層は、研磨材粒子の凝集による5〜
10μの粗大粒子を含んでおらず、また研磨層表面の中
心線平均粗度(Ra)が約0.2μと微細になってい
た。また研磨テープの全光透過率は85%、ヘイズ値は
61%と半透明性を有していた。
(株):セラミックコート材グラスカHPC7502、
メタノール溶媒、固形分30%]30重量部に、平均粒
子径70〜100mμのコロイダルシリカゾル[日産化
学工業(株):オルガノシリカゾル、イソプロピルアル
コール溶媒、固形分30%]70重量部を添加した後、
超音波分散を行い、研磨層用の塗工剤(m)を得た。
ルタリングを行なった。次に厚さ75μのポリエチレン
テレフタレートフィルム[アイ・シー・アイ・ジャパン
(株):易接着処理Melinex542タイプ]から
なる研磨テープ用基材の片面(易接着処理面)に、上記
塗工剤をグラビアリバース法(斜線版95線、版深80
μ)によって5g(dry/m2 )に塗工し、加熱乾燥
した後、3μ(dry)厚の研磨層を有する研磨テープ
(M)を得た。
(M)における研磨層は、研磨材粒子の凝集による5〜
10μの粗大粒子を含んでおらず、また研磨層表面の中
心線平均粗度(Ra)が約0.2μと微細になってい
た。また研磨テープの全光透過率は87%、ヘイズ値は
68%と半透明性を有していた。
(株):セラミックコート材グラスカHPC7502、
メタノール溶媒、固形分30%]40重量部に、平均粒
子径70〜100mμのコロイダルシリカゾル[日産化
学工業(株):オルガノシリカゾル、イソプロピルアル
コール溶媒、固形分30%]60重量部を添加した後、
超音波分散を行い、研磨層用の塗工剤(n)を得た。
ルタリングを行なった。次に厚さ75μのポリエチレン
テレフタレートフィルム[アイ・シー・アイ・ジャパン
(株):易接着処理Melinex542タイプ]から
なる研磨テープ用基材の片面(易接着処理面)に、上記
塗工剤をグラビアリバース法(斜線版95線、版深80
μ)によって5g(dry/m2 )に塗工し、加熱乾燥
した後、3μ(dry)厚の研磨層を有する研磨テープ
(N)を得た。
(N)における研磨層は、研磨材粒子の凝集による5〜
10μの粗大粒子を含んでおらず、また研磨層表面の中
心線平均粗度(Ra)が約0.2μと微細になってい
た。また研磨テープの全光透過率は89%、ヘイズ値は
46%と半透明性を有していた。
(株):セラミックコート材グラスカHPC7502、
メタノール溶媒、固形分30%]50重量部に、平均粒
子径70〜100mμのコロイダルシリカゾル[日産化
学工業(株):オルガノシリカゾル、イソプロピルアル
コール溶媒、固形分30%]50重量部を添加した後、
超音波分散を行い、研磨層用の塗工剤(o)を得た。
ルタリングを行なった。次に厚さ75μのポリエチレン
テレフタレートフィルム[アイ・シー・アイ・ジャパン
(株):易接着処理Melinex542タイプ]から
なる研磨テープ用基材の片面(易接着処理面)に、上記
塗工剤をグラビアリバース法(斜線版95線、版深80
μ)によって5g(dry/m2 )に塗工し、加熱乾燥
した後、3μ(dry)厚の研磨層を有する研磨テープ
(O)を得た。
(O)における研磨層は、研磨材粒子の凝集による5〜
10μの粗大粒子を含んでおらず、また研磨層表面の中
心線平均粗度(Ra)が約0.2μと微細になってい
た。また研磨テープの全光透過率は90%、ヘイズ値は
20%と透明性を有していた。
(I)、(J)、(L)、(M)、(N)、(O)の全
線透過率ヘイズ値、外観、光コネクタの研磨、特性につ
いて評価した結果を以下表2に示す。
ヘイズ値(%)はスガ試験機(株):カラーコンピュー
タSM−5で測定した。また、光コネクタの研磨特性
は、光コネクタ(ジルコニアフェルール)を(株)精工
技術:光ファイバ研磨機SFP120Aで実施例品の研
磨テープを用いて最終仕上げ研磨を行なった後、光学顕
微鏡および(株)東京精密:三次元表面粗さ形状解析シ
ステムサーフコム590A−3DFで傷の有無や光ファ
イバーのヘコミを検査した結果である。
#530]50重量部とトルエン70重量部とメチルエ
チルケトン70重量部とを含む樹脂液中に、平均粒子径
800mμの酸化アルミニウム微粉末[昭和電工
(株):WA#10000]200重量部を添加し、サ
ンドミルで良く分散させた後、これをトルエンとメチル
エチルケトンとの等量混合溶剤で希釈することにより、
粘度100cpsの研磨層用の塗工剤[p]を得た。
フィルム[東洋紡(株):コロナ処理E5100タイ
プ]からなる研磨テープ用基材の片面(コロナ処理面)
に、上記の研磨層用塗工剤[p]を3本リバース法によ
って40g(dry/m2 )塗工、加熱乾燥して比較例
品である研磨テープ(P)を得た。
#530]30重量部とトルエン40重量部とメチルエ
チルケトン40重量部とを含む樹脂液中に、平均粒子径
10〜20mμのコロイダルシリカを含むコロイダルシ
リカゾル[日産化学工業(株):オルガノシリカゾルM
EK−ST、メチルエチルケトン溶媒、固形分30%]
400重量部を添加した後、これをトルエンとメチルエ
チルケトンとの等量混合溶剤で希釈することにより、粘
度20cpsの研磨層用の塗工剤[q]を得た。
フィルム[東洋紡(株):コロナ処理E5100タイ
プ]からなる研磨テープ用基材の片面(コロナ処理面)
に、上記の研磨層用の塗工剤[q]をグラビアリバース
法(斜線版95線、版深80μ)によって5g(dry
/m2 )塗工し、加熱乾燥して、比較例品である研磨テ
ープ(Q)を得た。
(P)、(Q)を用いて光コネクタフェルール端面の最
終仕上げを行なった結果、フェルール端面表面には研磨
傷や研磨斑が生じ研磨特性は良好でなかった。
テープ(F)、(G)、(H)、(F′)、(G′)、
(H′)、(I)、(J)、(K)、(L)、(M)、
(N)および(O)の研磨テープの研磨層は、いずれも
研磨材粒子の凝集による5〜10μの粗大粒子を含んで
おらず、また研磨層表面の中心線平均粗度(Ra)が
0.3μ以下となっていた。
いは研磨剤粒子と結合剤の配合割合によって透明性や白
濁した白色ないしは半透明性を有しているが、光コネク
タフェルール端面の研磨特性は研磨テープ(P)、
(Q)と比較して全て良好であった。つまり光コネクタ
フェルール端面の最終仕上げを行ったところ、研磨傷や
研磨斑の全くない鏡面仕上げを行うことができ、光信号
の減衰特性の良好な光コネクタフェルールが得られた。
導体ウエハ、金属、セラミックス、カラーフィルター
(液晶表示用等)、プラズマディスプレイ、光学レン
ズ、磁気ディスクあるいは光ディスク基板、磁気ヘッ
ド、光学読取ヘッド等の精密部品に対して同様の最終仕
上げ研磨テストを行った。この結果、光コネクタフェル
ールの場合と同様の結果が得られた。
が、粒子径の小さい粒子径の揃っている微細粒子からな
り、かつ研磨層中には5〜10μの粗大粒子が存在して
いないため、光コネクタフェルールや半導体ウエハ等の
精密部品表面等の最終仕上げを、研磨傷や研磨斑を生ず
ることなく行うことができる。
適で、しかも研削性の高い研磨テープを、容易かつ確実
に得ることができる。
平均粒子径が1〜200mμに保たれているので、光コ
ネクタフェルールや半導体ウエハ等の精密部品を研磨す
る際、表面の傷をなくすことができる。
μの研磨材を含む塗工剤を得ることができる。
適な研磨テープを容易かつ確実に得ることができる。
す図。
Claims (25)
- 【請求項1】研磨テープ用基材と、 この基材上に設けられた研磨層とを備え、 前記研磨層は、平均粒子径1〜200mμの研磨材粒子
と、この研磨材粒子と親和性をもつ官能基を有する結合
剤とを有することを特徴とする研磨テープ。 - 【請求項2】研磨テープ用基材と、 この基材上に設けられた研磨層とを備え、 前記研磨層は、研磨材粒子を結合剤用樹脂液中に分散さ
せた塗工剤を基材上に塗布して形成されており、 前記塗工剤は、平均粒子径1〜200mμの研磨材粒子
と研磨材粒子用溶媒とを含んだ研磨材粒子液と、前記研
磨材粒子と親和性をもつ官能基を有する結合剤と結合剤
用溶媒とを含んだ結合剤用樹脂液とを備えたことを特徴
とする研磨テープ。 - 【請求項3】研磨材粒子は、シリカ粒子であることを特
徴とする請求項1または2に記載の研磨テープ。 - 【請求項4】シリカ粒子は、コロイダルシリカ粒子であ
ることを特徴とする請求項1、2または3に記載の研磨
テープ。 - 【請求項5】結合剤は、シロキサン結合を有する結合剤
であることを特徴とする請求項1、2、3または4に記
載の研磨テープ。 - 【請求項6】結合剤は、シリコーン樹脂またはシリコー
ン系樹脂を有することを特徴とする請求項2、3、4ま
たは5に記載の研磨テープ。 - 【請求項7】塗工剤中における研磨材粒子と結合剤の重
量比は、20:80〜95:5であることを特徴とする
請求項2、3、4、5または6に記載の研磨テープ。 - 【請求項8】塗工剤は、結合剤を硬化させるための硬化
剤を更に有することを特徴とする請求項2、3、4、
5、6または7に記載の研磨テープ。 - 【請求項9】塗工剤は、研磨材粒子を分散させるための
分散剤を更に有することを特徴とする請求項2、3、
4、5、6、7または8に記載の研磨テープ。 - 【請求項10】研磨層は、平均粒子径1〜200mμの
コロイダルシリカ粒子を含むコロイダルシリカゾルと、
このコロイダルシリカゾルを結合する結合剤とを有する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、
8または9に記載の研磨テープ。 - 【請求項11】研磨層表面の中心線平均粗さは0.00
5〜0.5μであることを特徴とする請求項1、2、
3、4、5、6、7、8、9または10に記載の研磨テ
ープ。 - 【請求項12】研磨層の全線透過率は60〜95%であ
り、ヘイズ値は1〜70%であることを特徴とする請求
項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または1
1に記載の研磨テープ。 - 【請求項13】研磨テープ用基材と研磨層との間に、プ
ライマ層を設けたことを特徴とする請求項1、2、3、
4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載
の研磨テープ。 - 【請求項14】研磨テープ製造用の塗工剤において、 平均粒子径1〜200mμの研磨材粒子と研磨材粒子用
溶媒とを含んだ研磨材粒子液と、前記研磨材粒子と親和
性をもつ官能基を有する結合剤と結合剤用溶媒とを含ん
だ結合剤用樹脂液とを備えたことを特徴とする塗工剤。 - 【請求項15】研磨材粒子はシリカ粒子であることを特
徴とする請求項14に記載の塗工剤。 - 【請求項16】結合剤はシロキサン結合を有する結合剤
であることを特徴とする請求項14または15に記載の
塗工剤。 - 【請求項17】塗工剤中における研磨材粒子と結合剤と
の重量比は、20:80〜95:5であることを特徴と
する請求項14に記載の塗工剤。 - 【請求項18】結合剤を硬化させるための硬化剤を更に
備えたことを特徴とする請求項14、15、16または
17に記載の塗工剤。 - 【請求項19】研磨材粒子を分散させるための分散剤を
更に備えたことを特徴とする請求項14、15、16、
17または18に記載の塗工剤。 - 【請求項20】研磨テープ用基材を準備する工程と、 平均粒子径1〜200mμの研磨材粒子と研磨材粒子用
溶媒とを含んだ研磨材粒子液と、前記研磨材粒子と親和
性をもつ官能基を有する結合剤と結合剤用溶媒とを含ん
だ結合剤用樹脂液とを混合して塗工剤を作製する工程
と、 研磨テープ用基材上に塗工剤を塗布する工程と、 塗布された塗工剤を乾燥する工程と、を備えたことを特
徴とする研磨テープの製造方法。 - 【請求項21】研磨材粒子はシリカ粒子であることを特
徴とする請求項20記載の研磨テープの製造方法。 - 【請求項22】結合剤はシロキサン結合を有する結合剤
であることを特徴とする請求項20または21に記載の
研磨テープの製造方法。 - 【請求項23】塗工剤を塗布する工程は、グラビアリバ
ース法により行われることを特徴とする請求項20、2
1または22に記載の研磨テープの製造方法。 - 【請求項24】塗工剤の乾燥工程は、塗布剤を塗布した
後直ちに塗布剤を加熱して、塗布剤中の研磨材粒子用溶
剤および結合剤用溶剤を飛散させる工程を有することを
特徴とする請求項20、21、22または23に記載の
研磨テープの製造方法。 - 【請求項25】研磨テープ用基材上の塗工剤塗布面に、
予めプライマ層を形成する工程を備えたことを特徴とす
る請求項20、21、22、23または24に記載の研
磨テープの製造方法。
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