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JP3398491B2 - アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物 - Google Patents

アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物

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JP3398491B2
JP3398491B2 JP27508394A JP27508394A JP3398491B2 JP 3398491 B2 JP3398491 B2 JP 3398491B2 JP 27508394 A JP27508394 A JP 27508394A JP 27508394 A JP27508394 A JP 27508394A JP 3398491 B2 JP3398491 B2 JP 3398491B2
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JP
Japan
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meth
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acrylate
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和裕 川端
憲男 沼田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、乾燥皮膜の耐水性が良
好なアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、アクリル系エマルジョン型粘着剤
組成物を用いた粘着テープには、水分あるいは空気中の
湿気等により、乳化剤自体の親水性基が上記粘着テープ
の粘着剤層中に水分を呼び込むことによる凝集力の低下
や白濁といった問題点があった。 【0003】上記問題点に対して、例えば、(1)ポリ
マー中にカルボキシル基を導入することにより、乳化剤
を用いることなく安定にポリマー粒子を水に分散させる
方法(特開昭52−33982号公報)、(2)乳化剤
が分子内に不飽和二重結合を有するために、最終的に得
られるポリマー中に取り込まれる反応性乳化剤を用いる
方法(特開平4−53802号公報)等が開示されてい
る。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)および(2)公報記載の方法で得られる粘着剤の
耐水性はかなり改善されたものとなっているが、粘着剤
中にはまだ乳化剤に由来するカルボキシル基等のイオン
性官能基が存在しているため、実用に耐え得る耐水性と
いう面では、まだ充分なものではなかった。 【0005】本発明の目的は、乾燥皮膜の耐水性が良好
で、かつ充分な粘着力を有するアクリル系エマルジョン
型粘着剤組成物を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明に用いられるビニ
ル系混合モノマーは、(A)アルキル(メタ)アクリレ
ートを主成分とし、かつ特定量の(B)極性基を有する
ビニルモノマーを含有するものである。 【0007】上記アルキル(メタ)アクリレート(A)
は、炭素数4〜12のアルキル基を有するものであり、
例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブ
チル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリ
レート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)ア
クリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−
ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アク
リレート、ラウリル(メタ)アクリレート等が挙げら
れ、特に得られる粘着剤のガラス転移温度が低く良好な
常温粘着性が得られるという点でn−ブチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート等が好適に用いら
れる。これらは単独で用いてもよいし、また2種類以上
併用してもよい。 【0008】上記アルキル(メタ)アクリレート(A)
の含有量は、少なくなると得られる乾燥後の粘着剤の凝
集力が高くなり、低温における貼付性が低下し、また多
くなると上記粘着剤の凝集力が低くなり、剪断強度が得
られにくくなるため、ビニル系混合モノマー合計量中、
好ましくは60〜99重量%であり、より好ましくは7
0〜98重量%である。 【0009】上記極性基を有するビニルモノマー(B)
は、カルボキシル基、アミド基、水酸基よりなる群より
選ばれる少なくとも1種以上の極性基を有するものであ
り、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、(無
水)マレイン酸、(無水)フマル酸、カルボキシエチル
アクリレートやカルボキシプロピルアクリレート等のカ
ルボキシアルキル(メタ)アクリレート等のカルボキシ
ル基を有するビニルモノマー、N−ビニルピロリドン、
N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルラウリロラクタ
ム、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリ
ルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アク
リルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド等の
アミド基を有するビニルモノマー、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、カプロラクトン変成(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基を
有するビニルモノマー等が挙げられ、これらは単独また
は2種類以上を組み合わせて用いることが出来る。 【0010】上記極性基を有するビニルモノマー(B)
の含有量は、少なくなると得られる乾燥後の粘着剤の凝
集力が低くなり、剪断強度が得られにくくなり、また多
くなると上記粘着剤の凝集力が高くなり、低温における
貼付性が低下するため、ビニル系混合モノマー合計量中
1〜10重量%であり、好ましくは2〜7重量%であ
る。 【0011】上記ビニル系混合モノマーには、上記必須
成分であるアルキル(メタ)アクリレート(A)及び極
性基を有するビニルモノマー(B)と共重合可能なその
他のビニルモノマーが共重合されてもよく、例えば、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル
(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、ピバリン酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、スチレン等が挙げられる。 【0012】上記ビニルモノマーの含有量は、多くなる
と乾燥後の粘着剤の凝集力が高くなり、低温における貼
付性が低下するため、ビニル系混合モノマー合計量中、
好ましくは35重量%以下、より好ましくは25重量%
以下である。 【0013】本発明で用いられる上記乳化重合物は、上
記ビニル系混合モノマーおよびポリオキシエチレンアル
キルエーテルカルボン酸塩(C)からなる乳化混合物を
乳化重合することにより得られる。 【0014】上記ポリオキシエチレンアルキルエーテル
カルボン酸塩(C)は、乳化重合する際の乳化剤として
添加され、一般式 【0015】 【化2】 【0016】(但し、Rはアルキル基、n=1〜40、
Mはアルカリ金属またはアンモニウムイオンをそれぞれ
示す)で示され、例えば、花王社製の「MX−RLM4
5」(Rは炭素数12と14の混合物、nは平均値4.
5)や「MX−RLM100」(Rは炭素数12と14
の混合物、nは平均値10)等の市販のポリオキシエチ
レンアルキルエーテルカルボン酸を中和したナトリウム
塩、アンモニウム塩等が挙げられ、これらは単独で用い
られてもよいし、また2種類以上併用されてもよい。 【0017】上記ポリオキシエチレンアルキルエーテル
カルボン酸塩(c)の添加量は、少なくなると重合安定
性が得られにくくなり、また多くなると乾燥後の粘着剤
の耐水性が充分に得られにくくなるため、上記ビニル系
混合モノマー合計量100重量部に対し0.5〜8重量
部であり、好ましくは0.5〜4重量部である。 【0018】上記ポリオキシエチレンアルキルエーテル
カルボン酸塩(c)以外にも、他のアニオン系乳化剤が
併用されてもよく、例えば、ポリオキシエチレンラウリ
ル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジアルキルナトリウ
ム塩、ドデシルスルホン酸ナトリウム塩(第一工業製薬
社製、商品名「モノゲンY−100」)、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩(第
一工業製薬社製、商品名「アクアロンHS−10」)等
の非反応性乳化剤、分子内にメタクリル基、アリル基、
プロペニル基等の不飽和二重結合を有する反応性乳化剤
が挙げられるが、最終的にポリマー鎖中に取り込まれる
という点で反応性乳化剤が好ましい。 【0019】上記非反応性アニオン系乳化剤が多くなる
と、乾燥後に空気中の湿気等により粘着剤界面に遊離し
易くなり、粘着力が経時変化し易くなり、また上記反応
性アニオン系乳化剤が多くなると、重合中にポリマー鎖
中に取り込まれ、重合中の乳化剤の絶対量が徐々に低下
し、重合完結まで充分な重合安定性が得られにくくなる
ため、両者共、上記ビニル系混合モノマー合計量100
重量部に対して、好ましくは0.5重量部以下、より好
ましくは0.3重量部以下である。 【0020】また、上記アニオン系乳化剤以外で、例え
ば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の非
反応性ノニオン系乳化剤、またはそれにメタクリル基、
アリル基、プロペニル基等の不飽和二重結合を付加した
反応性ノニオン系乳化剤も併用可能であるが、上記と同
様の理由から反応性乳化剤が好適に使用される。 【0021】上記乳化重合には、一般に水溶性の熱重合
開始剤が用いられ、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫
酸カリウム等の過酸化物、アゾビスシアノバレリアン
酸、アゾビス−2−アミジノプロパン等の水溶性アゾ化
合物、あるいはレドックス開始剤が挙げられる。 【0022】上記乳化重合は、モノマー添加法の違いか
ら一括重合法、モノマー滴下法、乳化モノマー滴下法の
3つに大別されるが、特に限定されるものではない。一
括重合法とは、例えば、重合反応器内に純水、乳化剤、
熱重合開始剤、ビニル系混合モノマーを一括して添加
し、窒素気流による酸素除去した条件下において、攪拌
により充分乳化した後、器内を加熱することで重合する
方法である。又、モノマー滴下法とは、例えば、重合反
応器内に純水、乳化剤、熱重合開始剤を入れ、窒素気流
による酸素除去した条件下において、まず器内を加熱し
た後、ビニル系混合モノマーを一定量ずつ滴下すること
により徐々に重合する方法である。又、乳化モノマー滴
下法とは、例えば、ビニル系混合モノマー、乳化剤、純
水を攪拌により充分乳化することにより予め乳化モノマ
ーを調整し、次いで重合反応器内に純水、重合開始剤を
入れ、窒素気流による酸素除去した条件下において、ま
ず器内を加熱した後、上記乳化モノマーを一定量ずつ滴
下することにより重合する方法である。上記重合法の中
では、高固形分で重合した場合でも重合安定性が高いこ
とから乳化モノマー滴下法が好ましい。 【0023】上記乳化重合により乳化重合物を得る際
に、分子量の調整を行う目的で、例えば、n−ドデシル
メルカプタン等の連鎖移動剤、また重合時の分散安定性
を得る目的で、例えば、アミン、苛性ソーダ等のpH調
整剤等が適宜添加されてもよい。 【0024】本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤
組成物は、上記で得られた乳化重合物に多官能性化合物
を添加して得られる。 【0025】上記多官能性化合物は、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルカルボン酸塩中のカルボキシル基と
反応して非イオン性にすることで耐水性を向上させる目
的で添加され、多官能性アジリジン化合物および多官能
性カルボジイミド化合物が挙げられる。 【0026】また更に、上記多官能性アジリジン化合物
および多官能性カルボジイミド化合物が乳化重合物の架
橋剤として用いられてもよく、特に乳化重合物中のポリ
マーにカルボキシル基が含有されている場合は、上記ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩自体が
上記ポリマー中に取り込まれるため、上記ポリオキシエ
チレンアルキルエーテルカルボン酸塩の粘着剤層界面へ
の析出による接着力低下といった問題がなく好ましい。 【0027】上記多官能性アジリジン化合物としては、
例えば、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルメタン、N,N−ヘキサメチレン−1,
6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等のアジ
リジン環を有する化合物が挙げられる。 【0028】上記多官能性カルボジイミド化合物とは、
カルボジイミド基を有する化合物であり、市販品として
は、例えば、「ユカーリンクXL−29SE」(商品
名、ユニオンカーバイド社製)等が挙げられる。 【0029】上記多官能性化合物の添加量は、少なくな
ると乳化剤中のカルボキシル基のイオン化を充分に抑制
することができにくくなり、また多くなると最終的に得
られる粘着剤の架橋密度が高くなり、充分な粘着物性が
得られにくくなるため、上記乳化重合物の固形分100
重量部に対し、0.1〜2重量部であり、好ましくは
0.1〜1重量部である。 【0030】また、上記乳化重合物を架橋する目的で上
記多官能性化合物以外の架橋剤が添加されてもよく、こ
の際、一般の溶剤型粘着剤に用いられるような共重合体
中の極性基と反応可能なものは全て使用可能であり、乳
化重合物中のポリマーが水酸基を含有するものであれ
ば、例えば、トリレンジイソシアナート(TDI)、ナ
フチレン−1,5−ジイソシアナート、ジフェニルメタ
ン−4,4’−ジイソシアナート(MDI)、ヘキサメ
チレンジイソシアナート(HMDI)、イソホロンジイ
ソシアナート(IPDI)、キシレンジイソシアナート
(XDI)、トリメチロールプロパン変成TDI等のイ
ソシアネート系架橋剤、MDI−εカプロタクタムブロ
ック体、TDI−εカプロタクタムブロック体、MDI
−メチルエチルケトオキシムブロック体、TDI−メチ
ルエチルケトオキシムブロック体等のブロックイソシア
ネート系架橋剤等が好適に挙げられ、乳化重合物中のポ
リマーがカルボキシル基を含有するものであれば、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオー
ルジグリシジルエーテル、1,3−ビス(N,N−ジグ
リシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,
N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン
等のエポキシ系架橋剤等が好適に挙げられる。 【0031】上記架橋剤の添加量は、少なくなると得ら
れる乾燥後の粘着剤の架橋密度が低くなり、充分な凝集
力が得られにくく、また多くなると架橋密度が高くなり
柔軟性が損なわれ、充分な感圧接着性が得られにくくな
るため、上記乳化重合物の固形分100重量部に対し
て、好ましくは0.01〜5重量部であり、より好まし
くは0.05〜3重量部である。 【0032】本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤
組成物には、物性を損なわない範囲で、粘着付与樹脂が
適宜添加されてもよく、例えば、テルペンフェノール等
のテルペン樹脂、不均化ロジン、重合ロジン等のロジン
樹脂、C5系またはC9系の石油樹脂が挙げられる。 【0033】上記粘着付与樹脂の添加方法としては、乳
化混合物中に予め溶解することにより、重合時に共に添
加されてもよいし、また重合終了後に添加されてもよ
い。但し、重合時に共に添加する場合は、重合阻害を起
こしにくい水素添加物や不均化物あるいは二量化等の重
合物等が好適に用いられる。また上記粘着付与樹脂の添
加量は、少なくなると充分な粘着力が得られにくく、ま
た多くなると粘着剤の凝集力が得られにくくなるため、
乳化重合物の固形分100重量部に対し、好ましくは5
〜30重量部、より好ましくは10〜25重量部であ
る。 【0034】更に、ポリアクリル酸塩、水溶性ウレタン
樹脂等の粘度調整剤の他、消泡剤、防腐剤等が適宜添加
されてもよい。 【0035】本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤
組成物を、基材の少なくとも1面に積層することにより
粘着テープが得られる。 【0036】上記基材としては、例えば、アセテート、
レーヨン、ポリエステル等からなる不織布、和紙、合成
樹脂製発泡性シートの他、ポリオレフィン、ナイロン、
ポリエステル、アセテート、ポリ塩化ビニル等のプラス
チックシート、(メタ)アクリレート共重合体のシート
等が用いられる。 【0037】 【作用】本発明では、重合時に非反応性乳化剤であるポ
リオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩を用い
ているため、重合中の乳化剤の変量がほとんどなく、粘
着剤または粘着テープとして好適なアクリル系エマルジ
ョン型粘着剤組成物が得られる。また、上記乳化重合物
に上記多官能性化合物を添加することにより、乳化剤中
のカルボキシル基が非イオン化され、カルボキシル基の
親水性が損なわれるため、水分の吸収による白化がな
く、かつ永く凝集力を保持した粘着剤が得られたと考え
られる。更に、乳化重合物中のポリマーがカルボキシル
基を含有する場合は、上記多官能性化合物により、上記
ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩が上
記乳化重合物中のポリマー内に取り込まれるため、粘着
剤界面への析出等がなく、粘着物性の経時変化の少ない
粘着剤が得られる。 【0038】 【実施例】以下本発明の実施例について説明する。尚、
以下「部」とあるのは「重量部」を意味する。 「乳化重合物の作成」 〔乳化重合物A〕予め、2−エチルヘキシルアクリレー
ト20部、n−ブチルアクリレート77部、アクリル酸
3部、n−ドデシルメルカプタン0.05部、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテルカルボキシレート(花王社
製、商品名「MX−REL100」、以下「MX−RE
L100」とする)のアンモニウム塩1部、イオン交換
水30部を混合攪拌して乳化混合物を得た。次いで、還
流冷却管、温度計、攪拌器、窒素ガス導入管を備えたセ
パラブルフラスコに、過硫酸アンモニウム0.1部をイ
オン交換水に溶解した水溶液50部を入れ、窒素ガス雰
囲気下で加温し70℃に保持し、滴下漏斗を用いて上記
乳化混合物を3時間かけて滴下することにより乳化重合
した。滴下終了後イオン交換水2部で滴下漏斗内を洗浄
後、70℃で1時間、更に90℃に昇温して2時間反応
させることにより、モノマー転化率99重量%以上の乳
化重合物を得、次いで、上記乳化重合物を30℃まで冷
却した後、25重量%−アンモニア水で中和して乳化重
合物Aを得た。 【0039】〔乳化重合物B〕MX−REL100のア
ンモニウム塩3部とした以外は乳化重合物Aと同様の操
作により乳化重合物Bを得た。 【0040】〔乳化重合物C〕乳化剤として、MX−R
EL100のアンモニウム塩1部、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテルにプロペニル基を付加した反応
性ノニオン系乳化剤(第一工業製薬社製、商品名「アク
アロンRN−20」)0.5部を併用したこと以外は乳
化重合物Aと同様の操作により乳化重合物Cを得た。 【0041】〔乳化重合物D〕乳化剤として、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩
(第一工業製薬社製、商品名「アクアロンHS−1
0」)2部としたこと以外は乳化重合物Aと同様の操作
により乳化重合物Dを得た。 【0042】〔乳化重合物E〕乳化剤として、ドデシル
スルホン酸ナトリウム塩(第一工業製薬社製、商品名
「モノゲンY−100」)1部としたこと以外は乳化重
合物Aと同様の操作により乳化重合物Eを得た。 【0043】(実施例1〜6及び比較例1〜6)表1の
組成に従って、上記乳化重合物A〜Eの固形分100部
に対し、多官能性アジリジン化合物(25重量%水分散
液、日本触媒社製、商品名「ケミタイトDZ−22
E」、以下「アジリジン」とする)または多官能性カル
ボジイミド化合物(50重量%水分散液、ユニオンカー
バイド社製、商品名「ユカーリンクXL−29SE」、
以下「カルボジイミド」とする)を混合攪拌し均一分散
させることによりアクリル系エマルジョン型粘着剤組成
物を得た後、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムに塗工し、オーブン中で乾燥することにより
糊厚25μmの粘着テープを得た。 【0044】評価項目及び評価法を以下に示す。 (ピール粘着力の測定)実施例及び比較例で得られた粘
着テープを、20mm巾の短冊状に切断し、JIS Z
0237に準拠してSUS板に対する180℃のピール
粘着力を測定した結果を表1に示す。但し、単位はgf
/20mmである。 (ヘイズ値の測定)実施例及び比較例で得られた粘着テ
ープを同じポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り
付け、100mm×25mmの大きさに切断することに
よりサンプルを得、ヘイズメーター(東京電色社製、商
品名「MODEL TC−HIIIDP」)を用いて、耐
水性の代用特性として、初期と23℃の水中に4日間浸
漬した後のヘイズ値を測定した結果を表1に示す。但
し、単位は%である。 【0045】 【表1】 【0046】 【発明の効果】本発明のアクリル系エマルジョン型粘着
剤組成物は、カルボン酸反応型化合物を添加することに
より、乳化剤中のカルボキシル基が非イオン性となるた
め、例えば、乾燥後に粘着剤として用いた場合、空気中
の水分や湿気等により乳化剤が水分を取り込み、凝集力
が低下したり、白化したりすることがなく粘着テープ等
に好適に使用される。このため、これまでアクリル系エ
マルジョン型粘着剤では置き換えることができなかった
耐水性、耐湿性を必要とする分野の無溶剤化を行うこと
ができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−25630(JP,A) 特開 昭64−75577(JP,A) 特開 昭55−137176(JP,A) 特開 平6−298814(JP,A) 特開 昭52−33982(JP,A) 特開 平4−53802(JP,A) 特開 平5−271633(JP,A) 特開 昭64−69681(JP,A) 特開 平8−104856(JP,A) 特開 昭58−187468(JP,A) 特公 昭45−4540(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 4/00 - 201/10 C08F 2/00 - 2/50 C08L 33/00 - 33/26

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】(A)炭素数4〜12のアルキル基を有す
    るアルキル(メタ)アクリレートを主成分とし、かつ
    (B)極性基を有するビニルモノマーを1〜10重量%
    含有するビニル系混合モノマー100重量部および、
    (C)下記の一般式 【化1】 (但し、Rはアルキル基、n=1〜40、Mはアルカリ
    金属またはアンモニウムイオンをそれぞれ示す)で示さ
    れるポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩
    0.5〜8重量部からなる乳化混合物を乳化重合して得
    られる乳化重合物の固形分100重量部に対し、分子内
    にカルボキシル基と反応する基を2個以上有する多官能
    性化合物0.1〜2重量部が添加されてなるアクリル系
    エマルジョン型粘着剤組成物。
JP27508394A 1994-11-09 1994-11-09 アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物 Expired - Fee Related JP3398491B2 (ja)

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