JP3611911B2 - アクリル系エマルジョン型粘着剤 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、アクリル系エマルジョン型粘着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、アクリル系粘着剤は、優れた物性バランスや耐久性から、天然ゴム系及び合成ゴム系粘着剤に代わり広く普及してきた。なかでも、公害問題や環境問題に対処するため、無溶剤型アクリル系粘着剤、特にエマルジョン型アクリル系粘着剤が広く使われるようになった。ところが、エマルジョン系粘着剤の場合、溶剤系粘着剤と比べて、重合及び粘着剤の水中分散に必要不可欠な乳化剤が粘着剤皮膜中に残存するので、粘着物性低下や耐水性、耐湿性の低さが問題となっている。
【0003】
アクリル系粘着剤に炭化水素系、テルペン系、及び、ロジン系等の粘着付与樹脂を添加すると、粘着物性、特にオレフィン被着体に対する接着性が向上することは、古くから知られている。アクリル系エマルジョン型粘着剤においても、このような粘着付与樹脂を添加して粘着物性を向上させることができる。
【0004】
エマルジョン型粘着付与樹脂をアクリル系エマルジョン型粘着剤に混合する方法が特開昭63−256672号公報に開示されているが、この場合、機械的安定性(塗工安定性)が非常に悪化する。更に、この粘着付与樹脂エマルジョンには多量の乳化剤が使用されており、耐水性も悪化する。
【0005】
また、粘着付与樹脂を架橋性を有するモノマーに溶解させ、重合を行う方法が特開昭58−185668号公報に開示されているが、やはり多量の乳化剤を使用しているため、耐水性、耐湿性が悪い。更に、多量の粘着付与樹脂を添加すると重合安定性が悪化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、高粘着物性、高耐水性、高塗工性を有する粘着付与樹脂を添加したアクリル系エマルジョン型粘着剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、アクリル系エマルジョン型粘着剤が、(i)一般式CH2 =CR1 −COOR2 (式中、R1 は、水素又はメチル基を表す。R2 は、炭素数4〜14のアルキル基を表す。)で表される少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステル90〜98重量%、及び、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のモノマー10〜2重量%を必須成分とするアクリル系共重合体100重量部、並びに、(ii)粘着付与樹脂5〜100重量部からなり、上記(メタ)アクリル酸エステル、並びに、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなるモノマー混合物を、乳化剤を用いて乳化した粘着付与樹脂エマルジョンに滴下重合して得た重合体(A)と、上記(メタ)アクリル酸エステル、並びに、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなるモノマー混合物を乳化重合して得た重合体(B)とを混合して得ることを特徴とするアクリル系エマルジョン型粘着剤をその要旨とするものである。
【0008】
請求項2記載の本発明は、(i)一般式CH2 =CR1 −COOR2 (式中、R1 は、水素又はメチル基を表す。R2 は、炭素数4〜14のアルキル基を表す。)で表される少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステル90〜98重量%、及び、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のモノマー10〜2重量%を必須成分とするアクリル系共重合体100重量部、並びに、(ii)粘着付与樹脂5〜100重量部からなるアクリル系エマルジョン型粘着剤であって、前記(メタ)アクリル酸エステル、並びに、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなるモノマー混合物を、乳化剤を用いて乳化した粘着付与樹脂エマルジョンに滴下重合して得た重合体(A)と、前記(メタ)アクリル酸エステル、並びに、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなるモノマー混合物を、該モノマー混合物に粘着付与樹脂を溶解した状態で乳化重合して得た重合体(B)とを混合して得ることを特徴とするアクリル系エマルジョン型粘着剤をその要旨とするものである。
【0009】
請求項3記載の本発明は、乳化剤が、下記の化学式[1]、[2]、[3]及び[4]からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は請求項2記載のアクリル系エマルジョン型粘着剤をその要旨とするものである。
【0010】
【化2】
【0011】
本発明で使用される炭素数が4〜14のアルキル基を持つ(メタ)アクリル酸エステルとしては特に限定されず、例えば、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、ラウリルアクリレート等が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルの添加量は、90〜98重量%である。90重量%未満であると、粘着剤の粘着力が低下し、98重量%を超えると、粘着剤の凝集力が低下するので、上記範囲に限定される。
【0012】
上記カルボキシル基含有モノマーとしては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等が挙げられる。
【0013】
上記アミド基含有モノマーとしては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等が挙げられる。
【0014】
上記水酸基含有モノマーとしては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等が挙げられる。
【0015】
上記カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーから選ばれる少なくとも1種のモノマーの添加量は、2〜10重量%である。添加量が2重量%未満であると、粘着剤の凝集力が低くなり、10重量%を超えると、粘着剤の凝集力が高くなり粘着力が低下するので、上記範囲に限定される。
【0016】
本発明においては、必要に応じて、共重合可能であるモノマーを添加してもよい。上記共重合可能であるモノマーとしては特に限定されず、例えば、スチレン、酢酸ビニル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。添加量は25重量%以下が好ましい。
【0017】
本発明で使用される粘着付与樹脂としては、特に限定されず、例えば、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、重合ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、不均化ロジンエステル、重合ロジンエステル、ロジン変成フェノール樹脂等のロジン系樹脂;テルペン樹脂;フェノール樹脂;テルペンフェノール樹脂;キシレン樹脂;ケトン樹脂;脂肪族系石油樹脂;芳香族系石油樹脂;脂環族系石油樹脂;クマロン樹脂;スチレン系樹脂等が挙げられる。
【0018】
上記粘着付与樹脂としては、例えば、スーパーエステルA−100(荒川化学社製、不均化ロジンエステル、軟化点100℃)、スーパーエステルS−100(荒川化学社製、不均化ロジンエステル、軟化点100℃)、ペンセルD−160(荒川化学社製、重合ロジンエステル、軟化点160℃)等の市販品が入手できる。
【0019】
本発明の上記(A)成分の重合に際して用いられる粘着付与樹脂は、乳化剤を用いて乳化される。上記乳化剤としては特に限定されず、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸塩類等のアニオン系乳化剤;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン系乳化剤等が挙げられる。耐水性を考慮すると、共重合性二重結合を有する乳化剤が好ましく、以下の式[1]〜[4]に示した乳化剤が好適に用いられる。これらの乳化剤は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0020】
【化3】
【0021】
式中、R1、R2は、炭素数6〜18のアルキル基、アルケニル基、又は、アラルキル基を表す。mは、8〜40の整数を、nは、8〜40の整数を表す。Aは、炭素数2〜4のアルキレン基又は置換アルキレン基を表す。Mは、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、又は、アルカノールアミンイオンを表す。
【0022】
上記乳化剤の添加量は、粘着付与樹脂100重量部に対して、0.3〜5重量部が好ましい。0.3重量部未満であると、粘着付与樹脂エマルジョンの安定性が低下し、重合安定性も低下し、5重量部を超えると、塗工乾燥後皮膜の耐水性が低下する。更に好ましくは、0.5〜3重量部である。
【0023】
本発明は、モノマー混合物も上記乳化剤を用いて乳化することができる。上記乳化剤の添加量は、モノマー混合物100重量部に対して、0.1〜3重量部が好ましい。0.1重量部未満であると、モノマー混合物が分散しにくくなり、3重量部を超えると、接着剤としての耐水性が低下する。乳化方法としては、通常用いられるバッチ式又は連続式等の重合方法が使用できる。
【0024】
請求項2記載の本発明の上記(B)成分の重合に際して用いられる粘着付与樹脂は、上記(B)成分を構成するモノマー混合物に、重合に先立ち、予め溶解して用いられる。
上記粘着付与樹脂の添加量は、上記(B)成分を構成するモノマー混合物100重量部に対して1〜40重量部程度が好ましい。
上記添加量が1重量部未満では、添加による粘着特性の顕著な改善が認められず、又、上記添加量が40重量部を超える場合には、重合安定性を阻害する。
【0025】
本発明においては、モノマーを重合させる際に重合開始剤を使用する。上記重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;アゾビスシアノバレリアン酸等の水溶性アゾ化合物;過酸化水素等と還元剤を併用したレドックス系開始剤等が挙げられる。水溶性アゾ化合物を使用する場合には、シアノ基が残存することがあるので注意を要する。添加量は、全モノマー100重量部に対し0.01〜1.0重量部が好ましい。より好ましくは、0.03〜0.5重量部である。
【0026】
本発明において、アクリル系エマルジョン型粘着剤は、ドデシルメルカプタン等の連鎖移動剤を使用して分子量の調節を行ってもよいし、多官能(メタ)アクリレート等を共重合してもよい。また、ポリアクリル酸塩、水溶性ウレタン樹脂等の粘度調節剤、防腐剤等を加えてもよい。
【0027】
本発明においては、得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤に架橋剤を添加し架橋してもよい。架橋剤としては、例えば、アジリジン系、ブロックイソシアネート系、カルボジイミド系等の化合物が使用される。
【0028】
本発明において、得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤は、必要に応じ、pH調整剤を使用してpH6〜9に調整し、機械安定性を向上することもできる。pH調整剤が添加されていないエマルジョンは、機械安定性が乏しく塗工中凝集物が生成し、スジ、ムラ等の塗工不良の原因となり易い。
【0029】
【作用】
本発明の作用は、必ずしも明らかではないが、エマルジョン型粘着付与樹脂をシードとして乳化重合を行っているためアクリル系ポリマーが粘着付与樹脂を覆っていて、他のアクリル系エマルジョンと混合しても機械的安定性が低下しないと考えられる。また、アクリル系ポリマーのほとんどを重合終了後に混合するため、粘着付与樹脂の重合阻害の影響を受けずに重合できるので、分子制御ができ、粘着物性が向上すると考えられる。更に、乳化剤として反応性乳化剤を用いると、従来の非反応性乳化剤のように粘着テープ作成後、乳化剤のブリードアウトによる粘着物性の低下がなく、耐水性を向上できる。このことにより、従来のアクリル系エマルジョン型粘着剤では置き換えることのできなかった高粘着物性や高耐水性を必要とする分野の無溶剤化が行える。また、高塗工性を有することにより、テープ化の際の塗工スピードを速くすることができるので、生産性を上げることも可能となった。
【0030】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0031】
(エマルジョン型粘着付与樹脂の作製)
スーパーエステルS−100(荒川化学社製、不均化ロジンエステル、軟化点100℃)100重量部を酢酸エチル100重量部に溶解し、アクアロンHS−10(第一工業製薬社製、プロペニル基付加ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩、EO付加モル数10)1.5重量部を溶解したイオン交換水80重量部に乳化分散した。常法に従い、アスピレーターで減圧乾燥し、酢酸エチルを除き、固形分50%のエマルジョン型粘着付与樹脂を得た。
【0032】
(実施例1)
温度計、攪拌機、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた1リットルの反応器内に、過硫酸アンモニウム0.1重量部を溶解したスーパーエステルS−100のエマルジョン(上記方法により作製)200重量部及びイオン交換水100重量部を投入し、窒素雰囲気下で70℃に加温した。
モノマー組成として、n−ブチルアクリレート56重量部、2−エチルヘキシルアクリレート40重量部、アクリル酸2重量部、メタクリル酸2重量部である混合モノマーを滴下漏斗に仕込み、反応器内を70℃に保ちながら3時間かけて滴下し、重合を行った。混合モノマー滴下終了後、70℃で1時間保ち、過硫酸アンモニウム0.1重量部を添加した後、更に90℃に昇温して2時間反応を行った。
次いで、この重合液を30℃以下に冷却した後、25%アンモニア水溶液で中和し、粘着付与樹脂を含有したアクリル系エマルジョン型重合体を得た。固形分は50%で、アクリル系ポリマーと粘着付与樹脂の比率は1:1であった。この粘着付与樹脂含有アクリル系エマルジョン型重合体をA液とした。
【0033】
次に、温度計、攪拌機、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた1リットルの反応器内に、過硫酸アンモニウム0.1重量部を溶解したイオン交換水60重量部を投入し、窒素雰囲気下で70℃に加温した。
モノマー組成として、n−ブチルアクリレート56重量部、2−エチルヘキシルアクリレート40重量部、アクリル酸2重量部、メタクリル酸2重量部、n−ドデシルメルカプタン0.05重量部である混合モノマーに、アクアロンHS−10(第一工業製薬社製、プロペニル基付加ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩、EO付加モル数10)1.0重量部、アクアロンRN−20(第一工業製薬社製、プロペニル基付加ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、EO付加モル数20)0.5重量部、イオン交換水40重量部添加し、混合攪拌して乳化し、乳化モノマーを滴下漏斗に仕込み、反応器内を70℃に保ちながら3時間かけて滴下し、重合を行った。混合モノマー滴下終了後、70℃で1時間保ち、更に90℃に昇温して2時間反応を行った。
次いで、この重合液を30℃以下に冷却した後、25%アンモニア水溶液で中和し、アクリル系エマルジョン型重合体を得た。固形分は50%であった。このアクリル系エマルジョン型重合体をB液とした。
【0034】
上記のようにして得られたA液とB液を(アクリル系ポリマー:粘着付与樹脂)=(100:10)となるように混合し、ケミタイトDZ−22E(日本触媒社製、アジリジン系架橋剤)を固形分で0.15重量部添加し、PETフィルム(38μm厚)上に塗工乾燥して、粘着剤層の厚さが25μmの粘着テープを作成した。
【0035】
(実施例2)
(アクリル系ポリマー:粘着付与樹脂)=(100:20)、ケミタイトDZ−22Eを0.2重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作成した。
【0036】
(実施例3)
(アクリル系ポリマー:粘着付与樹脂)=(100:30)、ケミタイトDZ−22Eを0.3重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作成した。
【0037】
(実施例4)
粘着付与樹脂を(スーパーエステルS−100:ペンセルD−160(荒川化学社製、重合ロジンエステル、軟化点160℃))=(100:150)として、(アクリル系ポリマー:粘着付与樹脂混合物)=(100:25)、ケミタイトDZ−22Eを0.25重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作成した。
【0038】
(実施例5)
温度計、攪拌機、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた1リットルの反応器内に、過硫酸アンモニウム0.1重量部を溶解したイオン交換水60重量部を投入し、窒素雰囲気下で70℃に加温した。
モノマー組成として、n−ブチルアクリレート56重量部、2−エチルヘキシルアクリレート40重量部、アクリル酸2重量部、メタクリル酸2重量部、n−ドデシルメルカプタン0.05重量部である混合モノマーに、ペンセルD160(荒川化学社製、重合ロジンエステル;軟化点160℃)5重量部を溶解し、アクアロンHS−10(第一工業製薬社製、プロペニル基付加ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩、EO付加モル数10)1.0重量部、アクアロンRN−20(第一工業製薬社製、プロペニル基付加ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、EO付加モル数20)0.5重量部、イオン交換水40重量部添加し、混合攪拌して乳化し、乳化モノマーを滴下漏斗に仕込み、反応器内を70℃に保ちながら3時間かけて滴下し、重合を行った。混合モノマー滴下終了後、70℃で1時間保ち、更に90℃に昇温して2時間反応を行った。
次いで、この重合液を30℃以下に冷却した後、25%アンモニア水溶液で中和し、アクリル系エマルジョン型重合体を得た。固形分は50%であった。このアクリル系エマルジョン型重合体をB−2液とした。
【0039】
実施例1で得られたA液と上記のようにして得られたB−2液及び前記ケミタイトDZ−22Eを(アクリル系ポリマー:ペンセルD160:スーパーエステルS100)=(100:5:10)となるように混合し、ケミタイトDZ−22E(日本触媒社製、アジリジン系架橋剤)を固形分で0.15重量部添加し、PETフィルム(38μm厚)上に塗工乾燥して、粘着剤層の厚さが25μmの粘着テープを作成した。
【0040】
(実施例6)
実施例5のB−2液のペンセルD160の添加量を15重量部、乳化用イオン交換水の添加量を55重量部、(アクリル系ポリマー:ペンセルD160:スーパーエステルS100)=(100:15:10)、ケミタイトDZ−22Eの添加量を0.25重量部に変更したこと以外、実施例5と同様にして粘着テープを作成した。
【0041】
(実施例7)
実施例5のB−2液のペンセルD160の添加量を15重量部、乳化用イオン交換水の添加量を55重量部、(アクリル系ポリマー:ペンセルD160:スーパーエステルS100)=(100:15:20)、ケミタイトDZ−22Eの添加量を0.35重量部に変更したこと以外、実施例5と同様にして粘着テープを作成した。
【0042】
(比較例1)
(アクリル系ポリマー:粘着付与樹脂)=(100:0)、つまり、B液のみとした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作成した。
【0043】
(比較例2)
アクリル系ポリマーとしてB液を用い、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−740(荒川化学社製、スーパーエステルS−100のエマルジョン)を用いて、(アクリル系ポリマー:粘着付与樹脂)=(100:30)、ケミタイトDZ−22Eを0.3重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作成した。
【0044】
(比較例3)
温度計、攪拌機、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた1リットルの反応器内に、過硫酸アンモニウム0.1重量部を溶解したイオン交換水80重量部を投入し、窒素雰囲気下で70℃に加温した。
モノマー組成として、n−ブチルアクリレート56重量部、2−エチルヘキシルアクリレート40重量部、アクリル酸2重量部、メタクリル酸2重量部である混合モノマーに、軟化点100℃の精製ロジンエステル樹脂(荒川化学社製、スーパーエステルS−100)30重量部を溶解し、乳化剤としてEO付加モル数10のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルにプロペニル基を付加したアニオン系乳化剤(第一工業製薬社製、アクアロンHS−10)1.0重量部、EO付加モル数20のポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テルにプロペニル基を付加したノニオン系乳化剤(第一工業製薬社製、アクアロンRN−20)0.5重量部及びイオン交換水50重量部を添加し、混合攪拌して乳化し、乳化モノマーを滴下漏斗に仕込み、反応器内を70℃に保ちながら3時間かけて滴下し、重合を行った。乳化モノマー滴下終了後、70℃で1時間保ち、更に90℃に昇温して2時間反応を行った。
次いで、この重合液を30℃以下に冷却した後、25%アンモニア水溶液で中和し、粘着付与樹脂を添加したアクリル系エマルジョン型重合体を得た。
【0045】
得られた粘着剤組成物に、アジリジン系架橋剤(日本触媒社製、ケミタイトDZ−22E)を固形分で0.3重量部を添加し、PETフィルム(38μm厚)上に塗工乾燥して、粘着剤層の厚さが25μmの粘着テープを作成した。
【0046】
(比較例4)
実施例4のA液を使用せず、B液のみからなるアクリル系エマルジョン型粘着剤であって、B液の調製において、ペンセルD160を使用せず、イオン交換水の添加量45重量部を40重量部に変更し、ケミタイトDZ−22E(前出)を固形分で0.15重量部に減量して添加したこと以外、実施例4と同様にして、アクリル系エマルジョン型粘着剤を調製し、実施例4と同様にして粘着テープを作成した。
【0047】
(比較例5)
比較例4のアクリル系ポリマーに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE740(荒川化学社製、スーパーエステルS100のエマルジョン)及びスーパーエステルE650(荒川化学社製、ペンセルD160のエマルジョン)を、(アクリル系ポリマー:スーパーエステルE740:スーパーエステルE650)=(100:15:10)となるように混合したこと以外、比較例4と同様にして、PETフィルム(38μm厚)上に塗工乾燥して、粘着剤層の厚さが25μmの粘着テープを作成した。
【0048】
(比較例6)
実施例4のA液を使用せず、B液のみからなるアクリル系エマルジョン型粘着剤であって、B液の調製において、前記モノマー混合物に溶解させるペンセルD160の添加量5重量部を25重量部に変更し、ケミタイトDZ−22E(前出)を固形分で0.35重量部に増量して添加したこと以外、実施例4と同様にしてアクリル系エマルジョン型粘着剤を調製し、実施例4と同様にして粘着テープを作成した。
【0049】
上記方法により得られたエマルジョン及び粘着テープを以下に示す方法に従って評価を行った。
測定方法
1)エマルジョン特性
(1)固形分
アルミカップにエマルジョンを1.5gとり、110℃で3時間乾燥し、乾燥重量のエマルジョンに対する割合を固形分とした。
固形分(%)=[(乾燥重量(g))/1.5(g)]×100
(2)重合安定性
上記方法で作成したエマルジョンを100メッシュのステンレス製金網で濾過し、110℃で3時間乾燥し、金網上の残さの全固形分重量に対する割合を下記式で算出した。
重合安定性(%)=[(残さ乾燥重量(g))/(エマルジョン総重量(g))×(固形分(%))]×100
(3)機械安定性
マーロン型機械的安定性試験機(協和界面化学社製、エマルジョン・ラテックス機械安定特性実測−記録計CMS−A型)にて、25gのエマルジョンに25gのイオン交換水を加え50gとし、10Kg/cm2 の圧力下で、1000rpmで5分間回転した後、容器内の凝集物を100メッシュの金網で濾過し、110℃で3時間乾燥し、その乾燥重量の全固形分に対する割合を下記式で算出した。
機械安定性(%)=[(残さ乾燥重量(g))/25(g)×(固形分(%))]×100
【0050】
2)テープ物性
(1)ゲル分率
粘着剤を50mlのサンプル管に1.5g量りとり、40mlのTHFを入れ、振とう機にて3時間振とうする。それを200メッシュの金網で濾過し、110℃で3時間乾燥して残さをゲルとした。
ゲル分率(%)=[(残さ乾燥重量(g))/1.5(g)]×100
【0051】
3)粘着物性
(1)対SUS剥離力
JIS Z 1528に準じてステンレス板に対する180°引き剥し粘着力を測定した。
(2)対PP剥離力
JIS Z 1528に準じてポリプロピレン板に対する180°引き剥し粘着力を測定した。
(3)湿熱保持力
40℃、90%RHの雰囲気下で、貼付け面積20mm×20mmで、1Kgの荷重をかけ1時間後のずれ長さを測定した。1時間保持できなかったものは、落下時間を測定した。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
比較例1及び4は、粘着付与樹脂を添加していない系である。実施例と比較して、剥離力が劣る。比較例2及び5は、粘着付与樹脂エマルジョンを乳化重合終了後、混合したものである。実施例と比較して、機械安定性及び湿熱保持力が劣る。比較例3及び6は、粘着付与樹脂の共存下で乳化重合を行ったものである。実施例と比較して、重合安定性及び剥離力がやや劣る。
【0055】
【発明の効果】
本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤は、上述の構成よりなるので、高粘着物性、高耐水性、高塗工性を有する。
【産業上の利用分野】
本発明は、アクリル系エマルジョン型粘着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、アクリル系粘着剤は、優れた物性バランスや耐久性から、天然ゴム系及び合成ゴム系粘着剤に代わり広く普及してきた。なかでも、公害問題や環境問題に対処するため、無溶剤型アクリル系粘着剤、特にエマルジョン型アクリル系粘着剤が広く使われるようになった。ところが、エマルジョン系粘着剤の場合、溶剤系粘着剤と比べて、重合及び粘着剤の水中分散に必要不可欠な乳化剤が粘着剤皮膜中に残存するので、粘着物性低下や耐水性、耐湿性の低さが問題となっている。
【0003】
アクリル系粘着剤に炭化水素系、テルペン系、及び、ロジン系等の粘着付与樹脂を添加すると、粘着物性、特にオレフィン被着体に対する接着性が向上することは、古くから知られている。アクリル系エマルジョン型粘着剤においても、このような粘着付与樹脂を添加して粘着物性を向上させることができる。
【0004】
エマルジョン型粘着付与樹脂をアクリル系エマルジョン型粘着剤に混合する方法が特開昭63−256672号公報に開示されているが、この場合、機械的安定性(塗工安定性)が非常に悪化する。更に、この粘着付与樹脂エマルジョンには多量の乳化剤が使用されており、耐水性も悪化する。
【0005】
また、粘着付与樹脂を架橋性を有するモノマーに溶解させ、重合を行う方法が特開昭58−185668号公報に開示されているが、やはり多量の乳化剤を使用しているため、耐水性、耐湿性が悪い。更に、多量の粘着付与樹脂を添加すると重合安定性が悪化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、高粘着物性、高耐水性、高塗工性を有する粘着付与樹脂を添加したアクリル系エマルジョン型粘着剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、アクリル系エマルジョン型粘着剤が、(i)一般式CH2 =CR1 −COOR2 (式中、R1 は、水素又はメチル基を表す。R2 は、炭素数4〜14のアルキル基を表す。)で表される少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステル90〜98重量%、及び、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のモノマー10〜2重量%を必須成分とするアクリル系共重合体100重量部、並びに、(ii)粘着付与樹脂5〜100重量部からなり、上記(メタ)アクリル酸エステル、並びに、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなるモノマー混合物を、乳化剤を用いて乳化した粘着付与樹脂エマルジョンに滴下重合して得た重合体(A)と、上記(メタ)アクリル酸エステル、並びに、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなるモノマー混合物を乳化重合して得た重合体(B)とを混合して得ることを特徴とするアクリル系エマルジョン型粘着剤をその要旨とするものである。
【0008】
請求項2記載の本発明は、(i)一般式CH2 =CR1 −COOR2 (式中、R1 は、水素又はメチル基を表す。R2 は、炭素数4〜14のアルキル基を表す。)で表される少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステル90〜98重量%、及び、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のモノマー10〜2重量%を必須成分とするアクリル系共重合体100重量部、並びに、(ii)粘着付与樹脂5〜100重量部からなるアクリル系エマルジョン型粘着剤であって、前記(メタ)アクリル酸エステル、並びに、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなるモノマー混合物を、乳化剤を用いて乳化した粘着付与樹脂エマルジョンに滴下重合して得た重合体(A)と、前記(メタ)アクリル酸エステル、並びに、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなるモノマー混合物を、該モノマー混合物に粘着付与樹脂を溶解した状態で乳化重合して得た重合体(B)とを混合して得ることを特徴とするアクリル系エマルジョン型粘着剤をその要旨とするものである。
【0009】
請求項3記載の本発明は、乳化剤が、下記の化学式[1]、[2]、[3]及び[4]からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は請求項2記載のアクリル系エマルジョン型粘着剤をその要旨とするものである。
【0010】
【化2】
【0011】
本発明で使用される炭素数が4〜14のアルキル基を持つ(メタ)アクリル酸エステルとしては特に限定されず、例えば、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、ラウリルアクリレート等が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルの添加量は、90〜98重量%である。90重量%未満であると、粘着剤の粘着力が低下し、98重量%を超えると、粘着剤の凝集力が低下するので、上記範囲に限定される。
【0012】
上記カルボキシル基含有モノマーとしては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等が挙げられる。
【0013】
上記アミド基含有モノマーとしては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等が挙げられる。
【0014】
上記水酸基含有モノマーとしては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等が挙げられる。
【0015】
上記カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーから選ばれる少なくとも1種のモノマーの添加量は、2〜10重量%である。添加量が2重量%未満であると、粘着剤の凝集力が低くなり、10重量%を超えると、粘着剤の凝集力が高くなり粘着力が低下するので、上記範囲に限定される。
【0016】
本発明においては、必要に応じて、共重合可能であるモノマーを添加してもよい。上記共重合可能であるモノマーとしては特に限定されず、例えば、スチレン、酢酸ビニル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。添加量は25重量%以下が好ましい。
【0017】
本発明で使用される粘着付与樹脂としては、特に限定されず、例えば、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、重合ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、不均化ロジンエステル、重合ロジンエステル、ロジン変成フェノール樹脂等のロジン系樹脂;テルペン樹脂;フェノール樹脂;テルペンフェノール樹脂;キシレン樹脂;ケトン樹脂;脂肪族系石油樹脂;芳香族系石油樹脂;脂環族系石油樹脂;クマロン樹脂;スチレン系樹脂等が挙げられる。
【0018】
上記粘着付与樹脂としては、例えば、スーパーエステルA−100(荒川化学社製、不均化ロジンエステル、軟化点100℃)、スーパーエステルS−100(荒川化学社製、不均化ロジンエステル、軟化点100℃)、ペンセルD−160(荒川化学社製、重合ロジンエステル、軟化点160℃)等の市販品が入手できる。
【0019】
本発明の上記(A)成分の重合に際して用いられる粘着付与樹脂は、乳化剤を用いて乳化される。上記乳化剤としては特に限定されず、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸塩類等のアニオン系乳化剤;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン系乳化剤等が挙げられる。耐水性を考慮すると、共重合性二重結合を有する乳化剤が好ましく、以下の式[1]〜[4]に示した乳化剤が好適に用いられる。これらの乳化剤は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0020】
【化3】
【0021】
式中、R1、R2は、炭素数6〜18のアルキル基、アルケニル基、又は、アラルキル基を表す。mは、8〜40の整数を、nは、8〜40の整数を表す。Aは、炭素数2〜4のアルキレン基又は置換アルキレン基を表す。Mは、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、又は、アルカノールアミンイオンを表す。
【0022】
上記乳化剤の添加量は、粘着付与樹脂100重量部に対して、0.3〜5重量部が好ましい。0.3重量部未満であると、粘着付与樹脂エマルジョンの安定性が低下し、重合安定性も低下し、5重量部を超えると、塗工乾燥後皮膜の耐水性が低下する。更に好ましくは、0.5〜3重量部である。
【0023】
本発明は、モノマー混合物も上記乳化剤を用いて乳化することができる。上記乳化剤の添加量は、モノマー混合物100重量部に対して、0.1〜3重量部が好ましい。0.1重量部未満であると、モノマー混合物が分散しにくくなり、3重量部を超えると、接着剤としての耐水性が低下する。乳化方法としては、通常用いられるバッチ式又は連続式等の重合方法が使用できる。
【0024】
請求項2記載の本発明の上記(B)成分の重合に際して用いられる粘着付与樹脂は、上記(B)成分を構成するモノマー混合物に、重合に先立ち、予め溶解して用いられる。
上記粘着付与樹脂の添加量は、上記(B)成分を構成するモノマー混合物100重量部に対して1〜40重量部程度が好ましい。
上記添加量が1重量部未満では、添加による粘着特性の顕著な改善が認められず、又、上記添加量が40重量部を超える場合には、重合安定性を阻害する。
【0025】
本発明においては、モノマーを重合させる際に重合開始剤を使用する。上記重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;アゾビスシアノバレリアン酸等の水溶性アゾ化合物;過酸化水素等と還元剤を併用したレドックス系開始剤等が挙げられる。水溶性アゾ化合物を使用する場合には、シアノ基が残存することがあるので注意を要する。添加量は、全モノマー100重量部に対し0.01〜1.0重量部が好ましい。より好ましくは、0.03〜0.5重量部である。
【0026】
本発明において、アクリル系エマルジョン型粘着剤は、ドデシルメルカプタン等の連鎖移動剤を使用して分子量の調節を行ってもよいし、多官能(メタ)アクリレート等を共重合してもよい。また、ポリアクリル酸塩、水溶性ウレタン樹脂等の粘度調節剤、防腐剤等を加えてもよい。
【0027】
本発明においては、得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤に架橋剤を添加し架橋してもよい。架橋剤としては、例えば、アジリジン系、ブロックイソシアネート系、カルボジイミド系等の化合物が使用される。
【0028】
本発明において、得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤は、必要に応じ、pH調整剤を使用してpH6〜9に調整し、機械安定性を向上することもできる。pH調整剤が添加されていないエマルジョンは、機械安定性が乏しく塗工中凝集物が生成し、スジ、ムラ等の塗工不良の原因となり易い。
【0029】
【作用】
本発明の作用は、必ずしも明らかではないが、エマルジョン型粘着付与樹脂をシードとして乳化重合を行っているためアクリル系ポリマーが粘着付与樹脂を覆っていて、他のアクリル系エマルジョンと混合しても機械的安定性が低下しないと考えられる。また、アクリル系ポリマーのほとんどを重合終了後に混合するため、粘着付与樹脂の重合阻害の影響を受けずに重合できるので、分子制御ができ、粘着物性が向上すると考えられる。更に、乳化剤として反応性乳化剤を用いると、従来の非反応性乳化剤のように粘着テープ作成後、乳化剤のブリードアウトによる粘着物性の低下がなく、耐水性を向上できる。このことにより、従来のアクリル系エマルジョン型粘着剤では置き換えることのできなかった高粘着物性や高耐水性を必要とする分野の無溶剤化が行える。また、高塗工性を有することにより、テープ化の際の塗工スピードを速くすることができるので、生産性を上げることも可能となった。
【0030】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0031】
(エマルジョン型粘着付与樹脂の作製)
スーパーエステルS−100(荒川化学社製、不均化ロジンエステル、軟化点100℃)100重量部を酢酸エチル100重量部に溶解し、アクアロンHS−10(第一工業製薬社製、プロペニル基付加ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩、EO付加モル数10)1.5重量部を溶解したイオン交換水80重量部に乳化分散した。常法に従い、アスピレーターで減圧乾燥し、酢酸エチルを除き、固形分50%のエマルジョン型粘着付与樹脂を得た。
【0032】
(実施例1)
温度計、攪拌機、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた1リットルの反応器内に、過硫酸アンモニウム0.1重量部を溶解したスーパーエステルS−100のエマルジョン(上記方法により作製)200重量部及びイオン交換水100重量部を投入し、窒素雰囲気下で70℃に加温した。
モノマー組成として、n−ブチルアクリレート56重量部、2−エチルヘキシルアクリレート40重量部、アクリル酸2重量部、メタクリル酸2重量部である混合モノマーを滴下漏斗に仕込み、反応器内を70℃に保ちながら3時間かけて滴下し、重合を行った。混合モノマー滴下終了後、70℃で1時間保ち、過硫酸アンモニウム0.1重量部を添加した後、更に90℃に昇温して2時間反応を行った。
次いで、この重合液を30℃以下に冷却した後、25%アンモニア水溶液で中和し、粘着付与樹脂を含有したアクリル系エマルジョン型重合体を得た。固形分は50%で、アクリル系ポリマーと粘着付与樹脂の比率は1:1であった。この粘着付与樹脂含有アクリル系エマルジョン型重合体をA液とした。
【0033】
次に、温度計、攪拌機、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた1リットルの反応器内に、過硫酸アンモニウム0.1重量部を溶解したイオン交換水60重量部を投入し、窒素雰囲気下で70℃に加温した。
モノマー組成として、n−ブチルアクリレート56重量部、2−エチルヘキシルアクリレート40重量部、アクリル酸2重量部、メタクリル酸2重量部、n−ドデシルメルカプタン0.05重量部である混合モノマーに、アクアロンHS−10(第一工業製薬社製、プロペニル基付加ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩、EO付加モル数10)1.0重量部、アクアロンRN−20(第一工業製薬社製、プロペニル基付加ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、EO付加モル数20)0.5重量部、イオン交換水40重量部添加し、混合攪拌して乳化し、乳化モノマーを滴下漏斗に仕込み、反応器内を70℃に保ちながら3時間かけて滴下し、重合を行った。混合モノマー滴下終了後、70℃で1時間保ち、更に90℃に昇温して2時間反応を行った。
次いで、この重合液を30℃以下に冷却した後、25%アンモニア水溶液で中和し、アクリル系エマルジョン型重合体を得た。固形分は50%であった。このアクリル系エマルジョン型重合体をB液とした。
【0034】
上記のようにして得られたA液とB液を(アクリル系ポリマー:粘着付与樹脂)=(100:10)となるように混合し、ケミタイトDZ−22E(日本触媒社製、アジリジン系架橋剤)を固形分で0.15重量部添加し、PETフィルム(38μm厚)上に塗工乾燥して、粘着剤層の厚さが25μmの粘着テープを作成した。
【0035】
(実施例2)
(アクリル系ポリマー:粘着付与樹脂)=(100:20)、ケミタイトDZ−22Eを0.2重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作成した。
【0036】
(実施例3)
(アクリル系ポリマー:粘着付与樹脂)=(100:30)、ケミタイトDZ−22Eを0.3重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作成した。
【0037】
(実施例4)
粘着付与樹脂を(スーパーエステルS−100:ペンセルD−160(荒川化学社製、重合ロジンエステル、軟化点160℃))=(100:150)として、(アクリル系ポリマー:粘着付与樹脂混合物)=(100:25)、ケミタイトDZ−22Eを0.25重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作成した。
【0038】
(実施例5)
温度計、攪拌機、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた1リットルの反応器内に、過硫酸アンモニウム0.1重量部を溶解したイオン交換水60重量部を投入し、窒素雰囲気下で70℃に加温した。
モノマー組成として、n−ブチルアクリレート56重量部、2−エチルヘキシルアクリレート40重量部、アクリル酸2重量部、メタクリル酸2重量部、n−ドデシルメルカプタン0.05重量部である混合モノマーに、ペンセルD160(荒川化学社製、重合ロジンエステル;軟化点160℃)5重量部を溶解し、アクアロンHS−10(第一工業製薬社製、プロペニル基付加ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩、EO付加モル数10)1.0重量部、アクアロンRN−20(第一工業製薬社製、プロペニル基付加ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、EO付加モル数20)0.5重量部、イオン交換水40重量部添加し、混合攪拌して乳化し、乳化モノマーを滴下漏斗に仕込み、反応器内を70℃に保ちながら3時間かけて滴下し、重合を行った。混合モノマー滴下終了後、70℃で1時間保ち、更に90℃に昇温して2時間反応を行った。
次いで、この重合液を30℃以下に冷却した後、25%アンモニア水溶液で中和し、アクリル系エマルジョン型重合体を得た。固形分は50%であった。このアクリル系エマルジョン型重合体をB−2液とした。
【0039】
実施例1で得られたA液と上記のようにして得られたB−2液及び前記ケミタイトDZ−22Eを(アクリル系ポリマー:ペンセルD160:スーパーエステルS100)=(100:5:10)となるように混合し、ケミタイトDZ−22E(日本触媒社製、アジリジン系架橋剤)を固形分で0.15重量部添加し、PETフィルム(38μm厚)上に塗工乾燥して、粘着剤層の厚さが25μmの粘着テープを作成した。
【0040】
(実施例6)
実施例5のB−2液のペンセルD160の添加量を15重量部、乳化用イオン交換水の添加量を55重量部、(アクリル系ポリマー:ペンセルD160:スーパーエステルS100)=(100:15:10)、ケミタイトDZ−22Eの添加量を0.25重量部に変更したこと以外、実施例5と同様にして粘着テープを作成した。
【0041】
(実施例7)
実施例5のB−2液のペンセルD160の添加量を15重量部、乳化用イオン交換水の添加量を55重量部、(アクリル系ポリマー:ペンセルD160:スーパーエステルS100)=(100:15:20)、ケミタイトDZ−22Eの添加量を0.35重量部に変更したこと以外、実施例5と同様にして粘着テープを作成した。
【0042】
(比較例1)
(アクリル系ポリマー:粘着付与樹脂)=(100:0)、つまり、B液のみとした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作成した。
【0043】
(比較例2)
アクリル系ポリマーとしてB液を用い、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−740(荒川化学社製、スーパーエステルS−100のエマルジョン)を用いて、(アクリル系ポリマー:粘着付与樹脂)=(100:30)、ケミタイトDZ−22Eを0.3重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作成した。
【0044】
(比較例3)
温度計、攪拌機、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた1リットルの反応器内に、過硫酸アンモニウム0.1重量部を溶解したイオン交換水80重量部を投入し、窒素雰囲気下で70℃に加温した。
モノマー組成として、n−ブチルアクリレート56重量部、2−エチルヘキシルアクリレート40重量部、アクリル酸2重量部、メタクリル酸2重量部である混合モノマーに、軟化点100℃の精製ロジンエステル樹脂(荒川化学社製、スーパーエステルS−100)30重量部を溶解し、乳化剤としてEO付加モル数10のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルにプロペニル基を付加したアニオン系乳化剤(第一工業製薬社製、アクアロンHS−10)1.0重量部、EO付加モル数20のポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テルにプロペニル基を付加したノニオン系乳化剤(第一工業製薬社製、アクアロンRN−20)0.5重量部及びイオン交換水50重量部を添加し、混合攪拌して乳化し、乳化モノマーを滴下漏斗に仕込み、反応器内を70℃に保ちながら3時間かけて滴下し、重合を行った。乳化モノマー滴下終了後、70℃で1時間保ち、更に90℃に昇温して2時間反応を行った。
次いで、この重合液を30℃以下に冷却した後、25%アンモニア水溶液で中和し、粘着付与樹脂を添加したアクリル系エマルジョン型重合体を得た。
【0045】
得られた粘着剤組成物に、アジリジン系架橋剤(日本触媒社製、ケミタイトDZ−22E)を固形分で0.3重量部を添加し、PETフィルム(38μm厚)上に塗工乾燥して、粘着剤層の厚さが25μmの粘着テープを作成した。
【0046】
(比較例4)
実施例4のA液を使用せず、B液のみからなるアクリル系エマルジョン型粘着剤であって、B液の調製において、ペンセルD160を使用せず、イオン交換水の添加量45重量部を40重量部に変更し、ケミタイトDZ−22E(前出)を固形分で0.15重量部に減量して添加したこと以外、実施例4と同様にして、アクリル系エマルジョン型粘着剤を調製し、実施例4と同様にして粘着テープを作成した。
【0047】
(比較例5)
比較例4のアクリル系ポリマーに、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE740(荒川化学社製、スーパーエステルS100のエマルジョン)及びスーパーエステルE650(荒川化学社製、ペンセルD160のエマルジョン)を、(アクリル系ポリマー:スーパーエステルE740:スーパーエステルE650)=(100:15:10)となるように混合したこと以外、比較例4と同様にして、PETフィルム(38μm厚)上に塗工乾燥して、粘着剤層の厚さが25μmの粘着テープを作成した。
【0048】
(比較例6)
実施例4のA液を使用せず、B液のみからなるアクリル系エマルジョン型粘着剤であって、B液の調製において、前記モノマー混合物に溶解させるペンセルD160の添加量5重量部を25重量部に変更し、ケミタイトDZ−22E(前出)を固形分で0.35重量部に増量して添加したこと以外、実施例4と同様にしてアクリル系エマルジョン型粘着剤を調製し、実施例4と同様にして粘着テープを作成した。
【0049】
上記方法により得られたエマルジョン及び粘着テープを以下に示す方法に従って評価を行った。
測定方法
1)エマルジョン特性
(1)固形分
アルミカップにエマルジョンを1.5gとり、110℃で3時間乾燥し、乾燥重量のエマルジョンに対する割合を固形分とした。
固形分(%)=[(乾燥重量(g))/1.5(g)]×100
(2)重合安定性
上記方法で作成したエマルジョンを100メッシュのステンレス製金網で濾過し、110℃で3時間乾燥し、金網上の残さの全固形分重量に対する割合を下記式で算出した。
重合安定性(%)=[(残さ乾燥重量(g))/(エマルジョン総重量(g))×(固形分(%))]×100
(3)機械安定性
マーロン型機械的安定性試験機(協和界面化学社製、エマルジョン・ラテックス機械安定特性実測−記録計CMS−A型)にて、25gのエマルジョンに25gのイオン交換水を加え50gとし、10Kg/cm2 の圧力下で、1000rpmで5分間回転した後、容器内の凝集物を100メッシュの金網で濾過し、110℃で3時間乾燥し、その乾燥重量の全固形分に対する割合を下記式で算出した。
機械安定性(%)=[(残さ乾燥重量(g))/25(g)×(固形分(%))]×100
【0050】
2)テープ物性
(1)ゲル分率
粘着剤を50mlのサンプル管に1.5g量りとり、40mlのTHFを入れ、振とう機にて3時間振とうする。それを200メッシュの金網で濾過し、110℃で3時間乾燥して残さをゲルとした。
ゲル分率(%)=[(残さ乾燥重量(g))/1.5(g)]×100
【0051】
3)粘着物性
(1)対SUS剥離力
JIS Z 1528に準じてステンレス板に対する180°引き剥し粘着力を測定した。
(2)対PP剥離力
JIS Z 1528に準じてポリプロピレン板に対する180°引き剥し粘着力を測定した。
(3)湿熱保持力
40℃、90%RHの雰囲気下で、貼付け面積20mm×20mmで、1Kgの荷重をかけ1時間後のずれ長さを測定した。1時間保持できなかったものは、落下時間を測定した。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
比較例1及び4は、粘着付与樹脂を添加していない系である。実施例と比較して、剥離力が劣る。比較例2及び5は、粘着付与樹脂エマルジョンを乳化重合終了後、混合したものである。実施例と比較して、機械安定性及び湿熱保持力が劣る。比較例3及び6は、粘着付与樹脂の共存下で乳化重合を行ったものである。実施例と比較して、重合安定性及び剥離力がやや劣る。
【0055】
【発明の効果】
本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤は、上述の構成よりなるので、高粘着物性、高耐水性、高塗工性を有する。
Claims (3)
- (i)一般式
CH2 =CR1 −COOR2
(式中、R1 は、水素又はメチル基を表す。R2 は、炭素数4〜14のアルキル基を表す。)で表される少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステル90〜98重量%、及び、
カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のモノマー10〜2重量%
を必須成分とするアクリル系共重合体100重量部、並びに、
(ii)粘着付与樹脂5〜100重量部
からなるアクリル系エマルジョン型粘着剤であって、
前記(メタ)アクリル酸エステル、並びに、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなるモノマー混合物を、乳化剤を用いて乳化した粘着付与樹脂エマルジョンに滴下重合して得た重合体(A)と、
前記(メタ)アクリル酸エステル、並びに、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなるモノマー混合物を乳化重合して得た重合体(B)
とを混合して得ることを特徴とするアクリル系エマルジョン型粘着剤。 - (i)一般式
CH2 =CR1 −COOR2
(式中、R1 は、水素又はメチル基を表す。R2 は、炭素数4〜14のアルキル基を表す。)で表される少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステル90〜98重量%、及び、
カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のモノマー10〜2重量%
を必須成分とするアクリル系共重合体100重量部、並びに、
(ii)粘着付与樹脂5〜100重量部
からなるアクリル系エマルジョン型粘着剤であって、
前記(メタ)アクリル酸エステル、並びに、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなるモノマー混合物を、乳化剤を用いて乳化した粘着付与樹脂エマルジョンに滴下重合して得た重合体(A)と、
前記(メタ)アクリル酸エステル、並びに、カルボキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなるモノマー混合物を、該モノマー混合物に粘着付与樹脂を溶解した状態で乳化重合して得た重合体(B)
とを混合して得ることを特徴とするアクリル系エマルジョン型粘着剤。
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