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JP3397662B2 - 記録装置及び該装置の制御方法 - Google Patents

記録装置及び該装置の制御方法

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Publication number
JP3397662B2
JP3397662B2 JP32343597A JP32343597A JP3397662B2 JP 3397662 B2 JP3397662 B2 JP 3397662B2 JP 32343597 A JP32343597 A JP 32343597A JP 32343597 A JP32343597 A JP 32343597A JP 3397662 B2 JP3397662 B2 JP 3397662B2
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正孝 八島
明広 毛利
烈 柴田
秀人 高山
修 鹿目
英 清水
健一 鈴木
啓次 大古田
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Canon Inc
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Canon Inc
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Priority to ES97309735T priority patent/ES2200126T3/es
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/40Picture signal circuits
    • H04N1/40087Multi-toning, i.e. converting a continuous-tone signal for reproduction with more than two discrete brightnesses or optical densities, e.g. dots of grey and black inks on white paper
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/205Ink jet for printing a discrete number of tones
    • B41J2/2056Ink jet for printing a discrete number of tones by ink density change

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  • Ink Jet (AREA)
  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
  • Color, Gradation (AREA)
  • Fax Reproducing Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力画像データに
基づいて記録媒体に階調画像を記録する記録装置及び該
装置の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写装置や、ワードプロセッサ、コンピ
ュータ等の情報処理機器、さらには通信機器の普及に伴
い、それらの機器の画像形成(記録)装置の一つとし
て、インクジェット方式による記録ヘッドを用いてデジ
タル画像記録を行うものが急速に普及している。また、
上記情報処理機器や通信機器における視覚情報の高品位
化、カラー化に伴い、記録装置においても高画質化、カ
ラー化の要望が増しつつある。
【0003】このような記録装置においては、画素の微
細化等のため複数の記録素子を集積配列してなる記録ヘ
ッド(以下、マルチヘッドともいう)として、インク吐
出口および液路を高密度で複数集積したものを用い、さ
らにカラー化のため、例えば、シアン、マゼンタ、イエ
ロー、ブラックの各インクに対応して複数個の上記のマ
ルチヘッドを備えたものが一般的である。
【0004】しかしながら、インク吐出口及び液路の高
密度集積化には一定の限界があり、従って、画素の微細
化にも一定の限界がある。このため、各画素を形成する
ドットが比較的大きくなり、濃度の低い画像ハイライト
部等で粒状感を与え、画像の高品質化の面で問題となる
ことがある。
【0005】これに対し、インク吐出口及び液路の集積
密度を高くする代わりに、即ち、1画素のサイズを小さ
くする代わりに、吐出するインクのドットを小さくし、
1画素を記録濃度に応じた数のインクにより形成するい
わゆるマルチドロップ方式が知られている。マルチドロ
ップ方式では、記録紙上に記録されるインクドット径を
比較的小さくできるのでハイライト部等の低濃度部にお
ける粒状感は改善され得る。しかし、小インク滴を吐出
する場合の吐出の安定化との兼ね合いでインクの微細化
にも一定の限界があり、自ら高画質化にも限界が生じ
る。また、この方式では高濃度程、1画素に吐出するイ
ンクの数が増すため、記録速度の低下を招くことにより
高画質化と記録速度との相反する関係が発生する。
【0006】また、吐出口集積密度を高くせずに高画質
化を図る他の手法として、インク濃度の異なる同系色の
濃淡インクを用いる濃淡記録方式が知られている。この
濃淡記録方式では、ハイライト部等を低濃度の淡インク
で記録し、インクドットによる粒状感を目立たなくする
と共に、高濃度部で濃インクで記録するようにする。こ
のため、マルチドロップ方式のように吐出するインクの
数を増やすことで高濃度部を生成しなくても高濃度部を
生成することができ、記録速度の低下を抑制するここと
ができる。また、この濃淡記録方式では、入力画像濃度
信号に対応する出力画像濃度信号レベルを表現するため
のインクを、例えば、図14に示す濃淡振り分けテーブ
ルを用いて決定する。
【0007】図16は4色(K、C、M、Y)のインク
で、かつそれぞれ3種類のインク(濃インク、中イン
ク、淡インク)を用いた際の濃淡振り分けテーブルの一
例を示す図である。
【0008】図に示すように、濃淡振り分けテーブル
は、入力画像濃度信号レベルに対応する出力画像濃度信
号レベルを表現するためのインクの種類を示している。
そして、記録動作を行う際には、濃淡振り分けテーブル
を用い、入力画像濃度信号レベルに対応する出力画像濃
度信号レベルを表現するためのインクに合せて入力画像
を展開する。尚、濃淡振り分けテーブルは入力画像濃度
信号値と記録後の反射濃度値とが比例関係となるように
顔料濃度の比率に応じて設定されている。
【0009】濃淡振り分けテーブルによって出力画像濃
度信号レベルを表現するインクの種類が決定されると、
出力画像濃度信号レベルは2値化回路で各々2値化処理
が施され、例えば、12個のマルチヘッドに転送する画
像信号Kconc.、Kmed.、Kdill.、Cconc.、Cmed.、
Cdill.、Mconc.、Mmed.、Mdill.、Yconc.、Yme
d.、Ydill.が生成される。
【0010】上記説明した構成によって記録された画像
は、その画像ハイライト部等の低濃度領域が淡インクで
記録されてインクのドットを目立たなくすると共に、高
濃度部は中インク、及び濃インクで記録される。これに
より、マルチドロップ方式に比べて画像品位を高くする
ことができる。
【0011】また、上記2値化処理による擬似中間調処
理方法としては、ディザ法、誤差拡散法、平均濃度保存
法等が知られている。
【0012】ディザ法は、ディザマトリックスによって
定められる各画素毎のしきい値によってそれぞれの画素
のデータを2値化するものである。
【0013】誤差拡散法は、例えば、文献R.FLOY
D&L.STEINBERG,“AN ADAPTIV
E ALGORITHM FOR SPETIAL G
RAY SCALE”,SID 75 DIGEST,
PP36〜37に記載されている如く、注目画素の多値
画像データを2値化(最高レベルかまたは最低レベルに
変換)し、前記2値化レベルと2値化前のレベルとの誤
差を算出し、これを他の画素へ分配し、加算するもので
ある。
【0014】また、平均濃度保存法は、例えば、特開平
2−210962号公報に記載されているように、注目
画素近傍の既に2値化された2値データ、もしくは注目
画素を黒または白に2値化したものを含めたものに基づ
いてしきい値を求め、このしきい値により注目画素の画
像データを2値化するものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法においても、いくつかの問題点が生じていた。
例えば、医療用X線フィルムのような透過画像を出力し
ようとした場合などには、透過画像であるが故に濃度に
対する視覚の分解能が高まる。その結果、濃淡インクを
使用した場合においても各画素ごとの濃度差が認識さ
れ、画像が粗いといった印象を受ける。即ち、各画素ご
との階調数を、より増すことが必要となってきた。
【0016】しかしながら、各画素ごとの階調をより増
やすためには、上記方法では、濃淡インクの種類の数を
増やし、かつ、それに伴いインクの数に応じた多数の記
録ヘッドが必要となる。即ち、コストが大幅に上がるこ
とになる。
【0017】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、コストを大幅に上げることなく良好な階調画
像を記録することができる記録装置及び該装置の制御方
法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による記録装置は以下の構成を備える。即
ち、入力画像データに基づいて透過媒体の同一画素
数の記録剤を吐出することにより階調画像を記録する記
録装置であって、同系色についてn(n≧3)種類以上
の濃度の異なる複数の記録剤を有し、前記透過媒体に
該記録剤を吐出して記録を行う記録手段と、前記透過
体の画素の記録に用いる前記複数の記録剤の組み合わ
であって前記複数の記録剤を1つ以上組み合わせて
低透過濃度領域から高透過濃度領域までを表現する各濃
度レベルに対応する前記記録剤の組み合わせを、前記各
画素に対応する入力画像データに基づいて決定する決定
手段と、前記決定手段で決定された前記記録剤の組み合
わせに基づいて、前記記録手段により前記同一画素に前
記複数の記録剤を吐出して階調記録を行うように制御す
制御手段とを備え、前記透過媒体は、前記同一画素に
複数の記録剤が吐出されるに伴って、当該画素に吐出さ
れる各記録剤による透過濃度が加算されていく性質を有
し、 前記各濃度レベルに対応する前記記録剤の組み合わ
せにより記録される透過濃度は、当該各濃度レベルを表
現するのに用いられる各記録剤による各透過濃度が加算
された濃度と等しく、 隣接する濃度レベルに対応する透
過濃度の差は、前記高透過濃度領域を表現する濃度レベ
ルに対応する透過濃度の差よりも前記低透過濃度領域の
表現す濃度レベルに対応する透過濃度の差の方が小さ
く、且つ当該低透過濃度領域における前記隣接する濃度
レベルに対応する透過濃度の差は実質的に等しい ことを
特徴とする。
【0019】また、好ましくは、前記決定手段は、前記
記録手段が有する記録剤を1つ以上組み合わせて表現可
能な濃度レベルと、該濃度レベルを表現する記録剤
の組み合わせに関する情報を記憶する記憶手段と、前記
記憶手段に記憶される濃度レベルに基づいて、各画素に
対応する前記入力画像データを多値化する多値化手段と
を備え、前記各画素の記録に用いる記録剤の組み合わせ
を、前記多値化手段で多値化された入力画像データ
度レベルに基づいて前記記憶手段より獲得し決定する。
【0020】また、好ましくは、前記多値化手段は、前
記記録手段がn種類の記録剤を有する場合、少なくとも
n+1よりも多い値で前記入力画像データを多値化す
る。
【0021】この多値化の濃度レベルは、視覚特性を考
慮して決定されることが望ましい。この視覚特性に関し
ては、例えば、「X線写真の最適濃度と最適濃度範囲」
(日本放射線学会誌 第37巻3号1981,p324
−334)中に示されるように、最少識別濃度差はその
背景濃度に依存する。図17にその例を示すように、観
測条件により最少識別濃度差の絶対値は変化するが一般
に背景濃度が上昇するにつれてその最少識別濃度差も上
昇している。
【0022】一方、解像度と視覚特性との関係は、例え
ば、「Spatial Transfer in th
e human eye」(Floris Van N
es,Maarteen A Bouman,Joun
al of the Optical Society
of America:vol57,No3.196
7,p401−406)に示されるように、空間周波数
が1〜2cycle/mmで最高認識率となるが、そこ
からずれるに従いその認識率は低下していることが示さ
れている。
【0023】以上のことより、上記多値化の濃度レベル
は、高濃度領域よりも低濃度領域において、その濃度レ
ベルの差を小さくすることが望ましい。
【0024】具体的には、高濃度領域における隣接する
濃度レベルの差の最大値をΔOD(max,high)、低濃度
領域における隣接する濃度レベルの差の最大値をΔOD
(max,low)とする時、 ΔOD(max,high)≧2・ΔOD(max,low) とすることが望ましい。
【0025】また、低濃度領域においては、その視覚認
識率も高いことから、その濃度レベルの差はほぼ一定で
あることが望ましい。この領域において濃度レベルの差
に大小があると、そこの部分での濃度差が画質の低下と
して認識されやすいからであある。
【0026】上記本発明を達成するために、本発明のイ
ンクの濃度は以下のようになる。
【0027】一つの画素は、同系色のインクに対して最
大m個のインクドットから形成され、かつ同一濃度のイ
ンクドットは最大1個である時、同系色の濃度の異なる
インクドット単独の濃度を低濃度側から D1、D2、…、Dm、…、Dn とすると D1:D2:…:Dm-=1:2:…:2m-1 とすることが望ましい。
【0028】また、同一濃度のインクドットが最大2個
から1つの画素が形成される場合には、低濃度側m個の
インクドットの内、単独の濃度D1、D2、…、Dm、
…、Dn、もしくは2個のインクドットの和の濃度D1+
D1、D2+D2、…、Dm+Dmの内、1:2:…:2m-1
となるような濃度比の組み合わせが存在するように設定
することが望ましい。
【0029】その結果、低濃度領域において、ほぼ一定
間隔で濃度レベルを設定することが可能となる。
【0030】また、好ましくは、前記記録手段は、イン
クを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであ
る。
【0031】また、好ましくは、前記記録手段は、熱エ
ネルギーを利用してインクを吐出する記録ヘッドであっ
て、インクに与える熱エネルギー変換体を備えている。
【0032】上記の目的を達成するための本発明による
記録装置は以下の構成を備える。即ち、入力画像データ
に基づいて透過媒体の同一画素複数の記録剤を吐出す
ることにより階調画像を記録する記録装置であって、前
透過媒体を搬送する搬送手段と、同系色について2種
類以上の濃度の異なる複数の記録剤を有し、前記透過媒
体の搬送方向とは垂直な方向に走査して記録する第1記
録手段と、前記第1記録手段が設置される位置とは異な
る位置に設置され、同系色について2種類以上の濃度の
異なる複数の記録剤を有し、前記透過媒体の搬送方向と
は垂直な方向に走査して記録する第2記録手段と、前記
透過媒体の各画素の記録に用いる前記複数の記録剤の組
み合わせであって、前記第1記録手段及び前記第2記録
手段それぞれが有する複数の記録剤を1つ以上組み合わ
せて低透過濃度領域から高透過濃度領域までを表現する
各濃度レベルに対応する前記記録剤の組み合わせを、
記各画素に対応する入力画像データに基づいて決定する
決定手段と、前記決定手段で決定された前記記録剤の組
み合わせに基づいて、前記第1記録手段単独、または前
記第1記録手段と前記第2記録手段の両方で前記同一画
素に前記複数の記録剤を吐出して階調記録を行うように
制御する制御手段とを備え、前記透過媒体は、前記同一
画素に複数の記録剤が吐出されるに伴って、当該画素に
吐出される各記録剤による透過濃度が加算されていく性
質を有し、 前記各濃度レベルに対応する前記記録剤の組
み合わせにより記録される透過濃度は、当該各濃度レベ
ルを表現するのに用いられる各記録剤による各透過濃度
が加算された濃度と等しく、 隣接する濃度レベルに対応
する透過濃度の差は、前記高透過濃度領域を表現する濃
度レベルに対応する透過濃度の差よりも前記低透過濃度
領域の表現する濃度レベルに対応する透過濃度の差の方
が小さく、且つ当該低透過濃度領域における前記隣接す
る濃度レベルに対応する透過濃度の差は実質的に等しい
ことを特徴とする。
【0033】また、好ましくは、前記決定手段は、前記
第1記録手段及前記第2記録手段それぞれが有する記録
剤を1つ以上組み合わせて表現可能な濃度レベルと、
濃度レベルを表現する記録剤の組み合わせに関する
情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される
濃度レベルに基づいて、各画素に対応する前記入力画像
データを多値化する多値化手段とを備え、前記画素の
記録に用いる記録剤の組み合わせを、前記多値化手段で
多値化された入力画像データ濃度レベルに基づいて前
記記憶手段より獲得し決定する。
【0034】また、好ましくは、前記第1記録手段及び
前記第2記録手段は、インクを吐出して記録を行うイン
クジェット記録ヘッドである。
【0035】また、好ましくは、前記第1記録手段及び
前記第2記録手段は、熱エネルギーを利用してインクを
吐出する記録ヘッドであって、インクに与える熱エネル
ギー変換体を備えている。
【0036】上記の目的を達成するための本発明による
記録装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、入力
画像データに基づいて透過媒体の同一画素複数の記録
剤を吐出することにより階調画像を記録する記録装置の
制御方法であって、同系色についてn(n≧3)種類以
上の濃度の異なる複数の記録剤を有する記録手段を用い
て、前記透過媒体に当該記録剤を吐出して記録を行う記
録工程と、前記透過媒体の各画素の記録に用いる前記複
数の記録剤の組み合わせであって前記複数の記録剤を
1つ以上組み合わせて低透過濃度領域から高透過濃度領
域までを表現する各濃度レベルに対応する前記記録剤の
組み合わせを、前記各画素に対応する入力画像データに
基づいて決定する決定工程と、前記決定工程で決定され
前記記録剤の組み合わせに基づいて、前記記録工程に
よる記録を制御する制御工程とを備え、前記透過媒体
は、前記同一画素に複数の記録剤が吐出されるに伴っ
て、当該画素に吐出される各記録剤による透過濃度が加
算されていく性質を有し、 前記各濃度レベルに対応する
前記記録剤の組み合わせにより記録される透過濃度は、
当該各濃度レベルを表現するのに用いられる各記録剤に
よる各透過濃度が加算された濃度と等しく、 隣接する濃
度レベルに対応する透過濃度の差は、前記高透過濃度領
域を表現する濃度レベルに対応する透過濃度の差よりも
前記低透過濃度領域の表現する濃度レベルに対応する透
過濃度の差の方が小さく、且つ当該低透過濃度領域にお
ける前記隣接する濃度レベルに対応する透過濃度の差は
実質的に等しい ことを特徴とする。
【0037】また、好ましくは、 前記決定工程は、前
記記録手段が有する記録剤を1つ以上組み合わせて表現
可能な濃度レベルと、該濃度レベルを表現する記録
剤の組み合わせに関する情報を記憶媒体に記憶する記憶
工程と、前記記憶工程で記憶媒体に記憶される濃度レベ
ルに基づいて、各画素に対応する前記入力画像データを
多値化する多値化工程とを備え、前記画素の記録に用
いる記録剤の組み合わせを、前記多値化工程で多値化さ
れた入力画像データ濃度レベルに基づいて前記記憶工
程で記憶された記憶媒体より獲得し決定する。
【0038】また、好ましくは、前記多値化工程は、前
記記録手段がn種類の記録剤を有する場合、少なくとも
n+1よりも多い値で前記入力画像データを多値化す
る。
【0039】上記の目的を達成するための本発明による
記録装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、入力
画像データに基づいて透過媒体の同一画素複数の記録
剤を吐出することにより階調画像を記録する記録装置の
制御方法であって、前記透過媒体を搬送する搬送工程
と、同系色について2種類以上の濃度の異なる複数の記
録剤を有する第1の記録手段を、前記透過媒体の搬送方
向とは垂直な方向に走査して記録する第1記録工程と、
前記第1記録手段が設置される位置とは異なる位置に設
置され、同系色について2種類以上の濃度の異なる複数
の記録剤を有する第2の記録手段を、前記透過媒体の搬
送方向とは垂直な方向に走査して記録する第2記録工程
と、前記透過媒体の画素の記録に用いる前記複数の記
録剤の組み合わせであって前記第1記録手段及び前記
第2記録手段それぞれが有する複数の記録剤を1つ以上
組み合わせて低透過濃度領域から高透過濃度領域までを
表現する各濃度レベルに対応する前記記録剤の組み合わ
せを、前記各画素に対応する入力画像データに基づいて
決定する決定工程と、前記決定工程で決定された前記
録剤の組み合わせに基づいて、前記第1記録工程、また
は前記第1記録工程と前記第2記録工程の両方による
録を制御する制御工程とを備え、前記透過媒体は、前記
同一画素に複数の記録剤が吐出されるに伴って、当該画
素に吐出される各記録剤による透過濃度が加算されてい
く性質を有し、 前記各濃度レベルに対応する前記記録剤
の組み合わせにより記録される透過濃度は、当該各濃度
レベルを表現するのに用いられる各記録剤による各透過
濃度が加算された濃度と等しく、 隣接する濃度レベルに
対応する透過濃度の差は、前記高透過濃度領域を表現す
る濃度レベルに対応する透過濃度の差よりも前記低透過
濃度領域の表現する濃度レベルに対応する透過濃度の差
の方が小さく、且つ当該低透過濃度領域における前記隣
接する濃度レベルに対応する透過濃度の差は実質的に等
しい ことを特徴とする。
【0040】前記決定工程は、前記第1記録手段及前記
第2記録手段それぞれが有する記録剤を1つ以上組み合
わせて表現可能な濃度レベルと、該濃度レベルを表
現する記録剤の組み合わせに関する情報を記憶媒体に記
憶する記憶工程と、前記記憶工程で記憶媒体に記憶され
る濃度レベルに基づいて、各画素に対応する前記入力画
像データを多値化する多値化工程とを備え、前記各画素
の記録に用いる記録剤の組み合わせを、前記多値化工程
で多値化された入力画像データの濃度レベルに基づいて
前記記憶工程で記憶された記憶媒体より獲得し決定す
る。
【0041】上記の目的を達成するための本発明による
記録装置は以下の構成を備える。即ち、同系色について
濃度の異なるn種(n≧3)のインクを有する記録手段
を用い当該記録手段が有するn種のインクを1個また
は複数個組み合わせて1画素に対する記録を行うことに
より透過媒体上に階調画像を形成する記録装置であっ
て、前記n種のインクを1つ以上組み合わせて低透過濃
度領域から高透過濃度領域までを表現する各濃度レベル
に対応した前記n種のインクの組み合わせであって、
記n種のインクのうち最大m個のインクが使用されて前
記1画素に対する記録が行われる組み合わせにより前記
透過媒体に対する記録を行うように制御する制御手段を
備え、所定種のインクが前記透過媒体上に形成するイン
クドットの大きさ及び濃度は実質的に一定であり、前記
透過媒体は、前記同一画素に複数のインクが吐出される
に伴って、当該画素に吐出される各インクによるインク
ドットの透過濃度が加算されていく性質を有し、 前記各
濃度レベルに対応する前記インクの組み合わせにより記
録される透過濃度は、当該各濃度レベルを表現するのに
用いられる各インクによるインクドットの各透過濃度が
加算された濃度と等しく、前記1画素の濃度レベルに対
応する透過濃度と、該濃度レベルに隣接する濃度レベル
に対応する透過濃度との差は、高濃度領域よりも低濃度
領域のほうが小さいことを特徴とする。
【0042】上記の目的を達成するための本発明による
記録装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、同系
色について濃度の異なるn種(n≧3)のインクを有す
る記録手段を用い当該記録手段が有するn種のインク
を1個または複数個組み合わせて1画素に対する記録を
行うことにより透過媒体上に階調画像を形成する記録装
置の制御方法であって、前記n種のインクを1つ以上組
み合わせて低透過濃度領域から高透過濃度領域までを表
現する各濃度レベルに対応した前記n種のインクの組み
合わせであって、前記n種のインクのうち最大m個のイ
ンクが使用されて前記1画素に対する記録が行われる組
み合わせにより前記透過媒体に対する記録を行うように
制御する制御工程を備え、所定種のインクが前記透過媒
体上に形成するインクドットの大きさ及び濃度は実質的
に一定であり、前記透過媒体は、前記同一画素に複数の
インクが吐出されるに伴って、当該画素に吐出される各
インクによるインクドットの透過濃度が加算されていく
性質を有し、 前記各濃度レベルに対応する前記インクの
組み合わせにより記録される透過濃度は、当該各濃度レ
ベルを表現するのに用いられる各インクによるインクド
ットの各透過濃度が加算された濃度と等しく、前記1画
素の濃度レベルに対応する透過濃度と、該濃度レベルに
隣接する濃度レベルに対応する透過濃度との差は、高濃
度領域よりも低濃度領域のほうが小さいことを特徴とす
る。
【0043】上記の目的を達成するための本発明による
記録装置は以下の構成を備える。即ち、少なくとも3種
類の濃度の異なる同系色のインクを、該インクの種類に
対応して設けられた記録ヘッドから透過媒体の各画素に
吐出し複数のインクの組み合わせによる階調記録を行
にあたり、各濃度レベルに対応する記録画像の透過
度値の比D1:…:Dn(n:正の整数)が、少なくとも
Di-1<Di≦2・Di-1(但し、DiはD1の略整数倍、
2<i≦n、i:正の整数となる第1条件を満たす記録
装置であって前記記録画像の透過濃度値の比を設定す
る設定手段と、前記設定された濃度比に基づいて、前記
夫々の記録ヘッドから吐出されるインクの組み合わせを
制御する制御手段とを備え、前記透過媒体は、前記同一
画素に複数の記録剤が吐出されるに伴って、当該画素に
吐出される各記録剤による透過濃度が加算されていく性
質を有し、前記各インク毎の記録画像の透過濃度値の和
、夫々のインクを重ね合わせて記録した場合の記録画
像の透過濃度値と略等しくなり、前記各濃度レベルに対
応する記録画像の透過濃度値の比D1:…:Dnは、前記
第1条件と、更に、 Dj-1<Dj<2・Dj-1、2<j≦n、j:正の整数 となる第2条件を組み合わせた条件を満たし、前記第1
条件と前記第2条件は、連続する異なる濃度レベルのそ
れぞれに応じて記録された記録画像間の光学透過濃度の
差が実質的に等しくなるように組み合わされている。
【0044】上記の目的を達成するための本発明による
記録装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、少な
くとも3種類の濃度の異なる同系色のインクを、該イン
クの種類に対応して設けられた記録ヘッドから透過媒体
各画素に吐出し複数のインクの組み合わせによる
調記録を行うにあたり、各濃度レベルに対応する記録画
像の透過濃度値の比D1:…:Dn(n:正の整数)が、
少なくともDi-1<Di≦2・Di-1(但し、DiはD1の
略整数倍、2<i≦n、i:正の整数となる第1条件を
満たす記録装置の制御方法であって前記記録画像の
濃度値の比を設定する設定工程と、前記設定された濃
度比に基づいて、前記夫々の記録ヘッドから吐出される
インクの組み合わせを制御する制御工程とを備え、前記
透過媒体は、前記同一画素に複数の記録剤が吐出される
に伴って、当該画素に吐出される各記録剤による透過濃
度が加算されていく性質を有し、前記各インク毎の記録
画像の透過濃度値の和、夫々のインクを重ね合わせて
記録した場合の記録画像の透過濃度値と略等しくなり、
前記各濃度レベルに対応する記録画像の透過濃度値の比
D1:…:Dnは、前記第1条件と、更に、 Dj-1<Dj<2・Dj-1、2<j≦n、j:正の整数 となる第2条件を組み合わせた条件を満たし、前記第1
条件と前記第2条件は、連続する異なる濃度レベルのそ
れぞれに応じて記録された記録画像間の光学透過濃度の
差が実質的に等しくなるように組み合わされている。
【0045】上記の目的を達成するための本発明による
記録装置は以下の構成を備える。即ち、少なくとも3種
類の濃度の異なる同色系のインクを該インクの種類に対
応して設けられた記録ヘッドから吐出して記録媒体上に
記録する画像の記録装置であって、1画素に打つインク
のドット数mがすべての階調数においてインクの種類n
よりも小さくなるようにインクを組み合わせて階調記録
を行う記録制御手段を備える。
【0046】上記の目的を達成するための本発明による
記録装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、少な
くとも3種類の濃度の異なる同色系のインクを該インク
の種類に対応して設けられた記録ヘッドから吐出して記
録媒体上に記録する画像の記録装置の制御方法であっ
て、1画素に打つインクのドット数mがすべての階調数
においてインクの種類nよりも小さくなるようにインク
を組み合わせて階調記録を行う記録制御工程を備える。
【0047】以上のように、複数の異なる濃度のインク
を重ね打ちできる記録ヘッドを有するプリンタにおい
て、最小の種類のインクを用いて最大の階調数を表現す
ることを目的として、同一画素に複数回インクを重ね打
ちする。その際、相対的な濃度(濃度比)が、D1:
…:Dn=1:…:2(n-1)であるn種類のインクを、同
一画素に複数回重ね打ちすることにより、記録画像の解
像度を劣化させることなく、濃度飛びのない最大の階調
数を実現できる。
【0048】[条件:加成性について]ここで、透過画
像を記録する際に使用する透過フィルムは、インクジェ
ット方式で記録する場合、同一画素にインクを複数回重
ね打ちすると、透過濃度が加算されていく。このような
時、このインク/フィルム系は、“加成性がある”と言
うことができる。
【0049】加成性の成り立つ一例を挙げる。記録シー
トとして、キヤノン株式会社のBJトランスペアレンシ
ィフィルムCF−301上に、染料系のC.I.ダイレ
クトブラック19の2%溶液を一様に記録すると、0.
8Dの透過濃度をもつ画像となり、また、C.I.ダイ
レクトブラック19の1%の溶液を一様に記録すると
0.4Dの透過濃度をもつ画像となる。この2種類の濃
度のインクを重ね合わせて記録すると1.2Dの透過濃
度を得ることができる。このインク/フィルム系では0
〜2.5Dの広い範囲で加成性がほぼ成り立つことが実
験で確かめられている。
【0050】このような、加成性の成り立つインク/フ
ィルム系においては、濃度の異なる複数のインクを同一
画素に重ね打ちすることにより、表現できる階調数を著
しく増大することができるのである。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を詳細に説明する。 [実施形態1]まず、本発明の概要について簡単に説明
する。
【0052】本発明は、各画素に対して、使用するイン
クの種類よりも多くの階調数を表現できるようにし、そ
の階調数を基にして多値化処理を行い、階調記録を行う
ものである。具体的には、n種のインクに対して、1か
らn種のインクを任意に選択して各画素を形成すること
で、画素のm値化(m>n+1)、つまり、各画素の階
調数を増加させる。そして、この画素の階調数に基づい
て、例えば、m値化誤差拡散法、m値化平均濃度保存
法、m値化ディザマトリックス法あるいはサブマトリッ
クス法等の多値化処理を行う階調画像を出力する。
【0053】n種のインクからm値化する具体的な方法
としては、n種のインクから1つのインクを選ぶ組み合
わせ(n通り)、n種のインクから2つのインクを選ぶ
組み合わせ(nC2通り)、n種のインクから3つのイン
クを選ぶ組み合わせ(nC3通り)、…、n種のインクか
らn種のインクを選ぶ組み合わせ(nCn通り)、及びイ
ンク無し(1通り)が存在する。これらの組み合わせの
うち、適当な濃度となる組み合わせをm種選び使用す
る。このm種の選択の際、その濃度レベルの差が低濃度
部分ほど小さくなるように設定する。
【0054】また、記録速度を高めることを考慮した場
合、同種のインク及び記録ヘッドを2系統そなえること
もある。この際には、1つの画素に同一濃度のインクを
2度打ち込むことが可能となり、同じn種のインクを用
いても、上記例に比べてより多くの濃度を表わすことが
可能となる。例えば、n種のインクから2つのインクを
選ぶ組み合わせは、nC2+nC1、n種のインクから3つ
のインクを選ぶ組み合わせは、nC3+nC1×n-1C1とな
る。これらの組み合わせのうち、適当な濃度となる組み
合わせをm種選び使用する。
【0055】更に、記録媒体のインク吸収量を考慮した
場合、同一画素に対して多種のインクを吐出すると、記
録媒体がインクが吸収できなくなり“インクあふれ”が
生じることがある。この“インクあふれは、インク物性
及び記録媒体の物性に大きく依存するが、一般にこの問
題を防ぐために、同一画素に吐出するインクの数は6以
下が望ましい。
【0056】例えば、同一画素に吐出するインクの数を
4とした場合、同一画素に同じ濃度のインクを1度しか
打ち込めない場合には、n種のインクから1つのインク
を選ぶ組み合わせ(n通り)、n種のインクから2つの
インクを選ぶ組み合わせ(nC2通り)、n種のインクか
ら3つのインクを選ぶ組み合わせ(nC4通り)、インク
無しと、n+nC2+nC3+nC4+1通りの中から適当な
m個の組み合わせを選ぶことが好ましい。
【0057】また、同一画素に同じ濃度のインクを2度
まで打ち込める場合には、n種のインクから1つのイン
クを選ぶ組み合わせ(n通り)、n種のインクから2つ
のインクを選ぶ組み合わせ(nC2+nC1通り)、n種の
インクから3つのインクを選ぶ組み合わせ(nC3+nC1
×n-1C1通り)、n種のインクから4つのインクを選ぶ
組み合わせ(nC4+nC1×n-1C2+nC2通り)、インク
無しと、n+nC2+nC1+nC3+nC1×n-1C1+nC3+
nC1×n-1C3+nC2+1通りの中から適当なm個の組み
合わせを選ぶことが好ましい。
【0058】更に、多値化するための階調数は出力画像
の解像度にも関係するが、少なくとも10以上であるこ
とが、記録媒体上に形成されるドットが目立たないと言
う点から有効である。
【0059】次に、本発明に係る実施形態1のインクジ
ェット方式によって記録を行うインクジェット記録装置
の構成について、図1〜図4を用いて説明する。
【0060】尚、本発明に用いるインクジェット方式に
よる記録方法は、インクの小滴を種々の駆動原理を利用
して、ノズルより吐出して記録を行わせる従来公知のイ
ンクジェット記録方式のいずれのものにも適用可能であ
る。その代表例として、特開昭54−59936号公報
に記載されている方法で、熱エネルギーの作用を受けた
インクが急激な体積変化を生じ、この状態変化による作
用力によって、インクをノズルから吐出させるインクジ
ェット方式をあげることができる。
【0061】図1〜図3は本発明に係る実施形態1のイ
ンクジェット記録装置の主要部であるヘッドの構成例を
示す図である。
【0062】ヘッド13はインクを通す溝14を有する
ガラス、セラミックスまたはプラスチック板等を、感熱
記録に用いられる発熱ヘッド15(図ではヘッドが示さ
れているが、これに限定されるものではない)とを接着
して得られる。発熱ヘッド15は酸化シリコン等で形成
される保護膜16、アルミニウム電極17−1,17−
2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層18、蓄熱層
19、アルミナ等の放熱性の良い基板20よりなってい
る。
【0063】インク21は吐出オリフィス(微細孔)2
2まで来ており、圧力Pによりメニスカス23を形成し
ている。
【0064】今、電極17−1、17−2に電気信号が
加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急激に
発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生し、
その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が吐出
し、オリフィス22より記録小滴24となり、記録媒体
25に向かって飛翔する。図3には図1に示すヘッドを
多数並べたマルチヘッド(記録ヘッド)の外観図を示
す。該マルチヘッド(記録ヘッド)は、溝14を複数有
するガラス板13と、図1で説明したものと同様な発熱
ヘッド15を密着して製作されている。
【0065】また、図2は、インク流路に沿ったヘッド
13の断面図であり、特に、図1のA−B線での断面図
である。
【0066】尚、本発明で用いる記録ヘッドの構成は、
従来のインクジェット記録装置で一般的に用いられてい
る記録ヘッドの構成と同様である。
【0067】次に、上記の記録ヘッドを搭載したインク
ジェット記録装置の一例について、図4を用いて説明す
る。
【0068】図4は本発明に係る実施形態1のインクジ
ェット記録装置の一例を示す図である。
【0069】図4において、61はワイピング部材とし
てのブレードであり、その一端はブレード保持部材によ
って保持されて固定端となり、カンチレバーの形態をな
す。ブレード61は記録ヘッドにより記録領域に隣接し
た所に配設され、また、本発明の場合、記録ヘッドの移
動経路中に突出した形態で保持される。62はキャップ
であり、ブレード61に隣接するホームポジションに配
設され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して
インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成を備
える。更に、63はブレード61に隣接して設けられる
インク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッド
の移動経路中に突出した形態で保持される。ブレード6
1、キャップ62、インク吸収体63によってインク吐
出回復部64が構成され、ブレード61及びインク吸収
体63によってインク吐出口面に水分、塵埃等の除去が
行われる。
【0070】65は吐出エネルギー発生手段を有し、イ
ンク吐出口を配したインク吐出口面に対向する記録媒体
にインクを吐出して記録を行う記録ヘッドである。記録
ヘッド65は、使用する濃淡インクの種類の数だけマル
チヘッドを備えた1つのマルチヘッド群から構成されて
いる。66は記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65
の移動を行うためのキャリッジである。キャリッジ66
はガイド幅67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の
一部はモータ67によって駆動されるベルト69と接続
(不図示)している。これによりキャリッジ66はガイ
ド幅67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65に
よる記録領域及びその隣接した領域の移動が可能とな
る。また、記録ヘッド65には、複数種類のインクを供
給する複数のインクカートリッジ群(不図示)が備えら
れている。
【0071】51は記録媒体を挿入するための給紙部、
52は不図示のモータにより駆動される紙送りローラで
ある。これらの構成によって、記録ヘッド65のインク
吐出口面と対向する位置へ記録媒体が給紙され、記録が
進行するにつれて排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙
される。
【0072】上記構成において、記録ヘッド65が記録
終了等でホームポジションに戻る際、インク吐出回復部
64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退
避しているが、ブレード61は移動経路中に突出してい
る。この結果、記録ヘッド65のインク吐出口面がワイ
ピングされる。尚、キャップ62が記録ヘッド65のイ
ンク吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャッ
プ62は記録ヘッド65の移動経路中に突出するように
移動する。
【0073】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は上述したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても記録ヘッド65のイ
ンク吐出口面はワイピングされる。
【0074】上述の記録ヘッドのホームポジションへの
移動は、記録終了時やインク吐出回復時ばかりでなく、
記録ヘッド65が記録のための記録領域を移動する間に
所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションヘ移
動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0075】本発明では、この記録ヘッド65におい
て、濃淡のインクの種類の数に応じたマルチヘッド群か
らなる記録ヘッド65をキャリッジ66上に並列に並べ
ているる。また、記録ヘッドを構成するマルチヘッド群
を並列に並べずに、1個の記録ヘッド65を濃淡インク
の種類の数に応じて縦列に分割しても良い。
【0076】また、カラー化する場合には、ブラック、
シアン、マゼンタ、イエローの濃淡インクがそれぞれ入
っているマルチヘッド群からなる記録ヘッドをキャリッ
ジ66上に並列に4色並べる。また、記録ヘッドを並列
に並べずに、1個の記録ヘッドを縦列に4つに分割して
も良い。更に、インクは4色でなく、シアン、マゼン
タ、イエローの3色でもよい。
【0077】次に、上述のインクジェット記録装置の記
録制御を実行するための制御構成について、図5を用い
て説明する。
【0078】図5は本発明に係る実施形態1のインクジ
ェット記録装置の制御回路を示すブロック図である。
【0079】図5において、1700はデータ伝送路2
10より記録信号を入力するインタフェース、1701
はMPU、1702はMPU1701が実行するプリン
タ制御プログラムを格納するROM、1703は各種デ
ータ(上記記録信号や記録ヘッド65に供給される記録
データ等)を保存しておくDRAMである。1704は
記録ヘッド65に対する記録データの供給制御を行うゲ
ートアレイ(G.A.)であり、インタフェース170
0、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制
御も行う。以上の構成によって、装置を制御するコント
ローラ部1720が構成される。
【0080】1710は記録ヘッド65を搬送するため
のキャリアモータ、1709は記録媒体搬送のための搬
送モータである。1705は記録ヘッド65を駆動する
ヘッドドライバである。1706、1707はそれぞれ
搬送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動す
るためのモータドライバである。1711は、種々の設
定指示や登録指示を行うためのキー、メッセージを表示
するLCD、装置の状態を表示するLEDランプ等が備
えられている操作パネルである。
【0081】上記制御回路の動作を説明すると、例え
ば、ホストコンピュータよりデータ伝送路210を介し
てインタフェース1700に記録信号が入るとゲートア
レイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリ
ント用の記録データに変換される。そして、モータドラ
イバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドド
ライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッ
ド65が駆動され、記録動作が行われる。
【0082】尚、MPU1701はインタフェース17
00を介してホストコンピュータとの通信処理が可能と
なっており、DRAM1703に関するメモリ情報及び
資源データ等やROM1702内のホストコンピュータ
記録情報をホストコンピュータに通知可能に構成されて
いる。また、記録ヘッド65にインクを供給するインク
タンクのインク切れ、記録ヘッド65、モータ等に異常
が発生した場合にも、ホストコンピュータにこれらの事
象を通知可能となっている。
【0083】以下、白黒256階調の医療用X線透過画
像を6種類の黒の濃淡インクを使用し、かつ1つの画素
に対して最大4つのインクドットを吐出して出力する場
合を例にとり説明する。また、医療用X線透過画像は、
記録解像度が300dpiの場合、1画素当たり10階
調以上、好ましくは16階調以上、より好ましくは64
階調以上、更に好ましくは256階調以上必要であると
一般的に言われている。
【0084】まず、実施形態1のインクジェット記録装
置における記録制御の機能構成について、図6を用いて
説明する。
【0085】図6は本発明に係る実施形態1のインクジ
ェット記録装置における記録制御の機能構成を示すブロ
ック図である。
【0086】尚、以下、説明する機能構成は、実施形態
1では、MPU1701の処理によって実現されるもの
とするが、コントローラ1720内に専用のハードウェ
アを設けても良い。また、ホストコンピュータにおいて
図8に示すような処理を実行し、多値化データを生成
し、これを当該インクジェット記録装置に送信するよう
にしても良い。
【0087】図6において、1はインク濃度データ・組
み合わせデータ部であり、記録ヘッド65で使用するイ
ンクの種類(実施形態1では、例えば、6種類)の組み
合わせを示す組み合わせデータ及びそのときのインク濃
度データを蓄積している。尚、インク濃度データ・組み
合わせデータ部はDRAM1703に形成される。2は
多値誤差拡散処理部であり、インク濃度データ・組み合
わせデータ部1に蓄積されているインク濃度データに基
づいて、入力画像データ(256階調)を多値誤差拡散
処理を行う。実施形態1では、入力画像データを53値
化する場合を例に挙げて説明するが、インクジェット記
録装置で表現可能な階調数に応じて所望の多値誤差拡散
処理を行うことができる。また、多値誤差拡散処理の詳
細については、後述する図8のフローチャートで説明す
る。
【0088】3はデータ分配部であり、多値誤差拡散処
理部2の結果に基づいて、記録ヘッド65に分配すべき
インクの種類を示すインク吐出制御データを生成する。
4は記録ヘッド・紙送り制御部であり、データ分配部で
生成されたインク吐出制御データに基づいて、記録ヘッ
ド65の駆動及び記録媒体の搬送を制御する。
【0089】ここで、実施形態1の記録ヘッド65で使
用するインクについて、以下の表1に示す。表1に示さ
れるように使用するインクは6種類であり、濃度の高い
方から順にA、B、C、D、E、Fとする。同時に、各
インクA〜Fの顔料濃度(%)及び透過濃度を示す。
尚、各インクは顔料及び溶媒からなり、溶媒には、界面
活性剤、保湿剤等の各種添加剤が含まれている。これら
添加剤は、記録ヘッドからの吐出特性、記録媒体上での
吸収特性とを制御するものである。
【0090】
【表1】
【0091】これらのインクを用いて、同一画素に打ち
込むインクの種類を最大4とした場合は、一つの画素で
表すことのできる階調数は、6+6C2+6C3+6C4+1
=57となる。尚、表1では、同一濃度になる組み合わ
せができないような顔料濃度を持つインクが設定してあ
る。また、この時の低濃度側4種のインクドット単独の
濃度比は、低濃度側から1:2:4:8になっている。
そして、実施形態1では、この57階調を使用して画像
を出力する。つまり、上述したように入力画像データ
(256階調)を53値化して画像を出力する。その時
の各階調(53階調)を表現するためのインクの種類と
その組み合わせを図7に示す。図中、No.の欄は各階調
を示している。図中*で示した部分は、低濃度部分での
濃度レベルの差が、高濃度部分と比較して小さくなるよ
うにするために使用しない組み合わせを示している。イ
ンクA〜Fの欄において、○はそのインクを記録ヘッド
65から吐出することを示し、×はそのインクを記録ヘ
ッド65から吐出しないことを示している。また、dl
[i](i=0〜52:整数)の欄は各階調を表現する
インク濃度レベルを示している。また、th[i](i
=1〜52:整数)の欄は入力画像データを53階調の
いずれかの階調に決定するための閾値を示している。
尚、閾値は、通常、インク濃度レベルdl[k-1]とイ
ンク濃度レベルdl[k]との間の中点のインク濃度レ
ベルとして決定される。
【0092】ここで各階調を示すインクの種類の組み合
わせが組み合わせデータであり、その組み合わせデータ
に基づいて決定されるインク濃度レベルがインク濃度デ
ータである。
【0093】そして、実施形態1では、この53値のイ
ンク濃度レベル(dl[0]〜dl[57])と52値の
閾値( th[1]〜 th[52])を用いて、多値誤差
拡散処理部2で、入力画像データ(256階調)を53
値化する多値誤差拡散処理を行う。このように、実施形
態1の多値誤差拡散処理は、入力画像データを多値化す
るための閾値が複数、ここでは52値存在し、この点が
通常の誤差拡散処理と大きく異なる。尚、実施形態1で
は、多値誤差拡散処理を用いて入力画像データの多値化
を行っているが、これに限定されるものではない。例え
ば、多値平均濃度保存法、多値ディザマトリックス法あ
るいはサブマトリックス法等の他の多値化の方法を用い
て、入力画像データの多値化を行っても良い。
【0094】次に実施形態1のインクジェット記録装置
の記録制御の手順について、図8のフローチャートを用
いて説明する。
【0095】図8は本発明に係る実施形態1のインクジ
ェット記録装置の記録制御の手順を示すフローチャート
である。
【0096】まず、ステップS1において、インク濃度
データ・組み合わせデータ部1に、インク濃度データ、
組み合わせデータを含む記録ヘッド65で使用するイン
クに関するデータを蓄積する。
【0097】次に、ステップS2において、入力画像デ
ータを入力し、入力画像データが示す各画素について多
値誤差拡散処理を行う。
【0098】ここで、多値誤差拡散処理の詳細につい
て、図9を用いて説明する。
【0099】図9は本発明に係る実施形態1の入力画像
データと多値誤差拡散処理後に得られる57値化画像デ
ータの配置を示す模式図である。即ち、入力画像データ
が示す各画素ごとの256濃度データ(0{黒}〜25
5{透明})における画素の配置の一部を示す図であ
る。
【0100】図9の(a)において、f(i,j)は多
値化(53値化)しようとする注目画素(i,j)の2
56濃度データレベルを有する。また、破線より上の各
画素f(i−2,j−1)〜(i−1,j)は、既に多
値化(53値化)処理が終了しており、B(i,j)は
注目画素(i,j)の多値化(53値化)後の濃度デー
タ(“0”,“8.6”,…,“250.7”,“25
5”の53個の値とする)を示している。また、注目画
素(i,j)の多値化(53値化)後は、f(i,j+
1),f(i,j+2),…と順次同様の多値化(53
値化)処理を行う。
【0101】まず、注目画素(i,j)の256濃度デ
ータレベルf(i,j)は、閾値th[k]と比較演算
する。
【0102】 th[k]≦f(i,j)<th[k+1] …(1) B(i,j)=dl[k] …(2) そして、上記(1)式を満たすkを求め、(2)式によ
り注目画素(i,j)の多値化(53値化)後の濃度デ
ータB(i,j)を決定する。
【0103】続いて、図9の(b)に示す誤差拡散マト
リックスを用いて、上記の多値化処理で決定された濃度
データB(i,j)と多値化処理前の256濃度データ
レベルf(i,j)との間に生じた誤差errを、以下
に示す(3)式によって演算する。
【0104】 err=f(i,j)−dl[k] …(3) そして、演算された誤差errを、以下に示す(4)式
に従って他の画素へ拡散する。
【0105】 f’(x,y)=f(x,y)+err×M(x−i,y−j)÷31 …(4) このように、誤差errは、図9の(b)に示すような
誤差拡散マトリックスの配分に従い、各画素へ拡散さ
れ、以後、この拡散された誤差を含めた値f’(i,
j)を用いて、同様に多値化(53値化)処理を行う。
【0106】ステップS3において、データ分配部3に
おいて、多値化(53値化)処理によって得られた濃度
データB(i,j)に対応する上述した図7に示した組
み合わせデータに基づいて、記録ヘッド65に対するイ
ンク吐出制御データを生成する。例えば、濃度データB
(i,j)=64.8である場合、インクA、インク
C、インクD、インクFが吐出されるように、インク吐
出制御データを生成する。
【0107】そして、ステップS4において、記録ヘッ
ド・紙送り制御部4において、インク吐出制御データに
従って、記録ヘッド65の駆動及び記録媒体の搬送を制
御することにより階調画像が形成される。
【0108】尚、実施形態1では、300dpi相当の
インクジェットヘッド(256ノズルマッチヘッド)を
6個使用して、医療用階調画像(透過)を出力した。
【0109】以上説明したように、実施形態1によれ
ば、記録媒体の搬送方向(副走査方向)に複数種類の濃
淡インクを吐出できる記録ヘッド65を設け、画像を形
成する際には、画素を形成するインクドットを少なくと
も1つ以上吐出して記録を行うことで、例えば、1つの
記録ヘッドに多くの種類のインクを吐出できる記録ヘッ
ドを新たに作成することなく、従来の記録ヘッドと同様
の構成で記録する画像の階調数を増加させることができ
る。つまり、少なくとも新たな記録ヘッドを作成するよ
うな大幅なコストをかけることなく、階調数の多い良好
な階調画像を得ることができる。 [実施形態2]実施形態2では、白黒256階調の医療
用X線透過画像を4種類の黒の濃淡インクをそれぞれ使
用可能な2つの記録ヘッドを使用し、かつ1つの画素に
対して同一濃度のインクドットを2度吐出して出力する
場合を例にとり説明する。
【0110】まず、実施形態1で用いた記録ヘッドを2
つ搭載したインクジェット記録装置の一例について、図
10を用いて説明する。
【0111】図10は本発明に係る実施形態2のインク
ジェット記録装置の一例を示す図である。
【0112】図10において、41はワイピング部材と
してのブレードであり、その一端はブレード保持部材に
よって保持されて固定端となり、カンチレバーの形態を
なす。ブレード41は記録ヘッドにより記録領域に隣接
した所に配設され、また、本発明の場合、記録ヘッドの
移動経路中に突出した形態で保持される。42はキャッ
プであり、ブレード41に隣接するホームポジションに
配設され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動し
てインク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成を
備える。更に、43はブレード41に隣接して設けられ
るインク吸収体であり、ブレード41と同様、記録ヘッ
ドの移動経路中に突出した形態で保持される。ブレード
41、キャップ42、インク吸収体43によってインク
吐出回復部44が構成され、ブレード41及びインク吸
収体43によってインク吐出口面に水分、塵埃等の除去
が行われる。
【0113】31A、31Bは吐出エネルギー発生手段
を有し、インク吐出口を配したインク吐出口面に対向す
る記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録ヘッドで
ある。それぞれの記録ヘッド31A、31Bは、使用す
る濃淡インクの種類の数だけマルチヘッドを備えた1つ
のマルチヘッド群からそれぞれ構成されている。記録ヘ
ッド31A、31Bは、それぞれガイド軸32と摺動可
能に係合し、また、モータ33によって駆動されるベル
ト34と接続(不図示)している。これにより記録ヘッ
ド31A、31Bは、それぞれのガイド軸32に沿った
移動が可能となり、記録ヘッド31A、31Bによる記
録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。ま
た、各記録ヘッド31A、31Bには、複数種類のイン
クを供給する複数のインクカートリッジ群38が備えら
れている。
【0114】35は記録媒体を挿入するための給紙部、
36は不図示のモータにより駆動される紙送りローラで
ある。これらの構成によって、記録ヘッド31A、31
Bのそれぞれのインク吐出口面と対向する位置へ記録媒
体が給紙され、記録が進行するにつれて排紙ローラ37
を配した排紙部へ排紙される。
【0115】上記構成において、記録ヘッド31A、3
1Bが記録終了等でホームポジションに戻る際、インク
吐出回復部44のキャップ42は記録ヘッド31A、3
1Bそれぞれの移動経路から退避しているが、ブレード
41は移動経路中に突出している。この結果、記録ヘッ
ド31A、31Bそれぞれのインク吐出口面がワイピン
グされる。尚、キャップ42が記録ヘッド31A、31
Bそれぞれのインク吐出口面に当接してキャッピングを
行う場合、キャップ42は記録ヘッド31A、31Bの
移動経路中に突出するように移動する。
【0116】記録ヘッド31A、31Bがホームポジシ
ョンから記録開始位置へ移動する場合、キャップ42及
びブレード41は上述したワイピング時の位置と同一の
位置にある。この結果、この移動においても記録ヘッド
31A、31Bのインク吐出口面はワイピングされる。
【0117】上述の記録ヘッド31A、31Bのホーム
ポジションへの移動は、記録終了時やインク吐出回復時
ばかりでなく、記録ヘッド31A、31Bが記録のため
の記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接
したホームポジションへ移動し、この移動に伴って上記
ワイピングが行われる。
【0118】本発明では、この記録ヘッド31A、31
Bのそれぞれにおいて、マルチヘッド群を副走査方向に
対して直列に並べてある。また、これら2つの記録ヘッ
ド31A、31Bは、完全に同期をとる必要はなく、記
録媒体が間欠送りで搬送されるその間に記録が行われれ
ば良い。
【0119】また、カラー化する場合には、ブラック、
シアン、マゼンタ、イエローの濃淡インクがそれぞれ入
っているマルチヘッド群を4色並べる。更に、インクは
4色でなく、シアン、マゼンタ、イエローの3色でも良
い。
【0120】次に、上述のインクジェット記録装置の記
録制御を実行するための制御構成について、図11を用
いて説明する。
【0121】図11は本発明に係る実施形態2のインク
ジェット記録装置の制御回路を示すブロック図である。
【0122】図11において、1700はデータ伝送路
210より記録信号を入力するインタフェース、170
1はMPU、1702はMPU1701が実行するプリ
ンタ制御プログラムを格納するROM、1703は各種
データ(上記記録信号や記録ヘッド31A、31Bに供
給される記録データ等)を保存しておくDRAMであ
る。1704は記録ヘッド31A、31Bに対する記録
データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であ
り、インタフェース1700、MPU1701、RAM
1703間のデータ転送制御も行う。以上の構成によっ
て、装置を制御するコントローラ部1720が構成され
る。
【0123】1710Aは記録ヘッドAを搬送するため
のキャリアモータ、1710Bは記録ヘッドBを搬送す
るためのキャリアモータ、1709は記録媒体搬送のた
めの搬送モータである。1705Aは記録ヘッド31A
を駆動するヘッドドライバ、1705Bは記録ヘッド3
1Bを駆動するヘッドドライバである。1706、17
07A、1707Bはそれぞれ搬送モータ1709、キ
ャリアモータ1710A、キャリアモータ1710Bを
駆動するためのモータドライバである。1711は、種
々の設定指示や登録指示を行うためのキー、メッセージ
を表示するLCD、装置の状態を表示するLEDランプ
等が備えられている操作パネルである。上記制御回路の
動作を説明すると、例えば、ホストコンピュータよりデ
ータ伝送路210を介してインタフェース1700に記
録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701
との間で記録信号がプリント用の記録データに変換され
る。そして、モータドライバ1706、1707A、1
707Bが駆動されると共に、ヘッドドライバ1705
A、1705Bに送られた記録データに従って記録ヘッ
ド31A、31Bが駆動され、記録動作が行われる。
【0124】尚、MPU1701はインタフェース17
00を介してホストコンピュータとの通信処理が可能と
なっており、DRAM1703に関するメモリ情報及び
資源データ等やROM1702内のホストコンピュータ
記録情報をホストコンピュータに通知可能に構成されて
いる。また、記録ヘッド31A、31Bにインクを供給
するインクタンクのインク切れ、記録ヘッド31A、3
1B、モータ等に異常が発生した場合にも、ホストコン
ピュータにこれらの事象を通知可能となっている。
【0125】以下、白黒256階調の医療用X線透過画
像を4種類の黒の濃淡インクを使用し、かつ1つの画素
に対して同一濃度の最大2つのインクドットを吐出して
出力する場合を例にとり説明する。
【0126】まず、実施形態2のインクジェット記録装
置における記録制御の機能構成について、図12を用い
て説明する。
【0127】図12は本発明に係る実施形態2のインク
ジェット記録装置における記録制御の機能構成を示すブ
ロック図である。
【0128】尚、以下、説明する機能構成は、実施形態
2では、MPU1701の処理によって実現されるもの
とするが、コントローラ1720内に専用のハードウェ
アを設けても良い。また、ホストコンピュータにおいて
図14に示すような処理を実行し、多値化データを生成
し、これを当該インクジェット記録装置に送信するよう
にしても良い。
【0129】図12において、1aはインク濃度データ
・組み合わせデータ部であり、記録ヘッド31A、31
Bで使用するインクの種類(実施形態2では、例えば、
4種類)の組み合わせを示す組み合わせデータ及びその
ときのインク濃度データを蓄積している。尚、インク濃
度データ・組み合わせデータ部1aはDRAM1703
に形成される。2aは多値誤差拡散処理部であり、イン
ク濃度データ・組み合わせデータ部1aに蓄積されてい
るインク濃度データに基づいて、入力画像データ(25
6階調)を多値誤差拡散処理を行う。実施形態2では、
入力画像データを36値化する場合を例に挙げて説明す
るが、インクジェット記録装置で表現可能な階調数に応
じて所望の多値誤差拡散処理を行うことができる。ま
た、多値誤差拡散処理の詳細については、後述する図1
4のフローチャートで説明する。
【0130】3aはデータ分配部であり、多値誤差拡散
処理部2aの結果に基づいて、記録ヘッド31A、31
Bに分配すべきインクの種類を示すインク吐出制御デー
タを生成する。4aは記録ヘッド・紙送り制御部であ
り、データ分配部で生成されたインク吐出制御データに
基づいて、記録ヘッド31A、31Bの駆動及び記録媒
体の搬送を制御する。
【0131】ここで、実施形態2の記録ヘッド31A、
31Bで使用するインクについて、以下の表2に示す。
表2に示されるように使用するインクは4種類であり、
濃度の高い方から順にA、B、C、Dとする。同時に、
各インクA〜Dの顔料濃度(%)及び透過濃度を示す。
尚、各インクは顔料及び溶媒からなり、溶媒には、界面
活性剤、保湿剤等の各種添加剤が含まれている。これら
添加剤は、記録ヘッドからの吐出特性、記録媒体上での
吸収特性とを制御するものである。
【0132】
【表2】
【0133】ここで、使用したインクのインクドットの
濃度比は、低濃度側から1:3:9:17であるが、2
個のインクドットの和の濃度比においては1:2:4:
8となるものが存在する。従って、低濃度領域におい
て、ほぼ一定間隔で濃度レベルを設定することが可能と
なっている。これらのインクを用いた場合、同一濃度の
インクを同一画素に、2度まで打ち込むことが可能とな
り、全部で50通りの組み合わせが存在する。また、1
つの画素で表わすことのできる階調数は、図13に示す
ように41階調となる。そして、実施形態2では、これ
らの階調数のうち36階調を使用して画像を出力する。
つまり、上述したように入力画像データ(256階調)
を36値化して画像を出力する。その時の各階調(36
階調)を表現するためのインクの種類とその組み合わせ
を図13に示す。図中、No.の欄は各階調を示してい
る。インクA〜Dの欄において、◎はそのインクを記録
ヘッド31A、記録ヘッド31Bから吐出することを示
し、○はそのインクを記録ヘッド31A(あるいは記録
ヘッド31B)から吐出することを示している。また、
×はそのインクを吐出しないことを示している。 ま
た、dl[i](i=0〜35:整数)の欄は各階調を
表現するインク濃度レベルを示している。また、th
[i](i=1〜35:整数)の欄は入力画像データを
36階調のいずれかの階調に決定するための閾値を示し
ている。尚、閾値は、通常、インク濃度レベルdl[k-
1]とインク濃度レベルdl[k]との間の中点のインク
濃度レベルとして決定される。
【0134】ここで各階調を示すインクの種類の組み合
わせが組み合わせデータであり、その組み合わせデータ
に基づいて決定されるインク濃度レベルがインク濃度デ
ータである。
【0135】そして、実施形態2では、この36値のイ
ンク濃度レベル(dl[0]〜dl[35])と35値の
閾値( th[1]〜 th[35])を用いて、多値誤差
拡散処理部2aで、入力画像データ(256階調)を3
6値化する多値誤差拡散処理を行う。このように、実施
形態2の多値誤差拡散処理は、入力画像データを多値化
するための閾値が複数、ここでは36値存在し、この点
が通常の誤差拡散処理と大きく異なる。尚、実施形態2
では、多値誤差拡散処理を用いて入力画像データの多値
化を行っているが、これに限定されるものではない。例
えば、多値平均濃度保存法、多値ディザマトリックス法
あるいはサブマトリックス法等の他の多値化の方法を用
いて、入力画像データの多値化を行っても良い。
【0136】次に実施形態2のインクジェット記録装置
の記録制御の手順について、図14のフローチャートを
用いて説明する。
【0137】図14は本発明に係る実施形態2のインク
ジェット記録装置の記録制御の手順を示すフローチャー
トである。
【0138】まず、ステップS10において、インク濃
度データ・組み合わせデータ部1aに、インク濃度デー
タ、組み合わせデータを含む記録ヘッド31A、31B
で使用するインクに関するデータを蓄積する。
【0139】次に、ステップS20において、入力画像
データを入力し、入力画像データが示す各画素について
多値誤差拡散処理を行う。
【0140】尚、多値誤差拡散処理の詳細については、
実施形態1で説明した57値の多値拡散処理を36値で
行ったものであり、ここでは省略する。
【0141】ステップS30において、データ分配部3
aにおいて、多値化(36値化)処理によって得られた
濃度データB(i,j)に対応する上述した図13に示
した組み合わせデータに基づいて、記録ヘッド31A、
31Bに対するインク吐出制御データを生成する。例え
ば、濃度データB(i,j)=117.7である場合、
インクDがそれぞれ記録ヘッド31A、31B 、イン
クA、Bが記録ヘッド31Aから吐出されるように、イ
ンク吐出制御データを生成する。
【0142】そして、ステップS40において、記録ヘ
ッド・紙送り制御部4aにおいて、インク吐出制御デー
タに従って、記録ヘッド31A、31Bの駆動及び記録
媒体の搬送を制御することにより階調画像が形成され
る。
【0143】以上のような条件の下で、記録ヘッド31
A、31Bの駆動及び記録媒体の搬送の具体的な制御例
を述べると、まず、記録ヘッド31Aの記録開始位置に
記録媒体が搬送される。そして、記録ヘッド31Aに対
応するインク吐出制御データを用いて、記録媒体が記録
ヘッド31Bの記録開始位置に到達するまで記録ヘッド
31Aによる2パス記録を行う。つまり、記録媒体が記
録ヘッド31Bの記録開始位置に到達するまでは、記録
ヘッド31Bは待機しており、その待機している間の記
録ヘッド31Bに対応するインク吐出制御データは記録
ヘッド31Bの記録開始位置に記録媒体が到達するまで
遅延される。そして、記録媒体が記録ヘッド31Bの記
録開始位置に到達したら、各記録ヘッド31A、31B
に対応するインク吐出制御データを順次各記録ヘッド3
1A、31Bに供給し、各記録ヘッド31A、31Bに
よる2パス記録を行っていく。このように、各記録ヘッ
ド31A、31Bに対応するインク吐出制御データの供
給を制御することで、本発明の特徴的な構成となる記録
ヘッド31A、31Bによる2パス記録を実現する。
【0144】以上説明したように、実施形態2によれ
ば、記録媒体の搬送方向(副走査方向)に複数種類の濃
淡インクを吐出できる記録ヘッド31A、31Bを設
け、画像を形成する際には、画素を形成するインクドッ
トを少なくとも1つ以上吐出して記録を行うことで、例
えば、1つの記録ヘッドに多くの種類のインクを吐出で
きる記録ヘッドを新たに作成することなく、従来の記録
ヘッドと同様の記録ヘッドを2つ上述したような構成で
インクジェット記録装置に搭載するだけで記録する画像
の階調数を増加させることができる。つまり、少なくと
も新たな記録ヘッドを作成するような大幅なコストをか
けることなく、階調数の多い良好な階調画像を得ること
ができる。
【0145】[比較形態1]実施形態2と同様に4種類
の濃淡インクを使用できる記録ヘッドを2つ用いて画像
を形成した。ここでは、図13中の階調値が0、1、
3、6、9、13、19、2429、35の値、全部で
9階調を使用して、多値誤差拡散処理を行い、白黒25
6階調の医療用X線透過画像を出力した。
【0146】この場合、実施形態2と比較すると、中濃
度領域から低濃度領域、特に、低濃度領域において、出
力した画像にドットが目に付きやすかった。
【0147】[比較形態2]8種類の濃淡インクを使用
できる記録ヘッドを用い、同一画素に打ち込むインクの
種類を最大8とした。ここで、比較形態2で使用するイ
ンクについて、以下の表3に示す。表3に示されるよう
に使用するインクは8種類であり、濃度の高い方から順
にA、B、C、D、E、F、G、Hとする。同時に、各
インクA〜Hの顔料濃度(%)及び透過濃度を示す。
【0148】
【表3】
【0149】これらのインクを用いて、同一画素に打ち
込むインクの種類を最大8とした場合は、256通りの
組み合わせが存在する。そのため、一つの画素で表すこ
とのできる階調数は256となる。そして、入力画像デ
ータ(256階調)を256値化して画像を出力する。
その時の各階調(256階調)を表現するためのインク
の種類とその組み合わせを図15に示す。図中、No.の
欄は各階調を示している。インクA〜Hの欄において、
○はそのインクを記録ヘッドから吐出することを示し、
×はそのインクを吐出しないことを示している。また、
dl[i](i=0〜255:整数)の欄は各階調を表
現するインク濃度レベルを示している。そして、1画素
あたり256階調を使用して、多値誤差拡散処理を行
い、白黒256階調の医療用X線透過画像を出力した。
【0150】この場合、出力した画像に一部インクあふ
れが生じており、好ましいものではなかった。
【0151】以上、実施形態1、2に対する比較形態
1、2で示したように、本発明は、n種のインクに対し
て、1からn種のインクを任意に選び、それらのインク
を同一画素に吐出することによりm値化(m>n+1)
し、かつ、この濃度レベルが低濃度の画素濃度を基にし
て、多値化処理、例えば、m値化誤差拡散法、m値化の
平均濃度保存法、m値化のディザマトリックス法あるい
はサブマトリックス法等の多値化処理により、階調画像
を記録することにより、階調性の良好な画像を得ること
ができる。
【0152】図18は本発明に適用可能なインクジェッ
ト記録装置の構成を示すブロック図である。図19は、
図18に示す画像信号処理部の構成を示すブロック図で
ある。
【0153】図18に示すように、101はスキャナな
どの画像入力部、102は各種パラメータの設定および
記録開始を指示するためのキー等を備えた操作部、10
3はROM104中の各種制御プログラムに従ってイン
クジェット記録装置全体を制御するCPUである。
【0154】104は制御プログラム、エラープログラ
ムに従ってインクジェット記録装置を動作させるための
動作制御プログラムなどを格納しているROMである。
ROM104には、図19に示すガンマ変換回路111
での処理で参照するためのガンマ変換テーブル104
a、分配回路112での処理で参照するための分配テー
ブル104b、制御プログラムや動作プログラム等の各
種プログラム群104cが格納されている。
【0155】105はROM104に格納された各種プ
ログラムのワークエリア及びエラー処理時の一時退避エ
リアとして用いるRAMである。
【0156】106は後述する画像信号処理を行う画像
信号処理部であり、107は記録時に画像信号処理部1
06で処理した画像信号に基づいてドット画像を形成す
るプリンタ部であり、108はインクジェット記録装置
内のアドレス信号、画像データ、制御信号などを伝送す
るバスラインである。
【0157】次に、図19を参照して、画像信号処理部
106での処理について説明する。画像信号処理部10
6は、ガンマ補正回路111と分配回路112を有し、
ガンマ補正回路111は入力される画像信号CVをガン
マ補正変換テーブル104aを用いて濃度を表す画像信
号CDに変換する。
【0158】画像濃度信号CDは分配回路112に入力
され、分配回路112では、図22に示すような分配テ
ーブルを用いて、異なる濃度を有する夫々のインクジェ
ット記録ヘッドに対する2値化信号d1、d2、d3、
…、dnが形成される。
【0159】インクジェット記録ヘッドは、2値化信号
d1、d2、d3、…、dnに応じて対応するインク吐
出口列よりインクを吐出させ多階調画像を形成する。
【0160】遅延回路113−1、113−2、…11
3−nは、各インク吐出列から同じ画素に重ね打ちする
際の吐出タイミングを調節する。
【0161】[プリンタ部の構成]次に、図20を参照
して本実施形態のプリンタ部の構成について説明する。
【0162】図20は、図18に示すプリンタ部の構成
を示す斜視図である。
【0163】図20に示すように、キャリッジ141上
には、複数のインクジェットヘッドユニット140−1
〜140−4が設けられている。各インクジェットヘッ
ドユニット140−1〜140−4にはインクを吐出す
る吐出口列があり、各インクジェットヘッドユニット1
40−1〜140−4の吐出列口は所定の間隔を置いて
配置されている。各インクジェットヘッドユニット14
0−1〜140−4の対応ノズル列へのインクは複数の
インクカートリッジ48から供給されており、インクカ
ートリッジ148は、夫々のインクジェットヘッドユニ
ット140−1〜140−4へのインクD1、D2、D
3、D4を供給する複数のカートリッジ148−1〜1
48−4からなる。各インクの濃度については後述す
る。
【0164】インクジェットヘッドユニット140への
制御信号などはフレキシブルケーブル149を介して送
られる。記録シートは不図示の搬送ローラを経て排紙ロ
ーラ142に挟持され、不図示の搬送モータの駆動に伴
い矢印方向に送られる。ガイドシャフト143、不図示
のエンコーダによりキャリッジ141が案内されるべく
支持されている。キャリッジ141は駆動ベルト144
を介してキャリッジモータ145の駆動によりガイドシ
ャフト143に沿って往復運動される。
【0165】インクジェットヘッドユニット140のイ
ンク吐出口の内部(液路)にはインク吐出用の熱エネル
ギーを発生する発熱素子が設けられている。エンコーダ
の読取タイミングに伴って、発熱素子を記録信号に基づ
いて駆動し、インクD1、D2、D3、D4の順に記録
シート上にインク液滴を飛翔、付着することで画像を形
成することができる。
【0166】インクジェットヘッドユニット140の内
部の詳細な構成については、例えば、特開平7−125
262号公報に開示されているので説明を省略する。
【0167】次に、図21を参照してインク吐出口列の
構成および画像記録例について説明する。図21はイン
クジェットヘッドユニットのインク吐出口列を記録シー
ト側から見た図である。
【0168】図21に示すように、インクジェットヘッ
ドユニット140において、170−1〜170−4は
夫々インクD1〜D4を吐出する吐出口列であり、各イ
ンクジェットヘッドユニット140−1〜140−4の
吐出口列は1インチ当たり600ドット(600dp
i)ピッチで256個の吐出口を有し、副走査方向に対
して256ドットの画素記録を1走査で行うことができ
る。
【0169】また、同一画素に対してインクD1〜D4
の4種のインクを1走査中に重ね合わせて吐出すること
ができるため、記録時間を長くすることなく高階調の画
像を記録できる。
【0170】[実施形態3]次に、実施形態3の各イン
クジェットヘッドユニットのインク濃度比の設定方法に
ついて説明する。図22は、実施形態3の画像濃度信号
の分配テーブルを示す図である。
【0171】先ず、4種類のインクを用いて画像記録す
る場合について考える。
【0172】インクが溢れることなく一画素に4回の吐
出まで重ね打ち可能とし、且つ、加成性が成り立つ場合
には、図22に示すように、インクD1、D2、D3、
D4の濃度の比を1:2:4:8として、各インクの吐
出の組み合わせを変えて階調数を最大とすることができ
る。図中d1〜d4はインクD1〜D4に対する吐出の
有無を表す信号であり、”1”ならばそのインクを吐
出、”0”ならば無吐出を意味する2値化信号である。
一例として、画像データが10の場合には、画素上にD
2とD4のインクが同一画素上に重ね打ちされる。
【0173】インクD1〜D4の濃度比を前述のように
1:2:4:8と設定しているため、これらの各インク
D1〜D4の吐出の有無の組み合わせで0から15まで
の画像データを濃度に飛びが生じることなく表現でき
る。
【0174】このように、インクの濃度がn種類あり、
記録シートがn回の重ね打ちのインク量を吸収できる場
合、最大の階調数を表現するための各インクの濃度比
は、下記の(5)式により表現できる。即ち、 D1:…:Dn-1=1:…:2(n-1) …(5) また、その時の最大階調数は、下記の(6)式により表
現できる。即ち、 ΣDi={1+2+…+2(n-1)}+1=2n …(6) 言い換えれば、n種類の濃度のインクを持つ場合、濃度
比を1:…:2(n-1)でインクを組み合わせることによ
り、1画素当たりの階調数を最大の2nに設定すること
ができるのである。
【0175】[実施形態4]次に、実施形態4の濃度比
について説明する。図23は、実施形態4の画像濃度信
号の分配テーブルを示す図である。
【0176】図23に示すように、5種類のインクD1
〜D5を用いた場合は、インクD1〜D5の濃度比を
1:2:4:8:16に設定することで1画素につき3
2階調を有する画像を記録することができる。
【0177】尚、インクの濃度比は、厳密には整数倍で
なくても濃度階調が実質的に直線であるような濃度比を
満足していれば、視覚的に上記の場合と同様な高階調の
画像を記録することができる。よって、本発明において
は、インクの濃度比は、略整数倍であるとする。
【0178】[実施形態5]次に、実施形態5の濃度比
について説明する。図24は、実施形態5の画像濃度信
号の分配テーブルを示す図である。
【0179】例えば、記録シートが吸収可能なインク量
に制限がある場合には、同じ画素上に重ね打ちできる回
数が制限される。そこで、記録条件、環境条件により3
回以上重ね打ちするとフィルム上でインクが吸収されず
に溢れてしまい、画像を劣化させてしまう場合について
考える。
【0180】インクの溢れによる画像の劣化を避けるた
め、5種類のインクD1〜D5で、1画素に対する重ね
打ち回数を3回以下に制限する場合について考える。図
23に示した分配のテーブルより明かなように、画像デ
ータ15を表現するためには4種類のインクD1〜D4
の重ね合わせが必要である。そのため、インクの重ね打
ちを3回に制限すると濃度15を表現することができ
ず、濃度に飛びを発生させる。そして、濃度に飛びを発
生させずに表現できるのは、画像データ0、1、2、
…、14までの15階調のみとなる。
【0181】そこで、濃度に飛びを発生させずに最大の
階調数が得られるように、図24に示すように、インク
濃度比を1:2:4:7:14と設定すると、画像デー
タ0、1、…、23までの24階調を表現できる。
【0182】一般的に、インク濃度比が、1:2:…2
(n-1)で表される種類のインクを用いる場合、1画素に
対して重ね打つ回数をmとすると、濃度飛びなく連続的
に表現できる階調数は、2(m+1)−1に制限され、1画
素上に重ね打ちできる回数が限られてしまう。
【0183】しかしながら、上述のように濃度比の組み
合わせを変更ことにより、従来制限されていた以上の階
調数を実現することができる。
【0184】[実施形態6]次に、実施形態6の濃度比
について説明する。図25A、図25Bは、実施形態6
の画像濃度信号の分配テーブルを示す図である。
【0185】ここでは、更に階調数を増加するため、6
種類のインクD1〜D6を用いて、1画素に対する重ね
打ちの回数を3回以下に制限する場合を考えてみる。こ
の場合、図25A又は図25Bに示すように、インク濃
度比は1:2:4:7:14:24或いは1:2:3:
6:10:20が最適であり、共に濃度飛びなく、即
ち、隣り合う階調を出力した際の画像の透過濃度値間の
差が実質的に等しくなるようにして、34階調表現する
ことができる。
【0186】[実施形態7]次に、実施形態7の濃度比
について説明する。図26は、実施形態7の画像濃度信
号の分配テーブルを示す図である。
【0187】吸収性の良い記録シートを用いる場合には
更なる階調数の増加が可能となる。
【0188】6種類のインクD1〜D6を用い、1画素
に対する重ね打ちの回数を4回以下に制限する場合に
は、図26に示すように、インク濃度比は1:2:4:
8:15:30が最適であり、濃度飛びなく52階調を
表現することができる。
【0189】このように、表現できるすべての階調につ
いて、重ね打ちの回数を記録媒体の吸収量に応じてイン
クの種類より小さい数に制限することにより、インクあ
ふれのない高品質な画像を表現することができる。
【0190】[実施形態8]次に、実施形態8の濃度比
について説明する。図27A乃至図27Cは、実施形態
8の画像濃度信号の分配テーブルを示す図である。
【0191】更に階調数が必要な場合には、インクの種
類を更に増加すればよい。10種類のインクD1〜D1
0を用い、1画素に対する重ね打ちの回数を4回以下に
制限する場合には、図27乃至図182に示すように、
インク濃度比は1:2:3:6:10:20:34:6
8:102:136が最適であり、濃度飛びなく170
階調表現することができる。
【0192】このように異なる濃度のインクがm種類あ
り、インクの相対濃度を薄い方からD1、…、Dmとす
る時、インク濃度が以下の第1条件、あるいは第1条件
と第2条件を組み合わせた条件を満たすことにより、濃
度飛びがなく、かつ高階調の記録が可能となる。即ち、 [第1条件] Di-1<Di≦2・Di-1、DiはD1の略整数倍、2<i≦
n i=2の場合、i=2・Di-1 [第2条件] Dj-1<Dj<2・Dj-1 [実施形態9]次に、実施形態9の濃度比について説明
する。図28A、図28Bは、実施形態9の画像濃度信
号の分配テーブルを示す図である。
【0193】上記実施形態8では、インク濃度の変化な
どにより画像濃度が設定した値と違う値となってしまう
ことがある。例えば、図26から明らかなように、画像
データ29の濃度は、インクD2、D3、D4、D5の
4種類の濃度のインクの重ね打ちで表現し、画像データ
30の濃度は、インクD6の濃度で表現されている。こ
こで、インクD6の濃度比が30でなく、例えば、濃度
比で31になってしまった場合、濃度比で30は表現で
きないこととなり画像には濃度飛びが生じてしまうこと
となる。
【0194】これを防ぐ目的で、高濃度のインクの濃度
を低く設定しておくことが効果的である。なぜならば、
高濃度のインクは濃度の絶対値が大きく変動しやすいか
らである。
【0195】例えば、インク濃度比を1:2:4:8:
15:30と設定せずに、1:2:4:8:15:28
に設定して、高濃度のインクの濃度を低く設定してお
く。その際の分配テーブルを図28Aに示す。このイン
ク濃度比により表現できる階調数は50となる。
【0196】この場合、例えば、インクD6で設定され
た濃度比28でなく、濃度比30になってしまっても、
キャリブレーションなどで補正が可能である。インクD
6を吐出して画像の濃度を測定し、その濃度に応じて分
配テーブルを図28Bのように変更することで容易に濃
度飛びが生じるのを防ぐことができ、濃度飛びのない高
階調の画像を形成することができる。
【0197】以上のように、本実施形態によれば、少な
いインク種類を用いて簡単な構成で高階調の画像を出力
できる。
【0198】特に、医療画像のような256階調以上の
高階調を必要とする場合には、誤差拡散法などと組み合
わせることにより、銀塩フィルムを用いた医療用プリン
タと同程度の画質を実現することができる。
【0199】また、適切に表面コーティングした記録媒
体を用いれば、透過画像でも形成できる簡便な高階調プ
リンタを実現できる。
【0200】尚、本発明は透過原稿に限らず、反射原稿
においても、加成性の成り立つインク/記録シートの組
み合わせならば適用することができる。また、不透明な
原稿に対しても適用することができる。
【0201】本実施の形態は、特にインクジェット記録
方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用される
エネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば
電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギー
によりインクの状態変化を生起させる方式を用いれば、
記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0202】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状にすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0203】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0204】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0205】更に、記録装置が記録できる最大記録媒体
の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ッドとしては、上述した明細書に開示されているような
複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす
構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでもよい。
【0206】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0207】また、本実施の形態の記録装置の構成とし
て設けられる、記録ヘッドの記録動作を一層安定させる
ために、予備的な補助手段等を付加することは好まし
い。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対する加
圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別
の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱
手段等がある。更に、記録とは別の吐出を行う予備吐出
モードを備えることも安定した記録を行うために有効で
ある。
【0208】更に、記録装置の記録モードとしては黒色
等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッド
を一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも
良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフル
カラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもでき
る。
【0209】以上説明したように、本実施の形態におい
ては、インクが液体であることを前提として説明してい
るが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室
温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるい
はインクジェット方式ではインク自体を30°C以上7
0°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を
安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的で
あるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすも
のであればよい。
【0210】加えて、熱エネルギーによる昇温をインク
の固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとし
て使用せしめることで積極的に防止するため、またはイ
ンクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によ
って液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱
エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液
化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達
する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネ
ルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使
用する場合も本発明は適用可能である。このような場
合、インクは特開昭54−56847号公報あるいは特
開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔
質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保
持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような
形態としてもよい。本発明においては、上述した各イン
クに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実
行するものである。
【0211】更に加えて、本発明に係る記録装置の形態
としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端
末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、更には送受信機能を有する
ファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0212】尚、本発明は、複数の機器(例えば、ホス
トコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリン
タ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機
器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置
等)に適用してもよい。
【0213】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0214】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現する
ことになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体
は本発明を構成することになる。
【0215】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディス
ク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD
−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMな
どを用いることができる。
【0216】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能
が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0217】更に、記憶媒体から読出されたプログラム
コードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードや
コンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメ
モリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0218】
【発明の効果】
【0219】以上説明したように、本発明によれば、コ
ストを大幅に上げることなく良好な階調画像を記録する
ことができる記録装置及び該装置の制御方法を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態1のインクジェット記録
装置の主要部であるヘッドの構成例を示す図である。
【図2】本発明に係る実施形態1のインクジェット記録
装置の主要部であるヘッドの構成例を示す図である。
【図3】本発明に係る実施形態1のインクジェット記録
装置の主要部であるヘッドの構成例を示す図である。
【図4】本発明に係る実施形態1のインクジェット記録
装置の一例を示す図である。
【図5】本発明に係る実施形態1のインクジェット記録
装置の制御回路を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る実施形態1のインクジェット記録
装置における記録制御の機能構成を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明に係る実施形態1のインク濃度データ、
組み合わせデータを含むインクに関するデータを示す図
である。
【図8】本発明に係る実施形態1のインクジェット記録
装置の記録制御の手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る実施形態1の入力画像データと多
値誤差拡散処理後に得られる57値化画像データの配置
を示す模式図である。
【図10】本発明に係る実施形態2のインクジェット記
録装置の一例を示す図である。
【図11】本発明に係る実施形態2のインクジェット記
録装置の制御回路を示すブロック図である。
【図12】本発明に係る実施形態2のインクジェット記
録装置における記録制御の機能構成を示すブロック図で
ある。
【図13】本発明に係る実施形態1のインク濃度デー
タ、組み合わせデータを含むインクに関するデータを示
す図である。
【図14】本発明に係る実施形態2のインクジェット記
録装置の記録制御の手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明に係る比較形態2のインク濃度デー
タ、組み合わせデータを含むインクに関するデータを示
す図である。
【図16】従来の濃度振り分けテーブルを示す図であ
る。
【図17】最初識別濃度差と背景濃度の関係を示す図で
ある。
【図18】本発明に基づく共通の実施形態のインクジェ
ット記録装置の構成を示すブロック図である。
【図19】図18に示す画像信号処理部の構成を示すブ
ロック図である。
【図20】図18に示すプリンタ部の構成を示す斜視図
である。
【図21】インクジェットヘッドユニットのインク吐出
口列を記録シート側から見た図である。
【図22】本発明に係る実施形態3の画像濃度信号の分
配テーブルを示す図である。
【図23】本発明に係る実施形態4の画像濃度信号の分
配テーブルを示す図である。
【図24】本発明に係る実施形態5の画像濃度信号の分
配テーブルを示す図である。
【図25A】本発明に係る実施形態6の画像濃度信号の
分配テーブルを示す図である。
【図25B】本発明に係る実施形態6の画像濃度信号の
分配テーブルを示す図である。
【図26】本発明に係る実施形態7の画像濃度信号の分
配テーブルを示す図である。
【図27A】本発明に係る実施形態8の画像濃度信号の
分配テーブルを示す図である。
【図27B】本発明に係る実施形態8の画像濃度信号の
分配テーブルを示す図である。
【図27C】本発明に係る実施形態8の画像濃度信号の
分配テーブルを示す図である。
【図28A】本発明に係る実施形態9の画像濃度信号の
分配テーブルを示す図である。
【図28B】本発明に係る実施形態9の画像濃度信号の
分配テーブルを示す図である。
【符号の説明】
1 インク濃度データ及び組み合わせデータ部 2 多値誤差拡散処理部 3 データ分配部 4 記録ヘッド・紙送り制御部 13 ヘッド 14 溝 15 発熱ヘッド 16 保護膜 17 電極 18 発熱抵抗層 19 蓄熱層 20 放熱性基板 21 インク 22 オリフィス 23 メニスカス 24 記録小滴 25 記録媒体 51 給紙部 52 紙送りモータ 53 排紙ローラ 61 ブレード 62 キャップ 63 インク吸収体 64 吐出回復部 65 記録ヘッド 66 キャリッジ 67 ガイド軸 68 キャリッジ駆動モータ 69 駆動ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高山 秀人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 鹿目 修 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 清水 英 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 鈴木 健一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 大古田 啓次 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−312519(JP,A) 特開 昭61−108255(JP,A) 特開 平6−87248(JP,A) 特開 平6−126986(JP,A) 特開 昭58−124667(JP,A) 特開 平8−258288(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/205 B41J 2/05 B41J 2/52 G06F 3/12 H04N 1/23 101

Claims (30)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像データに基づいて透過媒体の
    一画素複数の記録剤を吐出することにより階調画像を
    記録する記録装置であって、 同系色についてn(n≧3)種類以上の濃度の異なる複
    数の記録剤を有し、前記透過媒体に当該記録剤を吐出し
    記録を行う記録手段と、 前記透過媒体の画素の記録に用いる前記複数の記録剤
    の組み合わせであって前記複数の記録剤を1つ以上組
    み合わせて低透過濃度領域から高透過濃度領域までを表
    現する各濃度レベルに対応する前記記録剤の組み合わせ
    を、前記各画素に対応する入力画像データに基づいて決
    定する決定手段と、 前記決定手段で決定された前記記録剤の組み合わせに基
    づいて、前記記録手段により前記同一画素に前記複数の
    記録剤を吐出して階調記録を行うように制御する制御手
    段とを備え、前記透過媒体は、前記同一画素に複数の記録剤が吐出さ
    れるに伴って、当該画素に吐出される各記録剤による透
    過濃度が加算されていく性質を有し、 前記各濃度レベルに対応する前記記録剤の組み合わせに
    より記録される透過濃度は、当該各濃度レベルを表現す
    るのに用いられる各記録剤による各透過濃度が加算され
    た濃度と等しく、 隣接する濃度レベルに対応する透過濃度の差は、前記高
    透過濃度領域を表現する濃度レベルに対応する透過濃度
    の差よりも前記低透過濃度領域の表現す濃度レベルに対
    応する透過濃度の差の方が小さく、且つ当該低透過濃度
    領域における前記隣接する濃度レベルに対応する透過濃
    度の差は実質的に等しい ことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記決定手段は、前記記録手段が有する
    記録剤を1つ以上組み合わせて表現可能な濃度レベル
    と、該濃度レベルを表現する記録剤の組み合わせに関
    する情報を記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶される濃度レベルに基づいて、各画
    素に対応する前記入力画像データを多値化する多値化手
    段とを備え、前記各 画素の記録に用いる記録剤の組み合わせを、前記
    多値化手段で多値化された入力画像データ濃度レベル
    に基づいて前記記憶手段より獲得し決定することを特徴
    とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記多値化手段は、前記記録手段がn種
    類の記録剤を有する場合、少なくともn+1よりも多い
    値で前記入力画像データを多値化することを特徴とする
    請求項2に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録手段は、インクを吐出して記録
    を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とす
    る請求項1に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録手段は、熱エネルギーを利用し
    てインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与え
    る熱エネルギー変換体を備えていることを特徴とする請
    求項1に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 入力画像データに基づいて透過媒体の同
    一画素複数の記録剤を吐出することにより階調画像を
    記録する記録装置であって、 前記透過媒体を搬送する搬送手段と、 同系色について2種類以上の濃度の異なる複数の記録剤
    を有し、前記透過媒体の搬送方向とは垂直な方向に走査
    して記録する第1記録手段と、 前記第1記録手段が設置される位置とは異なる位置に設
    置され、同系色について2種類以上の濃度の異なる複数
    の記録剤を有し、前記透過媒体の搬送方向とは垂直な方
    向に走査して記録する第2記録手段と、 前記透過媒体の各画素の記録に用いる前記複数の記録剤
    の組み合わせであって、前記第1記録手段及び前記第2
    記録手段それぞれが有する複数の記録剤を1つ以上組み
    合わせて低透過濃度領域から高透過濃度領域までを表現
    する各濃度レベルに対応する前記記録剤の組み合わせ
    を、前記各画素に対応する入力画像データに基づいて決
    定する決定手段と、 前記決定手段で決定された前記記録剤の組み合わせに基
    づいて、前記第1記録手段単独、または前記第1記録手
    段と前記第2記録手段の両方で前記同一画素に前記複数
    の記録剤を吐出して階調記録を行うように制御する制御
    手段とを備え、前記透過媒体は、前記同一画素に複数の記録剤が吐出さ
    れるに伴って、当該画素に吐出される各記録剤による透
    過濃度が加算されていく性質を有し、 前記各濃度レベルに対応する前記記録剤の組み合わせに
    より記録される透過濃 度は、当該各濃度レベルを表現す
    るのに用いられる各記録剤による各透過濃度が加算され
    た濃度と等しく、 隣接する濃度レベルに対応する透過濃度の差は、前記高
    透過濃度領域を表現する濃度レベルに対応する透過濃度
    の差よりも前記低透過濃度領域の表現する濃度レベルに
    対応する透過濃度の差の方が小さく、且つ当該低透過濃
    度領域における前記隣接する濃度レベルに対応する透過
    濃度の差は実質的に等しい ことを特徴とする記録装置。
  7. 【請求項7】 前記決定手段は、前記第1記録手段及前
    記第2記録手段それぞれが有する記録剤を1つ以上組み
    合わせて表現可能な濃度レベルと、該濃度レベルを
    表現する記録剤の組み合わせに関する情報を記憶する記
    憶手段と、 前記記憶手段に記憶される濃度レベルに基づいて、各画
    素に対応する前記入力画像データを多値化する多値化手
    段とを備え、 前記画素の記録に用いる記録剤の組み合わせを、前記
    多値化手段で多値化された入力画像データ濃度レベル
    に基づいて前記記憶手段より獲得し決定することを特徴
    とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 入力画像データに基づいて透過媒体の同
    一画素複数の記録剤を吐出することにより階調画像を
    記録する記録装置の制御方法であって、 同系色についてn(n≧3)種類以上の濃度の異なる複
    数の記録剤を有する記録手段を用いて、前記透過媒体に
    当該記録剤を吐出して記録を行う記録工程と、 前記透過媒体の各画素の記録に用いる前記複数の記録剤
    の組み合わせであって前記複数の記録剤を1つ以上組
    み合わせて低透過濃度領域から高透過濃度領域までを表
    現する各濃度レベルに対応する前記記録剤の組み合わせ
    を、前記各画素に対応する入力画像データに基づいて
    定する決定工程と、 前記決定工程で決定された前記記録剤の組み合わせに基
    づいて、前記記録工程による記録を制御する制御工程と
    を備え、前記透過媒体は、前記同一画素に複数の記録剤が吐出さ
    れるに伴って、当該画素に吐出される各記録剤による透
    過濃度が加算されていく性質を有し、 前記各濃度レベルに対応する前記記録剤の組み合わせに
    より記録される透過濃度は、当該各濃度レベルを表現す
    るのに用いられる各記録剤による各透過濃度が 加算され
    た濃度と等しく、 隣接する濃度レベルに対応する透過濃度の差は、前記高
    透過濃度領域を表現する濃度レベルに対応する透過濃度
    の差よりも前記低透過濃度領域の表現する濃度レベルに
    対応する透過濃度の差の方が小さく、且つ当該低透過濃
    度領域における前記隣接する濃度レベルに対応する透過
    濃度の差は実質的に等しい ことを特徴とする記録装置の
    制御方法。
  9. 【請求項9】 前記決定工程は、前記記録手段が有する
    記録剤を1つ以上組み合わせて表現可能な濃度レベル
    と、該濃度レベルを表現する記録剤の組み合わせに関
    する情報を記憶媒体に記憶する記憶工程と、 前記記憶工程で記憶媒体に記憶される濃度レベルに基づ
    いて、各画素に対応する前記入力画像データを多値化す
    る多値化工程とを備え、 前記画素の記録に用いる記録剤の組み合わせを、前記
    多値化工程で多値化された入力画像データ濃度レベル
    に基づいて前記記憶工程で記憶された記憶媒体より獲得
    し決定することを特徴とする請求項に記載の記録装置
    の制御方法。
  10. 【請求項10】 入力画像データに基づいて透過媒体の
    同一画素複数の記録剤を吐出することにより階調画像
    を記録する記録装置の制御方法であって、 前記透過媒体を搬送する搬送工程と、 同系色について2種類以上の濃度の異なる複数の記録剤
    を有する第1の記録手段を、前記透過媒体の搬送方向と
    は垂直な方向に走査して記録する第1記録工程と、 前記第1記録手段が設置される位置とは異なる位置に設
    置され、同系色について2種類以上の濃度の異なる複数
    の記録剤を有する第2の記録手段を、前記透過媒体の搬
    送方向とは垂直な方向に走査して記録する第2記録工程
    と、 前記透過媒体の画素の記録に用いる前記複数の記録剤
    の組み合わせであって前記第1記録手段及び前記第2
    記録手段それぞれが有する複数の記録剤を1つ以上組み
    合わせて低透過濃度領域から高透過濃度領域までを表現
    する各濃度レベルに対応する前記記録剤の組み合わせ
    を、前記各画素に対応する入力画像データに基づいて
    定する決定工程と、 前記決定工程で決定された前記記録剤の組み合わせに基
    づいて、前記第1記録工程、または前記第1記録工程と
    前記第2記録工程の両方による記録を制御する制御工程
    とを備え、前記透過媒体は、前記同一画素に複数の記録剤が吐出さ
    れるに伴って、当該画素に吐出される各記録剤による透
    過濃度が加算されていく性質を有し、 前記各濃度レベルに対応する前記記録剤の組み合わせに
    より記録される透過濃度は、当該各濃度レベルを表現す
    るのに用いられる各記録剤による各透過濃度が加算され
    た濃度と等しく、 隣接する濃度レベルに対応する透過濃度の差は、前記高
    透過濃度領域を表現する濃度レベルに対応する透過濃度
    の差よりも前記低透過濃度領域の表現する濃度レベルに
    対応する透過濃度の差の方が小さく、且つ当該低透過濃
    度領域における前記隣接する濃度レベルに対応する透過
    濃度の差は実質的に等しい ことを特徴とする記録装置の
    制御方法。
  11. 【請求項11】 前記決定工程は、前記第1記録手段及
    前記第2記録手段それぞれが有する記録剤を1つ以上組
    み合わせて表現可能な濃度レベルと、該濃度レベル
    を表現する記録剤の組み合わせに関する情報を記憶媒体
    に記憶する記憶工程と、 前記記憶工程で記憶媒体に記憶される濃度レベルに基づ
    いて、各画素に対応する前記入力画像データを多値化す
    る多値化工程とを備え、 前記各画素の記録に用いる記録剤の組み合わせを、前記
    多値化工程で多値化された入力画像データの濃度レベル
    に基づいて前記記憶工程で記憶された記憶媒体より獲得
    し決定することを特徴とする請求項10に記載の記録装
    置の制御方法。
  12. 【請求項12】 同系色について濃度の異なるn種(n
    ≧3)のインクを有する記録手段を用い当該記録手段
    が有するn種のインクを1個または複数個組み合わせて
    1画素に対する記録を行うことにより透過媒体上に階調
    画像を形成する記録装置であって、前記n種のインクを1つ以上組み合わせて低透過濃度領
    域から高透過濃度領域までを表現する各濃度レベルに対
    応した前記n種のインクの組み合わせであって 前記n
    種のインクのうち最大m個のインクが使用されて前記1
    画素に対する記録が行われる組み合わせにより前記透過
    媒体に対する記録を行うように制御する制御手段を備
    え、 所定種のインクが前記透過媒体上に形成するインクドッ
    トの大きさ及び濃度は実質的に一定であり、前記透過媒体は、前記同一画素に複数のインクが吐出さ
    れるに伴って、当該画素に吐出される各インクによるイ
    ンクドットの透過濃度が加算されていく性質を有し、 前記各濃度レベルに対応する前記インクの組み合わせに
    より記録される透過濃度は、当該各濃度レベルを表現す
    るのに用いられる各インクによるインクドットの各透過
    濃度が加算された濃度と等しく、 前記1画素の濃度レベルに対応する透過濃度と、該濃度
    レベルに隣接する濃度レベルに対応する透過濃度との差
    は、高濃度領域よりも低濃度領域のほうが小さいことを
    特徴とする記録装置。
  13. 【請求項13】 前記1画素の濃度レベルに対し、前記
    高濃度領域の濃度レベルとの差の最大値をΔOD(max,h
    igh)、前記低濃度領域の濃度レベルとの差をΔOD(ma
    x,low)とする場合、 ΔOD(max,high)≧2・ΔOD(max,high) であることを特徴とする請求項12に記載の記録装置。
  14. 【請求項14】 前記低濃度領域における1画素の濃度
    レベルに対応する透過濃度の間隔は、実質的に一定であ
    ることを特徴とする請求項12または13に記載の記録
    装置。
  15. 【請求項15】 前記1画素、同系色の濃度の異な
    インクドットが最大m個、かつ同一濃度のインクドット
    が最大1個形成される場合、 m<n であり、同系色の濃度の異なるインクドットの透過濃度
    を、低濃度側から D1、D2、…、Dm、…、Dn とした場合、低濃度側からm個のインク濃度比が D1:D2:…:Dm=1:2:…:2m-1 となるようにしたことを特徴とする請求項12乃至14
    のいずれかに記載の記録装置。
  16. 【請求項16】 前記1画素、同系色の濃度の異なる
    インクドットが最大m個、かつ同一濃度のインクドット
    が最大2個形成される場合、 m/2<n であり、 同系色の濃度の異なるインクドットの透過濃度を、低濃
    度側から D1、D2、…、Dm、…、Dn とした場合、 低濃度側からm個のインク濃度D1、D2、…、Dm、も
    しくはその内の2個のインク濃度の和D1+D1、D2+
    D2、…、Dm+Dmの中で、任意のm個の濃度比が 1:2:…:2m-1 を満たすことを特徴とする請求項12乃至14のいずれ
    に記載の記録装置。
  17. 【請求項17】 同系色について濃度の異なるn種(n
    ≧3)のインクを有する記録手段を用い当該記録手段
    が有するn種のインクを1個または複数個組み合わせて
    1画素に対する記録を行うことにより透過媒体上に階調
    画像を形成する記録装置の制御方法であって、前記n種のインクを1つ以上組み合わせて低透過濃度領
    域から高透過濃度領域までを表現する各濃度レベルに対
    応した前記n種のインクの組み合わせであって、 前記n
    種のインクのうち最大m個のインクが使用されて前記1
    画素に対する記録が行われる組み合わせにより前記透過
    媒体に対する記録を行うように制御する制御工程を備
    え、 所定種のインクが前記透過媒体上に形成するインクドッ
    トの大きさ及び濃度は実質的に一定であり、前記透過媒体は、前記同一画素に複数のインクが吐出さ
    れるに伴って、当該画 素に吐出される各インクによるイ
    ンクドットの透過濃度が加算されていく性質を有し、 前記各濃度レベルに対応する前記インクの組み合わせに
    より記録される透過濃度は、当該各濃度レベルを表現す
    るのに用いられる各インクによるインクドットの各透過
    濃度が加算された濃度と等しく、 前記1画素の濃度レベルに対応する透過濃度と、該濃度
    レベルに隣接する濃度レベルに対応する透過濃度との差
    は、高濃度領域よりも低濃度領域のほうが小さいことを
    特徴とする記録装置の制御方法。
  18. 【請求項18】 前記1画素の濃度レベルに対し、前記
    高濃度領域の濃度レベルとの差の最大値をΔOD(max,h
    igh)、前記低濃度領域の濃度レベルとの差をΔOD(ma
    x,low)とする場合、 ΔOD(max,high)≧2・ΔOD(max,high) であることを特徴とする請求項17に記載の記録装置の
    制御方法。
  19. 【請求項19】 前記低濃度領域における1画素の濃度
    レベルに対応する透過濃度の間隔は、実質的に一定であ
    ることを特徴とする請求項17または18に記載の記録
    装置の制御方法
  20. 【請求項20】 前記1画素、同系色の濃度の異なる
    インクドットが最大m個、かつ同一濃度のインクドット
    が最大1個形成される場合、 m<n であり、同系色の濃度の異なるインクドットの透過濃度
    を、低濃度側から D1、D2、…、Dm、…、Dn とした場合、低濃度側からm個のインク濃度比が D1:D2:…:Dm=1:2:…:2m-1 となるようにしたことを特徴とする請求項17乃至19
    のいずれかに記載の記録装置の制御方法。
  21. 【請求項21】 前記1画素、同系色の濃度の異なる
    インクドットが最大m個、かつ同一濃度のインクドット
    が最大2個形成される場合、 m/2<n であり、 同系色の濃度の異なるインクドットの透過濃度を、低濃
    度側から D1、D2、…、Dm、…、Dn とした場合、 低濃度側からm個のインク濃度D1、D2、…、Dm、も
    しくはその内の2個のインク濃度の和D1+D1、D2+
    D2、…、Dm+Dmの中で、任意のm個の濃度比が 1:2:…:2m-1 を満たすことを特徴とする請求項17乃至19のいずれ
    に記載の記録装置の制御方法。
  22. 【請求項22】 少なくとも3種類の濃度の異なる同系
    色のインクを、該インクの種類に対応して設けられた記
    録ヘッドから透過媒体の各画素に吐出し複数のインク
    の組み合わせによる階調記録を行うにあたり、各濃度レ
    ベルに対応する記録画像の透過濃度値の比D1:…:Dn
    (n:正の整数)が、少なくともDi-1<Di≦2・Di-1
    (但し、DiはD1の略整数倍、2<i≦n、i:正の整
    となる第1条件を満たす記録装置であって 前記記録画像の透過濃度値の比を設定する設定手段と、 前記設定された濃度比に基づいて、前記夫々の記録ヘッ
    ドから吐出されるインクの組み合わせを制御する制御手
    段とを備え、前記透過媒体は、前記同一画素に複数の記録剤が吐出さ
    れるに伴って、当該画素に吐出される各記録剤による透
    過濃度が加算されていく性質を有し、 前記各インク毎の記録画像の透過濃度値の和、夫々の
    インクを重ね合わせて記録した場合の記録画像の透過
    度値と略等しくなり、 前記各濃度レベルに対応する記録画像の透過濃度値の比
    D1:…:Dnは、前記第1条件と、更に、 Dj-1<Dj<2・Dj-1、2<j≦n、j:正の整数 となる第2条件を組み合わせた条件を満たし、 前記第1条件と前記第2条件は、連続する異なる濃度レ
    ベルのそれぞれに応じて記録された記録画像間の光学
    濃度の差が実質的に等しくなるように組み合わされて
    いることを特徴とする記録装置。
  23. 【請求項23】 前記第1条件は、i=2の場合、Di=
    2・Di-1を満たすことを特徴とする請求項22に記載
    の記録装置。
  24. 【請求項24】 前記記録画像が、1画素あたり表現で
    きる階調数が16階調以上の医療用画像であることを特
    徴とする請求項22または23に記載の記録装置。
  25. 【請求項25】 前記記録ヘッドは、前記記録画像の一
    画素に重ね合わせて吐出する吐出数の最大値をmとする
    と、2(m+1)以上の階調数を表現できるような、前記イ
    ンクの濃度比の組み合わせを有する複数種のインクを有
    することを特徴とする請求項22に記載の記録装置。
  26. 【請求項26】 前記記録ヘッドは、前記記録画像の一
    画素に重ね合わせて吐出する吐出数の最大値をmとする
    と、該インクを透過媒体に吐出した場合の記録画像の
    濃度値の比D1:…:Dnが、少なくとも 1:2:4:…:2(i-1) 但し、i≦m、m:正の整数 Di-1<Di≦2・Di-1 但し、i>m且つDiはD1の略
    整数倍 となる第3条件を満たす複数種類のインクを有し、 前記記録画像の透過濃度比D1:…:Dnは、前記第3条
    件と、更に、 Dj-1<Dj<2・Dj-1 但し、j>m且つDjはD1
    の略整数倍 となる第4条件を組み合わせた条件を満たすことを特徴
    とする請求項22に記載の記録装置。
  27. 【請求項27】 前記記録ヘッドは、前記インクを透過
    媒体に吐出した場合の記録画像の透過濃度値の比が、略
    1:2:4:…:2(n-1)となる条件を満たす複数の種
    類のインクを有することを特徴とする請求項22に記載
    の記録装置。
  28. 【請求項28】 前記透過媒体は、前記記録画像として
    透過画像を記録するための透明部材からなることを特徴
    とする請求項22乃至27のいずれかに記載の記録装
    置。
  29. 【請求項29】 前記記録画像は、医療診断用画像であ
    ることを特徴とする請求項22乃至28のいずれかに記
    載の記録装置。
  30. 【請求項30】 少なくとも3種類の濃度の異なる同系
    色のインクを、該インクの種類に対応して設けられた記
    録ヘッドから透過媒体の各画素に吐出し複数のインク
    の組み合わせによる階調記録を行うにあたり、各濃度レ
    ベルに対応する記録画像の透過濃度値の比D1:…:Dn
    (n:正の整数)が、少なくともDi-1<Di≦2・Di-1
    (但し、DiはD1の略整数倍、2<i≦n、i:正の整
    となる第1条件を満たす記録装置の制御方法であっ
    前記記録画像の透過濃度値の比を設定する設定工程と、 前記設定された濃度比に基づいて、前記夫々の記録ヘッ
    ドから吐出されるインクの組み合わせを制御する制御工
    程とを備え、前記透過媒体は、前記同一画素に複数の記録剤が吐出さ
    れるに伴って、当該画素に吐出される各記録剤による透
    過濃度が加算されていく性質を有し、 前記各インク毎の記録画像の透過濃度値の和、夫々の
    インクを重ね合わせて記録した場合の記録画像の透過
    度値と略等しくなり、 前記各濃度レベルに対応する記録画像の透過濃度値の比
    D1:…:Dnは、前記第1条件と、更に、 Dj-1<Dj<2・Dj-1、2<j≦n、j:正の整数 となる第2条件を組み合わせた条件を満たし、 前記第1条件と前記第2条件は、連続する異なる濃度レ
    ベルのそれぞれに応じて記録された記録画像間の光学
    濃度の差が実質的に等しくなるように組み合わされて
    いることを特徴とする記録装置の制御方法。
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