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JP3374836B2 - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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Publication number
JP3374836B2
JP3374836B2 JP2000245813A JP2000245813A JP3374836B2 JP 3374836 B2 JP3374836 B2 JP 3374836B2 JP 2000245813 A JP2000245813 A JP 2000245813A JP 2000245813 A JP2000245813 A JP 2000245813A JP 3374836 B2 JP3374836 B2 JP 3374836B2
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voltage
secondary winding
circuit
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potential
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JP2000245813A
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貴徳 福岡
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Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電源装置に係り、特
に、トランスの一次巻線に断続的に電圧を印加し、トラ
ンスの中点付き二次巻線に誘起された電圧を整流・平滑
化して負荷に供給する電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、スイッチング素子によってト
ランスの一次巻線に直流電圧を断続的に印加し、センタ
ータップ(中点)が設けられたトランスの二次巻線に誘
起された電圧を、整流回路によって整流(全波整流)す
ると共に平滑化することで所定の直流電圧を得るスイッ
チング電源装置(所謂DC−DCコンバータ)が知られ
ている。この種のスイッチング電源装置において、整流
回路の整流素子としてはダイオードを用いることが一般
的であるが、ダイオードの順方向電圧降下(例えば0.6V
程度)により整流回路で損失が発生し、この損失がスイ
ッチング電源装置の効率向上の妨げとなっている。
【0003】整流回路での損失を低減する方法の1つと
して、ショットキーダイオードを整流素子として用いる
方法は従来より採用されているが、この方法は素子の性
能に依存するものであり、飛躍的な損失低減は望めな
い。他の方法として、回路技術により損失低減を行う方
法も知られており、整流素子としてMOSFET等のス
イッチング素子を利用した同期整流回路を整流回路とし
て用いる方法が主として用いられている。
【0004】同期整流回路におけるMOSFETの駆動
方式としては、例えばトランスの二次巻線の一端と平滑
回路との導通をオンオフする第1のMOSFETのゲー
トを二次巻線の他端に接続すると共に、二次巻線の他端
と平滑回路との導通をオンオフする第2のMOSFET
のゲートを二次巻線の一端に接続した構成(特開平7−
337005号公報参照)や、MOSFETのゲートと
二次巻線との間に抵抗を設けた構成(実開平7−239
90号公報参照)、MOSFETのゲートと二次巻線と
の間に抵抗、ダイオード及びコンデンサを並列設けた構
成(特開平8−331841号公報参照)等が提案され
ている。
【0005】上述した各構成では、何れもトランスの一
次巻線に電圧が印加されている期間(整流期間)に何れ
か一方のMOSFETがオン状態となって同期整流回路
が働くので、整流期間の損失の低減を達成することがで
きる。しかし、整流期間の損失は低減できるものの、転
流期間(トランスの一次巻線に電圧が印加されていない
期間)に、平滑回路のインダクタンスによって発生した
電流が全てMOSFETのボディダイオード(MOSF
ETの内部ダイオード:寄生ダイオードともいう)を流
れることで損失が発生する。一般に、ボディダイオード
はファストリカバリダイオードやショットキーダイオー
ドと比較して順方向電圧降下が大きいので損失はかえっ
て増大する。このため、転流期間にボディダイオードに
電流が流れないようにするための工夫が必要となる。
【0006】また、転流期間の損失を低減するため、入
力電圧を制御して転流期間を短くする方法も提案されて
いるが、この方式で損失を有効に低減するためには転流
期間を非常に短くする必要があり、スイッチング電源装
置としての動作範囲が狭くなってしまうという問題があ
る。
【0007】また、特開平3−117364号公報に
は、中点付きの2次巻線を2組備えたトランスを用いる
と共に平滑回路のインダクタンスとしてチョークトラン
スを用い、転流期間に2次側の2個のスイッチング素子
を各々オンさせる構成や、転流期間にはチョークトラン
スの二次巻線に誘起された電圧によってスイッチング素
子をオンさせて平滑回路の入力端を短絡させることでチ
ョークトランスの一次巻線の蓄積電力を負荷へ供給する
構成が開示されている。しかし、上記回路はトランスの
構成が複雑になるという欠点を有している。また、チョ
ークトランスを用いてスイッチング素子をオンオフさせ
る構成ではスイッチング素子をオンオフさせる信号の位
相遅れによって損失が生ずるという問題もある。
【0008】更に、特開平8−322245号公報の図
7や図9等には、トランスの一次側に変流器を設けて一
次側のスイッチング素子を流れる電流を変流器により検
出すると共に、トランスの二次側に駆動電源用の補助巻
線を設け、転流期間にも二次側のスイッチング素子をオ
ンさせる構成が開示されているが、上記の構成では一次
側に変流器を設ける必要があると共にトランスに補助巻
線を設ける必要があるので回路構成が複雑となり、コス
ト等の面で不利である。
【0009】また、特開平9−149635号公報に
は、トランスの一次側に4個のスイッチング素子を備え
たフルブリッジのインバータを設け、二次側に一対のス
イッチング素子から成る同期整流回路を設けた構成にお
いて、転流期間には、それまでの整流期間にオン状態と
なっていた一次側のスイッチング素子対の一方のみをオ
フさせると共に、二次側の一対のスイッチング素子の一
方もオン状態を継続させる技術が開示されている。ま
た、特開平9−149636号公報には、上記公報と同
様の構成の電源装置において、転流期間には二次側の一
対のスイッチング素子を各々オンさせることが記載され
ている。しかしながら、上記各公報に記載の技術は、何
れもスイッチング素子をオンオフさせる駆動信号を発生
させる回路の回路構成が非常に複雑になるという欠点が
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、セン
タタップ型の同期整流回路を含んで構成された従来の電
源装置は、何れも、転流期間にスイッチング素子のボデ
ィダイオードに電流が流れることで損失が生ずるか、又
はボディダイオードに電流が流れることを阻止するため
に回路構成が非常に複雑になる、という欠点を有してい
た。
【0011】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、簡易な構成で損失を低減できる電源装置を得ること
が目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る電源装置は、一次巻線と、
中点が設けられた二次巻線とを備えたトランスと、前記
トランスの一次巻線に一方向の電圧を印加した後に電圧
の印加を所定期間停止し、前記一次巻線に他方向の電圧
を印加した後に電圧の印加を所定期間停止することを繰
り返す電圧印加手段と、前記トランスの二次巻線の両端
と接続点との間に各々設けられ、各々ダイオードが並列
に設けられた一対の第1スイッチング素子と、前記二次
巻線の中点と前記接続点との間に設けられた平滑回路
と、前記一次巻線に電圧が印加されている期間に前記一
対の第1スイッチング素子を交互にオンさせる制御手段
と、制御信号入力端の電位が高電位のときにオン状態、
低電位のときにオフ状態となり、オン状態で前記二次巻
線の中点と前記接続点とを短絡するように設けられた第
2スイッチング素子と、前記二次巻線の中点又は接続点
の電位が高電位とされている間は前記第2スイッチング
素子の制御信号入力端の電位を低電位とし、前記二次巻
線の中点又は接続点の電位が低電位とされている間は
前記平滑回路の出力を抵抗を介して前記第2スイッチン
グ素子の制御信号入力端に接続する給電線から供給され
るエネルギーにより、前記第2スイッチング素子の制御
信号入力端の電位を高電位とする短絡制御手段と、を含
んで構成されている。
【0013】請求項1記載の発明では、トランスの一次
巻線に一方向の電圧を印加した後に電圧の印加を所定期
間停止し、一次巻線に他方向の電圧を印加した後に電圧
の印加を所定期間停止することを繰り返す電圧印加手段
が設けられている。電圧印加手段は、直流電源と、該直
流電源の電圧を一次巻線に一方向の電圧として印加して
いる状態、他方向の電圧として印加している状態、及
び、一次巻線への電圧の印加を停止している状態に切替
え可能な複数のスイッチング素子と、を含んで構成する
ことができ、具体的には、例えばハーフブリッジ型やフ
ルブリッジ型のDC−ACインバータ回路で構成するこ
とができる。
【0014】また、請求項1の発明では、トランスの二
次巻線の両端と接続点との間に第1スイッチング素子が
各々設けられ、二次巻線の中点と接続点との間に平滑回
路が設けられているので、トランスの一次巻線に電圧が
印加されている期間に、制御手段が一対の第1スイッチ
ング素子を交互にオンさせる(トランスの一次巻線に電
圧が印加されている期間に一対の第1スイッチング素子
の一方をオンさせると共に、前記電圧が印加されている
期間が到来する毎にオンさせる第1スイッチング素子を
切替える)ことで、トランスの一次巻線と二次巻線の巻
数比に応じて二次巻線に誘起された電圧が、一対の第1
スイッチング素子によって整流されると共に平滑回路に
よって平滑化され、負荷に供給することが可能となる。
【0015】ところで、トランスの一次巻線に電圧が印
加されていない期間には、平滑回路に蓄えられたエネル
ギーが電流として流れ、この電流が第1スイッチング素
子のボディダイオード(第1スイッチング素子に並列に
設けられたダイオード)を流れると損失が生ずる。ボデ
ィダイオードに電流が流れることを阻止することは、二
次巻線の中点と接続点とを短絡することによって達成で
きる。
【0016】このため請求項1の発明では、制御信号入
力端の電位が高電位のときにオン状態、低電位のときに
オフ状態となる第2スイッチング素子が、オン状態で二
次巻線の中点と接続点とを短絡するように設けられてお
り、短絡制御手段は、二次巻線の中点又は接続点の電位
が高電位とされている間は第2スイッチング素子の制御
信号入力端の電位を低電位とし、二次巻線の中点又は接
続点の電位が低電位とされている間は、記平滑回路の出
力を抵抗を介して第2スイッチング素子の制御信号入力
端に接続する給電線から供給されるエネルギーにより、
第2スイッチング素子の制御信号入力端の電位を高電位
とすることで、前記一次巻線への電圧の印加が停止され
ている期間に第2スイッチング素子をオンさせる。これ
により、平滑回路に蓄えられたエネルギーによる電流は
第2スイッチング素子を通って平滑回路側へ還流するの
で、第1スイッチング素子や第2スイッチング素子のボ
ディダイオードを電流が流れることが阻止され、損失を
低減することができる。また、トランスの二次巻線にも
電流が流れないので、二次巻線を電流が流れることによ
る損失(銅損)も解消することができる。
【0017】前述のように、二次巻線の中点(又は接続
点の電位)は、一次巻線に電圧が印加されていない期間
(すなわち第2スイッチング素子をオンすべき期間)に
のみ低電位となるので、二次巻線の中点(又は接続点の
電位)の電位を利用することで、第2スイッチング素子
を適正なタイミングでオンオフさせる(一次巻線に電圧
が印加されていない期間にのみオンさせる)信号を非常
に簡易な構成で生成することが可能となる。
【0018】なお、請求項1に記載の短絡制御手段は、
例えば請求項2に記載したように、給電線とトランスの
二次巻線の接続点又は中点の間に設けられ、前記二次巻
線の中点又は接続点の電位を分圧した電圧に応じてオン
オフされるトランジスタを含んで構成することができ
る。
【0019】請求項記載の発明に係る電源装置は、一
次巻線と、中点が設けられた二次巻線とを備えたトラン
スと、前記トランスの一次巻線に一方向の電圧を印加し
た後に電圧の印加を所定期間停止し、前記一次巻線に他
方向の電圧を印加した後に電圧の印加を所定期間停止す
ることを繰り返す電圧印加手段と、前記トランスの二次
巻線の両端と接続点との間に各々設けられ、各々ダイオ
ードが並列に設けられた一対の第1スイッチング素子
と、前記二次巻線の中点と前記接続点との間に設けられ
た平滑回路と、前記一次巻線に電圧が印加されている期
間に前記一対の第1スイッチング素子を交互にオンさせ
る制御手段と、オン状態で前記二次巻線の中点と前記接
続点とを短絡するように設けられ、前記一次巻線に電圧
が印加されていない期間に順方向電圧が印加されるダイ
オードが並列に設けられた第2スイッチング素子と、前
記ダイオードを介して流れる電流が所定値以上のときに
出力信号を高電位とする比較器を含んで構成され、該比
較器から出力された信号を前記第2スイッチング素子の
制御信号入力端に入力することで、前記一次巻線への電
圧の印加が停止されている期間に第2スイッチング素子
をオンさせる短絡制御手段と、を含んで構成されてい
る。
【0020】請求項記載の発明では、請求項1の発明
と同様のトランス、電圧印加手段、一対の第1スイッチ
ング素子、平滑回路、制御手段が設けられている。請求
記載の発明に係る第2スイッチング素子は、一次巻
線に電圧が印加されていない期間に順方向電圧が印加さ
れるダイオードが並列に設けられており、一次巻線に電
圧が印加されていない期間が始まるとダイオードを介し
て電流が流れ、一次巻線に電圧が印加されていない期間
が終了すると第2スイッチング素子がオン状態であって
も前記電流が流れなくなる(第2スイッチング素子がモ
ノポーラトランジスタである等の場合)ので、第2スイ
ッチング素子を介して流れる電流を利用することによっ
ても、第2スイッチング素子を適正なタイミングでオン
オフさせる信号を非常に簡易な構成で生成することが可
能となる。
【0021】このため、請求項記載の発明では、ダイ
オードを流れる電流が所定値以上のときに出力信号を高
電位とする比較器を含んで短絡制御手段を構成してお
り、比較器からは、第2スイッチング素子を適正なタイ
ミングでオンオフさせる信号が出力されることになるの
で、該信号を第2のスイッチング素子の制御信号入力端
(例えばMOSFETにおけるゲート)にそのまま入力
する、という簡易な構成により第2スイッチング素子を
適正なタイミングでオンオフさせることができる。
【0022】なお、この態様では一次巻線に電圧が印加
されていない期間が始まると第2スイッチング素子とし
てのN型MOSFETのボディダイオードを電流が流れ
ることになるが、比較器によってN型MOSFETがオ
ンされた後は、N型MOSFETのチャンネルを通って
電流が流れることでボディダイオードには電流が流れな
いので、ボディダイオードを通って電流が流れている期
間はごく僅かであり、ボディダイオードを電流が流れる
ことによる損失もごく僅かで済む。
【0023】上述したように、請求項の発明によれ
ば、一対の第1スイッチング素子のボディダイオードに
電流が流れることを阻止することを、トランスに補助巻
線を設けたりトランスの一次側或いは平滑回路に特別な
回路や素子を設けることなく実現でき、第2スイッチン
グ素子のボディダイオードに定常的に電流が流れること
も阻止できるので、簡易な構成で損失を低減することが
できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。なお、以下では、本発
明の実施形態の説明に先立ち、まず本発明の比較例を説
明する。
【0025】〔比較例〕図1には比較例に係る電源装置
10が示されている。電源装置10は、一次巻線12A
及び中点が設けられた二次巻線12Bを備えたトランス
12と、トランス12の一次巻線12Aに接続されたD
C−ACインバータ回路14と、トランス12の二次巻
線12Bに接続された同期整流回路16と、同期整流回
路16に接続された平滑回路18と、平滑回路18及び
DC−ACインバータ回路14に接続された帰還・制御
回路20と、で構成され、平滑回路18に接続された負
荷22に直流電圧を供給するものである。
【0026】DC−ACインバータ回路14は電圧印加
手段に対応しており、本比較例では、DC−ACインバ
ータ回路14としてハーフブリッジ型のインバータ回路
を用いている。すなわち、DC−ACインバータ回路1
4は直流電圧源26を備え、直流電圧源26のプラス端
子はMOSFET28のドレイン及びコンデンサ32の
一端に各々接続されている。なお直流電圧源26は、例
えば商用の交流電圧源と整流回路と平滑回路で構成する
ことができる。
【0027】MOSFET28のソースはトランス12
の一次巻線12Aの一端及びMOSFET30のドレイ
ンに各々接続されており、コンデンサ32の他端はトラ
ンス12の一次巻線12Aの他端及びコンデンサ34の
一端に接続されている。MOSFET30のソース及び
コンデンサ34の他端は直流電圧源26のマイナス端子
に接続されている。MOSFET28、30のゲートは
帰還・制御回路20に接続されており、MOSFET2
8、30は帰還・制御回路20によってオンオフが制御
される(詳細は後述)。
【0028】また、本比較例に係る同期整流回路16は
N型のMOSFET38、40を備えている。なお図1
では、MOSFET38、40のボディダイオードを各
々「38a」「40a」の符号を付して示している。M
OSFET38のドレインはトランス12の二次巻線1
2Bの一端に接続されており、MOSFET40のドレ
インは二次巻線12Bの他端に接続されている。また、
MOSFET38、40のソースは接続点Pで互いに接
続されている。MOSFET38、40は本発明に係る
一対の第1スイッチング素子に対応している。
【0029】なお、以下では説明の都合上、便宜的に、
トランス12の二次巻線12Bのうち、MOSFET3
8のドレインと接続されている二次巻線12Bの一端か
ら二次巻線12Bの中点迄の区間の巻線を「二次巻線1
2B0」、MOSFET40のドレインと接続されてい
る二次巻線12Bの他端から二次巻線12Bの中点迄の
区間の巻線を「二次巻線12B1」と称して各々を区別
する。
【0030】また、トランス12の二次巻線12Bのう
ち二次巻線12B0側の端部は反転回路(NOT回路)
42の入力端に接続されており、反転回路42の出力端
はMOSFET38のゲートに接続されている。同様
に、二次巻線12Bのうち二次巻線12B1側の端部は
反転回路44の入力端に接続されており、反転回路44
の出力端はMOSFET40のゲートに接続されてい
る。
【0031】平滑回路18は、一端がトランス12の二
次巻線12Bの中点に接続されたインダクタンス48
と、一端がインダクタンス50の他端に接続され他端が
接続点Pに接続されたコンデンサ50と、で構成されて
いる。電源装置10による直流電圧供給対象としての負
荷22はコンデンサ50の両端に接続される。
【0032】また、コンデンサ50の一端から負荷22
へ至る給電線の途中には接続線54の一端が接続されて
おり、接続線54の他端は、直列に接続された帰還・制
御回路20の抵抗56、58を介して接続点Pに接続さ
れている。抵抗56と抵抗58の接続点は誤差増幅器6
0の入力端に接続されており、電源装置10から負荷2
2に供給される直流電圧は抵抗56、58によって分圧
されて誤差増幅器60に入力される。誤差増幅器60は
目標電圧値に対する入力電圧値の差(誤差)が0となる
ように誤差の極性を反転して増幅する。
【0033】誤差増幅器60の出力端はフォトカプラ6
2を介して可変周波数発振回路64の入力端に接続され
ており、可変周波数発振回路64の出力端はパルス発生
回路66に接続されている。可変周波数発振回路64
は、予め定められた基準周波数に対し、フォトカプラ6
2を介して誤差増幅器60から入力された信号の電圧値
に応じて発振周波数を変化させ、該発振周波数の信号を
パルス発生回路66に入力する。
【0034】本比較例では、MOSFET28、30の
オフ時間tOFFを一定とし、オン時間tONを変化させる
ことでMOSFET28、30のオンオフのデューティ
ー比を制御して負荷22に供給する直流電圧を一定に制
御している。MOSFET28、30のオフ時間tOFF
はワンショットタイマ68に保持されており、オフ時間
OFFを規定する信号がワンショットタイマ68からパ
ルス発生回路66に入力される。
【0035】パルス発生回路66は、可変周波数発振回
路64及びワンショットタイマ68から入力された信号
に基づき、MOSFET28のみがオン時間tONだけオ
ンし、次にMOSFET28、30がオフ時間tOFF
け各々オフし、続いてMOSFET30のみがオン時間
ONだけオンし、更にMOSFET28、30がオフ時
間tOFFだけ各々オフするようにMOSFET28、3
0をオンオフさせる駆動信号(パルス信号)を生成し、
生成した駆動信号をMOSFET28、30のゲートに
各々入力する。
【0036】次に、本比較例の作用として電源装置10
の動作について説明する。DC−ACインバータ回路1
4では、MOSFET28がオンしているときには、直
流電圧源26→MOSFET28→トランス12の一次
巻線12A→コンデンサ32,34という経路で電流が
流れ、MOSFET30がオンしているときには、コン
デンサ32,34→トランス12の一次巻線12A→M
OSFET30→直流電圧源26という経路で電流が流
れる。
【0037】従って、一次巻線12Aに流れる電流の向
き(一次巻線12Aに印加される電圧の向き)は、MO
SFET28がオンしているときとMOSFET30が
オンしているときで逆向きとなり、図2に「一次巻線電
圧」及び「一次巻線電流」として示すように、一次巻線
12Aには、一定の休止期間(=オフ時間tOFF)を挟
んで、極性の異なる電圧が交互に印加されて互いに逆向
きの電流が交互に流れる。なお、図2に示した一次巻線
電圧及び一次巻線電流は、MOSFET30がオンし、
コンデンサ32,34→一次巻線12A→MOSFET
30→直流電圧源26という経路で電流が流れている状
態での極性を「正」として表示している。
【0038】トランス12の一次巻線12Aに上記のよ
うに電圧が印加されると、二次巻線12Bの中点の電位
(電圧V1)、二次巻線12Bのうち二次巻線12B1
側の端部の電位(電圧V2)、二次巻線12Bのうち二
次巻線12B0側の端部の電位(電圧V3)は、時間の
経過に伴って図2に示すように変化する。なお、電圧V
1,V2,V3は何れも基準電位が接続点Pの電位VP
である。また、MOSFET40のゲートには、電圧V
2の電圧の高低(ハイレベル/ローレベル)が反転回路
44によって反転されて入力され(図2に示すV4)、
MOSFET38のゲートには、電圧V3の電圧の高低
が反転回路42によって反転されて入力される(図2に
示すV5)。なお電圧V4,V5も接続点Pの電位VP
が基準電位である。
【0039】MOSFET40は電圧V4がハイレベル
のときにオンし、MOSFET38は電圧V5がハイレ
ベルのときにオンするので、DC−ACインバータ回路
14が一次巻線12Aに正方向の電圧を印加することで
二次巻線12B0に電圧が誘起されると、電圧V1及び
電圧V2がハイレベルで電圧V3がローレベルとなって
いる状態A(図2に示す期間Aにおける状態)になり、
電圧V4がローレベルとなることでMOSFET40は
オフし、電圧V5がハイレベルとなることでMOSFE
T38はオンする。
【0040】これにより、トランス12の二次巻線12
Bの中点→インダクタンス48→コンデンサ50及び負
荷22→接続点P→MOSFET38→二次巻線12B
0という経路で電流が流れ、所定の極性の直流電圧が平
滑回路18を介して負荷22に供給されると共に、平滑
回路18のインダクタンス48にエネルギーが蓄積され
る。
【0041】なお、このときMOSFET40はオフし
ており、二次巻線12B1は逆電圧が誘起された状態と
なっているので、二次巻線12Bのうち二次巻線12B
1側の端部の電位は接続点Pの電位VPと比較して高電位
になっている。従って、接続点PからMOSFET40
のボディダイオード40aを通って電流が流れることは
なく、ボディダイオード40aを電流が流れることで損
失が生ずることはない。
【0042】図2において、二次巻線電流IB0は二次巻
線12B0を流れる電流、二次巻線電流IB1は二次巻線
12B1を流れる電流、二次側電流I0は平滑回路18の
インダクタンス48を流れる電流を各々表しているが、
前述のように状態Aでは二次巻線12B1に電流が流れ
ない(二次巻線電流IB1=0)ので、二次側電流I0
二次巻線電流IB0に等しくなる。
【0043】また、所定のオン時間が経過しDC−AC
インバータ回路14が一次巻線12Aへの電圧の印加を
休止すると、二次巻線12Bに電圧が誘起されず、電圧
V1、V2、V3が各々ローレベルになっている状態B
(図2に示す期間Bにおける状態)に切り替わり、電圧
V4、V5が各々ハイレベルとなることでMOSFET
38、40が各々オンする。
【0044】従ってこの状態Bでは、平滑回路18のイ
ンダクタンス48に蓄積されたエネルギーにより、イン
ダクタンス48→コンデンサ50及び負荷22→接続点
P→MOSFET38→二次巻線12B0→二次巻線1
2Bの中点→インダクタンス48という第1の経路を電
流が流れると共に、インダクタンス48→コンデンサ5
0及び負荷22→接続点P→MOSFET40→二次巻
線12B1→二次巻線12Bの中点→インダクタンス4
8という第2の経路を電流が流れることになり(図2の
期間Bにおける二次巻線電流IB0、IB1、二次側電流I
0を参照)、状態Aのときと同一の極性の直流電圧が負
荷22に供給される。
【0045】仮に状態BでMOSFET38,40がオ
フしていた場合、MOSFET38のボディダイオード
38aには二次巻線電流IB0が順方向に流れ、MOSF
ET38のボディダイオード38aには二次巻線電流I
B1が順方向に流れることで、ボディダイオード38a,
38bの順方向電圧降下により損失が生ずる。しかし本
比較例では、前述のように状態BでMOSFET38、
40が各々オンしているので、MOSFET38のボデ
ィダイオード38a及びMOSFET40のボディダイ
オード40aを通って電流が流れることはなく、ボディ
ダイオード38a、40aを電流が流れることによる損
失の発生を回避することができる。なお、状態Bでは二
次巻線12B0、12B1を各々電流が流れるので、二次
側電流I 0は二次巻線電流IB0と二次巻線電流IB1の和
に等しい(I0=IB0+IB1)。
【0046】また、所定のオフ時間が経過しDC−AC
インバータ回路14が一次巻線12Aに負方向の電圧を
印加することで二次巻線12B1に電圧が誘起される
と、上述した状態Bから、電圧V1、V3がハイレベル
で電圧V2がローレベルとなっている状態C(図2に示
す期間Cにおける状態)へ切り替わり、電圧V4がハイ
レベルとなることでMOSFET40はオンし、電圧V
5がローレベルとなることでMOSFET38はオフす
る。
【0047】これにより、トランス12の二次巻線12
Bの中点→インダクタンス48→コンデンサ50及び負
荷22→接続点P→MOSFET40→二次巻線12B
1という経路で電流が流れ、状態A及び状態Bのときと
同一の極性の直流電圧が負荷22に供給されると共に、
平滑回路18のインダクタンス48にエネルギーが蓄積
される。
【0048】なお、このときMOSFET38はオフし
ており、二次巻線12B0は逆電圧が誘起された状態と
なっているので、二次巻線12Bのうち二次巻線12B
0側の端部の電位は接続点Pの電位VPと比較して高電位
になっている。従って、接続点PからMOSFET38
のボディダイオード38aを通って電流が流れることは
なく、ボディダイオード38aを電流が流れることで損
失が生ずることはない。状態Cでは二次巻線12B0
電流が流れない(二次巻線電流IB0=0)ので、二次側
電流I0は二次巻線電流IB1に等しくなる。
【0049】図2からも明らかなように、電源回路10
の二次側回路(同期整流回路16及び平滑回路18)
は、電源回路10が動作している間、状態がA→B→C
→B→A→…と順次切り替わるが、上述したように、状
態A乃至状態Cの何れの状態においてもMOSFET3
8、40のボディダイオード38a、40aに電流が流
れることはないので、ボディダイオードを電流が流れる
ことで損失が生ずることを回避することができる。
【0050】また、本比較例では、DC−ACインバー
タ回路14によってトランス12の一次巻線12Aに電
圧が印加されている期間にMOSFET38、40を交
互にオンさせると共に、一次巻線12Aへの電圧の印加
が停止されている期間にMOSFET38、40を各々
オンさせることを、二次巻線12Bの両端の電位(電圧
V2、V3)を反転回路42、44で反転させてMOS
FET38、40のゲートに入力する、という簡易な構
成で実現しているので、電源装置10の構成の簡略化、
低コスト化を実現できる。
【0051】なお、MOSFET38、40のオンオフ
を制御する制御手段は、図3又は図4に示したように構
成することも可能である。例として図3に示した電源装
置72では、電圧V2、V3を反転する反転回路42、
44に代えて、入力端が二次巻線12Bの中点に接続さ
れた反転回路74が設けられている。反転回路74の出
力端は、OR回路76の2個の入力端の一方、及びOR
回路78の2個の入力端の一方に各々接続されている。
【0052】OR回路76の2個の入力端の他方は二次
巻線12Bのうち二次巻線12B1側の端部に接続され
ており、OR回路76の出力端はMOSFET38のゲ
ートに接続されている。また、OR回路78の2個の入
力端の他方は二次巻線12Bのうち二次巻線12B0
の端部に接続されており、OR回路78の出力端はMO
SFET40のゲートに接続されている。
【0053】OR回路76は、電圧V1(図2参照)が
反転回路74によって反転されて入力されると共に電圧
V2が入力され、双方の信号の論理和に相当する信号を
出力するので、OR回路76から出力される信号は図2
に示す電圧V5と同一の波形となる。また、OR回路7
8は、電圧V1が反転回路74によって反転されて入力
されると共に電圧V3が入力され、双方の信号の論理和
に相当する信号を出力するので、OR回路78から出力
される信号は図2に示す電圧V4と同一の波形となる。
【0054】従って、図3に示す電源回路72のMOS
FET38、40は、DC−ACインバータ回路14に
よる一次巻線12Aへの電圧の印加に対し、図1に示す
電源回路10のMOSFET38、40と同一のタイミ
ングでオンオフされることになるので、電源装置10と
同様にMOSFET38、40のボディダイオードを電
流が流れることで損失が生ずることを回避することがで
きる。また、MOSFET38、40のオンオフを制御
することを、反転回路74、OR回路76、78から成
る簡易な回路構成で実現しているので、電源装置72の
構成の簡略化、低コスト化を実現できる。
【0055】また、図4に示す電源装置82では、図3
に示したOR回路76、78に代えてダイオード84
A、84B、86A、86Bを用いている。すなわち反
転回路74の出力端はダイオード84A、86Aのアノ
ードに各々接続されている。また、ダイオード84Bの
アノードは二次巻線12Bのうち二次巻線12B1側の
端部に接続されており、ダイオード86Bのアノードは
二次巻線12Bのうち二次巻線12B0側の端部に接続
されている。そして、ダイオード84A、84Bのカソ
ードはMOSFET38のゲートに接続されており、ダ
イオード86A、86BのカソードはMOSFET40
のゲートに接続されている。
【0056】上記構成により、MOSFET38のゲー
トに入力される信号は図2に示す電圧V5と同一の波形
となり、MOSFET40のゲートに入力される信号は
図2に示す電圧V4と同一の波形となるので、電源回路
82のMOSFET38、40についても、DC−AC
インバータ回路14による一次巻線12Aへの電圧の印
加に対し、図1に示す電源回路10のMOSFET3
8、40と同一のタイミングでオンオフされることにな
る。従って、MOSFET38、40のボディダイオー
ドを電流が流れることで損失が生ずることを回避するこ
とができる。
【0057】また、MOSFET38、40のオンオフ
を制御することを、反転回路74、ダイオード84A、
84B、86A、86Bから成る簡易な回路構成で実現
しているので、電源装置82の構成の簡略化、低コスト
化を実現できる。
【0058】〔実施形態〕次に本発明の実施形態につい
て説明する。なお、比較例と同一の部分には同一の符号
を付し、説明を省略する。図5には本実施形態に係る電
源装置90が示されている。
【0059】電源装置90では、MOSFET38をオ
ンオフさせる駆動信号を出力する制御部92AがMOS
FET38のゲートに接続されており、MOSFET4
0をオンオフさせる駆動信号を出力する制御部92Bが
MOSFET40のゲートに接続されている。制御部9
2A、92Bとしては、例えば従来と同様に、MOSF
ET38を、二次巻線12B0に電圧が誘起される期間
A(図2参照)にのみオンさせ、MOSFET40を、
二次巻線12B1に電圧が誘起される期間Cにのみオン
させる駆動信号を発生させる構成を採用することができ
る。
【0060】上記の構成は、例えばMOSFET38の
ゲートに電圧V2が入力されるように、二次巻線12B
のうち二次巻線12B1側の端部とMOSFET38の
ゲートを接続する接続線によって制御部92Aを構成
し、MOSFET40のゲートに電圧V3が入力される
ように、二次巻線12Bのうち二次巻線12B0側の端
部とMOSFET40のゲートを接続する接続線によっ
て制御部92Bを構成することで実現できる。なお、制
御部92A、92Bは請求項1に記載の制御手段に対応
している。
【0061】また、二次巻線12Bの中点にはN型のM
OSFET94のドレインが接続されており、MOSF
ET94のソースは接続点Pに接続されている。なお、
図5ではMOSFET94のボディダイオードを「94
a」の符号を付して示している。また、二次巻線12B
の中点には反転回路96の入力端が接続されており、反
転回路96の出力端はMOSFET94のゲートに接続
されている。
【0062】なお、MOSFET94はオン状態で二次
巻線12Bの中点と接続点Pを短絡するので、請求項1
に記載の第2スイッチング素子に対応している。また、
反転回路96及び反転回路96を接続する接続線は請求
項1に記載の短絡制御手段に対応している。
【0063】次に本実施形態の作用を説明する。本実施
形態に係る電源装置90のMOSFET38、40は一
次巻線12Aに電圧が印加されていないとき(すなわち
期間B)に各々オフされるので、一次巻線12Aに電圧
が印加されていない期間Bに、平滑回路18のインダク
タンス48に蓄積されたエネルギーによりMOSFET
38、40のボディダイオード38a、40aに電流が
流れる。
【0064】これに対し、MOSFET94のゲートに
は、二次巻線12Bの中点の電圧V1の電圧の高低(ハ
イレベル/ローレベル)が反転回路96によって反転さ
れて入力されるので、図2に示すV1の変化からも明ら
かなように、MOSFET94は一次巻線12Aに電圧
が印加されていない期間Bにのみオンする。これによ
り、二次巻線12Bの中点と接続点Pが短絡されるの
で、インダクタンス48に蓄積されたエネルギーによる
電流はインダクタンス48→コンデンサ50及び負荷2
2→MOSFET94→インダクタンス48という経路
を流れる。
【0065】従って、MOSFET38、40のボディ
ダイオード38a、40a及びMOSFET94のボデ
ィダイオード94aを電流が流れることが阻止され、M
OSFET38、40、94のボディダイオードを電流
が流れることで損失が生ずることを回避することができ
る。また、実施形態に係る電源装置90では、一次巻線
12Aに電圧が印加されていない期間Bに二次巻線12
Bを電流が流れることも阻止されるので、二次巻線12
Bを電流が流れることで銅損が発生することも回避する
ことができ、比較例で説明した電源装置と比較して、電
源装置の効率を更に向上させることができる。また、M
OSFET38、40、94のボディダイオードを電流
が流れることを阻止することを、MOSFET94及び
反転回路96から成る簡易な回路構成で実現しているの
で、電源装置90の構成の簡略化及び低コスト化を実現
できる。
【0066】例えば反転回路96は、例として図6に示
すように抵抗100、102、104とトランジスタ1
06で構成することができる。すなわち、抵抗100の
一端はインダクタンス48と負荷22の間に接続されて
おり、抵抗100の他端はMOSFET94のゲートに
接続されている。また、抵抗102の一端はMOSFE
T94のドレインに接続されており、抵抗102の他端
は抵抗104の一端及びトランジスタ106のベースに
各々接続されている。トランジスタ106のコレクタは
MOSFET94のゲートに接続されており、トランジ
スタ106のエミッタ及び抵抗104の他端はMOSF
ET94のソースに接続されている。
【0067】上述した構成の反転回路において、抵抗1
00を介してMOSFET94のゲートに至る経路は反
転回路の給電線に相当し、MOSFET94のゲートに
は負荷22に供給される直流電圧が抵抗100を介して
入力される。
【0068】ここで、DC−ACインバータ回路14が
一次巻線12Aに電圧を印加している期間(期間A及び
期間C)は、二次巻線12Bの中点の電圧V1が高電位
とされるので、トランジスタ106のベースが電圧V1
を抵抗102、104で分圧した電位になりベースに電
流が流れることでトランジスタ106がオンし、給電線
の電位は低電位とされる。従って、二次巻線12Bの中
点の電圧V1が高電位とされている間はMOSFET9
4はオフ状態とされる。
【0069】また、DC−ACインバータ回路14が一
次巻線12Aへの電圧の印加を休止している期間(期間
B)は、二次巻線12Bの中点の電圧V1が低電位とさ
れるので、トランジスタ106がオフすることで給電線
の電位は高電位とされ、MOSFET94がオン状態に
なることで二次巻線12Bの中点と接続点Pが短絡され
る。反転回路96は上記のように非常に簡易な回路構成
で実現できるので、電源装置90の構成の簡略化及び低
コスト化を実現できる。
【0070】なお、図5ではMOSFET38、40の
ドレインを二次巻線12Bに接続した例を示したが、こ
れに限定されるものではなく、図7に示すように、MO
SFET38のソースを二次巻線12Bの二次巻線12
0側の端部に接続すると共に、MOSFET40のソ
ースを二次巻線12Bの二次巻線12B1側の端部に接
続するようにしてもよい。図7に示す電源装置110で
は、MOSFET38、40のドレインが接続点を介し
て互いに接続されており、この接続点PにはMOSFE
T94のドレイン、反転回路96の入力端及びインダク
タンス48の一端が接続されている。また、MOSFE
T94のソースは二次巻線12Bの中点に接続されてい
る。
【0071】この電源装置110は、二次巻線12B0
に電圧が誘起される期間A(図2参照)にMOSFET
38をオンさせたときに、二次巻線12B0→MOSF
ET38→接続点P→インダクタンス48→コンデンサ
50及び負荷22→二次巻線12Bの中点、という経路
で電流が流れ、二次巻線12B1に電圧が誘起される期
間CにMOSFET40をオンさせたときに、二次巻線
12B1→MOSFET40→接続点P→インダクタン
ス48→コンデンサ50及び負荷22→二次巻線12B
の中点、という経路で電流が流れる点以外の動作は電源
装置90と同じである。
【0072】電源装置110の反転回路96及び反転回
路96を接続する接続線は、請求項1に記載の短絡制御
手段に対応している。
【0073】また、短絡制御手段は、図5乃至図7に示
した構成に代えて、図8に示す構成を採用することも可
能である。すなわち、図8に示した電源装置114は、
一端がMOSFET94のソースに接続され他端が接続
点P(又は二次巻線12Bの中点)に接続された抵抗1
16と、マイナス端子が接続点P(又は二次巻線12B
の中点)に接続された基準電圧源118と、2個の入力
端の一方が基準電圧源118のプラス端子に、他方がM
OSFET94のソースに接続され、出力端がMOSF
ET94のゲートに接続された比較器120と、で構成
されている。
【0074】比較器120はMOSFET94のソース
に接続された入力端を介して入力される電圧が、基準電
圧源118に接続された入力端を介して入力される電圧
よりも大きい場合には、出力端を介して出力する信号の
レベル(電位)をハイレベル(高電位)とし、上記の場
合以外のときには出力信号のレベル(電位)をローレベ
ル(低電位)とする。
【0075】なお、MOSFET94は請求項に記載
の第2スイッチング素子に対応しており、比較器120
は請求項に記載の比較器に対応している。そして、上
記構成の短絡制御手段は、請求項に記載の短絡制御手
段に対応している。
【0076】電源装置114では、一次巻線12Aへの
電圧の印加が休止されると、インダクタンス48に蓄え
られていたエネルギーによる電流が、MOSFET94
のボディダイオード94aを流れるが、MOSFET9
4のソースの電位は抵抗116によって所定値以上とな
る。ここで、MOSFET94のソースに接続された入
力端を介して比較器120に入力される電圧が、基準電
圧源118に接続された入力端を介して比較器120に
入力される電圧よりも大きくなると、比較器120から
出力される信号のレベルがハイレベルとなり、MOSF
ET94がオンする。
【0077】これにより、二次巻線12Bの中点と接続
点Pが短絡されるので、インダクタンス48に蓄積され
たエネルギーによる電流はインダクタンス48→コンデ
ンサ50及び負荷22→抵抗116→MOSFET94
→インダクタンス48という経路を流れる。従って、M
OSFET38、40のボディダイオード38a、40
a及びMOSFET94のボディダイオード94aを電
流が流れることが阻止され、MOSFET38、40、
94のボディダイオードを電流が流れることで損失が生
ずることを回避することができる。
【0078】また、MOSFET38、40、94のボ
ディダイオードを電流が流れることを阻止することを、
MOSFET94と抵抗116、基準電圧源118及び
比較器120から成る簡易な回路構成で実現しているの
で、電源装置114の構成の簡略化及び低コスト化を実
現できる。
【0079】なお、電源装置114の短絡制御手段は、
MOSFET94のボディダイオード94aに電流が流
れたことを検知してMOSFET94をオンさせるの
で、MOSFET94がオンされる迄の間はMOSFE
T94のボディダイオード94aに電流が流れることに
なるが、MOSFET94のボディダイオード94aに
電流が流れ始めてから比較器120の出力信号のレベル
が切り替わる迄の期間の長さは、抵抗116の値や基準
電圧源118で発生される電圧等のパラメータを適切に
選択することで非常に短くすることができ、ボディダイ
オードを電流が流れることによる損失を極めて小さくす
ることができる。
【0080】なお、上記では第1スイッチング素子及び
第2スイッチング素子としてN型のMOSFETを適用
した場合を説明したが、これに限定されるものではな
く、第1スイッチング素子や第2スイッチング素子とし
て、P型のMOSFETや他のトランジスタを用いても
よい。
【0081】また、上記では電圧印加手段としてハーフ
ブリッジ型のインバータ回路を用いた例を説明したが、
これに限定されるものではなく、例えばフルブリッジ型
のインバータ回路等を適用してもよいことは言うまでも
ない。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、制御信号入力端の電位が高電位のときにオン状態、
低電位のときにオフ状態となる第2スイッチング素子
を、オン状態でトランスの二次巻線の中点と接続点とを
短絡するように設け、二次巻線の中点又は接続点の電位
が高電位とされている間は第2スイッチング素子の制御
信号入力端の電位を低電位とし、二次巻線の中点又は接
続点の電位が低電位とされている間は第2スイッチング
素子の制御信号入力端の電位を高電位とするので、簡易
な構成で損失を低減することができる、という優れた効
果を有する。
【0083】請求項記載の発明は、オン状態でトラン
スの二次巻線の中点と接続点とを短絡するように設けら
れ、トランスの一次巻線に電圧が印加されていない期間
に順方向電圧が印加されるダイオードが並列に設けられ
た第2スイッチング素子の制御信号入力端に、ダイオー
ドを介して流れる電流が所定値以上のときに出力信号を
高電位とする比較器から出力された信号を入力すること
で、一次巻線への電圧の印加が停止されている期間に第
2スイッチング素子をオンさせるので、簡易な構成で損
失を低減することができる、という優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 比較例に係る電源装置の構成の一例を示す回
路図である。
【図2】 比較例に係る電源装置の動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図3】 比較例に係る電源装置の他の構成例を示す回
路図である。
【図4】 比較例に係る電源装置の他の構成例を示す回
路図である。
【図5】 本実施形態に係る電源装置の構成の一例を示
す回路図である。
【図6】 図5に示す電源装置のうち反転回路の詳細を
示す回路図である。
【図7】 本実施形態に係る電源装置の他の構成例を示
す回路図である。
【図8】 本実施形態に係る電源装置の他の構成例を示
す回路図である。
【符号の説明】
10,72,82,90,110,114 電源装置 12 トランス 14 DC−ACインバータ回路(電圧印加手段) 38,40 MOSFET(第1スイッチング素子) 94 MOSFET(第2スイッチング素子) 96 反転回路(短絡制御手段) 100,102,104,116 抵抗(短絡制御手
段) 106 トランジスタ(短絡制御手段) 118 基準電圧源(短絡制御手段) 120 比較器(短絡制御手段)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次巻線と、中点が設けられた二次巻線
    とを備えたトランスと、 前記トランスの一次巻線に一方向の電圧を印加した後に
    電圧の印加を所定期間停止し、前記一次巻線に他方向の
    電圧を印加した後に電圧の印加を所定期間停止すること
    を繰り返す電圧印加手段と、 前記トランスの二次巻線の両端と接続点との間に各々設
    けられ、各々ダイオードが並列に設けられた一対の第1
    スイッチング素子と、 前記二次巻線の中点と前記接続点との間に設けられた平
    滑回路と、 前記一次巻線に電圧が印加されている期間に前記一対の
    第1スイッチング素子を交互にオンさせる制御手段と、 制御信号入力端の電位が高電位のときにオン状態、低電
    位のときにオフ状態となり、オン状態で前記二次巻線の
    中点と前記接続点とを短絡するように設けられた第2ス
    イッチング素子と、 前記二次巻線の中点又は接続点の電位が高電位とされて
    いる間は前記第2スイッチング素子の制御信号入力端の
    電位を低電位とし、前記二次巻線の中点又は接続点の電
    位が低電位とされている間は、前記平滑回路の出力を抵
    抗を介して前記第2スイッチング素子の制御信号入力端
    に接続する給電線から供給されるエネルギーにより、
    記第2スイッチング素子の制御信号入力端の電位を高電
    位とする短絡制御手段と、 を含む電源装置。
  2. 【請求項2】 前記短絡制御手段は、前記給電線と前記
    二次巻線の接続点又は中点の間に設けられ、前記二次巻
    線の中点又は接続点の電位を分圧した電圧に応じてオン
    オフされるトランジスタを含むことを特徴とする請求項
    1記載の電源装置。
  3. 【請求項3】 一次巻線と、中点が設けられた二次巻線
    とを備えたトランスと、 前記トランスの一次巻線に一方向の電圧を印加した後に
    電圧の印加を所定期間停止し、前記一次巻線に他方向の
    電圧を印加した後に電圧の印加を所定期間停止 すること
    を繰り返す電圧印加手段と、 前記トランスの二次巻線の両端と接続点との間に各々設
    けられ、各々ダイオードが並列に設けられた一対の第1
    スイッチング素子と、 前記二次巻線の中点と前記接続点との間に設けられた平
    滑回路と、 前記一次巻線に電圧が印加されている期間に前記一対の
    第1スイッチング素子を交互にオンさせる制御手段と、 オン状態で前記二次巻線の中点と前記接続点とを短絡す
    るように設けられ、前記一次巻線に電圧が印加されてい
    ない期間に順方向電圧が印加されるダイオードが並列に
    設けられた第2スイッチング素子と、 前記ダイオードを介して流れる電流が所定値以上のとき
    に出力信号を高電位とする比較器を含んで構成され、該
    比較器から出力された信号を前記第2スイッチング素子
    の制御信号入力端に入力することで、前記一次巻線への
    電圧の印加が停止されている期間に第2スイッチング素
    子をオンさせる短絡制御手段と、 を含む電源装置。
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