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JP3340207B2 - ラッチ錠 - Google Patents

ラッチ錠

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Publication number
JP3340207B2
JP3340207B2 JP25226693A JP25226693A JP3340207B2 JP 3340207 B2 JP3340207 B2 JP 3340207B2 JP 25226693 A JP25226693 A JP 25226693A JP 25226693 A JP25226693 A JP 25226693A JP 3340207 B2 JP3340207 B2 JP 3340207B2
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JP
Japan
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slider
lock
handle
release lever
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JP25226693A
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JPH0782943A (ja
Inventor
浩昭 武部
Original Assignee
株式会社西製作所
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Publication date
Application filed by 株式会社西製作所 filed Critical 株式会社西製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラッチ錠に関するもの
である。本発明のラッチ錠は、特にプッシュプル式ハン
ドルによって操作されるラッチ錠として好適のものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ラッチ錠は、貫窓からラッチの先端を突
出させ、ラッチを固定側扉等の受け金具に係合させる形
式の錠であり、玄関錠その他の用途に広く利用されてい
る。ところで旧来のラッチ錠は、扉のハンドルと連動し
てラッチが貫窓内に沈み、扉の開放を可能とするもので
あった。しかしながらラッチが単に貫窓内に沈むだけの
ラッチ錠は、扉の開放に大きな力を要する問題があっ
た。そこで近年では、扉の開閉力によってラッチが反転
する形式のラッチ錠が普遍的に利用されている。
【0003】以下にラッチが反転する形式のラッチ錠の
代表的な構成について説明する。図13は、従来技術の
ラッチ錠の要部断面図である。従来技術のラッチ錠13
0は、摺動溝131内に、ラッチ132と摺動子13
3、およびバネ135が配されたものである。そしてラ
ッチ132は、後端部分が切り欠かれて係合部137が
形成されている。一方摺動子133には前記したラッチ
132の係合部137と係合する係合部が設けられてい
る。ここで摺動子133は、摺動溝131内に直線運動
だけを許す状態に配置されている。またバネ135は、
摺動子133の後端側に配置されており、摺動子133
とラッチ132を、貫窓140側に押圧している。
【0004】従来技術のラッチ錠130では、ハンドル
は、摺動子133と連結されており、ハンドルを操作す
ることによって、摺動子133が貫窓113と反対方向
に後退する。すると摺動子133の係合部がラッチ13
2の係合部137を離れ、両者の係合関係が解除され
る。そのため扉を開く際の、受け金具から受ける矢印G
方向の力によって、ラッチ132は2点鎖線の様に反転
する。するとラッチ表面の角度に、貫窓140に対する
後退方向の成分が生ずる。そのため受け金具から受ける
矢印G方向の力によって、ラッチ132は貫窓140内
に沈み、扉が開放される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のラッチ錠1
30は、ハンドルにレバーハンドルや握り玉を利用する
場合には、快適な扉の開閉を行うことができる。ところ
が従来技術のラッチ錠130は、プッシュプル式ハンド
ルと組み合わせて使用した場合には、解錠操作の円滑性
を欠く問題があった。即ち従来技術のラッチ錠130を
プッシュプル式ハンドルと組み合わせて使用すると、扉
の開放がやや重くなる問題があった。
【0006】この理由は、以下の通りである。レバーハ
ンドルや握り玉によって操作される扉では、先ずレバー
を回してラッチ錠130を解錠状態にした後、扉が押し
開けられる。すなわちレバーハンドル等の場合にはラッ
チの係合の解除と扉の押圧動作の間に時間的な差があ
る。従って従来技術のラッチ錠130を使用しても扉の
開閉は円滑である。これに対して、プッシュプル式ハン
ドルを利用した扉では、ラッチ錠130の解錠操作と、
扉の押圧動作が同時に行われる。先の例で説明すると、
プッシュプル式ハンドルを利用した扉では、ラッチ13
2の係止部が摺動子133のそれと係合している段階
で、ラッチ132は受け金具から矢印G方向の力を受け
る。そしてラッチ132は反転しようとし、ラッチ13
2の係合部137は摺動子133の係合部を強く押圧す
る。従ってプッシュプル式ハンドルを利用した扉では、
ハンドルを操作した際に、ラッチ132と摺動子133
との係合が一時的に強くなる。
【0007】一方摺動子133は、プッシュプル式ハン
ドルの操作によって、後退しようとする。しかしながら
前記したように、受け金具から受ける矢印G方向の力に
よって、ラッチ132の係合部137と摺動子133の
係合部は互いに強く押圧されているので、両者は係合を
維持したままで離れにくい状態となっている。そのため
摺動子133の後退によって、ラッチ132が引きずら
れて後退してしまう。またラッチ132が摺動子133
に引きずられて後退を続ける間は、ラッチ132の係合
部137は、摺動子133のそれと係合した状態にある
から、勿論ラッチ132は反転しない。そのため使用者
は、扉を開けるのに強い力を要することとなる。
【0008】本発明は、従来技術の上記した問題点に着
目し、扉の開放を円滑に行うことができるラッチ錠を提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】そして上記した目的を達
成するための本発明の特徴は、貫窓から先端部が突出す
ると共に、反転可能なラッチを有し、ハンドル操作に応
じてラッチの反転阻止を解除するラッチ錠において、ラ
ッチの後端側に摺動子が配され、該摺動子にはラッチの
一部と係合してラッチの反転を阻止する係合部が設けら
れ、かつ摺動子には解除レバーが軸止されており、該解
除レバーはハンドルと連動して前記軸を中心として揺動
し、ラッチを貫窓側に押圧して摺動子をラッチから引き
離し、摺動子の係合部とラッチとの係合を解除するラッ
チ錠にある。
【0010】
【作用】本発明のラッチ錠は、ラッチの後端側に摺動子
が配され、摺動子に設けられた係合部がラッチの一部と
係合してラッチの反転を阻止する。従って扉が閉じられ
た状態では、貫窓から突出したラッチが固定側の受け金
具等と係合し、扉は仮施錠された状態となる。
【0011】そして使用者が扉を開放するためにハンド
ルを操作すると、本発明のラッチ錠では、摺動子に軸支
された解除レバーが、ハンドルと連動して揺動する。こ
こで解除レバーは、前記した様に摺動子に軸支されてい
るため、揺動してラッチと当接する。そして解除レバー
は、ラッチを貫窓側に押圧し、その反力で摺動子をラッ
チから強制的に引き離す。従って、本発明のラッチ錠で
は、ハンドルの操作によって摺動子だけが後退し、ラッ
チが摺動子に引きずられて後退することはない。その結
果本発明のラッチ錠では、ハンドルの操作によって直ち
に摺動子の係合部とラッチとの係合が解除される。
【0012】
【実施例】以下本発明の具体的実施例について説明す
る。図1は、本発明の具体的実施例におけるラッチ錠の
分解斜視図である。図2は、本発明の具体的実施例にお
けるラッチ錠の仮施錠時の正面図である。図3は、ハン
ドルを操作した状態での図2のラッチ錠の正面図であ
る。図4は、仮施錠時の図2のラッチ錠の平面断面図で
ある。図5は、ラッチの挙動を示す図2のラッチ錠の要
部の平面断面図である。図6は、図4のA−A断面図で
ある。図7は、図4のB−B断面図である。
【0013】図において、1は本発明の具体的実施例の
ラッチ錠を示す。本実施例のラッチ錠1は、大きく分け
て仮施錠機構と本施錠機構によって構成される。まず仮
施錠機構から説明すると仮施錠機構は、摺動部2の中
に、ラッチ3と摺動子5およびバネ6が配されたもので
ある。
【0014】順次説明すると、摺動部2は、溝状部材1
0と蓋部材11によって囲まれ、断面が四角の筒状に構
成されたものである。摺動部2は、錠ケース8の中にあ
って、その先端は錠ケース8の貫窓13に開放されてい
る。また摺動部2の後端側には、バネ受け部材9が設け
られている。また溝状部材10の一方の端面には切り欠
き14が設けられている。更に蓋部材11には後記する
ブラケット53が取り付けられている。
【0015】ラッチ3は、金属によって一体的に作られ
たものであり、貫窓から突出する先端側と、専ら摺動部
2内に配される後端側とによって形状が大きく異なる。
まずラッチ3の先端側から説明すると、ラッチ3の先端
側の形状は、従来から公知のラッチと何ら異なるもので
はなく、図1の様に扉に取り付けた向きを基準とし、図
4,図5の様に上から見た形状が三角形をしている。そ
して、一方の側面が扉の受け金具に対して垂直面15と
して機能する。またもう一方の側面は、前記した垂直面
15に対して約45°の角度を持っており、扉の受け金
具に対して傾斜面16として機能する。
【0016】ラッチ3の先端側と後端側との境界部分に
は、フランジ18が設けられている。フランジ18は、
図1の様に扉に取り付けた向きを基準として、天地の面
に設けられている。フランジ18の先端側の面は平滑で
あり、前記したラッチ1の垂直面15に対して直角方向
に延びている。
【0017】これに対してフランジ18の後端側は、傾
斜面16側の端部が後方に向かって突出し、当該部分で
係合部20が形成されている。またラッチ3の後端であ
って傾斜面16側の面には切り欠き凹部22が設けられ
ている。切り欠き凹部22は、概ね長方形をしており、
ラッチ3の後端側は開放されている。更に切り欠き凹部
22から、ラッチ3の垂直面15側にかけて、スリット
23が形成されている。ラッチ3の後端側には、扉に取
り付けた向きを基準として天地方向に貫通孔25が設け
られている。
【0018】摺動子5は、概略「コ」の字形の部材であ
り、上下壁26,27と後端壁28によって構成され
る。そして上下壁26,27の先端側は、いずれも切り
欠かれており、係合部30が形成されている。また上壁
26の後端側にも切り欠き29が設けられている。
【0019】そしてここで特記すべきは、本実施例のラ
ッチ錠1では、摺動子5の後端壁28に、解除レバー3
2が軸止されている点である。解除レバー32は、図
1、図2の様に、正面から見ると弓形をした部材であ
り、その先端側の一面にはローラ33が設けられてい
る。また解除レバー32の他端側は折り返されて当接部
35が形成されている。解除レバー32の中央には貫通
孔37が設けられている。そして解除レバー32は、貫
通孔37にピン38が挿通されて後端壁28に取り付け
られており、ピン38を中心として揺動することができ
る。
【0020】次に本実施例の仮施錠機構の組み立て構成
について説明する。本実施例のラッチ錠1は、摺動部2
の中に、ラッチ3と摺動子5およびバネ6が順次配置さ
れている。即ちラッチ3は、摺動部2の最も貫窓13に
近い位置に配置されている。ラッチ3は、摺動部2内で
後退および反転が可能である。ラッチ3は、フランジ1
8が貫窓13の内壁と当接するため、先端側だけが貫窓
13から突出可能である。またラッチ3の後端側は、摺
動子5の上下壁26,27によって囲まれる溝内に挿入
されている。そして摺動子5に軸支された解除レバー3
2の先端のローラ33が、ラッチ3の切り欠き凹部22
内に位置している(図2参照)。また解除レバー32の
後端側にある当接部35は、溝状部材10の切り欠き1
4から摺動部2の外へ突出している。尚摺動子5は、公
知のそれと同様に摺動部2の中を直線運動する。
【0021】そして摺動子5とバネ受け部材9の間には
バネ6が配置されており、バネ6によって摺動子5およ
びラッチ3は、貫窓13の方向に向かって押圧されてい
る。
【0022】次に本実施例で採用する本施錠機構につい
て説明する。本実施例で採用する本施錠機構は、2つの
ハブ40,41と、連結クランク43およびロックガイ
ド45によって構成されている。ハブ40は溝状部材1
0に設けられた孔に回転可能に取り付けられている。一
方ハブ41は、ブラケット53を介して蓋部材11に回
転可能に取り付けられている。
【0023】連結クランク43は、二股状をした部材で
あり、それぞれの先端に、孔46,47が設けられてい
る。そして一方の孔47の近くには、突起48が設けら
れている。連結クランク43は、摺動部2を跨いだ状態
で配置されており、孔46,47がそれぞれハブ40,
41に取り付けられている。
【0024】ロックガイド45は、厚さの薄い棒状の部
材であり、一方の端部には孔50が設けられている。ま
たロックガイド45の他方の端部には、突起51が設け
られている。ロックガイド45は、先端側がラッチ1の
スリット23内に挿入されており、孔50にピン52が
挿入されてラッチの後端部に軸止されている。またロッ
クガイド45の他端側は、摺動部2に設けられた孔を抜
けて摺動部2の外に突出している。またロックガイド4
5の他端側にある突起51は、図示しないガイド溝と嵌
合している。そのためロックガイド45の摺動部2から
突出した方の端部は、摺動部2と平行に直線移動する。
【0025】次に本実施例のラッチ錠1と扉およびハン
ドルとの関係について、図4を参照しながら説明する。
本実施例のラッチ錠1は、公知のそれと同様に扉の彫り
込み孔内に配置される。そして扉の家側と道路側にはそ
れぞれハンドル55,56が取り付けられる。本実施例
で採用するハンドル55,56は、プッシュプル式ハン
ドルであり、一端が扉に軸支されていて押し引き動作を
行うものである。また家側のハンドル55には軸58が
一体的に取り付けられている。さらに家側のハンドル5
5内には、連結部材57が設けられている。連結部材5
7は、軸60を中心として揺動するものであり、一端が
前記した軸58と係合している。また連結部材57の他
端は、ラッチ錠1の摺動部2から突出した解除レバー3
2の当接部35と係合している。家側のハンドル55に
は図示しないサムターンが設けられており、該サムター
ンは本施錠機構のハブ40と連結されている。
【0026】一方道路側のハンドル56には連結部材6
1が一体的に取り付けられている。また連結部材61の
先端は、ピン63を介してもう一つの連結部材65と係
合している。連結部材65は、ピン67を中心として揺
動するものであり、他端側は、ラッチ錠1の解除レバー
32の当接部35と係合している。また道路側のハンド
ル56にはシリンダー59が設けられており、該シリン
ダー59は、軸68を介して本施錠機構のハブ41と連
結されている。
【0027】次に本実施例のラッチ錠1の作用について
説明する。本実施例のラッチ錠1は、扉を閉じた状態の
時は、図2,図4,図5の様である。即ちバネ5によっ
て摺動子5およびラッチ3が貫窓13側に押圧されてい
て、ラッチ3の先端が貫窓13から外部に突出してい
る。この時ラッチ3は、図4の様に垂直面15が、受け
金具に対して垂直の状態にあり、ラッチ3のフランジ1
8は、貫窓13の内面と接している。
【0028】そしてラッチ1の係合部20は、摺動子5
の係合部30と係合している。従って使用者が単に扉を
押しても、ラッチ3が受け金具から矢印C方向の力を受
けても、ラッチ3は反転しない。従って扉は開かない。
【0029】次に、使用者がハンドル55,56のいず
れかを操作すると、解除レバー32の当接部35が貫窓
13と反対の方向(矢印D方向)に移動する。より具体
的に説明すると、家側のハンドル55を矢印E方向に引
くと、ハンドル55が傾き、軸58が同じく矢印E方向
に移動する。すると軸58と係合する連結部材57が軸
60を中心として反時計回りに回転し、連結部材57の
先端が解除レバー32の当接部35を矢印D方向に移動
させる。
【0030】同じく使用者が道路側のハンドル56を矢
印E方向に押した場合は、連結部材61が傾き、先端が
矢印F方向に移動する。そしてピン63を介して連結部
材65の一端が矢印F方向に移動する。すると連結部材
65は、軸67を中心として揺動し、解除レバー32の
当接部35が貫窓13と反対の方向(矢印D方向)に移
動されることとなる。
【0031】上記の様にハンドル55,56のいずれか
を操作すると、解除レバー32の当接部35が貫窓13
と反対の方向に移動する。ここで解除レバー32は、中
間部がピン38によって摺動子5の後端壁28に取り付
けられているので、解除レバー32は図3の様にピン3
8を中心として時計回りに回転する。言い換えると解除
レバー32は摺動部2の軸線方向に対して平行に近づ
く。
【0032】すると解除レバー32の先端に設けられた
ローラ33は、凹溝内を移動し、凹溝の先端側の壁69
に当接してラッチ3を貫窓13側に向かって押圧する。
ところがラッチ3はフランジ18が貫窓13の内壁と当
接しているので、ラッチ3は移動しない。そのため解除
レバー32がラッチ3を押圧する反作用を受けて、摺動
子5自身が貫窓13と反対側に後退する。即ち解除レバ
ー32の揺動によって、摺動子5がラッチ3から強引に
引き離される。従って図3および図5(b)の様にラッ
チ1の係合部20と摺動子5の係合部30間の係合は解
ける。
【0033】そしてハンドル55の引き動作、あるいは
ハンドル56の押し動作によってラッチ3は受け金具か
ら矢印C方向の力を受け、図5(c)の様にラッチ3が
反転する。その結果ラッチ3の垂直面15が受け金具に
対して傾斜角をもち、受け金具から受ける矢印C方向の
力によって、ラッチ3は貫窓13内に沈む。従って、ラ
ッチ3の受け金具への係合は解除され、扉が開く。
【0034】以上のように本実施例のラッチ錠1では、
ハンドル55,56に連動して解除レバー32が回動
し、解除レバー32が摺動子5をラッチ3から強制的に
引き離す。そのため摺動子32は単独で後退し、摺動子
32にラッチ3が追従することはない。従って本実施例
のラッチ錠1は、ラッチ3の反転阻止の解除が円滑であ
り、軽い力で扉を開くことができる効果がある。
【0035】次に本実施例のラッチ錠1の本施錠の方法
について説明する。本実施例のラッチ錠1の本施錠は、
シリンダー59或いは図示しないサムターンを操作する
ことにより行う。シリンダー59を操作する場合を例に
説明すると、シリンダー59を回転することにより、シ
リンダー59と連動する軸68が回転し、更にハブ41
が回転する。そしてハブ41の回転に伴って、連結クラ
ンク43が摺動部2の周囲を回転し、摺動部2の溝状部
材10の背面側に回転力を伝える。そして連結クランク
43の突起48がロックガイド45と当接し、これを押
す。ここでロックガイド45は、ピン52を通じてラッ
チ3と結合されているので、ロックガイド45が押圧さ
れる事により、ラッチ3は反転および後退の余地を失
う。その結果、ラッチ3はハンドル55,56の操作に
係わらず、反転および後退が阻止され、本施錠の状態に
なる。
【0036】次に本発明の変形実施例について説明す
る。変形実施例のラッチ錠70は、ラッチの取り付け方
向の勝手変更を容易にすることを意図したものである。
図8は、本発明の変形実施例のラッチ錠の要部を示す分
解斜視図である。図9は、ラッチおよび摺動子の挙動を
示す図7のラッチ錠の要部の正面図である。図10は、
ラッチおよび摺動子の挙動を示す図7のラッチ錠の要部
の平面断面図である。図11は、ラッチの勝手を変更し
た場合の図7のラッチ錠の要部の正面図である。
【0037】本実施例のラッチ錠70で採用するラッチ
71は、先端側に垂直面72と傾斜面73を有する点、
および先端側と後端部の境界部分にフランジ74を有す
る点に関しては、先の実施例のラッチ3と同様である。
一方本実施例のラッチ71が先の実施例のそれと異なる
構成は、先の実施例のラッチ3では、係合部20がフラ
ンジ18の端部に設けられていたのに対して、本実施例
のラッチ71ではフランジ74の中央に係合部75が設
けられている点にある。尚ラッチ71は先の実施例の様
な切り欠き凹部は持たない。
【0038】そして摺動子77は、前述のそれと同様に
略「コ」の字形の部材であり、上下壁78,79と後端
壁80によって構成されるが、本実施例では特に上下壁
78,79の先端の中央部が長方形状に切り欠かれてお
り、当該部分で係合部81が形成されている。また上壁
78の後端に関しては両側が切り欠かれている。後端壁
80は、幅方向の厚さが上下壁78,79よりも薄く、
かつ後端壁80は上下壁78,79の幅方向に対しては
中央に位置する。また後端壁80には、貫通孔82が設
けられているほか、貫窓13側の面に半円状の切り欠き
83が設けられている。
【0039】解除レバー85は、本実施例では二股状の
ものが採用されている。即ち解除レバー85は、板状部
材87が当接部88によって結合されたものである。そ
して2つの板状部材87には、ピン装着用の孔90と、
ローラ装着用の孔91が設けられている。解除レバー8
5は、板状部材87が摺動子77の後端壁80を跨いだ
状態で配置されている。そして解除レバー85の二つの
板状部材87に設けられたピン装着用の孔90と、摺動
子77に設けられた貫通孔82にピン93が挿通されて
おり、解除レバー85は該ピン93を中心として揺動可
能に摺動子77に取り付けられている。
【0040】また解除レバー85の先端側に設けられた
ローラ装着用の孔91には、ローラ95が回転可能に取
り付けられている。そして解除レバー85が摺動子77
に装着された状態で、ローラ95の側面は、後端壁80
の半円状の切り欠き83と一致する。
【0041】本実施例のラッチ錠70を仮施錠の状態か
ら解錠する場合、図示しないハンドルを操作して連結部
材65を移動して解除レバー85の当接部88を貫窓1
3の反対側に後退させる。すると先の実施例と同様に解
除レバー85は、ピン93を中心として揺動する。そし
て解除レバー85の先端に設けられたローラ95が、摺
動子77の半円状の切り欠き83を離れ、ラッチ71の
後端と当接し、ラッチ71を貫窓13の方向に押圧す
る。
【0042】そして先の実施例の場合と同様に、ラッチ
71はフランジ74が貫窓13の内壁と当接しているの
で、ラッチ71は移動せず、反作用を受けて摺動子77
自身が貫窓13と反対側に移動する。即ち解除レバー8
5の揺動によって、摺動子77がラッチ71から強引に
引き離される。従ってラッチ71の係合部75と摺動子
77の係合部81間の係合は解ける。
【0043】次に本実施例のラッチ錠70を用いて、ラ
ッチ71の勝手を変更する方法を説明する。ラッチ錠7
0のラッチ71の勝手を変更するには、ラッチ錠の正面
板96、即ち貫窓13が設けられた板を取り外し、ラッ
チ71の勝手を反転する。具体的にはラッチ71を18
0°回転して、再度ラッチ71を摺動部2に戻す。そし
てラッチ錠70の正面板96を元通りに取り付ける。
【0044】その時の状態は、図10の様であり、ラッ
チ71の係合部75は、摺動子77の係合部81と係合
し、ラッチ71の後端面には、摺動子77に取り付けら
れた解除レバー85のローラ95が当接する。即ち本実
施例で採用するラッチ71は、フランジ74の後端面の
中央に係合部75が設けられている。そのため本実施例
で採用するラッチ71は、勝手違いに取り付けても、係
合部75の位置は変わらない。従ってラッチ71を勝手
違いに取り付けても、ラッチ71の係合部74は何らの
支障もなく、摺動子77の係合部81と係合可能であ
る。
【0045】またラッチ71を押圧する解除レバー85
は、本実施例では、二股状であり、摺動子77の後端壁
80を跨いで配置されている。そしてラッチ71を直接
押圧するローラ95は、解除レバー85の2つの板状部
材87を貫通して取り付けられている。従ってローラ9
5は、ラッチ71の幅方向の長さにほぼ匹敵する長さを
持つ。そのためラッチ71を勝手違いに取り付けても、
ローラ95はラッチ71の後端部と当接することができ
る。従ってラッチ71を勝手違いに取り付けても、解除
レバー85を回転すると、摺動子77はラッチ71から
引き離され、摺動子77とラッチ71との係合は解除さ
れる。
【0046】以上のように、本実施例のラッチ錠70
は、簡単にラッチの勝手を変更することができる効果が
ある。
【0047】上記した二つの実施例では、本発明に特に
好適なプッシュプル式ハンドルの例として図4の構成を
説明したが、他に本発明のラッチ錠に適用することが望
ましいものとして、図12に示す構成が挙げられる。図
12は、本発明の変形実施例におけるラッチ錠の平面断
面図である。
【0048】本実施例のラッチ錠100で採用するハン
ドルは、先の実施例と同様にプッシュプル式ハンドルで
あるが、本実施例においては、家側および道路側のいず
れのハンドル101,102を押しても引いてもラッチ
が解錠される様に工夫がされている。
【0049】具体的に説明すると、家側のハンドル10
1は、ピン103を中心として矢印H,I方向に揺動す
る様に取り付けられている。そしてハンドル101に
は、2つのピン105,106が一体的に固定されお
り、両者はハンドル102の操作に伴ってピン103を
中心として移動する。ピン105,106の中央部に
は、ピン109が設けられている。尚ピン109は、図
示しない固定部材に取り付けられたものであり、ハンド
ル102との間に機構的な嵌合はない。連結部材108
は、ピン109を中心として揺動可能に取り付けられて
いる。連結部材108のピン109周辺部には、2つの
当接片110,111が設けられている。そして当該当
接片110,111の互いにピン109に対して反対側
の面がハンドル102のピン105,106と当接して
いる。即ち当接片110の家側の面はピン105と当接
し、もう一方の当接片111には、ピン106が当接し
ている。
【0050】また連結部材108の他端は、ラッチ錠1
00の摺動部112から突出した解除レバーの当接部1
13と係合している。家側のハンドル102を例えば矢
印I方向に引くと、ピン105がピン103を中心とし
て反時計回りに回転し、連結部材108を押して、該連
結部材108をピン109を中心として反時計回りに回
転させる。そのため連結部材108の他端側は、矢印J
方向に移動し、解除レバーの当接部113を矢印J方向
に移動させる。
【0051】逆にハンドル102を矢印H方向に押す
と、ピン160がピン109を中心として時計回りに回
転され、連結部材108を押す。この時の連結部材10
8の回転方向は、前記した場合と同じく反時計回りであ
り、連結部材108の他端側は、解除レバーの当接部1
13を矢印J方向に移動させる。即ち家側のハンドル1
02を押しても引いてもラッチ錠100は解錠される。
また道路側の構成を説明すると、道路側は、ハンドル1
02の他、第1連結部材116と、第2連結部材117
を備える。ハンドル102は、ピン115を中心として
矢印H,I方向に揺動する様に取り付けられている。ま
たハンドル102には、ピン118が一体的に固定され
ている。
【0052】第1連結部材116は、一端側に切り欠き
119を有し、他端側にはピン120,121が一体的
に取り付けられている。またピン120,121の間に
は長穴123が設けられている。第2連結部材117
は、一端に2つの当接片124,125が設けられてい
る。第2連結部材117は、ピン127に揺動可能に取
り付けられており、他端側は解除レバーの当接部113
と当接している。
【0053】第1連結部材116は、長穴123が前記
したピン127に挿入されており、従って第1連結部材
116は、多少の揺動を伴いながら直線的に移動する。
第1連結部材116のピン120,121は、それぞれ
第2連結部材117の当接片124,125に当接して
いる。また第1連結部材116の切り欠き119は、ハ
ンドル102のピン118と嵌合している。ハンドル1
02を矢印H方向に引くと、ピン115を中心としてピ
ン118が矢印I方向に移動し、第一連結部材116を
矢印I方向に移動させる。するとピン120が第2連結
部材117の当接片124を押し、第2連結部材117
をピン127を中心として時計方向に回転する。そして
解除レバーの当接部113を矢印J方向に移動させる。
【0054】逆にハンドル102を矢印I方向に押す
と、第一連結部材116は矢印H方向に移動する。しか
しこの場合は、ピン121が当接片125と当接し、前
記した場合と同様に第2連結部材117をピン127を
中心として時計方向に回転する。従ってハンドル102
を矢印I方向に押しても、ラッチ錠100は解錠され
る。
【0055】
【発明の効果】本発明のラッチ錠は、ハンドル操作に伴
って、摺動子に軸支された解除レバーが揺動する。そし
て解除レバーは、摺動子に軸支されているため、解除レ
バーはラッチと当接して、ラッチを貫窓側に押圧し、そ
の反力で摺動子をラッチから引き離す。従って本発明の
ラッチ錠では、ハンドルの操作によって摺動子だけが後
退し、ラッチが摺動子に引きずられて後退することはな
い。そのため本発明のラッチ錠は、ラッチの反転解除が
円滑であり、軽い力で扉を開くことができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的実施例におけるラッチ錠の分解
斜視図である。
【図2】本発明の具体的実施例におけるラッチ錠の仮施
錠時の正面図である。
【図3】ハンドルを操作した状態での図2のラッチ錠の
正面図である。
【図4】仮施錠時の図2のラッチ錠の平面断面図であ
る。
【図5】ラッチの挙動を示す図2のラッチ錠の要部の平
面断面図である。
【図6】図4のA−A断面図である。
【図7】図4のB−B断面図である。
【図8】本発明の変形実施例のラッチ錠の要部を示す分
解斜視図である。
【図9】ラッチおよび摺動子の挙動を示す図7のラッチ
錠の要部の正面図である。
【図10】ラッチおよび摺動子の挙動を示す図7のラッ
チ錠の要部の平面断面図である。
【図11】ラッチの勝手を変更した場合の図7のラッチ
錠の要部の正面図である。
【図12】本発明の変形実施例におけるラッチ錠の平面
断面図である。
【図13】従来技術におけるラッチ錠の要部の正面図で
ある。
【符号の説明】
1 70 ラッチ錠 2 摺動部 3 71 ラッチ 5 77 摺動子 6 バネ 13 貫窓 18 74 フランジ 20 75 係合部 22 切り欠き凹部 30 81 係合部 32 85 解除レバー 33 95 ローラ 35 当接部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫窓から先端部が突出すると共に、反転
    可能なラッチを有し、ハンドル操作に応じてラッチの反
    転阻止を解除するラッチ錠において、ラッチの後端側に
    摺動子が配され、該摺動子にはラッチの一部と係合して
    ラッチの反転を阻止する係合部が設けられ、かつ摺動子
    には解除レバーが軸止されており、該解除レバーはハン
    ドルと連動して前記軸を中心として揺動し、ラッチを貫
    窓側に押圧して摺動子をラッチから引き離し、摺動子の
    係合部とラッチとの係合を解除することを特徴とするラ
    ッチ錠。
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