JP3080786B2 - 錠 前 - Google Patents
錠 前Info
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- JP3080786B2 JP3080786B2 JP04209645A JP20964592A JP3080786B2 JP 3080786 B2 JP3080786 B2 JP 3080786B2 JP 04209645 A JP04209645 A JP 04209645A JP 20964592 A JP20964592 A JP 20964592A JP 3080786 B2 JP3080786 B2 JP 3080786B2
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- lock
- latch
- slider
- slide
- door
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室内扉や玄関扉あるい
は門扉等に使用される錠前に関するものであり、特に開
扉時にラッチが反転する形式の錠前の改良に関するもの
である。
は門扉等に使用される錠前に関するものであり、特に開
扉時にラッチが反転する形式の錠前の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】旧来、扉の錠前はラッチが貫窓から出入
りのみするものであった。しかし例えばプッシュプル式
のレバーを採用する扉にあっては、レバーを押しまたは
引き動作をした時に、ラッチが彫り込み穴によって扉の
開放方向に押圧され、ラッチの円滑な作動が妨げられる
ことがあった。そこで近年、扉を開くときのラッチの摺
動抵抗を低減して軽い力で開扉することを目的として、
ラッチが貫窓から出入りするとともに反転可能に構成さ
れたものが多数開発されている。
りのみするものであった。しかし例えばプッシュプル式
のレバーを採用する扉にあっては、レバーを押しまたは
引き動作をした時に、ラッチが彫り込み穴によって扉の
開放方向に押圧され、ラッチの円滑な作動が妨げられる
ことがあった。そこで近年、扉を開くときのラッチの摺
動抵抗を低減して軽い力で開扉することを目的として、
ラッチが貫窓から出入りするとともに反転可能に構成さ
れたものが多数開発されている。
【0003】上記したラッチが貫窓から出入りすると共
に反転を行う錠前は、扉を開放する時に、ラッチが扉の
開放方向と反対側に反転して逃げるので、軽い力で扉を
開くことができる。ところが、その一方でこの種の錠前
は施錠時に如何にしてラッチの反転を阻止し、確実な施
錠状態を確保するかが問題となる。
に反転を行う錠前は、扉を開放する時に、ラッチが扉の
開放方向と反対側に反転して逃げるので、軽い力で扉を
開くことができる。ところが、その一方でこの種の錠前
は施錠時に如何にしてラッチの反転を阻止し、確実な施
錠状態を確保するかが問題となる。
【0004】従来のラッチの反転を阻止するための構成
は、ラッチの側面に係合部を設け、さらにラッチ側面の
周辺部に回転軸を中心として回動するテコ状部材が設け
られたものである。そして、テコ状部材は、バネによっ
て一方の回転方向に向かって付勢されており、テコ状部
材の先端は、ラッチの係合部と係合する。そのため施錠
時はテコ状部材の先端がラッチの係合部に係合して、ラ
ッチの反転を阻止する。また開扉時には、把手の押し引
き操作に連動してテコ状部材を回転し、テコ状部材とラ
ッチとの係合を解除する。
は、ラッチの側面に係合部を設け、さらにラッチ側面の
周辺部に回転軸を中心として回動するテコ状部材が設け
られたものである。そして、テコ状部材は、バネによっ
て一方の回転方向に向かって付勢されており、テコ状部
材の先端は、ラッチの係合部と係合する。そのため施錠
時はテコ状部材の先端がラッチの係合部に係合して、ラ
ッチの反転を阻止する。また開扉時には、把手の押し引
き操作に連動してテコ状部材を回転し、テコ状部材とラ
ッチとの係合を解除する。
【0005】上記した従来技術の錠前は、比較的簡単な
構成でラッチの反転を阻止することができ、好ましい構
成である。
構成でラッチの反転を阻止することができ、好ましい構
成である。
【0006】しかしながら、従来技術の錠前は、錠前の
剛性という点でやや不安を有するものであった。
剛性という点でやや不安を有するものであった。
【0007】すなわち、従来技術の錠前は、ラッチの係
合部にテコ状部材の先端を係合するものである。またテ
コ状部材は、回転軸を中心に回動してラッチに係合する
ものである。そのため、従来技術によると、ラッチと係
合するテコ状部材はどうしても回転軸を中心とした片持
ちにならざるを得ない。したがって外部から無理に扉を
開く大きな力を受けたとき、テコ状部材が折れてしまう
おそれがあった。
合部にテコ状部材の先端を係合するものである。またテ
コ状部材は、回転軸を中心に回動してラッチに係合する
ものである。そのため、従来技術によると、ラッチと係
合するテコ状部材はどうしても回転軸を中心とした片持
ちにならざるを得ない。したがって外部から無理に扉を
開く大きな力を受けたとき、テコ状部材が折れてしまう
おそれがあった。
【0008】また同様に、扉が外部から大きな力を受け
た時、回転軸に過度のモーメントがかかり、回転軸が折
れてしまう危険があった。
た時、回転軸に過度のモーメントがかかり、回転軸が折
れてしまう危険があった。
【0009】本発明は従来技術の上記した欠点に着目
し、テコ状部材を用いずにラッチの反転を阻止する構成
を開発し、より安全性が高く、かつ小型の錠前を提供す
ることを目的とする。
し、テコ状部材を用いずにラッチの反転を阻止する構成
を開発し、より安全性が高く、かつ小型の錠前を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そして上記した目的を
達成するための本発明の錠前は、反転可能なラッチの背
後に貫窓に向かって付勢された摺動子が当接され、ラッ
チの先端が貫窓から出入り可能に構成された錠前におい
て、ラッチには一部に切り欠きを有する係合部が形成さ
れ、摺動子には突起部を有するスライドロックが摺動可
能に配されており、スライドロックの摺動位置によって
スライドロックの突起部がラッチの係合部と係脱可能で
ある事を特徴とするものである。
達成するための本発明の錠前は、反転可能なラッチの背
後に貫窓に向かって付勢された摺動子が当接され、ラッ
チの先端が貫窓から出入り可能に構成された錠前におい
て、ラッチには一部に切り欠きを有する係合部が形成さ
れ、摺動子には突起部を有するスライドロックが摺動可
能に配されており、スライドロックの摺動位置によって
スライドロックの突起部がラッチの係合部と係脱可能で
ある事を特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明の錠前は、ラッチの背後に摺動子が当接
されており、ラッチは摺動子に押されて鍵ケースの貫窓
から突出する。また、ラッチは、単独で反転可能であ
る。そして本発明では、ラッチの係合部と係合して、ラ
ッチの反転を阻止するスライドロックは、摺動子に配さ
れており、かつ摺動子に対して摺動して位置を変えるこ
とによりラッチの係合部と係合、離脱を行う。
されており、ラッチは摺動子に押されて鍵ケースの貫窓
から突出する。また、ラッチは、単独で反転可能であ
る。そして本発明では、ラッチの係合部と係合して、ラ
ッチの反転を阻止するスライドロックは、摺動子に配さ
れており、かつ摺動子に対して摺動して位置を変えるこ
とによりラッチの係合部と係合、離脱を行う。
【0012】本発明の錠前を施錠するときは、スライド
ロックを摺動して移動し、スライドロックの突起部をラ
ッチの係合部と係合させる。ラッチの係合部とスライド
ロックの突起部が係合している時は、扉を開放する力が
加わってラッチを反転しようとしても、ラッチの反転力
は、スライドロックで負担されるためラッチは反転しな
い。
ロックを摺動して移動し、スライドロックの突起部をラ
ッチの係合部と係合させる。ラッチの係合部とスライド
ロックの突起部が係合している時は、扉を開放する力が
加わってラッチを反転しようとしても、ラッチの反転力
は、スライドロックで負担されるためラッチは反転しな
い。
【0013】一方扉を開く時は、スライドロックを摺動
移動し、スライドロックの突起部をラッチの係合部に設
けられた切り欠きに一致させる。するとスライドロック
とラッチの係合部の係合関係が解除され、扉を押し又は
引きすることによる扉の開放力によってラッチは反転
し、扉は軽い力で開く。
移動し、スライドロックの突起部をラッチの係合部に設
けられた切り欠きに一致させる。するとスライドロック
とラッチの係合部の係合関係が解除され、扉を押し又は
引きすることによる扉の開放力によってラッチは反転
し、扉は軽い力で開く。
【0014】
【実施例】以下さらに本発明の具体的実施例について説
明する。図1は、本発明の具体的実施例における錠前の
施錠時であって上蓋を開いた状態での一部断面正面図で
ある。図2は、図1の錠前を解錠した時の一部断面正面
図である。図3は、図1の錠前の全体の正面図である。
図4は、図3の錠前の平面図である。図5は図3の錠前
の右側面図である。図6は、本発明の具体的実施例にお
ける錠前のラッチと摺動子の一部切り欠き斜視図であ
る。図7は、図1の錠前の施錠時におけるラッチの状態
を示す要部断面図である。図8は、図1の錠前の扉を閉
じる時のラッチの状態を示す要部断面図である。図9
は、図1の錠前の扉を開く時のラッチの状態を示す要部
断面図である。
明する。図1は、本発明の具体的実施例における錠前の
施錠時であって上蓋を開いた状態での一部断面正面図で
ある。図2は、図1の錠前を解錠した時の一部断面正面
図である。図3は、図1の錠前の全体の正面図である。
図4は、図3の錠前の平面図である。図5は図3の錠前
の右側面図である。図6は、本発明の具体的実施例にお
ける錠前のラッチと摺動子の一部切り欠き斜視図であ
る。図7は、図1の錠前の施錠時におけるラッチの状態
を示す要部断面図である。図8は、図1の錠前の扉を閉
じる時のラッチの状態を示す要部断面図である。図9
は、図1の錠前の扉を開く時のラッチの状態を示す要部
断面図である。
【0015】図において1は、本発明の具体的実施例に
おける錠前を示す。本実施例の錠前1は、浴室の扉に取
り付けられるものであり、ラッチ等の施錠部材が内蔵さ
れた錠ケース2の前後にプッシュプル式の把手3,4が
取り付けられたものである。
おける錠前を示す。本実施例の錠前1は、浴室の扉に取
り付けられるものであり、ラッチ等の施錠部材が内蔵さ
れた錠ケース2の前後にプッシュプル式の把手3,4が
取り付けられたものである。
【0016】尚本実施例の説明上、扉の勝手は浴室内か
ら見て右側の扉が、浴室内に向かって開くものとする。
従って本実施例の錠前1は、浴室側から把手3を引く
か、あるいは脱衣室側から把手4を押すことによって開
かれる。
ら見て右側の扉が、浴室内に向かって開くものとする。
従って本実施例の錠前1は、浴室側から把手3を引く
か、あるいは脱衣室側から把手4を押すことによって開
かれる。
【0017】本実施例の錠ケース2の内部構造は、ラッ
チ8、摺動子9、スライドロック10、ラッチ側板1
2、ラッチスプリング13、スプリングプレート15、
テンションスプリング16、解錠レバー17、ハブ1
8、ハブスプリング19、ロックスライダー21、節度
スプリング22、等より構成される。
チ8、摺動子9、スライドロック10、ラッチ側板1
2、ラッチスプリング13、スプリングプレート15、
テンションスプリング16、解錠レバー17、ハブ1
8、ハブスプリング19、ロックスライダー21、節度
スプリング22、等より構成される。
【0018】各部材の形状を先に説明すると、まず錠ケ
ース2自体は公知のものと何ら異なるものではなく、金
属製のケースであり、フロントプレート38にはラッチ
の先端が出入りする貫窓39が設けられている。
ース2自体は公知のものと何ら異なるものではなく、金
属製のケースであり、フロントプレート38にはラッチ
の先端が出入りする貫窓39が設けられている。
【0019】ラッチ8は金属製であって、先端側の形状
は公知のそれと何ら異なるものではなく、一方の面が傾
斜カム面25となっており、反対側の面は、垂直面26
になっている。これに対してラッチ8の後端側の形状
は、本実施例特有の形状をしている。すなわち、ラッチ
8の後端側の、両側面には4角形のフランジ27が垂直
面26に対して直角方向に形成されている。フランジ2
7の後ろ側部分は、幅が先端側に比べてやや狭くなって
いると共に、垂直面26に相当する側の面がなだらかな
曲線をもって大きく切り欠かれている。また、傾斜カム
面25に相当する側の面は、直線方向に延ばされた後、
斜めに切り欠かれている。そして、両切り欠きで、接線
29を形成している。
は公知のそれと何ら異なるものではなく、一方の面が傾
斜カム面25となっており、反対側の面は、垂直面26
になっている。これに対してラッチ8の後端側の形状
は、本実施例特有の形状をしている。すなわち、ラッチ
8の後端側の、両側面には4角形のフランジ27が垂直
面26に対して直角方向に形成されている。フランジ2
7の後ろ側部分は、幅が先端側に比べてやや狭くなって
いると共に、垂直面26に相当する側の面がなだらかな
曲線をもって大きく切り欠かれている。また、傾斜カム
面25に相当する側の面は、直線方向に延ばされた後、
斜めに切り欠かれている。そして、両切り欠きで、接線
29を形成している。
【0020】そして、ラッチの後端部には、係合部30
が形成されている。本実施例の係合部30は、溝による
ものであり、上記した接線29から大きな切り欠き側に
かけて、接線29と平行に、すなわち、扉に取り付けた
状態では天地方向に設けられたものである。係合部30
を形成する溝の長さは、ラッチ8の後端側の幅の約半分
であり、幅方向にはラッチのほぼ中央に設けられてい
る。
が形成されている。本実施例の係合部30は、溝による
ものであり、上記した接線29から大きな切り欠き側に
かけて、接線29と平行に、すなわち、扉に取り付けた
状態では天地方向に設けられたものである。係合部30
を形成する溝の長さは、ラッチ8の後端側の幅の約半分
であり、幅方向にはラッチのほぼ中央に設けられてい
る。
【0021】また、係合部30には、傾斜カム面25に
相当する側の面に向かって切り欠き31が形成されてい
る。この切り欠き31は、本実施例では、ラッチ8の中
心線からやや片側に偏心した位置に設けられている。
相当する側の面に向かって切り欠き31が形成されてい
る。この切り欠き31は、本実施例では、ラッチ8の中
心線からやや片側に偏心した位置に設けられている。
【0022】摺動子9は、亜鉛ダイキャスト等の金属、
あるいはキャストナイロン等の構造用樹脂で作られたも
のであり、前半分の中央に大きな溝32を有し、全体形
状は凹字状をしている。また、後側には前記した溝32
と直交する方向に幅の狭い溝33が形成されている。ま
た後側の溝33の中央部は、前記した前側の溝32と連
通している。
あるいはキャストナイロン等の構造用樹脂で作られたも
のであり、前半分の中央に大きな溝32を有し、全体形
状は凹字状をしている。また、後側には前記した溝32
と直交する方向に幅の狭い溝33が形成されている。ま
た後側の溝33の中央部は、前記した前側の溝32と連
通している。
【0023】スライドロック10は、本実施例では偏平
な4角柱状であり、側面に突起部34が設けられてい
る。またスライドロック10には、上下の面に2か所の
長穴35が設けられている。
な4角柱状であり、側面に突起部34が設けられてい
る。またスライドロック10には、上下の面に2か所の
長穴35が設けられている。
【0024】ラッチ側板12は、側面に溝が設けられた
(図示せず)板であり、同一形状の物が2枚ある。ラッ
チ側板12は、錠ケース2内の貫窓39の後方に平行に
立設されている。そのため錠ケース2の内部には、2つ
のラッチ側板12によって囲まれた摺動路54が形成さ
れており、またこの摺動路54によって、錠ケース2の
内部は、図面上側のAブロックと、図面下側のBブロッ
クとに分割されている。
(図示せず)板であり、同一形状の物が2枚ある。ラッ
チ側板12は、錠ケース2内の貫窓39の後方に平行に
立設されている。そのため錠ケース2の内部には、2つ
のラッチ側板12によって囲まれた摺動路54が形成さ
れており、またこの摺動路54によって、錠ケース2の
内部は、図面上側のAブロックと、図面下側のBブロッ
クとに分割されている。
【0025】スプリングプレート15は、軸受部に、舌
状の当接片が一体に形成されたものである。解錠レバー
17は、軸受部40を中心として、L字状に腕が延ばさ
れたものであり、一方の腕がスライドロック当接部41
として作用し、他方の腕は、スプリングストッパとして
機能する。
状の当接片が一体に形成されたものである。解錠レバー
17は、軸受部40を中心として、L字状に腕が延ばさ
れたものであり、一方の腕がスライドロック当接部41
として作用し、他方の腕は、スプリングストッパとして
機能する。
【0026】ハブ18は、軸受部47を中心として3方
向に腕が張り出されたものであり、それぞれの腕によっ
て解錠レバー当接部45,スプリング受け部46,ロッ
ク部48が形成されている。ここで、スプリング受け部
46,ロック部48は、いずれも把手3,4から延長さ
れたフォーク(図示せず)が当接するものであり、相互
に平行に配置されている。またロック部48の外側の面
には、突条50が形成されている。突条50は、ロック
部48の中心に長手方向の全域に渡って形成されてお
り、軸受部47に近づくに従って高さが高くなってい
る。
向に腕が張り出されたものであり、それぞれの腕によっ
て解錠レバー当接部45,スプリング受け部46,ロッ
ク部48が形成されている。ここで、スプリング受け部
46,ロック部48は、いずれも把手3,4から延長さ
れたフォーク(図示せず)が当接するものであり、相互
に平行に配置されている。またロック部48の外側の面
には、突条50が形成されている。突条50は、ロック
部48の中心に長手方向の全域に渡って形成されてお
り、軸受部47に近づくに従って高さが高くなってい
る。
【0027】ロックスライダー21は、長辺51と短辺
52を有するL型の部材である。そして長い方の辺51
の先端部は、前記したハブ18の突条50の幅にほぼ等
しい幅の溝が形成されている。
52を有するL型の部材である。そして長い方の辺51
の先端部は、前記したハブ18の突条50の幅にほぼ等
しい幅の溝が形成されている。
【0028】つぎに本実施例の錠前1の各部材の配置構
造について説明する。
造について説明する。
【0029】本実施例においてスライドロック10は、
摺動子9の後側に設けられた溝33内に挿入され、かつ
スライドロック10の長穴35には摺動ピン53が挿入
されている。そのためスライドロック10は、抜け落ち
ることも回転する事もなく、溝32内でただABブロッ
クの方向、すなわち図1の上下方向にのみ摺動する事が
できる。また、スライドロック10の突起部34は、摺
動子9の前側の溝32内に突出している。
摺動子9の後側に設けられた溝33内に挿入され、かつ
スライドロック10の長穴35には摺動ピン53が挿入
されている。そのためスライドロック10は、抜け落ち
ることも回転する事もなく、溝32内でただABブロッ
クの方向、すなわち図1の上下方向にのみ摺動する事が
できる。また、スライドロック10の突起部34は、摺
動子9の前側の溝32内に突出している。
【0030】そして、摺動子9は、2枚のラッチ側板1
2によって形成される摺動路54内に配置されている。
従って摺動子9は、回転や反転する事なく摺動路54内
を直線的にのみ摺動する。尚、スライドロック10の両
端は、ラッチ側板12の図示しない溝内に挿入されてお
り、スライドロック10の両端はそれぞれA,Bブロッ
ク側に突出可能である。また摺動子9は、背後からラッ
チスプリング13によってスプリングプレート38の貫
窓39の方向に向かって付勢されている。
2によって形成される摺動路54内に配置されている。
従って摺動子9は、回転や反転する事なく摺動路54内
を直線的にのみ摺動する。尚、スライドロック10の両
端は、ラッチ側板12の図示しない溝内に挿入されてお
り、スライドロック10の両端はそれぞれA,Bブロッ
ク側に突出可能である。また摺動子9は、背後からラッ
チスプリング13によってスプリングプレート38の貫
窓39の方向に向かって付勢されている。
【0031】そして、摺動子9の前方にはラッチ8が配
置されている。すなわちラッチ8は、フランジ27が摺
動子9の先端に当接し、ラッチ8の後端側は、摺動子9
の前側の溝32内に挿入されている。その結果ラッチ8
は貫窓39に向かって常に押圧され、障害物がないとき
は、その先端が貫窓39から突出している。またラッチ
の先端を摺動子9の方向に向かって押さえると、ラッチ
スプリング13が縮んでラッチ8は錠ケース2内に没入
される。
置されている。すなわちラッチ8は、フランジ27が摺
動子9の先端に当接し、ラッチ8の後端側は、摺動子9
の前側の溝32内に挿入されている。その結果ラッチ8
は貫窓39に向かって常に押圧され、障害物がないとき
は、その先端が貫窓39から突出している。またラッチ
の先端を摺動子9の方向に向かって押さえると、ラッチ
スプリング13が縮んでラッチ8は錠ケース2内に没入
される。
【0032】そして、錠ケース2のAブロック、すなわ
ち上側のラッチ側板12のやや上方には、スプリングプ
レート15が、軸受部を中心として回転可能に配置され
ている。スプリングプレート15は、テンションスプリ
ング16によって時計方向に付勢されており、舌状の当
接片が常時スライドロック10の上端を矢印C方向、す
なわちスライドロック10を摺動子9内に押し込む方向
に向かって押圧している。
ち上側のラッチ側板12のやや上方には、スプリングプ
レート15が、軸受部を中心として回転可能に配置され
ている。スプリングプレート15は、テンションスプリ
ング16によって時計方向に付勢されており、舌状の当
接片が常時スライドロック10の上端を矢印C方向、す
なわちスライドロック10を摺動子9内に押し込む方向
に向かって押圧している。
【0033】一方錠ケース2のBブロック、すなわち図
1,図2の下側に示されたブロック内には、解錠レバー
17が軸受部40を中心として回転可能に配置されてい
る。解錠レバー17が軸受部40を中心として反時計方
向に回転することにより、スライドロック当接部41の
上面は、スライドロック10の下端と当接する事ができ
る。
1,図2の下側に示されたブロック内には、解錠レバー
17が軸受部40を中心として回転可能に配置されてい
る。解錠レバー17が軸受部40を中心として反時計方
向に回転することにより、スライドロック当接部41の
上面は、スライドロック10の下端と当接する事ができ
る。
【0034】またハブ18は、解錠レバー17の近くで
あって、解錠レバー当接部45が解錠レバー17の下面
と接し得る位置に、軸受部47を中心として回転可能に
配置されている。そして、解錠レバー17のスプリング
ストッパとハブ18のスプリング受け部46との間に
は、ハブスプリング19が介在されており、解錠レバー
17は常時時計方向に、ハブ18は、常時反時計方向に
それぞれ付勢されている。従って通常の状態では、ハブ
18の解錠レバー当接部45は、解錠レバー17のスラ
イドロック当接部41を押圧していない。また解錠レバ
ー17はスライドロック10を押圧していない。
あって、解錠レバー当接部45が解錠レバー17の下面
と接し得る位置に、軸受部47を中心として回転可能に
配置されている。そして、解錠レバー17のスプリング
ストッパとハブ18のスプリング受け部46との間に
は、ハブスプリング19が介在されており、解錠レバー
17は常時時計方向に、ハブ18は、常時反時計方向に
それぞれ付勢されている。従って通常の状態では、ハブ
18の解錠レバー当接部45は、解錠レバー17のスラ
イドロック当接部41を押圧していない。また解錠レバ
ー17はスライドロック10を押圧していない。
【0035】しかしその一方、ハブ18を図1の時計方
向に回転すると、解錠レバー当接部45が解錠レバー1
7のスライドロック当接部41の下面を押し、さらに解
錠レバー17はスライドロック10の下端に当たって、
スライドロック10をブロックA方向に向かって押し上
げる。
向に回転すると、解錠レバー当接部45が解錠レバー1
7のスライドロック当接部41の下面を押し、さらに解
錠レバー17はスライドロック10の下端に当たって、
スライドロック10をブロックA方向に向かって押し上
げる。
【0036】またハブ18のロック部48の近くには、
ロックスライダー21の長辺51の先端部が延びてい
る。すなわち、ロックスライダー21は、短辺52側が
Aブロック内にあり、長辺51は、摺動路54の後側の
隙間を通ってBブロックに至っている。
ロックスライダー21の長辺51の先端部が延びてい
る。すなわち、ロックスライダー21は、短辺52側が
Aブロック内にあり、長辺51は、摺動路54の後側の
隙間を通ってBブロックに至っている。
【0037】また、ロックスライダー21は、浴室側に
設けられた把手3の取り付け部に設けられたロックつま
み57と図示しないリンク機構によって連結されてい
る。そのため、ロックつまみ57を上下に移動させる
と、ロックスライダー21も上下方向、すなわちABブ
ロック方向に摺動する。そして、ロックつまみ57をB
ブロックの方向に移動して、ロックスライダー21をB
ブロック内に大きく突出させると、ロックスライダー2
1の長辺51に設けられた図示しない溝が、ハブ18の
ロック部48の突条50と嵌合する。
設けられた把手3の取り付け部に設けられたロックつま
み57と図示しないリンク機構によって連結されてい
る。そのため、ロックつまみ57を上下に移動させる
と、ロックスライダー21も上下方向、すなわちABブ
ロック方向に摺動する。そして、ロックつまみ57をB
ブロックの方向に移動して、ロックスライダー21をB
ブロック内に大きく突出させると、ロックスライダー2
1の長辺51に設けられた図示しない溝が、ハブ18の
ロック部48の突条50と嵌合する。
【0038】次に本実施例の錠前1の作用を、錠前の通
常時、解錠時、及び施錠時に分けて説明する。尚本実施
例では、錠前の通常時とは、脱衣室側からでも浴室側か
らでも把手を押し又は引くことによって、扉を開き得る
状態を言い、解錠時とは使用者が把手を操作して、いま
まさに扉が開こうとしている状態を言う。また施錠時と
は、扉を開くことができない状態を言う。
常時、解錠時、及び施錠時に分けて説明する。尚本実施
例では、錠前の通常時とは、脱衣室側からでも浴室側か
らでも把手を押し又は引くことによって、扉を開き得る
状態を言い、解錠時とは使用者が把手を操作して、いま
まさに扉が開こうとしている状態を言う。また施錠時と
は、扉を開くことができない状態を言う。
【0039】まず錠前1の通常時について説明すると、
前記したようにスライドロック10は、Aブロックのス
プリングプレート15によって矢印C方向、すなわちス
ライドロック10が摺動子9内に押し込まれる方向に向
かって押圧されている。またその一方Bブロック内で
は、ハブ18はハブスプリング19によって反時計方向
に付勢されており、更に解錠レバー17もハブスプリン
グ19によって時計方向に付勢されている。
前記したようにスライドロック10は、Aブロックのス
プリングプレート15によって矢印C方向、すなわちス
ライドロック10が摺動子9内に押し込まれる方向に向
かって押圧されている。またその一方Bブロック内で
は、ハブ18はハブスプリング19によって反時計方向
に付勢されており、更に解錠レバー17もハブスプリン
グ19によって時計方向に付勢されている。
【0040】従って、スライドロック10には、スプリ
ングプレート15による矢印C方向の力のみが作用し、
スライドロック10は矢印C方向に押された位置にあ
る。
ングプレート15による矢印C方向の力のみが作用し、
スライドロック10は矢印C方向に押された位置にあ
る。
【0041】この時の、スライドロック10とラッチ8
の係合部30の関係は、スライドロック10の突起部3
4が、係合部30の切り欠き31以外の部分、即ち溝の
段差の部分と係合する。そのため図7の様に、錠前1を
浴室側に押した時、ラッチ8が固定側の彫り込み穴36
から受ける回転力は、ラッチ8の係合部30を介して突
起部34で負担され、ラッチは反転しない。従って、扉
を浴室側に押しても開かない。
の係合部30の関係は、スライドロック10の突起部3
4が、係合部30の切り欠き31以外の部分、即ち溝の
段差の部分と係合する。そのため図7の様に、錠前1を
浴室側に押した時、ラッチ8が固定側の彫り込み穴36
から受ける回転力は、ラッチ8の係合部30を介して突
起部34で負担され、ラッチは反転しない。従って、扉
を浴室側に押しても開かない。
【0042】逆に、一旦開かれた扉を閉じるときは、ラ
ッチ8のカム面25の作用により、ラッチ8は、図7の
矢印E方向に押され、ラッチスプリング13の押圧力に
打ち勝って矢印E方向に移動する。その結果ラッチ8
は、反転することなくそのまま錠ケース2内に沈み、扉
を閉じることができる。
ッチ8のカム面25の作用により、ラッチ8は、図7の
矢印E方向に押され、ラッチスプリング13の押圧力に
打ち勝って矢印E方向に移動する。その結果ラッチ8
は、反転することなくそのまま錠ケース2内に沈み、扉
を閉じることができる。
【0043】次に、錠前1の解錠時の様子について説明
する。本実施例において、錠前1を解錠するときは、浴
室側の把手3を引くかあるいは脱衣室側の把手4を押
す。すると、把手3,4に固定されたフォーク(図示せ
ず)が移動してハブ18を時計方向に回転する。すると
ハブ18の解錠レバー当接部45が、解錠レバー17を
図2の矢印F方向に向かって押し上げる。そのため、解
錠レバー17に当接されるスライドロック10は、スプ
リングプレート15の押圧力に打ち勝って矢印F方向に
移動する。
する。本実施例において、錠前1を解錠するときは、浴
室側の把手3を引くかあるいは脱衣室側の把手4を押
す。すると、把手3,4に固定されたフォーク(図示せ
ず)が移動してハブ18を時計方向に回転する。すると
ハブ18の解錠レバー当接部45が、解錠レバー17を
図2の矢印F方向に向かって押し上げる。そのため、解
錠レバー17に当接されるスライドロック10は、スプ
リングプレート15の押圧力に打ち勝って矢印F方向に
移動する。
【0044】この時の、スライドロック10とラッチ8
の係合部30の関係は、スライドロック10の突起部3
4が、係合部30の切り欠き31の位置と一致するもの
となる。そのためスライドロック10に設けられた突起
部34は、係合部30と全く係合しなくなる。ここで使
用者が把手3,4を更に強く押し又は引くと、ラッチ8
の回転力を阻止するものは何もない。従って図9に示す
ように、扉の開放力に抗し切れずにラッチ8は反転す
る。その結果扉は軽く開く。
の係合部30の関係は、スライドロック10の突起部3
4が、係合部30の切り欠き31の位置と一致するもの
となる。そのためスライドロック10に設けられた突起
部34は、係合部30と全く係合しなくなる。ここで使
用者が把手3,4を更に強く押し又は引くと、ラッチ8
の回転力を阻止するものは何もない。従って図9に示す
ように、扉の開放力に抗し切れずにラッチ8は反転す
る。その結果扉は軽く開く。
【0045】次に本実施例の錠前1の施錠時について説
明する。使用者は、浴室内からロックつまみ57を図1
の矢印C方向に下げることによって、錠前1を施錠する
事ができる。すなわち、ロックつまみ57をC方向に下
げると、つまみ57と連動するロックスライダー21も
矢印C方向に移動して、長辺51に設けられた図示しな
い溝が、ハブ18のロック部48の突条50と嵌合す
る。その結果ハブ18の動作しろがなくなり、ハブ18
は図1の時計方向へ回転できなくなる。そのため、ハブ
18と当接する解錠レバー17に力は伝達されず、解錠
レバー17はスライドロック10を押圧することができ
ない。
明する。使用者は、浴室内からロックつまみ57を図1
の矢印C方向に下げることによって、錠前1を施錠する
事ができる。すなわち、ロックつまみ57をC方向に下
げると、つまみ57と連動するロックスライダー21も
矢印C方向に移動して、長辺51に設けられた図示しな
い溝が、ハブ18のロック部48の突条50と嵌合す
る。その結果ハブ18の動作しろがなくなり、ハブ18
は図1の時計方向へ回転できなくなる。そのため、ハブ
18と当接する解錠レバー17に力は伝達されず、解錠
レバー17はスライドロック10を押圧することができ
ない。
【0046】その一方で、スライドロック10は、前記
した通常の状態を維持しており、スライドロック10の
突起部34が、係合部30の切り欠き31以外の部分、
即ち溝の段差の部分と係合している。従って、扉を浴室
側に押した時、扉の開放力から受けるラッチ8の回転力
は、ラッチ8の係合部30を介して突起部34で負担さ
れ、ラッチは反転しない。従って、扉を浴室側に押して
も扉は開かない。
した通常の状態を維持しており、スライドロック10の
突起部34が、係合部30の切り欠き31以外の部分、
即ち溝の段差の部分と係合している。従って、扉を浴室
側に押した時、扉の開放力から受けるラッチ8の回転力
は、ラッチ8の係合部30を介して突起部34で負担さ
れ、ラッチは反転しない。従って、扉を浴室側に押して
も扉は開かない。
【0047】尚付言すれば、本実施例においては、ロッ
クスライダー21によって把手3,4自体が固定され、
使用者は把手3,4を動かす事ができない。
クスライダー21によって把手3,4自体が固定され、
使用者は把手3,4を動かす事ができない。
【0048】本実施例においては、説明を簡単にするた
め、扉の勝手を浴室内から見て右側の扉が、浴室側に開
くものに限定した。もし、本実施例の錠前1を他の勝手
で使用する場合は、鍵ケースの天地を逆にすることによ
り容易に対応することができる。
め、扉の勝手を浴室内から見て右側の扉が、浴室側に開
くものに限定した。もし、本実施例の錠前1を他の勝手
で使用する場合は、鍵ケースの天地を逆にすることによ
り容易に対応することができる。
【0049】以上の実施例では、本発明の錠前を浴室の
扉に採用した場合の好ましい構成を例にとって説明し
た。しかしながら、本発明の錠前は浴室等の室内用のみ
ならず門扉等の様に、より強固な施錠性能が要求される
ものにも応用することもできる。また以上の実施例では
施錠は単に手動操作のみによって行うものを例示したが
もちろん電動式の施錠機構を有するものにも応用するこ
とができる。
扉に採用した場合の好ましい構成を例にとって説明し
た。しかしながら、本発明の錠前は浴室等の室内用のみ
ならず門扉等の様に、より強固な施錠性能が要求される
ものにも応用することもできる。また以上の実施例では
施錠は単に手動操作のみによって行うものを例示したが
もちろん電動式の施錠機構を有するものにも応用するこ
とができる。
【0050】次に本発明の錠前を門扉に採用する場合に
適した実施例について説明する。図10は本発明の変形
実施例における錠前の蓋を開いた状態での一部断面正面
図である。本実施例の錠前は、電動式の施錠機構と、ラ
ッチの後退を防止する機構を合わせ持つものである。
適した実施例について説明する。図10は本発明の変形
実施例における錠前の蓋を開いた状態での一部断面正面
図である。本実施例の錠前は、電動式の施錠機構と、ラ
ッチの後退を防止する機構を合わせ持つものである。
【0051】本実施例で採用するラッチ60は、係合部
の切り欠きがラッチ60の中央に設けられている点を除
いて前記した実施例のラッチと全く同一のものである。
本実施例のラッチ60は、ラッチ自体の勝手を変更する
ことによって勝手違いの扉に対応することができる。解
錠レバー61は直線であり、ハブスプリング62の形状
も先の実施例とやや異なるが動作は先の実施例と全く同
一である。さらにハブ63は形状がやや異なるが、ロッ
クスライダーと係合しない点を除いて先の実施例と同一
の作用をする。
の切り欠きがラッチ60の中央に設けられている点を除
いて前記した実施例のラッチと全く同一のものである。
本実施例のラッチ60は、ラッチ自体の勝手を変更する
ことによって勝手違いの扉に対応することができる。解
錠レバー61は直線であり、ハブスプリング62の形状
も先の実施例とやや異なるが動作は先の実施例と全く同
一である。さらにハブ63は形状がやや異なるが、ロッ
クスライダーと係合しない点を除いて先の実施例と同一
の作用をする。
【0052】本実施例では、摺動子65は、先の実施例
と同様に外形が凹状をしている。本実施例で採用する摺
動子65が前記したものと異なる点は、側面部に4角状
の穴66が設けられているところにある。またスライド
ロック67が挿入される溝は、ハブ63側にのみ貫通し
ており、前記した4角状の穴66が設けらた側面部には
貫通していない。
と同様に外形が凹状をしている。本実施例で採用する摺
動子65が前記したものと異なる点は、側面部に4角状
の穴66が設けられているところにある。またスライド
ロック67が挿入される溝は、ハブ63側にのみ貫通し
ており、前記した4角状の穴66が設けらた側面部には
貫通していない。
【0053】そして摺動子65のスライドロック67が
挿入される溝内には、スプリング69が挿入されてお
り、このスプリング69によってスライドロック67は
常時矢印G方向に向かって押圧されている。
挿入される溝内には、スプリング69が挿入されてお
り、このスプリング69によってスライドロック67は
常時矢印G方向に向かって押圧されている。
【0054】図面の摺動子65等の上部に相当するブロ
ックHには、回転軸67を中心に揺動するロックてこ6
8が設けられている。ロックてこ68は、後端部がスラ
イダー72と結合されている。また更にスライダー72
の上端部はソレノイド70のロッドと連結されている。
そしてスライダー72の中間部には、揺動軸を中心に揺
動する連結ピース73が結合されている。更に連結ピー
ス73にはロック板75が結合されてリンクを形成して
いる。ロック板75は、3つの長穴を有した板状のもの
であり、側面部にはラックが形成されている。ロック板
75は、長穴を介して摺動する様に固定されておりま
た、ラックにデッドハブ76の歯車が嵌合している。
ックHには、回転軸67を中心に揺動するロックてこ6
8が設けられている。ロックてこ68は、後端部がスラ
イダー72と結合されている。また更にスライダー72
の上端部はソレノイド70のロッドと連結されている。
そしてスライダー72の中間部には、揺動軸を中心に揺
動する連結ピース73が結合されている。更に連結ピー
ス73にはロック板75が結合されてリンクを形成して
いる。ロック板75は、3つの長穴を有した板状のもの
であり、側面部にはラックが形成されている。ロック板
75は、長穴を介して摺動する様に固定されておりま
た、ラックにデッドハブ76の歯車が嵌合している。
【0055】本実施例の錠前では、ソレノイド70を作
動して、ソレノイド70のロッドを伸縮する事により、
スライダー72を図面の上下方向に移動させ、ロックて
こ68を揺動させて、ロックてこ68を摺動子65の4
角状の穴66に係脱することができる。
動して、ソレノイド70のロッドを伸縮する事により、
スライダー72を図面の上下方向に移動させ、ロックて
こ68を揺動させて、ロックてこ68を摺動子65の4
角状の穴66に係脱することができる。
【0056】また同様に図示しないシリンダーやサムタ
ーンによって、デッドハブ76を回転することによって
もロックてこ68を摺動子65の4角状の穴66に係脱
することができる。
ーンによって、デッドハブ76を回転することによって
もロックてこ68を摺動子65の4角状の穴66に係脱
することができる。
【0057】第10図は、ソレノイド70のロッドを縮
めるか、あるいはデッドハブ76を反時計方向に回転し
てロックてこ68の先端を摺動子65の4角状の穴66
に係合させた状態を示している。図10の状態では、摺
動子65自体がロックてこ68と係合しており、摺動子
65は矢印Iの方向へ摺動することができない。また、
スライドロック67はスプリング69によって矢印Iの
方向へ押圧され、スライドロック67の突起部がラッチ
60の係合部と係合している。
めるか、あるいはデッドハブ76を反時計方向に回転し
てロックてこ68の先端を摺動子65の4角状の穴66
に係合させた状態を示している。図10の状態では、摺
動子65自体がロックてこ68と係合しており、摺動子
65は矢印Iの方向へ摺動することができない。また、
スライドロック67はスプリング69によって矢印Iの
方向へ押圧され、スライドロック67の突起部がラッチ
60の係合部と係合している。
【0058】従って、本実施例の施錠時においては、ラ
ッチ60は、反転しないばかりでなく、錠ケース80の
中に没入する事も阻止され、より確実な施錠状態を実現
することができる。
ッチ60は、反転しないばかりでなく、錠ケース80の
中に没入する事も阻止され、より確実な施錠状態を実現
することができる。
【0059】以上説明した2つの実施例では、ラッチの
係合部は、いずれも溝によるものを例示したが、もちろ
ん他の構成も可能であり、例えばラッチに単なる段差の
みが設けられ、その段差の一部が切り欠かれているよう
なものでもよい。
係合部は、いずれも溝によるものを例示したが、もちろ
ん他の構成も可能であり、例えばラッチに単なる段差の
みが設けられ、その段差の一部が切り欠かれているよう
なものでもよい。
【0060】また以上説明した2つの実施例では、ラッ
チと摺動子は、それぞれ全く独立した部材であるものを
例示して説明した。より具体的には、ラッチは単独で摺
動子から取りはずしできるものを示した。このようにラ
ッチを摺動子と独立のものとする構成は、錠前の組み立
てが簡単であるばかりでなく、ラッチの反転がスムーズ
であり好ましい構成である。
チと摺動子は、それぞれ全く独立した部材であるものを
例示して説明した。より具体的には、ラッチは単独で摺
動子から取りはずしできるものを示した。このようにラ
ッチを摺動子と独立のものとする構成は、錠前の組み立
てが簡単であるばかりでなく、ラッチの反転がスムーズ
であり好ましい構成である。
【0061】しかし、本発明の錠前を実現するために
は、ラッチは必ずしも上記実施例の様に摺動子と完全に
別体である必要はない。例えばラッチの両側面に円弧状
のガイド溝があり、そのガイド溝に摺動子から延ばされ
たフォークが嵌合し、両者が一体に結合されており、ラ
ッチが溝に沿って反転するようなものであっても差し支
えない。
は、ラッチは必ずしも上記実施例の様に摺動子と完全に
別体である必要はない。例えばラッチの両側面に円弧状
のガイド溝があり、そのガイド溝に摺動子から延ばされ
たフォークが嵌合し、両者が一体に結合されており、ラ
ッチが溝に沿って反転するようなものであっても差し支
えない。
【0062】また、スライドロックと摺動子の関係にお
いては、本実施例では、摺動子に設けられた溝の中を4
角柱状のスライドロックが摺動する構造を例示した。実
施例の構成は溝の加工が最も容易であり、かつスライド
ロックは上下の面の全体で摺動子と接するためにスライ
ドロックの剛性が高く、更にスライドロックが回転する
こともないので最も合理的な構成として推奨される。
いては、本実施例では、摺動子に設けられた溝の中を4
角柱状のスライドロックが摺動する構造を例示した。実
施例の構成は溝の加工が最も容易であり、かつスライド
ロックは上下の面の全体で摺動子と接するためにスライ
ドロックの剛性が高く、更にスライドロックが回転する
こともないので最も合理的な構成として推奨される。
【0063】しかしながら本発明は、スライドロックと
摺動子との関係を上記したような、溝の中を偏平な4角
柱状スライドロックが摺動するものに限定するものでは
なく、例えば摺動子に深穴を設け、この深穴の中をスラ
イドロックが摺動するような構成も可能である。また、
摺動子に突条を設け、一方スライドロックは円柱状で軸
方向に溝を有し、摺動子の突条にスライドロックの溝が
嵌合し、この突条に沿ってスライドロックが摺動するよ
うな構成も可能である。また、上記実施例でも採用し
た、スライドロックに設けた長穴と長穴に挿入されるピ
ンのみをもってスライドロックを摺動させる構成も可能
である。
摺動子との関係を上記したような、溝の中を偏平な4角
柱状スライドロックが摺動するものに限定するものでは
なく、例えば摺動子に深穴を設け、この深穴の中をスラ
イドロックが摺動するような構成も可能である。また、
摺動子に突条を設け、一方スライドロックは円柱状で軸
方向に溝を有し、摺動子の突条にスライドロックの溝が
嵌合し、この突条に沿ってスライドロックが摺動するよ
うな構成も可能である。また、上記実施例でも採用し
た、スライドロックに設けた長穴と長穴に挿入されるピ
ンのみをもってスライドロックを摺動させる構成も可能
である。
【0064】さらに、スライドロックの摺動子への取り
付け位置は、スライドロックの突起部がラッチの係合部
と当接し得る位置でありさえすれば、特に限定するもの
ではなく、例えば摺動子の上面、あるいは下面、側面等
であっても差し支えない。
付け位置は、スライドロックの突起部がラッチの係合部
と当接し得る位置でありさえすれば、特に限定するもの
ではなく、例えば摺動子の上面、あるいは下面、側面等
であっても差し支えない。
【0065】またスライドロックの摺動方向は、扉に取
り付けた状態で天地の方向に向かうものが最も常識的で
あるが、ラッチの形状や、他部材との関係によってはい
ずれかの方向に傾くものであってもよい。例えば扉に取
り付た状態で、ラッチの天地の面のいずれかに係止部を
設けた場合には、摺動子の中でスライドロックを貫窓の
方向に向かって摺動させる構成も考えられる。
り付けた状態で天地の方向に向かうものが最も常識的で
あるが、ラッチの形状や、他部材との関係によってはい
ずれかの方向に傾くものであってもよい。例えば扉に取
り付た状態で、ラッチの天地の面のいずれかに係止部を
設けた場合には、摺動子の中でスライドロックを貫窓の
方向に向かって摺動させる構成も考えられる。
【0066】またスライドロックの突起部は、本実施例
では特に小さいものを例示したが、この大きさは設計条
件に応じて随時変更し得るものであり、極端に突起部が
大きくなってあたかも一部に切り欠きがあるかに見える
構成もあり得る。この場合ラッチは、段差の部分よりも
切り欠き部分の方が大きくなってあたかも一部に突起部
があるかのように見える構成となる。
では特に小さいものを例示したが、この大きさは設計条
件に応じて随時変更し得るものであり、極端に突起部が
大きくなってあたかも一部に切り欠きがあるかに見える
構成もあり得る。この場合ラッチは、段差の部分よりも
切り欠き部分の方が大きくなってあたかも一部に突起部
があるかのように見える構成となる。
【0067】本実施例では錠前の把手は、最も代表的な
ものとして、プッシュプル式の把手を例示した。しかし
本発明はもちろん公知のあらゆる把手やレバー、あるい
は握り玉が使用可能である。
ものとして、プッシュプル式の把手を例示した。しかし
本発明はもちろん公知のあらゆる把手やレバー、あるい
は握り玉が使用可能である。
【0068】
【発明の効果】本発明の錠前は、ラッチの一部に切り欠
きを有する係合部が設けられ、摺動子には突起部を有す
るスライドロックが摺動可能に配されており、スライド
ロックを摺動することによってラッチの反転を阻止ある
いは解除を行うことができる。そして、スライドロック
は摺動するものであるから、多くの支点又は面によって
支持され、決して片持ち状になることはなく、スライド
ロック自身の剛性が高い。また、従来のような回転軸は
存在しないので回転軸が折れたり、撓んでラッチの係合
が解ける心配は全く無い。そのため本発明の錠前は、従
来のものに比べて極めて高い剛性を発揮する効果があ
る。
きを有する係合部が設けられ、摺動子には突起部を有す
るスライドロックが摺動可能に配されており、スライド
ロックを摺動することによってラッチの反転を阻止ある
いは解除を行うことができる。そして、スライドロック
は摺動するものであるから、多くの支点又は面によって
支持され、決して片持ち状になることはなく、スライド
ロック自身の剛性が高い。また、従来のような回転軸は
存在しないので回転軸が折れたり、撓んでラッチの係合
が解ける心配は全く無い。そのため本発明の錠前は、従
来のものに比べて極めて高い剛性を発揮する効果があ
る。
【0069】また、スライドロックは外形が小さいばか
りでなく、ラッチに最も近接した部材である摺動子に配
されているため、ラッチの係合部と係合する突起部を不
必要に延長する必要がなく、錠前の全体形状を小型化す
ることができる効果がある。
りでなく、ラッチに最も近接した部材である摺動子に配
されているため、ラッチの係合部と係合する突起部を不
必要に延長する必要がなく、錠前の全体形状を小型化す
ることができる効果がある。
【図1】本発明の具体的実施例における錠前の施錠時で
あって上蓋を開いた状態での一部断面正面図である。
あって上蓋を開いた状態での一部断面正面図である。
【図2】図1の錠前を解錠した時の一部断面正面図であ
る。
る。
【図3】図1の錠前の全体の正面図である。
【図4】図3の錠前の平面図である。
【図5】図3の錠前の右側面図である。
【図6】本発明の具体的実施例における錠前のラッチと
摺動子の一部切り欠き斜視図である。
摺動子の一部切り欠き斜視図である。
【図7】図1の錠前の施錠時におけるラッチの状態を示
す要部断面図である。
す要部断面図である。
【図8】図1の錠前の扉を閉じる時のラッチの状態を示
す要部断面図である。
す要部断面図である。
【図9】図1の錠前の扉を開く時のラッチの状態を示す
要部断面図である。
要部断面図である。
【図10】本発明の変形実施例における錠前の蓋を開い
た状態での一部断面正面図である。
た状態での一部断面正面図である。
2 錠ケース 9,65 摺動子 8,61 ラッチ 10,67 スライドロック 12 ラッチ側板 13 ラッチスプリング 15 スプリングプレート 16 テンションスプリング 17,61 解錠レバー 18,63 ハブ 19,62 ハブスプリング 21 ロックスライダー 30 係合部 31 切り欠き 34 突起部 72 スライダー 76 デッドハブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05B 15/10 E05B 65/06 E05C 1/12 E05C 1/14
Claims (1)
- 【請求項1】 反転可能なラッチの背後に貫窓に向かっ
て付勢された摺動子が当接され、ラッチの先端が貫窓か
ら出入り可能に構成された錠前において、ラッチには一
部に切り欠きを有する係合部が形成され、摺動子には突
起部を有するスライドロックが摺動可能に配されてお
り、スライドロックの摺動位置によってスライドロック
の突起部がラッチの係合部と係脱可能である事を特徴と
する錠前。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04209645A JP3080786B2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 錠 前 |
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