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JP3237605B2 - 1,2−ジオール構造を有する脂環式(メタ)アクリレート誘導体、およびその重合体 - Google Patents

1,2−ジオール構造を有する脂環式(メタ)アクリレート誘導体、およびその重合体

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Publication number
JP3237605B2
JP3237605B2 JP09349998A JP9349998A JP3237605B2 JP 3237605 B2 JP3237605 B2 JP 3237605B2 JP 09349998 A JP09349998 A JP 09349998A JP 9349998 A JP9349998 A JP 9349998A JP 3237605 B2 JP3237605 B2 JP 3237605B2
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JP
Japan
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group
polymer
meth
hydrogen atom
general formula
Prior art date
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JP09349998A
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勝美 前田
繁之 岩佐
嘉一郎 中野
悦雄 長谷川
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
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Priority to US09/668,275 priority patent/US6469197B1/en
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  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な(メタ)ア
クリレート誘導体およびそれらの重合体に関わり、特に
波長が220nm以下の遠紫外光を露光光とするフォト
レジスト材料に用いられる樹脂に有用な化合物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスに代表されるハーフミク
ロンオーダーの微細加工を必要とする各種電子デバイス
製造の分野では、デバイスのより一層の高密度、高集積
化の要求が高まっている。そのため、微細パターン形成
のためのフォトリソグラフィー技術に対する要求がます
ます厳しくなっている。特に0.18μm以下の加工技術
を必要とする1Gビット以上の集積度を持つDRAMの
製造には、ArFエキシマレーザ(193nm)を用い
たフォトリソグラフィーの利用が最近考えられている
[ドナルド C.ホッファーら、ジャーナル・オブ・フ
ォトポリマー・サイエンス・アンド・テクノロジー(J
ournalof Photopolymer Sci
ence and Technology)、9巻(3
号)、387〜397頁(1996年)]。
【0003】このためArF光を用いたフォトリソグラ
フィーに対応するレジスト材料の開発が望まれている。
このArF露光用レジストの開発に際しては、レーザ発
振の原料であるガスの寿命が短いこと、レーザ装置自体
が高価であるなどなどから、レーザのコストパフォーマ
ンスの向上を満たす必要がある。このため、加工寸法の
微細化に対応する高解像性に加え、高感度化への要求が
高い。
【0004】レジストの高感度化の方法として、感光剤
である光酸発生剤を利用した化学増幅型レジストが良く
知られている。例えば代表的な例としては、特開平2−
27660号公報には、トリフェニルスルホニウム・ヘ
キサフルオロアーセナートとポリ(p−tert−ブト
キシカルボニルオキシ−α−メチルスチレン)の組み合
わせからなるレジストが記載されている。このような化
学増幅型レジストは現在KrFエキシマレーザ用レジス
トに広く用いられている[例えば、ヒロシ イト−、
C.グラントウイルソン、アメリカン・ケミカル・ソサ
イアテイ・シンポジウム・シリ−ズ 242巻、11頁
〜23頁(1984年)]。化学増幅型レジストの特徴
は、含有成分である光酸発生剤から光照射により発生し
たプロトン酸が、露光後の加熱処理によりレジスト樹脂
などと酸触媒反応を起こすことである。このようにして
光反応効率(一光子あたりの反応)が1未満の従来のレ
ジストに比べて飛躍的な高感度化を達成している。現在
では開発されるレジストの大半が化学増幅型である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ArFエキシ
マレーザ光に代表される220nm以下の短波長光を用
いたリソグラフィーの場合、微細パターンを形成するた
めのレジストには従来の材料では満足できない新たな特
性、即ち220nm以下の露光光に対する高透明性とド
ライエッチング耐性が必要とされている。
【0006】従来のg線(438nm)、i線(365
nm)、KrFエキシマレーザ(248nm)用のフォ
トレジスト材料は主に樹脂成分としてはノボラック樹脂
あるいはポリ(p−ビニルフェノール)など構造単位中
に芳香環を有する樹脂が利用されており、この芳香環の
ドライエッチング耐性により樹脂のエッチング耐性を維
持できた。しかし、芳香環を有する樹脂は220nm以
下の波長の光に対する光吸収が極めて強い。そのため、
レジスト表面で大部分の露光光が吸収され、露光光が基
板まで透過しないため、微細なレジストパターンの形成
が出来ない。このため従来樹脂をそのまま220nm以
下の短波長光を用いたフォトリソグラフィーには適用で
きない。従って、芳香環を含まず且つエッチング耐性を
有し、220nm以下の波長に対して透明なレジスト材
料が切望されている。
【0007】ArFエキシマレーザ光(193nm)に
対し透明性を持ち、なおかつドライエッチング耐性を持
つ高分子化合物として、脂環族高分子であるアダマンチ
ルメタクリレート単位を持つ共重合体[武智ら、ジャー
ナル・オブ・フォトポリマー・サイエンス・アンド・テ
クノロジー(Journal of Photopol
ymer Science and Technolo
gy)、5巻(3号)、439頁〜446頁(1992
年)]やイソボルニルメタクリレート単位を持つ共重合
体[R.D.アレン(R.D.Allen)ら、ジャー
ナル・オブ・フォトポリマー・サイエンス・アンド・テ
クノロジー(Journal of Photopol
ymer Science and Technolo
gy)、8巻(4号)、623頁〜636頁(1995
年)、および9巻(3号)、465頁〜474頁(19
96年)]等が提案されている。
【0008】しかし、前者の樹脂において用いられてい
る脂環基を有する(メタ)アクリレート誘導体は基板密
着性を有する極性基(例えば、カルボキシル基、ヒドロ
キシル基等)を有していない。このため脂環基を有する
モノマーの単独重合体では、疎水性が強く被加工基板
(例えば、シリコン基板)との密着性が悪く、均一な塗
布膜を再現性良く形成することは困難である。さらにド
ライエッチング耐性を有するアダマンタン含有残基、イ
ソボニル含有残基、またはメンチル含有残基単位中に露
光前後での溶解度差を発現しうる残基を有していないた
め露光によりパターンを形成できない。そのため前者の
樹脂ではt―ブチルメタクリレートやテトラヒドロメタ
クリレートなどの溶解度差を発揮しうるコモノマーやメ
タクリル酸のような基板密着性を持つコモノマーとの共
重合体とすることにより初めてレジストの樹脂成分とし
て利用できる。しかし、コモノマー含有率は約50モル
%必要であり、コモノマー単位のドライエッチング耐性
が著しく低いため、脂環基によるドライエッチング耐性
効果が著しく低下し、耐ドライエッチング性樹脂として
の実用性に乏しい。
【0009】このため、220nm以下の光に対する光
透明性が高く、エッチング耐性が高く、且つ基板密着性
の向上した新しいレジスト用樹脂材料が切望されてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明者は上記の目的を達
成するため鋭意研究を行った結果、本発明を完成した。
【0011】すなわち本発明は一般式(1)で表される
(メタ)アクリレート誘導体、および一般式(1)で表
される(メタ)アクリレート誘導体を重合させて得られ
る重合体、もしくは一般式(1)で表される(メタ)ア
クリレート誘導体と他の重合性化合物を重合させて得ら
れる重合体に関する。
【0012】
【化6】 (上式において、R1は水素原子またはメチル基、G
は、一般式(2)、または一般式(3)で表される1,
2−ジオール構造を持つ脂環基を表す。)
【0013】
【0014】
【化8】 (上式において、R4は、水素原子またはメチル基を表
す。)一般式(1)で表される(メタ)アクリレート誘
導体を重合させて得られる重合体、もしくは一般式
(1)で表される(メタ)アクリレート誘導体と他の重
合性化合物を重合させて得られる重合体の具体的な例と
しては一般式(5)で示される樹脂が挙げられるがこれ
らだけに限定されるものではない。
【0015】
【0016】
【化10】 (上式において、R1、R4、R9、R11はそれぞれ水素
原子またはメチル基、R1 0は酸により分解する基または
酸により分解する基を有する炭素数1〜13の有橋環式
炭化水素基、またはカルボキシル基を有する炭素数1〜
13の有橋環式炭化水素基、R12は水素原子または炭素
数1〜12の炭化水素基を表す。またk、m、nはそれ
ぞれk+m+n=1、0<k≦1、0≦m<1、0≦n
<1を満たす任意の数である。また重合体の重量平均分
子量は2000〜20000)。
【0017】
【発明の実施の形態】一般式(1)において、R1は水
素原子またはメチル基である。またGは一般式(2)ま
たは一般式(3)で表される1,2−ジオール構造を有
する脂環基であり、具体的には表1に示すような、3,
4−ジヒドロキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、
3,4−ジヒドロキシ−ジメチルトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デシル基、3,4−ジヒドロキシテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチル基、3,4−ジヒ
ドロキシ−8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.
17,10]ドデシルメチル基等が挙げられる。
【0018】
【表1】
【0019】一般式(4)および一般式(5)におい
て、R1、R2、R3、R4、R5、R7、R9、R11は水素
原子またはメチル基である。またR6、R10は酸により
分解する基、または酸により分解する基を有する炭素数
7〜13の有橋環式炭化水素基もしくはカルボキシル基
を有する炭素数7〜13の有橋環式炭化水素基であり、
酸により分解する基の具体的な例は、t−ブチル基、テ
トラヒドロピラン−2―イル基、テトラヒドロフラン−
2―イル基、4−メトキシテトラヒドロピラン−4―イ
ル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、
1−プロポキシエチル基、3−オキソシクロヘキシル
基、2−メチル−2−アダマンチル基、8−メチル−8
−トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、或いは1,2,
7,7−テトラメチル−2−ノルボルニル基等が挙げら
れるがこれらに限定されるものではない。また酸により
分解する基を有する炭素数7〜13の有橋環式炭化水素
基またはカルボキシル基を有する炭素数7〜13の有橋
環式炭化水素基の具体的な例は、表2に示すようなカル
ボキシル基或いはエステル基を有するトリシクロ[5.2.
1.02,6]デシルメチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デ
シル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノル
ボルニル基、イソボルニル基、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデシル基、メチルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデシル基等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない(但し表2中のR13は酸により分
解する基であり、具体的な例は、t−ブチル基、テトラ
ヒドロピラン−2―イル基、テトラヒドロフラン−2―
イル基、4−メトキシテトラヒドロピラン−4―イル
基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1
−プロポキシエチル基、3−オキソシクロヘキシル基、
2−メチル−2−アダマンチル基、8−メチル−8−ト
リシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、或いは1,2,7,
7−テトラメチル−2−ノルボルニル基等が挙げられる
がこれらに限定されるものではない。)。
【0020】R8、R12は、水素原子または炭素数1〜
12の炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、
ジメチルシクロヘキシル基、トリシクロ[5.2.1.02,6
デシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、イソボルニ
ル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基等
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0021】一般式(4)において、x、yおよびzは
それぞれx+y+z=1、0<x≦1、0≦y<1、0
≦z<1を満たす任意の数である。R1、R2、R3は、
一般式(1)、一般式(2)と同様である。
【0022】一般式(5)については、k、m、および
nはそれぞれk+m+n=1、0<k≦1、0≦m<
1、0≦n<1を満たす任意の数であり、R1、R4は一
般式(1)、一般式(3)と同様である。また本発明の
重合体の重量平均分子量は2000〜200000であ
る。
【0023】
【表2】
【0024】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によって何ら制限されるも
のではない。
【0025】実施例1 3,4−ジヒドロキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル
アクリレート
【0026】
【化11】
【0027】500ml3つ口フラスコ中、ジシクロペ
ンテニルアクリレート(日立化成工業(株)製FA−5
11A)25g(0.122mol)を乾燥塩化メチレ
ン320mlに溶解し、氷冷する。そこにm−クロロ過
安息香酸39.25gを加え、氷冷下1時間、そして室
温で2時間攪拌する。析出したm−クロロ安息香酸を濾
別し、濾液を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液300
ml、5%炭酸ナトリウム水溶液200ml、飽和食塩
水の順に洗浄する。溶液を硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧下塩化メチレンを留去することで、3,4−エポキ
シトリシクロデシルアクリレート25gを得た(収率9
3%)。次に3,4−エポキシトリシクロデシルアクリ
レート11g(0.05mol)をテトラヒドロフラン
80mlに溶解し、氷冷する。そこに35%過塩素酸水
溶液40mlを滴下し、その後室温で2時間攪拌する。
反応溶液にエーテル200mlを加え、水層がアルカリ
性になるまで5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄す
る。そして飽和食塩水で洗浄した後、有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥する。溶媒を減圧下留去し、残渣をヘキ
サン:酢酸エチル混合溶媒(5:1)100mlで洗浄
することで目的物である3,4−ジヒドロキシトリシク
ロデシルアクリレートを8g得た(粘性液体、収率67
%)。1H−NMR(CDCl3)δ0.86−2.50
(10H,m)、3.25−3.70(2H,br)、
4.02−4.18(2H,m)、4.61(1H,
s)、5.79(1H,d)、6.08(1H,d
d)、6.36(1H,d);IR(KBr)3400
(νOH)、2848,2940(νCH)、1712
(νC=O)、1614,1628(νC=C)cm-1
【0028】実施例2 3,4−ジヒドロキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル
メタクリレート
【0029】
【化12】
【0030】実施例1と同様に、但しジシクロペンテニ
ルアクリレートに代えてジシクロペンテニルメタクリレ
ート(Aldrich Chemical Co.,In
c.製品番号40967−7)を用いて合成した(粘性
液体、全収率52%)。1H−NMR(CDCl3)δ
0.78−2.54(10H,m)、1.95(3H,
s)、3.2−3.75(2H,br)、4−4.3
(2H,m)、4.62(1H,s)、5.57(1
H,s)、6.07(1H,s);IR(KBr)34
00(νOH)、2850,2940(νCH)、17
16(νC=O)、1630(νC=C)cm-1
【0031】実施例3 3,4−ジヒドロキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.
17,10]ドデシルメチルアクリレート
【0032】
【化13】
【0033】乾燥エーテル210mlに水素化アルミニ
ウムリチウム10.26gを懸濁させる。そこに氷冷下
8−カルボキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.
17,10]−3−ドデセン59gを滴下し、その後室温で
2時間攪拌する。反応混合物に氷水を加え、未反応の水
素化アルミニウムリチウムを分解する。次に10%硫酸
400mlを加える。エーテル200mlを加えて水層
を分離した後、3%炭酸ナトリウム水溶液200ml、
飽和食塩水の順に洗浄する。有機層を硫酸マグネシウム
で乾燥した後、エーテルを減圧下留去することで8−ヒ
ドロキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン40gを得た(収率78%)。次に8−ヒド
ロキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−
ドデセン40g(0.21mol)とN,N−ジメチル
アニリン30.6g、フェノチアジン50mgを乾燥テ
トラヒドロフラン120mlに溶解し、氷冷する。そこ
に塩化アクリロイル20.93gを乾燥テトラヒドロフ
ラン30mlに溶解したものを滴下する。氷冷下1時間
攪拌した後、室温で1晩攪拌する。析出したアニリン塩
酸塩を濾別し、濾液を減圧下濃縮する。残渣にエーテル
200mlを加え、0.5N塩酸300ml、飽和食塩
水、3%炭酸水素ナトリウム水溶液200ml、飽和食
塩水の順に洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
した後、エーテルを減圧下留去することで、8−アクリ
ロイルオキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
−3−ドデセン35gを得た(収率68%)。次に8−
アクリロイルオキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン30g(0.123mol)を乾
燥塩化メチレン340mlに溶解する。そこに氷冷下m
−クロロ過安息香酸39.3gを加え、氷冷下2時間攪
拌する。析出したm−クロロ安息香酸を濾別し、濾液を
10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液300ml、4%炭
酸水素ナトリウム水溶液300ml、飽和食塩水の順に
洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、塩
化メチレンを減圧下留去することで3,4−エポキシテ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチルアクリ
レート30.2gを得た(収率94%)。次に3,4−
エポキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメ
チルアクリレート20g(0.077mol)をテトラ
ヒドロフラン120mlに溶解し、そこに氷冷下35%
過塩素酸水溶液56mlを滴下する。
【0034】室温で1.5時間攪拌した後、エーテル2
00mlを加え、飽和食塩水、5%炭酸水素水溶液30
0ml、飽和食塩水の順に洗浄する。有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去する。残渣をヘキ
サン/酢酸エチル混合溶媒(5:1)60ml×4で洗
浄することで目的物の3,4−ジヒドロキシテトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチルアクリレート1
1gを得た(粘性液体、収率51%)。1H−NMR
(CDCl3)δ0.82−2.27(13H,m)、
3.24−3.70(4H,m)、3.7−4.2(2
H,m)、5.83(1H,d)、6.12(1H,d
d)、6.41(1H,d);IR(KBr)3440
(νOH)、2856,2928(νCH)、1710
(νC=O)、1614,1626(νC=C)cm-1
【0035】実施例4 3,4−ジヒドロキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.
17,10]ドデシルメチルメタクリレート
【0036】
【化14】
【0037】実施例3と同様に、但し塩化アクリロイル
に代えて塩化メタクリロイルを用いて合成した(全収率
25%)。1H−NMR(CDCl3)δ0.84−2.
24(13H,m)、1.95(3H,s)、3.2−
3.69(4H,m)、3.68−4.22(2H,
m)、5.51(1H,s)、6.05(1H,s);
IR(KBr)3442(νOH)、2858,292
7(νCH)、1712(νC=O)、1628(νC
=C)cmー1
【0038】実施例5 3,4−ジヒドロキシ−8−メチル−テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]ドデシルメチルアクリレート
【0039】
【化15】
【0040】実施例3と同様に、但し8−カルボキシメ
チルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
に代えて8−メチル−8−カルボキシメチルテトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンを用いて合成し
た(全収率23%)。1H−NMR(CDCl3)δ
0.75−2.3(15H,m)、3.23−3.68
(4H,m)、3.7−4.2(2H,m)、5.82
(1H,d)、6.11(1H,dd)、6.4(1
H,d);IR(KBr)3440(νOH)、285
6,2928(νCH)、1712(νC=O)、16
15,1628(νC=C)cmー1
【0041】実施例6 下記構造の重合体(一般式(4)において、R1、R2
3、R5が水素原子、R 5がt−ブトキシカルボニルテ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、x=0.
65、y=0.35、z=0)
【0042】
【化16】
【0043】還流管を付けた100mlナス型フラスコ
中、実施例1で得たビニルモノマー4gとt−ブトキシ
カルボニルテトラシクロドデシルアクリレート3gを乾
燥テトラヒドロフラン38mlに溶解し、そこにAIB
N189mg(30mmol・l−1)を加え、アルゴ
ン雰囲気下、60〜65℃で撹拌する。2時間後放冷
し、反応混合物をリグロイン/エーテル(1/1)40
0mlに注ぎ、析出した沈殿を濾別する。更にもう一度
再沈精製を行うことにより目的物3.36gを得た(収
率48%)。また、この時の共重合比は1H−NMRの
積分比から65:35であった(x=0.65、y=
0.35)。またGPC分析により重量平均分子量(M
w)は15700(ポリスチレン換算)、分散度(Mw
/Mn)は1.86であった。
【0044】実施例7、8 実施例6と同様に、但しモノマーの仕込み比を変えて重
合した。以下の表3にモノマーの仕込み比、重合体の重
合比、重量平均分子量を示す。
【0045】
【表3】 実施例9、10 実施例6と同様に、但しAIBNの量(濃度)を変えて
重合した。以下の表4に重合体の共重合比(x/y)、
重量平均分子量を示す。
【0046】
【表4】 実施例11 下記構造の重合体(一般式(4)において、R1、R2
3、R5が水素原子、R 6がカルボキシテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、x=0.65、y=
0.35、z=0)
【0047】
【化17】
【0048】実施例6と同様に、但しt−ブトキシカル
ボニルテトラシクロドデシルアクリレートに代えて、カ
ルボキシテトラシクロドデシルアクリレートを用いて合
成した。収率56%、Mw=14800、Mw/Mn=
1.89
【0049】実施例12 下記構造の重合体(一般式(4)において、R1、R2
3が水素原子、R5がメチル基、R6がt−ブチル基、
x=0.65、y=0.35、z=0)
【0050】
【化18】
【0051】実施例6と同様に、但しt−ブトキシカル
ボニルテトラシクロドデシルアクリレートに代えて、t
−ブチルメタクリレートを用いて合成した。収率52
%、Mw=19500、Mw/Mn=2.02
【0052】実施例13 下記構造の重合体(一般式(4)において、R1、R2
3、R5が水素原子、R 6がt−ブトキシカルボニルノ
ルボルニル基、x=0.65、y=0.35、z=0)
【0053】
【化19】
【0054】実施例6と同様に、但しt−ブトキシカル
ボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17, 10]ドデシル基に
代えて、t−ブトキシカルボニルノルボルニル基を用い
て合成した。収率44%、Mw=17100、Mw/M
n=1.82
【0055】実施例14 下記構造の重合体(一般式(4)において、R1、R2
3、R5が水素原子、R 6が3−メチル−3−t−ブト
キシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデ
シル基、R7がメチル基、R8が水素原子、x=0.5
5、y=0.35、z=0.1)
【0056】
【化20】
【0057】還流管を付けた100mlナスフラスコ
中、実施例1で得たビニルモノマー4gとt−ブトキシ
カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル
アクリレート3.55g、メタクリル酸0.26gを乾
燥テトラヒドロフラン42mlに溶解し、そこにAIB
N209mgを加え、アルゴン雰囲気下、60〜65℃
で撹拌する。2時間後放冷し、反応混合物をリグロイン
/エーテル(1/1)500mlに注ぎ、析出した沈殿
を濾別する。更にもう一度再沈精製を行うことにより目
的物3.44gを得た(収率44%)。Mw=1380
0、Mw/Mn=1.94。
【0058】実施例15 下記構造の重合体(一般式(5)において、R1、R4
9が水素原子、R10がt−ブトキシカルボニルテトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、x=0.6
5、y=0.35、z=0)
【0059】
【化21】
【0060】実施例6と同様に、但し実施例1で得たビ
ニルモノマーに代えて、実施例3で得たビニルモノマー
を用いて合成した。収率45%、Mw=14200、M
w/Mn=1.88
【0061】実施例16
【化22】
【0062】実施例14と同様に、但し実施例1で得た
ビニルモノマーに代えて、実施例3で得たビニルモノマ
ーを用い、またメタクリル酸に代えてトリシクロデシル
アクリレート(日立化成工業(株)製FA−513A)
て合成した。収率52%、Mw=13500、Mw/M
n=1.78
【0063】(重合体のエッチング耐性の評価)実施例
6で得た樹脂2gを乳酸エチル10gに溶解し、次いで
0.2μmのテフロンフィルターを用いてろ過した。次
に3インチシリコン基板上にスピンコート塗布し、90
℃、60秒間ホットプレート上でベーキングを行い、膜
厚0.7μmの薄膜を形成した。得られた膜を日電アネ
ルバ製DEM451リアクティブイオンエッチング(R
IE)装置を用いてCF4ガスに対するエッチング速度
を測定した(エッチング条件:Power=100W、
圧力=5Pa、ガス流量=30sccm)。その結果を
表5に示す。同様にして、実施例16で得た樹脂につい
てもエッチング速度を測定した。比較例としてノボラッ
クレジスト(住友化学社製PFI−15A)、KrFレ
ジストのベース樹脂として使用されているポリ(p−ビ
ニルフェノール)、および分子構造に有橋環式炭化水素
基も持たない樹脂であるポリ(メチルメタクリレート)
塗布膜の結果も示す。なおエッチング速度はノボラック
レジストに対して規格化した。
【0064】
【表5】 上記の結果から、本発明で用いた樹脂はCF4ガスに対
するエッチング速度が遅く、ドライエッチング耐性に優
れていることが示された。
【0065】(重合体の透明性の評価)実施例6で得た
樹脂2.5gを乳酸エチル10gに溶解し、次いで0.
2μmのテフロンフィルターを用い濾過した。次に3イ
ンチ石英基板上にスピンコート塗布し、90℃、60秒
間ホットプレート上でベーキングを行い、膜厚1μmの
薄膜を形成した。この薄膜について、紫外可視分光光度
計を用いてArFエキシマレーザ光の中心波長である1
93.4nmにおける透過率を測定した。同様にして、
実施例16で得た樹脂についても測定した。その結果、
透過率は実施例6で得た重合体が54%/μm、実施例
16の重合体が57%/μmであった。この結果から、
本発明の重合体は、単層レジストとして利用可能な透明
性を示すことを確認できた。
【0066】(重合体を用いたレジストのパターニング
評価)下記の組成からなるレジストを調製した。 (a)重合体(実施例6):2g (b)光酸発生剤(トリフェニルスルホニウムトリフレ
ート(TPS)):0.02g (c)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート:11.5g
【0067】上記混合物を0.2μmのテフロンフィル
ターを用いてろ過し、レジストを調製した。4インチシ
リコン基板上に上記レジストをスピンコート塗布し、1
20℃1分間ホットプレート上でベークし、膜厚0.4
5μmの薄膜を形成した。そして窒素で充分パージされ
た密着型露光実験機中に成膜したウェハーを静置した。
石英板上にクロムでパターンを描いたマスクをレジスト
膜上に密着させ、そのマスクを通してArFエキシマレ
ーザ光を照射した。その後すぐさま95℃、60秒間ホ
ットプレート上でベークし、液温23℃の2.38%T
MAH水溶液で60秒間浸漬法による現像をおこない、
続けて60秒間純水でリンス処理をそれぞれおこなっ
た。この結果、レジスト膜の露光部分のみが現像液に溶
解除去され、ポジ型のパターンが得られた。同様にして
実施例16で得た重合体を用いたレジストについても評
価した。表6に感度、および解像度の結果を示す。
【0068】
【表6】
【0069】以上の結果から、本発明の重合体を用いた
フォトレジスト材料は優れた解像特性を有することが分
かった。またパターン剥がれなどの現象がなかったこと
から、基板密着性にも優れていることが確認できた。
【0070】
【発明の効果】以上に説明したことから明らかなよう
に、本発明の重合体はドライエッチング耐性、透明性に
優れ、更に本発明の重合体を用いたレジスト材料は解像
度、基板密着性に優れており、半導体素子製造に必要な
微細パターン形成が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 悦雄 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−116254(JP,A) 特開 平7−252324(JP,A) 特開 平10−330431(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 69/54 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表される(メタ)アクリ
    レート誘導体。 【化1】 (上式において、R1は水素原子またはメチル基、G
    は、一般式(3)で表される1,2−ジオール構造を持
    つ脂環基を表す。) 【化3】 (上式において、R4は、水素原子またはメチル基を表
    す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の(メタ)アクリレート誘
    導体同士を共重合、もしくは請求項1記載の(メタ)ア
    クリレート誘導体と他の重合性化合物とを共重合させて
    成り、重量平均分子量は2000〜200000である
    ことを特徴とする重合体。
  3. 【請求項3】一般式(5)で示されることを特徴とする
    重合体。 【化5】 (上式において、R1、R4、R9、R11はそれぞれ水素
    原子またはメチル基、R10は酸により分解する基または
    酸により分解する基を有する炭素数7〜13の有橋環式
    炭化水素基、またはカルボキシル基を有する炭素数7〜
    13の有橋環式炭化水素基、R12は水素原子または炭素
    数1〜12の炭化水素基を表す。またk、m、nはそれ
    ぞれモノマー単位の割合を表し、k+m+n=1、0<
    k≦1、0≦m<1、0≦n<1を満たす任意の数であ
    る。また重合体の重量平均分子量は2000〜2000
    00)。
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