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JP3226263B2 - 枝管ライニング材 - Google Patents

枝管ライニング材

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Publication number
JP3226263B2
JP3226263B2 JP00785597A JP785597A JP3226263B2 JP 3226263 B2 JP3226263 B2 JP 3226263B2 JP 00785597 A JP00785597 A JP 00785597A JP 785597 A JP785597 A JP 785597A JP 3226263 B2 JP3226263 B2 JP 3226263B2
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JP
Japan
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branch pipe
lining material
pipe lining
curable resin
impregnated
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JP00785597A
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隆夫 神山
康弘 横島
茂 遠藤
啓之 青木
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Shonan Plastic Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Shonan Plastic Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shonan Plastic Manufacturing Co Ltd filed Critical Shonan Plastic Manufacturing Co Ltd
Priority to JP00785597A priority Critical patent/JP3226263B2/ja
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、老朽化した枝管の
内周面のライニングに供される枝管ライニング材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】地中に埋設された下水管等の管路が老朽
化した場合、該管路を地中から掘出することなくその内
周面にライニングを施して当該管路を補修する管ライニ
ング工法が提案され、既に実用に供されている。
【0003】上記管ライニング工法は、その外周面が気
密性の高いフィルムで被覆された可撓性の樹脂吸着材に
未硬化の液状硬化性樹脂を含浸せしめて成る管ライニン
グ材を流体圧によって管路内に反転挿入した後、該管ラ
イニング材を管路の内周面に押圧し、その状態を保った
まま管ライニング材を加熱等してこれに含浸された硬化
性樹脂を硬化させることによって、硬化した管ライニン
グ材で管路の内周面をライニングして該管路を補修する
工法である。
【0004】ところで、上記管ライニング工法は下水管
等の本管に合流する枝管に対しても同様に適用すること
ができるが、本発明者等は図18及び図19に示す枝管
ライニング材と該枝管ライニング材を用いて施工される
枝管ライニング工法を先に提案した(特開平4−355
115号及び同4−355116号公報参照)。
【0005】即ち、図18及び図19は従来の枝管ライ
ニング材とこれを用いた枝管ライニング工法を示す断面
図であり、これらの図において、110は下水管等の本
管、111は本管110に合流する小径の枝管であっ
て、本管110内にはセッティングロボット112、圧
力バッグ113等が導入されており、セッティングロボ
ット112にはセッティングアーム116が支持され、
圧力バッグ113はガイドチューブ132とカップ13
3を介してセッティングアーム116に取り付けられて
いる。そして、圧力バッグ113内には枝管ライニング
材101が挿入されているが、該枝管ライニング材10
1は未硬化の液状硬化性樹脂を含浸しており、その一端
には硬化した鍔部101aが形成され、この鍔部101
aに近い外周面(反転後は内周面)には引き剥しチュー
ブ134の一端が仮接着されている。
【0006】而して、図18に示すように、上記枝管ラ
イニング材101の鍔部101aは前記セッティングロ
ボット112に取り付けられたセッティングアーム11
6に支持されており、前記引き剥しチューブ134の他
端は前記カップ133に取り付けられている。又、枝管
ライニング材101の鍔部101aとセッティングアー
ム116との間には弾性部材120が介設されている。
尚、弾性部材120はエアーホース121を介して不図
示のコンプレッサーに接続されている。
【0007】上記状態において、本管110内でセッテ
ィングロボット112を移動させて枝管ライニング材1
01の鍔部101aを枝管111の開口部に位置決めし
た後、不図示のコンプレッサーを駆動して圧力バッグ1
13と弾性部材120にそれぞれ圧縮エアーを供給する
と、弾性部材120は膨張して枝管ライニング材101
の鍔部101aを枝管111の開口部周縁に密着せしめ
る。又、圧力バッグ113内の枝管ライニング材101
は、図18に示すように、圧力バッグ113内に供給さ
れる圧縮エアーの圧力を受けて反転しながら枝管111
内を本管110側から地上に向かって順次挿入されてい
く。
【0008】上述のようにして枝管ライニング材101
が枝管111内に反転挿入されると、該枝管ライニング
材101を枝管111の内壁に押圧した状態で、枝管ラ
イニング材101を加熱等して該枝管ライニング材10
1に含浸された硬化性樹脂を硬化させる。そして、枝管
ライニング材101の硬化が終了すると、弾性部材12
から圧縮エアーを抜くとともに、セッティングロボット
112を駆動してセッティングアーム116を下動させ
る。すると、図19に示すように、弾性部材120とセ
ッティングアーム116は枝管ライニング材101から
切り離されるため、圧力バッグ113を図19の矢印方
向に引くと、セッティングロボット112も圧力バッグ
113と共に同方向に引かれ、枝管ライニング材101
に仮接着されていた引き剥しチューブ134が仮接着部
分から引き剥されて圧力バッグ113等と取り除かれ、
枝管111は残った枝管ライニング材101によってラ
イニングされて補修される。
【0009】ところが、上記従来の枝管ライニング工法
においては、引き剥しチューブ134は枝管ライニング
材101が硬化した後に引き剥されるためにこれを強力
に接着することができず、このために枝管ライニング材
101をセッティングアーム116にセットする際に引
き剥しチューブ134が剥れたり、引き剥しチューブ1
34が剥れる際に枝管ライニング材101に傷が付いて
その部分(引き剥しチューブ134の仮接着部分)にピ
ンホールが発生する等の問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、図20に示す
ように引き剥しチューブを省略し、弾性部材120によ
って枝管ライニング材101の鍔部101aを枝管11
1の開口部周縁に密着させるだけで枝管ライニング材1
01等の内部に形成される密閉空間Sの気密を保つよう
にすることが考えられる。
【0011】しかしながら、図20に示す方法において
は、枝管ライニング材101の既に硬化している鍔部1
01aと未硬化の硬化性樹脂を含浸する他の部分との境
界の気密性が不十分であり、その部分から圧縮エアーが
漏れ出るために枝管ライニング材101の枝管111内
への反転挿入を確実に行うことができないという問題が
あった。
【0012】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、枝管のライニングに際して圧
力流体によって枝管内に確実に反転挿入され得る枝管ラ
イニング材を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、流体圧によって枝管内に本管側から地上
に向かって反転挿入されるライニング材であって、管状
樹脂吸着材に未硬化の液状硬化性樹脂を含浸せしめて成
る硬化性樹脂含浸部の一端を折り返し、その折り返し部
の液状硬化性樹脂を硬化させることによって、一端に
化した鍔部を一体に形成して成る枝管ライニング材にお
いて、前記硬化性樹脂含浸部の外面全体と鍔部に連繋す
全体を、硬化性樹脂含浸部の外表面を被覆する同一の
気密性の高い被覆材で被覆で被覆し、反転後に硬化性樹
脂含浸部と鍔部の内面が両者の境界部を含んで前記被覆
材によって気密に被覆されるようにしたことを特徴とす
る。
【0014】
【0015】従って、本発明によれば、反転後の枝管ラ
イニング材の硬化性樹脂含浸部と鍔部は両者の境界部を
含んで被覆材によってその内面が気密に被覆されている
ため、枝管ライニング材内に圧力流体を供給して該枝管
ライニング材を枝管内に反転挿入するに際して硬化性樹
脂含浸部と鍔部との境界から圧縮エアー等の圧力流体が
漏れ出ることがなく、枝管ライニング材の枝管への反転
挿入が常に確実になされる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0017】図1は本発明に係る枝管ライニング材の断
面図、図2は図1のA部拡大詳細図である。
【0018】図1に示す枝管ライニング材1は、管状樹
脂吸着材に未硬化の液状硬化性樹脂を含浸せしめて成る
硬化性樹脂含浸部1Aの一端を折り返して硬化した鍔部
1Bを形成し、同硬化性樹脂含浸部1Aの他端エンド部
を気密的に密閉するとともに、硬化性樹脂含浸部1Aの
外面全体と鍔部1Bの硬化性樹脂含浸部1Aの外面に連
繋する全部(内周面)を気密性の高いプラスチッフィ
ルム2で被覆して構成されている。
【0019】上記管状樹脂吸収材はポリエステル、ポリ
プロピレン、アクリル等の不織布で構成されており、こ
れに含浸される未硬化の液状硬化性樹脂としては不飽和
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニールエステル樹
脂等の熱硬化性樹脂が使用される。又、前記プラスチッ
クフィルム2はインフレーション法によって単層又は多
層のシームレスのチューブ状に成形され、その材質とし
ては、ポリウレタン、ポリエチレン、ナイロン、エチレ
ンビニールアルコール、アアドマー、アイオノマー、塩
化ビニール等が選定される。そして、このプラスチック
フィルム2は、熱溶着、ボンディング又はコーティング
によって硬化性樹脂含浸部1Aの樹脂吸着材外面全体と
鍔部1Bの樹脂吸着材内周面に被着される。
【0020】ところで、枝管ライニング材1の鍔部1B
は管状樹脂吸収材の一端を外側へ折り返し、その部分に
不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニールエス
テル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン
樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて予め硬化させること
によって構成され、これは後述の本管10(図3参照)
の曲率に略等しい円弧曲面状に湾曲した形状に成形さ
れ、その外径は後述の枝管11(図3参照)の内径より
も大きく設定され、厚さは1mm以上に設定されてい
る。
【0021】而して、以上のように構成される枝管ライ
ニング材1においては、硬化性樹脂含浸部1Aと鍔部1
Bは、図2に詳細に示すように、両者の境界部を含んで
プラスチックフィルム2によってその外面と内周部がそ
れぞれ気密に被覆されている。尚、本実施の形態に係る
枝管ライニング1においては、鍔部1Bの硬化性樹脂
含浸部1Aの外面に連繋する全部(内周部)をプラスチ
ックフィルム2で覆ったが、鍔部1Bの全体をプラスチ
ックフィルム2で覆うようにしても良く、プラスチック
フィルム2を硬化性樹脂含浸部1Aと鍔部1Bとの境界
部から少なくとも0.5mm以上鍔部1B側に延長して
該プラスチックフィルム2で硬化性樹脂含浸部1Aと鍔
部1Bとの境界部を十分被覆する必要がある。
【0022】ここで、枝管ライニング材1の製造方法に
ついて説明する。
【0023】枝管ライニング材1の鍔部1Bの加工にお
いては、外表面がプラスチックフィルム2で被覆された
管状樹脂吸着材の一端を外側へ折り返し、その折り返し
た部分全体を円弧曲面状に押し広げるか、又は硬化性樹
脂含浸部1Aと連繋する一部を残して管状樹脂吸着材か
らプラスチックフィルム2を引き剥し、管状樹脂吸着材
の一端を押し広げ易いようにその周囲に切れ目を入れ、
該管状樹脂吸着材の一端を押し広げる。そして、枝管ラ
イニング材1の内径と同等若しくはそれよりも小さな内
径を有するリング状の樹脂吸着材(不図示)を鍔部1B
に積み重ねることによって鍔部1Bの板厚を調整し、そ
の鍔部1Bに熱硬化性樹脂を含浸させてこれを硬化させ
る。
【0024】上述のようにして管状樹脂吸着材の一端に
硬化した鍔部1Bが形成されると、図3に示すように、
型枠35を鍔部1Bの上面にセットしてこれを複数のG
クランプ36で鍔部1Bに連結し、型枠35内に未硬化
の液状硬化性樹脂37を注入し、管状樹脂吸着材の内部
を真空ポンプ38で真空引きすることによって該管状樹
脂吸着材に液状硬化性樹脂37を含浸せしめて硬化性樹
脂含浸部1A(図1参照)を構成する。
【0025】或は、図4に示すように、管状樹脂吸着材
の内部に未硬化の液状硬化性樹脂37を注入した後、管
状樹脂吸着部の折り返し部を気密性の高いフィルム39
で気密に覆い、真空ポンプ38で管状樹脂吸着材を真空
引きしながら、該管状樹脂吸着材を図示矢印方向(下方
に)に引いて一対のローラ40間を通過させることによ
って管状樹脂吸着材に液状硬化性樹脂37を含浸せしめ
て硬化性樹脂含浸部1A(図1参照)を構成する。尚、
このとき、容器41内の色水を管状樹脂吸着材に吹き付
けて気密性とピンホールの有無をチェックすることがで
きる。管状樹脂吸着材の気密性が十分でなかったり、ピ
ンホールが発生している場合には、吹き付けた色水が真
空に引かれて管状樹脂吸着材内に染み込む。
【0026】次に、本発明に係る上記枝管ライニング材
1を用いて施工される枝管ライニング工法を図5乃至図
11に基づいて説明する。尚、図5乃至図11は枝管ラ
イニング工法をその工程順に示す断面図である。
【0027】図5において、10は本管、11は本管1
0に合流する小径の枝管であって、本管10内にはセッ
ティングロボット12、圧力バッグ13、枝管ライニン
グ材1等が導入されている。
【0028】上記セッティングロボット12は、油圧で
駆動されてそのヘッド12aが図5の矢印a方向及びb
方向に進退し、且つ、c方向に回転可能であって、これ
には牽引ロープ14が連結されており、上部にはモニタ
ー用のTVカメラ15が設置されている。又、このセッ
ティングロボット12のヘッド12aにはセッティング
アーム16が着脱自在に取り付けられている。尚、セッ
ティングロボット12とセッティングアーム16は両者
を組み付けた状態で不図示のマンホールから本管10内
に導入することができないため、両者は切り離された状
態でそれぞれ別のマンホールから本管10内に導入さ
れ、例えばセッティングロボット12を本管10内を通
って他方のマンホールまで移動させ、これにセッティン
グアーム16を取り付けるようにする必要がある。
【0029】ところで、上記セッティングアーム16は
金属又は硬質プラスチックで円筒状に成形されており、
その外径は本管10の内径と同等若しくはそれよりも小
さく設定されている。そして、このセッティングアーム
16の上面と側面にはそれぞれ開口部16a,16bが
形成されており、上面開口部16aの周縁には連結パイ
プ部16cが内方に向かって一体に突設されている。
尚、本実施の形態ではセッティングアーム16を円筒状
に成形したが、本管10の内径と同等若しくはそれより
も小さな外接円を有する円筒状に近い多角筒状に成形し
ても良い。
【0030】又、上記セッティングアーム16内には前
記圧力バッグ13の一部が開口部16bから挿入されて
おり、該圧力バッグ13の一端はセッティングアーム1
6の連結パイプ部16cの外周に取り付けられ、セッテ
ィングアーム16の外方へ延出する他端はカップ17に
よって閉じられており、カップ17には流体圧注入ホー
スと温水排出ホースを兼ねるホース18と牽引ロープ1
9が接続されている。
【0031】そして、上記圧力バッグ13内には枝管ラ
イニング材1の硬化性樹脂含浸部1Aが挿入され、該枝
管ライニング材1の鍔部1Bはセッティングアーム16
の上面によって支持され、両者の間には膨張収縮自在な
弾性部材20が介設されている。この弾性部材20はセ
ッティングアーム16の上面開口部16aを除く外周面
を覆うように設けられており、これはエアーホース21
を介して地上に設置された不図示のコンプレッサーに接
続されている。尚、図5に示すように、圧力バッグ13
は枝管ライニング材1の硬化性樹脂含浸部1Aを挿入し
た状態で略直角に撓曲可能なように柔軟な材質で構成さ
れている。
【0032】ここで、枝管ライニング材1の鍔部1Bと
弾性部材20とは粘着剤、両面テープ又マジックテープ
で接着されている。尚、本実施の形態では1つの弾性部
材20を用いたが、弾性部材を複数設け、これらを枝管
ライニング材1の鍔部1Bとセッティングアーム16の
上面との間及びセッティングアーム16の下面と本管1
0の内壁との間に別々に設けるようにしても良い。
【0033】而して、牽引ロープ14,19を引っ張る
ことによってセッティングロボット12やセッティング
アーム16、圧力バッグ13、枝管ライニング材1等は
本管10内を一体的に移動するが、セッティングロボッ
ト12に設置されたTVカメラ15と枝管11内に導入
されたTVカメラ22によって地上で本管10内と枝管
11内をそれぞれモニタリングしながら、図5に示すよ
うに枝管ライニング材1の鍔部1Bを枝管11の開口部
に位置決めする。
【0034】次に、地上に設置された不図示のコンプレ
ッサーを駆動してホース18,21を介して圧力バッグ
13と弾性部材20にそれぞれ圧縮エアーを供給すれ
ば、図6に示すように、弾性部材20は膨張して枝管ラ
イニング材1の鍔部1Bを枝管11の開口部周縁に押圧
して密着させる。すると、圧力バッグ13内には枝管ラ
イニング材1と弾性部材20によって閉じられる密閉空
間Sが形成される。尚、本実施の形態においては、前述
のように弾性部材20はセッティングアーム16の上面
開口部16aを除く外周面を覆うように設けられている
ため、該弾性部材20が枝管ライニング材1の鍔部1B
から受ける反力は該弾性部材20のセッティングアーム
16の下面と本管10の内壁との間に介在する部分の内
圧によって受けられ、従って、セッティングアーム16
及びセッティングロボット12のヘッド部12aに大き
な押圧力の反力が作用することがない。
【0035】又、上述のように圧力バッグ13内の密閉
空間Sに圧縮エアーを供給すると、図6に示すように、
圧力バッグ13内に挿入された枝管ライニング材1の硬
化性樹脂含浸部1Aが圧縮エアーの圧力を受けて反転し
ながら枝管11内を本管10側から地上に向かって挿入
されていく。尚、この枝管ライニング材1の硬化性樹脂
含浸部1Aの枝管11内への反転挿入の状況は、枝管1
1内に導入された前記TVカメラ15によって地上でモ
ニタリングされる。
【0036】而して、図2に示すように、反転前の枝管
ライニング材1の硬化性樹脂含浸部1Aの外面と鍔部1
Bの内周部は両者の境界部を含んでプラスチックフィル
ム2によって気密に被覆されているため、枝管ライニン
グ材1が反転された後においては、図7に示すように、
該枝管ライニング材1の硬化性樹脂含浸部1Aと鍔部1
Bの内面は両者の境界部を含んでプラスチックフィルム
2によって気密に覆われることとなり、この結果、硬化
性樹脂含浸部1Aと鍔部1Bとの境界から圧縮エアーが
漏れ出ることがなく、密閉空間Sには高い気密性が確保
され、従って、枝管ライニング材1の枝管11への反転
挿入が常に確実になされる。尚、反転前の枝管ライニン
グ材1の外表面及び圧力バッグ13の内面にオイル、ワ
ックス、界面活性剤等の潤滑剤を塗布しておけば、枝管
ライニング材1の反転挿入時の該枝管ライニング材1と
圧力バッグ13との摩擦抵抗が低減され、枝管ライニン
グ材1の枝管11内への反転挿入が抵抗なくスムーズに
なされる。
【0037】ところで、枝管ライニング材1の硬化性樹
脂含浸部1Aの長さは枝管11の長さよりも50mm以
上長く設定されており、従って、図8に示すように枝管
ライニング材1の硬化性樹脂含浸部1Aの枝管11への
反転挿入が終了すると、該硬化性樹脂含浸部1Aは所定
長さだけ地上に突出する。
【0038】次に、枝管ライニング材の地上に突出した
部分の端部を切断し、図9に示すように、その部分に温
水注入カップ23を取り付け、地上に設置されたコンプ
レッサー24を駆動して圧縮エアーを温水注入カップ2
3に接続されたエアーホース25から枝管ライニング材
1内に供給し、枝管ライニング材1を枝管の内周壁に押
圧した状態で、地上に設置された温水ポンプ26を駆動
して水槽27内の65℃〜98℃に加熱された温水を温
水ホース28から枝管ライニング材1の内部に注入す
る。すると、温水は圧力バッグ13内と枝管ライニング
材1内に充填され、圧力バッグ13内と枝管ライニング
材1内に充填されていた圧縮エアーが温水によって置換
される。従って、枝管ライニング材1は温水によって加
熱され、これの硬化性樹脂含浸部1Aに含浸されている
熱硬化性樹脂が熱によって硬化する。尚、圧力バッグ1
3内と枝管ライニング材1内の温水はホース18と該温
水ホース18に接続された温水ホース29を通って前記
水槽27に戻されるが、温水ホース29の途中には温水
ポンプ30とボイラー31が設けられており、枝管ライ
ニング材1の加熱に供されて温度の下がった温水はボイ
ラー30によって所定の温度(65℃〜98℃)に加熱
されて水槽27に戻され、温水ホース28を通って再び
枝管ライニング材1の内部に供給されて該枝管ライニン
グ材1の加熱に供される。このように、温水は枝管ライ
ニング材1と水槽27の間で連続的に循環されて枝管ラ
イニング材1の加熱に供される。
【0039】以上のようにして枝管ライニング材1の硬
化性樹脂含浸部1Aが硬化すると、枝管ライニング材1
及び圧力バッグ13の内部から温水が抜かれ、弾性部材
20から圧縮エアーが抜かれる。すると、図10に示す
ように、弾性部材20は収縮して枝管ライニング材1の
鍔部1Bから離れるため、セッティングアーム16及び
圧力バッグ13を枝管ライニング材1から切り離すこと
ができ、牽引ロープ19を引っ張ってセッティングロボ
ット12をセッティングアーム16や圧力バッグ13と
共に本管10内から取り除き、図11に示すように枝管
ライニング材1の不要部分を切除すれば、枝管11に対
する一連のライニング作業が完了し、枝管11は、硬化
した枝管ライニング材1によってその内周壁がライニン
グされて補修される。
【0040】ここで、本発明に係る枝管ライニング材の
別実施形態について説明する。
【0041】図12に示す枝管ライニング材1’におい
ては、鍔部1B’の内周に沿って円筒状の突起1B’−
1が一体に突設されるとともに、気密性の高い内面被覆
チューブ2’が硬化性樹脂含浸部1Aの中に通され、そ
の一端が鍔部1B’に取り付けられている。又、硬化性
樹脂含浸部1Aの外面と鍔部1B’の一部は気密性の高
いプラスチックフィルム2によって被覆されている。
【0042】ここで、枝管ライニング材1’の製造にお
いては、鍔部1B’を形成した後、管状樹脂吸着材には
例えば図13に示す方法によって未硬化の液状硬化性樹
脂が含浸されて硬化性樹脂含浸部1Aが構成される。
【0043】即ち、図13に示すように、内面被覆チュ
ーブ2’を鍔部1Bの上方に立ち上げてその内部に未硬
化の液状硬化性樹脂を注入し、管状樹脂吸着材の内部を
真空ポンプ38で真空引きすることによって該管状樹脂
吸着材に液状硬化性樹脂37を含浸せしめて硬化性樹脂
含浸部1A(図12参照)を構成する。尚、この場合
も、容器41内の色水を管状樹脂吸着材に吹き付けて気
密性とピンホールの有無をチェックすることができる。
【0044】而して、上記枝管ライニング材1’を用い
れば前記と同様の効果が得られる他、枝管ライニング材
1’の枝管11への反転挿入時及び硬化時において、図
14に示すように、該枝管ライニング材1’の鍔部1
B’に突設された前記突起1B’−1をセッティングア
ーム16の連結パイプ部16cの内周部に嵌合せしめる
ようにすれば、密閉空間Sの気密性を更に高めることが
できるという効果が得られる。尚、図14においては図
7に示したと同一要素には同一符号を付している。
【0045】又、図15及び図16に示す枝管ライニン
グ材1”においては、樹脂吸収材が内外二層の多層構造
を有する管状不織布で構成されており、硬化性樹脂含浸
部1A”の内面には気密性の高い内面被覆チューブ2”
が溶着されるとともに、鍔部1B”に複数(図示例で
は、8つ)の円孔32が穿設されている。又、該枝管ラ
イニング材1”においても、又、硬化性樹脂含浸部1
A”の外面と鍔部1B”の一部は気密性の高いプラスチ
ックフィルム2によって被覆されている。
【0046】而して、上記枝管ライニング材1”を用い
れば前記と同様の効果が得られる他、図17に示すよう
に、枝管ライニング材1”を用いて枝管11のライニン
グを施工した後、未硬化の液状硬化性樹脂を含浸して成
る本管ライニング材33を流体圧によって本管10内に
反転挿入し、該本管ライニング材33を本管10の内周
壁に押圧した際、この本管ライニング材33から染み出
た硬化性樹脂が枝管ライニング材1”の鍔部1B”に穿
設された前記円孔32に浸入して硬化するため、枝管ラ
イニング材1”の鍔部1B”と本管ライニング材33と
が強固に接合一体化されるという効果が得られる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、反転後の枝管ライニング材の硬化性樹脂含浸部
と鍔部は両者の境界部を含んで被覆材によってその内面
が気密に被覆されているため、枝管ライニング材内に圧
力流体を供給して該枝管ライニング材を枝管内に反転挿
入するに際して硬化性樹脂含浸部と鍔部との境界から圧
縮エアー等の圧力流体が漏れ出ることがなく、枝管ライ
ニング材の枝管への反転挿入が常に確実になされるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る枝管ライニング材の断面図であ
る。
【図2】図1のA部拡大詳細図である。
【図3】枝管ライニング材の製造工程において管状樹脂
吸着材への硬化性樹脂の含浸させる方法を示す断面図で
ある。
【図4】枝管ライニング材の製造工程において管状樹脂
吸着材への硬化性樹脂の含浸させる方法を示す断面図で
ある。
【図5】本発明に係る枝管ライニング材を用いて施工さ
れる枝管ライニング工法を示す断面図である。
【図6】本発明に係る枝管ライニング材を用いて施工さ
れる枝管ライニング工法を示す断面図である。
【図7】本発明に係る枝管ライニング材を用いて施工さ
れる枝管ライニング工法を示す断面図である。
【図8】本発明に係る枝管ライニング材を用いて施工さ
れる枝管ライニング工法を示す断面図である。
【図9】本発明に係る枝管ライニング材を用いて施工さ
れる枝管ライニング工法を示す断面図である。
【図10】本発明に係る枝管ライニング材を用いて施工
される枝管ライニング工法を示す断面図である。
【図11】本発明に係る枝管ライニング材を用いて施工
される枝管ライニング工法を示す断面図である。
【図12】本発明の別実施形態に係る枝管ライニング材
の断面図である。
【図13】本発明の別実施形態に係る枝管ライニング材
の製造工程において管状樹脂吸着材への硬化性樹脂の含
浸させる方法を示す断面図である。
【図14】本発明の別実施形態に係る枝管ライニング材
を用いて施工される枝管ライニング工法を示す断面図で
ある。
【図15】本発明の別実施形態に係る枝管ライニング材
の断面図である。
【図16】本発明の別実施形態に係る枝管ライニング材
の鍔部の平面図である。
【図17】本管ライニング工法を示す部分断面図であ
る。
【図18】従来の枝管ライニング材と枝管ライニング工
法を示す断面図である。
【図19】従来の枝管ライニング材と枝管ライニング工
法を示す断面図である。
【図20】従来の枝管ライニング材と枝管ライニング工
法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 枝管ライニング材 1A,1A” 硬化性樹脂含浸部 1B,1B’1B” 鍔部 1B’−1 突起 2 プラスチックフィルム(被覆材) 2’,2” 内面被覆チューブ 10 本管 11 枝管 32 円孔(孔)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 23:00 B29L 23:00 (72)発明者 神山 隆夫 神奈川県平塚市代官町31番27号株式会社 湘南合成樹脂製作所内 (72)発明者 横島 康弘 茨城県結城郡石下町大字篠山175−3有 限会社 横島内 (72)発明者 遠藤 茂 茨城県つくば市花畑2丁目12番4号株式 会社 ゲット内 (72)発明者 青木 啓之 埼玉県所沢市林1丁目194番地の4株式 会社 オール内 (56)参考文献 特開 平5−16240(JP,A) 特開 平4−355115(JP,A) 特開 平8−309859(JP,A) 特開 平6−270253(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 63/34 - 63/36 F16L 1/00 F16L 55/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体圧によって枝管内に本管側から地上
    に向かって反転挿入されるライニング材であって、管状
    樹脂吸着材に未硬化の液状硬化性樹脂を含浸せしめて成
    る硬化性樹脂含浸部の一端を折り返し、その折り返し部
    の液状硬化性樹脂を硬化させることによって、一端に
    化した鍔部を一体に形成して成る枝管ライニング材にお
    いて、 前記硬化性樹脂含浸部の外面全体と鍔部に連繋する全体
    を、硬化性樹脂含浸部の外表面を被覆する同一の気密性
    の高い被覆材で被覆で被覆し、反転後に硬化性樹脂含浸
    部と鍔部内面が両者の境界部を含んで前記被覆材によ
    って気密に被覆されるようにしたことを特徴とする枝管
    ライニング材。
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