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JP3208458B2 - 1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法 - Google Patents

1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法

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Publication number
JP3208458B2
JP3208458B2 JP00634092A JP634092A JP3208458B2 JP 3208458 B2 JP3208458 B2 JP 3208458B2 JP 00634092 A JP00634092 A JP 00634092A JP 634092 A JP634092 A JP 634092A JP 3208458 B2 JP3208458 B2 JP 3208458B2
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JP
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dihydroxynaphthalene
alkali metal
dihydroxy
organic medium
reaction
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JP00634092A
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敏夫 仲松
泰博 西田
紳一 渡辺
徳郎 米谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/15Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction of organic compounds with carbon dioxide, e.g. Kolbe-Schmitt synthesis

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,4−ジヒドロキシ
−2−ナフトエ酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸
は染料、顔料、写真剤などの中間体として有用であり、
その製造方法についていくつかの提案がなされている。
たとえば、J.Amer.Chem.Soc.,64,(1942)には、フタル酸
とコハク酸エステルとにより製造する方法が報告されて
いる。また、J.Pract.Chem.,[2]62,30(1900)には、1,
4−ジヒドロキシナフタレンをアルコール溶媒中、アル
コール性苛性ナトリウムまたはカリウムと反応させてそ
のナトリウムまたはカリウム塩を生成させ、水素気流中
で乾燥し、次いで、その結晶を炭酸ガス加圧下に170
℃で20〜30時間反応させ、希塩酸で塩析して所望の
ナフトエ酸を合成したと報告されている。
【0003】最近では、特開昭 57-126443号および同 5
7-128655号公報に、1,4−ジヒドロキシナフタレンを
有機媒体中、微粒子状の無水炭酸カリウムの存在下に炭
酸ガスによってカルボキシル化する方法が、また、特開
昭 59-141537号および同 60-104037号公報には、1,4
−ジヒドロキシナフタレンをアルカリ金属化合物と水の
存在下に炭酸ガスによってカルボキシル化する方法など
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フタル酸とコハク酸エ
ステルから製造する方法ではその工程が長く繁雑であ
り、また1,4−ジヒドロキシナフタレンのアルカリ金
属塩を単離し、次いで炭酸ガスによってカルボキシル化
して製造する方法では、1,4−ジヒドロキシナフタレ
ンのアルカリ金属塩が非常に不安定で副生物の生成が多
く収率が悪い上に、工業的に製造するには困難な点が多
い。また、特開昭 57-126443号、および同 57-128655号
公報に記載されている方法では、吸湿性の大きい無水炭
酸カリウムの微粒子を用い、水分が0.5%以下の状態で
高温高圧下で長時間反応させることが必要である上に、
反応混合物から1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸
を取り出す操作も繁雑である。
【0005】また、特開昭 59-141537号および同 60-10
4037号公報に記載されている方法では、転化率が低く原
料の回収が必要である上に、反応後の冷却速度が影響
し、急速に冷却する必要がある。このように各種製品の
中間体として有用な1,4−ジヒドロキシ−2−ナフト
エ酸の製造方法として種々の方法が提案されているが、
工業的に有利な方法とはいえず、工業的に有利な製造方
法の開発が強く望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは1,4−ジ
ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を工業的に容易かつ有利な
方法で高収率に製造する方法を見い出すべく種々検討の
結果、1,4−ジヒドロキシナフタレンを、それを溶解
する有機媒体中、アルカリ金属アルコラートにより工業
的に容易にアルカリ金属塩化することができること、及
び該金属塩を単離することなしに、同有機媒体中で炭酸
ガスで容易にかつ定量的にカルボキシル化することがで
きることを見い出し本発明を完成するに到った。本発明
は、1,4−ジヒドロキシナフタレンを、それを溶解す
る有機媒体中、アルカリ金属アルコラートを用いてアル
カリ金属塩化し、引き続き炭酸ガスを用いてカルボキシ
ル化することを特徴とする1,4−ジヒドロキシ−2−
ナフトエ酸の製造方法を提供する。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる1,4−ジヒドロキシナフタレンを溶解する有機
媒体としては、ケトン類、エステル類、モノアルコール
類、多価アルコール類とその誘導体、芳香族炭化水素類
などを挙げることができる。これらの中、沸点が130
℃以上の、とりわけ、モノアルコール類、多価アルコー
ル類とその誘導体などが好ましく、更に好ましくは、沸
点が130℃以上でかつ、溶解度パラメーターδが13
以下であるモノアルコール類および多価アルコール類と
その誘導体である。
【0008】具体例としては、ジプロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル、ヘキシレングリコール、オク
タノール等が例示される。その使用量は1,4−ジヒド
ロキシナフタレンに対して1〜20重量倍、好ましくは
3〜10重量倍である。
【0009】アルカリ金属アルコラートとしては炭素1
〜4を有するアルコールのアルコラートが使用できる
が、工業的には安価なナトリウムメチラート、ナトリウ
ムエチラートなどが好ましい。その使用量は1,4−ジ
ヒドロキシナフタレンに対して1.5モル比以上である
が好ましくは2〜3モル比、更に好ましくは2.0〜2.4
モル比である。アルカリ金属塩化の反応温度は好ましく
は110℃以上、更に好ましくは150〜180℃であ
る。アルカリ金属塩化反応は、反応により発生する低級
アルコールを留去しながら行う。低級アルコールの留去
は公知の方法に従って、例えば、減圧下に行ってもよい
が、好ましくは、不活性ガス、例えば窒素ガスで置換ま
たは窒素ガスの流入下に行うことができる。
【0010】本発明のアルカリ金属塩化反応によれば、
用いる有機媒体または/および原料に水分が混入してい
ても、アルカリ金属塩化の反応温度を高くすることによ
って影響を受けなくすることができるが、反応系中の水
分量は3重量%以下にすることが好ましい。本発明にお
いては、1,4−ジヒドロキシナフタレンのアルカリ金
属塩を反応系から単離することなく、引き続いて炭酸ガ
スを反応系中に吹き込んでカルボキシル化を行う。炭酸
ガスの吹き込み量は化学量論量でよいが、通常はやや過
剰量である。
【0011】カルボキシル化の反応温度は、生成物の安
定性と反応率を考慮して、50〜180℃の範囲が好ま
しく、より好ましくは90〜130℃である。カルボキ
シル化反応は常圧下に行うことができるが、所望により
加圧下に行うこともできる。加圧下に反応を行う場合の
圧力は約10Kg/cm 2 以下でよい。反応終了後、得られ
た1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸はどのような
方法で単離してもよいが、例えば、反応液を必要により
冷却し、貧溶媒、例えば水で希釈し、酸を用いて中和
し、必要により濾過した後、濾液を酸析、濾別、水洗す
ることによって高純度の1,4−ジヒドロキシ−2−ナ
フトエ酸を得ることができる。中和および酸析に用いる
酸としては酢酸などの有機酸、塩酸、硫酸などの鉱酸を
挙げることができ、これらの酸を単独で用いてもよく、
併用することもできる。中和のpHは好ましくは4〜6、
更に好ましくは4.5〜5.5であり、酸析時のpHは好まし
くは1付近である。
【0012】1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸の
単離は、反応液を中和後に水で希釈して行ってもよい。
希釈に用いる水の使用量は、反応に用いた有機媒体に対
して等量〜10重量倍が好ましく、更に好ましくは3〜
5重量倍である。このようにして、高純度の1,4−ジ
ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を工業的に容易かつ有利に
高収率で得ることができる。
【0013】次に、実施例によって本発明を更に詳細に
説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。例中、部および%はそれぞれ重量部および重量
%を表す。
【0014】
【実施例】
実施例 1 攪拌機付反応容器に窒素雰囲気下、室温でジプロピレン
グリコールモノメチルエーテル100部に1,4−ジヒ
ドロキシナフタレン16部を添加し、28%ナトリウム
メチラート42.5部を滴下した。その後180℃まで昇温
し1時間保温した。この間、メタノールを主成分とする
36部が留出した。110℃まで冷却した後、常圧下で
炭酸ガスを液中に吹き込んだ。炭酸ガスの吸収は15分
で終了したが、更に15分炭酸ガスの吹き込みを続け
た。その後、窒素で置換し60℃まで冷却し、67%酢
酸水30部を滴下した。この反応液を予め準備した45
部の温水中に排出した。pH4.8であることを確認し、生
じた不溶物を濾別後、35%塩酸を加え、pH1.0に調整
した。生じた析出物を冷却後濾別し、水洗後、乾燥し、
1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶18.6部を
得た。このものの純度は98.8%で、収率は92.3%であっ
た。なお、純度はカルボン酸の中和滴定方法により測定
を行なった。
【0015】実施例 2〜5 炭酸ガスの吹き込み温度を表−1に替えた以外は実施例
1と同じ条件で行った。結果を表−1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】実施例 6 反応媒体としてジプロピレングリコールモノメチルエー
テルの代りにジエチレングリコールモノメチルエーテル
100部を用いた以外は実施例1と同じ条件で反応を行
なった。結果は1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸
の結晶18.5部を得た。このものの純度は98.1%で、収率
は89.2%であった。
【0018】実施例 7 反応媒体としてジプロピレングリコールモノメチルエー
テルの代りにヘキシレングリコール100部を用いた以
外は実施例1と同じ条件で反応を行なった。結果は1,
4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶17.6部を得
た。このものの純度は98.4%で、収率は85.0%であっ
た。
【0019】実施例 8 28%ナトリウムメチラートの使用量を63.8部を用い、
中和用の酢酸量を27部用いた以外は実施例1と同じ条
件で反応を行なった。結果は1,4−ジヒドロキシ−2
−ナフトエ酸の結晶18.7部を得た。このものの純度は9
6.4%で、収率は88.7%であった。
【0020】実施例 9 耐圧を有する攪拌機付反応容器に窒素雰囲気下、室温で
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル200部に
1,4−ジヒドロキシナフタレン32部を添加し、28
%ナトリウムメチラート85部を滴下した。その後18
0℃まで昇温し、1時間保温した。この間、メタノール
を主成分とする62部が留出した。110℃まで冷却
後、炭酸ガスを圧入し、炭酸ガス流入下圧力5Kg/cm 2
に保持しながら1時間反応させた。反応後解圧し実施例
1と同様の操作を行ない1,4−ジヒドロキシ−2−ナ
フトエ酸の結晶37.3部を得た。このものの純度は97.9%
で、収率は89.4%であった。
【0021】実施例 10〜12 メタノールの留去と保温温度を表−2に替えた以外は実
施例1と同じ条件で行った。結果を表−2に示す。
【0022】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 紳一 兵庫県伊丹市北河原字当田106番地 大 栄化工株式会社内 (72)発明者 米谷 徳郎 兵庫県伊丹市北河原字当田106番地 大 栄化工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−126443(JP,A) J.Pract.Chem.,1900, Vol.2,No.62,Page 30− 60 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 51/15 C07C 65/11 C07B 61/00 300 C07B 41/10 C07C 37/66

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1,4−ジヒドロキシナフタレンを、それ
    を溶解する有機媒体中でアルカリ金属アルコラートを用
    いてアルカリ金属塩化し、引き続き炭酸ガスを用いてカ
    ルボキシル化することを特徴とする1,4−ジヒドロキ
    シ−2−ナフトエ酸の製造方法。
  2. 【請求項2】1,4−ジヒドロキシナフタレンを溶解す
    有機媒体がケトン類、エステル類、モノアルコール
    類、多価アルコール類、多価アルコール類のモノC 1
    4 アルキルエーテル類、及び、芳香族炭化水素類から
    選ばれる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】1,4−ジヒドロキシナフタレンを溶解す
    有機媒体が130℃以上の沸点を有するモノアルコ
    ール類多価アルコール類、及び、多価アルコール類の
    モノC 1 〜C 4 アルキルエーテル類から選ばれる請求項1
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】1,4−ジヒドロキシナフタレンを溶解す
    る有機媒体を1,4−ジヒドロキシナフタレンに対して
    1〜20重量倍用いる請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】アルカリ金属アルコラートが、炭素数1〜
    4のアルコールのアルコラートである請求項1に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】アルカリ金属アルコラートが、ナトリウム
    メチラート又はナトリウムエチラートである請求項1に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】アルカリ金属アルコラートを、1,4−ジ
    ヒドロキシナフタレン1モルに対して1.5モル以上用
    いる請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】アルカリ金属塩化を110℃以上の温度で
    行う請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】カルボキシル化を常圧下又は加圧下に行う
    請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】カルボキシル化を50〜180℃の温度
    で行う請求項1に記載の方法。
JP00634092A 1992-01-17 1992-01-17 1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法 Expired - Lifetime JP3208458B2 (ja)

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EP93300190A EP0552019B1 (en) 1992-01-17 1993-01-13 Method of producing 1,4-dihydroxy-2-naphthoic acid
US08/383,688 US5599971A (en) 1992-01-17 1995-02-01 Method for producing 1,4-dihydroxy-2-naphthoic acid

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