JP3287940B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Description
エンジンと補助駆動力源としての電気モータとが並列的
に変速機に連結されたハイブリッド車両において、特定
トルク要求時、該トルクが得られるよう、エンジンの駆
動に加えて電気モータを駆動してエンジンをトルクアシ
ストする制御装置に関するものであり、特に、上記電気
モータ用電源の残存容量管理のための制御に関するもの
である。
するハイブリッド車両の一型式として、エンジンと電気
モータとが並列的に変速機に連結されたいわゆるパラレ
ルハイブリッド車両が従来より知られている。このパラ
レルハイブリッド車両は、例えば特開平4−24156
号公報に開示されているように、一般に、エンジンを主
駆動力源、電気モータを補助駆動力源として用いてお
り、車両発進時あるいは追越し加速走行時等のように高
負荷状態にあり大きな駆動トルクが要求されるときに
は、エンジンの駆動に加えて応答性に優れた電気モータ
を駆動することによりエンジンをトルクアシストするよ
うになっている。
電気モータを用いることにより、エンジンを高効率で運
転しつつ必要なときには電気モータ駆動の付加により車
両の加速性能を高めることが可能となる。
いた場合には、電気モータ用の電源として、比較的小さ
い容量のもの(例えば、充放電可能な電池やコンデンサ
等で、電力最大蓄積時に0−100km/h加速を行え
る程度の容量のもの)を使用することができ、これによ
り電源の小型軽量化を図ることができる。
うに小容量の電源を用いた場合には、当然ながら容量に
あまり余裕がないので、車両走行中何度も加速操作が繰
り返えされると、残存容量が著しく減少してしまい、次
のトルクアシスト(補助駆動)が必要になったときには
残存容量の不足によりトルクアシストを円滑に行うこと
ができなくなる、という問題がある。
の残存容量が所定値以下になったとき、電気モータによ
るトルクアシストを中止するとともにエンジントルクを
増大させてそのトルクアシスト分をエンジン駆動に切り
換える制御を行うことも考えられるが、このようにした
場合には、応答性に優れた電気モータ駆動による加速性
能向上効果を全く得ることができなくなるばかりでな
く、上記駆動切換え時エンジンのスロットル開度が急激
に増大するため、気筒内の空燃比が理論空燃比から大き
くずれてしまい、これにより排気ガス中のHC(炭化水
素)濃度が高くなる、という問題がある。
れたものであって、電気モータ用電源として小容量の電
源を用いた場合であっても、電気モータによるエンジン
の補助駆動を円滑に行うことができるハイブリッド車両
の制御装置を提供することを目的とするものである。
は、トルクアシスト実行中に電気モータ用電源の残存容
量が所定値以下になったとき、単純に電気モータ駆動を
中止してエンジン駆動に切り換えるのではなく、電気モ
ータ駆動からエンジン駆動へ徐々に切り換えることによ
り、上記目的達成を図るようにしたものである。
駆動力源としてのエンジンと補助駆動力源としての電気
モータとが並列的に変速機に連結されたハイブリッド車
両において、特定トルク要求時、該トルクが得られるよ
う、前記エンジンの駆動に加えて前記電気モータを駆動
して前記エンジンをトルクアシストする制御装置であっ
て、前記電気モータ用の電源の残存容量を検出する残存
容量検出手段と、前記トルクアシスト実行中に、前記検
出された残存容量が所定値以下になったとき、該残存容
量の減少度合に応じて前記電気モータのアシストトルク
量を徐々に減少させると共に前記エンジンの発生トルク
を徐々に増大させる過渡的なトルクアシストを行うエン
ジントルク増大手段と、を備えていることを特徴とする
ものである。
源の残存容量が所定値以下になったとき、変速比を大き
くしてエンジンの余裕トルクを増大させることにより、
上記目的達成を図るようにしたものである。
駆動力源としてのエンジンと補助駆動力源としての電気
モータとが並列的に変速機に連結されたハイブリッド車
両において、特定トルク要求時、該トルクが得られるよ
う、前記エンジンの駆動に加えて前記電気モータを駆動
して前記エンジンをトルクアシストする制御装置であっ
て、前記電気モータ用の電源の残存容量を検出する残存
容量検出手段と、前記検出された残存容量が所定値以下
になったとき、該残存容量の減少度合に応じて前記変速
機の変速比を増大させる変速比増大手段とを備え、前記
変速比増大手段による変速比増大動作が、車両定速走行
中に行われるように構成されていることを特徴とするも
のである。
したように、主駆動力源としてのエンジンと補助駆動力
源としての電気モータとが並列的に変速機に連結された
ハイブリッド車両において、特定トルク要求時、該トル
クが得られるよう、前記エンジンの駆動に加えて前記電
気モータを駆動して前記エンジンをトルクアシストする
制御装置であって、前記電気モータ用の電源の残存容量
を検出する残存容量検出手段と、前記検出された残存容
量が所定値以下になったとき、該残存容量の減少度合に
応じて前記変速機の変速比を増大させる変速比増大手段
とを備え、前記トルクアシストの単位時間当たりのトル
クアシスト実行時間の積算時間又はトルクアシスト頻度
の回数が所定値よりも高いとき、前記所定値を大きな値
に変更するように構成されていることを特徴とするもの
である。
したように、主駆動力源としてのエンジンと補助駆動力
源としての電気モータとが並列的に変速機に連結された
ハイブリッド車両において、特定トルク要求時、該トル
クが得られるよう、前記エンジンの駆動に加えて前記電
気モータを駆動して前記エンジンをトルクアシストする
制御装置であって、前記電気モータ用の電源の残存容量
を検出する残存容量検出手段と、前記検出された残存容
量が所定値以下になったとき、該残存容量の減少度合に
応じて前記変速機の変速比を増大させる変速比増大手段
とを備え、前記変速比増大手段による変速比増大動作の
頻度が所定値以上のとき、前記変速比を大きな値に固定
するように構成されていることを特徴とするものであ
る。
駆動(最大負荷で駆動する場合および効率等を考慮して
所定負荷で駆動する場合のいずれをも含む)だけでは必
要なトルクを得られず、電気モータ駆動により発生する
トルクをエンジンの発生トルクに付加することが要求さ
れるときを意味するものであり、例えば、車両発進時あ
るいは追越し加速走行時等のように高負荷状態にあり大
きな駆動トルクが要求されるとき等が該当する。
エンジンの発生トルクと電気モータの発生トルクとが並
列的に駆動系に伝達されるように変速機に連結されてい
ることを意味するものである。
モータ等の交流モータであってもよいし、直流モータで
あってもよい。
場合に本願に係る各発明の効果が顕著に得られるが、必
ずしもこれに限定されるものではない。また、上記「電
源」の種類についても、典型的には鉛蓄電池等の2次電
池であるが、もちろんこれに限定されるものではなく、
コンデンサあるいはフライホイールバッテリ(すなわ
ち、フライホイールとモータとを組み合わせたもので、
フライホイールに蓄積された慣性エネルギをモータの発
電・駆動により電気エネルギとして出し入れするもの)
等であってもよい。
に係る第1の発明(請求項1記載の発明)においては、
トルクアシスト実行中に電気モータ用電源の残存容量が
所定値以下になったとき、該残存容量の減少度合に応じ
て電気モータのアシストトルク量を徐々に減少させると
共にエンジンの発生トルクを徐々に増大させる過渡的な
トルクアシストを行うようになっているので、従来残存
容量減少のため電気モータ駆動を中止してエンジン駆動
に切り換えることが必要であった状況下においても、電
気モータを駆動可能な限り用ることができ、これにより
応答性に優れた電気モータによる加速性能向上効果が損
なわれるのを最小限に抑えることができる。また、上記
駆動切換え時エンジンのスロットル開度が徐々に増大す
ることとなるため、気筒内の空燃比が理論空燃比から大
きくずれるのを防止することができ、これにより排気ガ
ス中のHC(炭化水素)濃度が高くなるのを防止するこ
とができる。
気モータ用電源として小容量の電源を用いた場合であっ
ても、電気モータによるエンジンの補助駆動を円滑に行
うことができる。
明)においては、電気モータ用電源の残存容量が所定値
以下になったとき、該残存容量の減少度合に応じて変速
機の変速比を増大させるようになっているので、電源の
残存容量が相当量減少した場合であっても、車両として
の余裕トルクを確保することができる。
回転数が増大する一方エンジンの発生トルクが減少する
ため、この増大したエンジン回転数におけるエンジンの
発生トルクとエンジンの最大負荷トルクとの差(すなわ
ちエンジンの余裕トルク)は、変速比増大前よりも大き
くなる。これにより、電源の残存容量減少に伴う電気モ
ータの余裕トルク減少分をエンジンの余裕トルク増大分
によって補うことができるので、車両全体としては常に
所定の余裕トルクを確保することができる。
気モータ用電源として小容量の電源を用いた場合であっ
ても、電気モータによるエンジンの補助駆動を円滑に行
うことができる。
行中に行うようにしてもよいし、それ以外のときに行う
ようにしてもよい。
生トルクはいわゆるエンジンの等パワーラインに沿って
減少することとなる。したがって、上記変速比増大動作
を行っても運転者に与える違和感は比較的小さいものと
なる。そして、請求項2に記載したように、定速走行中
であれば、変速比増大動作が行われてもそのまま車速一
定に維持されることとなる。また、この等パワーライン
は、エンジン回転数が増大するに従ってエンジンの発生
トルクが減少する曲線であり、一方、最大負荷トルク曲
線は、相当程度のエンジン回転数まではエンジン回転数
が増大するに従って最大負荷トルクが増加する曲線であ
る。したがって、上記変速比増大により、エンジンの余
裕トルクを大幅に増大させることができる。
ると、電源の残存容量が大幅に減少しやすくなり、上記
変速比増大動作も頻繁に行うことが必要となり、運転者
に違和感を与えることとなる。そこで、請求項3に記載
したように、トルクアシストの単位時間当たりのトルク
アシスト実行時間の積算時間又はトルクアシスト頻度の
回数が所定値よりも高いときには、上記残存容量の所定
値(変速比増大動作の開始しきい値)を大きな値に変更
する。これにより、変速比増大動作の頻度を低減して運
転者に与える違和感を軽減することができるとともに連
続的な高負荷要求にも十分対応することができる。
施例について説明する。
制御装置の第1実施例を示すブロック図である。
てのエンジン12と補助駆動力源としての電気モータ1
4とが並列的に変速機16に連結されており、エンジン
12の駆動あるいは電気モータ14の駆動により発生し
たトルクは、変速機16から差動装置18を介して左右
の駆動輪20L、20Rへ伝達されるようになってい
る。そして、このハイブリッド車両においては、通常走
行時はエンジン12のみを駆動する一方、車両発進時あ
るいは追越し加速走行時等のように高負荷状態にあり大
きな駆動トルクが要求されるときには、エンジン12の
駆動に加えて電気モータ14を駆動してエンジン12を
トルクアシストするようになっている。
トローラ22と、エンジン変速機コントローラ24と、
モータコントローラ26とを備えた制御装置28により
行われるようになっている。
セル30からのアクセル踏込み量の信号その他の走行状
態量を示す各種信号が入力されるようになっており、こ
のシステムコントローラ22は、アクセル踏込み量その
他の走行状態量に基づいて上記トルクアシストに関する
制御信号をエンジン変速機コントローラ24およびモー
タコントローラ26へ出力するようになっている。
システムコントローラ22からの制御信号に基づいてエ
ンジン12の駆動制御および変速機16の変速制御を行
うようになっている。
タ14用の電源32から供給される電力を直交変換して
電気モータ14を駆動するインバータ(電力変換器)を
備えてなり、システムコントローラ22からの制御信号
に基づいて所定の電流および電圧で電気モータ14の駆
動制御を行うようになっている。
はコンデンサで、電力最大蓄積時に0−100km/h
加速を行える程度の小容量電気蓄積源からなっている。
そして、この電源32は、エンジン12の回転により発
電する発電機34からの電力供給により充電されるよう
になっている。
容量を検出する残存容量検出器36が設けられており、
この残存容量検出器36で検出された残存容量はシステ
ムコントローラ22に入力されるようになっている。上
記残存容量の検出方法としては、例えば、電源32がコ
ンデンサの場合には、演算式;残存容量=(静電容量×
端子電圧)/2から算出する方法等、また、電源32が
電池の場合には、電解液の比重あるいは走行距離累計か
ら求める方法等が採用可能である。
トルクアシスト制御の内容を、図2に示すフローチャー
トに沿って説明する。
時、単位時間当たりのアクセル踏込み量ΔAccが所定
値Asを超えたか否か、すなわちエンジン12が高負荷
状態にあるか否かの判定を行う。その結果、所定値As
以下であれば、トルクアシストは行わず、通常走行(エ
ンジン12の駆動のみによる車両走行)を継続させる。
一方、所定値Asを超えたときには、大きな駆動トルク
が必要であるとしてトルクアシストを開始する(ステッ
プS2)。
ップS2において、電気モータ14に負担させるべきト
ルクアシスト量(モータトルク指令値)Taを算出す
る。このトルクアシスト量Taは、図3に示すように、
単位時間当たりのアクセル踏込み量ΔAccが大きくな
る程トルクアシスト量Taが大きな値になるように設定
されたテーブルから算出される。
残存容量が残存容量下限値Qa以下になったか否かの判
定を行う。この残存容量下限値Qaは、電気モータ14
に上記トルクアシスト量Taに等しいトルクを発生させ
るのに最低限必要な残存容量を示すものである。このた
め、残存容量下限値Qaは、図4のテーブルに示すよう
に、トルクアシスト量Taの関数として設定されてい
る。なお、図4において、トルクアシスト量Taが所定
値以上のときには、残存容量下限値Qaが一定になって
いるが、これは、残存容量下限値Qaが電源32の最大
容量と等しくなりそれ以上の値を取り得ないためであ
る。
存容量が残存容量下限値Qaより大きいときには、上記
トルクアシスト量Taをそのままモータトルク指令値と
してモータコントローラ26へ出力する。一方、残存容
量が残存容量下限値Qa以下であれば、上記トルクアシ
スト量Taをそのままモータトルク指令値としてモータ
コントローラ26へ出力しても、電気モータ14にトル
クアシスト量Taに等しいトルクを発生させることはで
きないので、本実施例においてはエンジン12の発生ト
ルクを増大させてこれに対応させる。その際、電気モー
タ14によるトルクアシストを中止してエンジン駆動の
みに切り換えるのではなく、エンジン12の発生トルク
を徐々に増大させるとともに電気モータ14の発生トル
クを徐々に減少させる、いわば過渡的なトルクアシスト
を行う。
ン12の発生トルクを徐々に増大させるべく、スロット
ル開度(TVO)αを演算式;α=α+Δαによって算
出する。ここにΔαは、スロットル開度増加量であり、
図5のテーブルに示すように、単位時間当たりの残存容
量の減少量ΔQの関数Δα=f(ΔQ)として設定され
ている。こうして、スロットル開度αが求められると、
エンジン12の発生トルクTeは、エンジン固有の関数
Te=g(α)により算出される。
14の発生トルクを徐々に減少させるべく、トルクアシ
スト量Taを、演算式;Ta=T−Teにより算出す
る。ここにTは、車両として必要なトルク(駆動輪トル
ク)である。
電源32の残存容量が零になるまで行われ、残存容量が
零になると、トルクアシストは完全に中止されて、エン
ジン12のみの駆動に移行する(ステップS6、S
7)。
クアシストから過渡的なトルクアシストを経てエンジン
12のみの駆動に移行するまでの間の、スロットル開度
TVO、トルク(駆動輪トルクT、エンジントルクT
e、アシストトルクTa)および電源32の残存容量の
変化の様子を示すタイムチャートである。なお、図6に
おいては、説明の簡明化のため、残存容量が直線的に減
少する場合について示したが、不規則的に減少する場合
においても、単位時間当たりの残存容量の減少量ΔQに
基づいてエンジントルクTeおよびアシストトルクTa
を算出するようになっているので、その残存容量減少度
合に応じた過渡的なトルクアシストが行われることとな
る。
は、トルクアシスト実行中に電気モータ14用の電源3
2の残存容量が残存容量下限値Qa以下になったとき、
該残存容量の減少度合に応じてエンジン12の発生トル
クを増大させるようになっているので、従来残存容量減
少により電気モータ駆動を中止してエンジン駆動に切り
換えることが必要であった状況下においても、上記過渡
的なトルクアシストにより電気モータ14を駆動可能な
限り用いることができ、これにより応答性に優れた電気
モータ14による加速性能向上効果が損なわれるのを最
小限に抑えることができる。また、上記駆動切換え時エ
ンジン12のスロットル開度αが徐々に増大することと
なるため、気筒内の空燃比が理論空燃比から大きくずれ
るのを防止することができ、これにより排気ガス中のH
C(炭化水素)濃度が高くなるのを防止することができ
る。
タ14用の電源32として小容量の電源を用いた場合で
あっても、電気モータ14によるエンジン12の補助駆
動を円滑に行うことができる。
御装置の第2実施例について説明する。
様であるが、システムコントローラ22の制御内容が異
なっている。すなわち、第1実施例においては、トルク
アシスト実行中に電気モータ14用の電源32の残存容
量が所定値以下になったとき、上記のような過渡的なト
ルクアシストが行われるようになっているのに対し、本
実施例においては、電気モータ14用の電源32の残存
容量が所定値以下になったとき、該残存容量の減少度合
に応じて変速機16の変速比を増大させる変速比増大制
御を行うようになっている。そして、これにより、電源
の残存容量減少に伴う電気モータ14の余裕トルク減少
分をエンジン12の余裕トルク増大分によって補い、等
価的必要余裕トルク(所定の加速性能を確保するために
車両全体として発揮し得るようにしておくべきトルク)
を確保するようになっている。なお、この等価的必要余
裕トルクは、車速に応じた値に設定されている。
上記変速比増大制御の内容を、図7に示すフローチャー
トに沿って説明する。
時、電源32の残存容量が最大残存容量下限値Qb以下
になったか否かの判定を行う。この最大残存容量下限値
Qbは、あらゆるエンジン回転域においてトルクアシス
ト可能なトルクアシスト量Taを電気モータ14に発生
させるのに最低限必要な残存容量であって一定値であ
る。上記判定の結果、最大残存容量下限値Qbを超えて
いれば、いつでも電気モータ14のトルクアシストによ
り等価的必要余裕トルクを確保可能であるため、変速比
増大制御は行わない。一方、最大残存容量下限値Qb以
下であれば、変速比増大制御を開始する。なお、一旦変
速比増大制御が行われた後、電源32が充電されて最大
残存容量下限値Qbを超えた場合には、ステップS2に
おいて変速比を元に戻す動作を行う。
ップS3において、エンジン回転数およびエンジン発生
トルクの検出値から現時点におけるエンジン12の余裕
トルクTsを算出する。このエンジン余裕トルクTs
は、図8に示すテーブルから、エンジン発生トルク最大
値(WOT)とエンジン発生トルクの検出値Teとの差
(Ts=WOT−Te)として算出される。
おいて、等価的必要余裕トルクTtを確保するために電
気モータ14が担当すべきトルク(モータ余裕トルク)
Tmから必要残存容量Qr(現時点のエンジン回転数に
おけるモータ余裕トルクTmを発生するために最低限必
要な電源32の残存容量)を算出する。
に示すように、等価的必要余裕トルクTtとエンジン余
裕トルクTsとの差(Tm=Tt−Ts)として算出さ
れる。また、必要残存容量Qrの算出は、図9に示すよ
うに、トルクアシスト頻度に応じたテーブル(トルクア
シスト頻度が所定回数n以下であればテーブルa、所定
回数nを超えていればテーブルb)を選択して行う。な
お、トルクアシスト頻度の算出は、過去の単位時間当た
りのトルクアシスト実行時間を算出することにより行
い、例えば第1実施例のトルクアシスト制御フローにお
いてトルクアシスト時間を積算するサブルーチンを設け
ることにより、これを求めることができる。
の残存容量が必要残存容量Qr以下になったか否かの判
定を行う。その結果、必要残存容量Qrを超えていれ
ば、電気モータ14のトルクアシストにより等価的必要
余裕トルクTtを確保可能であるため、変速比増大制御
は行わない。一方、最大残存容量下限値Qr以下であれ
ば、図10に示すように、電気モータ14のアシスト可
能トルクTm´はTm´<Tmとなるため、変速比を所
定量増大させてエンジン回転数を増大させる。このと
き、エンジンの発生トルクTeはエンジン12の等パワ
ーライン(図10に示す等パワーラインは定速走行時の
ものである)に沿って減少するので、その分エンジン余
裕トルクTsが増大する。したがって、現在の残存容量
でのアシスト可能トルクTm´であっても、Ts≧Tt
−Tm´になるまで変速比を増大させれば、所要の等価
的必要余裕トルクTtを確保することができる。
量が最大残存容量下限値Qb(Qb>Qr)を超えるま
では継続して行われる(ステップS2)が、これは、あ
らゆる車速域において電気モータ14のトルクアシスト
が可能になるまで電源32を充電しておくのが好ましい
からである。
は、電気モータ14用の電源32の残存容量が最大残存
容量下限値Qr以下になったとき、該残存容量の減少度
合に応じて変速機16の変速比を増大させるようになっ
ているので、電源32の残存容量が相当量減少した場合
であっても、この残存容量減少に伴うモータ余裕トルク
Tmの減少分をエンジン余裕トルクTsの増大分によっ
て補うことができ、これにより車両全体として常に所定
の余裕トルクTtを確保することができる。
タ14用の電源32として小容量の電源を用いた場合で
あっても、電気モータ14によるエンジン12の補助駆
動を円滑に行うことができる。
トの実行頻度が高いときには、最大残存容量下限値Qr
(変速比増大動作の開始しきい値)を大きな値に変更す
るようになっているので、変速比増大動作の頻度を低減
して運転者に与える違和感を軽減することができるとと
もに連続的な高負荷要求にも十分対応することができ
る。
御装置の第3実施例について説明する。
様であるが、本実施例においては、システムコントロー
ラ22が、上記変速比増大制御に加え、上記変速比増大
動作の頻度が所定値以上のとき変速比を大きな値に固定
する制御を行うようになっている。
10において、単位時間当たりの変速比増大動作の回数
がN回を超えているか否かの判定を行い、超えていると
きにはステップS11において変速比を大きな値に固定
するようになっている。このように変速比増大動作を制
限することにより、運転者に与える違和感を一層軽減す
ることができるとともに連続的な高負荷要求にも十分対
応することができる。なお、上記N回以下であれば、こ
のようにする必要はないので、変速比変更可能としてお
くようになっている(ステップS12)。
1実施例を示すブロック図
フ
作用を示すフローチャート
の作用を示すフローチャート
Claims (4)
- 【請求項1】 主駆動力源としてのエンジンと補助駆動
力源としての電気モータとが並列的に変速機に連結され
たハイブリッド車両において、特定トルク要求時、該ト
ルクが得られるよう、前記エンジンの駆動に加えて前記
電気モータを駆動して前記エンジンをトルクアシストす
る制御装置であって、 前記電気モータ用の電源の残存容量を検出する残存容量
検出手段と、 前記トルクアシスト実行中に、前記検出された残存容量
が所定値以下になったとき、該残存容量の減少度合に応
じて前記電気モータのアシストトルク量を徐々に減少さ
せると共に前記エンジンの発生トルクを徐々に増大させ
る過渡的なトルクアシストを行うエンジントルク増大手
段と、を備えていることを特徴とするハイブリッド車両
の制御装置。 - 【請求項2】 主駆動力源としてのエンジンと補助駆動
力源としての電気モータとが並列的に変速機に連結され
たハイブリッド車両において、特定トルク要求時、該ト
ルクが得られるよう、前記エンジンの駆動に加えて前記
電気モータを駆動して前記エンジンをトルクアシストす
る制御装置であって、 前記電気モータ用の電源の残存容量を検出する残存容量
検出手段と、 前記検出された残存容量が所定値以下になったとき、該
残存容量の減少度合に応じて前記変速機の変速比を増大
させる変速比増大手段とを備え、 前記変速比増大手段による変速比増大動作が、車両定速
走行中に行われるように構成され ていることを特徴とす
るハイブリッド車両の制御装置。 - 【請求項3】 主駆動力源としてのエンジンと補助駆動
力源としての電気モータとが並列的に変速機に連結され
たハイブリッド車両において、特定トルク要求時、該ト
ルクが得られるよう、前記エンジンの駆動に加えて前記
電気モータを駆動して前記エンジンをトルクアシストす
る制御装置であって、 前記電気モータ用の電源の残存容量を検出する残存容量
検出手段と、 前記検出された残存容量が所定値以下になったとき、該
残存容量の減少度合に応じて前記変速機の変速比を増大
させる変速比増大手段とを備え、 前記トルクアシストの単位時間当たりのトルクアシスト
実行時間の積算時間又はトルクアシスト頻度の回数が所
定値よりも高いとき、前記残存容量の所定値を大きな値
に変更するように構成されていることを特徴とするハイ
ブリッド車両の制御装置。 - 【請求項4】 主駆動力源としてのエンジンと補助駆動
力源としての電気モータとが並列的に変速機に連結され
たハイブリッド車両において、特定トルク要求時、該ト
ルクが得られるよう、前記エンジンの駆動に加えて前記
電気モータを駆動して前記エンジンをトルクアシストす
る制御装置であって、 前記電気モータ用の電源の残存容量を検出する残存容量
検出手段と、 前記検出された残存容量が所定値以下になったとき、該
残存容量の減少度合に応じて前記変速機の変速比を増大
させる変速比増大手段とを備え、 前記変速比増大手段による変速比増大動作の頻度が所定
値以上のとき、前記変速比を大きな値に固定するように
構成されていることを特徴とするハイブリッド車両の制
御装置。
Priority Applications (1)
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JP02233894A JP3287940B2 (ja) | 1994-02-21 | 1994-02-21 | ハイブリッド車両の制御装置 |
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JP02233894A JP3287940B2 (ja) | 1994-02-21 | 1994-02-21 | ハイブリッド車両の制御装置 |
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JPH07231506A JPH07231506A (ja) | 1995-08-29 |
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ID=12079918
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JP02233894A Expired - Fee Related JP3287940B2 (ja) | 1994-02-21 | 1994-02-21 | ハイブリッド車両の制御装置 |
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DE102015201905A1 (de) * | 2015-02-04 | 2016-08-04 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zur Reduktion von Abgasemissionen bei einer transienten Übergangsphase eines Fahrzeugs |
-
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- 1994-02-21 JP JP02233894A patent/JP3287940B2/ja not_active Expired - Fee Related
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