JP3139569B2 - 外殻部材用ポリエステルエラストマー樹脂組成物 - Google Patents
外殻部材用ポリエステルエラストマー樹脂組成物Info
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Description
用車等産業上の種々の分野で使用される製品や部品のケ
ース材やカバー材等の外殻部材用に好適な樹脂組成物に
関する。
のエラストマーに比べて高融点、高耐熱老化性及び耐
油、耐薬品性や耐衝撃性の面から各種工業材料、特に自
動車部品に多く使われている。近年こうした性能を更に
改善するのにポリマーブレンドや無機フィラーの配合等
が頻繁に行われるようになってきた。例えば、高温下で
の製品の寸法安定性を改良するためにガラス繊維やタル
クを配合する方法である。無機フィラーを配合すること
により成形収縮率、線膨脹率、ヒートサグ等の性能が改
良されることが知られている。。熱可塑性ポリエステル
エラストマーに無機フィラーを配合することによって高
温下での寸法安定性は改良されるが、固さが著しく高く
なり、耐衝撃性も悪くなる。また、ポリフェニレンオキ
サイドのような非晶性ポリマーをブレンドする方法では
相溶性が悪く、耐衝撃性が著しく低下する欠点がある。
が小さく、高温下での寸法安定性が高く、かつ耐衝撃性
を有する成形品の成形が可能なポリエステルエラストマ
ー樹脂組成物を提供しようとするものである。
ポリエステルエラストマー、および(b)融点が180
〜250℃の液晶性ポリマーとを(a)/(b)=5
0. 5/49. 5〜99. 5/0. 5(重量比)で配合
された外殻部材用ポリエステルエラストマー樹脂組成物
である。
ストマーとは、高融点ポリエステルセグメントと分子量
400〜6000の低融点重合体セグメントとからなる
ブロック共重合体であり、高融点ポリエステルセグメン
ト構成部分だけで高重合体を形成した場合の融点が15
0℃以上であり、低融点重合体セグメント構成成分のみ
で測定した場合の融点ないし軟化点が80℃以下である
ような構成成分からなる熱可塑性ポリエステルエラスト
マーであり、その熱可塑性ポリエステルエラストマーの
融点は80℃以上である。
ポリエステルはテレフタル酸、イソフタル酸、1,5−
ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビ安息香酸、
ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、4,4−スル
ホニルジ安息香酸などの芳香族ジカルボン酸の残基とエ
チレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチ
レングリコール,ペンタメチレングリコ−ル、2,2−
ジメチルトリメチレングリコール、ヘキサメチレングリ
コール、デカメチレングリコール、p−キシレングリコ
−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル、等のジオ−ル残基
とからなるポリエステルあるいはこれら2種類以上のジ
カルボン酸あるいは2種類以上のジオールを用いたコポ
リエステル、あるいはp−(β−ヒドロキシエトキシ)
安息香酸,p−オキシ安息香酸等のオキシ酸およびそれ
らの残基から誘導されるポリエステル、ポリピバロラク
トンなどのポリラクトン、1,4−ビス(4,4’−ジ
カルボキシジフェノキシ)エタンなどの芳香族エーテル
ジカルボンの残基と前述のジオール残基とからなるポリ
エーテルエステル、さらに以上述べたジカルボン酸、オ
キシ酸、ジオール類などを組み合わせたコーポリエステ
ルなどのうち、融点が150℃以上のものをあげること
ができる。特にポリブチレンテレフタレートが好まし
い。
グメント構成成分はポリエステル系ブロック共重合体の
なかで実質的に非晶の状態を示すものであり、そのセグ
メント構成成分だけで測定した場合、融点あるいは軟化
点が80℃以下のものをいう。その分子量は400〜6
000が適当である。また熱可塑性ポリエステルエラス
トマーのなかでの低融点重合体セグメント構成成分の割
合は3〜90%である。
としてはポリオキシエチレングリコール、ポリオキシポ
リプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレング
リコール等のポリエーテルグリコール及びこれらの混合
物さらにこれらのエ−テル構成成分を共重合した共重合
ポリエーテルグリコール等を示す。さらに炭素数2〜1
2の脂肪族または脂環族ジカルボン酸と炭素数2〜10
の脂肪族または脂環族グリコ−ルからなるポリエステル
例えばポリエチレンアジペート、ポリテトラメチレンア
ジペート、ポリエチレンセバケート、ポリネオペンチル
セバケ−ト、ポリテトラメチレンドデカネ−ト、ポリテ
トラメチレンアゼレート、ポリヘキサメチレンアゼレー
ト、ポリ−ε−カプロラクトン等の脂肪族ポリエステル
及び2種の脂肪族ジカルボン酸あるいは2種のグリコー
ルを用いてできる脂肪族コポリエステル等をあげること
ができる。さらに低融点重合体セグメント構成成分とし
て上記脂肪族ポリエステルと脂肪族ポリエーテルとを組
み合わせたポリエステルポリエーテルブロック共重合体
などをあげることができる。
ーは、通常の重合方法によって製造することができる。
好適な方法としては芳香族ジカルボン酸またはそのジメ
チルエステルと低融点セグメント形成性ジオールとを触
媒の存在下に約150〜260℃に加熱し、エステル化
反応またはエステル交換反応を行い、次いで真空下に過
剰の低分子ジオールを除去しつつ重縮合反応を行うこと
により熱可塑性ポリエステルエラストマーを得る方法、
あらかじめ調整した高融点ポリエステルセグメント形成
性プレポリマー及び低融点重合体セグメント形成性プレ
ポリマーに、それらのプレポリマ−の末端と反応する2
官能性の鎖延長剤を混合して反応させた後、系を高真空
に保ち揮発分を除去することにより熱可塑性ポリエステ
ルエラストマーを得る方法、高重合度の高融点ポリエス
テルとラクトン類とを加熱混合し、ラクトンを開環重合
させつつエステル交換反応させることにより熱可塑性ホ
リエステ ルエラストマーを得る方法などがある。
液晶性ポリマ−とは、パラヒドロキシ安息香酸(以下P
HBAと略記)のブロックと4,4´−ビフェノールと
テレフタル酸からなるブロックのコポリマー、同じくP
HBAのブロックと2,6−ヒドロキシナフトエ酸のブ
ロックのコポリマー、PHBAのブロックと2,6−ナ
フタレンジカルボン酸とテレフタル酸からなるブロック
のコポリマーがあるが、特に好ましいのはPHBAのブ
ロックとポリエチレンテレフタレート(以下PETと略
記)から合成される液晶性ポリマーである。PHBAブ
ロックと組み合わせる成分の比率,ブロック性により融
点が250℃を越える場合は熱可塑性ポリエステルエラ
ストマーと溶融混合する際に熱可塑性ポリエステルエラ
ストマー側が熱劣化を受けやすく物性低下の原因になり
好ましいない。
殻部材は、氷点下の低温においても優れた耐衝撃性を有
するのにもかかわらず、100℃付近の高温下において
も形態安定性に優れる耐熱性を示す。また、本発明の樹
脂組成物は相溶性に優れるともに、熱可塑性ポリエステ
ルエラストマーに比べて、成形収縮率を著しく低くする
ことができ、成形品の寸法精度を高めることができる。
さらに、線膨張率も下げることができるため、温度変化
による寸法変化の問題も小さい。
性を有するが、さらに紫外線に対する安定剤、熱酸化に
対する安定剤、加水分解に対する安定剤を配合すること
により極めて容易に上記性質を著しく安定化させること
ができる。安定剤として有用な代表的なものは、紫外線
に対する安定剤としては置換ベンゾフェノン類または置
換ベンゾトリアゾール類など、熱酸化に対する安定剤と
してはフェノ−ル誘導体、例えばテトラキス[メチレン
−3(3,5−ジターシャリブチル−4’−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネ−ト]メタン、1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリス(3.5−ジタ−シャリブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、4,4’−
ブチリデンビス(6−タ−シャリブチルメタクレゾー
ル)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−タ−シャ
リブチルフェノール)等があり、芳香族アミン類例え
ば、N,N’−ビス(β−ナフチル)パラフェニレンジ
アミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−パラ
フェニレンジアミン等があり、チオプロピオン酸エステ
ル類、例えばジラウリルジチオプロピネート、ジステア
リルジプロピオネート等がある。またこれらの組合せも
有効である。加水分解に対する安定剤としてはカルボジ
イミド類、モノあるはポリエポキシがある。
または別に任意の段階で行うことができる。溶融混練条
件としては単軸あるいは2軸押出機で、一般には180
〜270℃の温度範囲で混練し、たとえばストランド状
に吐出し水冷後、チップ化するのが一般的である。必要
によっては水中カッター、ホットカッター、ミストカッ
ターを使用しても良い。
中、単に部あるいは%とあるのは重量部あるいは重量%
を示す。
数平均分子量が約1000であるポリオキシテトラメチ
レングリコール(PTMG)を用い、PTMGの単位が
それぞれ25%と50%を占めるポリエステル・ポリエ
ーテルブロック共重合体(ポリマーA及びB)を製造し
た。溶液粘度ηsp/cはポリマーAが1.45、ポリマ
ーBが1.71であった。ポリブチレンテレフタレート
(東洋紡績社製タフペット PBT N1000)10
0重量部とε−カプロラクトン50重量部とを250℃
で加熱混合し、60分間反応缶内でラクトンを開環重合
させつつエステル交換反応させることによって、ポリエ
ステル・ポリエステルブロック共重合体(ポリマーC)
製造した。溶液粘度は1.20であった。
リマー(ノバキュレートE310,E322、三菱化成
工業社製)をそれぞれドライブレンドした後、シリンダ
ー温度220℃に設定した40mmφ単軸押出機で溶融混
練させて組成物D〜Gを得た。
(タフペットPBT、N1000)ポリカーボネート
(ユ−ピロンS−2000、三菱瓦斯化学社製)、タル
ク(ミクロンホワイト5000A、林化成社製)をドラ
イブレンドし実施例1〜4と同様な条件で溶融混練を行
った。
物のチップを、棚式乾燥機で100℃で2時間乾燥させ
てから、射出成形機によって試験用テストピース及び1
50×70×3mmt(金型温度40℃)の平板を作製し
た。曲げ試験はJIS K7055、耐衝撃性はJIS
K7110、線膨脹率はASTM D696に従っ
た。成形収縮率は平板の各方向の寸法の平均値から測定
した。ヒートサグは3mmtの平板をオーバーハング10
0mmにして120℃×2時間後の垂下量を測定した。さ
らに底面が50×50mmで高さが10mm(肉厚2mm)の
射出成形したケ−スについて、ケースの底面を上にして
300mmの高さから500gの鉄球(約50φ)を落と
してクラックの有無を調べた。
際、混練押出機から吐出されるストランドの状態と成形
品の外観によって判定した。相溶性が良好なものは、一
定の太さのストランドを安定して引取ることができるの
に反し、相溶性が不良なものは、ストランドが不安定で
切れが発生したり、太さの変動が著しかった。また成形
品においては、良好なものは外観がきれいであり、不良
のものは流れ模様やザラツキが認められた。
での形態安定性の両特性をあわせ持つ外殻部材を提供す
ることができる。また、本発明の樹脂組成物により、寸
法精度、寸法安定性に優れた成形品を得ることができ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 (a)熱可塑性ポリエステルエラストマ
ーおよび(b)融点が180〜250℃の液晶性ポリエ
ステルとを(a)/(b)=50.5/49.5〜9
9.5/0.5(重量比)で配合された外殻部材用ポリ
エステルエラストマー樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10896392A JP3139569B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 外殻部材用ポリエステルエラストマー樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10896392A JP3139569B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 外殻部材用ポリエステルエラストマー樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05279560A JPH05279560A (ja) | 1993-10-26 |
JP3139569B2 true JP3139569B2 (ja) | 2001-03-05 |
Family
ID=14498102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10896392A Expired - Fee Related JP3139569B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 外殻部材用ポリエステルエラストマー樹脂組成物 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3139569B2 (ja) |
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JPWO2008026509A1 (ja) * | 2006-08-29 | 2010-01-21 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 階層構造をもつ熱可塑性エラストマー組成物とその製造方法 |
-
1992
- 1992-03-31 JP JP10896392A patent/JP3139569B2/ja not_active Expired - Fee Related
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