JP2958489B2 - ポリエステルエラストマ組成物 - Google Patents
ポリエステルエラストマ組成物Info
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Description
エラストマ組成物に関する。
ントとしポリ(アルキレンオキシド)グリコールをソフ
トセグメントとするポリエーテルエステルブロック共重
合体はゴム状弾性を有するポリエステルエラストマとし
て、電気・電子部品、自動車部品、繊維、フィルムなど
に用途を拡大しつつある。一方、工業用途、特にギア、
カム、ローラーなどの機械機構部品においては、摺動性
が不十分でエラストマの使用が制限されている。
法としては、摺動性改良材を添加する方法が知られてい
る。特に特開昭61−195154号公報にはシリコーンオイル
を添加することが提案されている。
ルを大量に添加すると、射出成形時の可塑化時間が長く
なり、添加量を多くできないため摺動性は満足のゆくも
のではなかった。
成形性と摺動性に優れたポリエステルエラストマ組成物
を提供することである。
と摺動性における問題点を解決すべく鋭意検討した結
果、分子量120000以上のガム状シリコーン樹脂を使用す
ることによって、射出成形性及び摺動性が著しく改善さ
れることを見いだし本発明に到達した。
そのエステル形成性誘導体,(b)脂肪族ジオールおよ
びそのエステル形成性誘導体および,(c)数平均分子
量500〜6000のポリ(アルキレンオキシド)グリコール
の三者を主たる構成成分とし、(c)成分が全共重合体
中10〜80重量%をしめるポリエステルエラストマ100重
量部に対し、分子量120000以上のガム状シリコーン樹脂
を0.1〜15重量部を含有せしめてなるポリエステルエラ
ストマ組成物を提供するものである。
リエステルハードセグメントとポリ(アルキレンオキシ
ド)グリコールとジカルボン酸からなる長鎖ポリエステ
ルソフトセグメントから構成される。この短鎖ポリエス
テルハードセグメントを構成するポリエステルは、好ま
しくは(a)テレフタル酸および/またはジメチルテレ
フタレート、(b)1,4−ブタンジオールから誘導され
るポリブチレンテレフタレートであるが、イソフタル
酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフ
タレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4′−ジカ
ルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−スル
ホイソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、
コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカ
ン二酸、ダイマ酸など、およびこれらのエステル形成性
誘導体、のようなテレフタル酸以外のジカルボン酸成
分、また分子量300以下のジオール、たとえばエチレン
グリコール、トリメチレングリコール、ペンタメチレン
グリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオ
ール、およびこれらのエステル形成性誘導体、1,1−シ
クロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール、トリシクロデカンジメタノールなどの脂環式
ジオール、およびこれらのエステル形成性誘導体、キシ
リレングリコール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニ
ル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロ
パン、ビス[4(2−ヒドロキシ)フェニル]スルホ
ン、1,1−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェ
ニル]シクロヘキサンなど、およびこれらのエステル形
成性誘導体、のような1,4−ブタンジオール以外のジオ
ール成分が酸成分の30モル%以内の範囲で共重合された
ポリエステルエラストマも使用可能である。
テルソフトセグメントを構成する(c)成分のポリ(ア
ルキレンオキシド)グリコールとしてはポリ(エチレン
オキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グ
リコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコー
ル、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチ
レンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ
(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド
付加重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの
共重合体などが挙げられる。これらの中で成形体として
の機械的強度、成形加工性から特にポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)
グリコールのエチレンオキシド付加重合体が優れてい
る。(C)成分のポリ(アルキレンオキシド)グリコー
ルの数平均分子量は、その化学構造や短鎖ポリエステル
ハードセグメントの種類や共重合比によっても最適範囲
が異なるが、500〜6000、より好ましくは650〜4000であ
る。数平均分子量が小さすぎると耐熱性や成形加工性が
劣り、逆に大きすぎると重合時ポリマが粗大な相分離に
より乳濁し、透明性のないものしか与えないので好まし
くない。また(C)成分のポリ(アルキレンオキシド)
グリコールの共重合量は、10〜80重量%、好ましくは15
〜75重量%の範囲で含まれていることが必要である。特
に10重量%未満では柔軟性やゴム状弾性が不足し、80重
量%を越えると、結晶性が低く成形性が悪くなり使用す
ることができない。
は公知の方法で製造することができる。例えば、ジカル
ボン酸の低級アルコールジエステル,過剰量の低分子量
グリコールおよびポリ(アルキレンオキシド)グリコー
ルを触媒の存在下エステル交換反応せしめ得られる反応
生成物を重縮合する方法。あるいはジカルボン酸とグリ
コール,およびポリ(アルキレンオキシド)グリコール
を触媒の存在下エステル化反応せしめ得られる生成物を
重縮合する方法。また、あらかじめポリブチレンテレフ
タレートを作っておき、これに他のジカルボン酸、ジオ
ールポリ(アルキレンオキシド)グリコール、もしくは
他の共重合ポリエステルを添加してエステル交換により
ランダム化せしめる方法などいずれの方法をとってもよ
い。
に共通の触媒としてチタン触媒が良好な結果を与える。
特にテトラブチルチタネート、テトラメチルチタネート
などのごときテトラアルキルチタネート、シュウ酸チタ
ンカリのごときシュウ酸チタン金属塩などが好ましい。
また、その他の触媒としてはジブチルスズオキサイド、
ジブチルスズラウレートのごときスズ化合物、酢酸鉛の
ごとき鉛化合物があげられる。
ルボン酸成分、ポリオキシ酸成分、多官能ヒドロキシ成
分などを各々3モル%以下の範囲で共重合させることが
できる。これらは重合時間の短縮や、押出成形等に必要
な高粘度ポリマを得るために有用に作用する。
ロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、トリフロロ
プロピルメチルポリシロキサンなどのシリコーン樹脂で
あってアミノ基、ビニル基、アルキルアリル基で変性し
たシリコーン樹脂も使用することが出来る。
状樹脂が特に優れる。また、シリコーン樹脂の添加量は
0.1〜15重量部、好ましくは0.2〜10重量部であり、0.1
重量部未満では摺動性が充分でなく、15重量部を越える
とポリエステルエラストマの機械的性質を損なうため好
ましくない。
により向上する。これらの安定剤としては、リン酸、亜
リン酸、次亜リン酸誘導体、フェニルホスホン酸、フェ
ニルホスフィン酸、ジフェニルホスホン酸、ポリホスホ
ネート、ジアルキルペンタエリスリトールジホスファイ
ト、ジアルキルビスフェノールAジホスファイトなどの
リン化合物、ヒンダードフェノール化合物、チオエーテ
ル系、ジチオ酸塩系、メルカプトベンズイミダゾール
系、チオカルバニリド系、チオジプロピオン酸エステル
などのイオウを含む化合物、スズマレート、ジブチルス
ズモノオキシドなどのスズ系化合物を用いることができ
る。これらの安定剤の添加量は、ポリエステルエラスト
マ100重量部に対し0.01〜2重量部であることが好まし
い。
材、可塑剤、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収
剤、発泡剤、エポキシ化合物やイソシアネート化合物な
どの増粘剤など公知の添加剤を加えることができる。
ば、ポリエステルエラストマ、シリコーン樹脂、及びそ
の他の必要な添加剤をエクストルーダあるいはニーダー
中で溶融混合する方法、あるいは粒子状物同士を均一に
機械的に混合した後、直接射出成形機で混合と同時に成
形する方法などが挙げられる。またこの際の添加順序も
任意でよい。
形などにより成形品とされるが、これらの成形品は射出
成形性および摺動性に優れているので機械部品、自動車
部品として有用である。
施例中の%及び部はすべて重量基準である。また相対粘
度とは、o−クロルフェノールを溶媒とし0.5%のポリ
マ溶液を25℃で測定した値である。
ラメチレンオキシド)グリコール20.0部および1,4−ブ
タンジオール49.0部をチタンテトラブトキシド0.01部と
共にヘリカルリボン攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、
190〜225℃に3時間加熱してエステル化反応をおこなっ
た。次いで245℃に昇温し、50分をかけて系内の圧力を
0.2mmHgの減圧とし、その条件下で2時間35分重合せし
めた。得られたポリマを水中にスランド状で吐出し、カ
ッティングを行なってペレットとした。このポリマをA
−1とする。同様に重合を行なって、表1に示す組成の
A−2を調製した。
ーン樹脂をV−ブレンダーで混合し、45mmφのスクリュ
ーを有する二軸押出機を用いて250℃で溶融混練しペレ
ット化した。このペレットを100℃で5時間真空乾燥
後、250℃の成形温度、60℃の金型温度で、3mm厚みのス
ラスト摩耗試験片を射出成形した。また、同時に射出成
形時の可塑化時間も測定した。
とし、スラスト摩耗試験機を用いて10kgの荷重下で1hr
摺動させて摩耗した量を評価した。
A−2、およびポリマA−1とA−2に表2に示した低
分子量のシリコーン樹脂を実施例1〜3と同様の方法で
溶融混練した組成物を、それぞれ射出成形して得られた
各試験片について、実施例と同様に評価した。
量を表2に示す。
樹脂の添加で著しい摩耗量の低下がみられ、しかも射出
成形時の可塑化時間が低分子量のオイル状シリコーン樹
脂に較べ短く射出成形性に優れていることが明白であ
る。また、ソフトセグメントのポリ(オキシアルキレ
ン)グリコールの多い柔軟なA−2のポリエステルエラ
ストマにおいても本発明のシリコーン樹脂を配合するこ
とによって十分な摺動性がえられておりソフトセグメン
トの共重合量によらず当該ポリエステルエラストマの摺
動性が大幅に改良されることが明白である。
0000以上のガム状シリコーン樹脂を配合することにより
優れた射出成形性と摺動性を持つポリエステルエラスト
マを得ることができ、これにより摺動性の要求される工
業用途を中心にますますポリエステルエラストマが拡大
使用されることが予想される。
Claims (1)
- 【請求項1】(a)芳香族ジカルボン酸およびそのエス
テル形成性誘導体、(b)脂肪族ジオールおよびそのエ
ステル形成性誘導体および、(c)数平均分子量500〜6
000のポリ(アルキレンオキシド)グリコールの三者を
主たる構成成分とし、前記(c)成分が全共重合体中10
〜80重量%をしめるポリエステルエラストマ100重量部
に対し、分子量120000以上のガム状シリコーン樹脂を0.
1〜15重量部含有せしめてなるポリエステルエラストマ
組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2473090A JP2958489B2 (ja) | 1990-02-02 | 1990-02-02 | ポリエステルエラストマ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2473090A JP2958489B2 (ja) | 1990-02-02 | 1990-02-02 | ポリエステルエラストマ組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03229753A JPH03229753A (ja) | 1991-10-11 |
JP2958489B2 true JP2958489B2 (ja) | 1999-10-06 |
Family
ID=12146269
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2473090A Expired - Lifetime JP2958489B2 (ja) | 1990-02-02 | 1990-02-02 | ポリエステルエラストマ組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2958489B2 (ja) |
-
1990
- 1990-02-02 JP JP2473090A patent/JP2958489B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03229753A (ja) | 1991-10-11 |
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